JP6867760B2 - 給水装置 - Google Patents

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Description

本発明は、給水装置に関する。
例えば戸建て住宅や小規模アパートなどで、水道本管や受水槽、浅井戸などから供給された水を安定した十分な圧力で需要先の給水栓(建物内の各蛇口や給湯器など)に供給するために、ポンプを備えた小型の給水装置が設置されることがある。このような給水装置では、安定した圧力で水を供給するために、例えばモータに接続されたインバータを用いてポンプの回転速度が制御される。また、上記のような給水装置では、建物内で水の使用量が低下し、ポンプから吐出される水の流量が所定量を下回った場合に、制御部は、ポンプの運転速度を一時的に上げるようインバータに指令を出し、圧力タンクに蓄圧してからポンプの運転を停止させる。圧力タンクは、ポンプが停止している間の吐出側圧力を保持するための圧力保持器である。建物内で水の使用によって圧力タンクに貯留された水が減って圧力が低下すると、ポンプが再始動される。
上記のような給水装置の制御に関する技術は、例えば特許文献1に記載されている。特許文献1では、例えば散水などの小流量で高い圧力を要求される用途に適応するために、ポンプの制御において圧力ブーストモードを設定し、小流量域でのポンプの吐出圧力を高める技術が記載されている。
特開2015−124632号公報
しかしながら、近年、上記のような従来の技術では対応することが難しい問題も発生している。例えば、上記のような給水装置が設置された住宅の3階に設置されたタンクレストイレで、タイミングによって正常にフラッシュされない事態が発生することがある。タンクレストイレは供給される水の圧力を利用してフラッシュを実行するため、圧力が不足していると正常にフラッシュされない。このような事態は、例えば上記の特許文献1に記載されたような従来の問題に比べて、給水開始直後に十分な圧力が要求されるという点で異なる。従って、特許文献1などに記載されたものとは異なる、新たな解決手段が必要とされる。
本発明は上述の点に鑑みてなされたものである。本発明の目的の一つは、給水装置の保護、騒音、装置寿命、給水の安定性、または消費電力削減などに配慮しつつ、給水開始直後に十分な圧力を確保することが可能な、新規かつ改良された給水装置を提供することにある。
本発明のある観点によれば、ポンプを含む給水装置であって、ポンプの吐出側圧力を測定する圧力センサと、操作を受け付ける操作受付部と、操作に従って、給水装置の運転モードを、第1のモード、またはポンプの始動後の吐出側圧力が第1のモードよりも高く推移するように構成された第2のモードから選択するように構成された制御部とを備える給水装置が提供される。
制御部がポンプの始動後の吐出側圧力を高く推移させるモードを設定することによって
、需要先で給水開始直後から十分な圧力を確保することができる。また、そのようなモードとそれ以外のモードとを操作によって切替可能にすることによって、必要がない場合には給水装置の保護、騒音、装置寿命、給水の安定性、または消費電力削減などの観点からより適切な動作モードを選択することが容易になる。
上記の給水装置において、制御部は、吐出側圧力が下限値に達したときにポンプを始動し、吐出側圧力が上限値に達したときにポンプを停止するように構成され、第2のモードでは、下限値と上限値との差が第1のモードよりも小さくてもよい。より具体的には、第2のモードでは、第1のモードよりも高い下限値が設定されてもよい。
上記の給水装置において、制御部は、始動後に所定の時間で吐出側圧力が設定値に達するようにポンプの回転速度を制御するように構成され、第2のモードでは、第1のモードよりも短い所定の時間が設定されてもよい。
上記の給水装置において、給水装置は、第1の圧力タンクと、第1の圧力タンクよりも容量が大きい第2の圧力タンクとをさらに備え、制御部は、第1のモードではポンプの吐出側に第1の圧力タンクを接続し、第2のモードでは吐出側に第2の圧力タンクを接続するように構成されてもよい。
上記の給水装置において、制御部は、吐出側圧力が下限値に達したときにポンプを始動するように構成され、さらに、第2のモードでは吐出側圧力の低下速度が所定の閾値を超える場合に吐出側圧力が下限値に達しなくてもポンプを始動するように構成されてもよい。
上記の給水装置において、制御部は、ポンプの運転モードを、第1のモード、第2のモード、または第3のモードから選択するように構成され、第3のモードでは、ポンプの揚程に第1の値が設定され、第1のモードおよび第2のモードでは、揚程に第1の値よりも大きい第2の値が設定されてもよい。
上記の給水装置において、操作受付部は、スイッチを含み、操作は、スイッチの操作を含み、制御部は、スイッチの操作の持続時間が閾値を超えない場合には第1のモードまたは第3のモードを交互に選択し、持続時間が閾値を超えた場合には第2のモードを選択してもよい。
本発明の第1の実施形態に係る給水装置の例を示す斜視図である。 図1に示される給水装置に配置されたポンプの縦断面図である。 図2に示される逆止弁(フローチェッキ)を模式的に示した拡大図である。 図1に示した給水装置の機能構成図である。 図1に示した給水装置におけるポンプの制御について概略的に説明するためのフローチャートである。 図1に示した給水装置において定義される動作モードの例について説明するための図である。 図6に示す動作モードのそれぞれについて、ポンプ始動後の吐出側圧力の推移を模式的に示すグラフである。 図1に示した給水装置のユーザインターフェース(UI)部の構成例を示す図である。 本発明の第2の実施形態に係る給水装置において定義される動作モードのそれぞれについて、ポンプ始動後の吐出側圧力の推移を模式的に示すグラフである。 本発明の第3の実施形態に係る給水装置において定義される動作モードの例について説明するための図である。 本発明の第4の実施形態に係る給水装置において定義される動作モードについて、ポンプ始動前後の吐出側圧力の推移を模式的に示すグラフである。
以下に添付図面を参照しながら、本発明の好適な実施の形態について詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は、本発明の第1の実施形態に係る給水装置の例を示す斜視図である。図1を参照すると、給水装置100では、ベース101上に配置された各種部品が、カバー102で覆われる。説明のため、カバー102を取り外した状態が図示されている。給水装置100は、吸込口103から吸い込んだ水をポンプ110によって昇圧して、吐出口104から吐出する。ポンプ110は、羽根車111と、ケーシング112とを含む。ポンプ110はモータ120によって駆動される。モータ120には、制御部130から電力が供給される。給水装置100は、さらに、モータ120などを制御する制御部130を含む。制御部130には、給電線105を用いて、外部の電源から電力が供給される。制御部130は、例えば、図示されたように筐体に格納された制御回路によって実装される。ユーザインターフェース(UI)部140は、制御部130による制御の状態を含む給水装置100の状態を通知したり、動作モードの切り替えなどの操作を受け付けたりするために設けられる。圧力タンク150a,150b(総称して圧力タンク150ともいう)は、ポンプ110から吐出された水を貯留する。圧力タンク150a,150bの容量は互いに異なり、圧力タンク150bは圧力タンク150aよりも大きな容量を有する。なお、図示されているように、圧力タンク150bはベース101上には配置されず、カバー102にも覆われなくてもよい。また、本実施形態において、容量が異なる複数の圧力タンクを設けることは任意である。従って、給水装置100は、単一の圧力タンク、例えば圧力タンク150aだけを有してもよい。
なお、図1に示した給水装置100の構成は一例であり、他にもさまざまな外観の給水装置によって本発明を実施することが可能である。また、給水装置100の機能については続く部分で説明する通りであり、そのような機能が実現可能である限りにおいて、給水装置100の構成は特に制約されるものではない。
図2に示されるように、ポンプ110は、羽根車111を収容する羽根車室23が形成されたポンプケーシング112を有している。ポンプケーシング112は、さらに、羽根車室23の上流側に形成された吸込室26と、羽根車室23の下流側に形成された気液分離室27とを有する。吸込室26は、羽根車室23に接続され、羽根車室23は、気液分離室27に接続される。吸込室26の上流側には、吸込口103(図1参照)と連通する吸込流路30が形成されており、気液分離室27の下流側には、吐出口104(図1参照)と連通する吐出流路31が形成されている。吸込口103は、例えば、ベース101内に配置された入口管(図示せず)を介して吸込流路30に連通し、吐出口104は、ベース101内に配置された出口管(図示せず)を介して吐出流路31に連通する。
吸込流路30は、ポンプケーシング112の入口112aから吸込室26まで延びており、吸込流路30の末端には、弁体107a、突出部107b、および弁座107cを含む逆止弁107が配置される。逆止弁107は、ポンプ110の運転時に、空気または水がポンプケーシング112の吸込室26に流入することを許容しつつ、ポンプ110の運転が停止されたときに、水が吸込流路30を通って吸込配管12(図4参照)に逆流することを防止する。一方、吐出流路31は、気液分離室27からポンプケーシング112の出口112bまで延びる。
本実施形態では、逆止弁107は、水の逆流を防止する機能だけでなく、給水装置100を流れる水の流量が所定の小水量以下であることを検出する流量検出器の機能も有する。以下では、流量検出器の機能も有する逆止弁107を、「フローチェッキ」と称することがある。
図3は、図2に示される逆止弁(フローチェッキ)107を模式的に示した拡大図である。図3では、制御部130は想像線(一点鎖線)で描かれている。フローチェッキ107の弁体107aは、その上面から突出する突出部107bを有する。突出部107bは、吸込室26に形成された凹部26aに挿入されている。突出部107bには、磁石20が配置されており、吸込室26の凹部26aの近傍には、磁石20の磁力を検出可能なリードスイッチ25が配置されている。リードスイッチ25は、信号線を介して制御部130に接続される。ポンプ110の運転を開始すると、図3に示されるように、フローチェッキ107の弁体107aが吸込室26に流入する水または空気によって上昇する。リードスイッチ25が突出部107bに配置された磁石20の磁力を検出すると、リードスイッチ25からon信号が制御部130に送信される。水需要先の給水栓22(図4参照)での水の使用量が低下すると、弁体107aは自重により下降して、リードスイッチ25は、磁石20の磁力を検出できなくなる。これにより、リードスイッチ25からoff信号が制御部130に送信される。
さらに、気液分離室27には、圧力タンク150(図1参照)が接続されている。圧力タンク150は、ポンプ110が停止している間の吐出側圧力を保持するための圧力保持器である。
図2に示されるポンプ110は、ポンプケーシング112の吸込室26、羽根車室23、および気液分離室27の内部を液体で満たしておくだけで、ポンプ自身の運転によって吸込配管12(図4参照)内の空気を排出することが可能な自吸式ポンプである。ポンプ110を運転するときは、最初に、ポンプケーシング112の上部に形成された給水口112cからポンプケーシング112の吸込室26、羽根車室23、および気液分離室27に水を供給する。吸込室26、羽根車室23、および気液分離室27に給水口112cから供給される水は、「呼び水」と称される。給水口112cから呼び水を吸込室26、羽根車室23、および気液分離室27に供給しているときは、フローチェッキ107の弁体107aは、自重により吸込流路30の末端に固定された弁座107cに押し付けられている。したがって、呼び水が吸込流路30を通って吸込配管12に逆流することが防止される。呼び水の供給が完了した後に、給水口112cは、該給水口112cに係合するキャップ29により閉じられる。
この状態で、ポンプ110の運転を開始する。モータ120の駆動により羽根車111が回転すると、羽根車室23内の水が撹拌され、羽根車室23の上流側の吸込室26に負圧が形成される。この負圧により、フローチェッキ107の弁体107aが押し上げられて弁座107cから離間する(すなわち、フローチェッキ107が開く)ので、吸込配管12内の空気が吸込流路30および吸込室26を通って羽根車室23に流入する。フローチェッキ107の突出部107bに配置された磁石20(図3参照)の磁力をリードスイッチ25が検出すると、リードスイッチ25からon信号が制御部130に送信される。羽根車室23に流入した空気は、該羽根車室23内の水と混合され、空気と水の混合流体は、羽根車室23から気液分離室27に吐出される。
気液分離室27には、羽根車室23から吐出された水と空気の混合流体が衝突するバッフル27aが設けられている。水と空気の混合流体がバッフル27aに衝突することにより、空気が水から分離される。水から分離された空気は、気液分離室27から吐出流路31を通って、給水装置100の吐出口104から吐出される。一方で、空気が分離された
水は、気液分離室27の下部に形成された環流孔28を通って羽根車室23に戻される。環流孔28を通って羽根車室23に戻された水は、吸込配管12(図4参照)から吸い込まれた空気と再び混合される。このような動作を繰り返すことにより、吸込配管12内の空気がポンプケーシング112から排出される。吸込配管12が水で満たされると、ポンプ110は、水のみを排出する揚液運転を開始する。
気液分離室27の上部には、該気液分離室27内の流体の圧力を測定する圧力センサ113が接続されている。吸込配管12内の空気を給水装置100から排出する自吸運転時には、気液分離室27の上部に存在する流体は空気だけであり、圧力センサ113の測定値は、ほぼ大気圧である。一方で、揚液運転時は、気液分離室27が水で満たされているので、圧力センサ113は、羽根車111の回転により昇圧された水の圧力を測定する。
圧力センサ113は、図示しない信号線を介して制御部130に接続されており、制御部130は、圧力センサ113から出力される出力値に基づいて、揚液運転時のポンプ110の運転速度(すなわち、羽根車111の回転速度)を制御する。一般的には、圧力センサ113により測定された圧力が設定された目標圧力と一致するようにポンプ110の運転速度を制御してポンプ110の吐出圧力が一定になるように制御する吐出圧力一定制御や、ポンプ110の吐出圧力の目標値を適切に変化させることにより水需要先の給水栓22(図4参照)における水圧を一定に制御する推定末端圧力一定制御などが行われる。
水需要先で水の使用量が低下して、フローチェッキ107のoff信号が制御部130に送信されると、制御部130はポンプ110の運転速度を一時的に上げるようインバータ121に指令を出し、圧力タンク150に蓄圧してからポンプ110の運転を停止させる(小水量停止)。ポンプ110の運転を停止すると、吸込配管12からポンプケーシング112への水の流入が停止され、フローチェッキ107が閉じる。フローチェッキ107は、ポンプケーシング112内に存在する水が吸込配管12に逆流することを阻止し、水をポンプケーシング112内に溜めておくことができる。ポンプケーシング112内に溜められた液体は、次の自吸運転のために用いられる。
図4は、図1に示した給水装置の機能構成図である。図4を参照すると、給水装置100では、水供給源11から吸込配管12を介して吸込口103に水が供給される。水供給源11は、例えば、水道本管、受水槽、または浅井戸などでありうる。吸込口103とポンプ110との間、すなわちポンプ110の吸込側には、逆止弁(フローチェッキ)107が設けられる。なお、逆止弁とフロースイッチとが別体構造であってもよい。
図示されているように、給水装置100において、ポンプ110はモータ120によって駆動される。モータ120にはインバータ121が接続される。インバータ121は、制御部130の制御に従って、モータ120に供給する交流電流の周波数および電圧を変化させる。このようにして、制御部130はモータ120の回転速度、さらにはポンプ110の回転速度を制御することができる。本実施形態において、制御部130は、ポンプ110の吐出側圧力(P)が目標圧力(P)になるように、インバータ121を用いてポンプ110の回転速度を制御する。吐出側圧力Pは、圧力センサ113によって検出され、制御部130に提供される。
制御部130は、給水装置100に設置された筐体に格納された制御回路として実装される。制御回路は、例えば、メモリと、メモリに記録されたプログラムおよび設定値などに従って動作する演算回路と、フローチェッキ107および圧力センサ113からの検出結果の信号を受信したり、インバータ121および後述する切替弁151に制御信号を送信したりするためのインターフェースとを含む。制御部130は、例えば、上記の構成要素が単一の集積回路に組み込まれたマイクロコントローラとして実装されてもよい。ある
いは、制御部130は、汎用的なCPU(Central Processing Unit)を用いて実装されてもよい。
例えば、制御部130は、上記のようにポンプ110の吐出側圧力Pが目標圧力Pになるようにポンプ110の回転速度を制御するのに加えて、フローチェッキ107によって所定の小水量以下であることを検出した場合には、制御部130はポンプ110の運転速度を一時的に上げるようインバータ121に指令を出し、圧力タンク150に蓄圧して水を貯留する(蓄圧モード)。蓄圧モード時に停止圧力Pに達した場合、あるいは、停止圧力P以下であっても一定時間経過後、ポンプ110を停止させる。さらに、制御部130は、ポンプ110の停止中に圧力タンク150に貯留された水が需要先の給水栓22に供給されることによって吐出側圧力Pが始動圧力Pまで低下した場合にはポンプ110を始動する。制御部130は、このような制御を、後述するようにUI部140を介して設定される動作モードに従って実行する。
UI部140は、給水装置100に関する各種の通知を出力し、また給水装置100に関する各種の操作を受け付けるために設置される。本実施形態において、UI部140は、ランプ141と、プッシュスイッチ142とを含む。ランプ141は、例えば、制御部130を含む給水装置100の電源が投入されているか、給水装置100が運転中であるか、および給水装置100に何らかの検出可能な異常が発生していないかをユーザに通知する。さらに、本実施形態において、ランプ141は、制御部130に設定されている動作モードをユーザに通知する。プッシュスイッチ142は、例えば、給水装置100の運転および停止を切り替えるためのユーザの操作を受け付ける。さらに、本実施形態において、プッシュスイッチ142は、制御部130の動作モードを切り替えるためのユーザの操作を受け付ける。なお、本明細書において、「ユーザ」という用語は、給水装置100が設置された住宅またはアパートなどの所有者または利用者(エンドユーザ)だけではなく、給水装置100のメンテナンス作業員および給水装置100の設置作業員など(非エンドユーザまたは中間ユーザ)をも含む。
圧力タンク150a,150bは、いずれも、例えばダイアフラムタンクなどの蓄圧が可能なタンクであって、ポンプ110から吐出された水を貯留する。ポンプ110の停止前に圧力タンク150a,150bに所定の圧力で水を貯留しておくことによって、ポンプ110の停止中にも、吐出口104および給水管21を介して給水栓22に水を供給することができる。圧力タンク150a,150bの容量は互いに異なり、圧力タンク150bは圧力タンク150aよりも大きな容量を有する。本実施形態では、制御部130が切替弁151を制御することによって、圧力タンク150a,150bのいずれか一方が選択的に使用される。なお、既に述べたように、本実施形態において、容量が異なる複数の圧力タンクを設けることは任意である。従って、給水装置100は、単一の圧力タンク、例えば圧力タンク150aだけを有してもよい。この場合切替弁151は設けられない。
図5は、図1に示した給水装置におけるポンプの制御について概略的に説明するためのフローチャートである。図5は、給水装置100の制御部130によるポンプ110の制御を、ポンプ110の吐出側圧力Pの設定値、すなわち目標圧力P、始動圧力P、および停止圧力Pを用いて概略的に説明することを目的として提供される。従って、フローチャートのステップは、必ずしも制御部130によるポンプ110の制御のための具体的な処理ステップには対応しない。
制御部130によるポンプ110の制御は、ポンプ110が運転中である場合とそうではない場合とで異なる(ステップS101)。ポンプ110が運転中ではない、つまり停止中である場合、制御部130が実行する制御は、圧力センサ113によって検出される
吐出側圧力Pが始動圧力Pを下回っているか否かによって異なる(ステップS103)。上述のように、ポンプ110の停止中には圧力タンク150に貯留された水が需要先の給水栓に供給されるが、それによって吐出側圧力Pは徐々に低下し、やがて始動圧力Pを下回る。吐出側圧力Pが始動圧力Pを下回ると、制御部130はポンプ110を始動する(ステップS105)。一方、吐出側圧力Pが始動圧力Pを下回っていない場合、制御部130はポンプ110を始動せず、引き続き圧力タンク150に貯留された水が供給される。
ポンプ110が運転中である場合(ステップS101)、またはポンプ110が始動された場合(ステップS105)、制御部130は、吐出側圧力Pが目標圧力Pになるようにポンプ110を制御する(ステップS107)。より具体的には、制御部130は、圧力センサ113の検出結果に基づいて、インバータ121を介してポンプ110の回転速度を制御する。このような制御によって、上記のステップS105におけるポンプ110の始動後、吐出側圧力Pは目標圧力Pまで上昇することになる。
上記のステップS107におけるポンプ110の運転中に、建物内で水の使用量が低下し、フローチェッキ107によって小水量が検出された場合(ステップS109)、制御部130は、圧力タンク150に水を蓄圧してポンプ110を停止させる手順を実行する。具体的には、制御部130は、ポンプ110の運転速度を一時的に上げるようインバータ121に指令を出し(蓄圧モード)(ステップS111)、圧力センサ113によって検出される吐出側圧力Pが停止圧力Pに到達後、または吐出側圧力Pが停止圧力P以下であっても一定時間経過後に、ポンプ110を停止させる(ステップS113)。
以上で説明したような給水装置100におけるポンプ110の制御では、例えば以下のような問題が生じうる。
上記でステップS103に関連して説明したように、ポンプ110の停止中、吐出側圧力Pが始動圧力Pを下回っていない場合には制御部130がポンプ110を始動せず、圧力タンク150に貯留された水の供給が継続される。ポンプ110が始動されなければ、吐出側圧力Pは給水によって低下し、最終的には始動圧力Pに近い値になる。とはいえ、吐出側圧力Pが給水によってさらに低下して始動圧力Pを下回れば、ポンプ110が始動され、吐出側圧力Pは目標圧力Pまで上昇する。従って、例えば散水のような、比較的長時間にわたって水を多量に使用する用途では、目標圧力Pが給水栓22で十分な圧力が提供されるように設定されていれば問題は生じない。一方、例えばタンクレストイレのフラッシュのような、比較的短時間のうちに水を多量に使用する用途では、水の使用を開始したことによって吐出側圧力Pが始動圧力Pを下回り、ポンプ110が始動したことによって吐出側圧力Pが上昇したとしても、吐出側圧力Pが目標圧力Pに到達する前に水の使用が終了する可能性がある。それによって、水が使用されている間に給水栓22で十分な圧力が提供されなければ、その用途は達成されず、例えばタンクレストイレが正常にフラッシュされないことになる。
上記のような問題を解決するためには、例えば始動圧力Pを高く設定して、ポンプ110の始動直後でも十分な圧力を確保できるようにすればよい。しかしながら、始動圧力Pが高くなり、停止圧力Pとの差圧が小さくなると、制御部130がポンプ110を停止させて圧力タンク150からの給水を開始してから(このとき吐出側圧力Pは停止圧力Pにほぼ等しい)、吐出側圧力Pが始動圧力Pまで低下したことによって再びポンプ110を始動するまでの時間が短くなり、結果としてポンプ110の始動・停止頻度が多くなってしまう。これは、給水装置の保護、騒音、装置寿命、給水の安定性、または消費電力削減などの観点からは好ましくない。従って、上記のタンクレストイレのような用途がない、またはあっても十分な圧力を確保するのが容易である(例えば、タンクレ
ストイレが1階に設置されている)場合、始動圧力Pを高くせず、停止圧力Pとの差圧を大きく保つ方がよい。
以上のような事情に鑑み、給水装置の保護、騒音、装置寿命、給水の安定性、または消費電力削減などに配慮しつつ、給水開始直後に十分な圧力を確保するために、本実施形態では、続く部分で説明するような制御部130の動作モードを定義し、さらにこれらの動作モードをUI部140の操作によって切替可能にする。これによって、個々の給水装置100の設置環境における用途などの事情に応じて、適切に上記のような問題を解決することができる。
図6は、図1に示した給水装置において定義される動作モードの例について説明するための図である。図7は、図6に示す動作モードのそれぞれについて、ポンプ始動後の吐出側圧力の推移を模式的に示すグラフである。
図6に示されるように、本実施形態では、給水装置100における制御部130の動作モードとして、モード1〜モード3の3つのモードが定義される。以下、これらの動作モードのそれぞれについて説明する。なお、各モードにおける圧力の設定値、すなわち目標圧力P、始動圧力Pおよび停止圧力Pはいずれも一例であり、限定的なものではない。圧力の設定値は、揚程(m)によって示されている。
モード1は、通常の動作モードである。この動作モードでは、目標圧力Pが22(m)、始動圧力Pが15(m)、停止圧力Pが26(m)に設定される。これに対して、モード2は高圧モードであり、モード1と比較して目標圧力Pが25(m)に引き上げられている。これによって、例えば散水などの高い圧力を要求する用途に対応することができる。一方、始動圧力Pおよび停止圧力Pは、モード1とモード2との間で共通である。これは、上述のように、特定の用途を除けば目標圧力Pが給水栓22で十分な圧力が提供されるように設定されていれば十分であり、始動圧力Pを停止圧力Pとの差圧を大きく保つことには給水装置の保護、騒音、装置寿命、給水の安定性、または消費電力削減などの点で利点があるためである。
一方、モード3では、目標圧力Pがモード2と同じく25(m)であるのに加えて、始動圧力Pが15(m)から20(m)に引き上げられている。停止圧力Pと始動圧力Pとの差圧は、モード1およびモード2の場合で11(m)、モード3の場合で6(m)である。これによって、図7のグラフに示されるように、モード3が選択されている場合、ポンプ110の始動後の吐出側圧力Pが、他のモードの始動圧力PA1よりも高い始動圧力PA2からスタートする分、他の動作モードよりも高く推移する。より具体的には、ポンプ110の始動時刻tから、モード2で吐出側圧力Pが目標圧力PT2に達する時刻tまでの間で、モード3における吐出側圧力Pは他の動作モードよりも高くなる。従って、例えば、ポンプ110の始動時刻tの直前に開始されたタンクレストイレのフラッシュが時刻tよりも前に終了するような場合、モード3を選択しておくことによって、フラッシュの実行中に給水栓22で十分な圧力を得ることができ、正常なフラッシュが可能になる可能性がある。
なお、図示された例では、モード3における目標圧力Pが、モード2と同じ圧力(図7に示される圧力PT2)に設定されているが、他の例では、モード3における目標圧力Pが、モード1と同じ圧力(図7に示される圧力PT1)、またはさらに別の圧力に設定されてもよい。本実施形態は、モード3におけるポンプ110の始動後の吐出側圧力Pを他のモードよりも高く推移させることによって上記の問題を解決するため、吐出側圧力Pが目標圧力Pに達した後の圧力は、モード3よりも他のモード、例えばモード2の方が高くてもよい。また、上記で説明しているように、モード2は、例えば散水などの
、比較的長時間にわたって水を使用し、かつ高い圧力を要求する用途に対応するための高圧モードとして定義されている。従って、そのような用途がないのであれば、モード2は定義されず、モード1とモード3との2つのモードの間で切り替えが実施されてもよい。
本実施形態における任意的な構成として、図6に示されているように、モード1およびモード2とモード3との間では、制御部130によって選択される圧力タンクが異なっていてもよい。図示された例において、「小」は小さい圧力タンク、すなわち図1および図4に示された圧力タンク150aを意味し、「大」は大きい圧力タンク、すなわち図1および図4に示された圧力タンク150bを意味する。制御部130が設定された動作モードに従って切替弁151を制御することによって、モード1およびモード2では圧力タンク150aが選択され、モード3では圧力タンク150bが選択される。モード3では、より容量が大きい圧力タンクである圧力タンク150bを使用することによって、ポンプ110の停止中の水の供給に伴う吐出側圧力Pの低下が緩やかになる。これによって、始動圧力Pと停止圧力Pとの差圧が小さくても、ポンプ110の停止を維持できる時間を長くできるため、給水装置の保護、および騒音の低減などの観点からは好ましい。
ただし、容量が大きい圧力タンクの設置にはそのための空間が必要であり、また圧力タンクの容量が大きいほど、小水量の検出後に圧力タンクに水を貯留するためにかかる時間は長くなるため、上記のように容量の大きい圧力タンク150bを設ける構成が最善とは限らない。つまり、既に述べたように、本実施形態において容量の大きい圧力タンク150bを設ける構成は任意的であり、給水装置100の個々の給水装置100の設置環境などの事情に応じて採用される。なお、第3の実施形態として後述するように、容量の異なる圧力タンクの切り替えが、始動圧力の切り替えとは独立して実施されてもよい。
図8は、図1に示した給水装置のユーザインターフェース(UI)部の構成例を示す図である。図示された例において、UI部140は、電源(パワー)ランプ141aと、異常(エラー)ランプ141bと、運転ランプ141cと、設定ランプ141dとを含む。これらのランプ141a〜141dは、上述したランプ141の例であり、給水装置100に関する各種の通知に用いられる。さらに、UI部140は、運転/停止スイッチ142aおよび設定切替スイッチ142bを含む。これらのスイッチ142a,142bは、上述したプッシュスイッチ142の例であり、給水装置100に関する各種の操作を受け付ける。以下、図示された例のUI部140の動作の例について説明する。
電源ランプ141aは、モータ120および制御部130を含む給水装置100の電源が投入されている場合に点灯する。異常ランプ141bは、給水装置100に何らかの検出可能な異常が発生した場合に点灯する。なお、給水装置において発生しうる異常と、それを検出する方法については、従来知られているものと同様でありうるため詳細な説明は省略する。異常ランプ141bは、通知する内容の性質上、電源ランプ141aなどの他のランプとは異なる色、またはパターン(例えば点滅)で点灯してもよい。運転ランプ141cは、運転/停止スイッチ142aの操作によって給水装置100が運転状態になった場合に点灯する。設定ランプ141dは、設定切替スイッチ142bの操作によって設定される、制御部130の動作モードに応じて点灯する。例えば、制御部130に、図6を参照して説明したような3つの動作モードが設定可能である場合、設定ランプ141dは、第1のモードでは点灯せず、第2のモードでは点滅し、第3のモードでは点灯してもよい。
運転/停止スイッチ142aは、給水装置100の電源が投入されている場合に、ポンプ110の運転および停止を切り替える操作を受け付ける。ここで、運転/停止スイッチ142aの操作によるポンプ110の停止は、上述したようなフローチェッキ107および圧力センサ113の検出結果に基づくポンプ110の停止とは区別されうる。つまり、
例えば、運転/停止スイッチ142aが、ポンプ110が停止されるように操作された場合、制御部130は、フローチェッキ107の検出結果に関わらずモータ120を停止させ、圧力センサ113の検出結果に関わらずモータ120を始動しないように構成されてもよい。一方、運転/停止スイッチ142aが、ポンプ110が運転されるように操作された場合、フローチェッキ107および圧力センサ113の検出結果に基づいて、自動的にポンプ110の運転および停止が制御される。
設定切替スイッチ142bは、制御部130に設定される動作モードを切り替えるための操作を受け付ける。動作モードは、例えば上記で図6を参照して説明したモード1〜モード3である。より具体的には、例えば、制御部130は、設定切替スイッチ142bの押下の持続時間が所定値を超えない場合には動作モードをモード1とモード2との間で切り替え、設定切替スイッチ142bの押下の持続時間が所定値を超える場合には動作モードをモード1またはモード2とモード3との間で切り替えるように構成されてもよい。モード3は、特定の用途における問題を解決する一方で、そのような問題が発生しない設置環境においては給水装置の保護、騒音、装置寿命、給水の安定性、または消費電力削減などの観点で有利ではないため、上記のように切替のための操作を異ならせることによって、ユーザが誤ってモード3を選択するのを防止することは有益でありうる。
上記のような設定切替スイッチ142bの操作は、例えば以下のようにして利用することができる。まず、工場出荷時などの初期状態において、制御部130には動作モードとしてモード1が設定されている。給水装置100の設置後、例えば散水などの高い圧力が要求される用途がある場合、ユーザは設定切替スイッチ142bを短く押下して、動作モードをモード2に切り替えることができる。さらに、給水装置100の設置後、比較的短時間のうちに水を多量に使用する用途(例えば、3階に設置されたタンクレストイレ)があり、かつその用途において十分な圧力を確保できなかったことによる問題(例えば、タンクレストイレが正常にフラッシュされない問題)が発生した場合、ユーザは所定値を超える持続時間で設定切替スイッチ142bを押下して、動作モードをモード3に切り替えることができる。ここで、上述の通り、設定切替スイッチ142bを押下するユーザは、給水装置100のメンテナンス作業員または給水装置100の設置作業員のような非エンドユーザもしくは中間ユーザ、またはそのような非エンドユーザもしくは中間ユーザの指示を受けたエンドユーザなどでありうる。
なお、図7に示したUI部140の構成例は一例であり、他にもさまざまなUI部の構成によって本発明を実施することが可能である。例えば、UI部は、給水装置の状態を通知する手段として、ランプに限らず、セグメント表示器や液晶ディスプレイなどの他の表示装置を備えてもよい。また、UI部は、操作を受け付ける手段として、プッシュスイッチに限らず、メンブレンスイッチなどの他のスイッチを備えてもよい。あるいは、UI部は、表示装置とタッチセンサによって構成されるスイッチとが統合されたタッチパネルを備えてもよい。例えば、メンブレンスイッチおよびタッチパネルも、押下またはタッチなど持続時間を伴う操作が可能なスイッチでありうるため、上記の例のように、操作の持続時間が所定値を超えるか否かによって切り替える動作モードを異ならせる構成が可能である。
また、UI部は、必ずしも図1および図8に示したUI部140のように、給水装置100の本体に設置されなくてもよい。例えば、UI部は、給水装置の本体と有線または無線によって通信するリモートコントローラによって提供されてもよい。あるいは、スマートフォンまたはタブレットなどの携帯情報端末が、ネットワークを介して給水装置と通信することによって、UI部を提供してもよい。
(第2の実施形態)
図9は、本発明の第2の実施形態に係る給水装置において定義される動作モードのそれぞれについて、ポンプ始動後の吐出側圧力の推移を模式的に示すグラフである。本実施形態では、上記の第1の実施形態と同様の構成を有する給水装置100において、第1の実施形態とは異なる動作モードの定義によって、ポンプ110の始動後の吐出側圧力Pを他のモードよりも高く推移させる動作モードが実現される。なお、この点を除いて、本実施形態の構成は上記の第1の実施形態と同様であるため、重複した詳細な説明は省略する。
本実施形態では、3つの動作モードであるモード1〜モード3のすべてにおいて、共通の始動圧力Pが設定される。目標圧力Pは、モード1、モード3では圧力PT1であり、モード2ではそれよりも高い圧力PT2である。ここで、モード1およびモード2とモード3との間では、ポンプ110の始動後に、吐出側圧力Pが目標圧力Pまで上昇するときの速度が異なる。例えば、モード3で目標圧力PT1に達するまでの時間は、モード1で目標圧力PT1に達するまでの時間の70%〜80%である。図9のグラフに示されるように、モード3が選択されている場合、ポンプ110の始動後の吐出側圧力Pが、他のモードと同じ始動圧力Pからスタートするものの、上昇する速度が他のモードよりも大きい分、他の動作モードよりも高く推移する。より具体的には、ポンプ110の始動時刻tから、モード1およびモード2で吐出側圧力Pが圧力PT1に達する時刻tまでの間で、モード3における吐出側圧力Pは他の動作モードよりも高くなる。従って、例えば、ポンプ110の始動時刻tの直前に開始されたタンクレストイレのフラッシュが時刻tよりも前に終了するような場合、モード3を選択しておくことによって、フラッシュの実行中に給水栓22で十分な圧力を得ることができ、正常なフラッシュが可能になる可能性がある。
なお、図示された例では、モード3における目標圧力Pが、モード1と同じ圧力(図9に示される圧力PT1)に設定されているが、他の例では、モード3における目標圧力Pが、モード2と同じ圧力(図7に示される圧力PT2)、またはさらに別の圧力に設定されてもよい。本実施形態は、モード3におけるポンプ110の始動後の吐出側圧力Pを他のモードよりも高く推移させることによって上記の問題を解決するため、吐出側圧力Pが目標圧力Pに達した後の圧力は、モード3よりも他のモード、例えばモード2の方が高くてもよい。また、第1の実施形態と同様に、モード2は、例えば散水などの、比較的長時間にわたって水を使用し、かつ高い圧力を要求する用途に対応するための高圧モードとして定義されている。従って、そのような用途がないのであれば、モード2は定義されず、モード1とモード3との2つのモードの間で切り替えが実施されてもよい。
上記の第1の実施形態におけるモード3と同様に、本実施形態におけるモード3も、特定の用途における問題が発生しない設置環境においては、給水装置の保護、騒音、装置寿命、給水の安定性、または消費電力削減などの観点で必ずしも有利ではないため、動作モードをUI部140の操作によって切替可能にし、個々の給水装置100の設置環境における用途などの事情に応じて動作モードを選択することは有益でありうる。また、UI部140における切替のための操作を異ならせることによって、ユーザが誤ってモード3を選択するのを防止することも有益でありうる。
(第3の実施形態)
図10は、本発明の第3の実施形態に係る給水装置において定義される動作モードの例について説明するための図である。本実施形態では、上記の第1の実施形態と同様の構成を有する給水装置100において、第1の実施形態とは異なる動作モードの定義によって、ポンプ110の始動後の吐出側圧力Pを他のモードよりも高く推移させる動作モードが実現される。なお、この点を除いて、本実施形態の構成は上記の第1の実施形態と同様であるため、重複した詳細な説明は省略する。
本実施形態では、上記で図6を参照して説明したような圧力タンクの切り替えが、始動圧力の切り替えとは独立して実施される。図10に示されているように、本実施形態において、モード1およびモード2とモード3との間では、制御部130によって選択される圧力タンクが異なる。図6の例と同様に、「小」は小さい圧力タンク、すなわち図1および図4に示された圧力タンク150aを意味し、「大」は大きい圧力タンク、すなわち図1および図4に示された圧力タンク150bを意味する。制御部130が設定された動作モードに従って切替弁151を制御することによって、モード1およびモード2では圧力タンク150aが選択され、モード3では圧力タンク150bが選択される。なお、モード1およびモード2とモード3との間では、選択される圧力タンクが異なる一方で、始動圧力Pは15(m)で共通している。
例えばタンクレストイレのフラッシュのような、比較的短時間のうちに水を多量に使用する用途では、通常使用される圧力タンク150a内の水がほぼ瞬間的に使い切られてしまう可能性がある。そのために給水栓22で十分な圧力が提供されなければ、用途は達成されず、例えばタンクレストイレが正常にフラッシュされないことになる。より具体的には、例えば、タンクレストイレのフラッシュに必要とされる水量が3(L)〜4(L)であるときに、圧力タンク150aの容量が1(L)であると、たとえ圧力タンク150aへの蓄圧が完了した直後であっても、蓄圧された水がほぼ瞬間的に使い切られてしまう。このような場合には吐出側圧力Pが始動圧力Pを下回って大幅に低下しているために、ポンプ110を直ちに始動しても給水栓22で十分な圧力を提供することができない。
そこで、本実施形態では、制御部130が、モード3において大きい圧力タンク150bを選択する。圧力タンク150bが、上記のような用途で必要とされる水量に対して十分な容量を有していれば、圧力タンク150bへの蓄圧完了後、少なくとも1回は、給水栓22で十分な圧力を提供しながら必要な量の水を供給することができる。使用後、吐出側圧力Pが始動圧力Pを下回れば、ポンプ110を始動して水を昇圧し、ポンプ110が再び停止する前に圧力タンク150bに十分な量の水を蓄圧することができる。また、モード3では、より容量が大きい圧力タンクである圧力タンク150bを使用することによって、ポンプ110の停止中の水の供給に伴う吐出側圧力Pの低下が緩やかになるため、ポンプ110の始動頻度が低くなる。従って、ポンプ110の始動直後にタンクレストイレのフラッシュのような用途が発生する確率が低下するという点でも、本実施形態は有利でありうる。
本実施形態では、制御部130が、給水装置100の運転モードを、ポンプ110の吐出側に圧力タンク150aが接続されるモード(モード1およびモード2)、またはポンプ110の吐出側により容量が大きい圧力タンク150bが接続されるモード(モード3)から選択する。後者のモードでは、圧力タンク150aの容量に近い、またはこれを超える量の水が瞬間的に使用された場合にも、吐出側圧力Pが始動圧力Pを下回って大幅に低下するのを防止することができる。つまり、前者のモードではポンプ110の始動後の吐出側圧力Pが始動圧力Pよりも大幅に低下している可能性があるのに対して、後者のモードにおけるポンプ110の始動後の吐出側圧力Pは始動圧力Pに近い圧力である。換言すれば、後者のモードは、ポンプ110の始動後の吐出側圧力Pが前者のモードよりも高く推移するように構成されている。
なお、本実施形態におけるモード3(より大きい圧力タンクを使用するモード)は、特定の用途における問題が発生しない設置環境においては、例えば小水量の検出後に圧力タンクに水を貯留するためにかかる時間が長くなる点で必ずしも有利ではない。従って、第1の実施形態と同様に、動作モードをUI部140の操作によって切替可能にし、個々の給水装置100の設置環境における用途などの事情に応じて動作モードを選択することが
有益でありうる。また、UI部140における切替のための操作を異ならせることによって、ユーザが誤ってモード3を選択するのを防止することも有益でありうる。
(第4の実施形態)
図11は、本発明の第4の実施形態に係る給水装置において定義される動作モードについて、ポンプ始動前後の吐出側圧力の推移を模式的に示すグラフである。本実施形態では、上記の第1の実施形態と同様の構成を有する給水装置100において、第1の実施形態とは異なる動作モードの定義によって、ポンプ110の始動後の吐出側圧力Pを他のモードよりも高く推移させる動作モードが実現される。なお、この点を除いて、本実施形態の構成は上記の第1の実施形態と同様であるため、重複した詳細な説明は省略する。
グラフに示されているように、本実施形態で設定される動作モードでは、吐出側圧力Pの低下速度に応じて、制御部130がポンプ110を始動する条件が変更される。より具体的には、水の使用が開始されたことによって、吐出側圧力Pが圧力Pから低下しているときに、吐出側圧力Pの時間tあたりの低下量がΔPである場合、制御部130は、吐出側圧力Pが目標圧力Pを下回り、さらに始動圧力Pに達したときにポンプ110を始動する。一方、吐出側圧力Pの時間tあたりの低下量がΔPよりも大きく、所定の閾値を超えるΔP’である場合、制御部130は、吐出側圧力Pが目標圧力Pを下回っていれば、始動圧力Pに達しなくてもポンプ110を始動する。
吐出側圧力Pが大きな速度で低下し続けた場合、吐出側圧力Pが始動圧力Pに達してからポンプ110を始動しても、吐出側圧力Pが一時的に始動圧力Pを下回って大幅に低下してしまう可能性がある。そのときに例えばタンクレストイレのフラッシュのような、比較的短時間のうちに水を多量に使用する用途が発生した場合、当該用途を正常に達成することは難しい。そこで、本実施形態では、制御部130が、吐出側圧力Pが目標圧力Pと始動圧力Pとの間にあり、かつ吐出側圧力Pの低下速度が所定の閾値を超える場合には、吐出側圧力Pが始動圧力Pに達しなくてもポンプ110を始動することによって、給水栓22で十分な圧力が提供される状態を維持する。
例えば、本実施形態では、制御部130が、給水装置100の運転モードを、上記で図11を参照して説明したような制御が実行されるモード(圧力低下対策モード)、またはそのような制御が実行されないモード(通常モード)から選択する。通常モードでは、吐出側圧力Pの低下速度が大きい場合でも、吐出側圧力Pが始動圧力Pに達するまで制御部130はポンプ110を始動しない。従って、吐出側圧力Pの低下速度が大きい場合について、圧力低下対策モード(吐出側圧力Pが始動圧力Pよりも高い状態でポンプ110が始動される)は、ポンプ110の始動後の吐出側圧力Pが通常モードよりも高く推移するように構成されているといえる。
なお、図11にも示されているように、本実施形態では、圧力低下対策モードでも、吐出側圧力Pの低下速度が所定の閾値を超えなければ、制御部130は吐出側圧力Pが始動圧力Pに達したときにポンプ110を始動する。つまり、吐出側圧力Pの低下速度が所定の閾値を超えない場合の圧力低下対策モードの制御は、通常モードと同じである。これに対して、本実施形態の変形例として、圧力低下対策モードでは、上記の制御を実行するのに加えて通常モードよりも高い始動圧力Pを設定したり(第1の実施形態と同様の構成)、ポンプ110の始動後の吐出側圧力Pdの上昇速度を通常モードよりも大きくしたり(第2の実施形態と同様の構成)することによって、吐出側圧力Pの低下速度が所定の閾値を超えない場合でも、ポンプ110の始動後の吐出側圧力Pが通常モードよりも高く推移するように構成してもよい。また、上記の第1〜第3の実施形態と同様に、通常モードとして、例えば目標圧力Pが異なる複数のモードが設定されてもよい。
以上、添付図面を参照しながら本発明の好適な実施形態について詳細に説明したが、本発明の技術的範囲はかかる例に限定されない。本発明の技術分野における通常の知識を有する者であれば、特許請求の範囲に記載された技術的思想の範疇内において、各種の変更例または修正例に想到し得ることは明らかであり、これらについても、当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。
100 給水装置
107 逆止弁(フローチェッキ)
110 ポンプ
113 圧力センサ
120 モータ
121 インバータ
130 制御部
140 ユーザインターフェース(UI)部
141 ランプ
142 プッシュスイッチ
150a,150b 圧力タンク
151 切替弁

Claims (5)

  1. ポンプを含む給水装置であって、
    前記ポンプの吐出側圧力を測定する圧力センサと、
    操作を受け付ける操作受付部と、
    前記操作に従って、前記給水装置の運転モードを、第1のモード、または前記ポンプの始動後の前記吐出側圧力が前記第1のモードよりも高く推移するように構成された第2のモードから選択するように構成された制御部と
    を備え、
    前記制御部は、前記ポンプの運転モードを、前記第1のモード、前記第2のモード、または第3のモードから選択するように構成され、
    前記第3のモードでは、前記ポンプの吐出側圧力の目標値に第1の値が設定され、
    前記第1のモードおよび前記第2のモードでは、前記目標値に前記第1の値よりも大きい第2の値が設定され、
    前記操作受付部は、スイッチを含み、
    前記操作は、前記スイッチの操作を含み、
    前記制御部は、
    前記スイッチの操作の持続時間が閾値を超えない場合には前記第1のモードまたは前記第3のモードを交互に切り替えて
    前記持続時間が前記閾値を超えた場合には第2のモードに切り替える
    給水装置。
  2. 前記制御部は、前記吐出側圧力が下限値に達したときに前記ポンプを始動し、前記吐出側圧力が上限値に達したときに前記ポンプを停止するように構成され、
    前記第2のモードでは、前記下限値と前記上限値との差が前記第1のモードよりも小さい、請求項1に記載の給水装置。
  3. 前記第2のモードでは、前記第1のモードよりも高い前記下限値が設定される、請求項2に記載の給水装置。
  4. 前記給水装置は、第1の圧力タンクと、前記第1の圧力タンクよりも容量が大きい第2の圧力タンクとをさらに備え、
    前記制御部は、前記第1のモードでは前記ポンプの吐出側に前記第1の圧力タンクを接続し、前記第2のモードでは前記吐出側に前記第2の圧力タンクを接続するように構成される、請求項1〜3のいずれか1項に記載の給水装置。
  5. 前記制御部は、前記吐出側圧力が下限値に達したときに前記ポンプを始動するように構成され、さらに、前記第2のモードでは前記吐出側圧力の低下速度が所定の閾値を超える場合に前記吐出側圧力が前記下限値に達しなくても前記ポンプを始動するように構成される、請求項1〜4のいずれか1項に記載の給水装置。
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