JP6894168B2 - ガス絶縁機器の試験装置及びガス絶縁機器の試験方法 - Google Patents

ガス絶縁機器の試験装置及びガス絶縁機器の試験方法 Download PDF

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本発明は、ガス絶縁機器の試験装置及びガス絶縁機器の試験方法に関する。
ガス絶縁機器として、接地容器に導体が配され、接地容器の内部に絶縁ガス(SFガス)が充填されたSFガス絶縁電力機器が知られている。SFガス絶縁電力機器の代表的な機器としては、SFガス絶縁開閉装置やスイッチギヤ、遮断機が知られている。更に、SFガス絶縁開閉装置としては、開閉器や断路器が知られている。
SFガス絶縁電力機器では、発生したアークにより接地容器の内部の圧力が上昇するため、遮断の期間によっては圧力の上昇が過大になり、接地容器が破損する虞があるのが現状であった。このため、接地容器の容積を大きくしたり、破損を防止する物理的な部材を設けたりする等して、接地容器が破損することを抑制している。そして、接地容器の内部アークによる耐圧強度が試験され、接地容器の信頼性が保たれているのが実情である。
内部アークによる耐圧強度の試験を行う際に、万一、試験中に接地容器が破損した場合、SFガスが外部に漏れて大気中に放出される虞がある。このため、SFガスの代わりに空気を充填し、内部アークによる耐圧強度の試験を行う技術が従来から提案されている(特許文献1参照)。
特許文献1に開示された技術は、導体の形状を変更することで、空気が充填された接地容器の内部アークによる圧力上昇特性を、SFが充填された場合と等価にして、内部アークによる耐圧強度の試験を実施している。このため、万一、試験中に接地容器が破損しても、大気中には空気が放出されるだけなので、環境に悪影響を及ぼすことがない。従って、内部アークによる耐圧強度の試験を安全に実施することが可能になる。
しかし、特許文献1の技術は、内部アークによる圧力上昇特性をSFが充填された場合と等価にするため、導体の形状を変更して(構造を変更して)アークエネルギーを変化させている。しかし、内部アークと内圧との関係が等価になったとしても、内部の構造が異なっているため、圧力の上昇の過程で、接地容器の環境変化に対する状況や、耐圧特性等が変わってしまう虞がある。従って、内部アークによる耐圧強度の試験を行う場合、SFが充填された場合と機器の構造を同一にすることが重要である。
また、接地容器や導体の材料によっても内部アークによる圧力上昇特性には影響が及ぶため、試験対象の機器の構造を変更する場合、接地容器や導体の材料毎にそれぞれの構造の機器を準備する必要があり、試験を実施するには、多くの費用と多くの時間が必要であり、労力とコストが嵩むのが現状であった。
特開昭55−10850号公報
本発明は、上記状況に鑑みてなされたもので、SFが充填される容器と同一構造の容器に空気を封入しても、圧力上昇特性をSFが充填された場合と等価にすることができるガス絶縁機器の試験装置及びガス絶縁機器の試験方法を提供することを目的とする。
上記目的を達成するための請求項1に係る本発明のガス絶縁機器の試験装置は、導体が配され内部に絶縁ガスが充填される容器と、前記導体に供給される電力に応じたアークエネルギーに対する前記容器の内圧の状況を把握する状況把握手段とを備えたガス絶縁機器の試験装置において、前記絶縁ガスは空気であり、前記絶縁ガスがSFであった場合における(SFの初期の充填圧力がP1であった場合における)、予め設定された基準アークエネルギー(TA)に対する前記容器の内圧である基準圧力値(PT)が把握され、前記空気は、前記容器が前記基準アークエネルギー(TA)の状態にされた際に、前記容器の内圧が前記基準圧力値(PT)となる初期圧力{P0(<P1)}で、前記容器に充填されていることを特徴とする。
請求項1に係る本発明では、絶縁ガスがSFであった場合における(SFの初期の充填圧力がP1であった場合における)、予め設定された基準アークエネルギー(TA)に対する容器の内圧である基準圧力値(PT)、例えば、予め与えられた既知のアークエネルギーである基準アークエネルギー(TA)に対する、上限圧力となる内圧である基準圧力値(PT)が把握される。そして、空気は、容器が基準アークエネルギー(TA)の状態にされた際に、基準圧力値(PT)となる初期圧力{P0(<P1)}で、容器に充填されている。
具体的には、SFと空気のアークエネルギー(電流、電圧、印加時間)に対する容器の内圧の関係が、容器、導体の材料毎(容器及び導体の少なくとも一方の材料毎)にマップ等により記憶され、アークエネルギーに対する容器の内圧の上昇線の傾きの違いがデータ化されている。そして、基準アークエネルギー(TA)と内圧の基準圧力値(PT)(例えば、破損が生じない最も高い圧力)が与えられることで、SFと空気の内圧の上昇線の傾きの違いから、アークエネルギーがゼロの場合の空気の内圧の値{容器に充填される初期圧力(P0)}が逆算され、空気の充填時の初期圧力(P0)が設定される。
これにより、容器、導体の材料毎に、予め与えられた基準アークエネルギー(TA)に対する基準圧力値(PT)となる、空気の初期圧力(P0:初期の封入圧力)の値を設定することができる。このため、SFが充填される容器と同一構造の容器に空気を封入しても、圧力上昇特性をSFが充填された場合と等価にすることが可能になる。
そして、請求項2に係る本発明のガス絶縁機器の試験装置は、請求項1に記載のガス絶縁機器の試験装置において、前記SFと前記空気のアークエネルギーと圧力との関係がそれぞれ把握され、アークエネルギーにおける前記SFと前記空気の圧力が加味されて、前記空気を充填する初期圧力(P0)が設定されることを特徴とする。
請求項2に係る本発明では、アークエネルギーにおける、SFと空気の圧力が加味されて、即ち、容器の内圧の上昇線の傾きの違いが加味されて、空気を充填する初期圧力が設定される。
また、請求項3に係る本発明のガス絶縁機器の試験装置は、請求項2に記載のガス絶縁機器の試験装置において、前記初期圧力(P0)は、前記基準圧力値(PT)に対し、前記空気のアークエネルギーに対する圧力の上昇状況の値が減じられて設定されることを特徴とする。
請求項3に係る本発明では、空気のアークエネルギーに対する圧力の上昇状況の値が、例えば、空気の圧力の上昇値が、基準圧力値から減じられて設定されるので、基準アークエネルギーで、基準圧力値を得る場合の空気の初期圧力を適切に設定することができる。
また、請求項4に係る本発明のガス絶縁機器の試験装置は、請求項2もしくは請求項3に記載のガス絶縁機器の試験装置において、前記SFと前記空気のアークエネルギーと圧力との関係は、前記容器、前記導体の材質に応じて把握されていることを特徴とする。
請求項4に係る本発明では、容器、導体の材質(容器及び導体の少なくとも一方)に応じてSFと空気のアークエネルギーと圧力との関係が把握されているので、容器、導体の材質に応じた基準圧力値(PT)に応じて、空気を充填する初期圧力(P0)を適切に設定することができる。
上記目的を達成するための請求項5に係る本発明のガス絶縁機器の試験方法は、絶縁ガスが充填された容器の内部に導体が配され、前記導体に供給される電力に応じたアークエネルギーに対する前記容器の内圧の状況を把握するガス絶縁機器の試験方法において、前記絶縁ガスがSFであった場合における、予め設定された基準アークエネルギー(TA)の時の、前記容器の内圧を基準圧力値(PT)として把握し、前記絶縁ガスとして空気を充填し、前記空気が充填される初期圧力(P0)を、前記容器が前記基準アークエネルギー(TA)の状態とされた際に、前記容器の内圧が基準圧力値(PT)となるように設定し、前記アークエネルギーに対する前記容器の内圧の状況を前記空気が充填された状態で把握することを特徴とする。
請求項5に係る本発明では、基準アークエネルギー(TA)の時に、容器の内圧が所定圧力の値(PT)となるように空気の初期圧力(P0)を設定し、SFが充填された場合と等価の状態で、アークエネルギーに対する容器の内圧の状況(例えば、圧力上昇特性)を空気が充填された状況で把握する(試験を行う)ことができる。
このため、SFが充填される容器と同一構造の容器に空気を封入しても、圧力上昇特性をSFが充填された場合と等価にすることが可能になる。
本発明のガス絶縁機器の試験装置、及び、ガス絶縁機器の試験方法は、SFが充填される容器と同一構造の容器に空気を封入しても、圧力上昇特性をSFが充填された場合と等価にすることが可能になる。この結果、内部アークによる耐圧強度の試験を行う場合、費用を最小限に抑えて、環境に悪影響を及ぼすことなく、安全に実施することが可能になる。
本発明の一実施例に係るガス絶縁機器の試験装置の概略構成図である。 本発明の一実施例に係るガス絶縁機器の試験装置の概略ブロック図である。 SFと空気の傾きの違いを説明するためのアークエネルギーと圧力との関係を表すグラフである。 SFと空気の初期封入圧力の違いを説明するためのアークエネルギーと圧力との関係を表すグラフである。 SFと空気の初期封入圧力の違いを説明するためのアークエネルギーと圧力との関係を表すグラフである。
本発明のガス絶縁機器の試験装置では、絶縁ガスが充填された容器の内部に導体が配され、導体に供給される電力に応じたアークエネルギー(電流、電圧、印加時間)に対する容器の内圧の状況が試験される。即ち、内部アークによる容器の耐圧強度の試験が実施される。
具体的には、絶縁ガスがSFであった場合における、予め設定された基準アークエネルギー(TA)の時の、容器の内圧が基準圧力値(PT)として記憶され(把握され)、絶縁ガスとして空気が容器に充填される。空気の充填に際して、容器が基準アークエネルギー(TA)の状態にされた際に、容器の内圧が基準圧力値(PT)となるように、封入時の初期圧力(P0)が設定される。この状態で、アークエネルギーに対する容器の内圧の状況が、容器に空気が充填されている状態で把握される(空気が充填された状態で内部アークによる容器の耐圧強度の試験が実施される)。
基準圧力値(PT)は、例えば、予め与えられた既知のアークエネルギーである基準アークエネルギー(TA)に対する上限圧力となる基準圧力値(PT)として記憶される。絶縁ガスとして空気を充填し、基準アークエネルギー(TA)の状態にされた際に、容器の内圧が基準圧力値(PT)となるように、空気が充填される初期圧力(P0)が設定されることで、アークエネルギーに対する容器の内圧の状況(例えば、内部アークによる圧力上昇特性)の試験が、SFが充填された場合と等価の状態で実施される。
従って、SFが充填される容器と同一構造の容器に空気を封入しても、圧力上昇特性をSFが充填された場合と等価にすることが可能になる。この結果、内部アークによる耐圧強度の試験を行う場合、費用を最小限に抑えて、環境に悪影響を及ぼすことなく、安全に実施することが可能になる。
図1、図2に基づいて本発明の一実施例に係るガス絶縁機器の試験装置を具体的に説明する。
図1には本発明の一実施例に係るガス絶縁機器の試験装置を概略的に表した系統状況を示してある。
図に示すように、試験装置11には、内部に絶縁ガスとして空気が充填される金属製(例えば、鉄やアルミニウム)の容器としての接地容器1が備えられている。接地容器1には導体2(例えば、銅)が配され、導体2は電源3を備えた通電回路4で接続されている。通電回路4には通電状態を開閉する開閉手段5が設けられ、開閉手段5により導体2の通電が制御される。開閉手段5により高電圧の状態で導体2の通電を開始した場合、アーク6が発生する。アーク6が発生することで、内部アークエネルギーにより接地容器1の内圧が上昇する。
試験装置11には、電源3の制御、開閉手段5の制御を行う状況把握手段としての制御装置7が備えられている。制御装置7の試験機能8により、電源3の制御、開閉手段5の制御が行われ、内部アークエネルギーによる接地容器1の内圧の上昇状況(内部アークによる接地容器1の耐圧強度)の試験が実施される。
一方、接地容器1には、空気充填手段12が備えられ、空気充填手段12により予め設定された初期圧力(P0)で接地容器1に空気が充填される。空気充填手段12は制御装置7の充填機能9の制御により動作され、初期圧力(P0)で接地容器1に空気が充填される。
具体的には後述するが、空気を充填する初期圧力(P0)は、絶縁ガスが空気であっても、SFであった場合と等価の内圧の上昇状況が得られるように設定されている。このため、接地容器1の構造を変更することなく、SFが充填された場合と等価の状態で、アークエネルギーに対する接地容器1の内圧の状況(例えば、圧力上昇特性)を空気が充填された状況で把握する(試験を行う)ことができる。
従って、万一、試験中に接地容器1が破損しても、大気中には空気が放出されるだけなので、環境に悪影響を及ぼすことがなく、内部アークによる耐圧強度の試験を安全に実施することが可能になる。
上述したように、制御装置7は充填機能9を有し、充填機能9により、絶縁ガスがSFであった場合と等価の内圧の上昇状況が得られるように、空気が所望の初期圧力(P0)が設定される。図2に基づいて初期圧力(P0)を設定するための機能を説明する。
図2には初期圧力を設定して空気を充填するためのする機能(充填機能9)の部位を説明する制御装置7のブロック構成を示してある。
図に示すように、充填機能9には記憶部15が備えられている。記憶部15には、SFと空気のアークエネルギー(電流、電圧、印加時間)に対する接地容器1の内圧の関係が、接地容器1や導体2(接地容器1及び導体2の少なくとも一方)の材料毎にマップMにより記憶されている。材料毎のマップMにより、アークエネルギーに対する接地容器1の内圧の上昇線の傾きの違いがデータ化されて記憶されている。
また、記憶部15には、基準圧力値(PT)となる、空気の初期圧力(P0)を設定するためのマップNが記憶されている。マップNは、絶縁ガスがSFであった場合の、基準アークエネルギー(TA)と内圧の基準圧力値(PT)(例えば、破損が生じない最も高い圧力)が与えられることで、SFと空気の内圧の上昇線の傾きの違いから(マップMの情報から)、アークエネルギーがゼロの場合の空気の内圧の値{接地容器1に充填される初期圧力(P0)}が逆算され、空気の充填時の初期圧力(P0)が設定されるマップである。
充填機能9には導出部16が備えられている。導出部16には、接地容器1、導体2の材料の情報が入力される。導出部16では、入力された材料の種類に応じたマップNに基づいて、接地容器1に充填される空気の初期圧力(P0)が導出される。導出された初期圧力(P0)の情報は、空気充填手段12に送られ、導出された初期圧力(P0)で空気が接地容器1に充填される。
図3に基づいてマップMを説明する。図3にはSFと空気の傾きの違いを説明するためのアークエネルギーと圧力との関係を表すグラフを示してあり、(a)は接地容器1、導体2の材料の組み合わせ(任意の金属を用いた組み合わせ)がaの金属、(b)は組み合わせがbの金属、(c)は組み合わせがcの金属の状況である。
図3(a)(b)(c)に示すように、各金属共に、SF(図中一点鎖線で示してある)と空気(図中実線で示してある)のそれぞれが接地容器1に充填された状況で、アークエネルギー(電流、電圧、印加時間)が大きくなるにしたがって、接地容器1の圧力(内圧)が高くなっている。そして、金属の種類の違いにより(例えば、接地容器が鉄、アルミニウム、導体2が銅の任意の組み合わせにより)、即ち、組み合わせがaの金属(a)、組み合わせがbの金属(b)、組み合わせがcの金属(c)の違いにより、アークエネルギーに対する圧力の変化の傾きが異なっている。
絶縁ガスがSFであった場合の基準圧力値(PT)となる基準アークエネルギー(TA)の時、SFの圧力よりも空気の圧力(PA)が大きな値になっている。言い換えれば、SFの圧力と空気の圧力が等しくなる場合(SFの圧力が基準アークエネルギー(TA)となる圧力の場合)は、空気のアークエネルギーの値が基準アークエネルギー(TA)よりも小さくなっている。
図4、図5に基づいてマップNを説明する。図4にはSFと空気の初期封入圧力の違いを説明するためのアークエネルギーと圧力との関係を表すグラフを示してあり、図4は基本的な概念で、図5(a)は接地容器1、導体2の材料の組み合わせ(任意の金属を用いた組み合わせ)がaの金属、図5(b)は組み合わせがbの金属、図5(c)は組み合わせがcの金属の状況であり、SFを一点鎖線で表し、空気を実線で表している。
図4に示すように、絶縁ガスがSFであった場合の、基準アークエネルギー(TA)と接地容器1の内圧の基準圧力値(PT)(例えば、破損が生じない最も高い圧力)が与えられている。この時、SFの初期の充填圧力は(P1)となっている。基準アークエネルギー(TA)に対する基準圧力値(PT)は、接地容器1、導体2の材質により異なった値となる。
SFと空気の内圧の上昇線の傾きの違いから、即ち、図3に示したマップMの情報から、基準アークエネルギー(TA)にされた際に、基準圧力値(PT)となる空気の初期の圧力値が逆算されてP0とされる、つまり、アークエネルギーがゼロの場合の空気の内圧の値(接地容器1に充填される初期圧力(P0))が逆算され、空気の充填時の初期圧力(P0)が設定される。
このため、SFと空気のアークエネルギーと圧力との関係がそれぞれ把握され、アークエネルギーにおけるSFと空気の圧力が加味されて、空気を充填する初期圧力(P0)が設定される。
図5(a)(b)(c)に示すように、金属毎に、空気の充填時の初期圧力(P0)が設定される。例えば、基準アークエネルギー(TA)の時の空気の圧力の増加分(空気のアークエネルギーに対する圧力の上昇状況の値)が基準圧力値(PT)から減算されることで、空気の充填時の初期圧力(P0)が設定される。このため、基準アークエネルギー(TA)で、基準圧力値(PT)を得る場合の空気の初期圧力(P0)を適切に設定することができる。
上述したように、上述した実施例で説明した、ガス絶縁機器の試験装置及びガス絶縁機器の試験方法では、基準圧力値(PT)が、例えば、予め与えられた既知のアークエネルギーである基準アークエネルギー(TA)に対する上限圧力となる基準圧力値(PT)として記憶され、絶縁ガスとして空気を充填し、基準アークエネルギー(TA)の状態にされた際に、接地容器1の内圧が基準圧力値(PT)となるように、空気が充填される初期圧力(P0)が設定される。
これにより、アークエネルギーに対する接地容器1の内圧の状況(例えば、内部アークによる圧力上昇特性)の試験を、SFが充填された場合と等価の基準圧力値(PT)の状態で実施することができる。このため、試験前の事前検討時(適切な試験パラメータの設定等)の支援、試験の合理的な遂行が容易になる。
従って、SFが充填される接地容器1と同一構造の接地容器1に空気を封入して内部アークによる耐圧強度の試験を行っても、圧力上昇特性をSFが充填された場合と等価にすることが可能になる。この結果、内部アークによる耐圧強度の試験を行う場合、費用を最小限に抑えて、環境に悪影響を及ぼすことなく、安全に実施することが可能になる。
本発明は、ガス絶縁機器の試験装置及びガス絶縁機器の試験方法の産業分野で利用することができる。
1 接地容器
2 導体
3 電源
4 通電回路
5 開閉手段
6 アーク
7 制御装置
8 試験機能
9 充填機能
11 試験装置
12 空気充填手段
15 記憶部
16 導出部

Claims (5)

  1. 導体が配され内部に絶縁ガスが充填される容器と、
    前記導体に供給される電力に応じたアークエネルギーに対する前記容器の内圧の状況を把握する状況把握手段とを備えたガス絶縁機器の試験装置において、
    前記絶縁ガスは空気であり、
    前記絶縁ガスがSFであった場合における、予め設定された基準アークエネルギーに対する前記容器の内圧である基準圧力値が把握され、
    前記空気は、
    前記容器が前記基準アークエネルギーの状態にされた際に、前記容器の内圧が前記基準圧力値となる初期圧力で、前記容器に充填されている
    ことを特徴とするガス絶縁機器の試験装置。
  2. 請求項1に記載のガス絶縁機器の試験装置において、
    前記SFと前記空気のアークエネルギーと圧力との関係がそれぞれ把握され、
    アークエネルギーにおける前記SFと前記空気の圧力が加味されて、前記空気を充填する初期圧力が設定される
    ことを特徴とするガス絶縁機器の試験装置。
  3. 請求項2に記載のガス絶縁機器の試験装置において、
    前記初期圧力は、
    前記基準圧力値に対し、前記空気のアークエネルギーに対する圧力の上昇状況の値が減じられて設定される
    ことを特徴とするガス絶縁機器の試験装置。
  4. 請求項2もしくは請求項3に記載のガス絶縁機器の試験装置において、
    前記SFと前記空気のアークエネルギーと圧力との関係は、前記容器、前記導体の材質に応じて把握されている
    ことを特徴とするガス絶縁機器の試験装置。
  5. 絶縁ガスが充填された容器の内部に導体が配され、
    前記導体に供給される電力に応じたアークエネルギーに対する前記容器の内部の圧力の状況を把握するガス絶縁機器の試験方法において、
    前記絶縁ガスがSFであった場合における、予め設定された基準アークエネルギーの時の、前記容器の内圧を基準圧力値として把握し、
    前記絶縁ガスとして空気を充填し、
    前記空気が充填される初期圧力を、前記容器が前記基準アークエネルギーの状態とされた際に、前記容器の内圧が基準圧力値となるように設定し、
    前記アークエネルギーに対する前記容器の内圧の状況を前記空気が充填された状態で把握する
    ことを特徴とするガス絶縁機器の試験方法。
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