JP6880967B2 - 管接合装置及び管接合方法 - Google Patents
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Description
図1は、実施の形態1に係る管接合装置100を金属管内に設置した状態の模式図である。図1は、端面81、91が突き合わされた金属管80、90の内部に設置された管接合装置100を模式的に表したものである。金属管80、90は、例えば、管軸83、93が水平方向となるように配置されている。ただし、管軸83、93の配置は、水平方向に限定されるものではなく、設置される環境によって金属管80、90の姿勢は適宜変更できる。以下の説明においては、特に、金属管80を既設金属管80、金属管90を新設金属管90として説明する場合がある。既設金属管80は、既に設置された金属管に一方の端部が接合され、固定されている。新設金属管90は、既設金属管80に接合される金属管であり、接合前の状態では両端が固定されていない。なお、金属管80、90は本発明の「管」に相当し、既設金属管80は本発明の「既設管」、新設金属管90は本発明の「新設管」に相当するものである。
図2は、図1のA−A断面を示す模式図である。第1クランプ機構10は、ロッド12の先端に取り付けられたクランプヘッド11を、金属管80の内周面82に接触させ、荷重を加えるものである。クランプヘッド11の外周面は、円筒面を任意の数に分割した形状になっている。実施の形態1においては、クランプヘッド11の外周面は、金属管80の内周面82と同じ半径の円筒面を12分割した形状になっている。第1クランプ機構10は、例えば油圧などによりクランプヘッド11を金属管80の内周面に向かって押し付け、内周面82の全周にわたって均一に荷重をかける。なお、第2クランプ機構20も図2に示される第1クランプ機構10の構造と同様に構成されている。すなわち、図1のB−B断面も図2と同様である。
上記のように、管接合装置100は、金属管80、90内に設置され、管内から接合部99を摩擦攪拌接合するものである。これにより、接合部99周辺の外周側の領域に装置等を配置することなく2つの管の接合が可能となり、例えば地中に埋設される管においては掘削する範囲を削減することができる。また、管接合装置100は、金属管80を第1クランプ機構10に固定し、金属管90を第2クランプ機構20に固定することにより、金属管80の管軸83と金属管90の管軸93とを同軸上に位置する様に位置決めすることができる。これにより、金属管80と金属管90とを位置決めする支持構造を金属管80、90の周囲に設置する必要がない。また、金属管80、90の内周面82、92を用いて位置決めするため、接合部99を形成する金属管80の端面81と金属管90の端面91とを精度良く突き合わせることができる。さらに、第1クランプ機構10のクランプヘッド11は、金属管80の内周面82に接触し荷重をかけることにより、金属管80の端部の断面形状が真円に近づくように矯正される。第2クランプ機構20のクランプヘッド21も同様に金属管90の端部の断面形状を矯正する。これにより、金属管80と金属管90との接合部99は、段差を抑えることができ、管板厚方向の接合深さ(のど厚)のばらつきも抑えられ良好な継手品質を確保することができる。
実施の形態2は、実施の形態1の管接合装置100を用いた金属管80、90の接合方法に対し、さらにクランプバンド60を用いて金属管80、90を接合するものである。以下、実施の形態2について、実施の形態1からの変更点を中心に説明する。実施の形態2で特に記述しない項目については実施の形態1と同様とし、同一の機能や構成については同一の符号を用いて述べることとする。
既設金属管80及び新設金属管90は、接合部99の外周側にクランプバンド60が設置されたまま接合部99にプローブ41が押し込まれ、摩擦攪拌接合が行われる。既設金属管80及び新設金属管90は、内周側から第1クランプ機構10及び第2クランプ機構20により形状が矯正され、さらに外周側からクランプバンド60で囲われている。クランプバンド60は、内周側から第1クランプ機構10及び第2クランプ機構20により加圧され径方向に拡大しようとする既設金属管80及び新設金属管90を所定の範囲内に抑える役割を果たす。さらには、既設金属管80及び新設金属管90には内周側及び内周側から加圧されるため、プローブ41が接合部99に押し込まれ接合部99を開こうとする力が掛かっても、接合部99は、接触した状態を維持することができる。つまり、図10に示される矢印2の方向に倒れるように移動しようとする新設金属管90を当初の位置に保持することができる。
Claims (8)
- 2つの管の接合部に押し込まれ摩擦攪拌接合するプローブと、
前記プローブを先端に備える接合ツールと、
前記接合ツールを前記管の中心軸周りに回転させる回転機構と、
前記回転機構が設けられた装置本体と、
前記装置本体に対し前記管の中心軸に沿った方向に進退自在に構成された軸方向移動部と、
前記軸方向移動部を移動させる動力である駆動部と、を備え、
前記装置本体は、
一方の前記管の内部において当該装置本体を固定する、第1クランプ機構及び第3クランプ機構を備え、
前記管の中心軸に沿った方向において、前記第3クランプ機構、前記第1クランプ機構、前記プローブの順に並べられて設置されており、
前記軸方向移動部は、
他方の前記管を保持する第2クランプ機構を備え、
前記第2クランプ機構は、
前記第1クランプ機構との間に前記プローブを挟むように配置され、かつ前記第1クランプ機構の中心軸と同軸上に配置され、
前記第1クランプ機構及び前記第2クランプ機構は、
前記回転機構の回転軌道の半径方向に進退自在に構成され、前記管の端部の内周面に荷重を加えるクランプヘッドを備え、
前記クランプヘッドの外周面は、
円筒面を該円筒面の円周方向に任意の数で分割した形状に形成され、前記管の前記端部の形状を当該クランプヘッドの外周面に沿った形状に矯正し、
前記軸方向移動部は、
前記第2クランプ機構を前記第1クランプ機構に近づく方向に移動させ、
前記駆動部は、
前記第2クランプ機構が前記第1クランプ機構に近づく方向の荷重を、前記軸方向移動部と前記装置本体との間に発生させる、管接合装置。 - 前記第1クランプ機構は、
前記第3クランプ機構よりも前記管の前記内周面に加える荷重が高い、請求項1に記載の管接合装置。 - 前記装置本体は、
当該装置本体から外側に突出して設けられ当該装置本体を前記管の前記内周面に沿って案内するローラーを備える、請求項1又は2に記載の管接合装置。 - 前記回転機構の回転中心軸は、
前記第1クランプ機構の中心と前記第2クランプ機構の中心とを結んだ仮想線上に配置される、請求項1〜3の何れか1項に記載の管接合装置。 - 前記回転機構の回転中心軸は、
前記第1クランプ機構の中心軸及び前記第2クランプ機構の中心軸と同軸上に配置される、請求項1〜4の何れか1項に記載の管接合装置。 - 既設管の管軸方向において、管接合装置が備えるプローブの位置を前記既設管の端面に合わせ、前記管接合装置の装置本体に設けられた第1クランプ機構を前記既設管の内周面に接触させ荷重を加えて前記管接合装置を前記既設管の内部に固定し、前記既設管の形状を矯正する管接合装置設置工程と、
前記管接合装置に設けられた第2クランプ機構を前記既設管と接合する新設管の内部に配置し、前記第2クランプ機構を前記新設管の内周面に接触させ荷重を加えて、前記新設管の中心軸を前記既設管の中心軸に合わせて前記管接合装置に固定する新設管固定工程と、
前記第2クランプ機構を前記第1クランプ機構側に移動させ、前記既設管及び前記新設管の端面同士を接触させ荷重を加える接合部加圧工程と、
前記既設管の端面と前記新設管の端面とを接触させて形成される接合部に内側から回転した前記プローブを押し込み、前記接合部に沿って前記プローブを移動させ摩擦攪拌接合を行う摩擦攪拌接合工程と、を備え、
前記管接合装置設置工程は、
前記第1クランプ機構及び前記第2クランプ機構を作動させる前に、前記装置本体に設置された第3クランプ機構を作動させ、前記既設管の管軸方向における前記プローブの位置を前記既設管の端面に合わせた状態で、前記装置本体を、前記既設管の内部に固定する工程を備える、管接合方法。 - 前記既設管及び前記新設管の端面同士を接触させ管軸方向に荷重を加えながら前記摩擦攪拌接合工程が行われる、請求項6に記載の管接合方法。
- 前記既設管及び前記新設管の前記接合部の外周面を包囲するクランプバンドを設置する、請求項6又は7に記載の管接合方法。
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