JP6890327B2 - 焼入れ装置 - Google Patents

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Description

本発明は、高周波焼入装置等の、電気を熱源とする焼入れ装置に関するものである。
鋼材を熱処理する方策の一つとして高周波焼入れが知られている。高周波焼入れは、短時間で焼入処理が可能であり、且つ、表面側だけを硬化させることができることから、機械部品の焼き入れに広く活用されている。
高周波焼入装置には大きく分けて鋼材に誘導電流を発生させるものと、鋼材に直接高周波電流を通電するものがある。
前者の誘導電流を利用する方式の高周波焼入装置は、高周波発振器やコンデンサ等からなる電源部と、変成器と、誘導加熱コイル等によって構成されている。
そして誘導加熱コイルをワークに近接し、当該誘導加熱コイルに高周波電流を通電し、ワークの表面に誘導電流を励起させる。ワークは自己の表面に発生した電流によって昇温する。そしてワークを一定の温度まで昇温させた後、急冷し、ワークの表面をマルテンサイト化する。
後者の鋼材に直接高周波電流を通電する方式の高周波焼入装置は、電源部が発生する電流を直接的にワークに流し、ワークを昇温させる。そしてワークを一定の温度まで昇温させた後、急冷し、ワークの表面をマルテンサイト化する。
いずれにしても、高周波焼入装置は電気を利用してワークを昇温し、ワークが一定の温度に達したところで急冷する装置である。
特開2011−233339号公報 特開2011−58059号公報
高周波焼入装置は、前記した様に昇温工程と、冷却工程を連続的に行うものであり、一連の工程を終えたワークは、一定以下の温度となっている。そのため直接、素手で触れることは出来ないまでも、大きな危険はなく安全である。
ところで、落雷等の影響により、停電が起きることがある。停電がワークの冷却工程中や、冷却後に発生した場合には、ワークの温度は低下しており、ワークは危険な物ではない。
一方、昇温工程中や、昇温工程を終えた直後に停電が発生すると、ワークは相当に高温であり、危険である。
またワークが高温状態のままで各機器の動作が停止するので、ワークの近傍にある誘導コイルや樹脂製の部材が昇温し、故障の原因となったり、寿命を縮めてしまう場合もある。
そこで本発明は、従来技術の上記した問題点に注目し、停電等の電源消失時に、ワークの温度を低下させる機能を備えた焼入れ装置を提供することを課題とするものである。
上記した課題を解決するための請求項1に記載の発明は、鋼製のワークを誘導加熱し、または鋼製のワークに直接通電して加熱し、その後に冷却してワークを硬化させる焼入れ装置において、焼入れ装置に供給される電源が消失した際に、前記ワークを自動的に冷却する緊急冷却手段を備えたことを特徴とする焼入れ装置である。
本発明の焼入れ装置では、停電等によって焼入れ装置に供給される電源が消失した場合、緊急冷却手段が作動してワークを自動的に冷却する。そのため仮に停電直後のワークが高温状態であったとしても、ワークの温度は一定温度以下に降下し、危険性は低下する。冷却媒体は、水であることが好ましいが、油や冷却用の気体(例えば空気や窒素、二酸化炭素)であってもよい。またミストを利用する冷却方法を採用することもできる。
請求項2に記載の発明は、ワークよりも高い位置に設置された貯水タンクを有し、焼入れ装置に供給される電源が消失した際に、前記貯水タンクからワークに水が供給されることを特徴とする請求項1に記載の焼入れ装置である。
本発明は水を冷却媒体とするものであり、高さ水頭を利用してワークに水を供給するものである。
電源が消失すると、ポンプによる通水はできない。しかしながら、ワークよりも高い位置に設置された貯水タンクの水は、位置エネルギーを有しており、電気を使用しなくてもワークに水を供給することができる。
請求項3に記載の発明は、加圧タンクを有し、焼入れ装置に供給される電源が消失した際に、前記加圧タンクからワークに水が供給されることを特徴とする請求項1に記載の焼入れ装置である。
本発明は水を冷却媒体とするものであり、圧力水頭を利用してワークに水を供給するものである。
前記した様に電源が消失すると、ポンプによる通水はできない。しかしながら加圧タンク内の水は、圧力エネルギーを有しており、電気を使用しなくてもワークに水を供給することができる。
なお加圧タンクは、内部の水を常時加圧しているものでもよく、電源消失時に限って加圧されるものであってもよい。
請求項4に記載の発明は、気体タンクを有し、焼入れ装置に供給される電源が消失した際に、前記気体タンクからワークに気体が供給されることを特徴とする請求項1に記載の焼入れ装置である。
本発明は気体を冷却媒体とするものである。
気体タンク内の気体は、圧力エネルギーを有しており、電気を使用しなくてもワークに空気を供給して空冷することができる。
代表的な気体は空気であるが、窒素や二酸化炭素等であってもよい。
請求項5に記載の発明は、冷却媒体供給源と、通電時閉の開閉弁を有し、焼入れ装置に供給される電源が消失した際に前記開閉弁が開いてワークに冷却媒体が供給されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の焼入れ装置である。
本発明では、停電等によって電源が消失すると、開閉弁への通電が停止し、開閉弁が開いてワークに水等の冷却媒体が供給される。
請求項6に記載の発明は、冷却媒体供給源と、通電時開の開閉弁と、補助電源と、電源有無検知手段を有し、焼入れ装置に供給される電源が消失したことを前記電源有無検知手段が検知すると、補助電源から開閉弁に電流が供給されて開閉弁を開き、ワークに冷却媒体が供給されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の焼入れ装置である。
本発明の焼入れ装置は、補助電源を備えている。本発明の焼入れ装置では、停電等によって電源が消失すると、電源有無検知手段がそれを検知し、補助電源から開閉弁に電流が供給されて開閉弁が開く。開閉弁が開くことによってワークに水等の冷却媒体が供給される。
本発明の焼入れ装置によると、停電等によって焼入れ装置に供給される電源が消失した場合に、ワークが高温状態であったとしても、ワークの温度は一定温度以下に降下し、危険な物ではなくなる。
本発明の実施形態の焼入れ装置を概念的に表示した斜視図である。 図1の焼入れ装置の加熱コイル体の斜視図である。 (a)は図1の焼入れ装置の配管系統図であり、(b)は電気回路図である。 (a)は図3の配管系統図であって、加熱工程に続いて行われる冷却工程における冷却水の流れを示し、(b)は図3の配管系統図であって、停電時における冷却水の流れを示す。 本発明の他の実施形態の焼入れ装置の配管系統図である。 (a)は本発明のさらに他の実施形態の焼入れ装置の配管系統図であり、(b)(c)は電気回路図である。 本発明のさらに他の実施形態の焼入れ装置の斜視図である。 本発明のさらに他の実施形態の焼入れ装置の斜視図である。
以下さらに本発明の実施形態について説明する。
本実施形態の焼入れ装置1は、エンジンのクランクシャフト2を誘導加熱して高周波焼入れする装置である。クランクシャフト2は、鋼製のワークであり、公知の様にジャーナル部とピン部を焼入れする。本実施形態では、クランクシャフト2は焼入れする箇所が6か所あり、それに対応して加熱コイル体3を6基有している。
図2の様に、加熱コイル体3は、クランクシャフト(ワーク)2を誘導加熱するための誘導コイル5と、赤熱したクランクシャフト2に水を噴射し、冷却する冷却ジャケット6が一体化されたものである。
誘導コイル5は、公知の半開放形のコイルである。
冷却ジャケット6は、内部に冷却水が導入される空間7がある。冷却ジャケット6には、冷却水をクランクシャフト2に向かって噴射する孔8が設けられている。
冷却ジャケット6は、誘導コイル5の近傍に設けられている。
加熱コイル体3の冷却ジャケット6には、図3(a)に様な外部配管10が接続されている。外部配管10には、大きく分けて通常冷却流路11と、緊急冷却流路25がある。 通常冷却流路11は、冷却水タンク12、ポンプ13、通電時開の通常冷却用電磁弁(開閉弁)15及び逆止弁16が含まれている。「通電時開」とはソレノイドに通電しているときに限って流路が開き、非通電時には流路が閉じる構造の開閉弁である。「通電時開」の電磁弁は、常時閉形の電磁弁とも称される。
通常冷却流路11は、冷却水タンク12、ポンプ13、通電時開の通常冷却用電磁弁15及び逆止弁16が直列に接続されて加熱コイル体3の冷却ジャケット6に至る配管回路である。
緊急冷却流路25はワークを自動的に水冷する緊急冷却手段である。緊急冷却流路25は、貯水タンク(給水源)20、通電時閉の緊急冷却用電磁弁(開閉弁)21及び逆止弁22が含まれている。「通電時閉」とは、ソレノイドに通電しているときに限って流路が閉じ、非通電時には流路が開いている構造の開閉弁である。「通電時閉」の電磁弁は、常時開形の電磁弁とも称される。
緊急冷却流路25は、貯水タンク20、通電時閉の緊急冷却用電磁弁21及び逆止弁22が直列に接続され、通常冷却流路11と合流して加熱コイル体3の冷却ジャケット6に至る配管回路である。
貯水タンク20は緊急冷却手段の給水源であり、物理的に加熱コイル体3の冷却ジャケット6に比べて高い位置に設置されており、貯留される水は位置エネルギーを有している。貯水タンク20は、ボールタップ28等の水位維持手段を有し、内部には常に一定以上の水が溜められている。
水位維持手段はボールタップ28に限定されるものではなく、水位センサーを利用したものでもよく、常時通水して余剰の水をオーバーフローさせるものであってもよい。
緊急冷却用電磁弁21は、前記した様に通電時閉(常時開形)の電磁弁であり、ソレノイドに通電することによって流路が閉じる。緊急冷却用電磁弁21は、ソレノイドに対する通電なされている際には、流路が閉じ、緊急冷却流路25の通水が阻止される。
緊急冷却用電磁弁21に対する給電回路は、図3(b)の通りである。
即ち焼入れ装置1には、外部の商用電源30から電力が供給され、全ての電気機器が当該商用電源30から供給される電力によって駆動する。
図3(b)は、要部だけを図示するものであるが、高周波発振器31に対する入力電力が商用電源30から供給される。また高周波発振器31は図示しないトランスやコンデンサーを介して加熱コイル体3の誘導コイル5に接続されている。
また商用電源30に繋がる電源ラインには、緊急冷却用電磁弁21が並列接続されている。また緊急冷却用電磁弁21に対して直列に手動スイッチ33が接続されている。手動スイッチ33は、B接点スイッチであり、作業者がスイッチをONすると回路が遮断される。手動スイッチ33は、常時閉となるスイッチであり、作業者がスイッチをONすると回路が開いて通電が遮断され、緊急冷却用電磁弁21に対する通電が停止する。
次に、焼入れ装置1の機能について説明する。
鋼製ワークたるクランクシャフト2は、焼入れする箇所が6か所あり、対応する加熱コイル体3を順次駆動して全ての焼入れ箇所が焼入れされる。
各部の焼入れは、加熱工程と、冷却工程を順次実行することにより行われる。
即ち特定の焼入れ部に加熱コイル体3の誘導コイル5を被せ、誘導コイル5に通電することにより、誘導コイル5の周囲にに変動する磁界を発生させる。そしてクランクシャフト2を変動磁界にさらして表面に誘導電流を生じさせる。その結果、クランクシャフト2は急速に昇温し、赤熱状態となる。
誘導コイル5への通電を一定時間行った後は、誘導コイル5への通電を停止し、通電時開の通常冷却用電磁弁15に通電して通常冷却流路11を開く。なお通常冷却流路11のポンプ13は常に駆動している。そのため通常冷却用電磁弁15に通電して通常冷却流路11を開くと、図4(a)の様にポンプ13で加圧された冷却水が通常冷却流路11を通過して冷却ジャケット6に至り、冷却ジャケット6の孔8から水が噴射されて赤熱状態のクランクシャフト2にかかり、クランクシャフト2が急冷される。
なお緊急冷却流路25に配された緊急冷却用電磁弁21は、通電時閉(常時開)の電磁弁であり、商用電源30が有効である限り、緊急冷却用電磁弁21のソレノイドに電流が供給されるので閉状態を保っている。そのため緊急冷却流路25に通水は生じない。また緊急冷却流路25には逆止弁22があり、通常冷却流路11側から貯水タンク20側への通水が阻止されるから、ポンプ13で加圧された水が貯水タンク20側に逆流することはない。
こうして一つの焼入れ箇所に対する焼入れ処理が完了する。
次に、焼入れ処理の実行中に停電が発生し、焼入れ装置1に対する供給電源が消失した場合の動作について説明する。
仮に加熱工程の最中や加熱工程が終了し冷却工程が完了する前に停電が生じると、クランクシャフト2は高温状態となっている。
焼入れ装置1に対する供給電源が消失しているので、通常冷却流路11のポンプ13は停止しており、通常冷却流路11から冷却ジャケット6に対する水の供給はできない。
一方、焼入れ装置1に対する供給電源が消失しているので、緊急冷却用電磁弁21に対しても通電が停止する。ここで緊急冷却用電磁弁21は、通電時閉(常時開)の電磁弁21であるから、通電が停止すると通水可能な状態となり、緊急冷却流路25が開かれる。
また貯水タンク20は物理的に高い位置にあり、貯留水は位置エネルギーを持っているから、緊急冷却用電磁弁21が開いて緊急冷却流路25が開放されると、図4(b)の様に貯水タンク20内の水が冷却ジャケット6に至り、冷却ジャケット6の孔8から水が噴射される。また貯水タンク20の位置は、少なくともクランクシャフト2よりも高いので、冷却ジャケット6の孔8から噴射された水は、クランクシャフト2に届き、クランクシャフト2が急冷される。
そのため赤熱状態であったクランクシャフト2は、危険な状態を脱する。
なお通常冷却流路11には逆止弁16があり、緊急冷却流路25から供給された水が冷却水タンク12側に逃げることはない。
本実施形態の焼入れ装置1は、手動スイッチ33を操作してもワークたるクランクシャフト2に水が供給される。即ち手動スイッチ33はB接点スイッチであり、作業者がスイッチをONすると回路が遮断される。そのため手動スイッチ33を操作すると緊急冷却用電磁弁21に対する通電が停止し、緊急冷却流路25が開かれてワークたるクランクシャフト2に水が供給される。
本実施形態では、図1の様に手動スイッチ33は、焼入れ装置1の本体部分に設置されている。
以上説明した実施形態では、貯水タンク20を高い位置に設置し、ワークとの落差を利用してワークに冷却水を供給した。
本発明は、この構成に限定されるものではなく、圧力を利用してワークに冷却水を供給してもよい。
図5に示す焼入れ装置40は、加圧タンク41を有し、加圧タンク41内に水が貯留されている。加圧タンク41は、空気溜め42と接続されており、内部が常に一定の圧力に加圧されている。空気溜め42は空気タンクである。
他の構成部材は前記した実施形態と同一であるから同一の番号を付して重複した説明を省略する。
また加圧タンク41の内部は高圧であるから、貯留水は圧力エネルギーを持っている。緊急冷却用電磁弁21が開いて緊急冷却流路25が開放されると、加圧タンク41内の水が冷却ジャケット6に至り、冷却ジャケット6の孔8から水が噴射される。
前記した実施形態では、緊急冷却用電磁弁21として通電時閉の電磁弁を使用したが、例えば図6(b)の様な回路を採用することによって通電時開(常時閉)の電磁弁51に置き換えることもできる。
図6(a)に示す焼入れ装置50は、緊急冷却用電磁弁51として通電時開の電磁弁51が採用されている。
電気回路は、図6(b)の様な主回路52と、図6(c)の様な補助電源回路53を有している。
主回路52にはリレー55があり、リレー55には常時通電されている。リレー55はB接点58を持つ。補助電源回路53は電池(補助電源)57と、緊急冷却用電磁弁51とリレー55のB接点58が直列接続されている。
リレー55は電源有無検知手段として機能する。リレー55の接点はB接点58であるから、リレー55に通電されてい間、リレー55のB接点58は開いている。
そのため焼入れ装置50に対する供給電源が維持されている間は、リレー55に通電され続いていてB接点58は開いており、補助電源回路53は遮断され、緊急冷却用電磁弁51への通電は無い。ここで緊急冷却用電磁弁51は、通電時開の電磁弁51であるから、冷却用電磁弁51は開かず、緊急冷却流路25に通水は生じない。
一方、焼入れ装置50に対する供給電源が消失すると、B接点58がつながる。
焼入れ装置50に対する供給電源が消失すると、リレー55に対しても通電が停止する。その結果、補助電源回路53のB接点58が閉状態となり、緊急冷却用電磁弁51に通電されて緊急冷却流路25が開かれ、ワークたるクランクシャフト2に水が供給される。
以上説明した実施形態は、冷却ジャケット6から冷却水を噴射してワークを冷却する形式の焼入れ装置1,40,50について説明したが、浸漬形と称される冷却方式を採用する焼入れ装置60にも本発明を適用することができる。
図7は浸漬形の冷却方式を採用する焼入れ装置60の一例を示す。
焼入れ装置60は、昇降台61と、水槽62を有している。ワーク(歯車)63は、昇降台61に載置され、誘導コイル65,66によって加熱される。その後、昇降台61が降下して、ワーク63を水槽62に沈め、冷却する。
本実施形態の焼入れ装置60では、昇降台61の近傍に緊急冷却ノズル68が設置されている。緊急冷却ノズル68には、前記した貯水タンク20が接続されており、両者の間に、通電時閉の緊急冷却用電磁弁21がある。
また以上説明した実施形態は、いずれも誘導加熱によってワークを昇温するものであるが、図8に示す焼入れ装置70の様に、ワークに直接通電して昇温する形式のものにも本発明を適用可能である。
図8に示す焼入れ装置70は、加熱ステーション71と冷却ステーション72に分かれている。
加熱ステーション71は、二つの端子75,76を有し、両者の間には電圧が印加されている。ワーク77は、二つの端子75,76の間に設置されて直接通電され、昇温する。
赤熱状態のワーク77は、図示しないマジックハンドで冷却ステーション72に運ばれる。冷却ステーション72は、設置台78と、冷却ジャケット80を有し、冷却ジャケット80から冷却水が噴射されてワーク77が冷却される。
本実施形態では、加熱ステーション71の近傍に緊急冷却ノズル68が設置されている。緊急冷却ノズル68には、前記した貯水タンク20が接続されており、両者の間に、通電時閉の緊急冷却用電磁弁21がある。
図8に示す焼入れ装置70は、加熱ステーション71と冷却ステーション72に分かれているが、冷却ジャケット80を加熱ステーション71に設置し、ワークを加熱ステーション71に置いたままの状態で、冷却する構造のものであってもよい。
以上説明した実施形態は、冷却ジャケット6や緊急冷却ノズル68からワークに冷却水を噴射してワークを緊急冷却するものである。即ち上記した実施形態は、いずれもワークを緊急冷却する冷却媒体として水を使用しているが、本発明は、水以外のものを冷却媒体とすることを否定するものではない。例えばミストを冷却媒体として使用することもできる。また空気を冷却媒体とすることもできる。
例えば図5に示す焼入れ装置40において、加圧タンク41を単なる空気タンク(気体タンク)に置き換えたり、加圧タンク41を省略して空気溜め(気体タンク)42を直接、通電時閉の緊急冷却用電磁弁(開閉弁)21に接続することにより、空冷式の緊急冷却手段を実現することができる。
1,40,50,60,70 焼入れ装置
2 クランクシャフト(鋼製ワーク)
3 加熱コイル体
5 誘導コイル
6 冷却ジャケット
11 通常冷却流路
20 貯水タンク
21 緊急冷却用電磁弁
25 緊急冷却流路
30 商用電源
41 加圧タンク
42 空気溜め(気体タンク)
51 緊急冷却用電磁弁
53 補助電源回路
57 電池(補助電源)
68 緊急冷却ノズル
77 ワーク

Claims (6)

  1. 鋼製のワークを誘導加熱し、または鋼製のワークに直接通電して加熱し、その後に冷却してワークを硬化させる焼入れ装置において、
    焼入れ装置に供給される電源が消失した際に、前記ワークを自動的に冷却する緊急冷却手段を備えたことを特徴とする焼入れ装置。
  2. ワークよりも高い位置に設置された貯水タンクを有し、焼入れ装置に供給される電源が消失した際に、前記貯水タンクからワークに水が供給されることを特徴とする請求項1に記載の焼入れ装置。
  3. 加圧タンクを有し、焼入れ装置に供給される電源が消失した際に、前記加圧タンクからワークに水が供給されることを特徴とする請求項1に記載の焼入れ装置。
  4. 気体タンクを有し、焼入れ装置に供給される電源が消失した際に、前記気体タンクからワークに気体が供給されることを特徴とする請求項1に記載の焼入れ装置。
  5. 冷却媒体供給源と、通電時閉の開閉弁を有し、焼入れ装置に供給される電源が消失した際に前記開閉弁が開いてワークに冷却媒体が供給されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の焼入れ装置。
  6. 冷却媒体供給源と、通電時開の開閉弁と、補助電源と、電源有無検知手段を有し、焼入れ装置に供給される電源が消失したことを前記電源有無検知手段が検知すると、補助電源から開閉弁に電流が供給されて開閉弁を開き、ワークに冷却媒体が供給されることを特徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の焼入れ装置。
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