JP6861575B2 - ロータリエンコーダ - Google Patents
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Description
また、従来の回転検出器では、部品点数が多くなり、装置が大きくなるため、エンジンルーム内に設置スペースを確保するのが難しいという問題がある。
なお、連結穴の内周面の形状は、六角ボルトの頭部に嵌合する形状であれば限定されるものではない。例えば、連結穴の内周面は、六角形や十二角形など六の倍数となる面を有する多角形の形状や、六角ボルトの頭部の外周面に当接する複数の凹部が形成された面接触型の形状など、工具用ソケット穴の形状を用いることができる。
また、本発明のロータリエンコーダでは、回転体と回転軸との間の部品点数が少ないため、設置スペースを小さくすることができる。したがって、例えば、車両のエンジンルーム内のように狭い空間でも本発明のロータリエンコーダを配置することができる。
また、筒体の外周面に沿って内周面が形成されるため、筒体の肉厚を薄くすることができる。これにより、筒体に連結された六角ボルトが回転したときに、筒体が回転方向に撓むのを防ぐことができるため、検出精度を高めることができる。
また、前記したロータリエンコーダでは、回転体と回転軸との間の部品点数が少ないため、設置スペースを小さくすることができる。したがって、例えば、車両のエンジンルーム内のように狭い空間でも前記したロータリエンコーダを配置することができる。
なお、各実施形態の説明において、同一の構成要素に関しては同一の符号を付し、重複した説明は省略するものとする。
また、以下の説明において、上下前後左右方向とは、各実施形態のロータリエンコーダを説明する上で便宜上設定したものであり、ロータリエンコーダの構造や取り付け状態を限定するものではない。
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aは、図6に示すように、エンジンのクランク軸110の回転を検出するための回転検出器である。
クランク軸110の先端部には、図5に示すように、円板状の回転体であるクランクプーリー120が取り付けられている。
クランクプーリー120の中心部に形成された貫通穴121には、後方から六角ボルト2の軸部2bが挿通されている。六角ボルト2の軸部2bは、図6に示すように、クランク軸110の先端面の中心部に形成されたねじ穴111に螺合されている。
なお、ケース10の前壁部11の上端部には、回転軸20に連動してケース10が回転するのを防ぐための回転防止ワイヤ15の一端が連結されている(図1参照)。
連結穴23全体の深さは、図7に示すように、六角ボルト2の頭部2aの長さと略同じ深さに形成されている。多面部23aの深さは、円周部23bの深さよりも深く形成されている。
円周部23bは、多面部23aよりも径が広がっている(図2参照)。円周部23bには、後記するストッパ40が嵌合される。
筒体30には、図2に示すように、嵌合部32および円筒部33が形成されている。筒体30の嵌合部32は、連結穴23の多面部23aに嵌合される部位である。円筒部33は、連結穴23の円周部23b内に配置される部位である。
中央穴31の内周面は、図3に示すように、嵌合部32の外周面に沿って正六角形に形成されている。つまり、嵌合部32の外周面および内周面は、連結穴23の内周面に沿って正六角形に形成されている。これにより、嵌合部32の肉厚は全周に亘って略一定の厚さに形成されている。
このように、第一実施形態のロータリエンコーダ1Aでは、六角ボルト2の頭部2aが筒体30を介して連結穴23に嵌合される。
そして、図4に示すように、筒体30の嵌合部32の前端面がストッパ40の後端面に当接することで、連結穴23に対する筒体30の抜け止めが構成されている。
磁石50は、図2に示すように、鉄製の枠体51と、枠体51内に嵌め込まれた磁石本体52と、を備えている。
磁石本体52は、図2に示すように、円筒状であり、枠体51内に接着されている。
磁石本体52の取付穴52bに前方から皿小ねじ3を挿入し、その皿小ねじ3を凹部24のねじ穴24aに螺合させることで、磁石50が凹部24内に固定されている。また、皿小ねじ3の頭部は、磁石本体52の取付穴52b内に収容されている。
そして、回転軸20の回転に伴って、回転軸20に設けられた被検出部25が回転すると、被検出部25の磁界の変化を検出素子61が検出する。また、検出素子61が磁界の変化を検出すると、基板60の電子回路から検出信号がケーブル16を通じて各種装置に出力される。このように、第一実施形態のロータリエンコーダ1Aは磁気式の検出機構を有している。
また、磁石50の磁石本体52を鉄製の枠体51に収容することで、磁石50の吸着力を高めることができる。
第一実施形態のロータリエンコーダ1Aでは、図7に示すように、磁気式の検出機構を用いているが、回転軸20の回転を検出するための検出機構の構成は限定されるものではない。例えば、光学式の検出機構を用いてもよい。この構成では、スリットを有する円板状の被検出部を回転軸20に設け、スリットを通過した光を検出素子が受光することで、回転軸20の回転を検出する。
例えば、図8(a)に示すように、連結穴23の内周面を正十二角形に形成するとともに、筒体30の中央穴31の内周面を正十二角形に形成してもよい。このように、連結穴23および筒体30の内周面は、六の倍数となる面を有する多角形の形状であればよい。
このように、連結穴23は、六角、十二角、面接触など、工具用ソケット穴の形状を用いることができる。
また、連結穴23の内周面に設けられる弾性体の形状は限定されるものではない。例えば、六角ボルト2の頭部2aの外周面に押し付けられる複数の弾性体を連結穴23の内周面に取り付けてもよい。
さらに、連結穴23の内周面と六角ボルト2の頭部2aの外周面とを粘着剤や接着剤によって接合してもよい。
次に、第二実施形態のロータリエンコーダ1Bについて説明する。第二実施形態のロータリエンコーダ1Bは、図9に示すように、第一実施形態のロータリエンコーダ1A(図1参照)と略同様な構成であり、連結穴23内に弾性体が設けられていない点が異なっている。
この構成では、ロータリエンコーダ1Bの従来方式に比べて部品点数が少なくなるため、製造コストを低減することができる。
第二実施形態の連結穴23の内周面の形状は、六角ボルト2の頭部2aに嵌合する形状であれば限定されるものではない。例えば、連結穴23の内周面を六の倍数となる面を有する多角形に形成したり、頭部2aの外周面に当接する複数の凹部が形成された面接触型に形成したりしてもよい。
次に、第三実施形態のロータリエンコーダ1Cについて説明する。第三実施形態のロータリエンコーダ1Cは、図10に示すように、第二実施形態のロータリエンコーダ1B(図9参照)と略同様な構成であり、回転軸20の連結部22を後部21に対して着脱自在である点が異なる。
第三実施形態のロータリエンコーダ1Cでは、回転軸20が分割されており、連結部22を交換することで、各種の六角ボルトの頭部に対応することができる。
例えば、連結部22と後部21とを連結する構成は限定されるものではなく、各種の連結構造を用いることができる。
第三実施形態では、連結用軸部21aおよび連結用穴部22bの軸断面が四角形に形成されているが、その形状は限定されるものではない。また、軸断面が円形の連結用穴部22bの内周面にキー溝を形成するとともに、軸断面が円形の連結用軸部21aの外周面にキーを形成してもよい。
次に、第四実施形態のロータリエンコーダ1Dについて説明する。第四実施形態のロータリエンコーダ1Dは、図11に示すように、六角穴付ボルト3が回転軸20に連結される点が、第一実施形態のロータリエンコーダ1A(図1参照)と異なる。
第四実施形態のロータリエンコーダ1Dの回転軸20は、クランクプーリー(図示せず)に設けられた六角穴付ボルト3に連結される。
また、連結穴23の底面23cには、六角穴付ボルト3の六角穴3cに嵌合される嵌合軸部23dが突設されている。嵌合軸部23dは、外周面が正六角形に形成されている。また、嵌合軸部23dの軸方向の長さは、六角穴付ボルト3の六角穴3cの深さと略同じ長さに形成されている。
これにより、鉄製の六角穴付ボルト3の頭部3aが嵌合軸部23dの磁石50に吸着されるため、六角穴付ボルト3を回転軸20に対して確実に固定することができる。
第四実施形態では、嵌合軸部23dの外周面が正六角形に形成されているが、嵌合軸部23dの外周面の形状は限定されるものはなく、例えば、嵌合軸部23dの外周面に複数の凸部を形成し、その各凸部が六角穴3cの内周面に面接触するように形成してもよい。
次に、参考例のロータリエンコーダ1Eについて説明する。
参考例のロータリエンコーダ1Eは、図12に示すように、ケース70と、ケース70に回転自在に支持された回転軸80と、回転軸80の中心穴81に嵌合された筒体90と、を備えている。
ケース70は、中空な環状の箱である。ケース70の内周部71には、円筒状の回転軸80が回転自在に嵌合されている。
また、汎用性を高めることができるため、クランク軸の回転を検出するためのコストを低減することができる。また、クランク軸と回転軸80との間の部品点数が少ないため、設置スペースを小さくすることができる。
例えば、連結穴91の内周面の形状は、六角ボルト2の頭部2aに嵌合する形状であれば限定されるものではなく、例えば、正十二角形や面接触型に形成してもよい。
また、頭部2aの外周面に押し付けられる弾性体を連結穴91の内周面に設けた場合には、頭部2aを連結穴91に対して確実に取り付けることができる。
次に、第六実施形態のロータリエンコーダ1Fについて説明する。第六実施形態のロータリエンコーダ1Fは、図13に示すように、六角穴付ボルト3が筒体90に連結される点が、第五実施形態のロータリエンコーダ1E(図12参照)と異なる。
第六実施形態のロータリエンコーダ1Fの筒体90は、クランクプーリー(図示せず)に設けられた六角穴付ボルト3に連結される。
また、連結穴91の底面91aには、六角穴付ボルト3の六角穴3cに嵌合される嵌合軸部92が突設されている。嵌合軸部92は、外周面が正六角形に形成されている。また、嵌合軸部92の軸方向の長さは、六角穴付ボルト3の六角穴3cの深さと略同じ長さに形成されている。
これにより、鉄製の六角穴付ボルト3の頭部3aが嵌合軸部92の磁石50に吸着されるため、六角穴付ボルト3を回転軸20に対して確実に固定することができる。
第六実施形態では、嵌合軸部92の外周面が正六角形に形成されているが、嵌合軸部92の外周面の形状は限定されるものはなく、例えば、嵌合軸部92の外周面に複数の凸部を形成し、その各凸部が六角穴3cの内周面に面接触するように形成してもよい。
1B ロータリエンコーダ(第二実施形態)
1C ロータリエンコーダ(第三実施形態)
1D ロータリエンコーダ(第四実施形態)
1E ロータリエンコーダ(参考例)
1F ロータリエンコーダ(第六実施形態)
2 六角ボルト
2a 頭部
2b 軸部
2c 外周縁部
3 六角穴付ボルト
3a 頭部
3b 軸部
3c 六角穴
10 ケース
11 前壁部
13 軸受
15 回転防止ワイヤ
16 ケーブル
20 回転軸
21 後部
21a 連結用軸部
22 連結部
22a 前端面
22b 連結用穴部
23 連結穴
23d 嵌合軸部
24 凹部
25 被検出部
30 筒体(弾性体)
31 中央穴
32 嵌合部
33 円筒部
40 ストッパ
50 磁石
51 枠体
51b 取付穴
51c 開口縁部
52 磁石本体
52b 取付穴
60 基板
61 検出素子
70 ケース
72 検出素子
80 回転軸
81 中心穴
82 被検出部
90 筒体
91 連結穴
92 連結用軸部
110 クランク軸
120 クランクプーリー
Claims (5)
- 回転体の回転を検出するロータリエンコーダであって、
軸回りに回転自在な回転軸と、
前記回転軸に設けられた被検出部の変位を検出する検出素子と、を備え、
前記回転軸の先端面には、前記回転体に設けられた六角ボルトの頭部が嵌合される連結穴が形成され、
前記連結穴の底部に磁石が設けられており、
前記磁石は、
開口部を有する鉄製の枠体と、
前記枠体内に取り付けられた磁石本体と、を備え、
前記枠体の開口縁部は、前記磁石本体よりも前記連結穴の開口側に突出していることを特徴とするロータリエンコーダ。 - 回転体の回転を検出するロータリエンコーダであって、
軸回りに回転自在な回転軸と、
前記回転軸に設けられた被検出部の変位を検出する検出素子と、を備え、
前記回転軸の先端面には、前記回転体に設けられた六角ボルトの頭部が挿入される連結穴が形成されており、
前記連結穴の内周面には、前記六角ボルトの前記頭部の外周面に押し付けられる弾性体が設けられ、
前記連結穴の底部に磁石が設けられており、
前記磁石は、
開口部を有する鉄製の枠体と、
前記枠体内に取り付けられた磁石本体と、を備え、
前記枠体の開口縁部は、前記磁石本体よりも前記連結穴の開口側に突出していることを特徴とするロータリエンコーダ。 - 請求項2に記載のロータリエンコーダであって、
前記弾性体は、前記連結穴に嵌合されたゴム製または樹脂製の筒体であり、
前記筒体の外周面および内周面は、前記連結穴の内周面に沿って形成されていることを特徴とするロータリエンコーダ。 - 回転体の回転を検出するロータリエンコーダであって、
軸回りに回転自在な回転軸と、
前記回転軸に設けられた被検出部の変位を検出する検出素子と、を備え、
前記回転軸の先端面には、前記回転体に設けられた六角穴付ボルトの頭部が挿入される連結穴が形成されており、
前記連結穴の底面には、前記六角穴付ボルトの六角穴に嵌合される嵌合軸部が突設され、
前記嵌合軸部の先端部に磁石が設けられており、
前記磁石は、
開口部を有する鉄製の枠体と、
前記枠体内に取り付けられた磁石本体と、を備え、
前記枠体の開口縁部は、前記磁石本体よりも前記連結穴の開口側に突出していることを特徴とするロータリエンコーダ。 - 回転体の回転を検出するロータリエンコーダであって、
軸回りに回転自在な回転軸と、
前記回転軸に設けられた被検出部の変位を検出する検出素子と、を備え、
前記回転軸の中心穴に筒体が嵌合されており、
前記筒体の先端面には、前記回転体に設けられた六角穴付ボルトの頭部が挿入される連結穴が形成されており、
前記連結穴の底面には、前記六角穴付ボルトの六角穴に嵌合される嵌合軸部が突設され、
前記嵌合軸部の先端部に磁石が設けられており、
前記磁石は、
開口部を有する鉄製の枠体と、
前記枠体内に取り付けられた磁石本体と、を備え、
前記枠体の開口縁部は、前記磁石本体よりも前記連結穴の開口側に突出していることを特徴とするロータリエンコーダ。
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