JP6881743B2 - 黒色光沢を有する物品及びトナー並びに黒色光沢を有する物品の製造方法 - Google Patents

黒色光沢を有する物品及びトナー並びに黒色光沢を有する物品の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、黒色光沢を有する物品及びトナー並びに黒色光沢を有する物品の製造方法に関する。
黒色光沢を有する物品は、高級感を感じさせるため人気が高く、例えばピアノに多く用いられており、近年ではいわゆるスマートフォンにも用いられる。
しかしながら、黒色光沢を有する物品を形成するためには、物品の表面を機械等で鏡面となるくらいまで丁寧に磨き、黒の塗料を塗布した後、表面に樹脂を塗布した後、再び鏡面となるくらいまで丁寧に磨く等の手間のかかる工程を経なければならないのが一般的である。
すなわち、上記のように黒色光沢を有する物品の製造方法は、非常に手間のかかる工程を経なければならず、製造が容易ではないといった課題がある。特に、複雑な形状になればなるほど研磨は手間がかかり、場合によっては研磨ができない場合さえある。
また、黒色塗料にはカーボンブラック等の材料が一般的であり、カーボンブラックを含むと導電性を備えるため適用できる物品が限定されてしまうといった課題もある。
そこで、本発明は、上記課題に鑑み、より簡便に製造可能な黒色光沢を有する物品及びトナー並びに黒色光沢を有する物品の製造方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決する本発明の一観点に係る黒色光沢を有する物品の製造方法は、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかと、チオフェン重合体を、溶媒としてニトロメタン、γ-ブチロラクトン、炭酸プロピレンの少なくともいずれかを用いて混合し、前記溶媒を除去することで固化させたものである。
また、本発明の他の一観点に係る黒色光沢を有するトナーの製造方法は、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかとチオフェン重合体を、溶媒としてニトロメタン、γ-ブチロラクトン、炭酸プロピレンの少なくともいずれかを用いて混合し、溶媒を除去することで固化させ、微小な粒子とするものである。
また、本発明の他の一観点に係る黒色光沢を有する物品を製造するための溶液は、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかと、チオフェン重合体と、溶媒としてニトロメタン、γ-ブチロラクトン、炭酸プロピレンの少なくともいずれか含み溶媒を除去し固化させることで黒色光沢を有する物品を得るものである。
以上、本発明によって、高い強度の黒色光沢を有する物品及びトナー並びに黒色光沢を有する物品の製造方法を提供することができる。
実施形態に係る物品の概略図である。 実施例で作製したオリゴマー粉末の写真図である。 実施例に係るPVP−Meの膜の写真図である。 実施例に係るPS−Meの膜の写真図である。 実施例に係るPMMA−Meの膜の写真図である。 実施例に係るStAc−Meの膜の写真図である。 実施例に係るPMMA−Buの膜の写真図である。 実施例に係るオリゴマー粉末の拡散反射及び正反射スペクトルである。 実施例に係るPVP−Me膜の拡散反射及び正反射スペクトルである。 実施例に係るPS−Me膜の拡散反射及び正反射スペクトルである。 実施例に係るPMMA−Me膜の拡散反射及び正反射スペクトルである。 実施例に係るStAc−Me膜の拡散反射及び正反射スペクトルである。 実施例に係るPMMA−Bu膜の拡散反射及び正反射スペクトルである。 実施例に係る3−メトキシチオフェン重合体粉末及び樹脂の混合膜の測色値である。
以下、本発明の実施形態について図面を用いて詳細に説明する。ただし、本発明は多くの異なる形態による実施が可能であり、以下に示す実施形態、実施例の具体的な例示にのみ限定されるわけではない。
(実施形態1)
(物品)
図1は、本実施形態に係る黒色光沢を有する物品(以下「本物品」ともいう。)1の概略図である。本図の本物品は、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかと、チオフェン重合体と、が混合されたものであり、基板の上に物品が形成された膜の形態となっている例であるが、例えば図2で示すより立体的で複雑な形状とすることも可能である。
本物品において、アクリル樹脂とは、アクリル酸エステル又はメタクリル酸エステルの重合体をいい、例えばポリメタクリル酸メチルを例示することができる。
また本物品において、ポリスチレン樹脂とは、スチレンを重合させてできる重合体である。
また本物品においてスチレンアクリル共重合体樹脂とは、スチレンとアクリル酸エステルを共重合させた結果得られる重合体からなる樹脂をいう。
また、本物品においてポリビニルピロリドンとは、N−ビニル−2−ピロリドンが重合したものである。
また本物品において、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかの平均分子量は、黒色光沢を有する限りにおいて限定されるわけではないが、重量平均分子量において1000以上1000000以下であることが好ましい。
(チオフェン重合体)
また本物品において「チオフェン重合体」とは、二以上のチオフェンが互いに結合して重合したものをいい、下記一般式で示される化合物をいう。
Figure 0006881743
上記式において、Rは置換基であり、膜に黒色光沢を付与できる限りにおいて限定されるわけではないが、アルコキシ基、アミノ基、アルキル基、ヒドロキシル基、ヒドロキシアルキル基、アリール基、シアノ基、又は、ハロゲンのいずれかであることが好ましい。また、Rは一つのチオフェン環に一つであっても、二つであってもよい。また、本実施形態に係るチオフェン重合体において、各チオフェンの上記Rは同じであっても異なっていてもよい。またRの末端同士が結合し、環状構造となっていてもよい。さらに、チオフェン重合体は陰イオンによってドーピングされていると、金及び銅に近い金色調及び銅色調を呈する。陰イオンとしては、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、ヨウ化物イオン、三ヨウ化物イオン、硫酸イオン、酢酸イオン、硝酸イオン、クエン酸イオン、シュウ酸イオン、パラトルエンスルホン酸イオン、ポリスチレンスルホン酸イオン等を挙げることができる。
なお「チオフェン」は、上記の記載からも明らかなように、硫黄を含む複素環式化合物であって、下記一般式で示される化合物である。式中Rの定義は上記と同様である。
Figure 0006881743
なお、上記式中Rがアルコキシ基である場合、限定されるわけではないが、炭素数は1以上8以下であることが好ましく、より具体的には、3−メトキシチオフェン、3,4−ジメトキシチオフェン、3−エトキシチオフェン、3−プロポキシチオフェン、3−ブトキシチオフェン、3−メトキシ−4−メチルチオフェン、3−エトキシ-4-メチルチオフェン、3−ブトキシ-4-メチルチオフェン、3,4−ジエトキシチオフェン、3,4−エチレンジオキシチオフェン、3,4−プロピレンジオキシチオフェン等を例示することができる。
また、上記式中Rがアルキル基である場合、限定されるわけではないが、炭素数は1以上12以下であることが好ましく、より具体的には、3−メチルチオフェン、3,4−ジメチルチオフェン、3−エチルチオフェン、3−プロピルチオフェン、3,4−ジエチルチオフェン、3−ブチルチオフェン、3−ペンチルチオフェン、3−ヘキシルチオフェン、3−ヘプチルチオフェン、3−オクチルチオフェン、3−ノニルチオフェン、3−デシルチオフェン、3−ウンデシルチオフェン、3−ドデシルチオフェン、3−ブロモ−4−メチルチオフェン等を例示することができる。
また、上記式中Rがアミノ基である場合、3−アミノチオフェン、3,4−ジアミノチオフェン、3−メチルアミノチオフェン、3−ジメチルアミノチオフェン、3−チオフェンカルボキシアミド、4−(チオフェン−3−イル)アニリン等を例示することができる。
また本物品において、チオフェン重合体の分子量としては、黒色光沢を有するものとすることができ、膜として形成できるものである限りにおいて限定されるわけではないが、GPC測定法により求められる重量平均分子量の分布のピークが200以上30000以下の範囲内にあることが好ましく、より好ましくは500以上10000以下の範囲内である。
また、本物品において、 チオフェン重合体の重量は、物品全体の重量を100とした場合、0.1以上99.9以下の範囲となっていることが好ましく、より好ましくは0.5以上99以下の範囲である。
また本物品において、チオフェン重合体は、作製することができる限りにおいて限定されず種々の方法を採用することができる。例えば、チオフェン重合体は、化学重合又は電解重合によって作製することができる。
(化学重合)
ここで「化学重合法」とは、酸化剤を用いて液相及び固相の少なくともいずれかにおいて行う重合をいう。
この方法では、具体的に(1)酸化剤を用いてチオフェンを重合してチオフェン重合体を含む溶液とする工程、(2)チオフェン重合体を含む溶液から未反応原料及び副生成物を除去してチオフェン重合体粉末を得る工程、を有する。
まず、この方法では、(1)酸化剤を用いてチオフェンを重合し、このチオフェン重合体を含む溶液を作製する。ここで用いる「チオフェン」及び得られる「チオフェン重合体」は、上記したものである。チオフェン重合体は、上記の通り、いわゆるオリゴマーの範囲にあることが好ましく、具体的には重量平均分子量の分布ピークが200以上30000以下の範囲内となるように重合することが好ましい。
本工程において、酸化剤は、チオフェン重合体を製造することができる限りにおいて限定されず様々なものを使用することができるが、例えば第二鉄塩、第二銅塩、セリウム塩、二クロム酸塩、過マンガン酸塩、過硫酸アンモニウム、三フッ化ホウ素、臭素酸塩、過酸化水素、塩素、臭素及びヨウ素を挙げることができ、中でも第二鉄塩が好ましい。なお水和物であっても良い。また、この場合において、この対となるイオンも適宜調整可能であって限定されるわけではなく、例えば塩化物イオン、臭化物イオン、クエン酸イオン、シュウ酸イオン、パラトルエンスルホン酸イオン、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、硝酸イオン、硫酸イオン等を挙げることができ、その中でも、過塩素酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、及び、パラトルエンスルホン酸イオンの少なくともいずれかを用いると、測色計による数値評価で規定される光沢をもつ黒色を得ることができ好ましい。黒色光沢を得ることができる理由は、推測の域であるがチオフェン重合体が、膜中でラメラ結晶の状態と結晶を形成しない状態で存在し、前者が紫および青色の光を吸収し、後者が緑、黄、オレンジ、および赤の光を吸収するので、結局可視光全域の光を吸収するためと考えられる。
また本工程において、重合は溶媒を用い、この溶媒中において行うことが好ましい。用いる溶媒は、上記酸化剤及びチオフェンを十分に溶解し効率的に重合させることができる限りにおいて限定されるわけではないが、高い極性を有し、ある程度の揮発性を有する有機溶媒であることが好ましく、例えばアセトニトリル、ニトロメタン、γ−ブチロラクトン、炭酸プロピレン、ニトロメタン、1−メチル−2−ピロリジノン、ジメチルスルホキシド、2−ブタノン、テトラヒドロフラン、アセトン、メタノール、アニソール、クロロホルム、酢酸エチル、ヘキサン、トリクロロエチレン、シクロヘキサノン、ジクロロメタン、クロロホルム、ジメチルホルムアミド、エタノール、ブタノール、ピリジン、ジオキサン、及びこれらの混合物等を用いることができるが、アセトニトリル、ニトロメタン、γ−ブチロラクトン、炭酸プロピレンはチオフェン重合体が可溶であり、より良好な黒色光沢を備えた膜となりやすく好ましい。
なお本工程において、溶媒に対し用いるチオフェン、酸化剤の量は適宜調整可能であり限定されるわけではないが、溶媒の重量を1とした場合、チオフェンの重量は0.00007以上7以下であることが好ましく、より好ましくは0.0007以上0.7以下であり、過塩素酸鉄(III)n水和物の場合、重量は0.0006以上6以下であることが好ましく、より好ましくは0.006以上0.6以下である。
また、本工程において、用いるチオフェンと酸化剤の比としてはチオフェンの重量を1とした場合、0.1以上1000以下であることが好ましく、1以上100以下であることがより好ましい。
また本工程は、チオフェンと酸化剤を溶媒に一度に加えてもよいが、溶媒にチオフェンを加えた溶液と、酸化剤を溶媒に加えた溶液の二種類の溶液を別途作製し、これらを加え合わせることで重合反応を行わせても良い。
またこの方法において、上記作製したチオフェン重合体は、溶媒を除去して粉末状のチオフェン重合体(チオフェン重合体粉末)としておくことが好ましい。このようにしておくことで後述の溶媒に溶解させつつアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかと混合し、黒色光沢を有する物品を製造することが可能となる。なお、酸化剤において上記過塩素酸イオン、ヘキサフルオロリン酸イオン、テトラフルオロホウ酸イオン、塩化物イオン、臭化物イオン、パラトルエンスルホン酸イオンを含むものを用いた場合、上記重合体に安定的に結合されているため残り、黒色光沢の状態を安定的に維持することができる。
(電解重合)
また、本物品において、上記のとおりチオフェン重合体は、電解重合を用いて製造することもできる。本実施形態において、電解重合とは、重合体の前駆体となる物質(モノマー)を、支持電解質を含む溶液に溶解し、その後モノマーを電極酸化することにより、導電体上に溶液不溶性重合体膜を形成する手法をいう。
また、本実施形態において、陽極酸化させる際、電位掃引法を用いることが好ましい。電位掃引法とは、支持電解質を含む溶液に一対の電極を浸漬し、一定の速度で電位を変化させつつ印加する処理をいう。
また本実施形態において用いられる溶液の溶媒としては、特に限定されるわけではないが、例えば水、アルコールの他、藤島昭、相澤益男、井上徹、電気化学測定法、技報堂出版、上巻107―114頁、1984年に記載の溶媒を採用できる。また、種々の溶媒の混合溶媒も好ましい。さらに、ドデシル硫酸ナトリウム等の陰イオン界面活性剤、臭化ドデシルトリメチルアンモニウム等のカチオン性界面活性剤、及びポリオキシエチレンラウリルエーテル等の非イオン性界面活性剤を用いると、測色計による数値評価で規定される黒色光沢を得ることができ好ましい。
また本実施形態において用いられる溶液の支持電解質は、電気分解において必須の成分であり、溶媒に十分溶解し、電気分解されにくいカチオン又はアニオンを構成要素とするものが好ましく、限定されるわけではないが、カチオンに注目すれば例えばリチウム塩、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、テトラアルキルアンモニウム塩の少なくともいずれかを用いることが好ましく、アニオンに注目すれば例えばハロゲン化物、硫酸塩、硝酸塩、リン酸塩、過塩素酸塩、四フッ化ホウ酸塩、六フッ化リン酸塩の少なくともいずれかを用いることが好ましい。支持電解質の濃度は、限定されるわけではないが0.001M以上溶解度以下であることが好ましく、0.01M以上5M以下であることがより好ましい。
また、本実施形態において、電解重合で用いられるチオフェンモノマーの電解溶液中における濃度は、限定されるわけではないが、0.1mM以上溶解度以下であることが好ましく、より具体的には0.5mM以上1M以下であることがより好ましい。
また本実施形態において、電解重合は溶液を入れた電解容器に導電体(動作電極として機能させる)を浸漬し、これに対向電極、必要に応じて電位の基準となる参照電極の3本の電極を用いる3電極式、又は、導電体と対向電極だけを用いる2電極式を採用することができる。なお、導電体の電位を基準となる参照電極に対して厳密に規定することのできる3電極式は、本方法によって形成されるチオフェン重合体を含む黒色光沢を有する物品を再現性良く作製することができる点においてより好ましい。
動作電極としての導電体は、3電極式及び2電極式のいずれの場合においても、電極酸化に対して安定な物質であれば良く、限定されるわけではないが、例えば上記したように、酸化インジウムスズ(以下「ITO」と略記する。)や酸化錫が塗布された透明ガラス電極、金属電極、ステンレス等の合金電極、グラシーカーボン電極等を好適に用いることができる。また、対向電極としては、上記電極材料に加え、ステンレスや銅板などの金属電極を好適に用いることができる。また参照電極は、限定されるわけではないが例えば銀・塩化銀電極(Ag/AgCl電極)、飽和カロメル電極を好適に用いることができる。
また、本実施形態において電解重合における電位掃引法は、負電位と正電位の間で掃引することが好ましい。またこの場合において、負電位は、−1.5V以上−0.01V以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは−1.0V以上−0.1V以下の範囲、さらに好ましくは−0.7V以上−0.2V以下の範囲である。また、正電位は、+1.0V以上+3.0V以下の範囲であることが好ましく、より好ましくは+1.0V以上+2.0V以下の範囲、さらに好ましくは+1.0V以上+1.5V以下の範囲内である。
また本実施形態において、電位掃引法は、掃引速度について、チオフェン重合体を製造することができる限りにおいて限定されるわけではないが、0.1mV/秒以上10V/秒以下の範囲内とすることが好ましく、より好ましくは1mV/秒以上1V/秒以下の範囲、さらに好ましくは2mV/秒以上300mV/秒以下の範囲内である。
また電解重合の時間としては、チオフェン重合体を析出させることができる限りにおいて限定されるわけではないが、上記印加電圧の範囲内において1秒以上5時間以下の範囲内において行うことが好ましく、10秒以上1時間以下の範囲内において行うことがより好ましい。
また、この電気分解の温度としては電解重合によりチオフェン重合体を析出させることができる限りにおいて限定されるわけではないが、−20℃以上60℃以下の範囲内にあることが好ましい。
また、この電気分解は、大気中の成分物質が関与することの少ない反応でありまた比較的低電位で行われるため、大気中で行うことができる。電解液中の溶存酸素の酸化など、生成した膜を汚染する可能性を回避する観点から、窒素ガスやアルゴンガス雰囲気中で行うことが好ましいが、汚染の心配はほとんど無い。しかしながらそれでもやはり、電解重合を形成する場合、溶液中に酸素が多く存在すると電極反応に影響を与えてしまうおそれがあるため、不活性ガス(窒素ガスやアルゴンガス)によるバブリングを行うことも有用である。
(製造方法)
本物品は、上記の化学重合あるいは電解重合で合成されたチオフェン重合体とアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかを混合することで作製するが、この混合においては、溶媒を用いることが好ましい。溶媒としては、上記アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかとチオフェン重合体を混合させることができる限りにおいて限定されるわけではないが、例えばニトロメタン、γ-ブチロラクトン、アセトニトリル、炭酸プロピレン、ジメチルスルホキシド、N−メチル−2−ピロリドン及びこれらの混合物を用いることができるがこれに限定されない。
また、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかとチオフェン重合体の比率は上記した範囲でよいが、溶媒とこの混合物の濃度の比は、溶解が可能で、必要な粘度とすることができる限りにおいて適宜調整可能であれば限定されるものではないが、例えば、上記アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかとチオフェン重合体の総重量を1とした場合、0.1以上500以下であることが好ましい。
そして、上記作製した溶液を板等の上に塗布し、所望の形状に形成した後、乾燥させて溶媒を除去することで、所望の立体的形状を維持した物品を形成することができる。もちろん、立体的形状には膜が含まれており、この膜の強度は後述の実施例から明らかなように、非常に高い強度を備えている。
以上、本物品では、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかとチオフェン重合体を混合させたとしても黒色光沢を失わず、より強度の高い物品を提供することができる。
なお、本物品において、チオフェン重合体が黒色光沢を示す理由は推測の域にあるが、チオフェン重合体が、膜中でラメラ結晶の状態と結晶を形成しない状態で存在し、前者が紫および青色の光を吸収し、後者が緑、黄、オレンジ、および赤の光を吸収するので、結局可視光全域の光を吸収するためと考えられる。
通常、チオフェン重合体に混合物として樹脂を添加した場合、樹脂がチオフェン重合体の作るラメラ結晶を破壊するために、紫および青の光が吸収されず紫あるいは青色の色調を呈すると考えられる。しかしながら、本物品では、数ある樹脂の中でもアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかを採用することで、チオフェン重合体の一部が樹脂と相分離をしてラメラ結晶を作るためにそのラメラ結晶が紫および青の光を吸収し、かつ相分離をしていないチオフェン重合体が緑、黄色、オレンジ及び赤色の光を吸収する。その結果、可視光全域の光を吸収することになって黒色光沢を呈することを見出した。
しかもアクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかは適宜分子量の調整が可能であり、また混合する溶媒を調整することでその溶液の粘度を調整することが可能である。
(トナー)
ところで、本実施形態に係る物品は、アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかとチオフェン重合体を混合したものとなっている。アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれか自体は、例えばプリンターやコピー機等で用いられるトナーのバインダーとして使用されているので、この物品はプリンター等のトナーとして用いることが可能である。トナーとする場合、上記アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかとチオフェン重合体の混合物を微小な粒子とすることで実現できる。なお、微小な粒子とする方法としては上記アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかとチオフェン重合体を混合した物品を破砕して所望の粒径とすることができるが、例えば上記作製した溶液の粘度を低くし、インクジェットノズルを用いた噴霧等により所望の粒径より少し大きい程度の液滴を形成し、この液滴から溶媒を除去させることで乾燥した粒とすることができる。
以上、本実施形態によって、より強度の高い黒色光沢を有する物品を得ることができる。
ここで、上記実施形態に係る物品について、実際にその製品の作製を行い効果を確認した。以下具体的に説明する。
(チオフェン重合体)
まず、3−メトキシチオフェン(以下、「3MeOT」とする)のモノマーを重合前に蒸留し、不純物を除去した。そして窒素バブリングの下、蒸留したモノマーをアセトニトリル 20 mlに溶解し、30分間撹拌することによりモノマー溶液0.1mol/Lを調製した。次に、酸化剤として過塩素酸鉄(III)・n水和物(Fe(ClO・nHO)をアセトニトリル20mlに添加し、20分間の超音波処理を行うことにより溶解させて酸化剤溶液0.2 mol/lを調製した。
次に、モノマー溶液を重合セルに入れ、酸化剤溶液をビュレットでゆっくり滴下し、2時間重合させた。この操作により、濃青色を呈するオリゴマーである3−メトキシチオフェン重合体を得た。
次に、ガラスろ過器に重合後のチオフェン重合体を含む溶液を入れ、吸引ろ過した。ガラスろ過器のフィルター上に残った残渣をメタノールで洗浄し、そして吸引ろ過をする操作を繰り返した。
次に、洗浄後の残渣を真空乾燥機に入れ、50℃下で90分間真空乾燥を行い、チオフェン重合体を乾燥させた。なお図2に、この結果得た3−メチルチオフェン重合体の粉末を示しておく。
なお、3−ブトキシチオフェンモノマーについても上記と同様の操作を行い、乾燥させた3−ブトキシチオフェン重合体を得た。
(チオフェン重合体と樹脂の混合)
上記実施形態において述べた樹脂(アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、又はポリビニルピロリドン)それぞれ80mgを、γ−ブチルラクトン1.0g(以下、GBLとする)に完全に溶解し、その溶液に上記作製した3−メトキシチオフェン重合体10mgをそれぞれ混合し、撹拌した。また、3−ブトキシチオフェン重合体に対しては、アクリル樹脂80mgを1.0gのGBLに完全に溶解し、3−ブトキシチオフェン重合体を混合し撹拌した。下記に混合液の表記、樹脂名称、樹脂製造社、樹脂平均分子量、チオフェン重合体の種類をまとめた。
Figure 0006881743
(物品(膜)の製造)
次に、よく洗浄したガラス基板上に上記溶液をスポイトで滴下して塗布し、塗膜を恒温温風乾燥機で1時間(60℃)乾燥させた。膜厚は50μm程度であった。
また、上記作製した膜の写真図を図3乃至7にそれぞれ示す。図3はPVP−Me、図4はPS−Me、図5はPMMA−Me、図6はStAc−Me、図7はPMMA−Buをそれぞれ示す。
(反射スペクトル)
次に、上記作製した3−メチルチオフェン重合体の粉末と塗膜の反射スペクトルを、分光測色計(コニカミノルタ社製 CM-600d)を用いて測定した。光源はD65、視野角は10度である。測定は正反射光を含んだ測定法(SCI方式)と正反射光を含まない測定法(SCE方式)で測定を行った。SCI方式で測定された全反射スペクトルからSCE方式で測定された拡散反射スペクトルを差し引き、正反射スペクトルとした。
オリゴマー粉末の拡散反射及び正反射スペクトルを図8に示す。正反射成分がほとんどないことから、3−メチルチオフェン重合体の粉末そのものには光沢を持たないことがわかる。
次に、PVP−Me、PS−Me、PMMA−Me、StAc−Me、PMMA−Bu膜の拡散反射及び正反射スペクトルを図9乃至13にそれぞれ示す。いずれも3−メチルチオフェン重合体の粉末と比較して、拡散反射成分に対して正反射成分が大きいことから、塗布膜には光沢があることがわかる。
(測色)
ここで、分光測色計(コニカミノルタ社製、CM−600d)を用いて、膜の表面を測色した。光源はD65、視野角は10度、測定は正反射光を含んだ測定法(SCI)で測色を行った。なお、L,a,bの値は、例えば“http://www.konicaminolta.jp/instruments/knowledge/color/part1/07.html”に示すようなCIE 1976(L,a,b)色空間における明度L,色相と彩度a,bを表し、JIS Z8781-4:2013の規格に基づいている。
3−メトキシチオフェン重合体粉末及び樹脂の混合膜の測色値を下記表2に示し、その値を図14の表色系に示す。
結果として、3−メチルチオフェン重合体の粉末はわずかに赤褐色であったが、樹脂を添加した塗布膜では色相と彩度(a,b)が限りなく原点に近づき、色味を失い、黒の色調になることがわかった。また、明度(L)の値が大幅に大きくなるのは、表面の光沢度が極めて高いことによるものと考えられる。すなわち、作製した樹脂混合膜は黒色光沢膜(ピアノブラック膜)と言える。
Figure 0006881743
以上、本発明の効果を確認することができた。
本発明は、ピアノブラックを実現できる塗膜等として産業上の利用可能性がある。

Claims (3)

  1. アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及び、ポリビニルピロリドンの少なくともいずれかとチオフェン重合体を、溶媒としてニトロメタン、γ-ブチロラクトン、炭酸プロピレンの少なくともいずれかを用いて混合し、前記溶媒を除去することで固化させる黒色光沢を有する物品の製造方法。
  2. アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及び、ポリビニルピロリドンの少なくともいずれかとチオフェン重合体を、溶媒としてニトロメタン、γ-ブチロラクトン、炭酸プロピレンの少なくともいずれかを用いて混合し、前記溶媒を除去することで固化させ、微小な粒子とする黒色光沢を有するトナーの製造方法。
  3. アクリル樹脂、ポリスチレン樹脂、スチレンアクリル共重合体樹脂、及びポリビニルピロリドンの少なくともいずれかと、チオフェン重合体と、溶媒としてニトロメタン、γ-ブチロラクトン、炭酸プロピレンの少なくともいずれかを含み、前記溶媒を除去し固化させることで黒色光沢を有する物品を製造するための溶液。
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