JP6883228B2 - 血液状態評価装置、血液状態評価システム、血液状態評価方法及びプログラム - Google Patents

血液状態評価装置、血液状態評価システム、血液状態評価方法及びプログラム Download PDF

Info

Publication number
JP6883228B2
JP6883228B2 JP2019218885A JP2019218885A JP6883228B2 JP 6883228 B2 JP6883228 B2 JP 6883228B2 JP 2019218885 A JP2019218885 A JP 2019218885A JP 2019218885 A JP2019218885 A JP 2019218885A JP 6883228 B2 JP6883228 B2 JP 6883228B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
blood
frequency
time
thrombosis
risk
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2019218885A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2020042042A (ja
Inventor
義人 林
義人 林
洋一 勝本
洋一 勝本
マルクオレル ブルン
マルクオレル ブルン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Sony Group Corp
Original Assignee
Sony Corp
Sony Group Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp, Sony Group Corp filed Critical Sony Corp
Publication of JP2020042042A publication Critical patent/JP2020042042A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6883228B2 publication Critical patent/JP6883228B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/50Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing
    • G01N33/86Chemical analysis of biological material, e.g. blood, urine; Testing involving biospecific ligand binding methods; Immunological testing involving blood coagulating time or factors, or their receptors
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N27/00Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means
    • G01N27/02Investigating or analysing materials by the use of electric, electrochemical, or magnetic means by investigating impedance
    • G01N27/026Dielectric impedance spectroscopy
    • GPHYSICS
    • G01MEASURING; TESTING
    • G01NINVESTIGATING OR ANALYSING MATERIALS BY DETERMINING THEIR CHEMICAL OR PHYSICAL PROPERTIES
    • G01N33/00Investigating or analysing materials by specific methods not covered by groups G01N1/00 - G01N31/00
    • G01N33/48Biological material, e.g. blood, urine; Haemocytometers
    • G01N33/483Physical analysis of biological material
    • G01N33/487Physical analysis of biological material of liquid biological material
    • G01N33/49Blood
    • G01N33/4905Determining clotting time of blood

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Biomedical Technology (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Immunology (AREA)
  • General Physics & Mathematics (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Analytical Chemistry (AREA)
  • Biochemistry (AREA)
  • Pathology (AREA)
  • Molecular Biology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Food Science & Technology (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Spectroscopy & Molecular Physics (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Electrochemistry (AREA)
  • Ecology (AREA)
  • Biophysics (AREA)
  • Microbiology (AREA)
  • Cell Biology (AREA)
  • Biotechnology (AREA)
  • Investigating Or Analyzing Materials By The Use Of Electric Means (AREA)
  • Investigating Or Analysing Biological Materials (AREA)

Description

本技術は、血液状態評価装置、血液状態評価システム、血液状態評価方法及びプログラムに関する。より詳しくは、電気特性の経時変化から血液の状態を評価する技術に関する。
血栓症のリスクを有する患者や健常者に対し、抗血小板凝集薬又は抗凝固薬を予防的に投薬することが行われている。血栓リスクを有する患者には、例えば、糖尿病、動脈硬化症、癌、心疾患及び呼吸器疾患などの患者や、周術期の患者、免疫抑制剤を服用中の患者などが含まれる。また、血栓リスクを有する健常者には、妊婦や高齢者が含まれる。抗血小板凝集薬にはアセチルサリチル酸などが、抗凝固薬にはワルファリンやヘパリン、活性化血液凝固第X因子(Factor Xa)阻害剤及びトロンビン直接阻害剤などが用いられている。
血栓症に対する抗血小板凝集薬又は抗凝固薬の予防的投与では、投薬量が過剰である場合に出血リスクが増大するという副作用がある。この副作用を防ぎつつ、十分な予防効果を得るためには、被投薬者の血液凝固能を適時に評価して、薬剤及び投薬量を適切に選択し、設定する投薬管理が重要となる。
投薬管理のための血液凝固能検査としては、国際標準化比プロトロンビン時間(Prothrombin Time-International Normalized Ratio:PT−INR)及び活性化部分トロンボプラスチン時間(Activated Partial Thromboplastin Time:APTT)などの手法がある。また、血小板凝集能検査としては、血液を遠心分離して得られる多血小板血漿(Platelet Rich Plasma:PRP)に血小板の凝集を誘発する物質を添加し、凝集に伴う透過光度又は吸光度の変化を測定することにより、凝集能の良否を判定する手法がある。
一方、静脈血栓塞栓症(VTE)の検査方法としては、主に、深部静脈血栓症(DVT)には超音波検査が用いられており、肺血栓塞栓症(PE)にはコンピュータ断層撮影(CT)などが用いられている。また、従来、バイオマーカーを測定することにより、人工膝関節置換術の副作用として起こる静脈血栓塞栓症(VTE)を予測しようとする研究についても報告されている(非特許文献1)。
H Watanabe, 他10名、"Predictive blood coagulation markers for early diagnosis of venous thromboembolism after total knee joint replacement"、Thrombosis Research、2011年、第128巻、p.137−143
しかしながら、PT−INR及びAPTTなどの従来の血液凝固能検査では、実質的には抗凝固薬の過剰投与による血液凝固能の低下に伴う出血リスクしか評価できず、血液凝固能の亢進に伴う血栓リスクの評価はできない。また、PRPを用いた既存の血小板凝集能検査は、遠心分離手順が必須となり、該手順中に血小板が活性化してしまうことにより正確な検査結果が得られず、操作も煩雑である。
一方、超音波検査やコンピュータ断層撮影などによる画像診断は、精度が高く確実であるため、確定診断が可能であるが、検査に手間がかかる。また、これらの画像診断は、基本的にできてしまった血栓を検出するものなので、血栓ができる前に、将来血栓が生じるかどうかの「リスク」を評価することはできない。更に、バイオマーカーを用いる手法は、D−dimerを用いた研究で、感度75%、特異度63%であり、e−XDPを用いた研究で、感度75%、特異度59%であり、感度及び特異度が十分ではない。
そこで、本開示は、簡便にかつ精度よく血栓症のリスクを評価することが可能な血液状態評価装置、血液状態評価システム、血液状態評価方法及びプログラムを提供することを主目的とする。
本発明者らは、血液凝固亢進度を簡便且つ正確に評価することができる手法として、血液凝固過程の誘電測定を行う方法を提案している(特開2010−181400号公報,特開2012−194087号公報)。この手法は、1組の電極対などからなるコンデンサー状の試料部に血液を充填し、それに交流電場を印加して血液の凝固過程に伴う誘電率の変化を測定する方法である。
血液検体は、例えばクエン酸を抗凝固剤として用いて静脈から採血されたものを使用し、測定開始直前に塩化カルシウム水溶液を添加することでクエン酸の抗凝固作用を解除して血液凝固反応を進行させる。そして、測定で得た複素誘電率スペクトルを、所定のアルゴリズムに従って解析することにより、血液凝固時間などの血液凝固能の亢進や低下を評価することができる。
そこで、本発明者は、前述した誘電コアグロメーターなどの電気特性測定装置を使用して測定した血液の電気特性データを用いて、静脈血栓塞栓症(VTE)のリスクを評価する方法について鋭意実験検討を行い、本発明に至った。
即ち、本開示では、少なくとも以上の異なる周波数における血液の電気特性の経時変化データに基づいて血栓症のリスクを評価する評価部を少なくとも備え、
前記評価部は、電気特性の経時変化データに基づいて、任意の周波数f における電気特性値Eの増加及び/又は減少により血栓症のリスクを評価し、
前記電気特性は、インピーダンス、コンダクタンス、アドミッタンス、キャパシタンス、誘電率、導電率、位相角及びこれらを電気量変換することにより得られる量から選択される少なくとも1種の値であり、
前記2つ以上の異なる周波数は、3MHz以上30MHz以下の第一周波数、100kHz以上3MHz未満の第二周波数、1kHz以上100kHz未満の第三周波数のうち少なくとも二つを含む、
血液状態評価装置を提供する。
本開示に係る血液状態評価装置の前記評価部は、前記第二周波数における赤血球の連銭形成に伴う誘電率の経時変化データに基づいて、血栓症のリスクを評価することもできる。
また、前記評価部は、前記第一周波数における血液凝固に伴う誘電率の経時変化データに基づいて、血栓症のリスクを評価することもできる。
更に、前記評価部は、前記第三周波数における血液凝固に伴う誘電率の経時変化データに基づいて、血栓症のリスクを評価することもできる。
加えて、前記評価部は、血液凝固に伴う誘電率の経時変化データを、下記数式により算出される判定値p を用いて、血栓症のリスクを評価することもできる。
Figure 0006883228
本開示に係る血液状態評価装置が評価できる前記血栓症としては、静脈血栓塞栓症または肺血栓症が挙げられる。
本開示に係る血液状態評価装置は、血栓症の患者由来の血液を用いて評価することができる。
前記第一周波数は、10MHz付近に設定することができる。
前記第二周波数は、1MHz付近することができる。
前記2つ以上の異なる周波数に前記第二周波数が含まれる場合、血液凝固剤を用いることができる。
この場合、前記血液凝固剤としては、カルシウム水溶液を用いることができる。
本開示に係る血液状態評価装置には、更に、評価対象の血液について、特定の周波数で、電気特性を経時的に測定する測定部を備えることができる。
本開示では、次に、評価対象の血液について、特定の周波数で、電気特性を経時的に測定する測定部を備え、前記電気特性は、インピーダンス、コンダクタンス、アドミッタンス、キャパシタンス、誘電率、導電率、位相角及びこれらを電気量変換することにより得られる量から選択される少なくとも1種の値である、電気特性測定装置と、
少なくとも2つ以上の異なる周波数における血液の電気特性の経時変化データに基づいて血栓症のリスクを評価する評価部を少なくとも備え、前記評価部は、電気特性の経時変化データに基づいて、任意の周波数f における電気特性値Eの増加及び/又は減少により血栓症のリスクを評価し、前記2つ以上の異なる周波数は、3MHz以上30MHz以下の第一周波数、100kHz以上3MHz未満の第二周波数、1kHz以上100kHz未満の第三周波数のうち少なくとも二つを含む、血液状態評価装置と、
を有する血液状態評価システムを提供する。
本開示に係る血液状態評価システムには、更に、前記電気特性測定装置での測定結果及び/又は前記血液状態評価装置での評価結果を記憶する情報記憶部を備えるサーバを備えることができ、
前記サーバは、ネットワークを介して、前記電気特性測定装置及び/又は前記血液状態評価装置と接続することができる。
本開示では、また、評価対象の血液について、特定の周波数で、電気特性を経時的に測定する電気特性測定工程と、
前記電気特性測定工程で測定された電気特性のうち、少なくとも2つ以上の異なる周波数における血液の電気特性の経時変化データに基づいて血栓症のリスクを評価する血液状態評価工程と、
を行い、
前記血液状態評価工程では、電気特性の経時変化データに基づいて、任意の周波数f における電気特性値Eの増加及び/又は減少により血栓症のリスクを評価し、
前記電気特性は、インピーダンス、コンダクタンス、アドミッタンス、キャパシタンス、誘電率、導電率、位相角及びこれらを電気量変換することにより得られる量から選択される少なくとも1種の値であり、
前記2つ以上の異なる周波数は、3MHz以上30MHz以下の第一周波数、100kHz以上3MHz未満の第二周波数、1kHz以上100kHz未満の第三周波数のうち少なくとも二つを含む、
血液状態評価方法を提供する。
本開示では、更に、少なくとも2つ以上の異なる周波数における血液の電気特性の経時変化データに基づいて血栓症のリスクを評価する評価機能を、
コンピュータに実現させるためのプログラムであって、
前記評価機能は、電気特性の経時変化データに基づいて、任意の周波数f における電気特性値Eの増加及び/又は減少により血栓症のリスクを評価する機能であり、
前記電気特性は、インピーダンス、コンダクタンス、アドミッタンス、キャパシタンス、誘電率、導電率、位相角及びこれらを電気量変換することにより得られる量から選択される少なくとも1種の値であり、
前記2つ以上の異なる周波数は、3MHz以上30MHz以下の第一周波数、100kHz以上3MHz未満の第二周波数、1kHz以上100kHz未満の第三周波数のうち少なくとも二つを含む、
前記プログラムを提供する。
本開示によれば、電気特性の経時変化データに基づいて血液の状態を評価しているため、簡便にかつ精度よく血栓症のリスクを評価することができる。
本開示の第1の実施形態の血液状態評価装置の構成例を示すブロック図である。 血栓症の血液の誘電率(複素誘電率の実数部の変化量δε)の経時変化データである。 健常者の血液の誘電率(複素誘電率の実数部の変化量δε)の経時変化データである。 血沈亢進の血液の誘電率(複素誘電率の実数部の変化量δε)の経時変化データである。 赤血球沈降速度が正常値域の血液の電気伝導度(変化量δκ)の経時変化データである。 赤血球沈降速度が正常値域の血液の電気伝導度(変化量δκ)の経時変化データである。 赤血球沈降速度が異常値域の血液の電気伝導度(変化量δκ)の経時変化データである。 赤血球沈降速度が異常値域の血液の電気伝導度(変化量δκ)の経時変化データである。 本開示の第2の実施形態の血液状態評価システムの概略構成を示す図である。 実施例で使用したサンプル容器の構成を示す図である。 実施例4で測定した糖尿病患者の血液の誘電率(複素誘電率の実数部の変化量δε)の経時変化データである。 実施例5で測定した正常値内の血液検体の誘電率(複素誘電率の実数部の変化量δε)の経時変化データである。 実施例5で測定した正常値内の血液検体の誘電率(複素誘電率の実数部の変化量δε)の経時変化データである。 実施例5で測定した異常値の血液検体の誘電率(複素誘電率の実数部の変化量δε)の経時変化データである。 実施例5で測定した異常値の血液検体の誘電率(複素誘電率の実数部の変化量δε)の経時変化データである。
以下、本開示を実施するための形態について、添付の図面を参照して詳細に説明する。
なお、本開示は、以下に示す各実施形態に限定されるものではない。また、説明は、以下の順序で行う。

1.第1の実施の形態
(電気特性の経時変化から血栓症リスクを評価する血液状態評価装置の例)
2.第2の実施の形態
(血液状態評価システムの例)
<1.第1の実施の形態>
先ず、本開示の第1の実施形態に係る血液状態評価装置について説明する。静脈血栓塞栓症(VTE)のリスクファクター(危険因子)としては、「血流の停滞」、「血管内皮障害」及び「血液凝固能の亢進」が知られており、これらは「Virchowの3徴」と呼ばれている。
血栓症の一般的な危険因子には、加齢、肥満、長期臥床や同じ姿勢の維持及び脱水などがある。また、病気に関わる危険因子としては、先天性の凝固亢進状態、悪性腫瘍や炎症性腸疾患及びネフローゼ症候群などが挙げられる。その他、ステロイドやホルモン剤などの薬剤に関わるもの、手術やカテーテル留置など治療に関わるものなど、種々の危険因子がある。これらの危険因子の中でも、特に人工膝関節置換術などの治療は、血栓症のリスクが高いことが知られている。
その一方で、前述した危険因子があったとしても、実際に静脈血栓塞栓症(VTE)を発症するかどうかは、個人差が大きい。このような理由から、例えば血液検査などの簡便な方法で、各人の血栓症リスクを予測することが可能な方法の実現が望まれている。
そこで、本実施形態の血液状態評価装置では、2以上の周波数又は2以上の周波数帯域における血液の電気特性の経時変化データに基づいて、血液の状態を評価し、その結果から血栓症リスクを予測する。図1は本実施形態の血液状態評価装置の構成例を示すブロック図である。図1に示すように、本実施形態の血液状態評価装置1は、測定部2、評価部3、記憶部4及び表示部5などにより構成されている。
[測定部2]
測定部2は、評価対象の血液について、特定の周波数又は周波数帯域で、電気特性を経時的に測定する。測定部2で測定される電気特性は、例えばインピーダンス、コンダクタンス、アドミッタンス、キャパシタンス、誘電率、導電率、位相角及びこれらを電気量変換することにより得られる量が挙げられる。なお、本実施形態の血液状態評価装置1は、これらの電気的特性のうち1種で評価可能であるが、2種以上の電気特性を利用することもできる。
測定部2の構成は、特に限定されるものではなく、測定する電気的特性に応じて適宜設定することができる。例えば、サンプル容器に設けられた電極対間に交流電圧を印加し、血液のインピーダンスや誘電率を測定する場合は、測定部2として、インピーダンスアナライザーやネットワークアナライザーを使用することもできる。
なお、測定部2は、後述する評価部3において利用する周波数又は周波数帯域についてのみ測定を行ってもよいが、周波数を変えて広帯域で電気特性を測定し、得られたスペクトルから評価に利用する周波数又は周波数帯域を抽出することもできる。
[評価部3]
評価部3は、前述した測定部2により測定された電気特性のうち、2以上の周波数又は2以上の周波数帯域における経時変化データに基づいて血液の状態を評価する。ここで、評価対象とする血液の状態としては、例えば血液の凝固状態、凝集状態、沈降状態及び血餅縮退状態が挙げられる。
評価部3での評価には、電気特性の経時変化データから特徴点を抽出する方法、電気特性の経時変化データを数値化する方法、電気特性の経時変化データから算出された判定値と予め設定された閾値とを比較する方法などを適用することができる。また、評価部3では、例えば、電気特性の経時変化データに基づいて、任意の周波数fにおける電気特性値Eの増加及び/又は減少により血液の状態を評価することもできる。なお、評価部3における評価方法は、前述した手法に限定されるものではなく、種々の手法を適用することができる。
[記憶部4]
記憶部4は、測定部2で測定された血液の電気特性の経時変化データや、評価部3での評価結果などを記憶するものであり、ハードディスクなどで構成されている。
[表示部5]
表示部5は、測定部2で測定された血液の電気特性の経時変化データや、評価部3で評価された結果などを表示するものであり、これらが閲覧可能なものであればよい。
[動作]
次に、前述した血液状態評価装置1の動作、即ち、血液状態評価装置1を用いて血液の状態を評価し、血栓症リスクを予測する方法について説明する。
(電気特性測定工程)
本実施形態の血液状態評価装置1では、先ず、測定部2において、評価対象の血液について、特定の周波数又は周波数帯域で、電気特性を経時的に測定する。その際、電気特性の測定条件は、特に限定されるものではなく、評価対象の血液を変質させない範囲で、電気特性の種類などに応じて適宜設定することができる。
また、測定は、評価工程において利用する周波数又は周波数帯域についてのみ行ってもよいが、利用する周波数及び周波数帯域の全てを含むような広帯域で電気特性を測定することもできる。その場合、評価部3において、得られたスペクトルから、評価に利用する周波数又は周波数帯域を抽出すればよい。
(血液状態評価工程)
次に、電気特性測定工程により得られた血液の電気特性を用いて、評価部3において、対象となる血液の状態を評価する。例えば、電気特性が誘電率である場合、図2A〜図2Cに示すような経時変化データが得られる。ここで、図2A〜図2Cに示す経時変化データは、血栓症の血液(図2A)、健常者の血液(図2B)及び血沈亢進の血液(図2C)の複素誘電率の実数部の変化量δε(=ε/ε=0)である。また、これらのデータは、100Hz〜40MHzの周波数範囲おいて、37℃の温度条件下で、測定間隔を1分間として60分間インピーダンス測定を行って得た値である。
図2Aに示すように、血栓症の血液では、10MHz付近の誘電率が血液凝固により明確に増加する。一方、図2Bに示すように、健常者の血液では、このような増加に加えて、1MHz付近に赤血球凝集による誘電率の増加と、それに続いて起こる誘電率の減少が見られる。また、図2Cに示すように、血沈亢進の血液では、2.5kHz付近に血沈を示す誘電率の増加が見られる。そして、これらの特徴を利用することにより、血栓リスクを予想することが可能となる。
このように、血液の状態によって、得られる電気特性の経時変化データの特徴が異なるため、この特徴を利用して、血栓症のリスクを予測することができる。具体的には、電気特性の経時変化データに基づいて、任意の周波数fにおける電気特性値Eの増加及び/又は減少により前記血液の状態を評価することができる。
例えば、電気特性が血液の凝固に伴う誘電率の変化である場合、全体的な傾向として、血栓症が陽性の血液では、10MHz付近の高周波数帯域(3〜30MHz)において、血液凝固に伴う誘電率の増加が顕著となる。また、血栓症が陽性の血液は、血液を凝固させるためのカルシウム水溶液を加えてから12分程度までの間に、1MHz付近の中間周波数帯域(100kHz以上3MHz未満)において、赤血球の連銭形成による誘電率増加が見られることがある。
しかし、血栓症が陽性の血液は、10MHz付近の高周波数帯域に比べて、1MHz付近の中間周波数帯域における血液凝固に伴う誘電率増加が少なく、この少ない増加の直後に大きく減少し、その後はほぼ一定の低値となる傾向にある。また、血栓症が陽性の血液は、1kHz以上100kHz未満の低周波数帯域において、血液凝固に伴い誘電率が大幅に減少する傾向にある。
一方、血栓症が陰性の血液は、次の2つの特徴的パターンがある。第1のパターンは、低周波数帯域において、陽性の血液とは逆に誘電率の増加が見られる場合である。また、第2のパターンは、中間周波数帯域において、前述したカルシウム水溶液を加えてから12分程度までの間に見られる赤血球の連銭形成による誘電率増加とは別に、血液凝固に伴う誘電率増加及びそれに続く減少が観察される場合である。この中間周波数帯域に特徴がある第2のパターンは、健常者の血液と同様に、特徴的な変化といえる。
本実施形態の血液状態評価装置1では、この特徴を利用して、血栓症リスクを評価する。具体的には、高周波数帯域(3〜30MHz)で誘電率が顕著に増加し、中間周波数帯域(100kHz以上3MHz未満)及び低周波数帯域(1kHz以上100kHz未満)では変化が少ないか又は大きく減少する場合は、血栓症のリスクが高いと評価する。一方、中間周波数帯域(100kHz以上3MHz未満)で誘電率増加がはっきり観察される場合、又は、血液凝固が起こっても、低周波数帯域(1kHz以上100kHz未満)の誘電率が高値である場合を、血栓症のリスクが低いと評価する。
また、血液状態の評価は、電気特性の経時変化データから1又は2以上の特徴点を抽出する方法で行うこともできる。その場合の特徴点は、任意の周波数fにおける基準時間
から任意の時間tまでの間の電気特性値Eの変化量δE(=E(f,t)/E(f,t))とすることができる。
更に、電気特性の経時変化データを数値化して評価することもできる。例えば、電気特性が血液の凝固に伴う誘電率の変化である場合は、下記数式1により算出される判定値pを用いて評価することができる。この判定値pは、第1の周波数f及び第1の時間tにおける誘電率の変化量δε(f,t)、第2の周波数f及び第2の時間tにおける誘電率の変化量δε(f,t)、第3の周波数f3及び第3の時間tにおける誘電率の変化量δε(f,t)から算出される。なお、δε(f,t)}=ε(f、t)/ε(f,t=0)は、測定された誘電率と時刻0(血液凝固反応開始前)との比であり、以下の判定式でも同様である。
Figure 0006883228
また、下記数式2により算出される判定値pを用いて評価することもできる。なお、下記数式2におけるaは任意の定数である。下記数式2は、経験則から導き出した数式である。そして、本発明者は、この数式2から算出される判定値pが、静脈血栓塞栓症(VTE)の中で特に重症の肺血栓症(PE)の評価に有効であることを見出した。
Figure 0006883228
更に、前述した数式1及び数式2では、3点の周波数データを用いて判定値を算出しているが、下記数式3により、2点の周波数データから算出される判定値pを用いて評価することもできる。
Figure 0006883228
そして、上記数式1〜3により算出された判定値p,p,pと、予め設定された閾値とを比較することにより、血液の状態を容易に評価することができる。
前述した血液状態評価工程は、情報処理装置の各機能を実現するためのコンピュータプログラムを作成し、パーソナルコンピュータなどに実装することが可能である。このようなコンピュータプログラムは、例えば、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、フラッシュメモリなどの記録媒体に格納されていてもよく、また、ネットワークを介して配信することもできる。
なお、測定部2で測定された電気特性データは、評価部3に送られて評価される他に、記憶部4に記憶されてもよく、また必要に応じて表示部5に表示することもできる。評価部3において得られた評価結果も、記憶部4に記憶されてもよく、また必要に応じて表示部5に表示することもできる。
また、前述した電気特性測定工程と血液状態評価工程とは、連続して行う必要はなく、測定部2で得られたデータを記憶部4に記憶しておき、適宜、評価部3が記憶部4からデータを読み出して、評価を行うこともできる。
更に、図1に示す血液状態評価装置1には、測定部2、記憶部4及び表示部5が設けられているが、少なくとも評価部3が設けられていればよい。更にまた、本実施形態においては、電気特性が誘電率である場合を例に説明しているが、本開示は、誘電率を用いる方法に限定されず、インピーダンス、アドミッタンス及びキャパシタンスなどの他の電気特性を用いても同様に評価することが可能である。
図3A〜Dは100Hz〜40MHzの範囲で測定した血液の電気伝導度δκの経時変化データである。5kHz〜1MHzの周波数帯域に注目すると、図3A及び図3Bに示す赤血球沈降速度が正常値域のものは、血液凝固に伴い、長時間側で電気伝導度δκが低くなっている。一方、図3C及び図3Dに示す赤血球沈降速度が異常値域のものは、5kHz〜1MHzの周波数帯域では、長時間側で電気伝導度δκが高い値を示す。この特徴を利用することにより、電気伝導度δκを用いても、高精度で血栓リスクを評価することが可能となる。
以上詳述したように、本実施形態の血液状態評価装置では、電気特性の経時変化データに基づいて血液の状態を評価しているため、簡便な血液検査により、高感度及び高特異度で血栓症リスクを評価することができる。これにより、医療現場の負担を軽減することができる。
<2.第2の実施の形態>
次に、本開示の第2の実施形態に係る血液状態評価システムについて説明する。図4は本実施形態の血液状態評価システムの概略構成を示す図である。前述した第1の実施形態の血液状態評価装置では、装置内で、電気特性の測定及び血液状態の評価を行っているが、血液状態の評価を電気特性測定装置に接続された情報処理装置で行うこともできる。
即ち、図4に示すように、本実施形態の血液状態評価システムは、電気特性測定装置11及び情報処理装置12が設けられている。また、本実施形態の血液状態評価システムには、必要に応じて、サーバ13や表示装置14などが接続されていてもよい。
[電気特性測定装置11]
電気特性測定装置11は、評価対象の血液が充填されるサンプル容器に設けられた電極対間に電圧を印加して、特定の周波数又は周波数帯域で、血液の電気特性を経時的に測定する測定部を備えている。電気特性測定装置11の構成は、特に限定されるものではなく、測定する電気的特性に応じて、適宜設定することができる。例えば、電極対間に交流電圧を印加し、血液のインピーダンスや誘電率を測定する場合は、インピーダンスアナライザーやネットワークアナライザーを使用することもできる。
[情報処理装置12]
情報処理装置12は、電気特性測定装置11に接続されており、電気特性測定装置11で測定された電気特性のうち、2以上の周波数又は周波数帯域における経時変化データに基づいて血液の状態を評価する評価部を備えている。なお、評価部の具体的構成及び動作は、前述した第1の実施形態と同様である。
[サーバ13]
サーバ13は、ネットワーク15を介して情報処理装置12や表示装置14と接続されており、情報記憶部などが設けられている。そして、サーバ13は、情報処理装置12からアップロードされた各種データを管理し、要求に応じて表示装置14や情報処理装置12に出力する。
[表示装置14]
表示装置14は、電気特性測定装置11で測定された血液の電気特性の経時変化データや、情報処理装置12の評価部での評価結果などを表示するものである。表示装置14には、ユーザが表示するデータを選択し入力するための情報入力部が設けられていてもよい。この場合、ユーザにより入力された情報は、ネットワーク15を介してサーバ13や情報処理装置12に送信される。
本実施形態の血液状態評価システムにおいても、電気特性の経時変化データに基づいて血液の状態を評価しているため、簡便な血液検査により、高精度に血栓症リスクを評価することができる。
また、本開示は、以下のような構成をとることもできる。
(1)
2以上の周波数又は周波数帯域における血液の電気特性の経時変化データに基づいて前記血液の状態を評価する評価部
を少なくとも備える血液状態評価装置。
(2)
前記評価部は、電気特性の経時変化データから1又は2以上の特徴点を抽出する(1)に記載の血液状態評価装置。
(3)
前記特徴点は、任意の周波数fにおける基準時間tから任意の時間tまでの間の電気特性値Eの変化量δE(=E(f,t)/E(f,t))である(2)に記載の血液状態評価装置。
(4)
前記評価部は、電気特性の経時変化データを数値化する(1)に記載の血液状態評価装置。
(5)
前記評価部は、電気特性の経時変化データから算出された判定値と、予め設定された閾値とを比較することにより前記血液の状態を評価する(4)に記載の血液状態評価装置。
(6)
前記評価部は、電気特性の経時変化データに基づいて、任意の周波数fにおける電気特性値Eの増加及び/又は減少により前記血液の状態を評価する(1)に記載の血液状態評価装置。
(7)
前記電気特性は、インピーダンス、コンダクタンス、アドミッタンス、キャパシタンス、誘電率、導電率、位相角及びこれらを電気量変換することにより得られる量から選択される少なくとも1種の値である(1)〜(6)のいずれかに記載の血液状態評価装置。
(8)
前記評価部は、前記血液の凝固状態を評価する(1)〜(7)のいずれかに記載の血液状態評価装置。
(9)
更に、評価対象の血液について、特定の周波数又は周波数帯域で、電気特性を経時的に測定する測定部を有する(1)〜(8)のいずれかに記載の血液状態評価装置。
(10)
評価対象の血液について、特定の周波数又は周波数帯域で、電気特性を経時的に測定する測定部を備える電気特性測定装置と、
前記電気特性測定装置で測定された電気特性のうち、2以上の周波数又は周波数帯域における経時変化データに基づいて前記血液の状態を評価する評価部を備える血液状態評価装置と、
を有する血液状態評価システム。
(11)
更に、前記誘電率測定装置での測定結果及び/又は前記血液状態評価装置での評価結果を記憶する情報記憶部を備えるサーバを有し、
前記サーバは、ネットワークを介して、前記誘電率測定装置及び/又は前記血液状態評価装置と接続されている(10)に記載の血液状態評価システム。
(12)
評価対象の血液について、特定の周波数又は周波数帯域で、電気特性を経時的に測定する電気特性測定工程と、
前記電気特性測定工程で測定された電気特性のうち、2以上の周波数又は周波数帯域における経時変化データに基づいて、前記血液の状態を評価する血液状態評価工程と、
を行う血液状態評価方法。
(13)
2以上の周波数又は周波数帯域における血液の電気特性の経時変化データに基づいて前記血液の状態を評価する評価機能を、
コンピュータに実現させるためのプログラム。
以下、本開示の効果について具体的に説明する。本実施例では、前述した第1の実施形態の血液状態評価装置を用いて、以下に示す方法により、血栓症リスクを評価した。
(実施例1)
<実験方法>
採血は、手術の翌朝(術後の投薬治療が始まる前)に、クエン酸ナトリウムを抗凝固剤として用いた真空採血管を使用して行った。検体血液は、予め37℃で保温し、測定開始直前に0.25M塩化カルシウム水溶液を血液1mL当たり85μLの濃度で加えて血液凝固反応を開始させた。
次に、ソニー株式会社製 誘電コアグロメトリープロトタイプ機を用いて、検体血液の血液凝固過程について誘電測定(インピーダンス測定)を行った。測定条件は、温度37℃、周波数域100Hz〜40MHz、測定間隔を1分、測定時間60分間とした。測定には、図5に示すサンプル容器20を用いた。また、血沈の影響を軽減するため、1分に1回の頻度でサンプル容器20を180度回転しながら測定を行った。
更に、手術後4日目又は5日目に、静脈血栓塞栓症(VTE)の発症の有無を確認した。具体的には、超音波検査により深部静脈血栓症(DVT)を確認し、コンピュータ断層撮影(CT)により肺血栓塞栓症(PE)を確認した。
<画像診断>
超音波検査及びコンピュータ断層撮影(CT)による画像診断の結果、30例の検討数中21例が、静脈血栓塞栓症(VTE)陽性であり、9例が静脈血栓塞栓症(VTE)陰性であった。
<誘電血液凝固時間>
また、10MHzにおける誘電率の変化から誘電血液凝固時間を算出したところ、静脈血栓塞栓症(VTE)陽性の血液の誘電血液凝固時間は23±5分、陰性の血液の誘電血液凝固時間は20±4分であった。これらの値は、いずれも健常者の血液の数値40±6分よりも短く、血栓症リスクが高い血液凝固能亢進状態であることが確認された。しかしながら、誘電血液凝固時間のみによっては、実際に静脈血栓塞栓症(VTE)を発症するかどうかについて、高感度かつ高特異度で予測することは困難であることが分かった。
<判別値p1による評価>
次に、上記数式1を用いて判別値p1を求めた。その際、f=2.5kHz、f=1MHz、f=10MHz、t=t−5min、t=18minとした。なお、tは誘電血液凝固時間である。そして、閾値を0.765と設定し、判定値pがこの値より小さい場合を「陽性」と判定とした。その結果を下記表1に示す。
Figure 0006883228
上記表1に示すように、この方法では、感度90%、特異度78%という良好な成績で、血栓症リスクを評価することができた。
ここで、「感度」及び「特異度」は、臨床検査において用いられている指標である。具体的には、「感度」は「陽性と判定されるべきものを正しく陽性と判定する確率」として定義される値であり、「特異度」は「陰性のものを正しく陰性と判定する確率」である。そして、いずれも値が高い方が好ましく、「感度」及び「特異度」の両方の値が高い手法は、優れた検査手法であると言える。ただし、これらの値は、閾値を設定する際、感度を優先すると特異度が下がり、特異度を優先すると感度が下がるという関係にあるため、通常は、どちらの値も許容範囲になるように閾値が設定される。
(実施例2)
次に、前述した実施例1と同様の方法で、検体血液(検体数27)について、上記数式2の判定値pを用いた血栓リスク評価を行った。その際、f=2.5kHz、f=1MHz、f=10MHz、a=0.67、t=t=tは誘電血液凝固時間とした。そして、閾値を0.11と設定し、判定値pがこの値より小さい場合を「陽性」と判定とした。その結果を下記表2に示す。
Figure 0006883228
上記表2に示すように、この方法では、感度88%、特異度84%という良好な成績で、肺血栓塞栓症(PE)を評価することができた。
(実施例3)
次に、前述した実施例1と同様の方法で、検体血液(検体数30)について、上記数式3の判定値pを用いた血栓リスク評価を行った。その際、f=2.5kHz、f=10MHz、t=t−6min、tは誘電血液凝固時間とした。そして、閾値を0.765と設定し、判定値pがこの値より小さい場合を「陽性」と判定とした。その結果を下記表3に示す。
Figure 0006883228
上記表3に示すように、この方法では、感度86%、特異度67%という良好な成績で、血栓症リスクを評価することができた。
(実施例4)
実施例4では、糖尿病患者、及び、糖尿病と膠原病を併発している患者の静脈血による測定を行った。その際、採血には、クエン酸ナトリウムを抗凝固剤として用いた真空採血管を使用した。検体血液は、予め37℃で保温し、測定開始直前に0.25M塩化カルシウム水溶液を血液1mL当たり85μLの濃度で加えて血液凝固反応を開始させた。測定条件は、測定温度37℃、周波数域40Hz〜110MHz、測定間隔2分、測定時間60分間とした。
図6は糖尿病患者の血液の誘電率(複素誘電率の実数部の変化量δε)の経時変化データである。図6の太線で囲ったデータは、膠原病を併発している患者の血液であるが、明らかに他のデータとパターンが違っていた。具体的には、膠原病を併発している患者では、1〜100kHzの周波数帯域で、測定開始直後から20分間ほどの間に誘電率の急激な増加とそれに続く減少が見られた。なお、このような特徴は、膠原病を併発していない糖尿病患者や、健常者では見られず、この方法を利用することにより、血液検査で、膠原病を併発しているか否かを評価できることが確認された。
(実施例5)
実施例5では、人工膝関節置換術が予定されている患者について、手術前に採血された静脈血による測定を行った。その際、採血には、クエン酸ナトリウムを抗凝固剤として用いた真空採血管を使用した。検体血液は、予め37℃で保温し、測定開始直前に0.25M塩化カルシウム水溶液を血液1mL当たり85μLの濃度で加えて血液凝固反応を開始させた。測定条件は、温度37℃、周波数域100Hz〜40MHz、測定間隔1分、測定時間60分間とした。
そして、得られたデータを、一般的な血液検査値の一種である赤血球沈降速度(ESR;血沈又は赤沈)と比較した。赤血球沈降速度(血沈又は赤沈)の正常値は、男性で10mm/60min、女性で15mm/60minである。その結果、これらの値と、誘電凝固パターンとに明らかな関連が見出され、誘電測定によって赤血球沈降速度を評価できることが確認された。
図7は正常値内の血液(A,B)と異常値の血液(C,D)の誘電率(複素誘電率の実数部の変化量δε)の経時変化データである。図7A〜Dの血液検体の赤血球沈降速度を下記表4に示す。図7に示すように、正常値内の血液検体と、異常値の血液検体では、1〜30kHzの周波数帯域で特徴が著しく異なっていた。赤血球沈降速度が正常値内の場合は、血液凝固に伴って、1〜30kHzの周波数域の長時間側でδεが低い値となった。逆に、赤血球沈降速度が異常値の場合は、1〜30kHzの周波数域の長時間側でδεが高い値となった。そして、この方法を利用することにより、赤血球沈降速度の異常を評価できることが確認された。
Figure 0006883228
1:血液状態評価装置、2:測定部、3:評価部、4:記憶部、5:表示部、11:電気
特性測定装置、12:情報処理装置、13:サーバ、14:表示装置、15:ネットワー
ク、20:サンプル容器

Claims (15)

  1. 少なくとも2つ以上の異なる周波数における血液の電気特性の経時変化データに基づいて血栓症のリスクを評価する評価部を少なくとも備え、
    前記評価部は、電気特性の経時変化データに基づいて、複数の任意の周波数fにおける電気特性値Eの増加及び/又は減少により血栓症のリスクを評価し、
    前記複数の任意の周波数f は、1kHz以上100kHz未満の第1の周波数f 、100kHz以上3MHz未満の第2の周波数f 、及び3MHz以上30MHz以下の第3の周波数f からなり、
    前記電気特性は、インピーダンス、コンダクタンス、アドミッタンス、キャパシタンス、誘電率、導電率、位相角及びこれらを電気量変換することにより得られる量から選択される少なくとも1種の値であり、
    前記評価部は、血液凝固に伴う誘電率の経時変化データを、前記第1の周波数f 及び第1の時間t における誘電率の変化量δε(f ,t )、前記第2の周波数f 及び第2の時間t における誘電率の変化量δε(f ,t )、前記第3の周波数f 及び第3の時間t における誘電率の変化量δε(f ,t )から、下記数式により算出される判定値p を用いて、血栓症のリスクを評価する、
    血液状態評価装置。
    Figure 0006883228
  2. 前記評価部は、前記第2の周波数f における赤血球の連銭形成に伴う誘電率の経時変化データに基づいて、血栓症のリスクを評価する、請求項1に記載の血液状態評価装置。
  3. 前記評価部は、前記第3の周波数f における血液凝固に伴う誘電率の経時変化データに基づいて、血栓症のリスクを評価する、請求項1または2に記載の血液状態評価装置。
  4. 前記評価部は、前記第1の周波数f における血液凝固に伴う誘電率の経時変化データに基づいて、血栓症のリスクを評価する、請求項1から3のいずれか一項に記載の血液状態評価装置。
  5. 前記血栓症は、静脈血栓塞栓症または肺血栓症である、請求項1からのいずれか一項に記載の血液状態評価装置。
  6. 前記血液は、血栓症の患者由来の血液である、請求項1からのいずれか一項に記載の血液状態評価装置。
  7. 前記第3の周波数f は、10MHz付近に設定される、請求項1からのいずれか一項に記載の血液状態評価装置。
  8. 前記第2の周波数f は、1MHz付近に設定される、請求項1からのいずれか一項に記載の血液状態評価装置。
  9. 液凝固剤を用いる、請求項1からのいずれか一項に記載の血液状態評価装置。
  10. 前記血液凝固剤は、カルシウム水溶液である、請求項に記載の血液状態評価装置。
  11. 更に、評価対象の血液について、特定の周波数で、電気特性を経時的に測定する測定部を有する請求項1から10のいずれか一項に記載の血液状態評価装置。
  12. 評価対象の血液について、特定の周波数で、電気特性を経時的に測定する測定部を備え、前記電気特性は、インピーダンス、コンダクタンス、アドミッタンス、キャパシタンス、誘電率、導電率、位相角及びこれらを電気量変換することにより得られる量から選択される少なくとも1種の値である、電気特性測定装置と、
    少なくとも2つ以上の異なる周波数における血液の電気特性の経時変化データに基づいて血栓症のリスクを評価する評価部を少なくとも備え、前記評価部は、電気特性の経時変化データに基づいて、複数の任意の周波数fにおける電気特性値Eの増加及び/又は減少により血栓症のリスクを評価し、前記複数の任意の周波数f は、1kHz以上100kHz未満の第1の周波数f 、100kHz以上3MHz未満の第2の周波数f 、及び3MHz以上30MHz以下の第3の周波数f からなり、前記評価部は、血液凝固に伴う誘電率の経時変化データを、前記第1の周波数f 及び第1の時間t における誘電率の変化量δε(f ,t )、前記第2の周波数f 及び第2の時間t における誘電率の変化量δε(f ,t )、前記第3の周波数f 及び第3の時間t における誘電率の変化量δε(f ,t )から、下記数式により算出される判定値p を用いて、血栓症のリスクを評価する、血液状態評価装置と、
    を有する血液状態評価システム。
    Figure 0006883228
  13. 更に、前記電気特性測定装置での測定結果及び/又は前記血液状態評価装置での評価結果を記憶する情報記憶部を備えるサーバを有し、
    前記サーバは、ネットワークを介して、前記電気特性測定装置及び/又は前記血液状態評価装置と接続されている請求項12に記載の血液状態評価システム。
  14. 評価対象の血液について、特定の周波数で、電気特性を経時的に測定する電気特性測定工程と、
    前記電気特性測定工程で測定された電気特性のうち、少なくとも2つ以上の異なる周波数における血液の電気特性の経時変化データに基づいて血栓症のリスクを評価する血液状態評価工程と、
    を行い、
    前記血液状態評価工程では、電気特性の経時変化データに基づいて、複数の任意の周波数fにおける電気特性値Eの増加及び/又は減少により血栓症のリスクを評価し、
    前記複数の任意の周波数f は、1kHz以上100kHz未満の第1の周波数f
    100kHz以上3MHz未満の第2の周波数f 、及び3MHz以上30MHz以下の第3の周波数f からなり、
    前記電気特性は、インピーダンス、コンダクタンス、アドミッタンス、キャパシタンス、誘電率、導電率、位相角及びこれらを電気量変換することにより得られる量から選択される少なくとも1種の値であり、
    前記血液状態評価工程では、血液凝固に伴う誘電率の経時変化データを、前記第1の周波数f 及び第1の時間t における誘電率の変化量δε(f ,t )、前記第2の周波数f 及び第2の時間t における誘電率の変化量δε(f ,t )、前記第3の周波数f 及び第3の時間t における誘電率の変化量δε(f ,t )から、下記数式により算出される判定値p を用いて、血栓症のリスクを評価する、
    血液状態評価方法。
    Figure 0006883228
  15. 少なくとも2つ以上の異なる周波数における血液の電気特性の経時変化データに基づいて血栓症のリスクを評価する評価機能を、
    コンピュータに実現させるためのプログラムであって、
    前記評価機能は、電気特性の経時変化データに基づいて、複数の任意の周波数fにおける電気特性値Eの増加及び/又は減少により血栓症のリスクを評価する機能であり、
    前記複数の任意の周波数f は、1kHz以上100kHz未満の第1の周波数f 、100kHz以上3MHz未満の第2の周波数f 、及び3MHz以上30MHz以下の第3の周波数f からなり、
    前記電気特性は、インピーダンス、コンダクタンス、アドミッタンス、キャパシタンス、誘電率、導電率、位相角及びこれらを電気量変換することにより得られる量から選択される少なくとも1種の値であり、
    前記評価機能は、血液凝固に伴う誘電率の経時変化データを、前記第1の周波数f 及び第1の時間t における誘電率の変化量δε(f ,t )、前記第2の周波数f 及び第2の時間t における誘電率の変化量δε(f ,t )、前記第3の周波数f 及び第3の時間t における誘電率の変化量δε(f ,t )から、下記数式により算出される判定値p を用いて、血栓症のリスクを評価する機能である、
    前記プログラム。
    Figure 0006883228
JP2019218885A 2013-03-29 2019-12-03 血液状態評価装置、血液状態評価システム、血液状態評価方法及びプログラム Active JP6883228B2 (ja)

Applications Claiming Priority (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2013073508 2013-03-29
JP2013073508 2013-03-29

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018121826A Division JP2018179999A (ja) 2013-03-29 2018-06-27 血液状態評価装置、血液状態評価システム、血液状態評価方法及びプログラム

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2020042042A JP2020042042A (ja) 2020-03-19
JP6883228B2 true JP6883228B2 (ja) 2021-06-09

Family

ID=51623371

Family Applications (3)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015508169A Pending JPWO2014156370A1 (ja) 2013-03-29 2014-02-18 血液状態評価装置、血液状態評価システム、血液状態評価方法及びプログラム
JP2018121826A Pending JP2018179999A (ja) 2013-03-29 2018-06-27 血液状態評価装置、血液状態評価システム、血液状態評価方法及びプログラム
JP2019218885A Active JP6883228B2 (ja) 2013-03-29 2019-12-03 血液状態評価装置、血液状態評価システム、血液状態評価方法及びプログラム

Family Applications Before (2)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2015508169A Pending JPWO2014156370A1 (ja) 2013-03-29 2014-02-18 血液状態評価装置、血液状態評価システム、血液状態評価方法及びプログラム
JP2018121826A Pending JP2018179999A (ja) 2013-03-29 2018-06-27 血液状態評価装置、血液状態評価システム、血液状態評価方法及びプログラム

Country Status (6)

Country Link
US (2) US10393761B2 (ja)
EP (1) EP2980570B1 (ja)
JP (3) JPWO2014156370A1 (ja)
KR (1) KR20150133716A (ja)
CN (2) CN105102969A (ja)
WO (1) WO2014156370A1 (ja)

Families Citing this family (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN104937400B (zh) 2013-01-28 2018-07-03 索尼公司 用于生物样品的阻抗测量装置和用于生物样品的阻抗测量系统
CN105008906B (zh) 2013-03-13 2020-01-07 索尼公司 血液状态分析装置、血液状态分析系统
JP6421749B2 (ja) 2013-03-15 2018-11-14 ソニー株式会社 血液状態解析装置、血液状態解析システム、血液状態解析方法、および該方法をコンピューターに実現させるための血液状態解析プログラム
US10948478B2 (en) 2013-03-29 2021-03-16 Sony Corporation Blood state analysis device, blood state analysis system, blood state analysis method, and program
US10393761B2 (en) 2013-03-29 2019-08-27 Sony Corporation Blood state evaluation device, blood state evaluation system, blood state evaluation method, and program
JP6678023B2 (ja) * 2015-12-21 2020-04-08 日本電信電話株式会社 体液検出装置およびこの体液検出装置を用いた状態推定システム
US20190041379A1 (en) * 2016-02-10 2019-02-07 Sony Corporation Sample for measurement of electric characteristics, electric characteristic measuring apparatus, and electric characteristic measuring method
CN106361334B (zh) * 2016-08-30 2019-04-12 苏州涵轩信息科技有限公司 一种检测装置及获取阻抗变化值和温度变化值的方法
CN106166061B (zh) * 2016-08-30 2019-01-22 苏州涵轩信息科技有限公司 一种血液状态检测装置及获取温度变化值的方法
CN109363662B (zh) * 2018-11-08 2020-11-27 山东大学 一种便携式血栓检测装置
KR20210060963A (ko) 2019-11-19 2021-05-27 전남대학교산학협력단 광단층 영상을 이용한 혈액 모니터링 시스템 및 혈액 모니터링 방법

Family Cites Families (24)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6046051A (en) 1997-06-27 2000-04-04 Hemosense, Inc. Method and device for measuring blood coagulation or lysis by viscosity changes
US9183351B2 (en) * 2000-05-30 2015-11-10 Vladimir Shusterman Mobile system with network-distributed data processing for biomedical applications
EP1359838A2 (en) 2000-06-26 2003-11-12 Boston Medical Technologies, Inc. Glucose metering system
US8449824B2 (en) * 2002-09-09 2013-05-28 Yizhong Sun Sensor instrument system including method for detecting analytes in fluids
JP4893526B2 (ja) 2007-08-10 2012-03-07 ソニー株式会社 細胞の物性値測定方法及び物性測定装置
JP5098817B2 (ja) 2008-05-29 2012-12-12 ソニー株式会社 物性測定装置及び物性測定方法
JP5691168B2 (ja) * 2009-01-08 2015-04-01 ソニー株式会社 血液凝固系解析装置、血液凝固系解析方法及びプログラム
US9173600B2 (en) * 2009-03-09 2015-11-03 S.E.A. Medical Systems, Inc. Systems and methods for the identification of compounds in medical fluids using admittance spectroscopy
US8448496B2 (en) * 2009-10-21 2013-05-28 Micropoint Bioscience Inc. Piezoelectric coagulation sensors
CN102473199A (zh) * 2009-11-19 2012-05-23 雅培糖尿病护理公司 用于分析数据传输和报告生成的方法及系统
JP5905212B2 (ja) 2010-06-09 2016-04-20 エイペックス バイオテクノロジー コーポレイションApex Biotechnology Corp. 検体におけるリアクタンスの変化の分析によりプロトロンビン時間を、又はプロトロンビン時間及びヘマトクリットの両方を測定する装置及びその方法
JP5549484B2 (ja) * 2010-09-01 2014-07-16 ソニー株式会社 液体試料の電気特性測定のためのサンプルカートリッジと装置
WO2012058237A1 (en) * 2010-10-26 2012-05-03 Abbott Diabetes Care Inc. Analyte measurement devices and systems, and components and methods related thereto
ES2854873T3 (es) * 2011-02-15 2021-09-23 Hemosonics Llc Dispositivos, sistemas y procedimientos para la evaluación de la hemostasia
JP5768422B2 (ja) * 2011-03-17 2015-08-26 ソニー株式会社 血液凝固系解析方法および血液凝固系解析装置
JP5726662B2 (ja) * 2011-07-22 2015-06-03 学校法人上智学院 血液インピーダンス計測装置、人工透析装置及び血液のインピーダンスを計測する装置の作動方法
US20150346125A1 (en) 2013-01-18 2015-12-03 Sony Corporation Electrical characteristic measuring device
CN104937400B (zh) 2013-01-28 2018-07-03 索尼公司 用于生物样品的阻抗测量装置和用于生物样品的阻抗测量系统
WO2014122873A1 (ja) 2013-02-08 2014-08-14 ソニー株式会社 微小粒子分析装置及び微小粒子分析システム
CN105008906B (zh) 2013-03-13 2020-01-07 索尼公司 血液状态分析装置、血液状态分析系统
JP6421749B2 (ja) 2013-03-15 2018-11-14 ソニー株式会社 血液状態解析装置、血液状態解析システム、血液状態解析方法、および該方法をコンピューターに実現させるための血液状態解析プログラム
EP2980558B1 (en) 2013-03-26 2019-11-06 Sony Corporation Measurement device and measurement method
US10393761B2 (en) 2013-03-29 2019-08-27 Sony Corporation Blood state evaluation device, blood state evaluation system, blood state evaluation method, and program
US10948478B2 (en) 2013-03-29 2021-03-16 Sony Corporation Blood state analysis device, blood state analysis system, blood state analysis method, and program

Also Published As

Publication number Publication date
WO2014156370A1 (ja) 2014-10-02
US10393761B2 (en) 2019-08-27
US20200174027A1 (en) 2020-06-04
US20160282366A1 (en) 2016-09-29
EP2980570A4 (en) 2016-10-26
CN111272820A (zh) 2020-06-12
JPWO2014156370A1 (ja) 2017-02-16
EP2980570B1 (en) 2020-07-22
CN105102969A (zh) 2015-11-25
JP2020042042A (ja) 2020-03-19
JP2018179999A (ja) 2018-11-15
EP2980570A1 (en) 2016-02-03
KR20150133716A (ko) 2015-11-30

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP6883228B2 (ja) 血液状態評価装置、血液状態評価システム、血液状態評価方法及びプログラム
US20190212320A1 (en) Blood coagulation system analyzer, blood coagulation system analysis method and program
JP6791297B2 (ja) 血栓症リスク評価装置、血栓症リスク評価方法及びプログラム
Tang et al. Plateletcrit: A sensitive biomarker for evaluating disease activity in C rohn's disease with low hs‐CRP
JP5768422B2 (ja) 血液凝固系解析方法および血液凝固系解析装置
Matsumura et al. Endoscopic-guided measurement of mucosal admittance can discriminate gastroesophageal reflux disease from functional heartburn
Sugimachi et al. The impact of immunonutritional and physical status on surgical outcome after pancreaticoduodenectomy in elderly patients
CN108508211A (zh) 首发未用药精神分裂患者血清标志物fgf9及其应用
Peeters et al. Beyond BMI: how to capture influences from body composition in health surveys
Vorwerk et al. Thoracic electrical bioimpedance: a tool to determine cardiac versus non-cardiac causes of acute dyspnoea in the emergency department
Gyawali et al. Hemorheological parameters better classify metabolic syndrome than novel cardiovascular risk factors and peripheral vascular disease marker
JP6604392B2 (ja) 血液凝固系解析装置、血液凝固系解析方法及びそのプログラム
RU2666945C2 (ru) Способ оценки агрегационной активности тромбоцитов
JP6288182B2 (ja) 血液凝固系解析装置、血液凝固系解析方法及びそのプログラム
Iberahim et al. Coagulation Status Using Clot Wave Analysis in Patients With Prolonged Immobilization
Lin et al. Diagnostic test accuracy of serum creatinine and cystatin C-based index for sarcopenia: a systematic review and meta-analysis
JP2020190570A (ja) 血小板凝集能解析方法、血小板凝集能解析装置、血小板凝集能解析用プログラム及び血小板凝集能解析システム
Kondo et al. Does smoking add more visceral fat in women?
Colls et al. Identification and monitoring of disordered water balance: Bioelectrical impedance analysis as an alternative to the target weight procedure

Legal Events

Date Code Title Description
A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191227

A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20191227

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20210224

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20210312

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210330

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210412

R151 Written notification of patent or utility model registration

Ref document number: 6883228

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R151