JP6878119B2 - 電気接続箱およびワイヤハーネス - Google Patents

電気接続箱およびワイヤハーネス Download PDF

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Description

本発明は、電気接続箱およびワイヤハーネスに関する。
従来、自動車等の車両に搭載され、ヒューズ、リレー等の電子部品や、電子部品に電気的に接続されるワイヤハーネスを集約して内部に収容する電気接続箱(ジャンクションボックス、ヒューズボックス、リレーボックス等とも呼ばれる)が知られている。このような電気接続箱には、例えば、特許文献1〜5のように、車両が衝突した際に、前方から電気接続箱に強い衝撃が加わった場合であっても、後方に位置する他部品に対する衝突や、車室内への飛び出しを防止することが可能なものが提案されている。
特開2002−159116号公報 特開2005−119331号公報 特開2006−296072号公報 特開2011−223799号公報 特開2011−234495号公報
従来の電気接続箱には、筐体から延びるブラケットを車体に固定する構造をとっているものがある。ブラケットが車体に強固に固定されている場合、車両が前方衝突して強い衝撃が電気接続箱に加わっても、電気接続箱が車体から離間することができず、例えば電気接続箱の前方に位置する他部品が衝突することで筐体が破損するおそれがある。
本発明は、車両の前方衝突時に筐体の破損を低減することができる電気接続箱およびワイヤハーネスを提供することを目的とする。
上記目的を達成するために、本発明に係る電気接続箱は、周方向に立設された複数の壁面のうちの1つが車両の前方と対向するように配置され、かつ少なくとも1つの電子部品を内部空間に収容する筐体と、前記車両の車体に対して固定される固定部を有する取付部材と、前記筐体と前記取付部材との間に設けられ、かつ前記筐体に対して前記取付部材を前記車両の前方から後方に向けて係合させる係合機構と、を備え、前記係合機構は、前記車両の衝突による衝撃によって前記車両の前方と対向する前記筐体の壁面に前記車両の後方に向かう外力が作用したときに、前記車体から前記固定部が外れるよりも先に、前記取付部材に対して前記筐体を前記車両の前方から後方に離脱させるものであり前記取付部材に対して前記筐体を前記車両の前方から後方にスライド移動可能にするスライド機構と、前記取付部材の前記固定部とは反対側に位置し、かつ前記取付部材を前記筐体に係合させる係合部と、前記筐体の外底面に位置し、かつ前記係合部が前記車両の前方から後方に向けて係合する被係合部と、を備え、係合状態にある前記係合部と前記被係合部とは、被係合面と係合面とが前記車両の進行方向に対向して前記筐体と前記取付部材との離間を規制し、前記車両の衝突による衝撃によって前記車両の前方と対向する前記筐体の壁面に前記車両の後方に向かう外力が作用したときに、互いに座屈して変形し、前記被係合部が前記係合部を乗り越えて前記係合部から前記被係合部を離脱させて、前記スライド機構により前記取付部材に対して前記筐体を前記車両の前方から後方にスライド移動させる、ことを特徴とする。
上記目的を達成するために、本発明に係るワイヤハーネスは、周方向に立設された複数の壁面のうちの1つが車両の前方に対向するように配置され、かつ少なくとも1つの電子部品を内部空間に収容する筐体と、前記車両の車体に対して固定される固定部を有する取付部材と、前記筐体と前記取付部材との間に設けられ、かつ前記筐体に対して前記取付部材を前記車両の前方から後方に向けて係合させる係合機構と、を備える電気接続箱と、前記電子部品に電気的に接続される導電性の配索材と、を備え、前記係合機構は、前記車両の衝突による衝撃によって前記車両の前方と対向する前記筐体の壁面に前記車両の後方に向かう外力が作用したときに、前記車体から前記固定部が外れるよりも先に、前記取付部材に対して前記筐体を前記車両の前方から後方に離脱させるものであり前記取付部材に対して前記筐体を前記車両の前方から後方にスライド移動可能にするスライド機構と、前記取付部材の前記固定部とは反対側に位置し、かつ前記取付部材を前記筐体に係合させる係合部と、前記筐体の外底面に位置し、かつ前記係合部が前記車両の前方から後方に向けて係合する被係合部と、を備え、係合状態にある前記係合部と前記被係合部とは、被係合面と係合面とが前記車両の進行方向に対向して前記筐体と前記取付部材との離間を規制し、前記車両の衝突による衝撃によって前記車両の前方と対向する前記筐体の壁面に前記車両の後方に向かう外力が作用したときに、互いに座屈して変形し、前記被係合部が前記係合部を乗り越えて前記係合部から前記被係合部を離脱させて、前記スライド機構により前記取付部材に対して前記筐体を前記車両の前方から後方にスライド移動させる、ことを特徴とする。
本発明に係る電気接続箱およびワイヤハーネスによれば、車両の前方衝突時に筐体の破損を低減することができる、という効果を奏する。
図1は、実施形態に係る電気接続箱の概略構成を示す斜視図である。 図2は、実施形態に係る電気接続箱を構成するブラケットの概略構成を示す部分斜視図である。 図3は、実施形態に係る電気接続箱を構成する筐体の一部を示す部分斜視図である。 図4は、実施形態に係る電気接続箱を構成する筐体の要部断面図である。 図5は、実施形態に係る電気接続箱を構成する筐体の要部断面斜視図である。 図6は、実施形態の変形例に係る電気接続箱の概略構成を示す斜視図である。
以下に、本発明に係る実施形態を図面を参照しながら詳細に説明する。なお、以下に示す実施形態により本発明が限定されるものではない。また、下記の実施形態における構成要素には、当業者が置換可能かつ容易なもの、あるいは実質的に同一のものが含まれる。
[実施形態]
図1は、実施形態に係る電気接続箱の概略構成を示す斜視図である。図2は、実施形態に係る電気接続箱を構成するブラケットの概略構成を示す部分斜視図である。図3は、実施形態に係る電気接続箱を構成する筐体の一部を示す部分斜視図である。図4は、実施形態に係る電気接続箱を構成する筐体の要部断面図である。図5は、実施形態に係る電気接続箱を構成する筐体の要部断面斜視図である。なお、図1は、電子部品の一部を二点鎖線で省略して図示し、他図では電子部品の図示自体を省略している。また、図1は、電線および配索材の一部を二点鎖線で省略して図示し、他図では、電線および配索材の図示自体を省略している。また、図1、図4、および図5は、ブラケットが筐体に係合した状態を表し、図2および図3は、ブラケットが筐体から離脱した状態を表す。また、図4は、図1のA−Aにおける要部の部分断面図である。図5は、図1のB−Bにおける要部の部分断面図である。また、以下の説明では、図示の上下方向は、本実施形態における電気接続箱の上下方向であり、図示の長手方向および進行方向と直交する方向である。図示の長手方向は、本実施形態における電気接続箱の長手方向であり、進行方向と直交する方向である。図示の進行方向は、車両(不図示)の進行方向であり、本実施形態における電気接続箱の短手方向である。
本実施形態に係る電気接続箱1は、自動車等の車両に搭載され、ワイヤハーネスWHに組み込まれるものである。ワイヤハーネスWHは、例えば、車両に搭載される各装置間の接続のために、電源供給や信号通信に用いられる複数の配索材Wを束にして集合部品とし、コネクタ等で複数の配索材Wを各装置に接続するようにしたものである。ワイヤハーネスWHは、導電性の配索材Wと、内部に配索材Wが挿通される外装材Cと、配索材Wに電気的に接続される電気接続箱1とを備える。配索材Wは、例えば、金属棒、電線、電線束等によって構成される。金属棒は、導電性の棒状部材の外側を絶縁性の被覆部によって覆ったものである。電線は、複数の導電性の金属素線からなる導体部(芯線)の外側を絶縁性の被覆部によって覆ったものである。電線束は、当該電線を束ねたものである。外装材Cは、配索材Wに外装され当該配索材Wを保護するものであり、例えば、絶縁性の樹脂材料によって可撓性を有する略円筒状に形成されたコルゲートチューブである。ワイヤハーネスWHは、複数の配索材Wを束ねて集約すると共に、束ねられた配索材Wの端末に設けられた端子やコネクタ等を介して電気接続箱1が電気的に接続される。ワイヤハーネスWHは、この他、さらに、グロメット、プロテクタ、固定具等を含んで構成されてもよい。
電気接続箱1は、コネクタ、ヒューズ、リレー、コンデンサ、分岐部、電子制御ユニット等の電装品を集約して内部に収容するものである。電気接続箱1は、例えば、車両のエンジンルームに設置される。電気接続箱1は、配索材W等を介して、バッテリ等の電源と、車両内に搭載される各種電子機器との間に接続されている。電気接続箱1は、電源から供給された電力を車両内に搭載される各種電子機器に分配する。電気接続箱1は、ジャンクションボックス、ヒューズボックス、リレーボックスなどとも呼ばれる場合があるが、本実施形態ではこれらを総称して電気接続箱と呼ぶ。
本実施形態の電気接続箱1は、図1に示すように、電子部品2と、筐体4と、ブラケット9とを備える。電気接続箱1は、電子部品2がブロック(不図示)に組み付けられた状態で筐体4内に収容される。電子部品2は、ブロックに組み付けられた状態で筐体4内に設けられ、配索材Wが電気的に接続されるものである。電子部品2は、複数設けられる。電子部品2は、例えば、コネクタ、ヒューズ、リレー、コンデンサ、分岐部、トランジスタ、電子制御ユニット、これらをユニット化した電子部品ユニット等である。ブロックは、電子部品2が組み付けられると共に、筐体4に対して着脱可能に組み付けられるものである。ブロックは、多数のキャビティ(不図示)を有する。ブロックは、当該キャビティに対して、上下方向の下側から配索材Wの端末に設けられる端子やコネクタ等が嵌合されると共に上下方向の上側から電子部品2が嵌合されることで、電子部品2と配索材Wとを電気的に接続して保持する。電子部品2は、ブロックに組み付けられた状態で筐体4の内部空間内に収容される。以下、各図を参照して電気接続箱1の筐体4の各構成について詳細に説明する。
筐体4は、図1に示すように、内部に形成される内部空間に電子部品2を収容するものである。筐体4は、筐体本体としてのフレーム3と、アッパーカバー5と、ロアカバー7とを備える。筐体4は、フレーム3とアッパーカバー5とロアカバー7とが組み合わさって全体として略直方体箱状に形成される。本実施形態の筐体4は、全体として、長手方向に沿った方向が長辺、短手方向に沿った方向が短辺となる略直方体箱状に形成される。本実施形態の筐体4は、周方向に立設された複数の壁面4aのうちの1つが車両の前方と対向するように配置されている。筐体4は、上下方向の下方側からロアカバー7、フレーム3、アッパーカバー5の順番に複数の層(3層)が積層された構造となっている。筐体4は、上下方向に沿って積層され相互に組み付けられると共に内部に複数の電子部品2を収容する内部空間を区画する。フレーム3、アッパーカバー5、及びロアカバー7は、絶縁性の合成樹脂によって形成される。
フレーム3は、筐体4の一部である。フレーム3は、電子部品2を収容する内部空間を形成する主たる部材である。フレーム3は、内部空間を形成する壁体である本体側壁面3aを有する。フレーム3は、多角形筒状(略矩形筒状)に形成された本体側壁面3aによって中空状に形成される。フレーム3は、上下方向の両側に開口している。
アッパーカバー5は、筐体4の一部である。アッパーカバー5は、フレーム3の上下方向の上側開口部(不図示)を塞ぐ蓋状の部材である。アッパーカバー5は、多角形筒状(矩形筒状)に形成された壁体である蓋状部材側壁面5aと、フレーム3の上側開口部を塞ぐ天井体である天井面5bとによって中空状に形成される。アッパーカバー5は、フレーム3の上側開口部に対して、アッパーカバー5の開口を上下方向に対向させた状態で、係止機構31によりフレーム3に係止される。
ロアカバー7は、筐体4の一部である。ロアカバー7は、フレーム3の上下方向の下側開口部(不図示)を塞ぐ皿状(トレイ状)の部材である。ロアカバー7は、多角形筒状(矩形筒状)に形成された壁体である蓋状部材側壁面7aと、フレーム3の下側開口部を塞ぐ底体である外底面7bとによって中空状に形成される。ロアカバー7は、フレーム3の下側開口部に対して、ロアカバー7の開口を上下方向に対向させた状態で、係止機構51によりフレーム3に係止される。ロアカバー7は、挿通孔30を有する。挿通孔30は、フレーム3とロアカバー7とで形成される。挿通孔30は、フレーム3に組み付けられた配索材Wが挿通されると共に外装材Cを径方向に保持する部分である。
ブラケット9は、取付部材である。ブラケット9は、図1および図2に示すように、筐体4を含む電気接続箱1を車両の車体101に固定するためのものである。本実施形態のブラケット9は、ロアカバー7と別体に形成されており、ロアカバー7の下側端部に係合機構11により係合されている。ブラケット9は、筐体4と同様に、絶縁性の合成樹脂によって形成される。ブラケット9は、固定部9aと、貫通孔9bとを有する。固定部9aは、ブラケット9において、車両の車体101に対して固定される部分である。貫通孔9bは、固定部9aに設けられブラケット9の上下方向に貫通する孔である。ブラケット9は、貫通孔9bが車体101のスタッドボルト102で挿通された状態でナット締めされることにより、固定部9aが車体101に固定される。
係合機構11は、図2、図3、および図4に示すように、筐体4とブラケット9との間に設けられ、筐体4に対してブラケット9を車両の前方から後方に向けて係合させるものである。より具体的には、係合機構11は、筐体4を構成するロアカバー7とブラケット9との間に設けられ、ロアカバー7に対してブラケット9を車両の前方から後方に向けて係合させる。本実施形態の係合機構11は、車両の衝突による衝撃によって車両の前方と対向する筐体4の壁面4aに車両の後方に向かう外力が作用したときに、車体から固定部9aが外れるよりも先に、ブラケット9に対して筐体4を車両の前方から後方に離脱させるものである。係合機構11は、スライド機構13と、被係合部73と、係合部93とを備える。
スライド機構13は、筐体4に対してブラケット9を筐体4の前方(車両の前方)から後方に向けてスライド移動可能にするものである。言い換えると、スライド機構13は、ブラケット9に対して筐体4を車両の前方から後方にスライド移動可能にするものである。スライド機構13は、スライドレール部71,72と、ガイド孔部91,92とで構成される。スライドレール部71,72は、ロアカバー7の外底面7bに平行に並んで形成され、車両の進行方向の前方から後方に向けて延在する。各スライドレール部71,72は、図3および図4に示すように、進行方向から見た断面がL字形状に形成されたものと、逆L字形状に形成されたものとがある。ガイド孔部91,92は、ブラケット9の固定部9aとは反対側の位置にあって、ロアカバー7の外底面7bと対向する面に平行に並んで形成され、車両の進行方向の後方から前方に向けて延在する。各ガイド孔部91,92は、筐体4に対してブラケット9を係合させる際に、各スライドレール部71,72が挿入される部分である。
被係合部73は、ロアカバー7の外底面7bに位置し、係合部93が車両の前方から後方に向けて係合する部分である。被係合部73は、ロアカバー7の外底面7bのうち、スライドレール部71と、スライドレール部71の延在方向と直交する長手方向に隣接して形成されたスライドレール部72との間に形成されている。被係合部73は、図5に示すように、長手方向から見た断面が逆台形形状を有し、外底面7bから上下方向の下側に向けて突出している。被係合部73は、被係合面73aと、案内面73bとを有する。被係合面73aは、被係合部73の突出部分において、下方向に向く面に形成された略平坦な面である。被係合面73aは、係合部93と被係合部73とが係合状態において、ブラケット9の係合部93の係合面93aと進行方向に対向する位置に形成される。案内面73bは、被係合部73の突出部分において、先端側から外底面7bに向かって傾斜するように形成された傾斜面である。
係合部93は、ブラケット9の固定部9aとは反対側に位置し、ブラケット9を筐体4に係合させる部分である。係合部93は、ロアカバー7の外底面7bと対向する面のうち、ガイド孔部91と、ガイド孔部91の延在方向と直交する長手方向に隣接して形成されたガイド孔部92との間に形成されている。係合部93は、スライド機構13によりブラケット9がスライドレール部71,72を車両の前方から後方にスライド移動して被係合部73に係合する。係合部93は、図5に示すように、長手方向から見た断面が台形形状を有し、ロアカバー7の外底面7bと対向する面から上下方向の上側に向けて突出している。係合部93は、係合面93aと、案内面93bとを有する。係合面93aは、係合部93の突出部分において、上方向に向く面に形成された略平坦な面である。係合面93aは、係合部93と被係合部73とが係合状態において、筐体4の被係合部73の被係合面73aと進行方向に対向する位置に形成される。案内面93bは、係合部93の突出部分において、先端側からロアカバー7の外底面7bと対向する面に向かって傾斜するように形成された傾斜面である。案内面73bと案内面93bとは、筐体4に対してブラケット9をスライド機構13によりスライド移動させて、筐体4にブラケット9を係合させる係合動作に伴って、係合部93と被係合部73との係合が開始したときに互いに面接触して、被係合面73aに係合面93aを案内するものである。本実施形態における係合部93と被係合部73は、車両の衝突による衝撃によって車両の前方と対向する筐体4の壁面4aに車両の後方に向かう外力が作用したときに、車体101に固定されたブラケット9が、例えば固定部9aの破損等により車体101から外れるよりも先に、係合状態が解除されるように設計される。
次に、本実施形態に係る電気接続箱1の組み立て手順について説明する。なお、電気接続箱1の組み立て手順としては、以下に説明するものに限らず、組み立て後において図1に示す電気接続箱1が構成されていればよいため、以下に示す各手順が適宜に前後してもよい。
まず、作業員は、ブラケット9をロアカバー7の前方側に位置させる。次に、作業員は、各ガイド孔部91,92に各スライドレール部71,72が挿入された状態で、スライド機構13によりブラケット9をロアカバー7の外底面7bに沿って筐体4の前方から後方に向けてスライド移動させる。そして、作業員は、図5に示すように、被係合部73が係合部93を乗り越えて進行方向の後方側に移動するまでブラケット9をスライド移動させて、被係合部73に対して係合部93を係合させる。以上により、ロアカバー7にブラケット9が取り付けられる。
つづいて、作業員は、配索材Wをフレーム3の下方側から内部空間に挿入し、フレーム3に固定させる。次に、作業員は、フレーム3の上方側から上側開口部を介してフレーム3に電子部品2を組み付けて、電子部品2と配索材Wとを電気的に接続する。次に、作業員は、ロアカバー7をフレーム3の下方側に位置させ、ロアカバー7をフレーム3の下方側から挿入し、挿通孔30に配索材Wを挿通させた状態で、フレーム3に対してロアカバー7を係止機構51により係止する。次に、作業員は、アッパーカバー5をフレーム3の上方側に位置させ、アッパーカバー5とフレーム3の上側開口部とが対向するようにして、アッパーカバー5をフレーム3の上側に組み付けて係止機構31により係止する。以上により、電気接続箱1の組み立てが完了する。
次に、車両の前方衝突により電気接続箱1が衝撃を受けた場合の挙動について説明する。なお、電気接続箱1が受ける衝撃には、電気接続箱1自体の運動エネルギーの他に、電気接続箱1の前方に位置する他部品が電気接続箱1に衝突した場合の力積が含まれる。電気接続箱1は、車両の前方衝突による衝撃によって車両の前方と対向する筐体4の壁面4aに車両の後方に向かう外力が作用すると、進行方向の前方から後方に向けて移動しようとする。このとき、電気接続箱1は、筐体4から延びるブラケット9が車体101に固定されていることから、前方から後方への移動が規制され、筐体4とブラケット9とが進行方向に沿って互いに反対向きに離間しようする。係合状態にある係合部93と被係合部73とは、被係合面73aと係合面93aとが進行方向に対向して、筐体4とブラケット9との離間を規制しているが、外力が一定の大きさになると、互いに座屈して変形する。その結果、被係合部73が係合部93を乗り越えて係合部93から被係合部73が離脱し、ブラケット9に対して筐体4が前方から後方に移動する。このとき、筐体4は、スライド機構13により前方から後方にスライド移動しながらブラケット9から離間していく。このように、電気接続箱1は、車両の前方衝突による衝撃によって筐体4がブラケット9から離間するので、電気接続箱1に作用する外力を逃がすことができ、筐体4の破損を低減することが可能となる。
以上のように、本実施形態に係る電気接続箱1は、周方向に立設された複数の壁面4aのうちの1つが車両の前方と対向するように配置され、かつ少なくとも1つの電子部品2を内部空間に収容する筐体4と、車両の車体101に対して固定される固定部9aを有するブラケット9と、筐体4とブラケット9との間に設けられ、かつ筐体4に対してブラケット9を車両の前方から後方に向けて係合させる係合機構11とを備える。係合機構11は、車両の衝突による衝撃によって車両の前方と対向する筐体4の壁面4aに車両の後方に向かう外力が作用したときに、車体101から固定部9aが外れるよりも先に、ブラケット9に対して筐体4を車両の前方から後方に離脱させる。
上記構成により、本実施形態に係る電気接続箱1は、ブラケット9から筐体4を車両の前方から後方に向けて離脱させることが可能となり、車両の前方衝突時に電気接続箱1が他部品と共に前方から後方に移動して、他部品の衝突による電気接続箱1の破損を低減することができる。
また、本実施形態に係る電気接続箱1は、係合機構11が、ブラケット9に対して筐体4を車両の前方から後方にスライド移動可能にするスライド機構13と、ブラケット9の固定部9aとは反対側に位置し、かつブラケット9を筐体4に係合させる係合部93と、筐体4の外底面(ロアカバー7の外底面7b)に位置し、かつ係合部93が車両の前方から後方に向けて係合する被係合部73とを備える。このような構成により、係合機構11が、係合部93から被係合部73を離脱させて、スライド機構13によりブラケット9に対して筐体4を車両の前方から後方にスライド移動させるので、車両の衝突による衝撃によって車両の前方と対向する筐体4の壁面4aに車両の後方に向かう外力が作用したときに、車体101から固定部9aが外れるよりも先に、ブラケット9に対して筐体4を車両の前方から後方に離脱させることが可能となる。
また、本実施形態に係るワイヤハーネスWHは、電気接続箱1と、電子部品2に電気的に接続される導電性の配索材Wとを備える。係合機構11が、車両の衝突による衝撃によって車両の前方と対向する筐体4の壁面4aに車両の後方に向かう外力が作用したときに、車体101から固定部9aが外れるよりも先に、ブラケット9に対して筐体4を車両の前方から後方に離脱させる。これにより、車両の前方衝突時に電気接続箱1が他部品と共に前方から後方に移動して、他部品の衝突による電気接続箱1の破損を低減することができる。
[実施形態の変形例]
図6は、実施形態の変形例に係る電気接続箱の概略構成を示す斜視図である。なお、図6は、電線および配索材の一部を二点鎖線で省略して図示する。また、図6は、ブラケットが筐体に係合した状態を表す。また、図6は、充電系のヒュージブルリンクを二点鎖線で表す。
本実施形態の変形例に係る電気接続箱1Aは、車両のオルタネータ等の発電機側とバッテリ等の電源側との間に使用される充電系のヒュージブルリンク(以下、「ALT_FL」とも呼ぶ。)が電気接続箱1A内の中央付近に配置される点が、上記電気接続箱1と異なる。
ALT_FL21は、通電時の電流値が高く、一般的なガソリン車では、例えば120A〜180A、ハイブリッド自動車や電気自動車等については400A〜500Aである。このようなALT_FL21が、電気接続箱1A内の車両の進行方向の前方に配置されている場合、車両が前方衝突して強い衝撃が電気接続箱1に加わると、筐体4が破損して充電系の電気回路がショートし、車両や乗員にダメージが及ぶおそれがある。
電気接続箱1Aは、ALT_FL21が筐体4の長手方向の略中央で、かつ、短手方向の略中央に配置される。本実施形態の変形例の電気接続箱1Aは、ALT_FL21が、筐体4の周方向に立設された複数の壁面4aの内側近傍ではない位置に配置されるので、車両が衝突して筐体4の壁面4aが破損しても、充電系の電気回路がショートすることなく、車両や乗員へのダメージを低減することができる。ALT_FL21は、例えばフレーム3の上側開口部の対角線の交点位置周辺に配置されることが好ましい。
なお、上記実施形態および実施形態の変形例において、電気接続箱1は、筐体4がブラケット9により車体101に固定されている場合について説明したが、筐体4がブラケット9を含む複数の取付部材により車体101に固定されていてもよい。この場合、車体101からブラケット9が外れるよりも先に、係合部93から被係合部73が離脱すると共に、ブラケット9以外の取付部材が車体101から外れることが好ましい。
また、上記実施形態および実施形態の変形例において、スライドレール部71,72は、断面がL字形状および/または逆L字形状に形成されているが、これに限定されるものではない。
また、上記実施形態および実施形態の変形例において、係合部93、被係合部73は、長手方向から見た断面が台形形状、逆台形形状を有するが、これに限定されるものではない。すなわち、係合部93と被係合部73の形状や材質、位置関係については、車両の衝突による外力が電気接続箱1に作用したときに、車体101に固定されたブラケット9が車体101から外れるよりも先に、係合状態が解除されるように設計されることが好ましい。
1 電気接続箱
2 電子部品
3 フレーム
4 筐体
4a 壁面
7b 外底面
5 アッパーカバー
7 ロアカバー
7a 蓋状部材側壁面
9 ブラケット
9a 固定部
9b 貫通孔
11 係合機構
13 スライド機構
31,51 係止機構
71,72 スライドレール部
73 被係合部
73a 被係合面
73b,93b 案内面
91,92 ガイド孔部
93 係合部
93a 係合面
101 車体
102 スタッドボルト
WH ワイヤハーネス
W 配索材
C 外装材

Claims (2)

  1. 周方向に立設された複数の壁面のうちの1つが車両の前方と対向するように配置され、かつ少なくとも1つの電子部品を内部空間に収容する筐体と、
    前記車両の車体に対して固定される固定部を有する取付部材と、
    前記筐体と前記取付部材との間に設けられ、かつ前記筐体に対して前記取付部材を前記車両の前方から後方に向けて係合させる係合機構と、
    を備え、
    前記係合機構は、
    前記車両の衝突による衝撃によって前記車両の前方と対向する前記筐体の壁面に前記車両の後方に向かう外力が作用したときに、前記車体から前記固定部が外れるよりも先に、前記取付部材に対して前記筐体を前記車両の前方から後方に離脱させるものであり
    前記取付部材に対して前記筐体を前記車両の前方から後方にスライド移動可能にするスライド機構と、
    前記取付部材の前記固定部とは反対側に位置し、かつ前記取付部材を前記筐体に係合させる係合部と、
    前記筐体の外底面に位置し、かつ前記係合部が前記車両の前方から後方に向けて係合する被係合部と、を備え、
    係合状態にある前記係合部と前記被係合部とは、被係合面と係合面とが前記車両の進行方向に対向して前記筐体と前記取付部材との離間を規制し、
    前記車両の衝突による衝撃によって前記車両の前方と対向する前記筐体の壁面に前記車両の後方に向かう外力が作用したときに、互いに座屈して変形し、前記被係合部が前記係合部を乗り越えて前記係合部から前記被係合部を離脱させて、前記スライド機構により前記取付部材に対して前記筐体を前記車両の前方から後方にスライド移動させる、
    ことを特徴とする電気接続箱。
  2. 周方向に立設された複数の壁面のうちの1つが車両の前方に対向するように配置され、かつ少なくとも1つの電子部品を内部空間に収容する筐体と、前記車両の車体に対して固定される固定部を有する取付部材と、前記筐体と前記取付部材との間に設けられ、かつ前記筐体に対して前記取付部材を前記車両の前方から後方に向けて係合させる係合機構と、を備える電気接続箱と、
    前記電子部品に電気的に接続される導電性の配索材と、
    を備え、
    前記係合機構は、
    前記車両の衝突による衝撃によって前記車両の前方と対向する前記筐体の壁面に前記車両の後方に向かう外力が作用したときに、前記車体から前記固定部が外れるよりも先に、前記取付部材に対して前記筐体を前記車両の前方から後方に離脱させるものであり
    前記取付部材に対して前記筐体を前記車両の前方から後方にスライド移動可能にするスライド機構と、
    前記取付部材の前記固定部とは反対側に位置し、かつ前記取付部材を前記筐体に係合させる係合部と、
    前記筐体の外底面に位置し、かつ前記係合部が前記車両の前方から後方に向けて係合する被係合部と、を備え、
    係合状態にある前記係合部と前記被係合部とは、被係合面と係合面とが前記車両の進行方向に対向して前記筐体と前記取付部材との離間を規制し、
    前記車両の衝突による衝撃によって前記車両の前方と対向する前記筐体の壁面に前記車両の後方に向かう外力が作用したときに、互いに座屈して変形し、前記被係合部が前記係合部を乗り越えて前記係合部から前記被係合部を離脱させて、前記スライド機構により前記取付部材に対して前記筐体を前記車両の前方から後方にスライド移動させる、
    ことを特徴とするワイヤハーネス。
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