JP6890227B2 - コカインアプタマーおよびそれを用いてコカインを検出する方法 - Google Patents

コカインアプタマーおよびそれを用いてコカインを検出する方法 Download PDF

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Description

本発明は、コカインアプタマーおよびそれを用いてコカインを検出する方法に関する。
非特許文献1は、5’−HS−(CH211−AGACAAGGAAAATCCTTCAATGAAGTGGGTCG−(CH27−MB−3’(配列番号:01、MBはメチレンブルーを表す)により表されるコカインアプタマーを開示している。図11は、非特許文献1に含まれる図3の写しである。図11に示されるように、0μMの濃度を有するコカイン水溶液(すなわち、コカインを含有しない水溶液)に対するMBの還元電流は約380ナノアンペアである。250μMの濃度を有するコカイン水溶液に対するMBの還元電流は約400ナノアンペアである。従って、非特許文献1において開示されたコカインアプタマーのS/N比は、およそ1.05(=400/380)である。
本発明の目的は、高感度にコカインを検出可能なコカインアプタマーを提供することにある。
本発明は、以下の化学式(CI)により表されるコカインアプタマーである。
R−DNA−L−Fc (CI)
ここで、
Rは、炭化水素基およびその誘導体からなる群から選択され、
DNAは、コカインに結合可能な遺伝子配列からなり、
Lは、((CH22−O)n1−PO4−(CH2n2−L1により表されるリンカーであり、
L1は、なし、または、任意のリンカーであり、
n1は、自然数を表し、
n2は、自然数を表し、かつ
Fcはフェロセン基を表す。
本発明は、高感度にコカインを検出可能なコカインアプタマーを提供する。
図1は、実施形態によるコカインアプタマーの合成スキームを示す図である。 図2は、図1に続き、実施形態によるコカインアプタマーの合成スキームを示す図である。 図3は、実施例1A(コカインの濃度:250μM)によるサイクリックボルタモグラムを示す。 図4は、実施例1B(コカインの濃度:0μM)によるサイクリックボルタモグラムを示す。 図5は、実施例2A(コカインの濃度:250μM)によるサイクリックボルタモグラムを示す。 図6は、実施例2B(コカインの濃度:0μM)によるサイクリックボルタモグラムを示す。 図7は、比較例1A(コカインの濃度:250μM)によるサイクリックボルタモグラムを示す。 図8は、比較例1B(コカインの濃度:0μM)によるサイクリックボルタモグラムを示す。 図9Aは、比較例2A(コカインの濃度:250μM)によるサイクリックボルタモグラムを示す。 図9Bは、図9Aに含まれる破線Aで囲まれた部分の拡大図である。 図10Aは、比較例2B(コカインの濃度:0μM)によるサイクリックボルタモグラムを示す。 図10Bは、図10Aの破線Aで囲まれた部分の拡大図である。 図11は、非特許文献1に含まれる図3の写しである。
以下、本発明の実施形態が説明される。
(コカインアプタマー)
本実施形態によるコカインアプタマーは、以下の化学式(CI)により表される。

R−DNA−L−Fc (CI)

ここで、
Rは、炭化水素基およびその誘導体からなる群から選択され、
DNAは、コカインに結合可能な遺伝子配列からなり、
Lは、((CH22−O)n1−PO4−(CH2n2−L1により表されるリンカーであり、
1は、なし、または、任意のリンカーであり、
n1は、自然数を表し、
n2は、自然数を表し、かつ
Fcはフェロセン基を表す。
非特許文献1にも開示されているように、コカインに結合可能な遺伝子配列の例は、AGACAAGGAAAATCCTTCAATGAAGTGGGTCG(配列番号:01)である。
Rは、炭化水素基およびその誘導体からなる群から選択される限り、Rは限定されない。なぜなら、後述されるように、Rはコカインの検出には影響を与えないからである。Rの例は、HS−(CH2n3−である(ここで、n3は、自然数を表す)。
本実施形態によるコカインアプタマーは、後述される実施例および比較例から明らかなように、(I)リンカーLに含まれる((CH22−O)n1−PO4基および(II)フェロセン基Fcにより特徴づけられる。これらの2つの特徴(I)および(I))により、本実施形態によるコカインアプタマーは、高いコカイン検出感度を有する。
1は、なし、または、任意のリンカーである限り、L1は限定されない。なぜなら、後述されるように、L1はコカインの検出には影響を与えないからである。望ましくは、L1はアミド結合(すなわち、NHCO)である。
望ましくは、n1は、1以上20以下の自然数である。より望ましくは、n1は3以上6以下の自然数である。望ましくは、n2は、1以上20以下の自然数である。より望ましくは、n2は3以上6以下の自然数である。
(コカインアプタマーの製法)
次に、本実施形態によるコカインアプタマーの製法が説明される。図1および図2は、本実施形態によるコカインアプタマーの合成スキームを示す。
まず、AGACAAGGAAAATCCTTCAATGAAGTGGGTCG(配列番号:01)により表される遺伝子配列が、一般的な人工遺伝子合成法により合成される。上述したように、配列番号:01により表される遺伝子配列は、非特許文献1に開示されている。
次に、ビス(ヒドロキシアルキル)ジスルフィド(図1では、化学式HO−(CH26−S−S−(CH26−OHにより表されるビス(6−ヒドロキシヘキシル)ジスルフィド)が添加される。このようにして、脱水縮合により遺伝子配列の5’末端にジスルフィド基を含む置換基が連結される。
ポリグリコール(図1では、化学式HO−((CH22−O)3−Hにより表されるトリグリコール)が添加される。このようにして、脱水縮合により遺伝子配列の3’末端にLの一部が連結される。
アミノアルキルリン酸誘導体(図1では、化学式H2PO4−(CH26−NH2により表される)が添加される。このようにして、遺伝子配列の3’末端を伸ばすように、脱水縮合によりポリグリコールの末端にLの一部がさらに連結される。アミノアルキルリン酸誘導体は、リン酸およびアルカノールアミンの脱水縮合により得られる。化学式H2PO4−(CH26−NH2により表されるアミノアルキルリン酸誘導体は、リン酸および6−アミノ−1−ヘキサノールの脱水縮合により得られる。
フェロセン基Fc誘導体(図1では、フェロセン基Fc−COO−スクシンイミド)が添加される。このようにして、遺伝子配列の3’末端をさらに伸ばすように、アミド結合によりリン酸誘導体の末端にフェロセン基Fcが連結される。
図2に示されるように、還元剤を用いてジスルフィド基が切断される。このようにして、化学式R−DNA−L−フェロセン基Fc(CI)により表されるコカインアプタマーが得られる。還元剤の例は、Tris-(2-carboxyethyl) phosphine hydrochloride (以下、「TCEP」という)である。
図2では、
Rは、HS−(CH26−により表され、かつ
Lは、((CH22−O)n1−PO4−(CH2n2−L1により表されるリンカーである(すなわち、n1は3に等しく、n2は6に等しく、かつL1はNHCOにより表されるアミド結合である)。
本実施形態によるコカインアプタマーは、株式会社 日本遺伝子研究所により合成され得る。
(コカインアプタマーの使用方法)
以下、本実施形態によるコカインアプタマーを用いて試料溶液に含有されるコカインを検出する方法が説明される。すなわち、本実施形態によるコカインアプタマーを用いて試料溶液がコカインを含有するかどうかを判定する方法が説明される。
(工程(a))
まず、本実施形態によるコカインアプタマーが、試料溶液と混合される。このようにして、混合液が調製される。試料溶液は、水溶液であることが望ましい。本実施形態によるコカインアプタマーは、1本鎖であることが望ましい。そのため、本実施形態によるコカインアプタマーが試料溶液と混合される前に、本実施形態によるコカインアプタマーは熱処理に供されることが望ましい。熱処理の一例として、本実施形態によるコカインアプタマーは、摂氏80度で5分間加熱され、次いで30分間で摂氏25度に冷却される。このようにして、1本鎖のコカインアプタマーが得られる。
(工程(b))
工程(b)では、制限酵素エキソヌクレアーゼIIIが、工程(a)において調製された混合液に添加される。制限酵素エキソヌクレアーゼIIIは、2本鎖デオキシリボ核酸に特異的な3′→5′エキソヌクレアーゼであり、二本鎖デオキシリボ核酸の3′−OH
末端から5′−モノヌクレオチドを遊離させる。試料溶液がコカインを含有する場合、コ
カインアプタマーは2本鎖を形成するようにコカインに結合する。従って、制限酵素エキソヌクレアーゼIIIの働きにより、コカインに結合したDNAは分解される。DNAの分解により、フェロセン基Fcを含むコカインアプタマーの一部が混合液中で遊離する。DNAの分解により、置換基Rも混合液中で遊離するが、フェロセン基Fcに影響を与えない。従って、置換基Rは限定されない。同様に、フェロセン基Fcに影響を与えない限り、L1も限定されない。
一方、試料溶液がコカインを含有しない場合、コカインアプタマーはほとんど2本鎖を形成しない。従って、制限酵素エキソヌクレアーゼIIIが添加された後であっても、本実施形態によるコカインアプタマーは変化せず、かつフェロセン基Fcを含むコカインアプタマーの一部は遊離しない。
工程(b)の最後には、制限酵素エキソヌクレアーゼIIIを失活させることが望ましい。具体的には、エチレンジアミン四酢酸(以下、「EDTA」という)が混合液に添加される。
(工程(c))
工程(c)では、工程(b)において遊離したコカインアプタマーの一部に含まれるフェロセン基Fcの還元電流が、ポテンシオスタットを用いたサイクリックボルタンメトリー法により測定される。フェロセン基Fcは還元体であるため、本実施形態によるサイクリックボルタンメトリーにおいては、酸化電位が連続的に変化されながら、フェロセン基Fcの還元電流RC1が測定される。具体的には、酸化電位は、まず、0ボルトから0.6ボルトに増加される。次いで、酸化電位は0.6ボルトから0ボルトに低下される。この期間の還元電位は、0ボルトに設定される。言い換えれば、この期間では、酸化電位の変化に拘わらず、還元電位は0ボルトに設定される。
所定の酸化電位(例えば、0.5ボルト)に対して測定されたフェロセン基Fcの還元電流RC1に基づいて、コカインが検出される。以下、試料溶液がコカインを含有するかどうかを判定する方法がより詳細に説明される。
(工程(d))
以下の数式(M1)が充足された場合には、試料溶液がコカインを含有すると判定される。
RC1/RC2 > 1.0 (M1)
ここで、
RC2は、コカインを含有しない試料溶液の所定の酸化電位(例えば、0.5ボルト)に対する予め測定されたフェロセン基Fcの還元電流を表す。
RC2の値は、以下のように測定される。コカインを含有しない混合液に含有されるフェロセン基Fcの還元電流が、ポテンシオスタットを用いたサイクリックボルタンメトリー法により、バックグラウンドノイズの値として測定される。RC2の値は、本実施形態による方法が実施される前に予め測定される。
言うまでもないが、工程(b)においてコカインアプタマーに含まれるフェロセン基Fcが混合液中で遊離しない場合(すなわち、試料溶液がコカインを含有しない場合)、等式RC1=RC2(すなわち、RC1/RC2=1)が成立する。言い換えれば、遺伝子配列(代表的には、配列番号:01により表される)が分解されていないコカインアプタマーに含まれるフェロセン基Fcは、還元電流RC1の値の増加には寄与しない。
後述される実施例および比較例から明らかなように、MB(MBはメチレンブルーを表す)が用いられた場合よりもフェロセン基Fcが用いられた場合の方が、より高い感度でコカインが検出される。さらに、リンカーLが(CH22−O)n1−PO4を含むので、より高い感度でコカインが検出される。
(実施例)
以下、実施例を参照しながら、本発明がより詳細に説明される。以下の実施例においては、DNAは、配列番号:01により表される遺伝子配列からなる。
(実施例1)
実施例1は、実施例1A(コカインの濃度:250μM)および実施例1B(コカインの濃度:0μM)から構成される。
株式会社 日本遺伝子研究所により、以下の化学式(CIa)により表されるコカインアプタマーが合成された。
5’−HS−(CH26−DNA−((CH22−O)3−PO4−(CH26−NH−CO−フェロセン基Fc−3’ (CIa)
まず、混合溶媒が調製された。混合溶媒は、20mMのTris−HCl、140mMのNaCl、5mMのKCl、および5mMのMgCl2を含有していた。
(実施例1A)
コカインが混合溶媒に添加され、混合液を得た。コカインの濃度は、250μMであった。次いで、上記のコカインアプタマー(濃度:10μM)が、混合液に添加された。
次いで、混合液は、熱処理に供された。具体的には、コカインアプタマーを含有する水溶液は、摂氏80度で5分間、加熱された。次いで、水溶液は、30分間かけて摂氏25度に冷却された。熱処理により、混合液中でコカインアプタマーは、1本鎖のコカインアプタマーとして遊離し、次いでコカインと2本鎖を形成するようにコカインに結合した。
混合液に、2ユニット/100μLの濃度を有する制限酵素エキソヌクレアーゼIIIが添加された。混合液は、10秒間、撹拌された。制限酵素エキソヌクレアーゼIIIの作用により、2本鎖を形成するようにコカインに結合していたコカインアプタマーは分解された。その結果、フェロセン基Fcを含むコカインアプタマーの一部が遊離した。
次いで、50mMの濃度を有するEDTAが混合液に添加され、制限酵素エキソヌクレアーゼIIIを失活させた。
遊離したコカインアプタマーの一部に含まれるフェロセン基Fcの還元電流が、ポテンシオスタットを用いてサイクリックボルタンメトリー法により測定された。板状の測定電極(ビー・エー・エス株式会社より入手、商品名:くし型電極Au)がポテンシオスタットに接続された。板状の測定電極は、互いに係合した2つのくし形電極を表面に有していた。各くし型電極は、1本の長い電極および多数の針電極から構成されていた。各針電極は、1本の長い電極と直交するように1本の長い電極から伸び出ていた。一方のくし形電極が酸化電極として用いられる一方、他方のくし形電極が還元電極として用いられた。2つのくし形電極に含まれる針電極の総数は130本(=65×2本)であった。1本の針電極の幅は2マイクロメートルであった。隣接する2本の針電極の間の距離もまた、2マイクロメートルであった。Ag/AgClの参照電極がポテンシオスタットに接続された。
サイクリックボルタンメトリー法においては、酸化電位が、10mV/秒の速度で、0ボルトから0.6ボルトに増加された。次いで、同じ速度で、酸化電位が0.6ボルトから0ボルトに低下された。このように酸化電位を変化させることにより、混合液はサイクリックボルタンメトリー法により掃引された。還元電位は、0ボルトに固定された。
図3は、実施例1Aによるサイクリックボルタモグラムを示す。図3に示されるように、0.5ボルトの酸化電位に対する還元電流RC1は、およそ9.09ナノアンペアであった。
(実施例1B)
実施例1Bにおいては、コカインが混合溶媒に添加されなかったこと以外は、実施例1Aと同様の実験が行われた。言い換えれば、実施例1Bにおいては、コカインの濃度は0μMであった。図4は、実施例1Bによるサイクリックボルタモグラムを示す。図4に示されるように、0.5ボルトの酸化電位に対する還元電流RC2は、およそ5.93ナノアンペアであった。従って、実施例1において、0.5ボルトの酸化電位に対するRC1/RC2の値は、1.53であった。
(実施例2)
実施例2においては、化学式(CIa)により表されるコカインアプタマーに代えて、
以下の化学式(CIb)により表されるコカインアプタマーが用いられたこと以外は、実施例1と同様の実験が行われた。
5’−HS−(CH26−DNA−((CH22−O)6−PO4−(CH26−NH−CO−フェロセン基Fc−3’ (CIb)
化学式(CIb)により表されるコカインアプタマーは、株式会社 日本遺伝子研究所により合成された。
図5は、実施例2A(コカインの濃度:250μM)によるサイクリックボルタモグラムを示す。図5に示されるように、0.5ボルトの酸化電位に対する還元電流RC1は、およそ9.01ナノアンペアであった。
図6は、実施例2B(コカインの濃度:0μM)によるサイクリックボルタモグラムを示す。図6に示されるように、0.5ボルトの酸化電位に対する還元電流RC2は、およそ6.23ナノアンペアであった。
従って、実施例2において、0.5ボルトの酸化電位に対するRC1/RC2の値は、1.45であった。
(比較例1)
比較例1においては、化学式(CIa)により表されるコカインアプタマーに代えて、
以下の化学式(CIc)により表されるコカインアプタマーが用いられたこと以外は、実施例1と同様の実験が行われた。
5’−HS−(CH26−DNA−(CH26−NH−CO−フェロセン基Fc−3’ (CIc)
化学式(CIc)により表されるコカインアプタマーは、株式会社 日本遺伝子研究所により合成された。
図7は、比較例1A(コカインの濃度:250μM)によるサイクリックボルタモグラムを示す。図7に示されるように、0.5ボルトの酸化電位に対する還元電流RC1は、およそ10.08ナノアンペアであった。
図8は、比較例1B(コカインの濃度:0μM)によるサイクリックボルタモグラムを示す。図8に示されるように、0.5ボルトの酸化電位に対する還元電流RC2は、およそ8.67ナノアンペアであった。
従って、比較例1において、0.5ボルトの酸化電位に対するRC1/RC2の値は、1.24であった。
(比較例2)
比較例2においては、以下の事項(I)〜(II)を除き、実施例1と同様の実験が行われた。
(I) 化学式(CIa)により表されるコカインアプタマーに代えて、以下の化学式(CId)により表されるコカインアプタマーが用いられた。化学式(CId)により表されるコカインアプタマーは、非特許文献1に開示されたコカインアプタマーと同一であり、かつ非特許文献1の開示内容に従って合成された。
5’−HS−(CH211−DNA−(CH27−NH−CO−MB−3’ (CId)
ここで、MBはメチレンブルーを表す。
(II) メチレンブルーは、酸化体であるので、サイクリックボルタンメトリー法においては、還元電流に代えて酸化電流が測定された。
図9Aは、比較例2A(コカインの濃度:250μM)によるサイクリックボルタモグラムを示す。図9Bは、図9Aの破線Aで囲まれた部分の拡大図である。図9Bに示されるように、−0.5ボルトの還元電位に対する酸化電流は、およそ4.62ナノアンペアであった。
図10Aは、比較例2B(コカインの濃度:0μM)によるサイクリックボルタモグラムを示す。図10Bは、図10Aの破線Aで囲まれた部分の拡大図である。図10Bに示されるように、−0.5ボルトの還元電位に対する酸化電流は、およそ4.20ナノアンペアであった。
従って、比較例2において、−0.5ボルトの還元電位に対して測定された2つの酸化電流の比は、おおよそ1.10(=4.62/4.20)であった。
実施例1および実施例2を比較例1と比較すれば明らかなように、((CH22−O)n1−PO4を含むリンカーLが、コカインの検出感度を向上させる。
実施例1および実施例2を比較例2と比較すれば明らかなように、フェロセン基Fcが、コカインの検出感度を向上させる。
本発明は、コカインの検出に用いられ得る。

Claims (15)

  1. 以下の化学式(CI)により表されるコカインアプタマーであって、
    R−DNA−L−Fc (CI)
    ここで、
    Rは、炭化水素基およびその誘導体からなる群から選択され、
    DNAは、コカインに結合可能な遺伝子配列からなり、前記遺伝子配列は、AGACAAGGAAAATCCTTCAATGAAGTGGGTCG(配列番号:01)により表され、
    Lは、((CH22−O)n1−PO4−(CH2n2−L1により表されるリンカーであり、
    L1は、なし、または、任意のリンカーであり、
    n1およびn2は、それぞれ独立して1〜20の自然数を表し、
    Fcはフェロセン基を表す、
    コカインアプタマー。
  2. 請求項1に記載のコカインアプタマーであって、
    Rは、HS−(CH2n3−により表される(ここで、n3は、自然数を表す)、
    コカインアプタマー。
  3. 請求項1に記載のコカインアプタマーであって、
    n1は、3以上6以下の整数である、
    コカインアプタマー。
  4. 請求項1に記載のコカインアプタマーであって、
    L1は、アミド結合を表す、
    コカインアプタマー。
  5. 試料溶液に含有されるコカインを検出する方法であって、以下の工程:
    (a) 請求項1に記載のコカインアプタマーを前記試料溶液と混合して混合液を調製する工程、
    (b) 工程(a)において調製された混合液に、エキソヌクレアーゼIIIを添加する工程、および
    (c) 工程(b)の後、前記混合液を電気化学的に測定することによって、コカインを検出する工程、
    を具備する方法。
  6. 請求項に記載の方法であって、
    前記工程(b)において、前記フェロセン基Fcを含むコカインアプタマーの一部が混合液中で遊離する、
    方法。
  7. 請求項に記載の方法であって、
    工程(c)において、工程(b)において遊離したコカインアプタマーの一部に含まれる前記フェロセン基Fcの濃度が測定される、
    方法。
  8. 請求項に記載の方法であって、
    Rは、HS−(CH2n3−により表される(ここで、n3は、自然数を表す)、
    方法。
  9. 請求項に記載の方法であって、
    n1は、3以上6以下の整数である、
    方法。
  10. 請求項に記載の方法であって、
    L1は、アミド結合を表す、
    方法。
  11. 試料溶液がコカインを含有するかどうかを判定する方法であって、以下の工程:
    (a) 請求項1に記載のコカインアプタマーおよび前記試料溶液を混合して混合液を調製する工程、
    (b) 工程(a)において調製された混合液に、エキソヌクレアーゼIIIを添加する工程、
    (c) 工程(b)の後、サイクリックボルタンメトリー法により所定の酸化電位に対する前記フェロセン基Fcの還元電流RC1を測定する工程、および
    (d) 以下の数式(M1)が充足された場合には、前記試料溶液がコカインを含有すると判定する工程、
    RC1/RC2 > 1.0 (M1)
    を具備し、
    ここで、
    RC2は、コカインを含有しない試料溶液の前記所定の酸化電位に対する予め測定された前記フェロセン基Fcの還元電流を表す、
    方法。
  12. 請求項11に記載の方法であって、
    前記工程(b)において、前記フェロセン基Fcを含むコカインアプタマーの一部が混合液中で遊離する、
    方法。
  13. 請求項11に記載の方法であって、
    Rは、HS−(CH2n3−により表される(ここで、n3は、自然数を表す)、
    方法。
  14. 請求項11に記載の方法であって、
    n1は、3以上6以下の整数である、
    方法。
  15. 請求項11に記載の方法であって、
    L1は、アミド結合を表す、
    方法。
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