JP6887745B2 - 医用画像表示装置 - Google Patents
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Description
この実施形態は、上記の問題を解決するものであり、描画精度を向上することが可能な医用画像表示装置を提供することを目的とする。
これら第1、第2、第3の各実施形態を第1、第2、第3のモードとし、図1におけるモード判断部33が外部からのモード指示mを受けて、図1における第1マーカ設定部31を第1のモード〜第3のモードのうちのいずれに切り替えるものとする。これらの実施形態(モード)の内、一つだけ実施する場合は、モード判断部33は不要である。
第1の実施形態の医用画像表示装置について各図を参照して説明する。
図1は医用画像表示装置のブロック図である。
図1に示すように、医用画像表示装置は、表示部1と、表示部1に指針(手指、タッチペン)が触れた指針位置p1を検出する指針検出手段2と、検出された指針位置p1を受けて、指針が静止している期間に指針位置から離間した位置にマーカを配置させるマーカ生成部30と、記憶部(図示しない)から医用画像gを受けて、表示部1に医用画像gを表示させる画像表示処理部40と、モード判断部33と、を有する。
医用画像gにおける各位置は画像座標で定められる。さらに、表示部1における各位置は画面座標で定められる。画像座標で定められた位置を「画像上の位置」といい、画面座標で定められた位置を「画面上の位置」という場合がある。
さらに、画像表示処理部40は、特徴部検出部41、判断部42、画像縮尺部43、及び、計測部44を有する。
図2は、指針位置p1に配置されたマーカを示す図である。図2では、マーカMKを白抜きの矢印で示し、指針を省略する。
第1マーカ設定部31は、実行モードが第1のモード(前述する(1)マーカを指針位置の側から離間した位置の側の所定方向に連続的に移動させて配置すること、(3)画像(後述する特徴部)に基づいて定められたものとを組み合わせたモード)であることを受けて、また、倍率bを受けて、指針が指針位置p1に静止している期間内に、倍率bに応じた単位時間当たりの移動変化量でマーカを指針位置p1(図2参照)から所定方向に連続的に移動させる。それにより、どのような倍率bであっても、ユーザはマーカの移動を容易に視認することが可能となる。所定方向は、マーカが表示部1の画面に沿って進むべき方向であって、内部メモリ(図示しない)に予め記憶される。さらに、所定方向は、操作部(図示しない)の操作を受けて、変更可能、あるいは選択可能な構成にしてもよい。
選択可能な構成の一例としては、指針位置p1の周囲上の各位置に、各位置から指針位置p1とは反対の方向(放射方向)を示す矢印を選択可能に表示させた構成がある。
操作者は、表示されている医用画像gを見ながら計測したい箇所(特徴部)の付近に指針を設定する。例えば、所定方向が45度の場合、操作者は表示されている医用画像を見ながら、計測したい箇所(特徴部)の45度下の近傍に指針を設定する。
特徴部検出部41は、指針位置p1に対応する医用画像g上の位置を中心とした所定の大きさを有する関心領域(ROI)に含まれる画素の画素値を基に特徴部を抽出する。特徴部の抽出には、画素値の平均値μや標準偏差σなど、画素値に関する統計値を算出することによって行われる特徴解析(例えば、特開2010-119831号に記載された技術)が用いられる。この特徴解析によれば、その偏差値が所定範囲内にある画素値を有する画素を抽出することで、病変部などの特徴部が抽出される。「所定の大きさ」は、指針(例えば、指腹部)の大きさの数倍に相当し、予め定められ、内部メモリ(図示しない)に予め記憶される。さらに、所定の大きさは、操作者の操作を受けて、変更/選択可能に構成される。
画像縮尺部43は、記憶部から受けた医用画像gを所定の倍率bで拡大/縮小させ、拡大/縮小させた医用画像gを表示部1に出力する。倍率bは、操作部(図示しない)による操作を受けて、医用画像表示装置の内部メモリ(図示しない)に記憶される。
判断部42は、画面上のマーカの位置と画像上の特徴部の位置との両方の位置が一致したかどうかを判断し、判断結果を第1マーカ設定部31に出力する。第1マーカ設定部31は、両方の位置が一致しないことを示す信号を受けた場合は、マーカを所定方向に移動させ、両方の位置が一致したことを示す停止指示aを受けた場合は、マーカの移動を停止させる。図1に、マーカを停止させた位置(画面上の特徴部の位置)p2を示す。なお、以下の説明において、画像上の位置及び大きさと、画面上の位置及び大きさとは、画像縮尺部43により倍率bに応じて関係づけられるものとして説明する。
さらに、第1マーカ設定部31は、静止している期間において、判断部42からの停止指示a(前述する)を受けたとき、マーカの移動を停止させるとともに、静止している期間の終了とする。マーカの移動を停止させた位置(画面上の特徴部の位置)p2が「離間した位置」となる。
以上の構成によれば、マーカが指針位置p1から離間した位置p2に配置されるため、指針でマーカが見づらいことがなく、描画の開始位置を精度よく指定でき、描画精度が向上する。
離間した位置p2が計測対象の一例である。計測対象としては、位置の他に、長さ及び面積が含まれる。
次に、画面上の長さ及び面積を計測する手段の一例について説明する。
第2マーカ設定部32は、指針検出手段2が指針が表示部1に触れ、静止したことを検出したときから、次に指針が表示部1に触れた状態で移動したことによる指針の移動を検出したとき、指針の移動に応じて、指針から所定方向に一定の距離を保った状態でマーカが移動させる。
さらに、第2マーカ設定部32は、希望した位置でマーカを静止させて、操作部(図示しない)の操作による第1の指定を受けて、静止した位置について、マーカの画面上の第1の位置p21(図1及び図4参照)を取得し、次の希望した位置にマーカを移動させて静止させて、第2の指定を受けて、静止した位置について、マーカの画面上の第2の位置p22(図1及び図4参照)を取得する。なお、第1の位置p21は、離間した位置p2であってもよい。なお、図1では、第1マーカ設定部31と第2マーカ設定部32とは機能的に理解し易いように別ブロックで記載したが、一緒にすることもできる。
計測部44は、割合(X/S)を求め、求めた割合が許容値α(例えば、α=0.1)
以上であるかどうかを判断する。計測部44は、割合(X/S)が許容値α以上である(予め定められた範囲にある)と判断したとき、後述する計測結果r1を出力し、計測結果r1を表示部1に表示させる。一方で、計測部44は、割合(X/S)が許容値α未満である(予め定められた範囲にない)と判断したとき、その旨の情報r2を表示部1、及び、画像縮尺部43に出力する。それにより、表示部1に再計測を促すメッセージが表示される。また、画像縮尺部43は、情報r2を受けて、倍率bを調整する。倍率bが調整されることにより、画像が拡大表示され、それに応じて、画像領域の描画面積Xが大きくなるため、境界線によって画像領域がつぶれず、正確な描画が可能となる。なお、許容値αは、操作部による操作を受けて設定される。
そこで、描画長Lに基づいて正確な描画であるかどうかを判断するには、次のように構成する。
計測部44は、描画長Lを有する直線を斜辺とする直角二等辺三角形の面積X´(=L*L/2)を求め、さらに、画像表示エリアの面積Sに対する面積X´の割合(X´/S)を求め、割合(X´/S)が許容値α以上であるかどうかを判断する。
以下に、画像上の長さを計測する手段の一例について説明する。
判断部42は、倍率bを参照して、画面上の第1の位置p21及び第2の位置p22に対応する画像上の各位置を求める。計測部44は、画像上の各位置に基づいて、画像上の長さLgを計測する。計測結果としての長さLgが表示部1に表示される。
また、計測部44は、画像表示エリアのピクセル数に対する画像領域のピクセル数の割合及び倍率bに基づいて、画像上の画像領域の面積Sgを計測する。計測結果としての面積Sgが表示部1に表示される。
次に、指針位置p1を検出してからマーカを指針位置p1から離間した位置p2に配置するまでの一連の動作について、図4を参照して説明する。図4は、指針位置p1を検出してから第2の位置p22を求めるまでの一連の動作を示すタイミングチャートである。
特徴部検出部41(図4では画像表示処理部40)は、指針位置p1を受けて、関心領域を設定するとともに、関心領域における特徴部を抽出する。
判断部42(図4では画像表示処理部40)は、特徴部の情報を基に、倍率b、指針位置p1及び所定方向を参照して、指針位置p1から所定方向に沿った直線と特徴部との交点である位置(画像上の特徴部の位置)を求める。
第2マーカ設定部32は、希望した位置でマーカを静止させて、操作部(図示しない)による指定を受けて、静止した位置について、第1の位置p21を取得し、描画線の始端を第1の位置p21に表示させる。さらに、第2マーカ設定部32は、第1の位置p21を計測部44に送り、計測部44は、画像上の第1の位置を求める。
さらに、指針が移動されると、第2マーカ設定部32は、マーカを移動させる。このとき、マーカの移動軌跡が描画線として表示される。
第2マーカ設定部32は、希望した位置でマーカを静止させて、操作部の指示を受けて、静止した位置について、第2の位置p22を取得し、描画線の終端を第2の位置p22に表示させる。以上により、位置p21から位置p22までの線が表示部1に描画される。さらに、第2マーカ設定部32は、第2の位置p22を計測部44に送り、計測部44は、画像上の第2の位置を求める。
描画長Lが「表示されている画像上の距離」の一例である。さらに、面積X´が「画像上の領域の面積」の一例である。なお、面積X´は、描画長Lを有する直線を斜辺とする直角二等辺三角形の面積に限らず、第1の位置p21及び第2の位置p22を領域の外周上の点とする領域の面積であればよい。
次に、第1の実施形態の変形例1について図5を参照して説明する。図5は、複数の特徴部Cgが存在するとき、特徴部Cgの各位置p2に停止させたマーカMKを示す図である。図5に特徴部Cgとしての特異線を破線で示す。ここで、「特異線」とは、特徴部の外形を形づくっている線をいう。
上記の実施形態では、第1マーカ設定部31がマーカMKを指針位置p1から所定方向に沿って移動させ、マーカMKが特徴部Cgの位置p2に達したことを検出したとき、マーカMKの移動を停止させるものを示した。
これに対し、変形例1では、特徴部検出部41は、複数の特徴部Cgを検出したとき、判断部42に画像上の特徴部Cgの位置を出力する。なお、特徴部検出部41は、特異線を識別するためのラインLNを表示部1に表示させない(これに対し、図6で示す変形例2ではラインLNを表示させる)。ラインLNを表示させない理由は、ラインLNによって特異線が見づらくなることを防ぐためである。
第1マーカ設定部31は、マーカMKを指針位置p1から所定方向に沿って移動させる。マーカMKが指針位置p1に対し最も近い位置にある特徴部Cgの位置p2に達したとき、判断部42は、停止指示aを第1マーカ設定部31に出力する。第1マーカ設定部31は、停止指示aを受けて、特徴部Cgの位置p2に停止させる。
マーカMKを現位置から次の位置に移動させるために、操作者による指針のタップがされる。ここで、「指針のタップ」とは、表示部1の同一位置において所定時間内に指針が複数回触れることをいう。
(a)操作者による指針のタップがされる。
(b)指針検出手段2が指針のタップを検出する。
(c)第1マーカ設定部31は、現位置を記憶する。
(d)第1マーカ設定部31は、マーカMKを現位置から所定方向に移動させる。
(e)判断部42が、マーカMKが次の位置に達したことを判断したとき、第1マーカ設定部31に停止指示aを出力する。
(f)第1マーカ設定部31は、停止指示aを受けて、次の位置でマーカMKの移動を停止させる。
つまり、操作者による指針のタップがされることで、マーカMKを現位置から移動させ、かつ、次の位置でその移動を停止させることができる。
次に、第1の実施形態の変形例2について図6を参照して説明する。図6は、複数の特徴部Cgが存在するとき、特徴部Cgの任意の位置p2に停止させたマーカMKを示す図である。
変形例1では、特徴部検出部41は、特異線を識別するためのラインLNを表示部1に表示させなかった。
これに対し、変形例2では、特徴部検出部41は、特異線を識別するためのラインLNを表示部1に表示させる(これに対し、図5に示す変形例1ではラインLNを表示させない)。ラインLNを表示させる理由は、測定対象となる特異線と対象とならない他の特異線とを明確に視認するためである。特異線を明確に視認できることで、測定対象となる特異線を任意に選択することができる。例えば、測定対象となる特異線から所定距離だけ所定方向と反対の方向に離れた位置を指針位置p1とすることができる。それにより、第1マーカ設定部31は、指針位置p1から測定対象となる特異線に向かって所定方向にマーカを移動させ、特異線上でマーカの移動を停止させることが可能となる。
第2の実施形態の医用画像表示装置について図7及び図8を参照して説明する。
なお、第2の実施形態においては、第1の実施形態の医用画像表示装置と異なる構成について主に説明し、同じ構成については同一番号を付してその説明を省略する。
第2の実施形態では、第2モード(前述する(1)マーカを指針位置の側から離間した位置の側の所定方向に連続的に移動させて配置することと、(4)ユーザにより任意に定められたものとを組み合わせたモード)で実行される。
指針検出手段2が指針位置p1を検出すると、第1マーカ設定部31に指針位置p1を出力する。
なお、画像表示処理部40が計測部44を有し、計測部44が、第1の位置p21及び第2の位置に基づいて描画長Lを求め、さらに、描画長Lから面積Sを求める構成については、第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
第3の実施形態の医用画像表示装置について図9及び図10を参照して説明する。
なお、第3の実施形態においては、第1の実施形態の医用画像表示装置と異なる構成について主に説明し、同じ構成については同一番号を付してその説明を省略する。
第3の実施形態では、第3モード(前述する(2)マーカを一度に離間した位置に配置することと(4)ユーザにより任意に定められたものとを組み合わせたモード)で実行される。
これに対し、第3の実施形態では、第1マーカ設定部31が指針位置p1に基づいて離間した位置p2を求め、離間した位置p2にマークを配置させる。
なお、画像表示処理部40が計測部44を有し、計測部44が、第1の位置p21及び第2の位置に基づいて描画長Lを求め、さらに、描画長Lから面積Sを求める構成については、第1の実施形態と同様であるため、その説明を省略する。
なお、前記実施形態においては、マーカが指針位置p1から移動する方向を、所定方向として内部メモリに予め記憶させた。これに限らず、指針位置p1を中心とする関心領域を設定し、関心領域における医用画像から特徴部を抽出し、マーカが指針位置p1から移動する方向を、指針位置p1及び特徴部の位置を基に求めてもよい。
関心領域に複数の特徴部が含まれたときは、複数の特徴部のうちから指針位置p1に最も近い特徴部を、マーカが指針位置p1から移動する方向とする。それにより、画面上の特徴部の近傍位置に指針を触れるだけで、マーカが測定対象とすべき特徴部の位置にマーカが自動的に配置させるため、使い勝手がよい。
関心領域に複数の特徴部が密集しているとき、マーカが指針位置p1から移動する方向を選択可能に構成すればよい。それにより、移動する方向と反対の方向であって、測定対象とすべき特徴部の近傍位置に指針を触れるだけで、その特徴部の位置にマーカが自動的に配置させることができる。
また、前記実施形態では、正確な描画であるかどうかを判断する構成の一例として、計測部44が画像表示エリアの面積Sに対する描画面積Xの割合(X/S)が許容値α以上であるかどうかを判断した。同様に、描画長Lにおいても、計測部44が割合(X´/S)が許容値α以上であるかどうかを判断した。しかし、これに限らず、計測部44は、描画面積Xや描画長Lが予め定められた範囲にあるかどうかを判断してもよい。
さらに、前記実施形態においては、第1の位置p21と第2の位置p22とを結ぶ描画長Lを有する直線を対角線とするひし形(正方形を含む)の面積Xを求めたが、これに限らない。例えば、第1の位置p21及び第2の位置p22を領域の外周上の点とする当該領域の面積を求めてもよい。
b 倍率
g 医用画像
m モード指示
p1 指針位置
p2 配置位置
p21 第1の位置
p22 第2の位置
r1 計測結果
r2 許容範囲外の情報
1 表示部
2 指針検出手段
30 マーカ生成部
31 第1マーカ設定部
32 第2マーカ設定部
33 モード判断部
40 画像表示処理部
41 特徴部検出部
42 判断部
43 画像縮尺部
44 計測部
Claims (3)
- 表示部に指針が触れた指針位置を検出する指針検出手段と、
前記指針位置を中心とする関心領域を設定する手段と、
前記関心領域における医用画像の特徴部を抽出する特徴部抽出部と、
前記指針位置から前記特徴部へ向かう方向にマーカを移動させ、前記特徴部に到達したとき、前記マーカの移動を停止させ、前記指針が前記表示部に触れた状態で移動されたとき、前記マーカを前記指針位置から所定方向に一定の距離を保ちながら移動させるマーカ生成部と、
を有することを特徴とする医用画像表示装置。 - 前記マーカ生成部は、前記指針位置及び前記特徴部の位置を基に前記方向を求めることを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
- 前記マーカ生成部は、前記特徴部に向かう方向を選択可能にされ、前記選択された前記特徴部に向かう方向に前記マーカを移動させることを特徴とする請求項1に記載の医用画像表示装置。
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