本発明の一実施形態に係る遊技システムに含まれるパチスロ機(遊技機)及びデータ表示装置(遊技情報表示装置)について、以下に図面を参照しながら説明する。はじめに、図1を参照して、パチスロ機及びデータ表示装置を含む遊技システムの概要について説明する。
本実施の形態のパチスロ機1は、主制御基板31、副制御基板32、外部中継端子板43を備える。主制御基板31には、副制御基板32が接続されている。データ表示装置100は、外部中継端子板43を介して主制御基板31に接続されている。データ表示装置100は、島コントローラ200を介してデータ管理用のサーバ300や島内の他の各データ表示装置に有線で接続されている。データ表示装置100及び島コントローラ200は、いわゆる遊技島に設けられており、島設備(図示略)に含まれるものである。なお、データ表示装置とサーバとは、無線により通信可能に接続されるものとしてもよい。また、サーバは、例えば遊技場内の管理事務所などに設置されるほか、遊技場外に設置されるものとしてもよい。
主制御基板31は、複数の信号線L1〜L8を通じて各種の信号を外部中継端子板43を経由しつつデータ表示装置100へと送信する。
信号線L1は、単位遊技の開始に当って後述のスタートレバー16が操作された際、その単位遊技の開始に必要な数として投入されたメダルの投入枚数を1枚当たり1パルスで示すメダル投入信号を主制御基板31からデータ表示装置100へと伝える。このメダル投入信号は、単位遊技の開始を示す単位遊技開始信号としても用いられる。信号線L2は、単位遊技の結果としてメダル払出装置33(図5参照)により払い出されたメダルの払出枚数を1枚当たり1パルスで示すメダル払出信号を主制御基板31からデータ表示装置100へと伝える。信号線L3は、後述のBB遊技状態の開始時にオフ状態(ローレベル)からオン状態(ハイレベル)となり、BB遊技状態が終了するまではオン状態を維持し、その終了時にオフ状態となるBB信号を主制御基板31からデータ表示装置100へと伝える。信号線L4は、後述の擬似BB遊技状態の移行契機となる「赤7−赤7−赤7」又はこれに準ずるRT1移行図柄(1)が表示された場合に、ワンショットのパルス信号としてRT1(1)信号を主制御基板31からデータ表示装置100へと伝える。信号線L5は、後述の擬似RB遊技状態の移行契機となる「BAR−BAR−BAR」又はこれに準ずるRT1移行図柄(2)が表示された場合に、ワンショットのパルス信号としてRT1(2)信号を主制御基板31からデータ表示装置100へと伝える。信号線L6は、ドア開放等が検出された場合にオン状態(ハイレベル)となるセキュリティ信号を主制御基板31からデータ表示装置100へと伝える。信号線L7は、後述のART遊技状態の移行契機となるRT2移行図柄が表示された場合に、ワンショットのパルス信号としてART信号を主制御基板31からデータ表示装置100へと伝える。信号線L8は、いわゆる共通信号線として用いられ、主制御基板31と外部中継端子板43とを導通接続するように設けられている。以下の説明においては、BB遊技状態、擬似BB遊技状態、擬似RB遊技状態、及びART遊技状態を総称して当り遊技状態ということがある。また、BB遊技状態については、単に「BB」、擬似BB遊技状態及び擬似RB遊技状態を総称して「擬似ボーナス」ということがある。当り遊技状態以外の遊技状態は、通常遊技状態と称し、当り遊技状態と通常遊技状態とをまとめて単に遊技状態ということがある。
なお、主制御基板31は、規則上、副制御基板32及びデータ表示装置100に向けて一方向にのみ各種の信号を外部出力可能であり、副制御基板32やデータ表示装置100から出力された信号を受信し得ないようになっている。そのため、BB遊技状態については、その作動開始や作動終了が主制御基板31からのBB信号により外部へと通知され、擬似BB遊技状態、擬似RB遊技状態、及びART遊技状態については、その作動開始のみが主制御基板31からのRT1(1)信号、RT1(2)信号、ART信号により外部へと通知される。すなわち、擬似BB遊技状態、擬似RB遊技状態、及びART遊技状態の作動終了については、それに応じた信号が主制御基板31から出力されないようになっている。
また、本実施の形態においては、RT1移行図柄(1)やRT1移行図柄(2)が表示された場合に擬似BB遊技状態や擬似RB遊技状態に移行するが、これら擬似BB遊技状態及び擬似RB遊技状態は、ART遊技状態として例えばRT2移行図柄が表示された場合に移行するものとしてもよい。この場合、RT1(1)信号やRT1(2)信号に代わってART信号が出力されることから、信号線L5を未使用としてもよいし、信号線L5を他の信号伝送用として用いるようにしてもよい。
データ表示装置100は、主制御基板31から出力された各種の信号を受信し、それに応じて各種の遊技情報を表示する。これについては後述する。
次に、図2を参照して、パチスロ機1の機能フローについて説明する。
本実施の形態のパチスロ機1では、遊技を行うための遊技価値としてメダルを用いる。なお、遊技価値としては、メダル以外にも、コイン、トークン又は遊技球等といった遊技媒体のほか、例えば封入式の遊技機において用いられる遊技用のポイントデータ等を適用することもできる。
遊技者によりメダルがベット(投入)され、スタートレバーが操作されると、予め定められた数値の範囲(例えば、0〜65535)の乱数から1つの値(以下、乱数値)が抽出される。なお、以下の説明においては、本発明の理解を容易とするために、遊技価値のベットを意味する用語として「投入」を適宜用いる。
内部抽籤手段は、抽出された乱数値に基づいて抽籤を行い、内部当籤役を決定する。内部当籤役の決定により、後述の入賞判定ラインに沿って表示を行うことを許可する図柄の組合せが決定される。なお、図柄の組合せの種別としては、メダルの払い出し、再遊技(リプレイ)の作動、当り遊技状態の作動等といった特典が遊技者に与えられる「入賞」に係るものと、それ以外のいわゆる「ハズレ」に係るものとが設けられている。
また、スタートレバーが操作されると、複数のリールの回転が行われる。その後、遊技者によりストップボタンが押されると、リール停止制御手段は、内部当籤役とストップボタンが押されたタイミングとに基づいて、該当するリールの回転を停止する制御を行う。
パチスロ機1では、基本的に、ストップボタンが押されたときから規定時間(190msec)内に、該当するリールの回転を停止する制御が行われる。本実施の形態では、上記規定時間内にリールの回転に伴って移動する図柄の数を「滑り駒数」と呼び、その最大数を図柄4個分に定める。
リール停止制御手段は、入賞に係る図柄の組合せの表示を許可する内部当籤役が決定されているときは、上記規定時間を利用して、その図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って極力表示されるようにリールの回転を停止する。また、リール停止制御手段は、上記規定時間を利用して、内部当籤役によってその表示が許可されていない図柄の組合せが入賞判定ラインに沿って表示されないようにリールの回転を停止する。
こうして、複数のリールの回転がすべて停止されると、入賞判定手段は、入賞判定ラインに沿って表示された図柄の組合せが、入賞に係るものであるか否かの判定を行う。入賞に係るものであるとの判定が行われると、遊技価値としてのメダルの払い出し等といった利益が遊技者に付与される。以上のような一連の流れがパチスロ機1における1回の単位遊技として行われる。なお、以下の説明においては、本発明の理解を容易とするために、遊技価値としての利益の付与を意味する用語として「払出」を用いる。
また、パチスロ機では、前述した一連の流れの中で、液晶表示装置により行う映像の表示、各種ランプにより行う光の出力、スピーカにより行う音の出力、或いはこれらの組合せを利用して様々な演出が行われる。
スタートレバーが操作されると、前述の内部当籤役の決定に用いられた乱数値とは別に、演出用の乱数値(以下、演出用乱数値)が抽出される。演出用乱数値が抽出されると、演出内容決定手段は、内部当籤役に対応づけられた複数種類の演出内容の中から今回実行するものを抽籤により決定する。
演出内容が決定されると、演出実行手段は、リールの回転が開始されるとき、各リールの回転がそれぞれ停止されるとき、入賞の有無の判定が行われたとき等の各契機に連動させて演出の実行を進める。このように、パチスロ機では、内部当籤役に対応づけられた演出内容を実行することによって、決定された内部当籤役(言い換えると、狙うべき図柄の組合せ)を知る或いは予想する機会が遊技者に提供され、遊技者の興味の向上が図られる。
<パチスロ機の構造>
次に、図3及び図4を参照して、一実施形態におけるパチスロ機1及びデータ表示装置100の構造について説明する。
[外観構造]
図3は、パチスロ機1及びデータ表示装置100の外部構造を示す斜視図である。
パチスロ機1は、リールや回路基板等を収容するキャビネット1aと、キャビネット1aに対して開閉可能に取り付けられるフロントドア1bとを備える。キャビネット1aの内部には、3つのリール3L,3C,3Rが横並びに設けられている。以下、各リール3L,3C,3Rを、それぞれ左リール3L、中リール3C、右リール3Rという。
各リール3L,3C,3Rは、円筒状に形成されたリール本体と、リール本体の周面に装着された透光性のシート材を有している。シート材の表面には、複数(例えば21個)の図柄が周方向に沿って連続的に描かれている。これにより、各リール3L,3C,3Rの周面には、役構成図柄や移行図柄等となる、例えば「V」、「赤7」、「BAR」、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」、「リプレイA」、「リプレイB」といった21個の図柄が配列されている。なお、図柄の配列は、この種の遊技機において既知であり、任意の図柄配列とすることができる。
フロントドア1bの中央には、液晶表示装置10が設けられている。この液晶表示装置10は、図柄表示領域4L,4C,4Rを含む表示画面を備え、正面から見て3つのリール3L,3C,3Rに重畳する手前側に位置するように設けられている。本実施の形態では、図柄表示領域4L,4C,4Rを含めた表示画面の全体を使って、映像の表示が行われ、演出が実行される。
図柄表示領域4L,4C,4Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応して設けられている。この図柄表示領域4L,4C,4Rは、表示窓としての機能を果たすものであり、その背後に設けられた各リール3L,3C,3Rを透過することが可能な構成になっている。以下、図柄表示領域4L,4C,4Rを、それぞれ左表示窓4L、中表示窓4C、右表示窓4Rという。
表示窓4L,4C,4Rは、その背後に設けられたリール3L,3C,3Rの回転が停止されたとき、各リール3L,3C,3Rの複数種類の図柄のうち、その枠内における上段、中段及び下段の各領域にそれぞれ1個の図柄(合計で3個)を表示する。各表示窓4L,4C,4Rが有する上段、中段及び下段からなる3つの領域のうち予め定められたいずれかをそれぞれ組合せてなる仮想上のラインを、入賞か否かの判定を行う対象となるライン(入賞判定ライン)として定義する。
本実施の形態では、入賞判定ラインとしてセンタライン8が設けられている。センタライン8は、左表示窓4Lの中段、中表示窓4Cの中段及び右表示窓4Rの中段の組合せからなる。以下、センタライン8を入賞判定ライン8とも言う。
液晶表示装置10の表示画面の側方には、7セグメントLEDからなる7セグ表示器6が設けられている。この7セグ表示器6は、今回の単位遊技を行うために投入されたメダルの枚数(以下、投入枚数)、特典として遊技者に対して払い出すメダルの枚数(以下、払出枚数)、パチスロ機内部に預けられているメダルの枚数(以下、クレジット枚数)等の情報をデジタル表示する。
フロントドア1bには、遊技者による操作の対象となる各種装置が設けられている。メダル投入口11は、遊技者によって外部から直接投下されるメダルを受け入れるために設けられる。メダル投入口11に受け入れられたメダルは、予め定められた規定枚数を上限として1回の単位遊技に投入されることとなり、規定枚数を超えた分はパチスロ機1の内部に預けることが可能となる(いわゆるクレジット機能)。
ベットボタン12は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルから1回の単位遊技に投入する枚数を決定するために設けられる。精算ボタン14は、パチスロ機1の内部に預けられているメダルを外部に引き出すために設けられる。
スタートレバー16は、全てのリール(3L,3C,3R)の回転を開始するために設けられる。ストップボタン17L,17C,17Rは、3つのリール3L,3C,3Rのそれぞれに対応づけられ、対応するリール3L,3C,3Rの回転を停止するために設けられる。以下、ストップボタン17L,17C,17Rを、それぞれ左ストップボタン17L、中ストップボタン17C、右ストップボタン17Rという。また、全てのリール3L,3C,3Rが回転しているときに最初に行われるリール3L,3C,3Rの停止操作(ストップボタン17L,17C,17Rの操作)を第1停止操作、第1停止操作の次に行われる停止操作を第2停止操作、第2停止操作の次に行われる停止操作を第3停止操作という。
メダル払出口18は、後述のメダル払出装置33の駆動により排出されるメダルを外部に導く。メダル払出口18から排出されたメダルは、メダル受皿19に貯められる。ランプ(LED等)20は、演出内容に応じた点消灯のパターンにて光を出力する。スピーカ21L,21Rは、演出内容に応じた効果音や楽曲等の音を出力する。
データ表示装置100は、島設備(図示略)に含まれるものであるが、キャビネット1aの上部に配置されている。データ表示装置100は、各種の遊技情報を表示可能な液晶表示パネル105を有する(図6及び図7参照)。図7に示すように、液晶表示パネル105の表示画面には、当り履歴表示領域105A、当り回数表示領域105B、ゲーム数表示領域105C、及びグラフ表示領域105Dが設けられる。当り履歴表示領域105Aには、一例として過去6回分の遊技状態について、当り遊技状態の作動開始や閉店時の最終ゲームまで累計されたゲーム数(以下、「スタートゲーム数」という)、夫々の当り種類等を示すボーナス種別、夫々の遊技状態における総払出枚数から総投入枚数を差し引いた数を示す出玉が表示される。当り回数表示領域105Bには、本日から前々日までの日別に各当り遊技状態の当り回数が表示される。ゲーム数表示領域105Cには、基本的に現時点でのスタートゲーム数が表示される。このスタートゲーム数の表示については後述する。
[内部構造]
図4は、パチスロ機1の内部構造を示す斜視図である。図4では、フロントドア1bが開放され、フロントドア1bの裏面側の構造及びキャビネット1aの内部の構造が示されている。
キャビネット1a内部の上方には、主制御回路41(図5参照)を構成する主制御基板31が設けられている。主制御回路41は、内部当籤役の決定、リール3L,3C,3Rの回転及び停止、入賞の有無の判定といった、パチスロ機1における遊技の主な流れを制御する回路である。主制御回路41の具体的な構成は後述する。
キャビネット1aの内部の中央には、3つのリール3L,3C,3Rが設けられている。各リール3L,3C,3Rには、所定の減速比をもったギアを介してステッピングモータ61L,61C,61R(図5参照)が接続されている。
左リール3Lの左側には、副制御回路42(図5参照)を構成する副制御基板32が設けられている。副制御回路42は、液晶表示装置10の映像表示等による演出の実行を制御する回路である。副制御回路42の具体的な構成は後述する。キャビネット1aの内部を正面から見て、右側のリール3Rの右側には、外部中継端子板43が配設されている。
キャビネット1aの内部の下方には、多量のメダルを収容可能で、それらを1枚ずつ排出可能な構造を有するメダル払出装置(以下、ホッパー)33が設けられている。ホッパー33の左側には、パチスロ機1が有する各装置に対して必要な電力を供給するための電源装置34が設けられている。
フロントドア1b裏側の中央(表示窓4L,4C,4Rの下方)には、セレクタ35が設けられている。セレクタ35は、材質や形状等が適正であるメダルか否かを選別する装置であり、メダル投入口11に受け入れられた適正なメダルをホッパー33へ案内する。セレクタ35内においてメダルが通過する経路上には、適正なメダルが通過したことを検出するメダルセンサ35S(図5参照)が設けられている。
<パチスロ機及びデータ表示装置が備える回路の構成>
次に、図5及び図6を参照して、本実施の形態におけるパチスロ機1及びデータ表示装置100が備える回路の構成について説明する。パチスロ機1は、主制御回路41、副制御回路42、外部中継端子板43、及びこれらと電気的に接続する周辺装置(アクチュエータ)を備える。データ表示装置100は、表示CPU101を主とした表示制御回路、及びこれに接続された液晶表示パネル105を備える。
[主制御回路]
図5は、本実施の形態におけるパチスロ機1の主制御回路41の構成を示すブロック図である。
主制御回路41は、回路基板上に設置されたマイクロコンピュータ50を主たる構成要素としている。マイクロコンピュータ50は、メインCPU51、メインROM52及びメインRAM53により構成される。
メインROM52には、メインCPU51により実行される制御プログラム、内部抽籤テーブル等のデータテーブル、副制御回路に対して各種の制御指令(コマンド)を送信するためのデータ等が記憶されている。メインRAM53には、制御プログラムの実行により決定された内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられる。
メインCPU51には、クロックパルス発生回路54、分周器55、乱数発生器56及びサンプリング回路57が接続されている。クロックパルス発生回路54及び分周器55は、クロックパルスを発生する。メインCPU51は、発生されたクロックパルスに基づいて、制御プログラムを実行する。乱数発生器56は、予め定められた範囲の乱数(例えば、0〜65535)を発生する。サンプリング回路57は、発生された乱数の中から1つの値を抽出する。
マイクロコンピュータ50の入力ポートには、スイッチ等が接続されている。メインCPU51は、スイッチ等の入力を受けて、ステッピングモータ61L,61C,61R等の周辺装置の動作を制御する。ストップスイッチ17Sは、各ストップボタン17L,17C,17Rが遊技者により押されたこと(停止操作)を検出する。
スタートスイッチ16Sは、スタートレバー16が遊技者により操作されたこと(開始操作)を検出する。精算スイッチ14Sは、精算ボタン14が遊技者により押されたことを検出する。
メダルセンサ35Sは、メダル投入口11に受け入れられたメダルが前述のセレクタ35内を通過したことを検出する。また、ベットスイッチ12Sは、ベットボタン12が遊技者により押されたことを検出する。
マイクロコンピュータ50により動作が制御される周辺装置としては、ステッピングモータ61L,61C,61R、7セグ表示器6及びホッパー33がある。また、マイクロコンピュータ50の出力ポートには、各周辺装置の動作を制御するための回路が接続されている。
モータ駆動回路62は、各リール3L,3C,3Rに対応して設けられたステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動を制御する。リール位置検出回路63は、発光部と受光部とを有する光センサにより、リールが一回転したことを示すリールインデックスを各リール3L,3C,3Rに応じて検出する。
ステッピングモータ61L,61C,61Rは、運動量がパルスの出力数に比例し、回転軸を指定された角度で停止させることが可能な構成を備えている。ステッピングモータ61L,61C,61Rの駆動力は、所定の減速比をもったギアを介して各リール3L,3C,3Rに伝達される。各ステッピングモータ61L,61C,61Rに対して1回のパルスが出力されるごとに、各リール3L,3C,3Rは一定の角度で回転する。
メインCPU51は、リールインデックスを検出してからステッピングモータ61L,61C,61Rに対してパルスを出力した回数をカウントすることによって、各リール3L,3C,3Rの回転角度(主に、リールが図柄何個分だけ回転したか)を管理する。
ここで、各リール3L,3C,3Rの回転角度の管理について、具体的に説明する。ステッピングモータ61L,61C,61Rに対して出力されたパルスの数は、メインRAM53に設けられたパルスカウンタによって計数される。そして、図柄1つ分の回転に必要な所定回数(例えば16回)のパルスの出力がパルスカウンタで計数される毎に、メインRAM53に設けられた図柄カウンタが1ずつ加算される。図柄カウンタは、各リール3L,3C,3Rに応じて設けられている。図柄カウンタの値は、リール位置検出回路63によってリールインデックスが検出されるとクリアされる。
つまり、本実施の形態では、図柄カウンタを管理することにより、リールインデックスが検出されてから図柄何個分の回転が行われたのかを管理するようになっている。したがって、各リール3L,3C,3Rの各図柄の位置は、リールインデックスが検出される位置を基準として検出される。
上述したように、本実施の形態では、滑り駒数の最大数を図柄4個分に定めている。したがって、例えば左ストップボタン17Lが押されたときに左表示窓4Lの中段にある左リール3Lの図柄と、その4個先の図柄までの範囲内にある各図柄が、左表示窓4Lの中段に停止可能な図柄となる。
表示部駆動回路64は、7セグ表示器6の動作を制御する。ホッパー駆動回路65は、ホッパー33の動作を制御する。また、払出完了信号回路66は、ホッパー33に設けられたメダル検出部33Sが行うメダルの検出を管理し、ホッパー33から外部に排出されたメダルが払出枚数に達したか否かをチェックする。
[副制御回路]
図6は、本実施の形態におけるパチスロ機1の副制御回路42の構成を示すブロック図である。
副制御回路42は、主制御回路41と電気的に接続されており、主制御回路41から送信されるコマンドに基づいて演出内容の決定や実行等の処理を行う。副制御回路42は、基本的に、サブCPU81、サブROM82、サブRAM83、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM85、ドライバ86、DSP(デジタルシグナルプロセッサ)90、オーディオRAM91、A/D変換器92、及びアンプ93を含んで構成されている。
サブCPU81は、主制御回路41から送信されたコマンドに応じて、サブROM82に記憶されている制御プログラムに従い、映像、音、光の出力の制御を行う。サブROM82は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、サブCPU81が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路41との通信を制御するための主基板通信タスクや、演出用乱数値を抽出し、演出内容(演出データ)の決定及び登録を行うための演出登録タスク、決定した演出内容に基づいて液晶表示装置10による映像の表示を制御する描画制御タスク、ランプ20による光の出力を制御するランプ制御タスク、スピーカ21L,21Rによる音の出力を制御する音声制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種データテーブルを記憶する記憶領域、各演出内容を構成する演出データを記憶する記憶領域、映像の作成に関するアニメーションデータを記憶する記憶領域、BGMや効果音に関するサウンドデータを記憶する記憶領域、光の点消灯のパターンに関するランプデータを記憶する記憶領域等が含まれている。
サブRAM83は、決定された演出内容や演出データを登録する格納領域や、主制御回路41から送信される内部当籤役等の各種データを格納する格納領域が設けられている。
また、副制御回路42には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示装置10、スピーカ21L,21R、及びランプ20が接続されている。
サブCPU81、レンダリングプロセッサ84、描画用RAM(フレームバッファを含む)85及びドライバ86は、演出内容により指定されたアニメーションデータに従って映像を作成し、作成した映像を液晶表示装置10により表示する。
また、サブCPU81、DSP90、オーディオRAM91、A/D変換器92及びアンプ93は、演出内容により指定されたサウンドデータに従ってBGM等の音をスピーカ21L,21Rにより出力する。また、サブCPU81は、演出内容により指定されたランプデータに従ってランプ20の点灯及び消灯を行う。
[データ表示装置の表示制御回路]
図6は、本実施の形態におけるデータ表示装置100の表示制御回路の構成を示している。
データ表示装置100の表示制御回路は、外部中継端子板43を介して主制御回路41と電気的に接続されており、主制御回路41からリレー回路(図示略)を経由して出力された各種の信号に基づいて遊技情報の表示制御等の処理を行う。各種の信号は、副制御回路42へとコマンドが送信されるタイミングと概ね同じタイミングで送信される。表示制御回路は、基本的に、表示CPU101、表示ROM102、表示RAM103、ドライバ104、及びリアルタイムクロック回路106を含んで構成されている。
表示CPU101は、主制御回路41から出力された各種の信号や予め設定された内部情報に応じて、表示ROM102に記憶されている制御プログラムに従い、遊技情報の表示についての制御を行う。表示ROM102は、基本的に、プログラム記憶領域とデータ記憶領域によって構成される。
プログラム記憶領域には、表示CPU101が実行する制御プログラムが記憶されている。例えば、制御プログラムには、主制御回路41との通信を制御するための通信タスクや、演出表示及び遊技情報の表示を制御する表示制御タスク等が含まれる。
データ記憶領域は、各種のデータテーブルを記憶する記憶領域や遊技情報等が含まれている。
表示RAM103は、遊技情報に係るデータをセットする格納領域や、主制御回路41から出力された信号等の各種データを格納する格納領域、遊技情報に係る各種の数値を計数するためのカウンタが設けられている。カウンタには、BB当り回数カウンタ、擬似BB当り回数カウンタ、RB当り回数カウンタ、ART当り回数カウンタ、出玉カウンタ、スタートゲーム数カウンタがある。これらのカウンタの動作については後述する。
このような表示制御回路には、その動作が制御される周辺装置として、液晶表示パネル105が接続されている。図7に示すように、液晶表示パネル105には、当り履歴表示領域105A、当り回数表示領域105B、ゲーム数表示領域105C、及びグラフ表示領域105Dが表示される。当り履歴表示領域105Aには、例えば、スタートゲーム数が3回の時点で未だ当り遊技状態が作動していないことを示す当り履歴情報(今回)、スタートゲーム数が22回で「BB」当りとなり、その際の出玉が412枚であったことを示す当り履歴情報(前回)、スタートゲーム数が75回で閉店時の最終ゲームとなり、それまでの出玉が453枚であったことを示す当り履歴情報(前々回)、スタートゲーム数75回で「BB」当りとなり、その際の出玉が453枚であったことを示す当り履歴情報(3回前)、スタートゲーム数が34回で「ART」当りとなり、その際の出玉が432枚であったことを示す当り履歴情報(4回前)、スタートゲーム数が234回で「BB」当りとなり、その際の出玉が232枚であったことを示す当り履歴情報(5回前)が表示される。
なお、図7において特に図示しないが、当り履歴表示領域105Aにおいてボーナス種別の表示欄には、「BB」や「ART」と同様に「RB」という文字も表示可能である。本実施の形態において、ボーナス種別の表示欄に表示された「BB」は、BB遊技状態及び擬似BB遊技状態のいずれか一方が作動したことを意味する。ボーナス種別の表示欄に表示された「ART」は、ART遊技状態が作動したことを意味し、「RB」は、擬似RB遊技状態が作動したことを意味する。なお、ボーナス種別を示す「BB」は、例えばBB遊技状態の作動のみに対応するものとしてもよい。また、ボーナス種別の表示欄には、BB遊技状態と擬似BB遊技状態とを明確に区別可能な文字等を表示するようにしてもよい。
当り回数表示領域105Bには、例えば、「BB」、「擬似BB」、「RB」、及び「ART」毎に、本日、前日、前々日の当り回数が表示される。本実施の形態において、当り回数表示領域105Bに表示される「BB」は、BB遊技状態に対応し、「擬似BB」は、擬似BB遊技状態に対応し、「RB」は、擬似RB遊技状態に対応し、「ART」は、ART遊技状態に対応している。なお、当り回数表示領域には、例えば「擬似BB」を表示せずに「BB」を表示し、この「BB」に示される当り回数がBB遊技状態と擬似BB遊技状態とを合わせた当り回数を示すものとしてもよい。ゲーム数表示領域105Cには、基本的に現時点まで累計されたスタートゲーム数が表示される。このようなゲーム数表示領域105Cにおいては、通常、スタートゲーム数が加算表示される一方、BB遊技状態、擬似BB遊技状態、あるいは擬似RB遊技状態の作動終了に伴いスタートゲーム数が「0」として表示される。また、ゲーム数表示領域105Cに表示されるスタートゲーム数は、ART遊技状態の作動開始や作動終了を契機としてクリアされることなく、ART遊技状態中にあっても加算表示される。また、ゲーム数表示領域105Cには、基本的に現時点までのスタートゲーム数が表示されるが、後の説明において参照する図17(A)に示すように、所定のタイミングで前日閉店時の最終ゲームに対応するスタートゲーム数が表示される場合もある。このようなスタートゲーム数の表示制御については後述する。なお、ゲーム数表示領域においては、前日閉店時の最終ゲームのスタートゲーム数と当日のスタートゲーム数とを遊技者が容易に識別し得るように異なる表示態様とし、例えば表示領域の色やフォントの種類、あるいは点滅/点灯状態を切り替えることによって前日最終と当日とのスタートゲーム数の表示が異なる態様となるようにしてもよい。
表示CPU101及びドライバ104は、遊技情報に係るデータに基づいて画像を生成し、生成した画像を液晶表示パネル105の当り履歴表示領域105A、当り回数表示領域105B、ゲーム数表示領域105C、及びグラフ表示領域105Dに表示する。リアルタイムクロック回路106は、現時刻を計時し、計時結果として現時刻を表示CPU101に伝える。
<パチスロ機の遊技に係る構成>
次に、図8〜12を参照して、パチスロ機1の遊技に係る構成について説明する。
[図柄配置テーブル]
メインROM52には、図柄配置テーブルが記憶されている。この図柄配置テーブルは、各リール3L,3C,3Rの回転方向における各図柄の位置と、各位置に配された図柄の種類を特定するデータとを規定している。本実施の形態においては、図柄の種類として、「V」、「赤7」、「BAR」、「チェリー」、「スイカ」、「ベル」、「リプレイA」、「リプレイB」が少なくとも含まれる。
[図柄組合せテーブル]
メインROM52には、図柄組合せテーブルが記憶されている。図8に示すように、図柄組合せテーブルは、特典の種類に応じて予め定められた図柄の組合せと、表示役及び払出枚数とを規定している。表示役は、入賞判定ライン8に沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。
本実施の形態では、入賞判定ライン8に沿って各リール3L,3C,3Rにより表示される図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せと一致する場合に入賞と判定される。そして、入賞と判定されると、メダルの払い出し、再遊技の作動、当り遊技状態の作動といった特典が遊技者に対して与えられる。入賞判定ライン8に沿って表示された図柄の組合せが、図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せのいずれとも一致しない場合は、いわゆる「ハズレ」となる。
なお、本実施の形態では、図柄組合せテーブルに図柄の組合せとして規定しないことでハズレの図柄の組合せを規定している。図柄組合せテーブルとしては、ハズレの項目を有しており、直接ハズレを規定するものであってもよい。
表示役は、入賞判定ライン8に沿って表示された図柄の組合せを識別するデータである。この表示役は、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。
本実施の形態では、メダルの投入枚数に応じて図柄の組合せが規定されている。例えば、単位遊技に必要なメダルの投入枚数として予め定められた規定枚数が3枚の場合であって各リール3L,3C,3Rの図柄「V」が入賞判定ライン8に沿って表示されたときに、表示役として「BB」が決定される。また、メダルの投入枚数が3枚の場合であって各リール3L,3C,3Rの図柄「ベル」が入賞判定ライン8に沿って表示されたときは、「ベル」の入賞が決定され、払出枚数として10枚のメダルが払い出される。一方、メダルの規定枚数が2枚の場合であって各リール3L,3C,3Rの図柄「ベル」が入賞判定ライン8に沿って表示されたときも、「ベル」の入賞が決定されるが、このときは払出枚数として15枚のメダルが払い出される。なお、本実施の形態においては、BB遊技状態に限り規定枚数が2枚であり、その他の遊技状態(通常遊技状態、擬似ボーナス、ART遊技状態)では規定枚数が3枚となっている。
払出枚数は、遊技者に対して払い出すメダルの枚数を表す。この払出枚数として1以上の数値が決定された場合には、メダルの払い出しが行われる。本実施の形態では、表示役として「RT2移行役」(規定枚数3枚の場合のみ)、「ベル」、「スイカ」、「チェリー」のうちのいずれかが決定されたときにメダルの払い出しが行われる。なお、本実施の形態では、これらメダルの払い出しが行われる表示役を「小役」と総称する。
表示役として「BB」が決定されたときは、BB遊技状態の作動が行われ、「RT1(1)」のいずれかが決定されたときは、擬似BB遊技状態の作動が行われ、「RT1(2)」のいずれかが決定されたときは、擬似RB遊技状態の作動が行われ、「RT2」のいずれかが決定されたときは、ART遊技状態の作動が行われる。一方、表示役として「リプレイA」及び「リプレイB」のいずれかが決定されたときは、再遊技の作動が行われる。なお、「BB」については、通常遊技状態、ART遊技状態、擬似ボーナスにおいて一定の当籤確率で内部当籤役として決定され、「BB」に対応する「V−V−V」が表示されるまで内部当籤役として持ち越される。この「BB」が内部当籤役として持ち越される期間をボーナスフラグ間という。表示役として「RT1(1)」が決定されるということは、RT1移行図柄(1)が表示されることを意味し、「RT1(2)」が決定されるということは、RT1移行図柄(2)が表示されることを意味し、「RT2」が決定されるということは、RT2移行図柄が表示されることを意味する。以下の説明においては、RT1移行図柄(1)及びRT1移行図柄(2)を総称してRT1移行図柄ということがある。また、RT1移行図柄及びRT2移行図柄を総称してRT移行図柄ということがある。
なお、RT1移行図柄(1)及びRT1移行図柄(2)をそれぞれリプレイ(「リプレイA」及び「リプレイB」とは別の再遊技役)に対応する図柄組合せとし、「リプレイA」及び「リプレイB」を常に重複当籤させ、左ストップボタンの第1停止操作の場合に「リプレイA」又は「リプレイB」が必ず成立する一方、RT1移行図柄(1)又はRT1移行図柄(2)については、中ストップボタン又は右ストップボタンの第1停止操作である場合にしか表示されないようにリールの停止制御を行い、通常状態で左ストップボタンについて第1停止操作以外の停止操作を行った場合は、擬似ボーナスに当籤しづらくなるといったペナルティを与えるようにしてもよい。また、RT1移行図柄及びRT2移行図柄に対応する役の当籤確率を1/10等といった比較的高い確率とし、内部的に擬似ボーナスやARTに当籤した場合にのみ対応するRT移行図柄を表示し得る押し順をナビ演出等によって報知するようにしてもよい。このようにした場合、擬似ボーナスやARTの当籤確率を遊技状態に応じてナビ抽籤確率により変化させることが可能となるので、これら擬似ボーナス等と一定の当籤確率で決定されるBBとを容易に区別することができる。
また、遊技の流れとしては、例えば通常遊技状態において特定の抽籤に当籤した場合(例えば、当籤確率の低い小役の「スイカ」や「チェリー」に当籤した場合であって、その当籤時に擬似ボーナスやARTの抽籤が行われる場合、あるいは前回の擬似ボーナス終了時にゲーム数の抽籤が行われた場合にあって、その抽籤結果のゲーム数を消化した場合等)、遊技機の液晶表示装置においては、「擬似ボーナス特ち」といった遊技状態を示す表示等を行い、上記したような1/10程度の当籤確率でRT移行図柄に対応する役とリプレイが重複当籤した場合に、当籤した役が擬似ボーナスに対応するかARTに対応するかに応じて報知する押し順が異なるように表示するようにしてもよい。この場合、遊技者が報知された押し順に従って停止操作を行うことにより、対応するRT移行図柄が表示されるようにリールの停止制御が行われ、主制御基板の制御によりリプレイタイム(RT)が開始することとなり、データ表示装置には、主制御基板から対応する信号が送信されることとなる。
このような仕様の遊技機において、擬似ボーナス及びARTに当籤していない状態で遊技者により中ストップボタン又は右ストップボタンの第1停止操作が行われた場合には、RT移行図柄が表示されることもあり得るが、それに応じてRTに移行した場合にあっても、ベルの押し順報知を行わないようにすることでメダルの増加を抑制することができ、RT終了図柄となるベルの取りこぼし目(押し順が不正解で且つベル非表示のときに表示される出目、以下「ベルこぼし目」という)が表示されることで仕様上不適切なRTを速やかに終了させることができる。
[当り遊技状態作動時の制御状態]
図9に示すように、本実施の形態において、当り遊技状態の作動時には、遊技状態フラグ格納領域、ボーナス終了枚数カウンタ、遊技可能回数カウンタに所定の情報がセットされる。遊技状態フラグ格納領域及びボーナス終了枚数カウンタは、メインRAM53に設けられる。遊技可能回数カウンタは、サブRAM83に設けられる。
遊技状態フラグは、メインCPU51が遊技状態の種類を識別するためのデータである。本実施の形態では、遊技状態フラグの種類として、「BB」、「RT1」、及び「RT2」を設けている。「BB」は、いわゆる第1種特別役物に係る役物連続作動装置と呼ばれるものであり、内部当籤役「BB」に対応する図柄の組合せ「V−V−V」が表示されることでBB遊技状態にあることを意味する。「RT1」は、通常遊技状態よりもリプレイの当籤確率が高いゲーム数有限のいわゆるリプレイタイム(RT1)であり、擬似BB遊技状態又は擬似RB遊技状態(擬似ボーナス)にあることを意味する。「RT2」は、通常遊技状態よりもリプレイの当籤確率が高いリプレイタイム(RT2)であり、ART遊技状態にあることを意味する。なお、遊技状態フラグが「BB」、「RT1」、及び「RT2」のいずれにもセットされていない場合、通常遊技状態となる。ここで、擬似ボーナスは、サブCPU81等の制御によって内部当籤役に対応する図柄の組合せを表示させるための押し順が所定ゲーム数にわたり報知される、いわゆるアシストタイムにも属する遊技状態である。ART遊技状態は、サブCPU81等の制御によって内部当籤役に対応する図柄の組合せを表示させるための押し順が報知され、そのような報知回数が上乗せされる場合があり得る遊技状態であり、報知回数に応じてゲーム数が決まることから可変ゲーム数のリプレイタイムとなる。具体的にいうと、擬似ボーナス及びART遊技状態は、リプレイ当籤確率が相対的に高いRT状態であって、押し順が正解しないと揃いづらい「ベル」の押し順をナビ演出等によりアシストすることで遊技者のメダルを漸増させるといった遊技状態に相当する。なお、このような擬似ボーナスやART遊技状態は、ボーナスフラグ間において作動する遊技状態としてもよい。ボーナスフラグ間においてリプレイタイムを作動しない貫通型の場合、ART中のボーナスフラグ成立から「BB」に対応する「V−V−V」が表示されるまでの間は、例えばベルの押し順が報知されないようにしてもよい。
ボーナス終了枚数カウンタは、BB遊技状態中に払い出されたメダルの総数が、その終了契機となる予め規定された枚数に達したか否かをメインCPU51が管理するためのデータである。本実施の形態において、BB遊技状態は、例えば規定枚数「300」に達するメダルの払い出しが行われた場合に終了するようになっている。
つまり、BB遊技状態の作動開始時には、遊技状態フラグが「BB」にセットされ、予め規定枚数として定められている数値がボーナス終了枚数カウンタに格納され、BB遊技状態の作動を通じてその減算が行われていく。その結果、ボーナス終了枚数カウンタの値が「0」に更新されたことを条件に遊技状態フラグの「BB」が解除され、BB遊技状態の作動が終了する。
遊技可能回数カウンタは、擬似BB遊技状態(RT1)及び擬似RB遊技状態(RT1)の作動において行うことが可能な残りのゲームの回数、いわゆる遊技可能回数をサブCPU81が管理するためのデータである。本実施の形態においては、特定の擬似BBフラグが成立し、目押しにより狙えばRT1(1)移行図柄として「赤7−赤7−赤7」が表示され、目押しに失敗したときは代替図柄として「リプレイA−リプレイA−ベル」が表示される。この代替図柄は、特定の擬似ボーナスフラグ成立時以外は表示されない。擬似RBについても同様である。具体的には、RT1(1)移行図柄として「赤7−赤7−赤7」の図柄の組合せが表示されることで擬似BB遊技状態が行われるときは、遊技可能回数カウンタに「100」が格納され、代替図柄として「リプレイA−リプレイA−ベル」の図柄の組合せが表示されることで擬似BB遊技状態が行われるときは、遊技可能回数カウンタに「50」が格納される。また、RT1(2)移行図柄として「BAR−BAR−BAR」の図柄の組合せが表示されることで擬似RB遊技状態が行われるときは、遊技可能回数カウンタに「20」が格納され、代替図柄として「リプレイB−リプレイB−ベル」の図柄の組合せが表示されることで擬似RB遊技状態が行われるときは、遊技可能回数カウンタに「10」が格納される。
[RT遷移テーブル]
メインROM52には、RT遷移テーブルが記憶されている。図10に示すように、RT遷移テーブルは、通常遊技状態(RT0)、擬似BB遊技状態(RT1)、擬似RB遊技状態(RT1)、ART遊技状態(RT2)、及びBB遊技状態から移行する条件と、その移行先とを規定している。図11は、図10に示すRT遷移テーブルに対応する遊技状態遷移図である。図12は、遊技状態移行時の動作内容を示す説明図である。なお、通常遊技状態(RT0)、擬似BB遊技状態(RT1)、擬似RB遊技状態(RT1)、及びART遊技状態(RT2)は、単位遊技の開始に必要なメダルの規定枚数が3枚である一方、BB遊技状態は、これらの遊技状態とは異なり規定枚数2枚とされている。
図10〜12に示すように、本実施の形態では、通常遊技状態(RT0)中に内部当籤役としてRT1(1)移行役が決定され、当該RT1(1)移行役に対応するRT1移行図柄(1)「赤7−赤7−赤7」、又は代替図柄のRT1移行図柄(1)「リプレイA−リプレイA−ベル」が表示された場合は、擬似BB遊技状態(RT1)へ移行する(図11及び図12の(1)参照)。このとき、メインCPU51は、表示役を示す表示コマンドをサブCPU81に送信するとともに、擬似BB遊技状態(RT1)への移行を示すRT1(1)信号をデータ表示装置100に出力する。これにより、液晶表示装置10の表示画面には、サブCPU81の制御により擬似BB遊技状態(RT1)に対応する演出画像が表示される。また、データ表示装置100では、擬似BB遊技状態(RT1)の作動開始が認識されることにより、当り履歴表示領域105Aの当り履歴情報が更新されるとともに、当り回数表示領域105Bの「擬似BB」の当り回数が更新され、ゲーム数表示領域105Cのスタートゲーム数の加算表示が停止される。具体的にいうと、当り履歴表示領域105Aにおいては、ボーナス種別「BB」の当り履歴情報(今回)が更新表示され、当り回数表示領域105Bにおいては、本日の「擬似BB」当り回数が1回分加算表示され、ゲーム数表示領域105Cにおいては、スタートゲーム数が加算表示されずに停止される。
また、通常遊技状態(RT0)中に内部当籤役としてRT1(2)移行役が決定され、当該RT1(2)移行役に対応するRT1移行図柄(2)「BAR−BAR−BAR」、又は代替図柄のRT1移行図柄(2)「リプレイB−リプレイB−ベル」が表示された場合は、擬似RB遊技状態(RT1)へ移行する(図11及び図12の(3)参照)。このとき、メインCPU51は、表示役を示す表示コマンドをサブCPU81に送信するとともに、擬似RB遊技状態(RT1)への移行を示すRT1(2)信号をデータ表示装置100に出力する。これにより、液晶表示装置10の表示画面には、サブCPU81の制御により擬似RB遊技状態(RT1)に対応する演出画像が表示される。また、データ表示装置100では、擬似RB遊技状態(RT1)の作動開始が認識されることにより、当り履歴表示領域105Aの当り履歴情報が更新されるとともに、当り回数表示領域105Bの「RB」の当り回数が更新され、ゲーム数表示領域105Cのスタートゲーム数の加算表示が停止される。具体的にいうと、当り履歴表示領域105Aにおいては、ボーナス種別「RB」の当り履歴情報(今回)が更新表示され、当り回数表示領域105Bにおいては、本日の「RB」当り回数が1回分加算表示され、ゲーム数表示領域105Cにおいては、スタートゲーム数が加算表示されずに停止される。
また、通常遊技状態(RT0)中に内部当籤役としてRT2移行役が決定され、当該RT2移行役に対応するRT2移行図柄「ベル−リプレイA−ベル」又は「ベル−リプレイB−ベル」が表示された場合は、ART遊技状態(RT2)へ移行する(図11及び図12の(7)参照)。このとき、メインCPU51は、表示役を示す表示コマンドをサブCPU81に送信するとともに、ART遊技状態(RT2)への移行を示すART信号をデータ表示装置100に出力する。なお、サブCPU81の制御によれば、表示コマンドを受信する前にART遊技状態に移行することが決定されるので、液晶表示装置10の表示画面には、表示コマンドの受信前にART遊技状態に対応する演出画像が表示される。また、データ表示装置100では、ART遊技状態の作動開始が認識されることにより、当り履歴表示領域105Aの当り履歴情報が更新されるとともに、当り回数表示領域105Bの「ART」の当り回数が更新される。ただし、ゲーム数表示領域105Cのスタートゲーム数の加算表示については、そのまま継続される。具体的にいうと、当り履歴表示領域105Aにおいては、ボーナス種別「ART」の当り履歴情報(今回)が更新表示され、当り回数表示領域105Bにおいては、本日の「ART」当り回数が1回分加算表示される。
また、通常遊技状態(RT0)中、擬似ボーナス(RT1)中、あるいはART遊技状態(RT2)中において、内部当籤役としてBBが決定され、又はBBが持ち越し役として決定されている場合に、当該BBに対応する図柄の組合せ「V−V−V」が表示された場合は、BB遊技状態へ移行する(図11及び図12の(5)参照)。このとき、メインCPU51は、表示役を示す表示コマンドをサブCPU81に送信するとともに、BB遊技状態への移行を示すようにBB信号をオフからオンとしてデータ表示装置100に出力する。これにより、液晶表示装置10の表示画面には、サブCPU81の制御によりBB遊技状態に対応する演出画像が表示される。また、データ表示装置100では、BB遊技状態の作動開始が認識されることにより、当り履歴表示領域105Aの当り履歴情報が更新されるとともに、当り回数表示領域105Bの「BB」の当り回数が更新され、ゲーム数表示領域105Cのスタートゲーム数の加算表示が停止される。具体的にいうと、当り履歴表示領域105Aにおいては、ボーナス種別「BB」の当り履歴情報(今回)が更新表示され、当り回数表示領域105Bにおいては、本日の「BB」当り回数が1回分加算表示され、ゲーム数表示領域105Cにおいては、スタートゲーム数が加算表示されずに停止される。
また、擬似ボーナス(RT1)中、あるいはART遊技状態(RT2)中において、内部当籤役として「ベル」が決定されたにも関わらず、押し順が報知されないことでRT終了図柄のベルこぼし目「リプレイA−ベル−リプレイA」又は「リプレイB−ベル−リプレイB」が表示された場合は、通常遊技状態(RT0)へ移行する(図11及び図12の(2),(4),(9)参照)。この場合、サブCPU81の制御としては、予め定められたゲーム数を消化することでART遊技状態が終了となり、その結果、押し順が報知されない状態となってRT終了図柄が表示されてしまう。一方、データ表示装置100では、擬似BB遊技状態(RT1)の作動開始(又は最低の50ゲーム消化後)から、あるいは擬似RB遊技状態(RT1)の作動開始(又は最低の10ゲーム消化後)からみなしゲームを開始しており、当該みなしゲームについて実質的に終了と判定することにより、当り履歴表示領域105Aにおいては、表示内容が確定的に表示され、ゲーム数表示領域105Cにおいては、スタートゲーム数の加算表示が初期値の「0」から再開される。また、データ表示装置100では、ART遊技状態(RT2)の作動開始(又は最低の50ゲーム消化後)からみなしゲームを開始し、当該みなしゲームについて実質的に終了と判定することにより、当り履歴表示領域105A及び当り回数表示領域105Bにおいては、表示内容が確定的に表示される。その一方、ゲーム数表示領域105Cにおいては、スタートゲーム数の加算表示がそのまま継続される。なお、擬似BB遊技状態(RT1)と差別化すべく、擬似RB遊技状態(RT1)に対応するみなしゲームについて実質的に終了と判定した場合、ゲーム数表示領域105Cにおいては、前回停止時のスタートゲーム数から加算表示を再開させるようにしてもよい。このみなしゲームについては後述する。
また、擬似ボーナス(RT1)中からART遊技状態(RT2)への移行は、以下のようにして行われる。すなわち、擬似ボーナス(RT1)中にART突入抽籤(「スイカ」や「チェリー」当籤時のART抽籤)が行われ、このART突入抽籤に当籤することでART突入待ちの演出画像等が液晶表示装置10に表示され、さらに内部当籤役としてRT2移行役が決定されたときに、RT2移行図柄を表示し得る押し順が報知される結果、その押し順に正解してRT2移行図柄「ベル−リプレイA−ベル」又は「ベル−リプレイB−ベル」が表示された場合は、ART遊技状態(RT2)へ移行する(図11及び図12の(8)参照)。このとき、メインCPU51は、表示役を示す表示コマンドをサブCPU81に送信するとともに、ART遊技状態(RT2)への移行を示すART信号をデータ表示装置100に出力する。なお、サブCPU81の制御によれば、表示コマンドを受信する前にART突入抽籤等による所定の当籤契機でART遊技状態に移行することが決定されるので、液晶表示装置10の表示画面には、表示コマンドの受信前に擬似ボーナス(RT1)からART遊技状態に移行することを示すART突入待ち等の演出画像が表示される。また、データ表示装置100では、ART遊技状態の作動開始が認識されることにより、当り履歴表示領域105Aの当り履歴情報が更新されるとともに、当り回数表示領域105Bの「ART」の当り回数が更新される。また、ゲーム数表示領域105Cにおいては、スタートゲーム数の加算表示が初期値の「0」から再開される。
また、ART遊技状態(RT2)中に内部当籤役としてRT1(1)移行役が決定され、当該RT1(1)移行役に対応するRT1移行図柄(1)「赤7−赤7−赤7」、又はその他のRT1移行図柄(1)「リプレイA−リプレイA−ベル」が表示された場合は、擬似BB遊技状態(RT1)へ移行する(図11及び図12の(10)参照)。このとき、メインCPU51は、表示役を示す表示コマンドをサブCPU81に送信するとともに、擬似BB遊技状態(RT1)への移行を示すRT1(1)信号をデータ表示装置100に出力する。これにより、液晶表示装置10の表示画面には、サブCPU81の制御により擬似BB遊技状態(RT1)に対応する演出画像が表示される。また、データ表示装置100では、擬似BB遊技状態(RT1)の作動開始が認識されることにより、当り履歴表示領域105Aの当り履歴情報が更新されるとともに、当り回数表示領域105Bの「擬似BB」の当り回数が更新され、ゲーム数表示領域105Cのスタートゲーム数の加算表示が停止される。なお、ART遊技状態(RT2)から擬似BB遊技状態(RT1)へ移行する際は、専用の演出画像を表示するようにしてもよい。
また、ART遊技状態(RT2)中に内部当籤役としてRT1(2)移行役が決定され、当該RT1(2)移行役に対応するRT1移行図柄(2)「BAR−BAR−BAR」、又はその他のRT1移行図柄(2)「リプレイB−リプレイB−ベル」が表示された場合は、擬似RB遊技状態(RT1)へ移行する(図11及び図12の(11)参照)。このとき、メインCPU51は、表示役を示す表示コマンドをサブCPU81に送信するとともに、擬似RB遊技状態(RT1)への移行を示すRT1(2)信号をデータ表示装置100に出力する。これにより、液晶表示装置10の表示画面には、サブCPU81の制御により擬似RB遊技状態(RT1)に対応する演出画像が表示される。また、データ表示装置100では、擬似RB遊技状態(RT1)の作動開始が認識されることにより、当り履歴表示領域105Aの当り履歴情報が更新されるとともに、当り回数表示領域105Bの「RB」の当り回数が更新され、ゲーム数表示領域105Cのスタートゲーム数の加算表示が停止される。なお、ART遊技状態(RT2)から擬似RB遊技状態(RT1)へ移行する際においても、専用の演出画像を表示するようにしてもよい。
また、BB遊技状態において、例えば予め定められた300枚を超えるメダルが払い出された場合は、BB遊技状態から通常遊技状態(RT0)へ移行する(図11及び図12の(6)参照)。このとき、メインCPU51は、BB遊技状態から通常遊技状態(RT0)への移行を示すようにBB信号をオンからオフとしてデータ表示装置100に出力する。これにより、液晶表示装置10の表示画面には、サブCPU81の制御により通常遊技状態(RT0)に対応する演出画像が表示される。また、データ表示装置100では、BB遊技状態の作動終了が認識されることにより、当り履歴表示領域105A及び当り回数表示領域105Bにおいては、表示内容が確定的に表示される。また、ゲーム数表示領域105Cにおいては、スタートゲーム数の加算表示が初期値の「0」から再開される。
[内部抽籤テーブル]
メインROM52には、内部抽籤テーブルが記憶されている。内部抽籤テーブルは、当籤番号に応じて、データポインタと抽籤値とを規定している。データポインタは、内部抽籤テーブルを参照して行う抽籤の結果として取得されるデータであり、後述の内部当籤役決定テーブルにより規定されている内部当籤役を指定するためのデータである。データポインタには、小役・リプレイ用データポインタ及びボーナス用データポインタが設けられている。
本実施の形態では、予め定められた数値の範囲「0〜65535」から抽出される乱数値を、各当籤番号に応じた抽籤値で順次減算し、減算の結果が負となったか否か(いわゆる「桁かり」が生じたか否か)の判定を行うことによって内部的な抽籤が行われる。
したがって、抽籤値として規定されている数値が大きいほど、これが割り当てられたデータ(つまり、データポインタ)が決定される確率が高い。なお、各当籤番号の当籤確率は、「各当籤番号に対応する抽籤値/抽出される可能性のある全ての乱数値の個数(65536)」によって表すことができる。
メインROM52には、一般遊技状態用内部抽籤テーブル、BB作動中用内部抽籤テーブル、RT1作動中用内部抽籤テーブル、及びRT2作動中用内部抽籤テーブルが記憶されている。本実施の形態では、ボーナス(BB遊技状態)、擬似ボーナス(RT1)、ART遊技状態(RT2)の作動が行われているか否かといった状況に応じて、複数種類の内部抽籤テーブルを使い分けることにより、決定される内部当籤役の種類や当籤確率を変動させ、この結果、遊技者が抱く期待に起伏が生じるようにしている。一般遊技状態用内部抽籤テーブルは、通常遊技状態(RT0)に対応しており、リプレイ当籤確率が他のテーブルに比べて低く規定されている。BB作動中用内部抽籤テーブルは、ボーナス(BB遊技状態)に対応しており、所定の小役・リプレイ用データポインタのいずれかが取得されるように規定されている。RT1作動中用内部抽籤テーブルは、擬似ボーナス(RT1)に対応しており、リプレイ当籤確率が一般遊技状態用内部抽籤テーブルに比べて高く規定されている。RT2作動中用内部抽籤テーブルは、ART遊技状態(RT2)に対応しており、リプレイ当籤確率が一般遊技状態用内部抽籤テーブルに比べて高く規定されている。
[内部当籤役決定テーブル]
メインROM52には、内部当籤役決定テーブルが記憶されている。内部当籤役決定テーブルは、データポインタに応じて内部当籤役を規定している。データポインタが決定されると、内部当籤役が一義的に取得される。内部当籤役は、入賞判定ライン8に沿って表示を許可する各リール3L,3C,3Rの図柄の組合せを識別するデータである。内部当籤役は、表示役と同様に、各ビットに対して固有の図柄の組合せが割り当てられた1バイトのデータとして表される。なお、データポインタが「0」のとき、内部当籤役の内容は「ハズレ」となるが、これは前述の図柄組合せテーブルにより規定されている図柄の組合せの表示が何れも許可されないことを示す。内部当籤役決定テーブルとしては、小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブル及びボーナス用内部当籤役決定テーブルが記憶されている。小役・リプレイ用内部当籤役決定テーブルは、メダルの払い出しに係る内部当籤役又は再遊技の作動に係る内部当籤役を規定している。ボーナス用内部当籤役決定テーブルは、ボーナス(BB遊技状態)の作動に係る内部当籤役を規定している。
<サブCPUの制御に用いられる構成>
サブROM82には、アシストタイム(ART)に係る各種のデータテーブル、例えばART抽籤テーブルやセット数抽籤テーブルが記憶されている。ART抽籤テーブルは、内部当籤役等に応じたARTの抽籤値を規定している。ARTとは、AT(アシストタイム)とRT(リプレイタイム)を兼ねた特典である。本実施の形態においては、ART遊技状態がARTに該当するほか、擬似ボーナス(擬似BB遊技状態、擬似RB遊技状態)もART(ゲーム数有限のART)に該当する。ART中においては、例えば「ベル」が内部当籤役として決定されると、通常のいわゆる順押しでは表示し難い当該「ベル」を入賞可能な押し順が報知される。報知された押し順に従ってストップボタン17L,17C,17Rを操作することにより、「ベル」が入賞する。ただし、報知された押し順とは異なる順序でストップボタン17L,17C,17Rを操作すると、「ベル」が入賞せずにハズレとなる。この場合、ペナルティとしてARTの当籤確率が低下し、ベルこぼし目が表示されやすくなる。
セット数抽籤テーブルは、ARTのセット数の抽籤値を規定している。セット数とは、ARTについて予め規定されたゲーム数(例えばゲーム数50)を1セットとした数である。本実施の形態では、ART遊技状態の作動開始時のほか、ART遊技状態中においてARTのセット数抽籤が行われることにより、ART遊技状態のゲーム数が上乗せされることがある。
サブRAM83には、各種のカウンタ、例えば天井カウンタが設けられている。天井カウンタは、BB遊技状態、擬似ボーナス(擬似BB遊技状態、擬似RB遊技状態)の作動終了から予め定められたゲーム数を計数するためのものである。本実施の形態においては、BB遊技状態あるいは擬似ボーナスの作動終了時、天井カウンタに例えば「1000」といった値がセットされ、単位遊技が行われる毎に天井カウンタの値が1つずつ減算される。天井カウンタは、基本的にBB遊技状態や擬似ボーナスの作動終了を契機としてクリアされるが、ART遊技状態の作動開始や作動終了によってもクリアされない。BB遊技状態や擬似ボーナスの作動が行われることなく天井カウンタの値が「0」になると、これを契機としてART当籤確率が高くなる。すなわち、BB遊技状態や擬似ボーナスが作動することなく天井ゲーム数として1000回を消化した場合は、ART当籤となり易い状態となり、そうした状態においてRT1移行役やRT2移行役が内部当籤役として決定されると、RT1移行図柄やRT2移行図柄を表示し得る押し順が報知され、その押し順に正解することでRT1移行図柄やRT2移行図柄が表示される結果、擬似ボーナス(RT1)あるいはART遊技状態(RT2)に移行することとなる。なお、天井ゲーム数を消化した場合、「ベル」の押し順報知を行うことにより、ある程度メダルを減らさずにRT移行役の当籤待ちの状態とし、その当籤時に遊技者によるストップボタンの停止操作に応じてRT移行図柄が表示される結果、擬似ボーナスやART遊技状態に移行する遊技の流れとしてもよい。また、天井ゲーム数の消化後は、擬似ボーナスやART遊技状態に移行するまでART当籤確率を相対的に高確率の状態で継続させるような遊技の流れとしてもよい。
<データ表示装置の制御に用いられる構成>
表示RAM103には、表示CPU101に制御される各種のカウンタやデータ格納領域が設けられている。カウンタとしては、BB当り回数カウンタ、擬似BB当り回数カウンタ、RB当り回数カウンタ、ART当り回数カウンタ、出玉カウンタ、みなしゲームカウンタ、スタートゲーム数カウンタ、経過時間カウントタイマが設けられている。データ格納領域としては、履歴情報格納領域、BB当り回数格納領域、擬似BB当り回数格納領域、RB当り回数格納領域、ART当り回数格納領域、日付更新時刻格納領域、開店時刻格納領域が設けられている。
BB当り回数カウンタは、BB信号のオフからオンを契機としてBB遊技状態の当り回数の計数を行う。擬似BB当り回数カウンタは、RT1(1)信号の入力を契機として擬似BB遊技状態の当り回数の計数を行う。RB当り回数カウンタは、RT1(2)信号の入力を契機として擬似RB遊技状態の当り回数の計数を行う。ART当り回数カウンタは、ART信号の入力を契機としてART遊技状態の当り回数の計数を行う。これらの当り回数カウンタは、後述する開店処理の履歴更新処理によりクリアされる。
出玉カウンタは、通常遊技状態、BB遊技状態、擬似ボーナス、及びART遊技状態の夫々におけるメダルの総払出枚数から総投入枚数を差し引いた出玉の計数を行う。出玉カウンタは、各当り遊技状態の終了条件が満たされた場合や後述する履歴更新処理が行われる場合にクリアされる。みなしゲームカウンタは、擬似ボーナス及びART遊技状態を後述するみなしゲームとして実質終了と判断する際にゲーム数を計数するために用いられる。スタートゲーム数カウンタは、サブRAM83の天井カウンタに類するものであり、BB遊技状態、擬似ボーナス(擬似BB遊技状態、擬似RB遊技状態)の作動終了後、単位遊技が行われる毎に1つずつ加算するようにスタートゲーム数を計数する。スタートゲーム数カウンタは、BB遊技状態や擬似ボーナスの終了条件が満たされた場合のほか、後述する開店処理の開始後に実行される処理によってクリアされるが、ART遊技状態の作動開始や作動終了によってもクリアされない。スタートゲーム数カウンタの値は、基本的にゲーム数表示領域105Cに表示される。経過時間カウントタイマは、後述する開店処理において開店時刻から予め規定された所定時間の経過を計測するために用いられる。
履歴情報格納領域は、当り履歴表示領域105Aにおいて表示される複数の当り履歴情報を格納するためのものであり、本実施の形態では、一例として最新となる今回から5回前までの当り履歴情報を個別に格納している。各当り履歴情報には、スタートゲーム数により計数されたスタートゲーム数、ボーナス(当り)の種別、出玉カウンタにより計数された出玉が含まれる。履歴情報格納領域は、当り遊技状態が作動する毎に最新の当り履歴情報がセットされ、これに伴い既存の当り履歴情報が1つずつ古い当り履歴情報に変更される。また、履歴情報格納領域は、後述する開店処理においても既存の当り履歴情報が1つずつ古い当り履歴情報に変更される。
BB当り回数格納領域は、当り回数表示領域105Bにおいて表示されるBB当り回数を格納するためのものであり、本実施の形態では、一例として最新となる本日から前々回までのBB当り回数を個別に格納している。このBB当り回数は、BB当り回数カウンタにより計数された値であり、BB遊技状態の当り回数に相当する。同様に、擬似BB当り回数格納領域、RB当り回数格納領域、及びART当り回数格納領域も、擬似BB当り回数、RB当り回数、及びART当り回数を格納するためのものである。擬似BB当り回数は、擬似BB当り回数カウンタにより計数された値であり、擬似BB遊技状態の当り回数に相当する。RB当り回数は、RB当り回数カウンタにより計数された値であり、擬似RB遊技状態の当り回数に相当する。ART当り回数は、ART当り回数カウンタにより計数された値であり、ART遊技状態の当り回数に相当する。これらの当り回数格納領域は、後述する開店処理において既存の当り回数が1つずつ古い当り回数として更新されるようになっている。
日付更新時刻格納領域は、例えば日付更新時刻となるAM0:00を格納している。なお、日付更新時刻格納領域に格納される日付更新時刻については、サーバ300からの書き換え操作に応じて任意に変更可能としてもよい。開店時刻格納領域は、例えば開店時刻となるAM10:00を格納している。なお、開店時刻格納領域に格納される開店時刻についても、サーバ300からの書き換え操作に応じて任意に変更可能としてもよいし、あるいは設置されるホールの営業時間に応じて工場出荷の際に設定可能としてもよい。本実施の形態において、表示CPU101は、現時刻が日付更新時刻格納領域に格納された日付更新時刻に一致すると判定した場合に、その時点におけるスタートゲーム数カウンタの値を前日最終のスタートゲーム数としてゲーム数表示領域105Cに表示させる。その後、表示CPU101は、現時刻が開店時刻格納領域に格納された開店時刻に一致し、さらにその開店時刻から所定時間経過時として例えば1分が経過した場合に、それまで前日最終として表示していたスタートゲーム数を「0」としてクリアする。
なお、データ表示装置100は、特に図示しないが、島コントローラ200を介してサーバ300との間で各種の情報をやり取りするためのネットワーク機能を備えている。データ表示装置100は、サーバ300に対して履歴情報等を送信可能であるとともに、サーバ300から送信された情報を受信可能である。
<サーバの構成>
サーバ300は、ネットワーク機能を備えた一般的なコンピュータにより構成され、データ表示装置100から履歴情報等を収集可能であるとともに、データ表示装置100に対して各種の情報を設定可能である。例えば、サーバ300からは、スタートゲーム数カウンタをクリアする条件を示す情報として、BB遊技状態や擬似ボーナスの作動終了を契機とすることを示す情報をデータ表示装置100に対して設定可能である。また、サーバ300は、複数のデータ表示装置100の夫々に対して、日付更新時刻を設定可能であるとともに、開店時刻からの経過時間として計時する所定時間を変更可能に設定し得るようになっている。
なお、本実施の形態において、サーバ300は、スタートゲーム数カウンタをクリアする条件を示す情報に、BB遊技状態や擬似ボーナスを含めて設定可能であるが、本実施の形態とは異なる遊技機の仕様に対応すべく、そのような条件を示す情報に例えばART遊技状態を含めて設定することも可能である。また、サーバとしては、擬似ボーナス中やART遊技状態中におけるスタートゲーム数の表示やスタートゲーム数カウンタによる計数処理について、これらの有効/無効を切り替え操作により個別に設定変更し得るものとしてもよい。また、データ表示装置は、スタートゲーム数や当り回数などを用いて当り遊技状態の発生確率を算出・表示可能な構成とし、サーバとしては、そのような発生確率にART遊技状態の発生確率を含めるか否かを任意に設定し得るものとしてもよい。
すなわち、本実施の形態におけるパチスロ機1は、
複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリール3L,3C,3Rと、
前記複数のリールの前面に配され、前記複数の図柄の一部を視認可能に表示する表示窓4L,4C,4Rと、
所定の開始条件を満たした場合に、内部当籤役を抽籤により決定する抽籤手段(メインCPU51)と、
前記所定の開始条件を満たした場合に、前記複数のリールの回転を開始させるとともに、所定のリール停止条件を満たした場合に、前記抽籤手段により決定された前記内部当籤役に基づいて、前記複数のリールの回転を停止させるように制御するリール制御手段(モータ駆動回路62、リール位置検出回路63、メインCPU51)と、
前記リール制御手段により前記複数のリールの回転が停止させられる際に、前記表示窓に表示される図柄の組合せに応じて遊技価値を付与する遊技価値付与手段(メダル払出装置33、メインCPU51)と、
通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な有利遊技状態として、第1有利遊技状態(擬似ボーナス)及び第2有利遊技状態(ART遊技状態)を含む複数の有利遊技状態を、夫々の作動条件に応じて作動する有利遊技状態作動手段(メインCPU51、サブCPU81)と、
前記夫々の作動条件を満たした場合に、前記第1有利遊技状態及び前記第2有利遊技状態の作動開始に応じた作動開始信号(RT1(1)信号、RT1(2)信号、ART信号)を外部へと出力し、前記所定の開始条件を満たした場合に、単位遊技の開始に応じた単位遊技開始信号(メダル投入信号)を外部へと出力する外部出力手段(メインCPU51、外部中継端子板43)と、
前記所定の開始条件を満たす毎に単位遊技の遊技回数を計数する遊技回数計数手段(サブCPU81、天井カウンタ)と、を備え、
前記遊技回数計数手段は、前記第1有利遊技状態の作動を契機として、それまでに計数した前記遊技回数の計数を停止し、当該第1有利遊技状態の作動が終了した後に初期値から計数を開始する一方、前記第2有利遊技状態の作動開始及び作動終了のいずれの場合にあっても、前記遊技回数を継続して計数し、
前記外部出力手段は、前記第1有利遊技状態及び前記第2有利遊技状態の作動が終了した場合にあっても、それに応じた信号を外部へと出力せず、
前記有利遊技状態作動手段は、前記第1有利遊技状態の作動が終了した後から前記遊技回数計数手段により計数された前記遊技回数が所定回数(1000回)に達した場合に、前記複数の有利遊技状態のうちいずれかの有利遊技状態の作動を開始する、遊技機を実現している。
本実施の形態におけるデータ表示装置100は、
前記外部出力手段から出力された前記作動開始信号、前記作動終了信号、及び前記単位遊技開始信号を受信する受信手段(表示CPU101)と、
前記単位遊技開始信号を受信する毎に表示用遊技回数(スタートゲーム数)を計数する表示用遊技回数計数手段(表示CPU101、スタートゲーム数カウンタ)と、
前記作動開始信号に基づいて、前記複数の有利遊技状態毎に作動回数を表示するとともに、前記表示用遊技回数計数手段により計数された前記表示用遊技回数を表示する表示手段(液晶表示パネル105)と、備え、
前記表示用遊技回数計数手段は、前記第1有利遊技状態に対応する前記作動開始信号を受信した場合に、前記表示用遊技回数の計数を停止し、その後、所定の初期化条件として、前記第1有利遊技状態の作動が実質的に終了していると判定した場合に、それまでに計数した前記表示用遊技回数を初期化する一方、前記第2有利遊技状態に対応する前記作動開始信号を受信した後にあって前記第2有利遊技状態の作動が実質的に終了している場合にあっても、前記表示用遊技回数計数手段による前記表示用遊技回数の計数を停止することなく継続する、遊技情報表示装置を実現している。
また、データ表示装置100は、
現時刻が所定の日付更新条件を満たすか否かを判定する日付更新判定手段(表示CPU101)と、
現時刻が所定の開店時刻に一致するか否かを判定する開店時刻判定手段(表示CPU101)と、
前記日付更新判定手段により現時刻が前記所定の日付更新条件を満たすと判定された場合に、前記所定の日付更新条件を満たす直前の前記表示用遊技回数を前日の情報として前記表示手段に表示させる表示制御手段(表示CPU101)と、を備え、
前記表示用遊技回数計数手段は、所定の初期化条件として、前記開店時刻判定手段により現時刻が前記所定の開店時刻に一致すると判定されたときから所定時間経過後となった場合に、それまでに計数した前記表示用遊技回数を初期化する、遊技情報表示装置を実現している。
本実施の形態におけるサーバ300は、
前記表示用遊技回数の初期化に対応する有利遊技状態として、任意の有利遊技状態が対応する旨の情報を、前記遊技情報表示装置に対して設定し得る情報設定手段を実現している。
また、サーバ300は、
前記複数の遊技情報表示装置の夫々に対して前記所定の日付更新条件を規定した日付更新情報を送信可能であるとともに、前記所定時間として異なる時間長を、前記複数の遊技情報表示装置の夫々に対して設定し得ることを実現している。
<データ表示装置の表示制御処理>
次に、図13〜17を参照して、本実施の形態におけるデータ表示装置100の表示制御処理について説明する。なお、データ表示装置100の表示制御処理としては、パチスロ機1から出力される各種の外部信号に基づく表示制御処理(図13〜15参照)と、データ表示装置100自体に設定された各種の内部情報に基づく表示制御処理(図16参照)とがある。図17(A)及び(B)は、液晶表示パネル105の表示例を示している。
[外部信号に基づく表示制御処理]
図13〜15は、表示CPU101による外部信号に基づく表示制御処理を示している。図13に示すように、表示CPU101は、BB信号がオフからオンに変化したか否かを判別している(S10)。BB信号がオフからオンに変化しない場合、表示CPU101は、後述のS15の処理に移る。
S10において、BB信号がオフからオンに変化した場合、表示CPU101は、BB遊技状態の作動開始と認識することにより、BB当り回数カウンタに「1」を加算し(S11)、当該BB当り回数カウンタの値をBB当り回数格納領域にセットする(S12)。これにより、液晶表示パネル105においては、当り回数表示領域105Bにおける本日のBB当り回数が1だけ加算表示される。このときまた、表示CPU101は、スタートゲーム数カウンタの値(スタートゲーム数)やボーナス種別「BB」をBB履歴情報として最新の履歴情報格納領域にセットし(S13)、次のS14の処理に移る。これにより、液晶表示パネル105においては、当り履歴表示領域105Aにおける今回(最新)の当り履歴情報として、スタートゲーム数やボーナス種別「BB」を示すBB履歴情報が最上欄に表示され、前回までの当り履歴情報が1ずつ下欄に繰り下げて表示される。なお、表示CPU101は、BB遊技状態の作動開始を認識すると、スタートゲーム数カウンタによる計数動作を停止させる。また、スタートゲーム数カウンタの値は、ゲーム数表示領域105Cに直接表示される。したがって、BB遊技状態の作動開始時において、ゲーム数表示領域105Cには、その時点におけるスタートゲーム数カウンタの値がスタートゲーム数として表示される。なお、当り履歴表示領域105Aにおけるスタートゲーム数やボーナス種別「BB」は、確定したBB履歴情報として表示されるが、当り履歴表示領域105Aの出玉については、後述するS18の処理により出玉カウンタがクリアされるまで当該出玉カウンタの値が可変表示される。また、ゲーム数表示領域105Cにおけるスタートゲーム数は、後述するS16の処理によりスタートゲーム数カウンタがクリアされるまで変更されずにそのまま一定数として表示される。
なお、BB遊技状態は、単位遊技の開始に必要なメダルの規定枚数が2枚であり、他の遊技状態は3枚であるため、パチスロ機からBB遊技状態の作動開始を示すような信号を出力し得ない場合、データ表示装置は、メダル投入枚数として3枚を示すメダル投入信号を受信した次の単位遊技で2枚を示すメダル投入信号を受信した場合に、BB遊技状態の作動開始を認識するようにしてもよい。
その後、表示CPU101は、BBフラグをオンにセットし(S14)、外部信号に基づく表示制御処理を終了する。BBフラグは、BB遊技状態が作動中か否かを示す情報であり、後述のS18の処理によりオフにセットされる。
S15において、表示CPU101は、BB信号がオンからオフの状態に変化したか否かを判別している。BB信号がオンからオフの状態に変化しない場合、表示CPU101は、後述の図14に示すS30の処理に移る。
S15において、BB信号がオンからオフの状態に変化した場合、表示CPU101は、BB遊技状態の作動終了と認識し、スタートゲーム数カウンタをクリアする(S16)。これにより、BB遊技状態の作動終了時においては、液晶表示パネル105のゲーム数表示領域105Cにスタートゲーム数が「0」として表示される。このときまた、表示CPU101は、出玉カウンタの値を最新の履歴情報格納領域にセットし(S17)、次のS18の処理に移る。これにより、液晶表示パネル105においては、当り履歴表示領域105Aにおける最新の当り履歴情報として、確定した出玉の数を含むBB履歴情報が表示される。
なお、BB遊技状態の作動終了時においても、パチスロ機からBB遊技状態の作動終了を示すような信号が出力されない場合、データ表示装置は、メダル投入枚数として2枚を示すメダル投入信号を受信した次の単位遊技で3枚を示すメダル投入信号を受信した場合に、BB遊技状態の作動終了を認識するようにしてもよい。
その後、表示CPU101は、BBフラグをオフにセットするとともに、出玉カウンタをクリアし(S18)、外部信号に基づく表示制御処理を終了する。
図14に示すように、S30において、表示CPU101は、RT1(1)信号を受信したか否かを判別している。RT1(1)信号を受信しない場合、表示CPU101は、後述のS35の処理に移る。
S30において、RT1(1)信号を受信した場合、表示CPU101は、擬似BB遊技状態の作動開始と認識することにより、擬似BB当り回数カウンタに「1」を加算し(S31)、当該擬似BB当り回数カウンタの値を擬似BB当り回数格納領域にセットする(S32)。これにより、液晶表示パネル105においては、当り回数表示領域105Bにおける本日の擬似BB当り回数が1だけ加算表示される。このときまた、表示CPU101は、スタートゲーム数カウンタの値(スタートゲーム数)やボーナス種別「BB」をBB履歴情報として最新の履歴情報格納領域にセットし(S33)、次のS34の処理に移る。これにより、液晶表示パネル105においては、当り履歴表示領域105Aにおける今回(最新)の当り履歴情報として、スタートゲーム数やボーナス種別「BB」を示すBB履歴情報が最上欄に表示され、前回までの当り履歴情報が1ずつ下欄に繰り下げて表示される。なお、表示CPU101は、擬似BB遊技状態の作動開始を認識すると、スタートゲーム数カウンタによる計数動作を停止させる。スタートゲーム数カウンタの値は、ゲーム数表示領域105Cに直接表示されるようになっているため、擬似BB遊技状態の作動開始時において、ゲーム数表示領域105Cには、その時点におけるスタートゲーム数カウンタの値がスタートゲーム数として表示される。また、当り履歴表示領域105Aにおけるスタートゲーム数やボーナス種別「BB」は、確定したBB履歴情報として表示されるが、内部的には、表示CPU101により擬似BB遊技状態に係るBB履歴情報として管理される。また、BB履歴情報として表示される当り履歴表示領域105Aの出玉については、後述する図16のS80の処理により出玉カウンタがクリアされるまで当該出玉カウンタの値として可変表示される。また、ゲーム数表示領域105Cにおけるスタートゲーム数は、後述する図16のS78の処理によりスタートゲーム数カウンタがクリアされるまで変更されずにそのまま一定数として表示される。
その後、表示CPU101は、RT1(1)フラグをオンにセットし(S34)、外部信号に基づく表示制御処理を終了する。RT1(1)フラグは、擬似BB遊技状態が作動中か否かを示す情報であり、後述の図16に示すS80の処理によりオフにセットされる。
S35において、表示CPU101は、RT1(2)信号を受信したか否かを判別している。RT1(2)信号を受信しない場合、表示CPU101は、後述のS40の処理に移る。
S35において、RT1(2)信号を受信した場合、表示CPU101は、擬似RB遊技状態の作動開始と認識することにより、RB当り回数カウンタに「1」を加算し(S36)、当該RB当り回数カウンタの値をRB当り回数格納領域にセットする(S37)。これにより、液晶表示パネル105においては、当り回数表示領域105Bにおける本日のRB当り回数が1だけ加算表示される。このときまた、表示CPU101は、スタートゲーム数カウンタの値(スタートゲーム数)やボーナス種別「RB」をRB履歴情報として最新の履歴情報格納領域にセットし(S38)、次のS39の処理に移る。これにより、液晶表示パネル105においては、当り履歴表示領域105Aにおける今回(最新)の当り履歴情報として、スタートゲーム数やボーナス種別「RB」を示すRB履歴情報が最上欄に表示され、前回までの当り履歴情報が1ずつ下欄に繰り下げて表示される。なお、表示CPU101は、擬似RB遊技状態の作動開始を認識すると、スタートゲーム数カウンタによる計数動作を停止させる。スタートゲーム数カウンタの値は、ゲーム数表示領域105Cに直接表示されるようになっているため、擬似RB遊技状態の作動開始時において、ゲーム数表示領域105Cには、その時点におけるスタートゲーム数カウンタの値がスタートゲーム数として表示される。また、当り履歴表示領域105Aにおけるスタートゲーム数やボーナス種別「RB」は、確定したRB履歴情報として表示されるが、RB履歴情報として表示される当り履歴表示領域105Aの出玉については、後述する図16のS80の処理により出玉カウンタがクリアされるまで当該出玉カウンタの値として可変表示される。また、ゲーム数表示領域105Cにおけるスタートゲーム数は、後述する図16のS78の処理によりスタートゲーム数カウンタがクリアされるまで変更されずにそのまま一定数として表示される。
その後、表示CPU101は、RT1(2)フラグをオンにセットし(S39)、外部信号に基づく表示制御処理を終了する。RT1(2)フラグは、擬似RB遊技状態が作動中か否かを示す情報であり、後述の図16に示すS80の処理によりオフにセットされる。なお、以下の説明においては、RT1(1)フラグ及びRT1(2)フラグを総称して「RT1フラグ」ということがある。
S40において、表示CPU101は、ART信号を受信したか否かを判別している。ART信号を受信しない場合、表示CPU101は、後述の図15に示すS50の処理に移る。
S40において、ART信号を受信した場合、表示CPU101は、ART遊技状態の作動開始と認識することにより、ART当り回数カウンタに「1」を加算し(S41)、当該ART当り回数カウンタの値をART当り回数格納領域にセットする(S42)。これにより、液晶表示パネル105においては、当り回数表示領域105Bにおける本日のART当り回数が1だけ加算表示される。このときまた、表示CPU101は、スタートゲーム数カウンタの値(スタートゲーム数)やボーナス種別「ART」をART履歴情報として最新の履歴情報格納領域にセットし(S43)、次のS44の処理に移る。これにより、液晶表示パネル105においては、当り履歴表示領域105Aにおける今回(最新)の当り履歴情報として、スタートゲーム数やボーナス種別「ART」を示すART履歴情報が最上欄に表示され、前回までの当り履歴情報が1ずつ下欄に繰り下げて表示される。なお、表示CPU101は、ART遊技状態の作動開始を認識することによっても、スタートゲーム数カウンタによる計数動作を停止させることなく、この計数動作を引き続き有効とする。これにより、ART遊技状態の作動開始時において、ゲーム数表示領域105Cには、その時点におけるスタートゲーム数カウンタの値が表示されるが、その後ART遊技状態中においても単位遊技毎に1つずつゲーム数が加算表示されることとなる。ただし、当り履歴表示領域105Aにおけるスタートゲーム数やボーナス種別「ART」は、確定したART履歴情報として表示される。ART履歴情報として表示される当り履歴表示領域105Aの出玉は、後述する図16のS83の処理により出玉カウンタがクリアされるまで当該出玉カウンタの値として可変表示される。すなわち、ゲーム数表示領域105Cにおいては、ART遊技状態の作動開始や作動終了によってもスタートゲーム数カウンタの計数動作が停止させられないため、その停止契機となるBB遊技状態や擬似ボーナスの作動開始まではスタートゲーム数が可変表示される。
その後、表示CPU101は、ARTフラグをオンにセットし(S44)、外部信号に基づく表示制御処理を終了する。ARTフラグは、ART遊技状態が作動中か否かを示す情報であり、後述の図16に示すS83の処理によりオフにセットされる。
図15に示すように、S50において、表示CPU101は、メダル投入信号を受信したか否かを判別している。メダル投入信号を受信しない場合、表示CPU101は、後述のS60の処理に移る。
S50において、メダル投入信号を受信した場合、表示CPU101は、単位遊技が開始された状態と認識し、メダル投入信号に基づいて取得した投入枚数分を出玉カウンタから減算し(S51)、次のS52の処理に移る。
S52において、表示CPU101は、BBフラグ又はRT1(1)フラグがオンであるか否かを判別する。BBフラグ及びRT1(1)フラグのいずれもオフの場合、表示CPU101は、後述のS54の処理に移る。一方、BBフラグ及びRT1(1)フラグのうちいずれか一方のフラグがオンである場合、表示CPU101は、出玉カウンタの値をBB履歴情報として更新し(S53)、外部信号に基づく表示制御処理を終了する。これにより、液晶表示パネル105においては、当り履歴表示領域105Aに表示された今回(最新)のBB履歴情報のうち出玉の値が減算表示される。
S54において、表示CPU101は、RT1(2)フラグがオンであるか否かを判別する。RT2(2)フラグがオフの場合、表示CPU101は、後述のS56の処理に移る。一方、RT2(2)フラグがオンである場合、表示CPU101は、出玉カウンタの値をRB履歴情報として更新し(S55)、外部信号に基づく表示制御処理を終了する。これにより、液晶表示パネル105においては、当り履歴表示領域105Aに表示された今回(最新)のRB履歴情報のうち出玉の値が減算表示される。
S56において、表示CPU101は、ARTフラグがオンであるか否かを判別する。S56において、ARTフラグがオフの場合、表示CPU101は、後述のS58の処理に移る。一方、ARTフラグがオンである場合、表示CPU101は、出玉カウンタの値をART履歴情報として更新し(S57)、後述のS59の処理に移る。これにより、液晶表示パネル105においては、当り履歴表示領域105Aに表示された今回(最新)のART履歴情報のうち出玉の値が減算表示される。
S58において、表示CPU101は、いずれの当りフラグもオンでないことから通常遊技状態であると認識し、出玉カウンタの値を最新の履歴情報として更新する。これにより、液晶表示パネル105においては、当り履歴表示領域105Aに表示された最新の履歴情報のうち出玉の値が減算表示される。そして、表示CPU101は、次のS59の処理に移る。
S59において、表示CPU101は、スタートゲーム数カウンタに1を加算し、外部信号に基づく表示制御処理を終了する。
すなわち、表示CPU101は、いずれの遊技状態にあっても、メダル投入信号に基づいて取得した投入枚数分を出玉カウンタから減算するが、S53及びS55の処理後、表示CPU101は、スタートゲーム数カウンタに関する処理を行うことなく、そのまま外部信号に基づく表示制御処理を終了する。要するに、ART遊技状態中や通常遊技状態中には、メダル投入信号を単位遊技開始信号としてスタートゲーム数の計数動作が行われるが、それ以外のBB遊技状態中や擬似ボーナス中にはスタートゲーム数の計数動作が行われない。
S60において、表示CPU101は、メダル払出信号を受信したか否かを判別している。メダル払出信号を受信しない場合、表示CPU101は、外部信号に基づく表示制御処理を終了する。
S60において、メダル払出信号を受信した場合、表示CPU101は、図8の図柄組合せテーブルに規定された何らかの小役が成立した状態と認識し、メダル払出信号に基づいて取得した払出枚数分を出玉カウンタに加算し(S61)、次のS62の処理に移る。
S62において、表示CPU101は、BBフラグ又はRT1(1)フラグがオンであるか否かを判別する。BBフラグ及びRT1(1)フラグのいずれもオフの場合、表示CPU101は、後述のS64の処理に移る。一方、BBフラグ及びRT1(1)フラグのうちいずれか一方のフラグがオンである場合、表示CPU101は、出玉カウンタの値をBB履歴情報として更新し(S63)、外部信号に基づく表示制御処理を終了する。これにより、液晶表示パネル105においては、当り履歴表示領域105Aに表示された今回(最新)のBB履歴情報のうち出玉の値が加算表示される。
S64において、表示CPU101は、RT1(2)フラグがオンであるか否かを判別する。RT1(2)フラグがオフの場合、表示CPU101は、後述のS66の処理に移る。一方、RT1(2)がオンである場合、表示CPU101は、出玉カウンタの値をRB履歴情報として更新し(S65)、外部信号に基づく表示制御処理を終了する。これにより、液晶表示パネル105においては、当り履歴表示領域105Aに表示された今回(最新)のRB履歴情報のうち出玉の値が加算表示される。
S66において、表示CPU101は、ARTフラグがオンであるか否かを判別する。ARTフラグがオフの場合、表示CPU101は、後述のS68の処理に移る。一方、ARTがオンである場合、表示CPU101は、出玉カウンタの値をART履歴情報として更新し(S67)、外部信号に基づく表示制御処理を終了する。これにより、液晶表示パネル105においては、当り履歴表示領域105Aに表示された今回(最新)のART履歴情報のうち出玉の値が加算表示される。
S68において、表示CPU101は、いずれの当りフラグもオンでないことから通常遊技状態であると認識し、出玉カウンタの値を最新の履歴情報として更新する。これにより、液晶表示パネル105においては、当り履歴表示領域105Aに表示された最新の履歴情報のうち出玉の値が加算表示される。その後、表示CPU101は、外部信号に基づく表示制御処理を終了する。
なお、メダル払出信号に基づいて取得される払出枚数としては、ART遊技状態の移行契機となるRT2移行図柄が表示された場合、他の遊技状態に移行する場合では払い出され得ない特別な8枚のメダルが払い出される(図8参照)。そのため、遊技機からART遊技状態の作動開始を示すような信号を出力し得ない場合、データ表示装置は、メダル払出枚数として他の遊技状態への移行では払い出されない特別な払出枚数を示すメダル払出信号を受信した場合に、ART遊技状態の作動開始を認識するようにしてもよい。
[内部情報に基づく表示制御処理]
図16は、表示CPU101による内部情報に基づく表示制御処理を示している。同図に示すように、表示CPU101は、リアルタイムクロック回路106から取得した現時刻が日付更新時刻格納領域に格納された日付更新時刻と一致するか否かを判別している(S70)。日付更新時刻は、基本的にAM0:00としてセットされているが、サーバ300からの書き換え操作に応じて任意に変更可能としてもよい。
S70において、現時刻が日付更新時刻と一致しない場合、表示CPU101は、後述のS72の処理に移る。一方、現時刻が日付更新時刻と一致した場合、表示CPU101は、前日最終ゲーム数表示処理を行う(S71)。この前日最終ゲーム数表示処理によれば、図17(A)に示すように、現時点で当り履歴表示領域105Aに表示された今回(最新)の当り履歴情報のボーナス種別を示す欄に「最終」という文字が表示される。このときまた、表示CPU101は、現時点における出玉カウンタの値を最新の履歴情報格納領域にセットすることにより、当り履歴情報の出玉を示す欄には、現時点の出玉カウンタの値が表示される。また、前日最終ゲーム数表示処理によれば、現時点におけるスタートゲーム数カウンタの値がゲーム数表示領域105Cにて前日最終のスタートゲーム数として表示される。
S72において、表示CPU101は、リアルタイムクロック回路106から取得した現時刻が開店時刻格納領域に格納された開店時刻と一致するか否かを判別している。開店時刻は、設置される遊技場の営業時間に対応すべく工場出荷時等に例えばAM10:00としてセットされているが、サーバ300からの書き換え操作に応じて任意に変更可能としてもよい。
S72において、現時刻が開店時刻と一致しない場合、表示CPU101は、後述のS77の処理に移る。一方、現時刻が開店時刻と一致した場合、表示CPU101は、経過時間カウントタイマを始動する(S73)。本実施の形態において、経過時間カウントタイマは、所定時間として開店時刻から例えば1分経過時をカウントするために用いられ、所定時間のカウントを終えるとリセットされる。このような経過時間カウントタイマの始動後、表示CPU101は、そのタイマカウント値に基づいて開店時刻から所定時間が経過したか否かを判別している(S74)。このS74の判別処理は、開店時刻から所定時間が経過するまで繰り返し行われる。
S74において、開店時刻から所定時間が経過した場合、表示CPU101は、履歴更新処理を行う(S75)。この履歴更新処理によれば、図17(A)から図17(B)に示すように、当り履歴表示領域105A及び当り回数表示領域105Bにおいて表示された情報が1つずつ古い情報として繰り下げられる。また、履歴更新処理では、各種の当り回数カウンタや出玉カウンタがクリアされる。このような履歴更新処理に伴い、表示CPU101は、スタートゲーム数カウンタをクリアする(S76)。その後、表示CPU101は、内部情報に基づく表示制御処理を終了する。これにより、開店時においては、開店時刻から所定時間が経過するまでのしばらくの間、液晶表示パネル105のゲーム数表示領域105Cに前日最終のスタートゲーム数が表示され、所定時間が経過すると、図17(B)に示すように、スタートゲーム数が「0」として表示される。このようなS72〜S76の一連の処理は、開店処理として表示CPU101により実行される。
S77において、表示CPU101は、初期化条件を充足するか否かを判別している。この初期化条件とは、スタートゲーム数カウンタをクリアすべくRT1フラグがオンの状態で擬似ボーナスをみなしゲームとして実質終了とみなすための条件である。初期化条件には、BB信号のオフからオンの状態あるいはART信号の受信に応じて擬似ボーナスの終了と判断される場合が含まれる。例えば、初期化条件としては、擬似ボーナスの作動開始後、又は、擬似ボーナスに規定された最低ゲーム数の消化後、連続する所定ゲーム数以内においてメダル払出信号の受信回数が所定回数以下であれば、擬似ボーナスの実質終了とみなすといった条件を規定してもよい。これは、擬似ボーナスにおいて払出役となるベル等に入賞する確率が相対的に高くなり、払出役の入賞頻度が相対的に低くなってメダル払出信号が出力されない状態がしばらく続けば、擬似ボーナスの実質終了とみなすことができるためである。また、他の初期化条件としては、連続する所定ゲーム数以内において最高の払出枚数を示すメダル払出信号を一度も受信しない場合に、擬似ボーナスの実質終了とみなすといった条件を規定してもよい。また、他の初期化条件としては、出玉カウンタの値を用い、そのカウント値(出玉)が最大になる毎に最大出玉数として一旦記憶しておき、現時点での出玉が最大出玉数より所定数以下となった場合に、擬似ボーナスの実質終了とみなすといった条件を規定してもよい。また、他の初期化条件としては、連続する所定回数のゲームにおいて出玉カウンタの値が負の値となったときに、擬似ボーナスの実質終了とみなすといった条件を規定してもよい。
S77において、初期化条件を充足しない場合、表示CPU101は、後述のS81の処理に移る。一方、初期化条件を充足する場合、すなわち、擬似ボーナスの実質終了と判断した場合、表示CPU101は、スタートゲーム数カウンタをクリアする(S78)。これにより、擬似ボーナスの作動終了時においては、液晶表示パネル105のゲーム数表示領域105Cにスタートゲーム数が「0」として表示され得る。このときまた、表示CPU101は、出玉カウンタの値を最新の履歴情報格納領域にセットし(S79)、次のS80の処理に移る。これにより、液晶表示パネル105においては、当り履歴表示領域105Aにおける最新の当り履歴情報として、確定した出玉の数を含む、擬似BB遊技状態に応じたBB履歴情報あるいは擬似RB遊技状態に応じたRB履歴情報が表示される。
その後、表示CPU101は、RT1フラグをオフにセットするとともに、出玉カウンタをクリアし(S80)、内部情報に基づく表示制御処理を終了する。
S81において、表示CPU101は、ART終了条件を充足するか否かを判別している。このART終了条件とは、ART遊技状態をみなしゲームとして実質終了とみなすための条件である。ART終了条件には、BB信号のオフからオン、あるいはRT1(1)信号又はRT1(2)信号の受信に応じてART遊技状態の終了と判断される場合が含まれる。例えば、ART終了条件としては、ART遊技状態の作動開始後、連続する所定ゲーム数以内においてメダル払出信号の受信回数が所定回数以下であれば、ART遊技状態の実質終了とみなすといった条件を規定してもよい。これは、ART遊技状態において払出役となるベル等に入賞する確率が相対的に高くなり、払出役の入賞頻度が相対的に低くなってメダル払出信号が出力されない状態がしばらく続けば、ART遊技状態の実質終了とみなすことができるためである。また、他の初期化条件としては、連続する所定ゲーム数以内において最高の払出枚数を示すメダル払出信号を一度も受信しない場合に、ART遊技状態の実質終了とみなすといった条件を規定してもよい。また、他の初期化条件としては、出玉カウンタの値を用い、そのカウント値(出玉)が最大になる毎に最大出玉数として一旦記憶しておき、現時点での出玉が最大出玉数より所定数以下となった場合に、ART遊技状態の実質終了とみなすといった条件を規定してもよい。また、他の初期化条件としては、連続する所定回数のゲームにおいて出玉カウンタの値が負の値となったときに、擬似ボーナスの実質終了とみなすといった条件を規定してもよい。
S81において、ART終了条件を充足しない場合、表示CPU101は、内部情報に基づく表示制御処理を終了する。一方、ART終了条件を充足する場合、すなわち、ART遊技状態の実質終了と判断した場合、表示CPU101は、出玉カウンタの値を最新の履歴情報格納領域にセットし(S82)、次のS83の処理に移る。これにより、液晶表示パネル105においては、当り履歴表示領域105Aにおける最新の当り履歴情報として、確定した出玉の数を含むART遊技状態に応じたART履歴情報が表示される。
その後、表示CPU101は、ARTフラグをオフにセットするとともに、出玉カウンタをクリアし(S83)、内部情報に基づく表示制御処理を終了する。すなわち、スタートゲーム数カウンタは、ART遊技状態が実質終了した状態にあってもクリアされることなく、ART遊技状態からBB遊技状態や擬似ボーナスに移行しない限り、引き続きスタートゲーム数の計数動作を行う。これにより、ART遊技状態の作動終了時においても、液晶表示パネル105のゲーム数表示領域105Cにおいては、スタートゲーム数が加算表示される。
なお、初期化条件やART終了条件については、サーバ300からの操作に応じて任意に設定変更し得るものとしてもよい。
以上説明したように、本実施の形態に係るパチスロ機1及びデータ表示装置100を備えた遊技システムによれば、以下のような効果を得ることができる。
すなわち、パチスロ機1においては、天井カウンタにより計数される天井ゲーム数が、BB遊技状態や擬似ボーナスの作動終了時にクリアされる一方、ART遊技状態の作動開始や作動終了によっても天井ゲーム数がクリアされることなく、引き続き天井ゲーム数が計数される。
そして、天井カウンタにより計数された天井ゲーム数が予め規定された例えば1000ゲーム数に達すると、ART当籤確率が高くなることで擬似ボーナスやART遊技状態が作動することとなる。
また、パチスロ機1からは、BB遊技状態、擬似ボーナス、ART遊技状態といったいずれの当り遊技状態であっても、その作動開始を示す信号としてBB信号、RT1(1)信号、RT1(2)信号、ART信号が出力され、BB遊技状態についてはその作動終了を示すBB信号が出力される一方、擬似ボーナスの作動終了やART遊技状態の作動終了を示す信号については出力されない。
これにより、データ表示装置100では、当り遊技状態の作動開始を示す信号やメダル投入信号とともにスタートゲーム数カウンタを用いて当り遊技状態毎にスタートゲーム数を計数し、このスタートゲーム数を表示することができる。
また、データ表示装置100では、BB遊技状態に対応するBB信号、あるいは擬似ボーナスに対応するRT1(1),RT1(2)信号を受信すると、スタートゲーム数カウンタの計数動作が停止し、その後、BB信号を受信するか、あるいは擬似ボーナスが実質終了とみなされる場合に、スタートゲーム数カウンタがクリアされることによってスタートゲーム数が初期値の「0」となる。
一方、ART遊技状態が実質終了とみなされる場合にあっても、スタートゲーム数カウンタがクリアされることはなく、その後引き続きスタートゲーム数カウンタによる計数動作が行われる。
したがって、本実施の形態に係る遊技システムによれば、天井ゲーム数がクリアされる擬似ボーナスと天井ゲーム数がクリアされないART遊技状態とを作動可能に備えたパチスロ機1に対しても、データ表示装置100では、擬似ボーナス及びART遊技状態の作動終了を明確に区別することができる。これにより、擬似ボーナスやART遊技状態に応じてスタートゲーム数をクリアしたりスタートゲーム数の計数を継続することができるので、当り回数とともにスタートゲーム数を正確な遊技情報として表示することができ、ひいては表示されたスタートゲーム数の信頼性を高めることができる。
遊技機を選定する遊技者にとっては、データ表示装置100の液晶表示パネル105に表示されたスタートゲーム数を基にして天井ゲーム数に至るまでの残りゲーム数を正確に把握することができ、このスタートゲーム数を目安として天井ゲーム数に関して有利な遊技機か否かを容易に見分けることができる。
また、データ表示装置100に接続されたサーバ300からは、初期化条件を示す情報として、BB遊技状態や擬似ボーナスが対応することを示す情報をデータ表示装置100に対して設定することができるので、データ表示装置100自体のハードウェアを交換することなく、スタートゲーム数をクリアするための所望とする条件をデータ表示装置100の外部から設定することができる。
また、データ表示装置100では、単位遊技の開始を示すメダル投入信号に基づいてスタートゲーム数が加算されるが、現時刻が日付更新時刻に一致すると、その時点でのスタートゲーム数カウンタの値が前日最終のスタートゲーム数としてゲーム数表示領域105Cに表示される。そして、データ表示装置100では、開店時刻から所定時間が経過するまでのしばらくの間、前日最終のスタートゲーム数が表示された状態とされ、開店時刻から所定時間が経過すると、スタートゲーム数カウンタがクリアされる結果、スタートゲーム数が「0」として表示される。
したがって、本実施の形態に係る遊技システムによれば、遊技場の開店直後から所定時間が経過するまでのしばらくの期間は、データ表示装置100により前日においてスタートゲーム数カウンタにより最終的に計数されたスタートゲーム数が表示されることとなり、所定時間が経過すると、スタートゲーム数が「0」として表示される。そのため、開店直後等に来場する者であって、天井ゲーム数に達するまでの残りゲーム数を目安にして遊技機を選定する遊技者にとっては、データ表示装置100に表示されるスタートゲーム数を確実に天井ゲーム数に関する目安にすることができ、開店直後においても遊技者に対して訴求力と共に信頼性の高い遊技情報としてのスタートゲーム数を表示することができる。
また、サーバ300からは、遊技場に設置されたパチスロ機1ごとにデータ表示装置100にて表示されたスタートゲーム数をクリアする契機となる開店時刻からの所定時間を任意に設定することができるので、例えば特定の島コントローラ200に接続された複数のパチスロ機1や特別に指定したパチスロ機1をイベント台等とする場合、該当するパチスロ機1に対応するデータ表示装置100にてスタートゲーム数がクリアされる開店時刻からの所定時間を他のパチスロ機と比べて相対的に長い時間や短い時間に設定することができる。すなわち、イベント台等に該当するパチスロ機1については、スタートゲーム数のクリアタイミングを他のパチスロ機と異なるようにすることができ、これにより、遊技者に対してイベント台等を間接的に報知することができる。
次に、本発明の他の実施形態に係る遊技システムについて説明する。なお、他の実施形態に係る遊技システムについて、先述した実施形態によるパチスロ機1やデータ表示装置100などと同一又は類似の構成については、同一符号を付してその説明を省略する。他の実施形態に係る遊技システムは、先述した実施形態によるものとはデータ表示装置100の表示CPU101による内部情報に基づく表示制御処理が一部異なるものである。
図18は、他の実施形態における内部情報に基づく表示制御処理を示している。図19(A)及び(B)は、他の実施形態における液晶表示パネル105の表示例を示している。
[他の実施形態による内部情報に基づく表示制御処理]
図18に示すように、他の実施形態による内部情報に基づく表示制御処理では、S92〜S100の一連の処理が開店処理に該当し、この開店処理以外の処理(S90,S91、S101〜S107)は、先述した図16に示す処理(S70,S71、S77〜S83)と同様である。
図18に示す開店処理のS92において、表示CPU101は、リアルタイムクロック回路106から取得した現時刻が開店時刻格納領域に格納された開店時刻と一致するか否かを判別している。開店時刻は、例えばAM10:00としてセットされている。
S92において、現時刻が開店時刻と一致しない場合、表示CPU101は、S101の処理に移る。一方、現時刻が開店時刻と一致した場合、表示CPU101は、経過時間カウントタイマを始動する(S93)。なお、本実施の形態における経過時間カウントタイマは、所定時間として開店時刻から比較的長い例えば30分経過時をカウントするために用いられる。このような経過時間カウントタイマの始動後、表示CPU101は、そのタイマカウント値に基づいて開店時刻から所定時間が経過したか否かを判別している(S94)。なお、本実施の形態においても、S94の判別処理は、開店時刻から所定時間が経過するまで繰り返し行われるが、後述するS95の処理を経てメダル投入信号を受信したとき、これを契機としてS94の判別処理が中止される場合がある。
S94において、メダル投入信号を何ら受信することなく開店時刻から所定時間が経過した場合(S94:YES)、表示CPU101は、先述した実施形態と同様に、履歴更新処理を行うとともに(S99)、スタートゲーム数カウンタをクリアする(S100)。この場合、図17(B)を参照して先述したように、当り履歴表示領域105A及び当り回数表示領域105Bにおいて表示された情報が1つずつ古い情報として繰り下げられ、ゲーム数表示領域105Cにおいては、前日最終のスタートゲーム数の表示が切り替えられ、現時点でのスタートゲーム数が「0」として表示される。
一方、S94において、開店時刻から所定時間が経過する前であって(S94:NO)、S95において、メダル投入信号を受信した場合、この場合においても、表示CPU101は、S99、S100の処理と同様に、履歴更新処理を行うとともに(S96)、スタートゲーム数カウンタをクリアする(S97)。すなわち、この場合、メダル投入信号を受信したことが、前日最終のスタートゲーム数の表示を終了すること及びスタートゲーム数カウンタをクリアすることの契機となる。その上でさらに、表示CPU101は、スタートゲーム数カウンタに1を加算し(S98)、外部信号に基づく表示制御処理を終了する。すなわち、開店時刻から所定時間が経過する前に単位遊技の開始を示すメダル投入信号を受信した場合においても、これを契機として図19(A)から図19(B)に示すように、当り履歴表示領域105A及び当り回数表示領域105Bにおいて表示された情報が1つずつ古い情報として繰り下げられ、ゲーム数表示領域105Cにおいては、前日最終のスタートゲーム数の表示が切り替えられ、現時点でのスタートゲーム数がメダル投入信号に基づき「1」として表示される。
このような本実施の形態に係るデータ表示装置100では、遊技場の開店直後からメダル投入信号を最初に受信するまでの間は、データ表示装置100により前日においてスタートゲーム数カウンタにより最終的に計数されたスタートゲーム数が表示されることとなり、所定時間が経過するまでにメダル投入信号を受信すると、スタートゲーム数が「1」として表示されることとなる。
すなわち、本実施の形態におけるデータ表示装置100は、
前記日付更新判定手段(表示CPU101)により現時刻が前記所定の日付更新条件を満たすと判定された場合に、前記所定の日付更新条件を満たす直前の前記表示用遊技回数(スタートゲーム数)を前日の情報として前記表示手段に表示させ、その後、前記単位遊技開始信号を受信した場合に、前記前日の情報としての前記表示用遊技回数の表示を終了させる表示制御手段(表示CPU101)を備え、
前記表示用遊技回数計数手段(表示CPU101、スタートゲーム数カウンタ)は、所定の初期化条件として、前記表示制御手段により前記前日の情報としての前記表示用遊技回数の表示が終了された場合に、それまでに計数した前記表示用遊技回数を初期化することを実現している。
したがって、本実施の形態に係る遊技システムによっても、開店直後等に来場する者であって、天井ゲーム数に達するまでの残りゲーム数を目安にして遊技機を選定する遊技者にとっては、データ表示装置100に表示されるスタートゲーム数を確実に天井ゲーム数に関する目安にすることができ、開店直後においても遊技者に対して訴求力と共に信頼性の高い遊技情報としてのスタートゲーム数を表示することができる。
なお、本発明は、先述の各実施形態に限定されるものではなく、以下に示すようなものであってもよい。
例えば、データ表示装置では、開店処理において用いる開店時刻とは別に、「基本開店時刻」(例えばAM10:00)という情報を記憶可能とし、この「基本開店時刻」を工場出荷時に出荷先のホールの営業時間等に合わせて予めセットすることにより、ホール側の管理者が「基本開店時刻」については容易に設定変更できないようにしてもよい。この場合、データ表示装置においては、前日最終のスタートゲーム数をクリアするタイミングを、上記開店時刻及び基本開店時刻のうち遅い方の時刻から所定時間(例えば10分)が経過したときとすればよい。このような構成によれば、通常営業では、例えば基本閉店時刻のAM10:00を超えてAM10:10に前日最終のスタートゲーム数がクリアされる一方、例えばPM6:00に営業開始とするようないわゆる時差営業に対応すべく、開店時刻として基本開店時刻とは異なるPM6:00をホール管理者がサーバを介してセットしている場合は、PM6:10に前日最終のスタートゲーム数をクリアすることもできる。また、リサイクル時には、次の出荷予定先となるホールの営業時間等に合わせて「基本開店時刻」を出荷時にリセットすることができるようにしてもよい。
また、例えば閉店時にデータ表示装置の電源をオフにするホールでは、電源断後、例えば3時間等といった所定時間が経過した後、電源投入を契機として日付更新条件を充足するか否かを判別し、リアルタイムクロック回路から取得する現時刻に基づいて例えばAM10:30の時点になると、スタートゲーム数カウンタをクリアするようにしてもよい。
また、データ表示装置は、リアルタイムクロック回路を備えない場合、サーバから現時刻を取得するようにしてもよい。この場合、サーバが開店処理に必要な操作を行うことで接続された全てのデータ表示装置が履歴更新処理を行い、その際、あるいは予めサーバから指定された所定時刻(例えばAM10:30)に、スタートゲーム数カウンタをクリアするように外部から表示制御を行うようにしてもよい。
また、サーバは、データ表示装置が設置された台ごとに、スタートゲーム数カウンタをクリアすべき時刻を個別に設定可能としてもよい。これにより、例えば、台Aは、AM10:30にスタートゲーム数カウンタがクリアされ、台Bは、AM11:00にスタートゲーム数カウンタがクリアされるようにすることができる。また、島ごとスタートゲーム数カウンタをクリアすべき時刻を個別に設定可能としてもよい。これにより、イベント台や高設定台の報知を間接的に行うことができる。
また、時差営業等により特定の遊技機のみを例えばPM6:00に開放する場合は、サーバからの設定変更操作等によりPM6:30にスタートゲーム数カウンタをクリアするようにしてもよい。
また、当り履歴表示領域においては、開店時に前日最終のスタートゲーム数を表示せず、初期化条件を充足することを契機として、複数の当り履歴情報を1つずつ繰り下げて表示するとともに、前日最終のスタートゲーム数を出現させるようにしてもよい。また、あえて前日最終のスタートゲーム数の表示を行わず、開店直後に入店した遊技者のみが知り得るように前日最終のスタートゲーム数を表示するようにしてもよい。
また、当り履歴表示領域は、例えば通常画面から切り替えボタンを操作しなければ表示されないようにしてもよい。これによれば、開店時においては、ゲーム数表示領域のスタートゲーム数がクリアされていると、該当する台において切り替えボタン等を操作しなければ前日最終のスタートゲーム数を確認することができないようになる。また、当り履歴表示領域には、「最終」という項目を表示しないようにしてもよい。そうした場合は、開店直後にのみゲーム数表示領域から前日最終のスタートゲーム数を確認することができるので、開店時に来店する遊技者に対してさらなる有利さやアドバンテージを与えることができる。
また、開店処理は、日付更新条件が成立していることを条件に、全ての台におけるデータ表示装置において一斉に実行されるようにしてもよい。これは、例えば、AM10:30になると、サーバから全台のデータ表示装置に対してスタートゲーム数をクリアすべきことを示すクリア信号を出力することで実現することができる。この場合においても、一部のデータ表示装置に対してのみ例えばAM11:00にクリア信号を出力するようにしてもよい。このようなクリア信号の出力は、例えば朝の集客力アップを図る観点からすると、開店時刻から1時間以内に行われることが望ましい。
サーバは、各台のデータ表示装置から当り履歴情報等のデータを受信可能とし、開店処理前の例えばAM0:00といった日付更新条件を充足した時点でデータ表示装置が保持するデータを集計するようにしてもよい。このようなサーバは、データ表示装置から集計したデータを管理してもよいし、別のデータ管理サーバにデータを転送するようにしてもよい。
また、擬似BB遊技状態と擬似RB遊技状態とは、リプレイタイムの種別が異なる遊技状態としてもよい。BB遊技状態の終了後は、特定のリプレイタイムに移行し、そのリプレイタイム中においてベルこぼし目等が表示されると、通常遊技状態に移行するようにしてもよい。
また、遊技機において、通常の規定枚数3枚とは異なる例えば規定枚数2枚(X枚)で単位遊技を行い、払出枚数2枚のみが入賞可能な純増0枚のボーナス役を設け、このボーナス役を利用し、ボーナスフラグ間においてはハズレ確率をほぼ0とし、その間に払出枚数の多い小役のナビを行い、ナビに従い小役の入賞によって出玉を増加させるといったいわゆるAT機を本発明に係る遊技機として適用してもよい。このようなAT機には、ボーナス役を入賞させた場合に、遊技者に対してAT当籤確率等といった有利度合を低下させることでペナルティを付与する機種があり、通常、ボーナス役を入賞させ続けると、データ表示装置に表示される当り回数が極端に多くなってしまう。そのため、この種のAT機においては、ボーナス入賞ではBB信号に相当する外部信号を送信しないようにし、AT開始の契機(例えば「7−7−7」の図柄組合せの表示など)に応じて遊技機から外部信号を送るように一般的に構成されている。このようにボーナス役の入賞を示す外部信号がデータ表示装置へと送信されない場合、遊技者は、ボーナス役を入賞させてよいのか否かについて混乱してしまう虞がある。そのような場合に、規定枚数2枚(X枚)を示すメダル投入信号を遊技機から送信するようにし、このメダル投入信号をデータ表示装置が受信したときには、データ表示装置の液晶表示パネルに「ボーナスは揃えない方がいいとおもうよ」などといった演出画面を表示させるようにしてもよい。
また、上記実施の形態では、通常とは異なるメダルの規定枚数(2枚)となる遊技状態としてBB遊技状態を適用しているが、例えばRB遊技状態やMB遊技状態、あるいはSB遊技状態を適用してもよい。また、遊技機には、「BB」、「RB」といった特別役物、役物連続作動装置という所謂ボーナス役を一切備えず、擬似ボーナス(ART)やARTのみで遊技者に対して遊技価値(メダル)を付与するものであってもよい。
従来のデータ表示機では、遊技場の閉店後、全ての遊技機に接続されたデータ表示機に対してクリア信号が送信されることなどによって表示ゲーム数が0と表示されるようになっている。これにより、天井までの残りゲーム数を目安にして遊技機を選定する遊技者にとっては、遊技場の開店直後であると、データ表示機の表示ゲーム数を目安にすることができず、時機によって遊技者に対して訴求力のある情報を提示することができないという難点があった。
本発明は、上記した事情のもとで考え出されたものであり、遊技者が目安として必要な表示用遊技回数を遊技場の開店直後にあっても正確に提示することができる遊技システムを提供することを目的とする。
本発明の一側面により提供される遊技システムは、
遊技機と、当該遊技機に接続されて各種の遊技情報を表示可能な遊技情報表示装置とを備えた遊技システムであって、
前記遊技機は、
複数の図柄がそれぞれの表面に配された複数のリールと、
前記複数のリールの前面に配され、前記複数の図柄の一部を視認可能に表示する表示窓と、
所定の開始条件を満たした場合に、内部当籤役を抽籤により決定する抽籤手段と、
前記所定の開始条件を満たした場合に、前記複数のリールの回転を開始させるとともに、所定のリール停止条件を満たした場合に、前記抽籤手段により決定された前記内部当籤役に基づいて、前記複数のリールの回転を停止させるように制御するリール制御手段と、
前記リール制御手段により前記複数のリールの回転が停止させられる際に、前記表示窓に表示される図柄の組合せに応じて遊技価値を付与する遊技価値付与手段と、
通常遊技状態よりも遊技者にとって有利な複数の有利遊技状態を、夫々の作動条件に応じて作動する有利遊技状態作動手段と、
前記夫々の作動条件を満たした場合に、それに応じた作動開始信号を外部へと出力し、前記所定の開始条件を満たした場合に、単位遊技の開始に応じた単位遊技開始信号を外部へと出力する外部出力手段と、
前記所定の開始条件を満たす毎に単位遊技の遊技回数を計数する遊技回数計数手段と、を備え、
前記有利遊技状態作動手段は、前記複数の有利遊技状態のうちいずれか一の有利遊技状態の作動が終了した後から前記遊技回数計数手段により計数された遊技回数が所定回数に達した場合に、前記複数の有利遊技状態のうちいずれか一の有利遊技状態の作動を開始し、
前記遊技情報表示装置は、
前記外部出力手段から出力された前記作動開始信号及び前記単位遊技開始信号を受信する受信手段と、
現時刻が所定の日付更新条件を満たすか否かを判定する日付更新判定手段と、
前記単位遊技開始信号を受信する毎に表示用遊技回数を計数する表示用遊技回数計数手段と、
前記表示用遊技回数計数手段により計数された前記表示用遊技回数を表示する表示手段と、
前記日付更新判定手段により現時刻が前記所定の日付更新条件を満たすと判定された場合に、前記所定の日付更新条件を満たす直前の前記表示用遊技回数を前日の情報として前記表示手段に表示させ、その後、前記単位遊技開始信号を受信した場合に、前記前日の情報としての前記表示用遊技回数の表示を終了させる表示制御手段と、を備え、
前記表示用遊技回数計数手段は、所定の初期化条件として、前記表示制御手段により前記前日の情報としての前記表示用遊技回数の表示が終了された場合に、それまでに計数した前記表示用遊技回数を初期化することを特徴としている。
このような構成では、一の有利遊技状態(例えば擬似BB、擬似RB)の作動終了後から計数された遊技回数が所定回数に達すると、いずれかの有利遊技状態の作動が開始される。一方、遊技情報表示装置では、単位遊技開始信号に基づいて表示用遊技回数が計数されるが、所定の日付更新条件を満たすと、その直前まで計数された表示用遊技回数が前日の情報として表示される。また、遊技情報表示装置では、例えば遊技場が開店してから最初に単位遊技開始信号を受信すると、それまで表示されていた前日の情報としての表示用遊技回数の表示が終了されるとともに計数された表示用遊技回数が初期化され、例えば表示用遊技回数が「1」として表示される。
したがって、本発明によれば、遊技場の開店後に単位遊技開始信号を最初に受信するまでの間は、遊技情報表示装置により前日において最終的に計数された表示用遊技回数が表示されることとなり、その後に単位遊技開始信号を受信すると、そのような前日の表示用遊技回数がクリアされるので、開店直後に来場して天井までの残りゲーム数を目安にして遊技機を選定する遊技者にとっては、遊技情報表示装置に表示される表示用遊技回数を確実に目安にすることができ、開店直後においても遊技者に対して訴求力と共に信頼性の高い情報を提示することができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、
前記遊技情報表示装置は、現時刻が所定の開店時刻に一致するか否かを判定する開店時刻判定手段を備え、
前記表示用遊技回数計数手段は、前記所定の初期化条件として、前記開店時刻判定手段により現時刻が前記所定の開店時刻に一致すると判定されたときから所定時間経過後となった場合にも、それまでに計数した前記表示用遊技回数を初期化することを特徴としている。
このような構成によれば、遊技場の開店直後から単位遊技が開始されることなく所定時間が経過するまでの間は、遊技情報表示装置により前日において最終的に計数された表示用遊技回数が表示されることとなり、所定時間が経過すると、そのような前日の表示用遊技回数がクリアされるので、開店直後に来場して天井までの残りゲーム数を目安にして遊技機を選定する遊技者にとっては、遊技情報表示装置に表示される表示用遊技回数を確実に目安にすることができ、開店直後においても遊技者に対して訴求力と共に信頼性の高い情報を提示することができる。
本発明の好ましい実施の形態においては、
前記有利遊技状態作動手段は、前記複数の有利遊技状態として、第1有利遊技状態及び第2有利遊技状態を含む複数の有利遊技状態を、夫々の前記作動条件に応じて作動し、
前記遊技回数計数手段は、前記第1有利遊技状態の作動を契機として、それまでに計数した前記遊技回数の計数を停止し、当該第1有利遊技状態の作動が終了した後に初期値から計数を開始する一方、前記第2有利遊技状態の作動開始及び作動終了のいずれの場合にあっても、前記遊技回数を継続して計数し、
前記外部出力手段は、前記第1有利遊技状態及び前記第2有利遊技状態の作動が終了した場合にあっても、それに応じた信号を外部へと出力せず、
前記有利遊技状態作動手段は、前記第1有利遊技状態の作動が終了した後から前記遊技回数計数手段により計数された前記遊技回数が所定回数に達した場合に、前記複数の有利遊技状態のうちいずれかの有利遊技状態の作動を開始し、
前記表示手段は、前記作動開始信号に基づいて、前記複数の有利遊技状態毎に作動回数を表示し、
前記表示用遊技回数計数手段は、前記第1有利遊技状態に対応する前記作動開始信号を受信した場合に、前記表示用遊技回数の計数を停止し、その後、前記所定の初期化条件として、前記第1有利遊技状態の作動が実質的に終了していると判定した場合に、それまでに計数した前記表示用遊技回数を初期化する一方、前記第2有利遊技状態に対応する前記作動開始信号を受信した後にあって前記第2有利遊技状態の作動が実質的に終了している場合にあっても、前記表示用遊技回数計数手段による前記表示用遊技回数の計数を停止することなく継続することを特徴としている。
このような構成では、遊技機において、遊技回数計数手段により計数された遊技回数が、第1有利遊技状態(例えば擬似BB、擬似RB)の作動を契機に初期化される一方、第2有利遊技状態(例えばART)の作動開始からその作動終了となっても計数された遊技回数が初期化されることなく、引き続き遊技回数が計数される。そして、遊技回数計数手段により計数された遊技回数が所定回数に達した場合に、いずれかの有利遊技状態の作動が開始される。また、遊技機からは、第1有利遊技状態及び第2有利遊技状態のいずれであってもその作動開始を示す作動開始信号が出力される一方、第1有利遊技状態の作動終了や第2有利遊技状態の作動終了を示す信号については出力されない。これにより、遊技情報表示装置では、作動開始信号を用いて第1有利遊技状態や第2有利遊技状態毎に作動回数を表示することができる。また、遊技情報表示装置では、第1有利遊技状態に対応する作動開始信号を受信すると、表示用遊技回数の計数が停止し、その後、第1有利遊技状態の作動が実質的に終了とみなされる場合に、それまでに計数された表示用遊技回数が初期化によってクリアされる。一方、第2有利遊技状態の作動が実質的に終了とみなされる場合にあっても、それまでに計数された表示用遊技回数が初期化によってクリアされることはなく、その後引き続き表示用遊技回数が計数される。
したがって、このような構成によれば、作動終了信号が出力されない有利遊技状態として、遊技回数がクリアされる第1有利遊技状態と遊技回数がクリアされない第2有利遊技状態とを作動可能に備えた遊技機であっても、この遊技機に接続された遊技情報表示装置では、第1有利遊技状態及び第2有利遊技状態の作動終了を区別することによって、これらの有利遊技状態に適切に応じて表示用遊技回数をクリアしたり表示用遊技回数の計数を継続することができるので、遊技場の開店直後においても表示用遊技回数を正確な遊技情報として提示することができ、ひいては表示用遊技回数の信頼性を高めることができる。
例えば、遊技機としては、BB遊技状態の終了又は擬似BB遊技状態の終了から1000ゲーム等といったいわゆる天井ゲーム数が設定され、その天井ゲーム数がART遊技状態の開始によってもクリアされることなく、擬似BB遊技状態やART遊技状態の終了時に特にその終了を示す信号が出力されない仕様の遊技機がある。このような遊技機に接続された遊技情報表示装置においては、ART遊技状態に移行しても天井ゲーム数がクリアされることなく引き続きカウントされたゲーム数が表示されるので、遊技機を選定する遊技者にとっては、遊技場の開店直後において遊技情報表示装置の表示ゲーム数を基にして天井ゲーム数に至るまでの残りゲーム数を正確に把握することができ、そのような表示ゲーム数を目安として天井ゲーム数に関して有利な遊技機か否かを容易に見分けることができる。
本発明によれば、遊技者が目安として必要な表示用遊技回数を遊技場の開店直後にあっても正確に提示することができる遊技システムを提供することができる。