JP6870357B2 - 飲料抽出装置 - Google Patents

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Description

本願発明は、飲料注出装置の構成に関し、詳しくは、抽出工程前に浸漬工程を備えて効果的に飲料を抽出することができるようにした飲料注出装置の構成に関するものである。
最近では、コーヒーメーカーに代表される飲料の抽出装置が多く使用されている。このような飲料抽出装置では、一般に円錐型のペーパーフィルターやメッシュフィルターを用いて、粉状の飲料抽出原料であるコーヒー粉に少量の湯を時間をかけて通過させて成分を抽出する、いわゆる透過法による飲料抽出構成が用いられている。
しかし、このような透過法を採用した飲料抽出装置の場合、単に常圧状態でコーヒー粉中に重力を利用して湯を通すだけであるから、供給される湯が必ずしもフィルタ内のコーヒー粉の全体に均一に通らず、フィルタ内中央部域のコーヒー粉しか有効に抽出に利用することができない。そのために周囲のコーヒー粉が持つコーヒー成分が必ずしも有効に抽出されていない問題がある。
また、比較的多くの湯が流される中央部のコーヒー粉にしても、同部分を短時間で湯が流れるだけであるから、コーヒー粉各粉体の内部に必ずしも十分に湯が侵入して膨潤するわけではないので、含有されているコーヒー成分の全てが有効に抽出されているわけではない。
さらに、同抽出法の場合、同じ部分を時間をかけて湯を通すことになるので、最初と最後では随分と味が変わることになる。
もちろん、一時的にはフィルタ内に或る程度湯が充満するが、この充満状態において多くの飲料抽出原料が軽いために浮き上がってしまうので、やはり抽出原料の全体に均一、かつ十分に湯を浸透させることは難しい。
このように、従来の飲料抽出装置では、飲料成分抽出の安定性が悪く、味のバラツキが多い問題があった。
もちろん、コーヒーメーカー等の飲料抽出装置には、単に重力を利用して円錐型のペーパーフィルターやメッシュフィルターに湯を通すものだけに限らず、例えばピストンの加圧力を利用して抽出するものや蒸気圧を利用して加圧注出するものなどもある(例えば、特許文献1、特許文献2の構成を参照)。
特開2002−170157号公報 特開2001−070167号公報
しかし、上記特許文献1に示されるものは、ピストン加圧式の飲料抽出装置において、飲料抽出シリンダ内の原液抽出圧力を正確に一定にするか、または正確に可変調整して、飲料の抽出状態を細かく調整するようにしたものにすぎず、上述した飲料抽出性能を安定化させ、飲料抽出成分の味のバラツキを解消できるようにしたものではない。また、特許文献2に示されるものは、一つのコーヒーメーカーでエスプレッソコーヒーとレギュラーコーヒーを所望に選択して抽出できるようにしたもので、やはり、上述した飲料抽出性能を安定化させ、飲料抽出成分の味のバラツキを解消できるようにしたものではない。
コーヒーメーカーのような飲料抽出装置において、飲料抽出性能を安定化させ、飲料抽出成分の味のバラツキを解消するためには、単に抽出時の圧力を制御するだけでは駄目で、まず抽出前の飲料抽出原料の粉体各部分に均一、かつ十分に湯が浸透し、内部まで有効に膨潤していて、コーヒー成分がにじみ出しやすくなっていることが重要である。
本願発明は、このような事情を前提として、上した従来の課題を解決するためになされたもので、給水部から水を供給する前に加熱手段を給水された水が沸騰する温度に加熱しておく予熱工程と、該予熱工程で、給水された水が沸騰する温度に加熱された加熱手段に給水部から所定量の水を供給して湯および蒸気を発生させ、同湯および蒸気を飲料抽出シリンダ内の粉状の飲料抽出原料に供給することにより、粉状の飲料抽出原料の各粉体に湯および蒸気を浸透させてその重量を増大させる蒸らし工程と、該蒸らし工程を経て適切な加湿、湿潤状態に蒸らされて重量を増した飲料抽出原料を浸漬工程で有効に浸漬することにより、飲料抽出原料の全体にムラなく湯を浸透させて飲料成分がにじみ出しやすくして置き、その後、抽出工程で同浸漬状態を所定時間継続させることによって飲料成分を十分に抽出し、最後に蒸気圧を利用して抽出シリンダから押し出すようにした、飲料成分抽出の安定性が高く、味のバラツキが少ない高性能の飲料抽出装置を提供することを目的とするものである。
本願発明の飲料抽出装置は、上記の課題を解決するために、次のような課題解決手段を備えて構成されている。
(1)請求項1の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段は、給水部と、該給水部から流量計を介して供給される所定量の水を加熱する加熱手段と、該加熱手段で加熱された湯が供給される、所定量の粉状の飲料抽出原料を収納した飲料抽出シリンダとを有し、上記加熱手段で加熱した所定量の湯を上記飲料抽出シリンダ内に供給して上記粉状の飲料抽出原料から飲料を抽出する飲料抽出装置であって、上記給水部から水を供給する前に上記加熱手段を給水された水が沸騰する温度に加熱しておく予熱工程と、該予熱工程で、給水された水が沸騰する温度に加熱された上記加熱手段に上記給水部から所定量の水を供給して湯および蒸気を発生させ、該湯および蒸気を上記飲料抽出シリンダ内の粉状の飲料抽出原料に供給することにより、上記粉状の飲料抽出原料の各粉体に湯および蒸気を浸透させてその重量を増大させる蒸らし工程と、該蒸らし工程で蒸らされた上記粉状の飲料抽出原料に所定温度、所定量の湯を供給して上記飲料抽出シリンダ内に浸漬し、上記粉状の飲料抽出原料の各粉体に湯を浸透させる浸漬工程と、該浸漬工程後の浸漬状態を所定時間継続し、上記粉状の飲料抽出原料の各粉体から飲料がにじみ出るようにする抽出工程と、該抽出工程の完了前に上記加熱手段を上記加熱手段内の水が沸騰状態になるまで加熱しておき、該抽出工程完了後の抽出飲料に所定圧以上の蒸気圧を掛けることにより上記抽出シリンダから押し出す押出工程とを備えて構成されている。
すなわち、この発明の課題解決手段の構成では、給水部と、該給水部から流量計を介して供給される所定量の水を加熱する加熱手段と、該加熱手段で加熱された湯が供給される、所定量の粉状の飲料抽出原料を収納した飲料抽出シリンダとを有し、抽出工程の前に、上記給水部から水を供給する前に上記加熱手段を給水された水が沸騰する温度に加熱しておく予熱工程と、該予熱工程を前提として発生する所定量の湯および蒸気を利用して上記飲料抽出シリンダ内の所定量の粉状の飲料抽出原料を蒸らす蒸らし工程が設けられている。
したがって、飲料抽出制御が開始されると、先ず予熱工程において、上記給水部から水を供給する前に上記加熱手段が加熱手段単独として給水された水が沸騰する温度に加熱される。そして、同加熱手段の温度が給水された水が沸騰する温度になると、続いて蒸らし工程に移る。蒸らし工程に入ると、上記沸騰温度に加熱されている加熱手段に上記給水部から所定量の水が供給され、同水が沸騰して所定量の湯および蒸気が発生する。そこで、この所定量の湯および蒸気を上記飲料抽出シリンダ内の粉状の飲料抽出原料に供給し、上記粉状の飲料抽出原料の各粉体に湯および蒸気を均一に浸透させて蒸らすと共にその重量を増大させる。
そして、その後、浸漬工程に移り、上記蒸らし工程で均一に蒸らされ、湯および蒸気を含んで、各粉体の重量が増大している上記飲料抽出シリンダ内の飲料抽出原料に対して、所定温度の湯を所定量以上供給することによって、上記飲料抽出シリンダ内に浸漬する。この浸漬状態では、上記のように蒸らし工程で均一に蒸らされ、湯および蒸気を含んで、上記飲料抽出原料の各粉体部分の重量が増大していることから、上記飲料抽出シリンダ内に所定温度の湯が所定量以上供給された時にも、各粉体が浮くことなく適度に湯中に浸漬され、対流が生じて各粉体が均一に混合される。そのため、上記飲料抽出原料の各粉体の全てにムラなく湯が浸透し得るようになる。
そして、その上で、さらに抽出工程に移行し、同抽出工程では、上記浸漬工程後の浸漬状態が、さらに所定時間継続される。その結果、各粉体に十分に湯が浸透して膨潤状態になり、各粉体部分から飲料成分がにじみ出しやすくなる。また、該同抽出工程では、該抽出工程の完了前において、上記加熱手段内部の水が沸騰状態になるまで上記加熱手段が加熱され、蒸気を発生させる。
そして、その後、同抽出工程における上記浸漬状態継続時間が経過すると、最後に押出工程に移り、上記飲料抽出シリンダ内に上記抽出工程の完了前に発生させた蒸気を注入し、その蒸気圧で上記抽出シリンダ内において抽出した飲料を効率良く押し出す。
これにより、上記粉状の飲料抽出原料の各粉体の全てから均等に飲料成分を有効に抽出することが可能となる。したがって、飲料成分抽出の安定性が高く、味のバラツキが少ない高性能の飲料抽出装置を実現することができる。
(2)請求項2の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段では、上記請求項1の発明の課題解決手段の構成において、浸漬工程では、飲料抽出シリンダ内に所定温度の湯が所定量一度に注入され、貯留されるようになっていることを特徴としている。
このような構成の場合、飲料抽出シリンダ内に注入された所定温度、所定量の湯により、飲料抽出シリンダ内の底部に収納されている粉状の飲料抽出原料が上下にかき混ぜられて、効果的に混合撹拌される。また、その後、当該注入された所定温度、所定量の湯が同シリンダ内に所定時間内貯留されることにより、上記混合撹拌された粉状の飲料抽出原料の対流が生じ、同対流が所定時間内継続される。したがって、上記粉状の飲料抽出原料の各粉体部分に有効に湯が浸透し、膨潤化される。
しかも、この対流発生時における粉状の飲料抽出原料は、上記のように、蒸らし工程において、湯および蒸気をかけることによって原料全体に湯と蒸気が均一に浸透させられており、それによって各粉体部分の重量が増大し、或る程度膨潤化している。
そのため、注入された湯中に沈みやすく、また湯を吸入しやすくなっている。したがって、単に所定温度、所定量の湯を滞留させただけの浸漬工程のように、飲料抽出原料の各粉体部分に対して湯の均一な浸透、湿潤が無く、重量の軽い粉体部分が表層部に浮いてしまったり、部分的に塊状態になったりするようなことがなく、確実に湯中に浸漬されるようになり、同浸漬状態で個々に分離された状態での対流が生じ、略全ての粉体部分に均等に湯を浸透、膨潤化させることが可能となる。したがって、より飲料成分がにじみ出しやすくなり、続く抽出工程、押出工程での飲料成分抽出効率を大きく向上させることができる。
(3)請求項3の発明の課題解決手段
この発明の課題解決手段では、上記請求項1又は2の発明の課題解決手段の構成において、マイコンユニットを備え、浸漬工程において飲料抽出シリンダ内に注入される湯の温度と湯の量、および抽出工程において浸漬状態が継続される浸漬状態継続時間は、ユーザーにより所望に設定されるようになっていることを特徴としている。
このような構成によると、浸漬工程において飲料抽出シリンダ内に注入される湯の温度と湯の量、さらに抽出工程において浸漬状態が継続される浸漬状態継続時間を、例えばユーザーの飲料に対する味の好みなどに応じて、マイコンで所望に制御することができるようになる。
以上の結果、本願発明によると、飲料成分抽出の安定性が高く、味のバラツキが少ない高性能の飲料抽出装置を実現することができる。
したがって、同飲料抽出装置は、前述したコーヒーメーカー等に適したものとなる。
本願発明の実施の形態に係る飲料抽出装置(コーヒーメーカー)の正面図である。 図1のA−A線切断部断面図である。 図1のA−A線切断部の要部の拡大断面図である。 上記飲料抽出装置の蓋体部の下面図である。 上記飲料抽出装置の飲料抽出シリンダの正面図である。 図6のB−B線切断部断面図である。 上記飲料抽出装置の飲料抽出シリンダ各部の分解斜視図である。 上記飲料抽出装置の飲料抽出シリンダ各部の分解断面図である。 上記飲料抽出装置のマイコンユニットを使用した制御システム図である。 図9のマイコンユニットによる飲料抽出制御を示すフローチャートである。 図10のフローチャートの飲料抽出制御に対応した制御シーケンスを示すタイムチャートである。
以下、添付の図面を参照して、本願発明の飲料注出装置を実施するための具体的な形態(以下、本実施の形態という)について、詳細に説明する。
最近では、コーヒーメーカーに代表される飲料の抽出装置が多く使用されている。このような飲料抽出装置では、一般に円錐型のペーパーフィルターやメッシュフィルターを用いて、コーヒー粉に湯を通過させて成分を抽出する透過法が用いられている。しかし、このような透過法の場合、すでに述べたように、成分抽出の安定性が悪く、味のバラツキが多い問題がある。
本実施の形態は、飲料抽出装置の一例として、給水部としての水タンク、給水量を計測するための流量計、加熱手段としての加熱ヒータ、蒸気圧を利用した密閉型のコーヒー抽出シリンダ等を備えたコーヒーメーカーを採用し、同コーヒーメーカーにおける上記の課題を解決するためになされたもので、抽出工程前の蒸らし工程において、抽出シリンダ内のコーヒー粉に対して、湯だけでなく、湯と蒸気の両方をかけることによって効率良く蒸らし、コーヒー粉の全体に湯と蒸気を均一に浸透させることによって、コーヒー粉各々の湿潤量を大きくし、その重量を増大させる。次に、同蒸らし工程で蒸らされ、かつ湯および蒸気を含んで重量が大きくなったコーヒー粉を、さらに浸漬工程で一定量の湯中に所定時間浸漬することによって、コーヒー粉の全てにムラなく湯を浸透させ、膨潤させてコーヒー成分が滲み出しやすくする。その上で、最終的に抽出工程に移行し、抽出シリンダの蒸気圧で効率良く抽出するようにしており、これにより、成分抽出の安定性が良く、味のバラツキが少ない高性能のコーヒーメーカーを構成したことを特徴としている。
(1)コーヒーメーカー本体全体の概略的な構成(図1および図2参照)
本実施の形態のコーヒーメーカー本体1は、その全体が例えば図1および図2に示すように構成されている。図1はコーヒーメーカー本体1の正面図であり、図2は同コーヒーメーカー本体1の図1のA−A線切断部での断面図である。
すなわち、同コーヒーメーカー本体1は、正面方向から見て、まず背部側に主筐体1A、底部側に底部筐体1B、上部側に抽出シリンダ取付筐体1C、抽出シリンダ取付筐体1Cの上部に蓋体1D、抽出シリンダ取付筐体1Cと底部筐体1Bとの間に、抽出シリンダ取付およびコーヒーカップ載置空間1E、抽出シリンダ取付およびコーヒーカップ載置空間1Eの左側に水タンク設置部1Fがそれぞれ設けられている。また、水タンク設置部1Fには水タンク2が手前側から後方に挿入(スライド)して設置され、また後方から手前側に引き出して取り外されるようになっている。
背部側の主筐体1Aは、底部筐体1Bの後端部側から所定前後幅、所定左右幅を有して上方側抽出シリンダ取付筐体1Cの後端側まで立ち上がる全体として断面略長方形状の角筒体となっている。そして、その内部空間1aには、たとえば水ポンプ3、流量計(図示省略/図9参照))、湯沸し用の加熱ヒータ4、湯温検出センサ(図示省略)、マイコンユニット60(図示省略/図9参照)などが設置されている。
底部筐体1Bは、前後左右に複数の脚部を有して、上記各筐体部を安定した状態に支持する支持ベースとしての機能を有する強度の高い平板上の筐体となっているとともに、その背部主筐体1Aよりも前部側の上面部は、少なくとも左右に2個のコーヒーカップを並べて載置できるコーヒーカップ載置台9となっている。
抽出シリンダ取付筐体1Cは、上記主筐体1Aの上端部から手前側に縁部状に延びており、その下部側に筒状のコーヒー抽出シリンダ5を着脱可能に装着し、同装着状態において、上述した加熱ヒータ4側からの湯および蒸気を注入する注入手段を備えて構成されている。
蓋体1Dは、上記抽出シリンダ取付筐体1Cの上部に在って、上記コーヒー抽出シリンダ5への湯および蒸気の注入手段の圧力構造部を確実に保護する役割を果たすようになっている。
抽出シリンダ取付およびコーヒーカップ載置空間1Eは、上記抽出シリンダ取付筐体1Cと底部筐体1Bとの間に形成された前方側および左右に開放された空間であり、上部側が抽出シリンダ取付空間、下部側がコーヒーカップ載置空間となっており、図示のように、上部側抽出シリンダ取付筐体1Cに取り付けられたコーヒー抽出シリンダ5で抽出されたコーヒーが下部側のコーヒーカップ載置台1b上に載置されたコーヒーカップC1,C2に注がれるようになっている。
水タンク設置部1Fの下部には、上記水タンク2の底部に設けられていて装着時に開かれる開閉弁を介して、上記主筐体1A内の水ポンプ3の吸引側開口に水タンク2内の水を供給する第1の水供給パイプ7a(後述する図9参照)の一端側連結口が開口されている。
(2)抽出シリンダ取付筐体1C部分の構成について(図2および図3参照)
本実施の形態の場合、上述した抽出シリンダ取付筐体1Cの外板部10の内側には、その下部側に位置して上記コーヒー抽出シリンダ5の開口部上端(後述の本体胴部11よりも所定寸法大径となったシリンダキャップ嵌合部12部分)が係合される係合口40cおよび係合段部40aが設けられている。該係合口40cおよび係合段部40aは、断面クランク状に連続する大径部と小径部とからなる筐体側の係合部材40により形成されており、同係合部材40の大径部内側に係合口40cが、大径部と小径部の間に係合段部40aが設けられている。該係合部材40の上端側係合縁部40bおよび上記下部側係合段部40a部分は、それぞれ対応する筐体側支持部材に係合して支持されている。
そして、上記コーヒー抽出シリンダ係合口40cには、図示のように、コーヒー抽出シリンダ5の開口部上端(本体胴部11よりも所定寸法大径となったシリンダキャップ嵌合部12部分)が係合される。上記コーヒー抽出シリンダ係合口40cおよび上記コーヒー抽出シリンダ5の上方には、蓋体1Dが冠合(嵌合)されており、同蓋体1D側には散水プレート23および散水プレート23を介して、上記コーヒー抽出シリンダ5の開口部上に湯および蒸気を注入する注入通路32が設けられている。
(3)蓋部1D部分の構成について(図2〜図4参照)
すなわち、蓋体1Dは、断面台形状の内板21および断面ハット形の外板22よりなり、それらの間に所定の空間を形成している。断面台形状の内板21は、その下面側断面台形状の凹部中央部分に所定の開口径の円形の開口部21aを有し、同開口部21aに対して内側に上方側から湯および蒸気の注出ユニット30を嵌装していると共に、下方側から同湯および蒸気の注出ユニット30の下部を囲う形で有底筒状の散水プレート23が取り付けられている。
湯および蒸気の注出ユニット30は、円形の天井壁30aと、該円形の天井壁30aの外周から下方に向けて側壁部30bが所定の長さ伸びる下部側が開口された筒体部となっており、円形の天井壁30aの中央部に湯および蒸気の注入口32aを有する連結パイプ接続口32が一体に設けられている。そして、上記筒体部内側の空間31がコーヒー抽出シリンダ5側への湯および蒸気の注出空間となっている。この湯および蒸気の注出ユニット30は、その天井壁30a部分が上記内板21の断面台形部の上部壁21b部分と同じ高さになる状態で固定されている。
有底筒状の散水プレート23は、その底部中央部分23cが所定の外径と曲率でドーム状に盛り上がり、その外周部分に図4に示すように周方向に所定の間隔を置いて複数の湯および蒸気噴出用の散水孔(円形孔)23a,23a・・が設けられている。また、その側壁部23bは、その開口径が上記内板21の開口部21aの開口径に一致するものに構成されており、その外周にはコーヒー抽出シリンダ5側の後述するシリンダキャップ5Cの側壁部19上端側開口縁部19aに対応するパッキン部材24が嵌合一体化されている。
このパッキン部材24は、上記側壁部23bに嵌合緊締されている筒壁部分24aと該筒壁部分24aの上端から外周方向に延びて上記内板21の断面台形部の上部壁21b下面部分に沿う水平縁部24bと、該水平縁部24bの半径方向中央部から下方に垂設されたリップ部24cとから構成されている。
また、符号26は上記主筐体1Aの上端側に固定されたヒンジ軸、符号25は同ヒンジ軸26に着された蓋体1D側左右のヒンジブラケットであり、上記内板21および外板22を相互に結合一体化してボックス構造に形成した蓋体1Dの後端側を支点として、上記構成の蓋体1Dを上下に開閉できるようにしている。そして、それにより上記抽出シリンダ取付筐体1Cのコーヒー抽出シリンダ係合口40c部分に対して、以下に述べる構造のコーヒー抽出シリンダ5が所望に係合され、また逆に取り外される。
また、蓋体1Dの前部寄りには所定の高さの筒状部29が形成されており、同部分の天面部に位置して蓋体開閉レバー29aがヒンジ軸29bにより軸支されている。一方、蓋体1D内には、同蓋体開閉レバー29aの先端部下方に位置して、蓋体ロック片50が設けられており、該ロック片50を作動させて蓋体1Dのロック、アンロック状態を実現できるようになっている。
すなわち、ロック片50は、図3に示すような側面クランク形状をして、その中間部分を左右ヒンジブラケット28,28を介してヒンジ軸27に枢着されており、ロック解除レバー29aがアンロック操作(押圧操作)されていない状態では、図3に示すように、その下端側係合片50bを上記抽出シリンダ取付筐体1C側の係合凹部20内に係合してロック状態に維持されている。
他方、この状態において、上記ロック解除レバー29aの先端側が下方に押されると、上記ロック片50の上端50aが前のめり状態に傾倒されて、上記下端50b側の係合凹部20との係合が解除されて、蓋体1Dの開放が可能となる。
(4)コーヒー抽出シリンダ5の構成について(図5〜図8参照)
上記コーヒー抽出シリンダ取付筐体1Cのコーヒー抽出シリンダ係合口40cに対して着脱可能に取り付けられるコーヒー抽出シリンダ5は、たとえば図5〜図8に示すように構成されている。図5は正面図、図6は図5のB−B線切断部での断面図、図7は分解斜視図、図8は分解断面図である。
このコーヒー抽出シリンダ5は、中心となる筒状のシリンダ本体5Aと、該シリンダ本体5Aの下端側開口部にフィルタFを介して嵌合固定されるコーヒー抽出ノズル5Bと、上記シリンダ本体5Aの上端側開口部に嵌合固定されるシリンダキャップ5Cとから構成されている。
シリンダ本体5Aは、上端側の径が少し大きく下端側にかけて少しずつ径が小さくなる円筒体とされ、下端側開口部には、所定寸法上部に位置して小径部を形成するリブ11bが設けられており、同リブ11bとの間にフィルタFを挟む形でコーヒー抽出ノズル13が下方から嵌合して固定されている。この実施の形態の場合、上記フィルタFとしては、たとえば図7から明らかなように、リング状の外枠16aの内側に120度間隔で3分割された内枠16bを有し、それら外枠16aと内枠16bとの間の3つの空間部に各々メッシュ部材17a〜17cを設けたものとなっている。一方、外枠16aの外周面部には、フィルタパッキン嵌合用の凹溝部16cが形成されており、同凹溝部16cに対してフィルタ取り付け用のフィルタパッキンFPが嵌合されている。
フィルタパッキンFPは、たとえば図6〜図8に示すように、その周壁部18が断面E型の構造をなし、内側に上記凹溝部16cに嵌合するリブ18aを備えて構成されている。そして、周壁部18の上面側には、上記シリンダ本体5Aのリブ11bの下端面に衝合して密着する複数枚の薄いシール片が設けられている。また、周壁部18の外周面も上記シリンダ本体5Aの内周面にシール性良く密着するものとなっている。
コーヒー抽出ノズル5Bは、例えば図6〜図8に示すように、側壁部13bの上端部外周に上記シリンダ本体5Aの下端側開口部のヘリコイド溝にヘリコイド嵌合されるヘリコイド係合片13c,13cを備えているとともに、底部13aがすり鉢構造に中央部側に傾斜し、その下降面中央部には中心部を挟んで直径方向に均等に所定の長さ、かつ所定の深さで延びるコーヒー抽出液貯留溝14aを有する抽出液分配部14が下方側に突出して設けられている。そして、この抽出液分配部14の左右両端には、第1、第2の注出口15a,15bが少し下方に突出する形で設けられている。これら第1、第2の各注出口15a,15bにより、第1、第2の2つのコーヒーカップC1,C2に抽出したコーヒーを注出する。なお、符号11a,11aは、上記シリンダ本体5Aの下端側開口部のスリットである。
他方、上記シリンダ本体5Aの上端側開口部には、シリンダキャップ5Cの嵌合部12が形成されており、該嵌合部12に対してシリンダパッキンCPを介してシリンダキャップ5Cが嵌合されている。シリンダキャップ嵌合部12は、シリンダ本体5Aの筒体壁11上端の一部(所定長さ部分)の径を所定の寸法だけ拡大し、同拡大部の内側にヘリコイド係合用の凹溝部12aを形成するとともに、シリンダパッキンCP当接用の係合段部12bを設けた構成となっている。
一方、シリンダキャップ5Cは、上下方向に延びる筒体部19の上下方向中間部分の内側に設けられ、かつ120度間隔で3分割されたフィルタ枠19b,19b,19bと、それらの間に設けられたメッシュ部材19e,19f,19gと、上記筒体部19の上下方向中間部分の外側に所定幅延出して設けられ、その外周端下部にヘリコイド係合片19c,19c,19cを設けたフランジ部19aと、該フランジ部19aの中間部下部に設けられた垂直リブ19dとから構成されている。そして、上記筒体部19の下端部外周には、シリンダパッキンCPが設けられている。
このシリンダパッキンCPは、上記筒体部19の下端部外周に嵌合一体化される筒体部20と該筒体部20の外周に設けられた大径のフランジ部20aと、同フランジ部20aの下部に設けられた垂直リブ20bとからなっている。そして、図6に示すような状態で、上記シリンダキャップ5Cに対して嵌合固定されており、上記シリンダキャップ5Cが図6のようにシリンダ本体5Aのシリンダキャップ嵌合部12部分に嵌合され、ヘリコイド係合された時に、同嵌合部の係合段部12b部分に圧接されてシリンダキャップ5Cの外周部とシリンダ本体5Aの開口部上端とを確実にシールする。
このように構成されたコーヒー抽出シリンダ5のシリンダ本体5A内には、上記シリンダキャップ5Cを嵌合する前の状態において、必要な量のコーヒー粉が図9のように入れられ、その後、上記シリンダキャップ5Cを図6のように嵌合したうえで、上述の図2、図3に示すように、上述したコーヒー抽出シリンダ取付筐体1Cの係合口40cおよび係合段部40aに上方から挿入係合されて固定され、上記蓋体1D側の湯および蒸気注出ユニット30に散水プレート23を介して連結連通される。この連結連通状態では、上記シリンダキャップ5Cの筒体部19の上端部が上記散水プレート23外周のシール用パッキン24の外周に嵌合され、同パッキン24の水平縁部24b外周部分に突き当てられるので、上述した湯および蒸気の注出空間31が確実に散水孔23a,23a・・を介してシリンダキャップ5Cのフィルタ部に密閉状態で対応し、同フィルタ部を介してシリンダ本体5A内に連通する。
(5)上記構成のコーヒーメーカーによるコーヒーの抽出制御について(図9〜図11参照)
上記構成のコーヒーメーカー本体1には、更に図9に示すように、コーヒー抽出制御用のマイコンユニット60、給水ポンプ3による給水量を計測する流量計6、加熱ヒータ4の温度を検出する温度センサ(サーミスタ・図示省略)などが設けられており、それらを使用して、例えば図10のフローチャートおよび図11のタイムチャートに示すようなコーヒーの抽出制御が行われる。
なお、図9において、符号7aは水タンク2からの水を給水ポンプ3に供給する第1の給水パイプ、符号7bは同給水ポンプ3から加熱ヒータ4に給水する第2の給水パイプ、符号7cは加熱ヒータ4で加熱された湯Wを上記コーヒー抽出シリンダ5のシリンダ本体5A内に供給する第3の給水パイプであり、上記流量計6は上記第1の給水パイプ7aの途中に設けられている。
すなわち、上記構成のコーヒーメーカーでは、たとえば図9の制御システム図、図10のフローチャート、図11のタイムチャートに示すように、その駆動回路に電源が投入されると、制御動作を開始する(ステップS1)。そして、先ず熱工程に入り、上記加熱ヒータ―4単体を駆動して熱制御を実行する(ステップS2)。なお、上記加熱ヒータ4部分(その水径路出口のパイプ部付近)には、ヒータ温度検出用の温度センサ(サーミスタ)が設けられており、該温度センサにより加熱ヒータ4の温度を検出できるようになっている。
そして、上記加熱ヒータ4駆動後、同温度センサにより上記加熱ヒータ4の温度が例えば110℃程度まで上昇したことが検出されると、上記加熱ヒータ4を駆動したまま上記熱工程(ステップS2)を終了する一方、上記給水ポンプ3を駆動して蒸らし工程(ステップS3)に入る。
この蒸らし工程(ステップS3)では、上記のように加熱ヒータ4を駆動したまま上記給水ポンプ3が例えば3秒間程度駆動され、上記水タンク2内の水が上記給水ポンプ3により上記加熱可能な状態(110℃)になった加熱ヒータ4部分に少量(給水ポンプ3の駆動時間3秒に応じた所定量)供給されて沸騰状態に加熱され、同沸騰状態になった湯Wと蒸気が、上記第3の吸水パイプ7cを介して、上記蓋体1D内の湯および蒸気注出ユニット30内の湯および蒸気注入空間31に供給され(詳細に言うと、始めが蒸気で、少しずつ湯の割合が多くなる状態で供給され)、さらに散水プレート23の散水孔23a,23a・・および上記シリンダキャップCPのメッシュ部材19a〜19cを介して上記コーヒー抽出シリンダ5のシリンダ本体5A内に供給される。
これにより、上記シリンダ本体5A内のコーヒー粉の上層部から下層部までの全体に亘って湯および蒸気を十分に浸透させるようにする。この蒸らし工程における蒸らし状態は、上記給水ポンプ3の駆動時間3秒が経過すると、同時点で当該給水ポンプ3は勿論、上記加熱ヒータ4もOFFにし、同状態を所定の設定時間(例えば12秒程度)維持することによって、可及的にムラのない蒸らしを行う。
この結果、上記コーヒー抽出シリンダ5内のコーヒー粉は、密閉空間内で全体が均一に蒸らされ、湯および蒸気を含んで重量が増し、かつ或る程度膨潤したものとなる。
次に、上記所定時間(12秒)が経過すると、上記蒸らし工程を終え、続いて浸漬工程に入る(ステップS4)。
この浸漬工程では、上記加熱ヒータ4および給水ポンプ3を駆動することによって、所定温度の湯を所定量(必要なコーヒー液の抽出量を前提とし、かつコーヒー粉をコーヒー抽出シリンダ5内に浸漬するに必要十分な量)だけ上記抽出シリンダ本体5A内に一度に供給して貯留し、上記ステップS3の蒸らし工程を経たコーヒー粉を湯中に浸漬させる(図9の抽出シリンダ5内の状態を参照)。
この時、上記浸漬されるコーヒー粉(挽かれたコーヒー豆の各粉体)は、上記のように蒸らし工程(ステップS3)において湯と蒸気によって所定時間内効果的に蒸らされ、湯および蒸気を含んで重量が増している。そのため、注入された湯W中に沈みやすく(浮きにくく)なっている。
したがって、まず上記一度に大量の湯Wが注がれた時に上記抽出シリンダ本体5A内で効率良く対流し(軽くて浮いてしまうようなことがなく)、下層部のものと上層部のものが効果的に混合撹拌される。そして、その後、同均一に混合撹拌された状態で、さらに加熱ヒータ4の加熱により対流現象を維持しながら、所定温度、所定量の湯中に浸漬されるので、コーヒー粉全ての粉体中に確実に湯が浸入し、コーヒー粉の各粉体部分からコーヒー成分がにじみ出しやすくなる。
しかも、同コーヒー粉の各粉体は、上記のように蒸らし工程で蒸らされることにより、湯および蒸気を含んで或る程度膨潤しており、湯中に浸漬されているだけでなく、より湯を吸入しやすくなっている。したがって、同浸漬状態では、コーヒー粉の全ての粉体に対して一層有効に湯を浸潤させることができる。これらの結果、全てのコーヒー粉の各粉体から均一にコーヒー成分を抽出しやすくすることができる。
この浸漬工程でコーヒー抽出シリンダ5内に供給される湯Wの湯温は上記加熱ヒータ4部分の温度センサにより、また湯量は上記流量計6により検知される。なお、この浸漬工程における供給湯量の検知には、第1、第2の2種の湯量検知基準が設定されており、第1の湯量検知基準はその時のコーヒー粉の量に応じて浸漬に最低限必要な量の湯量を規定している第2の湯量検知基準よりも所定量小さく設定されている。
そして、上記加熱ヒータ4は、上記給水ポンプ3により上記コーヒー抽出シリンダ5内に供給される湯Wの量が第1の湯量検知基準に達した時(図11の流量検知1)に早めにOFFにされ、上記給水ポンプ3は浸漬に必要な最大湯量を規定している第2の湯量検知基準に達して浸漬に必要な量の湯が注入された時(図11の流量検知2)にOFFにされる。
そして、この時の第2の湯量検知基準として設定されているコーヒー粉の浸漬に必要な湯量は、上述のような浸漬作用を生じさせるために必要な最低の湯量を欠くことはできないが、それを超える範囲ではユーザーの好みにより一定の調節が可能である。また、供給する湯Wの湯温についても、ユーザーが好みに応じて所望に設定することができるようになっており、その設定の一例として、この実施の形態では、例えば85℃、90℃、95℃の3段階での選択が可能とされている。
次に、以上のようにして、上記流量計6により上記コーヒー抽出シリンダ5内に供給される湯の量が上記第2の湯量検知基準に達したことが検知されると、上記給水ポンプ3をOFFにして浸漬工程を終了し、次に抽出工程(ステップS5)に進む。このように浸漬工程が終了する段階になると、コーヒー粉の各粉体から徐々にコーヒー成分が滲み出るようになっている。そこで、抽出工程では、その作用をさらに進めて効率良くコーヒー成分を抽出するようにする。
すなわち、この抽出工程(ステップS5)では、先ず加熱ヒータ4がOFFのままの上記浸漬工程後の浸漬状態を所定の抽出時間(例えば20秒間)維持することによって、上記コーヒー成分が抽出されやすくなった全てのコーヒー粉の各粉体から均一にコーヒー成分を抽出する。これにより、有効にコーヒー成分が抽出される。その後、同抽出時間(20秒)が経過すると、一旦上記加熱ヒータ4を所定時間(例えば10秒間)ONにし、上記加熱ヒータ4内に溜った湯を加熱沸騰させ、必要な量の蒸気を発生させる。
次に、以上のようにしてコーヒー成分の抽出が完了すると、先ず一旦ONにした上記加熱ヒータ4をOFFにした上で、次に該抽出したコーヒー成分(コーヒー液)の押出工程に入る(ステップS6)。
そして、この押出工程では、上記給水ポンプ3を駆動し、上記加熱ヒータ4のONにより沸騰した湯、また同沸騰により発生した蒸気を上記コーヒー抽出シリンダ5の密閉された抽出シリンダ本体5A内にコーヒー液に対する面圧が全体に一定になるように供給し、同シリンダ本体5A内の蒸気圧を高くすることによって(例えばこの実施の形態の場合、2気圧程度まで)、コーヒー成分が充満したコーヒー粉を含むコーヒー液を均一に加圧し、所定の時間をかけて下部側フィルタFのメッシュ部材17a〜17cを通してコーヒー液のみを押し出し、上記コーヒー抽出ノズル13の抽出液分配部14のコーヒー抽出液貯留溝14a部分に集める。
このようにして、コーヒー粉の蒸らし、浸漬、コーヒー成分の抽出、コーヒー液押し出しの各工程が完了する。したがって、その後は、同抽出液分配部14下部の第1、第2の注出口15a,15bを開いてコーヒー液を注出する。そして、同注出されたコーヒー液は、下部側の第1、第2のコーヒーカップC1,C2に溜められる。
上記押し出し工程において、上記抽出シリンダ本体5A内へ湯および蒸気を供給する給水ポンプ3は、その駆動状態が上記マイコンユニット60により制御されるが、その駆動状態は、この実施の形態の場合、所定時間内連続的に駆動するのではなく、例えば0.1秒間ON,0.5秒間OFFのタイミングでそれを3サイクル程度繰り返す間欠的な駆動方法が採用されている(図11の給水ポンプの作動シーケンスを参照)。このような駆動方法を採用すると、加熱ヒータ4部分に供給する単位時間当たりの水の量が連続駆動の場合に比べて少なくなり、相対的に加熱ヒータ4の加熱度が大きくなるので、蒸気の発生量が増え、上記抽出シリンダ本体5A内の圧力が高まって、コーヒー液の押し出し機能が向上する。
そして、同給水ポンプ3の駆動サイクル完了(3サイクルの駆動完了)により押出工程を終了し、その後、所定の待機時間(例えば5秒)が経過した時点で、全ての制御を終了する(図11の制御シーケンスの動作終了)。
これらの結果、上記本実施の形態におけるコーヒーメーカーにより抽出されたコーヒーは、コーヒー粉各々の全てからコーヒー成分が有効に抽出され、渋みが無く、安定した味の美味しいコーヒーを得ることができる。
(他の実施の形態)
以上の実施の形態では、本願発明の飲料抽出装置を一例としてコーヒーメーカーに適用した場合について説明したが、本願発明の飲料抽出装置は、もちろんコーヒーメーカーのみに限らず、これに類する各種の飲料抽出装置にも同様に適用することができるものである。
また、以上の実施の形態における抽出工程(ステップS5)は、上述のような単一の工程ではなく、例えば同工程を30秒、45秒、60秒、70秒、90秒のそれぞれ時間を異にする第1〜第5の複数の工程に分け、それらの各々で抽出条件を変えて抽出するようにすることもできる。
1はコーヒーメーカー本体、1Aは主筐体、1Bは底部筐体、1Cはコーヒー抽出シリンダ取付筐体、1Dは蓋体、1Fは水タンク設置部、2は水タンク、3は給水ポンプ、4は加熱ヒータ、5はコーヒー抽出シリンダ、5Aはコーヒー抽出シリンダ本体、6は流量計、5Bはコーヒー抽出ノズル、5Cはシリンダキャップ、15aは第1の注出口、15bは第2の注出口、23は散水プレート、30は湯および蒸気の注出ユニット、60はマイコンユニットである。

Claims (3)

  1. 給水部と、該給水部から流量計を介して供給される所定量の水を加熱する加熱手段と、該加熱手段で加熱された湯が供給される、所定量の粉状の飲料抽出原料を収納した飲料抽出シリンダとを有し、上記加熱手段で加熱した所定量の湯を上記飲料抽出シリンダ内に供給して上記粉状の飲料抽出原料から飲料を抽出する飲料抽出装置であって、上記給水部から水を供給する前に上記加熱手段を給水された水が沸騰する温度に加熱しておく予熱工程と、該予熱工程で、給水された水が沸騰する温度に加熱された上記加熱手段に上記給水部から所定量の水を供給して湯および蒸気を発生させ、該湯および蒸気を上記飲料抽出シリンダ内の粉状の飲料抽出原料に供給することにより、上記粉状の飲料抽出原料の各粉体に湯および蒸気を浸透させてその重量を増大させる蒸らし工程と、該蒸らし工程で蒸らされた上記粉状の飲料抽出原料に所定温度、所定量の湯を供給して上記飲料抽出シリンダ内に浸漬し、上記粉状の飲料抽出原料の各粉体に湯を浸透させる浸漬工程と、該浸漬工程後の浸漬状態を所定時間継続し、上記粉状の飲料抽出原料の各粉体から飲料がにじみ出るようにする抽出工程と、該抽出工程の完了前に上記加熱手段を上記加熱手段内の水が沸騰状態になるまで加熱しておき、該抽出工程完了後の抽出飲料に所定圧以上の蒸気圧を掛けることにより上記抽出シリンダから押し出す押出工程とからなることを特徴とする飲料抽出装置。
  2. 浸漬工程では、飲料抽出シリンダ内に所定温度の湯が所定量一度に注入され、貯留されるようになっていることを特徴とする請求項1記載の飲料抽出装置。
  3. マイコンユニットを備え、浸漬工程において飲料抽出シリンダ内に注入される湯の温度と湯の量、および抽出工程において浸漬状態が継続される浸漬状態継続時間は、ユーザーにより所望に設定されるようになっていることを特徴とする請求項1又は2記載の飲料抽出装置。
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