JP6891582B2 - 防爆部品実装基板 - Google Patents

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Description

本発明は、防爆構造を有する防爆部品実装基板に関する。
例えば、周囲にガスが存在する環境で使用される差圧伝送器や圧力伝送器などは、爆発性のガスが存在するガスプラントなどに設置される。こうした、爆発性のガスや液体を取扱う危険場所で使用する計装機器等の電気機器では、正常動作時のみならず回路の短絡や断線等により発生した火花や温度上昇等が爆発の点火源とならないように対策を施した本質安全防爆構造の規格を満たした防爆電気機器であることが要求される。
ところで、防爆構造の規格に関しては、例えば、公益社団法人産業安全技術協会から開示されている電気機械器具防爆構造規格がある。この規格によれば、爆発の危険度に応じて0種〜2種の危険場所が設定され、これら危険度や適用可能なガスの種類に応じて、耐圧防爆構造、油入防爆構造、本質安全防爆構造など、6種類の防爆構造が規格化されている。このうち、本質安全防爆構造規格(以下、単に本質防爆規格と称することがある。)は、「正常時および事故発生時に発生する電気火花、又は、高温部により爆発性ガスに点火しないことが、公的機関において試験その他によって確認された構造」とされています。こうした本質防爆規格には、短絡故障を生じさせない距離として、絶縁空間距離、沿面距離、コーティング下の距離、固体離隔距離などが規定されている。
従来、危険場所に設置される差圧伝送器や圧力伝送器など防爆構造の電気機器の設計においては、絶縁空間距離として、筐体と部品実装基板との距離やコーティング下の距離の規定を満たすために、(1)部品実装基板の配線パターンどうしの距離を確保することで実現している。また、固体離隔距離の規定を満たすために、部品実装基板に対して、内部配線ケーブルを絶縁被覆などで覆うことにより実現している(例えば、特許文献1を参照)。
特開2016−157757号公報
しかしながら、従来の防爆構造の電気機器では、筐体と部品実装基板との距離を確保する際には、筐体の構成材料、例えば鋳物の寸法公差、部品実装基板の寸法公差、および部品実装基板を筐体に取り付ける際の取付距離などを考慮する必要があるため、規格に規定されている距離に対してマージンが必要となり、防爆構造の電気機器の小型化の妨げとなっていた。
また、部品実装基板において、コーティング下の距離の規格を採用した場合、コネクタなどコーティングができない部品を避けて機器の設計を行う必要があるなど、防爆構造の電気機器の設計にあたって、設計の自由度が低くなるという課題があった。
更に、内部配線ケーブルなどは、一般的に流通しているものでは被覆が薄いため、別途、絶縁チューブなどの被覆材で更に覆って離間距離を確保する必要があるなど、防爆構造の電気機器の製造コストが増大するという課題もあった。
この発明は、前述した事情に鑑みてなされたものであって、防爆構造の電気機器の小型化や製造コストの低減が可能であり、かつ自由度の高い設計を行うことを可能にする防爆部品実装基板を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明の防爆部品実装基板は、内部に電子部品の実装空間が形成されたプリント基板と、前記実装空間内に実装された電子部品と、を備え、前記実装空間の内面と前記プリント基板の外面との間の最も短い隔離距離を、本質安全防爆構造規格で規定された離間距離以上としたことを特徴とする。
本発明の防爆部品実装基板は、電子部品が実装された実装空間の内面とプリント基板の外面との間の最も短い隔離距離を、本質防爆規格で規定された離間距離以上に隔離することによって、プリント基板の外面に露出した回路パターンと電子部品に繋がる回路パターンとの間で短絡が生じることを防止する。これにより、プリント基板の外部に短絡による火花などが生じることがなく、引火性雰囲気の場所に防爆部品実装基板を設置しても、爆発の点火源とならず、安全に使用することができる。
また、本発明の防爆部品実装基板は、電子部品が実装された実装空間の内面とプリント基板の外面との間の最も短い隔離距離を、本質防爆規格で規定された離間距離以上にするために、プリント基板の厚みを適切に設定するだけでよい。これにより、従来の防爆構造の電気機器で課題となっていた、筐体の構成材料、例えば鋳物の寸法公差、部品実装基板の寸法公差、および部品実装基板を筐体に取り付ける際の取付距離などを考慮する必要がない。このため、本質防爆規格に規定されている距離以上にマージンを確保する必要がなく、本発明の防爆部品実装基板を用いれば、防爆構造の電気機器の小型化を実現することができる。
また、本発明の防爆部品実装基板は、それ自体が本質防爆規格を満たすため、従来のように、コーティング下の距離の規格を採用した場合に、コネクタなどコーティングができない部品を避けて機器の設計を行う必要などが無くなり、設計の自由度を高めた防爆構造の電気機器を実現できる。また、本発明の防爆部品実装基板を用いれば、内部配線ケーブルに絶縁チューブなどの被覆材で更に覆って離間距離を確保する必要がなく、防爆構造の電気機器の製造コストを低減することができる。
また、本発明の防爆部品実装基板は、それ自体が本質防爆規格を満たすため、本質防爆規格の温度評価において、従来のように、部品実装基板を構成する個々の部品の温度を個別に測定するという手間の掛かる手順が不要であり、防爆部品実装基板を構成するプリント基板の表面温度を測定するだけで評価することができる。これによって、本質防爆規格の温度評価を大幅に簡略化することができる。
また、前記プリント基板は、複数の基板層を積層した積層基板からなり、前記基板層は、前記積層基板の一方の主面を成す表面基板層と、他方の主面を成す裏面基板層と、前記表面基板層および前記裏面基板層との間に配された少なくとも1層以上の中間基板層と、を有し、前記実装空間は、前記中間基板層に形成されていることを特徴とする。
また、前記隔離距離は、前記実装空間内に露出した配線パターンと、前記プリント基板の外面に露出した配線パターンとの間で最も短い距離であることを特徴とする。
また、前記プリント基板の外面には、前記電子部品を外部の回路に接続するためのコネクタ、または、前記電子部品を外部から操作するためのスイッチのうち、少なくともいずれか1つが形成されていることを特徴とする。
また、前記プリント基板の外側を取り巻くように、樹脂層を形成したことを特徴とする。
本発明によれば、防爆構造の電気機器の小型化や製造コストの低減が可能であり、かつ自由度の高い設計を行うことが可能な防爆部品実装基板を提供できる。
本発明の第1実施形態の防爆部品実装基板を示す断面図である。 本発明の第2実施形態の防爆部品実装基板を示す断面図である。 本発明の第3実施形態の防爆部品実装基板を示す断面図である。
以下、図面を参照して、本発明の一実施形態の防爆部品実装基板について説明する。以下に示す各実施形態は、発明の趣旨をより良く理解させるために具体的に説明するものであり、特に指定のない限り、本発明を限定するものではない。また、以下の説明で用いる図面は、本発明の特徴をわかりやすくするために、便宜上、要部となる部分を拡大して示している場合があり、各構成要素の寸法比率などが実際と同じであるとは限らない。
また、以下の説明において、本質防爆規格と言った場合には、前述したとおり、国際電気標準会議(IEC)に準拠している公益社団法人産業安全技術協会から開示された電気機械器具防爆構造規格のうち、本質安全防爆構造の項目を示している。
(第1実施形態)
図1は、本発明の第1実施形態の防爆部品実装基板の一例を示す断面図である。
防爆部品実装基板(防爆型プリント基板アセンブリ)10は、プリント基板11と、このプリント基板11の内部に実装された電子部品12、およびプリント基板11の外面に実装された外面実装部品13とを有している。
プリント基板11は、例えば、厚み方向の中央部分に電子部品12の実装空間14を備えている。こうしたプリント基板11は、複数の基板層を積層した積層基板、例えば本実施形態では、平板状に形成された表面基板層11A、裏面基板層11B、およびこの表面基板層11Aと裏面基板層11Bとの間に配された中間基板層11Cと、を備えている。
このうち、中間基板層11Cは、実装空間14を構成する矩形の開口19が形成されている。そして、プリント基板11は、中間基板層11Cに形成された矩形の開口19の一方の開口面および他方の開口面をそれぞれ覆うように、中間基板層11Cに対して表面基板層11Aと裏面基板層11Bとを接合することによって形成されている。
プリント基板11の基材11aは、絶縁性材料、例えば、ガラス 樹脂などから構成されている。なお、プリント基板11としては、リジット基板、メタルコア基板、フレキシブル基板など、各種基板を用いることができる。
また、表面基板層11Aや裏面基板層11Bの厚みは、本質防爆規格を満たす厚み、例えば0.5mm以上のものが用いられる。
さらに、プリント基板11の基材11aは、比較トラッキング指数(CTI)は、本質防爆規格を満たす材料、例えばCTIが100以上の材料を用いる。
プリント基板11を構成する表面基板層11Aの表面(プリント基板11の表側外面)11Aaおよび裏面11Ab、裏面基板層11Bの裏面11Bbおよび表面(プリント基板11の裏側外面)11Baには、それぞれ導電層からなる回路パターン15A,15B,15C,15Dが形成されている。こうした回路パターン15A,15B,15C,15Dは、導電性の金属材料、例えば、Al,Ag,Cuなどから形成される。
プリント基板11の実装空間14は、例えば直方体状の空間であり、この実装空間14に露出した回路パターン15Bや回路パターン15Cに接続されるように、例えば、ICチップやコンデンサなどの電子部品12が実装されている。
プリント基板11を構成する表面基板層11Aの表面(プリント基板11の表側外面)11Aaには、外面実装部品13の一例として、この防爆部品実装基板10を外部の回路、機器に接続するためのコネクタ16や、電子部品12を外部から操作するためのスイッチ17が実装されている。こうしたコネクタ16やスイッチ17は、回路パターン15Aに接続されている。
なお、こうしたコネクタ16やスイッチ17は、裏面基板層11Bの表面(プリント基板11の裏側外面)11Baに形成し、回路パターン15Dに接続する構成にすることもできる。
また、プリント基板11には、回路パターン15Aと回路パターン15Bとを電気的に接続するビア18aや、回路パターン15Cと回路パターン15Dとを電気的に接続するビア18bなどが形成されている。こうしたビア18a,18bは、例えば、表面基板層11Aや裏面基板層11Bを厚み方向に貫通する貫通孔に導電材料を充填したものであればよい。
以上のような構成の防爆部品実装基板10は、実装空間14の内面14aとプリント基板11の外面との間の最も短い隔離距離を、本質安全防爆構造規格で規定された離間距離以上にしている。本実施形態では、実装空間14の内面14aは、実装空間14を区画する全ての面、即ち、中間基板層11Cの内側面11Cf、表面基板層11Aの裏面11Ab(のうち実装空間14に臨む領域)および裏面基板層11Bの裏面11Bb(のうち実装空間14に臨む領域)とからなる。そして、本実施形態では、表面基板層11Aの裏面11Ab(内面14a)と表面11Aaとの間を成す隔離距離E1が本質防爆規格で規定された離間距離以上の厚みになるように形成されている。これによって、表面基板層11Aの表面11Aaに形成された回路パターン15Aと、実装空間14内に露出した回路パターン15Bとの間が一番短い距離となる部分(本実施形態では表面基板層11Aの厚み)においても、本質防爆規格で規定された離間距離以上に離されて配置される。
また、本実施形態では、裏面基板層11Bは、実装空間14の内面14aを構成する裏面11Bbと、表面11Baとの間の隔離距離E2が本質防爆規格で規定された離間距離以上の厚みになるように形成されている。これによって、裏面基板層11Bの表面11Baに形成された回路パターン15Dと、実装空間14内に露出した回路パターン15Cとの間が一番短い距離となる部分(本実施形態では裏面基板層11Bの厚み)においても、本質防爆規格で規定された離間距離以上に離されて配置される。
本実施形態では、表面基板層11Aの厚みである隔離距離E1や、裏面基板層11Bの厚みである隔離距離E2をそれぞれ本質防爆規格で規定された離間距離以上にするために、これら隔離距離E1,E2をそれぞれ0.5mm以上にしている。
このように、実装空間14に実装された電子部品12に繋がる回路パターン15B,15Cと、プリント基板11の外面に露出している回路パターン15A,15Dとの間を、それぞれ本質防爆規格で規定された離間距離以上に隔離することにより、回路パターン15Aと回路パターン15Bとの間、および回路パターン15Cと回路パターン15Dとの間で短絡等が生じることを防止する。これにより、外部に露出した回路パターン15Aや回路パターン15Dに短絡による火花などが生じることがなく、引火性雰囲気の場所に防爆部品実装基板10を設置しても、爆発の点火源とならず、安全に使用することができる。
また、本発明の防爆部品実装基板10は、電子部品12が実装される実装空間14の内面14aと、プリント基板11の外面を成す表面基板層11Aの表面11Aaおよび裏面基板層11Bの表面11Baとの間の最も短い隔離距離E1、E2を本質防爆規格で規定された離間距離以上にするために、プリント基板11を構成する表面基板層11Aおよび裏面基板層11Bの厚みを適切に設定するだけでよい。これにより、従来の防爆構造の電気機器で課題となっていた、筐体の構成材料、例えば鋳物の寸法公差、部品実装基板の寸法公差、および部品実装基板を筐体に取り付ける際の取付距離などを考慮する必要がない。このため、本質防爆規格に規定されている距離以上にマージンを確保する必要がなく、本発明の防爆部品実装基板10を用いれば、防爆構造の電気機器の小型化を実現することができる。
また、本発明の防爆部品実装基板10は、プリント基板11の基材11aとして、比較トラッキング指数(CTI)が本質防爆規格を満たす材料、例えばCTIが100以上の材料を用いている。絶縁体であるプリント基板11の基材11aとしてCTIが100以上の材料を用ることによって、プリント基板11の表面にある微小な放電が、例えば信号のON−OFFを繰り返すことにより基材11aの表面に導電性の経路を生成し、配線パターン間のショートを起こすトラッキングの発生を確実に防止することができる。これにより、外部に露出した表面基板層11Aの表面11Aaおよび裏面基板層11Bの表面11Baに、トラッキングによる火花などが生じることがなく、引火性雰囲気の場所に防爆部品実装基板10を設置しても、爆発の点火源とならず、安全に使用することができる。
また、本発明の防爆部品実装基板10は、それ自体が本質防爆規格を満たすため、従来のように、コーティング下の距離の規格を採用した場合に、コネクタなどコーティングができない部品を避けて機器の設計を行う必要などが無くなり、設計の自由度を高めた防爆構造の電気機器を実現できる。また、本発明の防爆部品実装基板10を用いれば、内部配線ケーブルに絶縁チューブなどの被覆材で更に覆って離間距離を確保する必要がなく、防爆構造の電気機器の製造コストを低減することができる。
また、本発明の防爆部品実装基板10は、それ自体が本質防爆規格を満たすため、本質防爆規格の温度評価において、従来のように、部品実装基板を構成する個々の部品(例えば実装空間14に実装された電子部品12)の温度を個別に測定するという手間の掛かる手順が不要であり、防爆部品実装基板10を構成するプリント基板11の表面温度を測定するだけで評価することができる。これによって、本質防爆規格の温度評価を大幅に簡略化することができる。
(第2実施形態)
図2は、本発明の第2実施形態の防爆部品実装基板の一例を示す断面図である。
なお、第1実施形態と同様の構成には同一の番号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の防爆部品実装基板(防爆型プリント基板アセンブリ)20は、プリント基板21と、このプリント基板21の内部に実装された電子部品12、およびプリント基板21の外面に実装された外面実装部品13とを有している。
プリント基板21は、例えば、厚み方向の中央部分に電子部品12の実装空間24を備えている。こうしたプリント基板21は、複数の基板層を積層した積層基板、例えば本実施形態では、平板状に形成された表面基板層21A、裏面基板層21B、およびこの表面基板層21Aと裏面基板層21Bとの間に配された3つの中間基板層21C,21D,21Eと、を備えている。
このうち、中間基板層21Dは、実装空間24を構成する矩形の開口29が形成されている。そして、プリント基板11は、中間基板層21Dに形成された矩形の開口29の一方の開口面および他方の開口面をそれぞれ覆うように、中間基板層21Dに対して中間基板層21Cと中間基板層21Eとを接合し、更に、中間基板層21Cに表面基板層21Aを、また中間基板層21Eに裏面基板層21Bをそれぞれ接合することによって形成されている。
プリント基板21を構成する表面基板層21Aの表面(プリント基板21の表側外面)21Aaおよび裏面基板層21Bの表面(プリント基板21の裏側外面)21Baには、それぞれ導電層からなる回路パターン25A,25Fが形成されている。また、表面基板層21Aと中間基板層21Cとの間、中間基板層21Cと中間基板層21Dとの間、中間基板層21Dと中間基板層21Eとの間、および中間基板層21Eと裏面基板層21Bとの間にも、それぞれ回路パターン25B,25C,25D,25Eが形成されている。
プリント基板21の実装空間24は、例えば直方体状の空間であり、この実装空間24の内面24aに露出した回路パターン25Cや回路パターン25Dに接続されるように、例えば、ICチップやコンデンサなどの電子部品12が実装されている。
プリント基板21を構成する表面基板層21Aの表面(プリント基板21の表側外面)21Aaには、この防爆部品実装基板20を外部の回路、機器に接続するためのコネクタ16や、電子部品12を外部から操作するためのスイッチ17が実装されている。こうしたコネクタ16やスイッチ17は、回路パターン25Aに接続されている。
以上のような構成の防爆部品実装基板20は、実装空間24の内面24aとプリント基板21の外面との間の最も短い隔離距離を、本質安全防爆構造規格で規定された離間距離以上にしている。本実施形態では、実装空間24の内面24aは、実装空間24を区画する全ての面、即ち、中間基板層21Dの内側面21Df、中間基板層21Cの裏面21Cb(のうち実装空間24に臨む領域)および中間基板層21Eの裏面21Eb(のうち実装空間24に臨む領域)とからなる。そして、本実施形態では、中間基板層21Cの裏面21Cb(内面24a)と表面基板層21Aの表面21Aaとの間を成す隔離距離、即ち表面基板層21Aと中間基板層21Cとの合計厚み(回路パターン25Bの厚みはごく僅か)である隔離距離E3が、本質防爆規格で規定された離間距離以上になるように形成されている。これによって、表面基板層21Aの表面21Aaに形成された回路パターン25Aと、実装空間24内に露出した回路パターン25Cとの間が一番短い距離となる部分(本実施形態では表面基板層21Aと中間基板層21Cとの合計厚み)においても、本質防爆規格で規定された離間距離以上に離されて配置される。
また、本実施形態では、実装空間24の内面24aを構成する中間基板層21Eの裏面21Ebと、裏面基板層21Bの表面21Baとの間の最も短い隔離距離が、本質防爆規格で規定された離間距離以上となるように形成されている。より具体的には、本実施形態では、裏面基板層21Bと中間基板層21Eとの合計厚み(回路パターン25Eの厚みはごく僅か)である隔離距離E4が、本質防爆規格で規定された離間距離以上になるように形成されている。これによって、裏面基板層21Bの表面21Baに形成された回路パターン25Fと、実装空間24内に露出した回路パターン25Dとの間が一番短い距離となる部分(本実施形態では裏面基板層21Bと中間基板層21Eとの合計厚み)においても、本質防爆規格で規定された離間距離以上に離されて配置される。
本実施形態では、表面基板層21Aと中間基板層21Cとの合計厚みである隔離距離E3や、裏面基板層21Bと中間基板層21Eとの合計厚みである隔離距離E4をそれぞれ本質防爆規格で規定された離間距離以上にするために、これら隔離距離E3,E4をそれぞれ0.5mm以上にしている。
このように、実装空間24に実装された電子部品12に繋がる回路パターン25C,25Dと、プリント基板21の外面に露出している回路パターン25A,25Fとの間を、それぞれ本質防爆規格で規定された離間距離以上に隔離することにより、回路パターン25Aと回路パターン25Cとの間、および回路パターン25Dと回路パターン25Fとの間で短絡等が生じることを防止する。これにより、外部に露出した回路パターン25Aや回路パターン25Fに短絡による火花などが生じることがなく、引火性雰囲気の場所に防爆部品実装基板20を設置しても、爆発の点火源とならず、安全に使用することができる。
また、本実施形態では、本質防爆規格で規定された離間距離を満たすように、表面基板層21Aと中間基板層21Cの2層を重ねることで隔離距離E3を確保している。同様に、本質防爆規格で規定された離間距離を満たすように、裏面基板層21Bと中間基板層21Eの2層を重ねることで隔離距離E4を確保している。このように、複数の基板層を重ねることによって、特別に厚みのある基板層を用意しなくても、容易に本質防爆規格で規定された離間距離を満たす構成にすることができる。
(第3実施形態)
図3は、本発明の第2実施形態の防爆部品実装基板の一例を示す断面図である。
なお、第1実施形態と同様の構成には同一の番号を付し、その詳細な説明は省略する。
本実施形態の防爆部品実装基板(防爆型プリント基板アセンブリ)30は、第1実施形態のプリント基板11の外側を取り巻くように、樹脂層31を形成したものである。
樹脂層31は、絶縁性に優れ、かつ爆発性のガスに対してバリア性がある樹脂材料を用いることが好ましい。樹脂層31を構成する樹脂材料のうち、特にガスバリア性に優れた樹脂の具体例としては、ポリ塩化ビニル樹脂(PVC)、ポリ塩化ビニリデン樹脂(PVDC)、エチレン/ビニルアルコール共重合体樹脂(EVOH)などが挙げられる。
樹脂層31の厚みは、耐久性が確保され、かつ絶縁性や爆発性のガスに対するバリア性を満たす程度以上であればよく、一例として1.0mm以上の厚みにすることが好ましい。
本実施形態の防爆部品実装基板30によれば、プリント基板11の外側を取り巻くように、樹脂層31を形成することによって、本質防爆規格においてプリント基板11自体が爆発性ガスに接触しない構成とされる。これにより、防爆部品実装基板30は、本質防爆規格において、爆発性ガスに触れないと見なされるプリント基板アセンブリとして取り扱うことができ、装置の設計を容易にすることができる。
以上、本発明の実施形態を説明したが、これらの実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。これら実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。これら実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれると同様に、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれるものである。
例えば、上述した実施形態では、プリント基板の内部に電子部品を実装するための実装空間は、中間基板層に形成した貫通した開口の上下を表面基板層および裏面基板層で閉塞することで形成しているが、これ以外にも、例えば、一方の基板層に凹部を形成し、この凹部の開口面を平板状の他方の基板層で閉塞することによって、プリント基板の内部に実装空間を形成することもできる。プリント基板は、必ずしも複数の基板層を積層した積層基板でなくてもよい。
また、回路パターンは、複数の基板層の全てに形成されている必要は無く、防爆部品実装基板の電気的に構成に応じて、特定の基板層に回路パターンを形成しない面があってもよい。
10…防爆部品実装基板
11…プリント基板
11A…表面基板層
11B…裏面基板層
11C…中間基板層
12…電子部品
14…実装空間

Claims (4)

  1. 内部に電子部品の実装空間が形成されたプリント基板と、
    前記実装空間内に実装された電子部品と、を備え、
    前記実装空間の内面と前記プリント基板の外面との間の最も短い隔離距離を、本質安全防爆構造規格で規定された離間距離以上とし、
    前記プリント基板の基材として、比較トラッキング指数が本質安全防爆構造規格を満たす材料を用いており、
    前記プリント基板は、複数の基板層を積層した積層基板からなり、
    前記基板層は、前記積層基板の一方の主面を成す表面基板層と、他方の主面を成す裏面基板層と、前記表面基板層および前記裏面基板層との間に配された少なくとも1層以上の中間基板層と、を有し、
    前記実装空間は、前記中間基板層に形成されている、
    ことを特徴とする防爆部品実装基板。
  2. 前記隔離距離は、前記実装空間内に露出した配線パターンと、前記プリント基板の外面に露出した配線パターンとの間で最も短い距離であることを特徴とする請求項1記載の防爆部品実装基板。
  3. 前記プリント基板の外面には、前記電子部品を外部の回路に接続するためのコネクタ、または、前記電子部品を外部から操作するためのスイッチのうち、少なくともいずれか1つが形成されていることを特徴とする請求項1または2記載の防爆部品実装基板。
  4. 前記プリント基板の外側を取り巻くように、樹脂層を形成したことを特徴とする請求項1または2記載の防爆部品実装基板。
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