JP6864958B2 - ロックアップクラッチ - Google Patents

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Description

本発明は、たとえば自動車に搭載されるトルクコンバータに組み込まれるなどして用いられるロックアップクラッチに関する。
トルクコンバータのロックアップクラッチは、ロックアップ時において、エンジンからの出力トルクをトルタコンバータのタービンシェルにバネを介して伝達するように構成されているのが一般的である。バネを介してトルク伝達を行なうことにより、ロックアップ時のショックを防止する効果や、エンジン回転数の変動に起因する捩じり振動などを吸収緩和する効果が得られる。
このようなロックアップクラッチの具体例として、特許文献1〜3に記載されたものがある。
これらの文献に記載されたロックアップクラッチにおいては、エンジンにより回転されるフロントカバー(駆動回転部材)と、トルクコンバータのタービンシェルとの相互間に、フロントカバーに対して接離自在なピストンを配設している。このピストンには、コイル状の複数のバネを周方向に並べ、かつ円弧状に湾曲した状態で保持させている。また、前記複数のバネには、タービンシェル(従動回転部材)に取り付けられたロックアッププレートの爪部を係合させている。複数のバネの周囲には、これらの位置決めを図るための外周ガイド壁部が設けられており、複数のバネがロックアッププレートの爪部によって圧縮された際に、各バネがピストンの半径方向外方へ所定以上に大きく膨らむことが規制されるように構成されている。
しかしながら、前記従来技術においては、次に述べるように、改善すべき余地があった。
すなわち、従来では、バネの位置を規制するための手段として、バネの周囲に外周ガイド壁部が設けられており、バネが伸縮する際には、この外周ガイド壁部に摺接する。したがって、その際に大きなフリクションが発生し、バネのヒステリシスが大きくなる原因となる。バネが回転する際には、その遠心力によってバネが外周ガイド壁部に押し付けられる作用も生じるため、前記フリクションおよびヒステリシスの増大は、より顕著となる。このような現象は、バネの伸縮動作の円滑性、ひいてはロックアップクラッチ全体の動作の円滑性を優れたものとする上で好ましいものではない。
なお、前記不具合を解消することを目的として、ただ単に外周ガイド壁部を無くしたのでは、バネの適切な位置決めが困難になるばかりか、バネがピストンの半径方向外方に過大に膨らみ、その挙動を適切にコントロールすることは困難となる。
特開2005−257027号公報 特開2008−151291号公報 特開平9−250622号公報
本発明は、前記したような事情のもとで考え出されたものであり、バネが伸縮する際のフリクションおよびヒステリシスを減少させ、動作の円滑性を向上させることが可能なロ
ックアップクラッチを提供することを、その課題としている。
上記の課題を解決するため、本発明では、次の技術的手段を講じている。
本発明により提供されるロックアップクラッチは、駆動回転部材に接離自在であり、かつ前記駆動回転部材への接触時に前記駆動回転部材に連動して回転するピストンと、このピストンの周方向に沿う円弧状に湾曲した状態で前記ピストンに保持され、かつ従動回転部材側に設けられた係合部が係合するように設定されるバネと、を備えている、ロックアップクラッチであって、前記バネの軸長方向の端部および途中箇所の少なくとも一方が、前記ピストンの半径方向外方側に移動することを規制するための少なくとも1つのバネ用規制部材と、このバネ用規制部材を支持する部材として、前記バネよりも前記ピストンの中心寄りに位置するようにして、前記ピストンと同心状に設けられ、かつ前記ピストンに対して相対回転可能な回転ベースと、を、さらに備えており、前記バネ用規制部材は、前記回転ベースに設けられた回転支持部に基端部側が支持されていることにより、前記ピストンの周方向に変位可能であり、かつ前記回転ベース側から前記バネ側に向けて延びた形態であり、前記バネ用規制部材の先端部側には、前記バネのバネ線材どうしの隙間に差し込まれ、または前記バネの端部に当接されるバネ用接触部と、このバネ用接触部の先端側に屈曲して繋がり、かつ前記バネが前記ピストンの半径方向外方側に移動することを阻止可能に前記バネの外面部側に係合するバネ用係合部と、が具備されており、前記回転支持部は、前記バネ用規制部材および前記回転ベース一方に、前記ピストンの半径方向外方側が凸状となるように湾曲して相互に対向した一対の湾曲面を内壁に有する円弧状長孔が設けられ、かつ他方には、前記円弧状長孔に嵌入し、前記一対の湾曲面にスライド可能に対向する一対の湾曲面を外面に有する凸状部が設けられた構成とされていることを特徴としている
このような構成によれば、次のような効果が得られる。
第1に、バネ用規制部材は、バネの軸長方向途中箇所がピストンの半径方向外方側に移動することを規制するため、少なくともバネ用規制部材が設けられている箇所およびその付近においては、従来技術で適用されていた外周ガイド壁部を設ける必要はなく、また仮に外周ガイド壁部が設けられている場合であっても、この外周ガイド壁部にバネが強く摺接することを回避することが可能である。一方、バネ用規制部材は、ピストンに相対してその周方向に変位可能であるため、バネが伸縮する際には、これに伴わせてバネ用規制部材をバネの伸縮方向に変位させることができる。したがって、バネ用規制部材とバネとの間に、大きなフリクションが生じないようにすることも可能である。このようなことから、本発明によれば、バネが伸縮する際のフリクションを小さくし、バネの低ヒステリシス化、伸縮動作の円滑化を促進し、ロックアップクラッチ全体の動作の円滑性を向上させることができる。
第2に、バネ用規制部材をピストンの周方向に変位可能とする手段として、バネ用規制部材をピストンの半径方向外方側が凸状の向きとされた湾曲面に沿う回転が可能とされた所定の構造が採用されているため、図6および図7を参照して後に詳述するように、バネ用規制部材の回転中心を、ピストンの中心に近付けることが可能である。このことにより、バネが伸縮する際に、このバネの伸縮方向とバネ用規制部材が回転する方向とのズレを小さくし、バネに不当な応力を極力生じないようにすることが可能である。これはバネの耐久寿命を長くする上で、好ましい。
本発明のその他の特徴および利点は、添付図面を参照して以下に行なう発明の実施の形態の説明から、より明らかになるであろう。
本発明に係るロックアップクラッチの一例を示す概略断面図である。 図1のII−II線のロックアッププレートを省略した状態の断面図に相当し、図1のダンパアッセンブリの正面図である。 図2の斜視図である。 (a)は、図2(a)のIVa−IVa断面図であり、(b)は、IVb−IVb断面図である。 図3の要部拡大斜視図である。 図2に示すダンパアッセンブリの要部構造の概略説明図である。 (a)は、図6に示す構造との対比例を示す要部説明図であり、(b)は、(a)のVII−VII断面図である。 図2に示すダンパアッセンブリの要部構造の説明図である。 図8に示す構造との対比例を示す要部説明図である。
以下、本発明の好ましい実施の形態について、図面を参照して具体的に説明する。
図1に示すロックアップクラッチLCは、不図示のエンジンにより回転されるフロントカバー1とトルクコンバータ2のタービンシェル20との相互間に配されたダンパアッセンブリA、およびタービンシェル20に固定されたロックアッププレート3を備えている。図1においては、トルクコンバータ2のステータを省略しているが、トルクコンバータ2は、インペラ21なども備えており、その基本的な構成は、従来既知のものと同様である。フロントカバー1は、本発明でいう「駆動回転部材」の一例に相当し、タービンシェル20は、本発明でいう「従動回転部材」の一例に相当する。
ダンパアッセンブリAは、ピストン5に複数のバネ6を保持させたものであり、複数のリテーニングプレート7、アーム状の複数のバネ用規制部材8、および回転ベース4をさらに備えている。
ピストン5は、タービンハブ22にスライド可能に外嵌されており、フロントカバー1の内側面に接離自在である。このピストン5とフロントカバー1との相互間領域から作動オイルが排出されると、ピストン5はトルクコンバータ2内の油圧作用によってフロントカバー1の内側面に圧接し、ロックアップ状態となる。ピストン5には、耐摩耗性に優れるフェイシング材50が設けられており、厳密には、このフェイシング材50がフロントカバー1に圧接する。
図2および図3に示すように、バネ6は、圧縮コイルバネであり、本実施形態では、計3つのバネ6が用いられている。これらのバネ6は、ピストン5の外周縁に沿って円弧状に湾曲した状態でピストン5の周方向に並んでいる。複数のリテーニングプレート7は、ピストン5の外周縁寄りの位置に略等角度間隔で配置されており、かつリベット91などを用いてピストン5に固定されている。各リテーニングプレート7は、ピストン5の厚み方向に突出するストッパ片部70を有しており、バネ6は、ピストン5の周方向において、ストッパ片部70どうしの間に位置するように配されている。
回転ベース4は、複数のバネ用規制部材8を支持するための部材であり、中空円板状である。この回転ベース4の中央の孔部41には、ピストン5の中央開口部51の周縁から起立した円筒状起立部52が嵌入している(図4も参照)。このことにより、回転ベース4は、ピストン5と同心状となるようにピストン5に対する正確な位置決めが図られ、かつピストン5に対して相対回転可能である。リテーニングプレート7の内側縁部71は、回転ベース4の外周縁の片面にオーバラップしており、このことにより回転ベース4がピストン5から離反する方向に移動することが阻止され、ピストン5の厚み方向における回転ベース4の位置決めが図られている。
バネ用規制部材8(8a〜8c)は、バネ6の位置規制を図るようにしてバネ6を支持
する部材である。図5にバネ用規制部材8(8c)の単品状態での外観図が示されているように、このバネ用規制部材8(8c)は、全体がアーム状であって、先端部に形成された横向き略L字状に屈曲したバネ用係合部81、このバネ用係合部81に繋がり、かつピストン5の周方向を向く平面部82aを両面に有するバネ用接触部82、および基端部に一体形成された回転用の凸状部83を備えている。バネ用接触部82は、ピストン5の周方向の幅が小さくされている。図2に示す他のバネ用規制部材8(8a,8b)は、全体が湾曲したアーム状とされており、非湾曲状ではないバネ用規制部材8cとはこの点で相違するものの、それ以外の基本的な構成はバネ用規制部材8cと共通している。なお、図2に示すように、バネ用規制部材8a,8bは、左右対称状である。
各バネ用規制部材8は、ピストン5に対してその周方向に相対回転可能に設けられている。そのための手段として、回転ベース4に設けられた複数の円弧状長孔40に各バネ用規制部材8の凸状部83が嵌入された複数の回転支持部44が設けられている。ただし、その詳細については、後述する。
バネ用規制部材8a,8bは、各バネ6の両端部6a,6bを支持するように設定されている。具体的には、それらのバネ用接触部82は、各バネ6の両端部6a,6bのそれぞれと、これに隣接するリテーニングプレート7のストッパ片部70との相互間に介装されている。バネ用規制部材8a,8bのバネ用係合部81は、各バネ6の外面側に位置して、各バネ6の外面部に係合している。このことにより、各バネ6の両端部6a,6bがピストン5の半径方向外方に変位することが規制されている。
バネ用規制部材8cは、各バネ6の長手方向途中箇所を支持するように設定されている。具体的には、バネ用規制部材8cのバネ用接触部82は、各バネ6の長手方向途中箇所におけるバネ線材69どうしの隙間に差し込まれている。このことにより、各バネ6は、その軸長方向においてバネ用規制部材8cを介して複数(本実施形態では4つ)のブロックB(B1〜B4)に区分されている。また、バネ用規制部材8cのバネ用係合部81は、各バネ6の長手方向途中箇所における外面側に位置して、その外面部に係合している。このことにより、各バネ6の長手方向途中の複数箇所(複数のブロックB1〜B4の端部に相当する箇所)がピストン5の半径方向外方に変位することも規制されている。
図1および図4に示されたロックアッププレート3は、タービンシェル20に固定して取り付けられており、ピストン5側に向けて突出し、かつ複数の爪部30(本発明でいう従動回転部材側の係合部の一例に相当する)を有している。これら複数の爪部30は、図2において仮想線で示すように、リテーニングプレート7のストッパ片部70に対応する位置であって、2つのバネ用規制部材8a,8bの相互間の位置に介装されている。ロックアップクラッチLCのロックアップ時においては、ピストン5は、フロントカバー1と同方向に回転し、その際に爪部30は、その両側に位置する2つのバネ用規制部材8a,8bのいずれか一方を押圧し、バネ6を圧縮させる。ピストン5の回転力は、バネ6を介してロックアッププレート3およびタービンシェル20に伝達する。
図6において、バネ用規制部材8を回転可能とする回転支持部44は、既述したように、円弧状長孔40に凸状部83を嵌入させた構造であり、凸状部83は、円弧状長孔40に対応した形状を有し、その長手方向に沿ってスライド可能である。円弧状長孔40の内側面は、ピストン5の半径方向外方側が凸(半径方向内方側が凹)の湾曲面40aである。これに対応し、凸状部83の外側面は、湾曲面40aに対応した湾曲面83aである。このような構成に基づき、バネ用規制部材8の実際の回転中心O1は、回転支持部44よりもピストン5の半径方向内方側に位置している。
複数の回転支持部44は、図8に示すような配置に設けられている。同図において、バ
ネ用規制部材8aの回転支持部44は、バネ6の端部6a(バネ用規制部材8aとバネ6との接触点)とピストン5の中心Cとを結ぶ直線La(以下、このような直線を適宜、法線と略称する)に対し、適当な寸法(角度αaに相当する寸法)だけバネ6の軸長方向中央部側にオフセットされている。バネ用規制部材8bの回転支持部44も、それと同様に、バネ6の端部6b(バネ用規制部材8bとバネ6との接触点)とピストン5の中心Cとを通過する法線Lbに対し、適当な寸法(角度αbに相当する寸法)だけ、バネ6の軸長方向中央部側にオフセットされている。角度αa,αbは、略同一である。
複数のバネ用規制部材8cのうち、バネ6の軸長方向中央部に差し込まれてそれらの中央に位置するバネ用規制部材8cの回転支持部44については、このバネ用規制部材8cとバネ6との接触点(2箇所あるが、その中央)を通過する法線Ld上に位置しており、周方向へのオフセットはなされていない。これ以外の2つのバネ用規制部材8cについては、バネ用規制部材8a,8bと同様に、バネ6との接触点を通過する法線Lcに対し、適当な寸法(角度αcに相当する寸法)だけ、バネ6の軸長方向中央部側にオフセットされている。角度αcは、角度αa,αbよりも小さくされている。なお、複数の回転支持部44は、必ずしも同一円周上に位置している必要はなく、たとえばバネ用規制部材8a,8bの回転支持部44については、他の回転支持部44よりもピストン5の中心C寄りに配置されている。
次に、前記したロックアップクラッチLCの作用について説明する。
各バネ6の両端部6a,6b、および軸長方向途中の複数箇所は、バネ用規制部材8によってピストン5の半径方向外方への移動が規制された状態とされている。このため、ピストン5の外周に、バネ6が外方へ移動することを規制するための外周ガイド壁部を設けることなく、バネ6を安定した状態でピストン5に保持させ、その配置および挙動を安定させることが可能である。バネ6が圧縮された際には、本来的には、バネ6の軸長方向中央部近辺がピストン5の半径方向外方に最も大きく膨らもうとするが、そのようなこともバネ用規制部材8を利用して適切に防止することが可能である。
このようなことから、本実施形態では、前記外周ガイド壁部は設けられていない。したがって、バネ6の伸縮時に、外周ガイド壁部との接触に起因する大きなフリクションが発生するようなことはない。なお、仮に外周ガイド壁部が設けられていたとしても、外周ガイド壁部にバネ6が強く当たることは回避される。本実施形態では、各バネ6の内側に位置して、各バネ6がピストン5の半径方向内方側に移動することを規制するための内周ガイド壁部も設けられていない。ピストン5の回転時には、遠心力によって各バネ6がピストン5の半径方向外方に変位しようとするため、内周ガイド壁部が設けられていなくても、各バネ6をピストン5に安定的に支持させておくことが可能である。
一方、バネ用規制部材8は、バネ6の伸縮に伴ってバネ6と同方向に変位する。このため、バネ6とバネ用規制部材8との相互間において、大きなフリクションが発生するようなこともない。このようなことから、バネ6の伸縮動作時に大きなフリクションが発生するようなことはなく、バネ6の低ヒステリシス化によるバネ6の伸縮動作の円滑化を図ることができる。
各バネ6は、既述したように、バネ用規制部材8cがバネ線材69どうしの隙間に差し込まれていることによって複数のブロックB(B1〜B4)に区分されている。その一方、各ブロックBの両端に相当する箇所は、バネ用規制部材8a〜8cによって、その位置規制が図られている。したがって、複数のブロックB1〜B4は、これと同寸の複数のバネを直列に配置し、かつそれらの端部をバネ用規制部材8によって支持させた構成と同様となる。このような構成によれば、バネ6が伸縮する際の各ブロックBの伸縮量、変形量
を小さくし、バネ6とピストン5との間で発生するフリクションを少なくできる効果をもたらせる。その一方、バネ6の全長寸法を長くし、全体の伸縮ストロークを長くすることが可能である。本実施形態によれば、バネ6として、全長寸法が長めのバネを用いているにも拘わらず、前記したような利点が得られるのであって、バネ6の少数化を好適に図ることが可能である。また、バネ6の総数を少なくできれば、バネ6に施される端末処理の数も少なくできるため、バネ6のストロークを長くする上で一層有利となる。
図7は、第1の対比例を示している。第1の対比例において、本実施形態と同一または類似の要素には、本実施形態と同一の符号を付している。
同図に示す第1の対比例では、バネ用規制部材8に円柱状の凸状部材89を接合し、かつこの凸状部材89を回転ベース4の円形状の孔部49に嵌入させた回転支持部44Aを構成している。このような構成によれば、凸状部材89の接合作業が煩雑である。これに対し、本実施形態によれば、バネ用規制部材8の凸状部83は、バネ用規制部材8に一体形成されているため、構成を簡素とし、製造コストを廉価にすることが可能である。
また、第1の対比例においては、回転支持部44Aの位置が、バネ用規制部材8の回転中心O2となる。ただし、この回転中心O2は、ピストン5の中心Cよりもピストン5の半径方向外方に図7(a)で示す寸法s1で離間している。回転ベース4およびピストン5は、中央部が開口した中空状であるため、回転中心O2を、ピストン5の中心Cに一致させることは困難である。このため、バネ用規制部材8の先端部側の回転半径Rbは、バネ6の曲率半径Raと比較してかなり小さくなり、バネ用規制部材8がバネ6を押圧する方向と、バネ6の軸長方向との間には、厳密には、ズレを生じることとなる。このようなズレは、バネ6に伸縮動作以外の要因による応力を生じさせるため、できる限り小さくすることが望まれる。
これに対し、本実施形態によれば、図6に示すように、バネ用規制部材8の回転中心O1を、回転支持部44よりもピストン5の半径方向内方側に位置させることができる。このため、バネ用規制部材8の先端側の回転半径Rcを、第1の対比例の回転半径Rbよりも大きくし、バネ用規制部材8がバネ6を押圧する方向を、バネ6の軸長方向により近付けることが可能となる。したがって、バネ6が押圧される際に発生する応力を少なくする効果が得られる。
図9は、第2の対比例を示している。この第2の対比例では、複数のバネ用規制部材8のそれぞれの回転支持部44Bが、図8を参照して説明した直線La〜Ld上に位置しており、周方向へのオフセットがなされていない。この第2の対比例においては、バネ用規制部材8aがバネ6を押圧する方向Daが、バネ6の軸長方向D1に対してズレを生じることとなる。バネ用規制部材8bがバネ6を押圧する際にも、これと同様となる。バネ用規制部材8cのうち、中央に位置するバネ用規制部材8c以外においては、ズレが小さくなるものの、やはり前記したようなズレが発生する。したがって、バネ6には余計な応力が生じる。
これに対し、本実施形態においては、バネ用規制部材8の回転支持部44が、図8を参照して説明したようにオフセットされている。このことにより、バネ用規制部材8がバネ6を押圧する方向Dbが、バネ6の軸長方向D1に対して大きなズレを生じないようにすることが可能となる。このため、バネ6が押圧される際に発生する応力を一層少なくする効果が得られ、バネ6の耐久寿命を長くする上で好ましいものとなる。
本発明は、上述した実施形態の内容に限定されない。本発明に係るロックアップクラッチの各部の具体的な構成は、本発明の意図する範囲内において種々に設計変更自在である

バネの具体的なサイズ、材質、バネ定数、数などは、限定されない。また、バネ用規制部材は、必ずしもアーム状に限らず、それ以外の形態とすることも可能である。
LC ロックアップクラッチ
A ダンパアッセンブリ
1 フロントカバー
2 トルクコンバータ
20 タービンシェル
3 ロックアッププレート
4 回転ベース
40 円弧状長孔
40a 湾曲面
44 回転支持部
30 爪部(ロックアッププレートの)
5 ピストン
6 バネ
8 バネ用規制部材
83 凸状部
83a 湾曲面

Claims (1)

  1. 駆動回転部材に接離自在であり、かつ前記駆動回転部材への接触時に前記駆動回転部材に連動して回転するピストンと、
    このピストンの周方向に沿う円弧状に湾曲した状態で前記ピストンに保持され、かつ従動回転部材側に設けられた係合部が係合するように設定されるバネと、
    を備えている、ロックアップクラッチであって、
    前記バネの軸長方向の端部および途中箇所の少なくとも一方が、前記ピストンの半径方向外方側に移動することを規制するための少なくとも1つのバネ用規制部材と、
    このバネ用規制部材を支持する部材として、前記バネよりも前記ピストンの中心寄りに位置するようにして、前記ピストンと同心状に設けられ、かつ前記ピストンに対して相対回転可能な回転ベースと、
    を、さらに備えており、
    前記バネ用規制部材は、前記回転ベースに設けられた回転支持部に基端部側が支持されていることにより、前記ピストンの周方向に変位可能であり、かつ前記回転ベース側から前記バネ側に向けて延びた形態であり、
    前記バネ用規制部材の先端部側には、前記バネのバネ線材どうしの隙間に差し込まれ、または前記バネの端部に当接されるバネ用接触部と、このバネ用接触部の先端側に屈曲して繋がり、かつ前記バネが前記ピストンの半径方向外方側に移動することを阻止可能に前記バネの外面部側に係合するバネ用係合部と、が具備されており、
    前記回転支持部は、前記バネ用規制部材および前記回転ベース一方に、前記ピストンの半径方向外方側が凸状となるように湾曲して相互に対向した一対の湾曲面を内壁に有する円弧状長孔が設けられ、かつ他方には、前記円弧状長孔に嵌入し、前記一対の湾曲面にスライド可能に対向する一対の湾曲面を外面に有する凸状部が設けられた構成とされていることを特徴とする、ロックアップクラッチ。
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