JP6878886B2 - 超音波測定装置および超音波測定装置の制御方法 - Google Patents

超音波測定装置および超音波測定装置の制御方法 Download PDF

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Description

本発明は、超音波測定を行う超音波測定装置等に関する。
従来から、複数の超音波素子(超音波振動子)が配列された超音波プローブを用いて超音波ビームを走査し、生体や構造体内部の対象領域を画像化して診断や検査に用いる超音波測定装置が知られている。画像化にあたっては、チャンネル毎(或いは超音波素子毎)に受信した受信信号を合成する受信ビームフォーミング(BF;Beam Forming)処理を行う。単純な受信ビームフォーミング処理では画像の分解能が低いため、より高分解能の画像を得るための技術が開発されている。例えば、特許文献1に記載の適応型ビームフォーミング処理(適応的加重値ビームフォーミング技法)がその1つである。
特開2012−170826号公報
しかし、適応型ビームフォーミング処理を行うと、生成される超音波画像において生体組織や構造体等の境界面が見難くなる場合があった。境界面が見難いと、当該生体組織や構造体等の位置を一目で視認できず、診断や検査に支障が生じ得る。そこで本発明は、画像診断や画像検査の対象領域内に境界面が存在する場合の当該境界面の視認性を改善することができる技術の提供を目的とする。
上記課題を解決するための第1の発明は、超音波を受信する複数のチャンネルを有するプローブと、前記チャンネル毎に受信した受信信号を演算処理する演算処理部であって、対象領域の各処理対象点毎に、受信ビームフォーミング処理の信号合成用ウェイトとして、所定のウェイトと、前記受信ビームフォーミング処理を適応型ビームフォーミング処理とするための適応型ウェイトとの何れかとするウェイト選択を行って前記受信ビームフォーミング処理を行うことで超音波画像を生成する演算処理部と、を備え、前記演算処理部は、前記受信信号に基づいて前記対象領域についてエッジ検出を行うことと、前記エッジ検出で検出されたエッジ部分のうち、前記処理対象点に係る前記受信ビームフォーミング処理のビーム方向に対して、所定条件を満たすエッジ部分を抽出することと、前記処理対象点が前記抽出された前記エッジ部分のときの前記信号合成用ウェイトを前記所定のウェイトとする前記ウェイト選択を行うことと、を実行する超音波測定装置である。
また、第9の発明として、超音波を受信する複数のチャンネルを有するプローブを備えた超音波測定装置の制御方法であって、前記チャンネル毎に受信した受信信号に基づいて対象領域についてエッジ検出を行うことと、前記エッジ検出で検出されたエッジ部分のうち、処理対象点に係る受信ビームフォーミング処理のビーム方向に対して、所定条件を満たすエッジ部分を抽出することと、前記対象領域の各前記処理対象点毎に、前記受信ビームフォーミング処理の信号合成用ウェイトとして、所定のウェイトと、前記受信ビームフォーミング処理を適応型ビームフォーミング処理とするための適応型ウェイトとの何れかとするウェイト選択を行って前記受信ビームフォーミング処理を行うことと、を含み、前記ウェイト選択は、前記処理対象点が前記抽出された前記エッジ部分のときの前記信号合成用ウェイトを前記所定のウェイトとする前記ウェイト選択を行うことを含む、制御方法を構成してもよい。
第1又は第9の発明によれば、対象領域についてエッジ検出を行い、処理対象点に係る受信BF処理のビーム方向に対して所定条件を満たすエッジ部分を抽出することができる。そして、処理対象点が抽出したエッジ部分のときの信号合成用ウェイトを所定のウェイトとして、受信ビームフォーミング処理を行うことができる。これによれば、生成される超音波画像において、対象領域に存在する境界面の視認性を改善することが可能となる。
また、第2の発明として、前記所定条件は、前記エッジ部分の伸展方向が前記ビーム方向に対して非直交することを少なくとも含む、第1の発明の超音波測定装置を構成してもよい。
第2の発明によれば、エッジ部分の伸展方向がビーム方向に対して非直交のエッジ部分を抽出することができる。そして、抽出したエッジ部分を処理対象点とするときの信号合成用ウェイトを所定のウェイトとして、受信ビームフォーミング処理を行うことができる。
また、第3の発明として、前記プローブは、リニアスキャンに対応したプローブであり、前記抽出することは、前記エッジ部分の伸展方向が前記リニアスキャンのスキャン方向に非平行な前記エッジ部分を抽出することで、前記所定条件を満たす前記エッジ部分を抽出することである、第1又は第2の発明の超音波測定装置を構成してもよい。
第3の発明によれば、リニアスキャンのスキャン方向に対して、エッジ部分の伸展方向が非平行なエッジ部分を抽出することができる。そして、抽出したエッジ部分を処理対象点とするときの信号合成用ウェイトを所定のウェイトとして、受信ビームフォーミング処理を行うことができる。
また、第4の発明として、前記プローブは、リニアスキャンに対応したプローブであり、前記抽出することは、前記エッジ部分の伸展方向が前記リニアスキャンのスキャン方向に平行な前記エッジ部分を前記抽出の除外対象とすることと、前記除外対象とならなかった前記エッジ部分のうち、伸展方向が前記ビーム方向に対して非直交し、且つ、所定長以上の長さを有する前記エッジ部分を、前記所定条件を満たす前記エッジ部分として抽出することと、を含む、第1又は第2の発明の超音波測定装置を構成してもよい。
第4の発明によれば、リニアスキャンのスキャン方向に平行なエッジ部分を抽出の除外対象とした上で、伸展方向がビーム方向と非直交で且つ所定長以上の長さのエッジ部分を抽出することができる。そして、抽出したエッジ部分を処理対象点とするときの信号合成用ウェイトを所定のウェイトとして、受信ビームフォーミング処理を行うことができる。
また、第5の発明として、前記プローブは、セクタースキャンに対応したプローブであり、前記抽出することは、前記ビーム方向毎に、前記所定条件を満たす前記エッジ部分を抽出することを含み、前記ウェイト選択を行うことは、前記ビーム方向に対応して前記抽出した前記エッジ部分を前記処理対象点とするときの前記信号処理用ウェイトを、前記所定のウェイトとすることを含む、第1又は第2の発明の超音波測定装置を構成してもよい。
第5の発明によれば、ビーム方向毎に所定条件を満たすエッジ部分を抽出することができる。そして、ビーム方向に対応して抽出したエッジ部分を処理対象点とするときの信号合成用ウェイトを所定のウェイトとして、受信ビームフォーミング処理を行うことができる。
また、第6の発明として、前記所定条件には、所定長以上の長さを有すること、が含まれ、前記演算処理部は、前記所定長を、前記処理対象点までの前記ビーム方向に沿った距離に応じて可変に設定することを実行する、第5の発明の超音波測定装置を構成してもよい。
第6の発明によれば、処理対象点までのビーム方向に沿った距離に応じた長さのエッジ部分を抽出することができる。
また、第7の発明として、前記所定のウェイトは、前記適応型ウェイトの取り得る値に応じて定められている、第1〜第6の何れかの発明の超音波測定装置を構成してもよい。
第7の発明によれば、適応型ウェイトの取り得る値に応じて定められた所定のウェイトを信号合成用ウェイトとして用いて受信ビームフォーミング処理を行うことができる。
また、第8の発明として、前記適応型ウェイトは、前記チャンネル毎の前記受信信号の振幅に応じた値が可変のウェイトであり、前記適応型ビームフォーミング処理は、前記適応型ウェイトを用いて前記受信信号を重み付き加算する信号合成処理である、第1〜第7の何れかの発明の超音波測定装置を構成してもよい。
第8の発明の適応型ビームフォーミング処理を実行することによれば、分解能(方位分解能)を高めて超音波画像の画質を向上させることができる。
超音波測定装置のシステム構成例を示す図。 スキャン範囲の一例を示す模式図。 BF処理を行って生成した超音波画像の一例を示す図。 適応型BF処理を行って生成した超音波画像の一例を示す図。 スキャン範囲の他の例を示す模式図。 BF処理を行って生成した超音波画像の他の例を示す図。 適応型BF処理を行って生成した超音波画像の他の例を示す図。 第1実施形態における超音波測定装置の機能構成例を示すブロック図。 第1実施形態における超音波画像の生成処理の流れを示すフローチャート。 エッジ検出結果の一例を示す図。 ビーム方向直交線除外処理結果の一例を示す図。 ラベリング処理結果を示す図。 ビーム方向非直交線の抽出結果を示す図。 スキャン範囲の他の例を示す模式図。 BF処理を行って生成した超音波画像の他の例を示す図。 適応型BF処理を行って生成した超音波画像の他の例を示す図。 第2実施形態における超音波測定装置の機能構成例を示すブロック図。 非直交線候補リストのデータ構成例を示す図。 第2実施形態における超音波画像の生成処理の流れを示すフローチャート。
以下、図面を参照して、本発明の好適な実施形態について説明する。なお、以下説明する実施形態によって本発明が限定されるものではなく、本発明を適用可能な形態が以下の実施形態に限定されるものでもない。また、図面の記載において、同一部分には同一の符号を付す。
<第1実施形態>
図1は、第1実施形態における超音波測定装置10のシステム構成例を示す図である。超音波測定装置10は、超音波測定を利用して被検体2の生体情報を取得するためのものであり、測定結果や操作情報を画像表示するための手段および操作入力のための手段を兼ねるタッチパネル12と、操作入力をするためのキーボード14と、リニアスキャンに対応した超音波プローブ(探触子)16と、処理装置30とを備える。
処理装置30には、制御基板31が搭載されており、タッチパネル12、キーボード14、超音波プローブ16等の装置各部と信号送受可能に接続されている。制御基板31には、CPU(Central Processing Unit)32、ASIC(Application Specific Integrated Circuit)やFPGA(Field-Programmable Gate Array)等の各種集積回路の他、ICメモリーやハードディスク等による記憶媒体33と、外部装置とのデータ通信を実現する通信IC34とが搭載されている。超音波測定装置10は、処理装置30においてCPU32等が記憶媒体33に記憶されているプログラムを実行することにより、超音波測定をはじめとする生体情報の取得に必要な処理を行う。
具体的には、超音波測定装置10は、処理装置30の制御のもと超音波プローブ16から被検体2へ超音波ビームを送信し、その反射波を受信して超音波測定を行う。そして、反射波の受信信号を増幅・信号処理し、被検体2の生体内構造の位置情報や経時変化等の反射波データを生成する。超音波測定は、所定周期で繰り返し行われる。測定単位を「フレーム」と呼ぶ。
反射波データには、いわゆるAモード、Bモード、Mモード、カラードップラーモードの各モードの画像が含まれる。Aモードは、第1軸を超音波ビームの送受信方向(走査ラインの方向)に沿った受信信号のサンプリング点列とし、第2軸を各サンプリング点での反射波の受信信号強度(反射波強度)として、反射波の振幅(Aモード像)を表示するモードである。また、Bモードは、超音波ビームを所定のスキャン範囲内で走査させながら得た反射波振幅(Aモード像)を輝度値に変換することで可視化した、生体内構造の二次元の超音波画像(Bモード像)を表示するモードである。
[原理]
図2は、第1実施形態における超音波測定を説明する図であり、超音波プローブ16を対象物の表面に当てて超音波測定している状態を簡略的に示している。超音波プローブ16は、列状に等間隔で配置された超音波素子(超音波振動子)を内蔵しており、隣接する複数の超音波素子群が1つのチャンネル17を構成して超音波の送受信を行う。第1実施形態では、チャンネル17の配列方向(スキャン方向)に超音波ビームの入射位置をずらしながら、互いに平行な複数の走査ラインL1に沿って超音波ビームを送受信することで矩形のスキャン範囲A1を走査する、いわゆるリニアスキャン方式で超音波測定を行う。
実際に超音波測定装置10が行う超音波測定では、超音波プローブ16が被検体2の生体表面(図1では頸部)に当てられ、スキャン範囲に相当する対象領域の反射波データが生成される。この対象領域(スキャン範囲)の横方向をx方向、これと直交する対象領域の縦方向をz方向と定義する。x方向はスキャン方向に対応し、z方向は生体表面からの深さ方向に対応する。なお、超音波プローブ16が当てられる部位は頸部に限らず、手首、腕、腹部等、測定(診断)の目的に応じた被検体2の部位としてよい。
この超音波測定の結果チャンネル17毎に受信した受信信号(以下、「チャンネル信号」という)から反射波データを生成する際、処理装置30は、サンプリング点毎に各チャンネル17からのチャンネル信号を整相加算する処理を行う。素子単位で超音波を送受信する場合は、各チャンネル17からの反射波の受信信号を整相加算する。本処理によってチャンネル17毎のチャンネル信号が各サンプリング点における反射波強度を表す二次元データとされ、当該二次元データに検波処理や対数変換処理等の必要な処理を施してサンプリング点毎に輝度値を得ることで、対象領域の超音波画像を生成できる。なお、チャンネル単位ではなく、超音波素子毎に受信した受信信号を整相加算して超音波画像を生成する構成でもよい。
具体的には、整相加算処理は、全ての走査ラインL1を順次処理対象とし、処理対象の走査ライン(処理対象ライン)L1上のサンプリング点毎に各チャンネル17からのチャンネル信号を合成する信号合成処理であり、チャンネル17毎のチャンネル信号に遅延をかけるディレイ処理の後、当該ディレイ処理後の各チャンネル信号を重み付き加算する受信ビームフォーミング処理(受信BF処理)を行う。これにより、位相が同じ所望の方向からの信号のみを増幅することができ、処理対象ラインL1の方向からの所望波を抽出できる。
ここで、従来から、受信BF処理として、チャンネル信号の加算に用いるウェイト(信号合成用ウェイト)を到来波に応じて動的に変える適応型ビームフォーミング処理(適応型BF処理)が知られている。この適応型BF処理では、サンプリング点毎に次の処理を行う。すなわち先ず、ディレイ処理後のチャンネル17毎のチャンネル信号をもとに相関行列を算出する。続いて、走査ラインL1の方向に基づき規定したステアリングベクトルを用い、算出した相関行列から各チャンネル信号に乗じる適応型ウェイトWmvを算出する。なお、適応型ウェイトWmvの算出については、式(1)〜式(8)を参照して後述する。その後は、算出した適応型ウェイトWmvを信号合成用ウェイトWとして用い、ディレイ処理後のチャンネル17毎のチャンネル信号を重み付き加算する。適応型BF処理の具体例としては、MV(Minimum Variance)法や、APES(Amplitude and Phase Estimation)法等があり、適宜採用できる。この適応型BF処理によれば、処理対象ラインL1の方向からの所望波のみに感度を持ち、それ以外の方向からの不要波に対しては感度を持たないように方向に拘束を付けてチャンネル信号を重み付き加算することができ、高い方位分解能が実現できる。
また、別の受信BF処理として、予め各チャンネル17に対応付けて定められた所定のウェイト(以下、「固定ウェイト」という)Wfを信号合成用ウェイトWとして用いる非適応型の受信BF処理(以下、この非適応型の受信BF処理を単に「BF処理」と呼ぶ)がある。このBF処理は、ウェイトの算出が不要であるため短時間で処理を行える利点がある一方で、不要波に対しても感度を持つため、適応型BF処理に比べると方位分解能が低い。
ところで、受信信号として得られる超音波の反射波強度は、伝搬する媒質が変化する位置で高くなり、超音波画像において反射波強度が高い位置は高輝度として表される。したがって、対象領域の超音波画像を観察することで、皮下に存在する生体組織等の境界面の位置を把握できる。しかし、受信BF処理を上記適応型BF処理とした場合とBF処理とした場合とでは描出される境界面の視認性が異なり、当該視認性について以下の問題があった。
すなわち、受信BF処理のビーム方向である走査ラインL1の方向と境界面が直交又は略直交していれば、適応型BF処理を適用することで当該境界面は鮮鋭に描出できる。しかし、ビーム方向に対して非直交する境界面が対象領域に存在すると、当該境界面とx方向との成す角度が大きくなるほど、生成される超音波画像においてその視認性は悪化する。当該現象はBF処理および適応型BF処理の何れを適用した場合にも起こるが、より顕著に現れるのが適応型BF処理を適用した場合である。
比較検討するために、図2に示すようにスキャン範囲A1に2本のワイヤーB11,B13を配置し、超音波測定を行った場合のスキャン範囲A1の超音波画像をシミュレーションにより生成した。一方のワイヤーB11はビーム方向と直交するx方向に沿って配置し、他方のワイヤーB13は、x方向との成す角度をθとしてx方向に対して傾けて配置した。図3は、受信BF処理をBF処理として生成した超音波画像を示す図であり、図4は、適応型BF処理として生成した超音波画像を示す図である。図3および図4に示すように、ビーム方向と直交する一方のワイヤーB11については、適応型BF処理を適用することで鮮鋭に描出される。しかし、ビーム方向と非直交する他方のワイヤーB13に着目すると、適応型BF処理を適用した場合の方が、BF処理の適用時よりも全体的にワイヤーB13の輝度が低下して見難く、視認性が悪い。
次に、図5に示すように、他方のワイヤーB13とx方向との成す角度をθ(θ>θ)としてワイヤーB13をx方向に対してさらに傾け、超音波測定を行ってスキャン範囲A1の超音波画像を生成した。図6は、本例において受信BF処理をBF処理とした場合の超音波画像を示し、図7は、適応型BF処理とした場合の超音波画像を示す図である。本例の場合、図7に示すように、適応型BF処理を適用したのではワイヤーB13がほとんど描出されず、視認が困難となった。これに対し、図6に示すように、BF処理を適用した場合では、その全域が視認できる。
以上のように、受信BF処理を適応型BF処理とした場合、ビーム方向に対して非直交する境界面の抽出に関して視認性が著しく悪化する問題があった。そこで、第1実施形態では、ビーム方向に対して非直交する境界面のサンプリング点については、固定ウェイトWfを信号合成用ウェイトWとするウェイト選択を行う。それ以外のサンプリング点については適応型ウェイトWmvを算出し、適応型ウェイトWmvを信号合成用ウェイトWとするウェイト選択を行う。
そのための処理として先ず、対象領域についてエッジ検出を行う。そして、検出されたエッジ部分の中から、ビーム方向に対して非直交するエッジ部分(以下、適宜「ビーム方向非直交線」という)を抽出する。手順としては例えば、検出されたエッジ部分のうち、その伸展方向がリニアスキャンのスキャン方向に平行なエッジ部分(つまりビーム方向に対して直交するエッジ部分;以下、適宜「ビーム方向直交線」という)を抽出の除外対象とする。その上で、「ビーム方向に対して非直交し、且つ、予め設定される所定長D以上の長さを有するエッジ部分であること」を所定条件として、除外対象とならなかったエッジ部分から所定条件を満たすエッジ部分をビーム方向非直交線として抽出する。
その後は、ビーム方向非直交線上の各サンプリング点をBF処理位置とし、処理対象点がBF処理位置の場合は信号合成用ウェイトWを固定ウェイトWfとする。BF処理位置でなければ適応型ウェイトWmvを算出し、信号合成用ウェイトWとする。
[機能構成]
図8は、第1実施形態における超音波測定装置10の機能構成例を示すブロック図である。超音波測定装置10は、処理装置30と、超音波プローブ16とを備え、処理装置30は、操作入力部310と、表示部330と、通信部350と、演算処理部370と、記憶部400とを備える。
超音波プローブ16は、複数の超音波素子群で構成されるチャンネル17を配列して備え、処理装置30(より詳細には演算処理部370の超音波測定制御部371)からのパルス電圧に基づいて超音波を送信する。そして、送信した超音波の反射波を受信し、各チャンネル17の受信信号であるチャンネル信号を超音波測定制御部371へ出力する。
操作入力部310は、ユーザーによる各種操作入力を受け付け、操作入力に応じた操作入力信号を演算処理部370へ出力する。ボタンスイッチやレバースイッチ、ダイヤルスイッチ、トラックパッド、マウス等により実現できる。図1ではタッチパネル12やキーボード14がこれに該当する。
表示部330は、LCD(Liquid Crystal Display)等の表示装置によって実現され、演算処理部370からの表示信号に基づく各種表示を行う。図1ではタッチパネル12がこれに該当する。
通信部350は、演算処理部370の制御のもと、外部との間でデータを送受するための通信装置である。この通信部350の通信方式としては、所定の通信規格に準拠したケーブルを介して有線接続する形式や、クレイドル等と呼ばれる充電器と兼用の中間装置を介して接続する形式、無線通信を利用して無線接続する形式等、種々の方式を適用可能である。図1では通信IC34がこれに該当する。
演算処理部370は、例えば、CPUやGPU(Graphics Processing Unit)等のマイクロプロセッサーや、ASIC、FPGA、ICメモリー等の電子部品によって実現される。そして、演算処理部370は、各機能部との間でデータの入出力制御を行い、所定のプログラムやデータ、操作入力部310からの操作入力信号、超音波プローブ16からのチャンネル17毎のチャンネル信号等に基づき各種の演算処理を実行して、被検体2の生体情報を算出する。図1ではCPU32がこれに該当する。なお、演算処理部370を構成する各部は、専用のモジュール回路等のハードウェアで構成することとしてもよい。
この演算処理部370は、超音波測定制御部371と、画像生成部373と、エッジ検出部383と、ビーム方向非直交線抽出部385とを含む。
超音波測定制御部371は、超音波プローブ16とともに超音波測定部20を構成し、この超音波測定部20によって超音波測定が行われる。超音波測定制御部371は、公知技術を用いて実現できる。すなわち、超音波測定制御部371は、超音波プローブ16による超音波パルスの送信タイミングを制御し、送信タイミングでパルス電圧を発生させて超音波プローブ16へ出力する。その際、送信遅延処理を行って各超音波素子へのパルス電圧の出力タイミングの調整を行う。また、各チャンネル17からのチャンネル信号の増幅やフィルター処理を行って、処理後のチャンネル17毎のチャンネル信号(測定結果)を画像生成部373へ出力する。
画像生成部373は、超音波測定制御部371からのチャンネル17毎のチャンネル信号に基づいて、超音波画像を生成する。この画像生成部373は、ディレイ処理部375と、ウェイト選択部377と、受信BF処理部381とを含む。
ディレイ処理部375は、チャンネル17毎のチャンネル信号に、予め各チャンネル17に対応付けて定められたディレイ時間の遅延をかけるディレイ処理を行う。
ウェイト選択部377は、サンプリング点毎に信号合成用ウェイトWを固定ウェイトWf又は適応型ウェイトWmvとするウェイト選択を行う。すなわち、処理対象点がBF処理位置の場合は固定ウェイトWfを選択し、BF処理位置でなければ適応型ウェイトWmvを選択して、信号合成用ウェイトWとする。このウェイト選択部377は、適応型ウェイトWmvを算出する適応型ウェイト算出部379を備える。
ここで、適応型ウェイト算出部379による適応型ウェイトWmvの算出について説明する。各チャンネル17に対応する信号合成用ウェイトをWとすると、受信BF処理部381の出力z[n]は、ディレイ処理部375が出力するディレイ処理後のチャンネル17毎のチャンネル信号x[n−D[n]]に、該当するチャンネル17の信号合成用ウェイトWを乗算して足し合わせた結果であり、次式(1)で表される。式(1)において、mはチャンネル数を表す。nはサンプリング総数であり、m番目のチャンネル17のサンプリング点nにおけるチャンネル信号は、x[n]で表される。そして、Dは、前段のディレイ処理でm番目のチャンネル17に適用されるディレイ時間を表す。すなわち、ここで用いる信号合成用ウェイトWが各チャンネル17について算出された適応型ウェイトWmv(Wmv)であれば適応型BF処理が受信BF処理として行われることになるし、予め各チャンネル17に対応付けて定められた固定ウェイトWf(Wf)であればBF処理が受信BF処理として行われることとなる。
Figure 0006878886
さて、適応型ウェイトWmvを算出して信号合成用ウェイトWとする場合、Wを各チャンネル17の適応型ウェイトWmvに置き換えて式(1)の出力z[n]をベクトル表記で表すと、次式(2),(3)のようになる。Hは複素共役転置を表し、*は複素共役を表す。
Figure 0006878886
相関行列R[n]は、次式(4),(5)で与えられる。
Figure 0006878886
各チャンネル17の適応型ウェイトWmvは、上記式(4),(5)においてz[n]の分散を最小化する値として、次式(6),(7)に示す条件付き最小化問題を解くことで求める。ラグランジュ(Lagrange)の未定乗数法を用いると、各チャンネル17の適応型ウェイトWmvは、次式(8)で表される。
Figure 0006878886
ここで、aはステアリングベクトルであり、Hは拘束応答ベクトルである。チャンネル信号は前段のディレイ処理で既に整相されているため、所望波の方向は0度である。したがって、aの要素は全て1とすればよい。
図8の説明に戻る。受信BF処理部381は、ウェイト選択部377が決定した信号合成用ウェイトWを用い、式(1)に従ってディレイ処理後のチャンネル17毎のチャンネル信号を重み付き加算する受信BF処理を行う。
エッジ検出部383は、公知のエッジ検出処理を行い、対象領域からエッジ部分を検出する。
ビーム方向非直交線抽出部385は、エッジ検出部383が検出したエッジ部分の中から、ビーム方向に対して非直交し且つ所定長D以上の長さのエッジ部分(ビーム方向非直交線)を抽出する。このビーム方向非直交線抽出部385は、ビーム方向直交線除外処理部387と、ラベリング部389とを備える。ビーム方向直交線除外処理部387は、エッジ検出部383が検出したエッジ部分のうち、ビーム方向と直交するエッジ部分(ビーム方向直交線)を上記ビーム方向非直交線の抽出対象から除外する処理を行う。ラベリング部389は、公知のラベリング処理を行い、ビーム方向直交線除外処理部387によって除外されなかったエッジ部分の各々に固有のラベルを付す。
記憶部400は、ICメモリーやハードディスク、光学ディスク等の記憶媒体により実現されるものである。この記憶部400には、超音波測定装置10を動作させ、超音波測定装置10が備える種々の機能を実現するためのプログラムや、当該プログラムの実行中に使用されるデータ等が事前に記憶され、或いは処理の都度一時的に記憶される。図1では、制御基板31に搭載されている記憶媒体33がこれに該当する。なお、演算処理部370と記憶部400との接続は、装置内の内部バス回路による接続に限らず、LAN(Local Area Network)やインターネット等の通信回線で実現してもよい。その場合、記憶部400は、超音波測定装置10とは別の外部記憶装置により実現されるとしてもよい。
また、記憶部400には、超音波測定プログラム401と、受信信号データ402と、反射波データ403と、固定ウェイトデータ404と、エッジ情報405とが格納される。
演算処理部370は、超音波測定プログラム401を読み出して実行することにより、超音波測定制御部371や画像生成部373、エッジ検出部383、ビーム方向非直交線抽出部385等の機能を実現する。なお、これらの機能部を電子回路等のハードウェアで実現する場合には、当該機能を実現させるためのプログラムの一部を省略することができる。
受信信号データ402は、超音波測定の結果得られた各チャンネル17からのチャンネル信号をフレーム毎に記憶する。
反射波データ403は、フレーム毎に繰り返される超音波測定で得た反射波データを記憶する。この反射波データ403は、超音波画像であるフレーム毎のBモード像のデータを含む。
固定ウェイトデータ404は、固定ウェイトWfを記憶する。固定ウェイトWfは、例えば、方形窓(矩形窓)、ハニング窓、ハミング窓といった窓関数を用いて定めておくことができる。例えば方形窓を用いる場合であれば、固定ウェイトデータ404には、次式(9)に示すように、各チャンネル17の固定ウェイトWfを全て「1」とする固定ウェイトWfが設定される。
Wf={1,1,・・・,1} ・・・(9)
エッジ情報405は、エッジ検出部383によるエッジ検出結果を記憶する。このエッジ情報405は、後述するように、ビーム方向非直交線の抽出の過程でビーム方向非直交線抽出部385によって書き換えられる。
[処理の流れ]
図9は、第1実施形態における超音波画像の生成処理の流れを示すフローチャートである。ここで説明する処理は、例えば、ユーザーにより超音波プローブ16が被検体2の生体表面に当てられ、所定の測定開始操作が為されると開始される。なお、本処理は、演算処理部370が記憶部400から超音波測定プログラム401を読み出して実行し、超音波測定装置10の各部を動作させることで実現できる。
先ず、超音波測定部20が、超音波測定を行う(ステップS101)。ここでの処理により、受信信号データ402へ測定結果が格納されていく。
続いて、画像生成部373が、仮の超音波画像を生成する(ステップS103)。ここでは、従来の手法で超音波画像を生成する。例えば先ず、ディレイ処理部375が、ステップS101の超音波測定で得た各チャンネル17からのチャンネル信号をディレイ処理する。そして、受信BF処理部381が、受信BF処理としてBF処理を行う。すなわち、信号合成用ウェイトWとして固定ウェイトWfを用い、上記式(1)に従ってディレイ処理後のチャンネル17毎のチャンネル信号をサンプリング点毎に重み付き加算する。その後、受信BF処理部381の出力z[n]に必要な処理を施し、各サンプリング点の輝度値を得る。
続いて、エッジ検出部383が、仮の超音波画像についてエッジ検出処理を行い、対象領域内に存在するエッジ部分を検出する(ステップS105)。具体的には、横方向(x方向)のエッジ部分と斜め方向のエッジ部分を含む横エッジを検出するための公知の微分フィルターを適用し、サンプリング点毎に微分値を算出する。そして、得られた微分値が予め定められる所定の閾値以上のサンプリング点について値を「1」、閾値未満であるサンプリング点の値を「0」としたエッジ情報405を生成する。図10に、エッジ情報405の一例を示す。
なお、ここでは、前段のステップS103で生成した仮の超音波画像についてエッジ検出処理を行うことで対象領域内に存在するエッジ部分を検出することとした。これに対し、受信BF処理後の二次元データ(受信BF処理部381の出力z[n])についてエッジ検出処理を行い、対象領域内に存在するエッジ部分を検出するとしてもよい。
続いて、図9に示すように、ビーム方向直交線除外処理部387がビーム方向直交線除外処理を行い、エッジ検出処理で生成したエッジ情報405からx方向のエッジ部分を消去する(ステップS107)。手順としては先ず、図10のエッジ情報405の各サンプリング点の位置(x,y)を1行ずつx方向に順番に参照していくことで、各行においてx方向に「1」が連続する範囲を特定し、その連続数を計数する。そして、計数した連続数が予め設定される所定数以上の範囲をx方向のエッジ部分と判定し、当該範囲内のサンプリング点の値を「1」から「0」に書き換えてエッジ情報405を更新する。これにより、エッジ情報405からx方向のエッジ部分が消去される。図11に、ビーム方向直交線除外処理後のエッジ情報405を示す。図11の例では、図10のエッジ情報405の上から2行目のエッジ部分が消去されている。
続いて、図9に示すように、ラベリング部389が、ビーム方向直交線除外処理後のエッジ情報405についてラベリング処理を行う(ステップS109)。手順としては先ず、図11のエッジ情報405において値が「1」であるサンプリング点を、「1」が隣接するサンプリング点群に区切る。ここでは、注目するサンプリング点を中心とする周囲の8近傍に値が「1」のサンプリング点がある場合にそれらを連結していくことで、サンプリング点群を得る。そして、区切ったサンプリング点群毎に各々を識別するための固有のラベルを付す。図12に、ラベリング処理後のエッジ情報405を示す。図12の例では、3つのエッジ部分を構成するサンプリング点群にそれぞれラベル番号「1」〜「3」のラベルが付されている。なお、サンプリングの手法は特に限定されるものではなく、4近傍の値を参照してサンプリング点群を区切るのでもよい。
その後、図9に示すように、ビーム方向非直交線抽出部385は、ラベリング処理後のエッジ情報405から所定長D未満のエッジ部分を消去することで、ビーム方向非直交線を抽出する(ステップS111)。手順としては先ず、同じラベルが付されたエッジ部分毎に当該エッジ部分のサンプリング点数を計数する。そして、計数値が、所定長Dであることを示す所定数未満のエッジ部分について、各サンプリング点の値を「0」に書き換えてエッジ情報405を更新する。これにより、エッジ情報405から所定長D未満のエッジ部分が消去される。図13に、ビーム方向非直交線の抽出結果(エッジ情報405)を示す。図13の例では、図12のエッジ情報405から3つのサンプリング点で構成されたラベル番号「2」のエッジ部分が消去され、最終的に、ラベル番号「1」および「3」の各エッジ部分がビーム方向非直交線とされる。
なお、以上説明したビーム方向非直交線の抽出に係る処理は、その簡略化のために、エッジ情報405を適宜間引いて行ってもよい。
図9に戻り、以上のようにしてビーム方向非直交線を抽出したならば、画像生成部373が、受信信号データ402を参照しながら走査ラインL1毎にループAの処理を繰り返す(ステップS113〜ステップS131)。そして、ループAでは、ステップS101の超音波測定の測定結果を用いて処理対象ラインL1について一定時間のサンプリングを行い、各サンプリング点を順次処理対象点としてループBの処理を行う(ステップS115〜ステップS129)。
ループBでは先ず、ディレイ処理部375が、各チャンネル17からのチャンネル信号にディレイ時間の遅延をかけるディレイ処理を行う(ステップS117)。
続いて、ウェイト選択部377がエッジ情報405を参照し、処理対象点の値が「1」であれば当該処理対象点をBF処理位置と判定し(ステップS119:YES)、ステップS121に移行する。すなわち、ステップS121では、ウェイト選択部377は、固定ウェイトデータ404から固定ウェイトWfを読み出して信号合成用ウェイトWとする。一方、エッジ情報405において処理対象点の値が「0」の場合には(ステップS119:NO)、ウェイト選択部377において適応型ウェイト算出部379が、ディレイ処理後のチャンネル17毎のチャンネル信号に基づき上記の要領で適応型ウェイトWmvを算出する(ステップS123)。そして、ウェイト選択部377は、算出した適応型ウェイトWmvを信号合成用ウェイトWとする(ステップS125)。
その後、受信BF処理部381が、ステップS121又はステップS125で信号合成用ウェイトWとした固定ウェイトWf又は適応型ウェイトWmvを用いて受信BF処理を行い、上記式(1)に従ってディレイ処理後のチャンネル17毎のチャンネル信号を重み付き加算する(ステップS127)。
このループBの処理を繰り返し、処理対象ラインL1のサンプリングを終えたならば、処理対象ラインL1についてのループAの処理を終える。そして、全ての走査ラインL1を処理対象としてループAの処理を行ったならば、得られた各サンプリング点の出力z[n]に対し必要な処理を行って超音波画像を生成し(ステップS133)、本処理を終える。生成された超音波画像は、適宜表示部330に表示制御される。
以上説明したように、第1実施形態によれば、対象領域についてエッジ検出を行い、検出されたエッジ部分の中から、ビーム方向に対して非直交し且つ所定長D以上の長さのエッジ部分を抽出することができる。そして、処理対象点が抽出したエッジ部分のときには信号合成用ウェイトWを固定ウェイトWfとし、処理対象点が抽出したエッジ部分でないときには適応型ウェイトWmvを信号合成用ウェイトWとして受信BF処理を行い、超音波画像を生成できる。したがって、リニアスキャン方式で対象領域を走査して超音波画像を生成するにあたって高い方位分解能を維持しつつ、対象領域においてビーム方向に対して非直交する境界面が存在する場合には、その視認性を改善することができる。
<第2実施形態>
次に、第2実施形態について説明する。なお、以下の説明において、第1実施形態と同様の構成には同一の符号を付する。
[原理]
図14は、第2実施形態における超音波測定を説明する図である。第2実施形態では、超音波プローブ16bは、セクタースキャン方式で超音波測定を行う。すなわち、セクタースキャン方式では、入射角度を所定の角度ずつ変えながら所定の対象物表面位置を基点P2とする複数の走査ラインL2に沿って超音波ビームを放射状に送受信し、所定の角度範囲(スキャン範囲)A2を扇形に走査する。実際に第2実施形態の超音波測定装置10bが行う超音波測定では、超音波プローブ16bが被検体2の生体表面(例えば頸部)に当てられ、スキャン範囲に相当する対象領域の反射波データが生成される。
セクタースキャン方式では、上記のように超音波ビームを各走査ラインL2の方向に放射状に送受信するため、対象領域に境界面が存在する場合、当該境界面とビーム方向との関係は、ビーム方向毎に異なる。すなわち、同じ境界面であっても、各走査ラインL2と交差する位置によって、当該走査ラインL2の方向であるビーム方向と境界面とが直交したりしなかったりする。例えば、対象領域を横切るようにx方向に沿った境界面が存在している場合、当該境界面は、中央付近ではビーム方向と直交する。しかし、その端部ではビーム方向と直交せず、第1実施形態と同様の問題が生じる。
比較検討するために、図14に示すように、スキャン範囲A2においてx方向に沿って1本のワイヤーB2を配置し、超音波測定を行った場合のスキャン範囲A2の超音波画像をシミュレーションにより生成した。図15は、受信BF処理をBF処理として生成した超音波画像を示す図であり、図16は、適応型BF処理として生成した超音波画像を示す図である。本例では、図15および図16に示すように、BF処理の適用時および適応型BF処理の適用の何れの場合も、生成される超音波画像においてワイヤーB2の両端が描出されていない。これは、ワイヤーB2が、その中央付近ではビーム方向と直交又は略直交するのに対し、端部に行くにつれてビーム方向の直交方向との成す角度が大きくなるためである。そして、描出されたx方向の範囲は、適応型BF処理を適用した場合の方が狭い。
そこで、第2実施形態では、ビーム方向毎に、当該ビーム方向に対して非直交するエッジ部分(ビーム方向非直交線)を抽出する。そのための処理として先ず、対象領域についてエッジ検出を行い、横方向と斜め方向のエッジ部分(横エッジ)を抽出する。エッジ検出は、第1実施形態と同様に行うことができる。そして、抽出されたエッジ部分の中から、「予め設定される所定長D以上の長さを有すること」を所定条件とし、これを満たすエッジ部分を非直交線候補として選出する。
そして、各走査ラインL2を順次処理対象ラインとしてサンプリングを行う際に、処理対象ラインL2のビーム方向に対して非直交する非直交線候補をビーム方向非直交線として抽出し、処理対象ラインL2との交点のサンプリング点をBF処理位置に設定する。その後は、第1実施形態と同様に、処理対象点がBF処理位置の場合は信号合成用ウェイトWを固定ウェイトWfとし、BF処理位置でなければ適応型ウェイトWmvを算出し、信号合成用ウェイトWとする。
[機能構成]
図17は、第2実施形態における超音波測定装置10bの機能構成例を示すブロック図である。図17において、超音波測定装置10bは、処理装置30bと、セクタースキャンに対応したプローブである超音波プローブ16bとを備え、処理装置30bは、操作入力部310と、表示部330と、通信部350と、演算処理部370bと、記憶部400bとを備える。
第2実施形態では、演算処理部370bは、超音波測定制御部371と、画像生成部373と、エッジ検出部383と、非直交線候補選出部391bと、ビーム方向非直交線抽出部395bと、BF処理位置設定部397bとを含む。
非直交線候補選出部391bは、エッジ検出部383が検出したエッジ部分のうち、所定長D以上の長さを有するエッジ部分を非直交線候補として選出する。その際、選出したエッジ部分のエッジ長さとエッジ角度とを求めておく。この非直交線候補選出部391bは、ラベリング部393bを備える。ラベリング部393bは、エッジ検出部383が検出したエッジ部分の各々に固有のラベルを付す。
ビーム方向非直交線抽出部395bは、非直交線候補選出部391bが選出した非直交線候補の中から、処理対象ラインL2のビーム方向に対して非直交する非直交線候補をビーム方向非直交線として抽出する。
BF処理位置設定部397bは、ビーム方向非直交線抽出部395bが処理対象ラインL2について抽出したビーム方向非直交線と、当該処理対象ラインL2との交点のサンプリング点をBF処理位置として設定する。
また、記憶部400bには、超音波測定プログラム401bと、受信信号データ402と、反射波データ403と、固定ウェイトデータ404と、エッジ情報405と、非直交線候補リスト406bとが格納される。
演算処理部370bは、超音波測定プログラム401bを読み出して実行することにより、超音波測定制御部371や画像生成部373、エッジ検出部383、非直交線候補選出部391b、ビーム方向非直交線抽出部395b、BF処理位置設定部397b等の機能を実現する。なお、これらの機能部を電子回路等のハードウェアで実現する場合には、当該機能を実現させるためのプログラムの一部を省略することができる。
エッジ情報405は、エッジ検出部383によるエッジ検出結果を記憶する。第2実施形態では、エッジ情報405は、非直交線候補の選出過程で非直交線候補選出部391bによって書き換えられる。
非直交線候補リスト406bは、非直交線候補選出部391bが非直交線候補として選出したエッジ部分の一覧を記憶する。図18は、非直交線候補リスト406bのデータ構成例を示す図である。図18に示すように、非直交線候補リスト406bは、非直交線候補のエッジ部分に付されたラベルのラベル番号と対応付けて、エッジ長さと、エッジ角度とが設定されたデータテーブルである。非直交線候補選出部391bは、非直交線候補として選出したエッジ部分を構成するサンプリング点数を計数してそのエッジ長さを求めるとともに、当該エッジ部分の方向とz方向との成す角度を求めてエッジ角度とする。そして、それらをラベル番号と対応付けた非直交線候補リスト406bを生成する。
[処理の流れ]
図19は、第2実施形態における超音波画像の生成処理の流れを示すフローチャートである。ここで説明する処理は、演算処理部370bが記憶部400bから超音波測定プログラム401bを読み出して実行し、超音波測定装置10bの各部を動作させることで実現できる。
先ず、超音波測定部20が、超音波測定を行う(ステップS201)。そして、画像生成部373が、仮の超音波画像を生成する(ステップS203)。
続いて、エッジ検出部383が、仮の超音波画像についてエッジ検出処理を行い、対象領域内に存在するエッジ部分を検出する(ステップS205)。そして、ラベリング部393bが、エッジ検出処理で生成したエッジ情報405についてラベリング処理を行う(ステップS207)。その後、非直交線候補選出部391bが、ラベリング処理後のエッジ情報405から所定長D未満のエッジ部分を消去することで、非直交線候補を選出する(ステップS208)。その際、非直交線候補リスト406bを生成する。
以上のようにして非直交線候補を選出したならば、画像生成部373が、受信信号データ402を参照しながら走査ラインL2毎にループCの処理を繰り返す(ステップS209〜ステップS231)。そして、ループCでは先ず、ビーム方向非直交線抽出部395bが、非直交線候補リスト406bに設定されている非直交線候補のうち、処理対象ラインL2のビーム方向に対して非直交するエッジ部分をビーム方向非直交線として抽出する(ステップS211)。ここでは、例えば、エッジ角度を用いて処理対象ラインL2のビーム方向と非直交線候補との成す角度を算出し、90°又は90°前後の所定範囲(例えば、88〜92°や、89〜91°など、概略的に90°とみなせる範囲。包括的に略90°或いは略直交ということもできる。)でなければ、当該非直交線候補をビーム方向非直交線とする。
続いて、BF処理位置設定部397bが、BF処理位置を設定する(ステップS213)。ここでは、例えば、ステップS211で抽出したビーム方向非直交線のラベル番号をもとに、エッジ情報405において該当するラベルが付された処理対象ラインL2上のサンプリング点をBF処理位置として設定する。
BF処理位置を設定したならば、ステップS201の超音波測定の測定結果を用いて処理対象ラインについて一定時間のサンプリングを行い、各サンプリング点を順次処理対象点としてループDの処理を行う(ステップS215〜ステップS229)。
ループDでは先ず、ディレイ処理部375が、各チャンネル17からのチャンネル信号にディレイ時間の遅延をかけるディレイ処理を行う(ステップS217)。
続いて、処理対象点がステップS213においてBF処理位置として設定されている場合には(ステップS219:YES)、ウェイト選択部377が、固定ウェイトデータ404から固定ウェイトWfを読み出して信号合成用ウェイトWとする(ステップS221)。処理対象点がBF処理位置でなければ(ステップS219:NO)、ウェイト選択部377において適応型ウェイト算出部379が、ディレイ処理後のチャンネル17毎のチャンネル信号に基づき上記の要領で適応型ウェイトWmvを算出する(ステップS223)。そして、ウェイト選択部377は、算出した適応型ウェイトWmvを信号合成用ウェイトWとする(ステップS225)。
その後、受信BF処理部381が、ステップS221又はステップS225で信号合成用ウェイトWとした固定ウェイトWf又は適応型ウェイトWmvを用いて受信BF処理を行い、上記式(1)に従ってディレイ処理後のチャンネル17毎のチャンネル信号を重み付き加算する(ステップS227)。
このループDの処理を繰り返し、処理対象ラインL2のサンプリングを終えたならば、処理対象ラインL2についてのループCの処理を終える。そして、全ての走査ラインL2を処理対象としてループCの処理を行ったならば、得られた各サンプリング点の出力z[n]に対し必要な処理を行って超音波画像を生成し(ステップS233)、本処理を終える。生成された超音波画像は、適宜表示部330に表示制御される。
以上説明したように、第2実施形態によれば、ビーム方向毎にこれと非直交し且つ所定長D以上の長さを有するエッジ部分を抽出することができる。そして、処理対象ラインL2上のサンプリング点のうち、そのビーム方向に対応して抽出したエッジ部分を処理対象点とするときの信号合成用ウェイトWを固定ウェイトWfとする一方、それ以外のサンプリング点を処理対象点とするときの信号合成用ウェイトWを適応型ウェイトWmvとして受信BF処理を行い、超音波画像を生成できる。したがって、セクタースキャン方式で対象領域を走査して超音波画像を生成するにあたり、第1実施形態と同様の効果を奏することができる。
なお、第2実施形態では、所定長Dを固定としてビーム方向非直交線を抽出することとした。これに対し、処理対象ラインL2に沿った基点P2からの距離を用いて所定長Dを可変に設定してもよい。具体的には、例えば、基点P2からの距離と所定長Dとの対応関係を予め定めておく。この対応関係は、ルックアップテーブルとして設定しておく構成でもよいし、両者の関係式として設定しておくのでもよい。
一方で、本変形例では、エッジ検出部383が検出した全てのエッジ部分を非直交線候補として選出する。そして、処理対象ラインL2のサンプリングに先立ち、先ず、エッジ角度をもとに当該処理対象ラインL2のビーム方向と非直交する非直交線候補を全て選ぶ。続いて、基点P2から選んだ非直交線候補と処理対象ラインL2との交点までの距離を求め、求めた距離に対応する所定長Dを上記対応関係から取得する。そして、当該選んだ非直交線候補のエッジ長さが取得した所定長D以上であれば、当該非直交線候補をビーム方向非直交線として抽出する。
[その他の変形例]
固定ウェイトWfと適応型ウェイトWmvとでは、取り得る値の範囲が異なる。そのため、適応型ウェイトWmvの取り得る値に応じて固定ウェイトWfを定めておくとしてもよい。例えば、上記実施形態では、Wfが全て「1」である固定ウェイトWfを例示した(式(9))。これに対し、適応型ウェイトWmvの取り得る値に応じた係数kを用い、次式(10)に示すように、式(9)の各チャンネル17の固定ウェイトWfに係数kを乗じて固定ウェイトWfを定めておくとしてもよい。あるいは、固定ウェイトWfの取り得る値に応じて係数kを定めておくとしてもよい。そして、適応型ウェイトWmvを算出した際、得られた各チャンネル17の適応型ウェイトWmvに係数kを乗じるようにしてもよい。これによれば、サンプリング点毎にBF処理を適用したり適応型BF処理を適用したりすることによる輝度ムラを抑制できる。
W=kWf・・・(10)
また、本発明の超音波測定装置は、上記した実施形態等のように超音波測定を利用して生体内の対象領域の超音波画像を生成する場合に限らず、例えば、生体以外の構造体の内部の領域を対象領域として超音波画像を生成し、その検査等に用いる場合にも同様に適用することができる。
10,10b…超音波測定装置、16,16b…超音波プローブ、17…チャンネル、L1,L2…走査ライン、20…超音波測定部、30,30b…処理装置、310…操作入力部、330…表示部、350…通信部、370,370b…演算処理部、371…超音波測定制御部、373…画像生成部、375…ディレイ処理部、377…ウェイト選択部、381…受信BF処理部、383…エッジ検出部、385,395b…ビーム方向非直交線抽出部、387…ビーム方向直交線除外処理部、389…ラベリング部、391b…非直交線候補選出部、397b…BF処理位置設定部、400,400b…記憶部、401,401b…超音波測定プログラム、402…受信信号データ、403…反射波データ、404…固定ウェイトデータ、405…エッジ情報、406b…非直交線候補リスト、2…被検体

Claims (9)

  1. 超音波を受信する複数のチャンネルを有するプローブと、
    前記チャンネル毎に受信した受信信号を演算処理する演算処理部であって、ビーム方向及びスキャン方向の2次元座標で定義されるスキャン範囲の各位置であるサンプリング点毎に、1)受信ビームフォーミング処理の信号合成用ウェイト所定のウェイトとして前記受信ビームフォーミング処理を行うことと2)適応型ウェイトを算出して前記信号合成用ウェイトとし、前記受信ビームフォーミング処理を適応型ビームフォーミング処理として行うことと、の何れか選択処理を行って前記受信ビームフォーミング処理を行うことで超音波画像を生成する演算処理部と、
    を備え、
    前記演算処理部は、
    前記受信信号に基づいて前記スキャン範囲についてエッジ検出を行うことと、
    前記エッジ検出で検出されたエッジ部分のうち、前記ビーム方向に対して、所定条件を満たすエッジ部分を抽出することと、
    前記選択処理において、前記抽出された前記エッジ部分の前記サンプリング点については前記1)を選択することと、
    を実行する超音波測定装置。
  2. 前記所定条件は、前記エッジ部分の伸展方向が前記ビーム方向に対して非直交することを少なくとも含む、
    請求項1に記載の超音波測定装置。
  3. 前記プローブは、リニアスキャンに対応したプローブであり、
    前記抽出することは、前記エッジ部分の伸展方向が前記スキャン方向に非平行な前記エッジ部分を抽出することで、前記所定条件を満たす前記エッジ部分を抽出することである、
    請求項1又は2に記載の超音波測定装置。
  4. 前記プローブは、リニアスキャンに対応したプローブであり、
    前記抽出することは、
    前記エッジ部分の伸展方向が前記スキャン方向に平行な前記エッジ部分を前記抽出の除外対象とすることと、
    前記除外対象とならなかった前記エッジ部分のうち、伸展方向が前記ビーム方向に対して非直交し、且つ、所定長以上の長さを有する前記エッジ部分を、前記所定条件を満たす前記エッジ部分として抽出することと、
    を含む、
    請求項1又は2に記載の超音波測定装置。
  5. 前記プローブは、セクタースキャンに対応したプローブであり、
    前記抽出することは、前記ビーム方向毎に、前記所定条件を満たす前記エッジ部分を抽出することを含み、
    前記選択処理は、前記ビーム方向に対応して前記抽出した前記エッジ部分の前記サンプリング点については前記1)を選択することを含む、
    請求項1又は2に記載の超音波測定装置。
  6. 前記所定条件には、所定長以上の長さを有すること、が含まれ、
    前記演算処理部は、
    前記所定長を、前記サンプリング点までの前記ビーム方向に沿った距離に応じて可変に設定すること、
    を実行する、
    請求項5に記載の超音波測定装置。
  7. 前記所定のウェイトは、前記適応型ウェイトの取り得る値に応じて定められている、
    請求項1〜6の何れか一項に記載の超音波測定装置。
  8. 前記適応型ウェイトは、前記チャンネル毎の前記受信信号の振幅に応じた値が可変のウェイトであり、
    前記適応型ビームフォーミング処理は、前記適応型ウェイトを用いて前記受信信号を重み付き加算する信号合成処理である、
    請求項1〜7の何れか一項に記載の超音波測定装置。
  9. 超音波を受信する複数のチャンネルを有するプローブを備えた超音波測定装置の制御方法であって、
    前記チャンネル毎に受信した受信信号に基づいて、ビーム方向及びスキャン方向の2次元座標で定義されるスキャン範囲についてエッジ検出を行うことと、
    前記エッジ検出で検出されたエッジ部分のうち、前記ビーム方向に対して、所定条件を満たすエッジ部分を抽出することと、
    前記スキャン範囲内の各位置であるサンプリング点毎に、1)前記受信ビームフォーミング処理の信号合成用ウェイト所定のウェイトとして前記受信ビームフォーミングを行うことと2)適応型ウェイトを算出して前記信号合成用ウェイトとし、前記受信ビームフォーミング処理を適応型ビームフォーミング処理として行うことと、の何れか選択処理を行って前記受信ビームフォーミング処理を行うことと、
    を含み、
    前記選択処理は、前記抽出された前記エッジ部分の前記サンプリング点については前記1)を選択することを含む、
    制御方法。
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