JP6894545B2 - 側溝更生方法 - Google Patents

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Description

この発明は、側溝更生方法に関するものである。
例えば、高速道路のトンネル内には、側溝が設けられている。そして、このような側溝は、鉄筋コンクリート製のものとされており、高速道路の長期間の運用によって老朽化が進みつつあるので、今後、補修の必要が発生するものと考えられる。
高速道路のトンネル内の側溝を補修する場合、既存の側溝を撤去して同様のものを新設することが考えられる。
なお、高速道路のトンネル内の側溝の補修についてのものではないが、厨房などの床に埋設される排水路装置として、例えば、特許文献1のようなものが知られている。
この排水路装置は、厨房の床にパイプ状の排水溝を埋設すると共に、この排水溝の頂部に管軸方向へ延びるスリット状開口部を形成して、このスリット状開口部から厨房の床へ向けて延びる幅の細い溝口を一体に設けたものとされる。この溝口の頂部には、排水蓋が着脱自在に取付けられる。
特開平9−217402号公報
しかし、高速道路のトンネル内の側溝を補修する場合、既存の側溝を撤去して同様のものを新設するには、交通を遮断して大規模な工事を行う必要があり、交通に多大な影響を与えると共に、莫大な費用と期間を要するという問題があった。
また、特許文献1の排水路装置は、厨房の床に対して新設されるものであるため、高速道路のトンネル内の側溝を補修する際に、この構造をそのまま採用することは難しい。
即ち、一般に、押出し成形された樹脂管には、樹脂管の内外の冷却速度差に起因する残留応力が発生しており、このような樹脂管の一部に対してスリットを形成すると残留応力が解放されるため、通常の場合には、収縮現象が発生することが知られている。
そのため、上記したパイプ状の排水溝として、押出し成形された樹脂管を用いた場合、収縮する残留応力が大きくなっていることで、樹脂管が縮径し、この樹脂管の縮径によって、加工したスリット(スリット状開口部)が閉じてしまうことがある。
このように、樹脂管が縮径すると、例えば、既設の側溝と、スリット状開口部を設けた樹脂管との間や、既設の側溝と、スリット状開口部を設けた樹脂管との間に補修のために充填されるモルタルとの間などに隙間が生じてしまい、不具合が発生する。
そこで、残留応力による収縮のない樹脂管を用いて、短期間且つ低コストで側溝を補修できるようにすることが望まれている。
そこで、本発明は、上記した問題点を解決することを、主な目的としている。
上記課題を解決するために、本発明は、
側溝を構成する円形水路部内に残留応力σがσ≦0である樹脂製の更生用管部材を挿入する挿入工程と、
前記円形水路部と前記更生用管部材との間の隙間に裏込材を充填して前記円形水路部と前記更生用管部材とを裏込材で一体化する充填工程と、
前記更生用管部材の頂部を軸線方向にカットしてスリット状開口部を開口形成する開口工程とを行う側溝更生方法を特徴とする。
本発明によれば、上記構成によって、交通を遮断して大規模に工事を行う必要がなくなり、既存の側溝を撤去して新設する場合と比べて、施工も容易となるので、交通に影響を与えずに、短期間且つ低コストで側溝を補修することが可能となる。
(a)はスリット形成前の樹脂管の断面図、(b)はスリット形成後の樹脂管の断面図である。 高速道路のトンネル内に設けられた側溝を示す断面図である。 挿入工程を示す斜視図である。 充填工程を示す斜視図である。 開口工程を示す斜視図である。 更生部材設置工程を示す斜視図である。 側溝更生部材の斜視図である。 図7の側溝更生部材の端面図である。 図7の側溝更生部材の平面図である。
以下、本実施の形態を説明する。
先ず、樹脂管100について説明する。
樹脂管100は、残留応力の無い樹脂製の管部材、若しくは、拡径する残留応力を持つ樹脂製の管部材とされる。
なお、樹脂管100は、硬質塩化ビニル樹脂のほか、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリブテンなどの樹脂を使用した管部材であれば何でも良い。但し、不燃性が必要な場所では、硬質塩化ビニル樹脂を使用した硬質塩化ビニル樹脂管(いわゆる塩ビ管)とするのが最も好ましい。
<残留応力の測定方法>
下記式に基づき、残留応力σを算出する。
σ=[E/(1−R)]・t/2・(1/r1−1/r0) ・・・(1)
但し、E:引張弾性率 R:ポアソン比 t:肉厚 r0:スリット110形成前の内半径 r1:スリット110形成後の内半径
通常、樹脂管100が塩ビ管であれば、引張弾性率(E):2400〜3300、ポアソン比(R):0.37〜0.38である。
<半径r0、r1の測定方法>
サンプルとして、図1(a)に示すような樹脂管100を使用する。図1(b)はスリット110を切削した後の樹脂管100(スリット管120)である。
この樹脂管100の管軸方向の長さは何cmでも良いが、測定のし易さから20cmとする。
・スリット110の形成前
樹脂管100の印字部130を真上にしたとき、その印字部130と管軸をつなぐ線140と直交する直径(内径)を測定し、その半分の内半径をr0とする。そして、直径部の断面にマーキング150を付しておく。なお、印字部130には、例えば、口径や品番、商標(例えば、「エスロンパイプ」)などの印字がなされている。
・スリット110の形成後(1分放置)
マーキング150をしておいた箇所をつなぐ内径の半分をr1とする。
<残留応力σについて>
縮径する残留応力がある場合、 r0 > r1 であるから、式(1)より、 σ>0 となる。
一方、拡径する残留応力がある場合、 r0 < r1 であるから、式(1)より、
σ<0 となる。
また r0=r1 の時にはσ=0 となる。
スリット管120を既設管路の更生に用いる場合には、 σ≦0 であることが好ましく、σ<0 であることがより好ましい。
これにより、スリット管120が縮径して既設管路との隙間が大きくなって必要な充填材(モルタル)の量が増えたりせず、
また、スリット管120が縮径してスリット110が閉じてしまうことがない。
さらに、σ<0とすることで、スリット管120は拡径する残留応力を有するため、スリット管120周囲の充填材の重さによってスリット110が閉じてしまうおそれがない。
<残留応力の緩和方法>
樹脂管100を押出成型する場合、その押出速度、冷却速度を最適化することで残留歪みをコントロールすることができるが、残留歪みをコントロールするには、押出成型した樹脂管100を加熱(アニール)することが製造上は最も好ましい。
加熱温度としては80〜110℃、加熱時間としては130秒以上であることが好ましい。
加熱方法としては、製造した樹脂管100を加熱した水槽(熱水槽)に浸漬する、または、樹脂管100の外周からヒータで加熱する、などの手段を用いることができる。特に、残留応力は樹脂管100の内周面と外周面とで差が生じているため、樹脂管100の外周側から加熱するようにして樹脂管100の内外周面間の残留応力差をなくすことが好ましい。
<塩化ビニル系樹脂組成物の作製>
塩化ビニル系単独重合体(商品名「TS−1000R」、徳山積水工業社製)100重量部に、有機錫系安定剤(商品名「ONZ−142F」、三共有機社製)1部、ポリエチレンワックス系滑剤(商品名「Hiwax220MP」、三井石油化学工業社製)0.5部、ステアリン酸(商品名「S−30」、花王社製)0.5部、炭酸カルシウム(商品名「ホワイトン305S」、白石カルシウム社製)5部、黒色顔料(有機系)(商品名「Black A−1103」、大日精化社製)0.5重量部、及び酸化チタン(商品名「R3L」、堺化学社製)2重量部をスーパーミキサー(100L、カワタ社製)にて攪拌混合して塩化ビニル系樹脂組成物を得た。
<塩化ビニル系樹脂管の成形>
上記によって得られた塩化ビニル系樹脂組成物を約外径267mm、約肉厚8.5mm、長さ1mとなるよう押出成型して、樹脂管100としての塩化ビニル系樹脂管を得た。
<実施例1〜3、比較例1>
上記のようにして得られた硬質塩化ビニル樹脂管(樹脂管100)をサンプルとして管軸方向の長さ20cm分切り出し、このサンプルの周囲から表1の温度条件で加熱(アニール)した。
なお、加熱方法としては、コイル状に巻かれた電熱線を内部に有する長さ20cm、内径300mmの円筒状の加熱筒の中にサンプルを収納し、サンプルの外面が加熱筒の内面に接触しないようにしつつ、加熱筒を、表1に記載された温度条件となるように制御することで、サンプルを加熱した。
・引張弾性率E、ポアソン比Rについて 引張弾性率E、および、ポアソン比Rは、JIS K7161に準拠して測定した。
・樹脂管100の肉厚 上記したサンプルの断面を、均等に8カ所に分けて肉厚を測定し、その平均値を用いた。
・残留応力σ アニール処理を行ったサンプルを室温まで冷却した後、引張弾性率E、ポアソン比R、管の肉厚、r0を測定した。
続いてサンプルに管軸方向と平行な方向に沿って一端から他端まで延びる(長さ20cm、幅5cmの)スリット110を形成して1分間放置した後、r1を測定した。
この作業を、アニール処理を行った実施例1〜3のサンプル、および、アニール処理を行っていない比較例1のサンプルについて同様にして行い、残留応力σを式(1)に従って算出した。
以上の結果を、まとめたものが表1である。
Figure 0006894545
この表1によって、アニール処理を行うことで残留応力の無い樹脂管100、若しくは、拡径する残留応力を持つ樹脂管100が得られることが実際に確認された。
次に、上記樹脂管100を用いた排水管路の一例について説明する。
図2〜図9は、この樹脂管100の適用例を説明するためのものである。
<構成>以下、構成について説明する。
図2に示すように、高速道路のトンネル1内には、側溝2が設けられている。この側溝2は、円形水路部3と、この円形水路部3の頂部に沿って設けられた細長い溝状の入口部4とを有している。
そして、高速道路の長期間の運用によって、側溝2が老朽化した場合、以下のようにして補修する。
ここで、側溝2を、円形水路部3と入口部4によって構成したのは、側溝2を、一般道路に設けられる通常の側溝のように角形水路部と蓋部とで構成すると、角形水路部の上部に取付けた蓋部が飛散するおそれがあるためである。また、側溝2の老朽化の原因には、例えば、散布された融雪剤などによる鉄筋の腐食・膨張、および、この鉄筋の腐食・膨張に伴うコンクリートの剥離などが考えられる。
[側溝更生方法について]
トンネル1内に設けられた側溝2を更生する側溝更生方法は、以下の通りである。
(1)先ず、図3に示すように、側溝2を構成する円形水路部3内に樹脂製の更生用管部材11を挿入する挿入工程を行う。
次に、図4に示すように、円形水路部3と更生用管部材11との間の隙間12に裏込材13を充填して円形水路部3と更生用管部材11とを裏込材13で一体化する充填工程を行う。
そして、図5に示すように、更生用管部材11の頂部を軸線方向にカット(カット部16)してスリット状開口部17を開口形成する開口工程を行う。
ここで、更生用管部材11には、上記した樹脂管100(図1参照)を用いるようにする。更生用管部材11には、裏込材13が有効に注入および充填されるように円形水路部3よりも一回り径の小さい円筒状のものを使用する。更生用管部材11の頂部となる位置には、軸線方向へ延びる指標線18(図3参照)を予め形成するようにしても良い。
そして、上記した挿入工程の前処理として、更生用管部材11の端部に対し接着剤で砂などの粒子を付着させる砂付処理などを行うようにして(砂付工程)、更生用管部材11端部の接着性や接合性などを向上させるようにしても良い。そして、更生用管部材11の挿入は、高速道路のトンネル1内に所定の距離ごとに設けられた非常駐車帯の位置に設置されているマンホールやマスなどから行うようにする。更に、更生用管部材11どうしの接合は、突き合わせた状態で簡易的にテープを用いて行うようにする(接合工程)。
裏込材13には、モルタルなどを使用することができる。充填工程を行う際には、最も端に位置する更生用管部材11の端部周辺に対して、裏込材13の漏れを遮断するためのシール部を取付けるようにする。開口工程(または切断工程)は、裏込材13が硬化した後に行う。開口工程は、入口部4の両側面に沿った2箇所の位置を切断するようにして行われる。この際、最も端に取付けたシール部を取外すようにする。
そして、上記したように、アニール処理を行った更生用管部材11を用いることで、更生用管部材11には、上記したような残留応力の無い樹脂管100、または拡径する残留応力を持つ樹脂管100が使われているため、円形水路部3への埋設後にスリット状開口部17を形成しても、更生用管部材11が縮径することはない。よって、更生用管部材11と裏込材13との隙間が大きくなったり、縮径によってスリット状開口部17が閉じてしまったりするようなことがない。
(2)この際、図6に示すように、上記挿入工程(図3)と充填工程(図4)との間に、上記更生用管部材11の頂部に対して、側溝2の入口部4の側面21を更生する樹脂製の側溝更生部材22を設置する更生部材設置工程を行うようにするのが好ましい。
ここで、側溝更生部材22については後述する。なお、更生部材設置工程の後には、円形水路部3と更生用管部材11との間の隙間12がほぼ一定となり、また、裏込材13の注入によって更生用管部材11と側溝更生部材22とが浮き上がらないようにするために、更生用管部材11と側溝更生部材22とを押え金具などの押え部材で上から押えるようにする(押え工程)のが好ましい。押え部材はトンネル1内の路面などに対してネジやスクリューなどのネジ部材で固定することができる。
側溝更生部材22を用いた場合、裏込材13の充填は、側溝更生部材22と側溝2の入口部4の側面21との間(図7の間隙部33参照)から行う。そして、裏込材13が硬化した後に押え部材を取外して、側溝更生部材22ごと、上記した開口工程(図5)を行うようにする。
なお、上記した側溝更生方法は、側溝を新設する場合にも適用可能であることは勿論である。
[側溝更生部材22について]
以下に、トンネル1内に設けられた側溝2の更生に用いる樹脂製の側溝更生部材22について説明する。
(3)図7(〜図9)に示すように、側溝更生部材22は、少なくとも、側溝2を構成する円形水路部3内に設置される樹脂製の更生用管部材11の頂部に当接配置可能な円筒面状の底面部31と、
この底面部31の両側縁部から立設されて、側溝2の入口部4の側面21を更生する一対の側壁部32と、
この側壁部32から側溝2の入口部4の側面21へ向けて延び、側壁部32と側溝2の入口部4の側面21との間に裏込材13を充填するための間隙部33を確保可能なリブ部34(または、突起部)と、を有するものとされる。
ここで、側溝更生部材22は、例えば、PVC、PP、FRPなどの樹脂によって一体に構成される。なお、側溝更生部材22の長手方向の端面35については、最終的に開口工程で除去(切除)されるので、設けても、設けなくても良い。底面部31は、更生用管部材11の径に応じた曲率を有する、上に凸の曲面とされる。底面部31は、開口工程で切断除去される。
側壁部32は、側溝2の入口部4の側面21とほぼ同じかそれよりも若干低い高さのものとされる。リブ部34は、側壁部32と面直なものとされて、上下方向(または、側壁部32の高さ方向)へ一体に延びるものとされる。リブ部34は、側壁部32の外面に、側溝更生部材22の長手方向に沿い所要の間隔を有して複数本設けられる。
(4)更に、上記リブ部34が、裏込材13に係止可能なアンカー部41を有するものとされる。
ここで、アンカー部41は、リブ部34の先端部またはその近傍の両側から垂直に張出された一体のアンカーリブとされている。但し、アンカー部41は、上記に限るものではない。
(5)上記底面部31が、更生用管部材11の頂部に対して締結固定可能な締結用孔部51を有するものとされる。また、上記底面部31が、更生用管部材11の頂部に設けられた指標線18を視認可能な窓部52を有するものとされる。
ここで、締結用孔部51と窓部52は、底面部31の幅中央部の位置に設けられている。
そして、締結用孔部51は、底面部31の長手方向の中央部と、両端部の近傍との3箇所に対して設けられている。但し、締結用孔部51の設置位置と個数は、上記に限るものではない。締結用孔部51を用いた底面部31と更生用管部材11の頂部との間の締結にはネジやスクリューなどのネジ部材が用いられる。
窓部52は、締結用孔部51間の位置に、指標線18の長手方向へ延びるように設けられている。
<作用効果>この適用例によれば、以下のような作用効果を得ることができる。
[側溝更生方法の作用効果について]
(作用効果1)トンネル1内に設けられた側溝2を更生する場合、先ず、挿入工程で、側溝2を構成する円形水路部3内に樹脂製の更生用管部材11を挿入する。次に、充填工程で、円形水路部3と更生用管部材11との間の隙間12に裏込材13を充填して円形水路部3と更生用管部材11とを裏込材13で一体化する。最後に、開口工程で、更生用管部材11の頂部を軸線方向にカットしてスリット状開口部17を開口形成する。このようにすることにより、交通を遮断して大規模に工事を行う必要がなくなるので、既存の側溝2を撤去して新設する場合と比べて、施工も容易となるので、交通に影響を与えずに、短期間且つ低コストで高速道路のトンネル1内の側溝2を補修することが可能となる。
(作用効果2)挿入工程と充填工程との間に更生部材設置工程を設けて、更生用管部材11の頂部に側溝2の入口部4の側面21を更生する側溝更生部材22を設置するようにした。これにより、側溝2を構成する円形水路部3と同時に、側溝2の入口部4を容易に更生することが可能となる。また、更生用管部材11の頂部に側溝更生部材22を設置することにより、開口工程で更生用管部材11の頂部にスリット状開口部17を開口形成する際に、樹脂製の側溝更生部材22の内側(の裏込材13の無い位置)から直接スリット状開口部17を切断形成することができるようになるため、コンクリートカッターなどを用いて裏込材13を切断する必要がなくなり、セーバーソーなどの一般的で取り扱い易い工具でスリット状開口部17を容易に開口形成することが可能となる。よって、施工性を向上することができる。
[側溝更生部材22の作用効果について]
(作用効果3)側溝更生部材22は、側溝2を構成する円形水路部3内に設置される樹脂製の更生用管部材11の頂部に対し、その円筒面状の底面部31を当接させるようにして配置される。
そして、底面部31の両側縁部から立設された側壁部32は、側溝2の入口部4の側面21と対向するように配置される。
この際、側壁部32から側溝2の入口部4の側面21へ向けて延びるリブ部34によって、側壁部32と側溝2の入口部4の側面21との間に間隙部33が確保される。
そこで、この間隙部33に裏込材13を充填することによって、側壁部32と側溝2の入口部4の側面21とが裏込材13で一体化され、側壁部32で側溝2の入口部4の側面21が更生される。
なお、裏込材13の硬化後、底面部31は側溝更生部材22の内側から切除される。これにより、樹脂部分のみの切断とすることが可能となる。
(作用効果4)リブ部34にアンカー部41を設けた。これにより、アンカー部41が裏込材13に係止されるので、リブ部34を裏込材13に強固に固定することができる。よって、側壁部32の脱落を防止できる。
(作用効果5)底面部31に締結用孔部51を設けた。これにより、締結用孔部51を利用して側溝更生部材22を更生用管部材11の頂部に簡単に締結固定することが可能となる。
また、底面部31に窓部52を設けた。これにより、窓部52を介して更生用管部材11の頂部に設けられた指標線18を外部から視認することが可能となり、更生用管部材11に対する側溝更生部材22の位置合わせを容易に行うことができる。
以上、この発明の実施の形態を図面により詳述してきたが、実施の形態はこの発明の例示にしか過ぎないものである。よって、この発明は実施の形態の構成にのみ限定されるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の設計の変更等があってもこの発明に含まれることは勿論である。また、例えば、各実施の形態に複数の構成が含まれている場合には、特に記載がなくとも、これらの構成の可能な組合せが含まれることは勿論である。また、実施の形態に複数の実施例や変形例がこの発明のものとして開示されている場合には、特に記載がなくとも、これらに跨がった構成の組合せのうちの可能なものが含まれることは勿論である。また、図面に描かれている構成については、特に記載がなくとも、含まれることは勿論である。更に、「等」の用語がある場合には、同等のものを含むという意味で用いられている。また、「ほぼ」「約」「程度」などの用語がある場合には、常識的に認められる範囲や精度のものを含むという意味で用いられている。
1 トンネル
2 側溝
3 円形水路部
4 入口部
11 更生用管部材(排水管路)
12 隙間
13 裏込材
16 カット部
17 スリット状開口部
18 指標線
21 側面
22 側溝更生部材
31 底面部
32 側壁部
33 間隙部
34 リブ部
35 端面
41 アンカー部
51 締結用孔部
52 窓部
100 樹脂管
110 スリット

Claims (5)

  1. 側溝を構成する円形水路部内に残留応力σがσ≦0である樹脂製の更生用管部材を挿入する挿入工程と、
    前記円形水路部と前記更生用管部材との間の隙間に裏込材を充填して前記円形水路部と前記更生用管部材とを裏込材で一体化する充填工程と、
    前記更生用管部材の頂部を軸線方向にカットしてスリット状開口部を開口形成する開口工程とを行うことを特徴とする側溝更生方法。
  2. 請求項1に記載の側溝更生方法であって、
    前記挿入工程と前記充填工程との間に、前記更生用管部材の頂部に対して、前記側溝の入口部の側面を更生する樹脂製の側溝更生部材を設置する更生部材設置工程を行うことを特徴とする側溝更生方法。
  3. 請求項2に記載の側溝更生方法であって、
    前記側溝更生部材は、少なくとも、前記側溝を構成する前記円形水路部内に設置される樹脂製の前記更生用管部材の頂部に当接配置可能な円筒面状の底面部と、
    該底面部の両側縁部から立設されて、前記側溝の前記入口部の前記側面を更生する一対の側壁部と、
    該側壁部から前記側溝の前記入口部の前記側面へ向けて延び、前記側壁部と前記側溝の前記入口部の前記側面との間に前記裏込材を充填するための間隙部を確保可能なリブ部と、を有することを特徴とする側溝更生方法。
  4. 請求項3に記載の側溝更生方法であって、
    前記リブ部が、前記裏込材に係止可能なアンカー部を有することを特徴とする側溝更生方法。
  5. 請求項3または請求項4に記載の側溝更生方法であって、
    前記底面部が、前記更生用管部材の頂部に対して締結固定可能な締結用孔部を有し、
    前記底面部が、前記更生用管部材の頂部に設けられた指標線を視認可能な窓部を有することを特徴とする側溝更生方法。
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