JP6885260B2 - 動態画像解析装置 - Google Patents

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本発明は、動態画像解析装置に関するものである。
従来、X線画像等の医療用画像から関心領域を抽出して分析・診断を行う装置が知られている。
例えば、特許文献1には、X線画像等の医療用画像に患部が含まれている場合に、当該患部を関心領域としてその位置と大きさ情報を抽出する。そして、画像を周波数成分毎のサブバンド成分のデータに変換し、この成分データ中、関心領域にある成分データと関心領域外の成分データとを分離して符号化し、関心領域外とを識別するための情報を付加して出力することが記載されている。
また、特許文献2には、胸部の放射線写真撮影による画像において肺領域のための2Dの統計的形状モデルを自動構成するための手法が記載されている。
具体的には、胸部の放射線写真撮影画像を手動で輪郭トレーシングを行うことにより、胸部の放射線写真撮影画像から肺領域の形状標本を抽出し、形状アライメントアルゴリズムを用いることによって、全ての形状標本を所定のテンプレート形状に可能な限り近づけて位置合わせし、位置合わせされた形状標本を用いて主成分分析によって肺領域の統計的モデル形状を生成する。
さらに、特許文献3には、動態画像を含む医用画像から対象部位を抽出する際、安定的かつ高速に抽出精度の向上を実現する画像処理技術が記載されている。
特開2002−330951号公報 特開2004−188201号公報 特許第5880332号公報
しかしながら、上記特許文献1から特許文献3は、いずれも個々の撮影画像から患部等の特定の関心領域を抽出し、これを診断に適した見やすい状態で表示させるための手法に関するものである。
これに対して、近時、動態画像を撮影することが可能な撮影システムにおいて撮影された動態画像について、画像中の特定部位、例えば肺野や心臓等に対して、派生的な解析画像を生成するための画像解析処理を行うことが検討されている。
ここで、動態画像とは、複数のフレームの放射線画像を時間的に連続して動画状に撮影するものであり、例えば放射線照射装置から放射線がパルス状に照射され、この放射線の照射のタイミングと同期させて画像データの読み出し処理を行うように構成される。
ここでは、時間的に連続して動画状に撮影された複数のフレームの放射線画像を「動態画像」と称し、各フレームの放射線画像を「フレーム画像」と称するものとする。
このような動態画像では、人体内に含まれている各種の動的な構造物(例えば肺や心臓等動きのある構造物)を含む画像を撮影し、動的な構造物の時系列的な変化を捉えることが可能である。
こうした例えば肺野や心臓等の人体の中の動的な構造物を撮影した動態画像について適切に画像解析を行って派生的な解析画像を生成し、診断に資する解析結果を得るためには、各人、各部位において最適な画像解析パラメーターを適用することが重要である。
この点、各構造物(例えば肺野や心臓等)は、撮影対象である患者の体格、体厚、性別、人種等によって人体内での配置やサイズ等が異なるため、各構造物の成分構成も異なる。
このため、これらに応じた適切な画像解析パラメーターを自動的に設定することは困難であり、各構造物に適用する画像解析パラメーターをマニュアル操作で調節する必要が生ずる可能性が高い。
しかし、これらパラメーターの最適解を得ようとする場合、その調整量は一定でなく、マニュアル操作によって最適なパラメーターを設定し、安定して価値ある画像の提供を行うことは難しいとの問題がある。
本発明は、上記の問題点を鑑みてなされたものであり、動態画像の画像解析を行う際に最適な画像解析パラメーターが選択されるように、パラメーター選択に有用な情報を創出することのできる動態画像解析装置を提供することを目的とする。
前記の問題を解決するために、本発明の動態画像解析装置は、
時系列的に連続して取得される複数のフレーム画像で構成される動態画像において各フレーム画像内における信号値構成又は信号値の集積傾向から特定の構造物と類推される特徴的な領域を抽出し、当該特徴的な領域のフレーム画像内における占有率を算出するとともに、各フレーム画像において同一定義にて抽出された特徴的な領域である同種領域のフレーム画像内における占有率が前記複数のフレーム画像においてどの程度変化しているかを示す占有率の変化率を算出する画像分析処理部と、
前記画像分析処理部の算出結果及び前記動態画像に付帯する付帯情報を含めた当該動態画像に関する情報のうち少なくとも1つ以上に基づいて、前記動態画像をモデリングし、類別テーマについての判定を行い、この判定結果に基づいて前記動態画像につき画像類別インデックスを生成する類別インデックス付与部と、
前記画像分析処理部により算出された算出結果及び前記類別インデックス付与部により生成された前記画像類別インデックスを、元の動態画像から派生的に導出された画像取扱情報として保存する画像取扱情報保存部と、
を備えていることを特徴とする。
本発明によれば、動態画像の画像解析を行う際に最適な画像解析パラメーターが選択されるように、パラメーター選択に有用な情報を創出することができる。
本実施形態に係る解析装置を含む解析システムを表す図である。 本実施形態に係る解析装置の制御部の機能的構成示すブロック図である。 (a)は、人体胸部輪郭を示す画像の例であり、(b)は、肺野を示す画像の例であり、(c)及び(d)は、左右の肺野をそれぞれ示す画像の例である。 (a)は、横隔膜を示す画像の例であり、(b)は、心臓を示す画像の例である。 (a)は、左右の肺野を示す画像の例であり、(b)は、肺野と心臓との配置を示す画像の例である。 (a)は、人体胸部を撮影したフレーム画像の例であり、(b)は、(a)に示すフレーム画像が複数連続することで構成される動態画像の例である。 本実施形態に係る解析装置による処理を示すフローチャートである。
以下、本発明に係る動態画像解析装置(図面及び以下の説明においては、単に「解析装置」とする。)の一実施形態について、図面を参照して説明する。
ただし、以下に述べる実施形態には、本発明を実施するために技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本発明の技術的範囲を以下の実施形態および図示例に限定するものではない。
[解析装置の位置づけ]
本実施形態の解析装置は、撮影システムから動態画像を受信して、受信した動態画像や動態画像の解析結果を表示するものである。
まず、前提として、本実施形態で想定される撮影システムと解析装置との関係につき、図1を参照しつつ説明する。
撮影システム10は、動態画像を撮影可能である撮影装置1と、当該撮影装置1を制御するための撮影用コンソール2とを備えており、撮影装置1は撮影用コンソール2を介してLAN(Local Area Network)等の通信ネットワークNTに接続されている。
また、本実施形態における解析装置3は、通信ネットワークNTを介して撮影システム10と接続されており、撮影装置1により取得された動態画像が撮影用コンソール2を介して解析装置3に送られるようになっている。
なお、図1では撮影装置1とこれを制御する撮影用コンソール2とが1台ずつ設けられている例を示しているが、撮影装置1とこれを制御する撮影用コンソール2の数は1台に限定されず、複数台設けられていてもよい。
また、本実施形態において動態画像解析装置である解析装置3は、診断に供する画像等(動画像や動画像の解析結果)を生成し表示させる診断用コンソールである。
撮影システム10や解析装置3は、DICOM(Digital Image and Communications in Medicine)規格に準じており、各装置間の通信は、DICOM規格に則って行われる。
なお、解析装置3や撮影装置1は常時通信ネットワークNTに接続されている必要はない。
[撮影装置1の構成]
撮影装置1は、前述のように、動態画像を撮影可能なものである。
本実施形態において「動態画像」の撮影とは、被写体Mに対し、X線等の放射線をパルス状にして所定時間間隔で繰り返し照射するか(パルス照射)、もしくは、低線量率にして途切れなく継続して照射する(連続照射)ことで、被写体の動態を示す複数の画像を取得する動態撮影をいう。すなわち本実施形態における「動態画像」とは、このような撮影により得られた、被写体の動態を示す複数の一連の画像を意味する。また、この動態画像を構成する複数の画像のそれぞれをフレーム画像と呼ぶ。
本実施形態では、「動態画像」として、被写体である人体及びこれに含まれる動的な構造物が撮影される。撮影装置1により撮影される動的な構造物としては、例えば肺野、横隔膜、心臓等がある(図3(a)〜図3(d)、図4(a)及び図4(b)等参照)。なお、動的な構造物はこれに限定されない。
本実施形態において、例えば撮影装置1は、図1に示すように、放射線源11、放射線照射制御装置12、放射線検出部13、読取制御装置14等を備える放射線画像撮影装置である。
後述するように、撮影装置1の放射線照射制御装置12及び放射線検出部13は撮影用コンソール2に接続されており、放射線照射制御装置12は撮影用コンソール2から入力された放射線照射条件に基づいて放射線源11を制御して放射線撮影を行う。また、放射線検出部13は、撮影用コンソール2から入力された画像読取条件に基づいて各画素のスイッチング部を制御して、各画素に蓄積された電気信号を読み取ることにより画像データを取得し、取得したフレーム画像の画像データを撮影用コンソール2に出力する。
放射線源11は、被写体M(被検者)を挟んで放射線検出部13と対向する位置に配置され、放射線照射制御装置12の制御に従って、被写体Mに対し放射線(X線)を照射する。
放射線照射制御装置12は、撮影用コンソール2に接続されており、撮影用コンソール2から入力された放射線照射条件に基づいて放射線源11を制御して放射線撮影を行う。撮影用コンソール2から入力される放射線照射条件は、例えば、パルスレート、パルス幅、パルス間隔、1撮影あたりの撮影フレーム数、X線管電流の値、X線管電圧の値、付加フィルター種等である。パルスレートは、1秒あたりの放射線照射回数であり、後述するフレームレートと一致している。パルス幅は、放射線照射1回当たりの放射線照射時間である。パルス間隔は、1回の放射線照射開始から次の放射線照射開始までの時間であり、後述するフレーム間隔と一致している。
放射線検出部13は、FPD(Flat Panel Detector)等の半導体イメージセンサーにより構成される。FPDは、例えば、ガラス基板等を有しており、基板上の所定位置に、放射線源11から照射されて少なくとも被写体Mを透過した放射線をその強度に応じて検出し、検出した放射線を電気信号に変換して蓄積する複数の検出素子(画素)がマトリクス状に配列されている。各画素は、例えばTFT(Thin Film Transistor)等のスイッチング部を備えて構成されている。FPDにはX線をシンチレーターを介して光電変換素子により電気信号に変換する間接変換型、X線を直接的に電気信号に変換する直接変換型があるが、何れを用いてもよい。
放射線検出部13は、被写体Mを挟んで放射線源11と対向するように設けられている。
読取制御装置14は、撮影用コンソール2に接続されている。読取制御装置14は、撮影用コンソール2から入力された画像読取条件に基づいて放射線検出部13の各画素のスイッチング部を制御して、当該各画素に蓄積された電気信号の読み取りをスイッチングしていき、放射線検出部13に蓄積された電気信号を読み取ることにより、画像データを取得する。この画像データがフレーム画像である。フレーム画像の画素信号値(以下、単に「信号値」ともいう。)は濃度値を表す。そして、読取制御装置14は、取得したフレーム画像を撮影用コンソール2に出力する。画像読取条件は、例えば、フレームレート、フレーム間隔、画素サイズ、画像サイズ(マトリックスサイズ)等である。フレームレートは、1秒あたりに取得するフレーム画像数であり、パルスレートと一致している。フレーム間隔は、1回のフレーム画像の取得動作開始から次のフレーム画像の取得動作開始までの時間であり、パルス間隔と一致している。
ここで、放射線照射制御装置12と読取制御装置14は互いに接続され、互いに同期信号をやりとりして放射線照射動作と画像の読み取りの動作を同調させるようになっている。
[撮影用コンソール2の構成]
撮影用コンソール2は、放射線照射条件や画像読取条件を撮影装置1に出力して撮影装置1による放射線撮影及び放射線画像の読み取り動作を制御するとともに、撮影装置1により取得された動態画像を撮影技師等の撮影実施者によるポジショニングの確認や診断に適した画像であるか否かの確認用に表示する。
撮影用コンソール2は、図1に示すように、制御部21、記憶部22、操作部23、表示部24、通信部25を備えて構成され、各部はバス26により接続されている。
制御部21は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。制御部21のCPUは、操作部23の操作に応じて、記憶部22に記憶されているシステムプログラムや各種処理プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って後述する撮影制御処理を始めとする各種処理を実行し、撮影用コンソール2各部の動作や、撮影装置1の放射線照射動作及び読み取り動作を集中制御する。
記憶部22は、不揮発性の半導体メモリーやハードディスク等により構成される。記憶部22は、制御部21で実行される各種プログラムやプログラムにより処理の実行に必要なパラメーター、或いは処理結果等のデータを記憶する。例えば、記憶部22は、撮影制御に関する処理を実行するためのプログラムを記憶している。
各種プログラムは、読取可能なプログラムコードの形態で格納され、制御部21は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
また、記憶部22は、撮影の種別や検査対象部位(すなわち撮影部位。ここでは胸部とする)に対応する撮影条件(放射線照射条件及び画像読取条件)を記憶している。
放射線照射条件は、例えば、X線管電流の値、X線管電圧の値、フィルター種、SID(Source to Image−receptor Distance)、動画撮影時のパルスレート、パルス幅、パルス間隔等である。また、画像読取条件は、例えば、画素サイズ、画像サイズ(マトリックスサイズ)、動画撮影時のフレームレート、フレーム間隔等である。フレームレートは、パルスレートと一致している。
さらに、記憶部22には、図示しないRIS(Radiology Information System)等から送信される撮影オーダー情報が記憶されている。撮影オーダー情報には、患者情報、検査情報(検査ID、検査対象部位(ここでは、胸部)、解析の種類(例えば、換気解析、肺血流解析、最大換気量の測定等)、データ属性(緊急、外来一般、病棟経過観察)等)等が含まれる。
操作部23は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、キーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された指示信号を制御部21に出力する。また、操作部23は、表示部24の表示画面にタッチパネルを備えても良く、この場合、タッチパネルを介して入力された指示信号を制御部21に出力する。
表示部24は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)等のモニターにより構成され、制御部21から入力される表示信号の指示に従って、操作部23からの入力指示やデータ等を表示する。
また、撮影装置1で撮影された画像を表示させてポジショニングの確認等を行うことができるようにしてもよい。
通信部25は、LANアダプターやモデムやTA(Terminal Adapter)等を備え、通信ネットワークNTに接続された各装置との間のデータ送受信を制御する。
[解析装置3の構成]
解析装置3は、撮影装置1で撮影された動態画像に対して動態解析を行うことが可能な動態画像解析装置である。
解析装置3は、図1に示すように、制御部31、記憶部32、操作部33、表示部34、通信部35を備えて構成され、各部はバス36により接続されている。
本実施形態では、解析装置3は、撮影用コンソール2から動態画像を受信し、受信した動態画像を解析したり、画像処理を行う等して、解析装置3の表示部34(後述)や外部の図示しない表示装置に解析結果等を表示させたり、再解析を行ったりする画像処理装置であり医師による診断を支援する診断用コンソールである。
本実施形態において、解析装置3は、例えば撮影用コンソール2から送信された胸部の動態画像(図3(a)〜図3(d)、図4(a)及び図4(b)等参照)に基づいて、胸部の動態解析を行う。
なお、図1では、診断用コンソールである解析装置3と撮影用コンソール2とが別体の装置である場合を例示しているが、システム構成はこれに限定されない。
例えば、診断用コンソールとしての解析装置3が撮影用コンソール2としての機能をも備える兼用装置として構成され、この解析装置3と撮影装置1とが通信ネットワークNTにより接続されていてもよい。
解析装置3の操作部33は、カーソルキー、数字入力キー、及び各種機能キー等を備えたキーボードと、マウス等のポインティングデバイスを備えて構成され、ユーザーによるキーボードに対するキー操作やマウス操作により入力された指示信号を制御部31に出力する。また、操作部33は、表示部34の表示画面にタッチパネルを備えても良く、この場合、タッチパネルを介して入力された指示信号を制御部31に出力する。
表示部34は、LCD(Liquid Crystal Display)やCRT(Cathode Ray Tube)等のモニターにより構成され、制御部31から入力される表示信号の指示に従って、各種表示を行う。
なお、表示部34は、解析結果を表示するための表示装置としての機能を有していてもよいし、解析結果を表示するための表示装置は、解析装置3とは別装置として設けられていてもよい。
解析結果を表示するための外部の表示装置としては、例えば、医師の診察室等に設置されている電子カルテや、読影医の読影室等に設置されている読影用の端末装置、手術室等に用意され放射線技師や手術を執刀する外科医等が参照する端末装置(コンソール)等が想定される。このように表示装置が解析装置3とは別体で設けられている場合、解析装置3から解析結果等が表示装置に送信される。この場合、解析結果を受け取った表示装置の操作部からパラメーターの調整指示等が入力されると、入力された指示内容が解析装置3側に送信され、解析装置3は、当該指示に従って調整されたパラメーターによる再解析等を行う。
通信部35は、LANアダプターやモデムやTA等を備え、通信ネットワークNTに接続された各装置との間のデータ送受信を制御する。
記憶部32は、不揮発性の半導体メモリーやハードディスク等により構成される。記憶部32は、制御部31で診断支援処理を実行するためのプログラムを始めとする各種プログラムやプログラムによる処理の実行に必要なパラメーター、或いは処理結果等のデータを記憶する。これらの各種プログラムは、読取可能なプログラムコードの形態で格納され、制御部31は、当該プログラムコードに従った動作を逐次実行する。
また、記憶部32には、過去に撮影された動態画像が識別ID、患者情報(被写体属性情報。例えば、患者ID、患者(被写体)の氏名、身長、体重、年齢、性別等)、検査情報(例えば、検査ID、検査日、検査対象部位(ここでは、胸部)等)等に対応付けて記憶されている。また、記憶部32には、撮影用コンソール2からの受信を開始した各動態画像に係る患者情報や検査情報、ステータス(例えば、受信中、解析処理中、解析終了等の進捗状況)情報を含むリスト情報が記憶される。
また、解析装置3がDICOMに則って撮影システム10等との情報の送受信を行う場合には、動態画像のデータとともに、上記のような患者情報が送信され、記憶部32には動態画像に対応付けてこれらの患者情報が記憶される。
さらに、記憶部32には、動態画像に対応付けてその解析結果が記憶される。
制御部31は、CPU(Central Processing Unit)、RAM(Random Access Memory)等により構成される。制御部31のCPUは、操作部33の操作に応じて、記憶部32に記憶されているシステムプログラムや、各種処理プログラムを読み出してRAM内に展開し、展開されたプログラムに従って、診断支援処理を始めとする各種処理を実行し、解析装置3の各部の動作を集中制御する。
図2は、本実施形態の制御部31の機能的な構成を示す要部ブロック図である。
図2に示すように、本実施形態の制御部31は、機能的に見た場合、画像取扱情報生成部5、画像解析処理パラメーター選定部6、画像解析部7、画像提供部8等を備えている。
制御部31は、プログラムとの協働により画像取扱情報生成部5、画像解析処理パラメーター選定部6、画像解析部7、画像提供部8等としての機能を果たす。
画像取扱情報生成部5は、本実施形態における画像取扱情報を生成するものである。
画像取扱情報は、画像解析処理パラメーター選定部6がアプリケーションソフトウエア等と協働して動態画像を解析するためのパラメーターを設定する際に、参照する情報であり、画像解析処理パラメーター選定部6は、画像取扱情報に基づいて、画像解析を行う際に最適なパラメーターを設定するようになっている。
画像解析部7は、画像解析処理パラメーター選定部6によって選択・設定されたパラメーターを用いて、動態画像の画像解析を行うものである。
また、画像提供部8は、画像解析部7による画像解析の結果を表示部34等に出力して診断用の画像を表示部34等に表示させるものである。
ここで、画像取扱情報生成部5について詳細に説明する。
画像取扱情報生成部5は、機能的役割として画像分析処理部51、類別インデックス付与部52、画像取扱情報保存部53を備えている。
まず、画像分析処理部51は、時系列的に連続した複数のフレーム画像で構成される動態画像において各フレーム画像内における信号値構成又は信号値の集積傾向から特定の構造物と類推される特徴的な領域を抽出する。
前述のように信号値(すなわち、画素信号値)は、濃度値であり、信号値が高いほど放射線が多く透過し、信号値が低いほど放射線透過率が低いことを意味している。すなわち、信号値が低い部分には放射線を遮る何らかの構造物が存在することが想定される。
信号値構成とは、こうした信号値(画素信号値)のフレーム画像内における構成・分布であり、信号値構成を見ることで、フレーム画像内のどの位置にどのような範囲・形状で信号値の低い部分(すなわち、何らかの構造物と推定される部分)があるかを判断することができる。また、信号値の集積傾向とは、フレーム画像の画素信号値の集積傾向であり、フレーム画像内における濃度値の変化状況等を示す。
画像分析処理部51は、各フレーム画像内におけるこうした信号値の分布状況やその濃度の変化状況等を見ることで、特定の構造物と類推される特徴的な領域を抽出する。
例えば、図3(a)〜図3(d)はそれぞれ、人体の胸部を撮影した動態画像D(図6(b)参照)を構成する1つのフレーム画像FDの一例を示したものである。
図3(a)は、信号値構成又は信号値の集積傾向から判断して背景Bと区別される特徴的な領域として人体胸部輪郭R1を特定の構造物と類推される領域として抽出した例を示している。
また、図3(b)は、フレーム画像FDのうち、ある特定の構造物である人体胸部輪郭R1と区別される特徴的な領域として肺野R2を特定の構造物と類推される領域として抽出した例を示している。
また、図3(c)は、肺野R2のうち、特に画像中左側に位置する肺野R2aを特定の構造物と類推される領域として抽出した例を示しており、図3(d)は、肺野R2のうち、特に画像中右側に位置する肺野R2bを特定の構造物と類推される領域として抽出した例を示している。
また、図4(a)は、フレーム画像FDのうち、ある特定の構造物である人体胸部輪郭R1と区別される特徴的な領域として横隔膜R3を特定の構造物と類推される領域として抽出した例を示しており、図4(b)は、フレーム画像FDのうち、ある特定の構造物である人体胸部輪郭R1と区別される特徴的な領域として心臓R4を特定の構造物と類推される領域として抽出した例を示している。
本実施形態では、画像分析処理部51は、各フレーム画像FDについて信号値マップを形成し、この信号値マップを用いて上述のような信号値構成、信号値の集積傾向を判断するようになっている。
ここで、信号値マップとは、フレーム画像FDを構成する各画素の信号値(画素ごとの濃度値)をマップ状に構成したものである。
放射線画像において、人体における構造物等は、放射線の透過のしやすさに応じて放射線濃度を示す信号値(すなわち、濃度値)が変化する。例えば、骨等の部分は放射線が透過しにくいため、放射線濃度を示す信号値が低くなり、画像の見た目上は白っぽく写る。また、肺野R2等は比較的放射線を透過しやすいため、放射線濃度を示す信号値が高くなり、画像の見た目上は黒っぽく写る。
このため、画像分析処理部51では、動態画像Dの各フレーム画像FD内において信号値マップを作成し、他の部分と区別されるような特徴的な領域(信号値集合体)を何らかの構造物を示すものとして抽出する。そして抽出された特徴的な領域(信号値集合体)を、予め記憶部等に記憶されているモデルとフィッティングすることにより、当該信号値で表される領域がいかなる構造物であるかを判定する。
また、本実施形態では、画像分析処理部51は、当該特徴的な領域のフレーム画像FD内における占有率を算出する。例えば、図3(a)であれば、人体胸部輪郭R1がフレーム画像FD全体に占める占有率を算出する。フレーム画像FDのサイズは装置側で把握されているため、これに占める占有率を算出することで、被写体Mの人体が大柄であるか小柄であるか太っているか痩せているか等の特徴を把握することができる。
また、例えば、図3(b)であれば、画像分析処理部51は、肺野R2がフレーム画像FD全体に占める占有率を算出する。
さらに、図3(b)〜図3(d)や図4(a)及び図4(b)のように、特徴的な領域が複数抽出された場合には、画像分析処理部51は、特徴的な領域同士の間における占有率も算出する。例えば、図3(b)であれば、画像分析処理部51は、肺野R2が人体胸部輪郭R1に占める占有率を算出する。また、例えば、図4(a)であれば、画像分析処理部51は、横隔膜R3が人体胸部輪郭R1に占める占有率を算出し、図4(b)であれば、画像分析処理部51は、心臓R4が人体胸部輪郭R1に占める占有率を算出する。
さらに、図5(a)は、左右の肺野R2a,R2bを特徴的な領域として抽出した例を示しており、この場合には、左右の肺野R2a,R2bの比率等を求めてもよい。
また、図5(b)においては、画像分析処理部51は、肺野R2が人体胸部輪郭R1に占める占有率、心臓R4が人体胸部輪郭R1に占める占有率を算出する他、心臓R4が肺野R2に占める占有率を算出する。
なお、肺野R2と横隔膜R3、肺野R2と心臓R4等は、同一の濃度、同一の階調の中では濃度や階調の差がわずかしかなく、区別しにくい。
このため、本実施形態において画像分析処理部51は、各フレーム画像FD内において複数段階で濃度又は階調域を定義し、各濃度又は階調域において信号値構成又は信号値の集積傾向から特徴的な領域を抽出するようになっている。
すなわち、例えば、背景Bから人体胸部輪郭R1を切り出したら、人体胸部輪郭R1と肺野R2等の人体内の構造物とが区別できるレベルまで画像の濃度や階調を変化させて、さらに特徴的な領域を抽出する。
このように、複数段階に濃度又は階調域を変化させながら特徴的な領域の抽出を行うことで、わずかな信号値の差しかないような構造物同士も適切に区別して抽出することができる。
さらに、本実施形態では、画像分析処理部51は、図6(a)に示すようなフレーム画像FDが複数連続する動態画像D(図6(b)参照)がある場合に、各フレーム画像FDにおいて同一定義にて抽出された特徴的な領域である同種領域のフレーム画像FD内における占有率が複数のフレーム画像FDにおいてどの程度変化しているかを示す占有率の変化率を算出する。
例えば、図6(a)に示す左右の肺野R2a,R2bが、動態画像Dを構成する各フレーム画像FDから抽出できる場合に、時系列的に連続したフレーム画像FDにおいて各構成物である左右の肺野R2a,R2bが経時的にどのように変化しているかを変化率として算出する。
これにより、左右の肺野R2a,R2bが先天的に大きさが異なっているだけで特に異常を示すものではないのか、それとも、左右の肺野R2a,R2bのうち肺野R2bのみが呼吸に伴って大きく拡張・収縮を繰り返しており、何らかの疾病が疑われるケースであるのかを区別することが可能となる。
なお、画像分析処理部51による構造物同士の比率や変化率の算出は、抽出された特徴的な領域(本実施形態では、人体胸部輪郭R1、肺野R2、横隔膜R3、心臓R4を例示)について様々な組み合わせで行うことができる。
類別インデックス付与部52は、画像分析処理部51の算出結果及び当該動態画像Dに付帯する付帯情報を含めた当該動態画像Dに関する情報のうち少なくとも1つ以上に基づいて、動態画像Dをモデリングし、類別テーマについての判定を行い、この判定結果に基づいて動態画像Dにつき画像類別インデックスを生成する。
ここで類別テーマとは、動態画像の画像解析を行う際に有効な分類であり、例えば、体格、体格(ここでは人体胸部輪郭R1)に対する肺野R2の占有率、体格(ここでは人体胸部輪郭R1)に対する横隔膜R3の占有率、体格(ここでは人体胸部輪郭R1)に対する心臓R4の占有率、左右の肺野R2a,R2bの比率、肺野R2と心臓R4との比率、左右の肺野R2a,R2bの経時的な変化率等である。
類別テーマは、必要に応じて適宜設定され、必要とされる各種のテーマについての類別判定が類別インデックス付与部52において行われる。
類別インデックス付与部52は、設定された類別テーマについて画像分析処理部51の算出結果及び当該動態画像Dに付帯する付帯情報等に基づいて判定を行う。
例えば、図5(a)のようなフレーム画像FDがあり、類別テーマとして「左右の肺野R2a,R2bの比率」が設定された場合、類別インデックス付与部52は、フレーム画像FD内の左右の肺野R2a,R2bの比率がどの程度であるかを判断し、これが大きく異なるか否か等の判定を行う。
そして、例えば左右の肺野R2a,R2bの比率が一定の閾値を超えると判定される場合(例えば、通常人の平均値を上回る場合)には、類別インデックス付与部52は、図5(a)のフレーム画像FDの動態画像Dについて、「左右の肺野R2a,R2bの比率」との類別テーマに関して「肺野R2a,R2bの左右比率大」であるとの画像類別インデックスを生成し、これを付帯情報として当該動態画像Dに付与する。
また、例えば、類別テーマとして「体格(ここでは人体胸部輪郭R1)に対する心臓R4の占有率」が設定された場合、類別インデックス付与部52は、動態画像Dから心臓R4として抽出された領域が、当該動態画像Dの被写体である患者の体格・年齢・性別における平均値に比べて大きいか小さいか等の判定を行う。
そして、例えば、体格に対する心臓R4の占有率が一定の閾値を超えると判定される場合(例えば、通常人の平均値を上回る場合)には、類別インデックス付与部52は、当該動態画像Dについて、「体格に対する心臓R4の占有率」との類別テーマに関して「体格に対する心臓R4の占有率大」であるとの画像類別インデックスを生成し、これを付帯情報として当該動態画像Dに付与する。
また、動態画像Dの送受信がDICOM規格に則って行われた場合には、各動態画像Dには、患者の身長・体重・性別・年齢等の患者情報が付帯されている。そこで、類別インデックス付与部52において、こうした付帯情報等に基づき、例えば、当該動態画像Dが男性のものか女性のものか、大柄な人のものか小柄な人のものか等の類別が行われてもよい。
この場合、類別インデックス付与部52が、当該動態画像Dが小柄な女性のものであると判定した場合には、類別インデックス付与部52は、「性別」との類別テーマについて「女性」、「体格」との類別テーマについて「小柄」等の画像類別インデックスを生成し、これを付帯情報として当該動態画像Dに付与する。
なお、画像類別インデックスは、1つの動態画像Dについてできるだけ様々な切り口で多角的に生成されることが好ましい。1つの動態画像Dについて各種の類別テーマを設定し、それぞれの類別テーマについて画像類別インデックスを生成し、付帯情報として当該動態画像Dに付与することで、動態画像Dに関して各種の分析を行う際に利用可能な情報をより多く蓄積することができる。
画像取扱情報保存部53は、画像分析処理部51により算出された算出結果及び類別インデックス付与部52により生成された画像類別インデックスを、元の動態画像Dから派生的に導出された画像取扱情報として、動態画像Dと紐付けて保存する。
また、画像取扱情報保存部53は、元の動態画像Dに付帯する付帯情報及び画像分析処理部51による算出結果を一次付帯データ、類別インデックス付与部52により生成された画像類別インデックスを二次付帯データとしたとき、一次付帯データと二次付帯データとを複合的に判定することにより、三次付帯データを生成し、保存する。
すなわち、例えば、特徴的な領域として抽出された部分が肺野R2である場合には、当該領域が肺野R2であるとの情報を付与して三次付帯データとして保存する。
さらに、画像取扱情報保存部53は、三次付帯データ同士を複合的に判定し、三次付帯データから派生する四次付帯データを生成し、保存する。
例えば、「性別:男性」「年齢35」で「人体胸部輪郭R1に対する心臓R4の比率○%が通常人の平均値よりも大きい」とされた過去の例で、特定の心臓疾患の患者数が多いとのデータが蓄積されている場合には、心臓疾患が疑われるとの四次付帯データを生成し、保存する。
また、例えば、体格、性別、人種等と「人体胸部輪郭R1に対する心臓R4の比率」等のデータとを組み合わせて統計的にデータを蓄積することで、体格、性別、人種等の別による心臓R4の大きさの正常値範囲等を設定し、これを四次付帯データとして保存してもよい。これにより、多角的、階層的なデータを蓄積することができる。
[動態画像解析装置の作用について]
次に、図7を参照しつつ、本実施形態における動態画像解析装置である解析装置3の作用について説明する。
まず、撮影装置1によって動態画像が撮影されると、解析装置3は、通信ネットワークNTを介して動態画像データを受信する(ステップS1)。
画像データを受信すると、制御部31の画像取扱情報生成部5において画像取扱情報生成処理が行われる。
具体的には、まず、画像分析処理部51が、動態画像Dを構成する全てのフレーム画像FDについて、フレーム画像FD内の信号値構成等に基づいて何らかの構造物と類推される特徴的な領域を抽出する(ステップS2)。
そして、抽出された特徴的な領域(本実施形態では、人体胸部輪郭R1、肺野R2、横隔膜R3、心臓R4を例示)について他の領域に占める占有率を算出する(ステップS3)。
さらに、この特徴的な領域の占有率が複数のフレーム画像FDにおいて経時的にどのように変化しているかの変化率を算出する(ステップS4)。
特徴的な領域の占有率や変化率が算出されると、類別インデックス付与部52は、画像分析処理部51によるこれらの算出結果や動態画像Dに関する情報(患者情報を含む付帯情報等)に基づいて動態画像Dをモデリングし(ステップS5)、各種の類別テーマについて類別判定を行う(ステップS6)。
そして、判定結果に応じて画像類別インデックスを付与し、適宜更新する(ステップS7)。
画像取扱情報保存部53では、類別インデックス付与部52によって付与・更新された画像類別インデックスと動態画像Dのモデリング結果とをマッチングさせ、対応付けを行う(ステップS8)。
そして、画像取扱情報保存部53は、導出されたすべてのデータを保存する(ステップS9)。
動態画像について画像解析を行う際には、画像解析処理パラメーター選定部6がアプリケーションソフトウエア等と協働して動態画像の画像解析を行う。
この際、画像解析処理パラメーター選定部6は、画像取扱情報生成部5により生成・保存された画像取扱情報を参照して、当該動態画像を解析するのに最適な画像解析パラメーターを設定する。
そして、画像解析処理パラメーター選定部6によって選択・設定されたパラメーターを用いて、画像解析部7により動態画像の画像解析が行われる。画像解析部7による画像解析結果は、画像提供部8により表示部34等に出力され、診断用の画像として表示部34等に表示される。
[効果]
以上のように、本実施形態に係る動態画像解析装置である解析装置3によれば、画像分析処理部51は、時系列的に連続した複数のフレーム画像で構成される動態画像において各フレーム画像内における信号値構成又は信号値の集積傾向から特定の構造物と類推される特徴的な領域を抽出する。これにより、各フレーム画像FDに含まれる構造物(例えば、人体胸部輪郭R1、肺野R2、横隔膜R3、心臓R4等)を適切に抽出することができる。
特に、本実施形態では、画像分析処理部51は、各フレーム画像FDについて信号値マップを形成し、この信号値マップを用いて信号値構成、信号値の集積傾向を判断するようになっている。
このように信号値マップに基づいて構造物の抽出を行うことにより、放射線濃度を示す信号値の分布を把握することができ、正確に構造物の抽出を行うことができる。
また、本実施形態では、画像分析処理部51は、構造物である特徴的な領域の他の領域や他の構成物との関係における占有率を算出する。
これにより、構造物の相対的な大きさを明らかにすることができる。
さらに本実施形態における画像分析処理部51は、特徴的な領域が複数抽出された場合に、特徴的な領域同士の間における占有率も算出する。
これにより、特徴的な領域間での相対的な占有率を把握することができる。
さらに、本実施形態において画像分析処理部51は、各フレーム画像FD内において複数段階で濃度又は階調域を定義し、各濃度又は階調域において信号値構成又は信号値の集積傾向から特徴的な領域を抽出するようになっている。
このように、複数段階に濃度又は階調域を変化させながら特徴的な領域の抽出を行うことにより、同一の濃度、同一の階調の中ではわずかな信号値の差しかないような構造物同士も適切に区別して抽出することができ、より多くの構造物が抽出可能となる。
さらに、本実施形態では、画像分析処理部51は、フレーム画像FDが複数連続する動態画像D(図6(b)参照)がある場合に、各フレーム画像FDにおいて同一定義にて抽出された特徴的な領域である同種領域のフレーム画像FD内における占有率が複数のフレーム画像FDにおいてどの程度変化しているかを示す占有率の変化率を算出する。
これにより、静止画を観察するのみでは分からない、各構造物の経時的な変化を捉えることができ、診断等に資する動態画像解析ならではの情報を得ることができる。
また、画像分析処理部51による構造物同士の比率や変化率の算出は、抽出された特徴的な領域(本実施形態では、人体胸部輪郭R1、肺野R2、横隔膜R3、心臓R4を例示)について様々な組み合わせで行うことができるため、様々な場面で活用することが期待できる膨大な情報を蓄積することができる。
このように、元の動態画像そのものから算出可能な一次データの情報から複数要素で派生データを算出することにより、各種の1.5次データを算出することができ、類別インデックス付与部52、画像取扱情報保存部53において利用可能な材料が増加し、より多角的な分析に寄与する。
さらに、本実施形態の類別インデックス付与部52は、画像分析処理部51の算出結果及び当該動態画像Dに付帯する付帯情報を含めた当該動態画像Dに関する情報のうち少なくとも1つ以上に基づいて、動態画像Dをモデリングし、類別テーマについての判定を行い、この判定結果に基づいて動態画像Dにつき画像類別インデックスを生成する。
これにより、画像分析処理結果(例えば、フレーム画像毎の信号値マップ、各構造物型の領域に占める占有率、動態画像Dとして時系列的に見た場合の変化率)、元の画像に付帯していた情報、画像データ自体等から、人体モデリングのテーマ毎(例えば体格や疾病傾向等)の画像類別インデックス情報が生成され、当該動態画像を解析するその後のアプリケーションソフトウエア上での取り扱いの際に有効となる派生的な付帯情報を形成することができる。
また、本実施形態の画像取扱情報保存部53は、画像分析処理部51により算出された算出結果及び類別インデックス付与部52により生成された画像類別インデックスを、元の動態画像Dから派生的に導出された画像取扱情報として、動態画像Dと紐付けて保存する。
このように画像取扱情報を動態画像Dと紐付けて保存しておき、画像解析を行うアプリケーションソフトウエアの機能特性に応じて適宜適用することにより、動態画像の画像解析を行う際に、各人、各部位等に応じた最適な画像解析パラメーターの自動的選択(自動カスタマイズ)が可能となり、ユーザーの手を煩わせることなく、最適な画像解析を行うことができ、安定して価値ある画像の解析結果を提供することができる。
また、画像取扱情報保存部53は、元の動態画像Dに付帯する付帯情報及び画像分析処理部51による算出結果を一次付帯データ、類別インデックス付与部52により生成された画像類別インデックスを二次付帯データとしたとき、一次付帯データと二次付帯データとを複合的に判定することにより、三次付帯データを生成し、保存する。
このようなデータを生成、蓄積することにより、元々目的としている画像解析パラメーターの最適解導出以外にも、派生的に当該元の動態画像の初期表示の最適フレーム導出やフレーム内における最適な関心領域(ROI)の選出、アノテーションの自動選定・配置等をアプリケーションソフトウエア上で実現する際に利用可能な情報を持つことができる。
さらに、画像取扱情報保存部53は、三次付帯データ同士を複合的に判定し、三次付帯データから派生する四次付帯データを生成し、保存する。
このような四次付帯データを生成し、保存することにより、データマイニング可能な多角的な階層構造データを形成することができ、統計的なデータの算出に寄与する。
[変形例]
なお、本発明が上記の実施形態に限定されず、本発明の趣旨を逸脱しない限り、適宜変更可能であることは言うまでもない。
例えば、本実施形態では、画像分析処理部51が信号値マップを形成し、この信号値マップを用いて信号値構成や信号値の集積傾向を判断する場合を例示したが、画像分析処理部51が信号値構成や信号値の集積傾向を判断する手法はこれに限定されない。信号値マップを用いずに判断を行ってもよい。
1 撮影装置
2 撮影用コンソール
3 解析装置
5 画像取扱情報生成部
10 撮影システム
31 制御部
51 画像分析処理部
52 類別インデックス付与部
53 画像取扱情報保存部

Claims (6)

  1. 時系列的に連続して取得される複数のフレーム画像で構成される動態画像において各フレーム画像内における信号値構成又は信号値の集積傾向から特定の構造物と類推される特徴的な領域を抽出し、当該特徴的な領域のフレーム画像内における占有率を算出するとともに、各フレーム画像において同一定義にて抽出された特徴的な領域である同種領域のフレーム画像内における占有率が前記複数のフレーム画像においてどの程度変化しているかを示す占有率の変化率を算出する画像分析処理部と、
    前記画像分析処理部の算出結果及び前記動態画像に付帯する付帯情報を含めた当該動態画像に関する情報のうち少なくとも1つ以上に基づいて、前記動態画像をモデリングし、類別テーマについての判定を行い、この判定結果に基づいて前記動態画像につき画像類別インデックスを生成する類別インデックス付与部と、
    前記画像分析処理部により算出された算出結果及び前記類別インデックス付与部により生成された前記画像類別インデックスを、元の動態画像から派生的に導出された画像取扱情報として保存する画像取扱情報保存部と、
    を備えていることを特徴とする動態画像解析装置。
  2. 前記画像分析処理部は、前記各フレーム画像内において複数段階で濃度又は階調域を定義し、各濃度又は階調域において前記信号値構成又は前記信号値の集積傾向から前記特徴的な領域を抽出することを特徴とする請求項1に記載の動態画像解析装置。
  3. 前記画像分析処理部は、前記各フレーム画像について信号値マップを形成し、この信号値マップを用いて前記信号値構成、前記信号値の集積傾向を判断することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載の動態画像解析装置。
  4. 前記画像分析処理部は、前記特徴的な領域が複数抽出された場合に、前記特徴的な領域同士の間における占有率及び変化率を算出することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の動態画像解析装置。
  5. 前記画像取扱情報保存部は、前記元の動態画像に付帯する付帯情報及び前記画像分析処理部による算出結果を一次付帯データ、前記類別インデックス付与部により生成された前記画像類別インデックスを二次付帯データとしたとき、前記一次付帯データと前記二次付帯データとを複合的に判定することにより、三次付帯データを生成・保存することを特徴とする請求項1から請求項4のいずれか一項に記載の動態画像解析装置。
  6. 前記画像取扱情報保存部は、前記三次付帯データ同士を複合的に判定し、前記三次付帯データから派生する四次付帯データを生成・保存することを特徴とする請求項5に記載の動態画像解析装置。
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