JP6893880B2 - 二次元および/または三次元シーンのホログラフィック再構成のホログラム計算のための方法 - Google Patents

二次元および/または三次元シーンのホログラフィック再構成のホログラム計算のための方法 Download PDF

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Description

本発明は、ディスプレイ装置における二次元および/または三次元シーンのホログラフィック再構成のためのホログラムを計算する方法に関し、再構成対象のシーンはオブジェクトポイントに分解され、前記オブジェクトポイントはサブホログラムとして前記ディスプレイ装置の少なくともひとつの空間光変調器デバイスへと符号化され、再構成されたシーンは可視領域から観測される。本発明は、ディスプレイ装置、特に二次元および/または三次元シーンの前記表示のためのホログラフィックディスプレイ装置に関し、空間光変調器デバイスを備え、前記光変調器デバイスは方法を実行するのに適している。
ホログラフィックディスプレイまたはホログラフィックディスプレイ装置用のホログラムの計算が記載されている方法は、例えば、国際公開第2006/066919号パンフレットに開示されており、その開示は完全に本明細書に組み込まれる。この方法は、ホログラムを計算するために、仮想観察窓が観察者の眼の瞳孔の位置と一致したときに観察者が再構成されたシーンを観察することができる観察者平面に仮想観察窓が組み込まれることを提供する。観察者の両眼を少なくとも含む可視領域において、好ましくは三次元(3D)シーンの再構成が行われる従来のホログラフィとは対照的に、この技術は、再構成されたシーンについての情報を含む波動場の、観察者平面における観察者の眼の瞳孔への制限を含む。次いで、観察者は、観察窓とディスプレイ装置との間に広がり、場合によってはディスプレイ装置(多くの場合ディスプレイと呼ばれる)の後ろに延在する再構成空間内の再構成されたシーンを見る。この方法は、例えば、米国特許出願公開第2008 / 252950号公報に開示され、記載されており、その開示は、本明細書に完全に組み込まれるものとする。
この方法は、ディスプレイ装置(ディスプレイ)の光変調器(SLM)におけるホログラムの形で符号化される著しく大きな三次元シーンのホログラフィック再構成を可能にする一方、光変調器の解像度に要求される要件は、 従来のホログラフィに要求されるものよりも著しく低い。さらなる利点は、対応するホログラムの計算もまた、より少ない労力を必要とすることである。これは、とりわけ、三次元シーンのオブジェクトポイントに関する情報がディスプレイ装置の1つの領域においてのみ符号化されるべきであるという事実に起因する。その領域は、表示対象のオブジェクトポイントの上の観察窓のディスプレイ装置上または光変調器上への投影の結果得られるものであり、ディスプレイ装置のその領域はサブホログラムと称される。
そのような観察窓ベースのホログラムを計算する方法は、米国特許第7,969,633号に示されており、その開示も本明細書に完全に組み込まれる。この方法は、実質的に、三次元シーンが充分に短い距離でセクション平面に分解され、そのようなセクション平面に十分な解像度を有するオブジェクトポイントが配置されるように実行される。次いで、セクション平面は、第一の積分変換によって基準平面内の仮想観察窓に変換され、仮想観察窓の領域内で足し合わされる。この一般的に複素数値の波動場は、次に、第二の積分変換によって光変調器の平面に変換され、そこで、一般的に複素数値のホログラムの形で符号化される。この方法の利点は、観察窓の領域に由来するホログラム内の情報のみが符号化され、ホログラムの再構成中に観察窓のみを入れればよいことである。
しかしながら、観察窓ベースのホログラムの計算および符号化は、異なる方法で行われてもよい。以下の方法では、三次元シーンも計算的にオブジェクトポイントに分解される。サブホログラムは個々のオブジェクトポイントのレンズ機能の形で計算され、光変調器上に直接表示され、足し合わされる。光変調器上のサブホログラムのサイズ及び位置は、対応するオブジェクトポイント上の観察窓の光変調器への投影から生じる。この方法は、例えば、国際公開第2008/025839号パンフレットに記載されており、その開示は、本明細書に完全に組み込まれるものとする。
上記の方法のいずれかに必要とされる計算上の努力は、セクション平面の数およびオブジェクトポイントの数に依存して変化する。
米国特許第7,969,633号による方法では、計算上の努力は、使用されるセクション平面の数に対してほぼ直線的に増加する。ある程度まで、セクション平面の選択は任意である。しかしながら、観察窓内の観察者に、好ましくは三次元のシーンの深さの連続的な印象を与えることが通常は望ましい。したがって、セクション平面の距離を、眼が隣接する平面間の差を認識することができない程に小さく選択されるべきである。これは、所与の三次元シーンに対して最小限の数のセクション平面を必要とする。
国際公開第2008/025839号パンフレットに記載の方法では、オブジェクトポイントの数とともに計算の労力が増加するが、オブジェクトポイントの密度は、再構成されたシーンの連続的な印象が造られるように選択されるべきである。
特に、米国特許第7,969,633号による方法に従うと、より大きな深さ範囲にわたって延在し、多くのセクション平面を必要とする三次元シーンについて、国際公開第2008 / 25839号パンフレットによる方法は、必要とされる計算上の労力に関してより有利である。しかしながら、米国特許第7,969,633号による方法は、非常に少数のセクション平面のみに分布した多数のオブジェクトポイントについて有利であり得る。
しかしながら、国際公開第2008/025839号パンフレットに記載の方法では、計算上の労力は光変調器の位置と観察窓の位置とに対する三次元シーンの位置にも高度に依存する。これは特に個々のオブジェクトポイントのサブホログラムのサイズに影響を与えるからである。
観察者が光変調器を直接見るのではなく、スクリーン上の光変調器の拡大像を見る仮想的な観察窓を有するホログラフィック表示(ディスプレイ装置)も、例えば国際公開第2006/119760号パンフレットに記載されている。この場合、ホログラムを計算するのに必要な計算量は、光変調器の像に対する三次元シーンの位置に依存する。観察者は、ホログラフィックヘッドマウントディスプレイ(ホロHMD)においても光変調器の拡大画像を見ることになり、またこのときの計算上の労力は、光変調器の像に対する三次元シーンの位置に依存する。ヘッドマウントディスプレイ(HMD)は、眼鏡やヘルメット(ヘルメット搭載ディスプレイ)の使用と同様に、例えば観察者/使用者の頭部に装着されるディスプレイ装置である。それらは、観察者の一方の眼(単眼HMD)または観察者の両眼(両眼HMD)に構成されうる。さらに、静止または可搬ディスプレイデバイスを同様に構成可能であり、この場合、眼(アイピース)の近くの光学拡大デバイスを使用する観察者は、少なくともひとつのディスプレイの拡大像すなわちディスプレイデバイスにより再構成された三次元シーンの拡大された再構成を観察することができる。以下、電子覗きボックスとして構成されたそのようなホログラフィックディスプレイデバイスを、ホックラー(hocular)と称する。
一般に、例えば、単一のオブジェクトポイントのみからなる三次元シーンが完全に再構成される場合、このオブジェクトポイントについて複素値がサブホログラムの位置で光変調器に書き込まれなければならない。好ましい実施の形態では、複素値の絶対値、すなわち振幅は、サブホログラムの広がり全体に亘ってほぼ一定であり、その高さは、オブジェクトポイントの光変調器または画面に対する軸方向距離およびオブジェクトポイントの強度に依存する。しかしながら、以下の説明は、サブホログラムの広がり全体にわたって振幅が一定である場合に限定されるべきではなく、他の選択肢も組み込むことができる。サブホログラムの領域における複素値の位相分布は、視野レンズのようなディスプレイ装置に見られる他の集束要素との組み合わせにも依存し得る焦点距離を有するレンズの機能にほぼ対応する。サブホログラムのレンズ機能の焦点距離は、好ましくは焦点が個々のオブジェクトポイントに位置するように選択される。しかしながら、以下の説明は、特定のレンズ機能に限定されるべきではなく、サブホログラムにおける他の位相値を組み込んでもよい。サブホログラムの外側では、このオブジェクトポイントについて光変調器へ振幅0(ゼロ)が書き込まれなければならない。したがって、サブホログラム内に見出される完全な透過を有する光変調器の画素のみが、各オブジェクトポイントの再構成に寄与する。
ホログラム計算における計算量の多いステップは、複数のサブホログラムを加算するために、サブホログラムのレンズ関数の位相を実数部と虚数部に変換することである。平均して、より大きなサブホログラムについては、この計算ステップはより頻繁に実行されるものである。
原理的には、ディスプレイ装置のサイズやディスプレイ装置と観察者との距離などの様々なパラメータを用いて、同じ三次元シーンの再生をホログラフィックディスプレイ装置で行うことができる。
小さな変調要素(画素)を備え観察者から小さな距離離れたところに配置された小さなサイズの光変調器を使用して、同数のより大きな変調要素を備え観察者からより大きな距離離れたところに配置されたより大きなサイズの光変調器を用いたかごとくに、ほぼ同じサイズの観察窓または可視領域および同じサイズの錐台(観察窓/可視領域のエッジから光変調器のエッジおよびその先へ延びる円錐)を生成することができる。
例えば、観察者から2メートルの距離にあり、画素ピッチ(変調要素のピッチ)が90μmの20インチディスプレイ(ディスプレイ装置)は、 観察者から40cmの距離に配置され、ピクセルピッチが18μmの4インチディスプレイ(ディスプレイ装置)と、観察窓/可視領域のサイズ及びそのように生成される錐台に関しておおよそ等しくなるであろう。可視領域/仮想観察窓の最大可能サイズxvwは、例えば、波長λ=475nmの青色光について、両方の場合(20インチディスプレイと4インチディスプレイ)において、以下の式にしたがい得られる。
xvw_max = λ zlm / plm
ここで、zlmは可視領域/仮想観察窓からの光変調器の距離であり、plmは画素ピッチであっておよそ10.5mmである。これは、可視領域のサイズが一般的に二次元的であるため、水平方向および/または垂直方向のどちらにも適用される。
可視領域のサイズまたは仮想観察窓のサイズは、より小さく選択されてもよい。一般に、
xvw = a λ zlm / plm
ここで、係数a<=1である。以下に述べる方程式において、この場合、係数aが追加的に存在する。より良い概観のために、以下の実施の形態において係数aは省略される。ただし、以下の記述は、a <1の場合にも適用できる。しかしながら、一般に、少なくとも1人の観察者の眼の位置を検出すること、および可視領域/仮想観察窓を眼の位置に対して追跡することを含むホログラフィックディスプレイデバイスについて、眼の位置の検出における不正確さおよび可視領域/仮想観察窓の追跡における一時的な遅延を補償するため、可視領域/仮想観察窓のサイズとして10mm以上が必要とされる。
しかしながら、ディスプレイ装置と観察者との距離は、光変調器へと符号化されるホログラムの計算に影響を及ぼす。
国際公開第2008/025839号パンフレットによれば、サブホログラムのサイズは、好ましい実施の形態においてインターセプト定理を用いて計算される。
zpointをオブジェクトポイントと観察窓/可視領域との距離、zlmを既述の通り光変調器と観察窓/可視領域との距離、とすると、サブホログラムのサイズは以下の空間広がりxshの形で得られる。
xsh = | xvw ( zlm - zpoint)/ zpoint |
図1および図2は、2つのオブジェクトポイントによってのみ示されているように、固定位置および観察者から固定の距離にある錐台における三次元シーンの概略図を示す。図1および2は、光変調器または光変調器デバイスのみの概略図を示す。しかしながら、一般に、ホログラフィックディスプレイ装置は、照明デバイス(バックライト)および視野レンズなどのさらなる構成要素を含む。
図1では、光変調器デバイス(SLM)は、観察者から大きく離れている。図からわかるように、この例では、絶対値的な意味で小さなサイズのサブホログラムが生じる。光変調デバイスの比較的大きな画素ピッチのために、これらのサブホログラムがその上に延びる光変調デバイスの変調要素(画素)の数は少しだけである。これは、サブホログラムの計算およびコヒーレントな加算に必要な計算上の労力に関して特に有利である。
図1に関して、より小型の変調要素を含む、より小型のディスプレイ装置が図2に示されており、図2ではディスプレイ装置が観察者の眼のより近くに配置されている。この例では、絶対値的な意味で、同じオブジェクトポイントについてサブホログラムはより大きくなる。ここでは、光変調デバイスは、図1のものよりも小さい変調要素を含むので、サブホログラムは、図1におけるそれよりも多数の変調要素にわたって著しく延びる。したがって、好ましくは三次元シーンからホログラムを計算するのに必要な労力は、図2においてより大きい。しかしながら、実際には、ディスプレイ装置と観察者との距離はアプリケーションに依存するため、自由に選択することはできない。例えば、タブレットまたはノートブックディスプレイと観察者との距離は、テレビと観察者との距離よりも小さい。
したがって、本発明の目的は、二次元および/または三次元シーンのホログラムの計算に必要な計算の労力を低減するために使用することができる方法を提供することである。特に、観察者および再構成対象のシーンに対する光変調器デバイスの異なる位置に対する計算上の労力が軽減されなければならない。これは、特に、再構成されたシーンの視認可能な横方向解像度および視認可能な深さ解像度に関するごくわずかな制限で、またはそのような制限なしで、達成されなければならない。
この目的は、請求項1に記載の方法によって本発明により達成される。
本発明に係る方法は、ディスプレイ装置(ディスプレイ)における二次元および/または三次元シーンのホログラフィック再構成のホログラム計算に供される。再構成対象のシーンはオブジェクトポイントに分解され、オブジェクトポイントはサブホログラムとしてディスプレイ装置の少なくともひとつの空間光変調器デバイスへと符号化される。そして、再構成されたシーンは可視領域から観測される。少なくともひとつの空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面は空間光変調器デバイスの現実のまたは物理的な平面に基づいて決定される。そして、サブホログラムの計算は少なくともひとつの空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面において実行される。
本発明によれば、用語「空間光変調器デバイスの平面」または「空間光変調器デバイスの位置」は、この用語が直接視ディスプレイの物理的に利用可能な空間光変調器デバイスの平面もしくは位置、または投影ディスプレイやヘッドマウントディスプレイ(HMD)やホックラーにおいて観察者が見る空間光変調器デバイスの物理的像もしくは仮想的像の平面もしくは位置、を含みうるか、または含まなければならないというより広い意味で理解されるべきである。対照的に、「空間光変調器デバイスの仮想平面」という用語は、前記平面が物理的に利用可能な空間光変調器デバイスの平面もしくは位置、または観察者が見る空間光変調器デバイスの像のそれとマッチしなくてもよいように用いられる。言い換えると、「空間光変調器デバイスの仮想平面」という用語は、空間光変調器デバイスの物理的に利用不可なもしくは虚のもしくは見かけ上の平面、または所定の位置に仮想的にシフトした空間光変調器デバイスの平面を意味すべきである。
本発明によると、空間光変調器デバイスの仮想的な、物理的に利用不可な、または虚の平面におけるサブホログラムの計算がシングル視差符号化またはフル視差符号化との類似で実行される方法が提供される。続いて、各可視領域への積分変換を実行し、そこから空間光変調器デバイスの実または物理平面への変換を実行することができる。
この点で、以下の実施の形態が区別される。
* シングル視差符号化の場合の一次元積分変換。
* シングル視差符号化の場合の二次元積分変換。
* フル視差符号化の場合の二次元積分変換。
積分変換は好適にはフレネル変換である。しかしながら、アプリケーションに応じてフーリエ変換を用いてもよい。
個々のサブホログラムのサイズはオブジェクトポイントの位置および空間光変調器デバイスの仮想平面の位置に対して変化するが、上記の計算方法は、個々のサブホログラムのサイズに関係なくホログラムを容易に計算することができるので特に有利である。
本発明に係る方法によると、従来技術にしたがうならば直接計算により−したがって、本発明にしたがい提案される方法を用いることなしに−生成されるであろうホログラムにおおよそ対応するホログラムが得られる。これは、好適には、少なくともひとつの空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面における符号化と、もし必要ならば、可視領域への後続の変換と、そこから少なくともひとつの光変調器デバイスの実平面または物理平面への変換と、による。結果として得られるホログラムは現実のまたは物理的な空間光変調器デバイスに書き込まれるか、または符号化される。
最新のコンピュータ生成ホログラムの従来の計算と比較して、本発明による方法は、空間光変調器デバイスの各仮想平面に対して2つの追加の積分変換を必要とする可能性がある。一方、多数のオブジェクトポイントについて、計算時間の節約、および個々のサブホログラムを加算するときの節約は、ホログラム全体に対して1回だけ実行される2つの追加的な積分変換よりも重要であり得る。
以下に、本発明による方法を有利に発展させるために使用することができる異なる選択肢について述べる。
有利な第1の代替例では、本発明に係る方法は以下の点でさらに発展する。すなわち、少なくともひとつの空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面において再構成対象のシーンのオブジェクトポイントがサブホログラムとして計算される。少なくともひとつの空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面の計算されたサブホログラムは積分変換により可視領域へと変換され、かつ、そこで足し合わされる。足し合わされたサブホログラムは可視領域から少なくともひとつの空間光変調器デバイスの物理平面へと、さらなる積分変換により変換され、かつ、ホログラムとしてそこに書き込まれる。
有利な第2の代替例では、本発明に係る方法は以下の点でさらに発展する。すなわち、少なくともひとつの空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面において再構成対象のシーンのオブジェクトポイントがサブホログラムとして計算され、サブホログラムは少なくともひとつの仮想平面で足し合わされる。少なくともひとつの空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面の足し合わされたサブホログラムは積分変換によって可視領域へと変換され、かつ、可視領域から少なくともひとつの空間光変調器デバイスの物理平面へとさらなる積分変換によって変換され、かつ、ホログラムとしてそこに書き込まれる。
さらなる有利な実施の形態では、本発明に係る第2の代替的な方法は以下の点でさらに発展する。すなわち、少なくともひとつの空間光変調器デバイスの少なくともふたつの仮想平面が決定される場合、これらの仮想平面のうちの一方はそれぞれ再構成対象のシーンのオブジェクトポイントに割り当てられる。オブジェクトポイントはそれらに割り当てられた仮想平面におけるサブホログラムとして計算される。仮想平面に割り当てられたオブジェクトポイントのサブホログラムは各仮想平面において足し合わされる。足し合わされたサブホログラムは少なくともふたつの仮想平面から可視領域へと、積分変換によって変換される。少なくともふたつの仮想平面の変換は可視領域において足し合わされる。足し合わされた変換のトータル結果は可視領域から少なくともひとつの空間光変調器デバイスの物理平面へと、さらなる積分変換により変換され、かつ、ホログラムとしてそこに書き込まれる。
第2の代替例は以下の点でさらに有利に発展する。すなわち、少なくともひとつの空間光変調器デバイスの少なくともふたつの仮想平面が決定される場合、これらの仮想平面のうちの一方はそれぞれ再構成対象のシーンのオブジェクトポイントに割り当てられる。オブジェクトポイントはそれらに割り当てられた仮想平面におけるサブホログラムとして計算される。仮想平面に割り当てられたオブジェクトポイントのサブホログラムは各仮想平面において足し合わされる。少なくともふたつの仮想平面のそれぞれについて、足し合わされたサブホログラムは少なくともふたつの仮想平面から可視領域へと、積分変換によって変換される。対応する変換は可視領域から少なくともひとつの空間光変調器デバイスの物理平面へと、さらなる積分変換により変換される。少なくともふたつの仮想平面の変換は少なくともひとつの空間光変調器デバイスの物理平面において足し合わされる。足し合わされ変換されたサブホログラムのトータル結果はホログラムとしてそこに書き込まれる。
本発明に係る方法の全ての開示される代替例において、サブホログラムは空間光変調器デバイスに、複素数値ホログラムとしてまたはホログラム符号化の形で書き込まれてもよい。
したがって、以下のことが有利に提供されうる。すなわち、結果として得られるサブホログラムが小さなサイズまたは最小サイズを有するように空間光変調器デバイスの仮想平面の位置が選択される。これは以下に詳述される。
所与の、好適には三次元の、再構成対象のシーンについて、空間光変調器デバイスの仮想平面の位置は、計算対象のサブホログラムが空間光変調器デバイスの物理平面の実際の位置の場合よりも平均で小さなサイズ、すなわちより小さな面積、を有するように、選択されうる。この利点は、特に、空間光変調器デバイスのいくつかの仮想平面がある場合、追加の変換に必要な労力を上回る。
サブホログラムやホログラムのフル視差計算に加えて、シングル視差計算を用いてもよい。ここで、例えば、オブジェクトポイントのサブホログラムは、二次元球面レンズ(フル視差)ではなく円柱レンズの形で計算され、符号化される。
米国特許第7,969,633号に記載された方法では、これは、シーンのオブジェクトポイントへの分解およびセクション平面への分割は、フル視差符号化と同じ方法で実行されることを意味する。しかしながら、フル視差符号化とは対照的に、一次元フーリエ変換のような一次元積分変換の形で、観察者平面または可視領域へのおよびオブジェクト平面への変換が実行されうる。
オブジェクトポイントのサブホログラムが直接的に計算される国際公開第2008/25839号パンフレットによる方法では、これは、サブホログラムが、水平符号化を伴う1ラインのみまたは垂直符号化を伴う1行のみを含むことを意味する。
サブホログラムのレンズ機能は、光が一次元(水平または垂直)でのみオブジェクトポイントの位置に集束するように計算される。
シングル視差符号化は、一次元(水平または垂直)での再構成において、観察者の両眼から脳が受け取る視差情報に対応するオブジェクトポイントの鮮明な焦点が生成されるという利点を有する。したがって、立体表示装置やディスプレイと比べて、視差情報と焦点情報との間に衝突は生じない(収容 - 輻輳の衝突)。さらに、フル視差符号化されたホログラムと比較して、シングル視差符号化は、計算上の労力に課された要件および例えばディスプレイ装置上の変調要素のサイズおよび数などのハードウエアに課された要件について、有利である。
一方、シングル視差符号化されたホログラムはフル視差符号化されたホログラムと比べて以下の欠点を有する。すなわち、特に空間光変調器デバイスの平面から遠くに置かれたオブジェクトポイントについて、ホログラフィック符号化に垂直な方向の可視解像度が低減しうる。これは、オブジェクト平面においてこの方向には鮮明な焦点は存在せず、ある状況下では再構成におけるオブジェクトポイントの認識可能なぼけが生じうるからである。したがって、最大解像度を有する二次元および/または三次元シーンが視認可能となる深さ範囲が制限されうる。この効果は、ディスプレイ装置と観察者との距離が小さくなる場合に特に顕著である。
ここで、「可視領域」という用語は、仮想的に利用可能であり、一種の観察窓を画定する観察者平面内の領域として理解されることが好ましい。眼、したがって観察者の少なくともひとつの眼が可視領域に位置する場合、観察者は再構成されたシーンを見ることができる。
本発明のさらなる有利な実施の形態およびさらなる展開は、従属請求項に定義される。
本発明の特定の実施の形態では、シングル視差符号化はサブホログラムを計算するために用いられると有利である。しかしながら、可視領域への積分変換およびこれから空間光変調器デバイスの物理平面への変換は二次元変換として実行される。
この実施の形態は、空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面の位置が再構成対象のシーンの深さ範囲内で選択されることを提供する。再構成対象のシーンの前記深さ範囲は、可視領域との距離が最も小さいオブジェクトポイントと可視領域との距離が最も大きいオブジェクトポイントとによって定められる。
少なくともひとつの仮想平面の位置は、シーンの再構成中の可視解像度が所与の値を下回らないように選択される。言い換えると、再構成対象のシーンの深さ範囲に対する、空間光変調器デバイスの仮想平面の位置は、シーンの可視解像度のもしあるならばほんのわずかな低下が生じるように調整または決定される。
特に、この方法は、観察者のより近くに配置された物理的な空間光変調器デバイス(SLM)に対して有利に使用可能であり、また、物理的な空間光変調器デバイスよりも観察者から遠くにある空間光変調器デバイスの仮想平面に対して有利に使用可能であり、これは、完全な解像度で使用可能な深さ範囲が、シングル視差符号化については、空間光変調器デバイスと観察者との距離にしたがい増加するからである。
例えば、物理的な空間光変調器でばいすは、観察者から65cm離れたところに配置され、再構成対象のシーンは、観察者から1.5mから17mの間に広がっている。空間光変調器デバイスの仮想平面について、例えば、観察者から2.5mの距離が選択される。
さらに、再構成対象のシーンが少なくとも2つの深さ範囲セクションに分解され、空間光変調器デバイスの各仮想平面が少なくとも2つの深さ範囲セクションに割り当てられることが有利でありうる。これは、上述の手順に加えてそれぞれが仮想平面に割り当てられたいくつかの深さ範囲セクションへと分割することによって、再構成対象のシーンを計算できることを意味する。
さらに、仮想平面の数は、表示される深さ範囲全体について、再構成されたシーンの可視解像度に関する劣化が生じる場合であってもそれが僅かとなるように決定される。
このアプローチについて、再構成対象のシーンの深さ範囲のサイズが、可視解像度の劣化のない三次元(3D)シーンが表示可能である空間光変調器デバイスの適切な仮想平面がひとつも見つけられないほどに大きい場合、いくつかの仮想平面を提供し、使用することが有利かつ実用的である。この場合、再構成対象のシーンは、空間光変調器デバイスのこれらの仮想平面の1つにそれぞれ割り当てられた、いくつかすなわち少なくとも2つの深さ範囲セクションに分解される。シングル視差符号化と同様に、サブホログラムは、個々の深さ範囲セクションにおける空間光変調器デバイスのそれぞれの仮想平面について計算される。
この場合、空間光変調器デバイスの少なくとも2つの深さ範囲セクションに割り当てられた仮想平面のうちの1つの仮想平面は、空間光変調器デバイスの物理平面と一致しうる。
続いて、可能な手順では、対応する深さ範囲セクションに割り当てられた仮想平面における個々の深さ範囲セクションに設けられたオブジェクトポイントとの関連で計算されたサブホログラムは(しかしながら、空間光変調器デバイスの物理平面のサブホログラムではない)、観測者平面または可視領域へ変換され、そこで足し合わされ、観測者平面または可視領域から光変調器デバイスの物理平面へと変換されうる。あるいはまた、個々の深さ範囲セクションのサブホログラムは、可視領域に変換される前に合計されうる。
光変調器デバイスの物理平面について計算されたサブホログラムの加算は、この物理平面内または観察者平面内または可視領域の平面内のいずれかで有利に実施することができる。言い換えると、光変調器デバイスの物理平面内で直接計算された深さ範囲セクションからのサブホログラムは、足し合わされることで物理平面内、観察者平面内または可視領域の平面内のいずれかにおけるさらなる計算サブホログラムとなるよう選択可能である。
本発明に係る方法の手順の一例として、光変調器デバイスの物理平面を観察者から65cmの距離に配置することができ、ここで再構成対象の三次元シーンは、 観察者から0.5mから17mの間の距離に亘るはずである。再構成対象のシーンはそこでオブジェクトポイントに分解され、ここで例えば3つの深さ範囲セクションが決定される。第1の深さ範囲セクションは、観察者から1.5mから17mの距離に延在する。この深さ範囲セクションに位置するすべてのオブジェクトポイントは、観察者に対して2.5mの距離で空間光変調器デバイスの生成された第1仮想平面に割り当てられる。第2の深さ範囲セクションは、観察者まで0.8 mから1.5 mの距離に延在するはずである。この深さ範囲セクションに位置するすべてのオブジェクトポイントは、観察者に対して1.0mの距離に決定される空間光変調器デバイスの生成された第2仮想平面に割り当てられる。第3の深さ範囲セクションは、観察者まで0.5mから0.8mの距離に延在するはずである。この深さ範囲セクションに位置するすべてのオブジェクトポイントは、ここで、観察者に対して0.65mの距離で空間光変調器デバイスの物理平面に割り当てられる。しかしながら、この深さ範囲セクションに位置するオブジェクトポイントに、空間光変調器デバイスの更なる生成された仮想平面、例えば0.60mにある仮想平面、に割り当てることも可能である。
空間光変調器デバイスの仮想平面の画素ピッチ(変調要素のピッチ)は、サブホログラムの観察者平面への変換または可視領域の平面への変換で得られる可視領域のサイズが光変調器デバイスの物理平面の画素ピッチで得られるものと同じとなるよう選択されると有利である。インターセプト定理によれば、仮想平面内の画素ピッチを空間光変調器デバイスの物理平面内の画素ピッチで除した商は、仮想平面の距離を可視領域/仮想観察窓と空間光変調器デバイスの物理平面との距離で除した商のように作用する。
本発明のさらなる有利な実施の形態では、再構成対象のシーンの個々のオブジェクトポイントは、空間光変調器デバイスの物理平面上のサブホログラムの形で、水平方向と垂直方向とで異なる焦点距離を有するレンズ要素として、符号化されることが提供されてもよい。これは、光変調器デバイスの物理平面上の、再構成対象のシーンのオブジェクトポイントについてのサブホログラムの符号化は、水平方向と垂直方向とで異なる焦点距離を有するレンズに対応することを意味する。
空間光変調器デバイスの仮想平面(1つまたは複数)および1次元シングル視差符号化に類似するサブホログラムの計算を選択することによって、空間光変調器デバイスの物理平面上のオブジェクトポイントは球面レンズとしてではなく、水平方向および垂直方向に異なる焦点距離を有するレンズとして符号化される。ある方向では、焦点は空間光変調器デバイスの仮想平面の面内で実際のオブジェクト面に垂直な方向において、実際のオブジェクト面内にある。観察者が可視領域に自身の瞳が配置される位置にいる場合、彼は、シーンが空間光変調器デバイスの仮想平面内のシングル視差符号化を用いて計算されたかのように、再構成された2次元および/または3次元シーンを観察することができる。
シングル視差符号化を使用する場合の小さな計算量は、再構成されたシーンまたは深さ範囲の可視解像度の制限なしに適用可能であるから有利である。しかしながら、サブホログラムからなるホログラムの光学的再構成は、フル視差符号化において一般的な方法で行われる。したがって、ホログラフィックディスプレイ装置自体の構成は、異ならないか、またはフル視差符号化を備えたディスプレイ装置と重要でない点でのみ異なる。
空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面におけるサブホログラムの計算は、二次元フル視差符号化によって、または、一次元シングル視差符号化によって、実行されうるので有利である。
いくつかの仮想平面を使用して、空間光変調器デバイスの少なくとも1つの仮想平面内の2次元フル視差符号化と、少なくとも別の仮想平面内の1次元シングル視差符号化と、を使用することも可能である。好ましくは、2次元フル視差符号化は、可視領域までの距離が小さい少なくとも1つの仮想平面で使用され、1次元シングル視差符号化は、 可視領域までの距離がより大きい少なくとも1つの平面で使用される。。
本発明による方法の代替的な手順として、空間光変調器デバイスの少なくとも1つの仮想平面におけるフル視差符号化によってサブホログラムの従来の計算を実行することも可能である。これらのサブホログラム計算の結果は、次に、観察者平面または可視領域に変換され、そこで足し合わされてホログラム全体が得られる。その後、ホログラム全体の結果が空間光変調器デバイスの物理平面に変換される。
光変調器デバイスの物理平面について計算されたサブホログラムの加算は、この物理平面内または観察者平面内または可視領域の平面内のいずれかで、上述の実施の形態と同様の方法で、有利に実施することができる。
また、この代替方法では、再構成対象のシーンがオブジェクトポイントに分解され、深さ範囲セクションが決定される。深さ範囲セクション内のオブジェクトポイントは、それぞれ、空間光変調器デバイスの仮想平面に割り当てられる。空間光変調器デバイスのこの仮想平面に対して、サブホログラムが次に計算される。
しかしながら、計算は、これまで説明した方法の実施の形態におけるものよりも複雑である。しかしながら、ホログラム全体の結果は、無制限の連続フル視差符号化の結果に対応する。
この実施の形態では、空間光変調器デバイスの仮想平面の数および位置の選択はもはやオブジェクトに基づいて行われることはない。これは、可視解像度の制限を避けるためであり、そのような制限は生じない。しかしながら、オブジェクトに基づくと、サブホログラムのサイズを低減することによって計算の労力を制限することができる。
本発明に係る方法のさらなる実施の形態では、空間光変調器デバイスの少なくとも1つの仮想平面におけるシングル視差符号化によってサブホログラムの従来の計算を実行し、可能な積分変換を一次元変換に設定することも可能である。
この実施の形態でも、仮想平面の数および位置の選択はオブジェクトに基づいて行われることはなく、これは可視解像度の制限を回避するためである。シングル視差符号化を用いたホログラムの従来の計算におけるものと同じ制限がここで適用される。ふたたび、空間光変調器デバイスの仮想平面の数および位置の選択はオブジェクトに基づいて行われる。これは、サブホログラムのサイズを低減することによって計算の労力を制限するためである。言い換えると、再構成対象のシーンの深さ範囲に依存して、空間光変調器デバイスの仮想平面の数と空間光変調器デバイスの該仮想平面の可視領域との距離とは、再構成対象のシーンについて計算されるべきサブホログラムの変調要素の数の形でのサイズが所与の値を超えないように選択されることが有利に提供されてもよい。
本発明の有利な実施の形態では、再構成対象のシーンと空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面との距離は、再構成対象のシーンについて計算されるべきサブホログラムの変調要素の数の形でのサイズが所与の値を超えないように選択されることがさらに提供されてもよい。再構成対象のシーンと空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面との距離は、したがって、この仮想平面について計算されるべきサブホログラムのサイズが所与の数値を超えないように現実的に選択される。言い換えると、再構成対象のシーンに近い空間光変調器デバイスの仮想平面を選択することによって、計算されるべきサブホログラムのサイズが有利に小さく保たれる。
可視領域/仮想観察窓の所与のサイズからインターセプト定理を用いてサブホログラムの空間範囲の形でサイズが計算される場合、
xsh = | xvw ( zlm - zpoint) / zpoint | が得られる。
サブホログラムの変調要素の数Nshの形でのサイズは、その範囲を画素ピッチで除し、次いでそれを整数値に丸めることによって得られる。
Nsh = (xsh / plm)
上記の方程式を簡略化するため、この丸め(四捨五入)は以下では明記されない。 しかしながら、各Nshは丸められた整数値を表すべきである。
この項は数学的に再構築可能であり(可視領域または仮想観察窓の範囲について上述の式を用いる)、以下となる。
Nsh = (1/zpoint - 1 / zlm) xvw 2 / λ
したがって、可視領域/仮想観察窓の所与のサイズについて、サブホログラムの変調要素の数の形でのサイズは以下に依存する。
|1/zpoint - 1 / zlm|
三次元シーンの深さ範囲は、再構成対象のシーンのオブジェクトポイントと可視領域との最小距離zpoint_minと再構成対象のシーンのオブジェクトポイントと可視領域との最大距離zpoint_maxとによって特徴付けられてもよい。
可視領域への最小距離zpoint_minを有するオブジェクトポイントまたは最大距離zpoint_maxを有するオブジェクトポイントのいずれかは、その範囲で最も大きなサブホログラムを有する。
好適な実施の形態において、空間光変調器デバイスの単一の仮想平面の選択可能位置zlm_virtにおける所与の深さ範囲、すなわち可視領域との距離、について、サブホログラムの変調要素の数の形での最大サイズが制限されるべきである場合、以下が実行される。
1/zpoint_min - 1 / zlm_virt = 1/ zlm_virt - 1/zpoint_max
したがって、空間光変調器デバイスの仮想平面は、3次元シーンの深さ範囲内に配置される。 すなわち、可視領域との距離が最も小さいオブジェクトポイントについての、変調要素の数の形でのサブホログラムのサイズが、可視領域との距離が最も大きいオブジェクトポイントについてのサブホログラムのサイズと同一となるように配置される。
それは以下の通り。
zlm_virt = 2 / (1/zpoint_min + 1/zpoint_max)
例えば、可視領域から50cmの距離から無限遠(1/zpoint_max = 0)まで延びる三次元シーンの深さ範囲について、変調要素の数の形でのサブホログラムの最大サイズは、空間光変調器デバイスの仮想平面が可視領域から1m(すなわち、2x50cm)の距離に配置された場合に、最も好ましいものとなろう。
しかしながら、例えば、三次元シーンが可視領域から1.5mの距離から17mの距離に延びる場合、空間光変調器デバイスの仮想平面は約2.76m(すなわち、2 x 1/(1/1.5 + 1/17) m)のところに配置されるであろう。
深さ範囲が0.5mから無限遠の例、かつ、青色波長475nmおよび可視領域のサイズが10.5mmの例では、空間光変調器デバイスの仮想平面の画素ピッチは約45μmとなろう。
この例では、可視領域から50cmの距離にあるオブジェクトポイントのサブホログラムと、無限遠にあるオブジェクトポイントのサブホログラムと、はそれぞれ一次元に(例えば、水平に)234個の変調要素の形でのサイズを有することになろう。
フル視差符号化では、変調要素が長方形/正方形である場合、変調要素の総数は234×234となる。
この場合、再構成対象のシーンについて計算されるべき、サブホログラムの変調要素の数の形でのサイズは、深さ範囲全体で234という値を超えない。
好ましい実施の形態では、空間光変調器デバイスの2つの仮想平面を使用する場合、以下のアプローチが使用される。
3次元シーンの深さ範囲は、2つのサブ範囲または深さ範囲セクションに分解される。 サイズzpoint_medは二つの範囲またはセクションの間の境界を表すべきである。
zpoint_minとzpoint_medとの間の全てのオブジェクトポイントについて、サブホログラムは第1仮想平面zlm_virt1において計算され、zpoint_medとzpoint_maxとの間の全てのポイントについて、サブホログラムは第2仮想平面zlm_virt2において計算される。
深さ範囲セクションzpoint_med間の境界は以下のように決定される。すなわち、可視領域からの距離がこの距離であるオブジェクトポイントのサブホログラムが空間光変調器デバイスの両方の仮想平面において変調要素の数の形での同じサイズを有するように決定され、かつ、加えて、空間光変調器デバイスの第1仮想平面におけるサブホログラムzpoint_minと、空間光変調器デバイスの第2仮想平面におけるサブホログラムzpoint_maxと、が両方の仮想平面におけるサブホログラムzpoint_medと、変調要素の数の形での同じサイズを有するように決定される。
1/zpoint_min - 1 / zlm_virt1 = 1/ zlm_virt1 - 1/zpoint_med = 1/zpoint_med - 1 / zlm_virt2
= 1/ zlm_virt2 - 1/zpoint_max
0.5mから無限遠までの深さ範囲と、10.5mmのサイズを有する可視領域または観察窓を伴う例では、画素ピッチ30μmを伴う空間光変調器デバイスの第1仮想平面がzlm_virt1 = 0.67 mに提供され、画素ピッチ90μmを伴う空間光変調器デバイスの第2仮想平面がzlm_virt2 = 2.0 mに提供されるという結果が得られた。zpoint_medについては、結果は1.0mであった。
可視領域から0.5mと1.0mとの間の距離にある全てのオブジェクトポイントについて、空間光変調器デバイスの第1仮想平面内でサブホログラムが計算される。可視領域から1.0 mと無限遠との間の距離にある全てのオブジェクトポイントについて、空間光変調器デバイスの第2仮想平面内でサブホログラムが計算される。可視領域から0.5mの距離にあるオブジェクトポイントのサブホログラムは、空間光変調器デバイスの第1仮想平面内において117個の変調要素の数の形での1次元サイズを有する。可視領域から1 mの距離にあるオブジェクトポイントのサブホログラムは、空間光変調器デバイスの両方の仮想平面内において117個の変調要素の数の形での1次元サイズを有し、無限遠にあるオブジェクトポイントのサブホログラムは、空間光変調器デバイスの第2仮想平面内において117個の変調要素の数の形での1次元サイズを有する。
空間光変調器デバイスの単一の仮想平面を使用する場合と比較して、変調要素の最大数は、この例では234から117となったように、1次元のサブホログラムにおいて半分に分割されうる。
空間光変調器デバイスの仮想平面のうちのひとつは空間光変調器デバイスの物理平面に一致しうる。
例えば、観察者の距離が多くの場合60−70cmの範囲となるコンピュータ画面について、空間光変調器デバイスの67cmに位置する第1仮想平面は、空間光変調器デバイスの物理平面と一致しうる。この場合、積分変換は、空間光変調器デバイスの2mの位置にある第2仮想平面に対してのみ必要である。
次に、テレビについて、空間光変調器デバイスの2mの位置にある第2仮想平面は空間光変調器デバイスの物理平面に一致しうる。
あるいはまた、この手順は、変調要素の数の形で最大数を定義し、そこからこのサイズを達成するために必要な空間光変調器デバイスの仮想平面の数を決定することを含むこともできる。
上記の例では、空間光変調器デバイスの1つまたは2つの仮想平面によって、100個の変調要素という所与の最大値がすでに超えられているので、空間光変調器デバイスの第3仮想平面が必要とされる。
本発明のさらなる実施の形態では、空間光変調器デバイスの仮想平面の数は、可能な付加的な変換のための労力を可能な限り小さく保つために、所与の値に限定されることが有利である。
したがって、例えば、ある深さ範囲を有する同じ3次元シーンを含む上述の手順では、空間光変調器デバイスの2つの仮想平面が存在する場合は、単一の仮想平面の場合と比較して、サブホログラムの変調要素の最大数を半分に分割することができる。1つの仮想平面の場合と比較して空間光変調器デバイスの3つの仮想平面がある場合、それは3つに分割される。1つの仮想平面の場合と比較して空間光変調器デバイスの4つの仮想平面がある場合、それは4つに分割される。したがって、追加の仮想平面を使用することによって達成される改善は着実な減少である。空間光変調器デバイスの第5仮想平面を使用する場合、1/4から1/5へのさらなる改善は比較的小さい。
しかしながら、空間光変調器デバイスの更なる各仮想平面について、積分変換の数は数2だけ増加する。通常、空間光変調器デバイスの仮想平面の数は、2,3または4などの数に制限される。しかし、本発明は、空間光変調器デバイスの仮想平面の所与の最大数に限定されない。
サブホログラムを計算する労力は好ましくは3次元シーンが分解されるオブジェクトポイントの数と共に増加するが、積分変換のための労力はオブジェクトポイントの数に依らないので、オブジェクトポイントの数に基づいて空間光変調器デバイスの仮想平面の数を決定してもよく、この場合、多数のオブジェクトポイントを含む三次元シーンの場合、空間光変調器デバイスのより多くの仮想平面が使用され、より少ないオブジェクトポイントを含む三次元シーンの場合、空間光変調器デバイスのより少ない数の仮想平面が使用される。
本発明の別のまたは代替の実施の形態では、変調要素の数の形でのサブホログラムの最大サイズが制限されるのではなく、変調要素の数の形でのサブホログラムの平均サイズが最小化される。それは以下のことを意味する。すなわち、再構成対象のシーンの全てのオブジェクトポイントの位置に依存して、空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面の可視領域との距離は、再構成対象のシーンについて計算されるべきサブホログラムの変調要素の数の形での平均サイズであって好ましくは全てのオブジェクトポイントに亘って平均された平均サイズが最小値をとるように選択されてもよい。
上述の通り、単一のオブジェクトポイントについて、変調要素の数の形でのサブホログラムのサイズは一次元(水平または垂直)で|1/zpoint - 1 / zlm virt|の量に比例する。
シングル視差符号化の場合、サブホログラム内の変調要素の総数は、この量に比例する。
フル視差符号化の場合、サブホログラム内の変調要素の総数は垂直変調要素と水平変調要素とを掛け合わせることによって得られ、したがって(1/zpoint - 1 / zlm virt)2に比例する。
この実施の形態では、N個のオブジェクトポイントに分解される三次元シーンについて、空間光変調器デバイスの仮想平面の位置は、シングル視差符号化の場合は表現|1/zpoint i - 1 / zlm virt|の全てのポイントzpoint iに亘る和、またはフル視差符号化の場合は表現(1/zpoint i - 1 / zlm virt)2の全てのポイントzpoint iに亘る和、を最小化することによって決定される。すなわち、この場合、和をゼロにする。
Figure 0006893880
Figure 0006893880
となる。 両方の場合において、各和のzlm virtについての微分を形成し、それを0にすることによって最小化が実行される。 フル視差符号化の場合、
Figure 0006893880
が計算される。
Figure 0006893880
となる。 再構成対象のシーンが三つのオブジェクトポイントのみからなり、可視領域までの距離としてzpoint 1 = 0.5 m、zpoint 2 = 0.66 mおよびzpoint 3 = 2.0 mの距離に配置されている場合、(2 + 1.5 + 0.5) / メートル = 3 / zlm virtが得られ、それから空間光変調器デバイスの仮想平面と可視領域との距離としてzlm virt = 0.75 mが得られる。
シングル視差符号化の場合、
Figure 0006893880
が計算される。
可視領域から見たときのオブジェクトポイントの半分が空間光変調器デバイスの仮想平面の前方に位置し、オブジェクトポイントのもう一方の半分がその後方に位置するようにzlm virtが選択される場合、最小値が達成される。この3つのオブジェクトポイントの例では、シングル視差符号化の場合、空間光変調器デバイスの仮想平面の位置は、前記位置が平均ポイントzpoint 2= 0.66mと一致するように選択される。
偶数個のオブジェクトポイントの場合、例えば上述のオブジェクトポイントにzpoint 4 = 0.95 mを加えた四つのオブジェクトポイントの場合、空間光変調器デバイスの仮想平面は、それが0.66mと0.95mとの間の範囲のいずこかに配置されるかのように選択され、この場合、zpoint 1およびzpoint 2は仮想平面の前に配置され、zpoint 3およびzpoint 4は仮想平面の後ろに配置される。
3つまたは4つのオブジェクトポイントの例は、この距離がいかに選択されるかを説明するためだけのものである。実際の場合には、この方法はむしろ、数千から数百万の数のオブジェクトポイントを有する3次元シーンに適用されることになる。
変調要素の数の形でのサブホログラムの平均サイズを最小にするこの種のものは、3次元シーンの全てのオブジェクトポイントの位置を考慮に入れるべき追加の計算ステップを必要とする。
したがって、さらなる例示的な実施の形態では、最小距離zpoint_minおよび最大距離zpoint_maxの形での深さ範囲のみが用いられ、シングル視差符号化の場合には|1/zpoint - 1 / zlm virt | dzpointのzpoint_minからzpoint_maxまでの積分が最小化され、フル視差符号化の場合には(1/zpoint - 1 / zlm virt)2 dzpointのzpoint_minからzpoint_maxまでの積分が最小化される。
この方法が、少ない深さ平面を含む再構成対象の3次元シーンに好適に適用される場合、変換のための計算労力は、米国特許第7,969,633号に記載された方法に対応する。しかしながら、好都合なことに、任意の精密な深さ解像度を有する大きな深さ範囲を使用することができる。
実際、空間光変調器デバイスのいくつかの仮想平面を備える本発明による方法の変形例では、好ましくは、空間光変調器デバイスの使用される仮想平面は、空間光変調器デバイスの物理平面よりも観察者から大きな距離に配置される。しかしながら、一般的に言えば、この変形例や代替例において、および特に空間光変調器デバイスの仮想平面におけるフル視差符号化を備える変形例/代替例において、これらの仮想平面と観察者との距離は空間光変調器デバイスの物理平面と観察者との距離よりも小さくてもよい。
さらに、本発明の好ましい実施の形態では、空間光変調器デバイスの少なくとも1つの仮想平面の位置は再構成対象のシーンの深さ範囲の時間的変化がある場合に新しい深さ範囲に対して調整されることが提供されてもよい。
例えば、ホログラフィックディスプレイ装置に連続的に表示されるコンテンツ(例えば、フィルムシーケンスのような)は、可視領域に近いオブジェクトポイントを有する好ましくは3次元シーンと、時間的にその次に続く可視領域または仮想観察窓から遠くに離れたオブジェクトポイントを有する好ましくは3次元シーンと、の間で切り替え可能である。
次いで、各シングルイメージについて、再構成対象のシーンの深さ範囲が決定され、例えば可視領域との距離が最小のオブジェクトポイントzpoint_minと可視領域との距離が最大のオブジェクトポイントzpoint_maxと空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面の位置とがそれから計算されうる。
さらに、本発明のさらなる実施の形態では、再構成されたシーンの観察者の検出された位置にしたがい可視領域を軸方向および/または横方向において追跡するとき、空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面の数および位置は可視領域の新たな位置に対して調整されることが有利に提供される。
その上で可視領域が追跡される空間光変調器デバイスの物理平面に対する観察者の位置を検出するための装置によって検出された観察者の距離を使用して、空間光変調器デバイスの少なくとも1つの仮想平面の数および/または位置を決定することができる 。
あるいはまた、空間光変調器デバイスの物理平面に対する観察者の平均またはより典型的な(アプリケーションに応じて、例えばノートブックまたはテレビジョンのような)距離を使用することもできる。
有利には、空間光変調器デバイスの仮想平面について、再構成対象のシーン内に位置する錐台内の位置を選択することができ、この選択は観察者平面内の観察者から見た場合に空間光変調器デバイスの仮想平面の前に多数のオブジェクトポイントがあり、多数のオブジェクトポイントがその後ろにあるようになされ、観察者に最も近いオブジェクトポイントは、空間光変調器デバイスの仮想平面の前方の仮想観察者の距離の半分以下に配置されるべきである。しかしながら、この方法は、空間光変調器デバイスの仮想平面の位置の所定の決定に限定されない。
さらに、特にシングル視差符号化および二次元積分変換を用いる本発明の実施の形態について、空間光変調器デバイスの少なくとも1つの仮想平面によって再構成されるべきシーンの計算されたホログラムの、同じシーンについて空間光変調器デバイスの物理平面内で直接計算されたホログラムからの偏差は所定の基準を超えないことが有利に提供されてもよい。例えば、この基準は、このようにして計算された3次元シーンの可視解像度が、空間光変調器デバイスの物理平面で直接計算された同じシーンのホログラムの解像度と比較して、最大20%悪化することを特徴とする。
本発明のさらなる有利な実施の形態において、少なくともひとつの空間光変調器デバイスのイメージ平面が生成される二次元および/または三次元シーンの表示のためのディスプレイ装置であって該イメージ平面は空間光変調器デバイス(例えば、ヘッドマウントディスプレイまたはホックラ)の物理平面として機能するディスプレイ装置を用いるとき、少なくともひとつの空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面は再構成対象のシーンのコンテンツに依存して、上述の本発明のアプローチのうちのひとつにしたがい決定され、これは例えば、サブホログラムの最大サイズまたは平均サイズが最小化され、空間光変調器デバイスのイメージ平面が該イメージ平面が空間光変調器デバイスの仮想平面と一致するようシフトされ、再構成対象のシーンのオブジェクトポイントがサブホログラムとして計算され足し合わされホログラムとして書き込まれるように、なされる。
二次元及び/又は三次元シーンの表現のために、ヘッドマウントディスプレイ又はホックラも使用することができる。ヘッドマウントディスプレイまたはホックラは、可視領域から空間光変調器デバイスの拡大画像が見えるように、イメージングシステムまたはフォーカシングシステムを含む。イメージングシステムまたはフォーカシングシステムは、空間光変調器デバイスのイメージ平面の位置が可変であるように構成することができる。イメージングシステムまたはフォーカシングシステムは、例えば少なくともひとつの要素を含むことができ、この要素の焦点距離は可変に構成される、すなわち制御可能な方法で変更可能である。このようにして、少なくとも1つの空間光変調器デバイスのイメージ平面をシフトさせることが可能である。これは、表示されるシーンのコンテンツに応じて、空間光変調器デバイスの少なくとも1つの仮想平面が決定または設定されることを意味し、仮想平面は、シーンのオブジェクトポイントのサブホログラムが可能であれば小さな面積を有するように決定され、その計算はその努力に関して有利である。直視型ディスプレイとして設計されたディスプレイ装置の空間光変調器デバイスの物理平面に対応する空間光変調器デバイスのイメージ/イメージ平面は、これが空間光変調器デバイスの仮想平面に一致するようにまたはそれと同一となるようにシフトされてもよい。この場合、空間光変調器デバイスの仮想平面が1つしか利用できない場合、積分変換を完全に省くことができる。
あるいはまた、少なくとも1つの空間光変調器デバイスのイメージ平面は、空間光変調器デバイスの物理平面をわずかに変化させることによってもシフトさせることができる。
もちろん、空間光変調器デバイスのイメージがこれらの仮想平面の1つと一致するように空間光変調器デバイスのイメージがシフトされる空間光変調器デバイスのいくつかの仮想平面を提供することも可能である。空間光変調器デバイスのイメージは、別の仮想平面とそれぞれ時間的に連続して一致するようにシフトされてもよい。可変焦点距離を有するイメージングシステムは例えば回折システムまたは屈折システムとして設計されてもよく、したがって例えば電圧を制御することで焦点距離を変えることができるエレクトロウェッティングレンズや曲率が可変なメンブレンミラーなどの少なくともひとつのレンズや少なくともひとつのミラーを備える。または、イメージングシステムは、レンズの距離を変えることでシステムの焦点距離を変えることができるいくつかのレンズを備えるシステムであってもよい。そのようなイメージングシステムにより、所与の深さ範囲を有する(したがって、コンテンツベース)二次元および/または三次元シーンについてサブホログラムのサイズが計算労力に関して適切な態様で設定されるように、空間光変調器デバイスのイメージをシフトさせる。
本発明に係る方法は、特にディスプレイ装置、好ましくは二次元および/または三次元シーンの表示のためのホログラフィックディスプレイ装置における光変調器デバイスにより用いられてもよい。ディスプレイ装置は空間光変調器デバイスを備え、光変調器デバイスは本発明に係る方法を実行するのに適している。
本発明のさらなる実施の形態は、残りの従属請求項に記載される。以下、図面を用いてより詳細に説明する例示的な実施の形態を用いて、本発明を原理的により詳細に説明する。そこでは、本発明の原理は、コヒーレント光を用いたホログラフィック再構成を用いて説明される。
図面は以下を示す。
従来技術に係る、二次元および/または三次元シーンのホログラフィック再構成のためのディスプレイ装置の異なる可能な実施の形態。 従来技術に係る、二次元および/または三次元シーンのホログラフィック再構成のためのディスプレイ装置の異なる可能な実施の形態。 従来技術に係る、二次元および/または三次元シーンのホログラフィック再構成のためのディスプレイ装置の異なる可能な実施の形態。 観察者とのおよび空間光変調器デバイスとの所定の距離にある錐台内で再構成されるシーンの概略図。 サイズがより小さい空間光変調器デバイスを使用する場合に図1に従って再構成されるシーンの概略図。 空間光変調器デバイスの物理平面および仮想平面におけるシングル視差符号化に類似した、好ましくは3次元シーンのサブホログラムの延長の概略図。 空間光変調器デバイスの物理平面および二つの仮想平面に延長深さ範囲を有する好ましくは3次元シーンのサブホログラムの延長の概略図。 可視領域からの空間光変調器デバイスの平面の異なる距離に対するサブホログラムの拡張のための実施の形態のグラフ表示。 ヘッドマウントディスプレイとして構成されたディスプレイ装置の概略図。 空間光変調器デバイスのイメージ平面をシフトさせた図6のディスプレイ装置。
同じ要素/コンポーネントには同じ参照符号が付されていることを簡潔に述べておく。
図1aにおいて、従来技術に係る、二次元および/または三次元シーンのホログラフィック再構成のためのディスプレイ装置が、模式的に例示として示される。
この例では、ディスプレイ装置は、光源LQと、フィールドレンズFLと、空間光変調器デバイス1とを備えている。 空間光変調器デバイス1にホログラムが書き込まれていない状態において、光源LQにより放たれた光がフィールドレンズFLによって空間光変調器デバイス1から距離zlmのところにある観察者平面2に集束するように、光源LQおよびフィールドレンズFLを構成する。 再構成対象のシーン(ここでは不図示)が適切な態様でオブジェクトポイントに分解され、オブジェクトポイントがディスプレイ装置の空間光変調器デバイス1にサブホログラムとして符号化された場合、空間光変調器デバイス1から前記距離zlmののところに可視領域3または仮想観察窓が生成される。
図示のディスプレイ装置では、空間光変調器デバイス1のフィールドレンズFLの距離は小さい、すなわち、それは空間光変調器デバイス1と可視領域3との距離zlmよりも著しく小さい。
図1aは、固定焦点距離を有するフィールドレンズを示す。 一般に、フィールドレンズを、特に、可変焦点距離を有するように設計してもよい、またはディスプレイ装置は変化した観察者の位置までの距離zlmを動的に調整するために用いられる可変焦点要素を、フィールドレンズに加えて備えてもよい。さらに、ディスプレイ装置は、横に変化した観察者の位置の可視領域3を追跡するための偏向要素を含むことができる。
図1aに示すディスプレイ装置は、ホログラフィック直視型ディスプレイ装置とも呼ばれる。
図1aと比較して、図1bはまた、従来技術によるディスプレイ装置を示しているが、これはホログラフィック投影ディスプレイと呼ばれる。
図1bでは、ここではレンズとして示されているいくつかの光学要素Lが、空間光変調器デバイス1の1つの通常は拡大される現実イメージrBがまず生成されるようにディスプレイ装置に配置されている。
空間光変調器デバイス1の現実イメージrBに非常に近接して配置されたフィールドレンズFLを用いて、さらに、光源LQの光が観察者平面2に集束する。
再構成対象のシーンのオブジェクトポイントへの分解およびディスプレイ装置の空間光変調器デバイス1へのオブジェクトポイントのサブホログラムとしての符号化は、空間光変調器デバイス1の現実イメージrBの場所に現実に利用可能な空間光変調器デバイスがあるかのように、実行されてもよい。
図1cは、フィールドレンズFLも光源LQの光を観察者平面2に集束させるディスプレイ装置を示す。
ディスプレイ装置のこの実施の形態では、空間光変調器デバイス1は、空間光変調器デバイス1とフィールドレンズFLとの間の距離のサイズがフィールドレンズFLと観察者平面2との間の距離のサイズと同様となるように、ある位置に配置される。。
フィールドレンズFLと観察者平面2との間の距離は、例えばフィールドレンズFLの焦点距離に対応する。空間光変調器デバイス1とフィールドレンズFLとの間の距離は、フィールドレンズの焦点距離とほぼ同じであるが、それよりも小さい。
この場合、空間光変調器デバイス1の通常は拡大された仮想イメージvBが生成される。
次いで、再構成対象のシーンのオブジェクトポイントへの分解およびディスプレイ装置の空間光変調器デバイス1へのオブジェクトポイントのサブホログラムとしての符号化は、空間光変調器デバイス1の仮想イメージvBの場所に現実に利用可能な空間光変調器デバイス1があるかのように、実行されてもよい。
このようなディスプレイ装置は、例えば、ヘッドマウントディスプレイとして構成することができ、その場合、焦点距離の小さなフィールドレンズと、小さいサイズの空間光変調器デバイスとを観察者の目の近くに配置することができ、ヘッドマウントディスプレイは眼鏡またはホックラとして使用することができる。
本発明の説明で使用される「空間光変調器デバイスの物理平面」という用語は、例えば図1bおよび図1cに示すようなディスプレイ装置内の空間光変調器デバイスのイメージ平面も含む一般的なものであるべきである。
図2は、本発明に係る空間光変調器デバイス1を模式的に示している。空間光変調器デバイス1は、ホログラフィックディスプレイ装置に設けられており、ホログラフィックディスプレイ装置の構造は、本発明に係る方法の提示には重要ではない。通常、前の図1aから図1cに示すように、ホログラフィックディスプレイ装置は、照明デバイス(バックライト)に関連する少なくとも1つの空間光変調器デバイスと、例えばフィールドレンズ、偏向要素などの他の構成要素と、を備える。本発明による方法を説明するためには、少なくとも1つの空間光変調器デバイス1のみを観察者平面に関連してより詳細に記述すれば十分であり、それは図2から5に示される。
したがって、ディスプレイ装置に設けられたさらなるデバイスまたは要素は、適宜指摘されない限り、本明細書では説明しない。
図2〜図6に係るSLM(空間光変調器)とも呼ばれる空間光変調器デバイス1は、振幅+位相光変調器デバイスとして設計することができ、また無論、光変調器デバイスの他の実施の形態も可能である。しかしながら、空間光変調器デバイス1の実施の形態は、ここでは重要ではなく、本方法の説明に重要な役割を演じない。
しかしながら、ホログラムの複素数値が振幅+位相光変調器デバイスの単一の変調要素(画素)に書き込まれておらず、代わりに位相のみまたは振幅のみの変調の光変調器デバイスのいくつかの変調要素(画素)を用いて書き込まれている場合、上述の用語「画素ピッチ」および用語「変調要素(画素)の数」は、変調要素および画素ピッチのそれぞれがそのような光変調器デバイスのいくつかの変調要素(画素)であって全体としてひとつの複素数値が書き込まれるいくつかの変調要素を指すものと理解されるべきである。
空間光変調器デバイス1は、サンドイッチアレイの形態の振幅+位相光変調器デバイスとして設計することができる。振幅光変調器デバイスは、例えば、位相光変調器デバイスからより小さい距離(典型的には2mm未満)を有する。
この場合、「空間光変調器デバイスの物理平面」という用語は、好ましくは、サンドイッチアレイにおいて中心平面が選択されるように使用される。
図2に示され、かつ、説明された文書である本出願人による米国特許第7,969,633号公報、国際公開第2008/025839号パンフレットおよび国際公開第2006/119760号パンフレットで説明されるように、可視領域3が観察者平面2内に生成され、観察者は、観察者が観察者平面2にあり、かつ少なくとも1つの眼5が可視領域3の位置に一致する場合、観察者平面2を通じて再構成された2次元および/または3次元シーンを見ることができる。可視領域3は仮想観察窓として設計されてもよい。説明のため、図2および3において観察者の眼5は可視領域3の後ろに描かれる。ここでは2つのオブジェクトポイントP1およびP2によって破線により概略的にのみ示されている再構成対象のシーン4は、錐台6(可視領域3から空間光変調器デバイス1およびその先まで延在する切頭ピラミッド錐体)で表示されるべきである。ここで、再構成対象のシーン4は、観察者に対して所定の位置および所定の距離を有する。
図2に示す空間光変調器デバイス1は、図3のものよりもそのサイズ及び伸長が若干大きく、また可視領域3からの距離が大きい。可視領域3のエッジから発せられ、例えばP2のような再構成対象のオブジェクトポイントを通って空間光変調器デバイス1の平面に至るビームを提供することにより、P2を参照する領域、領域S2を光変調器デバイス1上に生成することができ、これをサブホログラムと呼ぶ。このサブホログラムでは、対応するオブジェクトポイントは、このオブジェクトポイントについて定義された領域S2のみが計算されなければならないように定義され、その結果は空間光変調器デバイス1に符号化される。空間光変調器デバイス1上のサブホログラムと呼ばれる領域S1によって規定されるオブジェクトポイントP1についても同様である。
ここで、絶対値的に言えば、図2による空間光変調器デバイス上に小さなサブホログラムS1およびS2が生成される。この例示的な実施の形態で提供される空間光変調器デバイス1の比較的大きな画素ピッチのために、これらのサブホログラムは、空間光変調器デバイス1の数少ない変調要素7、(上述したように)画素とも称される、の上にのみ広がる。これは、以下に説明するように、サブホログラムの計算および可視領域におけるサブホログラムの複素加算に必要な計算量に関して特に有利である。
図3は、その範囲がより小さく、より小さいサイズの変調要素70を含む空間光変調器デバイス10を示しており、空間光変調器デバイス10は、距離に関して可視領域3により近く配置されている。再構成対象のシーン4の同じオブジェクトポイントP1およびP2について、この例示的な実施の形態では絶対値的な意味で、生成されるサブホログラムS10およびS20は空間光変調器デバイス10に関してより大きくなる。ここで、空間光変調器デバイス10はより小さい変調要素70(画素)を備え、従って、図1による空間光変調器デバイス10の画素ピッチよりも小さい画素ピッチを有し、ここでサブホログラムS10及びS20はより多数の変調要素70の上に広がる。したがって、再構成対象のシーン4からホログラム全体を計算するために必要な計算量は、この場合にはより大きくなる。
サブホログラムを計算するために、本発明による方法は、計算上の労力を最小限に抑えるために、物理的位置に配置された空間光変調器デバイスの仮想平面を導入する。このようにすることで、観察者平面からの空間光変調器デバイスのサイズおよび距離にかかわらず、迅速かつ正確な計算結果を得ることが可能である。
ホログラフィックディスプレイ装置の実際の構成、特に空間光変調器デバイスの位置および光学系の位置、に関係なく、まず、図2および図3による空間光変調器デバイスの仮想平面が空間光変調器デバイス1または10の物理平面内にあるかのようにサブホログラムが計算され、空間光変調器デバイスの物理平面に基づいて計算される。次に、このサブホログラムは、2つの積分変換、例えば、2つのフレネル変換によって空間光変調器デバイスの物理平面、すなわち空間光変調器デバイスの実際に利用可能な平面に変換されるか、またはそれは空間光変調器デバイスのイメージへと、例えばホログラフィックディスプレイ装置の実施の形態に依存してスクリーン上へと、変換される。
図2及び図3に関して、本発明による方法は以下のように実施される。 例えば、図3に示すようなディスプレイ装置の構成があり、そこでは空間光変調器デバイス10は、観察者の距離Dに所定数Nの変調要素70を備える。オブジェクトポイントP1からPnまたはP10からPn'の既知の座標を伴う表示対象または再構成対象のシーン4について、以下のことが提供される。すなわち、個々のオブジェクトポイントについての個々のサブホログラムS1からSnまたはS10からSn' の計算について、またはホログラム全体の計算について、空間光変調器デバイス10の物理平面は再構成対象のシーン4に対して別の位置または場所に仮想的に動かされる。その結果、例えば空間光変調器デバイス10の物理平面の新たな見掛けの位置または虚でしかない位置は図2に係る物理的な空間光変調器デバイス1の位置と一致する。 空間光変調器デバイス1,10の物理平面の位置は堅固または固定であり、したがって物理的にはシフトされず、見掛け上または仮想的にのみシフトされることが指摘されるべきである。したがって、空間光変調器デバイスの仮想平面は、物理的には提供されないが、その機能または効果に関して提供される仮想サイズである。
空間光変調器デバイス1,10の仮想平面について、再構成対象のシーン4に対する位置が再構成対象のシーン4内にあるように選択されると有利である。この場合、観察者平面2内の観察者から見ると、ディスプレイ装置の照明デバイスによって放たれる光の伝搬方向に見られるオブジェクトポイントP1からPnの一部分は空間光変調器デバイス1の仮想平面の前にあり、オブジェクトポイントP1からPnの他の部分はその仮想平面の後ろにある。ここで、観察者平面2に最も近いオブジェクトポイントは、空間光変調器デバイス1,10の仮想平面の前の仮想観察者の距離の半分以下に配置されるべきである。
しかしながら、この方法は、空間光変調器デバイスの仮想平面の位置の所定の定義に限定されない。
空間光変調器デバイスの仮想平面の位置は、例えば、可変深さ範囲を有するシーンを最適な方法で計算することができるように、表示されるシーンの内容について動的な態様で、仮想的に動くことができる。
空間光変調器デバイス1,10の変調要素7,70の仮想的なサイズは、空間光変調器デバイスの仮想平面の観察者距離と物理平面の観察者距離との比に空間光変調器デバイスの画素ピッチを乗じたものから、インターセプト定理を用いて計算される。
空間光変調器デバイス1,10の仮想平面について、サブホログラムまたはホログラムは、空間光変調器デバイスをこの平面内に設けた場合には、例えばWO2008 / 025839A1に従う従来技術で必要とされるような方法で計算される。 これは、各オブジェクトポイントP1からPnについて、サブホログラムがレンズ機能の形で計算され、個々のサブホログラムがコヒーレントに加算されるように実行することができる。
続いて、ホログラム全体の1回限りの計算的(2次元)積分変換、例えばフレネル変換、が実行される。これは、空間光変調器デバイスの仮想平面の光の可視領域3への光伝搬に対応する。次に、可視領域3から空間光変調器デバイス1,10の物理平面に戻る光の伝搬に対応する、例えば、フレネル変換などのさらなる計算的(2次元)積分変換が実行される。従来技術によれば空間光変調器デバイス1,10の物理平面内のホログラムを直接計算することにより得られるところのホログラムに少なくともおおよそ対応するホログラム全体がこのようにして得られる。得られたホログラムは、空間光変調器デバイス1,10に書き込まれるか、または空間光変調器デバイス1,10に符号化される。
従来の計算と比較して、図2および3による方法は、2つの追加の積分変換を必要とする。一方、多数のオブジェクトポイントについて、計算時間の節約、および個々のサブホログラムを加算するときの節約は、ホログラム全体に対して1回だけ実行される2つの積分変換よりも重要であり得る。
図4から6による以下の実施の形態は、本発明による方法のさらなる変形を示す。
図4は、空間光変調器デバイス100の物理平面100および空間光変調器デバイス100の仮想平面100'におけるシングル視差符号化との類似で表示されるべき、好ましくは3次元シーン4のサブホログラムの延長の概略図である。ここで、再構成対象のシーン4の深さ範囲は、楕円形の制限によって概略的に表される。 ここで、再構成対象のシーン4はオブジェクトポイントP1からPnにも分解され、図4には1つのオブジェクトポイントPのみが示されている。 オブジェクトポイントP1からPnについて、サブホログラムは、例えば、シングル視差符号化との類似で計算される。 図4の実線は、1次元サブホログラムS1、S2の符号化方向におけるオブジェクトポイントPから可視領域3への光路を模式的に示している。破線は、サブホログラムS1から可視領域3へのそれに垂直な方向の経路を模式的に示しており、サブホログラムS1は1つの変調要素(画素)の範囲しか含まない。より良い説明のために、両方が紙面に描かれている。
空間光変調器デバイス100の仮想平面100 'で算出された1次元サブホログラムS1は、例えばフレネル変換やフーリエ変換などの積分変換によって可視領域3に変換される。次いで、そこから空間光変調器デバイス100の物理平面100に変換され、そこではそれは二つの次元に延びるサブホログラムとして機能する。しかしながら、サブホログラムのレンズ機能の焦点距離は、空間光変調器デバイス100の物理平面100上の両方向(互いに直交する)で一致しない。ある方向、例えば空間光変調器デバイス100の仮想平面100 '上のサブホログラムの符号化方向において、レンズ機能の焦点はオブジェクトポイントの平面内に位置し、 それに垂直な方向において、レンズ機能の焦点は、空間光変調器デバイス100の仮想平面100 '上に位置する。
方法のこの変形例は、観察者平面2からより小さい距離に配置され、空間光変調器デバイスの仮想平面が図4にしたがう空間光変調器デバイスの物理平面よりも観察者平面2から遠い空間光変調器デバイスについて、特に有利な態様で使用することができる。
図5は、空間光変調器デバイス100の物理平面100および空間光変調器デバイス100の二つの仮想平面100'および100''における広い深さ範囲を伴う、表示されるべき好ましくは3次元シーン4のサブホログラムの延長の概略図である。
したがって、図5は、広い深さ範囲を伴う表示されるべき再構成対象のシーン4のサブホログラムS1、S2およびS3の範囲を模式的に示し、深さ範囲はここでは図4と同様に再構成対象のシーン4の、空間光変調器デバイス100の物理平面100および空間光変調器デバイス100の二つの仮想平面100'および100''における楕円形制限によって表される。
図5によれば、再構成対象のシーン4は、3つの深さ範囲セクションTA1、TA2、TA3に分解される。深さ範囲セクションTA1、TA2、TA3のそれぞれは、空間光変調器デバイス100の2つの仮想平面100 '、100 "のうちの1つ、または空間光変調器デバイス100の物理平面100に割り当てられる。図5によれば、これは以下のことを意味する。すなわち、空間光変調器デバイス100の仮想平面100 'に深さ範囲セクションTA1が割り当てられ、空間光変調器デバイス100の仮想平面100' 'に深さ範囲セクションTA2が割り当てられ、空間光変調器デバイス100の物理平面100に深さ範囲セクションTA3が割り当てられている。さらに、オブジェクトポイントP1のような深さ範囲セクションTA1に位置するすべてのオブジェクトポイントは、空間光変調器デバイス100の仮想平面100 'に割り当てられる。前記仮想平面によって、前記深さ範囲セクションTA1内の対応するオブジェクトポイントについてサブホログラムが計算される。オブジェクトポイントP2のような深さ範囲セクションTA2に位置する全てのオブジェクトポイントは、空間光変調器デバイス100の仮想平面100 ''に割り当てられ、仮想平面100 ''は空間光変調器デバイス100の仮想平面100 'とは位置および場所において異なり、ここでは観察者平面3のより近くに配置されている。オブジェクトポイントP3のような残りの全てのオブジェクトポイントは深さ範囲セクションTA3に割り当てられ、そこでは前記オブジェクトポイントは空間光変調器デバイス100の物理平面100に割り当てられる。 次に、空間光変調器デバイス100の仮想平面100 '、100' '及び空間光変調器デバイス100の物理平面100について、S1、S2、S3〜Sn等の個々のサブホログラムを、対応する深さ範囲セクションTA1、TA2、TA3内のP1、P2、P3〜Pn等の対応するオブジェクトポイントに対して計算する。 この場合、サブホログラムS1からSnは、シングル視差サブホログラムとして算出してもよいし、フル視差サブホログラムとして算出してもよい。
シングル視差計算では、空間光変調器デバイスの仮想平面へのセグメント化およびいくつかの深さ範囲セクションTA1、TA2およびTA3への再構成対象のシーン4の細分化が実行される。この場合、観察者は、再構成された2次元及び/又は3次元のシーンを、少しだけの解像度損失で、または解像度の損失無く、見ることができる。
フル視差計算では、空間光変調器デバイスの仮想平面へのセグメント化および再構成対象のシーン4の深さ範囲のセクションへの細分化が実行される。この場合、図の説明の前に詳細に説明したように、サブホログラムの最大サイズが超えられることはない。
続いて、深さ範囲セクションTA1、TA2、TA3の計算されたサブホログラムS1、S2、S3またはS1からSnを観察者平面2または可視領域3に変換してそこで加算する。 次いで、加算されたサブホログラムまたはホログラム全体が空間光変調器デバイス100の物理平面に変換される。
図5に示すように、再構成対象のシーン4の対応するオブジェクトポイントP1及びP2についてのサブホログラムS1及びS2は、それらが空間光変調器デバイス100の物理平面100において直接的に計算された場合よりも、空間光変調器デバイス100の2つの仮想平面100 '及び100' 'における広がりまたはサイズにおいて、より小さい。
グラフ表現において、図6は、空間光変調器デバイス100の(仮想および物理)平面100,100 '、100 "の、観察者平面2内の可視領域3からの異なる距離について、サブホログラムの範囲の数値例を示している。 表示された図の横軸には、オブジェクトポイントと可視領域との距離がプロットされ、サブホログラムのサイズやサブホログラムにより記述される変調要素(画素)の数が縦軸にプロットされている。したがって、約11mmの大きさの可視領域の場合、サブホログラムのサイズ(サブホログラムあたりの変調要素[画素])は、可視領域と空間光変調器デバイスとの異なる距離について、オブジェクトポイントと可視領域との距離の関数として示されている。図に示されている例は、ここでは例としてのみ考慮する必要がある。
観察者から2m離れた再構成対象のシーンのオブジェクトポイントは、観察者平面内の可視領域から0.7m離れた空間光変調器デバイス(SLM)上に、例えば、シングル視差符号化において約200×1の変調要素(画素)のサイズを有するサブホログラムを生成し、または、フル視差符号化において約200×200の変調要素のサイズを有するサブホログラムを生成する。しかしながら、観察者平面内の可視領域から2.2m離れた空間光変調器デバイス(SLM)上では、同じオブジェクトポイントのサブホログラムの広がりは数少ない変調要素(画素)分のサイズでしかなく、 例えば、シングル視差符号化では<10×1変調要素、フル視差符号化では<10×10変調要素である。オブジェクトポイントが観察者に近い距離に位置する場合には逆のことが当てはまる。近い距離にある空間光変調器デバイスでは、前記オブジェクトポイントは、その広がりまたはサイズが小さいが、遠距離にある空間光変調器デバイス上では、その範囲が大きい。
図6による図の中の破線は、再構成対象のシーンの4つの深さ範囲セクションへの細分化を模式的に示す。例えば、空間光変調器デバイスの物理平面は、可視領域に対して0.7mの距離に配置されてもよく、空間光変調器デバイスの仮想平面は、可視領域に対して1mまたは2.2mの距離または無限遠に配置されてもよい。しかしながら、逆に、空間光変調器デバイスの物理平面は、例えば、可視領域に対して2.2mの距離に配置されてもよく、空間光変調器デバイスの仮想平面は、可視領域に対して0.7mの距離に配置されてもよい。深さ範囲を深さ範囲セクションに細分化することにより、オブジェクトポイントのすべてのサブホログラムは、可視領域から約>62cmから無限遠の距離において、シングル視差符号化の場合には70×1変調要素よりも小さく、フル視差符号化の場合には70×70変調要素よりも小さく維持されることが達成される。 空間光変調器デバイスの仮想平面を使用しない場合、サブホログラムは、例えば、フル視差符号化において最大300×300の変調要素の広がりに到達し得、これは計算の労力の増大を含む。
図7は、例えばヘッドマウントディスプレイ(HMD)またはホックラとして使用することができる2次元および/または3次元シーンのホログラフィック再構成のためのディスプレイ装置を示す。HMDに関して、通常、空間光変調器デバイスの拡大された仮想的に生成されたイメージが生成される。上述したように、物理的に利用可能な平面、すなわち空間光変調器デバイスの物理平面は、本発明の意味内で空間光変調器デバイスのイメージ平面として理解することもできる。
図7では、明瞭化の目的で、空間光変調器デバイス110を照らすための、例えば図1cに示されているような、ここではレンズの形態の光源およびコリメーション要素は図示されていない。ここで、空間光変調器デバイス110は、空間光変調器デバイス110とフィールドレンズFLとの間の距離のサイズがフィールドレンズFLと観察者平面2との間の距離のサイズと同様となるように、ディスプレイ装置内のある位置に配置される。。例えば、フィールドレンズFLと観察者平面2との間の距離がフィールドレンズFLの焦点距離に等しい場合、かつ、空間光変調器デバイス110とフィールドレンズFLとの間の距離がフィールドレンズFLの焦点距離よりも少し小さい場合、空間光変調器デバイス110の拡大された仮想イメージが可視領域3から視認される。空間光変調器デバイス110とフィールドレンズFLとの間の距離がフィールドレンズFLの焦点距離に近づくほど、仮想イメージはより遠くに、かつ、より大きく拡大されたものになる。もちろん、他の構成も可能である。特に、ここでは単純化されたフィールドレンズFLは、単一のレンズとして図示されているが、いくつかのレンズの複合システムであってもよい。この場合、フィールドレンズFLと可視領域3との距離およびフィールドレンズFLと空間光変調器デバイス110との距離に関するデータは、例えば、レンズシステムの主平面に適用される。
さらに、空間光変調器デバイス110の変調要素(画素)から発せられ、観察窓3の中心および端に向けられた光ビームが示されている。光ビームは、それがあたかもより遠くの空間光変調器デバイス110の拡大イメージ110Bから放射されるかまたはそれから放たれるように、フィールドレンズFLによって偏向される。可変焦点距離を有するように有利に構成されたイメージングシステムまたはフォーカシングシステムASが、空間光変調器デバイス110とフィールドレンズFLとの間に設けられている。したがって、イメージングシステムASの焦点距離は、制御可能な方法で変化させることができる。もちろん、イメージングシステムASは、ディスプレイ装置の別の適切な位置に配置することもできる。
フィールドレンズFLがいくつかのレンズを含むレンズ系である場合、可変焦点距離を有するイメージングシステムASは、フィールドレンズFLの一部であってもよいし、フィールドレンズFL自体が可変焦点距離を有するイメージングシステムまたはフォーカシングシステムASとして設計されてもよい。可変焦点距離を有するイメージングシステムまたはフォーカシングシステムASは、例えば、個々のレンズの相互距離を変えることができるいくつかのレンズのシステムとして設計することもでき、これにより、システム全体の焦点距離を変更できる。
さらに、図7は、一例としてのみ示され、この実施の形態では空間光変調器デバイス110のイメージ110Bの後方の比較的大きな距離のところに配置される、再構成対象の3次元シーン4を示す。例えば、空間光変調器デバイス110のイメージは、可視領域3に対して0.7mの距離に位置する。しかしながら、3次元シーン4は、可視領域3から2.5m以上の距離に配置されている。再構成対象のシーン4は、空間光変調器デバイス110に符号化されるべきホログラムを計算するために、個々のオブジェクトポイントP1−Pnに分解される。
HMDまたはホックラ用のホログラムを計算するために、空間光変調器デバイス110の仮想平面110 'は、再構成対象のシーン4のコンテンツに基づいて決定され、計算に適したサブホログラムのサイズが得られるかまたは達成されるようにディスプレイ装置内のある位置にセットされる。例えば、上述したように、サブホログラムの最大サイズまたは平均サイズのいずれかが最小になるように仮想平面110 'を設定することができる。図7によれば、仮想平面110 'は、オブジェクトポイントP1 - Pnの一部が仮想平面110 'の前にあり、オブジェクトポイントP1 - Pnの一部が仮想平面110 'の後ろにあるように、ここでは再構成対象のシーン4の中に配置または設定される。図7は、非制御状態または可変モードまたはオフモードの可変焦点距離を有するイメージングシステムASを示す。
図8には、図7によるディスプレイ装置が示されており、この実施の形態では、空間光変調器デバイス110のイメージ平面110Bがシフトされるように可変焦点距離を有するイメージングシステムASが制御され、このシフトは前記イメージ平面110Bが空間光変調器デバイス110の仮想平面110 'と一致するように行われた。空間光変調器デバイス110の前記平面110Bまたは110 'において、個々のオブジェクトポイントP1 - Pnのサブホログラムが計算され、加算され、空間光変調器デバイス110に符号化される。
また、空間光変調器デバイスの1つの仮想平面だけでなく、複数の仮想平面、すなわち少なくとも2つの仮想平面を生成して決定することも可能である。次いで、空間光変調器デバイスのイメージを適切な仮想平面にシフトさせることができ、空間光変調器デバイスへのサブホログラムの計算および符号化は、上述の本発明による多くの方法のうちの1つに従って実行することができる。少なくとも2つの仮想平面の場合、空間光変調器デバイスのイメージをまず1つの仮想平面に、次に別の仮想平面に順次シフトさせることが可能である。
特に、再構成対象の好ましくは3次元シーンの深さ範囲が変化する動的ホログラムコンテンツの場合、空間光変調器デバイス110のイメージ110Bを空間光変調器デバイス110の対応する仮想平面110 'にシフトすることは、表示されるフレームのシーンの対応する深さ範囲に対して調整されうる。
再構成され表示されるシーンを深さ範囲セクションに細分化し、空間光変調器デバイスの仮想平面を使用することにより、サブホログラムを計算するために必要な計算量が大幅に減少し、再構成されたシーンを表示する際に著しい時間の改善が生じる。
対照的に、サブホログラムデータを空間光変調器デバイスのいくつかの仮想平面から可視領域に変換し、それをそこで加算し、続いてそれを空間光変調器デバイスの物理平面に変換することに含まれる追加の努力がある。空間的光変調器デバイスの仮想平面を使用し、前記仮想平面を適切な方法で配置することによって、全体的な計算の労力が軽減される。
このようにして、積分変換に関する計算方法の利点とサブホログラムの直接計算の利点とを組み合わせることができる。
本発明は、本明細書に開示される例示的な実施の形態に限定されず、コンピュータ生成ホログラムの計算作業を最小限に抑えるために使用することができる。
結論として、上述の例示的な実施の形態は、クレームされた教示を説明するためだけに役立つが、例示的な実施の形態に限定するものではないことが明示的に指摘される。

Claims (24)

  1. ディスプレイ装置における二次元および/または三次元シーンのホログラフィック再構成のためのホログラムを計算する方法であって、再構成対象のシーンはオブジェクトポイントに分解され、前記オブジェクトポイントはサブホログラムとして前記ディスプレイ装置の少なくともひとつの空間光変調器デバイスへと符号化され、再構成されたシーンは可視領域から観測され、
    −前記少なくともひとつの空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面は前記空間光変調器デバイスの物理平面から決定され、
    −サブホログラムの計算は前記少なくともひとつの空間光変調器デバイスの前記少なくともひとつの仮想平面において実行され
    −前記計算されたサブホログラムが前記少なくともひとつの空間光変調器デバイスの前記物理平面へと変換され、ホログラムとして書き込まれる、
    方法。
  2. 再構成対象の前記シーンの前記オブジェクトポイントは、前記少なくともひとつの空間光変調器デバイスの前記少なくともひとつの仮想平面におけるサブホログラムとして計算され、前記少なくともひとつの空間光変調器デバイスの前記少なくともひとつの仮想平面における前記計算されたサブホログラムは、前記可視領域へ積分変換により変換され、かつ、そこで足し合わされ、前記足し合わされたサブホログラムは、前記可視領域から前記少なくともひとつの空間光変調器デバイスの前記物理平面へと、さらなる積分変換により変換され、かつ、ホログラムとして書き込まれる請求項1に記載の方法。
  3. 再構成対象の前記シーンの前記オブジェクトポイントは、前記少なくともひとつの空間光変調器デバイスの前記少なくともひとつの仮想平面におけるサブホログラムとして計算され、計算される前記サブホログラムは前記少なくともひとつの仮想平面において足し合わされ、前記少なくともひとつの空間光変調器デバイスの前記少なくともひとつの仮想平面の足し合わされた前記サブホログラムは積分変換によって前記可視領域へと変換され、かつ、前記可視領域から前記少なくともひとつの空間光変調器デバイスの前記物理平面へとさらなる積分変換によって変換され、かつ、ホログラムとして書き込まれる請求項1に記載の方法。
  4. 前記少なくともひとつの空間光変調器デバイスの少なくともふたつの仮想平面が決定される場合、これらの仮想平面のうちのひとつはそれぞれ再構成対象の前記シーンの前記オブジェクトポイントに割り当てられ、前記オブジェクトポイントはそれらに割り当てられた前記仮想平面におけるサブホログラムとして計算され、前記仮想平面に割り当てられた前記オブジェクトポイントの前記サブホログラムは各仮想平面において足し合わされ足し合わされた前記サブホログラムは前記少なくともふたつの仮想平面から前記可視領域へと、積分変換によって変換され、前記少なくともふたつの仮想平面の変換結果は前記可視領域において足し合わされ、足し合わされたトータル変換結果は前記可視領域から前記少なくともひとつの空間光変調器デバイスの前記物理平面へと、さらなる積分変換により変換され、かつ、ホログラムとして書き込まれる請求項3に記載の方法。
  5. 前記少なくともひとつの空間光変調器デバイスの少なくともふたつの仮想平面が決定される場合、これらの仮想平面のうちのひとつはそれぞれ再構成対象の前記シーンの前記オブジェクトポイントに割り当てられ、前記オブジェクトポイントはそれらに割り当てられた前記仮想平面におけるサブホログラムとして計算され、前記仮想平面に割り当てられた前記オブジェクトポイントの前記サブホログラムは各仮想平面において足し合わされ、足し合わされた前記サブホログラムは前記少なくともふたつの仮想平面から前記可視領域へと、積分変換によって変換され、前記少なくともふたつの仮想平面のそれぞれについて、対応する変換結果は前記可視領域から前記少なくともひとつの空間光変調器デバイスの現実のまたは物理的な平面へと、さらなる積分変換により変換され、前記少なくともふたつの仮想平面の変換結果は前記少なくともひとつの空間光変調器デバイスの前記物理平面において足し合わされ、足し合わされたトータル変換結果はホログラムとして書き込まれる請求項3に記載の方法。
  6. 前記サブホログラムもしくは足し合わされた前記サブホログラムの仮想平面から前記可視領域への変換または前記可視領域から前記空間光変調器デバイスの前記物理平面への前記さらなる積分変換は、シングル視差符号化の場合に一次元積分変換によって実行され、または、シングル視差符号化もしくはフル視差符号化の場合に二次元積分変換によって実行される請求項4または5に記載の方法。
  7. 前記空間光変調器デバイスの前記少なくともひとつの仮想平面の位置は再構成対象の前記シーンの深さ範囲内で選択され、再構成対象の前記シーンの前記深さ範囲は、前記可視領域との距離が最も小さい前記オブジェクトポイントと前記可視領域との距離が最も大きい前記オブジェクトポイントとによって定められる請求項1に記載の方法。
  8. 再構成対象の前記シーンの深さ範囲に関して、前記空間光変調器デバイスの前記少なくともひとつの仮想平面の位置は、前記シーンの前記再構成中の可視解像度が所与の値を下回らないように選択される請求項1に記載の方法。
  9. 再構成対象の前記シーンは少なくとも二つの深さ範囲セクションに分解され、前記少なくとも二つの深さ範囲セクションの各々に前記空間光変調器デバイスのひとつの仮想平面が割り当てられ、前記深さ範囲セクションに割り当てられた前記仮想平面における前記サブホログラムは深さ範囲セクション内にある全てのオブジェクトポイントについて計算される請求項1に記載の方法。
  10. 前記空間光変調器デバイスの前記仮想平面は前記少なくとも二つの深さ範囲セクションに割り当てられ、該仮想平面のうちのひとつの仮想平面は前記空間光変調器デバイスの前記物理平面に一致する請求項9に記載の方法。
  11. 前記空間光変調器デバイスの前記物理平面について計算され前記サブホログラムの足し合わせは、前記空間光変調器デバイスの前記物理平面において、または、前記可視領域において、実行される請求項10に記載の方法。
  12. 再構成対象の前記シーンの個々の前記オブジェクトポイントは、前記空間光変調器デバイスの前記物理平面上のサブホログラムの形で、水平方向と垂直方向とで異なる焦点距離を有するレンズ要素として、符号化される請求項1に記載の方法。
  13. 前記空間光変調器デバイスの前記少なくともひとつの仮想平面における前記サブホログラムの前記計算は、二次元フル視差符号化によって、または、一次元シングル視差符号化によって、実行される請求項1に記載の方法。
  14. 記空間光変調器デバイスの前記仮想平面の数と前記空間光変調器デバイスの該仮想平面の前記可視領域との距離と、再構成対象の前記シーンについて計算されるべき前記サブホログラムの変調要素の数の形でのサイズが所与の値を超えないように選択される請求項1に記載の方法。
  15. 再構成対象の前記シーンの全てのオブジェクトポイントの位置に依存して、前記空間光変調器デバイスの前記少なくともひとつの仮想平面の前記可視領域との距離が、再構成対象の前記シーンについて計算されるべき前記サブホログラムの変調要素の数の形での平均サイズであって全てのオブジェクトポイントに亘って平均された前記平均サイズが最小値をとるように選択される請求項1に記載の方法。
  16. 前記空間光変調器デバイスの前記仮想平面の数は所与の値に制限される請求項1に記載の方法。
  17. 前記空間光変調器デバイスの前記少なくともひとつの仮想平面の位置は、再構成対象の前記シーンの深さ範囲の時間変化がある場合に、新たな深さ範囲に対して調整される請求項1に記載の方法。
  18. 前記再構成されたシーンの観察者の検出された位置にしたがい前記可視領域を軸方向および/または横方向において追跡するとき、前記空間光変調器デバイスの前記少なくともひとつの仮想平面の数および位置は前記可視領域の新たな位置に対して調整される請求項1に記載の方法。
  19. 前記空間光変調器デバイスの前記少なくともひとつの仮想平面による再構成対象の前記シーンの前記計算されたホログラムの、前記空間光変調器デバイスの前記物理平面において同じシーンについて直接計算されたホログラムからのずれは所定の基準を超えない請求項1に記載の方法。
  20. 前記少なくともひとつの空間光変調器デバイスのイメージ平面が生成される二次元および/または三次元シーンのためのディスプレイ装置であって該イメージ平面は前記空間光変調器デバイスの物理平面として機能するディスプレイ装置を用いるとき、前記少なくともひとつの空間光変調器デバイスの少なくともひとつの仮想平面は再構成対象のシーンのコンテンツによって決定され、前記空間光変調器デバイスの前記イメージ平面は、該イメージ平面が前記空間光変調器デバイスの前記仮想平面に一致するようにシフトされ、再構成対象の前記シーンの前記オブジェクトポイントはサブホログラムとして計算され、足し合わされ、かつホログラムとして書き込まれる請求項1に記載の方法。
  21. 二次元および/または三次元シーンの表現のためのディスプレイ装置であって、空間光変調器デバイスを備え、前記ディスプレイ装置は請求項1から20のいずれか一項に記載の前記方法を実行するディスプレイ装置。
  22. 前記ディスプレイ装置は前記空間光変調器デバイスのイメージ平面およびイメージングシステムを備え、前記イメージングシステムは前記イメージ平面の位置が可変となるよう設計される請求項21に記載のディスプレイ装置。
  23. 前記イメージングシステムは可変焦点距離を有する少なくともひとつの要素を備える請求項22に記載のディスプレイ装置。
  24. 前記ディスプレイ装置はヘッドマウントディスプレイとして設計される請求項21に記載のディスプレイ装置。
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