JP6894069B2 - ドリル - Google Patents

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本発明は、繊維質を含有する被削材の穴あけ加工に適するドリルに関する。
穴の仕上げ加工用のドリルとして切り刃をドリル中心から径外方に向かって階段状に複数の段差部を形成した段付き刃としたものがある(特許文献1)。かかるドリルは鋳物などの硬い金属の穴あけ加工に適するもので、このドリルにおける段部の傾斜は剛性を確保するため正の傾斜角となっている。
しかし、繊維質を含有する炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等の被削材の穴あけ加工する場合、繊維質の切断に困難を伴う。先端切れ刃を階段状とし、段部を正の傾斜角としたものでは、繊維質の切断が難しく、ムシレやバリが発生して、良好な仕上げ面とすることが困難である。このため、いかに繊維質を切断できるかが加工面に大きな影響を及ぼすことになる。
特開2001−105217号公報
そこで、本発明の目的は、繊維質を含有する被削材の穴あけ加工に好適なドリルを提供することにある。
上記課題を解決するため、本発明によるドリルは、超硬合金層の上面側に多結晶ダイヤモンド層を一体に積層してなるチップを多結晶ダイヤモンド層をすくい面側に配置して刃台に接合したドリルであって、先端切れ刃をドリル中心から径外方に向けて階段状に複数の切れ刃に形成するとともに階段状の各段部に向心角を付与し、前記先端切れ刃をドリル中心部の中心刃、中間部の中間刃、最外周部の外周刃とし、前記中間刃及び外周刃はフラット刃としたこと、を特徴としている。
本発明の他の態様によるドリルは、超硬合金層の上面側に多結晶ダイヤモンド層を一体に積層してなるチップを多結晶ダイヤモンド層をすくい面側に配置して刃台に接合したドリルであって、先端切れ刃をドリル中心から径外方に向けて階段状に複数の切れ刃に形成するとともに階段状の各段部に向心角を付与し、前記先端切れ刃をドリル中心部の中心刃、中間部の中間刃、最外周部の外周刃とし、前記中間刃及び外周刃は逆傾斜刃としたこと、を特徴としている。
ここで、中間刃の外端部及び外周刃の外端部を中心刃の傾斜線の延長線上に位置させてなるものとすることができる。
本発明によるドリルによれば、先端切れ刃をドリル中心から径外方に向けて階段状に複数の切れ刃に形成するとともに階段状の各段部に向心角を付与したので、繊維質を含有する炭素繊維強化プラスチック(CFRP)等の被削材に穴あけ加工を施す際に、ムシレやバリの発生を低減でき、好適である。
中心刃、中間刃及び外周刃は同じ傾斜角とすれば、穴あけ加工の出口側をより綺麗に仕上げることができる。
中間刃及び外周刃をフラット刃とすれば、中心刃、中間刃及び外周刃を同じ傾斜角としたドリルと、中間刃と外周刃を逆傾斜刃としたドリルとの中間的な仕上げとなる。
中間刃及び外周刃を逆傾斜刃とすれば、逆傾斜刃のエッジが毛挽刃の役割を果たし、穴あけ加工の入口側をより綺麗に仕上げることができる。
中間刃の外端部及び外周刃の外端部を中心刃の傾斜線の延長線上に位置させてなるものとすれば、中間刃及び外周刃を形成する際の段部の切削量を少なくできるので、再研磨して使用する際の再研磨回数を多くとることができることになる。
第1の態様によるドリルの説明図で、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c),(d)は刃先の詳細図(拡大図)である。 第2の態様によるドリルの説明図で、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c),(d)は刃先の詳細図(拡大図)である。 第3の態様によるドリルの説明図で、(a)は正面図、(b)は右側面図、(c),(d)は刃先の詳細図(拡大図)である。 比較例1よるドリルの説明図で、(a)は正面図、(b)は右側面図である。 架台上へのワークの設置状態の説明図で、(a)は平面図、(b)は正面図である。 ワークの穴あけ加工位置を示す平面図である。
以下、本発明を実施するための形態を図面に基づいて具体的に説明する。本発明によるドリル1は、超硬合金層2の上面側に多結晶ダイヤモンド層3を一体に積層してなるチップ4を多結晶ダイヤモンド層3をすくい面側に配置して刃台に接合したドリルである。図において、多結晶ダイヤモンド層3を斜線で描画してある。通常のドリルと同様、ボディーには螺旋状の切り屑排出溝5を形成してある。
そして、先端切れ刃6をドリル中心から径外方に向けて階段状に複数の切れ刃6a,6b,6cに形成するとともに階段状の各段部7に向心角αを付与してある。
図において、先端切れ刃6に階段状の段部7を2段設けて、ドリル中心の中心刃6a、中間部の中間刃6b、最外周部の外周刃6cとしたものを示してある。階段状に複数の切れ刃6a,6b,6cで切削加工するので、各切れ刃6a,6b,6cにかかる切削抵抗を小さくでき、円滑な切削加工が可能となる。また、階段状の各段部7に向心角αを付与したので、段部7における切削抵抗は発生しない。
図1に示す第1の態様によるドリル1は、中心刃6aと中間刃6bと外周刃6cとの刃部の傾斜角を同じ傾斜角としたものである。具体的には各刃6a,6b,6cの傾斜角を120°としたものである。そして、各段部7には1°30′の向心角αを付与してある。また、刃数は2としてある。
図2に示す第2の態様によるドリル1は、中心刃6aの傾斜角を120°とし、中間刃6bと外周刃6cをフラット刃(先端角0°(180°))としたものである。そして、第1の態様と同様、各段部7には1°30′の向心角αを付与してある。また、刃数は2としてある。
この第2の態様によるドリル1は、中間刃6bの外端部と外周刃6cの外端部を中心刃6aの傾斜線の延長線8上に位置するように中間刃6b及び外周刃6cを形成してある。
図3に示す第3の態様によるドリル1は、中心刃6aの傾斜角を120°とし、中間刃6bと外周刃6cを逆傾斜刃(先端角−10°(200°))としたものである。そして、第1の態様、第2の態様と同様、各段部7には1°30′の向心角αを付与してある。また、刃数は2としてある。
この第3の態様によるドリル1は、第2の態様と同様、中間刃6bの外端部と外周刃6cの外端部を中心刃6aの傾斜線の延長線8上に位置するように中間刃6b及び外周刃6cを形成してある。
上記第1の態様〜第3の態様において、各段部7の向心角αは1°30′としてあるが、これに限定されるものではなく、好ましくは0°30′〜3°30′、より好ましくは1°〜2°の範囲である。
また、上記第1の態様〜第3の態様において、中心刃6aの傾斜角は120°としてあるが、これに限定されるものではなく、好ましくは90°〜160°、より好ましくは118°〜140°の範囲である。ワークの材質等に応じて上記の範囲において適宜設定する。
また、第3の態様において、逆傾斜刃6b,6cの先端角は−10°としてあるが、これに限定されるものではなく、好ましくは−1°〜−20°、より好ましくは−5°〜−10°の範囲である。ワークの材質等に応じて上記の範囲において適宜設定する。
上記第1の態様〜第3の態様では、階段状の段部7を2段設けて、中心刃6a、中間刃6b及び外周刃6cの3個の階段状の切れ刃としたものを示したが、ドリル径に応じて段数を増減することもできる。ドリル径が小さい場合は、段数を1段として中間刃6bを省略し、中心刃6aと外周刃6cとの2個の階段状の切れ刃としてもよい。ドリル径が大きい場合は、段数を3段以上として中間刃6bを複数設け、併せて4個以上の階段状の切れ刃としてもよい。
上記第1の態様〜第3の態様において、第2の態様及び第3の態様によるドリルは、中間刃6bの外端部及び外周刃6cの外端部を中心刃6aの傾斜線の延長線8上に位置させてなり、中間刃6b及び外周刃6cを形成する際の段部の切削量を第1の態様よるドリルに比べ少なくできる。このため、再研磨して使用する際の再研磨回数を多くとることができ、有利である。
次に本発明の実施例をさらに具体的に説明する。寸法が158×152×2.0mmの炭素繊維強化プラスチック(CFRP)製の板材をワークとし、立フライス盤にて、加工条件が回転数4,000rpm、送り速度160mm/minで穴あけ加工を施した。
図5に示すように、110mmの間隔を隔てて並列に配置した20×20mmの角柱10,10からなる架台上にワーク11を載置して固定する。図5(b)における矢印方向はドリルの進行方向を示す。ワーク11の穴あけ加工位置は、図6に示す▲1▼〜▲5▼の5箇所とした。▲1▼〜▲5▼において示した寸法は各穴12の外周から各辺までの距離を示す。各穴12の穴径は10.5mmである。
図1に示したドリル1を実施例1、図2に示したドリル1を実施例2とし、図3に示したドリル1を実施例3とした。また、図4に示したドリル15を比較例1とした。比較例1のドリル15は、材質が超硬合金製で先端刃の傾斜角120°、刃数2の汎用品のドリルである。これら、実施例1〜実施例3及び比較例1のドリルを用い、同じ条件でワーク11に穴あけ加工を施した。
穴あけ加工後のワーク11の上面、下面のバリ高さを測定した。測定機は、株式会社ミツトヨ製、面粗さ・形状測定機 商品名FORMTRACER SV−C3100を用いた。上面バリ高さの測定結果を表1に、下面バリ高さの測定結果を表2に示す。
Figure 0006894069
Figure 0006894069
また、穴あけ加工後の穴12の内径の真円度を測定した。測定機は、株式会社東京精密製、真円度測定機 商品名RONDCOM44D×3を用いた。真円度の測定結果を表3に示す。
Figure 0006894069
これらの測定結果より、実施例1〜実施例3のドリル1は、比較例1の汎用品のドリル15に比べて、上面バリ高さ、下面バリ高さ、真円度のいずれも大幅に小さいことが分かる。
上面バリ高さについては、実施例3、実施例2、実施例1の順となっている。
また、下面バリ高さについては、実施例1、実施例2、実施例3の順となっている。なお、実施例2と実施例3との差は小さい。
実施例1は、穴12の出口側で良好な結果となった。これは、各段の先端角がプラス角のため、貫通時の抜け際がスムーズとなり、バリの発生が押さえられたためと考えられる。
実施例3は穴12の入口側で良好な結果となった。これは、マイナス角の切り刃6b,6cが毛挽刃の役割を果たし、穴12の入口側を綺麗に仕上げることができたと考えられる。
実施例2は、これら実施例1と実施例2との中間的な結果となった。
加工後の穴12の真円度については、実施例2、実施例1、実施例3の順となっている。なお、実施例1と実施例3との差は小さい。
ワークが1枚板の場合は、実施例1〜実施例3のドリルのいずれかを選択し、穴あけ加工の際に表裏を選択すれば所望の面を綺麗に仕上げることができるが、成形された材料(例えば箱のような形状)に穴あけ加工を施す場合は、穴あけの向きを選択できない。穴あけ加工をする材料のどの面を綺麗に仕上げことを優先させるかに応じて、実施例1〜実施例3のドリルを使い分けるようにすれば、選択肢を拡げることができることとなる。
本発明によるドリルは、繊維質を含有する被削材への穴あけ加工において、深穴用でも可能であるが、比較的厚さの薄い板材(厚さ0.5〜4.0mm程度)への穴あけ加工に好適である。繊維質を含有する被削材としては、例えば、炭素繊維強化プラスチック(CFRP)、炭素繊維強化熱可塑性プラスチック(CFRTP)、繊維強化プラスチック(FRP)、プリント基板、炭素繊維強化炭素複合材料(C/Cコンポジット)などが挙げられる。
なお、図1〜図3におけるランド幅について、ダイヤモンド刃の切削工具は、多結晶ダイヤモンド層の二番角と超硬合金層の三番角が切れ刃になる。ランド幅は二番角の幅を意味し、ランド幅0.5は、多結晶ダイヤモンド層が0.5mmであることを示す。なお、ランド幅は0.1〜0.5mmの範囲が好ましい。
1 ドリル
2 超硬合金層
3 多結晶ダイヤモンド層
4 チップ
5 切り屑排出溝
6 先端切れ刃
6a 中心刃
6b 中間刃
6c 外周刃
7 段部
8 傾斜線の延長線
11 ワーク
12 穴
α 向心角

Claims (3)

  1. 超硬合金層の上面側に多結晶ダイヤモンド層を一体に積層してなるチップを多結晶ダイヤモンド層をすくい面側に配置して刃台に接合したドリルであって、先端切れ刃をドリル中心から径外方に向けて階段状に複数の切れ刃に形成するとともに階段状の各段部に向心角を付与し、前記先端切れ刃をドリル中心部の中心刃、中間部の中間刃、最外周部の外周刃とし、前記中間刃及び外周刃はフラット刃としたことを特徴とするドリル。
  2. 超硬合金層の上面側に多結晶ダイヤモンド層を一体に積層してなるチップを多結晶ダイヤモンド層をすくい面側に配置して刃台に接合したドリルであって、先端切れ刃をドリル中心から径外方に向けて階段状に複数の切れ刃に形成するとともに階段状の各段部に向心角を付与し、前記先端切れ刃をドリル中心部の中心刃、中間部の中間刃、最外周部の外周刃とし、前記中間刃及び外周刃は逆傾斜刃としたことを特徴とするドリル。
  3. 中間刃の外端部及び外周刃の外端部を中心刃の傾斜線の延長線上に位置させてなる請求項1又は2に記載のドリル。
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