JP6873758B2 - 基板の製造方法、多層反射膜付き基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、及び転写用マスクの製造方法 - Google Patents

基板の製造方法、多層反射膜付き基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、及び転写用マスクの製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、基板の製造方法、多層反射膜付き基板の製造方法、マスクブランク用基板の製造方法、このマスクブランク用基板又は多層反射膜付き基板を用いたマスクブランクの製造方法、及び、このマスクブランクを用いた転写用マスクの製造方法に関するものである。
近年、半導体デバイスでは、高集積回路の高密度化、高精度化が一段と進められている。その結果、回路パターンの転写に用いるマスクブランク用基板や転写用マスクに対し、一段の平坦化、平滑化、及び、より微細なサイズでの低欠陥化が求められている。
例えば、半導体デザインルール1xnm世代以降(ハーフピッチ(hp)14nm、10nm、7nm等)で使用されるマスクブランクとして、EUV露光用の反射型マスクブランク、ArFエキシマレーザー露光用のバイナリーマスクブランク及び位相シフトマスクブランク、並びにナノインプリント用マスクブランクなどがあるが、これらの世代で使用されるマスクブランクでは、30nm級の欠陥(SEVD(Sphere Equivalent Volume Diameter)が21.5nm以上34nm以下の欠陥)若しくは、それよりも小さいサイズの欠陥が問題となる可能性がある。このため、マスクブランクに使用される基板の主表面(すなわち、転写パターンを形成する側の表面)は、30nm級の欠陥が、極力少ない方が好ましい。又、30nm級の欠陥の欠陥検査を行う高感度の欠陥検査装置において、表面粗さはバックグラウンドノイズに影響する。すなわち、平滑性が不十分であると、表面粗さ起因の擬似欠陥が多数検出され、欠陥検査を行うことができない。このため、半導体デザインルール1xnm世代以降で使用されるマスクブランクに用いられる基板の主表面は、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.08nm以下の平滑性が求められている。
これまで、マスクブランク用基板の主表面を、高平滑性で、低欠陥で、実質的に突起のない状態にするために、さまざまな加工方法が提案されているが、所望の特性を満たす主表面を有する基板を実現することは困難であった。
近年、主表面について実質的に突起のない低欠陥で高平滑な状態が求められる基板の加工方法として、触媒基準エッチング(Catalyst Referred Etching:以下CAREとも言う)による加工方法が提案されている。触媒基準エッチング(CARE)加工では、触媒物質から形成される加工基準面に吸着している処理流体中の分子から水酸基が活性種として生成する。そして、この活性種によって加工基準面と接近又は接触する基板表面上の微細な凸部が加水分解反応し、当該微細な凸部が選択的に除去されると考えられる。特許文献1には、金属触媒を用いた触媒基準エッチングによる加工方法が記載されている。
特許文献1では、処理流体として用いる、純水又は超純水等の水の存在下で、触媒物質の加工基準面を、ガラスなどの固体酸化物からなる被加工物表面に接触又は接近させ、加工基準面と被加工物表面とを相対運動させて、加水分解による分解生成物を被加工物表面から除去し、被加工物表面を加工する固体酸化物の加工方法が記載されている(以降、当該固体酸化物の加工方法もCARE加工方法と称する)。触媒物質としては、金属元素を含み、当該金属元素の電子のd軌道がフェルミレベル近傍のものが用いられ、具体的な金属元素としては、例えば、白金(Pt)、金(Au)、銀(Ag)、銅(Cu)、ニッケル(Ni)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)が挙げられている。触媒物質は、バルクである必要はなく、安価で形状安定性のよい母材の表面に、金属、或いは遷移金属をスパッタリング等によって形成した薄膜であってもよい旨記載されている。又、触媒物質を表面に成膜する母材としては、硬質の弾性部材でもよく、例えば、フッ素系ゴムを用いることができる旨記載されている。
国際公開第2013/084934号
本発明者は、EUV露光用の反射型マスクブランク等の低欠陥で且つ高平滑の主表面を有する基板の製造に、従来のCARE加工方法を適用することができるか否かの観点から、特許文献1に記載された、純水等の水を処理流体として用いて加工した基板の表面粗さ等の性状を検討したところ、次のような問題点を見出した。
処理流体として純水等の水を使用して得られた、加工後の基板の主表面の欠陥検査をしたところ、高感度の欠陥検査装置でしか観察できない程度の、凹欠陥となり得る微小なスリーク傷が発生する場合があった。これは、微小な欠陥ではあるが、半導体デザインルール1xnm世代以降では、その基板をマスクブランク用の基板として用いて使用する場合に問題となるレベルであった。
このように、従来のCARE加工方法では、凹欠陥となり得る微小スリーク傷が生じ、更には微小凸欠陥が残留しやすいという問題があり、例えば、EUV露光用の反射型マスクブランク等、低欠陥で且つ高平滑の主表面を有する基板を用いる必要のある用途への適用に問題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するためになされたもので、低欠陥で且つ高平滑の主表面を有する基板を製造することのできる基板の製造方法、多層反射膜付き基板の製造方法、マスクブランクの製造方法、及び、転写用マスクの製造方法を提供することを目的とする。
上述の課題を解決するため、本発明は以下の構成を有する。
(構成1)
酸化物を含む材料からなる主表面を有する基板を準備する基板準備工程と、
触媒物質の加工基準面と前記主表面を接触又は接近させ、前記加工基準面と前記主表面との間に処理流体を介在させた状態で前記主表面と前記加工基準面とを相対運動させることにより前記主表面を触媒基準エッチングする工程と、を有する基板の製造方法において、
前記処理流体は、導電性を有する水溶液を含むことを特徴とする基板の製造方法。
(構成2)
前記導電性を有する水溶液は、炭酸ガス溶解水であることを特徴とする構成1に記載の基板の製造方法。
(構成3)
前記処理流体の比抵抗は0.01MΩcm以上15MΩcm以下であることを特徴とする構成1又は2に記載の基板の製造方法。
(構成4)
前記加工基準面は、絶縁体からなる弾性部材の表面に、前記触媒物質が形成されていることを特徴とする構成1乃至3の何れか一に記載の基板の製造方法。
(構成5)
前記相対運動は、前記加工基準面を前記基板と同じ方向に回転させることによって行われることを特徴とする構成1乃至4の何れか一に記載の基板の製造方法。
(構成6)
前記加工基準面及び前記基板の回転数は、30回転/分以上であることを特徴とする構成5に記載の基板の製造方法。
(構成7)
前記基板は、ガラス基板であることを特徴とする構成1乃至6の何れか一に記載の基板の製造方法。
(構成8)
構成7に記載の基板の製造方法によって得られた基板の主表面上に、多層反射膜を形成することを特徴とする多層反射膜付き基板の製造方法。
(構成9)
構成7に記載の基板の製造方法によって得られた基板の主表面上、又は、構成8に記載の多層反射膜付き基板の製造方法によって得られた多層反射膜付き基板の多層反射膜上に、転写パターン用薄膜を形成することを特徴とするマスクブランクの製造方法。
(構成10)
構成9に記載のマスクブランクの製造方法によって得られたマスクブランクの転写パターン用薄膜をパターニングして、転写パターンを形成することを特徴とする転写用マスクの製造方法。
この発明に係る基板の製造方法によれば、触媒基準エッチングによる加工を行う際に、加工すべき基板と触媒物質の加工基準面との間に介在させる処理流体として導電性の水溶液を用いる。このことによって、触媒基準エッチング中に発生する基板の局所的帯電が少なくなって、異物の付着が抑制される。その結果、触媒基準エッチング中に異物が噛み込むことによって生じるスリーク傷のような凹欠陥の発生が抑制され、又、異物付着による凸欠陥の発生も抑制される。以上のことから、低欠陥で高平滑な主表面を有する基板を提供することが可能となる。
又、本発明に係る多層反射膜付き基板の製造方法によれば、上述した基板の製造方法により得られた基板を用いて多層反射膜付き基板を製造するので、低欠陥で高平滑な表面状態を維持し、所望の特性をもった多層反射膜付き基板を製造することができる。
又、本発明に係るマスクブランクの製造方法によれば、上述した基板の製造方法により得られた基板又は上述した多層反射膜付き基板の製造方法によって得られた多層反射膜付き基板を用いてマスクブランクを製造するので、低欠陥で高平滑な表面状態を維持し、所望の特性をもったマスクブランクを製造することができる。
又、本発明に係る転写用マスクの製造方法によれば、上述したマスクブランクの製造方法により得られたマスクブランクを用いて転写用マスクを製造するので、低欠陥で高平滑な表面状態を維持し、所望の特性をもった転写用マスクを製造することができる。
マスクブランク用基板に対して触媒基準エッチングによる局所加工を施す基板加工装置の構成を示す部分断面図である。 図1に示した基板加工装置の構成を示す平面図である。
以下、本発明の実施の形態に係る基板の製造方法、この基板を用いた多層反射膜付き基板の製造方法、この基板又は多層反射膜付き基板を用いたマスクブランクの製造方法、及びこのマスクブランクを用いた転写用マスクの製造方法を、適時図を参照しながら、詳細に説明する。尚、図中、同一又は相当する部分には同一の符号を付してその説明を簡略化ないし省略することがある。
実施の形態1.
実施の形態1では、基板の製造方法及び基板加工装置について説明する。
この実施の形態1では、酸化物を含む材料からなる主表面を有する基板を準備する基板準備工程と、触媒物質の加工基準面と基板の主表面を接触又は接近させ、加工基準面と主表面との間に処理流体を介在させた状態で、基板の主表面を触媒基準エッチングにより加工する基板加工工程とにより、基板を製造する。
以下、各工程を詳細に説明する。
1.基板準備工程
基板の製造方法では、先ず、酸化物を含む材料からなる主表面を有する基板を準備する。
準備する基板は、例えば、基板全体が酸化物を含む材料からなる基板や、主表面として用いる上面に酸化物を含む材料からなる薄膜が形成された基板や、主表面として用いる上面及び下面の両方に酸化物を含む材料からなる薄膜が形成された基板である。
薄膜が形成された基板は、酸化物を含む材料からなる基板本体の主表面として用いる上面や下面に、酸化物を含む材料からなる薄膜が形成された基板であってもよいし、酸化物を含む材料以外からなる基板本体の主表面として用いる上面や下面に、酸化物を含む材料からなる薄膜が形成された基板であってもよい。
酸化物を含む材料からなる基板や基板本体の材料として、例えば、合成石英ガラス、ソーダライムガラス、ボロシリケートガラス、アルミノシリケートガラス、SiO−TiO系ガラス等のガラスが挙げられる。又、酸化物を含む材料以外からなる基板本体の材料としては、シリコン、カーボン、金属が挙げられる。
薄膜を形成する酸化物として、例えば、ケイ素酸化物、金属酸化物、合金酸化物が挙げられる。具体的には、ケイ素酸化物としては、シリコン酸化物(SiO、(x>0))や、金属とシリコンを含む金属シリサイド酸化物(MeSi、Me:金属、x>0、y>0、及びz>0)が挙げられる。又、金属酸化物としては、タンタル酸化物(TaO、(x>0))、ルテニウム酸化物(RuO(x>0))が挙げられる。又、合金酸化物としては、タンタルホウ素酸化物(TaOz、(x>0、y>0、及びz>0))、タンタルハフニウム酸化物(TaHf、(x>0、y>0、z>0)、タンタルクロム酸化物(TaCr、(x>0、y>0、及びz>0))が挙げられる。このような酸化物を含む材料からなる薄膜は、例えば、蒸着、スパッタリング、電気めっきによって形成することができる。
又、上述した酸化物には、本発明の効果を逸脱しない範囲で、窒素、炭素、水素、フッ素等の元素が含まれていてもよい。
準備する基板は、好ましくは、塑性変形しにくく、高平滑な主表面が得られやすいガラス基板や、ガラス基板本体の主表面である上面や下面に、シリコン酸化物(SiO(x>0))からなる薄膜が形成された基板である。尚、ガラス基板は、結晶基板に比べ製造にかかる時間が短いので生産性が高いという特徴がある。
又、基板の表面がガラスであると、結晶欠陥起因のピット状の欠陥は発生せず、欠陥低減の効果がある。
準備する基板はマスクブランク用基板であってもよい。マスクブランク用基板は、反射型マスクブランク、バイナリーマスクブランク、位相シフトマスクブランク、ナノインプリント用マスクブランクのいずれの製造に使用するものであってもよい。バイナリーマスクブランクは、遮光膜の材料が、MoSi系、Ta系、Cr系のいずれであってもよい。位相シフトマスクブランクは、ハーフトーン型位相シフトマスクブランク、レベンソン型位相シフトマスクブランク、クロムレス型位相シフトマスクブランクのいずれであってもよい。反射型マスクブランクに使用する基板材料は、低熱膨張性を有する材料である必要がある。このため、EUV(Extreme Ultra Violet)露光用の反射型マスクブランクに使用する基板材料は、例えば、SiO−TiO系ガラスが好ましい。又、透過型マスクブランクに使用する基板材料は、使用する露光波長に対して透光性を有する材料である必要がある。このため、ArFエキシマレーザー露光用のバイナリーマスクブランク及び位相シフトマスクブランクに使用する基板材料は、例えば、合成石英ガラスが好ましい。
準備する基板は、固定砥粒や遊離砥粒などを用いて主表面が研磨された基板であることが好ましい。例えば、所定の平滑性、平坦性を有するように、以下のような加工方法を用いて主表面として用いる上面や下面を研磨しておく。尚、下面を主表面として用いない場合であっても、必要に応じて、所定の平滑性、平坦性を有するように、以下のような加工方法を用いて下面も研磨しておく。ただし、以下の加工方法はすべて行う必要はなく、所定の平滑性、平坦性を有するように、適宜選択して行う。
表面粗さを低減するための加工方法として、例えば、酸化セリウムやコロイダルシリカなどの研磨砥粒を用いたポリッシングやラッピングがある。
平坦度を改善するための加工方法としては、例えば、磁気粘弾性流体研磨(Magnet Rheological Finishing:MRF)、局所化学機械研磨(Local Chemical Mechanical Polishing:LCMP)、ガスクラスターイオンビームエッチング(Gas Cluster Ion Beam etching:GCIB)、局所プラズマエッチングを用いたドライケミカル平坦化法(Dry Chemical Planarization:DCP)がある。
MRFは、磁性流体に研磨スラリーを混合させた磁性研磨スラリーを、被加工物に高速で接触させるとともに、接触部分の滞留時間をコントロールすることにより、局所的に研磨を行う局所加工方法である。
LCMPは、小径研磨パッド及びコロイダルシリカなどの研磨砥粒を含有する研磨スラリーを用い、小径研磨パッドと被加工物との接触部分の滞留時間をコントロールすることにより、主に被加工物表面の凸部分を研磨加工する局所加工方法である。
GCIBは、常温常圧で気体の反応性物質(ソースガス)を、真空装置内に断熱膨張させつつ噴出させてガスクラスタを生成し、これに電子線を照射してイオン化させることにより生成したガスクラスタイオンを、高電界で加速してガスクラスターイオンビームとし、これを被加工物に照射してエッチング加工する局所加工方法である。
DCPは、局所的にプラズマエッチングし、凸度に応じてプラズマエッチング量をコントロールすることにより、局所的にドライエッチングを行う局所加工方法である。
上述した平坦度を改善するための加工方法によって損なわれた表面粗さを改善するために、平坦度を極力維持しつつ、表面粗さを改善する加工方法としては、例えば、フロートポリッシング、EEM(Elastic Emission Machining)、ハイドロプレーンポリッシングがある。
触媒基準エッチングによる加工時間を短くするため、準備する基板の主表面は、0.3nm以下、より好ましくは0.15nm以下の二乗平均平方根粗さ(RMS)を有することが好ましい。
2.基板加工工程
次に、触媒物質の加工基準面と基板の主表面を接触又は接近させ、加工基準面と主表面との間に処理流体を介在させた状態で加工基準面と主表面とを相対運動させて、主表面を触媒基準エッチング(CARE)により加工する。
基板の上面及び下面の両面を主表面として用いる場合には、上面のCARE加工後に下面のCARE加工を行ってもよいし、下面のCARE加工後に上面のCARE加工を行ってもよいし、上面及び下面の両面のCARE加工を同時に行ってもよい。尚、下面を主表面として用いない場合であっても、必要に応じて、下面も触媒基準エッチングにより加工する。主表面として用いない下面にもCARE加工を行う場合には、主表面として用いる上面には欠陥品質の点で高い品質が要求されるため、下面の加工を行った後に、主表面として用いる上面の加工を行う方が好ましい。
触媒基準エッチングでは、先ず、基板の主表面を、触媒物質からなる加工基準面に対向するように配置する。そして、加工基準面と主表面との間に処理流体を供給し、加工基準面と主表面との間に処理流体を介在させた状態で、基板の主表面を、加工基準面に接触又は接近させ、基板に所定の荷重(加工圧力)を加えながら、加工基準面と主表面とを相対運動させる。加工基準面と主表面との間に処理流体を介在させた状態で、加工基準面と主表面とを相対運動させると、加工基準面上に吸着している処理流体中の分子から生成した活性種と主表面が反応して、主表面が加工される。ここで、この反応は、基板表面が酸化物を含む場合、加水分解反応である。活性種は加工基準面上にのみ生成し、加工基準面付近から離れると失活することから、加工基準面が接触又は接近する主表面以外ではほとんど活性種との反応が起こらない。このようにして、主表面に対して触媒基準エッチングによる加工を施す。触媒基準エッチングによる加工では、研磨剤を用いないため、マスクブランク用基板に対するダメージが極めて少なく、新たな欠陥の生成を防止することができる。
尚、上記の加工基準面と主表面との、接触又は接近とは、いずれも、CARE加工における両面の相対運動時において、両面間に処理流体を介在させた状態で、加工基準面上で生じる加水分解反応を主表面に及ばせるために設定される両面間の距離関係をいう。
加工基準面と主表面との相対運動は、加工基準面と主表面とが相対的に移動する運動であれば、特に制限されない。基板を固定し加工基準面を移動する場合、加工基準面を固定し基板を移動する場合、加工基準面と基板の両方を移動する場合のいずれであってもよい。加工基準面が移動する場合、その運動は、基板の主表面に垂直な方向の軸を中心として回転する場合や、基板の主表面と平行な方向に往復運動する場合などである。同様に、基板が移動する場合、その運動は、基板の主表面に垂直な方向の軸を中心として回転する場合や、基板の主表面と平行な方向に往復運動する場合などである。
加工基準面が基板の対角線の1/2の長さよりも小さい直径を有する場合には、加工基準面と主表面との相対運動は、加工基準面を基板と同じ方向に回転させることによって行われることが好ましい。この場合、加工基準面を基板と逆方向に回転させる場合と比較して、加工効率は下がるが、基板の各加工点における周速差を同程度にすることができるので、加工精度を向上させ、欠陥の発生を抑制することが可能となる。
加工基準面及び基板の回転数は、それぞれ、例えば5回転/分〜200回転/分の範囲内で設定されるが、30回転/分以上が好ましく、50回転/分以上がより好ましい。処理流体として炭酸ガス溶解水を用いることにより、加工基準面及び基板の回転数を上げても基板の帯電を防止することができ、基板表面への異物付着を抑制し、凸欠陥の発生を防止することが可能となる。それとともに、異物噛み込み状態で触媒基準エッチングによる加工が行われるのを抑制することができ、基板表面上にスリーク傷等の凹欠陥が発生するのを防止することが可能となる。
基板に加える荷重(加工圧力)は、例えば、5hPa〜350hPaであり、好ましくは、50hPa〜250hPaである。
触媒基準エッチングによる加工における加工取り代は、例えば、5nm〜100nmである。基板の主表面に当該主表面から突出する突起が存在する場合、加工取り代は、突起の高さより大きい値にすることが好ましい。加工取り代を突起の高さより大きい値にすることにより、CARE加工により突起を除去することができる。
加工基準面を形成する触媒物質としては、処理流体に対して基板表面を加水分解する活性種を生む材料であればよく、金属元素、好ましくは遷移金属元素を含む材料が好ましい。例えば、周期律表の4族、6族、8族、9族、10族、11族に属する元素のうちの少なくとも一つの金属やそれらを含む合金が、好ましくは、用いられる。具体的には、白金(Pt)、チタン(Ti)、ジルコニウム(Zr)、ハフニウム(Hf)、バナジウム(V)、ニオブ(Nb)、タンタル(Ta)、クロム(Cr)、モリブデン(Mo)、タングステン(W)、鉄(Fe)、ルテニウム(Ru)、銅(Cu)、及びオスミウム(Os)のうちの少なくとも一つの金属やそれらを含む合金、並びにこの合金に酸素(O)、窒素(N)、及び炭素(C)のうちの少なくとも一つの成分が含まれた合金系材料が挙げられる。上述した合金系材料として、例えば、上述した合金の酸化物、窒化物、炭化物、酸化窒化物、酸化炭化物、窒化炭化物、及び酸化窒化炭化物が挙げられる。このような合金や合金系材料を用いると、加工基準面の機械的耐久性や化学的安定性を向上させることができる。
この触媒物質を含む触媒物質層は、多孔質からなるパッドやフッ素系ゴムパッドなどの弾性的性質を持つ部材からなる基材(パッド)の上に形成される。このパッドについては、後述の基板表面創製手段のところで詳細に述べる。
加工基準面の面積は、基板の主表面の面積よりも小さく、例えば、100mm〜10000mmである。加工基準面を小型化することにより、基板加工装置を小型化できる他、高精度の加工を確実に行うことができる。又、加工基準面の面積は、基板の主表面の面積より大きくても構わない。加工基準面の面積を主表面の面積より大きくすることで、基板全面を加工できるので加工時間が短縮でき、又、加工基準面のエッジによる傷等の欠陥の発生を抑えることができる。
処理流体は、基板に対して常態では溶解性をほとんど示さないもので、加水分解反応を誘起する導電性の水溶液であり、その比抵抗は好ましくは0.01MΩcm以上15MΩcm以下、より好ましくは0.01MΩcm以上0.2MΩcm以下である。これが本発明の特徴点である。処理流体の比抵抗が15MΩcm以下、より好ましくは0.2MΩcm以下であると、CARE加工中に基板に生じた電荷を処理流体中に逃がすことができ、基板の局所帯電を防止できる。
このような処理流体を使用することにより、基板が処理流体によって溶解せず、不必要な基板の変形を防止することができるとともに、基板の帯電を防止することができる。触媒基準エッチング中に基板が帯電すると、基板表面上に微細な異物が引きつけられて付着し、異物付着による凸欠陥が発生しやすくなる。それとともに、異物噛み込み状態で触媒基準エッチングによる加工が行われると、基板表面上にスリーク傷等の凹欠陥が発生しやすくなる。
導電性の水溶液としては、例えば、炭酸ガス溶解水、アンモニアガス溶解水等が挙げられる。炭酸ガスやアンモニアガス等の揮発性ガスを使用した導電性水溶液は、これらの物質を揮発により除去できるので、基板汚染防止の観点から望ましい。この中で、炭酸ガスは、その濃度を制御することにより、所望の比抵抗を得ることができ、且つ、適度な揮発性を有するので、CARE加工終了時に基板上に残留しにくいため、特に好ましい。
尚、処理流体の使用時の温度は、処理流体の粘性の変化を考慮した上で、基板が変形等しない範囲で、10℃〜80℃の範囲で設定されることが好ましい。
図1及び図2は、基板の主表面に対して触媒基準エッチングによる加工を施す基板加工装置の一例を示す。図1は基板加工装置の部分断面図であり、図2は基板加工装置の平面図である。尚、これ以降、図1及び図2に示す基板加工装置を用いて、基板Mの主表面として用いる上面M1をCARE加工する場合について説明するが、基板Mの下面M2も主表面として用いる場合には、上面M1と下面M2を入れ替えて、下面M2もCARE加工する。尚、下面M2を主表面として用いない場合であっても、必要に応じて、下面M2もCARE加工する。その場合には、下面M2のCARE加工後に上面M1のCARE加工を行う。
基板加工装置1は、酸化物を含む材料からなる主表面を有する基板Mを支持する基板支持手段2と、触媒物質の加工基準面33を有する基板表面創製手段3と、加工基準面33と主表面との間に処理流体を供給する処理流体供給手段4と、加工基準面33と主表面との間に処理流体が介在する状態で、加工基準面33を主表面に接触又は接近させる駆動手段5とを備えている。
基板支持手段2は、円筒形のチャンバー6内に配置される。チャンバー6は、後述する相対運動手段7の軸部71をチャンバー6内に配置するために、チャンバー6の底部63の中央に形成された開口部61と、処理流体供給手段4から供給された処理流体を排出するために、チャンバー6の底部63の、開口部61より外周寄りに形成された排出口62とを備えている。図1では、排出口62から処理流体が排出される様子が矢印で示されている。
基板支持手段2は、基板Mを支える支持部21と、支持部21を固定する平面部22とを備えている。支持部21は、基板加工装置1を上から見たとき、矩形状であり、基板Mの下面M2周縁の四辺を支える収容部21aを備えている。平面部22は、基板加工装置1を上から見たとき、円形状である。
基板表面創製手段3は、触媒定盤31を備えている。触媒定盤31は、後述する相対運動手段7の触媒定盤取付部72に取り付けられている。触媒定盤31は、定盤本体32と、定盤本体32を覆うように定盤本体32の表面全面に形成される基材と、その表面に触媒が被着された加工基準面33とを備えている。従って、加工基準面33上の触媒物質は、基板Mと対向する。
この加工基準面33は、バイトンゴム、或いは多孔質基材(多孔質母材)などの適度な硬度と弾性的性質を持つ部材(パッド)上に触媒物質が被着されてなる積層構造を有している。ここで、モジュラスや圧縮変形度などで表現される弾性体の硬度は、硬度が高いと基板表面に傷を発生させやすくなり、硬度が低いと加工レートが遅くなる。傷発生防止と加工レート確保の両立を図るため、パッド、或いはその上に触媒が形成された状態でのパッドの弾性体硬度は、ショアA硬度で90未満の範囲にあることが望ましく、さらに好ましくは50以下、より好ましくは20以下、さらに一層好ましくは10以下が望ましい。
この適度な硬度と弾性的性質を持つ部材(パッド)は、電気的には絶縁的性質を持つ。従って、CARE加工において、加工基準面33と基板Mが近接して相対運動をするときに加工基準面33側に発生した電荷は抜けにくい。その結果、加工基準面33に近接して対向する基板Mの主表面M1にも電荷が溜まる。少なくともその表面が酸化物を含む材料からなる基板Mは電気を通しにくいため、基板Mは帯電し、CARE加工中に、処理流体中に存在している微小異物は、基板Mの主表面M1に引きつけられて付着する。この基板帯電によって付着した微小異物は、CARE加工中の噛み込みによって、スリーク傷などの凹欠陥になったり、基板主表面M1に付着した凸欠陥になったりする。
本発明では、処理流体として導電性の水溶液を用いるため、基板主表面M1の電荷を逃して基板主表面M1の帯電を防ぎ、処理流体中に存在している微小異物が基板主表面M1に引きつけられて付着することを防いでいる。この導電性処理流体による基板主表面帯電防止効果により、CARE加工による凹欠陥及び凸欠陥の低減が図られる。
触媒定盤31を構成する部材の1つであるパッドには、上述のように、バイトンゴムや発泡性ウレタンなどに代表される多孔質基材などが用いられる。この中で、下記のような多孔質基材(多孔質パッド)は、下記のような特徴があって好ましい。
多孔質基材の加工基準面33は、多孔質基材の表面形状に沿って触媒物質層が被着形成され、数多くの孔(開口)が形成されていて、多孔質状になっている。ここで、加工基準面33の表面には、大小様々の大きさをもつ孔(開口、空孔)が混在して形成されてもよく、その表面部分は触媒物質層が露出した触媒基準加工面になっている。孔の形状も真円形、楕円形、及び不定形など、様々な形状を有していることが好ましく、又、これらの孔(開口)は、不規則に配列されていることが望ましい。孔を不規則に配列することにより、加工基準面33における特定の場所に力が集中することを抑制でき、基板加工時における力を分散させて平均化させることが可能となる。
この多数の孔群に処理流体が滞留させることができるため、触媒基準エッチングの際に、基板Mの主表面M1と加工基準面33の間に常に必要十分な処理流体を介在させることができる。又、この孔には、加工エッチングの際に発生した異物をトラップする性質があるため、この点においても低欠陥化の効果がある。
多孔質基材の形成法としては、特に限定するものではないが、安価で汎用な手法であるとともに孔の配置が不規則になりやすい点において、発泡形成法が適している。又、この発泡法の多孔質基材としては、例えば、発泡性ウレタンが汎用性もあって、適度な硬度も有しており、好適である。
一方で、このような多孔質基材は、その構造的特徴から、微小異物が発生しやすいという問題がある。即ち、構造上微細な部分が存在し、その部分が機械的衝撃などにより欠けて異物源となりやすいという問題がある。処理流体として純水を用いた従来のCARE加工法では、この微小異物が基板主表面M1上に基板帯電により引きつけられて付着し、CARE加工中の噛み込みによって、スリーク状などの凹欠陥になったり、基板主表面M1に付着した凸欠陥になったりして、欠陥発生の大きな要因になっていた。
それに対して、処理流体として導電性水溶液を用いた本発明では、CARE加工中の基板主表面M1の帯電が防止できるため、CARE加工中の異物噛み込みによって生じる凹欠陥や付着異物による凸欠陥の発生を防止できる。このため、処理流体として導電性水溶液を用いた本発明は、上述の多孔質基材を用いたCARE加工法の特徴との相乗効果が得られる、低欠陥で高平滑な基板が得られる基板加工法となる。
触媒定盤の全体形状は、特に制限されない。例えば、円盤、球、円柱、円錐、角錐の外形のものを使用することができる。加工基準面が形成される触媒定盤の部分の表面形状も、特に制限されない。例えば、平面、半球、丸みを帯びた形状のものを使用することができる。
処理流体供給手段4は、チャンバー6の外側から支持部21に載置される基板Mの主表面に向かって延在する供給管41と、この供給管41の下端部先端に設けられ、支持部21に載置される基板Mの主表面に向けて処理流体を噴射する噴射ノズル42とを備えている。供給管41は、例えば、チャンバー6の外側に設けられた処理流体貯留タンク45及びポンプ44に接続されている。具体的に言えば、処理流体貯留タンク45は配管49によってポンプ44に接続され、ポンプ44は、配管48とバルブ43を介して供給管41に接続される。処理流体貯留タンク45には、配管46によって純水が供給され、又、配管47によって炭酸ガスが供給される。そして、処理流体貯留タンク45に蓄えられた純水に炭酸ガスが供給されることによって、処理流体貯留タンク45内に炭酸ガス溶解水が作られる。この炭酸ガス溶解水である処理流体は、バルブ43で開閉及び流量を制御されて、ポンプ44により供給管41に供給される。そして、処理流体は、供給管41を通って噴射ノズル42に供給され、噴射ノズル42から支持部21に載置される基板Mの主表面上に供給される。尚、処理流体の供給方法としては、これに限定されるものではなく、触媒定盤31から処理流体を供給してもよい。尚、ここでは処理流体が炭酸ガス溶解水である場合について説明したが、他の処理流体を用いても同様にCARE加工を行うことができる。
駆動手段5は、後述する相対運動手段7の触媒定盤取付部72の上端に接続され、チャンバー6の周囲まで、支持部21に載置される基板Mの主表面と平行な方向に延びるアーム部51と、アーム部51のチャンバー6の周囲まで延びた端部を支え、支持部21に載置される基板Mの主表面と垂直な方向に延びる軸部52と、軸部52の下端を支持する土台部53と、チャンバー6の周囲に配置され、土台部53の移動経路を定めるガイド54とを備えている。アーム部51は、その長手方向に移動することができる(図1,2中の両矢印Cを参照)。軸部52は、その長手方向に移動することにより、アーム部51を上下動させることができる(図1中の両矢印Dを参照)。土台部53は、支持部21に載置された基板Mの主表面と垂直な方向の軸を回転中心として所定の角度だけ回転することにより、アーム部51を旋回させることができる(図1,2中の両矢印Eを参照)。ガイド54は、支持部21に載置される基板Mの隣り合う二辺と平行な方向(第1の方向と第2の方向)に配置され、土台部53のL字形の移動経路を形成する。土台部53は、第1の方向のガイド54に沿って移動することにより、アーム部51を第1の方向に移動させ(図2中の両矢印Fを参照)、第2の方向のガイド54に沿って移動することにより、アーム部51を第2の方向に移動させることができる(図2中の両矢印Gを参照)。このようなアーム部51の移動により、支持部21に載置された基板Mの主表面の所定の位置に触媒定盤31を配置することができる。
基板加工装置1は、加工基準面33と主表面とを相対運動させる相対運動手段7を備えている。相対運動手段7は、平面部22を支え、開口部61を通ってチャンバー6の外部まで延在する軸部71と、軸部71を回転させる回転駆動手段(図示せず)とを備えている。軸部71は、支持部21に載置される基板Mの主表面と垂直な方向に延在し、回転駆動手段(図示せず)により、支持部21に載置される基板Mの主表面と垂直な方向の軸を回転中心として回転することができる(図1中の矢印Aを参照)。平面部22の中心と支持部21に載置される基板Mの中心は、軸部71の回転中心の延長方向に位置する。軸部71が回転することにより、軸部71に支えられている平面部22がその中心を回転中心として回転し、さらに、平面部22に固定されている支持部21に載置される基板Mがその中心を回転中心として回転する。又、相対運動手段7は、触媒定盤31が取り付けられる触媒定盤取付部72と、駆動手段5のアーム部51に設けられた回転駆動手段(図示せず)とを備えている。触媒定盤取付部72は、回転駆動手段(図示せず)により、支持部21に載置される基板Mの主表面と垂直な方向の軸を回転中心として回転することができる(図1,2中の矢印Bを参照)。
基板加工装置1は、基板Mに加える荷重(加工圧力)を制御する荷重制御手段8を備えている。荷重制御手段8は、触媒定盤取付部72内に設けられ、触媒定盤31に荷重を加えるエアシリンダ81と、エアシリンダ81により触媒定盤31に加えられる荷重を測定し、所定の荷重を超えないようにエアバルブをオン・オフして、エアシリンダ81によって触媒定盤31に加えられる荷重を制御するロードセル82とを備えている。触媒基準エッチングによる加工を行うとき、荷重制御手段8により、基板Mに加える荷重(加工圧力)を制御する。
加工取り代を設定どおりに確保するための制御方法としては、例えば、予め別に用意した基板Mに対して、種々の局所加工条件(加工圧力、回転数(触媒定盤、基板)、処理流体の流量)、加工時間と加工取り代との関係を求めておき、所望の加工取り代となる加工条件と加工時間を決定し、当該加工時間を管理することで、加工取り代を制御することができる。但し、これに限定されるものではなく、加工取り代を設定どおりに確保できる方法であれば、種々の方法を選択してもよい。
図1及び図2に示す基板加工装置を用いて、触媒基準エッチングによる加工を行う場合、先ず、基板Mを、主表面として用いる上面M1を上側に向けて支持部21に載置して固定する。
その後、アーム部51の長手方向移動(両矢印C)、アーム部51の旋回移動(両矢印E)、アーム部51の第1方向移動(両矢印F)、アーム部51の第2方向移動(両矢印G)により、基板表面創製手段3の加工基準面33を、基板Mの上面M1に対向するように配置する。
その後、軸部71及び触媒定盤取付部72を所定の回転速度で回転させることによって、加工基準面33及び上面M1を所定の回転速度で回転させながら、噴射ノズル42から上面M1上に処理流体を供給し、上面M1と加工基準面33との間に処理流体を介在させる。その状態で、加工基準面33を、アーム部51の上下移動(両矢印D)により、基板Mの上面M1に接触又は接近させる。その際、荷重制御手段8により、基板Mに加えられる荷重が所定の値に制御される。
その後、所定の加工取り代になった時点で、軸部71及び触媒定盤取付部72の回転並びに処理流体の供給を止める。そして、アーム部51の上下移動(両矢印D)により、加工基準面33を、上面M1から所定の距離だけ離す。
このような基板準備工程と基板加工工程とにより、基板Mが製造される。
この実施の形態1の基板の製造方法によれば、処理流体として導電性の水溶液を用いているため、触媒定盤31を構成する部材の1つであるパッドが絶縁物であっても、CARE加工中の基板主表面M1の帯電が防止できる。このため、CARE加工中の異物噛み込みによって生じる凹欠陥や付着異物による凸欠陥の発生を防止でき、低欠陥で高平滑な基板を提供することが可能となる。
尚、この実施の形態では、基板Mの主表面上に、基板表面創製手段3の加工基準面33を押し当てるタイプの基板加工装置について本発明を適用したが、基板表面創製手段の加工基準面上に、基板の主表面を押し当てるタイプの基板加工装置にも本発明を適用できる。
又、この実施の形態では、基板の片面を加工するタイプの基板加工装置について本発明を適用したが、基板の両面を同時に加工するタイプの基板加工装置にも本発明を適用できる。この場合、基板支持手段として、基板の側面を保持する部材であるキャリアを使用する。
又、この実施の形態では、チャンバーの外側から基板Mの主表面に向かって処理流体を供給するタイプの基板加工装置について本発明を適用したが、基板表面創製手段に処理流体供給手段を設け、処理流体供給手段から処理流体を供給する場合や、基板支持手段に処理流体供給手段を設け、基板支持手段から処理流体を供給する場合にも本発明を適用できる。又、チャンバーに処理流体を溜めて、処理流体中に基板表面創製手段と基板支持手段とを入れた状態で触媒基準エッチングによる加工を行う場合にも本発明を適用できる。
又、この実施の形態では、加工基準面33と主表面の両方を回転させることにより加工基準面33と主表面とを相対運動させるタイプの基板加工装置について本発明を適用したが、それ以外の方法により、加工基準面33と主表面とを相対運動させるタイプの基板加工装置にも本発明を適用できる。
又、この実施の形態では、基板を一枚ごとに加工する枚様式の基板加工装置について本発明を適用したが、複数枚の基板を同時に加工するバッチ式の基板加工装置にも本発明を適用できる。又、ここでは基板の主表面全面に亘って加工する場合を示したが、必要に応じて、予め定めた局部のみを加工する局部加工のみを行っても良く、これらの加工を併用してもよい。
実施の形態2.
実施の形態2では、多層反射膜付き基板の製造方法を説明する。
この実施の形態2では、実施の形態1の基板の製造方法で説明した方法により製造した基板Mの主表面上に、高屈折率層と低屈折率層とを交互に積層した多層反射膜を形成し、多層反射膜付き基板を製造するか、さらに、この多層反射膜上に保護膜を形成して、多層反射膜付き基板を製造する。
この実施の形態2による多層反射膜付き基板の製造方法によれば、実施の形態1の基板の製造方法により得られた基板Mを用いて多層反射膜付き基板を製造するので、基板要因による特性の悪化を防止することができ、所望の特性をもった多層反射膜付き基板を製造することができる。
EUVリソグラフィ用多層反射膜付き基板の場合は、基板表面のピットやバンプによる凹凸及び多層反射膜中の欠陥による位相欠陥に留意する必要がある。この位相欠陥の検査感度は、基板段階より多層反射膜成膜後の段階で検査した方が検査感度は高い。この際、基板表面に表面荒れがあって表面平滑度が低いと、多層反射膜成膜後の検査であっても、位相欠陥検査の時のバックグラウンドノイズとなって検査感度が低下してしまう。本発明の実施形態によれば、基板表面に加え、多層反射膜表面を含めて表面平滑度が高いため、位相欠陥検査感度を向上させることができ、位相欠陥管理品質の高い多層反射膜付き基板を製造することが可能となる。
実施の形態3.
実施の形態3では、マスクブランクの製造方法を説明する。
この実施の形態3では、実施の形態1の基板の製造方法で説明した方法により製造した基板Mの主表面上に、転写パターン用薄膜としての遮光膜を形成してバイナリーマスクブランクを製造し、又は転写パターン用薄膜としての光半透過膜を形成してハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造し、又は転写パターン用薄膜として光半透過膜、遮光膜を順次形成してハーフトーン型位相シフトマスクブランクを製造する。
又、この実施の形態3では、実施の形態2の多層反射膜付き基板の製造方法で説明した方法により製造した多層反射膜付き基板の保護膜上に転写パターン用薄膜としての吸収体膜を形成し、又は多層反射膜付き基板の多層反射膜上に保護膜及び転写パターン用薄膜としての吸収体膜を形成し、さらに多層反射膜を形成していない裏面に裏面導電膜を形成して、反射型マスクブランクを製造する。
この実施の形態3によれば、実施の形態1の基板の製造方法により得られた基板M又は実施の形態2の多層反射膜付き基板の製造方法によって得られた多層反射膜付き基板を用いてマスクブランクを製造するので、基板要因による特性の悪化を防止することができ、所望の特性をもったマスクブランクを製造することができる。
実施の形態4.
実施の形態4では、転写用マスクの製造方法を説明する。
この実施の形態4では、実施の形態3のマスクブランクの製造方法で説明した方法により製造したバイナリーマスクブランク、位相シフトマスクブランク、又は反射型マスクブランクの転写パターン用薄膜上に、露光・現像処理を行ってレジストパターンを形成する。このレジストパターンをマスクにして転写パターン用薄膜をエッチング処理して、転写パターンを形成して転写用マスクを製造する。
この実施の形態4によれば、実施の形態3のマスクブランクの製造方法により得られたマスクブランクを用いて転写用マスクを製造するので、基板要因による特性の悪化を防止することができ、所望の特性をもった転写用マスクを製造することができる。
以下、実施例に基づいて本発明をより具体的に説明する。
実施例1.
A.ガラス基板の製造
1.基板準備工程
主表面及び裏面が研磨された6025サイズ(152.4mm×152.4mm×6.35mm)のTiO−SiOガラス基板である低熱膨張ガラス基板を準備した。尚、TiO−SiOガラス基板は、以下の粗研磨加工工程、精密研磨加工工程、超精密研磨加工工程、局所加工工程、及びタッチ研磨工程を経て得られたものである。
(1)粗研磨加工工程
端面面取加工及び研削加工を終えたガラス基板を両面研磨装置に10枚セットし、以下の研磨条件で粗研磨を行った。10枚セットを2回行い合計20枚のガラス基板の粗研磨を行った。尚、加工荷重、研磨時間は適宜調整して行った。
研磨スラリー:酸化セリウム(平均粒径2〜3μm)を含有する水溶液
研磨パッド:硬質ポリシャ(ウレタンパッド)
粗研磨後、ガラス基板に付着した研磨砥粒を除去するため、ガラス基板を洗浄槽に浸漬し、超音波を印加して洗浄を行った。
(2)精密研磨加工工程
粗研磨を終えたガラス基板を両面研磨装置に10枚セットし、以下の研磨条件で精密研磨を行った。10枚セットを2回行い合計20枚のガラス基板の精密研磨を行った。尚、加工荷重、研磨時間は適宜調整して行った。
研磨スラリー:酸化セリウム(平均粒径1μm)を含有する水溶液
研磨パッド:軟質ポリシャ(スウェードタイプ)
精密研磨後、ガラス基板に付着した研磨砥粒を除去するため、ガラス基板を洗浄槽に浸漬し、超音波を印加して洗浄を行った。
(3)超精密研磨加工工程
精密研磨を終えたガラス基板を再び両面研磨装置に10枚セットし、以下の研磨条件で超精密研磨を行った。10枚セットを2回行い合計20枚のガラス基板の超精密研磨を行った。尚、加工荷重、研磨時間は適宜調整して行った。
研磨スラリー:コロイダルシリカを含有するアルカリ性水溶液(pH10.2)
(コロイダルシリカ含有量50wt%)
研磨パッド:超軟質ポリシャ(スウェードタイプ)
超精密研磨後、ガラス基板を水酸化ナトリウムのアルカリ洗浄液が入った洗浄槽に浸漬し、超音波を印加して洗浄を行った。
(4)局所加工工程
粗研磨加工工程、精密研磨加工工程、超精密研磨加工工程後のガラス基板の主表面及び裏面の平坦度を、平坦度測定装置(トロペル社製 UltraFlat200)を用いて測定した。平坦度測定は、ガラス基板の周縁領域を除外した148mm×148mmの領域に対して、1024×1024の地点で行った。ガラス基板の主表面及び裏面の平坦度の測定結果を、測定点ごとに仮想絶対平面に対する高さの情報(凹凸形状情報)としてコンピュータに保存した。仮想絶対平面は、仮想絶対平面から基板表面までの距離を、平坦度測定領域全体に対して二乗平均したときに最小の値となる面である。
その後、取得された凹凸形状情報とガラス基板に要求される主表面及び裏面の平坦度の基準値とを比較し、その差分を、ガラス基板の主表面及び裏面の所定領域ごとにコンピュータで算出した。この差分が、局所的な表面加工における各所定領域の必要除去量(加工取り代)となる。
その後、ガラス基板の主表面及び裏面の所定領域ごとに、必要除去量に応じた局所的な表面加工の加工条件を設定した。設定方法は以下の通りである。事前にダミー基板を用いて、実際の加工と同じようにダミー基板を、一定時間基板移動させずにある地点(スポット)で加工し、その形状を平坦度測定装置(トロペル社製 UltraFlat200)にて測定し、単位時間当たりにおけるスポットでの加工体積を算出した。そして、単位時間当たりにおけるスポットでの加工体積と上述したように算出した各所定領域の必要除去量に従い、ガラス基板をラスタ走査する際の走査スピードを決定した。
その後、ガラス基板の主表面及び裏面を、基板仕上げ装置を用いて、磁気粘弾性流体研磨(Magnet Rheological Finishing:MRF)により、所定領域ごとに設定した加工条件に従い、局所的に表面加工した。尚、このとき、酸化セリウムの研磨粒子を含有する磁性研磨スラリーを使用した。
その後、ガラス基板を、濃度約10%の塩酸水溶液(温度約25℃)が入った洗浄槽に約10分間浸漬させ、続いて、純水によるリンス、イソプロピルアルコール(IPA)による乾燥を行った。
(5)タッチ研磨工程
局所加工工程によって荒れたガラス基板の主表面及び裏面の平滑性を高めるために、研磨スラリーを用いて行う低荷重の機械的研磨により微小量だけガラス基板の主表面及び裏面を研磨した。この研磨は、基板の大きさよりも大きい研磨パッドが張り付けられた上下の研磨定盤の間にキャリアで保持されたガラス基板をセットし、コロイダルシリカ砥粒(平均粒径50nm)を含有する研磨スラリーを供給しながら、ガラス基板を、上下の研磨定盤内で自転しながら公転することによって行った。
その後、ガラス基板を、HF溶液に浸漬し、超音波を印加して洗浄を行った。
2.基板加工工程
次に、図1及び図2に示す基板加工装置を用いて、タッチ研磨工程後のガラス基板の主表面に対して、触媒基準エッチングによる加工を施した。
この実施例では、ステンレス鋼(SUS)製の円盤形状の定盤本体32と、定盤本体32を覆うように定盤本体32の表面全面に形成された発泡性ウレタンパッドと、ガラス基板と対向する側のウレタンパッドの表面全面に形成されたPt(白金)からなる加工基準面33とを備えた触媒定盤31を使用した。ここで、触媒定盤の直径は100mmである。この発泡性ウレタンパッドの硬度はショアA評価で3であり、柔らかい。このパッドにPtターゲットを用いてAr(アルゴン)ガス雰囲気中でスパッタリング成膜を行って加工基準面33を形成した。成膜されたPtの膜厚は100nmである。
加工条件は以下の通りである。
処理流体:炭酸ガス溶解水(比抵抗0.18MΩcm)
軸部71の回転数(ガラス基板の回転数):10.3回転/分
触媒定盤取付部72の回転数(触媒定盤31の回転数):10回転/分
加工圧力:50hPa
加工取り代:30nm
ここで、処理流体である炭酸ガス溶解水は、処理流体貯留タンク45に蓄えられた純水に炭酸ガスが供給されることによって生成され、その炭酸ガス溶解水のpHは5.0で、比抵抗は0.18MΩcmである。尚、参考までに、以下の表1に製造条件の一覧を示す。
まず、ガラス基板を、主表面を上側に向けて支持部21に載置して固定した。
その後、アーム部51の長手方向移動(両矢印C)、アーム部51のスイング移動(両矢印E)、アーム部51の第1方向移動(両矢印F)、アーム部51の第2方向移動(両矢印G)により、触媒定盤31の加工基準面33がガラス基板の主表面に対向して配置された状態で、触媒定盤31を配置した。触媒定盤31の配置位置は、ガラス基板及び触媒定盤31を回転させたときに、触媒定盤31の加工基準面33が、ガラス基板の主表面全体に接触又は接近することが可能な位置である。
その後、ガラス基板を10.3回転/分の回転速度及び触媒定盤31を10回転/分の回転速度で回転させる。ここで、ガラス基板の回転方向と触媒定盤31の回転方向とが、互いに逆になるようにガラス基板及び触媒定盤31を回転させる。これにより、両者間に周速差をとり、触媒基準エッチングによる加工の効率を高めることができる。又、両者の回転数は、僅かに異なるように設定される。これにより、触媒定盤31の加工基準面33がガラス基板の主表面上に対して異なる軌跡を描くように相対運動させることができ、触媒基準エッチングによる加工の効率を高めることができる。
ガラス基板及び触媒定盤31を回転させながら、噴射ノズル42からガラス基板の主表面M1上に炭酸ガス溶解水を供給し、ガラス基板の主表面と加工基準面33との間に炭酸ガス溶解水を介在させた。その状態で、触媒定盤31の加工基準面33を、アーム部51の上下移動(両矢印D)により、ガラス基板の裏面に接触又は接近させた。その際、ガラス基板に加えられる荷重(加工圧力)が50hPaに制御された。
その後、加工取り代が30nmとなった時点で、ガラス基板及び触媒定盤31の回転及び炭酸ガス溶解水の供給を止めた。そして、アーム部51の上下移動(両矢印D)により、触媒定盤31を、ガラス基板の主表面から所定の距離だけ離した。
その後、支持部21からガラス基板を取り外した。
その後、支持部21から取り外したガラス基板を以下のように洗浄した。まず、王水洗浄を行い、塩酸洗浄、アルカリ洗浄を引き続いて行った後、純水によるリンス、乾燥を行った。
このようにして、ガラス基板を作製した。
3.評価
触媒基準エッチングによる加工前後のガラス基板の主表面の表面粗さを、基板の中心の1μm×1μmの領域に対して、原子間力顕微鏡(AFM)を用いて測定した。
加工前の主表面の表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.148nmであった。
加工後の主表面の表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.040nmと良好であった。主表面の表面粗さは、触媒基準エッチングにより、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.148nmから0.040nmに向上した。
触媒基準エッチングによる加工後のガラス基板の主表面の欠陥検査を、基板の周縁領域を除外した132mm×132mmの領域に対して、マスク/ブランク欠陥検査装置(Teron610:KLA−Tencor社製)を用いて行った。欠陥検査は、SEVD(Sphere Equivalent Volume Diameter)換算で21.5nmサイズの欠陥が検出可能な検査感度条件で行った。SEVDは、欠陥を半球状のものと仮定したときの直径の長さである。
加工後の主表面の凹欠陥個数(スリーク傷を含む。以下の実施例、比較例においても同様。)は2個、凸欠陥個数は4個と少なかった。
又、実施例1の方法により、ガラス基板を20枚作製したところ、全数、表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.046nm以下と良好であり、凹欠陥個数も4個以下、凸欠陥個数も6個以下と少なかった。尚、参考までに、以下の表2に評価結果の一覧を示す。
実施例1の方法により、低欠陥で高平滑な主表面を有するガラス基板が安定して得られた。
B.多層反射膜付き基板の製造
次に、このようにして作製されたガラス基板の主表面上に、イオンビームスパッタ法により、シリコン膜(Si)からなる高屈折率層(膜厚4.2nm)とモリブデン膜(Mo)からなる低屈折率層(2.8nm)とを交互に、高屈折率層と低屈折率層とを1ペアとし、40ペア積層して、多層反射膜(膜厚280nm)を形成した。
その後、この多層反射膜上に、イオンビームスパッタ法により、ルテニウム(Ru)からなる保護膜(膜厚2.5nm)を形成した。
このようにして、多層反射膜付き基板を作製した。
得られた多層反射膜付き基板についてEUV光(波長13.5nm)の反射率をEUV反射率測定装置により測定した。
ガラス基板主表面の高い平滑性により、保護膜表面も高い平滑性を保っており、反射率は64%と高反射率であった。
得られた多層反射膜付き基板の保護膜表面の欠陥検査を、ガラス基板の欠陥検査と同様に行った。
加工後の保護膜表面の凹欠陥個数は5個、凸欠陥個数は5個と少なかった。位相欠陥検査も合わせて行ったが、高い平滑性を持つため、検査時のバックグラウンドノイズが少なく、高感度な位相欠陥検査を行うことができた。
実施例1の方法により、低欠陥で高平滑な保護膜表面を有する多層反射膜付き基板が得られた。
C.反射型マスクブランクの製造
次に、このようにして作製された多層反射膜付き基板の保護膜上に、ホウ化タンタル(TaB)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)ガスと窒素(N)ガスとの混合ガス雰囲気中で反応性スパッタリングを行い、タンタルホウ素窒化物(TaBN)からなる下層吸収体層(膜厚50nm)を形成し、さらに、下層吸収体膜上に、ホウ化タンタル(TaB)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)ガスと酸素(O)ガスとの混合ガス雰囲気中で反応性スパッタリングを行い、タンタルホウ素酸化物(TaBO)からなる上層吸収体層(膜厚20nm)を形成することにより、下層吸収体層と上層吸収体層とからなる吸収体膜(膜厚70nm)を形成した。
その後、多層反射膜付き基板の多層反射膜を形成していない裏面上に、クロム(Cr)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)ガスと窒素(N)ガスとの混合ガス雰囲気中での反応性スパッタリングにより、クロム窒化物(CrN)からなる裏面導電膜(膜厚20nm)を形成した。
このようにして、低欠陥で高平滑な表面状態を維持したEUV露光用の反射型マスクブランクを作製した。
D.反射型マスクの製造
次に、このようにして作製された反射型マスクブランクの吸収体膜上に、電子線描画(露光)用化学増幅型レジストをスピンコート法により塗布し、加熱及び冷却工程を経て、膜厚が150nmのレジスト膜を形成した。
その後、形成されたレジスト膜に対し、電子線描画装置を用いて所望のパターン描画を行った後、所定の現像液で現像してレジストパターンを形成した。
その後、このレジストパターンをマスクにして、吸収体膜のドライエッチングを行って、保護膜上に吸収体膜パターンを形成した。ドライエッチングガスとしては、塩素(Cl)ガスを用いた。
その後、残存するレジストパターンを剥離し、洗浄を行った。
このようにして、低欠陥で高平滑な表面状態を維持したEUV露光用の反射型マスクを作製した。
実施例2.
A.ガラス基板の製造
この実施例では、上面及び下面が研磨された6025サイズ(152.4mm×152.4mm×6.35mm)の合成石英ガラス基板を準備した。尚、合成石英ガラス基板は、上述の粗研磨加工工程、精密研磨加工工程、超精密研磨加工工程を経て得られたものである。
それ以外は、実施例1と同様の方法により、ガラス基板を作製した。尚、参考までに、以下の表1に製造条件の一覧を示す。
実施例1と同様に、触媒基準エッチングによる加工前後のガラス基板の主表面の表面粗さを測定した。
加工前の主表面の表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.132nmであった。
加工後の主表面の表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.037nmと良好であった。主表面の表面粗さは、触媒基準エッチングにより、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.132nmから0.037nmに向上した。
又、実施例1と同様に、触媒基準エッチングによる加工後のガラス基板の下面の欠陥検査を行った。
加工後の主表面の凹欠陥個数は1個、凸欠陥個数は2個と少なかった。
又、実施例2の方法により、ガラス基板を20枚作製したところ、全数、表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.043nm以下と良好であり、凹欠陥個数も4個以下、凸欠陥個数も4個以下と少なかった。尚、参考までに、以下の表2に評価結果の一覧を示す。
実施例2の方法により、低欠陥で高平滑な主表面を有するガラス基板が安定して得られた。
B.ハーフトーン型位相シフトマスクブランクの製造
次に、このようにして作製されたガラス基板の主表面上に、モリブデンシリサイド(MoSi)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)と窒素(N)と酸素(O)との混合ガス雰囲気中で反応性スパッタリングを行い、モリブデンシリサイド酸化窒化物(MoSiON)からなる光半透過膜(膜厚88nm)を形成した。ラザフォード後方散乱分析法で分析した光半透過膜の膜組成は、Mo:5原子%、Si:30原子%、O:39原子%、N:26原子%であった。光半透過膜の露光光に対する透過率は6%であり、露光光が光半透過膜を透過することにより生じる位相差は180度であった。
その後、光半透過膜上に、クロム(Cr)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)と二酸化炭素(CO)と窒素(N)とヘリウム(He)との混合ガス雰囲気中で反応性スパッタリングを行い、クロム酸化炭化窒化物(CrOCN)層(膜厚30nm)を形成し、さらに、その上に、クロム(Cr)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)と窒素(N)との混合ガス雰囲気中で反応性スパッタリングを行い、クロム窒化物(CrN)層(膜厚4nm)を形成し、クロム酸化炭化窒化物(CrOCN)層とクロム窒化物(CrN)層との積層からなる遮光層を形成した。さらに、この遮光層上に、クロム(Cr)ターゲットを使用し、アルゴン(Ar)と二酸化炭素(CO)と窒素(N)とヘリウム(He)との混合ガス雰囲気中で反応性スパッタリングを行い、クロム酸化炭化窒化物(CrOCN)からなる表面反射防止層(膜厚14nm)を形成した。このようにして、遮光層と表面反射防止層とからなる遮光膜を形成した。
このようにして、低欠陥で高平滑な表面状態を維持したArFエキシマレーザー露光用のハーフトーン型位相シフトマスクブランクを作製した。
C.ハーフトーン型位相シフトマスクの製造
次に、このようにして作製されたハーフトーン型位相シフトマスクブランクの遮光膜上に、電子線描画(露光)用化学増幅型レジストをスピンコート法により塗布し、加熱及び冷却工程を経て、膜厚が150nmのレジスト膜を形成した。
その後、形成されたレジスト膜に対し、電子線描画装置を用いて所望のパターン描画を行った後、所定の現像液で現像してレジストパターンを形成した。
その後、このレジストパターンをマスクにして、遮光膜のドライエッチングを行って、光半透過膜上に遮光膜パターンを形成した。ドライエッチングガスとしては、塩素(Cl)と酸素(O)との混合ガスを用いた。
その後、レジストパターン及び遮光膜パターンをマスクにして、光半透過膜のドライエッチングを行って、光半透過膜パターンを形成した。ドライエッチングガスとしては、六フッ化硫黄(SF)とヘリウム(He)との混合ガスを用いた。
その後、残存するレジストパターンを剥離し、再度レジスト膜を塗布し、転写領域内の不要な遮光膜パターンを除去するためのパターン露光を行った後、このレジスト膜を現像してレジストパターンを形成した。
その後、ウェットエッチングを行って、不要な遮光膜パターンを除去した。
その後、残存するレジストパターンを剥離し、洗浄を行った。
このようにして、低欠陥で高平滑な表面状態を維持したArFエキシマレーザー露光用のハーフトーン型位相シフトマスクを作製した。
尚、この実施例では、モリブデンシリサイド酸化窒化物(MoSiON)からなるからなる光半透過膜を有するハーフトーン型位相シフトマスクや位相シフトマスクブランクについて本発明を適用したが、モリブデンシリサイド窒化物(MoSiN)からなる光半透過膜を有するハーフトーン型位相シフトマスクや位相シフトマスクブランクについても、本発明を適用できる。又、単層の光半透過膜を有するハーフトーン型位相シフトマスクや位相シフトマスクブランクに限らず、多層構造の光半透過膜を有するハーフトーン型位相シフトマスクや位相シフトマスクブランクについても、本発明を適用できる。又、多層構造の遮光膜を有するハーフトーン型位相シフトマスクや位相シフトマスクブランクに限らず、単層の遮光膜を有するハーフトーン型位相シフトマスクや位相シフトマスクブランクについても、本発明を適用できる。又、ハーフトーン型位相シフトマスクや位相シフトマスクブランクに限らず、レベンソン型位相シフトマスクや位相シフトマスクブランク、クロムレス型位相シフトマスクや位相シフトマスクブランクについても、本発明を適用できる。
又、この実施例では、粗研磨加工工程、精密研磨加工工程、超精密研磨加工工程を経て得られたガラス基板の主表面に対して、触媒基準エッチングによる加工を施す場合について本発明を適用したが、実施例1で行った局所加工工程及びタッチ研磨工程を経て得られたガラス基板の主表面に対して触媒基準エッチングによる加工を施す場合についても、本発明を適用することができる。
尚、上述した実施例では、反射型マスクブランク用基板や位相シフトマスクブランク用基板の主表面に対して、触媒基準エッチングによる加工を施す場合について本発明を適用したが、バイナリーマスクブランク用基板、及び基板ナノインプリント用マスクブランク基板の主表面に対して、触媒基準エッチングによる加工を施す場合についても、本発明を適用できる。
比較例1.
この比較例1では、実施例1の基板加工工程において処理流体として用いた炭酸ガスが溶解した水溶液に代えて、純水を用いた以外は、実施例1と同様の方法により、ガラス基板、及び多層反射膜付き基板を作製した。尚、参考までに、以下の表1に製造条件の一覧を示す。
実施例1と同様に、触媒基準エッチングによる加工前後のガラス基板の主表面の表面粗さを測定した。
加工後の主表面の表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.040nmと十分であった。
又、実施例1と同様に、触媒基準エッチングによる加工後のガラス基板の主表面の欠陥検査を行った。
加工後の主表面の凹欠陥個数は15個、凸欠陥個数は19個と多かった。
又、比較例1の方法により、ガラス基板を20枚作製したところ、主表面の表面粗さは、二乗平均平方根粗さ(RMS)で0.044nm以下であったが、凹欠陥個数は13個以上、凸欠陥個数も15個以上と多かった。尚、参考までに、以下の表2に評価結果の一覧を示す。
このように、比較例1は、実施例1よりも欠陥が多く、炭酸ガスが溶解した水溶液に代えて純水を用いると、凹欠陥に関しても、又凸欠陥に関しても、欠陥個数が多いことが分かった。
このため、比較例1の方法により、高平滑な主表面を有するガラス基板を低欠陥で作製することはできなかった。
又、実施例1と同様に、得られた多層反射膜付き基板の保護膜表面の欠陥検査を行った。
保護膜表面の凹欠陥個数は50個、凸欠陥個数は40個であり、実施例1に比べて多く、実用上問題となるレベルであった。
尚、実施例1と同様に、得られた多層反射膜付き基板についてEUV光(波長13.5nm)の反射率を測定しところ、反射率は64%であり、実施例1と同等であった。
比較例1の方法により、欠陥の少ない多層反射膜付き基板は得られなかった。
又、比較例1の方法により、高平滑な表面を有するEUV露光用の反射型マスクブランク及び反射型マスクを低欠陥で作製することはできなかった。
Figure 0006873758
Figure 0006873758
実施例3.
実施例3では、実施例1の基板加工工程において触媒定盤31(加工基準面33)の回転方向を逆方向にしたこと以外は、実施例1と同様の方法により、ガラス基板及び多層反射膜付き基板を作製した。
即ち、ガラス基板を10.3回転/分の回転速度及び触媒定盤31を10回転/分の回転速度で回転させた。ここで、ガラス基板の回転方向と触媒定盤31の回転方向とが、互いに同じ方向(矢印A方向)になるようにガラス基板及び触媒定盤31を回転させた。
作製されたガラス基板及び多層反射膜付き基板を実施例1と同様に評価したところ、表3に示す結果が得られた。加工後のガラス基板の主表面の凹欠陥個数及び凸欠陥個数、多層反射膜付き基板の保護膜の表面の凹欠陥個数及び凸欠陥個数は、何れも実施例1よりも少なかった。
ガラス基板と触媒定盤31の回転方向とを同じ方向に回転させることにより、実施例1の場合と比較して加工効率は若干下がったが、加工精度を向上させ、欠陥の発生を抑制することができた。
実施例3の方法により、低欠陥で高平滑な主表面を有するガラス基板、及び低欠陥で高平滑な保護膜表面を有する多層反射膜付き基板が得られた。
さらに、実施例3によって得られた多層反射膜付き基板を使用し、実施例1と同様にして、反射型マスクブランク及び反射型マスクを作製した。その結果、低欠陥で高平滑な表面状態を維持した反射型マスクブランク及び反射型マスクを得ることができた。
実施例4.実施例5.
実施例4、5では、実施例3の基板加工工程においてガラス基板及び触媒定盤31(加工基準面33)の回転数を各々上げたこと以外は、実施例3と同様の方法により、ガラス基板及び多層反射膜付き基板を作製した。
即ち、実施例4では、ガラス基板を30.3回転/分の回転速度及び触媒定盤31を30回転/分の回転速度で、ガラス基板の回転方向と触媒定盤31の回転方向と同じ方向で回転させた。
又、実施例5では、ガラス基板を60.3回転/分の回転速度及び触媒定盤31を60回転/分の回転速度で、ガラス基板の回転方向と触媒定盤31の回転方向と同じ方向で回転させた。
作製されたガラス基板及び多層反射膜付き基板を実施例1と同様に評価したところ、表3に示す結果が得られた。加工後のガラス基板の主表面の凹欠陥個数及び凸欠陥個数、多層反射膜付き基板の保護膜の表面の凹欠陥個数及び凸欠陥個数は、何れも実施例1よりも少ないか同程度であった。
処理流体として炭酸ガス溶解水を用いたことにより、ガラス基板及び触媒定盤31の回転数を上げても基板が帯電することなく、基板上に異物が付着することを抑制でき、異物噛み込み状態で加工することを抑制することができるため、欠陥の発生を抑制することができた。又、回転数を上げることにより、加工効率を実施例1と同程度又は実施例1以上とすることができた。
実施例4、5の方法により、低欠陥で高平滑な主表面を有するガラス基板、及び低欠陥で高平滑な保護膜表面を有する多層反射膜付き基板が得られた。
さらに、実施例4,5によって得られた多層反射膜付き基板を使用し、実施例1と同様にして、反射型マスクブランク及び反射型マスクを作製した。その結果、何れの実施例でも低欠陥で高平滑な表面状態を維持した反射型マスクブランク及び反射型マスクを得ることができた。
比較例2.
比較例2では、実施例4の基板加工工程において処理流体を純水に代えたこと以外は、実施例4と同様の方法により、ガラス基板及び多層反射膜付き基板を作製した。
作製されたガラス基板及び多層反射膜付き基板を実施例1と同様に評価したところ、表3に示す結果が得られた。純水を用いた比較例2では、凹欠陥個数、凸欠陥個数が多いことが分かった。
このため、比較例2の方法により、低欠陥で高平滑な主表面を有するガラス基板、及び低欠陥で高平滑な保護膜表面を有する多層反射膜付き基板は得られなかった。
さらに、比較例2によって得られた多層反射膜付き基板を使用し、実施例1と同様にして、反射型マスクブランク及び反射型マスクを作製したが、低欠陥で高平滑な表面を有する反射型マスクブランク及び反射型マスクは得られなかった。
Figure 0006873758
1…基板加工装置、2…基板支持手段、3…基板表面創製手段、4…処理流体供給手段、5…駆動手段、6…チャンバー、7…相対運動手段、8…荷重制御手段、21…支持部、21a…収容部、22…平面部、31…触媒定盤、32…定盤本体、33…加工基準面、41…供給管、42…噴射ノズル、43…バルブ、44…ポンプ、45…処理流体貯留タンク、46…純水供給管(配管)、47…炭酸ガス供給管(配管)、48…配管、49…配管、51…アーム部、52…軸部、53…土台部、54…ガイド、61…開口部、62…排出口、63…底部、71…軸部、72…触媒定盤取付部、81…エアシリンダ、82…ロードセル、M…基板、M1…主表面(上面)、M2…裏面。

Claims (9)

  1. 酸化物を含む材料からなる主表面を有する基板を準備する基板準備工程と、
    触媒物質の加工基準面と前記主表面を接触又は接近させ、前記加工基準面と前記主表面との間に処理流体を介在させた状態で前記主表面と前記加工基準面とを相対運動させることにより前記主表面を触媒基準エッチングする工程と、を有する基板の製造方法において、
    前記処理流体は、導電性を有する水溶液を含み、
    前記相対運動は、前記加工基準面を前記基板と同じ方向に回転させることによって行われることを特徴とする基板の製造方法。
  2. 前記導電性を有する水溶液は、炭酸ガス溶解水であることを特徴とする請求項1に記載の基板の製造方法。
  3. 前記処理流体の比抵抗は0.01MΩcm以上15MΩcm以下であることを特徴とする請求項1又は2に記載の基板の製造方法。
  4. 前記加工基準面は、絶縁体からなる弾性部材の表面に、前記触媒物質が形成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何れか一に記載の基板の製造方法。
  5. 前記加工基準面及び前記基板の回転数は、30回転/分以上であることを特徴とする請求項1乃至4の何れか一に記載の基板の製造方法。
  6. 前記基板は、ガラス基板であることを特徴とする請求項1乃至の何れか一に記載の基板の製造方法。
  7. 請求項に記載の基板の製造方法によって得られた基板の主表面上に、多層反射膜を形成することを特徴とする多層反射膜付き基板の製造方法。
  8. 請求項に記載の基板の製造方法によって得られた基板の主表面上、又は、請求項に記載の多層反射膜付き基板の製造方法によって得られた多層反射膜付き基板の多層反射膜上に、転写パターン用薄膜を形成することを特徴とするマスクブランクの製造方法。
  9. 請求項に記載のマスクブランクの製造方法によって得られたマスクブランクの転写パターン用薄膜をパターニングして、転写パターンを形成することを特徴とする転写用マスクの製造方法。
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