JP6894786B2 - スパークプラグ - Google Patents

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Description

本発明はスパークプラグに関し、特に抵抗体が内蔵されたスパークプラグに関するものである。
スパーク時に発生する電波ノイズを抑えるために、絶縁体に抵抗体を内蔵したスパークプラグが知られている(例えば特許文献1)。この種のスパークプラグは、軸孔が形成された絶縁体と、絶縁体を取り囲む筒状の主体金具と、軸孔の先端側および後端側にそれぞれ配置された中心電極および端子金具と、中心電極を絶縁体に固定する導電体と、導電体に接触し端子金具に電気的に接続される抵抗体と、を備えている。
特開2015−64987号公報
しかしながら上述した従来の技術では、導電体や中心電極と主体金具との間に生じる寄生容量に蓄えられた電荷が放電時に火花ギャップへ流れ込み、電極を消耗させることがある。
本発明は上述した問題点を解決するためになされたものであり、電極消耗を生じ難くできるスパークプラグを提供することを目的としている。
この目的を達成するために本発明のスパークプラグは、先端側から後端側へと軸線方向に延びる軸孔が形成され、径方向の外側に張り出す張出部を備える絶縁体と、軸孔の先端側に少なくとも一部が挿入された中心電極と、軸孔の後端側に少なくとも一部が挿入された端子金具と、軸孔の内部で中心電極に接触する導電体と、自身の先端が導電体の後端に接触すると共に軸孔の内部で端子金具に電気的に接続される抵抗体と、絶縁体を径方向の外側から取り囲む筒状の主体金具と、を備えている。主体金具は、自身の径方向の内側に形成されると共に絶縁体の張出部を直接または他部材を介して先端側から係止する係止部を有する棚部を備え、自身の内周面のうち係止部の先端から自身の先端までの部位と絶縁体の外周面との間に環状の空間を形成する。係止部の先端から主体金具の先端までの軸線方向の長さは7mm以上である。抵抗体の先端は、軸線方向における位置が、主体金具の係止部の先端からその長さの1/4の位置までの間に存在する。
請求項1記載のスパークプラグによれば、抵抗体の先端は、軸線方向における位置が、主体金具の係止部の先端または係止部の先端よりも先端側に存在する。これにより、抵抗体の先端側に配置された導電体や中心電極と主体金具との間に生じる寄生容量を小さくできる。その結果、寄生容量に蓄えられる電荷を減らし、電極消耗を生じ難くできる。さらに、抵抗体の先端は、軸線方向における位置が、係止部の先端から主体金具の先端までの軸線方向の長さの1/4の位置までの間に存在する。また、係止部の先端から主体金具の先端までの軸線方向の長さは7mm以上なので、絶縁体の先端から抵抗体までの軸線方向の距離を確保できる。これにより、熱ストレスによる抵抗体の劣化を抑制できる。
請求項2記載のスパークプラグによれば、導電体の後端は、係止部の先端よりも先端側に位置する。導電体の体積を小さくできるので、導電体と主体金具との間に生じる寄生容量を小さくできる。その結果、寄生容量に蓄えられる電荷を減らすことができるので、請求項1の効果に加え、電極消耗をさらに生じ難くできる。
請求項3記載のスパークプラグによれば、主体金具は、自身の外周面におねじが形成され、おねじは呼び径が18mm以上である。これにより、絶縁体の外径および軸孔の内径を確保できるので、軸孔の内部の抵抗体の断面積を確保できる。よって、請求項1又は2の効果に加え、抵抗体の寿命を確保できる。
本発明の一実施の形態におけるスパークプラグの片側断面図である。 先端側を拡大して示したスパークプラグの片側断面図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について添付図面を参照して説明する。図1は本発明の一実施の形態におけるスパークプラグ10の軸線Oを境にした片側断面図である。図1では、紙面下側をスパークプラグ10の先端側、紙面上側をスパークプラグ10の後端側という(図2においても同じ)。図1に示すようにスパークプラグ10は、絶縁体20、中心電極30、端子金具39及び主体金具40を備えている。
絶縁体20は、機械的特性や高温下の絶縁性に優れるアルミナ等により形成された略円筒状の部材である。絶縁体20は、軸線Oに沿って先端側から後端側へ順に、小径部21、張出部22、大径部23及び後端部24が連接されている。小径部21は、軸線O方向の先端側に配置される略円筒状の部位である。張出部22は、小径部21の後端から径方向の外側に張り出す部位である。張出部22の外径は、小径部21の外径よりも大きく、張出部22の軸線O方向の全長に亘って略同一である。大径部23は、軸線O方向の全長に亘って外径が略同一に設定されている。大径部23の外径は、張出部22の外径よりも大きい。
後端部24は、外周面の後端側の部分にコルゲーションが形成されている。後端部24の外径は、大径部23の外径よりも小さい。絶縁体20は、後端部24から小径部21まで軸線O方向に沿う軸孔25が形成されている。軸孔25のうち小径部21の内側の部分に、面が後端側を向いた後端向き面26が形成されている。
中心電極30は、軸線Oに沿って延びる棒状の部材であり、銅または銅を主成分とする芯材がニッケル又はニッケル基合金で覆われている。中心電極30は、軸部31と、軸部31の後端側に連接されると共に軸部31よりも外径の大きい頭部32と、を備えている。中心電極30は、軸孔25の後端向き面26に頭部32が係止され、軸部31の先端が軸孔25から露出する。
導電体33は、中心電極30の頭部32を絶縁体20に封着・固定するための導電性を有する部材である。抵抗体36は、放電時に発生する電波ノイズを抑えるための部材であり、軸孔25内の導電体33の後端側に配置されている。抵抗体36は、中心電極30と抵抗体36とに接触する導電体33によって中心電極30と電気的に接続されている。
抵抗体36は、放電電流のうち電波ノイズの原因となる周波数帯の成分を吸収する。抵抗体36としては、骨材と導電性粉末とを混合したものが用いられる。抵抗体36の骨材としては、例えばガラス粉末、無機化合物粉末が挙げられる。骨材のガラス粉末としては、例えばB−SiO系、BaO−B系、SiO−B−CaO−BaO系、SiO−ZnO−B系、SiO−B−LiO系およびSiO−B−LiO−BaO系等の粉末が挙げられる。骨材の無機化合物粉末としては、例えばアルミナ、窒化ケイ素、ムライト及びステアタイト等の粉末が挙げられる。これらの骨材は1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
抵抗体36の導電性粉末としては、例えば半導性酸化物、金属および非金属導電性材料等からなる粉末が挙げられる。半導性酸化物としては、例えばSnOが挙げられる。金属としては、例えばZn,Sb,Sn,Ag及びNi等が挙げられる。非金属導電性材料としては、例えば無定形カーボン(カーボンブラック)、グラファイト、炭化ケイ素、炭化チタン、窒化チタン、炭化タングステン及び炭化ジルコニウム等が挙げられる。これらの導電性粉末は、1種のみを用いても良いし、2種以上を併用しても良い。
接続部38は、抵抗体36と端子金具39とを電気的に接続するための部材である。導電体33及び接続部38は、ガラス粉末および導電性粉末の混合物を焼成したものが用いられる。ガラス粉末および導電性粉末は、抵抗体36の材料のガラス粉末および導電性粉末と同様のものが用いられる。導電体33及び接続部38は、必要に応じてTiO等の半導性の無機化合物粉末、絶縁性粉末等を含有しても良い。
端子金具39は、高圧ケーブル(図示せず)が接続される棒状の部材であり、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成されている。端子金具39は、先端側が軸孔25に挿入された状態で、絶縁体20の後端に固定されている。端子金具39は、導電体33、抵抗体36及び接続部38を介して、軸孔25内で中心電極30に電気的に接続されている。
主体金具40は、導電性を有する金属材料(例えば低炭素鋼等)によって形成された略円筒状の部材である。主体金具40は、絶縁体20の小径部21及び張出部22を取り囲む胴部41と、胴部41の後端側に連接される座部49と、座部49の後端側に連接される連結部50と、連結部50の後端側に連接される工具係合部51と、工具係合部51の後端側に連接される後端部52と、を備えている。
胴部41は、内燃機関(図示せず)のねじ穴に螺合するおねじ42が外周面に形成されている。おねじ42は呼び径が18mm以上に設定されている。なお、おねじ42の呼び径は18mm〜24mmが好適である。おねじ42の呼び径が24mmよりも大きくなると、省スペース性に欠けるからである。
主体金具40の先端43は、絶縁体20の小径部21の径方向の外側に位置する。胴部41は棚部44が径方向の内側へ張り出している。棚部44は、絶縁体20の張出部22を先端側から支持する部位である。胴部41のうち棚部44よりも後端側の部分の内径は、その部分の軸線O方向の全長に亘り略同一である。胴部41の内周面と絶縁体20の張出部22の外周面との隙間は0.2mm以下に設定されている。
座部49は、内燃機関(図示せず)のねじ穴とおねじ42との隙間を塞ぐための部位であり、胴部41の外径よりも外径が大きく形成されている。座部49は、張出部22と大径部23との境界部を取り囲む。連結部50は、主体金具40を絶縁体20に組み付けるときに、塑性変形(屈曲)させて加締め固定するための部位である。連結部50は大径部23の外周を取り囲む。
工具係合部51は、内燃機関(図示せず)のねじ穴におねじ42を締め付けるときに、レンチ等の工具を係合させる部位である。工具係合部51は、絶縁体20のうち大径部23の後端側および後端部24を取り囲む。後端部52は径方向の内側へ向けて屈曲し、大径部23よりも後端側に位置する。
工具係合部51及び後端部52の径方向の内側であって、後端部52の先端側、且つ、大径部23の後端側に、タルク等の充填材53が配置される。主体金具40は、充填材53を介して、後端部52と棚部44との間で、絶縁体20の張出部22と大径部23とを軸線O方向に挟み、絶縁体20を保持する。接地電極54は、主体金具40に接合される棒状の金属製(例えばニッケル基合金製)の部材である。接地電極54は、先端部が、中心電極30と間隙(火花ギャップ)を介して対向する。
図2は先端側を拡大して示したスパークプラグ10の軸線Oを境にした片側断面図である。図2では、スパークプラグ10の外形図の半分の図示が省略されている。図2に示すように、中心電極30の頭部32を絶縁体20に封着する導電体33の後端面34は、中央付近が先端側(図2下側)へ凹んでいる。これにより、導電体33の後端35は、抵抗体36の先端37よりも軸孔25の径方向の外側かつ軸線O方向の後端側に位置する。
主体金具40は、胴部41の軸線O方向の一部から全周に亘って径方向の内側へ棚部44が突出している。そのため、胴部41のうち棚部44よりも先端側の内周面45の内径は、棚部44の内周面の内径より大きい。よって、絶縁体20の小径部21と胴部41との間に空間55が形成される。
棚部44と絶縁体20の張出部22との間にパッキン46が介在する。パッキン46は、絶縁体20及び主体金具40とは異なる部材(他部材)である。パッキン46は、主体金具40を構成する金属材料よりも軟質の軟鋼板等の金属材料で形成される円環状の板材である。棚部44は、パッキン46を介して絶縁体20の張出部22を先端側から係止する係止部47を備えている。係止部47は、棚部44のうちパッキン46が接触する部位である。棚部44は後端面が先端側(図2下側)へ向かうにつれて縮径しているので、係止部47の径方向の内側に係止部47の先端48が存在する。
なお、パッキン46が塑性変形して、棚部44の内周面と絶縁体20の小径部21との間にパッキン46の内周側が進入するときは、そこに進入したパッキン46が棚部44と接触する部分が係止部47である。その場合、係止部47の先端48は、棚部44の内周面に位置する。
主体金具40は、係止部47の先端48から主体金具40の先端43までの軸線O方向の長さLが7mm以上に設定されている。加えて、抵抗体36の先端37は、軸線O方向の位置が、係止部47の先端48から先端側に向かって長さLの1/4の位置56から、係止部47の先端48までの間(先端48及び位置56と同じ位置を含む)に存在する。また、導電体33の後端35は、係止部47の先端48よりも先端側に位置する。
スパークプラグ10は、例えば、以下のような方法によって製造される。まず、絶縁体20の軸孔25に中心電極30を挿入し、中心電極30の頭部32を後端向き面26に係止する。次いで、導電体33の原料粉末を軸孔25に入れて、頭部32の周りに充填する。圧縮用棒材(図示せず)を用いて、軸孔25に充填した原料粉末を予備圧縮する。次に、抵抗体36の原料粉末を軸孔25に入れて、導電体33の原料粉末の後端側に充填する。圧縮用棒材(図示せず)を用いて、軸孔25に充填した原料粉末を予備圧縮する。次いで、接続部38(図1参照)の原料粉末を軸孔25に入れて、抵抗体36の後端側に充填する。圧縮用棒材(図示せず)を用いて、軸孔25に充填した原料粉末を予備圧縮する。
次いで、絶縁体20を炉内に移送し、例えば原料粉末に含まれるガラス成分の軟化点より高い温度まで加熱する。原料粉末を軟化させた後、絶縁体20の軸孔25に挿入した端子金具39によって、軟化した原料粉末を軸線O方向へ圧縮する。この結果、原料粉末が圧縮・焼結され、軸孔25内に導電体33、抵抗体36及び接続部38が形成される。
次に、接地電極54が予め接合された主体金具40に絶縁体20を挿入し、連結部50及び後端部52を屈曲して主体金具40を絶縁体20に組み付ける。接地電極54の先端部が中心電極30と対向するように接地電極54を曲げ加工して、スパークプラグ10を得る。
スパークプラグ10は、中心電極30、導電体33、抵抗体36、接続部38及び端子金具39(図1参照)と主体金具40との間に絶縁体20が介在するので、その間に寄生容量を生じる。端子金具39と主体金具40との間に高電圧が印加されると、寄生容量に電荷が蓄えられる。蓄えられた電荷が放電時に移動して、中心電極30や接地電極54の消耗(電極消耗)を助長する。
ここで、寄生容量に蓄えられた電荷のうち、抵抗体36、接続部38及び端子金具39と主体金具40との間に蓄えられた電荷は、放電時に、抵抗体36から導電体33を経て中心電極30へ移動するので、抵抗体36を通るときに電圧降下が生じる。その分だけ電荷がもつエネルギーを小さくできるので、電極消耗を生じ難くできる。従って、寄生容量が原因となる電極消耗を抑制するには、抵抗体36よりも先端側の部分、即ち導電体33及び中心電極30と主体金具40との間に生じる寄生容量を小さくすることが効果的である。
導電体33及び中心電極30と主体金具40との間に生じる寄生容量を小さくするために、導電体33の体積(特に軸方向の長さ)を小さくする手段や、軸孔25の内径を小さくする(絶縁体20の肉厚を厚くする)手段がある。
しかし、導電体33の体積を小さくすると、衝撃や振動で導電体33と中心電極30との接触が不安定になり耐衝撃性が低下したり、中心電極30(頭部32)が抵抗体36に接触し抵抗値がばらついたりするおそれがある。また、絶縁体20の肉厚を厚くするために軸孔25の内径を小さくすると、抵抗体36の断面積も小さくなるので、抵抗体36の寿命が短くなるおそれがある。
そこで、スパークプラグ10は、抵抗体36の先端37の軸線O方向の位置が、係止部47の先端48と同じ位置または先端48よりも先端側に存在する。抵抗体36の先端37の軸線O方向の位置が、係止部47の先端48よりも後端側に存在する場合に比べて、絶縁体20を挟んで主体金具40と対向する導電体33及び中心電極30の軸線O方向の長さを短くできるので、寄生容量を小さくできる。また、係止部47よりも先端側には、主体金具40と絶縁体20との間に環状の空間55(空気層)が形成されている。空間55内の空気の誘電率は絶縁体20の誘電率より小さいので、中心電極30及び導電体33と主体金具40との間に蓄えられる電荷を少なくできる。その結果、放電時に火花ギャップに流れ込む電荷を減らし、電極消耗を生じ難くできる。
さらに、抵抗体36の先端37の軸線O方向の位置は、主体金具40の係止部47の先端48から長さLの1/4の位置56までの間に存在する。また、スパークプラグ10は長さLが7mm以上に設定されている。この結果、絶縁体20の先端から抵抗体36の先端37までの軸線O方向の距離を確保できる。これにより、熱ストレスによる抵抗体36の劣化を抑制できる。なお、スパークプラグ10の熱価を必要以上に低下させないため、長さLは15mm以下にするのが好ましい。
なお、主体金具40の内周面45の直径は、棚部44の内周面の直径より大きいので、絶縁体20の小径部21と胴部41との間にできる空間55(空気層)の径方向の距離を長くできる。空間55内の空気の誘電率は絶縁体20の誘電率より小さいので、空間55の径方向の距離が短い場合に比べて、中心電極30と主体金具40との間の寄生容量を小さくできる。この場合も中心電極30と主体金具40との間に蓄えられる電荷を少なくできるので、電極消耗を生じ難くできる。
張出部22の外周面と主体金具40の胴部41との隙間は0.2mm以下に設定されている。従って、パッキン46の熱伝導や張出部22から胴部41への熱伝達などにより、絶縁体20から主体金具40へ熱が伝えられる。これにより、絶縁体20の小径部21の過熱による中心電極30の劣化やプレイグニッション(過早着火)の発生などを抑制できる。
胴部41の外周面に形成されたおねじ42の呼び径は18mm以上なので、胴部41の内周面と絶縁体20の外周面との径方向の距離を長くするために胴部41の肉厚を薄くしても、胴部41の強度を確保できる。さらに、胴部41の内周面と絶縁体20の外周面との径方向の距離を長くできれば、寄生容量を小さくできるので、電極消耗を生じ難くできる。
また、おねじ42の呼び径を18mm以上にすることで、絶縁体20の外径および軸孔25の内径を確保できるので、軸孔25の内部の抵抗体36の断面積を確保できる。よって、抵抗体36の寿命を確保できる。
本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこの実施例に限定されるものではない。
試験者は、一実施の形態におけるスパークプラグ10に基づいて、係止部47の先端48の位置に対して抵抗体36の先端37の位置が異なる種々のサンプル1〜4を作成した。試験者は、各サンプルについて、係止部47の先端48から主体金具40の先端43までの軸線O方向の長さLを7.5mm、主体金具40の内周面45の直径を8.4mm、絶縁体20の小径部21の外径(最大値)を5.1mmとした。抵抗体36の20℃における抵抗値(2端子法で測定された端子金具39と中心電極30との間の抵抗値)は5kΩであった。
サンプル1は、抵抗体36の先端37の軸線O方向の位置が、係止部47の先端48と同じ位置(0/4・L)に設定された。サンプル2は、抵抗体36の先端37の軸線O方向の位置が、係止部47の先端48から先端側に向かって長さLの1/4の位置(1/4・L)に設定された。サンプル3は、抵抗体36の先端37の軸線O方向の位置が、係止部47の先端48から先端側に向かって長さLの1/2の位置(2/4・L)に設定された。サンプル4は、抵抗体36の先端37の軸線O方向の位置が、係止部47の先端48から先端側に向かって長さLの3/4の位置(3/4・L)に設定された。
試験者は、主体金具40のおねじ42と螺合するねじ穴が貫通したアルミニウム合金製の板材に各サンプルを取り付け、中心電極30の先端の温度が950℃となるように、絶縁体20の小径部21をバーナで50時間加熱した。中心電極30の温度は放射温度計で測定した。サンプルが取り付けられた板材は、サンプルをバーナで加熱する試験の間、板材の温度が80℃となるように冷却された。従って、試験の間、各サンプルは板材によって主体金具40が冷却されていた。
試験後、抵抗体36の20℃における抵抗値(端子金具39と中心電極30との間の抵抗値)を2端子法で測定した。抵抗値が3〜7.5kΩのサンプルは「良い(G)」、抵抗値が3kΩ未満または7.5kΩを超えたサンプルは「悪い(NG)」と判定した。結果を表1に示す。
Figure 0006894786
表1に示すように、抵抗体36の先端37の軸線O方向の位置が、係止部47の先端48から先端側に向かって長さLの1/4の位置までの間にあるサンプル1,2は、結果はGであった。一方、抵抗体36の先端37の軸線O方向の位置が、係止部47の先端48から先端側に向かって長さLの1/2及び3/4の位置にあるサンプル3,4は、結果はNGであった。サンプル1,2は、絶縁体20の先端から抵抗体36の先端37までの軸線O方向の距離を確保できたので、熱ストレスによる抵抗体36の劣化を抑制できたと推察される。
この実施例によれば、L=7.5mmの場合に、抵抗体36の先端37の位置を、係止部47の先端48から1/4・Lまでの間に配置することにより、加熱による抵抗体36の抵抗値の変化を抑制できることが明らかになった。さらに、絶縁体20を挟んで主体金具40と対向する導電体33及び中心電極30の軸線O方向の長さを短くできるので、寄生容量を小さくすることができ、電極消耗を生じ難くできると推察される。
以上、実施の形態に基づき本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態に何ら限定されるものではなく、本発明の趣旨を逸脱しない範囲内で種々の改良変形が可能であることは容易に推察できるものである。
実施の形態では、原料粉末を絶縁体20の軸孔25に充填し、絶縁体20を加熱して抵抗体36を絶縁体20に内蔵する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。抵抗器(素子)を軸孔25に挿入し、絶縁体20を加熱して導電体33及び接続部38の原料粉末を溶融し、抵抗器(抵抗体36)を中心電極30及び端子金具39に接続することは当然可能である。
実施の形態では、導電性ガラスからなる接続部38によって抵抗体36が端子金具39に接続される場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。例えば、導電性ガラスに代えて、抵抗体36と端子金具39との間に導電性のあるばね等の弾性体(接続部)を介在させて、抵抗体36と端子金具39とを電気的に接続することは当然可能である。
実施の形態では、主体金具40の棚部44と絶縁体20の張出部22との間にパッキン46(他部材)が介在する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。パッキン46を省略して、棚部44と張出部22とを密着させることは当然可能である。この場合、係止部47の先端48は、張出部22の先端面が棚部44に接触する部分(係止部)の先端である。
実施の形態では、抵抗体37の先端37が、導電体33の後端35よりも軸線O方向の先端側に位置する場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではない。導電体33や抵抗体36の形状によって、抵抗体37の先端37を、導電体33の後端35よりも軸線O方向の後端側に配置したり、導電体33の後端35と軸線O方向の同じ位置に配置したりすることは当然可能である。
実施の形態では、主体金具40に接合された接地電極54を屈曲させる場合について説明した。しかし、必ずしもこれに限られるものではない。屈曲した接地電極54を用いる代わりに、直線状の接地電極54を用いることは当然可能である。この場合には、主体金具40の先端側を軸線O方向に延ばし、直線状の接地電極54を主体金具40に接合して、接地電極54の先端部を中心電極30と対向させる。
実施の形態では、接地電極54の先端部と中心電極30とを軸線O上で対向するように接地電極54を配置する場合について説明した。しかし、必ずしもこれに限られるものではなく、接地電極54と中心電極30との位置関係は適宜設定できる。接地電極54と中心電極30との他の位置関係としては、例えば、中心電極30の側面と接地電極54の先端部とが対向するように接地電極54を配置すること等が挙げられる。
実施の形態では、主体金具40に接地電極54が1本接合された場合について説明したが、必ずしもこれに限られるものではなく、接地電極54を複数本、主体金具40に接合することは当然可能である。
10 スパークプラグ
20 絶縁体
22 張出部
25 軸孔
30 中心電極
33 導電体
35 導電体の後端
36 抵抗体
37 抵抗体の先端
39 端子金具
40 主体金具
42 おねじ
43 主体金具の先端
44 棚部
46 パッキン(他部材)
47 係止部
48 係止部の先端
55 空間
56 位置
L 長さ
O 軸線

Claims (3)

  1. 先端側から後端側へと軸線方向に延びる軸孔が形成され、径方向の外側に張り出す張出部を備える絶縁体と、
    前記軸孔の先端側に少なくとも一部が挿入された中心電極と、
    前記軸孔の後端側に少なくとも一部が挿入された端子金具と、
    前記軸孔の内部で前記中心電極に接触する導電体と、
    自身の先端が前記導電体の後端に接触すると共に前記軸孔の内部で前記端子金具に電気的に接続される抵抗体と、
    前記絶縁体を径方向の外側から取り囲む筒状の主体金具と、を備え、
    前記主体金具は、自身の径方向の内側に形成されると共に前記絶縁体の前記張出部を直接または他部材を介して先端側から係止する係止部を有する棚部を備え、自身の内周面のうち前記係止部の先端から自身の先端までの部位と前記絶縁体の外周面との間に環状の空間を形成するスパークプラグであって、
    前記主体金具は、前記係止部の前記先端から前記主体金具の先端までの軸線方向の長さが7.5mm以上15mm以下であり、
    前記抵抗体の前記先端は、軸線方向における位置が、前記主体金具の前記係止部の前記先端から前記長さの1/4の位置までの間に存在し、
    前記抵抗体は、B −SiO 系、BaO−B 系、SiO −B −CaO−BaO系、SiO −ZnO−B 系、SiO −B −Li O系およびSiO −B −Li O−BaO系のガラスのうちいずれか1つを含むスパークプラグ。
  2. 前記導電体の後端は、前記係止部の前記先端よりも先端側に位置する請求項1記載のスパークプラグ。
  3. 前記主体金具は、自身の外周面におねじが形成され、
    前記おねじは呼び径が18mm以上である請求項1又は2に記載のスパークプラグ。
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