JP6878679B2 - デジタルx線画像における低情報コンテンツを有する領域の検出 - Google Patents

デジタルx線画像における低情報コンテンツを有する領域の検出 Download PDF

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Description

本発明は、画像処理システム、画像処理方法、撮像機器、コンピュータプログラム要素、及びコンピュータ可読媒体に関する。
特にX線画像など、解剖学的画像の高画質でのレンダリングのために、表示されている可視化の輝度及びコントラストを、時に「ウィンドウレベル及びウィンドウ幅」選択と称される手順で、適切に適合させなければならない。この手順では、ある関心領域が、輝度値にマッピングされ、その関心領域のための強度範囲が、用いられている表示ユニットの範囲に対応するように、コントラストが調整されなければならない。しかし、臨床用のX線画像は、低情報コンテンツを有する領域を含むことが非常に多く、これは、これらの領域が診断と関連しないことを意味する。例として、直接放射領域、又は、X線プロテクタなど放射線不透過性の対象の影がある。これらの低情報コンテンツ領域の存在は、画像の可視化を困難にし、上述した適合を煩雑にする。
画像データの可視化を改善するシステム又は方法に対する必要性が存在する。
本発明の目的は、独立請求項の主題によって解決され、更なる実施形態は従属請求項に組み込まれている。本発明の以下に記載されている態様は、画像処理方法、撮像機器、コンピュータプログラム要素、及びコンピュータ可読媒体に等しく適用される、ということが留意されるべきである。
本発明の第1の態様によれば、
入力画像を受け取るように構成された入力インターフェースと、
ある範囲の画像値を含む構造画像を入力画像から取得するために、入力画像をフィルタリングするように構成されたフィルタと、
構造画像のための画像ヒストグラムに基づいて、範囲内で、入力画像における関心領域(ROI)と関連付けられている画像値の部分範囲を識別するように構成された範囲識別器と、
i)画像値の部分範囲のための仕様、ii)部分範囲と関連付けられており、ROIを示すように構成されたマスク画像、及び/又はiii)部分範囲の補集合と関連付けられており、関心領域の補集合を示すように構成された相補的マスク画像を出力するための出力インターフェースと、
部分範囲の外部にある画像値のためのそれぞれの重みを計算するように構成された画像値範囲評価器であって、重みは、入力画像の視覚化におけるそれぞれの画像値の寄与を決定し、重みは、1つが関心領域に対応し、少なくとも他の1つが背景に又は少なくとも1つの放射不透過性の対象に対応する少なくとも2つのクラスの間の分離度を測定する、画像値範囲評価器と
を備える画像処理システムが提供される。
ROIの補集合は、本明細書では、入力画像における低情報コンテンツ領域(RLI)と称される。それぞれのマスクは、入力画像において、ROI又はRLIを示すように構成される。
入力画像は、フィルタリングされるか、又は、構造画像に変換される。構造画像では、場合によっては入力画像に存在するグローバルな勾配が、縮小されるか、又は、除かれる。次に、ヒストグラム解析が、その構造画像に対して実行される。提案されているシステムを用いると、背景又は不透過性の対象などの低情報コンテンツ領域を、関心領域と区別することが可能になる。識別された部分範囲は、低情報コンテンツ領域を除外することにより、関心領域と関係する。本発明によるシステムは、グローバルな勾配に対してロバストである。グローバルな勾配とは、例えば、放射の不均一な強度又は放射不透過性の対象における厚さの変動によって生じる勾配のような、ラージスケールな勾配を含む。
低情報領域は、典型的に、高い強度又は低い強度のいずれかを有しており、関心領域に対応する強度の平均及び範囲のヒストグラムベースの決定が実行されるレンダリングの際に、ウィンドウレベル及びウィンドウ幅の調整の邪魔になり得る。その上に、低情報領域は、サイズが大幅に変動する可能性があり、そのことが、不安定な輝度及びコントラストの印象を生じさせる。解剖学的構造の画像群の可視化は、関心領域を識別し関心領域を低情報領域から区別するように構成されている提案されているシステムを用いると、著しく改善されることが可能である。こうして、低情報領域を、レンダリングから除外することが可能になり、特に、輝度、コントラスト、平均強度、又は入力画像のための範囲などのパラメータのうちのいずれか1つを決めるときに、除外することが可能である。
1つの実施形態によれば、本システムは、構造画像における画像値から画像ヒストグラムを形成することによって、画像ヒストグラムを形成するように構成されたヒストグラム形成器を更に備えるか、又は、ヒストグラム変換器を更に備えており、ヒストグラム形成器が、i)構造画像における画像値のための中間画像ヒストグラムを形成するように構成され、ヒストグラム変換器は、中間画像ヒストグラムを画像ヒストグラムに変換するように、又は、ii)入力画像を中間画像に変換し、中間画像からヒストグラムを形成するように構成される。
オプションii)に従ってヒストグラムを形成することにより、iii)基礎となるアルゴリズムがヒストグラムの形状(例えば、複数のガウス分布の混合)を予測するときに、識別動作をサポートすることが可能になる。それにより、基礎となる識別アルゴリズムが、より正確でロバストに、及び/又はより高速で、動作し得る。
1つの実施形態によれば、ヒストグラム変換器は、中間画像ヒストグラムを変換するときに、面積を保存する補間を適用するように構成される。これにより、識別動作が、より正確かつロバストになる。この実施形態は、例えば、変換されたヒストグラムにおいてギャップ(「ホール」)がそれ以外の態様で生じる場合であっても、特に有益である。
1つの実施形態によれば、本システムは、関心領域のためのマスクに基づいて、表示ユニット上に入力画像の可視化をレンダリングするように構成された画像レンダラを更に備える。特に、マスクの外部の画像値は、例えば、ウィンドウレベル及びウィンドウ幅の設定などとの関係で、輝度値とコントラストを決定するためのヒストグラムベースの解析を実行するときには、レンダリングのために考慮されない。これが、厳格な除外方式を実現する。
1つの実施形態によれば、画像レンダラは、入力画像の可視化を表示ユニット上にレンダリングするように構成され、他方で、コントラスト及び/又は輝度の適応のためのROIの外部における画像値の寄与は、重みに従う。換言すると、重みにより、どの値がレンダリングから除外されるべきかを、より良く制御することが可能になる。この除外は、上述した厳格な除外方式よりも、むしろファジーな除外方式を実現するのに用いられることが可能である。
1つの実施形態によれば、画像レンダラは、画像値範囲評価器によって計算された重みを表す可視化方式を好ましくは用いて、関心領域の補集合のためのマスクの可視化を表示ユニット上にレンダリングするように構成される。
1つの実施形態によれば、範囲識別器は、統計的混合モデルを、画像ヒストグラムに又は変換された画像ヒストグラムに適合させることによって、部分範囲を識別するように構成される。混合モデルとは、2つ又はそれより多くのコンポーネント若しくはクラスを表す。特に、1つの実施形態によれば、部分範囲は、2つの関心対象であるクラスの間の分離を、この例ではROIとRLIとの間の(好ましくは統計的な)分離を、測定する閾値として計算される。ある実施形態では、識別は、統計的な分離を最適化する(特に、最小化する)ことに基づく。更により具体的には、統計的な分離誤差が、閾値を用いて間違って分類する確率を測定する実施形態において、用いられる。2つ若しくはそれより多くのクラスを識別するための他の数量又は基準も、考えられる。
上述したように、1つの実施形態によれば、統計的混合モデルは、少なくとも2つのそのようなコンポーネント又はクラスを含む。特に、1つの実施形態によれば、コンポーネントのうちの1つが、(背景又は放射線不透過性の対象若しくはその他を含む)RLIに対応し、他方で、少なくとも1つの他のコンポーネントが、関心対象である1つ又は複数の解剖学的構造であるROIに対応する。
本明細書において主として想定される実施形態では、統計的混合モデルは、少なくとも3つのコンポーネントを含んでおり、少なくとも1つの更なるコンポーネントは、エッジ構造に対応する。
このタイプの3つの部分への分類は、特にX線による医療用画像群の場合に、特に現実的であることが判明している。統計的混合モデルでは、画像は、3つのクラスに対して、それぞれの異なる確率分布を備えた混合型の分布から生じると考えられる。
第2の態様によれば、
入力画像を受け取るステップと、
ある範囲の画像値を異なる画像位置において含む構造画像を入力画像から取得するため、入力画像をフィルタリングするステップと、
構造画像のための画像ヒストグラムに基づいて、範囲内で関心領域と関連付けられている画像値の部分範囲を識別するステップと、
i)画像値の部分範囲のための仕様、ii)部分範囲と関連付けられており、関心領域を示すように構成されたマスク画像、及び/又はiii)部分範囲の補集合と関連付けられており、関心領域の補集合を示すように構成された相補的なマスク画像を出力するステップと、
部分範囲の外部にある画像値のためのそれぞれの重みを計算するステップであって、重みは、入力画像の視覚化におけるそれぞれの画像値の寄与を決定し、重みは、1つが関心領域に対応し、少なくとも他の1つが背景に又は少なくとも1つの放射不透過性の対象に対応する少なくとも2つのクラスの間の分離度を測定する、ステップと
を有する画像処理方法が提供される。
1つの実施形態によれば、この方法は、構造画像における画像値から画像ヒストグラムを形成することによって、画像ヒストグラムを形成するステップを含むか、又は、このステップは、i)構造画像における画像値のための中間画像ヒストグラムを形成することを更に有し、ヒストグラム変換器は、中間画像ヒストグラムを画像ヒストグラムに変換するように、又は、ii)入力画像を中間画像に変換し、中間画像からヒストグラムを形成するように構成される。
1つの実施形態によれば、変換するステップは、中間画像ヒストグラムを変換するときに面積保存補間を適用するステップを含む。
1つの実施形態によれば、この方法は、関心領域のためのマスクに基づいて、入力画像の可視化を表示ユニット上にレンダリングするステップを含む。
1つの実施形態によれば、この方法は、部分範囲の外部の画像値のためのそれぞれの重みを計算するステップを更に含んでおり、重みが、入力画像の可視化におけるそれぞれの画像値の寄与を決定する。
1つの実施形態によれば、レンダリングするステップは、計算された重みを表す可視化方式を好ましくは用いて、関心領域の補集合のためのマスクの可視化を表示ユニット上にレンダリングすることを含む。
特に、1つの実施形態によれば、レンダリングするステップは、入力画像の可視化を表示ユニット上にレンダリングするステップを含み、他方で、コントラスト及び/又は輝度の適応のためのRLIの内部における画像値の寄与は、重みに従う。
1つの実施形態によれば、部分範囲を識別するステップは、統計的混合モデルを画像ヒストグラムに又は変換された画像ヒストグラムに適合させることに基づく。
第3の態様によれば、
撮像装置と、上述されたシステムと
を備える撮像機器が提供される。
第4の態様によれば、コンピュータプログラム要素が提供され、このコンピュータプログラム要素は、少なくとも1つの処理ユニットによって実行されると、上述された実施形態のうちのいずれか1つによる方法を処理ユニットに実行させるように構成されている。
第5の態様によれば、プログラム要素が記憶されているコンピュータ可読媒体が提供される。
本明細書で想定される「構造画像」とは、入力画像と異なる特性を画像値がエンコードする画像である。入力画像は、(検出器によって検出される減衰などの)物理的特性をエンコードし、それに対し、構造画像の個々の画像要素は、初期の入力画像の近傍の全体において又は近傍の内部においてローカルな勾配又は差異をエンコードする。そこから構造画像が得られる入力画像と比較すると、ラージスケールでの勾配は縮小されるか又は全体的に消去される。
次に、以下の図面を参照して、本発明の例示的な実施形態が説明される。
画像処理システムを含む画像処理機器の概略的ブロック図である。 図1の画像処理システムの処理コンポーネントのより詳細なブロック図である。 純粋に強度ベースの処理を図解するための画像ヒストグラムを伴う例示的なX線画像群である。 図1の画像処理システムによって処理されたヒストグラムを伴う例示的な画像群である。 図1の画像処理システムの動作をよりよく図解するためのヒストグラムの統計的解析の図である。 画像処理方法のフローチャートである。
図1を参照すると、撮像機器IAのブロック図が示されており、この撮像機器IAは、画像取得装置XI(「撮像装置」)と、特に撮像装置XIによって取得される画像データの可視化をサポートする画像処理(サブ)システムIPSとを備える。
画像処理システムIPS(「IPS」)は、特に、画像データの可視化をサポートする。画像処理システムIPSは、汎用計算ユニットにおいて又は専用ワークステーションPUにおいて実行される(医療用画像)観察プラットフォームにおけるソフトウェアルーチンとして実施される。画像取得装置XIによって供給された画像(生)データは、コンピュータモニタ又はポータブル通信デバイス(スマートフォン、タブレット、その他)の表示スクリーンなどの表示デバイスDUの上で観察可能な画像を作成するために、以下でより詳細に説明される仕方での処理が可能である。画像取得装置XIによって供給される画像データは、有線若しくは無線ネットワークを介して、又は、いずれかの他の手段(例えば、USBドングルなど)によって、IPSへの転送が可能である。IPSは、(専用の)FPGA(フィールドプログラマブルゲートアレイ)として、又は、ハードワイヤードチップとして、実施される。IPSは、撮像装置XIと関連付けられた計算ユニット又はワークステーションPUの専用グラフィクスチップ又はグラフィクスプロセッサの中に、一体化される場合もある。
画像取得装置XIによって供給される画像データは、2D(2次元)又は3D(3次元)であり得る。本明細書で想定されている画像取得装置XIの例は、2DのX線撮影システム、X線透視システム、C−アームシステム、コンピュータ断層撮影スキャナ(CT)、磁気共鳴撮像装置(MRI)、又は、超音波撮像システムなどのいずれかの他の撮像モダリティである。
画像取得装置XIは、それ以外の適用分野が本明細書において除外されているわけではないが、特に、医療への適用が想定されている。画像取得装置XIは、関心対象OBの外部を表す画像信号の処理が本明細書において除外されるわけではないが、特に、関心対象OBの内部に関する画像信号を取得するように構成されている。簡潔にするためであるが、「関心対象」OBという用語は、本明細書で用いられる際には、生物又は無生物の対象を含む。具体的には、対象は、人間若しくは動物の患者、又は、特定の解剖学的構造(胸部、腹部、四肢、その他)などである患者の一部である。
一般的に、画像取得装置XIは、対象の内部構造に関して質問するための質問信号を生成することができる。このような質問信号の例は、X線放射若しくはその他の電磁放射、又は、超音波などの非電磁気的信号である。X線撮像では、撮像装置は、X線源を含む。質問信号は、対象と相互作用し、検出デバイスDDを用いて検出される応答信号を変調する。例えば、X線撮影の実施形態では、検出デバイスDDはX線感知性の検出器である。MRIでは、検出デバイスDDは、電磁パルスをピックアップするためのコイルを備えている。超音波の場合は、検出器デバイスは、超音波反射をピックアップするように構成されたトランスデューサなどである。つまり、検出デバイスは、用いられる撮像モダリティに応じて、それぞれのタイプの応答信号をピックアップする適切な構成を有する。X線の場合は、撮像装置が、露出を制約するためのコリメータを含むことがあり得る。
検出された信号は、次に、データ取得ユニットDASによって、強度値としてデジタル化される。次に、デジタル化された強度データは、変換回路構成CSによって、強度データを、CTで用いられる或る範囲のハウンスフィールド単位(CT数)などの適切な数値フォーマットを有する画像値に変換するように、処理される。
そのように変換された強度値は、次に、画像値の生画像データとして、IPSに転送され、撮像システムのビデオ回路構成VDを駆動するのに用いられることが可能な色又はグレー値の可視化のための輝度信号を、その出力OUTにおいて生成し、今度は、撮像システムのビデオ回路構成VDが、(場合によっては、フォーマットが変換された)強度値の、表示ユニットDU上での色値における可視化を生じさせるように、モニタDUを制御する。本明細書における「色値」とは、一般的なコンピュータグラフィクスでの意味で用いられているので、特に、黒、白及びグレー値を含むのであって、「色値」が、RGB(赤・緑・青)コーディングなど、狭義でのカラー撮像に限定されることは、意図されていない。強度は、IPSによって処理される前に、更なる信号処理段を通過させられる場合もある、ということが理解されるであろう。例えば、CTとしての実施形態では、強度値は、HUフォーマットに変換される前に、(例えば(フィルタリングされた)逆投影(F)BP、統計的、代数的又はその他の逐次的な再構成技術などの)適切な再構成アルゴリズムを実施する再構築モジュール(図示せず)によって処理される。再構成は、強度値の3Dセットを再構成するように、取得された強度(これは、マニホールド方向に沿った対象を通過した投影である)に対して動作し、次に、HUフォーマットへ変換されて、IPSによる処理のために転送されるのは、強度のこの3Dブロックである。
概略されたように、画像取得装置XIによって取得される強度値は、例えば撮像される対象OBの構成又は組成である内部構造に関する情報をエンコードし得る。用いられる質問信号に応じて、対象の内部構成又は組成が、特定のパターンを応答信号の上に変調する。このパターン又は変調は、適切な数の範囲への変換の後でも維持され、デジタル画像データの全体での空間変動として、画像データにおいてエンコードされる。更に具体的には、画像データは、画像要素を含む画像ファイル(「画像」)に、編成される。画像要素は、また、「ピクセル」(2D撮像の場合)又は「ボクセル」(3D撮像の場合)とも称される。それぞれの画像ファイルにおける画像要素は、2D撮像の場合には、2D行列などの適切なデータ構造に、編成される。以下で説明されることの一般性を制限することなく、2D撮像を例示的に参照することによって、画像要素は、空間的な画像位置(x=(x,x))を有する。それぞれの画像位置には、数値が、すなわち、例えばX線撮像の場合であれば減衰又は位相差などX線相互作用の態様である、関心対象の数量を表すそれぞれの画像値/強度値が、関連付けられている。これらの数値的な画像値は、例えばX線放射の質問信号のローカルな強度を表す。ある画像におけるすべての異なる画像値の集合が、その画像の範囲を定義する。
よって、これらの画像要素の全体での画像値の変動は、関心対象のある構造を表すと考えることが可能である。画像データにおける格別の関心対象は、撮像された対象における構成(物質的な厚さ若しくは向きなど)又は組成の変化を表す画像要素の部分集合である。例えば、ある物質のタイプ(特に、組織)から別の物質のタイプへの変化、背景組織と骨との間の変化、又はそれ以外のいずれかのタイプの関心対象の変化などがある。画像のピクセルの部分集合の他の部分が、直接的な露出を表す又は全く露出を表さない背景又は領域など、低情報コンテンツの領域(「エリア」とも称される)と関係する場合もある。無露出領域の例には、プロテクタ、マーカ、コリメータブレード、又は撮像される対象OBの部分ではない他の外部対象など、影又は放射線不透過対象がある。本明細書で用いられる低情報コンテンツ領域(「RLI」)とは、そのような変化を全く又はほとんど表さない領域であり、すなわち、(画像における他の領域と比較して)ほとんどゼロの又は低い勾配を有する領域である。逆に、RLI以外の(1つ又は複数の)領域は、(1つ又は複数の)関心領域(「ROI」)を表しており、すなわち、RLIの集合論的な意味での補集合は、そのような(1つ又は複数の)ROIを含む。RLI及び/又はROIは、位相幾何学的な意味で、接続している場合と接続していない場合とがあり得る。
可視化のための画像値を準備するために、IPSは、画像レンダラIR(図2に示されている)を含む。画像レンダラIR(「レンダラ」)の動作は、伝達関数に基づく。伝達関数は、強度値を適切な範囲の輝度値にマッピングするように、構成されている。輝度値及びコントラストの範囲は、正しいウィンドウレベル及びウィンドウ幅の設定によって、決定される。ウィンドウレベル及びウィンドウ幅の設定は、自動的に又は手動で決定される。レンダリング動作は、輝度値、強度平均、若しくはコントラストなどを決定するための(ヒストグラム等化若しくはそれ以外などの)ヒストグラム解析を含むことがあり、又は、レンダリング動作は、画像値の分散を変化させることを含むことがある。次に、マッピング及び対応するコントラストを伴う輝度値は、スクリーンDU上での画像データの実際の可視化を制御するために、ビデオ回路構成VDに送られる。Maria Petrou及びPanagiota Bosdogianniによる「Image processing: The Fundamentals」、John Wiley&Sons、1999、p132にある「Is there an alternative to histogram manipulation?」の項目を参照されたい。
すべての画像値の画像範囲すなわち動態は、非常に大きいことがあり得るが、同じすべての画像値の画像範囲すなわち動態の間の差が、特に、低情報コンテンツ(「RLI」)領域の画像値を含むときには、非常に僅かであることもあり得る。したがって、例えば、強度値の範囲全体を与えられている輝度範囲にマッピングすることによって、レンダリングのために強度値の範囲全体を考慮すると、そのような場合によっては微小な変化を単純に区別できないような可視化が生じる可能性がある。
非常に概括的にいえば、提案されている画像処理システムIPSは、画像群Iを処理するように構成された処理コンポーネントPCを含む。画像群は、撮像装置によって直接的に供給され得るし、HIS(病院情報システム)のPACS(画像保管及び通信システム)などの画像ストレージから検索されることがあり得るし、又は、それ以外の態様で取得されることもあり得る。本明細書で提案されている処理コンポーネントPCは、(1つ又は複数の)ROIと補完的関係にある(1つ又は複数の)RLIを除外し、1つ又は複数のROIを好ましくは完全に自動的に識別するために、画像群Iを処理する。これにより、レンダリングは、これらの(1つ又は複数の)ROIと、(1つ又は複数の)RLIの除外とに焦点を合わせることができる。これを行うため、処理コンポーネントが、構造画像Sを取得するために、画像群Iのフィルタリングを行う。次に、ヒストグラム解析が、構造画像Sに対して、実行される。当初は、構造画像は、全範囲の画像値を有する。処理コンポーネントPCによるヒストグラム解析は、次に、画像値の少なくとも1つの部分範囲を生じる。ヒストグラム解析で識別された部分範囲は、RLIを除外して、解剖学的構造などの関心領域に対応する。ある実施形態では、このヒストグラム解析は、例えば、ROIに対応する高い構造画像値として画像値の部分範囲を特定するのに用いられることが可能な、閾値を生じる。そして、これらの1つ又は複数の閾値から、ROIをRLIから区別するための(バイナリ)マスク画像が形成され得る。異なる複数のROIに対して、複数個の閾値が計算されることもあり得る。この場合に、これらの複数のROIの集合論的な意味での和集合が、全体的なROIを定義する。(1つ又は複数の)閾値は、一方だけ境界を有する場合があるし、又は、2つの有限の境界によって定義される場合もある。
好ましくは、入力画像は、閾値又はマスクに基づいて、表示ユニットDU上での可視化のために、レンダリングされる。レンダラIRによるレンダリングは、ROIに対する入力画像の値だけを、表示ユニットDUのピクセルの照射をビデオ回路構成VDによって制御するための輝度値にマッピングすることを含む。RLIに対する入力画像値は、マッピングに関して、又は、一般的にレンダリング動作に関して、無視される。これにより、価値のあるコントラスト範囲がRLIにおいて消費されることが回避されることが可能になる。利用可能なコントラストの範囲は、この時点で、解剖学的構造に関する画像群のうちの部分など現実的な関心領域ROI、又は、どのような構造でも画像化を希望するもののために、完全に、利用される。好適な実施形態では、処理コンポーネントが、構造画像のヒストグラムを解析するために、統計的アプローチを用いる。構造画像Sのヒストグラム解析を実行することで、入力画像Iに存在し得るグローバルな勾配による可能性のある影響を縮小することが可能になる。ある実施形態では、提案されている統計的アプローチは、混合モデルの適合を用いる。パラメトライズされた確率密度モデルが、構造ヒストグラムに適合される。本出願人は、特に医療上のコンテクストにおける入力画像群が本質的に3つのクラスの情報をエンコードするものであると考えられ得ることを発見した。これらのクラスを、潜在的な変数として、考えることが可能である。第1のクラスすなわちRLIと、解剖学的データを表す(本明細書において主たる関心対象である)第2のクラスとが存在し、更に、解剖学的構造、背景、及び/又はコリメーションエリアの間のエッジを定義するエッジデータに対応する第3のクラスが、存在する。処理コンポーネントは、情報を、これらの3つのクラスのためのクラスタヒストグラムとして、クラスタ化するように、構成されている。いったん構造画像のヒストグラムデータがこれら3つのクラスタに解析されると、クラスタのうちのいずれかのペアに対して、特にRLIクラスと解剖学的構造のクラスとの間で、閾値処理が実行される。分離基準は、ある実施形態において、2つの関心対象であるクラスを最良に分離する又は3つのクラスからのいずれかの他の2つのクラスを最良に分離する閾値を、完全に自動的に見つけるように、定義されることが可能である。3つのクラスは、3つのそれぞれが異なる確率密度によって表され、構造ヒストグラムは、これら3つの確率密度の組合せとして生じると考えられる。確率密度及び/又は関連する分布の特性は、今度は、閾値を見つけるためにクラスを分離するのに用いられ得る。
3つのクラスの混合モデルに対する処理が医療に関するコンテクストにおいて適切に機能することが発見されていても、2つ若しくは4つ、又は、それよりも多くのクラスが、他の応用例で用いられることもあり得る。
本明細書では、混合モデルにおける適合など、ROIをRLIから区別するための統計的アプローチが、主に想定されており、隠れマルコフモデル又はそれ以外など、他の統計技術が、有益に用いられる場合もあり得る。本明細書では、主成分分析又はそれ以外の分離方式など、非統計的な方法さえも、考慮されている。超平面適合が、分離のために、用いられることもあり得る。構造ヒストグラムに対して直接的に動作する代わりに、再マッピングされたヒストグラムが、オプションとして、最初に構造ヒストグラムから計算される場合もあり、上述された処理が、代わりに再マッピングされたヒストグラムに実行される。
PCによって計算された閾値は、部分範囲の仕様を許容する。例えば、厳格な閾値処理では、閾値よりも下にある構造画像の画像値は、レンダリングに関して、無視される(そして、RLIと関係するものだと見なされる)。この仕様によって、1と0とで構成されるバイナリなマスク画像を定義することが可能になり、次いで、ROIをRLIから区別することが可能になる。入力画像Iのレンダリングが、次に、上述されたように、適切な輝度範囲上でROIの内部にある入力画像の値を、閾値と関連付けられたマスクに従ってマッピングすることによって、実行され得る。ROIに基づいて、入力画像の値の新たなヒストグラムが、ウィンドウレベル及びウィンドウ幅手順における輝度及びコントラスト設定を決定するために、レンダラによって形成される。これらの設定は、次に、ビデオ回路構成に送られ、それが、次に、これらの設定を用いて、表示ユニットDU上の所望の視覚化を有効にする。それに追加して又はその代わりに、バイナリのマスク画像が、レンダリングされることもある。マスクは、構造画像若しくは入力画像の上に重ね合わされて表示されることがあり得るし、又は、別々に表示されることもあり得る。
入力画像と構造画像との間には、自然な1対1のレジストレーションが存在し、その理由は、後者は前者のフィルタリングされたものであり、両者は同じ延長と(ピクセル)サイズとを有しているからである。したがって、構造画像S上で決定されているマスクは、入力画像に重ね合わされることが可能であり、又は、ウィンドウレベル及びウィンドウ幅手順若しくはそれ以外の(場合によっては、ヒストグラムベースの)、入力画像に適用されたレンダリング動作において、用いられ得る。
オプションとして、処理コンポーネントは、事前に定義された基準に対して、閾値がクラスのうちのいずれか2つを以下に適切に分離するかを測定する有意性値又はインデクスを計算するように、構成され得る。有意性値は、可視化され得る。
図2のブロック図を引き続き参照し、以下では、処理コンポーネントPCについて、より詳細に説明される。IPSの処理コンポーネントPCは、デジタル入力画像Iが受け取られる入力ポートINを含む。入力画像Iは、ピクセルとして配列された強度値を含む。デジタル入力画像Iのフォーマットは、線形又は対数的のどちらかである。
次に、フィルタ段FILが、構造画像を生じさせるために、入力画像Iに適用される。フィルタFILは、好ましくは、エッジフィルタであるが、他の適切なフィルタも代わりに用いられる。
ヒストグラム形成器HFが、次に、構造画像のためのヒストグラム(「構造ヒストグラム」)を生じさせるために、構造画像に対して動作する。構造画像における画像値は、ここで「構造振幅」とも称される。その理由は、構造画像における画像値は、入力画像でエンコードされている物理量を、もはや表さないからである。実際には、構造画像における画像値の大きさは、ローカルな勾配や差などとして表現されている、物理量がローカルに変動する総量を表す。
構造ヒストグラムは、構造画像におけるこれらの構造振幅の分布を表す。構造ヒストグラムは、構造画像Sにおける画像位置での発生に対する構造振幅の大きさを記録する。
範囲識別器RIDは、ある実施形態では、RLIに対する画像値から区別するためにROIに対する部分範囲を識別するように、ヒストグラム形成器HFによって作成された構造ヒストグラムに対して、動作する。相補性のために、ROIに対する部分範囲の識別は、RLIに対する部分範囲も識別する、ということが理解されるであろう。したがって、ROIに対する部分範囲の識別は、RLIに対する部分範囲の識別によって、達成される。しかし、明確性のため、そして、不適切で面倒な用語の使用を避けるために、RIDの識別動作はROIのための部分範囲と関係する、ということが本明細書では仮定される。
RIDによるROIに対する部分範囲の識別動作は、ある実施形態では、統計的混合モデルを構造ヒストグラムに適合させることを含み、次に、分離基準が与えられると、閾値Θを、混合モデルの適合において計算された確率密度のうちのいずれか2つの間の最良の分離として決定することを含む。
閾値形成器TRは、次に、そのようにして見つけられた閾値を用いて、構造画像から、マスク画像を形成する。マスクは、次に、表示されるために、又は、入力画像のレンダリングを制御するために、出力される。
オプションであるが、好適には、ヒストグラム形成器HFによって作成された元のヒストグラムの形状を変換されたヒストグラムに変換する、ヒストグラム変換器HTも存在する。RIDの動作が、次に、元の構造ヒストグラムに対してではなく、ヒストグラム変換器HTによって作成され、そのように変換された構造ヒストグラムに対して、実行される。そのようなヒストグラム変換器HTを用いることは、RIDにおける混合モデルの適合が、適合において用いられる関数タイプのための特定の形状要件に基づく場合に有用である、ということが判明している。密度のための関数タイプは、ガウス型又はそれ以外を含む。この場合、ヒストグラム変換器によって、ヒストグラムを、混合モデルの適合において用いられる関数タイプの線形の組合せにより似ている形状に再マッピングすることが、好ましい。これにより、範囲識別器RIDによる、よりロバストで正確な適合が可能になる。第2のステップでは、範囲識別器が、2つ、好ましくは3つ(又は、それより多くのクラス)のために、そのようにして見つけられた密度を用いて、適切に密度を分離するための閾値を計算する。様々な分離方式が、本明細書において想定されており、以下で、より詳細に説明される。
オプションとして、提案されている範囲識別器RIDによって見つけられた閾値に基づいて、有意性インデクスをマスクに割り当てる範囲評価器REも存在する。有意性インデクスは、マスク(及び、したがって閾値)が2つのクラスを、特にRLIのクラスと解剖学的構造のクラスとを、どのくらい適切に分離するのかを数量化する。
範囲評価器によって割り当てられた有意性インデクスは、例えば、マスクをコーディングする色又は不透過性によって、ユーザに表示される。更に、有意性インデクスは、ウィンドウレベル・ウィンドウ幅の手順又は入力画像を表示するためのそれ以外のレンダリング動作において、用いられ得る。本明細書では、RLIは、有意性インデクスによって、部分的に除外される。有意性インデクスにより、後でより詳細に説明される「ファジーな」除外方式を実現することが可能になる。
図2における処理コンポーネントPCは、ユーザからのどのような入力も予想せずに完全に自動的に動作することが主に想定されているが、図2のブロック図の中心における交差した線が書かれた円という形式で、オプションである入力シンボルによって示されているように、それを通じてユーザが自動的に見つけられた閾値Θを調整することができる追加的な入力ポートが、存在する場合があり得る。
ある実施形態では、ユーザは、彼又は彼女が処理することを希望するRLIのタイプ(背景又は不透過性)を、ユーザインターフェースを通じて、選択する。上述された閾値及びマスクのための処理の後で、システムは、構造画像Sのための計算された閾値をユーザが調整するためのユーザインターフェースを提供する。閾値は、マスクを入力画像Iの上にオーバレイすることによって、表示される。次に、処理が、調整された閾値を用いて、再度行われる。このようにして、システム及び方法は、RLIの「最適な」定義(又は「概要」)を見つけるための反復的方式を実現させることを可能にする。
このようにして見つけられた閾値を修正する代わりに又は修正することに加えて、提案されているシステムIPSは、範囲評価器REによって見つけられた有意性インデクスを修正するオプションをユーザに許容することができ、これが、入力画像を表示するためのウィンドウレベル・ウィンドウ幅からのRLIの部分的除外を、制御する。
ROIのための部分範囲の仕様は、本明細書で提案されている閾値又はマスク画像によるものであり得るが、他の仕様が本明細書で除外されることはない。
閾値形成器TRによる閾値動作は、構造画像における画像値がどのようにエンコードされているかに依存する、ということも留意されるべきである。例えば、閾値形成は「下方向に」動作する、ということが本明細書では、仮定されている。すなわち、閾値未満の画像値は、無視され、RLIを表すものと考えられるが、他方で、閾値よりも大きな画像値は、ROIを表すものと考えられる。しかし、画像値のサイネージに応じて、代わりに、反対の「上方向への」閾値形成も行われ得るのであって、すなわち、閾値未満の画像値がROIと考えられ、他方で、閾値よりも大きな画像値が、RLIに属すると考えられることもあり得る。更に、複数の閾値が決定される場合には、それぞれが下方及び上方の境界によって定義された単一の部分範囲に対応するそれぞれのROIの和集合が、共に、全体としてのROIを決定することもあり得る。
画像処理システムIPSのコンポーネント又はその処理コンポーネントPCは、単一のソフトウェアスイートにおけるソフトウェアモジュール又はルーチンとして実現され、撮像装置IMと関連付けられたワークステーション又は1群の撮像装置XIと関連付けられたサーバコンピュータなど、汎用の計算ユニットPU上で動作する。或いは、画像処理システムIPSのコンポーネントは、分散型アーキテクチャとして構成され、適切な通信ネットワークにおいて接続される場合もある。
以下では、IPSの動作について、例示的画像群を通じ、図3〜図5を参照して、例証されるが、ずっと後で関連する方法を論じるときに、これらの図を再び参照することになる。
図3には、X線強度の対数線量ヒストグラムが示されており、発生数が垂直方向に、線量ビンが水平軸に沿って、グラフ化されている。図4には、構造画像の振幅が示されており、発生数が垂直方向に、構造振幅ビンが水平軸に沿って、グラフ化されている。図5には、再マッピングされた構造ヒストグラムの振幅が示されており、発生数が垂直方向に、再マッピングされた構造振幅ビンが水平軸に沿って、グラフ化されている。
より詳細には、図3は、提案されているシステムが用いられない場合に、何が失敗する可能性があるかを図解している。図3aは、手のX線画像を示す。図3における入力画像Iの図3eにおけるヒストグラムは、グローバルな勾配によって重ね合わされる直接放射エリアに属する3つの高い強度ピークを示す。これは、大局的な閾値(直接放射を解剖学的構造から分離するための)について、純粋に強度ベースの決定を下している。この曖昧性が、3つの矢印によって、示されている。図3b〜図3dは、対応するマスクを、それぞれ、示している。類似の問題は、2本の脚のX線画像群においても、ありえるだろう。
図3における状況とは対照的に、図4は、提案されている方法の適用を図解している。図4aには、手の入力X線画像が示されている。図4dには、構造振幅画像のヒストグラムが示されている。この構造ヒストグラムは、直接放射エリアに対応する、ただ1つの低構造ピークを有する。構造振幅は、構造画像4b)の強度である。このヒストグラムでは、直接放射を解剖学的構造から分離するグローバルな閾値Θが、例えば、低構造ピークの後の最初の極小値として、適切に定義される。図4cのマスクは、構造振幅ヒストグラムにおいて矢印として示されているΘ=0.04のオーダーにおける閾値を適用することによって、取得される。
図5は、適合動作の結果を示す。ドット状の破線は、再マッピングされた構造振幅ヒストグラムを表す。再マッピングするための指数は、後でより詳細に説明されるように、β=1/4であり、スケーリングはC=1である。再マッピングされたヒストグラムにおけるホールは、面積保存補間によって充填され、ビンのサイズは、64LSBである。異なる線のタイプは、左から右に向けて、低情報、解剖学的構造、及び強いエッジクラスに対するガウス分布である。エッジクラスに対する密度は、非常に平坦で、垂直軸に近接して従っているが、その理由は、強いエッジに対するデータ確率及び分散が、それぞれ、非常に小さい及び大きいからである。ガウス分布のパラメータは、ガウス混合モデルのためのEMアルゴリズムによって、得られる。適合されたモデルパラメータは、π1=0.40、m1=0.18、σ1=0.016、π2=0.59、m2=0.39、σ2=0.05、π3=0.016、m3=0.68、σ3=0.061である。横軸における垂直方向の矢印は、図6のステップS630の箇所で後述されるように、低情報及び解剖学的構造クラスにおける構造振幅に対する分離誤差を最小化することによって得られる、再マッピングされた閾値Θr=0.23を示す。言及されている数字は、例証のためのものに過ぎず、限定を意図するものではない。
ここで図6を参照して、以下では、提案されている画像プロセッサの動作について、更により詳細に説明される。しかし、図6のフローチャートと以下に続く説明とは、図1及び図2に図示されているアーキテクチャと必ずしも密接に関係するわけではなく、また、図6のフローチャートによるアルゴリズム又は画像処理方法は、それ自体による教示内容として読まれることが可能である、ということが理解されるであろう。
ステップS610では、デジタル入力画像Iが、受け取られる。好適実施形態では、入力画像は、X線撮像装置によって取得されたX線画像であるが、本明細書では、MRIなどそれ以外の撮像モダリティが除外されることはない。画像値のフォーマットは、高線量又は低線量など、どのタイプのRLIを除外することを希望するのかに応じて、線形又は対数的のどちらかである。より具体的には、小さなサイズの詳細だけでなくノイズもまた、ローカルな構造強化フィルタリングによって強化される。低情報領域を解剖学的構造の領域から適切に分離するためには、低情報領域におけるノイズは、解剖学的構造の領域においてよりも、小さな振幅を有しているべきである。これは、X線画像におけるノイズ振幅の線量従属性を利用することによって、保証され得る。例えば、本出願人による国際公開第WO2016/083248号において報告されているように、強度が検出された線量に比例する線形画像では、ノイズ振幅は、強度と共に増大する。他方で、強度がX線経路における対象のX線稠密度に比例する対数画像では、ノイズ振幅は、強度と共に低下する。したがって、低線量不透過性画像領域の識別のためには、線形入力画像が用いられるべきであり、その理由は、線形入力ドメインでは、低線量不透過性領域が低構造及び低ノイズ振幅を有するからである。同様に、高線量直接放射領域の識別のためには、対数入力画像が用いられるべきであり、その理由は、対数入力ドメインでは、高線量直接放射領域が低構造及び低ノイズ振幅を有するからである。
ステップS620では、次に、入力画像Iが、構造画像Sを得るために、フィルタリングされる。より具体的には、本明細書では、構造画像Sは、ローカルな空間構造強化Fが元の入力画像Iに適用された結果として、定義される。すなわち、次の通りである。
S=F[I]
構造画像Sの内部では、低情報コンテンツを有する領域におけるピクセル値(構造振幅)は、解剖学的構造の領域におけるピクセル値と比較すると小さいのであり、その理由は、低情報コンテンツを有する領域は、非常に少数の小さなサイズの詳細を有するだけであるのが典型的であるからである。グローバルな勾配又は皮膚のラインの結果として生じる大きなサイズの変調は、ローカルな空間構造強化フィルタリングによって除去される。これが、図3において図解されていた問題を克服する。
構造強化フィルタFは、任意の種類のエッジ感知性フィルタであり得る。例として、ガウス分布の差異又はランクフィルタの差異がある。好ましくは、そして、ある実施形態では、2つのタイプのフィルタの組合せが用いられる。例示的実施形態では、例えば、nxnのマスクの後にnxnのボックスフィルタが続く場合には、最大値と最小値との差が、受け入れ可能な計算量による、適切に分離された低構造振幅に至る。すなわち、次の通りである。
=B*(MAX−MIN
ある例示的実施形態では、n=5が選択されたが、例えばn=3又はそれより大きな値など、nに対する他の値も考えられる。構造画像Sは、特定の範囲の画像値を有する。
次に、ステップS625aでは、ヒストグラムが、構造画像Sにおける画像値から形成される。
オプションであるステップS625bでは、ステップ625aで得られた構造的なヒストグラムが、再マッピングされる、すなわち、構造画像のヒストグラムの形状を変更するように変換される。この実施形態では、ステップS625aで形成されたヒストグラムは、次にステップS625bでその最終的な形状に変換される中間的なヒストグラムに過ぎない。
好ましくは、指数的又はそれ以外など、変換のために用いられる関数のタイプは、より詳細に後述されるように、後続のステップS630で用いられる関数のタイプに対応する。低情報分離閾値の自動的な決定のために、(必ずしもすべての実施形態においてではないが)ある実施形態では、Sの変換されたヒストグラムにおける振幅データの構造に、ガウス混合モデルを想定する。例えば、Dempster他による「Maximum Likelihood from Incomplete Data via the EM Algorithm」、Journal of the Royal Statistical Society、Series B (Methodological)、Vol.39、No.1(1977)、pp.1−38を参照されたい。この適合動作をサポートするために、ガウス分布の重なり合いと類似している分布を得るため、構造振幅ヒストグラムを再マッピングすることが、提案される。これは、次のように動機付けすることが可能である。すなわち、既に説明した図4に図解されていたように、図3の構造振幅ヒストグラムは、低構造振幅において、単一の、適切に定義されたピークを有する。これにより、閾値を用いることで、低情報領域を適切に分離することが可能になる。更に、ヒストグラムは、ロングテールを有しておりコリメーション境界で生じる強いエッジに対応する2ピーク型の形状を有する。これは、既に述べたように、統計的な3クラスモデルを暗示している。この場合の3つのクラスとは、次の通りである。
1.小さな構造振幅(典型的には、0.005のオーダーより小さい)を有するピクセルを含む低情報コンテンツクラス(RLI)。
2.典型的には約0.02のオーダーの構造振幅を有する解剖学的構造のピクセルを含む解剖学的構造のクラス。
3.コリメーション境界又は皮膚のラインで生じる強いエッジのピクセルを含む(強い)エッジのクラス。典型的には、構造振幅ヒストグラムにおいてロングテール(図5を参照)が存在しており、0.05から0.1のオーダーの範囲を有する。
しかし、特に、構造振幅ヒストグラムにおける低情報コンテンツのピークは、非対称である。その最大値はゼロに近接するが、他方で、振幅はゼロによって制限されている。結果的に、クラスのピークは、ガウス型の形状ではない。他方で、EMアルゴリズムのような統計的方法は、ガウス混合モデルにだけ、容易に適用することが可能である。したがって、構造振幅ヒストグラムは、ガウス分布に近い形状を有するピークを備えた再マッピングされたヒストグラムを得るために、再マッピングされる。特に、この再度のマッピングは、より対称な形状を達成するためである。この再度の形状形成は、低構造振幅を伸張させ高構造振幅を圧縮する形状シフト関数fを適用することによって、達成され得る。1つの可能なクラスの形状シフト関数fは、次の通りである。
=f(s)
ここで、fは、単調減少する1階導関数を有する、単調増加関数である。いくつかの関数が、これらの要件を満たす。例としては、対数関数と、指数がゼロと1との間にあるベキ関数がある。ある例示的実施形態では、C>0及び0<β<1であるC及びβを用いて、次の数式によるベキ関数を用いる。
f(s)=Csβ
計算量を節約するため、この再マッピング関数を、構造画像ではなく、図3に図解されている構造振幅ヒストグラムに適用する。再マッピング関数fの高い勾配で潜在的に生じる可能性がある、再マッピングされたヒストグラムにおける「ホール」は、面積保存補間によって充填される。ヒストグラムにおいてホールを防止することで、混合モデルの適合が、よりロバストになる。換言すると、構造ヒストグラムの下の面積が保存される。別の実施形態では、再マッピングが、代わりに、構造画像の上で行われることが可能であり、ヒストグラムは、構造ヒストグラムを得るために、そのように再マッピングされた構造画像上で、作成される。
図5は、β=1/4及びC=1である、再マッピングされた構造振幅ヒストグラムを示す。この再マッピングは、低強度ピークを伸張させるから、この再マッピングにより、ガウス混合モデルの連続的な適合と分離閾値の決定とが、よりロバストで正確になる。
ステップS630では、次に、構造画像におけるROIの部分範囲が、識別される。この識別ステップは、構造画像のヒストグラム又はその変換された後のヒストグラムに基づく。以下では、実際に、この方法が、変換された構造ヒストグラムの上で進行すると想定するが、そのように想定した上で、以下の内容は構造画像の変換されていないヒストグラムにも等しく適用されるとする。
識別ステップS620は、好ましくは、2つのステップを含むのであって、すなわち、好適実施形態では統計的アプローチに基づく第1のステップでは、統計的混合モデルが、構造ヒストグラムに適合される。好ましくは、3つのクラスが存在すると想定され、次に、それぞれの3つの確率密度が、1つの密度をそれぞれのクラスに適合させる統計的混合モデルにおいて、計算される。第2のサブステップでは、次に、分離アルゴリズムが、見つけられた2つの確率密度、すなわちRLIの密度と解剖学的構造のクラスに対応する密度との間の最良の分離を見つけるための分離基準に基づいて、実行される。
より詳細には、好適実施形態に従い、統計的混合モデルが、次の数学的仮説に従って、再マッピングされたヒストグラムに適合される。
Figure 0006878679
数式(1)では、インデクスiはクラス番号を示し、インデクスnはクラスの個数を示す。クラスの個数は、好ましくは3に等しい。P(s)は、再マッピングされた構造振幅sのためのPDFであり、P(s|i)は、クラスiにおける再マッピングされた構造振幅のための条件付きのPDFである。全体的なクラスの確率は、πによって示されている。
再マッピングされた構造振幅ヒストグラムに対して、条件付きPDFは、次のガウス分布によってモデル化される。
(s│i)=G(s;m,σ
ただし、ここで、G(s;m,σ)は、次の数式で与えられる。
Figure 0006878679
明確にする目的で、3クラス型の混合モデル(n=3)を想定するが、このモデルは、πがクラスの確率、mが平均、σが標準偏差であるとして、9個の自由パラメータ、すなわち{π,m,σ|i=1,...,3}を有する。
EMアルゴリズムは、強力な統計アルゴリズムであり、例えば、マッピングの間にヒストグラムにおいてホールが発生するときのような不完全なデータに対してでさえも、未知のパラメータのロバストな決定を可能にする。図4の手の画像の再マッピングされた構造振幅に属する混合モデルが、図5に示されている。EMアルゴリズム以外の混合モデル適合アルゴリズムも、別の実施形態では想定される。
混合モデルの自由パラメータがいったん決定されると、低情報と解剖学的構造クラスとの間の再マッピングされた分離閾値Θが、第2のサブステップにおいて、決定されることが可能になる。ある実施形態では、分離誤差の最小化が行われる。本明細書で、閾値を見つけるために、ある実施形態において、想定されている分離誤差という概念は、統計的仮説検定にリンクされ得るものである。分離誤差とは、再マッピングされた構造振幅を閾値によって2つに分けることによって誘導される誤差である。換言すると、本明細書のある実施形態において定義される分離誤差とは、バイナリな閾値ベースの分離による再マッピングされた構造振幅の間違った分類に対する確率である。この分離誤差確率P(Θ)は、次の数式によって、与えられる。
Figure 0006878679
最小の分離誤差確率に至る分離閾値Θは、次に示すように、例えば分離誤差のΘに関する1階導関数をゼロに設定するなど、上の数式(2)の積分和を最適化(この場合は、最小化)することによって、見つけることが可能である。
’(Θ)=0
これが、最小の分離誤差のための、必要条件である。微積分の基本定理を用いると、これから、次の数式が得られる。
πG(Θ;m,σ)=πG(Θ;m,σ
これは、分離誤差を最小化する閾値は2つのガウス分布の交点であることを意味している。上述の方程式からは、次に示される、再マッピングされた分離閾値のための2次方程式が得られる。
Figure 0006878679
2次方程式は、解を有しない場合、解を1つ有する場合、又は解を2つ有する場合がある。解を2つ有する場合には、小さな方の分離誤差を有する一方が選択される。解を有しない場合には、2つのガウス分布は交点を有しておらず、閾値は見つけられない。X線画像の内部に顕著な低情報領域が存在しない場合には、このようになり得る。この顕著性を数値化する1つの手法が、ステップS650の箇所で、後で説明される。
より複雑な密度又は分布が用いられる他の実施形態では、数式(1)における分離誤差確率P(Θ)の最小化は、代わりに、共役勾配又はそれ以外などの数値的近似法によって達成され得る。局所的な最小値を見つければ通常は充分であるから、「最小化」とは、必ずしも大域的な最小値が求められることを意味しない。また、反復的な最小化方式が用いられる場合には、予め設定された反復の回数の後で、又は、いったん充分な収束が達成されれば、その反復演算を中断しても充分である。数式(1)として上述された最小化を用いる代わりに、他の実施形態では、分離誤差確率を最大化問題という観点から定式化することが、より有益である場合もあり得る。
再マッピングされた閾値から、分離閾値を、次のように、再マッピング関数の逆関数を適用することによって、得ることが可能である。
Θ=f−1(Θ
3つのクラスの中のいずれかの2つに対する他の分離方式も、想定される。
先に述べたように、ガウス型以外の分布が混合モデルの適合演算に適合される場合には、再マッピングは、同様に、ガウス型ではない他のタイプの密度に基づくことになる。
先に説明されたように、統計的アプローチは、好ましいし良好な結果を生じることが示されたが、必須ではなく、他の、非統計的であっても、潜在的な変数を扱うのに適切な分離方式が、用いられることもあり得る。例えば、3つのクラス又はクラスタを識別するために、構造ヒストグラムにおいて、代わりに、主成分分析が実行されることがあり得る。主成分分析は、基礎となる関数クラスをパラメトライズするのに用いられるすべてのパラメータを含むパラメータ空間において、実行される。更に別の実施形態では、隠れマルコフモデルが、用いられる。より単純な実施形態では、純粋に幾何学的なアプローチが用いられる。この実施形態では、2つの密度の2つのピーク(又は、局所的な最大値)の位置が決定され、次に、閾値が、これらの2つの位置の間の中点又はそれ以外の平均として、定義される。好ましくは、最も大きなピークを伴う2つの分布が、この態様で処理され、それが、一般的には、本明細書での主な関心対象である2つのクラスに、すなわちRLIクラス及び解剖学的構造クラスに、対応する。
上述のステップS630は、3つのクラスからの2つのクラスをいずれかの他の選択に加えて、又は、そのような選択の代わりに、実行され得る。例えば、別の実施形態では、エッジクラスをエアと区別することや、それ以外を希望することがあり得る。
ステップS640では、次に、部分範囲の仕様が、出力される。この出力は、多くの形式を取り得るが、好ましくは、先行するステップS630において計算された閾値を含む。それに加えて又はその代わりに、この出力は、閾値を構造画像に対して適応することから形成された(バイナリな)マスクを含むことがあり得る。特に、分離閾値Θを用いると、低情報マスクMΘが、上述の閾値を用いた処理を構造画像Sに適用することによって、決定されることが可能になる。この閾値を構造画像Sに適用することにより、次の数式に示すように、低情報コンテンツ領域(RLI)を記述するマスク(画像)MΘが生じる。
Figure 0006878679
上述の方程式では、xは、構造画像の内部におけるピクセル位置を記述する。閾値Θは、RLIとROIとの両方を決定するのであって、すなわち、RLI={x|p(x)<Θ}及びROI={x|p(x)≧Θ}である。閾値Θは、計算されると、マスクMΘを一意的に決定する。
(グローバルな)閾値Θの適用の結果として得られる直接放射エリアのためのマスク画像MΘは、図4の枠c)に表示されている。閾値は、図4の枠d)の構造振幅ヒストグラムにおける矢印として示されている。
ステップS660では、閾値と関連付けられているマスク画像MΘが、次に、表示のために入力画像Iをレンダリングするのに用いられる。可視化は、ステップS640で識別されたマスク画像MΘの外部にあるROIピクセルだけを輝度値にマッピングすることによって達成され、次に、これが、表示ユニットの適切なビデオ回路構成の動作を制御するのに用いられる。換言すると、可視化のためのマッピングでは、計算されたROIにおける画像値だけが、考慮される。RLIの内部の画像値は、マッピングのためには、用いられない。
オプションであるステップS650では、有意値が、ステップS640で識別されたマスク画像MΘのために計算される。より具体的には、部分範囲における画像値のためのそれぞれの重みが、計算される。
いずれの場合にも、重み又は有意値が、2つのクラスの間の、好ましくは、RLIクラスと解剖学的構造のクラスとの間の分離度を数値化している。より一般的には、重みは、好ましくは、ステップS640において計算されたRLIの統計的有意性を表す。
更に詳細には、解剖学的構造が、コリメートされたエリア全体に及ぶ場合には、X線画像Iに記録されている直接放射RLIは存在しない。同様に、不透過性のRLIと関係する識別タスクのためには、撮像の最中に、X線源と検出器との間には不透過性の対象が存在しない場合があり、したがって、再び、そのようなRLIは画像Iに記録されない。
好適実施形態による本発明の統計モデルは、低情報クラスRLIを含む3つのクラスを想定しているから、ステップS630における自動化された閾値識別は、低情報領域RLIが存在しない場合には、閾値をしたがって低情報マスクを不正確に決定する可能性がある。
分離誤差P(Θ)に加えて、線量比Rも、検出された低情報マスクMΘの有意性に寄与する。直接放射の検出のためには、線量比Rは、低情報マスクMΘの内部の中央値である線形線量とその外部の中央値である線形線量との比として定義される。不透過性の対象の検出のためには、線量比Rは、逆の定義となる。
よって、本明細書では、有意性の尺度、分離誤差P(Θ)、及び線量比Rのために、少なくともこれら2つの影響を捕捉することが提案される。1つの実施形態によれば、有意性の尺度は、それぞれが2つの影響のそれぞれを表す2つのファクタの積として構成される。好ましくは、この積は、正規化されている。
ある例示的実施形態では、検出された低情報マスクMΘの有意性Sは、次のように定義される。
Figure 0006878679
好ましくは、P(Θ)と線量比Rとは、それらのそれぞれの最小値及び最大値にクランプされていて、それによって、次の数式による有意性の尺度のための上述した積の定義の正規化が達成される。
Figure 0006878679
よって、有意性Sは、ゼロと1との間の数である。実現可能な最小値及び最大値は、次の通りである。
Figure 0006878679
しかし、これらの値は、単なる例示的実施形態であり、他のコンテクストでは他の値が等しく機能し得、テストのための画像群に対する単純な実験によって見つけることが可能である。
ステップS650で計算された有意性の重みは、記録の保持又は教示の目的で用いられることが可能であるが、好ましくは、ステップS660におけるレンダリングを制御するために用いられることが可能である。よって、既に説明されたような、ROIの外部にある画像値がマッピングのために考慮されないという、厳格な閾値による処理を実行するのではなく、提案されている有意性の重みは、ステップS660におけるレンダリング動作を制御するのに、用いられ得る。より具体的には、ファジーな方式が、その代わりに、構築され得る。特に、識別された低情報マスクMΘの、そのマスクの下にある(すなわち、マスクによって除外された)いくつかの又はすべてのピクセルに対する有意性Sを用いると、次のような、ファジーな重みを割り当てることが可能になる。
=1−S
特に、ステップS660でのレンダリング動作において、例えば、コントラスト及び輝度の適応を見つけるために、入力画像における識別されたROI上で、新たなヒストグラム解析が実行されるときには、マスクMΘによって実際に除外されたピクセルは、その場合、その重みWに従って、それらをヒストグラムから完全に除外する代わりに、依然として、寄与する。このように、非有意的なマスク(S=0)の下にあるピクセルは、ヒストグラムに対して完全に寄与しており、完全に有意的な(S=1)マスクの下にあるピクセルは、ヒストグラムから完全に除外される。他の0<S<1である場合には、重みWに従って、部分的な寄与が存在する。部分的な寄与は、重みWに従って、そうでなければ除外されている画像値を、コントラスト・輝度又はウィンドウレベル/ウィンドウ幅解析のために、ヒストグラム解析の中に少なくとも部分的に許容することによって、実現され得る。
S660における表示ステップの別の変形例として、入力画像を部分範囲レンダリングに基づいて表示する代わりに又は入力画像に追加して、ステップS660においてバイナリマスク自体が表示されることがある。RLIにおける画像値に付着可能な有意性値が、バイナリマスクの可視化を視覚的にエンコードするために、用いられ得る。特に、ある実施形態では、有意性尺度又はインデクスが正規化され、よって、0と1との間の範囲にあり、インデクスが、そのマスクに割り当てられる。マスクがカラーマップとして表示される場合には、有意性が、カラーマップにおいて、飽和又は不透過性としてコーディングされる。ある例示的実施形態では、完全な有意性(それは、「1」というインデクス値に対応する)が、全く飽和した又は完全に不透過性のカラーマップに至る。有意性がない場合(それは、「0」というインデクス値に対応する)は、全く不飽和(グレー)又は完全に透過性のカラーマップに至る。有意性インデクスとの関係におけるマスクのための他の視覚的エンコーディング方式も、想定される。
提案されている方法では、好ましくは、構造画像Sのそれぞれのピクセルが、閾値との関係で分類される。この結果として、構造画像S又は入力画像Iの解像度に匹敵する解像度を有するマスクが得られる。代替的な場合には、構造画像をピクセルごとに処理するのではなく、その代わりに、いくつかの場合には、画像群を、アンダーサンプリング又は他の方法によって、複数のピクセルで構成されるブロックに粗く構成し、次に、粗く構成された画像のこれらのブロックを処理することが有益な場合もあり得る。
好ましくは、システムIPSは、閾値及び/若しくは有意性尺度、又は、形状シフト関数のパラメータ及び/若しくはP及びR値のための最小/最大値などの先に定義されたパラメータの一部若しくは全部を調整するためのユーザインターフェースを含む。
上で説明されたように、R及びそれ以外など、数量のうちのいくつかの定義は、見つけられるRLIが完全露出タイプ(例えば、背景)であるのか又は不透過タイプ(X線プロテクタその他の影など)であるのかに依存する。ユーザインターフェースは、ユーザがシステムに対してどちらのタイプのRLIが識別されるのかをフィードバックするために、提供され得る。或いは、システムが、両方のための方法を実行して、2つの閾値を作成する。複数個の閾値が決定される場合には、2つ(又はそれより多く)の閾値のための対応するROIの集合論的な意味での和集合が、それらのROIを共に決定する。
そうではなくて、他方のタイプのための閾値が見つけられない(例えば、上述した2次方程式において実数解が存在しない場合)、又は、システムが高い有意性を有する閾値を戻すだけの場合には、単一の閾値が、1つのタイプのために戻される。閾値のために実数解を見つけることができない場合には、この事実が、表示ユニットDU上に表示される適切なアラート信号によって、又は、可聴信号などによって、ユーザに示される。すると、ユーザは、上で述べたパラメータのうちのいくつかを変更することを促され、そして、計算を再度実行することを求められる。本発明の別の例示的実施形態では、先に述べた実施形態のうちの1つによる方法のステップを適当なシステム上で実行するように構成されていることによって特徴付けられているコンピュータプログラム又はコンピュータプログラム要素が、提供される。
したがって、コンピュータプログラム要素は、本発明の実施形態の一部でもある計算ユニットに記憶される。この計算ユニットは、上述された方法のステップを実行するか又はその実行を誘導するように構成される。更に、計算ユニットは、上述された装置のコンポーネントを動作させるように構成される。計算ユニットは、自動的に動作する及び/又はユーザの命令を実行するように、構成されることが可能である。コンピュータプログラムは、データプロセッサのワーキングメモリに、ロードされる。データプロセッサは、このようにして、本発明の方法を行うように、装備される。
本発明のこの例示的な実施形態は、当初から本発明を用いるコンピュータプログラムと、既存のプログラムを更新によって本発明を用いるプログラムに変更するコンピュータプログラムとの両方を、カバーする。
更には、コンピュータプログラム要素が、上述された方法の例示的実施形態の手順を満たす必要なステップ全部を提供可能な場合もある。
本発明の更なる例示的実施形態によれば、CD−ROMなどのコンピュータ可読媒体が与えられるが、その場合、コンピュータ可読媒体には、コンピュータプログラム要素が記憶される。なお、コンピュータプログラム要素については、先行するセクションで説明されている。
コンピュータプログラムは、他のハードウェアと共に若しくは他のハードウェアの一部として供給される光記憶媒体又はソリッドステート媒体などの適切な媒体(特に、必ずしもそうではないが、非一時的な媒体)上に、記憶される及び/又は配信される。しかし、コンピュータプログラムが、インターネットを介して、又は、他の有線若しくは無線電気通信システムを介してなど、他の形態で配信される場合もある。
しかし、プログラムは、ワールドワイドウェブのようなネットワークを介して提示される場合もあり、そのようなネットワークから、データプロセッサのワーキングメモリにダウンロードされることが可能である。本発明の更なる例示的実施形態によれば、コンピュータプログラム要素のダウンロードを可能にする媒体が提供され、そのようなコンピュータプログラム要素は、先に説明した本発明の実施形態のうちの1つによる方法を実行するように構成されている。
本発明の実施形態は異なる複数の主題を参照して説明されている、ということが留意されるべきである。特に、いくつかの実施形態は、方法タイプの請求項との関係で説明され、他方で、他の実施形態は、デバイスタイプの請求項との関係で説明されている。しかし、当業者は、上述された及び以下で述べる説明から、そうではないとの告知がない限り、1つのタイプの主題に属する複数の特徴の任意の組合せに加えて、異なる複数の主題に関係する複数の特徴の間での任意の他の組合せも、本出願によって開示されていると見なされる、ということを理解するであろう。ただし、すべての特徴は、複数の特徴の単純な加算を超える相乗効果を提供するように、組み合わせることが可能である。
本発明は、図面及び以上の説明で、詳細に図解され説明されてきたが、そのような図解及び説明は、例証的又は例示的であって限定的ではない、と見なされるべきである。本発明は、開示されている実施形態に限定されることはない。開示されている実施形態へのそれ以外の変形は、当業者によって、特許請求されている本発明を実施する際に、図面、本開示、及び従属請求項を検討することにより、理解され、実現されることが可能である。
特許請求の範囲において、「備える、有する、含む」との用語は、それ以外の要素又はステップを除外しておらず、単数形は、複数であることを除外しない。単一のプロセッサ又はそれ以外のユニットが、特許請求の範囲に記載されている複数の項目の機能を果たす場合があり得る。相互に異なる従属請求項に特定の方策が記載されているという事実があっても、それだけでは、これらの方策の組合せが効果的に用いられるのが不可能であることを示していない。
特許請求の範囲におけるいかなる参照符号も、その範囲を限定するものとして解釈されるべきではない。
Figure 0006878679
Figure 0006878679
以下の態様は、本明細書において説明されている実施形態に関する。
1.入力画像を受け取るように構成された入力インターフェース(IN)と、
ある範囲の画像値を含む構造画像を前記入力画像から取得するために、前記入力画像をフィルタリングするように構成されたフィルタ(FIL)と、
前記構造画像のための画像ヒストグラムに基づいて、前記範囲内で、関心領域と関連付けられている画像値の部分範囲を識別するように構成された範囲識別器(RID)と、
i)前記画像値の部分範囲のための仕様、ii)部分範囲と関連付けられており、関心領域を示すように構成されたマスク画像、及び/又はiii)前記部分範囲の補集合と関連付けられており、前記関心領域の補集合を示すように構成された相補的マスク画像を出力するための出力インターフェース(OUT)と
を備える画像処理システム(IPS)。
2.構造画像における画像値から前記画像ヒストグラムを形成することによって、前記画像ヒストグラムを形成するように構成されたヒストグラム形成器(HF)を備えるか、又は、ヒストグラム変換器(HT)を更に備えており、ヒストグラム形成器(HF)は、i)構造画像における画像値のための中間画像ヒストグラムを形成するように構成されており、ヒストグラム変換器(HT)は、前記中間画像ヒストグラムを前記画像ヒストグラムに変換するように、又は、ii)入力画像を中間画像に変換し、前記中間画像からヒストグラムを形成するように構成される、態様1のシステム。
3.前記ヒストグラム変換器(HT)が、中間画像ヒストグラムを変換するときに、面積保存補間を適用するように構成されている、態様1又は2に記載のシステム。
4.関心領域のためのマスクに基づいて、前記入力画像の表示ユニット(DU)上に可視化をレンダリングするように構成された画像レンダラ(IR)を更に備える、態様1から3のいずれか一態様のシステム。
5.画像値の部分範囲以外の画像値のためのそれぞれの重みを計算するように構成された画像値範囲評価器(RE)を更に含んでおり、前記重みが、入力画像の可視化におけるそれぞれの画像値の寄与を決定する、態様1から3のいずれか一態様のシステム。
6.画像レンダラ(IR)が、前記入力画像の表示ユニット(DU)上で可視化をレンダリングするように構成され、他方で、コントラスト及び/又は輝度の適応のためのRLIの内部における画像値の寄与は、前記重みに従う、態様5のシステム。
7.画像レンダラ(IR)が、画像値範囲評価器(RE)によって計算された重みを表す可視化方式を好ましくは用いて、関心領域の補集合のための前記マスクの表示ユニット(DU)上で可視化をレンダリングするように構成されている、態様5から6のいずれか一態様のシステム。
8.範囲識別器(RID)が、統計的混合モデルを、画像ヒストグラムに又は変換された画像ヒストグラムに適合させることによって、前記部分範囲を識別するように構成されている、態様1から7のいずれか一態様のシステム。
9.統計的混合モデルが、少なくとも2つのコンポーネントを含む、態様8に記載のシステム。
10.コンポーネントのうちの1つが、背景又は放射線不透過性の対象に対応し、他方で、少なくとも1つの他のコンポーネントが、関心対象である1つ又は複数の解剖学的構造に対応する、態様9のシステム。
11.統計的混合モデルが、少なくとも3つのコンポーネントを含んでおり、少なくとも1つの更なるコンポーネントは、エッジ構造に対応する、態様10のシステム。
12.入力画像を受け取るステップ(S610)と、
ある範囲の画像値を異なる画像位置において含む構造画像を前記入力画像から取得するため、前記入力画像をフィルタリングするステップ(S620)と、
前記構造画像のための画像ヒストグラムに基づいて、前記範囲内で関心領域と関連付けられている画像値の部分範囲を識別するステップ(S630)と、
i)前記画像値の部分範囲のための仕様、ii)部分範囲と関連付けられており、関心領域を示すように構成されたマスク画像、及び/又はiii)前記部分範囲の補集合と関連付けられており、前記関心領域の補集合を示すように構成された相補的なマスク画像を出力するステップ(S640)と
を有する、画像処理方法。
13.撮像装置(XI)と、態様1から12のいずれか一態様によるシステム(IPS)とを備える撮像機器(IA)。
14.少なくとも1つの処理ユニット(PU)によって実行されると、態様12による方法を処理ユニット(PU)に実行させるように構成されているコンピュータプログラム要素。
15.態様14のコンピュータプログラム要素が記憶されているコンピュータ可読媒体。

Claims (14)

  1. 入力画像を受け取る入力インターフェースと、
    ある範囲の画像値を含む構造画像を前記入力画像から取得するために、前記入力画像をフィルタリングするフィルタと、
    前記構造画像のための画像ヒストグラムに基づいて、前記範囲内で、関心領域と関連付けられている画像値の部分範囲を識別する範囲識別器と、
    記部分範囲と関連付けられ、前記関心領域を示すマスク画像、及び/又は前記部分範囲の補集合と関連付けられ、前記関心領域の補集合を示す相補的マスク画像を出力するための出力インターフェースと、
    を備える、画像処理システムにおいて、
    前記部分範囲の外部にある画像値のためのそれぞれの重みを計算する画像値範囲評価器であって、前記重みは、前記入力画像の視覚化におけるそれぞれの画像値の寄与を決定し、前記重みは、1つのクラスが前記関心領域に対応し、少なくとも他の1つのクラスが背景に又は少なくとも1つの放射不透過性の対象に対応する少なくとも2つのクラスの間の分離度を数値化したものである、画像値範囲評価器を備えることを特徴とする、画像処理システム。
  2. 前記画像処理システムは、前記構造画像における画像値から前記画像ヒストグラムを形成することによって、前記画像ヒストグラムを形成するヒストグラム形成器を備えるか、又は、ヒストグラム変換器を更に備え、前記ヒストグラム形成器が、i)前記構造画像における画像値のための中間画像ヒストグラムを形成し、前記ヒストグラム変換器が、前記中間画像ヒストグラムを前記画像ヒストグラムに変換するか、又は、ii)前記入力画像を中間画像に変換し、前記中間画像から前記画像ヒストグラムを形成する、請求項1に記載の画像処理システム。
  3. 前記ヒストグラム変換器は、前記中間画像ヒストグラムを変換するときに、面積を保存する補間を適用する、請求項2に記載の画像処理システム。
  4. 前記関心領域のためのマスクに基づいて、表示ユニット上に前記入力画像の可視化をレンダリングする画像レンダラを更に備える、請求項1から3のいずれか一項に記載の画像処理システム。
  5. コントラスト及び/又は輝度の適応のための前記関心領域の内部における前記画像値の寄与が前記重みに従いながら、画像レンダラが、表示ユニット上に前記入力画像の可視化をレンダリングする、請求項1に記載の画像処理システム。
  6. 画像レンダラが、前記画像値範囲評価器によって計算された前記重みを表す可視化方式を用いて、前記関心領域の補集合のためのマスクの可視化を表示ユニット上にレンダリングする、請求項1から5のいずれか一項に記載の画像処理システム。
  7. 前記範囲識別器は、統計的混合モデルを、前記画像ヒストグラムに又は変換された前記画像ヒストグラムに適合させることによって、前記部分範囲を識別する、請求項1から6のいずれか一項に記載の画像処理システム。
  8. 前記統計的混合モデルは、前記少なくとも2つのクラスに対応する少なくとも2つのコンポーネントを含む、請求項7に記載の画像処理システム。
  9. 前記コンポーネントのうちの1つが、前記背景又は放射線不透過性の対象に対応する一方、前記少なくとも1つの他のコンポーネントが、関心の1つ又は複数の解剖学的構造を含む前記関心領域に対応する、請求項8に記載の画像処理システム。
  10. 前記統計的混合モデルは、少なくとも3つのコンポーネントを含み、少なくとも1つの更なるコンポーネントは、エッジ構造に対応する、請求項9に記載の画像処理システム。
  11. 入力画像を受け取るステップと、
    ある範囲の画像値を異なる画像位置において含む構造画像を前記入力画像から取得するため、前記入力画像をフィルタリングするステップと、
    前記構造画像のための画像ヒストグラムに基づいて、前記範囲内で関心領域と関連付けられている画像値の部分範囲を識別するステップと、
    記部分範囲と関連付けられ、前記関心領域を示すマスク画像、及び/又は前記部分範囲の補集合と関連付けられ、前記関心領域の補集合を示す相補的なマスク画像を出力するステップと、
    を有する、画像処理方法において、
    前記部分範囲の外部にある画像値のためのそれぞれの重みを計算するステップであって、前記重みは、前記入力画像の視覚化におけるそれぞれの画像値の寄与を決定し、前記重みは、1つのクラスが前記関心領域に対応し、少なくとも他の1つのクラスが背景に又は少なくとも1つの放射不透過性の対象に対応する少なくとも2つのクラスの間の分離度を数値化したものである、前記重みを計算するステップを有することを特徴とする、画像処理方法。
  12. 撮像装置と、請求項1から10のいずれか一項に記載の画像処理システムとを備える、撮像機器。
  13. 少なくとも1つの処理ユニットによって実行されると、請求項11に記載の画像処理方法を前記処理ユニットに実行させる、コンピュータプログラム。
  14. 請求項13に記載のコンピュータプログラムを記憶した、コンピュータ可読媒体。
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