JP6889666B2 - 異なる一定色相葉に属するカスプ色の明度にも基づく明度マッピングを使った色域マッピング - Google Patents

異なる一定色相葉に属するカスプ色の明度にも基づく明度マッピングを使った色域マッピング Download PDF

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Description

本発明は、ソース色域の色を、ソース色域およびターゲット色域のカスプ色に適合されているターゲット色域にマッピングするための方法に関する。
色域マッピングのねらいは、ソース色域(たとえばフィルムの拡大された色域)に属するソース色をターゲット色域(たとえば標準的なテレビジョン・モニターの色域)に再分配することである。ターゲット色域の形および境界は、一般に、ソース色域のものとは異なり、そのようなマッピング後に得られるターゲット色の少なくとも一部は、対応するソース色とは異なる。
色域マッピングの応用分野は特にビデオ・コンテンツの制作およびポストプロダクションである。たとえば、ビデオ・コンテンツのもとのバージョンは、種々の型の再生または伝送のために適応された個別のバージョンに変換される必要がある。たとえば、映画館のための個別バージョン、テレビジョンのための別のバージョンおよびインターネットのための第三のバージョンである。これら異なるバージョンは、手作業の色補正によってまたは/および色域およびトーン・マッピング・アルゴリズムの適用によって用意されることができる。
色域マッピングのための要件として特に次のものがある:
・色近傍および順序の保存、色帯発生および偽輪郭がないこと。特に、グレーおよびカラーの傾斜のインコヒーレントな再現を防止するため;
・色の連続性と、可視の量子化またはクリッピング誤差の不在。特に、帯発生および偽輪郭を防止するため;
・明度、色相および彩度についての別個の制御。色がどのように修正されるかについての完全な芸術的制御を保持するためと、より高い意味的レベルでの芸術的意図の指定を許容するため。
色域マッピングを定義するために、ソース色域およびターゲット色域の色境界記述(GBD: color boundary description)が一般に使われる。色域のそのようなGBDは、色空間におけるその色域の境界面を定義する。GBDは一般に、三角形メッシュまたは体積モデルのような明示的な一般的3D表現をもつ。たとえば、色域のGBDは、三角形のメッシュに基づき、各三角形がこのGBDの色空間においてその三つの頂点によって定義されることができる。これらの頂点は色域の境界上に位置する色である。
RGB色空間での図1の点線によって示されるように、三色ディスプレイまたは三色カメラの色域の場合、カスプ線(cusp line)は、通例、このディスプレイまたはカメラの各原色を、その原色を成分としてもつ二次色とつなぐ特異線(「辺」)に対応する。つまり、赤をイエローと、赤をマゼンタと、緑をイエローと、緑をシアンと、青をシアンと、青をマゼンタとつなぐ特異線である。色域の「カスプ線」は、カスプ色を結ぶ線である。色域がクロマについての測度をもつ色空間、たとえばLab色空間またはJCh色空間において表現されるとき、カスプ色(cusp color)は、この色空間において一定の色相によって定義される面における最大クロマ(すなわち最大彩度)の色である。たとえば、Lab色空間では、クロマはaおよびbの平方の和の平方根として定義される。一定色相によって定義される面は一般に「一定色相葉(constant hue leaf)」と称される。より一般には、カスプ色は、色域を制限する境界面上の特異点(「頂点」)または特異線(「辺」)に対応する。色域のカスプ線は一般に、この色域の色域境界上の閉じた多角形をなす線としてモデル化されることができる。
図1の実線によって示されるように、色域の「リム(rim)」は、この色域の白色点を二次色につなぐこの色域の高明度(high-lightness)尾根と、この色域の黒色点を原色につなぐ低明度(low-lightness)尾根に対応する。たとえば、色域のイエロー・リムは、白色点で始まり、イエロー二次色で終わる。このイエロー・リムの色は、白、黄みがかった白、薄い黄色、飽和した黄色および最後にイエロー二次色自身を含む。色域のそのようなカスプ線、また色域のリムは、一般に、色域の色域境界の非連続的な曲がりに一般に対応する特異点を含む。
図1では、色域のカスプ線(点線)およびリム(実線)は、定義により直線である。というのも、これらの線は、RGB色空間において表現されており、該RGB色空間は、それらの原色および二次色をもつ装置によって定義されるからである。同じ線は、たとえばLab色空間において表現されるときは、一般にはまっすぐではない。
ソース色域(それ自身のソース・カスプ線およびソース・リムをもつ)内部のソース色を、ターゲット色域(それ自身のターゲット・カスプ線およびターゲット・リムをもつ)内部に位置されるよう、ターゲット色に色域マッピングする方法(またはアルゴリズム:「GMA」)を定義しようとするとき、ターゲット色域の色の範囲全体を活用するために、種々の条件に従ってGMAを定義することが知られている。そうした条件には、次のカスプ・マッピング条件がある:任意のソース・カスプ色がターゲット・カスプ色にマッピングされるべきである。そのような色マッピング方法は、「カスプ色域マッピング」として知られる。
特許文献1は、色域のカスプ色を使ったマッピング方法を開示している。カスプ色は色域の原色および二次色から補間される。開示される方法では、色([0104]「点A」)がマッピングされた色([0104]「点B」)にマッピングされる([0104]「クロマ依存の明度マッピング」)。マッピングされた色は、マッピング対象色の一定色相葉のカスプ点の明度に、より近い明度をもつ([0104]「一次カスプ点のほうに向けた明度圧縮」)。このカスプ点は、この一定色相葉におけるカスプ点マッピング([0059]「ソース一次カスプ点は宛先一次カスプ点にマッピングされる」)後かつソース色域の黒色および白色点のターゲット色域のそれぞれ黒色および白色点へのマッピング(図11、「明度再スケーリング」)後、ターゲット色域のカスプ点であり、同じ色相葉のソース色域のカスプ点と同一である(図12b「両方のカスプ点」)。明度マッピングは、マッピングが実行される一定色相葉において、一意的な黒色点、一意的な白色点および一意的なカスプ点に依存する。
特許文献1に開示される色マッピング方法の欠点は、ソースおよびターゲット色域の二つの異なるカスプ点に少なくとも基づくというのではなく、一意的なカスプ点に基づくということである。
特許文献2は、剪断マッピング(shear mapping)と呼ばれる色域マッピング方法を開示している。剪断マッピングは、一定色相LC葉において、ソース色域のカスプをターゲット色域のカスプにマッピングする。しかしながら、剪断マッピング後、カスプ色以外の色はいまだターゲット色域の外側にあってもよい。そのような状況のために、特許文献2はさらに、ターゲット色域の外部にある色を、ターゲット色域の最も近い色にマッピングすることを開示している。特許文献2の図10参照。特許文献3もそのような追加的なマッピング段階を開示している。
全体として、一定色相葉内で動作するすべての既知の色域マッピング方法の主たる欠点は、この葉の他の色のマッピング関数の定義のために一般に使われる、カスプ色のマッピングの一般に線形の伝搬と、マッピングが実行される色空間、たとえばLab色空間におけるソースおよびターゲット色域の平面でない境界(すなわち曲面)との間のミスマッチである。ソースおよびターゲット色域の曲がりは、この色空間の曲がりまたは非線形性に起因する。たとえば、図1において、色域は、RGB空間において示されており、ここでは曲がっていない。図2では、そのような色域がCIELab空間において示されており、ここでは曲がっている。色域の曲がりは一般に、この色域が表現される色空間の曲がりを反映する。図2は、3D CIELAB色空間におけるソース色域およびターゲット色域を表わしている。この色空間の一定色相葉は通例L軸を含む。この図に示される白い線は、ソース色域およびターゲット色域のカスプ線である。これらのカスプ線のいくつかのセグメントは直線ではない。ソースおよびターゲット色域のリムのいくつかのセグメントは白い矢印によって示されている。それらのセグメントも直線ではない。例として、この図の二つの特定の一定色相葉を考える:L軸およびソース色域のカスプ線と矢印で示されるソース色域のリムのセグメントとの交点YSに位置するソース・カスプ色を含む第一の葉と、やはりL軸およびターゲット色域のカスプ線と別の矢印で示されるターゲット色域のリムのセグメントとの交点に位置するターゲット・カスプ色YTを含む第二の葉である。これら第一および第二の一定色相葉のそれぞれの内部では、この葉の任意のソース色に適用されるべき通常のカスプ色域マッピング関数の既知の定義は、この一定色相葉におけるカスプ色のマッピングのために特に固定されたカスプ・マッピング規則(単数または複数)の線形な(あるいは比例的な)伝搬に基づく。だが、図2に示されるように、ソース色域のリムの示されているセグメントもターゲット色域のリムの示されているセグメントも一般には、マッピングが実行される色空間において直線ではない。実のところ、一般に、カスプ線およびリムを含む、それらの色域のどちらの色域の境界全体も、マッピング色空間(ここではLab色空間)の非線形性によって曲がってしまう。結果として、色域のリムおよびカスプ線は一般には単一の一定色相葉に含まれず、異なる複数の一定色相葉を通過する。よって、一定色相葉のソース色に適用されるべき色域マッピング関数の定義がそのようなカスプ・マッピング規則(単数または複数)の線形な(または比例的な)伝搬に基づくとき、この定義は、この一定色相葉の外側に位置するカスプ色の位置を考慮に入れない。特に、この一定色相葉のまわりのカスプ線およびリムの曲がりを考慮に入れない。つまり、実のところ、一定色相葉におけるソース・カスプ色にとって適切な色マッピングは、この一定色相葉の別のソース色にとっては適切でないことがありうるということである。たとえば、ソース色域のリムのあるセグメント上に直接載っているソース色について、リムのこのセグメント――色域の尾根である――の非線形な幾何学的属性と、このソース色をマッピングするために使われるマッピング関数の、同じ一定色相葉のカスプ色のマッピングとの線形の関連付けとの間に、このカスプ色がこのリムに属さず、よってこのリムの幾何学的属性をもたないときには、ミスマッチがあることがある。これら二つの異なる色――すなわち、前記リムに属するソース色と、前記カスプ色――は、異なる色マッピング規則を必要とすべきである。換言すれば、特許文献2のような剪断処理によって線形に伝搬させられるとき、カスプ色から得られる明度情報は、カスプ線からより遠く離れた領域に属する色をマッピングするためには不適切であることがある。
米国特許出願公開第2007/236761号明細書 米国特許出願公開第2005/248784号明細書、Henleyら EP2375719
Stauder et. al.、"Gamut Mapping for Motion Picture"、published at the Conference on Colour in Graphics, Imaging and Vision, June 14-18, 2010 J.Stauder et al.、"Motion Picture Versioning by Gamut Mapping", published in November 2010 in the Eighteenth Color and Imaging Conference: Color Science and Engineering Systems, Technologies, and Applications, San Antonio, Texas, p.178-183
本発明の目的は、上述した欠点を回避することである。
この目的のために、本発明の主題は、明度およびクロマの軸をもつ2D一定色相葉において分割されることのできる3D非線形色域マッピング色空間において、ソース色をターゲット色に、ソース色域からターゲット色域に向けて色域マッピングするための方法であって、一定色相葉のソース・カスプ色は前記一定色相葉内かつ前記ソース色域内における最高の色クロマをもつ色として定義され、
一定色相葉のターゲット・カスプ色は前記一定色相葉内かつ前記ターゲット色域内における最高の色クロマをもつ色として定義され、
当該方法は、クロマCをもつ各ソース色の明度Lを、前記ソース色を含む一定色相葉に関連付けられた明度マッピング関数L'=f(C,L)に従ってターゲット色の明度L'にマッピングすることを含み、前記明度マッピング関数は、f(CC SOURCE,LC SOURCE)=LC TARGETに基づくカスプ明度条件を満たすよう定義されており、ここで、LC SOURCEおよびCC SOURCEはそれぞれこの葉のソース・カスプ色の明度およびクロマであり、LC TARGETはこの葉のターゲット・カスプ色の明度であり、
一定色相hの葉に関連付けられた少なくとも一つの明度マッピング関数であって、前記葉のソース・カスプ色の明度および前記葉のターゲット・カスプ色の明度に依存するだけでなく、一定色相hの前記葉とは異なる一定色相葉(単数または複数)の少なくとも一つの他のソース・カスプ色の明度および/または少なくとも一つの他のターゲット・カスプ色の明度にも依存するものが存在する、方法である。
好ましくは、色相hの一定色相葉に関連付けられた前記少なくとも一つの明度マッピング関数L'=f(C,L)は、これらのソース・カスプ色の明度のソース平均および/またはこれらのターゲット・カスプ色の明度のターゲット平均に依存する。これらのソース・カスプ色は、明度LC SOURCEをもつソース・カスプ色および/または一定色相hの前記葉とは異なる一定色相葉(単数または複数)の前記少なくとも一つの他のソース・カスプ色である。一定色相hの前記葉とは異なる一定色相葉(単数または複数)の二つ以上の他のソース・カスプ色があるときは、平均は、これら他のソース・カスプ色の明度に対してのみ計算されることができる。これらのターゲット・カスプ色は、明度LC TARGETをもつターゲット・カスプ色および/または一定色相hの前記葉とは異なる一定色相葉(単数または複数)の前記少なくとも一つの他のターゲット・カスプ色である。一定色相hの前記葉とは異なる一定色相葉(単数または複数)の二つ以上の他のターゲット・カスプ色があるときは、平均は、これら他のターゲット・カスプ色の明度に対してのみ計算されることができる。
好ましくは、異なる一定色相葉のソース・カスプ色はソース・カスプ線を表わす多角形をなし、前記ソース平均の諸ソース・カスプ色は、前記ソース・カスプ線と一定色相hの葉との交点から最も近い前記多角形の頂点を含む。好ましくは、前記ソース平均は、一定色相hの葉と前記ソース・カスプ線との交点のまわりの二つの最も近いソース・カスプ色に対して計算される。
好ましくは、異なる一定色相葉のターゲット・カスプ色はターゲット・カスプ線を表わす多角形をなし、前記ターゲット平均の諸ターゲット・カスプ色は、前記ターゲット・カスプ線と一定色相hの葉との交点から最も近い前記多角形の諸頂点を含む。好ましくは、前記ターゲット平均は、一定色相hの葉と前記ターゲット・カスプ線との交点のまわりの二つの最も近いターゲット・カスプ色に対して計算される。
好ましくは、前記少なくとも一つの他のソース・カスプ色の色相は、ソース色相区間[h−(1−t)ΔhSOURCE,h+(1−t)ΔhSOURCE]にわたって分布しており、hは一定色相の前記葉の色相であり、ΔhSOURCEは前記一定色相hのまわりのソース色相区間であり、前記一定色相hの葉にある前記ソース色域の色の位置における色相方向での前記マッピング色空間の曲率を表わす。ここで、tは1以下の正の明度重みである。
好ましくは、前記少なくとも一つの他のターゲット・カスプ色の色相は、ターゲット色相区間[h−(1−t)ΔhTARGET,h+(1−t)ΔhTARGET]にわたって分布しており、hは一定色相の前記葉の色相であり、ΔhTARGETは前記一定色相hのまわりのターゲット色相区間であり、前記一定色相hの葉にある前記ターゲット色域の色の位置における色相方向での前記マッピング色空間の曲率を表わす。ここで、tは1以下の正の明度重みである。
まとめると、同じ一定色相葉に属するソース色の非線形色空間におけるマッピングのために、この葉のソース・カスプ色がこの葉の対応するターゲット・カスプ色にマッピングされるべきであることを述べるカスプ明度条件のみに基づく明度マッピング関数を使う代わりに、前記葉とは異なる色相をもつ他のソース・カスプ色(単数または複数)および他のターゲット・カスプ色(単数または複数)にも基づいてそのような関数を構築することが提案される。好ましくは、これら他の色が考えられる色相区間は、この一定色相葉の色の位置における非線形色空間の曲率を表わす。
好ましくは、前記少なくとも一つの明度マッピング関数は、マッピングすべきソース色の明度Lとソース色域の黒色点の明度との間またはマッピングすべきソース色の明度Lとソース色域の白色点の明度との間の差を表わすパラメータtに依存する。
好ましくは、前記少なくとも一つの明度マッピング関数は、マッピングすべきソース色のクロマCと前記一定色相hの葉の前記ソース・カスプ色のクロマとの間の比を表わすパラメータuに依存する。
本発明の主題は、明度およびクロマの軸をもつ2D一定色相葉において分割されることのできる3D非線形色域マッピング色空間において、黒色点および白色点をもつソース色域において提供されるコンテンツのソース色をターゲット色域のターゲット色にマッピングするための画像処理装置であって:
・前記ソース色域から、ソース・カスプ線を記述する多角形を形成する諸ソース・カスプ色を、前記ターゲット色域から、ターゲット・カスプ線を記述する多角形を形成する諸ターゲット・カスプ色を、得るよう構成されたカスプ・モジュールと、
・マッピングすべき少なくとも一つのソース色がある一定色相の葉があればそれについて、前記カスプ・モジュールによって提供されるこの葉のソース・カスプ色に関連するこの葉の色相hのまわりのソース色相区間と、前記カスプ・モジュールによって提供されるこの葉のターゲット・カスプ色に関連する前記葉の色相hのまわりのターゲット色相区間とを得るよう構成された色相区間モジュールと、
・一定色相hの同じ葉に位置する諸ソース色について、クロマCおよび明度Lをもつこれらソース色の任意のものを明度マッピングするよう適応された明度マッピング関数f(C,L)を定義するよう構成された明度マッピング関数定義モジュールであって、前記明度マッピング関数は一定色相hの前記葉のソース・カスプ色およびターゲット・カスプ色に依存するだけでなく、一定色相hの葉とは異なる一定色相葉(単数または複数)の少なくとも一つの他のソース・カスプ色および少なくとも一つの他のターゲット・カスプ色にも依存し、前記少なくとも一つの他のソース・カスプ色の色相は前記色相区間モジュールによって提供されるソース色相区間に分布しており、前記少なくとも一つの他のターゲット・カスプ色の色相は前記色相区間モジュールによって提供されるターゲット色相区間に分布している、明度マッピング関数定義モジュールと、
・前記明度マッピング関数定義モジュールによって提供される前記明度マッピング関数f(C,L)を一定色相hの前記葉に位置する前記ソース色に適用して明度マッピングされた色を出力するよう構成された明度マッピング・モジュールとを有する、
画像処理装置でもある。
本発明の主題は、この画像処理装置を組み込んでいる電子装置、たとえばテレビジョン・セット、セットトップボックス、ゲートウェイ、タブレット、スマートフォン、カメラまたは画像表示装置および/または画像捕捉装置を組み込んでいる任意の電子装置でもある。
本発明の主題は、プロセッサに上記の色域マッピングの方法を実行させるための命令を記憶しているプロセッサ可読媒体およびコンピュータが上記の色域マッピングの方法を実行できるようにするためのコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ可読プログラムでもある。
本発明に基づくカスプ指向の色域マッピング方法は、特に、カラリストが任意のクロマ変化を自由に選ぶ必要があるときの業務用の色処理ソフトウェアに適用可能である。
本発明は、付属の図面を参照して、限定しない例として与えられる、以下の記述を読むことで、より明瞭に理解されるであろう。
RGB色空間における色域のカスプ線およびリムを示す図である。 Lab色空間におけるソース色域およびターゲット色域を示す図である。 本発明に基づく色域マッピング方法のある実施形態を示す図である。 Lab色空間における色域のカスプ線およびリムを示す図である。 図3に示した実施形態に基づく、ソースもしくはターゲット色相区間をどのように得るかを示す図である。 図3に示した実施形態の変形に基づく、ソースもしくはターゲット色相区間をどのように得るかを示す図である。 図2に示した実施形態に基づく、同じ一定色相葉の異なるソース色の、ソース色域からターゲット色域に向けての色マッピングの適用を示す図である。 図5に示したソースおよびターゲット色相区間の計算のために使われる、低明度値の上限Llow(C)および高明度値の下限Lhigh(C)の変動を示す図である。
図面、特に図3に示されるさまざまな要素の機能は、専用のハードウェアの使用を通じて提供されても、適切なソフトウェアとの関連でソフトウェアを実行できるハードウェアの使用を通じて提供されてもよい。プロセッサによって提供されるとき、機能は、単一の専用プロセッサによって、単一の共有されるプロセッサによって、あるいは一部が共有されていてもよい複数の個別プロセッサによって提供されうる。さらに、用語「プロセッサ」または「コントローラ」の明示的な使用は、ソフトウェアを実行することのできるハードウェアのみを指すものと解釈されるべきではなく、暗黙的に、限定なしに、デジタル信号プロセッサ(「DSP」)ハードウェア、ソフトウェアを記憶するための読み出し専用メモリ(「ROM」)、ランダム・アクセス・メモリ(「RAM」)および不揮発性記憶装置を含みうる。従来のものおよび/またはカスタムの、他のハードウェアも含まれてもよい。
さらに、ソフトウェアは、プログラム記憶ユニット上に有体に具現されたアプリケーション・プログラムとして実装されてもよい。アプリケーション・プログラムは、任意の好適なアーキテクチャーを有する機械にアップロードされ、実行されてもよい。好ましくは、機械は、一つまたは複数の中央処理ユニット(CPU)、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)および入出力(I/O)インターフェースといったハードウェアを有するコンピュータ・プラットフォーム上で実装される。コンピュータ・プラットフォームは、オペレーティング・システムおよびマイクロ命令コードをも含んでいてもよい。本稿に記載されるさまざまなプロセスおよび機能は、マイクロ命令コードの一部またはアプリケーション・プログラムの一部またはその任意の組み合わせであってもよく、CPUによって実行されてもよい。さらに、追加的なデータ記憶ユニットおよび印刷ユニットといったさまざまな他の周辺ユニットがコンピュータ・プラットフォームに接続されてもよい。
本発明に基づくカスプ色域マッピング方法の具体的な実施形態について、これから図3を参照して記述する。
マッピング色空間(mapping color space)として、CIE1976 Lab色空間が選ばれる。Lab色空間は、知覚的に一様な反対色空間であり、明度のための次元Lおよび反対色次元のためのaおよびbを含む。赤/緑反対原色はa軸に沿って表わされ、緑は負のa値、赤は正のa値にある。黄/青反対二次色/原色はb軸に沿って表わされ、青は負のb値、黄色は正のb値にある。
この色空間では、色は極座標によって、すなわちLChモードで表現されることもでき、Lは同じ明度であり、色相角hは
Figure 0006889666
のように定義され、すなわち座標としてa,bをもつベクトルとa軸の間の角度であり、C=√(a2+b2)はクロマ、すなわち色の彩度に対応する。C値が大きいほど色は飽和している。色相角はαHと命名されてもよい。
CIECAM-02に基づくアピアランスに基づく空間JChのような他の色空間がマッピングのために使われることもできる。さらに、下記の実施形態は、色相を保存するカスプ色域マッピングに関する。これは、色マッピングは実際にはLab空間における三次元で実行されるのではなく、Lab空間の一定色相葉において二次元で、すなわち2DのLC色空間で実行されることを意味する。色マッピングが実行される一定色相葉を定義する色相は、マッピングされるべきソース色の色相となるよう選ばれる。
マッピングすべきソース色を含むソース色域を記述するために使われるソースGBDは、それ自身としては既知の仕方で、三角形のメッシュに基づく。各三角形はマッピング色空間におけるその三つの頂点の位置によって定義され、これらの頂点は色域の境界に位置するソース色である。ソース色域は、LCDまたはOLEDパネルのような特定のまたは標準的な表示装置に、マッピングすべき特定のコンテンツに、カメラまたはスキャナのような画像捕捉装置に、あるいは他の任意のカラー装置に対応することができる。
ソース色がマッピングされるべきターゲット色域を記述するために使われるターゲットGBDは、それ自身としては既知の仕方で、三角形のメッシュに基づく。各三角形はやはりマッピング色空間におけるその三つの頂点の位置によって定義され、これらの頂点は色域の境界に位置するターゲット色である。ターゲット色域は、たとえば特定のまたは標準的な表示装置に、あるいはプリンターに対応することができる。
色域境界記述(Gamut Boundary Descriptions)は凸または非凸であることができるが、下記の実施形態では、ソースGBDおよびターゲットGBDはいずれもほぼ凸であると想定される。
さらに、図3に示されるように、二つの色域の原色、二次色、黒色点および白色点は既知であると想定される。
〈第一段階:ソース色域およびターゲット色域のカスプ色の取得〉
各色域のカスプ線は、この色域のすべてのカスプ色を結ぶ線によって定義される。各カスプ色は、この色域内で、このカスプ色と同じ色相hをもつ一定色相葉における他のすべての色に比べて最高の色飽和度〔彩度〕Cをもつ色であると定義される。上記のように定義された頂点によって表わされる三角形に基づくGBDを使うと、色域のカスプ線は、この最高の色飽和度要求を満たす諸三角形の頂点の系列によって記述される。その際、この系列の頂点は、ある種の仕方で色域境界記述の境界を定める閉じた多角形をなす。
下記の実装では、ソース色域およびターゲット色域についてカスプ色を得る同じ方法、つまり非特許文献1の論文に記載される方法が使われる。ソース色域およびターゲット色域のそれぞれのカスプ線をそのGBDから得るためには、この論文に記載される以下の段階が実施される。
1.最高の色飽和度Cをもつ色域境界記述(GBD)の頂点として、最初の現在カスプ頂点を検出する。
2.この現在カスプ頂点の近傍に位置するこのGBDの隣接頂点にそれぞれについて、品質基準(定義の例は後述)の値を計算する。前記近傍は現在カスプ頂点にこのGBDの三角形の一つの辺によってつながっているすべての頂点によって定義される。
3.これら隣接頂点から、この品質基準の最高値をもつ前記近傍の頂点を、カスプ線のカスプ色として選択する。
4.この選択された頂点が停止基準(定義の例は後述)を満たす場合、この色域のカスプ線全体が得られたと考えられる。停止基準が満たされない場合には、選択された頂点が現在カスプ頂点として取られ、上記の段階2ないし4が、最後に選択された頂点が停止基準を満たすまで、反復される。
すると、上記の段階の逐次反復の最初の現在カスプ頂点から最後の選択された頂点まで、カスプ色(cusp color)を定義するカスプ頂点の系列が得られる。前記系列は、ある種の仕方で色域の周を定め、色域のカスプ線を記述する閉じた多角形をなす。
図4の多角形(部分を示す)をなす白い線は、上記の方法を通じて得られる、この図に示される色域のカスプ線を記述する。この色域は、理想的な色加法式表示装置のものである。
引き続き上記で引用した非特許文献1の論文を参照し、ここで品質基準(quality criterion)Kの定義の例を、四つのサブ基準:彩度基準KS、明度類似性基準KI、色相角増大基準KHおyび共線性基準KDの組み合わせに基づいて、与える。
彩度基準(saturation criterion)KSは、ある近傍の最も飽和した諸カスプ頂点を見出すよう定義される。現在カスプ頂点
Figure 0006889666
の近傍に属する頂点Vの彩度基準KSの値は、次のように定義される。
Figure 0006889666
ここで、
Figure 0006889666
は隣接頂点Vと現在カスプ頂点との間のLab色空間における距離であり、定数係数c1,c2の値はたとえばc1=150およびc2=50である。
明度類似性基準(lightness similarity criterion)KIは、ある近傍の、カスプ線に沿って同様の明度Lをもつ諸カスプ頂点を見出すよう定義される。現在カスプ頂点の近傍に属する頂点Vの明度類似性基準KLの値は、隣接頂点の明度Lと現在頂点の明度〔^付きのL〕との間の差に基づいて、次のように定義される。
Figure 0006889666
ここで、定数係数c3はたとえばc3=100であってもよい。
色相角増大基準(hue angle increase criterion)KHは、閉じたなめらかなカスプ多角形によって形成されるカスプ線記述を得るために、ある近傍の、色相角が増大する諸カスプ頂点を見出すよう定義される。現在カスプ頂点の近傍に属する頂点Vの色相角増大基準KHの値は、次のように定義される。
Figure 0006889666
ここで、αHは上記で定義した頂点Vの色相角であり(hとも称される)、
Figure 0006889666
は、a,bの代わりにそれぞれ^付きのa,bを使いつつαHと同じ仕方で定義される頂点Vの色相角である。
共線性基準(collinearity criterion)KDは、カスプ多角形のなめらかさをさらに改善するために、ある近傍の、カスプ線を得るための上記で定義した方法の直前の反復の方向にできるだけ近い方向における諸カスプ頂点を見出すよう定義される。現在カスプ頂点
Figure 0006889666
(これ自身、前の反復工程において、前の現在カスプ頂点V'''の近傍において選択されたものである)の近傍に属する頂点Vの共線性基準KDの値は、たとえば次のように定義される。
Figure 0006889666
ここで、
Figure 0006889666
すなわち、第一の方向ベクトル
Figure 0006889666
と第二の方向ベクトル
Figure 0006889666
との間の角度である。
すると、現在カスプ頂点の近傍に属する頂点Vの品質基準Kの値は、たとえば次の公式に従って計算される。
Figure 0006889666
ここで、重み係数についての値はたとえばcS=5、cH=5、cI=2およびcD=2である。
引き続き上記で引用した非特許文献1の論文を参照し、選択された頂点に適用されるべき停止基準(stop criterion)の定義の例は次のように与えられる:
・選択された頂点が現在カスプ頂点と同一である;
・または、選択された頂点が、現在カスプ頂点の色相角より360度大きい関連付けられた色相角αHをもつ。
〈第二段階:ソース色域およびターゲット色域のカスプ色についての色相区間の推定〉
すでに上記で説明したように、色域が表現される色空間を変えることは、特に線形RGB色空間から非線形なLab色空間に変わるときだが、非線形なRGB色空間から非線形なLab色空間に変わるときにも、曲がりを示しうる。曲がりは、RGB色座標をLab色座標に変換するために使われる数学的関数が非線形であるとすぐに生じる。より正確には、RGB色空間において直線に沿って分布している一群の色は一般に、Lab色空間においてはまっすぐでない曲がった線に沿って分布する。このLab色空間では、この曲がった線の任意の色において、この曲がった線の曲率が計算できる。そのような曲率は、色空間の変更によって引き起こされる曲がりを反映する。この第二段階のねらいは、色域マッピング色空間、ここではLab色空間の、特に色相方向における曲率を考慮に入れることである。
色域がRGB色空間において立方体によって表わされるとき、この色域内の、この色空間において直線に沿って分布するすべての色は、Lab色空間では曲がった線に沿って分布する。よって、所与の色の位置におけるこの曲がった線の曲率は、この所与の色におけるこの曲がった線の接ベクトル(すなわち、曲線の微分)によって表わされてもよい。この接ベクトルの色相成分(すなわち色相角)は、この所与の色の位置における色相方向でのこの曲がった線の曲率を表わす。この色相成分は「色相微分(hue derivation)」と称されてもよい。
この第二段階のねらいは、同じ一定色相葉に属する色の位置における色相方向の曲率の平均表現を得ることである。この曲率が推定される必要のあるところの所与の色を含む色の直線が、RGB色空間において定義されるべきである。それにより、Lab色空間における対応する曲がった線は、この所与の色を含む一定色相葉に交わる。この位置における色相方向のこの曲がった線の曲率――下記では「色相微分」と称される――は、この位置におけるLab空間の曲率に対応する。この第二段階のねらいは、この一定色相葉の種々の色にわたるこれらの曲率の少なくとも一つの代表値を推定することである。換言すれば、この第二段階のねらいは、これらの曲率を表わす少なくとも一つの「色相微分」または「色相区間(hue interval)」を推定することである。色相hの一定色相葉はそのソースおよび/またはターゲット・カスプ色――すなわちこの葉とソースおよび/またはターゲット・カスプ線の交点――によって特徴付けることができるので、この色相hのまわりのソース色相区間ΔhSOURCEは、このソース・カスプ色との関連で定義されることができ、該色相hのまわりのターゲット色相区間ΔhTARGETは、このターゲット・カスプ色との関連で定義されることができる。ソース色相区間ΔhSOURCEは、同じ一定色相葉にあるソース色域の種々の色にわたる色相方向におけるLab色空間の諸曲率を表わし、ターゲット色相区間ΔhTARGETは、同じ一定色相葉にあるターゲット色域の種々の色にわたる色相方向におけるLab色空間の諸曲率を表わす。
下記の第一ないし第四のサブステップにおいて、一定色相葉を定義する任意のカスプ色に関連付けられたかかる「色相区間」ΔhSOURCEおよびΔhTARGETの計算が記述される。
本発明は、好ましくは、上記のようなマッピング色空間の曲率を表わす「色相区間」を用いて実装されるが、本発明は、これらの曲率を表わさない「色相区間」を使って実装されてもよい(後述)。
前記計算のこの記述のために、色域のリムが、この色域の白色点をその二次色とつなぐ高明度線およびこの色域の黒色点をその原色とつなぐ低明度線によって定義されることを想起しておく。この色域は三角形のメッシュによって記述されるので(上述)、リムは上記のカスプ線についてすでに述べたように、一連のリム色によって表わされる。
計算の第一のサブステップでは、二次色である、すなわち高明度リムとカスプ線との交点に位置するソース・カスプ色の各色の位置において、高明度ソース色相区間は図5を参照して次のように定義される。参照線(reference line)RLが白色点をこの二次色(図5で「カスプ色」として示される)とつなぐ直線として定義され、白色点をこの二次色につなぐソース色域のリム(図5で実線の曲がった線として示されている)上で、リム色が選択される。その際、白色点とこの選択されたリム色との間の直線(straight line)SLが、参照線RLに比べて、最大の色相差(すなわち、色相角差)をもつものとする。これら二つの線SLとRLの間の色相差は、これら二つの線の間の角度の、ab面上での投影に対応する。代替的な実装は、このリム上で、参照線RLからL,a,b,座標に関して最大距離をもつリム色を選択することであることができる。この最大色相差または最大距離が、二次色の位置における高明度ソース色相区間として取られる。
この第一のサブステップの実装の第一の変形では、白色点、前記二次色およびソース・カスプ線上に位置するある第三の色の間で三角形が定義される。この三角形は、白色点および前記二次色をつなぐ直線と、前記リムとによって境を区切られる表面と同じ表面をもつ。すると、明度軸上に位置する投影された三角形の頂点における色相角が、前記カスプ二次色に関連した高明度色相区間と考えられる。
この第一のサブステップの実装の第二の変形では、表面の計算が回避される。代わりに、図6に示されるように距離線(distance lines)DLが構築される。リム(上記で定義)が頂点によって定義される多角形によって記述される場合、上記で定義された参照線RLに直交する距離DLが、これらの頂点の各頂点とこの参照線RLの間で定義される。表面計算を回避するために、すべての距離DLにわたるメジアン長さをもつ距離MDLが、前記二次色における高明度ソース色相区間として取られる。
上記の第一のサブステップの三つの実施形態では、得られる高明度ソース色相区間は、この二次色の位置における色相方向のLab色空間の曲率を表わす。より正確には、この色相区間は、この二次色を白色点とつなぐ高明度の曲がったリムの曲がりを表わす。ここで、対応する高明度リムはRGB空間では直線である。このリム上の色のそのような色相微分は、ソース色域内の同様の色相および高明度をもつ他の色の色相微分にも影響することが想定されるが、これら後者の色相微分を直接評価するのは難しい。
変形も含めた上記の第一のサブステップと同様に、第二のサブステップでは、原色である、すなわち低明度リムとカスプ線との交点に位置するソース・カスプ色の各色について、低明度ソース色相区間は上記と同じプロセスを使って定義されるが、上記の計算方法において白色点の代わりに黒色点が取られ、各カスプ色について低明度色相区間を与える。この低明度ソース色相区間は、この原色の位置におけるLab色空間の色相方向の曲率を表わす。より正確には、この色相区間は、この原色を黒色点とつなぐ低明度の曲がったリムの曲がりを表わす。ここで、対応する低明度リムはRGB空間では直線である。低明度リム上の色のそのような色相微分は、ソース色域内の同様の色相および低明度をもつ他の色の色相微分にも影響することが想定される。
第三のサブステップでは、二次色に等しくない各カスプ色について、高明度色相区間Δhhigh SOURCEが、上記の第一のサブステップで定義された最も近い二つの二次色に関連付けられた高明度色相区間から補間され(そのような最も近い距離は、カスプ線に沿って測られる)、原色に等しくない各カスプ色について、低明度色相区間Δhlow SOURCEが、上記の第二のサブステップで定義された最も近い二つの原色に関連付けられた低明度色相区間から補間される(そのような最も近い距離は、カスプ線に沿って測られる)。補間は、このカスプ色と、前記二つの最も近い原色または二次色のそれぞれとの間のカスプ線に沿って評価した二つの距離に基づく。この補間は、単にこれらの距離に対して線形であってもよく、あるいはたとえば二次であってもよい。スプライン補間のような他の既知の補間技法が使用されてもよい。
一連のカスプ色によって形成される多角形の頂点でないカスプ色については、関連付けられた色相区間は、最も近い隣接頂点のカスプ色から補間される。
第四のサブステップでは、次いで、二次色でも原色でもないカスプ色に関連付けられたソース色相区間ΔhSOURCEが、上記の第三のサブステップによって与えられる高明度Δhhigh SOURCEおよび低明度Δhlow SOURCEのソース色相区間から、該ΔhSOURCEが、下限Lhigh(C)より上の明度をもつマッピング対象ソース色については高明度色相区間Δhhigh SOURCEにより近く、上限Llow(C)より下の明度をもつマッピング対象ソース色については低明度色相区間Δhlow SOURCEにより近くなるよう、計算される。上限Llow(C)と下限Lhigh(C)の間に含まれる明度をもつマッピング対象ソース色については、ソース色相区間ΔhSOURCEは低明度色相区間Δhlow SOURCEと高明度色相区間Δhhigh SOURCEの両方から補間される。図8を参照するに、計算例が下記の第三段階において与えられる。ここで、ソース色相区間ΔhSOURCEは、マッピング対象ソース色の明度LおよびクロマCにも依存する。ソース色域にあるマッピング対象ソース色と同じ色相をもつソース・カスプ色に関連付けられた、この補間されたソース色相区間ΔhSOURCEは、このソース色の位置における色相方向でのマッピング色空間の曲率を表わすと考えられる。
ターゲット・カスプ色に関連付けられたターゲット色相区間ΔhTARGETを計算する方法についてこれから述べる。この方法は、上記と同様に四つのサブステップを使う。次いで、このターゲット・カスプ色に関連付けられたターゲット色相ΔhTARGETが、高明度ターゲット色相区間Δhhigh TARGETおよび低明度色相ターゲット区間Δlow TARGETから同様に計算される。これらのΔhhigh TARGETおよびΔlow TARGET自身は、ターゲット色域の原色、二次色、白色点および黒色点(上記のようにソース色域のものでなく)を参照して同様に計算される。同様に、計算例は第三段階において与えられる。ターゲット色相区間ΔhTARGETは、マッピング対象ソース色の明度LおよびクロマCにも依存する。マッピング対象ソース色と同じ色相をもつターゲット・カスプ色に関連付けられた、補間されたターゲット色相区間ΔhTARGETは、ターゲット色域にある色の、前記ソース色と同じ色相をもつ位置における色相方向でのマッピング色空間の曲率を表わすと考えられる。
ターゲットおよびソース色相区間がLab色空間の前記曲がりを表わすのでない、第二段階の変形
ターゲットおよびソース色相区間を計算するために上記の第一ないし第四のサブステップを実装する代わりに、代替的な、より単純な計算方法を実装することができる。ここでは、ソース・カスプ色に関連付けられたソース色相区間ΔhSOURCEは、このソース・カスプ色と、ソース・カスプ線上の少なくとも一つの最も近いソース・カスプ色との間の色相角であると定義され、ターゲット・カスプ色に関連付けられたターゲット色相区間ΔhTARGETは、このターゲット・カスプ色と、ターゲット・カスプ線上の少なくとも一つの最も近いターゲット・カスプ色との間の色相角であると定義される。好ましくは、ソース色相区間は、このソース・カスプ色を囲む二つの直近の隣接ソース・カスプ色の間の色相角と定義され、ターゲット・カスプ色に関連付けられたターゲット色相区間は、このターゲット・カスプ色を囲む二つの直近の隣接ターゲット・カスプ色の間の色相角と定義される。
たとえば、カスプ線が頂点によって定義される多角形によって表わされる場合、本実装は次のようにすることができる。このカスプ線と一定色相葉との交点が前記多角形の頂点に対応するときは、このカスプ色――すなわち前記交点――の少なくとも一つの隣接頂点が同定される。すると、色相区間は、これら二つの頂点の間の色相角になる。このカスプ線と一定色相葉との交点が多角形の頂点に対応しないときは、色相区間は、この交点から最も近い前記多角形の二つの頂点から補間される。より正確には、色相区間は、これら二つの頂点の間の色相角の半分になる。同じプロセスは、ソース・カスプ色に関連付けられたソース色相区間ΔhSOURCEおよびターゲット・カスプ色に関連付けられたターゲット色相区間ΔhTARGETについて適用される。
〈第三段階:明度マッピング関数の定義〉
ひとたび上記の第一段階においてソース色域およびターゲット色域のカスプ色が検出され、上記の第二段階においてその関連する高明度および低明度の色相区間が計算されたら、明度域マッピング関数fが、たとえば非特許文献2の論文に記述されるようにして、ソース色域内の一定色相hのそれぞれの葉について、定義できる。この論文に記述される方法の変形を下記で述べる。
定義されるべき一定色相葉の明度マッピング関数であって、この葉の任意のソース色の明度Lをマッピングするものは、好ましくは、次のいわゆる「カスプ明度条件」を満たす:この葉に属するソース色域のカスプ色の明度LC SOURCEおよびクロマCC SOURCEをもつソース色は、この葉において、この葉に属するターゲット色域のカスプ色と同じ明度LC TARGETをもつ色に明度マッピングされる。つまり、この葉において、関数fは、f(CC SOURCE,LC SOURCE)=LC TARGETとなるよう定義される。この条件は、図7に示されている。このカスプ明度条件を考慮に入れると、明度マッピング関数fはたとえば次式に従って定義される。
Figure 0006889666
ここで、線形明度オフセットsは次のように定義される。
Figure 0006889666
ここで、線形明度重みtおよび線形クロマ重みuは次のように定義される。
Figure 0006889666
ここで、すでに上記で定義したように、LC SOURCEおよびCC SOURCEはそれぞれ、マッピング関数fが定義されるこの一定色相葉のソース・カスプ色の明度およびクロマである。式(3B)で定義されるクロマ重みuは、小さなクロマ値をもつ色が、大きなクロマ値をもつ色よりも、低く明度マッピングされることを保証する。このようにして、L軸付近のグレーの傾斜が保存される。
Figure 0006889666
は、上記の段階1において見出された、一定色相hの葉のカスプ色のまわりの色相窓±(1−t)Δhの範囲内のソース・カスプ色にわたる明度値の平均によって定義される、平均されたソース・カスプ色明度である。そのような平均は、次のように定義される。
Figure 0006889666
ここで、LC SOURCE(v)は、色相vをもつソース色域のカスプ色の明度であり、
hは当該明度関数が適用されるべき一定色相葉のすべてのソース色に共通の色相値であり、
ΔhSOURCEは、一定色相hの葉のソース・カスプ色に関連付けられたソース色相区間であり、下記の式(5)ないし(7)により、上記の段階2で定義されたソース・カスプ色の高明度Δhhigh SOURCEおよび低明度Δhlow SOURCEソース色相区間から計算される。
Figure 0006889666
図8に示されるように、ΔhSOURCEの計算のために考えるべき高明度値の下限Lhigh(C)および低明度値の上限Llow(C)は、マッピングすべきソース色〔マッピング対象ソース色〕のクロマCに依存する。よって、ΔhSOURCEはこのクロマにも依存する。
ある変形によれば、ソース・カスプ色に関連付けられたソース色相区間ΔhSOURCEの上記の、より単純な計算方法(ソース色相区間がLab色空間の前記曲がりを表わすのでない方法――上記の第二段階について述べた節の末尾参照)が実装されるとき、平均されたソース・カスプ色明度値は有利には次式に従って計算できる。
Figure 0006889666
この実装では、ソース・カスプ線を表わす多角形の頂点にあるカスプ色については、式(4A)のLC SOURCE(v)の積分は、有利には、
Figure 0006889666
のように、このカスプ色の明度値およびこのソース・カスプ線上に見出された二つの最も近い頂点(上記段階2の末尾を参照)の明度値を平均することに簡略化される。ここで、LC N1、LC N2は、これら二つの最も近い頂点の明度値である。
ソース・カスプ線を表わす多角形の頂点にないカスプ色については、
Figure 0006889666
は次のように得られる。ソース・カスプ線を表わす多角形の頂点にあるカスプ色から式(4B)に従って計算された平均明度値に基づく頂点をもつ平均多角形が構築される。より正確には、この平均多角形は、ソース・カスプ線を表わす多角形の頂点と同じクロマおよび色相をもつ平均頂点によって定義される。ただし、平均頂点の明度は式(4B)に従って計算される。ひとたびこの平均多角形が構築されたら、そのようなカスプ色の任意のものについて、平均ソース・カスプ色明度値
Figure 0006889666
を、この平均多角形とこのカスプ色を含む一定色相葉との交点における色の明度から得ることができる。
Figure 0006889666
は、上記の段階1において見出された、一定色相hの葉のカスプ色のまわりの同じ色相窓±(1−t)Δhの範囲内のターゲット・カスプ色にわたる明度値の平均によって定義される、平均されたターゲット・カスプ色明度である。そのような平均は、次のように定義される。
Figure 0006889666
ここで、LC TARGET(v)は、色相vをもつターゲット色域のカスプ色の明度であり、
hは当該一定色相葉のすべての色に共通の色相値であり、
ΔhTARGETは、一定色相hの葉のターゲット・カスプ色に関連付けられたターゲット色相区間であり、下記の式(9)ないし(11)により、上記の段階2で定義されたターゲット・カスプ色の高明度Δhhigh TARGETおよび低明度Δhlow TARGETターゲット色相区間から計算される。
Figure 0006889666
変形として、ターゲット・カスプ色に関連付けられたターゲット色相区間ΔhTARGETの上記の、より単純な計算方法(ターゲット色相区間がLab色空間の曲率を表わすのでない方法――上記の第二段階について述べた節の末尾参照)が実装されるとき、平均されたターゲット・カスプ色明度値は有利には次式に従って計算できる。
Figure 0006889666
この実装では、ターゲット・カスプ線を表わす多角形の頂点にあるカスプ色については、式(8A)のLC TARGET(v)の積分は、有利には、
Figure 0006889666
のように、このカスプ色の明度値およびこのターゲット・カスプ線上に見出された二つの最も近い頂点(上記段階2の末尾を参照)の明度値を平均することに簡略化される。ここで、LC M1、LC M2は、これら二つの最も近い頂点の明度値である。
ソース・カスプ線を表わす多角形の頂点にないカスプ色については、
Figure 0006889666
は次のように得られる。ターゲット・カスプ線を表わす多角形の頂点にあるカスプ色から式(8B)に従って計算された平均明度値に基づく頂点をもつ平均多角形が構築される。より正確には、この平均多角形は、ターゲット・カスプ線を表わす多角形の頂点と同じクロマおよび色相をもつ平均頂点によって定義される。ただし、平均頂点の明度は式(8B)に従って計算される。ひとたびこの平均多角形が構築されたら、そのようなカスプ色の任意のものについて、平均ターゲット・カスプ色明度値
Figure 0006889666
を、この平均多角形とこのカスプ色を含む一定色相葉との交点における色の明度から得ることができる。
明度マッピング関数の上記の限定しない定義は、上記のカスプ明度条件を満たす。
上記の式(4)および(8)において、平均する色相窓のサイズは、上記で定義したパラメータtに基づいて同じ因子(1−t)によって変調される。これらの式の積分は一般に、実際上は、カスプ多角形の有限個の点にわたる和によって置き換えられることを注意しておく。
一定色相葉のすべてのソース色に適用されるべき明度マッピング関数fの定義のために使われた平均カスプ色明度値
Figure 0006889666
の上記の種々の定義によれば、この一定色相葉の外に位置するソースおよびターゲット・カスプ色の明度が考慮に入れられる。つまり、明度関数fの定義が、マッピングすべきソース色の色相hとは異なる色相をもつソースまたはターゲット・カスプ色からの明度情報を含んでいる。
色相方向におけるLab色空間の曲率を表わすソースおよびターゲット色相区間の上記の、より特定的な定義によれば、色相hの一定色相葉を定義するソースおよびターゲット・カスプ色を中心とするこれらの区間内にあるソースおよびターゲット・カスプ色の明度が、この色相葉のすべてのソース色に適用される明度関数fの定義のために考慮に入れられる。上記で与えた実施形態では、これらの明度は、これらの色相区間にわたって平均される。つまり、明度関数fの定義が、色相方向におけるLab色空間の曲率を表わす色相区間にわたって分布している色相であって、やはりマッピングすべきソース色の色相hとは異なる色相をもつソースまたはターゲット・カスプ色からの明度情報を含んでいる。
ある変形では、式(3B)におけるクロマ値CC SOURCEは、式(4)において明度が平均されるのと同じ仕方で、平均されたクロマ値によって置き換えられることができる。
マッピングすべきソース色があるLab色空間のそれぞれの一定色相葉について、上記のようにして、個別的な明度域マッピング関数が定義されることができる。この第三段階の終わりに、明度マッピングの定義全体が得られる。
ソースおよびターゲット色相区間が、色相方向におけるLab色空間の曲率を表わすように定義されるときは、明度マッピングのこの定義は、従来技術よりもよく、ソースおよびターゲット色域の境界の非線形性、すなわち曲率にマッチする。さらに、ソース色相区間ΔhSOURCEが式(7)に従って定義され、ターゲット色相区間ΔhTARGETが式(11)に従って定義されるとき、これらの色相区間はより大きく、よって式(4)および(8)に基づくカスプ色のソースおよびターゲット明度の平均は、色域境界におけるソース色についてのほうが、一定色相hの葉のカスプ色のLC SOURCEに近い明度Lをもつソース色についてよりも、強くなる。この変調は、ソース色域のリムに位置し、ソース・カスプ線から遠く離れたソース色が、ソース・カスプ線の近くに位置するまたはリムから遠く離れているソース色よりも多くの、色相hとは異なる色相をもつカスプ色からの情報を使って、明度マッピングされることを保証する。これは有利には、上記の幾何学的なミスマッチの影響を低減する。実のところ、明度マッピング関数の上記の定義を使うとき、ソース色域のリムに位置する色は、少なくとも部分的には平均の意味で、同じリムに属するカスプ色に従って明度マッピングされる。
上記のカスプ明度条件を満たす限り、本発明を実装するために、上記で使ったもの(f(C,L)=L+s)の代わりに、sパラメータに依存する他のマッピング関数が使用されることができる。たとえば、
Figure 0006889666
ここで、
Figure 0006889666
については上記と同じ定義である。
〈第四段階:明度マッピング関数の適用による明度マッピング〉
上記で定義された明度マッピング関数f(C,L)は、次いで、マッピングすべきコンテンツのソース色の明度に適用される。各色は、次の座標
Figure 0006889666
によってマッピング色空間Labにおいて表わされている。
本発明によれば、明度マッピング関数fは、L座標のみに適用され、よって、結果として得られるマッピングされた色は次の座標をもつ。
Figure 0006889666
図7は、ソースおよびターゲット色域が同じ白色点W、W'、W"および同じ黒色点B、B'、B"をもつ場合における、一定色相葉LCにおける明度マッピング関数fの適用の例を示している。この葉のソース・カスプ色と同じ明度をもつが、より小さなクロマをもつソース色Aが、上記で定義した明度マッピング関数fに従ってターゲット色A'に明度マッピングされる。ターゲット色A'の位置は、明度がターゲット・カスプ色の方向にマッピングされること、明度マッピングの量が、ソース・カスプ色の明度LC SOURCEとターゲット・カスプ色の明度LC TARGETの差によって制御されることを示している。
〈第五段階:クロマ・マッピング〉
前の段階の終わりに得られた明度マッピングされた色N'は、中間マッピング色である。特に、明度マッピングの前記前の段階を通じて得られた中間マッピング色N'がターゲット色域内に位置していないとき、この色N'は、ターゲット色N"に最終クロマ・マッピングされて、このターゲット色がターゲット色域内になるようにされる。
そのようなクロマ・マッピングを例解するために、中間マッピング色N'は、いわゆるアンカー点N0の方向においてターゲット色N"にクロマ・マッピングされる。この個別的実施形態では、このアンカー点は明度軸上に位置しており、次の座標
Figure 0006889666
をもち、このアンカー点をアンカーとする直線が、クロマ・マッピング段階のためのマッピング軌跡として選ばれる。この個別的な場合には、この第二のマッピングは色の明度に影響しない。
そのようなクロマ・マッピングは、中間マッピング色N'とアンカー点N0との間の距離K'を、ターゲット色N"と同じアンカー点N0との間の距離K"に修正することとして記述されることができる。AをA'に明度マッピングすることを例解した上記の例を参照するに、A'はA"にクロマ・マッピングされる。図7参照。
色域圧縮、色域クリッピングまたは色域拡張といった他のいかなる既知のアルゴリズムが、このクロマ・マッピングのために使われてもよい。
ターゲット色域内に位置する中間マッピング色N'については、特に、これらの中間マッピング色N'が通常、ターゲット色域にはいるときは、この第五段階は任意的であってもよい。
まとめとして、上記の第一ないし第五段階の実施は、マッピングすべきコンテンツのソース色の、それらが位置しているソース色域からターゲット色域内のターゲット色への、グローバルな色域マッピングにつながる。上記の第四および第五段階は、マッピングすべきソース色の明度およびクロマの両方に影響する、色域マッピングの一つの段階に併合されることができる。
色相区間がマッピング色空間の曲率を表わすときの上記の色マッピング方法の主要な利点:
1.色相方向での色空間の曲がりが、明度マッピングのために考慮に入れられる。
2.色相方向での色空間のこの曲がりは、たとえこの曲率がマッピングすべき各色の位置で推定できないとしても、考慮に入れられることができる。
3.色空間の曲がりの存在が考慮に入れられることで、一定色相葉全体にわたるマッピングの一般的に線形な伝搬と、非平面境界との間のミスマッチの効果が減らされる。
ハードウェア側面によれば、本発明は、黒色点および白色点をもつソース色域において提供されるコンテンツのソース色をターゲット色域のターゲット色にマッピングするための画像処理装置であって、前記マッピングは、明度およびクロマについての軸をもつ諸2D一定色相葉に分割できる3D非線形色域マッピング色空間において実行される装置に関する。
本画像処理装置は:
・前記ソース色域から、ソース・カスプ線を記述する多角形を形成する諸ソース・カスプ色を、前記ターゲット色域から、ターゲット・カスプ線を記述する多角形を形成する諸ターゲット・カスプ色を、得るよう構成されたカスプ・モジュールと、
・マッピングすべき少なくとも一つのソース色がある一定色相の葉があればそれについて、前記カスプ・モジュールによって提供されるこの葉のソース・カスプ色に関連するこの葉の色相hのまわりのソース色相区間であって、この葉にある色の色相方向におけるLab色空間の曲率を反映する、ソース色相区間と、前記カスプ・モジュールによって提供されるこの葉のターゲット・カスプ色に関連する前記葉の色相hのまわりのターゲット色相区間であって、この葉にある色の色相方向におけるLab色空間の曲率を反映する、ターゲット色相区間とを得るよう構成された色相区間モジュールと、
・一定色相hの同じ葉に位置する諸ソース色について、クロマCおよび明度Lをもつこれらソース色の任意のものを明度マッピングするよう適応された明度マッピング関数f(C,L)を定義するよう構成された明度マッピング関数定義モジュールであって、前記明度マッピング関数は一定色相hの前記葉のソース・カスプ色およびターゲット・カスプ色に依存するだけでなく、一定色相hの前記葉とは異なる一定色相葉の少なくとも一つの他のソース・カスプ色および少なくとも一つの他のターゲット・カスプ色にも依存し、前記少なくとも一つの他のソース・カスプ色の色相は前記色相区間モジュールによって提供されるソース色相区間に分布しており、前記少なくとも一つの他のターゲット・カスプ色の色相は前記色相区間モジュールによって提供されるターゲット色相区間に分布している、明度マッピング関数定義モジュールと、
・前記明度マッピング関数定義モジュールによって提供される前記明度マッピング関数f(C,L)を一定色相hの前記葉に位置する前記ソース色に適用して明度マッピングされた色を出力するよう構成された明度マッピング・モジュールとを有する。
特に、前記画像処理装置は、前記明度マッピング・モジュールによって提供される前記明度マッピングされた色を最終マッピング色にクロマ・マッピングして、前記ターゲット色域に位置されるようにするクロマ・マッピング・モジュールをも有する。
上記の諸モジュールは、物理的に区別可能なユニットに対応していてもいなくてもよい機能ユニットである。たとえば、これらのモジュールまたはそのいくつかは、単一のコンポーネントまたは回路にまとめられることができ、あるいは同じソフトウェアの機能をなすことができる。逆に、いくつかのモジュールが、別個の物理的エンティティで構成されてもよい。
この画像処理装置は、純粋にハードウェアの実施形態に従って、たとえば専用コンポーネントの形で(たとえばASIC(特定用途向け集積回路)またはFPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)またはVLSI(超大規模集積)において)、または装置に統合されたいくつかの電子コンポーネントの形で、あるいはさらにはハードウェア要素とソフトウェア要素の混合の形で実装される。
ソース色がLab色空間のような知覚的に一様な色空間とは異なる色空間で与えられるときは、これらのソース色はそれ自身としては、マッピングされる前に、既知の仕方で、知覚的に一様な色空間での表現に変換される。
この画像処理装置は、特に、電子装置、たとえばテレビジョン・セット、セットトップボックス、ゲートウェイ、タブレット、スマートフォン、カメラまたは画像表示装置および/または画像捕捉装置を組み込んでいる任意の電子装置に組み込まれることができる。
本発明は、個別的な実施形態に関して記載されているが、本発明はこの実施形態に限定されないことが理解される。よって、特許請求される本発明は、本稿に記載されるこの実施形態からの変形を含む。このことは、当業者には明白であろう。
[付記1]
明度およびクロマについての軸をもつ2D一定色相葉に分割できる3D非線形色域マッピング色空間において、ソース色をターゲット色に、ソース色域からターゲット色域に向けて色域マッピングする方法であって、
一定色相葉のソース・カスプ色は前記一定色相葉内かつ前記ソース色域内における最高の色クロマをもつ色として定義され、
一定色相葉のターゲット・カスプ色は前記一定色相葉内かつ前記ターゲット色域内における最高の色クロマをもつ色として定義され、
当該方法は、クロマCをもつ各ソース色の明度Lを、前記ソース色を含む一定色相葉に関連付けられた明度マッピング関数L'=f(C,L)に従ってターゲット色の明度L'にマッピングすることを含み、前記明度マッピング関数は、f(C C SOURCE ,L C SOURCE )=L C TARGET に基づくカスプ明度条件を満たすよう定義されており、ここで、L C SOURCE およびC C SOURCE はそれぞれこの葉のソース・カスプ色の明度およびクロマであり、L C TARGET はこの葉のターゲット・カスプ色の明度であり、
一定色相hの少なくとも一つの葉について、関連付けられた明度マッピング関数は、前記葉のソース・カスプ色の明度L C SOURCE および前記葉のターゲット・カスプ色の明度L C TARGET に依存するだけでなく、一定色相hの前記葉とは異なる一定色相葉(単数または複数)の少なくとも一つの他のソース・カスプ色の明度および/または少なくとも一つの他のターゲット・カスプ色の明度にも依存する、
色域マッピング方法。
[付記2]
色相hの一定色相葉に関連付けられた前記関連付けられた明度マッピング関数L'=f(C,L)は、これらのソース・カスプ色の明度のソース平均および/またはこれらのターゲット・カスプ色の明度のターゲット平均に依存する、付記1記載の色域マッピング方法。
[付記3]
・異なる一定色相葉のソース・カスプ色はソース・カスプ線を表わす多角形をなし、前記ソース平均の諸ソース・カスプ色は、前記ソース・カスプ線と一定色相hの葉との交点から最も近い前記多角形の諸頂点を含む、および/または
・異なる一定色相葉のターゲット・カスプ色はターゲット・カスプ線を表わす多角形をなし、前記ターゲット平均の諸ターゲット・カスプ色は、前記ターゲット・カスプ線と一定色相hの葉との交点から最も近い前記多角形の諸頂点を含む、
付記2記載の色域マッピング方法。
[付記4]
・前記少なくとも一つの他のソース・カスプ色の色相は、ソース色相区間[h−(1−t)Δh SOURCE ,h+(1−t)Δh SOURCE ]にわたって分布しており、
hは一定色相の前記葉の色相であり、
Δh SOURCE は前記一定色相hのまわりのソース色相区間であり、前記一定色相hの葉にある前記ソース色域の色の位置における、色相方向での前記マッピング色空間の曲率を表わし、
tは1以下の正の明度重みである、
および/または
・前記少なくとも一つの他のターゲット・カスプ色の色相は、ターゲット色相区間[h−(1−t)Δh TARGET ,h+(1−t)Δh TARGET ]にわたって分布しており、
hは一定色相の前記葉の色相であり、
Δh TARGET は前記一定色相hのまわりのターゲット色相区間であり、前記一定色相hの葉にある前記ターゲット色域の色の位置における、色相方向での前記マッピング色空間の曲率を表わし、
tは1以下の正の明度重みである、
付記1または2記載の色域マッピング方法。
[付記5]
前記少なくとも一つの明度マッピング関数は、マッピングすべきソース色の明度Lとソース色域の黒色点の明度L B SOURCE との間またはマッピングすべきソース色の明度Lとソース色域の白色点の明度L W SOURCE との間の差を表わすパラメータtに依存する、付記4記載の色域マッピング方法。
[付記6]
前記少なくとも一つの明度マッピング関数は、マッピングすべきソース色のクロマCと前記一定色相hの葉の前記ソース・カスプ色のクロマC C SOURCE との間の比を表わすパラメータuに依存する、付記4または5記載の色域マッピング方法。
[付記7]
明度およびクロマについての軸をもつ2D一定色相葉に分割できる3D非線形色域マッピング色空間において、黒色点および白色点をもつソース色域において提供されるコンテンツのソース色をターゲット色域のターゲット色にマッピングするよう構成された画像処理装置であって:
・前記ソース色域から、ソース・カスプ線を記述する多角形を形成する諸ソース・カスプ色を得るとともに、前記ターゲット色域から、ターゲット・カスプ線を記述する多角形を形成する諸ターゲット・カスプ色を、得るよう構成されたカスプ・モジュールと、
・マッピングすべき少なくとも一つのソース色がある一定色相の葉があればそれについて、前記カスプ・モジュールによって提供されるこの葉のソース・カスプ色に関連するこの葉の色相hのまわりのソース色相区間と、前記カスプ・モジュールによって提供されるこの葉のターゲット・カスプ色に関連するこの葉の色相hのまわりのターゲット色相区間とを得るよう構成された色相区間モジュールと、
・一定色相hの同じ葉に位置する諸ソース色について、クロマCおよび明度Lをもつこれらソース色の任意のものを明度マッピングするよう適応された明度マッピング関数f(C,L)を定義するよう構成された明度マッピング関数定義モジュールであって、前記明度マッピング関数は一定色相hの前記葉のソース・カスプ色およびターゲット・カスプ色に依存するだけでなく、一定色相hの葉とは異なる一定色相葉(単数または複数)の少なくとも一つの他のソース・カスプ色および少なくとも一つの他のターゲット・カスプ色にも依存し、前記少なくとも一つの他のソース・カスプ色の色相は前記色相区間モジュールによって提供されるソース色相区間に分布しており、前記少なくとも一つの他のターゲット・カスプ色の色相は前記色相区間モジュールによって提供されるターゲット色相区間に分布している、明度マッピング関数定義モジュールと、
・前記明度マッピング関数定義モジュールによって提供される前記明度マッピング関数f(C,L)を一定色相hの前記葉に位置する前記ソース色に適用して明度マッピングされた色を出力するよう構成された明度マッピング・モジュールとを有する、
画像処理装置。
[付記8]
前記明度マッピング・モジュールによって提供される前記明度マッピングされた色を最終マッピングされた色にクロマ・マッピングして、前記ターゲット色域に位置されるようにするよう構成されたクロマ・マッピング・モジュールを有する、付記7記載の画像処理装置。
[付記9]
付記7または8記載の画像処理装置を組み込んでいる電子装置。
[付記10]
画像表示装置および/または画像捕捉装置を組み込んでいる、付記9記載の電子装置。
[付記11]
プロセッサに付記1ないし6のうちいずれか一項記載の色域マッピング方法を実行させるための命令を記憶しているプロセッサ可読媒体。
[付記12]
コンピュータが付記1ないし6のうちいずれか一項記載の色域マッピング方法を実行できるようにするためのコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ可読プログラム。

Claims (12)

  1. 明度およびクロマについての軸をもつ2D一定色相葉に分割できる3D非線形色域マッピング色空間において、ソース色をターゲット色に、ソース色域からターゲット色域に向けて色域マッピングする方法であって、
    明度値について、一定色相葉のソース・カスプ色は前記一定色相葉内かつ前記ソース色域内における最高の色クロマをもつ色として定義され、
    明度値について、一定色相葉のターゲット・カスプ色は前記一定色相葉内かつ前記ターゲット色域内における最高の色クロマをもつ色として定義され、
    当該方法は、クロマCをもつソース色の明度Lを、前記ソース色の明度LおよびクロマCに依存する明度マッピング関数であって、前記ソース色を含む一定色相葉に関連付けられた明度マッピング関数に従って、ターゲット色の明度L'にマッピングすることを含み、前記明度マッピング関数は、前記ソース色を含む前記一定色相葉のクロマCC SOURCEをもつ前記ソース・カスプ色の明度LC SOURCEを、前記ソース色を含む前記一定色相葉のターゲット・カスプ色の明度LC TARGETにマップするカスプ明度条件を満たすよう定義されており、
    一定色相hの少なくとも一つの葉について、関連付けられた明度マッピング関数は、前記少なくとも一つの葉のソース・カスプ色の明度LC SOURCEおよび前記少なくとも一つの葉のターゲット・カスプ色の明度LC TARGETに依存し、かつ、一定色相hの前記少なくとも一つの葉とは異なる一定色相葉の少なくとも一つの他のソース・カスプ色の明度および/または少なくとも一つの他のターゲット・カスプ色の明度に依存する、
    色域マッピング方法。
  2. 一定色相hの前記少なくとも一つの葉に関連付けられた前記明度マッピング関数は、一定色相hの前記少なくとも一つの葉のソース・カスプ色と、一定色相hの前記少なくとも一つの葉とは異なる一定色相葉の前記少なくとも一つの他のソース・カスプ色とにわたる明度値の平均であるソース平均および/または一定色相hの前記少なくとも一つの葉のターゲット・カスプ色と、一定色相hの前記少なくとも一つの葉とは異なる一定色相葉の前記少なくとも一つの他のターゲット・カスプ色とにわたる明度値の平均であるターゲット平均に依存する、請求項1記載の色域マッピング方法。
  3. ・一定色相hの前記少なくとも一つの葉とは異なる一定色相葉のソース・カスプ色は、ソース・カスプ線を表わす多角形をなし、前記ソース平均のソース・カスプ色は、前記ソース・カスプ線と一定色相hの前記少なくとも一つの葉との交点から最も近い前記多角形の頂点を含む、および/または
    ・一定色相hの前記少なくとも一つの葉とは異なる一定色相葉のターゲット・カスプ色は、ターゲット・カスプ線を表わす多角形をなし、前記ターゲット平均のターゲット・カスプ色は、前記ターゲット・カスプ線と一定色相hの前記少なくとも一つの葉との交点から最も近い前記多角形の頂点を含む、
    請求項2記載の色域マッピング方法。
  4. ・前記少なくとも一つの他のソース・カスプ色の色相は、ソース色相区間[h−(1−t)ΔhSOURCE,h+(1−t)ΔhSOURCE]にわたって分布しており、
    hは一定色相の前記少なくとも一つの葉の色相であり、
    ΔhSOURCEは前記一定色相hのまわりのソース色相区間であり、前記一定色相hの前記少なくとも一つの葉にある前記ソース色域の色の位置における、色相方向での前記3D非線形色域マッピング色空間の曲率を表わし、
    tはその値が範囲[0,1]の明度重みである、
    および/または
    ・前記少なくとも一つの他のターゲット・カスプ色の色相は、ターゲット色相区間[h−(1−t)ΔhTARGET,h+(1−t)ΔhTARGET]にわたって分布しており、
    hは一定色相の前記少なくとも一つの葉の色相であり、
    ΔhTARGETは前記一定色相hのまわりのターゲット色相区間であり、前記一定色相hの前記少なくとも一つの葉にある前記ターゲット色域の色の位置における、色相方向での前記3D非線形色域マッピング色空間の曲率を表わし、
    tはその値が範囲[0,1]の明度重みである、
    請求項1または2記載の色域マッピング方法。
  5. 前記少なくとも一つの明度マッピング関数は、マッピングすべきソース色の明度Lとソース色域の黒色点の明度LB SOURCEとの間またはマッピングすべきソース色の明度Lとソース色域の白色点の明度LW SOURCEとの間の差を表わすパラメータtに依存する、請求項4記載の色域マッピング方法。
  6. 前記少なくとも一つの明度マッピング関数は、マッピングすべきソース色のクロマCと前記一定色相hの前記少なくとも一つの葉の前記ソース・カスプ色のクロマCC SOURCEとの間の比を表わすパラメータuに依存する、請求項4または5記載の色域マッピング方法。
  7. 明度およびクロマについての軸をもつ2D一定色相葉に分割できる3D非線形色域マッピング色空間において、黒色点および白色点をもつソース色域において提供されるコンテンツのソース色をターゲット色域のターゲット色にマッピングするよう構成された画像処理装置であって:
    ・前記ソース色域から、ソース・カスプ線を記述する多角形を形成する諸ソース・カスプ色を得るとともに、前記ターゲット色域から、ターゲット・カスプ線を記述する多角形を形成する諸ターゲット・カスプ色を、得るよう構成されたカスプ・モジュールと、
    ・マッピングすべき少なくとも一つのソース色がある一定色相の葉があればそれについて、前記カスプ・モジュールによって提供されるこの葉のソース・カスプ色に関連するこの葉の色相hのまわりのソース色相区間と、前記カスプ・モジュールによって提供されるこの葉のターゲット・カスプ色に関連するこの葉の色相hのまわりのターゲット色相区間とを得るよう構成された色相区間モジュールと、
    ・一定色相hの同じ葉に位置する諸ソース色について、クロマCおよび明度Lをもつこれらソース色の任意のものを明度マッピングするよう適応された明度マッピング関数を定義するよう構成された明度マッピング関数定義モジュールであって、前記明度マッピング関数は一定色相hの前記葉のソース・カスプ色およびターゲット・カスプ色に依存し、かつ、一定色相hの葉とは異なる一定色相葉(単数または複数)の少なくとも一つの他のソース・カスプ色および少なくとも一つの他のターゲット・カスプ色に依存し、前記少なくとも一つの他のソース・カスプ色の色相は前記色相区間モジュールによって提供されるソース色相区間に分布しており、前記少なくとも一つの他のターゲット・カスプ色の色相は前記色相区間モジュールによって提供されるターゲット色相区間に分布している、明度マッピング関数定義モジュールと、
    ・前記明度マッピング関数定義モジュールによって提供される前記明度マッピング関数を一定色相hの前記葉に位置する前記ソース色に適用して明度マッピングされた色を出力す
    るよう構成された明度マッピング・モジュールとを有する、
    画像処理装置。
  8. 前記明度マッピング・モジュールによって提供される前記明度マッピングされた色を最終マッピングされた色にクロマ・マッピングして、前記ターゲット色域に位置されるようにするよう構成されたクロマ・マッピング・モジュールを有する、請求項7記載の画像処理装置。
  9. 請求項7または8記載の画像処理装置を組み込んでいる電子装置。
  10. 画像表示装置および/または画像捕捉装置を組み込んでいる、請求項9記載の電子装置。
  11. プロセッサに請求項1ないし6のうちいずれか一項記載の色域マッピング方法を実行させるための命令を記憶しているプロセッサ可読媒体。
  12. コンピュータが請求項1ないし6のうちいずれか一項記載の色域マッピング方法を実行できるようにするためのコンピュータ実行可能命令を有するコンピュータ可読プログラム。
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