JP6885457B2 - 仮想通貨の支払代行装置、仮想通貨の支払代行方法及びプログラム - Google Patents

仮想通貨の支払代行装置、仮想通貨の支払代行方法及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、仮想通貨の支払代行装置等に関する。
ビットコイン(非特許文献1参照)は、仮想通貨のデータを分散的に共有可能にする非中央集権型の仮想通貨である。また、多数の利用者同士がデータを同報し合って仮想通貨を管理する技術にブロックチェーン技術がある。ブロックチェーン技術を利用した仮想通貨は、支払元から支払先への価値の移転を記録していく。仮想通貨に関連する技術は、例えば、特許文献1、2に開示されている。
このような仮想通貨の利用には、通常、ユーザアカウント(以下単に「アカウント」ともいう。)が必要である。利用者は、アカウントを取得し、仮想通貨を管理するためには、パーソナルコンピュータ(PC)、スマートフォンなどの電子機器を使用する必要がある。なお、(仮想通貨でない)電子決済システムにおける決済代行に関連する技術は、例えば特許文献3に開示されている。
特開2016−170530号公報 特表2013−531855号公報 特開2006−260277号公報
Satoshi Nakamoto, "Bitcoin: A Peer-to-Peer Electronic Cash System", [online], [平成28(2016)年11月7日検索], インターネット〈URL: https://bitcoin.org/bitcoin.pdf〉
非中央集権型の仮想通貨においても、代行者による支払の代行の需要が想定され得る。例えば、一度きりの利用のような、利用回数が限られるケースにおいて、アカウントをわざわざ取得しなくても仮想通貨を利用可能にしたい、というニーズがある。例えば、電子機器の扱いに慣れていない者にとっては、アカウントの取得のような煩雑な手続は、仮想通貨の利用を妨げる事情となり得る。また、アカウントを取得すると、その後に仮想通貨を管理する手間も生じる。
しかしながら、特許文献1、2及び非特許文献1に開示されたような既存の仮想通貨システムは、非中央集権型の仮想通貨における支払の代行を可能にするものではない。また、特許文献3に開示されたような、仮想通貨と異なる電子決済システムにおける決済代行は、そのままでは非中央集権型の仮想通貨システムに適用できない。
本発明の例示的な目的は、非中央集権型の仮想通貨システムにおいて仮想通貨の支払の代行を可能にするための技術を提供することにある。
一の態様において、支払元からの要求に応じて、少なくとも代行者及び支払先を宛先として示す第1の宛先情報と、第1の金額情報と、前記代行者の承認情報とを含む第1のトランザクションを生成する第1の生成手段と、前記支払先から送信された当該支払先の承認情報に基づいて、前記支払先を宛先として示す第2の宛先情報と、第2の金額情報と、前記代行者の承認情報と、前記支払先の承認情報とを含む第2のトランザクションを、前記第1のトランザクションを残高として用いて生成する第2の生成手段とを含む仮想通貨の支払代行装置が提供される。
別の態様において、支払元からの要求に応じて、少なくとも代行者及び支払先を宛先として示す第1の宛先情報と、第1の金額情報と、前記代行者の承認情報とを含む第1のトランザクションを生成し、前記支払先から送信された当該支払先の承認情報に基づいて、前記支払先を宛先として示す第2の宛先情報と、第2の金額情報と、前記代行者の承認情報と、前記支払先の承認情報とを含む第2のトランザクションを、前記第1のトランザクションを残高として用いて生成する仮想通貨の支払代行方法が提供される。
さらに別の態様において、コンピュータに、支払元からの要求に応じて、少なくとも代行者及び支払先を宛先として示す第1の宛先情報と、第1の金額情報と、前記代行者の承認情報とを含む第1のトランザクションを生成するステップと、前記支払先から送信された当該支払先の承認情報に基づいて、前記支払先を宛先として示す第2の宛先情報と、第2の金額情報と、前記代行者の承認情報と、前記支払先の承認情報とを含む第2のトランザクションを、前記第1のトランザクションを残高として用いて生成するステップとを実行させるためのコンピュータ読取可能なプログラム記録媒体が提供される。
本発明によれば、非中央集権型の仮想通貨システムにおいて仮想通貨の支払の代行が可能になる。
図1は、支払代行装置の構成の一例を示すブロック図である。 図2は、支払代行の手順の一例を示すシーケンスチャートである。 図3は、支払代行装置の構成の別の例を示すブロック図である。 図4は、支払代行装置の動作の一例を示すフローチャートである。 図5は、支払代行システムの構成の一例を示すブロック図である。 図6は、支払代行装置の構成のさらに別の例を示すブロック図である。 図7は、仮想通貨の取引時の動作の一例を示すシーケンスチャートである。 図8は、仮想通貨の取引時の動作の別の例を示すシーケンスチャートである。 図9は、コンピュータ装置のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。
[第1実施形態]
図1は、一実施形態に係る支払代行装置10の構成を示すブロック図である。支払代行装置10は、非中央集権型の仮想通貨システムに適用されるコンピュータ装置である。支払代行装置10は、第1生成部110と、第2生成部120とを少なくとも含む。支払代行装置10は、必要に応じて、他の構成要素を含んでもよい。
ここにおいて、非中央集権型の仮想通貨システムとは、特定の機関(中央機関)を必要としない仮想通貨システムをいう。例えば、ビットコインと呼ばれる仮想通貨システムは、ここでいう非中央集権型の仮想通貨システムの一例である。ただし、支払代行装置10は、ビットコインに限らず、ブロックチェーン技術を用いた仮想通貨全般の支払代行に適用可能である。なお、以下において記載される「仮想通貨システム」という用語は、特段の記載がある場合を除き、ブロックチェーン技術を用いた非中央集権型の仮想通貨システムを意味する。
支払代行装置10は、仮想通貨システムのアカウントを有しないユーザ(以下「支払元(payer)」ともいう。)と仮想通貨システムのアカウントを有する別のユーザ(以下「支払先(payee)」ともいう。)との間での仮想通貨の取引を可能にする。本実施形態は、支払代行装置10を運営する代行者を介してこのような取引を可能にする。なお、支払元は、支払人と言い換えてもよい。また、支払先は、受取人と言い換えてもよい。さらに、支払元、支払先及び代行者は、自然人に限定されず、法人であってもよい。
第1生成部110は、第1のトランザクションを生成する。ここにおいて、トランザクションとは、仮想通貨の取引、すなわち金銭的価値の移動を表すデータをいう。トランザクションは、より詳細には、宛先情報と、金額情報と、承認情報とを少なくとも含む。トランザクションは、他の情報を含んでもよい。
宛先情報は、仮想通貨の宛先を示す。宛先情報は、複数のユーザを宛先として含むことができるように構成されている。ユーザの識別は、例えば、アカウントによって行われる。アカウントは、いわゆるユーザID(identifier)のような、ユーザを一意的に特定するために割り当てられるデータである。アカウントは、仮想通貨システムの利用に際して(例えば登録時に)ユーザに割り当てられる。トランザクションの宛先となったユーザは、当該トランザクションに対応する仮想通貨を利用するためには、宛先のユーザの承認情報を必要とする。
金額情報は、金銭的価値の数量を示す情報である。金額情報は、例えば、仮想通貨システムにおいて利用可能な所定の通貨単位によって金額を示す。なお、仮想通貨は、仮想通貨システム独自の単位で表されてもよいが、日本円や米国ドルのような、国家等によって保証された通貨(法定通貨)に換算して表されてもよい。
承認情報は、トランザクションの正当性を保証するための情報である。承認情報は、アカウントに関連付けられた情報である。承認情報は、例えば、仮想通貨システムの個々のユーザに割り当てられた電子署名データである。なお、ここでいう電子署名は、必ずしも特定の方式に限定されない。
第1生成部110は、支払元からの要求に応じて第1のトランザクションを生成する。第1のトランザクションは、少なくとも代行者及び支払先を宛先として示す第1の宛先情報と、所定の金額を示す第1の金額情報と、代行者の承認情報とを含む。ここでいう所定の金額は、支払元から支払先に支払われるべき額を少なくとも含み、必要に応じて、必要な経費(トランザクションの記録及びその代行に関する手数料等)を含み得る。また、第1の宛先情報は、ここでは2名のユーザのアカウントを含むが、3名以上のアカウントを含み得る。例えば、第1の宛先情報は、複数の代行者のアカウントを含んでもよい。
第1のトランザクションは、いわゆるデポジット(保証金)として機能するトランザクションである。第1の宛先情報が複数のユーザを宛先として含むことは、当該複数のユーザに対応する複数の承認情報がなければ仮想通貨が利用できないことを意味する。換言すれば、第1のトランザクションは、代行者又は支払先の単独での利用が制限される。第1のトランザクションは、例えば、代行者の未使用の仮想通貨を用いて生成される。
第2生成部120は、第2のトランザクションを生成する。第2生成部120は、第1生成部110により生成され、ブロックチェーンに記録された第1のトランザクションを残高として用いて第2のトランザクションを生成する。
第2のトランザクションは、支払先を宛先として示す第2の宛先情報と、所定の金額を示す第2の金額情報と、代行者の承認情報と、支払先の承認情報とを含む。第2の金額情報は、第1の金額情報に基づいて定まる金額を示す。第2の金額情報により示される金額は、第1の金額情報により示される金額と同額か、あるいは第1の金額情報により示される金額より少ない。例えば、第2の金額情報により示される金額は、第1の金額情報により示される金額から経費の一部又は全部を差し引いた額であってもよい。
第1のトランザクションと第2のトランザクションは、以下の点で異なる。第一に、第1のトランザクションが代行者を宛先に含むのに対し、第2のトランザクションが代行者を宛先に含まない。第二に、第1のトランザクションが支払先の承認情報を含まないのに対し、第2のトランザクションが支払先の承認情報を含む。
第1のトランザクションに含まれず、第2のトランザクションに含まれる情報は、支払先の承認情報である。第2生成部120は、支払先から送信された承認情報に基づいて、第2のトランザクションを生成することができる。支払先は、支払元の代行者への支払の後、自らの承認情報を支払代行装置10に送信する。第2生成部120により生成された第2のトランザクションは、第1のトランザクションと同様の要領で、ブロックチェーンに登録される。
支払代行装置10の構成は、以上のとおりである。このような構成のもと、支払代行装置10は、以下のように動作することにより、代行者による仮想通貨の支払の代行を可能にする。
図2は、支払代行装置10を用いた支払代行の手順を示すシーケンスチャートである。ステップS11において、支払元は、必要な情報を支払代行装置10に提供する。ここにおいて、支払代行に必要な情報は、支払先を特定するための情報と支払先に支払う金額を示す情報とを少なくとも含む。支払先を特定するための情報は、支払先のアカウントでもよいが、支払先のアカウントと関連付けられる他の情報(支払先の氏名又は名称等)であってもよい。
支払元によるこれらの情報の提供方法は、特定の方法に限定されない。例えば、支払元は、スマートフォン等の電子機器を用いて、必要な情報を支払代行装置10に送信してもよい。あるいは、支払元は、代行者が運営する店舗を訪れ、書面や口頭で必要な情報を伝達してもよいし、必要な情報を記載した書類を代行者に郵送してもよい。
説明の便宜上、以下においては、ステップS11の支払元による提供行為のことを「リクエスト」ともいう。ここでいうリクエストは、支払元から支払先への支払代行装置10を介した支払の意思表示であるともいえる。
支払代行装置10は、このような情報の提供、すなわちリクエストを契機として、ステップS12を実行する。ステップS12において、第1生成部110は、支払元から提供された情報に基づいて第1のトランザクションを生成する。上述のとおり、第1のトランザクションは、代行者及び支払先を宛先として示す第1の宛先情報と、第1の金額情報と、代行者の承認情報とを含む。支払先のアカウント及び第1の金額情報は、支払元から提供される情報に基づいて特定される。一方、代行者のアカウント及び承認情報は、支払代行装置10にあらかじめ記録されているか、あるいは所定の記憶装置から取得可能である。
ステップS12において生成された第1のトランザクションは、ブロックチェーンに登録される。例えば、第1のトランザクションは、仮想通貨のマイナー(採掘者)によってブロックチェーンに登録される。ブロックチェーンに登録された第1のトランザクションは、第1の宛先情報に含まれる宛先、すなわち代行者及び支払先の双方の承認がなければ利用できないように構成されている。
ステップS13において、支払元は、第1の金額情報により特定される金額の支払を実行する。ここにおいて、支払元は、仮想通貨を利用する必要はない。支払元は、例えば、第1の金額情報により特定される金額に相当する現金を、銀行等の金融機関に開設されている代行者の口座に振り込む。あるいは、支払元は、代行者が運営する店舗において、現金又はクレジットカードで支払を行ってもよい。また、支払元は、支払代行に用いられる仮想通貨とは別の仮想通貨で支払を行ってもよい。
支払元による支払が行われた後、支払先は、ステップS14において承認情報を支払代行装置10に送信する。支払先による承認情報の送信方法は、特定の方法に限定されない。例えば、支払先は、スマートフォン等の電子機器を用いて、承認情報を支払代行装置10に送信してもよい。あるいは、支払先は、承認情報を支払代行装置10と異なる他の装置に送信してもよい。この場合、他の装置は、承認情報を支払代行装置10に転送する。
支払代行装置10は、承認情報を取得すると、ステップS15を実行する。ステップS15において、第2生成部120は、ステップS12において生成され、ブロックチェーンに登録された第1のトランザクションを残高として用いて、第2のトランザクションを生成する。ここで、第2生成部120は、第1のトランザクションに含まれる複数の宛先(すなわち代行者及び支払先)の承認情報を有している。そのため、第2生成部120は、第1のトランザクションを残高として用いて第2のトランザクションを生成することができる。
第2のトランザクションは、第1のトランザクションと同様の要領でブロックチェーンに登録される。支払先のユーザは、この第2のトランザクションを残高として利用可能である。すなわち、支払先のユーザは、第2のトランザクションに示される金額の仮想通貨を、他のユーザに送信したりすることが可能である。
以上のとおり、本実施形態に係る支払代行装置10は、代行者と支払先とを宛先として示す第1のトランザクションを生成し、この第1のトランザクションを残高として用いた第2のトランザクションを生成する構成を有する。これらのトランザクションの生成に際し、支払元のアカウントは不要である。したがって、支払元は、アカウントの作成等を行うことなく仮想通貨を支払に利用可能である。よって、本実施形態に係る支払代行装置10は、このような構成により、非中央集権型の仮想通貨システムにおける仮想通貨の支払の代行を実現することができる。
また、本実施形態において、支払先は、代行者からの仮想通貨を、第1のトランザクションが生成された時点では自らの意思のみによっては自由に利用することができず、第2のトランザクションが生成された時点で利用可能になる。本実施形態に係る支払代行装置10は、上述された2つのトランザクションを段階的に生成することにより、仮想通貨の支払の代行を実現しつつ、不正な利用(例えば、支払元による代行者への支払が完了する前に、支払先が仮想通貨を利用すること)を行えないようにすることが可能である。
[第2実施形態]
図3は、別の実施形態に係る支払代行装置20の構成を示すブロック図である。支払代行装置20は、第1実施形態の支払代行装置10と共通の構成を含む。具体的には、支払代行装置20は、第1生成部110と、第2生成部120と、第3生成部130と、確認部140とを含む。
以降の実施形態及び変形例において使用される用語のうち、第1実施形態においても使用された用語は、特に断りがある場合を除き、第1実施形態において使用された用語と同じ意味で用いられる。また、本実施形態において、第1実施形態に記載された構成と同一の符号が付された構成は、第1実施形態に記載された同一符号の構成と同様の構成である。そのため、このような構成に関する重複する説明は、適宜省略される場合がある。
第1生成部110は、第1実施形態の支払代行装置10と同様の第1のトランザクションを生成する。また、第2生成部120は、第1実施形態の支払代行装置10と同様の第2のトランザクションを生成する。
第3生成部130は、第1のトランザクションと第2のトランザクションのいずれとも異なる第3のトランザクションを生成する。第3生成部130は、第1生成部110により生成され、ブロックチェーンに記録された第1のトランザクションを残高として用いて第3のトランザクションを生成する。第3のトランザクションは、第1のトランザクションを残高として用いる点においては第2のトランザクションと共通する。
第3生成部130は、第2生成部120と選択的に動作する。より詳細には、仮想通貨が支払先に支払われる場合に第2生成部120が動作するのに対して、第3生成部130は、仮想通貨が代行者に支払われる(すなわち返金される)場合に動作する。例えば、第3生成部130は、支払元による支払が行われなかった場合に第3のトランザクションを生成し、デポジットたる第1のトランザクションを相殺する。
第3のトランザクションは、代行者を宛先として示す第3の宛先情報と、第3の金額情報と、代行者の承認情報と、支払先の承認情報とを含む。第3の宛先情報は、宛先が第2のトランザクションと異なる。また、第3の金額情報により示される金額は、第1の金額情報により示される金額と同額又はそれ以下である。
確認部140は、支払元による代金の支払を確認する。確認部140は、例えば、所定の口座に第1の金額情報に相当する金額が振り込まれたかを判断する。ただし、確認部140による支払の確認方法は、支払元による支払方法によって異なり得る。また、確認部140は、支払元による代金の支払に時期的な制限、すなわち期限を設定してもよい。例えば、確認部140は、支払元による代金の支払が所定の期間(リクエストから1時間、1日など)内に行われるかを判断してもよい。
図4は、支払代行装置20の動作を示すフローチャートである。なお、この動作に際し、支払元及び支払先は、第1実施形態と同様の行為を行い得るものとする。すなわち、支払元は、第1のトランザクションの生成に先立ち、ステップS11と同様のリクエストを実行する。また、支払先は、第2のトランザクションの生成に先立ち、承認情報を支払代行装置20に送信する。
ステップS21において、第1生成部110は、第1のトランザクションを生成する。第1生成部110は、支払元からのリクエストを契機として、第1のトランザクションを生成する。なお、第1のトランザクションに含まれる情報は、第1実施形態と同様である。
ステップS22において、確認部140は、支払に関する所定の条件が満たされたかを判断する。ここでいう条件は、例えば、「支払元から所定の代金が支払われること」又は「支払元のリクエストから所定の期間内に所定の代金が支払われること」である。確認部140は、支払に関する条件に期限が含まれる場合には、当該期限が到来するまで判断を保留する。
支払に関する条件が満たされると(S22:YES)、第2生成部120がステップS23を実行する。一方、支払に関する条件が満たされないと(S22:NO)、第3生成部130がステップS24を実行する。ステップS23において、第2生成部120は、第2のトランザクションを生成する。ステップS24において、第3生成部130は、第3のトランザクションを生成する。
以上のとおり、本実施形態の支払代行装置20は、確認部140による判断結果に応じて第2のトランザクションと第3のトランザクションとを選択的に生成する構成を有する。この構成は、支払元による代金の支払いの有無によってトランザクションの宛先を変えることを可能にする。具体的には、支払代行装置20は、代金の支払いがあれば支払先を宛先とする第2のトランザクションを生成し、代金の支払いがなければ代行者を宛先とする第3のトランザクションを生成する。よって、本実施形態の支払代行装置20によれば、第1実施形態の支払代行装置10と同様の作用効果に加えて、代金の支払が適切に行われなかった場合に仮想通貨を代行者に返金することが可能である。
[第3実施形態]
図5は、さらに別の実施形態に係る支払代行システム30の構成を示すブロック図である。支払代行システム30は、支払代行装置31と、端末装置32と、端末装置33と、仮想通貨システム34とを含む。
支払代行装置31は、代行者による取引の代行を実現するコンピュータ装置である。支払代行装置31は、第1実施形態の支払代行装置10又は第2実施形態の支払代行装置20の一例に相当する。
端末装置32は、支払元のユーザが使用する端末装置である。一方、端末装置33は、支払先のユーザが使用する端末装置である。端末装置32及び端末装置33は、例えば、スマートフォン等の電子機器であるが、支払代行装置31と必要なデータのやり取りが可能であれば、その具体的な構成は限定されない。
仮想通貨システム34は、非中央集権型の仮想通貨システムであり、Peer to Peer(P2P)型の仮想通貨の決済システムである。すなわち、仮想通貨システム34は、Peer to Peer型のネットワークの複数のノードによって構成される。本実施形態における仮想通貨は、非特許文献1を基礎とするビットコインであるとする。すなわち、仮想通貨システム34は、ブロックチェーン技術を用いて仮想通貨を管理する。
なお、一般に、「ビットコイン」という用語は、特定の仮想通貨を指す場合と、その仮想通貨を用いた仮想通貨システムを指す場合とがある。本実施形態においては、混同を避けるため、「ビットコイン」という用語は仮想通貨の意味で用いられる。また、ビットコインの通貨単位は、「BTC」である。
図6は、支払代行装置31の構成を示すブロック図である。支払代行装置31は、仮想通貨管理部310と、リクエスト管理部320と、支払管理部330と、トランザクション管理部340とを含む。トランザクション管理部340は、より詳細には、承認情報管理部341と、準備用トランザクション生成部342と、支払用トランザクション生成部343と、返金用トランザクション生成部344と、情報確認部345とを含む。
仮想通貨管理部310は、支払代行装置31が所有する仮想通貨を管理する。仮想通貨管理部310は、代行者のアカウントと、代行者の仮想通貨の残高とを管理する。仮想通貨管理部310は、代行者のアカウント及び仮想通貨の残高を所定の記録媒体に記録し、必要に応じて読み出す。なお、仮想通貨管理部310は、代行者の仮想通貨の残高を、支払代行装置31に格納しておかずに仮想通貨システム34から取得してもよい。
リクエスト管理部320は、リクエスト、すなわち支払元からの仮想通貨による支払代行の依頼を管理する。リクエスト管理部320は、端末装置32からリクエストを受信する。本実施形態におけるリクエストは、支払先を特定するためのビットコインアドレスと、代行者の支払額を示す支払情報とを含むデータを意味する。なお、ビットコインアドレスは、ユーザの電子署名の検証鍵に基づいて生成される。ビットコインアドレスは、第1、第2実施形態における「アカウント」の一例に相当する。また、支払情報は、支払先に支払われるべきビットコインの金額のほか、トランザクション手数料等の経費を含み得る。支払情報は、第1、第2実施形態の「金額情報」の一例に相当する。
また、リクエスト管理部320は、支払情報により示される支払額と、仮想通貨管理部310により管理されている代行者の仮想通貨の残高とを比較してもよい。支払額が代行者の残高より多い場合、代行者は、支払元から依頼された代行手続を実行することができない。したがって、支払額が代行者の残高より多い場合、リクエスト管理部320は、所定のエラー処理(端末装置32への通知等)を実行してもよい。
支払管理部330は、支払元による代金の支払を管理する。例えば、支払管理部330は、支払元が代金を支払ったことを示す通知を端末装置32から受信する。あるいは、支払管理部330は、同様の通知を、支払元からではなく金融機関やクレジットカード会社から受け付けてもよい。支払管理部330は、支払元が代金を支払ったことを支払用トランザクション生成部343に通知する。
支払管理部330は、支払元による代金の支払を取引履歴として記録してもよい。支払管理部330は、支払元が代金を支払ったことを証明するための証明書を発行する機能をさらに有してもよい。ここでいう証明書は、領収書又はこれと同等の効力を有する。証明書は、典型的には電気的に送受信される電子データであるが、所定の用紙に印刷されて支払元に郵送されてもよい。
トランザクション管理部340は、トランザクションの生成と、トランザクションの生成に関連する情報とを管理する。承認情報管理部341は、承認情報の生成に必要な秘密情報を管理する。本実施形態の秘密情報は、代行者のアカウントに関連付けられた署名鍵を含む。また、本実施形態の承認情報は、署名鍵を用いて生成される電子署名を含む。
トランザクション管理部340において生成されるトランザクションは、3種類のトランザクションに分類可能である。以下においては、説明の便宜上、これらのトランザクションを「準備用トランザクション」、「支払用トランザクション」及び「返金用トランザクション」ともいう。
準備用トランザクション生成部342は、準備用トランザクションを生成する。準備用トランザクションは、第1、第2実施形態の「第1のトランザクション」の一例に相当する。すなわち、準備用トランザクションは、後述の支払用トランザクション及び返金用トランザクションのデポジットとして機能する。
準備用トランザクションは、代行者のアカウントと、支払先のアカウントと、支払情報と、代行者の承認情報とを含む。代行者のアカウントは、仮想通貨管理部310によって管理されている。支払先のアカウント及び支払情報は、リクエスト管理部320によって管理されている。代行者の承認情報は、承認情報管理部341によって管理されている。したがって、準備用トランザクション生成部342は、仮想通貨管理部310、リクエスト管理部320及び承認情報管理部341によって管理されるこれらの情報を用いて準備用トランザクションを生成することができる。
支払用トランザクション生成部343は、支払用トランザクションを生成する。支払用トランザクションは、第1、第2実施形態の「第2のトランザクション」の一例に相当する。支払用トランザクション生成部343は、支払元が代金を支払ったことを示す支払管理部330からの通知に基づき、準備用トランザクションを残高として用いて支払用トランザクションを生成する。ここでいう残高は、ビットコインにおけるUTXO(unspent transaction output)に相当する。
支払用トランザクションは、支払先のアカウントと、支払情報と、代行者の承認情報と、支払先の承認情報とを含む。支払先のアカウント、支払情報及び代行者の承認情報は、準備用トランザクションに含まれている。支払先の承認情報は、端末装置33から送信される。支払用トランザクション生成部343は、準備用トランザクションと、端末装置33から送信される承認情報とを用いて支払用トランザクションを生成することができる。
返金用トランザクション生成部344は、返金用トランザクションを生成する。返金用トランザクションは、第2実施形態の「第3のトランザクション」の一例に相当する。返金用トランザクション生成部344は、準備用トランザクションを残高(すなわちUTXO)として用いて返金用トランザクションを生成する。
返金用トランザクションは、代行者のアカウントと、支払情報と、代行者の承認情報と、支払先の承認情報とを含む。代行者のアカウント、支払情報及び代行者の承認情報は、準備用トランザクションに含まれている。支払先の承認情報は、端末装置33から送信される。返金用トランザクション生成部344は、準備用トランザクションと、端末装置33から送信される承認情報とを用いて返金用トランザクションを生成することができる。
情報確認部345は、支払元による代金の支払を確認する。本実施形態において、情報確認部345は、仮想通貨システム34における代行者に係るトランザクションを参照することでこの確認を行う。情報確認部345は、特に、準備用トランザクション及び支払用トランザクションを参照する。より詳細には、情報確認部345は、準備用トランザクションが仮想通貨システム34に記録された後、その準備用トランザクションを残高とした支払用トランザクションが所定の支払期限までに仮想通貨システム34に記録されたかを判断する。ここでいう支払期限は、例えば、支払元からリクエストがあったタイミングを基準に定められる。支払期限は、支払金額に応じて異なってもよく、支払元、支払先及び代行者のいずれかによって設定可能であってもよい。
情報確認部345は、支払用トランザクションが支払期限までに仮想通貨システム34に記録されたことをもって、支払元が支払を行ったとみなす。返金用トランザクション生成部344は、情報確認部345による判断結果に基づいて返金用トランザクションを生成する。具体的には、返金用トランザクション生成部344は、支払用トランザクションが支払期限までに生成されなかった場合に返金用トランザクションを生成する。
なお、情報確認部345は、支払元により代金が支払われたかを支払管理部330に問い合わせるように構成されてもよい。すなわち、情報確認部345は、支払元が代金を支払ったことを示す通知の有無を支払管理部330に問い合わせてもよい。この構成によっても、支払元による代金の支払を確認することが可能である。
本実施形態において、準備用トランザクション生成部342は、第1、第2実施形態の第1生成部110の一例に相当する。また、支払用トランザクション生成部343は、第1、第2実施形態の第2生成部120の一例に相当する。返金用トランザクション生成部344は、第2実施形態の第3生成部130の一例に相当する。情報確認部345は、第2実施形態の確認部140の一例に相当する。
図7及び図8は、支払代行システム30における取引時の動作を示すシーケンスチャートである。図7は、代行者が支払期限までに代金を支払った場合の動作を例示する。一方、図8は、代行者が支払期限までに代金を支払わなかった場合の動作を例示する。なお、図8において、図7と同様の処理が実行されるステップは、図7と同一の符号が付されている。
ステップS301において、端末装置32は、支払代行装置31にリクエストを送信する。このリクエストは、支払情報と支払先のビットコインアドレスとを伴う。端末装置32は、支払元の操作に基づいてステップS301を実行する。支払代行装置31は、このリクエストをリクエスト管理部320において受け付ける。
支払代行装置31は、端末装置32からリクエストを受信したら、ステップS302を実行する。ステップS302において、トランザクション管理部340は、リクエストに基づいて準備用トランザクションを生成する。ステップS303において、トランザクション管理部340は、生成された準備用トランザクションを仮想通貨システム34に送信する。
仮想通貨システム34は、支払代行装置31から準備用トランザクションを受信すると、ステップS304を実行する。ステップS304において、仮想通貨システム34は、準備用トランザクションをブロックチェーンに登録する。なお、準備用トランザクション、支払用トランザクション及び返金用トランザクションは、ビットコインにおける他の一般的なトランザクションと同様に、すなわち周知の手法を用いてブロックチェーンに登録される。
図7の例において、支払元は、支払期限までに代金の支払手続を行う。支払元は、支払代行システム30を介して代金を支払ってもよいが、支払代行システム30を介さずに(例えば現金の振込によって)代金を支払ってもよい。あるいは、支払元は、ビットコイン以外の仮想通貨を用いて代行者に代金を支払ってもよい。いずれの場合においても、端末装置32は、ステップS305において、支払が適切に実行されたことを支払代行装置31に通知する。
支払代行装置31は、ステップS305の通知を受け付けると、ステップS306を実行する。ステップS306において、支払管理部330は、代金の支払が完了したことを示す証明書を端末装置32に送信する。さらに、支払管理部330は、ステップS307において、送信元により代金が支払われたことを端末装置33に通知する。
なお、ステップS307の通知は、支払代行装置31に代えて端末装置32によって実行されてもよい。この場合、端末装置32は、例えば証明書の受信を契機として、端末装置33に対する通知を実行する。
端末装置33は、ステップS307の通知を受け付けると、ステップS308において支払先の承認情報を支払代行装置31に送信する。支払代行装置31は、端末装置33から支払先の承認情報を受信すると、ステップS309、S310を実行する。
ステップS309において、トランザクション管理部340は、ステップS304においてブロックチェーンに登録された準備用トランザクションを残高(UTXO)として用いて、支払用トランザクションを生成する。ステップS310において、トランザクション管理部340は、ステップS309において生成された支払用トランザクションを仮想通貨システム34に送信する。
仮想通貨システム34は、支払代行装置31から支払用トランザクションを受信すると、ステップS311を実行する。ステップS311において、仮想通貨システム34は、支払用トランザクションをブロックチェーンに登録する。これにより、支払用トランザクションは、支払先が利用することが可能になる。
次に、図8の例において、ステップS301〜S304は、図7の例と同様に実行される。一方、この例において、支払元は、支払期限までに代金の支払を行わなかったものとする。すなわち、この場合、ステップS305の通知は実行されない。
この場合において、支払代行装置31は、ステップS315を実行する。ステップS315において、トランザクション管理部340は、ステップS304において登録された準備用トランザクションを残高とした支払用トランザクションがブロックチェーンに登録されているか判断する。ここでは、支払期限までに代金が支払われなかった場合を想定しているため、ブロックチェーンには支払用トランザクションが登録されていない。
なお、トランザクション管理部340は、支払代行装置31によって生成されたトランザクションを記録してもよい。このようにした場合、トランザクション管理部340は、ステップS315に代えて、支払用トランザクションを生成したことが記録されているかを判断することによって代金の支払の有無を判断することができる。一方、トランザクション管理部340は、ステップS315を実行する場合には、トランザクションの生成を記録しておく必要はない。
代金が支払期限までに未払いであるとき、トランザクション管理部340は、ステップS316を実行する。ステップS316において、トランザクション管理部340は、代金が未払いであることを端末装置33に通知する。この通知に応じて、端末装置33は、ステップS317において、支払先の承認情報を支払代行装置31に送信する。
支払代行装置31は、端末装置33から承認情報を受信すると、ステップS318、S319を実行する。ステップS318において、トランザクション管理部340は、ステップS304においてブロックチェーンに登録された準備用トランザクションを残高(UTXO)として用いて、返金用トランザクションを生成する。ステップS319において、トランザクション管理部340は、ステップS318において生成された返金用トランザクションを仮想通貨システム34に送信する。
仮想通貨システム34は、支払代行装置31から返金用トランザクションを受信すると、ステップS320を実行する。ステップS320において、仮想通貨システム34は、返金用トランザクションをブロックチェーンに登録する。これにより、返金用トランザクションは、代行者が利用することが可能になる。すなわち、支払元により代金が支払われなかった場合、代行者には、デポジットとして事前に支払った分の仮想通貨が返金される。
以上のとおり、本実施形態に係る支払代行システム30は、第1実施形態の支払代行装置10及び第2実施形態の支払代行装置20と同様に、非中央集権型の仮想通貨システムにおける仮想通貨の支払の代行を実現することができる。特に、支払代行システム30は、ビットコイン及びこれを用いた仮想通貨システムでの支払の代行を可能にする。ビットコインにおけるトランザクションは、マルチシグネチャ(「マルチシグ」ともいう。)を用いて複数のビットコインアドレスを指定することが可能である。
[変形例]
上述された第1〜第3実施形態は、例えば、以下のような変形を適用することができる。これらの変形例は、必要に応じて適宜組み合わせることも可能である。
(1)ビットコインの取引に際し、端末装置33は、取引を識別するための識別情報を端末装置32に送信してもよい。この場合、端末装置32は、支払先のビットコインアドレスと支払情報に加え、この識別情報をリクエストに含める。取引情報は、例えば、取引毎に異なるIDである。端末装置32は、識別情報を含むリクエストを支払代行装置31に送信する。
支払代行装置31において、リクエスト管理部320は、識別情報を管理する。例えば、リクエスト管理部320は、準備用トランザクションの生成に先立ち、取引の正当性を識別情報に基づいて判断することができる。具体的には、リクエスト管理部320は、端末装置33に識別情報を問い合わせ、端末装置32から送信された識別情報と端末装置33から送信された識別情報とが一致するかを判断する。トランザクション管理部340は、これらの識別情報が一致した場合に準備用トランザクションを生成する。トランザクション管理部340は、準備用トランザクションに識別情報を含めてもよい。
このような識別情報を用いることで、支払先と支払元の対応関係(すなわち組み合わせ)をより明示的にすることが可能である。これにより、その後の支払用トランザクション又は返金用トランザクションの生成、登録及び確認を容易にすることができる。
(2)リクエスト管理部320は、支払元のアカウントを作成してもよい。ビットコインを用いた仮想通貨システムにおいて、アカウント(すなわちビットコインアドレス)の作成に必要な情報は、電子署名の検証鍵である。よって、リクエスト管理部320は、この場合、検証鍵を含むリクエストを端末装置32から受信する。リクエスト管理部320は、端末装置32から送信された検証鍵を用いて支払元のビットコインアドレスを生成する。
この場合において、トランザクション管理部340は、準備用トランザクションに支払元を宛先として含める。すなわち、本例の準備用トランザクションは、代行者と支払先に加えて支払元を宛先に含む。また、トランザクション管理部340は、支払用トランザクションに支払元の承認情報を含める。支払元の承認情報は、例えば、証明書の受信(ステップS306)を契機として、端末装置32から支払代行装置31に送信される。
この場合において、支払用トランザクションには、支払先の承認情報が必ずしも含まれなくてもよい。つまり、本例において支払用トランザクションに含まれる承認情報は、代行者の承認情報と、支払先又は支払元の承認情報である。例えば、トランザクション管理部340は、代行者、支払元及び支払先の承認情報を含む支払用トランザクションを生成してもよく、代行者及び支払元の承認情報を含む支払用トランザクションを生成してもよい。したがって、この場合、図7のステップS307、S308の処理は、必須ではない。
このように、支払代行装置31が支払元のアカウントの作成を代行することにより、支払用トランザクションの生成に際し支払先の承認情報を不要にすることが可能となる。これにより、端末装置33は、支払先の承認情報を送信する必要がなくなる。
(3)本開示に係る装置(支払代行装置10、20及び31)の具体的なハードウェア構成は、さまざまなバリエーションが含まれ、特定の構成に限定されない。例えば、本開示に係る装置は、ソフトウェアを用いて実現されてもよく、複数のハードウェアを用いて各種処理を分担するように構成されてもよい。
図9は、本開示に係る装置を実現するコンピュータ装置40のハードウェア構成の一例を示すブロック図である。コンピュータ装置40は、CPU(Central Processing Unit)401と、ROM(Read Only Memory)402と、RAM(Random Access Memory)403と、記憶装置404と、ドライブ装置405と、通信インタフェース406と、入出力インタフェース407とを含んで構成される。
CPU401は、RAM403を用いてプログラム408を実行する。通信インタフェース406は、ネットワーク410を介して外部装置とデータをやり取りする。入出力インタフェース407は、周辺機器(入力装置、表示装置など)とデータをやり取りする。通信インタフェース406及び入出力インタフェース407は、データを取得又は出力するための構成要素として機能することができる。
なお、プログラム408は、ROM402に記憶されていてもよい。また、プログラム408は、メモリカード等の記録媒体409に記録され、ドライブ装置405によって読み出されてもよいし、外部装置からネットワーク410を介して送信されてもよい。
本開示に係る装置は、図9に示される構成(又はその一部)によって実現され得る。例えば、支払代行装置10又は20の場合、第1生成部110、第2生成部120、第3生成部130及び確認部140は、CPU401、ROM402及びRAM403に対応する。
なお、本開示に係る装置の構成要素は、単一の回路(プロセッサ等)によって構成されてもよいし、複数の回路の組み合わせによって構成されてもよい。ここでいう回路(circuitry)は、専用又は汎用のいずれであってもよい。例えば、本開示に係る装置は、一部が専用のプロセッサによって実現され、他の部分が汎用のプロセッサによって実現されてもよい。
上述された実施形態において単体の装置として説明された構成は、複数の装置に分散して設けられてもよい。例えば、支払代行装置10、20又31は、クラウドコンピューティング技術などを用いて、複数のコンピュータ装置の協働によって実現されてもよい。
以上、本発明は、上述された実施形態及び変形例を模範的な例として説明された。しかし、本発明は、これらの実施形態及び変形例に限定されない。本発明は、本発明のスコープ内において、いわゆる当業者が把握し得るさまざまな変形又は応用を適用した実施の形態を含み得る。また、本発明は、本明細書に記載された事項を必要に応じて適宜に組み合わせ、又は置換した実施の形態を含み得る。例えば、特定の実施形態を用いて説明された事項は、矛盾を生じない範囲において、他の実施形態に対しても適用され得る。
10、20 支払代行装置
110 第1生成部
120 第2生成部
130 第3生成部
140 確認部
30 支払代行システム
31 支払代行装置
32、33 端末装置
34 仮想通貨システム
40 コンピュータ装置

Claims (8)

  1. 支払元からの要求に応じて、少なくとも代行者及び支払先を宛先として示す第1の宛先情報と、第1の通貨に基づく第1の金額情報と、前記代行者の承認情報とを含む第1のトランザクションを生成する第1の生成手段と、
    前記支払先から送信された当該支払先の承認情報に基づいて、前記支払先を宛先として示す第2の宛先情報と、前記第1の通貨と異なる仮想通貨に基づく第2の金額情報と、前記代行者の承認情報と、前記支払先の承認情報とを含む第2のトランザクションを、前記第1のトランザクションを残高として用いて生成する第2の生成手段と、
    前記仮想通貨を管理する仮想通貨システムのブロックチェーンに、生成された前記第1のトランザクションを登録させた後、前記ブロックチェーンに、生成された前記第2のトランザクションを登録させる管理手段と、
    を備える前記仮想通貨の支払代行装置。
  2. 前記支払先から送信された当該支払先の承認情報に基づいて、前記代行者を宛先として示す第3の宛先情報と、第3の金額情報と、前記代行者の承認情報と、前記支払先の承認情報とを含む第3のトランザクションを、前記第1のトランザクションを残高として用いて生成する第3の生成手段をさらに備え
    前記管理手段は、前記ブロックチェーンに、生成された前記第1のトランザクションを登録させた後、前記ブロックチェーンに、生成された前記第3のトランザクションを登録させる、
    請求項1に記載の支払代行装置。
  3. 前記支払元による代金の支払を確認する確認手段をさらに備え、
    前記第2の生成手段は、前記確認手段により前記代金の支払が確認された場合に前記第2のトランザクションを生成し、
    前記第3の生成手段は、前記確認手段により前記代金の支払が確認されなかった場合に前記第3のトランザクションを生成する
    請求項2に記載の支払代行装置。
  4. 前記第1の生成手段は、前記支払元からの要求に応じて、前記支払元のアカウントを生成するとともに、前記支払元を宛先として示す前記第1のトランザクションを生成し、
    前記第2の生成手段は、前記代行者の承認情報と、前記支払先の承認情報又は前記支払元の承認情報とを含む前記第2のトランザクションを生成する
    請求項1から請求項3までのいずれか1項に記載の支払代行装置。
  5. 前記第1の生成手段は、前記仮想通貨の取引を識別するための識別情報を前記支払元及び前記支払先から取得し、取得された識別情報が一致した場合に前記第1のトランザクションを生成する
    請求項1から請求項4までのいずれか1項に記載の支払代行装置。
  6. 前記仮想通貨は、ビットコインであり、
    前記第2の生成手段は、前記第1のトランザクションをUTXO(unspent transaction output)として用いて前記第2のトランザクションを生成する
    請求項1から請求項5までのいずれか1項に記載の支払代行装置。
  7. 支払元からの要求に応じて、少なくとも代行者及び支払先を宛先として示す第1の宛先情報と、第1の通貨に基づく第1の金額情報と、前記代行者の承認情報とを含む第1のトランザクションを生成し、
    前記支払先から送信された当該支払先の承認情報に基づいて、前記支払先を宛先として示す第2の宛先情報と、前記第1の通貨と異なる仮想通貨に基づく第2の金額情報と、前記代行者の承認情報と、前記支払先の承認情報とを含む第2のトランザクションを、前記第1のトランザクションを残高として用いて生成し、
    前記仮想通貨を管理する仮想通貨システムのブロックチェーンに、生成された前記第1のトランザクションを登録させた後、前記ブロックチェーンに、生成された前記第2のトランザクションを登録させる、
    前記仮想通貨の支払代行方法。
  8. コンピュータに、
    支払元からの要求に応じて、少なくとも代行者及び支払先を宛先として示す第1の宛先情報と、第1の通貨に基づく第1の金額情報と、前記代行者の承認情報とを含む第1のトランザクションを生成するステップと、
    前記支払先から送信された当該支払先の承認情報に基づいて、前記支払先を宛先として示す第2の宛先情報と、前記第1の通貨と異なる仮想通貨に基づく第2の金額情報と、前記代行者の承認情報と、前記支払先の承認情報とを含む第2のトランザクションを、前記第1のトランザクションを残高として用いて生成するステップと、
    前記仮想通貨を管理する仮想通貨システムのブロックチェーンに、生成された前記第1のトランザクションを登録させた後、前記ブロックチェーンに、生成された前記第2のトランザクションを登録させるステップと、
    を実行させるプログラム。
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