本発明は、改善されたスズ相溶性を有するシリカ粒子を含有する歯磨剤組成物に関する。最初の事項として、シリカ特性の以前のメトリック及び特性が、スズ融和性を適切に予測するには不十分であったことが見出された。例えば、シリカ材料とのCPC(塩化セチルピリジニウム)の融和性は、多くの場合、既知の特性であるが、CPC融和性は必ずしもスズ融和性の有用な尺度ではない。CPC分子は、スズイオンよりもかなり大きいが、その全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許出願第7,255,852号に記載されているように、約500オングストローム(Å)未満(「小孔(複数可)」)の小孔から生じるシリカ粒子中の表面積にアクセスすることができない。対照的に、スズイオンは、そのような小孔から生じる空孔の実質的に全てにアクセスし、小孔内の表面と相互作用及び結合し、それによってスズイオンの利用可能性及び治療有効性を制限する。したがって、CPC融和性を促進するための孔径の表面積低減は、スズ融和性を促進するための孔径の表面積低減と同じではない。
以下の理論に束縛されるものではないが、シリカ粒子内の小孔の空孔を排除することは、高いスズ融和性を達成するために重要な因子であると考えられる。しかしながら、粒子内において、サイズ又は表面積にかかわらず全ての空孔が充填されると、得られるシリカ粒子は非常に硬く、密度が高すぎ、及び研磨性が高すぎる。予想外に、かつ有益に、小孔から生じる表面積は、表面積低減工程によって、シリカ粒子の約1000Å(「大孔(複数可)」)を超える空孔を除去することなく、小孔から生じる表面積を充填しかつ除去することができることが見出された。結果として得られた表面積低減シリカ粒子は、小孔の空孔のみが(約500〜1000Å未満の空孔から)除去された状態で、スズイオンとの融和性を高くすることが見出され、更にそれらは、それらの粒子充填密度及び研磨性が劇的に増加しないように、大孔から得られる十分な空孔を維持した。全体的に、最も効果的な表面積低減シリカ粒子は、低BET表面積(例えば、小孔から生じる最小化された空孔の密度)及び低粒子充填密度及び低研磨性(例えば、大孔から生じる空孔の必要量)を有していた。
全体的に、小孔の空孔は、BET表面積によって特徴付けられ又は定量化されることができ、そこでは、低BET表面積値が全体的に、スズイオンを吸収せずにそれによって高いスズ融和性材料を生成するシリカ粒子をもたらす、小孔の空孔を減らすことに相関する。大孔の空孔は、総圧入水銀容積及び/又は充填密度によって特徴付けられ又は定量化されることができ、そこでは、高空孔体積及び低充填密度が全体的に、適切なRDA値を有する歯磨剤組成物を生成するシリカ粒子をもたらす、大孔の空孔を増やすことに相関する。
RDA試験は、典型的には、歯磨剤組成物、すなわち練り歯磨きが消費者の使用に安全であり、試験の上限が250に設定されていることを確認する。この試験方法の変動性により、いくつかの独立したRDAの複製が所望され得る。予想外に、図1及び図2にそれぞれ示すように、シリカ粒子の歯磨剤RDA値と空孔体積との間、及びシリカ粒子の歯磨剤RDA値と充填密度との間に強い相関が存在する。RDA試験は、限られた数の外部試験実験室で実施され、高価で時間がかかるため、シリカ粒子の物理的特性を歯磨剤RDAに相関させることにより、RDAに単独で依存することなくシリカ粒子の重要な特性を判定することができる。シリカ粒子の充填密度が増加するにつれて、歯磨剤RDAは増加する。それに対応して、シリカ粒子の総水銀圧入孔容積が増加するにつれて、歯磨剤RDAは低減する。所望のRDA範囲で実施するシリカ粒子を調製するために、相関は、充填密度値は、望ましくは約55lb/ft3未満であり、総水銀圧入孔容積値は、望ましくは約0.70cc/g超である。これらのパラメータは、小孔の空孔(BET表面積)から独立して制御されることができるので、高スズ融和性を達成するために必要とされる小孔の空孔を減らすことによって低BET表面積値を維持しつつ、大孔の空孔を導入してRDAを低下させることによって充填密度を低減させた、シリカ粒子を生成し得る。
以下の理論に束縛されるものではないが、本発明の改善された表面積低減シリカ粒子は、表面積低減工程において追加のシリカ材料を用いてある特性によって定義されるベースシリカ粒子の小孔を主にしてゆっくりと充填することによって少なくとも部分的に生成することができると考えられる。特に望ましいことが見出されたベースシリカ粒子特性と表面積低減シリカ粒子特性との得られた及び予想外の組み合わせを、以下に詳細に説明する。
表面積低減シリカ粒子
本発明の態様と一致して、改善されたスズ融和性を有する表面積低減シリカ粒子は、以下の特徴:(i)約0.1〜約7m2/gの範囲のBET表面積、(ii)約35〜約55lb/ft3の範囲の充填密度、(iii)約8〜約25mgの損失/100,000回転の範囲のEinlehner磨耗値、(iv)約0.7〜約1.2cc/gの範囲の総水銀圧入孔容積、及び(v)約70〜約99%の範囲のスズ融和性、を有することができる。更なる態様では、本発明と合致するスズ融和性表面積低減シリカ粒子はまた、以下に提供される性質又は特性のいずれか、及び任意の組み合わせも有することができる。
一態様では、表面積低減シリカ粒子は、非常に低い表面積、全体的に約0.1〜約7m2/gの範囲のBET表面積を有することができる。多くの場合、BET表面積は、約3〜約6、約0.1〜約5、約1〜約7、又は約1.5〜約7m2/gの範囲内に収めることができる。更なる態様では、BET表面積は、約0.2〜約5、約0.2〜約3、約0.5〜約5、約0.5〜約6、約0.5〜約5、又は約0.5〜約3.5m2/gの範囲とすることができる。BET表面積はまた、約0.01〜約10m2/g、約0.05〜約8m2/g、約0.1〜約9m2/g、又は約1〜約9m2/gの範囲内に収まることができる。BET表面積の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
加えて、表面積低減シリカ粒子は、約8〜約25mg損失/100,000回転の範囲のEinlehner磨耗値によって反映されるように、研磨性が低くなり得る。例えば、Einlehner磨耗値は、約8〜約20、あるいは約10〜約20、あるいは、約15〜約22mg損失/100,000回転の範囲とすることができる。Einlehner磨耗値は、約30〜約60mg損失/100,000回転の範囲とすることができる。Einlehner磨耗値の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
これらの表面積低減シリカ粒子はまた、比較的低い充填密度を有する。一態様では、充填密度は、約35〜約55lb/ft3の範囲とすることができる。別の態様では、充填密度は、約40〜約55lb/ft3、約45〜約55lb/ft3、又は約40〜約50lb/ft3の範囲とすることができる。充填密度は、約30〜約60lb/ft3の範囲とすることができる。充填密度の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
本発明の態様にかかる表面積低減シリカ粒子は、優れたスズ融和性、優れたCPC融和性、又はその両方を有することができる。予想外に、良好なスズ融和性を有するシリカもまた全体的に良好なCPC融和性を有するものの、良好なCPC融和性を有するシリカもまた良好なスズ融和性を有する必要はないことが見出された。典型的には、本明細書に記載の表面積低減シリカ粒子は、約70〜約99%、例えば、約70〜約95%、約70〜約98%、約70〜約90%、又は約72〜約95%などのスズ融和性を有する。加えて、表面積低減シリカ粒子は、典型的には、約70〜約99%、例えば、約80〜約98%、又は約75〜約95%などのCPC融和性を有する。スズ融和性及びCPC融和性の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
これに限定されないが、表面積低減シリカ粒子の総水銀圧入孔容積は、多くの場合、約0.4〜約1.2、約0.75〜約1.05、約0.75〜約0.9、又は約0.9〜約1.1cc/gの範囲内に収まることができる。表面積低減シリカ粒子の総水銀圧入孔容積は、約0.5〜約1.7cc/g、約0.6〜約1.5cc/g、又は約0.4〜約1.2cc/gである。総水銀圧入孔容積の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
一態様では、表面積低減シリカ粒子は、比較的小さい平均粒径を有することができる。多くの場合、中央粒径(d50)及び/又は平均粒径(平均)は、約1〜約20、約1〜約15、約2〜約15、約2〜約12、約2〜約10、又は約4〜約10μmなどの範囲内に収まることができる。中央粒径(d50)及び/又は平均粒径(平均)は、約1〜約20μm、及び約2〜約15μmの範囲内に収まることができる。平均粒径及び中央粒径の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
別の態様では、表面積低減シリカ粒子は、比較的低い吸油率、比較的低い吸水率、及び/又は非常に低いCTAB表面積を有することができる。例えば、吸油率は、約25〜約100cc/100g、約25〜約75cc/100g、又は約27〜約60cc/100gの範囲とすることができる。加えて又はあるいは、吸水率は、約50〜約130cc/100g、約60〜約120cc/100g、約65〜約110cc/100g、又は約75〜約105cc/100gの範囲とすることができる。CTAB表面の代表的かつ非限定的な範囲としては、0〜約10m2/g、0〜約7m2/g、又は0〜約5m2/gが挙げられる。吸油率、吸水率、及びCTAB表面積の他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
加えて、表面積低減シリカ粒子は、例えば、約5.5〜約9、約6〜約8、又は約6.2〜約7.8のpH範囲を包含する実質的に中性のpHを有することができる。pHの他の適切な範囲は、本開示から容易に明らかである。
表面積低減シリカ粒子は、325メッシュ残渣量(325メッシュのふるい内に残留する量)の重量パーセントが一般に約1.5重量%以下である、比較的狭い粒径分布を有することができる。一部の態様では、325メッシュ残渣量は、約1重量%以下、約0.6重量%以下、約0.3重量%以下、又は約0.2重量%以下とすることができる。
これらの態様及び他の態様では、表面積低減シリカ粒子のいずれも非晶質であってもよく、合成であってもよく、又は非晶質及び合成の両方であってもよい。更に、表面積低減シリカ粒子は、本発明の特定の態様では沈降シリカ粒子を含むことができるが、これに限定されない。
表面積低減シリカ粒子を含有する歯磨剤のペリクル洗浄比(Pellicle Cleaning Ratio、PCR)は、歯磨剤の洗浄特性の尺度である。平均PCRは、約60超、約70超、約80超、約100超、約110超、約120超、及び130超とすることができる。表面積低減シリカ粒子を含有する歯磨剤の平均PCRは、約60〜約200、約70〜約170、約80〜約160、約90〜約150、及び約100〜約140とすることができる。
表面積低減シリカ粒子を含有する歯磨剤の放射性象牙質研磨(RDA)は、歯磨剤の研磨安全性の尺度である。平均RDAは、約250未満、約225未満、約210未満、約200未満とすることができる。表面積低減シリカ粒子を含有する歯磨剤の平均RDAは、約70〜約250、約70〜約225、約70〜約200、約90〜約200、及び約110〜約200とすることができる。
歯磨剤に組み込まれるとき、表面積低減シリカを含有する歯磨剤の平均PCR/RDA比は、少なくとも0.25、少なくとも0.5、少なくとも0.7、少なくとも0.9、及び少なくとも1であってもよい。PCR/RDA比はまた、少なくとも約0.5であってもよい。PCR/RDA比は、粒径、形状、材質、硬度、及び濃度の関数である。
表面積低減シリカを含有する歯磨剤組成物は、約300ppm〜約1500ppmのフッ化物イオン、約450ppm〜約1050ppm、約500ppm〜約990ppm、約700ppm〜約935ppmの可溶性フッ化物濃度を有することができる。表面積低減シリカを含有する歯磨剤組成物は、約400ppm超のフッ化物イオン、約600ppm超、約700ppm超、約800ppm超、約900ppm超、約950ppm超、約1000ppm超、1300ppm超、1500ppm超、4500ppm超、5000ppm超、10,000ppm超、15,000ppm超、20,000ppm超、及び25,000ppm超の可溶性フッ化物濃度を有することができる。
歯磨剤組成物は、フッ化物イオン源を含まないか、又は実質的に含まなくてもよい。
40℃で30日後の可溶性フッ化物のパーセントは、初期フッ化物濃度の70%超であり得、約72%、超約75%超、約78%超、約80%超、約82%超、約85%超、約88%超、約90%超、及び約95%超とすることができる。
表面積低減シリカを含有する歯磨剤組成物は、約500ppm〜約4000ppm、約600ppm〜約3500ppm、約800ppm〜約3000ppm、約900ppm〜約2500ppm、約1000ppm〜約2000ppm、約1200ppm〜約1900ppm、別の例では約1400ppm〜約1700ppmの抽出可能スズイオン濃度を有することができる。歯磨剤組成物は、300ppm〜約10,000ppm、約500ppm〜約8000ppm、約700ppm〜約7000ppm、約1000ppm〜約6000ppmの抽出可能スズイオン濃度を含有することができる。表面積低減シリカを含有する歯磨剤組成物は、約500ppm超のスズイオン、約600ppm超、約700ppm超、約800ppm超、約900ppm超、約1000ppm超、約1200ppm超、約1500ppm超、約1700ppm超、約2000ppm超、約2200ppm超、約2500ppm超、約2700ppm超、約3000ppm超、約3200ppm超、約3300ppm超、約3400ppm超、及び約3500ppm超の抽出可能スズイオン濃度を有することができる。抽出可能スズイオン濃度は、本明細書に記載される全組成物に対する抽出可能スズイオン試験方法を使用して決定することができる。
40℃で30日後の抽出可能スズイオン濃度のパーセントは、初期の抽出可能スズイオン濃度の60%超、65%超、70%超、75%超、80%超、83%超、85%超、87%超、90%超、91%超、92%超、93%超、95%超、97%超、98%超、及び99%超とすることができる。40℃で30日後の抽出可能スズイオン濃度のパーセントは、初期の抽出可能スズイオン濃度の約55%〜約100%、約63%〜約100%、約68%〜約100%、約72%〜約100%、約77%〜約100%、約83%〜約100%、約88%〜約100%、約91%〜約99%、約93%〜約99%、約95%〜約99%、及び約96%〜約98%とすることができる。抽出可能スズイオン濃度は、本明細書に記載される全組成物に対する抽出可能スズイオン試験方法を使用して決定することができる。
歯磨剤組成物は、亜鉛塩を含有することができる。表面積低減シリカを含有する歯磨剤組成物は、約900ppm〜約1750ppmの亜鉛イオン、約1000ppm〜約1600ppm、約1200ppm〜約1500ppm、及び約1300ppm〜約1400ppmの可溶性亜鉛イオン濃度を有することができる。表面積低減シリカを含有する歯磨剤組成物は、約300ppm〜約650pmの亜鉛イオン、約400ppm〜約600ppm、及び約450ppm〜約550ppmの可溶性亜鉛イオン濃度を有することができる。表面積低減シリカを含有する歯磨剤組成物は、500ppm超の亜鉛イオン、550ppm超、600ppm超、700ppm超、900ppm超、1000ppm超、1250ppm超、1400ppm超、及び1500ppm超の可溶性亜鉛濃度を有することができる。抽出可能亜鉛イオン濃度は、本明細書に記載される全組成物に対する抽出可能スズイオン試験方法を使用して決定することができる。
シリカ粒子の生成プロセス
表面積低減シリカ粒子を生成するためのプロセスを、本明細書に開示及び説明する。表面積低減シリカ粒子を生成するこのようなプロセスは、水、硫酸ナトリウム、並びに(i)約25〜約50lb/ft3の範囲のベース充填密度、(ii)約1〜約10マイクロメートルの範囲のベース中央粒径(d50)、(iii)約1〜約20マイクロメートルの範囲のベースd95粒径、及び(iv)約0.8〜約3cc/gの範囲のベース総水銀圧入孔容積を特徴とするベースシリカ粒子、を含む混合物を提供する工程(a)と、表面積低減条件下でアルカリ金属ケイ酸塩及び鉱酸を混合物に添加する工程(b)であって、アルカリ金属ケイ酸塩は、約0.2〜約0.8重量%/分の範囲の平均シリカ添加速度で、及び/又は約1.9重量%/分未満の最大シリカ添加速度で混合物に添加される、工程(b)と、アルカリ金属ケイ酸塩の添加を中止し、工程(b)における鉱酸の添加の平均速度よりも75%以下の平均添加速度で混合物に鉱酸を添加し続けて約5〜約8.5の範囲内に混合物のpHを調整する工程(c)と、を含み、(i)約0.1〜約7m2/gの範囲のBET表面積、(ii)約35〜約55lb/ft3の範囲の充填密度、(iii)約8〜約25mgの損失/100,000回転の範囲のEinlehner磨耗値、(iv)約0.7〜約1.2cc/gの範囲の総水銀圧入孔容積、及び(v)約70〜約99%の範囲のスズ融和性、を特徴とする表面積低減シリカ粒子を生成することができる。
全体的に、これらのプロセスの特徴(例えば、ベースシリカ粒子の任意の性質、表面積低減シリカ粒子、アルカリ金属ケイ酸塩及び鉱酸材料の任意の特性、工程(b)及び工程(c)が実施される条件など)は、独立して本明細書に記載され、これらの特徴は、任意の組み合わせで組み合わせて、開示されるプロセスを更に説明することができる。更に、別途記載のない限り、開示されるプロセスに列挙された工程のいずれかの前、最中、及び/又は後に、他のプロセス工程を実施することができる。加えて、開示されたプロセスのいずれかに従って生成された表面積低減シリカ粒子は、本開示の範囲内であり、本明細書に包含される。
ベース粒子−工程(a)
ベースシリカ粒子は、最終的なスズ融和性表面積低減粒子の特性を導く前駆体として機能する。ベースシリカ粒子は、表面積低減工程中にその上に堆積されるシリカ材料のための骨組みであり、したがって、正確な充填密度、中央粒径、粒径分布、及び総水銀圧入孔容積の選択は重要であり得る。ベースシリカ粒子の物理的特性が通常、例えば、歯磨剤用途で使用するために研磨性が高すぎるシリカ粒子をもたらす場合、結果として得られる表面積低減シリカ粒子もまた許容できない可能性がある。例えば、ベースシリカ粒子の粒径及び粒子充填密度が高すぎると、許容できない密度かつ研磨性の表面積低減シリカ粒子となる可能性がある。空孔(水銀圧入孔容積によって測定される場合)が少なすぎる大孔である場合、高密度及び許容できない研磨性の表面積低減シリカ粒子となる可能性がある。一般に、許容可能な表面積低減スズ融和性シリカ粒子を生成するために、正しいベースシリカ粒子が必要とされる。本発明と合致する好適なベースシリカ粒子は、以下に提供される性質又は特性のいずれか、及び任意の組み合わせで有することができる。
一態様では、ベースシリカ粒子は、約25〜約50lb/ft3、約25〜約45lb/ft3、約25〜約40lb/ft3、又は約30〜約45lb/ft3などの範囲のベース充填密度を有する。一態様では、ベースシリカ粒子はまた、約1〜約10μm、約2〜約8μm、約3〜約7μm、又は約3〜約6μmなどの範囲のベース中央粒径(d50)を特徴とすることができる。一態様では、ベースシリカ粒子のd95粒径は、約1〜約20μm、約2〜約20μm、約1〜約15μm、約5〜約20μm、又は約5〜約15μmの範囲内に収めることができる。一態様では、ベースシリカ粒子の総水銀圧入空孔容積は、約0.8〜約3cc/g、約0.8〜約2.5cc/g、約0.9〜約2.5cc/g、又は約0.9〜約2cc/gの範囲とすることができる。
これに限定されるものではないが、工程(a)におけるベースシリカ粒子は、約100〜約500m2/g、約150〜約350m2/g、約25〜約150m2/g、又は約25〜約100m2/gなどの範囲のBET表面積(ベースBET表面積)を有することができる。一般に、より高いBET表面積範囲が、以下に記載される連続的なループ反応器プロセスによって調製されるベースシリカ粒子に適用され、より低いBET表面積範囲が、以下に記載されるボール/ビーズミリング技術を用いて調製されたベースシリカ粒子に適用される。
加えて、本発明のある態様では、ベースシリカ粒子は、約60〜約125cc/100g、約70〜約110cc/100g、又は約80〜約115cc/100gの範囲の吸油率を有することができる。加えて又はあるいは、ベースシリカ粒子は、約60〜約130cc/100g、約70〜約110cc/100g、又は約80〜約135cc/100gの範囲の吸水率(AbC)を有することができる。
シリカ粒子の生成プロセスにおける工程(a)を参照すると、工程(a)における混合物のベースシリカ粒子は、沈降シリカ生成プロセスなどの任意の好適なプロセスによって任意の方法で生成することができる。本開示と合致するある態様では、ベースシリカ粒子は、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれる米国特許第8,945,517号及び同第8,609,068号に記載されているように、連続ループ反応器(例えば、1つ以上のループ反応器パイプの連続ループ)内にベースシリカ粒子を形成することを含むプロセスによって生成することができる。一般に、連続ループプロセスは、(a)鉱酸及びアルカリ金属ケイ酸塩を、液体媒体の流れを含むループ反応ゾーンに連続的に供給することであって、鉱酸及びアルカリ金属ケイ酸塩の少なくとも一部が反応して、ループ反応ゾーンの液体媒体中にシリカ生成物(例えば、ベースシリカ粒子)を形成する、供給することと、(b)液体媒体を、ループ反応ゾーンを通して連続的に再循環させることと、(c)ループ反応ゾーンから、シリカ生成物を含む液体媒体の一部を連続的に排出することと、を含む。典型的には、鉱酸及びアルカリ金属ケイ酸塩のループ反応ゾーンへの供給位置は異なっており、酸及びケイ酸塩の総供給速度は、シリカ生成物を含有する液体媒体の放出速度に比例し、多くの場合それに等しい。ループ反応ゾーン内の内容物の全て又は実質的には、例えば、約50体積%/分(毎分の再循環割合が内容物の全体積の半分となる)〜約1000体積%/分(毎分の再循環割合が内容物の全体積の10倍となる)、又は約75体積%〜約500体積%/分の範囲の速度で再循環される。
本開示に合致する別の態様では、工程(a)のベースシリカ粒子は、伝統的な沈降シリカ生成プロセスを使用して前駆体ベースシリカ粒子の反応湿潤塊を形成し、続いて、前駆体ベース粒子のスラリーを作製し、次いで、湿潤前駆体ベース粒子を本明細書に記載される所望のベースシリカ粒子パラメータにビーズ粉砕することによって形成されてもよい。例示的なプロセスは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第6,419,174号に記載されている。例えば、前駆体ベース粒子(水、硫酸ナトリウム、約6〜約8.5の温度、約80〜約98℃のpHを有する)は、ジャケット付き撹拌槽型反応器などのバッチ反応器内で生成することができる。反応器からのシリカ前駆体ベース粒子は、任意の好適な技術を使用して濃縮することができ、その例は、フィルタープレスを使用して、前駆体ベースシリカ粒子の反応湿潤塊を形成する。一般に、シリカ前駆体ベース粒子は、以下に提供される性質又は特性のいずれかを、任意の組み合わせで有し得る。一態様では、シリカ前駆体ベース粒子の中央粒径は、約10〜約60μm、又は約15〜約30μmなどの範囲内に収めることができる。加えて又はあるいは、シリカ前駆体ベース粒子は、約45〜約90cc/100g、又は約50〜約65cc/100gの範囲の吸油率を有することができる。加えて又はあるいは、シリカ前駆体ベース粒子は、約50〜約120cc/100g、又は約60〜約80cc/100gの範囲の吸水率(AbC)を有することができる。ビーズ粉砕の前に、シリカ前駆体ベース粒子のスラリーは、反応湿潤塊から作製される。次いで、前駆体ベース粒子は、任意の好適な粉砕媒体で、スラリー中でビーズ粉砕される。好適な粉砕媒体の代表的な例としては、ジルコニアビーズなどの様々なセラミックビーズが挙げられる。
上述のように、ベースシリカ粒子を調製するための連続ループ反応器プロセスは、任意の追加の処理を必要とせずに、好適な粒径性質を有するベースシリカ粒子の生成を可能にする。ベースシリカ粒子を調製するための他の技術は、バッチ反応器再循環ラインに取り付けられた高剪断装置を利用し、及び/又は表面積低減工程の前にシリカスラリーをビーズ粉砕する工程を必要とする。所望のベースシリカ粒子特性を達成するためにシリカスラリーをビーズ粉砕することを使用することができるが、この手法(例えば、表面積低減工程前の適切なビーズ粉砕効率のための固体の調整、それに続く、イオン強度の希釈及び調整)のために追加の処理工程が必要となる。Silverson高剪断ミキサーの手法では、小さくかつ狭い粒径分布を達成することは困難であり、過度の研磨粒子が得られる(実施例9〜17を参照されたい)。
表面積低減−工程(b)
本明細書に開示されるように、表面積低減工程は、ベースシリカ粒子内の小孔から生じる表面積が、大孔にも充填されることなく、かつ表面積低減シリカ粒子を高密度化することなく、選択的に充填されるように行われる。ベースシリカ粒子は、一般に、表面積低減工程中に使用するために、非凝集化されて提供される。非凝集化された粒子は、小孔の空孔が優先的に充填されることを可能にするためのアクセシビリティを提供するが、最終の表面積低減シリカ粒子は、好適な総水銀圧入孔容積及び充填密度を有する。対照的に、凝集した粒子の表面積低減は、中央粒径を大きくしかつ粒子充填密度を高くすることができる。
アルカリ金属ケイ酸塩及び鉱酸の添加速度、時間期間、pH、及び温度は、粒径を増加させることなく、又は密度を劇的に増加させることなく所望の表面積を達成するために、表面積低減工程中の制御変数である。以下の理論に束縛されるものではないが、表面積低減工程が、粒子核生成(すなわち、速すぎる)を選ぶ原料添加速度で実施されるとき、より高い表面積の新たなシリカ粒子が形成され、小孔の空孔が適切に充填されないと考えられる。また、表面積低減工程が短すぎる期間で行われるとき、小孔の空孔は十分に充填されない場合があり、ベースシリカ粒子の表面積は、スズイオンと融和するシリカ粒子を達成するのに十分に低減されない。また、表面積低減工程が長すぎる期間で行われるとき、小孔と大孔の空孔の両方が充填され、最終のシリカ粒子の粒径、充填密度、研磨性が増大する。したがって、表面積低減工程の詳細は、スズイオンと融和性のある低表面積シリカ粒子が生成されるかどうか、及びこれらの粒子が望ましい充填密度、粒径、及び磨耗性質を有するかどうかに影響を及ぼし得る。
工程(b)において、アルカリ金属ケイ酸塩及び鉱酸を、水、硫酸ナトリウム、及びベースシリカ粒子を含む混合物に、任意の好適な表面積低減条件又は本明細書に開示される任意の表面積低減条件で添加する。本発明の態様と合致して、アルカリ金属ケイ酸塩は、約0.2〜約0.8重量%/分の範囲の平均シリカ添加速度で、及び/又は約1.9重量%/分未満の最大シリカ添加速度で混合物に添加することができる。平均値は、添加されるベースシリカ粒子の重量(kg単位)から開始し、添加時間(分単位)で除算した後、表面積低減工程の終了時に生成される表面積低減シリカ粒子(kg単位)の合計量によって正規化することによって求められる。最大シリカ添加速度は、表面積低減工程における任意の5分間にわたる最大平均シリカ添加速度である。いくつかの態様では、アルカリ金属ケイ酸塩は、約0.25〜約0.7重量%、又は約0.3〜約0.55重量%の範囲の平均シリカ添加速度で混合物に添加することができる。加えて又はあるいは、最大シリカ添加速度は、約1.7重量%/分未満、約1.5重量%/分未満、約1.2重量%/分未満、約1重量%/分未満、又は約0.9重量%/分未満とすることができる。代表的な付加速度データを、以下の実施例で提供する。
好適なアルカリ金属ケイ酸塩の例示的かつ非限定的な例としては、ケイ酸ナトリウム、ケイ酸カリウム、又はこれらの混合物が挙げられ、好適な鉱酸の例示的かつ非限定的な例としては、硫酸、塩酸、硝酸、リン酸、又はこれらの混合物が挙げられる。例えば、アルカリ金属ケイ酸塩はケイ酸ナトリウムを含むことができ、鉱酸は硫酸を含むことができる。アルカリ金属ケイ酸塩及び鉱酸を混合物に添加するための特定の方法論は、まったく限定するわけでなく、例えば、アルカリ金属ケイ酸塩及び鉱酸は、これらの方法論の同時、連続的、交互、又は組み合わせにかかわらず、任意の順序で添加することができる。
工程(b)を実施することができる表面積低減条件は、本開示及び以下に提供する代表的な実施例を考慮して当業者によって容易に認識されるであろう。それでもなお、本発明のいくつかの態様では、工程(b)の表面積低減条件は、多くの場合、約75分〜約5時間、約75分〜約4時間、約90分〜約4時間、約2時間〜約5時間、又は約2時間〜約4時間の範囲の期間、約9.2〜約10.2、約9.3〜約10、又は約9.5〜約9.8の範囲のpH、及び約85〜約100℃、約90〜約100℃、又は約95〜約98℃の範囲の温度を含むことができる。
更に、表面積低減工程は、一般に、BET表面積がベースシリカ粒子のBET表面積より少なくとも約25%小さいBET表面積を有する表面積低減シリカ粒子を生成するのに十分な条件下で実施することができる。より多くの場合、表面積低減シリカ粒子は、ベースシリカ粒子のBET表面積よりも少なくとも約50%少ない、又は少なくとも約75%少ない、及びいくつかの態様では、少なくとも約80%小さい、少なくとも約90%少ない、少なくとも約95%少ない、少なくとも約97%少ない、又は少なくとも約99%少ない、BET表面積を有する。
予想外に、かつ有益に、表面積低減工程において、pH及び温度の正確な条件(鉱酸添加によって制御される)での正確な時間にわたるアルカリ金属ケイ酸塩の遅い添加速度が、BET表面積、充填密度、Einlehner磨耗値、総水銀圧入容積、及びスズ融和性によって特徴付けられる、予想外かつ有益な属性の組み合わせを有する表面積低減シリカ粒子をもたらし得ることが見出された。
pH調整−工程(c)
本明細書に開示されるプロセスにおけるpH調整工程の概括的な目的は、混合物に鉱酸のみを添加することによって、混合物(表面積低減シリカ粒子を含有する)のpHを約5〜約8.5の範囲内に調節することである。表面積低減工程の終了時において混合物中に存在する可溶性アルカリ金属ケイ酸塩はかなりの割合であるため、pH調整工程は、典型的には、最終のスズ融和性(及び表面積低減)シリカ粒子の空孔分布に対するいかなる影響も最小限に抑えるように注意深く制御される。いくつかの態様では、工程(c)における鉱酸の平均添加速度は、工程(b)における鉱酸の平均添加速度よりも75%を超えない量だけ大きいが、他の態様では、工程(c)における鉱酸の平均添加速度は、工程(b)における鉱酸の平均添加速度よりも、50%を超えない量だけ大きい、25%を超えない量だけ大きい、又は10%を超えない量だけ大きい。多くの場合、工程(c)における鉱酸の平均添加速度は、工程(b)における鉱酸の平均添加速度とほぼ同じであるか、又はそれ未満である。
以下の理論に束縛されるものではないが、pH調整工程中に酸速度が速すぎる場合、新たなシリカ粒子は、表面積低減シリカ粒子の表面積よりも表面積で形成され、シリカ粒子のBET表面積の全体的な増加をもたらす。以下の実施例のうちのいくつかでは、pH調整工程中により速い酸流速が使用され、小孔の空孔が増加する見込みがあった。しかしながら、CPC融和性については、このように酸速度が増加しても、形成されたより小さい孔にCPCがアクセスできそうになかったため、CPC融和性シリカ粒子の生成に有害とはならなかった。
これに限定されるものではないが、バッチの終わりにおける反応混合物のpHは、最終用途の歯磨剤及び他の用途における適合性のために、約5〜約8.5、場合によっては、約5.5〜約8、又は約6〜約8の範囲内に調整される。
pH調整工程の後、及び任意選択的に、本明細書に開示されるプロセスは、表面積低減シリカ粒子を分離するための濾過工程、表面積低減シリカ粒子を洗浄する洗浄工程、表面積低減シリカ粒子を乾燥させる乾燥工程(例えば、噴霧乾燥)、又は濾過、洗浄、及び乾燥工程の任意の組み合わせを、任意の好適な順序で実施されるように、更に含むことができる。
歯磨剤組成物
表面積低減シリカ粒子は、歯磨剤組成物などの口腔ケア組成物中で使用することができる。組成物は、スズイオン源及び研磨剤を含有することができる。表面積低減シリカ粒子は、歯磨剤に一般的に使用される研磨剤の代わりに、又は研磨剤と組み合わせて使用することができる。
口腔ケア組成物は、スズイオン源を含有することができる。スズイオン源は、フッ化スズ、塩化スズ二水和物、酢酸スズ、グルコン酸スズ、シュウ酸スズ、硫酸スズ、乳酸スズ、及び酒石酸スズからなる群から選択されるスズ塩とすることができる。スズイオン源は、フッ化スズ及び/又は塩化スズ二水和物である。組み合わせたスズ塩は、全組成物の約0.1重量%〜約11重量%の量で存在することができる。スズ塩は、典型的に組成物全量の約0.05重量%〜約7重量%、約0.1重量%〜約5重量%、約0.25重量%〜約3重量%、及び約0.5重量%〜約1.5重量%の量で存在する。配合物は、典型的には、全組成物中に約3,000ppm〜約15,000ppmのスズイオンの範囲である、フッ化スズ及び他のスズ塩により提供されるスズ濃度を含むことができる。歯磨剤は、0.454%のフッ化スズ及び/又は0.56%の塩化スズを含有することができる。歯磨剤組成物は、0.454%未満のフッ化スズ及び/又は0.56%未満の塩化スズを含有することができる。組成物は、塩化スズを含有しなくてもよい。スズ塩、特にフッ化スズ及び塩化スズを含有する歯磨剤は、本明細書にその全体が組み込まれる米国特許第5,004,597号(Majetiら)に記載されている。スズ塩の他の記載は、本明細書にその全体が組み込まれる、米国特許第5,578,293号(Prencipeらに発行)及び米国特許第5,281,410号(Lukacovicらに発行)に見られる。スズイオン源に加えて、Majetiら及びPrencipeらに記載の成分などの、スズを安定させるのに必要な他の成分を含んでもよい。
口腔用組成物は、生物学的に利用可能でかつ有効なフッ化物イオンを提供することができる可溶性フッ化物源を含むこともできる。可溶性フッ化物イオン源は、フッ化ナトリウム、フッ化スズ、フッ化インジウム、モノフルオロリン酸ナトリウム、フッ化アミン、フッ化銀、及びこれらの組み合わせからなる群から選択することができる。組成物は、フッ化スズを含有することができ、この成分は、ある/そのスズ源及びフッ化物源の両方として機能し得る。米国特許第2,946,725号(Norrisら、1960年7月26日発行)、及び同第3,678,154号(Widderら、1972年7月18日発行)は、このようなフッ化物源並びにその他のものを開示している。両特許は、参照によりそれらの全体が本明細書に組み込まれる。
本発明の組成物は、約50ppm〜約3500ppm、又は約500ppm〜約3000ppmの遊離フッ化物イオンを提供することができる可溶性フッ化物イオン源を含有してもよい。所望の量のフッ化物イオンを送達するために、フッ化物イオン源は、全口腔用組成物中に、口腔に送達される全組成物の約0.1重量%〜約5重量%、約0.2重量%〜約1重量%、又は約0.3重量%〜約0.60重量%)の量で存在してもよい。
口腔ケア組成物は、ポリマー表面活性剤(MSA)を含むことができる。
本明細書に記載の口腔ケア組成物に組み込むことができる高分子ミネラル表面活性剤としては、縮合リン酸化ポリマーなどの高分子電解質が挙げられる。ポリホスホネート、リン酸若しくはホスホネート含有モノマー若しくはポリマーと、エチレン性不飽和モノマー及びアミノ酸のような他のモノマーとのコポリマー、又はタンパク質、ポリペプチド、多糖、ポリ(アクリレート)、ポリ(アクリルアミド)、ポリ(メタクリレート)、ポリ(エタクリレート)、ポリ(ヒドロキシアルキルメタクリレート)、ポリ(ビニルアルコール)、ポリ(無水マレイン酸)、ポリ(マレエート)、ポリ(アミド)、ポリ(エチレンアミン)、ポリ(エチレングリコール)、ポリ(プロピレングリコール)、ポリ(ビニルアセテート)及びポリ(ビニルベンジルクロライド)のような他のポリマーとのコポリマー、カルボキシ置換ポリマー、及びこれらの混合物が挙げられる。好適なポリマー表面活性剤としては、米国特許第5,292,501号、同第5,093,170号、同第5,009,882号、及び同第4,939,284号(これら全てはDegenhardtら)に記載のカルボキシ置換アルコールポリマー、並びに米国特許第5,011,913号(Benedictら)のジホスホネート誘導体化ポリマーが挙げられる。好適な構造としては、アクリル酸又はメタクリル酸とホスホネートとのコポリマーが挙げられる。また、組成物は、ジホスホネート変性ポリアクリル酸を含むことができる。
好適なホスホネート含有ポリマーは、その全体が本明細書に組み込まれる、米国特許第5,980,776号(Zakikhaniら)に記載されている。
高分子ミネラル表面活性剤は、ポリリン酸塩であってもよい。ポリリン酸塩は一般に、主に直鎖構造に配置された2つ以上のリン酸分子からなると理解されているが、いくつかの環状誘導体が存在する場合もある。無機ポリリン酸塩としては、テトラポリリン酸塩及びヘキサメタポリリン酸塩などが挙げられる。非晶質ガラス状材料として、通常、テトラポリリン酸塩より大きいポリリン酸塩が発生する。組成物は、次式を有する直鎖状「ガラス状」ポリリン酸塩を含むことができる。
XO(XPO3)nX
式中、Xはナトリウム又はカリウムであり、nの平均は約6〜約125である。いくつかの実施例では、ポリリン酸塩は、SODAPHOS(n≒6)、Hexaphos(n≒13)、及びGlass H(n≒21)として商業的に知られているFMC Corporation(Philadelphia,Pennsylvania,USA)によって生成される。組成物は、ガラスHを含むことができる。
必要なミネラル界面剤の量は、スズを結合し、適切な抗微生物活性を可能にし、歯の着色汚れ及び配合物の収れん性を低減し、歯石低減が可能であると思われる、有効な量である。ミネラル表面活性剤の有効量は、典型的には、全口腔用組成物の約1重量%〜約35重量%、約2重量%〜約30重量%、約5重量%〜約25重量%、約6重量%〜約20重量%であろう。
口腔ケア組成物はまた、水性キャリアを含有することもできる。このような材料は、当該技術分野で周知であり、調製される組成物に望まれる物理的及び審美的特性に基づいて、当業者によって容易に選択される。水性キャリアは、典型的には口腔用組成物の約50重量%〜約99重量%、好ましくは約70重量%〜約98重量%、より好ましくは約90重量%〜約95重量%の濃度を包含する。
商業的に好適な口腔用組成物の調製に用いられる水は、好ましくは、イオン含量が少なく、有機不純物を含まないべきである。口腔用組成物が、平均鎖長が4以上のポリホスフェートを含む場合、このポリホスフェートを含有する組成物又は相は、より低濃度の水、一般的には約20%までの全水分を含むであろう。総水分含有量は、口腔用組成物の約2重量%〜約20重量%、約4重量%〜約15重量%、約5重量%〜約12重量%である。組成物は、より高い濃度の水、例えば、約10%〜約99%、約20%〜約95%、約20%〜約90%、約30%〜約80%、約40%〜約70%、約50%〜約60%などを有することができる。水の量は、添加された遊離水に加えて、ソルビトール、シリカ、界面活性剤溶液及び/又は着色溶液のような他の材料に伴って導入された遊離水を包含する。
本組成物は緩衝剤を含有してもよい。本明細書で使用するとき、緩衝剤とは、組成物のpHをpH約3.0〜pH約10の範囲に調整するために用いることができる剤を指す。口腔用組成物は、約3.0〜約7.0、約3.25〜約6.0、又は約3.5〜約5.5のpHを有することができる。口腔ケア組成物は、アルカリ性スラリーのpH、例えば約8超、約9超、又は約10超を有することができる。
緩衝剤としては、アルカリ金属水酸化物、炭酸塩、セスキ炭酸塩、ホウ酸塩、ケイ酸塩、リン酸塩、イミダゾール、及びこれらの混合物を挙げることができる。具体的な緩衝剤として、モノナトリウムリン酸塩、リン酸三ナトリウム、安息香酸ナトリウム、安息香酸、水酸化ナトリウム、水酸化カリウム、アルカリ金属炭酸塩、炭酸ナトリウム、イミダゾール、ピロリン酸塩、クエン酸、及び/又はクエン酸ナトリウムが挙げられる。緩衝剤としては、酢酸、酢酸ナトリウム、クエン酸、クエン酸ナトリウム、乳酸、安息香酸及び/又は安息香酸ナトリウムが挙げることができる。緩衝剤は、組成物の約0.1重量%〜約30重量%、約1重量%〜約10重量%、又は約1.5重量%〜約3重量%の濃度で存在することができる。
組成物は、ピロリン酸、トリポリリン酸、及び/又はポリアクリレートを含む合成アニオン性ポリマー、及び米国特許第4,627,977号(Gaffarら)に記載されているようなGantrez(商標)などの無水マレイン酸又は酸とメチルビニルエーテルとのコポリマー、並びにポリアミノプロパンスルホン酸(AMPS)を含み得る歯石予防剤を含むことができる。また、クエン酸亜鉛三水和物、EHDP及びAHPなどのジホスホネート、並びにポリアスパラギン酸及びポリグルタミン酸などのポリペプチド、並びにこれらの混合物も含まれる。
組成物は、表面積低減シリカに加えて磨耗性研磨材料を含むことができる。典型的な研削研磨剤としては、ゲル並びに沈降物を含むシリカ、アルミナ、オルトリン酸塩、ポリメタリン酸塩、及びピロリン酸塩を含むリン酸塩、並びにこれらの混合物が挙げられる。具体的な例としては、ジカルシウムオルトリン酸二水和物、ピロリン酸カルシウム、リン酸三カルシウム、ポリメタリン酸カルシウム、不溶性ポリメタリン酸ナトリウム、水和アルミナ、βピロリン酸カルシウム、炭酸カルシウム、並びに尿素及びホルムアルデヒドの粒子状縮合生成物などの樹脂性研磨剤材料、並びに参照により本明細書に組み込まれる米国特許第3,070,510号(Cooleyら、1962年12月25日発行)に開示のような他のものが挙げられる。研磨剤の混合物が使用されてもよい。口腔用組成物又は特定の相が、約4以上の平均鎖長を有するポリホスフェートを含む場合には、カルシウム含有研磨剤及びアルミナは、好ましい研磨剤ではない。最も好ましい研磨剤はシリカである。
組成物は、沈降シリカ、及び/又はシリカキセロゲルのようなシリカゲルとすることができ、米国特許第3,538,230号(Paderら、1970年3月2日発行)、及び同第3,862,307号(DiGiulio、1975年1月21日発行)に記載されており、両方とも参照により本明細書に組み込まれる。本発明の組成物に有用であり得るシリカ歯科用研磨剤の種類は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,340,583号(Wason、1982年7月29日発行)においてより詳細に記載されている。シリカ研磨剤はまた、米国特許第5,589,160号(Rice)、同第5,603,920号、同第5,651,958号、同第5,658,553号、及び同第5,716,601号に記載されており、参照により本明細書に組み込まれる。口腔用組成物中の全研磨剤濃度は、組成物の約0.1重量%〜約70重量%、約0.5重量%〜約65重量%、約2重量%〜60重量%、約6重量%〜約55重量%、及び同様のものとすることができる。口腔用組成物は、口腔用組成物の約10重量%〜約50重量%の研磨剤を含有することができる。
組成物は、組成物の約1重量%〜約50重量%、約3重量%〜約40重量%、約5重量%〜約35重量%、約5重量%〜約30重量%、約7重量%〜約27重量%、約10重量%〜約25重量%、約11重量%〜約20重量%、又は約13重量%〜約18重量%の表面積低減シリカ粒子を含むことができる。組成物は、組成物の約1重量%〜約25重量%、約3重量%〜約20重量%、又は約5重量%〜約15重量%の表面積低減シリカ粒子を含有することができる。
組成物は、過酸化物源を含んでもよい。過酸化物源は、過酸化水素、過酸化物カルシウム、過酸化尿素、及びこれらの混合物からなる群から選択し得る。本発明の組成物は、口腔用組成物の約0.01重量%〜約10重量%、約0.1重量%〜約5重量%、約0.2重量%〜約3重量%、又は約0.3重量%〜約0.8重量%の過酸化物源を含有してもよい。
本発明はアルカリ金属重炭酸塩、例えば重炭酸ナトリウムもまた包含してよい。本発明の組成物は、口腔用組成物の約0.5重量%〜約50重量%、約0.5重量%〜約30重量%、約2重量%〜約20重量%、又は約5重量%〜約18重量%のアルカリ金属重炭酸塩を含有してもよい。
組成物は、カルボキシビニルポリマー、カラギーナン、ヒドロキシエチルセルロース、並びにカルボキシメチルセルロースナトリウム及びヒドロキシエチルセルロースナトリウムなどのセルロースエーテルの水溶性塩などの増粘剤を含むことができる。カラヤゴム、キサンタンガム、アラビアゴム、及びトラガカントゴムのような、天然ゴムも使用することができる。更に質感を改善するために、コロイド状ケイ酸アルミニウムマグネシウム、又は超微粒子状シリカを、増粘剤の一部として使用できる。増粘剤は、口腔用組成物の約0.1重量%〜約15重量%の量で使用できる。
口腔ケア組成物は、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、キシリトール、及び他の食用多価アルコールを含み得る湿潤剤を含むことができる。組成物は、口腔用組成物の約0重量%〜70重量%、又は約15重量%〜55重量%の湿潤剤を含有することができる。
本発明の組成物は、界面活性剤も含んでもよい。界面活性剤は、アニオン性、非イオン性、両性、双極性イオン性、カチオン性、又はこれらの混合であってもよい。本明細書で有用なアニオン性界面活性剤としては、アルキルラジカルに8個〜20個の炭素原子を有するアルキルサルフェートの水溶性塩(例えば、アルキル硫酸ナトリウム)、及び8個〜20個の炭素原子を有する脂肪酸のスルホン化モノグリセリドの水溶性塩が挙げられる。
ラウリル硫酸ナトリウム及びココナツモノグリセリドスルホン酸ナトリウムは、この種類のアニオン性界面活性剤の例である。他の好適なアニオン性界面活性剤は、ラウロイルサルコシン酸ナトリウム、タウレート、ラウリルスルホ酢酸ナトリウム、ラウロイルイセチオン酸ナトリウム、ラウレスカルボン酸ナトリウム及びドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムのようなサルコシネートである。陰イオン性界面活性剤の混合物も使用することができる。多数の好適なアニオン性界面活性剤が、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第3,959,458号(Agricolaら、1976年5月25日発行)に開示されている。本発明の組成物に用いることができる非イオン性界面活性剤は、アルキレンオキシド基(本質的には親水性)と、本質的には脂肪族又はアルキル−芳香族であってもよい有機疎水性化合物との縮合によって生成される化合物として広く定義できる。適した非イオン性界面活性剤の例としては、ポロキサマー(商品名Pluronicとして販売)、ポリオキシエチレン、ポリオキシエチレンソルビタンエステル(商標名Tweensとして販売)、ポリオキシル40硬化ヒマシ油、脂肪族アルコールエトキシレート、アルキルフェノールのポリエチレンオキシド縮合物、プロピレンオキシド及びエチレンジアミンの反応生成物とエチレンオキシドの縮合から得られる生成物、脂肪族アルコールのエチレンオキシド縮合物、長鎖第三級アミンオキシド、長鎖三級ホスフィンオキシド、長鎖ジアルキルスルホキシド、及びこのような物質の混合物を挙げることができる。非イオン性界面活性剤ポロキサマー407を使用することができる。本発明において有用な両性界面活性剤は、脂肪族第二級及び第三級アミンの誘導体として広く記載されることができ、その際、脂肪族ラジカルは線状又は分岐状であることができ、脂肪族置換基の1つは約8〜約18個の炭素原子を含有し、1つはアニオン性水溶性基、例えばカルボキシレート、スルホネート、サルフェート、ホスフェート、又はホスホネートを含有する。他の好適な両性界面活性剤はベタイン、特に、コカミドプロピルベタインである。両性界面活性剤の混合物も使用できる。好適な非イオン性及び両性界面活性剤の多くは、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる米国特許第4,051,234号(Gieskeら、1977年9月27日発行)に開示されている。本発明の組成物は、典型的には、1つ以上の界面活性剤を各々が組成物の約0.25重量%〜約12重量%、約0.5重量%〜約8重量%、又は約1重量%〜約6重量%の濃度で含む。
二酸化チタンもまた本発明の組成物に添加されてもよい。二酸化チタンは、一般に、組成物の約0.25重量%〜約5重量%を含むことができる。
着色剤もまた、本発明の組成物に添加されてもよい。着色剤は、水性溶液、例えば1%の着色剤水溶液の形態であってもよい。着色溶液は、一般に組成物の約0.01重量%〜約5重量%を構成する。
風味剤系も組成物に添加できる。好適な風味成分としては、冬緑油、ペパーミント油、スペアミント油、クローブバッド油、メントール、アネトール、メチルサリチレート、ユーカリプトール、カッシア、1−メンチルアセテート、セージ、オイゲノール、パセリ油、オキサノン、α−イリソン、マジョラム、レモン、オレンジ、プロペニルグエトール、桂皮、バニリン、エチルバニリン、ヘリオトロピン、4−シス−ヘプテナール、ジアセチル、メチル−パラ−第三ブチルフェニルアセテート及びこれらの混合物が挙げられる。清涼剤も風味剤系の一部であってもよい。本組成物に好ましい清涼剤は、N−エチル−p−メンタン−3−カルボキサミド(商業的に「WS−3」として知られる)のようなパラメンタンカルボキシアミド剤及びこれらの混合物である。風味剤系は、一般に組成物中で、組成物の約0.001重量%〜約5重量%の濃度で用いられる。
甘味剤を組成物に添加することができる。これらは、サッカリン、デキストロース、スクロース、ラクトース、キシリトール、マルトース、果糖、アスパルテーム、シクラミン酸ナトリウム、D−トリプトファン、ジヒドロカルコン、アセスルファム、及びこれらの混合物を包含する。様々な着色剤もまた、本発明中に組み込まれてもよい。甘味剤及び着色剤は、一般に練り歯磨きに、組成物の約0.005重量%〜約5重量%の濃度で用いられる。
本発明は、抗微生物効果を提供するため、第一スズに加えて、他の剤もまた包含してもよい。かかる抗微生物剤に包含されるのは、ハロゲン化ジフェニルエーテル、フェノール及びその同族体を包含するフェノール化合物、モノアルキル及びポリアルキル並びに芳香族ハロフェノール、レゾルシノール及びその誘導体、ビスフェノール化合物及びハロゲン化サリチルアニリド、安息香酸エステル及びハロゲン化カルバニリドのような非水溶性非カチオン性抗微生物剤である。水溶性抗微生物剤には、とりわけ四級アンモニウム塩及びビス−ビクアニド塩(bis-biquanide salts)が挙げられる。トリクロサンモノホスフェートは、補助的な水溶性抗微生物剤である。四級アンモニウム剤には、四級窒素上の置換基のうちの1つ又は2つが炭素原子約8〜約20個、典型的には約10〜約18個の炭素鎖長(典型的にはアルキル基)を有する一方、残りの置換基(典型的にはアルキル基又はベンジル基)は、炭素原子約1〜約7個などの、より少ない炭素原子数、典型的にはメチル基又はエチル基を有するものが挙げられる。臭化ドデシルトリメチルアンモニウム、塩化テトラデシルピリジニウム、臭化ドミフェン、塩化N−テトラデシル−4−エチルピリジニウム、臭化ドデシルジメチル(2−フェノキシエチル)アンモニウム、塩化ベンジルジメチルステアリルアンモニウム、塩化セチルピリジニウム、四級化5−アミノ−1,3−ビス(2−エチル−ヘキシル)−5−メチルヘキサヒドロピリミジン、塩化ベンザルコニウム、塩化ベンゼトニウム及び塩化メチルベンゼトニウムは、典型的な四級アンモニウム抗菌剤の代表例である。他の化合物は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第4,206,215号(Bailey、1980年6月3日発行)に開示されるビス[4−(R−アミノ)−1−ピリジニウム]アルカンである。ビスグリシン酸銅、グリシン酸銅、クエン酸亜鉛、及び乳酸亜鉛のようなその他の抗微生物剤も包含されてもよい。エンドグリコシダーゼ、パパイン、デキストラナーゼ、ムタナーゼ、及びこれらの混合物を含む酵素も有用である。こうした剤は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第2,946,725号(Norrisら、1960年7月26日)、及び同第4,051,234号(Gieskeら)に開示されている。具体的な抗微生物剤としては、クロルヘキシジン、トリクロサン、トリクロサンモノホスフェート、及びチモールのような風味油が挙げられる。トリクロサン及びその他のこの種類の剤は、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第5,015,466号(Parran,Jrらに発行)及び同第4,894,220号(Nabiらに発行)に開示されている。これらの剤は、口腔用組成物の約0.01重量%〜約1.5重量%の濃度で存在してもよい。
抗微生物効果はまた、ホップ及びその抽出物を含む植物抽出物、ホノキオール及びモクレンを含むコウボクエキス、他の植物油及び精油、並びにこれらの組み合わせを含む天然源から送達することもできる。
口腔用組成物は、虫歯、歯肉炎、歯垢、過敏症、歯石、染色、及び酸浸食から保護するのを助けることができ、また、ホワイトニング効果及び爽快感も提供することができる。処理方法は、スズイオン源及び表面積低減シリカ粒子を含有する口腔用組成物を調製することと、組成物を対象者に投与することと、を含む。対象者への投与は、口腔用組成物を、歯磨剤でのブラッシング又は歯磨剤スラリーでのすすぎによって、対象者の歯の表面に接触させることと定義されてもよい。投与は、局所口腔用ゲル、口内洗浄剤、義歯製品、マウススプレー、経口錠剤、薬用キャンディー、又はチューインガムを歯の表面に接触することによるものでもよい。対象者は、その歯の表面が口腔用組成物に接触する、任意のヒト又は下等動物であってもよい。
以下の実施例Aは、表面積低減シリカ粒子(シリカ)を含有する水性歯磨剤配合物を示す。
1ソルビトール溶液USPは、70%ソルビトールを含有する水溶液である。
2サッカリンナトリウムUSP顆粒、高水分は、最大14%の水を含有する。
3Ashland(登録商標)、Wilmington,Delaware,USAから入手可能
実施例Aを以下のように調製した。別個の容器では、ヒドロキシエチルセルロース(hydroxyethyl cellulose、HEC)を風味剤に分散させ、混合物が均質に見えるまで混合した。次に、ジャケット付き混合槽を約30℃に設定し、ソルビトールの第1の部分を漕に添加した。次に、HEC/風味ブレンドを添加し、撹拌及び均質化を行い、続いてソルビトールの第2の部分と水を添加し、均質化した。次いで、サッカリン、フッ化スズ、グルコン酸ナトリウム、キサンタンガム、及びカラギーナンを別個の容器内で混合し、次いでこれらの粉末を容器に添加し、均質化した。均質化が完了した後、撹拌器を停止し、真空を解除した。次いで、乳酸亜鉛脱水和物、Gantrez(商標)S−95及びキシリトールを容器に添加し、撹拌及び均質化し、次いで混合物を脱気した。次いで、シリカを混合物に添加し、混合物を混合し、脱気した。次いで、ラウリル硫酸ナトリウムを容器に添加し、混合物を可能な限りの最大真空で撹拌した。次いで、水酸化ナトリウムを容器に添加し、真空下で混合した。混合が完了した後、バッチを均質化し、次いで混合し、脱気した。真空を解除し、実施例Aを形成した。
以下の実施例Bは、表面積低減シリカ粒子(シリカ)を有する非水性歯磨剤配合物を示す。
4ICL Performance Products、St.Louis,Missouri,USAから入手可能
実施例Bを以下のように調製した。グリセリンを予め秤量し、容器に加えた。ホモジナイザーで、キサンタンガム及びカラギーナンを容器に添加し、均質化した。次いで、ラウリル硫酸ナトリウム溶液を容器に添加し、撹拌し、均質化する。次いで、撹拌を停止し、真空を解除し、容器の蓋を開き、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、残りのグリセリン、及び色及び風味剤を容器に添加し、蓋を閉じ、撹拌拌器及び真空を再開した。次いで、シリカを容器に添加し、混合した。次に、サッカリン、乳酸亜鉛、フッ化スズ、及びグルコン酸ナトリウムを容器に添加し、均質化した。次に、ヘキサメタリン酸ナトリウム及びリン酸三ナトリウムを容器に添加し、混合物を可能な限りの最大真空で混合する。5分後、撹拌を停止し、真空を解除し、蓋を持ち上げ、リン酸三ナトリウムを加え、蓋を閉じ、撹拌器及び真空を復元し、混合物を真空下で混合した。最後に、生成物を混合し、可能な限りの最大真空で少なくとも5分間脱気した。次いで、実施例Bを生成物排出弁から排出した。
本発明は、以下の実施例によって更に例示され、これは、本発明の範囲に制限を課すものとして解釈されるべきではない。本明細書の説明を読んだ後に、本発明の趣旨又は添付の特許請求の範囲の範疇から逸脱することなく、それらの様々な他の態様、修正、及び均等物が、当業者に想到され得る。
本明細書に開示されるBET表面積及び空孔容積(総水銀圧入孔容積)を、Micromeritics TriStar II 3020 V1.03で、それぞれ、Brunaurら、J.Am.Chem.Soc.,60,309(1938)のBET窒素吸着法、及びHalsey Faas Correction,Halsey,G.D.,J.Chem.Phycs.(1948),16,pp.931によるBJH脱着等温線を用いて決定し、かつそのような技術は当業者に周知である。
本明細書に開示されるCTAB表面積を、シリカ表面上のCTAB(セチルトリメチルアンモニウムブロミド)の吸収によって決定し、過剰分を遠心分離によって分離し、界面活性剤電極を用いてラウリル硫酸ナトリウムで滴定することによってその量を決定した。具体的には、約0.5グラムのシリカ粒子を、100mLのCTAB溶液(5.5g/L)を有する250mLビーカーに入れ、電気撹拌プレート上で1時間混合した後、10,000RPMで30分間遠心分離した。1mLの10% Triton X−100を、100mLビーカー中の5mLの澄明な上澄みに添加した。0.1NのHClでpHを3〜3.5に調整し、界面活性剤電極(Brinkmann SUR1501−DL)を使用して、0.01Mのラウリル硫酸ナトリウムで試料を滴定し、終点を決定した。
中央粒径(d50)は、試料の50%がより小さいサイズを有し、試料の50%がより大きいサイズを有する粒径を指す。中央粒径(d50)、平均粒径(平均)、d90、及びd95を、Horiba LA 300器具を使用してレーザー回折法によって決定した。(湿潤)スラリーとして水に投入したベースシリカ粒子を以外の乾燥粒子を、分析のために、器具に送った。
注入密度及び充填密度については、20グラムの試料を、平坦なゴム底を有する250mLのメスシリンダーに入れた。初期の体積を記録して使用し、使用した試料の重量に分割することによって注入密度を計算した。次いで、シリンダーをタップ密度マシン上に配置し、そこで60RPMで、カム上で回転させた。カムは、試料体積が一定になるまで、典型的には15分間、シリンダーを1秒当たり5.715cmの距離まで上昇及び降下させるように設計されている。この最終の体積を記録して使用し、使用した試料の重量に分割することによって充填密度を計算する。
Einlehner磨耗値は、シリカ粒子の硬度/磨耗性の尺度であり、参照により本明細書に組み込まれる米国特許第6,616,916号に詳細に記載されており、以下のようにして一般的に使用されるEinlehnerAT−1000磨耗試験機を伴う。(1)長網黄銅ワイヤスクリーンを計量し、一定の時間にわたって10%水性シリカ懸濁液の作用に曝露する。(2)次いで、磨耗量を、100,000回転当たりの長網ワイヤスクリーンからの黄銅のミリグラム損失(mg損失/100,000回転)として決定する。
CPC融和性(%)を以下のように決定した。27.00グラムのCPC(塩化セチルピリジニウム)の0.3%溶液を、試験されるシリカの3.00gの試料に添加した。シリカを105℃〜150℃で2%以下の含水量まで予め乾燥させ、5%のpHが5.5〜7.5であることを確実にするために試料のpHを測定した。混合物を10分間振盪した。加速経時劣化試験は、140℃で1週間試験試料の撹拌を必要とする。撹拌が完了した後、試料を遠心分離し、5mLの上澄みを0.45μmのPTFEミリポアフィルターに通し、廃棄した。次いで、更なる2.00gの上澄みを、同じ0.45mμのPTFEミリポアフィルターに通した後、38.00gの蒸留水を含有するバイアルに添加した。混合後、試料のアリコートをキュベット(メチルメタクリレート)に入れ、U.V.吸光度を268nmで測定した。水を対照として用いた。CPC融和性%を、この手順で調製したCPC標準溶液の吸光度を、シリカを添加しなかったことを除いてこの手順によって調製されたCPC標準溶液の吸光度を百分率として表すことによって決定した。
スズ融和性(%)は、以下のように決定された。431.11gの70%ソルビトールと、63.62gの脱酸素脱イオン水と、2.27gの塩化スズ二水和物と、3.00gのグルコン酸ナトリウムとを含有する原液を調製した。試験されるシリカ試料6.00gを含有する50mL遠心管に34.00gの原液を添加した。遠心管を5RPMで回転ホイール上に置き、40℃で1週間劣化した。劣化後、遠心管を12,000RPMで10分間遠心分離し、上澄み中のスズ濃度をICP−OES(誘導結合プラズマ光学発光分光計)により測定した。スズ融和性を、同じ手順によって調製した溶液のスズ濃度の百分率として試料のスズ濃度を表すが、シリカを添加しないで測定した。
吸油率値を、亜麻仁油(粒子100g当たりに吸収されたCC油)を使用して、ASTM D281に記載の擦り消し(rub-out)方法に従って測定した。一般に、より高い吸油率の値は、より高い構造としても記載される、より高い密度の大孔空孔を有する粒子を示す。
吸水率値は、C.W.Brabender Instruments,Inc製のAbsorptometer「C」トルクレオメーターで測定した。シリカ試料のカップの約1/3をAbsorptometerの混合室に移し、150RPMで混合した。次いで、水を6mL/分の速度で加えて、粉末を混合するために必要なトルクを記録した。粉末によって水が吸収されると、トルクは、粉末が自由流動からペーストに変質する際に最大に達する。次いで、最大トルクに達したときに加えられた水の総体積を、100gの粉末によって吸収され得る水の量に標準化した。粉末は、到着ベース(事前に乾燥されていない)として使用されたため、粉末の自由水分値を使用して、以下の等式によって「水分補正された水AbC値」を算出した。
Absorptometerは、ASTM D 2414法B及びC及びASTM D 3493準拠のカーボンブラックの油数を決定するために一般的に使用される。
本明細書に開示されるpH値(5%pH)は、pHメーターを使用して、脱イオン水中の5重量%の固形分を含有する水性系で測定した。
シリカ試料の325メッシュ残渣量(重量%)を、44マイクロメートル又は0.0017インチの開口(ステンレス鋼ワイヤクロス)を用いて米国標準ふるいNo.325を利用して、10.0グラムの試料を0.1グラム単位で1クォートHamiltonミキサー(モデルNo.30)のカップに計量し、約170mLの蒸留水又は脱イオン水を添加し、スラリーを少なくとも7分間撹拌することによって測定した。混合物を、325メッシュスクリーン上に移し、スプレーヘッドをスクリーンから約4〜6インチに保持した状態で、水を20psigの圧力で2分間スクリーン上に直接噴霧した。次いで、残留する残渣物を時計皿に移し、オーブン内で15分間150℃で乾燥させ、次いで冷却し、分析天秤で秤量した。
PCR(ペリクル洗浄比)洗浄値は、「In Vitro Removal of Stain with Dentifrice」、G.K.Stookey,T.A.Burkhard and B.R.Schemerhorn,J.Dental Research,61,1236〜9,1982に記載のPCR試験をわずかに修正したバージョンによって決定した。修正されたペリクル洗浄比試験を使用することにより、インビトロで洗浄を評価した。この試験は、以下の修正を伴った、Stookeyらによって記載されたものと同一であった。(1)染色フィルムの適用前に、透明な人工的ペリクル膜をウシのチップに適用した。(2)フィルム適用中の放射加熱ではなく、溶液加熱を使用した。(3)ブラシストロークの数を800ストロークまで減らした。(4)スラリー濃度を水3部に対し歯磨剤1部とした。試験を少なくとも3回繰り返し、平均PCRを得るために平均値を計算した。
放射性象牙質研磨(RDA)値を、国際標準化機構(ISO)11609:2010(E)付属書Bによって決定した。試験を少なくとも3回繰り返し、平均RDAを得るために平均値を計算した。
抽出可能スズイオン及び抽出可能亜鉛イオン試験方法を使用して、誘導結合プラズマ発光分光法を用いて上澄み(extractable stannous ion concentration in supernatant、ESCS)中の抽出可能スズイオン濃度及び上澄み(extractable zinc ion concentration in supernatant、EZCS)中の抽出可能亜鉛イオン濃度を決定した。本発明の目的のために、本方法によって測定される任意のスズは、スズイオン(Sn2+)の形態であると考えられ、本方法によって測定される任意の亜鉛は、可溶性亜鉛イオンの形態であると考えられる。スズ及び亜鉛の両方に1点外部標準較正を使用し、試料及び標準の両方にガリウム内部標準を使用する。完全な歯磨剤組成物中の不溶物の比率(w/w)が既知である場合、全組成物中の抽出可能スズイオン濃度(extractable stannous ion concentration in full composition、ESCFC)及び全組成物中の抽出可能亜鉛イオン濃度(extractable zinc ion concentration in full composition、EZCFC)も決定される。
歯磨剤の管(又は容器)の1つを、1500rpmで120秒間、実験室SpeedMixer(DAC250、Flacktek,Inc.又は同等物など)で均質化する。2.00gの均質化された試料及び6.00gの脱イオン水を、10個のガラスビーズ(直径4mm)を含有する遠心管(全試料体積に対して適切にサイズ決めされた)に添加することによって、水3質量部に対し歯磨剤1質量部のスラリーを調製する。試料をボルテックスミキサーで、1200rpmで60分間混合する。得られたスラリーを直ちに21,000RCFで10分間遠心分離する。遠心分離の5分以内に、遠心分離から試料管を取り出す。上澄みを15mLのスクリューキャップ試料管にデカントする。輪郭がはっきりした液体/固体界面を有さない試料では、任意のゼラチン状又は遷移層が、存在する任意の遠心分離と共に遠心チューブ内に留まるように、上澄みの最大量をデカントする。
デカントされた上澄みを手で激しく振盪することによってよく混合する。1つのアリコート(約0.5g、ただし正確に±0.001g以内に記録された質量)を50mLの円錐状ポリプロピレン管に移す。この管に、2.5mLの濃硝酸(約70% w/w)及び2.5mLの濃塩酸(約35% w/w)を添加する。試料管をポリプロピレン時計皿で覆い、90℃で30分間、円錐状ポリプロピレン管(DigiPrep,SCP SCIENCEなど)に対して適切にサイズ決めされた予熱したホットブロックダイジェスター内に配置する。次いで、時計皿を5mL未満の脱イオン水で3回すすぎ、すすぎ液を試料管に加える。内部標準として、2.00mLの100μg/mLガリウム標準(Inorganic Ventures又は同等物から入手可能なものなど)を管に送達し、管の総体積を脱イオン水で50mLにする。
スズ及び亜鉛標準溶液をそれぞれ、内部標準として4.00ppmガリウムを用いた5%(v/v)濃硝酸及び5%(v/v)濃塩酸の酸マトリックス中の市販の原液(Inorganic Ventures又は同等物から入手可能なものなど)を使用して、10.0ppmで調製する。
標準及び試料を、クロスフローネブライザー及びダブルパススプレーチャンバ(Gem tipクロスフローネブライザー、Perkin Elmer,Inc.又は同等物)、又は拡張平行路ネブライザー(MiraMist,Glass Expansion又は同等物など)ネブライザー及びTraceyサイクロン噴霧チャンバ(Glass Expansionから入手可能なもの又は同等物など)を備えた、デュアルビュー誘導結合プラズマ光学発光分光計(Optima 8300 ICP−OES、Perkin Elmer,Inc.又は同等物)を用いて分析する。ICP−OESシステムを、最大Mg II(280nm)/Mg I(285nm)比に対して最適化する。スズを、軸方向モードで189.9nmで測定する。亜鉛を、径方向モードで213.8nmで決定する。ガリウムを、417.2nmで軸方向及び径方向の両方のモードで決定する。スズ及び亜鉛の定量化を、内部標準としてガリウムを用いて10ppmで調製された1点検量線を使用して実施する。
ICP−OES試料分析から、上澄み中の抽出可能スズイオン濃度(μg/g)は以下から算出される。
ICP−OES試料分析から、上澄み中の抽出可能亜鉛イオン濃度(μg/g)は以下から算出される。
ESCS及びEZCSが、μg/g単位で3つの有意な図に報告される。
歯磨剤は、多くの場合、シリカ、チタニア、雲母、セチルアルコール、及びステアリルアルコールなどの化合物を含むがこれらに限定されない、本質的に水に不溶性の粒子(「不溶物」)を含有する。完全な歯磨剤組成物中の不溶物の比率(w/w)が既知である場合、全組成物(ppm)中の抽出可能スズイオン濃度(w/w)は、以下を介して算出される。
ESCFC[ppm]=(4−完全な式中の不溶性分率)×ESCS
完全な歯磨剤組成物中の不溶物の比率(w/w)は既知である場合、全組成物(ppm)中の抽出可能亜鉛イオン濃度(w/w)は、以下を介して算出される。
EZCFC[ppm]=(4−完全な式中の不溶性分率)×EZCS
ESCFC及びEZCFCは、ppm単位で3つの有意な図に報告される。
抽出可能スズイオン濃度の%は、組成物を標準的な不透明な歯磨剤管に40℃で30日間保存し、ESCFCを測定し、次いでその値を組成物中の総理論スズ濃度で除算し、100を乗じる(%として表す)。
(実施例1〜8)
低BET表面積を有する比較シリカ粒子
表Iに、低BET表面積を有する比較シリカ材料のある特性をまとめる。低BET表面積にもかかわらず、これらのシリカ材料は、低CPC融和性、高Einlehner磨耗、高総水銀圧入孔容積、高CTAB表面積、高吸油率、高325メッシュ残渣量、及び/又は高充填密度から選択される1つ以上の特性が欠如している。
(実施例9〜17)
Silverson法により低BET表面積を有して生成されたシリカ粒子
実施例9〜17は、低BET表面積を有して生成されたが、実施例1〜8に記載の欠如の一部を改善するために、ケイ酸塩添加が完了した後のpHを低下させるために使用された酸添加速度を、バッチの表面積低減工程中に使用されたものと同じ速度に維持した。これは、小孔から生じる空孔の量を低減させる試みで行われた。
実施例9では、38Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を反応器に加え、50RPMで撹拌及び80L/分で再循環しながら95℃に加熱した。反応器の再循環ラインに取り付けられたSilverson高剪断インラインミキサーを3600RPMで運転させた。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ8.1L/分及び3.6L/分で添加した。48分後、Silversonインラインミキサーを停止し、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)を2.3L/分及び1.2L/分に減らした。この間、pHを9.7(+/−0.2)範囲に維持した。必要に応じて、酸速度を調整して、所望のpHを維持した。198分(合計)経過した後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、1.2L/分で硫酸(11.4%)の流れを継続させてpHを5に調整した。次いで、バッチをpH5.0(+/−0.2)で20分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例10では、38Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を反応器に添加し、50RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。反応器の再循環ラインに取り付けられたSilverson高剪断インラインミキサーを3600RPMで運転させた。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ8.1L/分及び3.6L/分で添加した。48分後、Silversonインラインミキサーを停止し、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)を2.3L/分及び1.2L/分に減らした。この間、pHを9.7(+/−0.2)範囲に維持した。必要に応じて、酸速度を調整して、所望のpHを維持した。198分(合計)経過した後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、1.2L/分で硫酸(11.4%)の流れを継続させてpHを5に調整した。次いで、バッチをpH5.0(+/−0.2)で20分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。次いで、シリカスラリーを、硫酸を添加して5.0(+/−0.2)にpH調整した後、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例11では、38Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を反応器に加え、50RPMで撹拌及び80L/分で再循環しながら95℃に加熱した。反応器の再循環ラインに取り付けられたSilverson高剪断インラインミキサーを3600RPMで運転させた。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ8.1L/分及び3.6L/分で添加した。48分後、Silversonインラインミキサーを停止し、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)を2.3L/分及び1.2L/分に減らした。この間、pHを9.7(+/−0.2)範囲に維持した。必要に応じて、酸速度を調整して、所望のpHを維持した。168分(合計)経過した後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、1.2L/分で硫酸(11.4%)の流れを継続させてpHを5に調整した。次いで、バッチをpH5.0(+/−0.2)で20分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例12では、38Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を反応器に加え、50RPMで撹拌及び80L/分で再循環しながら95℃に加熱した。反応器の再循環ラインに取り付けられたSilverson高剪断インラインミキサーを3600RPMで運転させた。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ8.1L/分及び3.6L/分で添加した。48分後、Silversonインラインミキサーを停止し、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)を2.3L/分及び1.2L/分に減らした。この間、pHを9.7(+/−0.2)範囲に維持した。必要に応じて、酸速度を調整して、所望のpHを維持した。138分(合計)経過した後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、1.2L/分で硫酸(11.4%)の流れを継続させてpHを5に調整した。次いで、バッチをpH5.0(+/−0.2)で20分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例13では、38Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を反応器に加え、50RPMで撹拌及び80L/分で再循環しながら95℃に加熱した。反応器の再循環ラインに取り付けられたSilverson高剪断インラインミキサーを3600RPMで運転させた。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ8.1L/分及び3.6L/分で添加した。48分後、Silversonインラインミキサーを停止し、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)を2.3L/分及び1.2L/分に減らした。この間、pHを9.7(+/−0.2)範囲に維持した。必要に応じて、酸速度を調整して、所望のpHを維持した。108分(合計)経過した後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、1.2L/分で硫酸(11.4%)の流れを継続させてpHを5に調整した。次いで、バッチをpH5.0(+/−0.2)で20分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例14では、38Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を反応器に加え、50RPMで撹拌及び80L/分で再循環しながら95℃に加熱した。反応器の再循環ラインに取り付けられたSilverson高剪断インラインミキサーを3600RPMで運転させた。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ8.1L/分及び3.6L/分で添加した。48分後、Silversonインラインミキサーを停止し、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)を2.3L/分及び1.2L/分に減らした。この間、pHを9.7(+/−0.2)範囲に維持した。必要に応じて、酸速度を調整して、所望のpHを維持した。78分(合計)経過した後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、1.2L/分で硫酸(11.4%)の流れを継続させてpHを5に調整した。次いで、バッチをpH5.0(+/−0.2)で20分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例15では、38Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を反応器に加え、50RPMで撹拌及び80L/分で再循環しながら95℃に加熱した。反応器の再循環ラインに取り付けられたSilverson高剪断インラインミキサーを3600RPMで運転させた。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ8.1L/分及び3.6L/分で添加した。48分後、Silversonインラインミキサーを停止し、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)を2.3L/分及び1.2L/分に減らした。この間、pHを9.7(+/−0.2)範囲に維持した。必要に応じて、酸速度を調整して、所望のpHを維持した。63分(合計)経過した後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、1.2L/分で硫酸(11.4%)の流れを継続させてpHを5に調整した。次いで、バッチをpH5.0(+/−0.2)で20分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例16では、38Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を反応器に加え、50RPMで撹拌及び80L/分で再循環しながら95℃に加熱した。反応器の再循環ラインに取り付けられたSilverson高剪断インラインミキサーを3600RPMで運転させた。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ8.1L/分及び3.6L/分で添加した。48分後、Silversonインラインミキサーを停止し、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)を2.3L/分及び1.2L/分に減らした。この間、pHを9.7(+/−0.2)範囲に維持した。必要に応じて、酸速度を調整して、所望のpHを維持した。198分(合計)経過した後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、1.2L/分で硫酸(11.4%)の流れを継続させてpHを5に調整した。次いで、バッチをpH5.0(+/−0.2)で20分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例17では、38Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を反応器に加え、50RPMで撹拌及び80L/分で再循環しながら95℃に加熱した。反応器の再循環ラインに取り付けられたSilverson高剪断インラインミキサーを3600RPMで運転させた。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ8.1L/分及び3.6L/分で添加した。48分後、Silversonインラインミキサーを停止し、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)を2.3L/分及び1.2L/分に減らした。この間、pHを9.7(+/−0.2)範囲に維持した。必要に応じて、酸速度を調整して、所望のpHを維持した。198分(合計)経過した後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、1.2L/分で硫酸(11.4%)の流れを継続させてpHを5に調整した。次いで、バッチをpH5.0(+/−0.2)で20分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。次いで、シリカスラリーのpHを硫酸で5.0(+/−0.2)に調整し、次いで、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
表IIに、実施例9〜17で生成されたシリカ粒子のある特性をまとめる。実施例9〜17で生成されたシリカの一部は、改善されたスズ融和性値をもたらした(実施例9〜11及び16)。しかしながら、これらの試料のEinlehner磨耗値及び充填密度は、許容できないほど高かった。例えば、Einlehner値が高すぎる場合(典型的には、25mg超の損失/100,000回転)、シリカ粒子は、象牙質と、シリカ粒子及び歯磨剤/練り歯磨き配合物の両方を生成するために使用される処理装置と、の両方に対して非常に研磨性である。SEM画像の検査は、大きい粒子及び小さい粒子の両方の範囲を有する広い粒径分布、並びに非球状粒子形態を示した。実施例9〜17では、代表的なSEM画像を図3(実施例10)及び図4(実施例15)として提供する。
(実施例18〜22)
連続ループ反応器法により低BET表面積を有して生成されたシリカ粒子
これらの実施例では、連続ループ反応器プロセス(例えば、米国特許第8,945,517号及び同第8,609,068号を参照されたい)を使用して、ベースシリカ粒子を生成し、続いて、所望の範囲のBET表面積を有するシリカ粒子を生成した。ループ反応器プロセスを使用して、前の実施例と比較して、より球状の形態及びより密な粒径分布(例えば、最終のシリカ製品中の325メッシュ残基が少ない)を有したベースシリカ粒子を生成した。
実施例18Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループ反応器に加え、3600RPMで動作している高剪断Silversonインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.50L/分及び0.78L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。実行の20分後、回収したシリカを廃棄し(パージ材料)、次いで300Lのシリカスラリーを回収した。
実施例18Bでは、表面積が低減した。実施例18Aのベースシリカ粒子の300Lスラリーをバッチ反応器に加え、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)を、pH9.5(+/−0.2)に達するまで反応器に添加した。PH9.5(+/−0.2)に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.87L/分及び1.0L/分の速度で添加した。必要に応じて、酸速度を調整して、pH9.5(+/−0.2)を維持した。ケイ酸塩及び酸の共添加の開始から30分後、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)速度をそれぞれ1.00L/分及び0.60L/分に調整した。合計45分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.60L/分で硫酸(17.1%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で10分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例19Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループ反応器に加え、3600RPMで動作している高剪断Silversonインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.70L/分及び0.87L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。実行の20分後、回収したシリカを廃棄し(パージ材料)、500Lのシリカスラリーを回収した。
実施例19Bでは、表面積が低減した。実施例19Aのベースシリカ粒子の500Lスラリーをバッチ反応器に加え、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)を、pH9.5(+/−0.2)に達するまで反応器に添加した。PH9.5(+/−0.2)に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.66L/分及び0.80L/分の速度で添加した。必要に応じて、酸速度を調整して、pH9.5(+/−0.2)を維持した。共添加開始から15分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.80L/分で硫酸(17.1%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で15分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例20Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループ反応器に加え、3600RPMで動作している高剪断Silversonインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.70L/分及び0.87L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。実行の20分後、回収したシリカを廃棄し(パージ材料)、500Lのシリカスラリーを回収した。
実施例20Bでは、表面積が低減した。実施例20Aのベースシリカ粒子の500Lスラリーをバッチ反応器に加え、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)を、pH9.5(+/−0.2)に達するまで反応器に添加した。PH9.5(+/−0.2)に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ3.11L/分及び1.50L/分の速度で添加した。必要に応じて、酸速度を調整して、pH9.5(+/−0.2)を維持した。ケイ酸塩及び酸の共添加の開始から15分後、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)速度をそれぞれ1.66L/分及び0.80L/分に調整した。合計30分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.60L/分で硫酸(17.1%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で15分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例21Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループ反応器に加え、3600RPMで動作している高剪断Silversonインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.70L/分及び0.87L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。実行の20分後、回収したシリカを廃棄し(パージ材料)、500Lのシリカスラリーを回収した。
実施例21Bでは、表面積が低減した。実施例21Aのベースシリカ粒子の500Lスラリーをバッチ反応器に加え、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)を、pH9.5(+/−0.2)に達するまで反応器に添加した。PH9.5(+/−0.2)に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ3.11L/分及び1.50L/分の速度で添加した。必要に応じて、酸速度を調整して、pH9.5(+/−0.2)を維持した。ケイ酸塩及び酸の共添加の開始から30分後、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)速度をそれぞれ1.66L/分及び0.80L/分に調整した。合計45分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.60L/分で硫酸(17.1%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で15分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例22Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループ反応器に加え、3600RPMで動作している高剪断Silversonインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.70L/分及び0.87L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。実行の20分後、回収したシリカを廃棄し(パージ材料)、500Lのシリカスラリーを回収した。
実施例22Bでは、表面積が低減した。実施例22Aのベースシリカ粒子の500Lスラリーをバッチ反応器に加え、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)を、pH9.5(+/−0.2)に達するまで反応器に添加した。PH9.5(+/−0.2)に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ3.11L/分及び1.50L/分の速度で添加した。必要に応じて、酸速度を調整して、pH9.5(+/−0.2)を維持した。ケイ酸塩及び酸の共添加の開始から45分後、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)速度をそれぞれ1.66L/分及び0.80L/分に調整した。合計60分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.60L/分で硫酸(17.1%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で15分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
表IIIに、実施例18〜22で生成されたシリカ粒子のある特性をまとめる。実施例18B〜22Bでは、充填密度、Einlehner磨耗、325メッシュ残渣量、及び粒径を、実施例9〜17のものから低減させる一方、許容可能なスズ融和性、CPC融和性、及びBET表面積については大部分を維持した。興味深いことに、総水銀圧入孔容積は、0.6〜0.7cc/gの範囲内であった。SEM画像の検査は、狭い粒径分布及び球状の粒子形態を示した。実施例18〜22では、代表的なSEM画像を図5(実施例19B)及び図6(実施例22B)として提供する。
(実施例23〜25)
連続ループ反応器法により低BET表面積を有して生成されたシリカ粒子
実施例18〜22と同様に、これらの実施例は、連続的なループ反応器プロセスを利用して、ベースシリカ粒子を生成し、続いて、ベースシリカ粒子のその後の表面積を低減させて、所望の範囲内のBET表面積を有するシリカ粒子を生成した。
実施例23Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループ反応器に加え、3600RPMで作動する高剪断Silversonインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を60℃に加熱した。60℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.70L/分及び0.87L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。実行の20分後、回収したシリカを廃棄し(パージ材料)、500Lのシリカスラリーを回収した。
実施例23Bでは、表面積が低減した。実施例23Aの500Lのシリカスラリーをバッチ反応器に加え、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)を、pH9.5(+/−0.2)に達するまで反応器に添加した。PH9.5(+/−0.2)に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ3.11L/分及び1.5L/分の速度で添加した。必要に応じて、酸速度を調整して、pH9.5(+/−0.2)を維持した。ケイ酸塩及び酸の共添加の開始から60分後、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)速度をそれぞれ1.66L/分及び0.80L/分に調整した。合計75分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.80L/分で硫酸(17.1%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で10分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例24Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループ反応器に加え、3600RPMで動作している高剪断Silversonインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を50℃に加熱した。50℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.70L/分及び0.87L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。実行の20分後、回収したシリカを廃棄し(パージ材料)、500Lのシリカスラリーを回収した。
実施例24Bでは、表面積が低減した。実施例24Aの500Lのシリカスラリーをバッチ反応器に加え、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)を、pH9.5(+/−0.2)に達するまで反応器に添加した。PH9.5(+/−0.2)に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ3.11L/分及び1.5L/分の速度で添加した。必要に応じて、酸速度を調整して、pH9.5(+/−0.2)を維持した。ケイ酸塩及び酸の共添加の開始から60分後、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)速度をそれぞれ1.66L/分及び0.80L/分に調整した。合計90分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.80L/分で硫酸(17.1%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で10分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例25Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループ反応器に加え、3600RPMで動作している高剪断Silversonインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を60℃に加熱した。60℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.70L/分及び0.87L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。実行の20分後、回収したシリカを廃棄し(パージ材料)、500Lのシリカスラリーを回収した。
実施例25Bでは、表面積が低減した。実施例25Aの500Lのシリカスラリーをバッチ反応器に添加し、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)を、pH9.5(+/−0.2)に達するまで反応器に添加した。PH9.5(+/−0.2)に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.66L/分及び0.80L/分の速度で添加した。必要に応じて、酸速度を調整して、pH9.5(+/−0.2)を維持した。合計180分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.80L/分で硫酸(17.1%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で10分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
表IVに、実施例23〜25で生成されたシリカ粒子のある特性をまとめる。実施例18B〜22Bと比較して、実施例23B〜25Bは、より高い総水銀圧入孔容積及びより低い充填密度を有していた。更に、実施例23B〜25Bのそれぞれは、優れたスズ融和性及びCPC融和性を有していた。また、表IVに示すように、302〜0.6m2/g(実施例23A〜23B)及び280〜1.3m2/g(実施例24A〜24B)から、かなりの量の表面積低減が明らかである。表面積低減工程では、実施例23B〜25Bの平均シリカ添加速度は、0.36〜0.66重量%/分の範囲であり、最大シリカ添加速度は、0.50〜0.92重量%/分の範囲であった。SEM画像の検査は、狭い粒径分布及び球状の粒子形態を示した。実施例23〜25では、代表的なSEM画像を図7(実施例25B)として提供する。
(実施例26〜30)
連続ループ反応器法により低BET表面積を有して生成されたシリカ粒子
実施例26〜30は、実施例23〜25と同様に実施した。実施例26Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループ反応器に加え、3600RPMで動作している高剪断Silversonインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を60℃に加熱した。60℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.70L/分及び0.87L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。実行の20分後、回収したシリカを廃棄し(パージ材料)、500Lのシリカスラリーを回収した。
実施例26Bでは、表面積が低減した。実施例26Aからのベースシリカ粒子の500Lスラリー及び65Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)をバッチ反応器に加え、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ3.11L/分及び1.4L/分の速度で添加した。ケイ酸塩及び酸の共添加の開始から60分後、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)速度をそれぞれ1.66L/分及び0.80L/分に調整した。合計75分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.80L/分で硫酸(17.1%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で10分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例27Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループ反応器に加え、3600RPMで動作している高剪断Silversonインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を60℃に加熱した。60℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.70L/分及び0.87L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。実行の20分後、回収したシリカを廃棄し(パージ材料)、500Lのシリカスラリーを回収した。
実施例27Bでは、表面積が低減した。実施例27Aからのベースシリカ粒子の500Lスラリー及び65Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)をバッチ反応器に加え、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.66L/分及び0.8L/分の速度で添加した。ケイ酸塩及び酸の共添加の開始から188分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.80L/分で硫酸(17.1%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で10分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例28Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループ反応器に加え、3600RPMで動作している高剪断Silversonインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を60℃に加熱した。60℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.70L/分及び0.87L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。実行の20分後、回収したシリカを廃棄し(パージ材料)、500Lのシリカスラリーを回収した。
実施例28Bでは、表面積が低減した。実施例28Aからのベースシリカ粒子の500Lスラリー及び65Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)をバッチ反応器に加え、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.66L/分及び0.8L/分の速度で添加した。ケイ酸塩及び酸の共添加の開始から161分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.80L/分で硫酸(17.1%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で10分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例29Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループ反応器に加え、3600RPMで動作している高剪断Silversonインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を60℃に加熱した。60℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.70L/分及び0.87L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。実行の20分後、回収したシリカを廃棄し(パージ材料)、500Lのシリカスラリーを回収した。
実施例29Bでは、表面積が低減した。実施例29Aからのベースシリカ粒子の500Lスラリー及び65Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)をバッチ反応器に加え、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.66L/分及び0.8L/分の速度で添加した。ケイ酸塩及び酸の共添加の開始から150分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.80L/分で硫酸(17.1%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で10分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例30Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループ反応器に加え、3600RPMで動作している高剪断Silversonインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を60℃に加熱した。60℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.70L/分及び0.87L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。実行の20分後、回収したシリカを廃棄し(パージ材料)、500Lのシリカスラリーを回収した。
実施例30Bでは、表面積が低減した。実施例30Aからのベースシリカ粒子の500Lスラリー及び65Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)をバッチ反応器に添加し、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)をそれぞれ1.66L/分及び0.8L/分の速度で添加した。ケイ酸塩及び酸の共添加の開始から135分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.80L/分で硫酸(17.1%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で10分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
表Vに、実施例26〜30で生成されたシリカ粒子のある特性をまとめる。実施例23B〜25Bと同様に、実施例27B〜30Bは、BET表面積、充填密度、Einlehner磨耗、スズ融和性、及び/又はCPC融和性の予想外かつ有益な組み合わせを示す。また、表Vに示すように、232〜8m2/g(実施例26A〜26B)から、かなりの量の表面積低減が明らかである。表面積低減工程では、実施例27B〜30Bの平均シリカ添加速度は、約0.37重量%/分であり、最大シリカ添加速度は、0.50重量%/分であった。SEM画像の検査は、狭い粒径分布及び球状の粒子形態を示した。実施例26〜30では、代表的なSEM画像を図8(実施例28B)として提供する。
(実施例31〜33)
ビーズ粉砕法によって低BET表面積を有して生成されたシリカ粒子
実施例31〜33では、前駆体ベースシリカ粒子を含有するバッチを反応器内で生成した後、ビーズ粉砕して、ベースシリカ粒子を生成し、次いで、所望の範囲のBET表面積を有するシリカ粒子を生成したが、他の所望の特性を欠いていた。
実施例31Aでは、69Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を反応器に加え、60RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら85℃に加熱した。85℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)を、それぞれ14.7L/分及び6.5L/分でそれぞれ47分間同時に添加した。47分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、6.5L/分で硫酸(11.4%)の流れを継続させてpHをpH5.8(+/−0.2)に調整した。次いで、pH5.8(+/−0.2)を維持しながら、バッチを93℃で20分間消化させた。次いで、バッチをフィルタープレスで脱水し、0%の325メッシュ残渣量及び10μm未満の中央粒径にビーズ粉砕した。
次に、実施例31Bでは、45Lのビーズ粉砕中間シリカスラリー(固形分31%)及び180Lの水を反応器に加え、80RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を添加して、反応混合物のpHを9.75(+/−0.2)にした。所望のpHになったら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ4.5L/分及び2.2L/分で30分間添加した。必要に応じて、酸速度を調節して、バッチpHを9.75(+/−0.2)に維持した。30分後、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)の流れをそれぞれ4.2L/分及び2.0L/分に減らした。60分後、ケイ酸ナトリウム及び硫酸の流れをそれぞれ3.6L/分及び1.7L/分に減らした。90分後、ケイ酸ナトリウム及び硫酸の流れをそれぞれ3.1L/分及び1.5L/分に減らした。120分後、ケイ酸ナトリウム及び硫酸の流れをそれぞれ2.3L/分及び1.2L/分に減らした。150分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、1.2L/分で硫酸の流れを継続させてpHを6.0(+/−0.2)に減らした。所望のpHに達したら、pH6.0(+/−0.2)を維持しながら、バッチを20分間消化させた。次いで、バッチを<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。次いで、シリカスラリーのpHを硫酸で5.0(+/−0.2)に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例32Aでは、8Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び89Lの脱イオン水を反応器に加え、60RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら85℃に加熱した。85℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)を、それぞれ12.5L/分及び5.0L/分でそれぞれ48分間添加した。48分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、5.0L/分で硫酸(17.1%)の流れを継続させてpHをpH5.8(+/−0.2)に調整した。次いで、pH5.8(+/−0.2)を維持しながら、バッチを93℃で15分間消化させた。次いで、バッチをフィルタープレスで脱水し、0%の325メッシュ残渣量及び10μm未満の中央粒径にビーズ粉砕した。
実施例32Bでは、表面積が低減した。実施例32Aの45Lのビーズ粉砕中間シリカスラリー(固形分31%)及び180Lの水を反応器に加え、80RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を添加して、反応混合物のpHを9.75(+/−0.2)にした。所望のpHになったら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ4.2L/分及び2.0L/分で30分間添加した。必要に応じて、酸速度を調節して、バッチpHを9.75(+/−0.2)に維持した。30分後、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)の流れをそれぞれ3.6L/分及び1.7L/分に減らした。60分後、ケイ酸ナトリウム及び硫酸の流れをそれぞれ3.1L/分及び1.5L/分に減らした。90分後、ケイ酸ナトリウム及び硫酸の流れをそれぞれ2.3L/分及び1.2L/分に減らした。135分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、1.2L/分で硫酸の流れを継続させてpHを6.0(+/−0.2)に減らした。所望のpHに達したら、pH6.0(+/−0.2)を維持しながら、バッチを20分間消化させた。次いで、バッチを<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。次いで、シリカスラリーのpHを硫酸で5.0(+/−0.2)に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例33Aでは、50Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び162Lの脱イオン水を反応器に加え、60RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら85℃に加熱した。85℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)を、それぞれ11.6L/分及び4.7L/分でそれぞれ47分間添加した。47分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、4.7L/分で硫酸(17.1%)の流れを継続させてpHをpH5.8(+/−0.2)に調整した。次いで、pH5.8(+/−0.2)を維持しながら、バッチを93℃で20分間消化させた。次いで、バッチをフィルタープレスで脱水し、0%の325メッシュ残渣量及び10μm未満の中央粒径にビーズ粉砕した。
実施例33Bでは、表面積が低減した。実施例33Aの45Lのビーズ粉砕中間シリカスラリー(固形分31%)及び180Lの水を反応器に加え、80RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を添加して、反応混合物のpHを9.75(+/−0.2)にした。所望のpHになったら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ4.5L/分及び2.2L/分で30分間添加した。必要に応じて、酸速度を調節して、バッチpHを9.75(+/−0.2)に維持した。30分後、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)の流れをそれぞれ4.2L/分及び2.0L/分に減らした。60分後、ケイ酸ナトリウム及び硫酸の流れをそれぞれ3.6L/分及び1.7L/分に減らした。90分後、ケイ酸ナトリウム及び硫酸の流れをそれぞれ3.1L/分及び1.5L/分に減らした。120分後、ケイ酸ナトリウム及び硫酸の流れをそれぞれ2.3L/分及び1.2L/分に減らした。165分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、1.2L/分で硫酸の流れを継続させてpHを6.0(+/−0.2)に減らした。所望のpHに達したら、pH6.0(+/−0.2)を維持しながら、バッチを20分間消化させた。次いで、バッチを<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。次いで、シリカスラリーのpHを硫酸で5.0(+/−0.2)に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
表VIに、実施例31〜33で生成されたシリカ材料のある特性をまとめる。実施例31Bのシリカ粒子は、改善された粒径分布(より低い325メッシュ残渣量及びより低いEinlehner磨耗)、わずかに低減されたスズ融和性及びCPC融和性を有していたが、充填密度はかなり増加していた。実施例32A及び32Bでは、表面積低減工程は、表面積低減が速すぎたため、所望のシリカ粒子をもたらさず(例えば、平均シリカ添加速度は0.97重量%/分であり、最大シリカ添加速度は2.46重量%/分であった)、結果として、高BET表面積及び低スズ融和性によって示されるような新たな粒子の形成をもたらした。実施例33A及び33Bでは、表面積低減工程は、表面積低減が多すぎたため、所望のシリカ粒子をもたらさず、結果として、高充填密度及び高Einlehner磨耗値が得られた。
(実施例34〜39)
ビーズ粉砕法によって低BET表面積を有して生成されたシリカ粒子
実施例34〜39は、実施例32〜33と同様に実施した。実施例34Aでは、29Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び126Lの脱イオン水を反応器に加え、60RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら85℃に加熱した。85℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)を、それぞれ12.1L/分及び4.8L/分でそれぞれ47分間添加した。47分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、4.8L/分で硫酸(17.1%)の流れを継続させてpHをpH5.8(+/−0.2)に調整した。次いで、pH5.8(+/−0.2)を維持しながら、バッチを93℃で20分間消化させた。次いで、バッチをフィルタープレスで脱水し、0%の325メッシュ残渣量及び10μm未満の中央粒径にビーズ粉砕した。
実施例34Bでは、表面積が低減した。実施例34Aの100Lのビーズ粉砕中間シリカスラリー及び380Lの水を反応器に加え、80RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を添加して、反応混合物のpHを9.75(+/−0.2)にした。所望のpHになったら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ2.3L/分及び1.0L/分で220分間添加した。必要に応じて、酸速度を調節して、バッチpHを9.75(+/−0.2)に維持した。220分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、1.0L/分で硫酸の流れを継続させてpHを6.0(+/−0.2)に減らした。所望のpHに達したら、pH6.0(+/−0.2)を維持しながら、バッチを20分間消化させた。次いで、バッチを<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。次いで、表面積低減シリカスラリーのpHを硫酸で5.0(+/−0.2)に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例35Aでは、8Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び89Lの脱イオン水を反応器に加え、60RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら85℃に加熱した。85℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)を、それぞれ12.5L/分及び5.0L/分でそれぞれ47分間同時に添加した。47分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、5.0L/分で硫酸(17.1%)の流れを継続させてpHをpH5.8(+/−0.2)に調整した。次いで、pH5.8(+/−0.2)を維持しながら、バッチを93℃で20分間消化させた。次いで、バッチをフィルタープレスで脱水し、0%の325メッシュ残渣量及び10μm未満の中央粒径にビーズ粉砕した。
実施例35Bでは、表面積が低減した。実施例35Aの100Lのビーズ粉砕中間シリカスラリー及び380Lの水を反応器に加え、80RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を添加して、反応混合物のpHを9.75(+/−0.2)にした。所望のpHになったら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ2.3L/分及び1.0L/分で170分間添加した。必要に応じて、酸速度を調節して、バッチpHを9.75(+/−0.2)に維持した。170分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、1.0L/分で硫酸の流れを継続させてpHを6.0(+/−0.2)に減らした。所望のpHに達したら、pH6.0(+/−0.2)を維持しながら、バッチを20分間消化させた。次いで、バッチを<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。次いで、表面積低減シリカスラリーのpHを硫酸で5.0(+/−0.2)に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例36Aでは、50Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び162Lの脱イオン水を反応器に加え、60RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら85℃に加熱した。85℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)を、それぞれ11.6L/分及び4.7L/分でそれぞれ47分間同時に添加した。47分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、5.0L/分で硫酸(17.1%)の流れを継続させてpHをpH5.8(+/−0.2)に調整した。次いで、pH5.8(+/−0.2)を維持しながら、バッチを93℃で20分間消化させた。次いで、バッチをフィルタープレスで脱水し、目標粒径5μmにビーズ粉砕した。
実施例36Bでは、表面積が低減した。実施例36Aの100Lのビーズ粉砕中間シリカスラリー(31%固形分)及び380Lの水を反応器に加え、80RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を添加して、反応混合物のpHを9.75(+/−0.2)にした。所望のpHになったら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ2.3L/分及び1.0L/分で210分間添加した。210分後、ケイ酸塩(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)の速度をそれぞれ1.15L/分及び0.5L/分に調整した。必要に応じて、酸速度を調節して、バッチpHを9.75(+/−0.2)に維持した。282分(合計)後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.5L/分で硫酸の流れを継続させてpHを6.0(+/−0.2)に減らした。所望のpHに達したら、pH6.0(+/−0.2)を維持しながら、バッチを20分間消化させた。次いで、バッチを<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。次いで、表面積低減シリカスラリーのpHを硫酸で5.0(+/−0.2)に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例37Bでは、表面積が低減した。実施例36Aの100Lのビーズ粉砕中間シリカスラリー(31%固形分)及び380Lの水を反応器に加え、80RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を添加して、反応混合物のpHを9.75(+/−0.2)にした。所望のpHになったら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ2.3L/分及び1.0L/分で165分間添加した。165分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、1.0L/分で硫酸の流れを継続させてpHを6.0(+/−0.2)に減らした。所望のpHに達したら、pH6.0(+/−0.2)を維持しながら、バッチを20分間消化させた。次いで、バッチを<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。次いで、表面積低減シリカスラリーのpHを硫酸で5.0(+/−0.2)に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例38Aでは、71.5Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)、162Lの脱イオン水、及び3.6kgの硫酸ナトリウムを反応器に加え、65RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら85℃に加熱した。85℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)を、それぞれ10.9L/分及び4.6L/分でそれぞれ47分間同時に添加した。47分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、4.6L/分で硫酸(17.1%)の流れを継続させてpHをpH6.0(+/−0.2)に調整した。次いで、pH5.8(+/−0.2)を維持しながら、バッチを93℃で15分間消化させた。次いで、バッチをフィルタープレスで脱水し、目標粒径5μmにビーズ粉砕した。
実施例38Bでは、表面積が低減した。実施例38Aの100Lのビーズ粉砕されたベースシリカ粒子スラリー(31%固形分)及び380Lの水を反応器に加え、80RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を添加して、反応混合物のpHを9.75(+/−0.2)にした。所望のpHになったら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ2.3L/分及び1.0L/分で165分間添加した。165分後、ケイ酸塩(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)速度をそれぞれ1.15L/分及び0.5L/分に調整した。必要に応じて、酸速度を調節して、バッチpHを9.75(+/−0.2)に維持した。210分(合計)後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.5L/分で硫酸の流れを継続させてpHを6.0(+/−0.2)に減らした。所望のpHに達したら、pH6.0(+/−0.2)を維持しながら、バッチを20分間消化させた。次いで、バッチを<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。次いで、表面積低減シリカスラリーのpHを硫酸で5.0(+/−0.2)に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例39Aでは、50Lのケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び162Lの脱イオン水を反応器に加え、60RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら85℃に加熱した。85℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、20.0%)及び硫酸(17.1%)を、それぞれ11.6L/分及び4.7L/分でそれぞれ47分間同時に添加した。47分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止させ、5.0L/分で硫酸(17.1%)の流れを継続させてpHをpH5.8(+/−0.2)に調整した。次いで、pH5.8(+/−0.2)を維持しながら、バッチを93℃で20分間消化させた。次いで、バッチをフィルタープレスで脱水し、目標粒径5μmにビーズ粉砕した。
実施例39Bでは、表面積が低減した。実施例39Aの100Lのビーズ粉砕されたベースシリカ粒子スラリー(31%固形分)及び380Lの水を反応器に加え、80RPMで撹拌及び80L/分で再循環させながら95℃に加熱した。95℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)を添加して、反応混合物のpHを9.75(+/−0.2)にした。所望のpHになったら、ケイ酸ナトリウム(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ2.3L/分及び1.0L/分で60分間添加した。60分後、ケイ酸塩(2.65MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)速度をそれぞれ1.15L/分及び0.5L/分に調整した。必要に応じて、酸速度を調節して、バッチpHを9.75(+/−0.2)に維持した。360分(合計)後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.5L/分で硫酸の流れを継続させてpHを6.0(+/−0.2)に減らした。所望のpHに達したら、pH6.0(+/−0.2)を維持しながら、バッチを20分間消化させた。次いで、バッチを<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。次いで、表面積低減シリカスラリーのpHを硫酸で5.0(+/−0.2)に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
表VIIは、実施例34〜39で生成されたシリカ粒子のある特性をまとめる。予想外に、実施例34B〜35Bは、BET表面積、充填密度、Einlehner磨耗、総水銀圧入孔容積、スズ融和性、及び/又はCPC融和性の有益な組み合わせを示した。更に、これらのシリカは、中央粒径が小さく、325メッシュ残渣量が1%未満であった。また、表VIIに示すように、74〜4m2/g(実施例35A〜35B)から、かなりの量の表面積低減が明らかである。実施例34B(図9〜図10)及び実施例35B(図11〜図12)のSEM画像の検査は、高密度化を伴わずに、かつ実施例34Bに対する実施例35Bの全体的に改善された粒径分布を有する、適切な開口構造及び低表面積を示した。
実施例34B〜35Bと同様に、実施例36B〜39Bは、BET表面積、充填密度、Einlehner磨耗、総水銀圧入孔容積、スズ融和性、及び/又はCPC融和性、並びにより小さい中央粒径及び1%未満の325メッシュ残渣量の予想外かつ有益な組み合わせを示した。また、表VIIに示すように、31〜2m2/g(実施例36A〜36B)及び29〜3m2/g(実施例39A〜39B)から、かなりの量の表面積低減が明らかである。表面積低減工程では、実施例34B〜39Bの平均シリカ添加速度は、0.35〜0.48重量%/分の範囲にあり、最大シリカ添加速度は、0.64重量%/分であった。SEM画像の検査は、高密度化(例えば、低充填密度)、及び狭い粒径分布を有さない、適切な開口構造及び低表面積を示した。実施例36〜39では、代表的なSEM画像を図13〜図14(実施例36B)として提供する。
表VIIIに、シリカ実施例を含有する歯磨剤組成物(実施例A、本明細書に記載の水性歯磨剤)中の40℃で30日後のRDA、PCR、及び可溶性スズ及びフッ化物の%をまとめる。歯磨剤を40℃の一定温度で30日間保管した後、表VIIのデータを収集した。30日後、RDA、PCR、可溶性スズイオン濃度、及び可溶性フッ化物イオン濃度を、本明細書に記載の方法によって決定した。40℃で30日後の可溶性スズ%を、可溶性フッ化物の濃度(測定済み)を可溶性スズの理論濃度(894ppm)で除算することにより決定し、40℃で30日後の可溶性フッ化物%を、30日後の可溶性フッ化物の濃度(測定済み)を理論上の可溶性フッ化物(1100ppm)で除算することにより決定した。
(実施例40〜43)
連続ループ反応器法により低BET表面積を有して生成されたシリカ粒子
実施例40〜43は、実施例23〜25と同様に実施した。実施例40Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループに加え、3600RPMで動作している高剪断Silversionインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を65℃に加熱した。65℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.55MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ2.55L/分及び1.30L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。次いで、500Lのシリカスラリーを回収した。
実施例40Bでは、表面積が低減した。シリカスラリーをバッチ反応器内で、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。次いで、65Lのケイ酸ナトリウム(2.55MR、13.3%)をバッチ反応器に加え、続いて、それぞれ2.3L/分及び1.0L/分の速度でケイ酸ナトリウム(2.55MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)を同時に添加した。必要に応じて、酸速度を調整して、pH9.5(+/−0.2)を維持した。ケイ酸塩及び酸の共添加の開始から150分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.85L/分で硫酸(11.4%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で10分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例41Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループに加え、3600RPMで動作している高剪断Silversionインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を65℃に加熱した。65℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(2.55MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ2.55L/分及び1.30L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。次いで、500Lのシリカスラリーを回収した。
実施例41Bでは、表面積が低減した。シリカスラリーをバッチ反応器内で、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。次いで、65Lのケイ酸ナトリウム(2.55MR、13.3%)をバッチ反応器に加え、続いて、それぞれ2.3L/分及び1.0L/分の速度でケイ酸ナトリウム(2.55MR、13.3%)及び硫酸(11.4%)を同時に添加した。必要に応じて、酸速度を調整して、pH9.5(+/−0.2)を維持した。ケイ酸塩及び酸の共添加の開始から165分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.85L/分で硫酸(11.4%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で10分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例42Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループに加え、3600RPMで動作している高剪断Silversionインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を65℃に加熱した。65℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(3.32MR、13.0%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ2.55L/分及び1.07L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。次いで、500Lのシリカスラリーを回収した。
実施例42Bでは、表面積が低減した。シリカスラリーをバッチ反応器内で、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。次いで、65Lのケイ酸ナトリウム(2.55MR、13.3%)をバッチ反応器に加え、続いて、それぞれ2.3L/分及び0.83L/分の速度でケイ酸ナトリウム(3.32MR、13.0%)及び硫酸(11.4%)を同時に添加した。必要に応じて、酸速度を調整して、pH9.5(+/−0.2)を維持した。ケイ酸塩及び酸の共添加の開始から165分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.83L/分で硫酸(11.4%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で10分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
実施例43Aでは、約15Lの予め作製されたシリカスラリーを約10%の固体で再循環ループに加え、3600RPMで動作している高剪断Silversionインラインミキサーで80L/分で循環させた。次いで、連続ループ反応器を65℃に加熱した。65℃に達したら、ケイ酸ナトリウム(3.32MR、13.0%)及び硫酸(11.4%)をそれぞれ2.55L/分及び1.07L/分の速度で連続的に添加した。必要に応じて、7.5の反応pHを維持するために酸速度を調整した。次いで、500Lのシリカスラリーを回収した。
実施例43Bでは、表面積が低減した。シリカスラリーをバッチ反応器内で、80RPMで撹拌しながら95℃に加熱した。次いで、65Lのケイ酸ナトリウム(2.55MR、13.3%)をバッチ反応器に加え、続いて、それぞれ2.3L/分及び0.83L/分の速度でケイ酸ナトリウム(3.32MR、13.0%)及び硫酸(11.4%)を同時に添加した。必要に応じて、酸速度を調整して、pH9.5(+/−0.2)を維持した。ケイ酸塩及び酸の共添加の開始から175分後、ケイ酸ナトリウムの流れを停止し、0.83L/分で硫酸(11.4%)を加え続けてpHを7に調整した。バッチをpH7で10分間消化させ、次いで<1500μSの伝導度に濾過して洗浄した。乾燥前に、シリカスラリーのpHを硫酸で5に調整し、5%の目標水分に噴霧乾燥した。
表IXに、実施例40〜43で生成されたシリカ粒子のある特性をまとめる。実施例23B〜25B及び実施例27B〜30Bと同様に、実施例40B〜43Bは、BET表面積、充填密度、Einlehner磨耗、スズ融和性、及び空孔体積の予想外かつ有益な組み合わせを示す。シリカ粒子を生成するために使用されるループ反応器及び表面積低減プロセスにより、実施例40B〜43Bは、狭い粒径分布及び球状の粒子形態の両方を有することが予想される。
本発明を、多数の態様及び特定の実施例を参照して上述した。上記の詳細な説明に照らして、多くの変形例が当業者に示唆されるであろう。全てのそのような明白な変形例は、添付の特許請求の範囲の完全な意図された範疇内にある。本発明の他の態様を、これらに限定されないが、以下示す(態様は、「含む」として記載されているが、それに代えて、「から本質的になる」又は「からなる」とすることができる)。
組み合わせ
A.(a)沈降シリカ粒子を含む研磨剤と、(b)40℃で30日後の抽出可能スズイオンが初期のスズイオン濃度の約75%超であるスズイオン源と、を含む、歯磨剤組成物。
B.(a)沈降シリカ粒子を含む研磨剤と、(b)40℃で30日後の抽出可能スズイオンが初期のスズイオン濃度の約65%超であるスズイオン源と、(c)40℃で30日後の可溶性フッ化物の割合が初期のフッ化物濃度の約75%超であるフッ化物イオン源と、を含む歯磨剤組成物であって、平均RDAが約220未満である、歯磨剤組成物。
C.(a)沈降シリカ粒子が0.7〜約1.2cc/gの総水銀圧入量を有する沈降シリカ粒子を含む研磨剤と、(b)40℃で30日後の抽出可能スズイオンが初期の抽出可能スズイオン濃度の約80%超であるスズイオン源と、(c)組成物が約550ppm〜約1100ppmの可溶性フッ化物イオンを含む可溶性フッ化物イオン源と、を含む歯磨剤組成物であって、歯磨剤組成物は、約250未満の平均RDAを有し、歯磨剤組成物は、約90超の平均PCRを有する、歯磨剤組成物。
D.組成物が、約70〜約250、別の例では、約70〜約225、別の例では、約70〜約200、別の例では、約90〜約200、及び別の実施例では、約110〜約200の平均RDAを有する、パラグラフA〜Cの歯磨剤。
E.平均RDAが、約250未満、別の例では、約225未満、別の例では、約210未満、及び別の例では200未満である、パラグラフA〜Dの歯磨剤組成物。
F.抽出可能スズイオン濃度が、約500ppm超のスズイオン、別の例では、約600ppm超、別の例では、約800ppm超、別の例では、約1000ppm超、約1200ppm超、別の例では、約1500ppm超、別の例では、約2500ppm超、及び別の例では3000ppm超である、バラグラフA〜Eの歯磨剤組成物。
G.抽出可能スズイオン濃度が、約500ppm〜約4000ppm、別の例では、約600ppm〜約3500ppm、別の例では、約700ppm〜約3000ppm、別の例では、約900ppm〜約2500ppm、及び別の実施例では、約1000ppm〜約2000ppmである、パラグラフA〜Fの歯磨剤組成物。
H.組成物が、約60〜約200、別の例では、約70〜約170、別の例では、約80〜約160、別の例では、約90〜約150、及び別の例では、約100〜約140の平均PCRを有する、パラグラフA〜Gの歯磨剤組成物。
I.平均PCRが、約80超、別の例では、約100超、別の例では、約110超、別の例では、約120超、及び別の例では、約130超である、パラグラフA〜Hの歯磨剤組成物。
J.沈降シリカ粒子が、0.6〜1.5cc/g、別の例では、約0.9〜約1.1cc/g、別の例では、約0.7〜約1.2cc/g、別の例では、約0.75〜約0.9cc/g、及び別の例では、約0.9〜約1.1cc/gの総水銀圧入量を有する、パラグラフA〜Iの歯磨剤組成物。
K.40℃で30日後の抽出可能スズイオンが、約65%超、別の例では、約75%超、別の例では、約80%超、別の例では、約85%超、別の例では、約90%超、別の例では、約93%超、及び別の例では、約90%超である、パラグラフA〜Jの歯磨剤組成物。
L.40℃で30日後の抽出可能スズイオンが、約55%〜100%、別の例では、63%〜100%、別の例では、72%〜100%、別の例では、83%〜100%、別の例では、91%〜99%、及び別の例では、95%〜99%である、パラグラフA〜Kの歯磨剤組成物。
M.クエン酸亜鉛、乳酸亜鉛、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される抗微生物剤を更に含み、歯磨剤組成物は、約900ppm〜1750ppm、別の例では、約1000ppm〜約1600ppm、別の実施例では、約1200ppm〜約1500ppm、及び別の例では、約1300ppm〜約1400ppmの可溶性亜鉛イオンを含む、パラグラフA〜Lの歯磨剤組成物。
N.クエン酸亜鉛、乳酸亜鉛、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される抗微生物剤を更に含み、歯磨剤組成物は、約300ppm〜650ppm、別の例では、約400ppm〜約600ppm、及び別の例では、約450ppm〜約550ppmである、パラグラフA〜Mの歯磨剤組成物。
O.歯磨剤が、約1%〜約60%、別の例では、約5%〜約45%、及び別の例では、約7%〜約27%の研磨剤を含む、パラグラフA〜Nの歯磨剤組成物。
P.沈降シリカ粒子が、約0.1〜約7m2/g、別の例では、約0.5〜約3.5m2/g、及び別の例では、約1.5〜約7m2/gの範囲のBET表面積を有する、パラグラフA〜Oの歯磨剤組成物。
Q.シリカ粒子が、約8〜約25mg損失/100,000回転、別の例では、約10〜約20mg損失/100,000回転、及び別の例では、約15〜約22mg損失/100,000回転のEinlehner磨耗値を含む、パラグラフA〜Pの歯磨剤組成物。
R.スズイオン源が、フッ化スズ、塩化スズ二水和物、酢酸スズ、グルコン酸スズ、シュウ酸スズ、硫酸スズ、乳酸スズ、及び酒石酸スズからなる群から選択される、パラグラフA〜Qの歯磨剤組成物。
S.スズイオン源が、フッ化スズである、パラグラフRの歯磨剤組成物。
T.スズイオン源が、塩化スズ二水和物である、パラグラフRの歯磨剤組成物。
U.シリカ粒子が、約30〜約60lb/ft3、別の例では、約35〜約55lb/ft3、別の例では、約45〜約55lb/ft3、及び別の例では、約40〜約50lb/ft3の充填密度を含む、パラグラフA〜Tの歯磨剤組成物。
V.シリカ粒子が、約70〜約99%のCPC融和性を含む、パラグラフA〜Uの歯磨剤組成物。
W.風味剤を更に含む、パラグラフA〜Vの歯磨剤組成物。
X.カルボキシビニルポリマー、カラギーナン、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、ヒドロキシエチルセルロースナトリウム、カラヤガム、キサンタンガム、アラビアゴム、トラガカントガム、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される増粘剤を更に含む、パラグラフA〜Wの歯磨剤組成物。
Y.約10%〜約70%、別の例では、約15%〜約60%、別の例では、約20%〜約60%の保湿剤を更に含み、保湿剤が、グリセリン、ソルビトール、ポリエチレングリコール、プロピレングリコール、キシリトール、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される、パラグラフA〜Xの歯磨剤組成物。
Z.アニオン性、非イオン性、両性、双極性イオン、カチオン性、及びこれらの組み合わせからなる群から選択される界面活性剤を更に含む、パラグラフA〜Yの歯磨剤組成物。
AA.界面活性剤が、アニオン性界面活性剤であり、アニオン性界面活性剤が、ラウリル硫酸ナトリウムである、パラグラフZの歯磨剤組成物。
BB.フッ化物イオン源が、フッ化ナトリウム、フッ化スズ、フッ化インジウム、フッ化アミン、モノフルオロリン酸ナトリウム、及びこれらの混合物からなる群から選択される、パラグラフA〜AAの歯磨剤組成物。
CC.約20%〜約90%、別の例では、40%〜約70%、及び別の例では、約50%〜約60%の水を含む、パラグラフA〜BBの歯磨剤組成物。
DD.最大約20%、別の実施例では、最大約15%、別の例では、最大約10%、別の例では、最大約8%の水を含む、パラグラフA〜BBの歯磨剤組成物。
EE.パラグラフA〜DDの組成物を対象者に投与し、組成物を対象者の歯の表面に接触させることによって、虫歯、歯肉炎、歯垢、過敏症、歯石、染色、及び/又は酸侵食を保護する方法。
本明細書において範囲の両端として開示される値は、列挙される正確な数値に厳密に限定されるものとして理解されるべきではない。そうではなく、特に指示がない限り、数値範囲はそれぞれ、列挙された値とその範囲内の整数を含む任意の実数との両方を意味することを意図する。例えば、「1〜10」として開示された範囲は「1、2、3、4、5、6、7、8、9、及び10」を意味することを意図し、「1〜2」として開示された範囲は「1.1、1.2、1.3、1.4、1.5、1.6、1.7、1.8、1.9、及び2」を意味することを意図する。
本明細書で開示する寸法及び値は、列挙された正確な数値に厳密に限られるとして理解されるべきではない。その代わりに、別段の定めがない限り、このような寸法はそれぞれ、列挙された値とその値を囲む機能的に同等な範囲との両方を意味することが意図されている。例えば、「40mm」として開示される寸法は、「約40mm」を意味することが意図される。
相互参照されるか又は関連する全ての特許又は特許出願、及び本出願が優先権又はその利益を主張する任意の特許出願又は特許を含む、本明細書に引用される全ての文書は、明示的に除外されるか、又は別途制限されない限り、参照によりその全体が本明細書に組み込まれる。いかなる文献の引用も、本明細書中で開示又は特許請求されるあらゆる発明に対する先行技術であるとはみなされず、あるいはそれを単独で又は他の任意の参考文献と組み合わせたときに、そのようなあらゆる発明を教示、示唆、又は開示するとはみなされない。更に、本文書における用語の任意の意味又は定義が、参照することによって組み込まれた文書内の同じ用語の意味又は定義と矛盾する場合、本文書におけるその用語に与えられた意味又は定義が適用されるものとする。
本発明の特定の実施形態を例示及び説明してきたが、本発明の趣旨及び範囲から逸脱することなく他の様々な変更及び修正を行うことができる点は当業者には明白であろう。したがって、本発明の範囲内に含まれるそのような全ての変更及び修正は、添付の特許請求の範囲にて網羅することを意図する。