JP6892751B2 - 両面導電性フィルム - Google Patents

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Description

本発明は、両面導電性フィルム、詳しくは、タッチパネル用フィルムなどに用いられる両面導電性フィルムに関する。
従来から、画像表示装置は、インジウムスズ複合酸化物(ITO)などからなる透明導電層が形成されたタッチパネル用フィルムを備えることが知られている。近年、このような透明導電性フィルムにおいて、タッチ入力領域の外縁部に引き回り配線を形成して狭額縁化を達成するために、ITO層の表面にさらに、銅層を設ける両面導電性フィルムが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1には、非晶性ポリマーフィルムの一方面に、第1ハードコート層、第1透明導電体層および第1金属層を有し、非晶性ポリマーフィルムの他方面に、第2ハードコート層、第2透明導電体層および第2金属層を有している。
特開2013−107349号公報
一般的に、両面導電性フィルムは、ロールトゥロール工程を用いて、長尺なフィルムとしてロール状に巻き取りながら製造される。このため、巻き取られたロール状フィルムにおいて、両面導電性フィルムの一方面が、互いに積層する両面導電性フィルムの他方面と圧着する不具合(ブロッキング)が生じる。特に、両面に銅層を備えるフィルムでは、真空で銅層を成膜する必要があり、また、銅層は表面の滑り性が良好でない。このため、成膜後において、大気圧の環境に置くと、両面導電性フィルム同士がより一層圧着して、ブロッキングが生じる。
これに対して、特許文献1では、ハードコート層にバインダー樹脂と複数の粒子を含有させることにより、ブロッキングを抑制している。
しかしながら、特許文献1では、幅方向中央のブロッキングを抑制しているが、ロール状フィルムの幅方向端部において発生するブロッキング性(以下、「端部ブロッキング」とする。)については検討されておらず、改良の余地がある。
特に、近年、ロールの大型化(ロール径、ロール幅、具体的には、例えば幅1300mm以上)の要求があり、このような大型のロールでは、ロール状フィルムの自重も大きくなるため、端部ブロッキングがより一層生じやすい。
本発明の目的は、端部ブロッキングを抑制することができる両面導電性フィルムを提供することにある。
本発明[1]は、第1導電金属層と、第1ハードコート層と、透明基材と、第2導電金属層とを順に備え、長手方向に延びる両面導電性フィルムであって、前記第1ハードコート層が、長手方向および厚み方向の両方と直交する直交方向の両端部の少なくとも一方側端部に区画される第1端部を有し、前記第1端部の最大厚みが、前記第1ハードコート層の平均厚みよりも低い両面導電性フィルムを含んでいる。
本発明[2]は、前記第1端部の厚みが、前記直交方向一方側に向かうに従って単調減少している[1]に記載の両面導電性フィルムを含んでいる。
本発明[3]は、前記第1ハードコート層の平均厚みが、3.0μm以下であり、
前記第1ハードコート層が、前記直交方向一方側の端縁から前記直交方向他方側に10mmの範囲に区画される第2端部を有し、前記第2端部の最大厚みが、前記第1ハードコート層の平均厚みの1.2倍以下である[1]または[2]に記載の両面導電性フィルムを含んでいる。
本発明[4]は、前記第1導電金属層および前記第2導電金属層が、銅層である[1]〜[3]のいずれか一項に記載の両面導電性フィルムを含んでいる。
本発明[5]は、前記透明基材と前記第2導電金属層との間に配置される第2ハードコート層をさらに備え、前記第2ハードコート層が、前記直交方向の両端部の少なくとも一方側端部に区画される第3端部を有し、前記第3端部の最大厚みが、前記第2ハードコート層の平均厚みよりも低い[1]〜[4]のいずれか一項に記載の両面導電性フィルムを含んでいる。
本発明[6]は、前記第2ハードコート層の平均厚みが3.0μm以下であり、前記第2ハードコート層が、前記直交方向一方側の端縁から前記直交方向他方側に10mmの範囲に区画される第4端部を有し、前記第4端部の最大厚みが、前記第2ハードコート層の平均厚みの1.2倍以下である[5]に記載の両面導電性フィルムを含んでいる。
本発明[7]は、前記第1導電金属層と前記第1ハードコート層との間に配置される第1透明導電層と、前記第1導電金属層と前記第2ハードコート層との間に配置される第2透明導電層とをさらに備える[5]または[6]に記載の両面導電性フィルムを含んでいる。
本発明[8]は、ロール状に巻回されている[1]〜[7]のいずれか一項に記載の両面導電性フィルムを含んでいる。
本発明の両面導電性フィルムは、端部ブロッキングを抑制することができる。
図1は、本発明の両面導電性フィルムの一実施形態の側断面図を示す。 図2は、図1に示す両面導電性フィルムの側断面図を示す。 図3は、図1に示す両面導電性フィルムにおいて、透明基材とハードコート層との積層体の側断面図を示す。 図4は、図1に示す両面導電性フィルムの製造工程の一部を示す。 図5は、本発明の両面導電性フィルムの他の実施形態(第2端部が凸部を有する形態)の側断面図を示す。 図6は、図5に示す両面導電性フィルムにおいて、透明基材とハードコート層との部分積層体の側断面図を示す。 図7は、本発明の両面導電性フィルムの他の実施形態(第1端部が略矩形状に切り欠かれている形態)の側断面図を示す。 図8は、図7に示す両面導電性フィルムにおいて、透明基材とハードコート層との部分積層体の側断面図を示す。 図9は、実施例および比較例における第1端部の厚みをプロットしたグラフを示す。
図2において、紙面上下方向は、上下方向(厚み方向、第1方向)であって、紙面上側が、上側(厚み方向一方側、第1方向一方側)、紙面下側が、下側(厚み方向他方側、第1方向他方側)である。紙面紙厚方向は、長手方向(搬送方向、第2方向、上下方向と直交する方向)であって、紙面手前側が長手方向一方側(搬送方向下流側、第2方向一方側)、紙面奥側が長手方向他方側(搬送方向上流側、第2方向他方側)である。紙面左右方向は、左右方向(幅方向、第3方向、長手方向および上下方向の両方と直交する直交方向)であって、紙面左側が左側(幅方向一方側、第3方向一方側)、紙面右側が右側(幅方向他方側、第3方向他方側)である。具体的には、各図の方向矢印に準拠する。その他の図面についても、図2に準拠する。
1.両面導電性フィルム
両面導電性フィルム1は、例えば、図1に示すように、長手方向に延び、所定の厚みを有するフィルム形状(シート形状を含む)を有する。フィルム形状とは、平坦な上面および平坦な下面を有する薄板形状として定義される(以下、同様)。また、両面導電性フィルム1は、ロール状に巻回されている。
両面導電性フィルム1は、例えば、画像表示装置に備えられるタッチパネル用基材などの一部品であり、つまり、画像表示装置ではない。すなわち、両面導電性フィルム1は、画像表示装置などを作製するための部品であり、LCDモジュールなどの画像表示素子を含まず、後述する透明基材2とハードコート層3と光学調整層4と透明導電層5と導電金属層6とからなり、部品単独で流通し、産業上利用可能なデバイスである。
具体的には、図2に示すように、両面導電性フィルム1は、透明基材2と、その両面に、ハードコート層3と、光学調整層4と、透明導電層5と、導電金属層6とを順に備える。より具体的には、両面導電性フィルム1は、透明基材2と、透明基材2の上面(一方面)に配置される第1ハードコート層3Aと、第1ハードコート層3Aの上面に配置される第1光学調整層4Aと、第1光学調整層4Aの上面に配置される第1透明導電層5Aと、第1透明導電層5Aの上面に配置される第1導電金属層6Aと、透明基材2の下面(他方面)に配置される第2ハードコート層3Bと、第2ハードコート層3Bの下面に配置される第2光学調整層4Bと、第2光学調整層4Bの下面に配置される第2透明導電層5Bと、第2透明導電層5Bの下面に配置される第2導電金属層6Bとを備える。すなわち、両面導電性フィルム1は、下から順に、第2導電金属層6B、第2透明導電層5B、第2光学調整層4B、第2ハードコート層3B、透明基材2、第1ハードコート層3A、第1光学調整層4A、第1透明導電層5Aおよび第1導電金属層6Aを備える。
両面導電性フィルム1は、好ましくは、透明基材2と、ハードコート層3(第1ハードコート層3Aおよび第2ハードコート層3B)と、光学調整層4(第1光学調整層4Aおよび第2光学調整層4B)と、透明導電層5(第1透明導電層5Aおよび第2透明導電層5B)と、導電金属層6(第1導電金属層6Aおよび第2導電金属層6B)とからなる。以下、各層について詳述する。
2.透明基材
透明基材2は、両面導電性フィルム1の機械強度を確保する基材である。透明基材2は、透明導電層5および導電金属層6を、ハードコート層3および光学調整層4とともに、支持している。
透明基材2は、例えば、透明性を有する高分子フィルムである。高分子フィルムの材料としては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PET)、ポリブチレンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートなどのポリエステル樹脂、例えば、ポリメタクリレートなどの(メタ)アクリル樹脂(アクリル樹脂および/またはメタクリル樹脂)、例えば、ポリエチレン、ポリプロピレン、シクロオレフィンポリマー(COP)などのオレフィン樹脂、例えば、ポリカーボネート樹脂、ポリエーテルスルフォン樹脂、ポリアリレート樹脂、メラミン樹脂、ポリアミド樹脂、ポリイミド樹脂、セルロース樹脂、ポリスチレン樹脂、ノルボルネン樹脂などが挙げられる。高分子フィルムは、単独使用または2種以上併用することができる。
透明性、耐熱性、機械的強度などの観点から、好ましくは、オレフィン樹脂が挙げられ、より好ましくは、COPが挙げられる。
透明基材2の厚みは、機械的強度、耐擦傷性、両面導電性フィルム1をタッチパネル用フィルムとした際の打点特性などの観点から、例えば、2μm以上、好ましくは、20μm以上であり、また、例えば、300μm以下、好ましくは、150μm以下である。
透明基材2の厚みは、例えば、マイクロゲージ式厚み計を用いて測定することができる。
透明基材2、ひいては、両面導電性フィルム1全体の左右方向距離(幅)は、例えば、1300mm以上、好ましくは、1597mm以上であり、また、例えば、2000mm以下、好ましくは、1610mm以下、より好ましくは、1603mm以下である。
なお、透明基材2の上面および/または下面には、必要に応じて、易接着層、接着剤層、セパレータなどが設けられていてもよい。
3.第1ハードコート層
第1ハードコート層3Aは、複数の両面導電性フィルム1を積層した場合などに、両面導電性フィルム1の表面(すなわち、第1導電金属層6Aの上面、および、第2導電金属層6Bの下面)に擦り傷を生じにくくするための擦傷保護層である。また、両面導電性フィルム1に耐ブロッキング性を付与するためのアンチブロッキング層でもある。
第1ハードコート層3Aは、フィルム形状を有しており、例えば、透明基材2の上面全面に、透明基材2の上面と接触するように、配置されている。より具体的には、第1ハードコート層3Aは、透明基材2と第1光学調整層4Aとの間に、透明基材2の上面および第1光学調整層4Aの下面と接触するように、配置されている。
第1ハードコート層3Aは、第1端部7と、第1中央部8とから構成されている。
第1端部7は、左右方向(幅方向)の両端部にそれぞれ区画されている。すなわち、第1端部7は、左側端部(一方側端部)に区画される第1左端部7aと、右側端部(他方側端部)に区画される第1右端部7bとを備えている。
第1端部7の厚みは、左右方向の端縁に向かうに従って単調減少している。すなわち、第1左端部7aの厚みは、左側に向かうに従って単調減少し、第1右端部7bの厚みは、右側に向かうに従って単調減少している。すなわち、第1ハードコート層3Aは、長手方向側断面視において、左右方向端部の上端部が、略三角形状に切り欠かれている面取り形状を有する。
第1左端部7aおよび第1右端部7bの最大厚みは、それぞれ、第1ハードコート層3Aの平均厚み(後述)よりも低い。具体的には、例えば、2.5μm以下、好ましくは、2.0μm以下、より好ましくは、1.5μm以下であり、また、例えば、0.1μm以上、好ましくは、0.5μm以上である。
第1左端部7aおよび第1右端部7bの幅(端縁からの左右方向距離)は、それぞれ、第1ハードコート層3Aの左右方向全体の距離(幅全体)を100として、例えば、0.1以上、好ましくは、0.2以上、また、例えば、1.0以下、好ましくは、0.5以下とする。より具体的には、これらの幅は、それぞれ、例えば、3mm以上、好ましくは、5mm以上、また、例えば、10mm以下、好ましくは、7mm以下とする。最も好ましくは、6mmとする。
第1左端部7aおよび第1右端部7bの平均厚みは、それぞれ、例えば、2.0μm以下、好ましくは、1.5μm以下、より好ましくは、1.2μm以下であり、また、例えば、0.1μm以上、好ましくは、0.5μm以上である。
第1端部7の最大厚みは、端縁から左右方向内側に向かって1mm間隔に第1ハードコート層3Aの厚みを測定した際の最大厚みである(端縁(0mmの位置)は除く)。また、第1端部7の平均厚みは、端縁から左右方向内側に向かって1mm間隔に第1ハードコート層3Aの厚みを測定した際の平均値である(端縁(0mmの位置)は除く)。
第1中央部8は、第1端部7に隣接して区画されている。すなわち、第1中央部8は、第1左端部7aと第1右端部7bとの間に、これらと隣接(連続)するように区画されている。第1中央部8の平均厚みは、第1ハードコート層3Aの平均厚みと実質的に同一である。
第1ハードコート層3Aの平均厚みは、第1ハードコート層3Aの左右方向全体(幅全体)の平均厚みであって、例えば、3.0μm以下、好ましくは、2.0μm以下、より好ましくは、1.8μm以下であり、また、例えば、0.7μm以上、好ましくは、1.0μm以上である。
第1ハードコート層3Aの平均厚みは、両面導電性フィルム1の左端縁から右端縁まで等間隔となるように左右方向中央に10点を選択し、その10点における第1ハードコート層3Aの厚みを測定し、10点の厚みの平均値を算出することにより求められる。
なお、第1ハードコード層3の各測定点における厚みは、瞬間マルチ測光システム(大塚電子社製、「MCPD2000」)を用い、干渉スペクトルの波形を基礎に算出することができる。
また、第1ハードコート層3Aの左右方向両端部には、第2端部9が区画されている。第2端部9は、第1端部7の全体と、第1中央部8の一部(左端部または右端部)とを含む区画であり、第2左端部9aおよび第2右端部9bを有している。
第2左端部9aは、左側端部において第1左端部7a全体および第1中央部8の左端部を含むように、左端縁から右方向に10mmの幅で区画されている。
第2右端部9bは、右側端部において第1右端部7b全体および第1中央部の右端部を含むように、右端縁から左方向に10mmの幅で区画されている。
第2左端部9aおよび第2右端部9bの最大厚みは、それぞれ、第1ハードコート層3Aの平均厚みに対して、例えば、1.2倍以下、好ましくは、1.0倍以下であり、また、例えば、0.1倍以上、好ましくは、0.5倍以上である。
第2左端部9aおよび第2右端部9bの平均厚みは、それぞれ、例えば、2.0μm以下、好ましくは、1.5μm以下、より好ましくは、1.3μm以下であり、また、例えば、0.1μm以上、好ましくは、0.5μm以上である。
第2端部9の最大厚みは、端縁から左右方向内側に向かって1mm間隔に10mmの範囲で第1ハードコート層3Aの厚みを測定した際の最大厚みである(端縁(0mmの位置)は除く)。また、第2端部9の平均厚みは、端縁から左右方向内側に向かって1mm間隔に10mmの範囲で第1ハードコート層3Aの厚みを測定した際の平均値である(端縁(0mmの位置)は除く)。
第1ハードコート層3Aは、例えば、ハードコート組成物から形成される。
ハードコート組成物は、樹脂を含有し、好ましくは、樹脂からなる。
樹脂としては、例えば、硬化性樹脂、熱可塑性樹脂(例えば、ポリオレフィン樹脂)などが挙げられ、好ましくは、硬化性樹脂が挙げられる。
硬化性樹脂としては、例えば、活性エネルギー線(具体的には、紫外線、電子線など)の照射により硬化する活性エネルギー線硬化性樹脂、例えば、加熱により硬化する熱硬化性樹脂などが挙げられ、好ましくは、活性エネルギー線硬化性樹脂が挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂は、例えば、分子中に重合性炭素−炭素二重結合を有する官能基を有するポリマーが挙げられる。そのような官能基としては、例えば、ビニル基、(メタ)アクリロイル基(メタクリロイル基および/またはアクリロイル基)などが挙げられる。
活性エネルギー線硬化性樹脂としては、具体的には、例えば、ウレタンアクリレート、エポキシアクリレートなどの(メタ)アクリル系紫外線硬化性樹脂が挙げられる。
また、活性エネルギー線硬化性樹脂以外の硬化性樹脂としては、例えば、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、アルキド樹脂、シロキサン系ポリマー、有機シラン縮合物などが挙げられる。
樹脂は、単独使用または2種以上併用することができる。
ハードコート組成物は、粒子を含有することができる。
粒子としては、無機粒子、有機粒子などが挙げられる。無機粒子としては、例えば、シリカ粒子、例えば、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化スズなどからなる金属酸化物粒子、例えば、炭酸カルシウムなどの炭酸塩粒子などが挙げられる。有機粒子としては、例えば、架橋アクリル樹脂粒子などが挙げられる。粒子は、単独使用または2種以上併用することができる。
粒子としては、左右方向中央部におけるブロッキング抑制の観点から、好ましくは、有機粒子、より好ましくは、架橋アクリル樹脂粒子が挙げられる。
粒子の形状としては、例えば、球状、板状、針状、破砕状などが挙げられるが、好ましくは、球状が挙げられる。
粒子の最頻粒子径は、例えば、0.5μm以上、好ましくは、1.0μm以上であり、また、例えば、2.5μm以下、好ましくは、1.5μm以下である。
最頻粒子径とは、粒子分布の極大値を示す粒径をいい、例えば、フロー式粒子像分析装置(Sysmex社製、製品名「FPTA−3000S」)を用いて、所定条件(Sheath液:酢酸エチル、測定モード:HPF測定、測定方式:トータルカウント)にて、測定することによって求められる。測定試料としては、粒子を酢酸エチルで1.0重量%に希釈し、超音波洗浄機を用いて均一に分散させたものを用いる。
粒子の含有割合は、樹脂100質量部に対して、例えば、0.01質量部以上、好ましくは、0.02質量部以上であり、また、例えば、5質量部以下、好ましくは、1質量部以下である。
ハードコート組成物には、さらに、レベリング剤、チクソトロピー剤、帯電防止剤などの公知の添加剤を含有することができる。
4.第1光学調整層
第1光学調整層4Aは、第1透明導電層5Aにおける配線パターンの視認を抑制しつつ、両面導電性フィルム1に優れた透明性を確保するために、両面導電性フィルム1の光学物性(例えば、屈折率)を調整する層である。
第1光学調整層4Aは、フィルム形状を有しており、例えば、第1ハードコート層3Aの上面全面に、第1ハードコート層3Aの上面と接触するように、配置されている。より具体的には、第1光学調整層4Aは、第1ハードコート層3Aと第1透明導電層5Aとの間に、第1ハードコート層3Aの上面および第1透明導電層5Aの下面と接触するように、配置されている。
第1光学調整層4Aは、第1ハードコート層3Aの表面形状に沿うように配置されている。具体的には、第1光学調整層4Aは、厚み方向に略均一であって、左右方向中央部が左右方向に直線状に延び、左右方向の両端部がそれぞれの端縁に向かうに従って、左右方向と交差するように下側に直線状に向かう形状を有している。
第1光学調整層4Aは、光学調整組成物から形成される。
光学調整組成物は、例えば、樹脂を含有する。光学調整組成物は、好ましくは、樹脂と、粒子とを含有し、より好ましくは、樹脂と粒子とからなる。
樹脂としては特に限定されないが、ハードコート組成物で用いる樹脂と同一のものが挙げられる。樹脂は、単独使用または2種以上併用することができる。好ましくは、硬化性樹脂、より好ましくは、活性エネルギー線硬化性樹脂が挙げられる。
樹脂の含有割合は、光学調整組成物に対して、例えば、10質量%以上、好ましくは、25質量%以上であり、また、例えば、95質量%以下、好ましくは、60質量%以下である。
粒子としては、第1光学調整層4Aの求める屈折率に応じて好適な材料を選択することができ、無機粒子、有機粒子などが挙げられる。無機粒子としては、例えば、シリカ粒子、例えば、酸化ジルコニウム、酸化チタン、酸化亜鉛、酸化などからなる金属酸化物粒子、例えば、炭酸カルシウムなどの炭酸塩粒子などが挙げられる。有機粒子としては、例えば、架橋アクリル樹脂粒子などが挙げられる。粒子は、単独使用または2種以上併用することができる。
粒子としては、好ましくは、無機粒子、より好ましくは、金属酸化物粒子、さらに好ましくは、酸化ジルコニウム粒子(ZnO)が挙げられる。
粒子の平均粒子径(メジアン径)は、例えば、10nm以上、好ましくは、20nm以上であり、また、例えば、100nm以下、好ましくは、50nm以下である。
粒子の含有割合は、光学調整組成物に対して、例えば、5質量%以上、好ましくは、40質量%以上であり、また、例えば、90質量%以下、好ましくは、75質量%以下である。
第1光学調整層4Aの屈折率は、例えば、1.50以上、好ましくは、1.60以上であり、また、例えば、1.80以下、好ましくは、1.75以下である。
屈折率は、例えば、アッベ屈折率計により測定することができる。
第1光学調整層4Aの厚みは、例えば、50nm以上、好ましくは、75nm以上であり、また、例えば、300nm以下、好ましくは、200nm以下である。第1光学調整層4Aの厚みを上記範囲とすることにより、第1ハードコート層3Aの表面形状に沿うように、均一な厚みで、第1光学調整層4Aを形成することができる。
第1光学調整層4Aの厚みは、例えば、分光エリプソメーターにより測定することができる。
5.第1透明導電層
第1透明導電層5Aは、後工程で配線パターンに形成して、例えば、タッチパネルのタッチ入力領域におけるパターン部を形成するための透明な導電層である。
第1光学調整層4Aは、フィルム形状を有しており、例えば、第1光学調整層4Aの上面全面に、第1光学調整層4Aの上面と接触するように、配置されている。より具体的には、第1透明導電層5Aは、第1光学調整層4Aと第1導電金属層6Aとの間に、第1光学調整層4Aの上面および第1導電金属層6Aの下面と接触するように、配置されている。
第1透明導電層5Aは、第1光学調整層4Aの表面形状に沿うように配置されている。具体的には、第1透明導電層5Aは、第1ハードコート層3Aと略同一形状に形成されている。すなわち、第1透明導電層5Aは、厚み方向に略均一であって、左右方向中央部が左右方向に直線状に延び、左右方向の両端部がそれぞれの端縁に向かうに従って、左右方向と交差するように下側に直線状に向かう形状を有している。
第1透明導電層5Aの材料としては、例えば、In、Sn、Zn、Ga、Sb、Ti、Si、Zr、Mg、Al、Au、Ag、Cu、Pd、Wからなる群より選択される少なくとも1種の金属を含む金属酸化物が挙げられる。金属酸化物には、必要に応じて、さらに上記群に示された金属原子をドープしていてもよい。
第1透明導電層5Aの材料は、例えば、インジウムスズ複合酸化物(ITO)などのインジウム含有酸化物、例えば、アンチモンスズ複合酸化物(ATO)などのアンチモン含有酸化物などが挙げられ、好ましくは、インジウム含有酸化物、より好ましくは、ITOが挙げられる。
第1透明導電層5Aの材料としてITOを用いる場合、酸化スズ(SnO)含有量は、酸化スズおよび酸化インジウム(In)の合計量に対して、例えば、0.5質量%以上、好ましくは、3質量%以上であり、また、例えば、15質量%以下、好ましくは、13質量%以下である。酸化スズの含有量を上記下限以上とすることにより、ITO層の耐久性をより一層良好にすることができる。酸化スズの含有量を上記上限以下とすることにより、ITO層の結晶転化を容易にし、透明性や比抵抗の安定性を向上させることができる。
本明細書中における「ITO」とは、少なくともインジウム(In)とスズ(Sn)とを含む複合酸化物であればよく、これら以外の追加成分を含んでもよい。追加成分としては、例えば、In、Sn以外の金属元素が挙げられ、具体的には、Zn、Ga、Sb、Ti、Si、Zr、Mg、Al、Au、Ag、Cu、Pd、W、Fe、Pb、Ni、Nb、Cr、Gaなどが挙げられる。
第1透明導電層5Aの厚みは、例えば、10nm以上、好ましくは、20nm以上であり、また、例えば、50nm以下、好ましくは、30nm以下である。第1透明導電層5Aの厚みを上記範囲とすることにより、第1光学調整層4Aの表面形状に沿うように、均一な厚みで、第1透明導電層5Aを形成することができる。
第1透明導電層5Aの厚みは、例えば、蛍光X線、または、分光エリプソメーターにより測定することができる。
第1透明導電層5Aは、結晶質および非晶質のいずれであってもよく、また、結晶質および非晶質の混合体であってもよい。第1透明導電層5Aは、好ましくは、結晶質からなり、より具体的には、結晶質ITO層である。これにより、第1透明導電層5Aの透明性を向上させ、また、第1透明導電層5Aの比抵抗値をより一層低減させることができる。
第1透明導電層5Aが結晶質であることは、例えば、第1透明導電層5AがITO層である場合は、20℃の塩酸(濃度5質量%)に15分間浸漬した後、水洗・乾燥し、15mm程度の間の端子間抵抗を測定することで判断できる。本明細書においては、塩酸(20℃、濃度:5質量%)への浸漬・水洗・乾燥後に、15mm間の端子間抵抗が10kΩ以下である場合、ITO層が結晶質であるものとする。
6.第1導電金属層
第1導電金属層6Aは、後工程で配線パターンに形成して、例えば、タッチパネルのタッチ入力領域の外側の外縁部におけるパターン部(例えば、引き回し配線)を形成するための導電層である。
第1導電金属層6Aは、両面導電性フィルム1の最上層であって、フィルム形状を有しており、第1透明導電層5Aの上面全面に、第1透明導電層5Aの上面と接触するように、配置されている。
第1導電金属層6Aは、第1透明導電層5Aの表面形状に沿うように配置されている。具体的には、第1導電金属層6Aは、第1透明導電層5Aと略同一形状に形成されている。すなわち、第1導電金属層6Aは、厚み方向に略均一であって、左右方向中央部が左右方向に直線状に延び、左右方向の両端部がそれぞれの端縁に向かうに従って、左右方向と交差するように下側に直線状に向かう形状を有している。
第1導電金属層6Aの材料としては、例えば、銅、銀、金、ニッケルまたはそれらの合金などの金属が挙げられる。また、第1透明導電層5Aで挙げた金属酸化物なども使用することができる。
導電性などの観点から、好ましくは、銅、銀が挙げられ、より好ましくは、銅が挙げられる。
なお、第1導電金属層6Aが、銅などの酸化が生じやすい材料である場合、その第1導電金属層6Aの表面は酸化されていてもよい。具体的には、第1導電金属層6Aが、銅層である場合は、第1導電金属層6Aは、表面の一部または全部に酸化銅を備える銅層であってもよい。
第1導電金属層6Aの厚みは、例えば、10nm以上、好ましくは、20nm以上、より好ましくは、25nm以上であり、また、例えば、300nm以下、好ましくは、250nm以下である。第1導電金属層6Aの厚みを上記範囲とすることにより、第1透明導電層5Aの表面形状に沿うように、均一な厚みで、第1導電金属層6Aを形成することができる。
第1導電金属層6Aの厚みは、例えば、蛍光X線、または、分光エリプソメーターにより測定することができる。
7.第2ハードコート層
第2ハードコート層3Bは、透明基材2の下面全面に、透明基材2の下面と接触するように、配置されている。より具体的には、第2ハードコート層3Bは、透明基材2と第2光学調整層4Bとの間に、透明基材2の下面および第2光学調整層4Bの上面と接触するように、配置されている。
第2ハードコート層3Bは、第1ハードコート層3Aと同様の層であり、例えば、第1ハードコート層3Aと同一の材料から、同一の構成を有する。そのため、第2ハードコート層3Bも、第1端部7と同一形状、同一寸法である第3端部10(第3左端部10a、第3右端部10b)を有し、第1中央部8と同一形状、同一寸法である第2中央部11を有し、第2端部9と同一形状、同一寸法である第4端部12(第4左端部12a、第4右端部12b)を有している。一例として、第2ハードコート層3Bの平均厚みは、例えば、3.0μm以下であり、第3端部10の最大厚みは、第2ハードコート層3Bの平均厚みよりも低く、第4端部12の最大厚みは、例えば、第2ハードコート層3Bの平均厚みの1.2倍以下である。
8.第2光学調整層
第2光学調整層4Bは、第2ハードコート層3Bの下面全面に、第2ハードコート層3Bの下面と接触するように、配置されている。より具体的には、第2光学調整層4Bは、第2ハードコート層3Bと第2透明導電層5Bとの間に、第2ハードコート層3Bの下面および第2透明導電層5Bの上面と接触するように、配置されている。
第2光学調整層4Bは、第1光学調整層4Aと同様の層であり、例えば、第1光学調整層4Aと同一の材料から、同一の構成を有する。そのため、第2光学調整層4Bも、第1光学調整層4Aと同一形状、同一寸法を有する。
9.第2透明導電層
第2透明導電層5Bは、第2光学調整層4Bの下面全面に、第2光学調整層4Bの下面と接触するように、配置されている。より具体的には、第2透明導電層5Bは、第2光学調整層4Bと第2導電金属層6Bとの間に、第2光学調整層4Bの下面および第2導電金属層6Bの上面と接触するように、配置されている。
第2透明導電層5Bは、第1透明導電層5Aと同様の層であり、例えば、第1透明導電層5Aと同一の材料から、同一の構成を有する。そのため、第2透明導電層5Bも、第1透明導電層5Aと同一形状、同一寸法を有する。
10.第2導電金属層
第2導電金属層6Bは、両面導電性フィルム1の最下層であって、第2透明導電層5Bの下面全面に、第2透明導電層5Bの下面と接触するように、配置されている。
第2導電金属層6Bは、第1導電金属層6Aと同様の層であり、例えば、第1導電金属層6Aと同一の材料から、同一の構成を有する。そのため、第2導電金属層6Bも、第1導電金属層6Aと同一形状、同一寸法を有する。
11.両面導電性フィルムの製造方法
両面導電性フィルム1を製造するには、例えば、ロールトゥロール工程において、透明基材2の両面に、ハードコート層3、光学調整層4、透明導電層5および導電金属層6を順に設ける。すなわち、長手方向に長尺な透明基材2を送出ロールから送出して搬送方向下流側に搬送しながら、透明基材2の上面に第1ハードコート層3A、その下面に第2ハードコート層3Bを設け、次いで、第1ハードコート層3Aの上面に第1光学調整層4A、第2ハードコート層3Bの下面に第2光学調整層4Bを設け、次いで、第1光学調整層4Aの上面に第1透明導電層5A、第2光学調整層4Bの下面に第2透明導電層5Bを設け、次いで、第1透明導電層5Aの上面に第1導電金属層6A、第2透明導電層5Bの下面に第2導電金属層6Bを設け、巻取ロールにて両面導電性フィルム1を巻き取る。以下、詳述する。
まず、送出ロールに巻回された長尺な透明基材2を用意し、送出ロールに巻回されるように透明基材2を搬送下流側に向かって搬送する。
その後、必要に応じて、透明基材2とハードコート層3との密着性の観点から、透明基材2の表面に、例えば、スパッタリング、コロナ放電、火炎、紫外線照射、電子線照射、化成、酸化などのエッチング処理や下塗り処理を実施することができる。また、溶剤洗浄、超音波洗浄などにより透明基材2を除塵、清浄化することができる。
次いで、透明基材2の両面に、ハードコート層3を設ける。例えば、透明基材2の両面にハードコート組成物を湿式塗工することにより、透明基材2の上面に第1ハードコート層3A、透明基材2の下面に第2ハードコート層3Bを形成する。
具体的には、例えば、ハードコート組成物を溶媒で希釈した塗布液を調製し、続いて、塗布液を透明基材2の両面に塗布してハードコート塗膜13を形成し、続いて、塗布液を乾燥する。
溶媒としては、例えば、有機溶媒、水系溶媒(具体的には、水)などが挙げられ、好ましくは、有機溶媒が挙げられる。有機溶媒としては、例えば、メタノール、エタノール、イソプロピルアルコールなどのアルコール化合物、例えば、アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトンなどのケトン化合物、例えば、酢酸エチル、酢酸ブチルなどのエステル化合物、プロピレングリコールモノメチルエーテルなどのエーテル化合物、例えば、トルエン、キシレンなどの芳香族化合物などが挙げられる。これら溶媒は、単独使用または2種以上併用することができる。好ましくは、エステル化合物、エーテル化合物が挙げられる。
塗布液における固形分濃度は、例えば、1質量%以上、好ましくは、10質量%以上であり、また、例えば、30質量%以下、好ましくは、20質量%以下である。
塗布方法としては塗布液および透明基材2に応じて適宜選択することができる。例えば、ディップコート法、エアーナイフコート法、カーテンコート法、ローラーコート法、ワイヤーバーコート法、グラビアコート法、インクジェット法などが挙げられる。
ハードコート塗膜13を形成する際、ハードコート層3の端部の形状に対応する塗膜端部を形成する。すなわち、第1ハードコート層3Aを形成するハードコート塗膜13においては、第1端部7に対応する第1塗膜端部(図示せず)を形成し、第2ハードコート層3Bを形成する第2塗膜においては、第3端部10に対応する第2塗膜端部(図示せず)を形成する。
このような塗膜端部を形成する方法としては、例えば、図4に示すように、まず、ローラーコート法などを用いて、均一な厚みのハードコート塗膜13を形成し、次いで、金型14をハードコート塗膜13に接触させて、ハードコート塗膜13における上面の左右方向端部における塗布液を除去する。
金型14は、ハードコート層3の形状と対応するように、金型14の下面の左右方向両端部に、それぞれ突出部15を備えている。突出部15は、左右方向端縁に向かうに従って下方に突出する三角形状に形成されている。
また、ハードコート塗膜13を形成する際、左右方向端部の塗布液量を低減させて、ハードコート塗膜13の左右方向端部の厚みを低減することによって、塗膜端部を形成することもできる。特に、インクジェット法を用いる場合は、インクジェットから射出される塗布液の粒径を、左右方向端部においてのみ、小径となるように調節すればよい。
乾燥温度は、例えば、50℃以上、好ましくは、60℃以上、より好ましくは、70℃以上であり、例えば、200℃以下、好ましくは、150℃以下、より好ましくは、100℃以下である。
乾燥時間は、例えば、0.5分以上、好ましくは、1分以上であり、例えば、60分以下、好ましくは、20分以下である。
その後、ハードコート組成物が活性エネルギー線硬化性樹脂を含有する場合は、塗布液の乾燥後に、活性エネルギー線を照射することにより、活性エネルギー線硬化性樹脂を硬化させる。
なお、ハードコート組成物が、熱硬化性樹脂を含有する場合は、この乾燥工程により、溶媒の乾燥とともに、熱硬化性樹脂を熱硬化することができる。
これにより、透明基材2の上面に、第1端部7および第1中央部8を有する第1ハードコート層3Aが形成され、透明基材2の下面に、第3端部10および第2中央部11を有する第2ハードコート層3Bが形成される。
次いで、透明基材2の両面に形成されたハードコート層3の両面に光学調整層4を設ける。例えば、ハードコート層3(第1ハードコート層3A、第2ハードコート層3B)の表面に光学調整組成物を湿式塗工することにより、第1ハードコート層3Aの上面に第1光学調整層4A、第2ハードコート層3Bの下面に第2光学調整層4Bを形成する。
具体的には、例えば、必要に応じて光学調整組成物を溶媒で希釈した塗布液を調製し、続いて、塗布液を第1ハードコート層3Aの上面および第2ハードコート層3Bの下面に塗布して、塗布液を乾燥する。
光学調整組成物の調製、塗布、乾燥などの条件は、ハードコート組成物で例示した調製、塗布、乾燥などの条件と同一のものが挙げられる。
また、光学調整組成物が活性エネルギー線硬化性樹脂を含有する場合は、塗布液の乾燥後に、活性エネルギー線を照射することにより、活性エネルギー線硬化性樹脂を硬化させる。
なお、光学調整組成物の樹脂が、熱硬化性樹脂を含有する場合は、この乾燥工程により、溶媒の乾燥とともに、熱硬化性樹脂を熱硬化することができる。
これにより、第1ハードコート層3Aの上面に、第1端部7および第1中央部8の形状に沿うように、均一な厚みで第1光学調整層4Aが形成され、第2ハードコート層3Bの下面に、第3端部10および第2中央部11の形状に沿うように、均一な厚みで第2光学調整層4Bが形成される。
次いで、光学調整層4の両面に透明導電層5を設ける。例えば、乾式方法により、第1光学調整層4Aの上面に第1透明導電層5A、第2光学調整層4Bの下面に第2透明導電層5Bを形成する。
乾式方法としては、例えば、真空蒸着法、スパッタリング法、イオンプレーティング法などが挙げられる。好ましくは、スパッタリング法が挙げられる。この方法によって薄膜の透明導電層5を形成することができる。
スパッタリング法は、真空チャンバー内にターゲットおよび被着体(光学調整層4およびハードコート層3が積層された透明基材2)を対向配置し、ガスを供給するとともに電源から電圧を印加することによりガスイオンを加速しターゲットに照射させて、ターゲット表面からターゲット材料をはじき出して、そのターゲット材料を被着体表面に積層させる。
スパッタリング法としては、例えば、2極スパッタリング法、ECR(電子サイクロトロン共鳴)スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、イオンビームスパッタリング法などが挙げられる。好ましくは、マグネトロンスパッタリング法が挙げられる。
スパッタリング法を採用する場合、ターゲット材料としては、透明導電層5を構成する上述の金属酸化物などが挙げられ、好ましくは、ITOが挙げられる。ITOの酸化スズ濃度は、ITO層の耐久性、結晶化などの観点から、例えば、0.5質量%以上、好ましくは、3質量%以上であり、また、例えば、15質量%以下、好ましくは、13質量%以下である。
ガスとしては、例えば、Arなどの不活性ガスが挙げられる。また、必要に応じて、酸素ガスなどの反応性ガスを併用することができる。反応性ガスを併用する場合において、反応性ガスの流量比(sccm)は特に限定しないが、スパッタガスおよび反応性ガスの合計流量比に対して、例えば、0.1流量%以上5流量%以下である。
スパッタリング時の気圧は、スパッタリングレートの低下抑制、放電安定性などの観点から、例えば、1Pa以下であり、好ましくは、0.1Pa以上0.7Pa以下である。
電源は、例えば、DC電源、AC電源、MF電源およびRF電源のいずれであってもよく、また、これらの組み合わせであってもよい。
これにより、第1光学調整層4Aの上面に、第1端部7および第1中央部8の形状に沿うように、均一な厚みで第1透明導電層5Aが形成され、第2光学調整層4Bの下面に、第3端部10および第2中央部11の形状に沿うように、均一な厚みで第2透明導電層5Bが形成される。
次いで、透明導電層5の両面に導電金属層6を設ける。例えば、乾式方法により、第1透明導電層5Aの上面に第1導電金属層6A、第2透明導電層5Bの下面に第2導電金属層6Bを形成する。
乾式方法としては、透明導電層5の形成で上述したものと同様のものが挙げられ、好ましくは、スパッタリング法が挙げられる。
導電金属層6におけるスパッタリング法の条件も、透明導電層5の形成で例示した条件と同一のものが挙げられる。
なお、ターゲット材料しては、導電金属層6を構成する上述の金属などが挙げられ、好ましくは、銅が挙げられる。
これにより、第1透明導電層5Aの上面に、第1端部7および第1中央部8の形状に沿うように、均一な厚みで第1導電金属層6Aが形成され、第2透明導電層5Bの下面に、第3端部10および第2中央部11の形状に沿うように、均一な厚みで第2導電金属層6Bが形成される。
次いで、得られた長尺な両面導電性フィルム1を、巻取ロールに巻き取る。
その結果、ロール状の両面導電性フィルム1が得られる。
なお、必要に応じて、両面導電性フィルム1の透明導電層5(第1透明導電層5Aおよび第2透明導電層5B)に対して、結晶転化処理を実施することができる。
具体的には、両面導電性フィルム1に大気下で加熱処理を実施する。
加熱処理は、例えば、赤外線ヒーター、オーブンなどを用いて実施することができる。
加熱温度は、例えば、100℃以上、好ましくは、120℃以上であり、また、例えば、200℃以下、好ましくは、160℃以下である。加熱温度を上記範囲内とすることにより、透明基材2の熱損傷および透明基材2から発生する不純物を抑制しつつ、結晶転化を確実にすることができる。
加熱時間は、加熱温度に応じて適宜決定されるが、例えば、10分以上、好ましくは、30分以上であり、また、例えば、5時間以下、好ましくは、3時間以下である。
これにより、結晶化された透明導電層5を備える両面導電性フィルム1が得られる。
なお、上記工程において、各層の形成ごとに巻取ロールに巻回してもよい。また、ハードコート層3、光学調整層4、透明導電層5および導電金属層6の形成まで巻回せずに連続的に実施して、導電金属層6の形成後に巻取ロールに巻回してもよい。
なお、必要に応じて、結晶転化処理の前または後に、公知のエッチング手法によって透明導電層5および/または導電金属層6をストライプ状などの配線パターンに形成してもよい。
このようにして得られる両面導電性フィルム1は、その上面に、第1端部6(6a、6b)に対応した第1表面端部16(16a、16b)と、その下面に、第3端部10(10a、10b)に対応した第2表面端部17(17a、17b)とを有している。すなわち、両面導電性フィルム1は、その上面の左端部および右端部と、その下面の左端部および右端部とが面取りされている形状を有している。
そして、この両面導電性フィルム1は、第1導電金属層6A、第1透明導電層5A、第1光学調整層4A、第1ハードコート層3A、透明基材2、第2ハードコート層3B、第2光学調整層4B,第2透明導電層5Bおよび第2導電金属層6Bを順に備えている。また、第1ハードコート層3Aが、左右方向端部に区画される第1左端部7aおよび第1右端部7bを有し、第1左端部7aおよび第1右端部7bの最大厚みが、第1ハードコート層3Aの平均厚みよりも低い。また、第2ハードコート層3Bが、左右方向端部に区画される第3左端部10aおよび第3右端部10bを有し、第3左端部10aおよび第3右端部10bの最大厚みが、第2ハードコート層3Bの平均厚みよりも低い。
このため、複数の両面導電性フィルム1を積層した際(ロール状に巻回した際)に、これらの端部の密着を抑制できるため、端部ブロッキングを抑制することができる。
これは、下記のメカニズムによるものと推察される。すなわち、従来では、第1ハードコート層3Aを塗布および乾燥などによって形成した場合に、第1ハードコート層3Aは搬送中に幅方向外側(左端側および右端側)に塗布液が流れる結果、ハードコート塗膜13の左右方向(幅方向)の端部が中央部よりも厚くなり、ひいては、両面導電性フィルム1の端部が中央部よりも厚くなる(厚み方向に突出する)。そして、この両面導電性フィルム1を真空中でロール状に巻き取ると、ロール状フィルムの自重、大気に戻す際の圧力などによって、端部の肉厚部分に特に圧力が強く印加され、端部にブロッキングが生じると推察される。これに対し、本発明では、第1ハードコート層3Aの第1端部7の最大厚みを第1ハードコート層3Aの第1中央部8の厚みよりも小さくし、また、第2ハードコート層3Bの第3端部10の最大厚みを第2ハードコート層3Bの第2中央部11の厚みよりも小さくしている。その結果、両面導電性フィルム1の表面(上面および下面)の端部同士の接触を抑制し、両面導電性フィルム1の端部にかかる圧力を低減して、端部ブロッキングを抑制できるものと推察される。
この両面導電性フィルム1は、例えば、画像表示装置に備えられるタッチパネル用基材に用いられる。タッチパネルの形式としては、例えば、静電容量方式、抵抗膜方式などの各種方式が挙げられ、特に静電容量方式のタッチパネルに好適に用いられる。
12.変形例
図2および図3の実施形態では、第2端部9の最大厚みおよび第4端部12の最大厚みは、第1ハードコート層3Aまたは第2ハードコート層3Bの平均厚みを超過していないが、例えば、図5および図6に示すように、第2端部9の最大厚みおよび第4端部12の最大厚みは、第1ハードコート層3Aまたは第2ハードコート層3Bの平均厚みを超過していてもよい。
具体的には、図5および図6では、第1ハードコート層3Aにおいて、第2端部9における第1端部7以外の部分(端縁近傍部)では、第1中央部8に対して上側に凸となるように僅かに突出している。また、第2ハードコート層3Bにおいても、第4端部12における第3端部10以外の部分(端縁近傍部)では、第2中央部11に対して下側に凸となるように僅かに突出している。
第2端部9または第4端部12の最大厚み、すなわち、端縁近傍部の最大厚みは、好ましくは、第1ハードコート層3Aまたは第2ハードコート層3Bの平均厚みの1.2倍以下であり、また、好ましくは、1.0倍を超過する。
なお、両面導電性フィルム1の表面(すなわち、第1導電金属層6Aの上面および第2導電金属層6Bの下面)も、ハードコート層3の表面形状に対応して、端縁近傍部において、幅方向中央部の平坦部に対して、上側または下側に凸となるように僅かに突出している。
図5および図6の実施形態は、例えば、ハードコート層3の形成時に、ハードコート塗膜13に対して、金型14を、金型14の突出部15をハードコート塗膜13の端部に接触させるが、金型14の左右方向中央部をハードコート塗膜13に接触させないように配置することにより、製造することができる。
この実施形態でも図2および図3の実施形態と同様の作用効果を奏する。また、図2および図3の実施形態と比較して、端部の形状をより一層安定的に作製できる。
また、図2および図3の実施形態では、第1端部7および第3端部10は、三角形状に切り欠けられている形状を有しているが、例えば、図7および図8に示すように、第1端部7および第3端部10は、略矩形状に切り欠けられている形状を有していてもよい。
図7および図8の実施形態でも図2および図3と同様の作用効果を奏する。
また、図2、図5および図7の実施形態では、両面導電性フィルム1は、透明基材2の下面に、第2ハードコート層3Bを備えているが、例えば、図示しないが、第2ハードコート層3Bを備えていなくてもよい。
好ましくは、端部ブロッキングをより一層抑制できる観点から、両面導電性フィルム1は、透明基材2の下面に第2ハードコート層3Bを備える。
また、両面導電性フィルム1は、第1光学調整層4A、第2光学調整層4B、第1透明導電層5Aおよび第2透明導電層5Bを備えているが、例えば、図示しないが、第1光学調整層4A、第2光学調整層4B,第1透明導電層5Aおよび第2透明導電層5Bの少なくとも1層または全部を備えていなくてもよい。具体的には、両面導電性フィルム1は、第2導電金属層6B、透明基材2、第1ハードコート層3Aおよび第1導電金属層6Aのみを備えていてもよい。
以下に実施例および比較例を示し、本発明をさらに具体的に説明する。なお、本発明は、何ら実施例および比較例に限定されない。また、以下の記載において用いられる配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなどの具体的数値は、上記の「発明を実施するための形態」において記載されている、それらに対応する配合割合(含有割合)、物性値、パラメータなど該当記載の上限値(「以下」、「未満」として定義されている数値)または下限値(「以上」、「超過」として定義されている数値)に代替することができる。
実施例1
長尺な透明基材として、厚み100μm、幅1600mmからなる長尺なシクロオレフィンポリマーフィルム(COPフィルム、日本ゼオン社製、「ゼオノア」)を用意した。
紫外線硬化性樹脂(DIC社製、商品名「ユニディックRS−29」)および溶媒(酢酸エチル)を含有するハードコート組成物の塗布液をグラビアコーターを用いて、乾燥厚み1.4μmとなるように、透明基材の両面にハードコート塗膜を形成した。続いて、両面のハードコート塗膜の幅方向端部に図4の金型を接触させることにより、ハードコート塗膜の端部を除去した。続いて、ハードコート塗膜を80℃で1分間加熱乾燥して、直ちにオゾンタイプ高圧水銀灯を用いて紫外線(積算光量300mJ)を乾燥塗膜に照射して硬化させた。これにより、透明基材の両面に、ハードコート層(第1ハードコート層、第2ハードコート層)を形成した(図6参照)。
次いで、ハードコート層が形成された透明基材の両面に、屈折率調整組成物(JSR社製、商品名「オプスターZ7412」)をグラビアコーターを用いて塗布し、60℃で1分間加熱乾燥した。乾燥後、乾燥塗膜に、オゾンタイプ高圧水銀灯を用いて紫外線(積算光量250mJ)を照射して硬化させた。これにより、上記透明基材の両面に、厚み75〜135nmで屈折率1.60〜1.65の光学調整層(第1光学調整層および第2光学調整層)を形成した。
次いで、平行平板型の巻取式マグネトロンスパッタ装置に、ITO焼結体ターゲット(酸化インジウム:酸化スズ=90:10(質量比))および銅ターゲットをそれぞれ装着した。ハードコート層および光学調整層が形成された透明基材を真空中で搬送しながら、アルゴンガスおよび酸素ガスを導入し、DCスパッタリングにより、上記透明基材の両面に対して、ITO層および銅層の成膜を順次実施した。これにより、上記透明基材の両面に、厚み27nmのITO層(第1透明導電層、第2透明導電層)および50nmの銅層(第1導電金属層、第2導電金属層)を形成し、続いて、真空中でロール状に巻き取った。
この結果、ロール状の両面導電性フィルムを製造した(図1、図5参照)。
比較例1
ハードコート層の形成時に、金型をハードコート塗膜に接触させなかった以外は、実施例1と同様にして、ロール状の両面導電性フィルムを製造した。
(評価)
実施例および比較例で得られた両面導電性フィルムについて下記の測定を実施した。
(1)フィルムの厚みの測定
ハードコード層の厚みは、下記の方法に従い、瞬間マルチ測光システム(大塚電子社製、「MCPD2000」)を用い、干渉スペクトルの波形を基礎に算出した。
ハードコート層の幅方向全体の平均厚みAは、左端縁から右端縁まで等間隔となるように左右方向中央に10点を選択し、10点の厚みの平均値を測定した。すなわち、左端縁を第1地点、右端縁を第12地点として、左右方向に互いに等間隔に12地点を設定し、第2地点から11地点までの10点の厚みを測定し、これらの平均値を算出した。
ハードコート層の端部の厚みを、左端縁から10mm以内を1mm間隔で測定した。なお、この実施例では、ハードコート層の左端縁から6mmの範囲内を第1端部とし、端縁から1〜6mmまでの6点の厚みの平均を第1端部の平均厚みとし、その6点の最大を第1端部の最大厚みとした。一方、ハードコート層の左端縁から10mmの範囲内を第2端部とし、左端縁から10mm地点までの10点の厚みの平均を第2端部の平均厚みとし、その10点の最大を第2端部の最大厚みCとした。
結果を表1および図9に示す。なお、表1では、第1ハードコート層について示しているが、第2ハードコート層についても同様の結果であった。また、第1および第2ハードコート層の右端縁についても同様の結果であった。
(2)端部ブロッキングの評価
ロール状の両面導電性フィルムから両面導電性フィルムを巻き戻して、フィルム端面の表面を観察した。ブロッキングが発生しなかった場合を○と評価し、ブロッキングが発生した場合を×と評価した。結果を表1に示す。
Figure 0006892751
1 両面導電性フィルム
2 透明基材
3A 第1ハードコート層
3B 第2ハードコート層
5A 第1透明導電層
5B 第2透明導電層
6A 第1導電金属層
6B 第2導電金属層
7a 第1左端部
9a 第2左端部
10a 第3左端部
12a 第4左端部

Claims (7)

  1. 第1導電金属層と、第1ハードコート層と、透明基材と、第2導電金属層とを順に備え、長手方向に延びる両面導電性フィルムであって、
    前記第1ハードコート層が、長手方向および厚み方向の両方と直交する直交方向の両端部の少なくとも一方側端部に、当該第1ハードコート層の端縁から前記直交方向に3mmの範囲に区画される第1端部を有し、
    前記第1端部の厚みが、前記直交方向において前記端縁に向かうに従って単調減少しており、
    前記第1端部の最大厚みが、前記第1ハードコート層の平均厚みよりも低いことを特徴とする、両面導電性フィルム。
  2. 前記第1ハードコート層の平均厚みが、3.0μm以下であり、
    前記第1ハードコート層が、前記直交方向一方側の端縁から前記直交方向他方側に10mmの範囲に区画される第2端部を有し、
    前記第2端部の最大厚みが、前記第1ハードコート層の平均厚みの1.2倍以下であることを特徴とする、請求項に記載の両面導電性フィルム。
  3. 前記第1導電金属層および前記第2導電金属層が、銅層であることを特徴とする、請求項1または2に記載の両面導電性フィルム。
  4. 前記透明基材と前記第2導電金属層との間に配置される第2ハードコート層をさらに備え、
    前記第2ハードコート層が、前記直交方向の両端部の少なくとも一方側端部に、当該第2ハードコート層の端縁から前記直交方向に3mmの範囲に区画される第3端部を有し、
    前記第3端部の厚みが、前記直交方向において前記第2ハードコート層の前記端縁に向かうに従って単調減少しており、
    前記第3端部の最大厚みが、前記第2ハードコート層の平均厚みよりも低いことを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の両面導電性フィルム。
  5. 前記第2ハードコート層の平均厚みが3.0μm以下であり、
    前記第2ハードコート層が、前記直交方向一方側の端縁から前記直交方向他方側に10mmの範囲に区画される第4端部を有し、
    前記第4端部の最大厚みが、前記第2ハードコート層の平均厚みの1.2倍以下であることを特徴とする、請求項に記載の両面導電性フィルム。
  6. 前記第1導電金属層と前記第1ハードコート層との間に配置される第1透明導電層と、
    前記第1導電金属層と前記第2ハードコート層との間に配置される第2透明導電層とをさらに備えることを特徴とする、請求項4または5に記載の両面導電性フィルム。
  7. ロール状に巻回されていることを特徴とする、請求項1〜のいずれか一項に記載の両面導電性フィルム。
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