JP6890182B2 - ハードカプセルシェル用フィルム形成性組成物及びそれから得られたハードカプセルシェル - Google Patents

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Description

本発明は、でんぷん質材料をベースとするハードカプセルシェルの製造に適切なフィルム形成性組成物に関する。本発明は、本発明のフィルム形成性組成物から製造されるハードカプセルシェルにも関する。
ハードカプセルは、通常、1種以上の有効成分及び1種以上の賦形剤を含有する、古典的に経口投与が意図されたハードシェルを有する固体剤形である。
ハードカプセルは、一緒に適合する2つのあらかじめ製造された円筒状部分からなるシェルを有する。それぞれの部分の一端は、丸形で閉鎖しており、そして他方は開放している。ハードカプセルの内容物は、通常、固体形態(粉末又は顆粒)である。
ハードカプセルシェルは、古典的に、その粘稠度がグリセロール又はソルビトールなどの可塑剤の添加によって調整され得るゼラチンから製造される。
ゼラチンは、ほぼ無色の半透明であり、(乾燥時に)砕けやすく、風味がない材料であり、種々の動物副産物、主に豚皮、牛皮及び骨から得られるコラーゲンから得られる。
温水中での溶解及び冷却後、ゼラチンは半固体コロイド性ゲルを形成するが、これは、カプセルの調製のために多くの利点を有する。ゼラチンは、急速ゲル化能力、優れたフィルム形成特性及び酸素不浸透性を付与する能力を有する。可塑化ゼラチンから形成されるフィルムは、非常に迅速に硬化し、そして高い湿潤フィルム強度を有する。それらは非常に弾性があり、良好な透明性も有する。高固体濃度で使用される場合さえも、可塑化ゼラチンは比較的低い粘度も有する。加えて、ゼラチンが室温で水の存在下にある場合、それは膨潤するが、熱が適用されるまで溶液にならない。
何年もの間、ゼラチンには良好な印象があった。しかしながら、牛海綿状脳炎の発生後、食用調製物中でのゼラチンの使用は非常に物議をかもしている。
さらに、ゼラチンの使用は、特定の信念、又は宗教的慣行と両立できない。ベジタリアン及びビーガンの中には、動物から得られたいずれの製品でも消費することを顕著に拒否し、したがって、ゼラチンを含有する全ての食用製品を拒否する人もいる。ゼラチンは、バッチ特性変動、限定的な有用性及び高コストの不都合も有する。
これらの欠点のため、ゼラチンに対する必要性が最も大きいそれらの産業では、100%植物ベースの解決策のため、ゼラチンを取り除くための手段が長い間求められている。
これを目指して、種々の代替が提案されたが、これらの代替は産業的観点から整合性に欠けており、したがって、それらはさらに開発されなかった。
例えば、ベジタリアンが受容できるゼラチンの代替であるヒドロキシプロピルメチルセルロース(HPMC)、プルラン又はカラゲナンは、ゼラチンよりもさらに製造に非常に費用がかかる。
でんぷんベースの配合物も利用されていた。しかしながら、その形成するフィルムは、
透明性及び安定性に欠ける。数カ月後、それからの得られたフィルムの強度、可撓性及び可塑性は減少する。これは、平行して、それらの脆砕性及び不透明性の増加をもたらす。また、カプセルシェルの調製に関して、浸漬ステップに必要とされる時間が、それらの配合物に関しては比較的長い(ゼラチン溶液に対する1又は2秒と比較して20秒)。
実際に、有用なゼラチン置換物は、適正価格で、特定の用途に関して置き換えられるゼラチンのものと同等の特性を提供するべきである。カプセル製造に関して、カプセルは、良好な湿潤及び乾燥フィルム強度、適切な溶解性パラメーター、温度及び圧力シール性能、フィルム透明性、フィルム可撓性、食用性、カプセル化される薬剤又は他の材料への不活性及びゲルを形成するための温液からの急速硬化の特性を有するべきである。
最近、特許出願PCT/EP2016/068743において、本発明者らは、それがイソソルビド及び可塑剤を含んでなるという事実によって特徴づけられるハード及びソフトカプセルの両方の調製のために適切な組成物を開発した。その得られたカプセルは、良好な安定性及び透明性を有した。しかしながら、そのような配合物を改善する必要がまだある。
したがって、これらの組成物中のゼラチンの部分的置換、理想的には全体的置換を可能にする、でんぷん質材料をベースとするハードカプセルシェル用のフィルム形成性組成物を提供することが本発明の目的である。
特に、食用のハードカプセルシェルなどの物品の調製に適切であるフィルム形成性組成物を提供することが本発明の目的である。
好ましくは、動物由来材料を除く、製造が容易であり、かつ取り扱いが容易であり、かつそれらの調製及び使用のために過度の費用を伴わない、バイオベース材料を使用して、フィルム形成性組成物を提供することが本発明の別の目的である。
本発明者らは、でんぷん、ゲランゴム、イソソルビド、ソルビトール及びグリセロールを含んでなる特定のフィルム形成性組成物を開発することによって、従来技術のゼラチンフリー及びでんぷんベースの組成物の欠点を修復することに成功した。
本発明のフィルム形成性組成物において、でんぷんは、おそらくフィルム形成剤として作用するが、ゲランゴムはゲル化剤として作用する。
イソソルビドに関しては、それがこれらの組成物中でどのように作用するのか、明白に理解されていない。いずれの場合も、イソソルビドが明確に可塑剤の効果、すなわち、グリセロール及びソルビトールの効果に影響を与えることが明らかにわかる。
本発明のフィルム形成性組成物は、ゼラチンの使用を必要としない。したがって、ゼラチンの部分的、及びさらには全体的な置換は、カプセルシェルなどの物品の調製に関して可能である。
本発明のフィルム形成性組成物は、有利には、天然由来、特に及び有利には非動物由来の材料から完全に構成されることが可能である。
従来技術のフィルム形成性組成物とは対照的に、これらの組成物は、特に、機械抵抗、溶解性、透明性、可撓性、耐乾燥性、耐湿分性及び分解に関する優れた特性を有するハー
ドカプセルシェルの調製を可能にする。また、これらのフィルム形成性組成物は、使用が容易であり、カプセル製造業者は、すでに彼らが所有している装置を使用することによって、そしてプロセス設定の有意な変更を必要とせずに、古典的なゼラチン組成物を本発明のフィルム形成性組成物と置き換えることができる。
本発明のフィルム形成性組成物を使用することによって製造されたカプセルシェルは、化粧品、医薬品、食料品、動物の餌及び中間産業の重要な応用に応じることができる。結果として、本発明のフィルム形成性組成物は、多くの応用が意図されるハードカプセルシェルの調製のために使用することができる。
したがって、本発明の第1の態様は、加水分解でんぷん、ゲランゴム、イソソルビド、ソルビトール及びグリセロールを含んでなるフィルム形成性組成物に関する。
第2の態様によれば、本発明は、分解でんぷん、ゲランゴム、イソソルビド、ソルビトール及びグリセロールを含んでなるカプセルシェルに関する。
第3の態様によれば、本発明は、本発明によるハードカプセルシェルを含んでなるハードカプセルに関する。
第4の態様によれば、本発明は、本発明のフィルム形成性組成物を成形するステップを含んでなるハードカプセルシェルの製造方法に関する。
得られたカプセルの写真。 得られたカプセルの写真。 得られたカプセルの写真。
フィルム形成性組成物
本発明のフィルム形成性組成物は、それらが加水分解でんぷん、ゲランゴム、イソソルビド、ソルビトール及びグリセロールを含んでなる事実によって特徴づけられる。
本明細書中、「フィルム形成性組成物」という表現は、古典的に、溶媒、特に水の存在下で本質的に連続なフィルムを形成することが可能である、少なくとも1種のポリマー(フィルム形成剤)を含んでなる組成物を意味することが再び留意される。本発明において、フィルム形成性組成物は、特にでんぷん質フィルム形成性組成物であり、すなわち、でんぷん、特に加水分解でんぷんを主要フィルム形成剤として使用する。
また、「でんぷん」という表現は、古典的に、当業者に周知のいずれかの技術によって、いずれかの適切な植物供給源から単離されたでんぷんを意味することが再び留意される。単離されたでんぷんは、典型的に、単離されたでんぷんの全乾燥重量に対する不純物の乾燥重量で表される百分率で、3%以下の不純物を含有する。これらの不純物は、典型的に、タンパク質、コロイド状物質及び繊維性残渣を含んでなる。適切な植物供給源としては、例えば、マメ科植物、穀類及びチューバ(tubers)が含まれる。
この点に関して、本発明に対して有用なでんぷんは、好ましくは、エンドウマメでんぷん、トウモロコシでんぷん、タピオカでんぷん又はその混合物、好ましくは、エンドウマメでんぷんである。
好ましくは、本発明の加水分解でんぷんは、それが誘導される天然でんぷんの全乾燥重量に対するアミローゼの乾燥重量で表される百分率で、25〜45%、好ましくは、30〜45%、好ましくは、35〜40%の範囲内の選択されたアミローゼ含有量を示す天然でんぷんから誘導される。
それが上記加水分解でんぷんの好ましい特性を妨害しない限り、本発明に対して有用な加水分解でんぷんも他の物理的及び/又は化学的変性を受けてもよい。化学的変性の例はアルキル化及び架橋である。物理的変性は、好ましくは、ゲル化及び予備ゲル化を含んでなる。
また好ましくは、本発明に対して有用な加水分解でんぷんはアルキル化、好ましくは、ヒドロキシプロピル化される。
この場合、本発明に対して有用な加水分解ヒドロキシプロピル化でんぷんは、一般に、ヒドロキシプロピル化加水分解でんぷんの全乾燥重量に対するヒドロキシプロピル基の乾燥重量で表され、かつ例えば、規格EN ISO 11543:2002Fによるプロトン核磁気共鳴(プロトンNMR)によって決定される百分率で、1〜50%、さらには1〜15%、さらには5〜9%、例えば、6〜8%のヒドロキシプロピル基の含有量を有する。
本発明に対して有用な加水分解でんぷん、特に本発明に対して有用な加水分解アルキル化でんぷんは、好ましくは、HPSEC−MALLS(オンラインで多角度光散乱検出器(Multiple Angle Laser Light Scattering)と連結された高性能サイズ排除クロマトグラフィー(High Performance Size Exclusion Chromatography))によって決定される重量平均分子量で、20〜2000kDa、好ましくは、100〜1000kDa、例えば、200〜800kDa、例えば、200〜500kDa又は200〜400kDaの重量平均分子量を有する。
適切な加水分解でんぷんは商業的に入手可能である。特に好ましい加水分解でんぷんは、ROQUETTEによって商標LYCOAT(登録商標)で市販されるヒドロキシプロピル化加水分解でんぷんである。
好ましくは、本発明に対して有用なゲランゴムは、アシル−ゲランゴム、好ましくは、低アシル−ゲランゴムである。
本発明の特に好ましい実施形態において、本発明のフィルム形成性組成物は、フィルム形成性組成物の全乾燥重量に対する成分の乾燥重量で表され、かつそれらの合計が100%に等しくなる百分率で、
− 50〜98%、好ましくは、70〜95%、例えば、80〜90%の加水分解でんぷんと、
− 0.5〜10%、好ましくは、1〜8%、好ましくは、1〜5%、例えば、1〜3%のゲランゴムと、
− 0.5〜10%、好ましくは、1〜8%、好ましくは、1〜5%、例えば、1〜3%のイソソルビドと、
− 0.5〜10%、好ましくは、1〜8%、好ましくは、1〜6%、例えば、2〜5%のソルビトールと、
− 0.5〜10%、好ましくは、1〜8%、好ましくは、1〜6%、例えば、2〜5%のグリセロールと、
− 任意選択的に、0〜0.50%、好ましくは、0.01〜0.50%、好ましくは
、0.05〜0.40%、例えば、0.10〜0.30%の緩衝剤、好ましくは、例えば、KCl、KPO、KHPO、クエン酸カリウム、好ましくは、KClから選択されるカリウム塩と、
− 任意選択的に、0〜10%、好ましくは、0〜5%、典型的に、0〜3%又はさらには0〜1%の他の成分と
から構成される。
本発明のフィルム形成性組成物は、実際に、それがフィルム形成性組成物の所望の特性を妨害しない限り、他の成分を含んでなることが可能である。そのような他の成分は、例えば、界面活性物質、不透明充てん剤、貯蔵剤、抗微生物性剤、甘味料、香味料物質、着色剤、増白剤、分解剤、滑剤、潤滑剤、消化管でのフィルムの分解挙動を変性することができる物質であることが可能である。
そのような他の成分は、本発明の加水分解でんぷん及びゲランゴム以外の単独又は組合せのいずれかの親水コロイドから選択されることも可能である。そのような他の親水コロイドは、典型的に、多糖類、タンパク質、ゼラチン及びヒドロキシプロピルメチルセルロール、ヒドロキシプロピルセルロース、ポリビニルアルコールなどの合成ポリマーである。それは、例えば、カラゲナン、アルギネート、プルラン、グルコマンナン、例えば、Konjacグルコマンナン、キサンタン、タラゴム、ペクチン、アラビアゴム又はその混合物から選択される。
もちろん、ゼラチンが使用される場合、それが、フィルム形成性組成物の全乾燥重量に対するゼラチンの乾燥重量で表される百分率で、フィルム形成性組成物の50%以下、好ましくは、30%以下、好ましくは、10%以下、好ましくは、5%以下、好ましくは、1%以下を表すことが好ましい。なおより好ましくは、本発明のフィルム形成性組成物にはゼラチンが含まれない。
そのような他の成分は、グリセロール及びソルビトール以外の可塑剤から選択されることも可能である。そのような他の可塑剤は、例えば、トレハロース、ポリエチレングリコール、トリエチルシトレート、ポリソルベート、Carnaubaワックス、水素化ヒマシ油から、又はその混合物から選択されることが可能である。
好ましくは、本発明のフィルム形成性組成物は、天然由来、好ましくは、非動物由来、好ましくは、植物由来の成分から本質的に構成されるか、又はそれから完全に構成される。
好ましくは、本発明のフィルム形成性組成物は食用成分から構成される。
好ましくは、本発明のフィルム形成性組成物は、4〜50℃、さらには20〜40℃から選択される温度において、例えば、(20〜25℃から選択される)室温において、又は37.5℃において、水中に可溶性のフィルムを形成することができる。
フィルムの形成を可能にするために、フィルム形成性組成物の成分は、その使用の直前に、適切な溶媒中に溶解されなければならない。これは、必要であれば、加熱下で、例えば、約90℃において、単に成分を溶媒と混合することによって達成することが可能である。好ましくは、溶媒は水である。
したがって、発明のフィルム形成性組成物は液体の形態であり得、特に溶液の形態で、好ましくは、水の形態であり得る。
一般に、この液体フィルム形成性組成物は、重量で10〜70%、さらには20〜60%、さらには20〜50%、さらには25〜45%、例えば、25〜35%の乾燥物質含有量を有する。
粉末状形態のフィルム形成性組成物も本発明に包含される。これらは、典型的に、「すぐに使用できる」粉末状組成物である。後者の場合、粉末状組成物の使用は、古典的に、溶媒、好ましくは水の添加と、上記溶媒中での上記粉末状組成物の可溶化のみとを必要とする。
フィルム形成性組成物が粉末状形態である場合、それは、それを構成する種々の粉末状成分を単に混合することによって調製可能である。しかしながら、それは有利には、スプレー乾燥粉末の形態であることが可能である。後者の場合、フィルム形成性組成物は、最初に成分をいずれかの適切な溶媒、好ましくは、水中に溶解することによって有利に調製される。次いで、そのようにして得られた液体組成物をスプレー乾燥させて、粉末を得る。このスプレー乾燥形態は、例えば、カプセル製造業者によって非常に容易に使用されるという利点を有し、この粉末の溶解は、単純な物理的混合物と比較して、より低い温度で達成することが容易である。
ハードカプセルシェル及びそれらの調製方法
本発明のフィルム形成性組成物は、多かれ少なかれ硬質である食用の水溶性フィルム又はゲルを形成することが可能であり、これはハードカプセルシェルの製造のために有用である。
したがって、本発明は、加水分解でんぷん、ゲランゴム、イソソルビド、ソルビトール及びグリセロールを含んでなるハードカプセルシェルにも関する。
好ましくは、カプセルシェルの乾燥物質の組成物は、本発明によるフィルム形成性組成物に関して上記された通りである。
ハードカプセルシェルの固体含有量は、好ましくは、80%より高く、さらには、85%より高く、通常、85〜95%である。
好ましくは、本発明のハードカプセルシェルは、4〜50℃、さらには20〜40℃から選択される温度において、例えば、(20〜25℃から選択される)室温において、又は37.5℃において、水中に可溶性である。
好ましくは、本発明のカプセルシェルは食用である。
本発明は、そのようなカプセルシェルを含んでなるハードカプセルも包括する。
本発明は、本発明によるフィルム形成性組成物を成形するステップを含んでなるハードカプセルシェルの製造方法にも関する。
本発明のハードカプセルシェルは、より正確には、
(a)液体形態の本発明によるフィルム形成性組成物を提供するステップと、
(b)ステップ(a)で得られた組成物によってカプセルシェルを成形するステップと、
(c)ステップ(b)で得られた成形組成物を乾燥させるステップと、
(d)そのようにして得られたカプセルシェルを回収するステップと
を含んでなる方法に従って得ることができる。
ステップ(b)は、特に、フィルム形成性組成物中にピンを浸漬することによって実行され得る。
好ましくは、乾燥ステップ(c)は、100℃未満、好ましくは、80℃未満、好ましくは、30〜50℃、例えば、35〜45℃の温度で加熱することによって実行される。
したがって、本発明のフィルム形成性組成物は、調製及び取り扱いが本当に簡単である。ゼラチンの場合と同様に、成分を可溶化すること、適温で加熱すること、そして乾燥させることは、所望の製品を得るために十分である。
別途指定されない限り、本発明において、「X〜Y」という表現は、記載された上限及び下限を含まないが、「X〜Yの範囲内から選択される」という表現は、記載された上限及び下限を含むことは理解されるべきである。
さらに「成分の乾燥重量」は、その粉末状形態の成分中に最終的に本質的に存在する水を除外するということも理解される。
次の実施例は、本発明を説明する役割を果たし、そして決して本発明の範囲を制限するように解釈されるべきではない。
次の実施例において、読解を容易にするために、本発明による試験は「IN−X」という記載で示されるのに対して、比較試験は「CP−X」という記載で示される。
1.パイロット規模でのハードカプセルシェルの調製
次の試験において、フィルム形成性組成物は次の通りに調製された。
グリセロール(存在する場合)、イソソルビド(存在する場合)及びKClを265gの脱イオン水中に溶解した。でんぷん質材料、ソルビトール(存在する場合)及びゲランゴム又はκ−カラゲナンを最初に予混合し、次いで、水溶液中に添加した。500rpmの機械的撹拌を使用して、混合物を20分間撹拌した。次いで、水浴を使用して、全ての成分を可溶化するために、1時間、90℃で混合物を加熱した。次いで、気泡を排除するために溶液を70℃において3時間保持し、次いで、60℃において1時間保持し、その後、浸漬した(粘度≒300cps)。使用前に型を36℃で予熱した。浸漬後、型を50分間、36℃及び30%RHにおいて乾燥させた。離型後、ハードカプセルを再び組み立てた。
得られた結果を表1に示す。
Figure 0006890182
組成物CP−1(非加水分解でんぷん質材料を使用)は取り扱いが不可能であったため、出願人はさらにそのカプセルを得ることが不可能であった。
組成物CP−2(ゲル化剤としてゲランゴムの代わりにκ−カラゲナンを使用)及びCP−4(グリセロールなし)によって、良好な物理的特性を有する透明カプセルが得られた。しかしながら、それらのハードカプセルは、本発明による組成物IN−1から得られるものほど安定ではなかった。組成物CP−2及びCP−4から得られたハードカプセルは、水分損失のため、時間が経過すると砕けやすくなった。
組成物CP−3(ソルビトールなし)によって透明カプセルが得られた。しかしながら、その得られたフィルムが非常に軟質であったため、その物理的特性はハードカプセルでの使用に不適切であった。
組成物CP−5(イソソルビドなし)によって、良好な物理的特性を有する透明カプセルが得られた。しかしながら、ハードカプセルは全く安定せず、それらは砕けやすく、かつ非常に迅速にそれらの透明性を失った。
2.工業規模でのハードカプセルシェルの調製
ハードカプセルの製造用の工業設備上で組成物IN−1を試験した。
得られたカプセルの写真を図1A、図1B及び図1Cに示す。
良好な透明性、物理的特性及び安定性を有する大量のハードカプセルシェルが得られた。これによって、出願人は、本発明による組成物が工業規模での使用に適切であることを確認することができた。

Claims (6)

  1. 加水分解でんぷん、ゲランゴム、イソソルビド、ソルビトール及びグリセロールを含んでなるフィルム形成性組成物。
  2. 前記加水分解でんぷんがアルキル化される、請求項1に記載のフィルム形成性組成物。
  3. 前記加水分解でんぷんがヒドロキシプロピル化される、請求項2に記載のフィルム形成性組成物。
  4. 加水分解デンプン、ゲランゴム、イソソルビド、ソルビトール及びグリセロールを含んでなるハードカプセルシェル。
  5. 請求項に記載のハードカプセルシェルを含んでなるハードカプセル。
  6. 請求項1〜のいずれか一項に記載のフィルム形成性組成物を形成するステップを含んでなる、ハードカプセルシェルの製造方法。
JP2019541122A 2017-02-08 2018-02-07 ハードカプセルシェル用フィルム形成性組成物及びそれから得られたハードカプセルシェル Active JP6890182B2 (ja)

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