以下、図面を参照して本発明の実施形態を説明する。但し、本発明は以下の実施形態に限定されるものではない。なお、図中、同一又は相当部分については同一の参照符号を付して説明を繰り返さない。また、説明が重複する箇所についても適宜説明を省略する場合がある。
[実施形態1]
図1は、実施形態1に係る浴室環境調整装置100の底面図である。浴室環境調整装置100は、浴室の天井部に設置される。図1に示すように、浴室環境調整装置100は除菌液散布装置1を備える。また、浴室環境調整装置100は、パネル101(外装部材)と、可動風向板102と、ミストノズル203とを備える。ミストノズル203については図2を参照して後述する。本実施形態において、浴室環境調整装置100は、ミストサウナ付きの浴室暖房乾燥装置である。
パネル101は、浴室の天井面から露出する。パネル101には、浴室空間から空気を取り込む吸込み口103(吸込開口)が形成されている。また、パネル101には、風を吹き出す吹出し口104(第1吹出開口)が形成されている。除菌液散布装置1は、パネル101の吹出し口104に対応する位置に配置される。除菌液散布装置1は、除菌液の霧を発生させる霧発生装置である。除菌液散布装置1の構成については後述する。パネル101には更に、風を吹き出す吹出し口105(第2吹出開口)が形成されている。吹出し口105は横長矩形状に形成されている。
可動風向板102は、吹出し口105(第2吹出開口)に設けられる。可動風向板102は、吹出し口105に対応する形状を有する。可動風向板102は、吹出し口105に対して開閉自在である。本実施形態において、可動風向板102は回動自在であり、可動風向板102が回動することにより、吹出し口105から送出される風の送風方向を変更することができる。また、可動風向板102は、浴室環境調整装置100が暖房運転、乾燥運転及びミストサウナ運転を停止している際に吹出し口105を閉塞し(覆い)、浴室環境調整装置100が暖房運転、乾燥運転、又はミストサウナ運転を実行している際に吹出し口105を開放する。また、可動風向板102は、除菌液散布装置1が除菌運転している際に吹出し口105を閉塞する(覆う)。なお、図1は、可動風向板102が吹出し口105を閉塞している状態を示している。
続いて図2を参照して、浴室環境調整装置100(ミストサウナ付きの浴室暖房乾燥装置)の構成について説明する。図2は、実施形態1に係る浴室環境調整装置100の構成を示す図である。
図2に示すように、浴室環境調整装置100は、本体ユニット200と、熱源機300とを備える。本体ユニット200は浴室の天井部に設置される。熱源機300は屋外に設置される。なお、図1を参照して説明したパネル101は、本体ユニット200の外装部材として、本体ユニット200に装着される。
熱源機300は、暖房用の熱媒、及び給湯用水を加熱する。熱源機300は、暖房用の熱媒を循環させる循環ポンプを備える。暖房用の熱媒は、例えば温水又は不凍液である。熱源機300は供給路301に接続し、供給路301から供給される給湯用水を加熱する。
本体ユニット200は、温水循環流路201と、ミスト用通水路202と、ミストノズル203と、暖房用熱交換器204と、ミスト用熱交換器205と、駆動装置206と、送風装置210と、制御装置220と、除菌液散布装置1とを備える。
温水循環流路201は、暖房用の熱媒を本体ユニット200と熱源機300との間で循環させる。具体的には、熱源機300が備える循環ポンプが作動することにより、熱源機300から流れ出た熱媒が温水循環流路201を流れる。詳しくは、熱媒は、暖房用熱交換器204及びミスト用熱交換器205をこの順に経由して、熱源機300に戻る。
ミスト用通水路202は、供給路301から分岐する通水路であり、ミスト用の水を通水する。ミスト用通水路202は、ミスト用熱交換器205を経由してミストノズル203に至るように配設されている。ミストノズル203は、ミスト用通水路202から供給される水をミスト化して浴室に噴霧する。
本実施形態において、除菌液散布装置1の供給管13は、供給路301から分岐する通水路であり、調整弁15が開くことにより、供給路301から除菌液散布装置1の供給管13に水が流入する。なお、供給路301から除菌液散布装置1の供給管13に水を流入させる際には、ミスト用通水路202が水を通水しないように、ミスト用通水路202に設けられた電磁弁を閉める。
暖房用熱交換器204は、可動風向板102及び除菌液散布装置1に対向する。暖房用熱交換器204は、図1を参照して説明した吸込み口103から吸い込まれた空気を温風に変換する。ミスト用熱交換器205は、ミスト用通水路202を流れる水を温水に変換する。
駆動装置206は、可動風向板102を所定の回転角度範囲内で回動させる。駆動装置206は、例えば電動モータである。駆動装置206が可動風向板102を回動させることにより、可動風向板102の姿勢が、図1を参照して説明した吹出し口105を閉塞する姿勢から、吹出し口105を開く姿勢に変化する。また、可動風向板102の回転角度に応じて、浴室に供給される温風の送風方向が変化する。
送風装置210は、風を発生させる風発生装置である。送風装置210は、回転ファン211と、ファンモータ212とを備える。ファンモータ212は、回転ファン211を回転させる。回転ファン211は、例えばシロッコファンである。
回転ファン211が回転することにより、図1を参照して説明した吸込み口103から空気が吸い込まれる。吸込み口103から吸い込まれた空気は、図1を参照して説明した吹出し口105を可動風向板102が開放している場合、回転ファン211の回転により、暖房用熱交換器204を介して吹出し口105(第2吹出開口)から吹き出す。一方、可動風向板102が、図1を参照して説明した吹出し口105を閉塞している場合、吸込み口103から吸い込まれた空気は、回転ファン211の回転により、暖房用熱交換器204を介して、図1を参照して説明した吹出し口104(第1吹出開口)に向けて流れる。換言すると、除菌液散布装置1に向けて空気が流れる。
制御装置220は、浴室環境調整装置100の運転制御を行う。具体的には、浴室環境調整装置100の暖房動作、乾燥動作、及びミストサウナ動作を制御する。更に、制御装置220は、除菌液散布装置1の除菌動作を制御する。
制御装置220は、プロセッサ、及び半導体メモリーを備える。プロセッサは、例えば、CPU(Central Processing Unit)又はMPU(Micro Processing Unit)である。制御装置220は、半導体メモリーとして、例えば、RAM(Random Access Memory)及びROM(Read Only Memory)を備える。プロセッサは、半導体メモリーに記憶された制御プログラム(コンピュータプログラム)に従って、各種の処理を実行する。
続いて図3を参照して、本体ユニット200について更に説明する。図3は、本体ユニット200の一部を拡大して示す図である。図3に示すように、本体ユニット200は、ホルダー230を更に備える。
ホルダー230は、可動風向板102を回動可能に支持する。具体的には、可動風向板102は2つの回転軸102aを備え、ホルダー230は2つの回転軸102aを回動可能に支持する。2つの回転軸102aの一方は、駆動装置206の出力軸と接続している。また、ホルダー230は除菌液散布装置1を支持する。具体的には、除菌液散布装置1が備える第1ユニット10の本体部121を支持する。
続いて図3を参照して、実施形態1に係る除菌液散布装置1について説明する。図3に示すように、本体部121の蓋体121aは、開口125を有する。本実施形態では、除菌液の霧の送風に、図2を参照して説明した浴室環境調整装置100の送風装置210が利用される。
続いて図4を参照して、本体ユニット200について更に説明する。図4は、浴室環境調整装置100の風路を示す図である。図4に示すように、本体ユニット200は、固定風向板207を更に備える。固定風向板207は、暖房用熱交換器204から流れ出た風の向きを所定の方向(本実施形態では下方向)に整合させる。
また、ホルダー230は、吹出し口104(第1吹出開口)から除菌液散布装置1の第1ユニット10の一部(下部)が突出するように、第1ユニット10の本体部121を支持する。この結果、除菌液散布装置1が備える第2ユニット20が、パネル101の下方に位置するように支持される。
続いて図4を参照して、本実施形態における除菌動作について説明する。除菌動作が実行される際には、図4に示すように、可動風向板102は閉じた状態となっている。この結果、固定風向板207から流れ出た風が、除菌液散布装置1の第1ユニット10(本体部121の蓋体121a)が有する開口125に流れ込む。したがって、開口125から除菌液の液面へ向けて流れる風が発生し、除菌液の霧が、除菌液散布装置1のガイド面251によって天井面に導かれる。
以下に、除菌液散布装置1の構成を具体的に説明する。図5は、実施形態1に係る除菌液散布装置1の上面図である。図5に示すように、除菌液散布装置1は、送出口1aを有する。除菌液散布装置1は、除菌液の霧を送出口1aから送出して、浴室に除菌液を散布する。
また、図5に示すように、除菌液散布装置1は、第1ユニット10と、第2ユニット20とを備える。なお、本実施形態において、送出口1aは、第1ユニット10と第2ユニット20との間に形成された隙間である。
第1ユニット10は、支持体12と、供給管13と、水栓14と、調整弁15とを備える。
支持体12は、第2ユニット20を支持する。本実施形態において、支持体12は、本体部121と、複数の支持部材122とを備える。
本実施形態において、本体部121は蓋体121aを備える。好ましくは、蓋体121aは、中央部に開口125を有する。蓋体121aの中央部に開口125が形成されることにより、除菌液散布装置1を中心として除菌液の霧を除菌液散布装置1から放射状に送出することができる。換言すると、除菌液の霧が特定の方向に偏って送出されることを抑制することができる。したがって、除菌液の霧を特定の方向に偏ることなく送出して、より広い範囲を除菌することができる。
複数の支持部材122は、本体部121から外側に向けて突出して、第2ユニット20を支持する。本実施形態において、本体部121は平面視矩形状であり、本体部121の各辺の中心から支持部材122が突出する。なお、送出口1aは本体部121の周囲に形成される。詳しくは、複数の支持部材122の間に送出口1aが形成される。本実施形態において、送出口1aは平面視L字状であり、除菌液散布装置1は4つの送出口1aを有する。4つの送出口1aにより、本体部121の周りの略全周から除菌液の霧を送出することができる。
供給管13は、第2ユニット20に水を供給する。例えば、供給管13は、水道水を供給する。水栓14は、供給管13に設けられる。水栓14は開閉可能である。水栓14が開状態である場合、供給管13は水を供給することができる。水栓14が閉状態である場合、供給管13による水の供給が遮断される。本実施形態において、水栓14は蓋体121aに配置される。調整弁15は、供給管13に設けられる。調整弁15については、図6を参照して後述する。
続いて図6を参照して、除菌液散布装置1について更に説明する。図6は、実施形態1に係る除菌液散布装置1の断面図である。詳しくは、図6は、図5のVI−VI線に沿った断面を示す。
図6に示すように、支持体12の本体部121は、下面が開放された箱形状を有し、蓋体121aに加えて壁部121bを更に備える。壁部121bは、蓋体121aの端部から下方に突出する。支持部材122は、壁部121bの下端部に接続する。供給管13は、支持体12の蓋体121aから第2ユニット20の内部まで延びている。
続いて図6を参照して、第2ユニット20について説明する。第2ユニット20は、収容部21と、電極対22と、超音波発生素子23と、水位センサー24と、ガイド部材25とを備える。なお、図5を参照して説明した送出口1aは、ガイド部材25の上端と支持体12の本体部121(壁部121b)との間に形成される。
収容部21は、溶媒を収容する。本実施形態において溶媒は水Lである。収容部21は、上面が開放された箱形状を有する。なお、本実施形態において、供給管13は、収容部21の内側まで延びている。
電極対22は、溶媒(水L)に浸漬される。本実施形態において、電極対22は、収容部21の床面に配置される。電極対22に電圧が印加されることにより、溶媒(水L)の中で除菌成分が生成される。この結果、溶媒(水L)と除菌成分とが混合された除菌液が収容部21内で生成される。換言すると、収容部21は除菌液を収容する。
本実施形態において、除菌成分は銀イオンである。具体的には、電極対22を構成する各電極は、銀単体からなる金属プレートである。あるいは、各電極は、プレート状のチタン金属と、チタン金属の表面の一部又は全部に担持された銀とからなる金属プレートである。例えば、電極対22を構成する各電極のプレートサイズを5mm×30mm(厚さ0.3mm)とし、電極間距離を3mmとし、収容部21にpH7.6、硬度45mg/Lの水道水を100ml収容した場合、電極対22にDC5Vの電圧を印加すると、150mA以上170mA以下の電流が電極間を流れて、陽極から銀イオンが溶出する。
超音波発生素子23は、除菌液に超音波振動を与えて、除菌液の霧を発生させる。詳しくは、超音波発生素子23は、収容部21の床面に配置される。換言すると、超音波発生素子23は、除菌液に浸漬される。超音波発生素子23は、液中から液面に向けて超音波を照射する。この結果、音圧により液面に噴水状の液柱が発生し、液柱から霧(除菌液の霧)が発生する。
除菌液散布装置1が除菌液を散布すると、収容部21に収容されている除菌液の水位(液面の高さ)が変動する。超音波によって霧を発生させる場合、超音波の節が液面に位置するように、液面の位置(水位)を調整する必要がある。
水位センサー24は、除菌液の液面の位置を検知する。調整弁15は、開閉可能である。調整弁15が開状態である場合、供給管13によって水が供給される。調整弁15が閉状態である場合、供給管13による水の供給が遮断される。調整弁15は、水位センサー24の検知結果に基づいて開閉して、超音波の節が液面に位置するように、供給管13による水の供給を制御する。調整弁15は、例えば電磁弁である。水位センサー24は、例えばフロートスイッチである。水位センサー24がフロートスイッチである場合、水位センサー24は、超音波の節が液面に位置するか否かを検知する。詳しくは、水位センサー24は、除菌液の水位が所定の水位であるか否かを検知する。所定の水位は、超音波の波長に応じて設定する。
ガイド部材25は、ガイド面251を有する。具体的には、ガイド部材25の内側面がガイド面251を形成する。ガイド面251は、送風装置210(図2)によって送風された除菌液の霧が、浴室を区画する面のうちの所定の面に沿って流れるように、除菌液の霧を所定の面に導く。詳しくは、本実施形態において、送風装置210(図2)から発生した風は、除菌液の液面へ向かう。除菌液の液面へ向かう風により、除菌液の霧がガイド面251へ向けて送風される。この結果、送風装置210(図2)によって送風された除菌液の霧が、ガイド面251によって所定の面に導かれる。
本実施形態において、ガイド面251は、除菌液の霧をパネル101へ向けて送り、パネル101を介して浴室の天井面に除菌液の霧を導く。詳しくは、ガイド部材25は、収容部21の側壁の上端から外側へ向かって斜め上方に突出している。したがって、ガイド面251は、傾斜面であり、収容部21から離れるほどパネル101に近くなるように傾斜している。この結果、除菌液の霧は、ガイド面251から斜め上方に送出され、パネル101を介して浴室の天井面に到達した後、浴室の天井面に沿って流れる。換言すると、除菌液の霧が送出口1aから斜め上方に送出される。あるいは、除菌液の霧は、ガイド面251(送出口1a)から、水平方向から上方向にわたって送出される。なお、除菌液の霧は、ガイド面251(送出口1a)から水平方向に送出される場合がある。例えば、ガイド面251の上端とパネル101との間の隙間が狭い場合、除菌液の霧が水平方向に送出される場合がある。
続いて図7を参照して、除菌液の霧の流れについて説明する。図7は、実施形態1に係る除菌液の霧の流れを示す図である。なお、矢印D1〜矢印D3は、除菌液の霧が流れる方向を示す。
図7に示すように、除菌液散布装置1から送出された除菌液の霧は、パネル101に沿って流れた後、浴室の天井面SSに沿って流れる。また、天井面SSに沿って浴室の壁面WSまで導かれた除菌液の霧は、壁面WSに沿って下方に流れる。
以上、図1〜図7を参照して、本実施形態に係る浴室環境調整装置100について説明した。本実施形態によれば、パネル101、及び浴室の天井面SS(所定の面の一例)に沿って除菌液の霧が流れるため、パネル101と共に、天井面SSのより広い範囲を除菌することができる。更に、本実施形態によれば、除菌液散布装置1を中心として除菌液の霧を除菌液散布装置1から放射状に送出することができる。よって、天井面SSのより広い範囲を除菌することができる。
また、本実施形態によれば、天井面SSに沿って浴室の壁面WSまで導かれた除菌液の霧が、壁面WSに沿って下方に流れる。したがって、浴室の壁面WSに除菌液を散布することができる。
また、本実施形態によれば、除菌液の霧は、パネル101に向けて送出されて、天井面SS及び壁面WSに沿って流れる。したがって、除菌液の噴霧中に浴室に立ち入った人が除菌液の霧を吸入することを抑制することができる。また、浴室に立ち入った人に除菌液が付着することを抑制することができる。
続いて図8(a)、図8(b)、図9及び図10を参照して、本実施形態に係る除菌液散布装置1について更に説明する。図8(a)は、実施形態1に係る第2ユニット20の上面図である。図8(b)は、実施形態1に係る第2ユニット20の底面図である。
図8(a)及び図8(b)に示すように、第2ユニット20は、複数の支持孔20aを有する。本実施形態では、ガイド部材25が複数の支持孔20aを有する。支持孔20aは、ガイド部材25を貫通する貫通孔である。複数の支持孔20aは、図5を参照して説明した複数の支持部材122に対応する位置に形成されている。
また、本実施形態において、ガイド面251は環状である。ガイド面251が環状であることにより、除菌液散布装置1を中心として除菌液の霧を除菌液散布装置1から放射状に送出することができる。換言すると、除菌液の霧が特定の方向に偏って送出されることを抑制することができる。したがって、除菌液の霧を特定の方向に偏ることなく送出して、より広い範囲を除菌することができる。
図9は、実施形態1に係る除菌液散布装置1の断面図である。詳しくは、図9は、図5のIX−IX線に沿った断面を示す。図9に示すように、第1ユニット10の支持部材122はそれぞれ、対応する支持孔20a(図8(a)及び図8(b))に挿入される。支持部材122が支持孔20aに挿入されることより、ガイド部材25が支持部材122によって支持される。換言すると、第2ユニット20が支持部材122によって支持される。
本実施形態において、支持部材122は、ガイド部材25を着脱可能に支持する。換言すると、支持部材122は、第2ユニット20を着脱可能に支持する。具体的には、ガイド部材25及び支持部材122のうちの少なくとも一方が、弾性を有する材料によって形成される。例えば、ガイド部材25及び支持部材122のうちの少なくとも一方は、アクリル樹脂によって形成され得る。ガイド部材25及び支持部材122のうちの少なくとも一方が弾性を有することにより、支持孔20aへの支持部材122の挿抜が可能となり、その結果、第2ユニット20の着脱が可能となる。
図10は、第2ユニット20が第1ユニット10から分離した状態を示す図である。本実施形態において、支持部材122は、第2ユニット20(ガイド部材25)を着脱可能に支持する。したがって、図10に示すように、第2ユニット20を第1ユニット10から容易に分離することができる。換言すると、第2ユニット20を浴室環境調整装置100から容易に取り外すことができる。
図1及び図2を参照して説明したように、送風装置210(図2)は、パネル101の吸込み口103(図1)から浴室の空気を吸い込む。この結果、送風装置210(図2)からの送風により、収容部21に収容されている液体(水L又は除菌液)中に、外部からの塵や埃が取り込まれやすい。また、水Lが水道水である場合、収容部21に水道水のスケールが溜まる可能性がある。したがって、衛生面から、第2ユニット20の内側を定期的に洗浄する必要がある。本実施形態によれば、第2ユニット20を第1ユニット10から分離することができるため、第2ユニット20の内側を容易に洗浄することができる。
更に、除菌液の除菌成分として銀イオンを用いる場合、銀イオンが還元凝集してコロイド化することにより、超音波発生素子23の周りを中心に銀コロイドによる黒ずみが発生するおそれがある。銀コロイドは、超音波発生素子23の動作不良を引き起こす可能性があるため、収容部21の内側を定期的に洗浄して、銀コロイドを取り除く必要がある。本実施形態によれば、第2ユニット20を第1ユニット10から分離することができるため、収容部21の内側を容易に洗浄することができる。
また、本実施形態では、電極対22の陽極から銀イオンが溶出する。このため、除菌液散布装置1の使用期間に応じて陽極(電極)が小さくなる。したがって、電極対22を定期的に交換する必要がある。本実施形態では、電極対22は収容部21に設けられている。また、第2ユニット20を第1ユニット10から分離することができる。したがって、電極対22を容易に交換することができる。
なお、ガイド部材25及び支持部材122が共に、弾性を有する材料によって形成されることが好ましい。ガイド部材25及び支持部材122が共に弾性を有することにより、第2ユニット20を第1ユニット10からより容易に分離することができる。また、第1ユニット10から第2ユニット20を取り外す際には、供給管13から水が垂れてこないように、水栓14を閉じることが好ましい。
続いて図11を参照して、浴室環境調整装置100について更に説明する。図11は、実施形態1に係る浴室環境調整装置100のブロック図である。図11に示すように、浴室環境調整装置100は、操作部30、及び第1電源装置41〜第4電源装置44を更に備える。
操作部30は、ユーザーの操作を受け付ける。操作部30は、ユーザーの操作に応じた信号を制御装置220に送信する。操作部30は、例えば、浴室の壁面、又は浴室に隣接する脱衣所の壁面に設置される。
本実施形態において、操作部30は、暖房ボタン31、浴室乾燥ボタン32、ミストサウナボタン33、除菌ボタン34、停止ボタン35、及びディスプレー36を備える。また、操作部30は、プロセッサ、半導体メモリー及びインターフェース回路を備える。プロセッサは、例えば、CPU又はMPUである。操作部30は、半導体メモリーとして、例えば、RAM及びROMを備える。プロセッサは、半導体メモリーに記憶された制御プログラム(コンピュータプログラム)に従って、各種の処理を実行する。インターフェース回路は、操作部30と制御装置220との間の通信を実行する。なお、制御装置220も、制御装置220と操作部30との間の通信を実行するインターフェース回路を備えている。
暖房ボタン31は、暖房動作(暖房運転)の開始を指示するボタンである。すなわち、ユーザーが暖房ボタン31を押下すると、操作部30は、暖房動作の開始を指示する信号を制御装置220に送信する。制御装置220が暖房動作の開始を指示する信号を受信すると、浴室環境調整装置100は、暖房動作(暖房運転)を実行する。
浴室乾燥ボタン32は、乾燥動作(乾燥運転)の開始を指示するボタンである。すなわち、ユーザーが浴室乾燥ボタン32を押下すると、操作部30は、乾燥動作の開始を指示する信号を制御装置220に送信する。制御装置220が乾燥動作の開始を指示する信号を受信すると、浴室環境調整装置100は、乾燥動作(乾燥運転)を実行する。
ミストサウナボタン33は、ミストサウナ動作(ミストサウナ運転)の開始を指示するボタンである。すなわち、ユーザーがミストサウナボタン33を押下すると、操作部30は、ミストサウナ動作の開始を指示する信号を制御装置220に送信する。制御装置220がミストサウナ動作の開始を指示する信号を受信すると、浴室環境調整装置100は、ミストサウナ動作(ミストサウナ運転)を実行する。
除菌ボタン34は、除菌動作の開始を指示するボタンである。すなわち、ユーザーが除菌ボタン34を押下すると、操作部30は、除菌動作の開始を指示する信号を制御装置220に送信する。制御装置220が除菌動作の開始を指示する信号を受信すると、除菌液散布装置1は、所定の期間、除菌動作を実行する。
停止ボタン35は、各種の運転動作の停止を指示するボタンである。例えば暖房運転中にユーザーが停止ボタン35を押下すると、操作部30は、暖房動作(暖房運転)の停止を指示する信号を制御装置220に送信する。制御装置220が暖房動作の停止を指示する信号を受信すると、浴室環境調整装置100は、暖房動作(暖房運転)を停止する。また、除菌動作中にユーザーが停止ボタン35を押下すると、操作部30は、除菌動作の停止を指示する信号を制御装置220に送信する。制御装置220が除菌動作の停止を指示する信号を受信すると、除菌液散布装置1は、除菌動作を開始してから所定の期間が経過する前であっても、除菌動作を停止する。
ディスプレー36は、プロセッサによって制御されて、各種の情報を表示する。例えば、ディスプレー36は、現在実行中の運転動作を示すメッセージを表示する。また例えば、ディスプレー36は、除菌動作が開始してから経過した時間、又は、除菌動作が終了するまでの残り時間を表示する。
本実施形態において、制御装置220は、除菌動作の開始を指示する信号を操作部30から受信すると、除菌動作が実行されるように、第1電源装置41〜第4電源装置44の動作を制御する。
第1電源装置41は、制御装置220によって制御されて、電極対22を通電させる電圧を生成する。詳しくは、制御装置220は、銀イオンの濃度が所定の濃度となるまで電極対22が通電するように、第1電源装置41を制御する。
第2電源装置42は、制御装置220によって制御されて、超音波発生素子23を駆動させる電圧を生成する。この結果、超音波発生素子23から超音波が発生する。
第3電源装置43は、制御装置220によって制御されて、ファンモータ212を駆動させる電圧を生成する。この結果、図2を参照して説明した回転ファン211が回転して、風が発生する。なお、制御装置220は、除菌動作中において、ファンモータ212の回転数を周期的に変化させて、送風装置210(図2)の送風量を周期的に変化させることが好ましい。送風装置210(図2)の送風量を変化させることで、除菌液の霧の飛散距離を変化させて、パネル101、天井面SS、及び壁面WSに、より均一に除菌液を付着させることができる。
第4電源装置44は、制御装置220によって制御されて、調整弁15を駆動させる電圧を生成する。詳しくは、制御装置220は、水位センサー24の出力に基づき、除菌液の水位が所定の水位となるように第4電源装置44を制御する。具体的には、除菌動作によって除菌液の水位が下がると、制御装置220は、調整弁15を開く。この結果、図6を参照して説明したように、収容部21に供給管13から水が供給される。また、制御装置220は、除菌液の水位が所定の水位まで上昇すると、調整弁15を閉じる。
続いて図11及び図12を参照して、制御装置220が実行する処理の流れについて説明する。図12は、実施形態1に係る制御装置220が実行する処理を示すフローチャートである。詳しくは、図12は、除菌動作時に制御装置220が実行する処理の流れを示す。制御装置220は、除菌動作の開始を指示する信号を操作部30から受信すると、図12に示す処理を開始する。
図12に示すように、制御装置220は、除菌動作の開始を指示する信号を受信すると、まず、銀イオンの濃度が所定の濃度となるように電極対22を通電させる(ステップS1)。
制御装置220は、電極対22を通電させた後、超音波発生素子23から超音波を発生させる(ステップS2)。また、制御装置220は、ファンモータ212を駆動して、除菌液の霧を送風する風を発生させる(ステップS2)。この結果、図5及び図6を参照して説明した送出口1aから除菌液の霧が送出される。
制御装置220は、除菌液の霧の送出を開始すると、水位センサー24の出力に基づいて、除菌液の水位が所定の水位であるか否かを判定する(ステップS3)。
制御装置220は、除菌液の水位が所定の水位であると判定すると(ステップS3のYes)、除菌動作の開始を指示する信号を受信してから所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS4)。
一方、制御装置220は、除菌液の水位が所定の水位でないと判定すると(ステップS3のNo)、除菌液の水位が所定の水位となるように調整弁15を駆動する(ステップS5)。換言すると、制御装置220は、図6を参照して説明したように、供給管13から収容部21に水を供給して、除菌液の水位を所定の水位まで上昇させる。
制御装置220は、除菌液の水位が所定の水位まで上昇すると、調整弁15を閉じた後、銀イオンの濃度が所定の濃度となるように電極対22を通電させる(ステップS6)。制御装置220は、電極対22を通電させた後、除菌動作の開始を指示する信号を受信してから所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS4)。
制御装置220が、所定期間が経過していないと判定すると(ステップS4のNo)、処理はステップS3の処理に戻る。一方、制御装置220が、所定期間が経過していると判定すると(ステップS4のYes)、図12に示す処理が終了する。
以上、図11及び図12を参照して、制御装置220が実行する処理の流れについて説明した。図12に示す処理によれば、除菌液における銀イオンの濃度を所定の濃度に維持して、除菌液を浴室に散布することができる。
続いて図11及び図13を参照して、制御装置220が実行する他の処理の流れについて説明する。図13は、実施形態1に係る制御装置220が実行する処理の他例を示すフローチャートである。詳しくは、図13は、除菌動作時に制御装置220が実行する処理の他例を示す。制御装置220は、除菌動作の開始を指示する信号を操作部30から受信すると、図13に示す処理を開始する。以下、図12に示す処理と異なる点について説明する。
図13に示すように、制御装置220は、除菌液の水位が所定の水位であると判定すると(ステップS3のYes)、除菌動作の開始を指示する信号を受信してから第1所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS11)。
また、制御装置220は、調整弁15を駆動して除菌液の水位を所定の水位に戻すと(ステップS5)、除菌動作の開始を指示する信号を受信してから第2所定期間が経過したか否かを判定する(ステップS12)。第2所定期間は、第1所定期間よりも短い期間である。
制御装置220は、第2所定期間が経過していないと判定すると(ステップS12のNo)、銀イオンの濃度が所定の濃度となるように電極対22を通電させる(ステップS6)。一方、制御装置220は、第2所定期間が経過していると判定すると(ステップS12のYes)、電極対22を通電させない。したがって、第2所定期間が経過すると、供給管13から収容部21に水が供給される度に、銀イオンの濃度が低下する。
本実施形態において、第2所定期間は、第1所定期間が経過する前に、収容部21に収容されている液体が除菌液から通常水Lに戻るように設定される。したがって、第1所定期間が経過する前に、超音波発生素子23は、超音波振動を水Lに与えて水の霧を発生させ、送風装置210(図2)は水Lの霧を送風する。
以上、図11及び図13を参照して、制御装置220が実行する他の処理の流れについて説明した。図13に示す処理によれば、パネル101、天井面SS、及び壁面WSに除菌液を付着させた後に、パネル101、天井面SS、及び壁面WSに水を付着させて、銀イオンによる除菌効果を長時間維持させることができる。詳しくは、除菌液が乾燥すると、銀コロイドが析出する。銀コロイドは、カビや一般細菌に対する除菌効果が小さい。したがって、パネル101、天井面SS、及び壁面WSに付着した銀イオンによる除菌効果を長時間維持するためには、除菌液の乾燥を防ぐ必要がある。これに対し、図13に示す処理によれば、パネル101、天井面SS、及び壁面WSに付着した除菌液の乾燥を防ぐことができる。よって、パネル101、天井面SS、及び壁面WSに付着した銀イオンによる除菌効果を長時間維持させることができる。
更に、除菌液が乾燥して銀コロイドが析出すると、パネル101、天井面SS、及び壁面WSに銀コロイドによる黒ずみが発生し、外観が悪くなる。これに対し、図13に示す処理によれば、パネル101、天井面SS、及び壁面WSに付着した除菌液の乾燥を防ぐことができる。よって、黒ずみの発生を抑制することができる。
なお、図13に示す処理では除菌液の散布に続けて通常水が散布されたが、除菌液の散布が終了してから一定期間経過後に通常水を散布してもよい。この場合、除菌液が乾燥して銀コロイドが析出しても、銀コロイドを溶解させて銀イオンを生成することができる。また、黒ずみが発生しても、銀コロイドを溶解させることで、黒ずみを目立ちにくくすることができる。
続いて図14(a)及び図14(b)を参照して、電極対22の通電時間について説明する。図14(a)は、銀イオン濃度の時間変化を示すグラフである。図14(b)は、銀イオンの除菌効果を示すグラフである。
図14(a)において、縦軸は銀イオン濃度を示し、横軸は経過時間を示す。詳しくは、図14(a)は、収容部21にpH7.6、硬度45mg/Lの水道水を100ml収容し、電極対22にDC5Vの電圧を印加して測定した銀イオン濃度を示す。なお、電極対22を構成する各電極のプレートサイズは5mm×30mm(厚さ0.3mm)とした。また、電極間距離は3mmとした。図14(a)に示すように、銀イオン濃度は、経過時間3分で500ppbに達した。また、経過時間5分で、銀イオン濃度は1000ppb以上となった。
図14(b)において、縦軸は除菌率を示し、横軸は銀イオン濃度を示す。また、図14(b)において、×印のグラフは黄色ブドウ球菌の除菌率を示し、黒丸のグラフは黒カビの除菌率を示す。図14(b)に示すように、一般細菌(例えば、黄色ブドウ球菌)は、濃度50ppb以上100ppb以下の銀イオンによって90%以上除菌することができる。また、黒カビ(クラドスポリウム)は、濃度400ppb以上500ppb以下の銀イオンによって90%以上除菌することができる。
したがって、電極対22を3分程度通電させることにより、一般細菌やカビの除菌が可能な銀イオンを溶出させることができる。
以上、実施形態1について説明した。実施形態1によれば、特定の範囲に偏ることなく、浴室の天井面SSや壁面WSに均一に除菌液を付着させることができる。また、浴室環境調整装置100のパネル101に均一に除菌液を付着させることができる。
なお、本実施形態において、ガイド面251は傾斜面であったが、ガイド面251は水平面を含んでもよい。例えば、ガイド面251は、パネル101又は天井面SSと平行な水平面を含み得る。この場合、除菌液の霧は、ガイド面251から水平方向へ送出されて、パネル101及び天井面SSに沿って流れる。
また、本実施形態において、除菌液散布装置1は4つのL字状の送出口1aを有したが、送出口1aの数や形状は特に限定されない。図15(a)は、実施形態1に係る除菌液散布装置1の変形例を示す図である。
図15(a)に示すように、除菌液散布装置1は、複数の円形状の送出口1aを有してもよい。具体的には、図15(a)に示す除菌液散布装置1において、複数の円形状の送出口1aは、支持体12の本体部121の周りに、周方向に沿って配置される。また、支持体12は、図5及び図6を参照して説明した複数の支持部材122に替えて、ガイド部材25(第2ユニット20)を支持する鍔部124を備える。複数の円形状の送出口1aは、鍔部124に形成される。なお、図15(a)に示す除菌液散布装置1において、除菌液の霧は、送出口1aから上方に送出される場合がある。例えば、送出口1aが鍔部124の外縁から遠い場合、除菌液の霧が上方に送出される場合がある。
また、本実施形態において、ガイド部材25(第2ユニット20)の外形は平面視矩形状であったが、ガイド部材25(第2ユニット20)の外形形状は特に限定されない。図15(b)は、実施形態1に係る除菌液散布装置1の他の変形例を示す図である。図15(b)に示すように、ガイド部材25(第2ユニット20)の外形は平面視円形状であってもよい。なお、ガイド部材25の外形が円形状である場合、ガイド部材25の内側面と、支持体12の鍔部124の外周面とに、互い対応するねじ溝を形成してもよい。すなわち、第2ユニット20を回転させて、支持体12の鍔部124にガイド部材25を支持させてもよい。
また、本実施形態において、支持体12の本体部121は平面視矩形状であったが、本体部121の外形形状は特に限定されない。例えば図15(b)に示すように、本体部121の外形は平面視円形状であってもよい。
[実施形態2]
続いて図16〜図25を参照して本発明の実施形態2について説明する。但し、実施形態1と異なる事項を説明し、実施形態1と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態2は、浴室環境調整装置100が吸込み口パネル350(霧案内面部材)を備える点で、実施形態1と異なる。
図16は、実施形態2に係る浴室環境調整装置100の底面図である。図16に示すように、浴室環境調整装置100は吸込み口パネル350を備える。吸込み口パネル350は、吸込み口103の下方(底面側)に配置されて、吸込み口103を覆う。詳しくは、吸込み口パネル350は、底面側から見て吸込み口103よりも広い面積を有し、吸込み口103全体を覆うように配置される。
続いて図17を参照して、吸込み口パネル350について更に説明する。図17は、実施形態2に係る浴室環境調整装置100の斜視図である。詳しくは、図17は、浴室環境調整装置100を底面側から見た斜視図を示す。
図17に示すように、吸込み口パネル350は、下方に突出する凸形状を有し、吸込み口103と吸込み口パネル350との間には空間(隙間)が形成される。
具体的には、吸込み口パネル350は、除菌液散布装置1に近い側の第1端部351と、除菌液散布装置1から遠い側の第2端部352とを有する。詳しくは、第1端部351は、吹出し口104、105に近い側の端部であり、第2端部352は、吹出し口104、105から遠い側の端部である。本実施形態において、第1端部351及び第2端部352は、パネル101と連接する。
また、吸込み口パネル350は、互いに対向する第3端部353及び第4端部354を有する。詳しくは、第3端部353及び第4端部354は、第1端部351と第2端部352とが対向する方向に直交する方向において対向する。第3端部353及び第4端部354は、パネル101と接続せず、第3端部353及び第4端部354とパネル101との間には開口Hが形成される。
図2を参照して説明した回転ファン211が回転すると、吸込み口103と吸込み口パネル350との間の空間から吸込み口103に空気が吸い込まれる。また、開口Hを介して、吸込み口103と吸込み口パネル350との間の空間に浴室空間から空気が吸い込まれる。
続いて図18を参照して吸込み口パネル350を更に説明する。図18は、実施形態2に係る浴室環境調整装置100の側面図である。図18に示すように、側面から見た吸込み口パネル350は曲面形状を有し、第1端部351及び第2端部352はパネル101と滑らかに連接する。詳しくは、第1端部351及び第2端部352は、側面から見て凹形状を有する。この結果、第1端部351及び第2端部352がパネル101と滑らかに連接する。
また、吸込み口パネル350のうち、第1端部351と第2端部352との間の中央部分は、側面から見て凸形状を有する。本実施形態おいて、中央部分は、第1端部351及び第2端部352と滑らかに連接する。したがって、側面から見た吸込み口パネル350は、滑らかな曲面形状を有する。
続いて図19を参照して、実施形態2に係る除菌液の霧の流れについて説明する。図19は、実施形態2に係る除菌液の霧の流れを示す図である。なお、矢印D11は、除菌液の霧が流れる方向を示す。
図19に示すように、除菌液の霧は、除菌液散布装置1からパネル101に向けて吹き出され、パネル101に沿って流れる。風の基本的性質として、面に沿って流れる風は、面が急激に変化しない限り、極力その面に沿って流れ続けるという性質を有する。例えば、面に沿って流れる風は、途中で面が途切れるなどしない限り、極力その面に沿って流れ続ける。
本実施形態において、吸込み口パネル350は、図18を参照して説明したように、滑らかな曲面形状を有する。また、吸込み口パネル350の第1端部351及び第2端部352は、パネル101と滑らかに連接する。したがって、除菌液散布装置1からパネル101に向けて吹き出された除菌液の霧のうち、吸込み口パネル350側に送られた霧は、吸込み口パネル350の第1端部351に到達した後、吸込み口パネル350に沿って流れ、吸込み口パネル350の第2端部352に到達した後、再度パネル101に沿って流れる。
以上、図16〜図19を参照して本発明の実施形態2を説明した。本実施形態によれば、除菌液の霧が吸込み口103から浴室環境調整装置100の内部に吸い込まれることを抑制することができる。具体的には、実施形態1において説明した浴室環境調整装置100において、図2を参照して説明した送風装置210の送風量が比較的大きい場合、除菌液の霧が吸込み口103から浴室環境調整装置100の内部に吸い込まれるおそれがある。これに対し、本実施形態では、吸込み口103が吸込み口パネル350によって覆われているため、除菌液の霧が吸込み口103から浴室環境調整装置100の内部に吸い込まれることを抑制することができる。
また、除菌液の霧が吸込み口103から浴室環境調整装置100の内部に吸い込まれると、吸込み口103の底面を介して天井面SSへ到達する除菌液の霧の量が減少する。したがって、天井面SS全体を除菌することが困難になる。また、図7を参照して説明した浴室の壁面WSを除菌することが困難となる。これに対し、本実施形態によれば、除菌液の霧が吸込み口103から浴室環境調整装置100の内部に吸い込まれることを抑制できるため、天井面SS全体を除菌できる。また、図7を参照して説明した浴室の壁面WSを除菌することができる。
また、本実施形態において、吸込み口パネル350の第1端部351及び第2端部352は、パネル101と滑らかに連接する。したがって、除菌液の霧は、パネル101から吸込み口パネル350の第1端部351にわたって、抵抗なく滑らかに流れる。同様に、除菌液の霧は、吸込み口パネル350の第2端部352からパネル101にわたって、抵抗なく滑らかに流れる。また、吸込み口パネル350は、第1端部351から第2端部352にわたって滑らかな曲面形状を有する。したがって、吸込み口パネル350の表面を流れる除菌液の霧は、吸込み口パネル350から離れることなく、吸込み口パネル350に沿って流れる。
また、本実施形態によれば、吸込み口パネル350は、下方に突出する凸形状を有する。したがって、開口Hの面積を大きくすることができ、開口Hにおける空気の流れに対する抵抗の増大を抑制することができる。
なお、図17を参照して説明した開口Hは、吸込み口103から、より離れていることが好ましい。吸込み口103から開口Hが離れているほど、開口Hにおける空気の流れが、鉛直方向(吸込み口103に対して垂直な方向)に交差する方向から水平方向に近づき、吸込み口パネル350に沿って流れる除菌液の霧の流れが、開口Hにおける空気の流れの影響を受け難くなる。具体的には、吸込み口パネル350に沿って流れる除菌液の霧が、開口Hを介して、吸込み口103と吸込み口パネル350との間の空間に吸い込まれ難くなる。したがって、除菌液の霧が、吸込み口103から浴室環境調整装置100の内部に吸い込まれ難くなる。
続いて図20〜図24を参照して吸込み口パネル350の変形例を説明する。図20は、吸込み口パネル350の第1変形例を示す図である。図21は、吸込み口パネル350の第2変形例を示す図である。図22は、吸込み口パネル350の第3変形例を示す図である。図23は、吸込み口パネル350の第4変形例を示す図である。図24は、吸込み口パネル350の第5変形例を示す図である。
まず図20を参照して、吸込み口パネル350の第1変形例を説明する。図20に示すように、側面から見た吸込み口パネル350の曲面形状は、第1端部351から第2端部352にわたって凸形状であってもよい。例えば、側面から見た吸込み口パネル350の曲面形状は、楕円状であり得る。図20に示す吸込み口パネル350によれば、吸込み口パネル350に対して吸込み口103側へ押し込む力が作用しても、吸込み口パネル350が変形し難い。換言すると、吸込み口103側へ押し込む力に対する強度を向上させることができる。
続いて図21を参照して、吸込み口パネル350の第2変形例を説明する。図21に示すように、側面から見た吸込み口パネル350の曲面形状は、張出部355を有してもよい。張出部355は、吸込み口パネル350の他の部分よりも張出し量が大きい。換言すると、張出部355は、吸込み口パネル350のうち、パネル101の底面からの距離が最も大きい部分である。
張出部355は、第1端部351と第2端部352との間の中心位置Cよりも第1端部351側(除菌液散布装置1側)に位置する。この結果、除菌液の霧の流れの下流側ほど、吸込み口パネル350の曲率が小さくなる。
図21に示す吸込み口パネル350によれば、除菌液の霧の流れの下流側ほど、吸込み口パネル350の曲率が小さくなるため、除菌液の霧が、吸込み口パネル350から離れ難くなる。詳しくは、面に沿って流れる風のエネルギーは下流側ほど減衰する。このため、曲率が一定の曲面を流れる風の流れは、下流側ほど曲面から離れやすくなる。これに対し、風の流れの下流側ほど曲面の曲率が小さい場合、風のエネルギーが減衰しても、風の流れが曲面から離れ難くなる。
続いて図22を参照して、吸込み口パネル350の第3変形例を説明する。図22に示すように、吸込み口パネル350の第2端部352はパネル101と連接していなくてもよい。
なお、図22に示す吸込み口パネル350において、第2端部352は、吸込み口103から、より離れていることが好ましい。第2端部352が吸込み口103から離れているほど、除菌液の霧の流れが、吸込み口103に吸い込まれる空気の流れの影響を受け難くなり、除菌液の霧が、吸込み口パネル350の第2端部352から天井面SSに向かい易くなる。
また、第2端部352は、側面から見て凸形状の曲面を有することが好ましい。具体的には、第2端部352は、除菌液の霧の流れの下流側ほどパネル101に近づく曲面形状を有することが好ましい。第2端部352が凸形状の曲面を有することにより、除菌液の霧の流れを、第2端部352において天井面SS側に向けることができる。
続いて図23を参照して、吸込み口パネル350の第4変形例を説明する。図23に示すように、吸込み口パネル350は、複数の平面356と、複数の平面356を連接する折れ曲がり部357とを有してもよい。図23に示す吸込み口パネル350を側面から見た形状は、複数の平面356が折れ曲がり部357を介して連接する曲面形状である。
なお、吸込み口パネル350を滑らかな曲面形状にするために、吸込み口パネル350は、少なくとも3つの折れ曲がり部357を有することが好ましい。図23に示す吸込み口パネル350は5つの折れ曲がり部357を有する。
また、折れ曲がり部357を介して隣り合う平面356間の角度は、少なくとも150度以上であることが好ましく、160度以上であることがより好ましい。隣り合う平面356間の角度が150度以上であることにより、除菌液の霧の流れが吸込み口パネル350の表面から離れ難くなる。また、隣り合う平面356間の角度が160度以上であることにより、除菌液の霧の流れが吸込み口パネル350の表面から、より離れ難くなる。
続いて図24を参照して、吸込み口パネル350の第5変形例を説明する。図24に示すように、吸込み口パネル350は、3つの平面356と、2つの折れ曲がり部357とを有してもよい。この場合、3つの平面356のうちの1つがパネル101に対し略平行に配置されることにより、除菌液の霧の流れが吸込み口パネル350の表面から離れ難くなる。
続いて図25を参照して、実施形態2に係る浴室環境調整装置100の変形例を説明する。図25は、実施形態2に係る浴室環境調整装置100の変形例を示す図である。
図25に示す吸込み口パネル350は、図18及び図20〜図24に示す吸込み口パネル350と比べて、パネル101からの突出量が小さい。換言すると、吸込み口パネル350は、パネル101からの高さが低い。したがって、浴室環境調整装置100の美観をより高めることができる。
なお、吸込み口パネル350のパネル101からの高さを低くする場合、図25に示すように、側面から見た吸込み口103の形状を凹形状とすることが好ましい。吸込み口103の形状を凹形状とすることにより、吸込み口パネル350と吸込み口103との間の空間(隙間)の減少を抑制して、空気の吸込み量の低減を抑制することができる。
[実施形態3]
続いて図26を参照して本発明の実施形態3について説明する。但し、実施形態1、2と異なる事項を説明し、実施形態1、2と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態3は、電極対22の位置が実施形態1、2と異なる。
図26は、実施形態3に係る除菌液散布装置1の断面図である。図26に示すように、第2ユニット20は、収容部21の内側面に接続する支持部材26を備える。支持部材26は、電極対22を支持する。詳しくは、支持部材26は、超音波発生素子23の直上に電極対22が位置するように、電極対22を支持する。超音波発生素子23の直上に電極対22が位置することにより、電極対22を構成する2つの電極間の除菌液に超音波振動を与えることができる。
以上、実施形態3について説明した。実施形態3によれば、2つの電極間の除菌液に超音波振動を与えることができる。したがって、2つの電極間の除菌液を揺動させて、銀コロイドが電極に付着することを抑制できる。
[実施形態4]
続いて図27及び図28を参照して本発明の実施形態4について説明する。但し、実施形態1〜3と異なる事項を説明し、実施形態1〜3と同じ事項についての説明は割愛する。実施形態4は、除菌成分が実施形態1〜3と異なる。具体的には、実施形態4に係る除菌成分は、次亜塩素酸ナトリウムである。
図27は、実施形態4に係る除菌液散布装置1の正面図である。図27に示すように、実施形態4において、支持体12の本体部121は、食塩の投入口123を有する。具体的には、投入口123は、本体部121の壁部121bを貫通する貫通孔である。ユーザーが投入口123から食塩を投入すると、食塩は、収容部21に落下する。なお、投入する食塩は、投入口123から投入しやすい形状を有する塊物であることが好ましい。例えば、食塩は、岩塩や食塩ペレットであることが好ましい。
図28は、実施形態4に係る除菌液散布装置1の断面図である。本実施形態において、電極対22は、2つの白金電極を含む。図27を参照して説明したように、ユーザーが投入口123から食塩を投入すると、食塩は収容部21に落下して、水L中において溶ける。食塩が水L中に溶存(溶解)している状態で電極対22を通電すると、塩素系の除菌成分が生成される。詳しくは、電極対22を通電して電気分解を行うことにより、次亜塩素酸ナトリウム水が生成される。
続いて図11、図27及び図28を参照して、実施形態4に係る除菌液散布装置1の動作について説明する。ユーザーは、除菌動作の開始前に投入口123から所定の量の食塩を投入する。その後、ユーザーは、操作部30の除菌ボタン34を押下して、除菌液散布装置1に除菌動作を実行させる。
制御装置220は、除菌動作の開始を指示する信号を操作部30から受信すると、調整弁15を駆動して、収容部21内に所定量の原水Lを注水し、食塩を溶解させる。なお、食塩の添加量は、0.1重量%以上5重量%以下が望ましい。
制御装置220は、収容部21内に所定量の原水Lを注水すると、電極対22を通電させる。この結果、収容部21内において電気分解が行われる。例えば、電極対22を構成する各電極に、直径1mm、長さ30mmの白金コートチタン電極を用い、電極間距離を3mmとし、1gの食塩を収容部21内に投入するとともに100mlの原水Lを収容部21内に注水した場合、換言すると、食塩の添加量が1重量%である場合、電極対22にDC5Vの電圧を印加すると、150mA以上170mA以下の電流が電極間を流れて電気分解が行われ、次亜塩素酸の濃度が増加し、1分程度の電気分解で約10ppmの次亜塩素酸ナトリウムを生成することができる。
詳しくは、電極対22の陽極において水素イオン(H+)が生成される。また、酸素ガスや塩素ガスが発生する(式(1)及び式(2))。
H2O→(1/2)O2↑+2H++2e-・・・式(1)
2Cl→Cl2+2e-・・・式(2)
塩素ガスは水に容易に溶け、式(3)及び式(4)に示すように、水中において次亜塩素酸及び次亜塩素酸イオンに変化する。
したがって、電気分解を行うことにより、次亜塩素酸ナトリウムの濃度を増加させた除菌水を生成することができる。なお、次亜塩素酸ナトリウムの濃度は、有効塩素濃度5ppm以上50ppm未満であることが望ましい。有効塩素濃度が5ppm以上であることが望ましいのは、カビ等の有胞子菌を遊離状態で除菌できる最低濃度が有効塩素濃度5ppmであるためである。また、有効塩素濃度が50ppm未満であることが望ましいのは、有効塩素濃度が50ppm以上になると、除菌液の霧から塩素臭を感じやすくなるためである。
制御装置220は、電極対22を通電させた後、実施形態1において説明したように、超音波発生素子23から超音波を発生させる。また、制御装置220は、ファンモータ212を駆動して、除菌液の霧を送風する風を発生させる。この結果、送出口1aから除菌液の霧が送出される。
以上、実施形態4について説明した。本実施形態によれば、次亜塩素酸水を超音波素子によって霧化し、送風装置210(図2)からの送風により、次亜塩素酸水の霧を、ガイド面251を介して送出口1aから送出することができる。したがって、実施形態1〜3と同様に、特定の範囲に偏ることなく、パネル101、天井面SS、及び壁面WSに均一に除菌液を付着させることができる。
なお、本実施形態では、投入口123から食塩を投入する形態について説明したが、実施形態1において説明した送出口1aを介して食塩を投入してもよい。
以上、本発明の実施形態について図面を参照しながら説明した。本実施形態によれば、浴室環境調整装置100の送風装置210(図2)を利用して、除菌液の霧を送風することができる。換言すると、送風装置210において発生させた風を除菌液の霧の送風に用いるとともに除菌液の霧の送風以外の用途にも切り替えることができる。また、本実施形態によれば、除菌液の霧が吸込み口103(吸込開口)から吸い込まれることを抑制できる。なお、本発明は、上記の実施形態に限られるものではなく、その要旨を逸脱しない範囲で種々の態様において実施することが可能である。
例えば、本発明による実施形態において、浴室環境調整装置100はミストサウナ付きの浴室暖房乾燥装置であったが、浴室環境調整装置100は、浴室暖房乾燥装置、浴室暖房装置、又は浴室乾燥装置であってもよい。
また、本発明による実施形態では、浴室環境調整装置100が浴室の天井部に設置されたが、浴室環境調整装置100は、浴室の壁面部に設置されてもよい。例えば、浴室環境調整装置100は、壁面部の上部に設置され得る。
また、本発明による実施形態では、ガイド面251が浴室の天井面SSへ除菌液の霧を導いたが、ガイド面251は、浴室の壁面WSに除菌液の霧を導いてもよい。
また、本発明による実施形態では、水位センサー24としてフロートスイッチを例示したが、水位センサー24は、除菌液の水位を検知できる限り、特に限定されない。例えば、水位センサー24として、測距センサー、又は重量センサーが用いられてもよい。
また、本発明による実施形態では、電極対22は第2ユニット20に設けられたが、例えば図29に示すように、電極対22は第1ユニット10に設けられてもよい。図29は、他の実施形態に係る除菌液散布装置1の断面図である。図29に示す除菌液散布装置1において、第1ユニット10は、電極対22を支持する支持部材16を備える。支持部材16は、第1ユニット10から突出して、電極対22を水L又は除菌液の中に浸漬させる。
また、本発明による実施形態では、ガイド面251が平坦な傾斜面であったが、ガイド面251は、例えば図30に示すように曲面を含んでもよい。図30は、更なる他の実施形態に係る除菌液散布装置1の断面図である。
図30に示す除菌液散布装置1において、収容部21は、内側に膨らむ側壁を備え、この側壁がガイド部材25として機能する。換言すると、収容部21の側壁の内側面が、ガイド面251として機能する。なお、図30に示す除菌液散布装置1において、支持部材122は、収容部21を着脱可能に支持する。
また、本発明による実施形態では、ガイド面251が傾斜面であったが、ガイド面251は鉛直面を含んでもよい。例えば、浴室環境調整装置100が浴室の壁面部に設置される場合、ガイド面251は浴室の壁面WSと平行な鉛直面を含み得る。この場合、除菌液の霧は、ガイド面251から上方向へ送出されて、浴室の壁面WSに沿って流れる。
また、図4、図6、図9、図26、図28〜図30を参照して上述した説明では、除菌液散布装置1が除菌液の霧の流れる方向を導くガイド面251を備えていたが、除菌液散布装置1はガイド面251を備えなくてもよい。例えば、収容部21が、鉛直方向に立設し且つ上端がパネル101と対向する側壁を備え、除菌液の霧が、収容部21の上端とパネル101との間の隙間から送出されてもよい。
また、図4、図6、図9、図26、図28〜図30を参照して上述した説明では、ガイド部材25又は収容部21の内側面にガイド面251が形成されたが、例えば図31に示すように、収容部21の外側面にガイド面251が形成されてもよい。図31に示す除菌液散布装置1は、収容部21と、電極対22と、超音波発生素子23と、水位センサー24とを備える。例えば除菌液散布装置1は、パネル101のうち可動風向板102の以外の箇所で支持される。
収容部21は、溶媒を収容する。本実施形態において溶媒は水Lである。収容部21は、上面が開放された箱形状を有する。電極対22は、溶媒(水L)に浸漬される。本実施形態において、電極対22は、収容部21の床面に配置される。電極対22に電圧が印加されることにより、溶媒(水L)の中で除菌成分が生成される。この結果、溶媒(水L)と除菌成分とが混合された除菌液が収容部21内で生成される。換言すると、収容部21は除菌液を収容する。
図4、図6、図9、図26、図28〜図30に示した除菌液散布装置1とは異なり、本実施形態の除菌液散布装置1において、ガイド面251は収容部21の外側面に形成されている。収容部21に収容されている除菌液の液面に送風された風は、除菌液に近づいた後、パネル101の内側に戻り、収容部21の外側面(ガイド面251)に沿って流れて、吹出し口104からパネル101の外部に広がる。
また、図4、図6、図9、図26、図28〜図31を参照して上述した説明では、除菌液散布装置1は超音波発生素子23を備えていたが、本発明はこれに限定されない。除菌液散布装置1は超音波発生素子23を備えなくてもよい。
図32(a)は、浴室環境調整装置100の風路を示す図である。除菌液散布装置1は平板部21Aを備える。例えば平板部21Aは、パネル101のうち可動風向板102の以外の箇所で支持される。
供給管13の先端にはスプレーノズル13Aが設けられている。スプレーノズル13Aは、平板部21Aの上に配置される。また、供給管13には、調整弁15が設けられるとともに、調整弁15の上流側に銀イオン発生部15Aが設けられている。銀イオン発生部15Aは、供給管13を流れる水L中に銀イオンを発生させる。この結果、銀イオン発生部15Aにおいて除菌液が生成され、供給管13からスプレーノズル13Aに除菌液が供給される。スプレーノズル13Aは、供給管13から供給された除菌液を霧状にして噴出する。
図32(b)は、除菌液散布装置1の上面図である。図32(b)に示すように、複数のスプレーノズル13Aが、等間隔に複数の方向に向くように配置されることが好ましい。複数のスプレーノズル13Aが、等間隔に複数の方向に向くように配置されることにより、除菌液散布装置1を中心として除菌液の霧を除菌液散布装置1から放射状に送出することができる。換言すると、除菌液の霧が特定の方向に偏って送出されることを抑制することができる。したがって、除菌液の霧を特定の方向に偏ることなく送出して、より広い範囲を除菌することができる。
本願は、更に以下の付記を開示する。なお、以下の付記は、本発明を限定するものではない。
[付記1]
風を発生させる風発生装置と、
前記風を送出する第1吹出開口と、空気を取り込む吸込開口とを有する外装部材と、
前記第1吹出開口に対応して配置され、除菌液の霧を発生させる霧発生装置と、
前記吸込開口を覆う霧案内面部材と
を備え、
前記第1吹出開口に向かう前記風によって、前記除菌液の霧が送風され、送風された前記除菌液の霧は、少なくとも前記霧案内面部材へ向けて流れ、
前記霧案内面部材は、前記霧発生装置に近い側の第1端部と、前記霧発生装置から遠い側の第2端部とを有し、
前記第1端部と前記第2端部とのうち、少なくとも前記第1端部が前記外装部材と連接する、浴室環境調整装置。
[付記2]
送風された前記除菌液の霧は、前記霧発生装置から前記外装部材に向けて吹き出される、付記1に記載の浴室環境調整装置。
[付記3]
前記霧案内面部材の形状は、側面から見て、曲面形状、もしくは複数の平面が折れ曲がり部を介して連接する形状である、付記1又は付記2に記載の浴室環境調整装置。
[付記4]
前記霧案内面部材は、底面側から見て前記吸込開口よりも広い面積を有する、付記1から付記3のいずれか1つに記載の浴室環境調整装置。
[付記5]
前記外装部材は、前記風を送出する第2吹出開口を更に有し、
前記浴室環境調整装置は、前記第2吹出開口に対して開閉自在であり、閉状態の際に前記第2吹出開口を覆う開閉部材を備え、
前記開閉部材が閉状態の際に前記第1吹出開口へ向かう前記風によって、前記除菌液の霧が送風される、付記1から付記4のいずれか1つに記載の浴室環境調整装置。
[付記6]
前記霧発生装置は、前記除菌液の霧を、水平方向、又は斜め上方向に送るガイド面を備え、
前記ガイド面は、前記外装部材の外側に配置され、
前記ガイド面と前記外装部材との間に、前記除菌液の霧が流れ出る隙間が形成される、付記1から付記5のいずれか1つに記載の浴室環境調整装置。
[付記7]
前記霧発生装置は、
前記ガイド面を形成するガイド部材と、
前記ガイド部材を着脱可能に支持する支持部と
を備える、付記6に記載の浴室環境調整装置。
[付記8]
前記霧発生装置は、
溶媒を収容する収容部と、
前記溶媒に浸漬された電極対と
を備え、
前記除菌液は、前記溶媒と、前記溶媒に混合された除菌成分とを含み、
前記電極対に電圧が印加されることにより、前記溶媒内に前記除菌成分が生成される、付記1から付記7のいずれか1つに記載の浴室環境調整装置。
[付記9]
前記霧発生装置は、前記除菌液に超音波振動を与えて前記除菌液の霧を発生させる超音波発生素子を備える、付記8に記載の浴室環境調整装置。
[付記10]
前記電極対は、2つの電極を含み、
前記超音波発生素子は、前記2つの電極間の前記除菌液に前記超音波振動を与える、付記9に記載の浴室環境調整装置。
[付記11]
前記超音波発生素子は、超音波振動を水に与えて、前記水の霧を発生させ、
前記開閉部材が閉状態の際に前記第1吹出開口へ向かう前記風によって、前記水の霧が送風される、付記9又は付記10に記載の浴室環境調整装置。
[付記12]
前記風発生装置が発生させた前記風は、前記開閉部材が閉状態の際に、前記除菌液の液面に向かう、付記8から付記11のいずれか1つに記載の浴室環境調整装置。
[付記13]
前記除菌液は、銀イオン又は次亜塩素酸ナトリウムを含む、付記1から付記12のいずれか1つに記載の浴室環境調整装置。
[付記14]
前記霧発生装置は、
溶媒を収容する収容部と、
前記溶媒に浸漬された電極対と、
前記収容部を着脱可能に支持する支持部と
を備え、
前記除菌液は、前記溶媒と、前記溶媒に混合された除菌成分とを含み、
前記電極対に電圧が印加されることにより、前記溶媒内に前記除菌成分が生成される、付記1から付記6のいずれか1つに記載の浴室環境調整装置。
[付記15]
前記送風装置の送風量を変化させる制御装置を備える、付記1から付記14のいずれか1つに記載の浴室環境調整装置。
[付記16]
前記ガイド面は、傾斜面を含む、付記6に記載の浴室環境調整装置。
[付記17]
前記ガイド面は、環状である、付記6又は付記16に記載の浴室環境調整装置。
[付記18]
前記ガイド面は、曲面を含む、付記6、付記16、又は付記17に記載の浴室環境調整装置。