JP6894348B2 - 検査装置の高さ情報の取得方法及び検査装置 - Google Patents

検査装置の高さ情報の取得方法及び検査装置 Download PDF

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Description

本発明は、検査装置の高さ情報の取得方法、及びこの高さ情報の取得方法を用いた検査装置に関する。
近年では、様々な機器に電子回路基板が実装されるようになってきているが、この種の電子回路基板が実装される機器においては、小型化、薄型化等が常に課題になっており、この点から、電子回路基板の実装の高密度化を図ることが要求されている。このような電子回路基板のハンダの塗布状態、電子部品の実装状態等を検査する検査装置において、高さ情報の取得に対しては、その精密性から位相シフト法が用いられることが多い。位相シフト法では、長周期の縞パターンと短周期の縞パターンを用いて高さ情報を取得するように構成されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2012−053015号公報
しかしながら、上述したような長周期の縞パターンと短周期の縞パターンを投射した画像による高さ情報の取得方法では、画像の撮像回数(高さを算出するための画像の枚数)が多くなり、検査のスループットが悪化するという課題があった。また、被検査体が明るい物体である場合、長周期の縞パターンを投射して撮像するとサチュレーションが発生しやすく、サチュレーションが発生した場合は再度撮像を行う必要があり、その場合、画像の撮像回数はその分増えるという課題もあった。より少ない撮像回数で高精度な高さ情報を取得する手法も考案されているが、検査のスループットを向上させるために、撮像回数の更なる削減が要求されている。
本発明はこのような課題に鑑みてなされたものであり、少ない撮像回数で高精度な高さ情報を取得することができる検査装置の高さ情報の取得方法、及びこの高さ情報の取得方法を用いた検査装置を提供することを目的とする。
前記課題を解決するために、本発明に係る検査装置の高さ情報の取得方法は、短周期の縞パターンと、前記短周期の縞パターンの周期より長い周期の縞パターンからなる長周期の縞パターンと、前記長周期の縞パターンの周期と一致する周期を有し、前記短周期の縞パターンの次数を特定できる次数特定パターンと、を有する検査装置の高さ情報の取得方法であって、前記短周期の縞パターンが投射された前記被検査体の画像データである短周期測定画像データを取得するステップと、前記短周期測定画像データから画素毎の位相である短周期測定位相データを算出するステップと、前記次数特定パターンが投射された前記被検査体の画像データである次数特定測定画像データを取得するステップと、前記次数特定測定画像データから、前記次数特定パターンの像の位置を検出するステップと、前記次数特定パターンの像の位置に対応する画素の前記短周期測定位相データと、前記次数特定パターンの次数とに基づいて、次数特定測定位相データを算出するステップと、前記画素毎に、前記次数特定測定位相データと前記短周期測定位相データとに基づいて、前記被検査体の高さ情報を取得するステップと、を有することを特徴とする。
また、本発明に係る検査装置の高さ情報の取得方法において、前記次数特定パターンの像の位置を検出するステップは、前記次数特定測定画像データを複数の領域に分割し、前記領域ごとに当該領域に含まれる前記次数特定パターンの像の位置を検出する。
また、本発明に係る検査装置の高さ情報の取得方法において、前記次数特定測定位相データを算出するステップは、前記領域毎に、当該領域内で検出された前記次数特定パターンの像の位置から代表値を決定する。
また、本発明に係る検査装置の高さ情報の取得方法は、前記次数特定パターンの像の位置を検出するステップの前に、前記次数特定測定画像データをM値化するステップを有することが好ましい。但し、Mは2以上の整数とする。
また、本発明に係る検査装置の高さ情報の取得方法において、前記次数特定測定画像データをM値化するステップは、前記短周期の縞パターンの輝度情報に基づいて、M値化の閾値を決定することが好ましい。
また、本発明に係る検査装置の高さ情報の取得方法において、前記次数特定パターンの像は、前記短周期測定位相データに対する当該次数特定パターンの像の位置をθとすると、Δθ<θ<2π−Δθの範囲内に投射されることが好ましい。
また、本発明に係る検査装置の高さ情報の取得方法において、前記次数特定パターンの像の位置を検出するステップは、前記次数特定測定画像データの画素のうち、色相が所定の範囲内にある画素、若しくは色相が所定の範囲内にない画素を前記次数特定パターンの像の位置として検出することが好ましい。
また、本発明に係る検査装置は、被検査体に対してパターンを投射する投射ユニットと、前記パターンが投射された前記被検査体の画像データを取得するカメラユニットと、前記画像データを記憶する記憶部と、上述した検査装置の高さ情報の取得方法により前記被検査体の高さ情報を取得する制御ユニットと、を有することを特徴とする。
本発明によれば、少ない撮像回数で高精度な高さ情報を取得することができる。
検査装置の構成を説明するための説明図である。 基準平面の位相と測定した位相との関係を説明する説明図である。 短周期の縞パターンとラインパターンとの関係を示す説明図である。 ラインパターンにおいてラインが形成された位置と短周期の縞パターンの位相との関係を示す説明図である。 長周期の縞パターンとラインパターンとの関係を示す説明図である。 高さ情報の取得方法の流れを示すフローチャートである。 ラインパターンの像の位置を検出する方法を示す説明図である。 短周期の縞パターンとラインパターンの第1の変形例との関係を示す説明図である。 短周期の縞パターンとラインパターンの第2の変形例との関係を示す説明図である。
以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照して説明する。まず、図1を用いて本実施形態に係る検査装置10の構成について説明する。この検査装置10は、被検査体12を撮像して得られる被検査体12の画像データを使用して被検査体12を検査する装置である。被検査体12は例えば、ハンダが塗布されている電子回路基板である。検査装置10は、ハンダの塗布状態の良否を被検査体12の画像データに基づいて判定する。
検査装置10は、被検査体12を保持するための検査テーブル14と、被検査体12を照明し撮像する撮像ユニット20と、検査テーブル14に対し撮像ユニット20を移動させるXYステージ16と、撮像ユニット20及びXYステージ16の作動を制御し、被検査体12の検査を実行するための制御ユニット30と、を含んで構成される。なお説明の便宜上、図1に示すように、検査テーブル14の被検査体配置面をXY平面とし、その配置面に垂直な方向(すなわち撮像ユニット20を構成するカメラユニット21による撮像方向(カメラユニット21の光学系の光軸方向))をZ方向とする。
撮像ユニット20は、XYステージ16の移動テーブル(図示せず)に取り付けられており、XYステージ16によりX方向及びY方向のそれぞれに移動可能である。XYステージ16は例えばいわゆるH型のXYステージである。よってXYステージ16は、Y方向に延びるY方向ガイドに沿って移動テーブルをY方向に移動させるY駆動部と、Y方向ガイドをその両端で支持し、且つ移動テーブルとY方向ガイドとをX方向に移動可能に構成されている2本のX方向ガイド及びX駆動部と、を備える。なおXYステージ16は、撮像ユニット20をZ方向に移動させるZ移動機構をさらに備えてもよいし、撮像ユニット20を回転させる回転機構をさらに備えてもよい。検査装置10は、検査テーブル14を移動可能とするXYステージをさらに備えてもよく、この場合、撮像ユニット20を移動させるXYステージ16は省略されてもよい。また、X駆動部及びY駆動部には、リニアモータやボールねじを用いることができる。
撮像ユニット20は、被検査体12の検査面(基板面)に対して垂直方向(Z軸方向)から撮像するカメラユニット21と、照明ユニット22と、投射ユニット23と、を含んで構成される。本実施形態に係る検査装置10においては、カメラユニット21、照明ユニット22、及び投射ユニット23は一体の撮像ユニット20として構成されていてもよい。この一体の撮像ユニット20において、カメラユニット21、照明ユニット22、及び投射ユニット23の相対位置は固定されていてもよいし、各ユニットが相対移動可能に構成されていてもよい。また、カメラユニット21、照明ユニット22、及び投射ユニット23は別体とされ、別々に移動可能に構成されていてもよい。
カメラユニット21は、対象物の2次元画像を生成する撮像素子と、その撮像素子に画像を結像させるための光学系(例えばレンズ)とを含む。このカメラユニット21は例えばCCDカメラである。カメラユニット21の最大視野は、検査テーブル14の被検査体載置区域よりも小さくてもよい。この場合、カメラユニット21は、複数の部分画像に分割して被検査体12の全体を撮像する。制御ユニット30は、カメラユニット21が部分画像を撮像するたびに次の撮像位置へとカメラユニット21が移動されるようXYステージ16を制御する。制御ユニット30は、部分画像を合成して被検査体12の全体画像を生成する。
なお、カメラユニット21は、2次元の撮像素子に代えて、1次元画像を生成する撮像素子を備えてもよい。この場合、カメラユニット21により被検査体12を走査することにより、被検査体12の全体画像を取得することができる。
照明ユニット22は、カメラユニット21による撮像のための照明光を被検査体12の表面に投射するよう構成されている。照明ユニット22は、カメラユニット21の撮像素子により検出可能である波長域から選択された波長または波長域の光を発する1つまたは複数の光源を備える。照明光は可視光には限られず、紫外光やX線等を用いてもよい。光源が複数設けられている場合には、各光源は異なる波長の光(例えば、赤色、青色、及び緑色)を異なる投光角度で被検査体12の表面に投光するよう構成される。
本実施形態に係る検査装置10において、照明ユニット22は、被検査体12の検査面に対し斜め方向から照明光を投射する側方照明源であって、本実施形態では、上位光源22a、中位光源22b及び下位光源22cを備えている。なお、本実施形態に係る検査装置10においては、側方照明源22a、22b、22cはそれぞれリング照明源であり、カメラユニット21の光軸を包囲し、被検査体12の検査面に対し斜めに照明光を投射するように構成されている。これらの側方照明源22a,22b,22cの各々は、複数の光源が円環状に配置されて構成されていてもよい。また、側方照明源である上位光源22a、中位光源22b及び下位光源22cは、それぞれ、検査面に対して異なる角度で照明光を投射するように構成されている。
投射ユニット23は、被検査体12の検査面にパターンを投射する。パターンが投射された被検査体12は、カメラユニット21により撮像される。検査装置10は、撮像された被検査体12のパターン画像データに基づいて被検査体12の検査面の高さマップを作成する。制御ユニット30は、投射パターンに対するパターン画像の局所的な不一致を検出し、その局所的な不一致に基づいてその部位の高さ情報を取得する。つまり、投射パターンに対する撮像パターンの変化が、検査面上の高さの変化に対応する。
投射パターンは、明線と暗線とが交互に周期的に繰り返される1次元の縞パターンであることが好ましい。投射ユニット23は、被検査体12の検査面に対し斜め方向から縞パターンを投射するよう配置されている。被検査体12の検査面における高さの非連続は、縞パターン画像においてパターンのずれとして表れる。よって、パターンのずれ量から高さ差を求めることができる。例えば、サインカーブに従って明るさが変化する縞パターンを用いるPMP(Phase Measurement Profilometry)法により制御ユニット30は高さマップを作成する。PMP法においては縞パターンのずれ量がサインカーブの位相差に相当する。
投射ユニット23は、パターン形成装置と、パターン形成装置を照明するための光源装置と、パターンを被検査体12の検査面に投射するための光学系と、を含んで構成される。パターン形成装置は例えば、液晶ディスプレイ等のように所望のパターンを動的に生成しうる可変パターニング装置であってもよいし、ガラスプレート等の基板上にパターンが固定的に形成されている固定パターニング装置であってもよい。パターン形成装置が固定パターニング装置である場合には、固定パターニング装置を移動させる移動機構を設けるか、あるいはパターン投射用の光学系に調整機構を設けることにより、パターンの投射位置を可変とすることが好ましい。また、投射ユニット23は、異なるパターンをもつ複数の固定パターニング装置を切替可能に構成されていてもよい。
投射ユニット23は、カメラユニット21の周囲に複数設けられていてもよい。複数の投射ユニット23は、それぞれ異なる投射方向から被検査体12にパターンを投射するよう配置されている。このようにすれば、検査面における高さ差によって影となりパターンが投射されない領域を小さくすることができる。
図1に示す制御ユニット30は、本装置全体を統括的に制御するもので、ハードウエアとしては、任意のコンピュータのCPU、メモリ、その他のLSIで実現され、ソフトウエアとしてはメモリにロードされたプログラムなどによって実現されるが、ここではそれらの連携によって実現される機能ブロックを描いている。したがって、これらの機能ブロックがハードウエアのみ、ソフトウエアのみ、またはそれらの組合せによっていろいろな形で実現できることは、当業者には理解されるところである。
図1には、制御ユニット30の構成の一例が示されている。制御ユニット30は、検査制御部31と記憶部であるメモリ35とを含んで構成される。検査制御部31は、高さ測定部32と検査データ処理部33と検査部34とを含んで構成される。また、検査装置10は、ユーザまたは他の装置からの入力を受け付けるための入力部36と、検査に関連する情報を出力するための出力部37とを備えており、入力部36及び出力部37はそれぞれ制御ユニット30に接続されている。入力部36は例えば、ユーザからの入力を受け付けるためのマウスやキーボード等の入力手段や、他の装置との通信をするための通信手段を含む。出力部37は、ディスプレイやプリンタ等の公知の出力手段を含む。
検査制御部31は、入力部36からの入力及びメモリ35に記憶されている検査関連情報に基づいて、検査のための各種制御処理を実行するよう構成されている。検査関連情報には、被検査体12の2次元画像データ、被検査体12の高さマップ、及び基板検査データが含まれる。検査に先立って、検査データ処理部33は、すべての検査項目に合格することが保証されている被検査体12の2次元画像データ及び高さマップを使用して基板検査データを作成する。検査部34は、作成済みの基板検査データと、検査されるべき被検査体12の2次元画像データ及び高さマップとに基づいて検査を実行する。
基板検査データは基板の品種ごとに作成される検査データである。基板検査データはいわば、その基板に塗布されたハンダごとの検査データの集合体である。各ハンダの検査データは、そのハンダに必要な検査項目、各検査項目についての画像上の検査区域である検査ウインドウ、及び各検査項目について良否判定の基準となる検査基準を含む。検査ウインドウは各検査項目について1つまたは複数設定される。例えばハンダの塗布状態の良否を判定する検査項目においては通常、その部品のハンダ塗布領域の数と同数の検査ウインドウがハンダ塗布領域の配置に対応する配置で設定される。また、被検査体画像に所定の画像処理をした画像を使用する検査項目については、その画像処理の内容も検査データに含まれる。
検査データ処理部33は、基板検査データ作成処理として、その基板に合わせて検査データの各項目を設定する。例えば検査データ処理部33は、その基板のハンダレイアウトに適合するように各検査ウインドウの位置及び大きさを各検査項目について自動的に設定する。検査データ処理部33は、検査データのうち一部の項目についてユーザの入力を受け付けるようにしてもよい。例えば、検査データ処理部33は、ユーザによる検査基準のチューニングを受け入れるようにしてもよい。検査基準は高さ情報を用いて設定されてもよい。
検査制御部31は、基板検査データ作成の前処理として被検査体12の撮像処理を実行する。この被検査体12はすべての検査項目に合格しているものが用いられる。撮像処理は上述のように、照明ユニット22により被検査体12を照明しつつ撮像ユニット20と検査テーブル14との相対移動を制御し、被検査体12の部分画像を順次撮像することにより行われる。被検査体12の全体がカバーされるように複数の部分画像が撮像される。検査制御部31は、これら複数の部分画像を合成し、被検査体12の検査面全体を含む基板全面画像データを生成する。検査制御部31は、メモリ35に基板全面画像データを記憶する。
また、検査制御部31は、高さマップ作成のための前処理として、投射ユニット23により被検査体12にパターンを投射しつつ撮像ユニット20と検査テーブル14との相対移動を制御し、被検査体12のパターン画像を分割して順次撮像する。投射されるパターンは好ましくは、PMP法に基づきサインカーブに従って明るさが変化する縞パターンである。検査制御部31は、撮像した分割画像を合成し、被検査体12の検査面全体のパターン画像データを生成する。検査制御部31は、メモリ35にパターン画像データを記憶する。なお、全体ではなく検査面の一部についてパターン画像データを生成するようにしてもよい。
高さ測定部32は、撮像パターン画像上のパターンに基づいて被検査体12の検査面全体の高さマップを作成する。高さ測定部32はまず、撮像パターン画像データと基準パターン画像データとの局所的な位相差を画像データ全体について求めることにより、被検査体12の検査面の位相差マップを求める。基準パターン画像データとは、投射ユニット23によりパターンが投射された画像データ(つまり投射ユニット23に内蔵されているパターン形成装置が生成したパターンが投射された画像データ)である。高さ測定部32は、高さ測定の基準となる基準面と位相差マップとに基づいて被検査体12の高さマップを作成する。基準面は例えば、検査される電子回路基板の基板表面である。基準面は必ずしも平面ではなくてもよく、基板の反り等の変形が反映された曲面であってもよい。
高さ測定部32は、具体的には、撮像パターン画像データの各画素と、当該画素に対応する基準パターン画像データの画素とで縞パターンの位相差を求める。高さ測定部32は、位相差を高さ情報に換算する。高さ情報への換算は、当該画素近傍における局所的な縞幅を用いて行われる。撮像パターン画像データ上の縞幅が場所により異なるのを補償するためである。検査面上での位置により投射ユニット23からの距離が異なるために、基準パターンの縞幅が一定であっても、検査面のパターン投射領域の一端から他端へと線形に縞幅が変化してしまうからである。高さ測定部32は、換算された高さ情報と基準面とに基づいて基準面からの高さ情報を取得し、被検査体12の高さマップを作成する。
検査制御部31は、被検査体12の高さマップが有する高さ情報を被検査体12の2次元画像の各画素に対応づけることにより、高さ分布を有する被検査体画像を作成してもよい。検査制御部31は、高さ分布付き被検査体画像データに基づいて被検査体12の3次元モデリング表示を行うようにしてもよい。また、検査制御部31は、2次元の被検査体画像データに高さ分布を重ね合わせて出力部37に表示してもよい。例えば、被検査体画像データを高さ分布により色分け表示するようにしてもよい。
以下に、このような検査装置10において、投射ユニット23によりパターンを投射して高さ情報を取得する方法について説明する。
まず、縞パターンを用いたPMP法による高さ情報の取得方法について説明する。縞パターン投射領域の1つの計測点に着目すると、空間的に位相をずらしながら縞パターンを投射したときに(言い換えれば、縞の反復する方向に縞パターンを走査したときに)、その計測点の明るさは周期的に変動する。色や反射率等の計測点の表面特性に応じて計測点ごとに平均の明るさは異なるものの、どの計測点においても縞パターンに対応する周期的な明るさ変動が生じる。よって、計測点を例えば最も明るくするときの縞パターンの位相がその計測点の高さ情報を表すことになる。一般化すれば、周期的明るさ変動の初期位相が各計測点の高さ情報を与えると言える。
このような縞パターンによる特性を用いて、PMP法による高さ情報の取得方法を応用し、周期の異なる少なくとも2種のパターンを使用して高さ情報を取得する。長周期(つまり太い縞)の第1パターンにより大まかな高さ情報(ラフ高さ)を取得し、短周期(細い縞)の第2パターンで精密な高さ情報を取得する。上述したようにPMP法は位相に基づき高さ情報を取得するので、高さ差が大きく縞が1周期以上ずれてしまうと高さを一意に特定することができない。第1パターンを併用して高さ情報を取得しておくことにより、第2パターンを投射したときに縞が1周期以上ずれている場合にも高さ情報を一意に特定することが可能となる。
ところが、このように複数の異なるパターンでそれぞれ高さ情報を取得し、それらの結果を総合して高さマップを求める場合には、一般にパターンごとに個別的に投射し撮像することになると考えられる。PMP法では原理的に1種の縞パターンについて位相をシフトさせて少なくとも3回、典型的には4回の撮像が必要とされている。縞パターンが正弦波であることに対応して各計測点の明るさ変動も正弦波となる。縞のピッチは既知であるから、明るさの平均値、振幅、及び初期位相が明らかとなれば明るさ変動を表す正弦波が特定される。
縞パターンの位相の開始位置をずらして撮像された少なくとも3枚の撮像画像データから計測点の明るさの測定値を得ることにより、明るさの平均値、振幅、及び初期位相の3つの変数を決定することができる。また、1つの縞パターンを、90度ずつ位相の開始位置をずらして4回撮像したときのある画素の輝度をそれぞれI0〜I3とすると、その画素にあたる計測点の位相φは次式(1)として表されることが知られている。
tan(φ) = (I3−I1)/(I2−I0) (1)
縞パターンのピッチ(1周期の長さ)をPとすると縞パターンのずれ量はP×(φ/2π)で求められる。パターンの投射角度を用いてパターンずれ量からその位置の高さ情報を取得することができる。
2種のパターンを用いれば少なくとも6回または8回の撮像をすることになる。1つの被検査体12を検査するために、複数の部分領域を撮像して全体の画像データを得るようにしている。また、1つの部分領域は複数の投射ユニット23のそれぞれで撮像される。例えば10個の部分領域をそれぞれ3つの投射ユニットで撮像するとしたら、10×3×6(または8)=180(または240)回の撮像を要することになる。こうして、1回の検査に要する撮像回数は多くなりがちであり、撮像回数が検査所要時間に与える影響は大きい。
そこで、本実施形態においては、PMP法のうち長周期の縞パターン(太い縞である第1パターン)に代わり、短周期の縞パターン(細い縞である第2パターン)の次数が特定できるパターン(次数特定パターンであって、後述するラインパターン)を用いて、短周期の縞パターンと次数特定パターンにより大まかな高さ情報(ラフ高さ)を取得し、大まかな高さ情報(ラフ高さ)と短周期の縞パターンによる精密な高さ情報を組み合わせることで撮像回数の低減を実現している。なお、固定パターンは、チェッカー、矩形波(ライン)、ドット等を用いることができるが、以降の説明ではラインであるとして説明する。
図2において、(a)に示すように、基準平面Sに対して投射ユニット23により縞パターンを投射してカメラユニット21で撮像した画像データから得られる位相を(c)に示し、(b)に示すように、この基準平面S上に物体Oを載置した状態で同じ縞パターンを投射して撮像した画像データから得られる位相を(d)に示すと、物体Oの高さ情報はこれらの位相のずれ量(位相差=測定した位相−基準平面の位相)から算出することができる。この位相差はカメラユニット21で撮像した画像の画素ごとに算出することができ、画素ごとに求められた位相差に係数を乗算することで、その画素に対応した位置の高さ情報が算出される。この係数は、例えば、簡易的にはtan(投射角度)×縞ピッチ/2πで求められる。
ここで、図3に示すように、長周期の縞パターン(太い縞である第1パターン)を用いる代わりに、短周期の縞パターンPtの次数が特定できる次数特定パターンであるラインパターンPsを用いる場合を考える。ラインパターンPsの周期Tは、長周期の縞パターンの周期と同じである。また、短周期の縞パターンPtのピッチ(1周期の長さ)をSとすると、ラインパターンPsのピッチ(1周期の長さ)Tは、所定の個数分の短周期の縞パターンのピッチSと一致するように構成されている。具体的には、図3の場合は、短周期の縞パターンPtのピッチSの4つ分と、ラインパターンPsのピッチTとが一致する。そして、ラインパターンPsの1周期(ピッチT)の中に、短周期の縞パターンPtの何れかの周期と対応する位置にライン(明線)Lが配置されている。ラインパターンPsにおいてラインLの位置は、周期毎に同じ位置である。換言すると、次数特定パターンであるラインパターンPsは、被検査体12に投射されたときに、長周期の縞パターンの周期と一致する周期を有するパターンであって、被検査体12に投射されたときに、周期毎に、同じ位置で短周期の縞パターンの一つと同じ位置に投射されるラインLが形成されているパターンである。
図4は、短周期の縞パターンPtの4つの周期で、ラインパターンPsの1周期とした場合を示している。また、ラインパターンPsにおいては、上述したように、短周期の縞パターンPtを構成する4つの周期のうち、少なくとも何れか1つの周期と対応する位置にライン(輝度の明るい部分)を配置するように構成されており(図3参照)、短周期の縞パターンPtの周期に対応させて、ラインを配置する位置を0〜3で示している(この位置を「次数」と呼ぶ)。
図5は、ラインパターンPsの1周期と一致した周期で正弦波状に変化する長周期の縞パターンPt′を示している。図2を用いて説明したように、長周期の縞パターンPt′を用いて基準平面Sを撮像し、ラインパターンPsを用いてその基準平面Sに載置された物体Oを撮像した場合、基準平面Sの位相φw0と物体を載置した状態で取得された位相φwとの位相差Δφwは、次式(2)で求められる。
Δφw = φw − φw0 (2)
次に、長周期の縞パターンPt′、短周期の縞パターンPt及びラインパターンPsの関係を説明する。ここで、短周期の縞パターンPtの位相φf、長周期の縞パターンPt′の位相φwは、ラインパターンPsにおいてラインを配置した次数をN、短周期の縞パターンのピッチと長周期の縞パターンのピッチの比P(図4,5の場合4)を用いて、次式(3)の関係が成り立つ。なお、短周期の縞パターンPtの各パターンの位相は0〜2πの範囲で変化する。
φw = (φf + 2π×N)/P (3)
すなわち、φwは、φfとラインの次数より算出が可能である。例えば、図4において、次数0の位置にラインを配置した場合は、P=4より、φw=φf/4となり、次数2の位置にラインを配置したときは、φw=φf/4+4π/4となる。また、図4及び図5においては、ラインパターンPsの1周期を短周期の縞パターンにおける4つの周期に対応させた場合について説明しているが、ラインパターンPsの1周期に対する短周期の縞パターンの周期数は4に限定されることはない。但し、ラインパターンPsに対する短周期の縞パターンの周期数(次数)を大きくしたり、縞パターンのピッチ(1周期の長さ)を大きくしたりすると、ラインパターンPsにおけるラインの間隔が離れてしまい、このラインパターンPsを投射して得られた画像においてラインの像を検出できない箇所が発生する可能性がある。
また、短周期の縞パターンPtを用いて、位相の開始位置をずらして基準平面Sを少なくとも3回撮像し、短周期の縞パターンPtを用いて、位相の開始位置をずらしてその基準平面Sに載置された物体Oを少なくとも3枚撮像した場合、式(1)に基づいて得られた、基準平面Sから取得された位相φf0と物体を載置した状態で取得された位相φfとの位相差Δφfは、次式(4)で求められる。
Δφf = φf − φf0 (4)
以上より、被検査体12にラインパターンPsを投射して撮像された画像データにおいて検出されたライン像の位置と短周期の縞パターンが位相の開始位置をずらして投射されて撮像された少なくとも3枚の画像データから得られた位相φf(90°ずつずらして4枚撮像したときは式(1)から算出される)とから式(3)により算出された位相φw、及び基準平面に長周期の縞パターンを位相の開始位置をずらして投射して撮像された少なくとも3枚の画像データから得られた位相φw0(90°ずつずらして4枚撮像したときは式(1)から算出される)から式(2)に基づいて位相差Δφwを算出し、また、被検査体12に短周期のパターンを位相の開始位置をずらして投射して撮像された少なくとも3枚の画像データから得られた位相φf、及び基準平面に短周期の縞パターンを位相の開始位置をずらして投射して撮像された少なくとも3枚の画像データから得られた位相φf0(φf及びφf0は、短周期の縞パターンの位相の開始位置を90°ずつずらして撮像した4枚の画像データを用いると式(1)で算出される)から式(4)に基づいて位相差Δφfを算出し、これらの位相差Δφw、Δφfと、ラインパターンPsの1周期に対する短周期の縞パターンの周期数Pと、に基づいて、詳細な高さ情報Hを、次式(5)で求めることができる。但し、Round()は、小数点以下を四捨五入する関数である。
H = Round((P×Δφw−Δφf)/2π)×2π+Δφf (5)
なお、PMP法と同様に、ラインパターン(長周期の縞パターン)による測定結果が、短周期の縞パターンのピッチの半分以上ずれると(位相にするとπずれると)、正しい結果を得ることができなくなる。しかしながら、電子回路基板のハンダの塗布状態の検査等においては、基板の表面とハンダ部分とでは大きな高低差はなく(すなわち、なだらかな湾曲を有する平面に細かな物体が存在する形状の対象物に対しては)、本方法により、十分な精度の高さ情報を取得することができる。
また、式(5)により算出された高さ情報Hに対して、次式(5′)及び(5″)に示すように、条件に応じて高さ情報を補正する(補正した高さ情報をH′とする)ように構成してもよい。なお、thはパラメータである。
H>P×Δφw+π+thのとき、H′= H−2π (5′)
H<P×Δφw―π+thのとき、H′= H+2π (5″)
上述した式(5′)及び(5″)において、パラメータthを0とすると、ラインパターンにより得られた位相差Δφwに対応する高さ情報(ラフ高さ)に対して、高さのプラス方向及びマイナス方向に等しい範囲を計測することができる。一方、代表値(Δφw)が基板面の値を算出できる場合、一般には、基板面表側にはハンダが積載されるが、裏側は検討する必要がないので、パラメータthをハンダの高さに応じた値を設定すると、更に多種の基板で高さ情報を取得することになる。
それでは、図6を用いて、具体的な高さ情報の取得方法について説明する。なお、投射ユニット23で投射するパターンは、長周期の縞パターン、この長周期の縞パターンと周期が一致し、形成されたラインの位置により短周期の縞パターンの次数が特定できるラインパターン(次数特定パターン)、及び、短周期の縞パターンである。また、以降の説明では、1つの視野領域に対する測定処理について説明するが、被検査体12が複数の視野領域に跨がる場合は、それぞれの視野領域に対して以下の処理が実行される。
まず、測定前の準備(前準備)を行う。例えば、入力部36から前準備の処理の実行命令が入力されると、制御ユニット30は、投射ユニット23により短周期の縞パターンを基準平面に投射し、その画像データ(短周期基準画像データ)をカメラユニット21で撮像して取得する(ステップS100)。上述したように、1つの視野領域に対して、短周期の縞パターンの位相の開始位置をずらして、少なくとも3枚の画像データ(本実施形態の場合は90°ずつずらした4枚の画像データ)を取得する。また、制御ユニット30は、ステップS100で取得された3枚又は4枚の短周期基準画像データを用いて、画素毎の輝度から当該画素の位相φf0を算出し(この算出された位相φf0を「短周期基準位相データ」と呼ぶ)、メモリ35に記憶する(ステップS110)。位相の開始位置を90°ずつずらした4枚の画像データを取得したときは、上述した式(1)によりφf0を算出することができる。
次に、制御ユニット30は、投射ユニット23により長周期の縞パターンを基準平面に投射し、その画像データ(長周期基準画像データ)をカメラユニット21で撮像して取得する(ステップS120)。この長周期基準画像データも、1つの視野領域に対して、長周期の縞パターンの位相の開始位置をずらして、少なくとも3枚の画像データ(本実施形態の場合は90°ずつずらした4枚の画像データ)を取得する。また、制御ユニット30は、ステップS120で取得された3枚又は4枚の長周期基準画像データを用いて、すべての画素に対して、画素毎の輝度から当該画素の位相φw0を算出し(この算出された位相φw0を「長周期基準位相データ」と呼ぶ)、メモリ35に記憶し(ステップS130)、この前準備の処理を終了する。位相の開始位置を90°ずつずらした4枚の画像データを取得したときは、上述した式(1)によりφw0を算出することができる。なお、基準平面としては、部品の搭載されていない基板を検査テーブル14にセットしてもよいし、基準平面となる専用の部材を検査テーブル14にセットしてもよい。
次に、検査テーブル14に被検査体12を載置して検査(高さ情報の取得)を行う。例えば、入力部36から検査の処理の実行命令が入力されると、制御ユニット30は、投射ユニット23により短周期の縞パターンを被検査体12に投射してカメラユニット21でその画像データ(短周期測定画像データ)を取得し、メモリ35に記憶する(ステップS200)。なお、このステップS200では、上述したように、1つの視野領域に対して短周期の縞パターンの位相の開始位置をずらした少なくとも3枚の画像データを取得する(本実施形態の場合は90°ずつずらした4枚の画像データを取得する)。
制御ユニット30は、メモリ35から短周期測定画像データを読み出し、この短周期測定画像データから画素毎に位相φfの算出を行う(ステップS210)。この位相φfの算出は、短周期の縞パターンの位相の開始位置をずらして撮像された少なくとも3枚の画像データの各画素の輝度を用いて算出される。位相の開始位置を90°ずつずらした4枚の画像データを取得したときは、上述した式(1)によりφfを算出することができる。算出された位相φf(この算出された位相φfを「短周期測定位相データ」と呼ぶ)は、画素毎にメモリ35に記憶される。
制御ユニット30は、投射ユニット23によりラインパターン(次数特定パターン)を被検査体12に投射してカメラユニット21でその画像データ(次数特定測定画像データ)を取得し、メモリ35に記憶する(ステップS220)。上述したように、ラインパターンの画像データは、1つの視野領域に対して1回の撮像でよい。
制御ユニット30は、メモリ35から次数特定測定画像データを読み出し、この次数特定測定画像データの2値化を行う(ステップS230)。
ここで、上述したように、被検査体12に対して短周期の縞パターンを投射したときの撮像は、位相の開始位置をずらして少なくとも3回(本実施形態では4回)行われる。これらの撮像において位相をずらして被検査体12に投射される短周期の縞パターンが正弦波の場合の輝度の関係は、次式(6)で表される。なお、この式(6)において、vは輝度を示し、Aは被検査体12の明るさに依存した振幅を示し、Cはカメラユニット21や環境輝度に依存した明るさのオフセットを示し、Bは求めたい位相を示し、λは位相のシフト量を示し、xはシフト回数を示す。
v = A×sin(λ×x+B)+C (6)
制御ユニット30は、ステップS230において、メモリ35から次数特定測定画像データを読み出し、短周期の縞パターンの輝度情報、すなわち、上述した式(6)の振幅A及びオフセットCにより決定される閾値に基づいて、この次数特定測定画像データの2値化を行う。具体的には、次数特定測定画像データの画素毎に、当該画素の輝度が閾値より小さいときはその画素の輝度を最小値(たとえば0)に設定し、輝度が閾値以上のときはその画素の輝度を最大値(例えば255)に設定する。ここで、閾値は、例えば、C又はC−A/2とすることができる。短周期測定画像データの輝度情報(短周期測定画像データを撮像するために投射された短周期の縞パターンの輝度情報)に基づいて次数特定測定画像データを2値化することにより、被検査体12の輝度や色に関わらず、安定したライン像を検出することができる。また、制御ユニット30は、この2値化された次数特定測定画像データに対してノイズ低減フィルタを実行し、ノイズの除去を行う(ステップS240)。ノイズ低減フィルタの一例としてはメディアンフィルタなどがある。制御ユニット30は、2値化及びノイズの除去が行われた次数特定測定画像データをメモリ35に記憶してもよい。
次に、制御ユニット30は、ステップS230で2値化され、さらにステップS240でノイズが除去された次数特定測定画像データにおいて、ライン像の位置を検出し、その位置(画素)を特定する(ステップS250)。この次数特定測定画像データからライン像を検出する方法としては、テンプレートマッチングやラベリングのアルゴリズムを用いることができるが、シーケンシャルな処理であるため、GPU(Graphics Processing Unit)等で実装が難しく、現実的には、撮像やカメラユニット21の移動(視野領域の変更)の時間よりも、検出の時間が長くなってしまう場合がある。
そこで、本実施形態においては、図7に示すように、次数特定測定画像データを複数のグリッド(領域)Gに分割し、それぞれのグリッド内でライン像を検出しその位置(ライン像が検出された画素)を特定するように構成されている。このような構成とすると、グリッドごとに独立して走査することができるので、グリッドの数だけ並列化でき、GPU等を用いて高速に処理することができる。なお、図7は、ライン像の明るい部分を黒色で表している(白色の部分が暗い部分に相当する)。
そして、制御ユニット30は、以上のようにしてグリッド毎に次数特定測定画像データにおけるライン像の位置(ライン像が検出された画素)が特定されると、メモリ35から、ステップS210で算出された、短周期測定画像データから求められた画素毎の短周期測定位相データ(φf)を取り出し、グリッド毎に、当該グリッドにおいてステップS250でライン像が検出された画素に対応する短周期測定位相データφfとラインの次数Nを用いて、当該画素の位相φwを上述した式(3)に基づいて算出し(位相φwを「次数特定測定位相データ」と呼ぶ)、グリッド内でのφwの平均値φwaを算出してグリッドを代表する位相(代表値)とし(位相φwaを「次数特定代表位相データ」と呼ぶ)、この次数特定代表位相データをメモリ35に記憶する(ステップS260)。次数特定代表位相データはグリッドと対応付けてメモリ35に記憶してもよいし、画素ごとにメモリ35に記憶してもよい(グリッドに含まれる画素の位相は全て当該グリッドの次数特定代表位相となる)。なお、グリッド毎に算出された次数特定代表位相データφwaは、当該グリッドの大まかな高さ情報を表しており、以降の説明では「ラフ高さ」とも呼ぶ。
ここで、ラインパターンが投射されて撮像された次数特定測定画像データに対しては、上述したように、ステップS230における2値化やステップS240におけるノイズ低減フィルタの実行が行われているため、ライン像を検出することができず、次数特定測定位相データφw及び次数特定代表位相データφwaを算出することができないグリッドが存在する。そのため、次数特定測定位相データφw及び次数特定代表位相データφwaを算出することができないグリッドについては、周辺のグリッドの次数特定代表位相データφwaからそのグリッドの次数特定代表位相データφwaを決定することにより次数特定代表位相データ(ラフ高さ)を伝搬させる(ステップS270)。なお、各々のグリッドにおいて、検出されたライン像の大きさが小さい(グリッド内でライン像を検出した画素数が所定の閾値より少ない)場合には、当該グリッドについても、周辺のグリッドの次数特定代表位相データφwaからそのグリッドの次数特定代表位相データφwaを決定するように構成してもよい。
最後に、制御ユニット30は、ステップS260及びステップS270で算出されたグリッド毎の次数特定代表位相データφwaと、ステップS130で算出された画素毎の長周期基準位相データφw0を用いて、式(2)により画素毎の位相差Δφwを算出し(式(2)において、φwをφwaと置き換える)、ステップS210で算出された画素毎の短周期測定位相データφfと、ステップS110で算出された画素毎の短周期基準位相データφf0を用いて、式(4)により画素毎の位相差Δφfを算出し、これらの位相差Δφw、Δφf及びラインパターンの次数Nを用いて、画素毎に、上述した式(5)に基づいて、詳細な高さ情報(H)を算出し、メモリ35に記憶する(ステップS280)。なお、各画素の高さ情報Hは、上述した式(5′)及び式(5″)による補正(H′)を行ってもよい。
以上のように、本実施形態に係る検査方法を用いると、被検査体12の高さ情報の取得においては、一つの視野領域に対して、次数特定パターンを投射した1回の撮像と、短周期の縞パターンを、位相の開始位置をずらしながら投射して撮像する少なくとも3回(本実施形態では4回)の、合計で少なくとも4回(本実施形態では5回)の撮像で、高精度な高さ情報を取得することができるので、精度を維持しながら検査のスループットを向上させることができる。また、次数特定パターンをラインパターンとすることで、基板上に穴等があってライン像を取得できない箇所があっても、その周辺に投射されたライン像から高さ情報を取得することができる。また、次数特定パターンをラインパターンとすることで、次数特定測定画像データをグリッドに分割してGPU等を用いた並列処理を行うことができるので、更にスループットを向上させることができる。また、次数特定パターンをラインパターンとすることで、ライン像が検出された画素の位置を求めるだけで、この画素の位置に対応する短周期測定位相データを用いてラフ高さ(次数特定測定位相データ及び次数特定代表位相データ)を算出することができ、ライン像に対するラベリングの処理等が不要になる。なお、短周期の縞パターンを投射した撮像の回数(位相の開始位置をずらす回数)は4回以上としてもよい。
なお、短周期の縞パターン、長周期の縞パターン及び次数特定パターンを投射して画像データを取得する処理と、それらの画像データに基づいて高さ情報を取得する処理は、画像取得の後にそれらの画像を用いた処理を行ってもよいし、パターンを投射して撮像した画像に対する処理(例えば、ステップS110、S210等)の実行と、次のパターンを投射した撮像(例えば、ステップS120,ステップS220)を同時に実行するように構成してもよい。また、撮像の順序(例えば、ステップS100とステップS120や、ステップS200とステップS220)を入れ替えてもよいし、撮像処理をまとめて先に実行してもよい(例えば、ステップS100、ステップS120を続けて実行したりステップS200、ステップS220を続けて実行してもよい)。
(第1の変形例)
上述した説明において、ラインパターンPsは、このラインパターンPsの1周期に対応する複数の短周期の縞パターンの周期のいずれか一つと対応させて白のライン(明線)を形成していたが(残りの部分は暗線)、短周期の縞パターンPtの周期のいずれか一つと同期させて黒のライン(暗線)を形成するように構成してもよい(残りの部分は明線)。また、図8に示すように、ラインパターンPsの1周期内において、短周期の縞パターンPtのいずれか一つの周期に対応する位置に白のライン(最も明るい線)を配置し、他の一つの周期に対応する位置に黒のライン(最も暗い線)を配置し、残りの位置に灰色のライン(中間の明るさの線)を配置するように構成してもよい。図8(b)においては、ラインパターンPsの次数が0の位置に白のラインを配置し、次数が2の位置に黒のラインを配置し、次数が1及び3の位置に灰色のラインを配置している。
ラインパターンPsを図8(b)のように構成した場合、上述したステップS230では、次数特定測定画像データに対して3値化が行われる。すなわち、各画素において、所定の閾値(第1の閾値)より明るい画素はその輝度を最大値(例えば255)とし、第1の閾値より小さい第2の閾値より暗い画素はその輝度を最小値(例えば0)とし、第1の閾値から第2の閾値の間にある画素はその輝度を中間値(例えば、127)とする。
この場合、ステップS250のグリッド単位での位置検出においては、ステップS230の3値化において、輝度が最大値に設定された画素は、上述した白のラインの像を検出しており、輝度が最小値に設定された画素は、上述した黒のラインを検出していることになる。以上より、次数特定測定画像データの黒又は白のラインが検出された画素において、短周期測定位相データと黒の次数及び白の次数とに基づいて次数特定測定位相データ(φw)を取得することにより、白又は黒のラインだけの場合に比べて、より多くのライン像の位置を用いてグリッド毎の次数特定代表位相データ(φwa)を算出することができる。
なお、ラインパターンPsに形成されるラインは、上述した白色、灰色、黒色の3つの輝度の状態だけでなく、4つ以上の輝度の状態を取るように構成してもよい。その場合、ラインが取り得る輝度の状態の数をM(但し、Mは2以上の整数)とすると、ステップS230ではM値化の処理を行うことになる。
(第2の変形例)
上述した説明において、ラインパターンPsは、ラインパターンPsの1周期に対応する短周期の縞パターンPtの周期のいずれか一つと対応させて白のライン(明線)を形成しており、そのラインの周期方向の幅は短周期の縞パターンのピッチ(1周期の長さ)と同じ長さとしていた。しかしながら、短周期の縞パターンの周期の接続部分(短周期の縞パターンの位相が0や2πの付近)は、ラインパターンPsを構成するラインが反射の影響等で他の箇所に映り込んでライン像を形成してしまうため、このライン像から算出される次数特定測定位相データ(ラフ高さ)に誤差が含まれる可能性がある。したがって、図9(b)に示すように、短周期の縞パターンPtの周期の周辺部(位相0や2πの付近)はラインを形成せず、周期方向の中心部だけ白のライン(明線)となるようにしてもよい。すなわち、ラインパターンPsにおいてラインが形成される範囲(ラインパターンPsの像の位置)θは、上述した短周期測定位相データの範囲に対応させると、Δθ<θ<2π−Δθの範囲である(Δθは、ラインを形成しない範囲の周期方向の長さ)。
(第3の変形例)
上述したように、短周期の縞パターンPtの周期の周辺部(位相0や2πの付近)の像は、他の箇所への映り込み等から誤差が含まれている可能性がある。そのため、ステップS260のライン位置から短周期測定位相データの取得において、ラインが検出された画素であっても、ステップS210で短周期の縞パターンの位相φfが周辺部(位相0や2π)付近であると判断された画素については、次数特定測定位相データ及びその平均値である次数特定代表位相データの算出に加えないように構成してもよい。グリッド毎の次数特定測定位相データにおいて、短周期の縞パターンPtの周期の周辺部(位相0や2πの付近)に対応する画素を除外することにより、次数特定測定位相データ(ラフ高さ)の精度を向上させることができる。
(第4の変形例)
上述したように、白いライン(明線)を有するラインパターンを被検査体12に投射したときに、カメラユニット21がカラー画像を取得できる場合、被検査体12の色に応じた画像データ(次数特定測定画像データ)を取得することができる。この場合、ステップS250のグリッド単位でのライン位置検出においては、被検査体12の基板の色(例えば緑)と近い色相の画素(色相が所定の範囲内にある画素)のみをライン像としてその位置を取得するように構成してもよい。或いは、ステップS250のグリッド単位でのライン位置検出において、特定の色以外の画素(色相が所定の範囲内にない画素)のみその位置を取得する(例えば、ハンダのような灰色に近い色の画素を除く)ように構成してもよい。特定の色に近い画素、又は、特定の色を除く画素をライン像の位置として取得することにより、様々な基板(被検査体12)の高さ情報の取得において、グリッド毎に、より正確な次数特定測定位相データ及び次数特定代表位相データ(ラフ高さ)を算出することができる。
(第5の変形例)
また、上述の説明では、ステップS260のライン位置からグリッド毎の次数特定代表位相データ(ラフ高さ)の算出において、ライン像を検出した画素毎に次数特定測定位相データ(φw)を算出し、グリッド内の平均値を算出することにより当該グリッドのラフ高さ(φwa)の代表値(次数特定代表位相データ)としていたが、平均値に限らず、中央値等をグリッドの次数特定測定位相データの代表値としてもよい。特に、被検査体12の基板面では、ライン像を検出した画素は、一般に基板面上に多く存在することから、基板面上の値を取るには、中央値は有効である。また、ヒストグラムを作成して、最頻度値を代表値とする(当該グリッドのラフ高さとする)構成も、基板面の高さ情報を取得するのに有効である。
なお、以上の実施の形態は、特許請求の範囲に記載された発明を限定するものではなく、実施の形態の中で説明されている特徴的事項の組み合わせの全てが解決手段の必須事項であるとは限らないことは言うまでもない。
10 検査装置
21 カメラユニット
23 投射ユニット
30 制御ユニット
35 メモリ(記憶部)

Claims (6)

  1. 短周期の縞パターンと、
    前記短周期の縞パターンの周期より長い周期の縞パターンからなる長周期の縞パターンと、
    前記長周期の縞パターンの周期と一致する周期を有し、前記短周期の縞パターンの次数を特定できる次数特定パターンと、
    を有する検査装置の高さ情報の取得方法であって、
    前記短周期の縞パターンが投射された被検査体の画像データである短周期測定画像データを取得するステップと、
    前記短周期測定画像データから画素毎の位相である短周期測定位相データを算出するステップと、
    前記次数特定パターンが投射された前記被検査体の画像データである次数特定測定画像データを取得するステップと、
    前記次数特定測定画像データから、前記次数特定パターンの像の位置を検出するステップと、
    前記次数特定パターンの像の位置に対応する画素の前記短周期測定位相データと、前記次数特定パターンの次数とに基づいて、次数特定測定位相データを算出するステップと、
    前記画素毎に、前記次数特定測定位相データと前記短周期測定位相データとに基づいて、前記被検査体の高さ情報を取得するステップと、
    を有し、
    前記次数特定パターンの像の位置を検出するステップは、前記次数特定測定画像データを複数の領域に分割し、前記領域ごとに当該領域に含まれる前記次数特定パターンの像の位置を検出し、
    前記次数特定測定位相データを算出するステップは、前記領域毎に、当該領域内で検出された前記次数特定パターンの像の位置から代表値を決定することを特徴とする検査装置の高さ情報の取得方法。
  2. 前記次数特定パターンの像の位置を検出するステップの前に、前記次数特定測定画像データをM値化するステップを有することを特徴とする請求項に記載の検査装置の高さ情報の取得方法。但し、Mは2以上の整数とする。
  3. 前記次数特定測定画像データをM値化するステップは、前記短周期の縞パターンの輝度情報に基づいて、M値化の閾値を決定することを特徴とする請求項に記載の検査装置の高さ情報の取得方法。
  4. 前記次数特定パターンの像は、前記短周期測定位相データに対する当該次数特定パターンの像の位置をθとすると、Δθ<θ<2π−Δθの範囲内に投射されることを特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載の検査装置の高さ情報の取得方法。
  5. 前記次数特定パターンの像の位置を検出するステップは、前記次数特定測定画像データの画素のうち、色相が所定の範囲内にある画素、若しくは色相が所定の範囲内にない画素を前記次数特定パターンの像の位置として検出することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の検査装置の高さ情報の取得方法。
  6. 被検査体に対してパターンを投射する投射ユニットと、
    前記パターンが投射された前記被検査体の画像データを取得するカメラユニットと、
    前記画像データを記憶する記憶部と、
    請求項1〜5のいずれか一項に記載の検査装置の高さ情報の取得方法により前記被検査体の高さ情報を取得する制御ユニットと、を有することを特徴とする検査装置。
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