JP6890875B2 - 空調制御システム、空調制御方法及びプログラム - Google Patents

空調制御システム、空調制御方法及びプログラム Download PDF

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本発明は、空調制御システム、空調制御方法及びプログラムに関する。
空調装置と、デシカントロータ等の湿度調整装置とにより、空調装置の被空調空間の温度及び湿度を調整するシステムが知られている。このようなシステムでは、空調装置が室内空気の温度を調整する一方で、湿度調整装置は、室外空気を取り込み、湿度を調整し、調整後の空気を室内へ供給する。特許文献1には、湿度調整装置としてデシカントロータを用いることで空調装置が除湿を行う必要がなく、結露処理のためのドレンを不要にできる技術が開示されている。
特開平9−318126号公報
しかしながら、湿度調整装置により除湿を行うようなシステムにおいても、被空調空間の湿度に対して、湿度調整装置の除湿能力に余力がない場合がある。このような場合に、室内負荷に見合うように空調装置の能力を上げた結果、蒸発温度が露点温度を下回り、ドレン水が発生することがある。
本発明はこのような問題点に鑑みなされたもので、空調装置におけるドレン水の発生を抑制することを目的とする。
本発明は、室内機及び室外機を有する空調装置と、前記空調装置の被空調空間の湿度を調整する湿度調整装置と、を管理する空調制御システムであって、前記空調装置の被空調空間の前記湿度を取得する湿度取得手段と、前記湿度に基づいて、露点温度を特定する露点温度特定手段と、前記室内機が備える熱交換器に導かれる液冷媒管の温度を、冷媒の実蒸発温度として取得する実蒸発温度取得手段と、前記冷媒の前記実蒸発温度が前記露点温度よりも高くなるような制御を行う制御手段とを有し、前記制御手段は、前記実蒸発温度が前記露点温度よりも高くなるように、前記湿度調整装置が備える送風機の風量を制御する。
本発明によれば、空調装置におけるドレン水の発生を抑制することができる。
空調管理システムの全体構成図である。 空調装置の冷凍サイクル系統図である。 制御部のハードウェア構成図である。 デシカント装置の概略構成図である。 制御処理を示すフローチャートである。 変形例に係る空調管理システムの全体構成図である。 第2の実施形態に係る制御処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る制御処理を示すフローチャートである。
(第1の実施形態)
図1は、空調制御システム1の全体構成図である。空調制御システム1は、空調装置100と、湿度調整装置としてのデシカント装置200とを備えている。空調装置100は、室外機110と、室内機120と、を有している。室内機120とデシカント装置200は、同一空間を処理対象とする。すなわち、デシカント装置200は、室内機120が設置された空間A、すなわち被空調空間の湿度調整を行う。室外機110とデシカント装置200は、伝送線10を介して通信可能に接続されているものとする。なお、他の例としては、室外機110とデシカント装置200は、ネットワークを介して有線又は無線により通信可能に接続されていてもよい。
図2は、空調装置100の冷凍サイクル系統図である。室外機110と室内機120は、ガス管11及び液管12で接続されている。室外機110は、制御部111と、圧縮機112と、圧縮機操作器113と、四方弁114と、アキュムレータ115と、室外熱交換器116と、室外送風機117と、室外膨張弁118と、を有している。制御部111は、室外機110の各部を制御する。圧縮機112は、インバータにより回転周波数を変更可能であり、圧縮機操作器113は、圧縮機112の周波数を操作する。
室内機120は、制御部121、室内熱交換器122、室内送風機123、室内膨張弁124と、を有している。また、室内機120は、乾球温度計125と、湿球湿度計126と、液冷媒温度計127と、を有している。乾球温度計125は、室内の乾球温度を計測する。湿球湿度計126は、室内の湿球湿度を計測する。液冷媒温度計127は、室内熱交換器122に接続する液管12の温度を検出する。制御部121は、室内機120の各部を制御する。なお、室内機120の制御部121は、室外機110の制御部111と伝送線15を介して通信可能である。
冷房運転では、圧縮機112より吐出された高温高圧のガス冷媒は、室外熱交換器116に送られ、室外熱交換器116に付設された室外送風機117の駆動により室外空気と熱交換して凝縮し、高圧の液冷媒となる。液冷媒は、全開の室外膨張弁118を通過し、液管12を通じて室内機120に送られる。そして室内膨張弁124で減圧した後、室内熱交換器122で、付設された室内送風機123の駆動により室内空気と熱交換して低圧低温のガス冷媒となり、四方弁114、アキュムレータ115を通り圧縮機112に戻る。
一方、暖房運転では、圧縮機112で圧縮された高圧ガス冷媒が四方弁114を通り、ガス管11を通して、室内機120の室内熱交換器122に供給される。ガス冷媒は、室内熱交換器122で室内空気を加熱しながら凝縮されて液冷媒となり、室内膨張弁124を通った後、液管12を通じて室外機110に戻る。その後、冷媒は室外膨張弁118を通り、室外熱交換器116で室外空気と熱交換をすることで蒸発してガス冷媒となり、四方弁114、アキュムレータ115を通り、圧縮機112に戻る。
図3は、制御部111のハードウェア構成図である。制御部111は、CPU130と、記憶部131と、通信部132と、を有している。CPU130は、記憶部131に記憶された制御プログラムを読み出して各種処理を実行する。記憶部131は、各種データや各種プログラム等を記憶する。通信部132は、外部装置との通信を行う。通信部132は、例えば伝送線15を介して室内機120との間で通信を行い、また伝送線10を介してデシカント装置200との間で通信を行う。なお、後述する制御部111の機能や処理は、CPU130が記憶部131に格納されているプログラムを読み出し、このプログラムを実行することにより実現されるものである。また、他の例としては、CPU130は、記憶部131に替えて、SDカード等の記録媒体に格納されているプログラムを読み出してもよい。本実施形態においては、制御部111は、コンピュータにより実現されるものとする。ただし、制御部111が実現する機能の一部はハードウェア回路により実現されてもよい。また他の例としては、CPU130の機能や処理の少なくとも一部は、例えば複数のCPU、RAM、ROM、及びストレージを協働させることにより実現してもよい。
図4は、デシカント装置200の概略構成図である。デシカント装置200は、制御部201と、送風機202と、熱交換器203と、デシカントロータ204と、ヒータ205と、タンク206と、を有している。送風機202により室外から取り込まれた空気は、熱交換器203を経由してデシカントロータ204に導かれる。デシカントロータ204のゼオライト等の乾燥剤により空気中の水分が吸着され、除湿された空気が被空調空間としての室内Aへ送られる。なお、ゼオライトはゆっくりと回転し、ヒータ205の熱によって空気から吸着された水分を放出する。放出された水分は熱交換器203により冷却される。熱交換器203から流出した水は、タンク206に集められる。
なお、デシカント装置200の構成は、図4に示すものに限定されるものではない。他の例としては、デシカント装置は、外気がデシカントロータを通過して室内に導入される際に外気中の水分を吸着する一方で、室内空気がデシカントロータを通過する際にデシカントロータから水分を奪い、外部に放出するような構成であってもよい。本構成については、例えば特開平9−318126号公報等を参照することができる。
図5は、制御部111が、冷房運転時に実行する制御処理を示すフローチャートである。S500において、制御部111のCPU130は、制御部121を介して室内機120の乾球温度計125から乾球温度(Ti)を取得する。CPU130はまた、制御部121を介して室内機120の湿球湿度計126から湿球湿度(Tiw)を取得する。そして、CPU130は、乾球温度(Ti)と湿球湿度(Tiw)から露点温度(Tw)を求める。なお、CPU130は、露点温度を求める際に、乾球温度(Ti)と湿球湿度(Tiw)から露点温度を特定する参照テーブルを用いるものとする。S500の処理は、湿度取得処理、露点温度特定処理の一例である。
次に、S501において、CPU130は、制御部121を介して室内機120の液冷媒温度計127の計測結果を実蒸発温度(Tl)として取得する。本処理は、液冷媒管の温度を冷媒の実蒸発温度として取得する実蒸発温度取得処理の一例である。次に、S502において、CPU130は、制御部121からユーザ操作に応じて設定された設定温度(Ts)を取得する。次に、S503において、CPU130は、(式1)により圧縮機112の運転周波数(F)を決定する。

運転周波数(F)=乾球温度(Ti)−設定温度(Ts) …(式1)
次に、S504において、CPU130は、S501において取得した実蒸発温度(Tl)とS500において算出した露点温度(Tw)とを比較する。CPU130は、実蒸発温度(Tl)が露点温度(Tw)以下の場合には(S504でYES)、処理をS505へ進める。一方、CPU130は、実蒸発温度(Tl)が露点温度(Tw)よりも高い場合には(S504でNO)、処理をS506へ進める。
S505において、CPU130は、圧縮機112の周波数を下げるよう制御する。具体的には、CPU130はまず、露点温度(Tw)と実蒸発温度(Tl)の差分に応じて、周波数の下げ幅を決定する。そして、CPU130は、圧縮機操作器113に対し、下げ幅を指定して、圧縮機112の周波数を下げるよう指示を出す。これに対応し、圧縮機操作器113は、圧縮機112の周波数を下げる。このように、圧縮機112の周波数を下げることで、実蒸発温度を上げることができる。
S505の処理の後、CPU130は、処理をS506へ進める。S506において、CPU130は、S504の処理が完了したタイミングから一定期間が経過するまで待機し、一定期間が経過すると(S506でYES)、処理をS500へ進める。制御部111は、以上の処理を繰り返すことで、実蒸発温度(Tl)が露点温度(Tw)を下回らないように制御することができる。これにより、ドレン水の発生を防ぐことができる。
以上のように、本実施形態に係る空調制御システム1においては、空調装置100は、実蒸発温度と露点温度とを取得し、実蒸発温度が露点温度を下回らないように、圧縮機112の周波数を下げるよう制御する。これにより、空調制御システム1は、実蒸発温度が露点温度よりも高い状態を保つことができ、ドレン水の発生を抑えることができる。
本実施形態に係る空調制御システム1は、デシカント装置200を備えるため、デシカント装置200が除湿を行うことで、空調装置100の蒸発温度を上げ、空調装置100の消費電力を低減することができる。しかしながら、従来技術においても説明した通り、このような空調制御システム1においても、被空調空間の湿度に対してデシカント装置200の除湿能力に余力がない場合がある。この場合には、室内負荷に見合うように空調装置100の能力を上げた結果、蒸発温度が露点温度を下回る可能性がある。また、空調装置100の始動時はアキュムレータ115への液戻りを防ぐために室外膨張弁118を絞り気味にすることで、実蒸発温度が過渡的に低下し、露点温度を下回るケースがある。
このように、実蒸発温度が露点温度を下回る可能性がある場合においても、本実施形態の空調制御システム1は、上記制御処理により、蒸発温度が露点温度を下回らないように制御し、ドレン水の発生を抑制することができる。
なお、第1の実施形態の第1の変形例としては、図5を参照しつつ説明した制御処理における、S500〜S502の処理順は特に限定されるものではない。S500及びS501の処理は、S504の処理が開始する前に完了していればよく、S502の処理は、S503の処理が開始する前に完了していればよい。
第2の変形例としては、乾球温度計125及び湿球湿度計126は、室内機120内に設けられている必要はなく、他の例としては、乾球温度計125及び湿球湿度計126は、いずれも室内機120とは別の装置として室内に設置されてもよい。この場合、乾球温度計125及び湿球湿度計126は、室外機110と通信可能とする。このように、室外機110の制御部111が、室内の乾球温度及び湿球湿度を取得できればよく、そのための構成は、実施形態に限定されるものではない。
第3の変形例としては、制御部111は、S505の処理において、圧縮機112の周波数を実蒸発温度と露点温度の差分によらず、一定の下げ幅で下げることとしてもよい。この場合も、制御部111は、S500〜S506の処理を繰り返すことにより、適切な周波数になるまで、圧縮機112の周波数を段階的に下げることができ、実蒸発温度が露点温度よりも高くなるよう制御することができる。
第4の変形例としては、図5を参照しつつ説明した制御処理は、室外機110以外の装置が実行してもよい。例えば、図6に示すように、空調装置100と、デシカント装置200に加え、空調装置100及びデシカント装置200の少なくとも一方を管理する管理装置300を備えたシステムにおいて、管理装置300が制御処理を実行してもよい。なお、管理装置300は、空調装置100及びデシカント装置200のうち少なくとも一方を管理する装置とする。また、管理装置300は、室外機110及びデシカント装置200とそれぞれ伝送線21,22を介して通信可能に接続されているものとする。なお、管理装置300と室外機110及びデシカント装置200の間の通信は、無線通信であってもよい。
この場合には、管理装置300は、室外機110から乾球温度(Ti)、湿球湿度(Tiw)、実蒸発温度(Tl)及び設定温度(Ts)を受信するものとする。また、管理装置300は、S505においては、室外機110に圧縮機112の周波数を変更する制御指示を送信する。なお、管理装置300のハードウェア構成は、図3を参照しつつ説明した制御部111のハードウェア構成と同様である。なお、管理装置300はさらに、操作部や表示部などのユーザインタフェースを有してもよい。
また、他の例としては、デシカント装置200が制御処理を実行することとしてもよい。この場合には、デシカント装置200は、制御処理に必要な情報を室外機110から受信するものとし、デシカント装置200が室外機110に圧縮機112の周波数を下げる指示を送信するものとする。
また、制御処理は、空調制御システム1が備える複数の装置が協働して実現することとしてもよい。例えば、S500の処理を室外機110が行い、S501以降の処理を管理装置300が行うこととしてもよい。
(第2の実施形態)
次に、第2の実施形態に係る空調制御システム1について、第1の実施形態に係る空調制御システム1と異なる点を主に説明する。第2の実施形態に係る空調制御システム1においては、制御部111は、制御処理において、圧縮機112の周波数を下げることで蒸発温度を上げるのにかえて、デシカント装置200の送風機202の風量を上げることで、露点温度を下げる。
図7は、第2の実施形態に係る室外機110の制御部111による制御処理を示すフローチャートである。S700において、制御部111のCPU130は、露点温度(Tw)を求める。S700の処理は、図5を参照しつつ説明したS500の処理と同様である。次に、S701において、CPU130は、液冷媒温度計127の計測結果を実蒸発温度(Tl)として取得する。S701の処理は、S501の処理(図5)と同様である。次に、S702において、CPU130は、実蒸発温度(Tl)と露点温度(Tw)とを比較する。CPU130は、実蒸発温度(Tl)が露点温度(Tw)以下の場合には(S702でYES)、処理をS703へ進める。一方、CPU130は、実蒸発温度(Tl)が露点温度(Tw)よりも高い場合には(S702でNO)、処理をS704へ進める。
S703において、CPU130は、まず露点温度(Tw)と実蒸発温度(Tl)の差分に応じて、送風機202の送風量の上げ幅を決定する。そして、CPU130は、送風機202の能力アップ運転指示を、通信部132を介してデシカント装置200に送信する。ここで、能力アップ運転指示は、送風量の上げ幅が指定された運転指示である。なお、デシカント装置200は、能力アップ運転指示を受信すると、能力アップ運転指示に従い、送風機202の送風量を上げて運転を行う。このように、送風機202の送風量を増加させることで、露点温度を下げることができる。
S703の処理の後、CPU130は、処理をS704へ進める。S704において、CPU130は、S701の処理が完了したタイミングから一定期間が経過するまで待機し、一定期間が経過すると(S704でYES)、処理をS701へ進める。制御部111は、以上の処理を繰り返すことで、実蒸発温度(Tl)が露点温度(Tw)を下回らないように制御することができる。なお、第2の実施形態に係る空調制御システム1のこれ以外の構成及び処理は、第1の実施形態に係る空調制御システム1の構成及び処理と同様である。
以上のように、第2の実施形態に係る空調装置100においては、実蒸発温度と露点温度とを取得し、実蒸発温度が露点温度を下回らないように、デシカント装置200の送風機202の風量を上げるよう制御する。これにより、空調装置100は、実蒸発温度が露点温度よりも高い状態を保つことができ、ドレン水の発生を抑えることができる。
なお、第2の実施形態に係る空調装置100においても、第1の実施形態において説明したような変形例が可能である。すなわち、制御部111は、S703の処理において、一定の上げ幅で送風機202の送風量を増加することとしてもよい。また、図7を参照しつつ説明した制御処理は、室外機110以外の装置が実行してもよい。例えば、デシカント装置200や管理装置300が制御処理を実行してもよい。デシカント装置200が実行する場合は、デシカント装置200は、制御処理に必要な情報を室外機110から受信し、制御部201が送風機202に能力アップ運転指示を出す。
また、第2の実施形態に係る制御処理に第1の実施形態に係る制御処理を組み合せ、制御部111は、実蒸発温度が露点温度以下の場合には(S702でYES)、S703の処理に加えて、S505の処理を行うこととしてもよい。この場合には、圧縮機112の周波数の下げ幅及び風量の上げ幅は、いずれも一定量とするのが好ましい。
(第3の実施形態)
次に、第3の実施形態に係る空調制御システム1について、他の実施形態に係る空調制御システム1と異なる点を主に説明する。第2の実施形態に係る空調制御システム1においては、制御部111は、制御処理において、必要冷房能力(Qc)を考慮した制御を行う。
図8は、第3の実施形態に係る室外機110の制御部111による制御処理を示すフローチャートである。S800〜S802の処理は、それぞれS500〜S502(図5)の処理と同様である。S802の処理の後、S803において、CPU130は、乾球温度(Ti)と設定温度(Ts)の差分に応じて、必要冷房能力(Qc)を決定する。次に、S804において、CPU130は、必要冷房能力(Qc)に基づいて、目標蒸発温度候補(Teo_c)を決定する。本処理は、目標蒸発温度候補決定処理の一例である。
ここで、目標蒸発温度(Teo_c)を決定する処理について説明する。冷房能力Qは、除湿を含む場合、下記(1)〜(3)の3点でバランスする。

(1)冷媒側熱交換量:Q=GR×(HRo−HRi) …(式2)
ここで、GRは、冷媒循環量(kg/s)、HRoは、出口冷媒エンタルピー(kJ/kg)、HRiは、入口冷媒エンタルピー(kJ/kg)である。

(2)空気側熱交換量:Q=Ga×(iai−iao) …(式3)
ここで、Gaは、空気流量(kg/s)、iaiは、入口空気エンタルピー(kJ/kg)、iaoは、出口空気エンタルピー(kJ/kg)である。

(3)管壁を通しての熱交換量:Q=Ao×U×Δim …(式4)
ここで、Aoは、管外伝熱面積(m2)、Uは、熱通過率(kg/(m2・s))、Δimは、対数平均エンタルピー差(kJ/kg)である。
対数平均エンタルピー差は、冷媒出入り口温度(TRo、TRi)に相当する飽和空気エンタルピー(iRo、iRi)及び空気出入口エンタルピー(iai、iao)から求める。また、圧損のない2相冷媒の蒸発と仮定すれば、iRo=iRiとできる。

Δim={(iai−iRo)−(iao−iRi)}/ln{(iai−iRo)/(iao−iRi)} …(式5)
(式3)において、Ga及びiaiは、既知(製品仕様から求まる値)であり、またセンサ値から取得することができる。そして、Qがわかれば、iaoが求まる。さらに、(式4)において、Ao、Uは、既知(製品仕様から求まる値)であるため、iRo=iRiが求まり、これに相当する冷媒出口温度(TRo、TRi)が必要な冷媒蒸発温度(Teo_c)となる。なお、空気出入り口エンタルピー(iai、iao)は湿り空気線図から求めることができる。
S804の処理の後、S805において、CPU130は、目標蒸発温度候補(Teo_c)と露点温度(Tw)とを比較する。CPU130は、目標蒸発温度候補(Teo_c)が露点温度(Tw)以下の場合には(S805でYES)、処理をS806へ進める。一方、CPU130は、目標蒸発温度候補(Teo_c)が露点温度(Tw)よりも高い場合には(S805でNO)、処理をS807へ進める。
S806において、CPU130は、「露点温度(Tw)+α」を目標蒸発温度(Teo)として決定し、その後処理をS808へ進める。ここで、αは少なくとも0℃以上とする。すなわち、CPU130は、S806において、目標蒸発温度(Teo)を露点温度(Tw)以上の温度に変更する。なお、「露点温度(Tw)+α」のαとしては、室外機110の設計に応じた値が予め設定されているものとする。αとしては、例えば0℃、1℃等が挙げられる。また、S807において、CPU130は、目標蒸発温度候補(Teo_c)を目標蒸発温度(Teo)として決定し、その後処理をS808へ進める。なお、S806及びS807の処理は、目標蒸発温度決定処理の一例である。
次に、S808において、CPU130は、実蒸発温度(Tl)と目標蒸発温度(Teo)とを比較する。CPU130は、実蒸発温度(Tl)が目標蒸発温度(Teo)よりも低い場合には(S808でTl<Teo)、処理をS809へ進める。CPU130は、実蒸発温度(Tl)が目標蒸発温度(Teo)よりも高い場合には(S808でTl>Teo)、処理をS810へ進める。CPU130は、実蒸発温度(Tl)と目標蒸発温度(Teo)が等しい場合には(S808でTl=Teo)、圧縮機112の周波数を変更することなく、処理をS811へ進める。
S809において、CPU130は、圧縮機112の周波数を下げるよう制御する。具体的には、CPU130はまず、実蒸発温度(Tl)と目標蒸発温度(Teo)の差分に応じて、周波数の下げ幅を決定する。そして、CPU130は、圧縮機操作器113に対し、下げ幅を指定して、圧縮機112の周波数を下げるよう指示を出し、その後処理をS811へ進める。S809の処理に対応し、圧縮機操作器113は、圧縮機112の周波数を下げる。このように、圧縮機112の周波数を下げることで、実蒸発温度を上げることができる。
また、S810において、CPU130は、圧縮機112の周波数を上げるよう制御する。具体的には、CPU130は、実蒸発温度(Tl)と目標蒸発温度(Teo)の差分に応じて、周波数の上げ幅を決定し、上げ幅を指定して、圧縮機112の周波数を上げるよう圧縮機操作器113に指示を出し、その後処理をS811へ進める。S810の処理に対応し、圧縮機操作器113は、圧縮機112の周波数を上げる。このように、圧縮機112の周波数を上げることで、実蒸発温度を下げる。なお、S808〜S810の処理は、実蒸発温度と目標蒸発温度の大小関係に応じて周波数を制御する処理の一例である。さらに、他の例としては、S809及びS810において、CPU130は、周波数を一定量ずつ増減することとしてもよい。
S811において、CPU130は、S804の処理が完了したタイミングから一定期間が経過するまで待機し、一定期間が経過すると(S811でYES)、処理をS800へ進める。制御部111は、以上の処理を繰り返すことで、実蒸発温度(Tl)が露点温度(Tw)を下回らないように制御することができる。なお、第3の実施形態に係る空調制御システム1のこれ以外の構成及び処理は、他の実施形態に係る空調制御システム1の構成及び処理と同様である。
以上のように、第3の実施形態に係る空調制御システム1においては、実蒸発温度と目標蒸発温度との大小を比較することにより、実蒸発温度が露点温度を下回らないように、圧縮機112の周波数を下げるよう制御する。これにより、空調装置100は、実蒸発温度が露点温度よりも高い状態を保つことができる。
なお、第3の実施形態の第1の変形例としては、S809及びS810において、制御部111は、圧縮機112の周波数だけでなく、デシカント装置200の送風機202の風量を制御することとしてもよい。
また、第2の変形例としては、制御部111は、S808〜S810の処理に変えて、目標蒸発温度(Teo)が露点温度を下回らないように、圧縮機112の周波数を制御してもよい。すなわち、制御部111は、必要冷房能力(Qc)から圧縮機112の周波数(F)を決定した上で、目標蒸発温度(Teo)が露点温度(Tw)以下の場合には、圧縮機112の周波数を上げるように制御する。さらに、この場合には、制御部111は、実蒸発温度(Tl)は不要なため、実蒸発温度(Tl)を取得する処理(S801)も省略できる。
また、第3の変形例としては、制御部111は、S809及びS810において、圧縮機112の周波数の制御にかえて、または、周波数の制御と共に、デシカント装置200の送風機202の送風量の制御を行ってもよい。
以上、実施形態について詳述してきたが、本発明はこれら特定の実施形態に限られるものではなく、この発明の要旨を逸脱しない範囲の様々な形態が本発明に含まれる。上述の実施形態及び変形例の一部を適宜組み合わせてもよい。
1 空調制御システム
100 空調装置
110 室外機
120 室内機
200 デシカント装置

Claims (3)

  1. 室内機及び室外機を有する空調装置と、前記空調装置の被空調空間の湿度を調整する湿度調整装置と、を管理する空調制御システムであって、
    前記空調装置の被空調空間の前記湿度を取得する湿度取得手段と、
    前記湿度に基づいて、露点温度を特定する露点温度特定手段と、
    前記室内機が備える熱交換器に導かれる液冷媒管の温度を、冷媒の実蒸発温度として取得する実蒸発温度取得手段と、
    前記冷媒の前記実蒸発温度が前記露点温度よりも高くなるような制御を行う制御手段と
    を有し、
    前記制御手段は、前記実蒸発温度が前記露点温度よりも高くなるように、前記湿度調整装置が備える送風機の風量を制御する空調制御システム。
  2. 前記制御手段は、前記実蒸発温度が前記露点温度以下の場合に、前記実蒸発温度が前記露点温度よりも高くなるまで、前記送風機の風量を一定量ずつ段階的に上げる、請求項に記載の空調制御システム。
  3. 前記空調装置の設定温度に基づいて、目標蒸発温度候補を決定する目標蒸発温度候補決定手段と、
    前記目標蒸発温度候補が前記露点温度以下の場合に、前記実蒸発温度よりも高い値を目標蒸発温度として決定し、前記目標蒸発温度候補が前記露点温度よりも高い場合に、前記目標蒸発温度候補を前記目標蒸発温度として決定する目標蒸発温度決定手段と
    をさらに有し、
    前記制御手段は、前記実蒸発温度が前記目標蒸発温度と等しくなるように、前記送風機の風量を制御する、請求項に記載の空調制御システム。
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