JP6876917B2 - 原稿サイズ検出装置、原稿サイズ検出プログラム及び画像処理システム - Google Patents
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Description
本発明は、読取装置で原稿画像を読み取らせる場合において、操作者が原稿サイズを指示することなく、原稿サイズを検出することができる原稿サイズ検出装置、原稿サイズ検出プログラム及び画像処理システムを提供することを目的としている。
請求項1の発明は、読取対象となる原稿の全体の画像である第1の画像を取得する第1の取得手段と、読取装置によって読み取った前記原稿の一部の画像である第2の画像を取得する第2の取得手段と、前記第1の画像と前記第2の画像のマッチング処理の結果と前記読取装置で前記第2の画像を読み取ったサイズである読取サイズを用いて、前記原稿のサイズを検出する検出手段と、を有する原稿サイズ検出装置である。
請求項10に記載の原稿サイズ検出装置である。
図1は、本実施の形態の構成例についての概念的なモジュール構成図を示している。
なお、モジュールとは、一般的に論理的に分離可能なソフトウェア(コンピュータ・プログラム)、ハードウェア等の部品を指す。したがって、本実施の形態におけるモジュールはコンピュータ・プログラムにおけるモジュールのことだけでなく、ハードウェア構成におけるモジュールも指す。それゆえ、本実施の形態は、それらのモジュールとして機能させるためのコンピュータ・プログラム(コンピュータにそれぞれの手順を実行させるためのプログラム、コンピュータをそれぞれの手段として機能させるためのプログラム、コンピュータにそれぞれの機能を実現させるためのプログラム)、システム及び方法の説明をも兼ねている。ただし、説明の都合上、「記憶する」、「記憶させる」、これらと同等の文言を用いるが、これらの文言は、実施の形態がコンピュータ・プログラムの場合は、記憶装置に記憶させる、又は記憶装置に記憶させるように制御するという意味である。また、モジュールは機能に一対一に対応していてもよいが、実装においては、1モジュールを1プログラムで構成してもよいし、複数モジュールを1プログラムで構成してもよく、逆に1モジュールを複数プログラムで構成してもよい。また、複数モジュールは1コンピュータによって実行されてもよいし、分散又は並列環境におけるコンピュータによって1モジュールが複数コンピュータで実行されてもよい。なお、1つのモジュールに他のモジュールが含まれていてもよい。また、以下、「接続」とは物理的な接続の他、論理的な接続(データの授受、指示、データ間の参照関係等)の場合にも用いる。「予め定められた」とは、対象としている処理の前に定まっていることをいい、本実施の形態による処理が始まる前はもちろんのこと、本実施の形態による処理が始まった後であっても、対象としている処理の前であれば、そのときの状況・状態にしたがって、又はそれまでの状況・状態にしたがって定まることの意を含めて用いる。「予め定められた値」が複数ある場合は、それぞれ異なった値であってもよいし、2以上の値(もちろんのことながら、全ての値も含む)が同じであってもよい。また、「Aである場合、Bをする」という記載は、「Aであるか否かを判断し、Aであると判断した場合はBをする」の意味で用いる。ただし、Aであるか否かの判断が不要である場合を除く。また、「A、B、C」等のように事物を列挙した場合は、断りがない限り例示列挙であり、その1つのみを選んでいる場合(例えば、Aのみ)を含む。
また、システム又は装置とは、複数のコンピュータ、ハードウェア、装置等がネットワーク(一対一対応の通信接続を含む)等の通信手段で接続されて構成されるほか、1つのコンピュータ、ハードウェア、装置等によって実現される場合も含まれる。「装置」と「システム」とは、互いに同義の用語として用いる。もちろんのことながら、「システム」には、人為的な取り決めである社会的な「仕組み」(社会システム)にすぎないものは含まない。
また、各モジュールによる処理毎に又はモジュール内で複数の処理を行う場合はその処理毎に、対象となる情報を記憶装置から読み込み、その処理を行った後に、処理結果を記憶装置に書き出すものである。したがって、処理前の記憶装置からの読み込み、処理後の記憶装置への書き出しについては、説明を省略する場合がある。なお、ここでの記憶装置としては、ハードディスク、RAM(Random Access Memory)、外部記憶媒体、通信回線を介した記憶装置、CPU(Central Processing Unit)内のレジスタ等を含んでいてもよい。
従来から、読取装置を用いて原稿画像を読み取る方法が知られている。しかし、一般的な読取装置では、一度に読み取り可能な領域のサイズは限られており、読み取り対象となる原稿のサイズによっては、その原稿サイズが読取装置で読み取り可能な領域のサイズ(以下、「読取可能サイズ」と呼ぶ)よりも大きいものがある。このようなケースにおいて原稿画像全体を読み取ろうとした場合には、原稿を複数回に分けて読取装置で読み取ることが必要である。
そこで、原稿を複数回に分けて読み取らせる方法として、複数回の読み取りで原稿画像全体の読み取り結果が得られるよう、原稿サイズ及び読み取り可能サイズに応じて読取手順を決定し、操作者に対しこれに対応する案内(例えば、原稿のセット位置や回数等)を表示する方法が知られている。
しかしながら、前記のように原稿サイズを考慮するためには、原稿サイズを操作者が指示する必要がある。そのために、操作者は原稿のサイズを測定することが必要となる場合もある。
原稿サイズ検出装置100(案内モジュール115内に、読取サイズ・読取可能サイズ抽出モジュール130、手順生成モジュール135、手順提示モジュール140を有している原稿サイズ検出装置100)は、読取装置で読み取り可能な領域よりも大きなサイズを持つ原稿画像を、読取装置で複数回に分けて読み取らせる構成において、操作者が原稿サイズを指示することなく、その読取画像を合成した合成画像を生成することができる。
「サイズ」とは、原稿や読み取り可能な領域を矩形化処理(矩形化処理前の領域そのものが矩形である場合は、矩形化処理が不要である場合もある)したときの、長辺の長さと短辺の長さの組み合わせを表すものであり、長辺短辺どちらか一方のみの長さや矩形の面積によってのみ定まるものではない。なお、「サイズAがサイズBより大きい」とは、サイズAの長辺の長さ及び短辺の長さが共にサイズBのそれよりも大きいことを指す。例えば、国際規格、日本工業規格等で定められているA3サイズ、A4サイズ、B4サイズ、B5サイズ等がある。
「読取可能サイズ」とは、読み取り可能な領域のサイズをいう。具体的には、後述する読取装置B:195で読み取り可能な最大サイズである。
「読取画像」とは、1回の読み取りで得られた画像をいう。
「読取サイズ」とは、読取画像のサイズをいう。具体的には、後述する読取装置B:195で読み取った原稿のサイズである。読取可能サイズと同じサイズになる場合がある。
「合成画像」とは、読取画像を合成して得られた画像をいう。
「(画像の)特徴量」とは、画像における特徴を示す量であって、例えば、明度、彩度、色相といった色のパラメータそれぞれの物理量や、各物理量の変化度合い等を指す。より具体的には、エッジ量(画像の明度等が不連続に変換している箇所の量)、ヒストグラム(濃度値の分布)、文字認識結果(文字コード、文字認識できたか否かを示す情報(文字認識結果の確からしさを示す値等)等を含む)、又は、これらの組み合わせがある。一般的には、これらを解析した結果から文字や写真、エッジ部、白紙部等さまざまな画像の特性を把握できる。
また、読取装置B:195が読み取る画像のサイズは、読取可能サイズであってもよいし、読取可能サイズ未満のサイズであってもよい。例えば、読取装置B:195の読取可能サイズがA4サイズである場合、A4サイズよりも小さいB5サイズ、A5サイズ等でも読み取ることができることがあるからである。この場合(複数種類の読取サイズがある場合)、読取サイズは、原稿を読み取った場合における操作者の操作によって決定される。もちろんのことながら、読取サイズが1種類だけである場合、読取可能サイズが読取サイズとなる。
画像取得Bモジュール110は、案内モジュール115のマッチング処理モジュール120、読取装置B:195と接続されている。画像取得Bモジュール110は、読取装置B:195によって読み取った第2の画像(原稿の一部の画像)を取得する。ここでの読取対象である原稿は、読取装置A:190で撮影された原稿と同じである。読取装置B:195から取得する画像のサイズは、読取装置B:195における読取可能サイズ又は読取可能サイズ未満のサイズである。なお、読取対象である原稿は、読取装置B:195の読取可能サイズより大きい。したがって、読取装置B:195では複数回の読み取りが必要となる。また、原稿は規格(例えば、JIS規格等)に適応したサイズであってもよいし、不定形(規格外)のサイズであってもよい。
マッチング処理モジュール120は、画像取得Aモジュール105、画像取得Bモジュール110、原稿サイズ検出モジュール125と接続されている。マッチング処理モジュール120は、画像取得Aモジュール105が取得した第1の画像と画像取得Bモジュール110が取得した第2の画像のマッチング処理を行う。マッチング処理として、既存のマッチング処理を用いればよい。第1の画像には、原稿全体の画像が含まれており、第2の画像は、原稿の一部の画像である。したがって、マッチング処理の結果として、第1の画像内の原稿画像内に占める第2の画像の比率(割合)を検出できる。
そして、原稿サイズ検出モジュール125は、その比率と読取サイズとを用いて、原稿のサイズを検出する。つまり、原稿サイズ検出モジュール125は、マッチング処理モジュール120による処理結果と読取装置B:195で第2の画像を読み取ったサイズである読取サイズを用いて、対象としている原稿のサイズを検出する。「読取装置B:195で第2の画像を読み取ったサイズである読取サイズ」は、読取サイズ・読取可能サイズ抽出モジュール130から受け取る。具体的には、原稿サイズ検出モジュール125は、マッチング処理の結果から、第1の画像内で、第2の画像に対応する画像の占める領域の幅の比率と高さの比率を算出してもよい。そして、原稿サイズ検出モジュール125は、幅の比率と高さの比率と読取サイズとを用いて、原稿の幅、高さを検出してもよい。
読取手順として、以下のいずれか1つ以上を含むようにしてもよい。
(1)各回の読み取り時に、それぞれ原稿におけるどの領域を読取装置B:195に読み取らせるかの指示
(2)各回の読み取り時に、それぞれ原稿をどのような位置又はどのような向きで読取装置B:195にセットさせるかの指示
(3)原稿を読み取らせる回数の指示
(4)少なくとも1回以上の読み取りを終えた後、さらに読み取りが必要か否かの指示
具体的には、手順生成モジュール135は、読取可能サイズの幅又は高さが、原稿のサイズの幅又は高さよりも長く又は以上となるように、読取手順を決定するようにしてもよい。
また、手順生成モジュール135は、隣り合う領域を読み込む場合に、原稿の領域を重複させて読み込むように、読取手順を決定するようにしてもよい。
その場合、手順生成モジュール135は、原稿サイズごと、互いに読取領域が重複する複数の読取パターンの中から、局所的な前記特徴量の変化が大きい領域が重複するような読取パターンを選ぶようにしてもよい。なお、読取パターンは予め定められた読取手順であって、読取パターンを選択することによって読取手順を決定する。
その読取パターンは、読取パターンごとに、原稿のどの領域が複数回の読み取り領域であり、どの領域が単数回の読み取り領域であるのかが特定されているものとしてもよい。
また、手順生成モジュール135は、局所的な特徴量の変化が大きい領域の位置にしたがって、読み取りの回数を変更するようにしてもよい。
また、手順生成モジュール135は、原稿における局所的な特徴量の変化が大きい領域が複数あった場合に、その複数の領域が重複領域に含まれるよう、読取手順を生成するようにしてもよい。
また、手順生成モジュール135は、少なくとも2回以上の読み取りの際の読取領域に、原稿における局所的な特徴量の変化が小さい領域が含まれないよう、各回の読み取りにおいて原稿におけるどの領域を読み取らせるかを案内する読取手順を生成するようにしてもよい。
そして、手順生成モジュール135は、原稿サイズが読取可能サイズの整数倍であった場合、つなぎ目になり得る領域を特定し、その領域近くについて、局所的な特徴量の変化が小さいか否かをチェックするようにしてもよい。ここで「原稿サイズが読取可能サイズの整数倍」とは、面積が整数倍である場合をいい、例えば、原稿サイズがA3サイズであり、読取可能サイズがA4サイズである場合が該当する。
さらに、手順生成モジュール135は、整数の回数だけ読み取りが行われた後、つなぎ目領域についてチェックを行うようにしてもよい。
また、手順生成モジュール135は、読み取った後、つなぎ目領域についてチェックを行い、変化が小さかった場合、読み取りを終了する旨の案内を行う読取手順を生成するようにしてもよい。
また、手順生成モジュール135は、読み取った後、つなぎ目領域についてチェックを行い、変化が大きかった場合、次回の読み取りを促す旨の案内を行う読取手順を生成するようにしてもよい。
また、手順生成モジュール135は、次回の読み取りは、既に読み取られた領域の少なくとも一部を含み、かつ、その一部は局所変化の大きいところを含む領域が読取領域となるよう案内する読取手順を生成するようにしてもよい。
そして、手順生成モジュール135は、重複した読取領域内で、局所的な特徴量の変化が小さい領域が含まれているか否かをチェックするようにしてもよい。
さらに、手順生成モジュール135は、チェックを行い、局所的な特徴量の変化が小さい領域が含まれているならば読み取りを終了する旨の案内を行う読取手順を生成するようにしてもよい。
また、手順生成モジュール135は、チェックを行い、局所的な特徴量の変化が小さい領域が含まれていないならば次回の読み取りを促す旨の案内を行う読取手順を生成するようにしてもよい。
また、手順生成モジュール135は、次回の読み取りは、既に読み取られた領域の少なくとも一部を含み、かつ、その一部は局所変化の大きいところを含む領域が読取領域となるよう案内する読取手順を生成するようにしてもよい。
これらにおけるチェックとして、結合方向のエッジ量、ヒストグラム、文字認識結果、又は、これらの組み合わせに基づき判断するようにしてもよい。
図2(a)に示す例は、携帯情報処理装置200Aと画像処理装置205Aで構成したものである。
携帯情報処理装置200Aは、原稿サイズ検出装置100、読取装置A:190を有している。原稿サイズ検出装置100と読取装置A:190は、接続されている。画像処理装置205Aは、読取装置B:195を有している。
携帯情報処理装置200Aの読取装置A:190で原稿280を読み取り(プレスキャン)し、読取手順を携帯情報処理装置200Aのディスプレイ上に提示し、操作者は、それを見ながら画像処理装置205Aを操作して、原稿280を読み込む。
携帯情報処理装置200Bは、読取装置A:190を有している。画像処理装置205Bは、原稿サイズ検出装置100、読取装置B:195を有している。原稿サイズ検出装置100と読取装置B:195は、接続されている。携帯情報処理装置200B内の読取装置A:190と画像処理装置205B内の原稿サイズ検出装置100は、通信回線(有線であってもよいし、無線であってもよい)を介して接続されている。
携帯情報処理装置200Bの読取装置A:190で原稿280を読み取り(プレスキャン)し、その画像を、通信回線を介して画像処理装置205Bの原稿サイズ検出装置100に送信する。そして、原稿サイズ検出装置100は読取手順を画像処理装置205Bのディスプレイ上に提示し、操作者は、それを見ながら画像処理装置205Bを操作して、原稿280を読み込む。
原稿サイズ検出装置100、携帯情報処理装置200A、携帯情報処理装置200B、画像処理装置205A、画像処理装置205B、画像処理装置205C、画像処理装置205D、合成装置210は、通信回線290を介してそれぞれ接続されている。通信回線290は、無線、有線、これらの組み合わせであってもよく、例えば、通信インフラとしてのインターネット、イントラネット等であってもよい。また、原稿サイズ検出装置100、合成装置210による機能は、クラウドサービスとして実現してもよい。携帯情報処理装置200Aは、原稿サイズ検出装置100、読取装置A:190を有している。携帯情報処理装置200Bは、読取装置A:190を有している。画像処理装置205Aは、読取装置B:195を有している。画像処理装置205Bは、原稿サイズ検出装置100、読取装置B:195を有している。画像処理装置205Cは、読取装置B:195、合成装置210を有している。画像処理装置205Dは、原稿サイズ検出装置100、読取装置B:195、合成装置210を有している。合成装置210は、画像処理装置205によって読み取られた複数の画像を合成する。そして、その合成した画像を出力してもよい。画像を出力するとは、例えば、プリンター等の印刷装置で印刷すること、ディスプレイ等の表示装置に表示すること、ファックス等の画像送信装置で画像を送信すること、画像データベース等の画像記憶装置へ画像を書き込むこと、メモリーカード等の記憶媒体に記憶すること、他の情報処理装置へ渡すこと等が含まれる。
http://matthewalunbrown.com/autostitch/autostitch.html
http://news.mynavi.jp/series/computer_vision/029/
これらの合成処理では、例えば、複数の画像内の重複領域が特徴量の少ない部分(模様等が少ない平坦な部分)であると、合成の位置合わせに用いることができない。したがって、重複して読み込ませる領域には、合成の位置合わせに用いることができる程度に、特徴量の変化が大きい領域が含まれている必要がある。原稿サイズ検出装置100は、その特徴量の変化が大きい領域を、重複領域に含めるように、読取手順を提示する。
また、例えば、携帯情報処理装置200Bと画像処理装置205Bと合成装置210の組み合わせによって、複数回に分けて読み取った画像を合成することができる。
また、例えば、携帯情報処理装置200Bと画像処理装置205Dの組み合わせによって、複数回に分けて読み取った画像を合成することができる。
図2(a)、(b)に示した例では、原稿サイズ検出装置100は、携帯情報処理装置200A又は画像処理装置205Bに含まれていたが、原稿サイズ検出装置100を単独で構成してもよい。例えば、原稿サイズ検出装置100の機能をクラウドサービスとして提供し、手順提示モジュール135は、原稿を読み取らせる操作者が用いる携帯情報処理装置200又は画像処理装置205に読取手順を提示させるようにすればよい。
例えば、携帯情報処理装置200Bと原稿サイズ検出装置100と画像処理装置205Cの組み合わせによって、複数回に分けて読み取った画像を合成することができる。
ステップS402では、手順提示モジュール140が、操作者に対して、読取装置A:190で原稿の全体を読み取るように指示する。
ステップS404では、操作者の操作にしたがって、読取装置A:190が、原稿の全体画像Aを読み取る。
ステップS406では、画像取得Aモジュール105が、読取装置A:190から原稿の全体画像Aを受け取る。
図5の例を用いて、ステップS402からステップS406までの処理例を説明する。
カメラ付携帯情報処理装置510の表示装置に、原稿500の全体を撮影する旨を表示する。
図5(a)の例に示すように、操作者は、カメラ付携帯情報処理装置510を操作して、原稿500の全体を撮影する。
そして、図5(b)の例に示すように、画像取得Aモジュール105は、カメラ付携帯情報処理装置510から原稿500の全体画像520を取得する。
ステップS410では、操作者の操作にしたがって、読取装置B:195が、原稿の一部の画像Bを読み取る。
ステップS412では、画像取得Bモジュール110が、原稿の一部の画像Bを受け取る。
図6の例を用いて、ステップS408からステップS412までの処理例を説明する。
画像処理装置610の表示装置に、原稿500の一部を読み取る旨を表示する。
図6(a)の例に示すように、操作者は、画像処理装置610を操作して、原稿500の一部を読み取る。
図6(b)の例に示すように、原稿500のサイズが、画像処理装置610の読取可能サイズ(読取面620のサイズ)よりも大きいため、原稿500の一部を読み取ることとなる。図6(b)の例では、原稿500の左上角(裏面から見た場合の左上角)と読取面620の左上角を合わせているので、原稿500の左上の部分を読み取ることになる。なお、ここでの読み取りは、必ずしも画像処理装置610の読取可能サイズである必要はない。操作者の指定によっては、画像処理装置610の読取可能サイズよりも小さくなる場合がある。
そして、図6(c)の例に示すように、画像取得Bモジュール110は、画像処理装置610から原稿500の部分画像630を取得する。
例えば、図7(a)に示す全体画像520、図7(b)に示す部分画像630とのマッチング処理を行う。ここで、全体画像520のサイズとしてカメラ画像サイズテーブル800を取得し、部分画像630のサイズとしてスキャン画像サイズテーブル900を取得する。図8は、カメラ画像サイズテーブル800のデータ構造例を示す説明図である。カメラ画像サイズテーブル800は、幅欄810、高さ欄820を有している。幅欄810は、全体画像520の幅(Wide)の画素数を記憶している。高さ欄820は、全体画像520の高さ(High)の画素数を記憶している。図9は、スキャン画像サイズテーブル900のデータ構造例を示す説明図である。スキャン画像サイズテーブル900は、幅欄910、高さ欄920を有している。幅欄910は、部分画像630の幅(Wide)の画素数を記憶している。高さ欄920は、部分画像630の高さ(High)の画素数を記憶している。
図10(a)の例に示すように、全体画像520と部分画像630とのマッチング処理を行う。マッチング処理として、例えば、スケールや色味に関係なく画像のマッチング処理が可能なSIFT(Scale invariant feature transform、スケール不変特徴量変換)技術を用いてもよい。SIFT技術については、以下のURLに説明されている。
URL:http://news.mynavi.jp/series/computer_vision/029/
図10(b)の例に示すように、部分画像630は、全体画像520の右上部分(対応領域1040)と合致することを示している。
図11に示す例は、本実施の形態によるマッチング処理例を示す説明図である。図11(a)の例に示すように、部分画像630内の右上の一部分画像1120aと全体画像520の右上領域とのマッチング処理を行う。一般的に、原稿と読取面との角を合わせて読み取りが行われるため、角同士の領域でマッチング処理を行う。そして、合致する場合は、図11(b)の例に示すように、部分画像630内の右上の一部分画像1120b(一部分画像1120aよりも大きい領域)で、全体画像520の右上領域とのマッチング処理を行う。この処理を、一部分画像1120を徐々に大きくしていき、繰り返す(図11(c)、・・・、図11(e))。合致しないと判断した場合は、他の角で同様のマッチング処理を行えばよい。
ステップS1302では、全体画像A(全体画像520)に対して文字認識を行う。なお、ここでの文字認識処理は、文字認識結果として、対象とした文字画像の位置(全体画像A内における位置)を、その文字画像の認識結果(テキスト)とともに出力する。
ステップS1304では、画像B(部分画像630)に対して文字認識を行う。なお、ここでの文字認識処理は、文字認識結果として、対象とした文字画像の位置(全体画像B内における位置)を、その文字画像の認識結果(テキスト)とともに出力する。
ステップS1306では、両者の文字認識結果であるテキスト同士のマッチング処理を行う。テキスト同士のマッチング処理では、文字認識で誤認識が発生しやすい文字(予め定められた文字であり、具体的には、I、1等)を、マッチング処理の対象とはしないようにしてもよい。
ステップS1308では、対応する文字の位置を一致させて、全体画像A内で一致する部分画像Bの位置を特定する。
ステップS418では、原稿サイズを検出する。ステップS414でのマッチング処理結果とステップS416で抽出した読取サイズとを用いて、原稿サイズを検出すればよい。
図14、図15は、本実施の形態による処理例を示す説明図である。
図14に示す例は、全体画像520と部分画像630との大きさの関係を示したものである。全体画像520の幅をW、高さをHとし、部分画像630の幅をW’、高さをH’とした場合、幅の比率は「W:W’」となり、高さの比率は「H:H’」となる。そして、ステップS416で抽出された部分画像630のサイズ(読取装置B:195での読取サイズ)を用いて、全体画像520を算出すればよい。
具体的には、幅の比率、高さの比率として、図15(a)、(b)の例に示すように、W’=0.8×W、H’=0.7×Hであり、部分画像630がA4サイズ(幅(W’):297mm、高さ(H’):210mm)であった場合、以下のように、原稿500の幅(Wo)、高さ(Ho)を算出することができる。
Wo=W’×(1/0.8)
=297×(1/0.8)
=372(mm)
Ho=H’×(1/0.7)
=210×(1/0.7)
=300(mm)
例えば、読取面(読取可能サイズ)の幅又は高さが、原稿のサイズの幅又は高さよりも長く又は以上となるように、読取面と原稿の配置関係を決定する。例えば、図17(a)に示すように、読取面620(読取可能サイズ)と原稿1700とのサイズ関係である場合、読取面620の高さが、原稿1700の高さよりも長くなるように、配置させる。つまり、読取面620の一辺が、原稿1700の一辺よりも長い場合は、原稿1700のその一辺全体を1回の読み取りができるように配置させる。これによって、原稿1700を一方向(その一辺とは直角に交わる方向、図17の例では横方向)に動かすだけで読み取りを行わせることができる。つまり、原稿1700を、その一辺の方向(図17の例では縦方向)に動かす必要がない。
図17(b)の例に示すように、2回目以降の読み取りは、原稿1700を横方向に動かして、原稿1700の全体を読み取るまで繰り返す。読み取り回数については、移動させる方向における長さの比率で算出すればよい。図17の例では、原稿1700の幅を読取面620の幅で除算すればよい。ただし、重複範囲(オーバーラップ)が生じるように、読み取り回数を調整する。この回数を操作者に提示する。また、読み取りを終えた後、さらに読み取りが必要か否かの指示を提示するようにしてもよい。
また、図18(a)の例に示すように、読取面620(読取可能サイズ)と原稿1800とのサイズ関係である場合、読取面620の幅が、原稿1800の幅よりも長くなるように、配置させる。
図18(b)、図18(c)の例に示すように、2回目以降の読み取りは、原稿1800を縦方向に動かして、原稿1800の全体を読み取るまで繰り返す。読み取り回数については、移動させる方向における長さの比率で算出すればよい。図18の例では、原稿1800の高さを読取面620の高さで除算すればよい。ただし、重複範囲が生じるように、読み取り回数を調整する。この回数を操作者に提示する。また、読み取りを終えた後、さらに読み取りが必要か否かの指示を提示するようにしてもよい。
また、3回以上の読み取りが必要となる場合においては、操作者が各回の読み取り範囲を把握できるようにするため、読取装置A:190が撮影した全体画像を提示し、該当する範囲を、枠等を用いて指定するようにしてもよい。画像を用いているので、各回の読み取り時における読み取り範囲がわかりやすくなる。また、画像そのものを用いているので、原稿におけるどの領域を読取装置B:195に読み取らせるかを示す指示となっており、原稿をどのような位置又はどのような向きで読取装置B:195にセットさせるかについての指示ともなっている。
ステップS1902では、読取手順にしたがって、読取装置B:195が、原稿を読み取る。複数回の読み取りとなる。
ステップS1904では、合成装置210が、各読み取り画像を合成して、原稿全体の画像を生成する。
ステップS1906では、合成装置210が、合成した原稿全体の画像を出力する。
「プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体」とは、プログラムのインストール、実行、プログラムの流通等のために用いられる、プログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体をいう。
なお、記録媒体としては、例えば、デジタル・バーサタイル・ディスク(DVD)であって、DVDフォーラムで策定された規格である「DVD−R、DVD−RW、DVD−RAM等」、DVD+RWで策定された規格である「DVD+R、DVD+RW等」、コンパクトディスク(CD)であって、読出し専用メモリ(CD−ROM)、CDレコーダブル(CD−R)、CDリライタブル(CD−RW)等、ブルーレイ・ディスク(Blu−ray(登録商標) Disc)、光磁気ディスク(MO)、フレキシブルディスク(FD)、磁気テープ、ハードディスク、読出し専用メモリ(ROM)、電気的消去及び書換可能な読出し専用メモリ(EEPROM(登録商標))、フラッシュ・メモリ、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)、SD(Secure Digital)メモリーカード等が含まれる。
そして、前記のプログラムの全体又はその一部は、前記記録媒体に記録して保存や流通等させてもよい。また、通信によって、例えば、ローカル・エリア・ネットワーク(LAN)、メトロポリタン・エリア・ネットワーク(MAN)、ワイド・エリア・ネットワーク(WAN)、インターネット、イントラネット、エクストラネット等に用いられる有線ネットワーク、又は無線通信ネットワーク、さらにこれらの組み合わせ等の伝送媒体を用いて伝送させてもよく、また、搬送波に乗せて搬送させてもよい。
さらに、前記のプログラムは、他のプログラムの一部分若しくは全部であってもよく、又は別個のプログラムと共に記録媒体に記録されていてもよい。また、複数の記録媒体に分割して記録されていてもよい。また、圧縮や暗号化等、復元可能であればどのような態様で記録されていてもよい。
105…画像取得Aモジュール
110…画像取得Bモジュール
115…案内モジュール
120…マッチング処理モジュール
125…原稿サイズ検出モジュール
130…読取サイズ・読取可能サイズ抽出モジュール
135…手順生成モジュール
140…手順提示モジュール
190…読取装置A
195…読取装置B
200…携帯情報処理装置
205…画像処理装置
210…合成装置
280…原稿
290…通信回線
Claims (17)
- 読取対象となる原稿の全体の画像である第1の画像を取得する第1の取得手段と、
読取装置によって読み取った前記原稿の一部の画像である第2の画像を取得する第2の取得手段と、
前記第1の画像と前記第2の画像のマッチング処理の結果と前記読取装置で前記第2の画像を読み取ったサイズである読取サイズを用いて、前記原稿のサイズを検出する検出手段と、
を有する原稿サイズ検出装置。 - 前記原稿のサイズと前記読取サイズとを用いて、前記原稿を複数回に分けて前記読取装置で読み取るときの読取手順を操作者に対し案内する案内手段
をさらに有する請求項1に記載の原稿サイズ検出装置。 - 前記読取手順には、各回の読み取り時に、それぞれ前記原稿におけるどの領域を前記読取装置に読み取らせるかの指示を含む、
請求項2に記載の原稿サイズ検出装置。 - 前記読取手順には、各回の読み取り時に、それぞれ前記原稿をどのような位置又はどのような向きで前記読取装置にセットさせるかの指示を含む、
請求項2に記載の原稿サイズ検出装置。 - 前記読取手順には、前記原稿を読み取らせる回数の指示を含む、
請求項2に記載の原稿サイズ検出装置。 - 前記読取手順には、少なくとも1回以上の読み取りを終えた後、さらに読み取りが必要か否かの指示を含む、
請求項2に記載の原稿サイズ検出装置。 - 前記第1の取得手段は、前記読取装置とは異なる第2の読取装置であって前記読取装置よりも読取精度の低い前記第2の読取装置を用いて前記原稿における全領域を読み取った結果を取得する、
請求項2に記載の原稿サイズ検出装置。 - 前記検出手段は、前記マッチング処理の結果から、前記第1の画像内で、前記第2の画像に対応する画像の占める領域の比率を算出する、
請求項1に記載の原稿サイズ検出装置。 - 前記検出手段は、前記比率と前記読取サイズとを用いて、前記原稿のサイズを検出する、
請求項8に記載の原稿サイズ検出装置。 - 前記検出手段は、前記マッチング処理の結果から、前記第1の画像内で、前記第2の画像に対応する画像の占める領域の幅の比率と高さの比率を算出する、
請求項9に記載の原稿サイズ検出装置。 - 前記検出手段は、前記幅の比率と高さの比率と前記読取サイズとを用いて、前記原稿の幅、高さを検出する
請求項10に記載の原稿サイズ検出装置。 - 前記案内手段は、前記原稿のサイズと前記第2の取得手段の読取可能サイズとにしたがって、読取手順を決定する、
請求項2に記載の原稿サイズ検出装置。 - 前記案内手段は、前記読取可能サイズの幅又は高さが、前記原稿のサイズの幅又は高さよりも長く又は以上となるように、読取手順を決定する、
請求項12に記載の原稿サイズ検出装置。 - 前記案内手段は、隣り合う領域を読み込む場合に、原稿の領域を重複させて読み込むように、読取手順を決定する、
請求項12に記載の原稿サイズ検出装置。 - コンピュータを、
読取対象となる原稿の全体の画像である第1の画像を取得する第1の取得手段と、
読取装置によって読み取った前記原稿の一部の画像である第2の画像を取得する第2の取得手段と、
前記第1の画像と前記第2の画像のマッチング処理の結果と前記読取装置で前記第2の画像を読み取ったサイズである読取サイズを用いて、前記原稿のサイズを検出する検出手段
として機能させるための原稿サイズ検出プログラム。 - 原稿サイズ検出装置と読取装置と画像合成装置を有し、
前記原稿サイズ検出装置は、
読取対象となる原稿の全体の画像である第1の画像を取得する第1の取得手段と、
前記読取装置によって読み取った前記原稿の一部の画像である第2の画像を取得する第2の取得手段と、
前記第1の画像と前記第2の画像のマッチング処理の結果と前記読取装置で前記第2の画像を読み取ったサイズである読取サイズを用いて、前記原稿のサイズを検出する検出手段と、
を有し、
前記読取装置は、
原稿を読み取る読取手段
を有し、
前記画像合成装置は、
前記読取装置によって読み取られた複数の画像を合成する合成手段
を有する画像処理システム。 - (1)前記読取装置は前記原稿サイズ検出装置を有する、
(2)前記読取装置は前記画像合成装置を有する、
(3)前記読取装置は前記画像合成装置と前記原稿サイズ検出装置を有する、
のいずれかである請求項16に記載の画像処理システム。
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US15/976,973 US10924620B2 (en) | 2017-05-26 | 2018-05-11 | Document reading guidance for operator using feature amount acquired from image of partial area of document |
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