[1.概要]
以下、本実施形態の一例に係るアタッチメント、および、アタッチメントを含む操作システムについて説明する。図1は、本実施形態に係るストラップアタッチメントの外観の一例を示す斜視図である。
図1に示すストラップアタッチメント1は、コントローラに装着可能なアタッチメントの一例であり、ストラップ65を有するアタッチメントである。なお、図1では、ストラップ65の一部のみを示している。ユーザは、後述するゲームコントローラにストラップアタッチメント1を装着することによって、当該ゲームコントローラにストラップ65を取り付けることができる。詳細は後述するが、ストラップアタッチメント1は、スライド機構によってゲームコントローラに対して容易に着脱することができるので、本実施形態によれば、ゲームコントローラに対するストラップの取り外しを容易に行うことができる。以下、本実施形態におけるストラップアタッチメントおよび当該ストラップアタッチメントを含む操作システムの概要について説明する。
(1−1:ストラップアタッチメントを用いることができるゲーム装置)
まず、図2および図3を参照して、ストラップアタッチメント1を用いることができるゲーム装置(つまり、ストラップアタッチメント1を装着可能なゲーム装置)の一例について説明する。図2および図3は、ストラップアタッチメント1が用いられるゲーム装置の一例を示す図である。図2に示すように、ゲーム装置5は、本体装置2と、左コントローラ3と、右コントローラ4とを含む。本体装置2は、ディスプレイ7を備え、ゲーム装置5における各種の処理を実行する装置である。左コントローラ3および右コントローラ4は、ストラップアタッチメント1を装着可能なコントローラの一例であり、ユーザが入力を行うための入力装置(操作装置とも言う)である。なお、以下において、左コントローラ3および右コントローラ4の総称として「コントローラ」と記載することがある。
図3は、本体装置2から各コントローラ3および4を外した状態の一例を示す図である。図2および図3に示すように、各コントローラ3および4は、本体装置2に対して着脱可能である。左コントローラ3は、本体装置2の左側(図2に示すx軸正方向側)に装着することができる。右コントローラ4は、本体装置2の右側(図2に示すx軸負方向側)に装着することができる。本実施形態において、ストラップアタッチメント1は、本体装置2から外されたコントローラ3および4に対して装着することが可能である。
なお、本実施形態においては、本体装置2と各コントローラ3および4とがそれぞれスライド部を有しており、それぞれのスライド部によって構成されるスライド機構によって各コントローラ3および4が本体装置2に装着(接続とも言う)される。各コントローラ3および4は、スライド部としてスライダを有している。本体装置2は、スライド部として、上記スライダに対してスライド可能に係合することが可能なレール部材を有している。なお、各コントローラ3および4が有するスライダについては後述する。本体装置2が有するレール部材については詳細な説明を省略するが、本体装置2が有するレール部材は、上記スライダに対してスライド可能に係合することが可能である点で、ストラップアタッチメント1が有するレール部材(このレール部材の詳細については後述する)と同様である。
コントローラを本体装置2に装着する際、ユーザは、まず、コントローラのスライダを本体装置2のレール部材に挿入することによって、当該スライダとレール部材とを係合させる。そして、レール部材の奥までスライダをスライド移動させることによって、ユーザは、コントローラを本体装置2に装着することができる。
本実施形態においては、図3に示すように、コントローラは、本体装置2の上から(すなわち、y軸正方向側から)装着される。すなわち、レール部材の上端部に対してスライダ(具体的にはスライダの下端)を挿入することで、コントローラが本体装置2に装着される。換言すれば、本体装置2は、コントローラの下から装着されると言うことができる。上記によれば、本体装置2が床に載置された状態のままでコントローラを本体装置2に対して着脱することができるので、着脱の利便性を向上することができる。
以上のように、本実施形態におけるゲーム装置5によれば、ユーザは、本体装置2に対して各コントローラ3および4を装着することによって、ゲーム装置5の全体を把持して使用することができるとともに、本体装置2から各コントローラ3および4を外すことによって、コントローラのみを把持して使用することができる。本実施形態におけるストラップアタッチメントは、本体装置2から外されたコントローラに対して装着されて使用される。
(1−2:コントローラに対する装着の概要)
次に、図4および図5を参照して、コントローラに対するストラップアタッチメント1の装着の概要について説明する。図4は、右コントローラに対してストラップアタッチメントを装着する様子の一例を示す図である。本実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、右コントローラ4のスライダに対してスライド可能に係合することが可能なレール部材を有している(レール部材の詳細については後述する)。したがって、右コントローラ4を本体装置2に装着する場合と同様に、右コントローラ4のスライダをストラップアタッチメント1のレール部材に挿入することで、ストラップアタッチメント1を右コントローラ4に対して装着することができる(図4参照)。
図5は、右コントローラに対してストラップアタッチメントが装着された様子の一例を示す図である。図5に示すように、右コントローラ4に対してストラップアタッチメント1が装着された状態においては、右コントローラ4とストラップアタッチメント1とが一体的な外観を有する(すなわち、一体であるかのように見える外観を有する)。そのため、ユーザは、右コントローラ4とストラップアタッチメント1とを一体として把持して使用することができる。このとき、ユーザは、ストラップアタッチメント1のストラップ65を手首に通した状態で、右コントローラ4およびストラップアタッチメント1を把持してもよい。これによれば、例えばユーザが右コントローラ4およびストラップアタッチメント1を振って操作するような状況において、ユーザの手と右コントローラ4およびストラップアタッチメント1との距離を一定範囲内に収めることができる。
上記のように、本実施形態におけるストラップアタッチメント1は、右コントローラ4に装着する可能である。ただし、他の実施形態においては、ストラップアタッチメントは、左コントローラ3に装着可能であってもよい。なお、詳細は後述するが、本実施形態において、左コントローラ3は右コントローラと同様のスライド部材を有する。また、後述するストラップアタッチメント1のレール部材は、スライド方向に平行な中心軸に対して対称(より具体的には、図9に示すz軸方向における両側について対称)であるので、ストラップアタッチメント1のレール部材を用いることによって、左コントローラ3に装着可能なストラップアタッチメントを実現することができる。また、後述するように(“[4.本実施形態の作用効果および変形例]”参照)、ストラップアタッチメントは、左コントローラ3と右コントローラ4との両方に装着されることが可能であってもよい。
[2.コントローラの構成]
次に、図6を参照して、右コントローラ4の構成例について説明する。図6は、右コントローラの一例を示す六面図である。なお、図6に示すxyz座標系は、正面図(図6に示す(a))における向きを表す。
(2−1:ハウジング)
図6に示すように、右コントローラ4は、ハウジング10を備える。本実施形態においては、ハウジング10は、長手形状(図6においては上下方向に長い形状)を有する。ハウジング10は、大略的には、6つの面を有する直方体形状である。図6に示すように、ハウジング10の主面(換言すれば、表側の面、すなわち、図6に示すz軸負方向側の面)は、右側の角部分が、左側の角部分よりも丸みを帯びた形状になっている。すなわち、ハウジング10の上側面と右側面との接続部分、および、ハウジング10の下側面と右側面との接続部分は、その上側面と左側面との接続部分、および、その下側面と左側面との接続部分に比べて、丸くなっている(換言すれば、面取りにおけるRが大きい)。したがって、右コントローラ4が本体装置2またはストラップアタッチメント1と接続された状態(図2および図5参照)では、右コントローラ4を含む装置の角部分が丸みを帯びた形状となるので、ユーザにとって持ちやすい形状となる。
(2−2:スライダ)
図6に示すように、右コントローラ4は、スライダ11を備える。上述のように、スライダ11は、本体装置2またはストラップアタッチメント1に対して右コントローラ4を接続するためのスライド部である。スライダ11は、右コントローラ4の左側面(すなわち、x軸正方向側の側面)から突出するように設けられる。
図7は、右コントローラが備えるスライダの拡大図である。図7は、図6に示すスライダ11を、上側(すなわち、y軸正方向側)から見たときの拡大図である。図7に示すように、スライダ11は、大略的には、スライド方向(すなわち、y軸方向)に垂直な断面がT字形状となる形状を有する。
具体的には、スライダ11は、軸部31と、天面部32とを有する。軸部31は、ハウジング10から突出して設けられる。天面部32は、軸部31においてハウジング10の反対側(すなわち、x軸正方向側)に設けられる 。天面部32の幅(すなわち、z軸方向に関する長さ)は、軸部31の幅より広い。また、天面部32のz軸方向における端部は、軸部31のz軸方向における端部よりも突出した位置(換言すれば、外側の位置)に配置される。
このように、スライダ11は、スライド方向に垂直な断面における断面形状として、ハウジング10の側面から突出する(換言すれば、側面に隣接する)第1部分(すなわち、軸部31)の幅が、第1部分よりも当該ハウジング10の側面から離れた位置にある第2部分(すなわち、天面部32)の幅よりも短い形状を有する。詳細は後述するが、上記の形状によって、レール部材と係合したスライダ11は、スライド方向に垂直な向きに関してはレール部材に対して固定されて外れないようになっている(図13参照)。
図6および図7に示すように、本実施形態においては、右コントローラ4は、突起部27を備える。図7に示すように、突起部27は、スライダ11の軸部31の側面から突出するように設けられる。具体的には、軸部31の側面には孔が設けられており、突起部27は、当該孔から突出して設けられる。また、突起部27は、軸部31の側面から突出した突出状態と、当該突出状態から当該側面の内側の方へ移動した状態(収納状態と呼ぶ。ただし、突起部27が軸部31の内部に完全に収納されなくてもよい。)との間で移動可能である。本実施形態において、突起部27は、例えばバネ等の弾性部材(付勢部材とも言う)によって、上記突出状態となるように付勢されている。
上記突起部27は、右コントローラ4が本体装置2に対して装着された状態(装着状態と呼ぶ)において、本体装置2に対する右コントローラ4のスライド移動をロックするために用いられる。ここで、本体装置2のレール部材には、装着状態において突起部27に対応する位置に、切欠きが形成される。本体装置2のレール部材における切欠きは、図示しないが、ストラップアタッチメント1のレール部材に設けられる切欠き(詳細は後述する)と同様の位置に形成される(図10参照)。なお、本実施形態においては、突起部27は、スライダ11の上端側(すなわち、y軸正方向側)の部分に設けられており、上記切欠きは、レール部材の上端側の部分に形成されている。以上より、装着状態においては、突出状態にある突起部27は、レール部材の切欠きに引っ掛かる。これによって、突起部27は、本体装置2に対する右コントローラ4のスライド移動を係止する(換言すれば、ロックする)ことができる。
また、図6に示すように、右コントローラ4は、解除ボタン28を備える。図示しないが、解除ボタン28は、突起部27と連動して移動することが可能に構成される。具体的には、解除ボタン28が押下されていない状態では、突起部27が上記突出状態となり、解除ボタン28が押下されたことに応じて、突起部27が上記収納状態となる。装着状態において、突起部27が収納状態となる場合、突起部27は、上記レール部材の切欠きには引っ掛からない(あるいは、ほとんど引っ掛からない)。そのため、収納状態においては、突起部27による係止(換言すれば、ロック)が解除される。
以上より、ユーザは、解除ボタン28を押下することによって、突起部27を収納状態へと移行させ、突起部27によるロックを解除することができる。したがって、ユーザは、解除ボタン28を押下してロックが解除された状態で、右コントローラ4をスライド移動させることによって、本体装置2から右コントローラ4を容易に外すことができる。
(2−3:入力部)
右コントローラ4は、ユーザが入力操作を行うための操作部(入力部とも言う)を備える。本実施形態においては、右コントローラ4は、操作部として、アナログスティック12、および、各ボタン13〜23を備える。
ハウジング10の上記主面には、アナログスティック12、および、各ボタン13〜18が設けられる。アナログスティック12は、方向入力を行うことが可能な方向入力部の一例である。右コントローラ4が本体装置2から外された状態で使用される場合、ハウジング10の主面に設けられる各操作部は、右コントローラ4を把持するユーザの例えば親指で操作される。
ハウジング10の上側側面(すなわち、y軸正方向側の側面)には、第1Rボタン19およびZRボタン20が設けられる。第1Rボタン19は、ハウジング10の側面のうちの右上部分に設けられる。また、ZRボタン20は、ハウジング10の側面から裏面にかけての右上部分(厳密には、ハウジング10を表側から見たときの右上部分)に設けられる。右コントローラ4が本体装置2から外された状態で使用される場合、ハウジング10の上側側面に設けられる各ボタン19および20は、例えばユーザが右コントローラ4を片手で把持する場合において、ユーザの例えば人差し指および/または中指で操作される。
図6に示すように、右コントローラ4におけるZRボタン20は、ハウジング10から突起して設けられる。すなわち、ハウジング10の裏面のうちでZRボタン20が設けられる部分(より具体的には、ZRボタン20の周囲の少なくとも一部)は、ハウジング10の他の部分に比べて突起している。また、ZRボタン20は、ハウジング10の裏面における当該他の部分に対して突起して設けられる。したがって、右コントローラ4が本体装置2に装着される場合、右コントローラ4の裏面が水平な載置面に対向する向きで本体装置2を載置面に載置すると、ハウジング10の突起部分が載置面に接触する。その結果、本体装置2の上側が下側よりもやや高くなるように載置されるので、ユーザにとってはディスプレイ7が見やすくなる。
スライダ11の天面には、第2Lボタン21および第2Rボタン22が設けられる。ここで、スライダの天面とは、スライダが設けられるハウジング10の面と実質的に同じ方向を向く面であり、換言すれば、コントローラが本体装置2に装着された場合に本体装置2のレール部材の底面に対向する面である。スライダ11の天面に設けられる各ボタン21および22は、例えばユーザが右コントローラ4を両手で把持する場合において、ユーザの例えば人差し指および/または中指で操作される。
上記の各ボタン13〜22は、本体装置2で実行される各種プログラム(例えば、OSプログラムやアプリケーションプログラム)に応じた指示を行うために用いられる。
また、上記スライダ11の天面には、ペアリングボタン23が設けられる。本実施形態において、ペアリングボタン23は、右コントローラ4と本体装置2との無線通信に関する処理を指示するために用いられる。無線通信に関する処理は、例えば、右コントローラ4と本体装置2との無線通信に関する設定処理(ペアリングとも言う)や、無線通信を一端切断してから接続し直す処理(リセット処理とも言う)である。
なお、本実施形態において、スライダ11の天面に設けられる各ボタン21〜23は、当該天面に対して突出しないように設けられる。すなわち、上記各ボタン21〜23の操作面は、スライダ11の天面と同じ面上の位置、あるいは、天面よりも凹んだ位置に配置される。これによれば、スライダ11が本体装置2またはストラップアタッチメント1のレール部材に係合する状態において、スライダ11をレール部材に対してスムーズにスライドさせることができる。
また、図示しないが、本実施形態においては、右コントローラ4は、入力部の一例として、加速度センサおよび角速度センサを備える。加速度センサは、所定の3軸(例えば、図6に示すxyz軸)方向に沿った直線加速度の大きさを検出する。なお、加速度センサは、1軸方向あるいは2軸方向の加速度を検出するものであってもよい。また、角速度センサは、所定の3軸(例えば、図6に示すxyz軸)回りの角速度を検出する。なお、角速度センサは、1軸回りあるいは2軸回りの角速度を検出するものであってもよい。
本体装置2は、上記の加速度センサおよび角速度センサの検出結果に基づいて、右コントローラ4の動きおよび/または姿勢に関する情報を算出することが可能である。つまり、本実施形態においては、ユーザは、コントローラ自体を動かす操作を行うことが可能である。なお、他の実施形態においては、コントローラの動き、姿勢、および/または位置を算出するセンサ(例えば、慣性センサ)として、他の種類のセンサが用いられてもよい。
(2−4:その他の構成)
右コントローラ4は、通知用LED25を備える。通知用LED25は、ユーザに対して所定の情報を通知するための通知部である。本実施形態においては、右コントローラ4は、通知用LED25として、4つのLEDを備える。例えば、上記所定の情報は、本体装置2によって右コントローラ4に対して付された番号や、右コントローラ4の電池残量に関する情報である。
図6に示すように、本実施形態においては、通知用LED25は、スライダ11(具体的には、スライダ11の天面)に設けられる。このように、通知用LED25は、右コントローラ4が本体装置2に装着されている状態では見えない位置に配置されており、右コントローラ4を本体装置2から外した場合において主に用いられる。また、本実施形態においては、通知用LED25は、上記第2Lボタン21と、上記第2Rボタン22との間に設けられる。これによれば、例えば、ユーザが右コントローラ4を両手で把持して使用する際において、左手の人差し指で第2Lボタン21を操作し、右手の人差し指で第2Rボタン22を操作する場合に、通知用LED25を見やすい位置(換言すれば、ユーザの手で隠れにくい位置)に配置することができる。
また、右コントローラ4は、本体装置2(またはストラップアタッチメント1)と電気的に接続するための端子26を備える。本実施形態においては、端子26は、スライダ11の下端部(すなわち、y軸負方向側の端部)に設けられる。詳細な説明は省略するが、本実施形態においては、装着状態において、右コントローラ4の端子26と、本体装置2の端子(またはストラップアタッチメント1の端子)とが接触するように構成される。したがって、装着状態においては、右コントローラ4と本体装置2との間で、上記端子を介した有線通信が可能となる。
なお、本実施形態においては、右コントローラ4は、本体装置2との間で無線通信を行う機能を備える。本体装置2と各コントローラとの通信方式は任意であるが、本実施形態においては、本体装置2ならびに各コントローラ3および4は、Bluetooth(登録商標)の規格に従った通信を行うことが可能である。
以上より、本実施形態においては、コントローラは、本体装置2に装着された状態と、本体装置2から外された状態とのいずれの状態においても、本体装置2との通信が可能である。例えば、コントローラは、上記入力部に対する入力を示すデータを本体装置2へ送信する。
図8は、スライダの下端部付近の断面の一例を模式的に示す図である。図8は、図6に示すA−A’断面におけるスライダ11の部分断面の一例を模式的に示す図である。なお、本明細書において「模式的に示す」とは、説明対象となる構成要素(例えば、図8においてはスライダ)を見やすくする目的で、当該構成要素の大きさおよび形状や、構成要素間の位置関係を、他の図面とは異なるようにして示すことを意味する。
図6および図8に示すように、スライダ11は、スライダ11の下端側に突出部32aを有する。突出部32aは、スライダ11の下端側においてスライド方向に(より具体的には、下方向、すなわち、y軸負方向に)突出して設けられる。突出部32aは、スライダ11において、ハウジング10から遠い側(すなわち、x軸正方向側)に設けられる。つまり、突出部32aは、ハウジング10とは間隔を空けて設けられる。突出部32aは、右コントローラ4のハウジング10の方を向く対向面32cを有する。対向面32cは、右コントローラ4の所定面(具体的には、左側面)に対向する。
図8に示すように、端子26は、上記突出部32aの対向面32cに設けられる。したがって、端子26は、ハウジング10を向く側が露出された状態で配置される。このように、端子26は、スライダ11(具体的には、突出部32a)における裏側に配置される。上記のように、端子26がハウジング10を向く側が露出されて配置されることによって、端子26がユーザの手や他の物体に接触する可能性を低減することができ、端子26を保護することができる。なお、図8に示すように、端子26の先端は、スライド方向において、突出部32aの先端(具体的には、y軸負方向側の先端)よりも内側に位置する。これによっても、端子26を保護することができる。
なお、図8に示すように、突出部32aは、壁部32bを有する。壁部32bは、上記対向面32cにおいて、対向面32cに平行で、かつ、スライド方向と実質的に垂直な方向(すなわち、z軸方向)に関する両側に設けられる。壁部32bによって、端子26がユーザの手や他の物体に接触する可能性をより低減することができるので、端子26をより確実に保護することができる。
詳細は後述するが、左コントローラ3が本体装置2に装着される場合には、端子26(換言すれば、突出部32a)とハウジング10の左側面との間の空間に、後述するストラップアタッチメント1の停止部54(図13)が挿入される。なお、図8に示すように、突出部32aは、スライド方向における先端において、端子26が設けられる対向面32cから当該対向面32cの裏側の面に近づく方向へ(換言すれば、ハウジング10の左側面から離れる方向へ)傾斜する傾斜面を有する。これによれば、左コントローラ3が本体装置2(またはストラップアタッチメント1)に装着される際に、突出部32aとハウジング10の左側面との間の空間に、ストラップアタッチメント1の停止部54を挿入しやすくすることができる。
また、図6に示すように、ハウジング10の下側面には、窓部29が設けられる。本実施形態においては、右コントローラ4は、図示しない赤外撮像部を備えており、赤外撮像部によってユーザの手の動きおよび/またはジェスチャなどを検出する。窓部29は、ハウジング10の内部に配置される赤外撮像部のカメラが右コントローラ4の周囲を撮像するために設けられる。窓部29は、赤外撮像部のカメラのレンズを保護するためのものであり、当該カメラが検知する波長の光を透過する材質(例えば、透明な材質)で構成される。
また、図示しないが、右コントローラ4は、バッテリと、電力制御回路とを有する。電力制御回路は、バッテリに接続されるとともに、右コントローラ4の各部(具体的には、バッテリの電力によって動作する電子回路等の電子部材)に接続される。電力制御回路は、バッテリから上記各部への電力供給を制御する。また、バッテリは、端子26に接続される。詳細は後述するが、本実施形態においては、ストラップアタッチメント1が右コントローラ4に装着される場合、バッテリは、端子26を介してストラップアタッチメント1からの給電によって充電される。
(2−5:左コントローラ3の構成)
左コントローラ3は、ハウジングの形状(左コントローラ3のハウジングは、右コントローラ4のハウジング10とは大略的には左右対称の形状を有する)、および、操作部(アナログスティックおよびボタン)の配置について、右コントローラ4とは異なる構成を備えている(図2および図3参照)。
一方、左コントローラ3は、スライド部(具体的にはスライダ)に関して、右コントローラ4と同様の構成を有する。なお、右コントローラ4は、ハウジング10の左側面にスライダが設けられるのに対して、左コントローラ3においては、ハウジングの右側面にスライダが設けられる点で相違する(図3参照)。ただし、本実施形態においては、スライダ、および、スライダに設けられる部材(具体的には、各ボタン21−24、および、通知用LED25)については、右コントローラ4と左コントローラ3とで同じである。
また、左コントローラ3は、右コントローラ4と同様、加速度センサおよび角速度センサを備えており、ユーザは、左コントローラ3自体を動かす操作を行うことが可能である。
本実施形態においては、各コントローラ3および4のスライダの天面に、第2Lボタンおよび第2Rボタンが設けられる。これらの第2Lボタンおよび第2Rボタンは、上下方向(すなわち、y軸方向)に関して、左コントローラ3と右コントローラ4とで同じ位置に配置される。
また、本実施形態においては、各コントローラ3および4のスライダの天面には、通知用LED(本実施形態においては、4つの通知用LED)が設けられる。この通知用LEDは、上下方向(すなわち、y軸方向)に関して、左コントローラ3と右コントローラ4とで同じ位置に配置される。
なお、上記各コントローラ3および4において、ハウジングに設けられる各構成要素(具体的には、スライダ、スティック、ボタン、およびLED等)の形状、数、および、設置位置は任意である。例えば、他の実施形態においては、各コントローラ3および4は、アナログスティックとは別の種類の方向入力部を備えていてもよい。また、スライダは、本体装置2に設けられるレール部材の位置に応じた位置に配置されてよく、例えば、ハウジングの主面または裏面に配置されてもよい。また、他の実施形態においては、コントローラ3および4は、上記各構成要素のうちいくつかを備えていない構成であってもよい。
[3.ストラップアタッチメントの構成]
次に、図9〜図21を参照して、ストラップアタッチメント1の構成例について説明する。図9は、ストラップアタッチメントの一例を示す六面図である。なお、図9に示すxyz座標系は、正面図(図9に示す(a))における向きを表す。
(3−1:ハウジングに関する構成)
図9に示すように、ストラップアタッチメント1は、ハウジング41を備える。ハウジング41の形状は任意であるが、本実施形態においては、ハウジング41は、前側(すなわち、z軸負方向側)の取付部41aと、後側の把持部41bとを有する(図9(c)参照)。取付部41aと把持部41bとは、一体的に形成される構成であってもよいし、別体で形成される2つの部材が接続されている構成であってもよい。
取付部41aは、右コントローラ4が取り付けられる部分である。図9に示すように、取付部41aは、長手形状(図9においては上下方向に長い形状)を有する。取付部41aは、装着面(換言すれば、右側面、すなわち、x軸負方向側の面)と、ボタン配置面(換言すれば、左側面、すなわち、x軸正方向側の面)とを有する。装着面には、右コントローラ4を装着するためのレール部材42が設けられる。ボタン配置面には、ボタン46および47が設けられる。なお、装着面にはレール部材42が設けられるので、レール部材42を含めてハウジングと言うこともできる。つまり、レール部材42もハウジングの一部と言うこともできる。
図9に示すように、本実施形態においては、取付部41aにおいて、スライド方向(すなわち、y軸方向)におけるボタン配置面の両側の端部は、丸みを帯びた曲面で形成される。これによれば、ストラップアタッチメント1と、当該ストラップアタッチメント1が装着された右コントローラ4とによって構成される装置(以下、「ストラップ付きコントローラ装置」と呼ぶ。)の角部分を丸く形成することができる(図5参照)。これによって、ユーザが把持しやすい装置を提供することができる。
一方、把持部41bは、ストラップアタッチメント1に右コントローラ4が装着された状態(「装着状態」と呼ぶ)において、ユーザが把持する部分である。つまり、ユーザは、ストラップ付きコントローラ装置を片手または両手で把持する際、コントローラの主面(すなわち、z軸負方向側の面)に設けられるボタンを親指で操作する場合、人差し指から小指のうちのいくつかの指で、把持部を支えるようにして把持する。
図9に示すように、把持部41bは、底面41cを有する。底面41cは、取付部41aの装着面における後側の辺から、当該装着面に対して離れる方向に延びる。底面41cは、装着面に対して実質的に垂直である。底面41cは、上記装着状態において、右コントローラ4のハウジング10の裏面(すなわち、z軸正方向側の面)に対向する(図6参照)。本実施形態において、底面41cは、装着状態において右コントローラ4のハウジング10の裏面に接触しないように(ただし、後述する弾性部材44は裏面に接触する)配置される。これによって、ストラップアタッチメント1を右コントローラ4に装着したり取り外したりする際にストラップアタッチメント1の底面41cが右コントローラ4を傷つける可能性を低減することができる。なお、他の実施形態においては、底面41cは、装着状態において右コントローラ4のハウジング10の裏面に接触してもよい。
図9に示すように、ストラップアタッチメント1は、底面41cに設けられる弾性部材44を有する。弾性部材44は、装着状態における右コントローラ4に対して接触する位置に設けられる。弾性部材44は、底面41cから(やや)突出して設けられる(図9(d)参照)。したがって、装着状態において右コントローラ4は弾性部材44に接触するので、弾性部材44によって、右コントローラ4とストラップアタッチメント1とのがたつきを低減することができ、右コントローラ4とストラップアタッチメント1とをよりしっかりと接続することができる。また、ストラップアタッチメント1を右コントローラ4に装着したり取り外したりする際にストラップアタッチメント1の底面41cが右コントローラ4を傷つける可能性をより低減することができる。さらに、図示しない振動子によって右コントローラ4が振動する場合には、右コントローラ4の振動を、弾性部材44を介してストラップアタッチメント1に効果的に伝達することができる。また、振動時に生じる音(いわゆる、ビビリ音)を低減することができる。
図9に示すように、弾性部材44は、底面41cにおいて、底面41cの中央よりレール部材42の反対側(すなわち、x軸負方向側)に設けられる。より具体的には、弾性部材44は、底面41cの領域(正確には、底面41cの領域であって、かつ、装着状態において右コントローラ4の裏面に対向する領域)のうち、レール部材42の反対側の端部に設けられる。このように、右コントローラ4と接続されるレール部材42の反対側において底面41cと右コントローラ4との接触を弾性部材44によって抑止するようにすることによって、底面41cの全体が右コントローラ4に接触しにくくすることができる。これによって、底面41cが右コントローラ4を傷つける可能性をより低減することができる。
また、弾性部材44は、上下方向(すなわち、y軸方向)において、装着状態における右コントローラ4の主面に設けられる操作部(具体的には、アナログスティック12、および、各ボタン13〜16)に対応する位置に設けられる。なお、上記アナログスティック12および各ボタン13〜16は、ストラップ付きコントローラ装置の使用中に操作される頻度が高いと想定される操作部である。具体的には、上記操作部は、右コントローラ4の主面のうちの所定領域(すなわち、図6に示す一点鎖線により囲まれる領域A)に設けられる。弾性部材44は、装着状態における右コントローラ4の裏面において上記所定領域に対応する領域(すなわち、裏面上の領域)に対向する位置に設けられる(図9参照)。なお、図9に示す一点鎖線により囲まれる領域Bは、底面41cにおいて、上記所定領域に対応する右コントローラ4の裏面上の領域に対向する領域を示している。このように、弾性部材44は、上下方向に関して、領域Bと重複する位置に設けられる。
ここで、上記操作部は、操作される頻度が高いと想定されるので、右コントローラ4のハウジング10における上記所定領域Aには、前側から後側への方向(すなわち、z軸正方向)の力が加えられやすいと考えられる。したがって、仮に底面41cに弾性部材44が設けられないとすれば、ハウジング10の所定領域Aが底面41cに接触しやすくなる場合がある。これに対して、本実施形態においては、上記所定領域Aに対応する領域Bに弾性部材44を配置することによって、右コントローラ4の裏面がストラップアタッチメント1の底面41cと接触することを効果的に抑制することができる。
図9に示すように、把持部41bは、突起部対向面41dを有する。突起部対向面41dは、装着状態において右コントローラ4のハウジング10の突起部(すなわち、ZRボタン20の周囲に設けられる突起部分)に対向する面である。具体的には、突起部対向面41dは、底面41cの上辺から、上方かつ斜め後方に延びる。換言すれば、底面41cは、上端部分において切欠きを有するように形成されている。底面41cの上辺は、装着状態における右コントローラ4の上記突起部のやや下方に位置するように設けられる。
上記の構成により、装着状態において、突起部対向面41dは、右コントローラ4の上記突起部に対向する。なお、本実施形態においては、突起部対向面41dが右コントローラ4を傷つける可能性を低減するべく、装着状態において突起部対向面41dが突起部に接触しないように設けられる。ただし、他の実施形態においては、装着状態において突起部対向面41dが突起部に接触してもよい。また、装着状態において、底面41cは、突起部対向面41dによる上記切欠きによって、右コントローラ4の上記突起部を避けることができる。以上のように、突起部対向面41dによって、裏面に突起部が設けられる右コントローラ4をストラップアタッチメント1に装着することができる。また、ユーザは、装着状態においても右コントローラ4のZRボタン20を操作することができる。
図9に示すように、把持部41bは、解除ボタン当接面41eを有する。解除ボタン当接面41eは、装着状態において右コントローラ4の解除ボタン28に当接(換言すれば、押下)する面である。具体的には、解除ボタン当接面41eは、装着状態において右コントローラ4の解除ボタン28に対向する位置に設けられる。解除ボタン当接面41eは、底面41cよりも後側(すなわち、z軸正方向側)に設けられる。具体的には、前後方向に関する底面41cと解除ボタン当接面41eとの間の距離は、突出状態における解除ボタン28の前後方向における長さ(換言すれば、ハウジング10から解除ボタン28が突出している長さ)よりも短い。なお、他の実施形態においては、解除ボタン当接面41eは、前後方向において底面41cと同じ位置に設けられてもよいし、底面41cよりも前側に設けられてもよい。
上記の構成により、装着状態において、解除ボタン当接面41eは、右コントローラ4の解除ボタン28に当接し、解除ボタン28をやや押下する。これによって、ストラップアタッチメント1が右コントローラ4に装着された状態においては、本体装置2に右コントローラ4が装着された状態とは異なり、突起部27は、突出状態とはならず、レール部材に係止しない(あるいは、ほとんど係止しない)。したがって、ストラップアタッチメント1が右コントローラ4に装着された場合には、ストラップアタッチメント1を右コントローラ4から取り外す際に、ユーザが解除ボタン28を押下する必要はない。なお、詳細は後述するが、ストラップアタッチメント1が右コントローラ4に装着された場合には、突起部27に代えて、ストラップアタッチメント1の係止部43が、ストラップアタッチメント1に対する右コントローラ4のスライド移動を係止する(換言すれば、ロックする)役割を有する。
本実施形態においては、把持部41bは、電池を収納可能である。すなわち、図9に示すように、把持部41bは、電池蓋41fを有する。電池蓋41fは、把持部41bの本体(すなわち、電池蓋41f以外の部分)に対して着脱可能に構成される。本実施形態においては、把持部41bの内部において、電池蓋41fの内側に電池が配置される。電池は、一次電池であってもよいし、二次電池であってもよい。ユーザは電池蓋41fを外した状態にすることで電池を交換することができる。電池は、ストラップアタッチメント1が装着された右コントローラ4へ電力を供給するためのものである。詳細は後述するが、ストラップアタッチメント1は、上記電池による電力を、自身が装着された右コントローラ4に対して供給する。
(3−2:レール部材に関する構成)
図9に示すように、ストラップアタッチメント1は、レール部材42を備える。レール部材42は、右コントローラ4のスライダ11に対してスライド可能に係合することが可能なスライド部の一例である。レール部材42は、ハウジング41の上記装着面に設けられる。なお、他の実施形態においては、レール部材42は、ハウジング41と一体的に構成されてもよい。すなわち、ハウジング41の一部がレール部材として機能してもよい。
図10は、図9に示すレール部材の拡大図である。また、図11は、スライド方向から見たレール部材の一例を模式的に示す図である。図10および図11に示すように、レール部材42は、底面部51と、側面部52aおよび52bと、対向部53aおよび53bとを有する。なお、以下において、側面部52aおよび52bの総称として「側面部52」と記載することがある。また、対向部53aおよび53bの総称として「対向部53」と記載することがある。本実施形態においては、各部51〜53は、略板状の部材である。
底面部51は、ハウジング41の装着面において、当該装着面と実質的に平行に配置される。底面部51は、レール部材42の底面を有する。また、図11に示すように、側面部52は、底面に対して実質的に垂直な側面を有する。側面部52は、底面部51における幅方向(すなわち、z軸方向)に関する両端から、底面部51に対して実質的に垂直に延びる。具体的には、側面部52aは、底面部51の一端側(すなわち、z軸負方向側)から延び、側面部52bは、底面部51の他端側(すなわち、z軸正方向側)から延びる。図11に示すように、底面部51と側面部52とによって、溝部が形成される。
図11に示すように、対向部53は、側面部52の2つの側面からそれぞれ延びて設けられ、底面に対向する面を有する。対向部53は、側面部52において、底面部51が接続される側と反対側(すなわち、x軸負方向側)から、底面と実質的に平行な方向へ延びる。具体的には、対向部53aは、側面部52aのx軸負方向側の端部から延び、対向部53bは、側面部52bのx軸負方向側の端部から延びる。対向部53aおよび53bは、側面部52からレール部材42の内側に向かって突出するように(換言すれば、互いに近づく方向に突出するように)設けられる。また、底面部51と側面部52とによって形成される上記溝部にコントローラのスライダを挿入することができるように、対向部53aと対向部53bとは、互いに間隔を空けて配置される(図11)。
図12は、右コントローラのスライダとストラップアタッチメントのレール部材とが係合した状態の一例を模式的に示す図である。右コントローラ4に対してストラップアタッチメント1が装着される場合には、レール部材42の上記溝部に右コントローラ4のスライダ11が挿入されることによって、図12に示すような、レール部材42とスライダ11とが係合した状態となる。この状態において、レール部材42に係合したスライダ11は、スライド方向(すなわち、y軸方向)にはスライド移動可能であるとともに、スライド方向に垂直な方向(すなわち、x軸方向)に関しては、対向部53によって固定されて外れないようになっている。
なお、図10に示すように、対向部53における上端部分(すなわち、y軸正方向側の端部)の一部において、切欠きC1が形成される。切欠きC1は、右コントローラ4にストラップアタッチメント1が装着された状態において右コントローラ4の突起部27に対応する位置に形成される。なお、上述したように、装着状態においては、右コントローラ4の解除ボタン28が解除ボタン当接面41eによって押下されるので、突起部27は対向部53には(ほとんど)係止しない。
図10に示すように、レール部材42は、停止部54を有する。停止部54は、レール部材42に挿入された右コントローラ4のスライダ11による挿入方向(すなわち、y軸負方向)へのスライド移動を停止する。具体的には、図10に示すように、レール部材42の上端(すなわち、y軸正方向側の端)は、右コントローラ4のスライダ11を挿入可能なように、開放されている。一方、レール部材42の下端部には上記停止部54が設けられる。したがって、停止部54は、スライド方向における上側から挿入されたスライダ11と当接することによって当該スライダ11のスライド移動を停止させる。
より具体的には、本実施形態においては、図10に示すように、停止部54は、スライド方向に沿った軸(すなわち、y軸)の一方側に配置される第1部分と、他方側に配置される第2部分とを有する。本実施形態においては、第1部分と第2部分とは間隔を空けて配置される。この第1部分と第2部分との間隔は、スライダ11を挿入することができない程度の狭い間隔になっている。したがって、スライダ11がレール部材42に挿入された場合、スライダ11の先端付近の部分が停止部54に当接した位置でスライダ11のスライド移動が停止されることとなる。なお、他の実施形態においては、第1部分と第2部分との間隔は無くてもよい。つまり、第1部分と第2部分とは一体的に形成されてもよい。
なお、他の実施形態においては、停止部54がスライダ11と当接することに代えて(または、共に)、スライダ11の先端(具体的には、突出部32aの先端)が、停止部54の奥に設けられる壁面に当接することによって当該スライダ11のスライド移動を停止してもよい。
なお、本実施形態において、「右コントローラ4に対してストラップアタッチメント1が装着された状態(すなわち、装着状態)」とは、スライダ11のスライド移動が停止部54によって実質的に停止された状態である。なお、この装着状態は、スライダ11が停止部54に接触した状態に限らず、スライダ11と停止部54とが厳密には接触していなくても、(スライダ11と停止部54との隙間がほとんどないために)スライダが挿入方向へほとんど移動できない状態をも含む。
図13は、レール部材の下端部付近の断面の一例を模式的に示す図である。図13は、図10に示すC−C’断面におけるレール部材42の部分断面の一例を模式的に示す図である。
図13に示すように、停止部54は、底面部51の一部(具体的には、底面部51の下端付近の部分)と対向する位置に、底面部51と間隔を空けて設けられる。停止部54は、底面部51と対向する対向面を有する。対向面は、ストラップアタッチメント1のハウジング41(換言すれば、装着面)の方を向く面である。本実施形態においては、右コントローラ4にストラップアタッチメント1が装着される際、底面部51と停止部54との間の空間に、右コントローラ4のスライダ11(より具体的には、突出部32a)が挿入される。
図13に示すように、ストラップアタッチメント1は、端子55を備える。端子55は、停止部54の上記対向面に設けられる。図13に示すように、端子55は、底面部51を向く側が露出された状態で配置される。このように、本実施形態においては、端子55は、ストラップアタッチメント1の装着面(換言すれば底面部51)と間隔を空けて配置される部材(すなわち、停止部54)において、当該部材の裏側(すなわち、底面部51に対向する側)に配置される。これによれば、端子55がユーザの手や他の物体に接触する可能性を低減することができ、端子55を保護することができる。
本実施形態においては、装着状態では、右コントローラ4のスライダ11の突出部32aが、ストラップアタッチメント1のレール部材42の底面部51と停止部54との間に挿入された状態となる。そして、装着状態では、突出部32aに設けられる端子26と、停止部54に設けられた端子55とが接触する。したがって、装着状態では、ストラップアタッチメント1と右コントローラ4とが電気的に接続された状態となる。
本実施形態においては、装着状態において、ストラップアタッチメント1は、上述の電池の電力を右コントローラ4へ供給する。具体的には、ストラップアタッチメント1は、上記電池の電力を、端子55を介して右コントローラ4へ供給する給電制御部を備える。端子26を介してストラップアタッチメント1から供給される電力によって、右コントローラ4のバッテリが充電される。なお、ストラップアタッチメント1は、装着状態において、所定の条件下で右コントローラ4に対する給電を行ってもよい。例えば、ストラップアタッチメント1は、右コントローラ4のバッテリの残量が所定量以下である場合に右コントローラ4に対する給電を行ってもよいし、右コントローラ4からの指示に応じて当該右コントローラ4に対する給電を行ってもよい。
上記のように、本実施形態においては、ユーザは、右コントローラ4にストラップアタッチメント1を装着することによって右コントローラ4の充電を行うことができる。したがって、ユーザは、例えば、右コントローラ4のバッテリの電力が無くなった場合、右コントローラ4にストラップアタッチメント1を装着することによって、右コントローラ4を継続して使用することができる。
なお、他の実施形態においては、装着状態において、ストラップアタッチメント1と右コントローラ4との間で、端子を介した通信が行われてもよい。例えば、ストラップアタッチメント1と右コントローラ4との間で、バッテリの残量に関する情報が端子を介して送受信されてもよい。
以上のように、本実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、スライド部として、スライド方向に沿って設けられるレール部材42を備える。これによれば、ストラップアタッチメント1のレール部材42に右コントローラ4のスライダ11を挿入した際に、ストラップアタッチメント1のスライド移動(右コントローラ4のスライド移動とも言える)を容易に行うことができる。
なお、他の実施形態においては、ストラップアタッチメント1が備えるスライド部は、スライド方向に延びる単一の部材で構成される必要は無く、スライド方向に沿って配置される複数の部材によって構成されてもよい。例えば、ストラップアタッチメント1は、レール部材42に代えて、レール部材42と同様の断面形状(具体的には、スライド方向に垂直な断面形状)を有する複数の部材を備えていてもよい。このとき、上記複数の部材は、スライド方向に沿って配置される。このような複数の部材によっても、ストラップアタッチメント1は、右コントローラ4のスライダ11とスライド可能に係合することが可能である。
本実施形態においては、レール部材42は、金属で構成される。これによれば、レール部材の強度を向上することができる。また、レール部材が設けられるハウジング41自体の強度も向上することができる。なお、本実施形態においては、ハウジング41は、樹脂で構成される。また、他の実施形態においては、レール部材42の材質は任意であり、例えば、樹脂(ハウジング41を構成する樹脂よりも硬い樹脂であってもよい)で構成されてもよい。
また、他の実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、レール部材42に設けられる弾性部材を備えていてもよい。例えば、弾性部材は、レール部材42の底面に設けられ、当該底面よりも突出するように設けられる。弾性部材は、任意の弾性材で構成されてよく、例えば、ゴムであってもよいし、金属または樹脂で構成される板バネであってもよい。弾性部材は、装着状態において、右コントローラ4のスライダ11に当接する。すなわち、弾性部材は、装着状態において、スライダ11に対して、レール部材42の底面から離れる方向への力を加える。したがって、弾性部材によって、右コントローラ4とストラップアタッチメント1とのがたつきを低減することができ、右コントローラ4とストラップアタッチメント1とをよりしっかりと接続することができる。また、図示しない振動子によって右コントローラ4が振動する場合には、振動時に生じる音を低減することができる。
(3−3:係止部に関する構成)
図9に示すように、ストラップアタッチメント1は、係止部43を備える。詳細は後述するが、係止部43は、ストラップアタッチメント1が右コントローラ4に装着された装着状態において、挿入方向とは逆の抜去方向へのスライド移動を係止する。係止部43によって、ストラップアタッチメント1が右コントローラ4から外れる可能性を低減することができる。
図14および図15は、係止部が移動する様子の一例を示す図である。図14は、係止部を上方から見た斜視図であり、図15は、図9に示すB−B’断面におけるストラップアタッチメント1の部分断面の一例を模式的に示す図である。なお、図15においては、説明に関連する構成要素を見やすくする目的で、ハウジング41の把持部41bといった、説明に関連しない構成要素を省略している。
図9に示すように、係止部43は、レール部材42における上側(すなわち、y軸正方向側)の端部に設けられる。より具体的には、係止部43は、レール部材42の上方に設けられる。したがって、本実施形態においては、係止部43は、装着状態において右コントローラ4のスライダ11の端部(具体的には、上端)に係止する(詳細は後述する)。これによれば、装着状態において、ストラップアタッチメント1が右コントローラ4から外れることを効果的に抑制することができる。本実施形態においては、係止部43をレール部材42よりも上側に配置することによって、係止に関する機構をレール部材42に設けなくてもよいので、レール部材42の構成を簡易化することができる。また、係止部43はストラップアタッチメント1の上端に位置するので、ユーザは、係止部43に対する操作を容易に行うことができる。
なお、他の実施形態においては、係止部43は、レール部材42における上端以外の位置に設けられてもよい。例えば、係止部43は、スライド方向においてレール部材42の中央より上側に設けられてもよい。このとき、右コントローラ4のスライダ11は、装着状態において係止部43が係止可能な形状を有する。
図14および図15に示すように、係止部43は、スライド方向とは異なる方向に移動可能である。本実施形態においては、係止部43は、スライド方向に実質的に垂直な方向(具体的には、x軸方向)に移動可能であり、係止位置と開放位置との間で移動可能である(図14および図15参照)。
図14(a)および図15(a)に示すように、係止部43が係止位置に位置する場合、係止部43は、レール部材42の上端における挿入口の一部を塞ぐ。ここで、レール部材42の挿入口とは、レール部材42の各部51〜53の上端によって囲まれる部分(換言すれば、上述の溝部の上端)である。つまり、ストラップアタッチメント1を右コントローラ4に装着する際には、右コントローラ4のスライダ11が上記挿入口に挿入される。係止位置は、レール部材42の底面から、対向部53の方へ(換言すれば、x軸負方向側に)係止部43が突出した状態となる位置である。
一方、図14(b)および図15(b)に示すように、係止部43が開放位置に位置する場合、係止部43は、レール部材42の上端における挿入口を開放する(換言すれば、挿入口を塞がない)。開放位置は、レール部材42の底面から係止部43が突出しない(または、ほぼ突出しない)状態となる位置である。開放位置は、レール部材42に係合している状態のスライダ11がスライド移動する場合に、スライダ11の天面が係止部43に接触しない位置である。
上記より、係止位置にある係止部43は、スライド方向に沿った所定面(すなわち、レール部材42の底面)から、当該係止部43が開放位置にある状態よりも突出することによって、装着状態の右コントローラ4に引っ掛かることが可能である。これによって、係止部43は、右コントローラ4を係止する状態と、係止しない(または、ほとんど係止しない)状態とを取ることが可能である。
また、本実施形態においては、係止部43は、スライド方向に対して実質的に垂直な方向に移動可能である。スライダ11がストラップアタッチメント1に対して上方へ移動しようとする力が加えられたとしても、その力によって係止部43が係止位置から開放位置へ移動する可能性を低減することができる。これによれば、ストラップアタッチメント1を右コントローラ4から取り外そうとする力が加えられたとしても、右コントローラ4からストラップアタッチメント1が外れる可能性を低減することができる。
本実施形態においては、係止部43は、開放位置から係止位置への方向に付勢される。具体的には、図15に示すように、ストラップアタッチメント1は、係止部43を付勢する付勢部材として、バネ61を備える。係止部43は、バネ61によって付勢されるので、通常の状態(すなわち、ユーザ等によって力が加えられていない状態)においては、係止位置に位置する。これによれば、装着状態において、係止部43は、(例えば、ユーザが係止部43を押さえていなくても)右コントローラ4を係止する状態を維持することができる。
なお、係止部43を付勢するための機構は、任意であり、他の実施形態においては、図15に示す機構以外の機構が用いられてもよい。また、他の実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、解除ボタンを備えていてもよい。解除ボタンは、係止部43と連動して移動するように構成され、具体的には、解除ボタンが押下されることに応じて係止部43が開放位置に移動するように構成される。これによれば、ユーザは、解除ボタンを押下することによって、係止部43を係止位置から開放位置へ移動させることができる。ユーザは、係止部43自体を操作しなくても、解除ボタンによって係止部43を移動させることができるので、ユーザの利便性を向上することができる。
図14および図15に示すように、係止部43は、レール部材42の底面に対して傾斜する斜面43aを有する。斜面43aは、係止部43における上側(すなわち、y軸正方向側)の端部において、上側に向かうにつれて係止位置から開放位置への方向に傾斜する面である。これによれば、ユーザは、斜面43aを開放位置の側(または下側)へ押すように力を加えることによって、係止部43を開放位置へと容易に移動させることができる。また、本実施形態においては、装着状態において、係止部43の横(すなわち、x軸負方向側)には右コントローラ4がある。これに関して、係止部43が斜面43aを有することによって、ユーザは、係止部43と右コントローラ4との間に指を入れやすくなり、係止部43を操作しやすくすることができる。
なお、本実施形態においては、係止部43の斜面43aには凹部43bが形成される。これによって、ユーザは、凹部43bに指や爪を引っ掛けることができるので、係止部43をより操作しやすくなる。また、凹部43bによって、レール部材42に対して右コントローラ4のスライダ11をスライド移動させる際に、スライダ11に設けられる第2Lボタン21および第2Rボタン22が係止部43に接触しにくくなる。これによって、レール部材42に対してスライダ11をよりスムーズにスライド移動させることができる。
なお、他の実施形態においては、ストラップアタッチメント1は係止部43を備えていない構成であってもよい。このとき、装着状態において、右コントローラ4の突起部27がストラップアタッチメント1のレール部材42に係止される。なお、ストラップアタッチメント1は係止部43を備えていない場合、把持部41bは、解除ボタン当接面41bを有さずに、装着状態において右コントローラ28に接触しないように設けられてもよい。これによれば、装着状態において解除ボタン28が押下されないので、突起部27はよりしっかりとレール部材42に係止することができる。なお、このとき、把持部41bは、装着状態においてユーザが解除ボタン28を押下することが可能な形状に構成される。
(装着動作)
図16は、ストラップアタッチメントが右コントローラに装着される際における動作の一例を模式的に示す図である。以下、図16を参照して、右コントローラ4に対してストラップアタッチメント1が装着される際の動作を説明する。
図16(a)は、ストラップアタッチメント1のレール部材42に、右コントローラ4のスライダ11が挿入される前の状態を示す。ストラップアタッチメント1を右コントローラ4に装着する際には、図16に示すように、ユーザは、スライダ11の下端をレール部材42の上端の挿入口に挿入する。
図16(b)は、レール部材42の挿入口にスライダ11が挿入された時の状態を示す。ここで、図16(a)に示す状態では、係止部43が係止位置にあるので、ユーザは、スライダ11を挿入口に挿入するために、係止部43を開放位置へ移動させる。ユーザは、係止部43を指で開放位置に移動させてもよいし、スライダ11を係止部43に当接させることによって、係止部43を開放位置に移動させてもよい。本実施形態においては、係止部43は斜面43aを有するので、ユーザは、スライダ11を係止部43に当接させた状態でスライダ11を下方に移動させることによって、係止部43を開放位置へとスムーズに移動させることができる。
スライダ11がレール部材42に挿入された後は、ユーザは、スライダ11をレール部材42の奥(図16では、下方)へ移動させることによって、右コントローラ4とストラップアタッチメント1とを装着状態にする。図16(c)は、装着状態を示す。装着状態においては、係止部43にスライダ11が当接しないので、係止部43はバネ61によって係止位置に戻る。このとき、係止部43は、挿入口(の少なくとも一部)を塞ぐ状態となり、スライダ11の上端に引っ掛かる。これによって、係止部43は、装着状態において右コントローラ4の抜去方向への移動を係止することができる。
(取り外し動作)
図17は、ストラップアタッチメントが右コントローラから取り外される際における動作の一例を模式的に示す図である。以下、図17を参照して、右コントローラ4に対してストラップアタッチメント1が取り外される際の動作を説明する。
図17(a)は、上記装着状態を示す。装着状態においてストラップアタッチメント1を右コントローラ4から取り外す際、ユーザは、係止部43を開放位置へ移動させる。
図17(b)は、係止部43が開放位置へ移動された状態を示す。係止部43が開放位置へ移動した状態では、係止部43はレール部材42の挿入口を開放している。このとき、図14(b)に示されるように、スライダ11の上端は挿入口から露出しており、係止部43による係止(換言すれば、ロック)が解除されている。上記の状態では、スライダ11はレール部材42に対して上方へ移動することが可能であるので、ユーザは、ストラップアタッチメント1に対して右コントローラ4を上方に移動させることによって、右コントローラ4からストラップアタッチメント1を取り外すことができる。
図17(c)は、レール部材42に対してスライダ11を上方に移動させた状態を示す。図17(c)は、右コントローラ4からストラップアタッチメント1を取り外す途中の状態である。この状態から、レール部材42に対してスライダ11をさらに上方に移動させることによって、右コントローラ4からストラップアタッチメント1を取り外すことができる。なお、上記の状態においては、係止部43はスライダ11に接触しているので、係止位置に戻ることはない。そのため、ユーザは、係止部43から手を離して取り外し動作を行うことができる。右コントローラ4からストラップアタッチメント1が取り外された後は、係止部43は係止位置に戻る。
なお、上述したように、本実施形態においては、装着状態において、右コントローラ4の解除ボタン28が解除ボタン当接面41eによって押下されるので、右コントローラ4の突起部27は、ストラップアタッチメント1のレール部材42には(ほとんど)係止しない。したがって、ユーザは、解除ボタン28を押さずに取り外し動作を行うことができる。
(3−4:ストラップに関する構成)
図18は、ストラップを含むストラップアタッチメントの一例の全体を示す図である。図18に示すように、ストラップアタッチメント1は、ストラップ65を備える。ストラップ65は、紐あるいはロープ等の紐状部材であり、環状形状を有する。上述のように、ストラップ65は、ストラップ付きコントローラ装置をユーザが把持する時に、ストラップ65を手首に通すために用いられる。
本実施形態においては、ストラップ65は、ハウジング41に対して固定的に取り付けられる。具体的には、ハウジング41の内部(具体的には、ハウジング41の下側部分)には、軸部が設けられる。また、図18に示すように、ハウジング41(具体的には把持部41b)には、孔41hが設けられる。ストラップ65は、上記軸部にストラップ65を通した状態で、孔41hからハウジング41の外側に延びるように設けられる。これによって、本実施形態においては、ストラップ65をハウジング41に対して固定的に取り付けることができる。本実施形態によれば、ストラップ65をハウジング41に対して強固に取り付けることができる。
なお、他の実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、ストラップを着脱可能に取り付けることが可能な構成であってもよい。すなわち、ストラップアタッチメント1は、ストラップに代えて(または、ストラップと共に)、ストラップを取り付けるためのストラップ取り付け部を備えていてもよい。例えば、ストラップ取り付け部は、ハウジング41(より具体的には、ハウジング41の中央より下側の部分)に設けられ、孔を有する構成であってもよい。このとき、この孔にストラップを通すことでストラップが取り付けられてもよい。なお、本実施形態においては、ストラップ65は、上記軸部に取り付けられるので、上記軸部がストラップ取り付け部に相当する。なお、他の実施形態においては、ストラップ取り付け部の位置は任意であり、ハウジング41の中央、または、中央より上側の部分に設けられてもよい。
図18に示すように、本実施形態においては、ストラップ65は調整部66を有する。調整部66は、ストラップ65の紐状部材による輪の大きさを調整するための部材である。具体的には、調整部66は、調整ボタン66aを有している。調整部66の具体的な機構は任意であるが、本実施形態においては、調整ボタン66aを押下した状態では、ストラップ65の紐状部材に対して調整部66を容易に移動させることができ、調整ボタン66aが押下されない状態では、ストラップ65の紐状部材に対して調整部66を固定する(換言すれば、移動させにくくする)ことができる。これによって、ユーザは、手首からストラップ65が外れないように、調整部66を用いて紐状部材による輪の大きさを調整することができる。
なお、他の実施形態においては、ストラップは、ハウジング41に対して2箇所で接続されていてもよい。例えば、ストラップは、ハウジング41(より特定的には、把持部41b)の上側の端部(すなわち、y軸正方向側の端部)と、下側の端部(すなわち、y軸負方向側の端部)とに接続されていてもよい。このとき、ユーザは、ストラップとハウジング41との間に、手、指、または手首を通してストラップ付きコントローラ装置を把持する。これによっても上記実施形態と同様、ストラップによって、ユーザの手とストラップ付きコントローラ装置との距離を一定範囲内に収めることができる。なお、ストラップは、例えばゴム等の伸縮可能な部材であってもよい。
(3−5:ボタンに関する構成)
図9に示すように、ストラップアタッチメント1は、第1ボタン46および第2ボタン47を備える。これらのボタン46および47は、ストラップアタッチメント1が右コントローラ4に装着された際に、右コントローラ4の第2Lボタン21および第2Rボタン22を操作するために設けられる。
図9に示すように、各ボタン46および47は、ハウジング41のボタン配置面から突出するように設けられる。第1ボタン46は、ボタン配置面において上下方向(すなわち、y軸方向)の中央よりも下側の位置に設けられる。第2ボタン47は、ボタン配置面において上下方向の中央よりも上側の位置に設けられる。
各ボタン46および47は、上記ボタン配置面から突出する方向に付勢されている。具体的には、第1ボタン46は、ハウジング41の内部に設けられるバネによって付勢されており、第2ボタン47は、ハウジング41の内部に設けられるバネによって付勢されている。各ボタン46および47は、押下されていない状態では、操作面(すなわち、x軸正方向側の面)がボタン配置面から所定の第1距離だけ突出した状態となっている。また、各ボタン46および47は、ユーザによって押下されることによって、操作面がボタン配置面から所定の第2距離(第2距離は第1距離よりも短い)となる位置まで押下可能である。
図9に示すように、第1ボタン46は、第1突出部46aを有する。第1突出部46aは、第1ボタン46の操作面の反対側に突出するように設けられる。第1突出部46aは、第1ボタン46が押下されることに応じて、操作面の反対側の面から突出する方向に移動する、具体的には、第1動作位置(図19(a))から第2動作位置(図19(b))へと移動することが可能に構成される。また、第2ボタン47は、第2突出部47aを有する。第2突出部47aは、第2ボタン47の操作面の反対側に突出するように設けられる。第2突出部47aは、第2ボタン47が押下されることに応じて、第3動作位置から第4動作位置へと移動することが可能に構成される。各突出部46aおよび47aは、棒状の部材である(図20参照)。
図10に示すように、レール部材42には、孔42aおよび42bが設けられている。また、図示しないが、ハウジング41の装着面には、孔42aおよび42bに対応する位置に孔が設けられている。第1突出部46aは、孔42aからレール部材42の底面に対して突出可能に設けられる。また、第2突出部47aは、孔42bからレール部材42の底面に対して突出可能に設けられる。第1突出部46aが底面から突出する位置は、装着状態において、右コントローラ4の第2Lボタン21に実質的に対応する位置である。すなわち、第1突出部46aが底面から突出する位置は、装着状態における第2Lボタン21の位置に対向する位置であり、上下方向(すなわち、y軸方向)および前後方向(すなわちz軸方向)において、装着状態における第2Lボタン21の位置と同じ位置である。また、第2突出部47aについても第1突出部46aと同様、第2突出部47aが底面から突出する位置は、装着時における右コントローラ4の第2Rボタン22に対応する位置である。
なお、突出方向に垂直な断面における突出部の断面積(具体的には、yz平面に平行な断面に関する断面積)は、当該突出部が設けられるボタンの操作面の面積よりも小さい(図19参照)。これによれば、各突出部46aおよび47aを通す孔42aおよび42bを、ボタン46および47の操作面よりも小さくすることができる。換言すれば、レール部材および/またはハウジングに設ける孔42aおよび42bを大きくすることなく、各ボタン46および47を大きくして操作しやすくすることができる。
図19は、ストラップアタッチメントのボタンによってコントローラのボタンが押下される様子の一例を模式的に示す図である。なお、図19においては、ストラップアタッチメント1に右コントローラ4が装着される状態において、第1ボタン46が第2Lボタン21を押下する場合を例として説明するが、他の場合(すなわち、第2ボタン47が右コントローラ4の第2Lボタンを押下する場合)も同様である。
図19(a)は、第1ボタン46が押下されていない状態(非押下状態)を示している。非押下状態において、第1突出部46aは、レール部材42の底面から少しだけ突出した状態となる。そのため、第1突出部46aは、第2Lボタン21を押下していない。また、非押下状態において、第1突出部46aは、スライダ11(具体的には、スライダ11の天面)に接触しない。なお、他の実施形態においては、非押下状態において、第1突出部46aは、レール部材42の底面から突出せず、ハウジング41の内部に収納された状態となってもよい。
一方、図19(b)は、第1ボタン46が押下された状態(押下状態)を示している。押下状態では、第1突出部46aは、レール部材42の底面から突出した状態となる。このとき、第1突出部46aは、第2Lボタン21を押下する。つまり、ユーザは、装着状態において、第1ボタン46を押下することによって、第2Lボタン21を押下することができる。
以上のように、本実施形態においては、ストラップアタッチメント1が右コントローラ4に装着された場合でも、ユーザは、ストラップアタッチメント1に設けられたボタンを押下することによって、(ストラップアタッチメント1によって隠されるボタンである)右コントローラ4の第2Lボタン21および第2Rボタン22を操作することができる。
なお、上記第1ボタン46および第2ボタン47は、ユーザがストラップ付きコントローラ装置を両手で把持する場合において、ユーザの例えば人差し指および/または中指で操作されることが可能である。つまり、ユーザは、ストラップアタッチメント1が装着されていない場合に第2Lボタン21および第2Rボタン22を操作する場合と同じ指で、上記各ボタン46および47を操作することができる。
本実施形態においては、ストラップアタッチメント1のボタン(すなわち、第1ボタン46および第2ボタン47)の操作面の面積は、右コントローラ4のボタン(すなわち、第2Lボタン21および第2Rボタン22)の操作面の面積よりも大きい。したがって、本実施形態においては、ストラップアタッチメント1を右コントローラ4に装着してストラップアタッチメント1のボタンを押下する場合の方が、右コントローラ4のボタンを直接押下する場合よりも、ユーザにとってボタン操作が行いやすくなる。すなわち、ストラップアタッチメント1を右コントローラ4に装着することによって、右コントローラ4の操作性を向上することができる。
なお、本実施形態においては、右コントローラ4のスライダ11に設けられるペアリングボタン23については、ストラップアタッチメント1を右コントローラ4に装着した状態において、ユーザが操作できないようになっている。これは、ペアリングボタン23は、右コントローラ4と本体装置2との無線通信に関する処理を指示するために用いられ、右コントローラ4の操作中(例えば、ゲーム操作中)には用いられないと想定されるためである。なお、他の実施形態においては、ペアリングボタン23に対応するボタンをストラップアタッチメント1に設け、装着状態においてペアリングボタン23を操作することができるようにしてもよい。
図20は、突出部の一例を示す図である。なお、図20は、図9に示す第1突出部46aを示すが、第2突出部47aも第1突出部46aと同様の形状を有している。
図20(a)は、第1突出部46aを突出方向から(すなわち、x軸負方向側から)見た図である。図20(a)に示すように、第1突出部46aは、突出方向に垂直な断面形状が十字形状である。これによれば、突出部46aの体積を抑えつつ強度を維持することができる。なお、他の実施形態においては、第1突出部46aは、例えば円筒形状であってもよいし、柱状形状であってもよい。
また、図20(b)は、第1突出部46aを突出方向に垂直な方向から(すなわち、y軸負方向側から)見た図である。図20(b)に示すように、第1突出部46aの先端は曲面形状(具体的には、中心が突出する曲面形状)を有している。これによれば、第1突出部46aが右コントローラ4のボタンを押下する時に、右コントローラ4のボタンが第1突出部46aによって傷つけられる可能性を低減することができる。また、もし、第1ボタン46または第2ボタン47が押下された状態(つまり、第1突出部46aまたは第2突出部47aが右コントローラ4のボタンを押下した状態)で、ユーザがストラップアタッチメント1を右コントローラ4から外そうとした場合であっても、各突出部46aまたは47aがスライダ11の段差(具体的には、各ボタン21〜23の周囲に設けられる段差)に引っ掛かってしまう可能性を低減することができる。
(3−6:導光に関する構成)
ストラップアタッチメント1は、自身に装着されたコントローラの通知用LEDによる光をユーザが視認可能にするための構成を備えている。ここで、各コントローラ3および4の通知用LEDは、コントローラに付された番号を示すように点灯したり、コントローラのバッテリの残量を示すように点灯したりする場合がある。このような場合において、上記の構成によれば、コントローラにストラップアタッチメント1が装着された状態でも、当該コントローラの通知用LEDによる光をユーザが視認できるようにすることができる。以下、詳細を説明する。
図9に示すように、レール部材42の底面(および、ハウジング41の装着面)には、入射口71(すなわち、図21に示す導光部材72の入射面が設けられる孔)が設けられる。入射口71の数は、右コントローラ4の通知用LED25と同数(ここでは4つ)である。各入射口71は、ストラップアタッチメント1に装着された右コントローラ4の通知用LED25に対応する位置に設けられる。すなわち、各入射口71の位置は、装着状態における通知用LED25の位置に実質的に対向する位置であり、より具体的には、上下方向(すなわち、y軸方向)および前後方向(すなわちz軸方向)において、装着状態における通知用LED25の位置と同じ位置である。
また、図9に示すように、ハウジング41には、出射口73(すなわち、導光部材72の出射面が設けられる孔)が設けられる。出射口は4つの入射口に対応しており、入射口と同数(ここでは4つ)の出射口が形成される。本実施形態においては、出射口73は、ハウジング41のボタン配置面に設けられる(図9参照)。より具体的には、出射口73は、第1ボタン46と第2ボタン47との間に設けられる。なお、他の実施形態においては、出射口73は、レール部材42の底面(換言すれば、装着面)とは異なる任意の面に設けられてもよい。例えば、他の実施形態においては、出射口73は、ハウジング41の前面または後面に設けられてもよい。
図21は、右コントローラの通知用LEDによる光がストラップアタッチメントの出射口から出射される様子の一例を示す図である。図21に示すように、ストラップアタッチメント1は、ハウジング41(より具体的には、取付部41a)の内部に導光部材72を備える。導光部材72は、例えば樹脂等で構成される透明部材(具体的には、レンズ)である。導光部材72は、入射口71および出射口73と同数(ここでは、4つ)のレンズを有する。本実施形態においては、導光部材72は、作成を容易にするべく、4つのレンズが互いに接続されて一体として成型された構成を有する。ただし、他の実施形態においては、各レンズが別体として設けられてもよい。図21に示すように、導光部材72の各レンズは、入射面(すなわち、x軸負方向側の面)が各入射口71の付近にそれぞれ位置し、出射面(すなわち、x軸正方向側の面)が各出射口73の付近にそれぞれ位置するように配置される。
なお、本実施形態において、導光部材72の入射面は、レール部材42の底面より凹んだ位置(換言すれば、ハウジング41の中央に近い位置)に設けられる。これによれば、右コントローラ4のスライダ11をレール部材42に挿入する際に、導光部材72が右コントローラ4に接触する可能性を低減することができ、右コントローラ4に対してストラップアタッチメント1をスムーズに装着することができる。
図21に示すように、装着状態において、右コントローラ4の通知用LED25が発光した場合、通知用LED25からの光は、発光した通知用LED25に対向する入射口71を介して、導光部材72の入射面に入射する。導光部材72は、入射面に入射した光を、内面反射によって出射面まで導き、出射面から出射する。これによって、出射口73から光が出射される。
なお、他の実施形態においては、導光部材72は、入射口71に入射した光を、出射口73まで導くことができる任意の部材であってよい。例えば他の実施形態においては、導光部材は、入射口71と出射口73とを繋ぐ孔の壁に設けられた鏡であってもよい。
以上のように、本実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、レール部材42の底面に設けられる入射口71に対して入射された光を、当該底面とは異なる他の面(ここでは、ボタン配置面)に設けられる出射口まで導光する導光部(ここでは、導光部材72)を備える。これによって、右コントローラ4にストラップアタッチメント1が装着された状態でも、装着されていない状態と同様に、当該右コントローラ4の通知用LED25による光をユーザに提示することができる。また、導光部を設けることによって、(例えば、右コントローラ4から通知用LED25に関する情報をストラップアタッチメント1が受信し、受信した情報に基づいて自身の通知用LEDを制御するような態様と比べて)簡易な構成で、ストラップアタッチメント1が装着された右コントローラ4の通知用LED25によって通知される情報をユーザに提示することができる。
なお、本実施形態においては、出射口73は、ハウジング41のボタン配置面に設けられる(図9参照)。これによれば、右コントローラ4に装着されたストラップアタッチメント1の出射口73の向きが、右コントローラ4の通知用LED25の向きと同じになるので、出射口73からの光をユーザに見やすく提示することができる。
また、本実施形態においては、出射口73は、ボタン配置面において、第1ボタン46と第2ボタン47との間に設けられる(図9参照)。これによれば、ストラップアタッチメント1における2つのボタン46および47と出射口73との位置関係を、右コントローラ4における2つのボタン(すなわち、第2Lボタン21および第2Rボタン22)と通知用LED25との位置関係と同じにすることができる。これによって、右コントローラ4に対してストラップアタッチメント1を装着する場合としない場合とで同じような操作感覚をユーザに与えることができ、ストラップアタッチメント1を装着した際のコントローラの操作性を向上することができる。また、ユーザが各ボタン46および47を操作するときでも、出射口73からの光がユーザにとって見やすくなる。
また、本実施形態においては、右コントローラ4の複数の通知用LED25からの光が、当該複数の通知用LED25に個別に対応する複数の出射口73から出射される。したがって、本実施形態によれば、複数の通知用LED25のうちで発光している通知用LED25をユーザに把握させることができる。
なお、他の実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、右コントローラ4が有する通知用LED25が複数である場合であっても、1つの入射口および出射口を備える構成であってもよい。このとき、右コントローラ4の複数の通知用LED25のうちいずれかが発光した場合に、ストラップアタッチメント1の出射口から光が出射される。これによれば、右コントローラ4の複数の通知用LED25のうちどれが発光したかを通知することができないものの、いずれかの通知用LED25が発光していることをユーザに通知することができる。通知用LED25によってユーザに通知される情報の内容によっては、上記の構成で十分である場合も考えられる。
なお、他の実施形態においては、並んで配置される複数の入射口(換言すれば、複数の入射面)の間に仕切りが設けられてもよい。これによれば、1つの通知用LEDによる光が、それに対応する入射口とは異なる入射口にも入射する可能性を低減することができ、発光する通知用LEDに対応していない出射面から光が出射される可能性を低減することができる。
[4.本実施形態の作用効果および変形例]
以上に説明した上記実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、ゲームコントローラ(例えば、右コントローラ4)に装着可能なアタッチメントである。なお、ゲームコントローラは、コントローラ側第1操作ボタン(例えば、第2Lボタン21または第2Rボタン22)が設けられるコントローラ側スライド部(例えば、スライダ11)を有する。
ストラップアタッチメント1は、以下の構成を備える。
・ストラップ
・アタッチメントの第1面(例えば、装着面)に設けられ、コントローラ側スライド部に対して所定のスライド方向(例えば、図9に示すy軸方向)にスライド可能に係合することが可能であって、当該スライド方向の一方側と他方側とのうちの一方側(例えば、図9に示すy軸正方向側)からコントローラ側スライド部を挿入可能なアタッチメント側スライド部(例えば、レール部材42)
・アタッチメント側スライド部の中央より上記一方側に設けられ、アタッチメント側スライド部にコントローラスライド部が挿入されることによりゲームコントローラがアタッチメントに装着された状態において、当該挿入の方向とは逆の抜去方向へのスライド移動を係止する係止部(例えば、係止部43)
・第1面の裏側の第2面(例えば、ボタン配置面)から突出可能なアタッチメント側第1操作ボタン(例えば、第1ボタン46または第2ボタン47)
また、アタッチメント側第1操作ボタンは、当該アタッチメント側第1操作ボタンに対する押下操作に応じて第1面から突出する方向に移動可能であり、コントローラ側第1操作ボタンを押下可能な第1突出部(例えば、図9に示す第1突出部46aまたは第2突出部47a)を有する。
上記によれば、アタッチメントのスライド部と、ゲームコントローラのスライド部とを係合させることによって、ユーザは、ゲームコントローラに対する(ストラップを備える)アタッチメントの取り外しを容易に行うことができる。つまり、上記によれば、ゲームコントローラに対するストラップの取り外しを容易に行うことができる。
また、上記「スライド部材」は、上記実施形態におけるレール部材であってもよいし、スライダであってもよい。なお、上記実施形態においては、ストラップアタッチメント1に設けられるスライド部材と、コントローラに設けられるスライド部材とをわかりやすく区別するべく、前者を「レール部材」と呼び、後者を「スライダ」と呼ぶこととした。ここで、レール部材およびスライダの形状は、上記実施形態の形状に限定されない。例えば、図12に示すような断面形状を有するスライド部材を「スライダ」と言うこともできるし、図9に示すようなT字型の断面形状を有するスライド部材を、「レール部材」と言うこともできる。
なお、上記実施形態においては、スライド部材の一例であるレール部材は、ハウジング41の装着面に設けられ、底面部と側面部と対向部とを有する構成であった。ここで、他の実施形態においては、ハウジングおよびレール部材(換言すれば、スライド部材)は、次のように構成されてもよい。すなわち、ストラップアタッチメント1は、ハウジングの一部を構成し、開口部を有する部材A(例えば、上記装着面を有していないハウジング)と、底面部と側面部と対向部とを有する部材B(例えば、上記レール部材42)とを備えていてもよい。このとき、部材Bの底面部は、部材Aの開口部の少なくとも一部を覆うように部材Aに接続される。上記の構成においては、部材Bの底面部の面が上記「第1面」に相当し、部材Bの側面部と対向部とが上記「レール部材」に相当する。このように、レール部材は、底面部を有していない構成であってもよい。また、例えば、ストラップアタッチメント1は、レール部材が(底面部を有さず)側面部と対向部とを有し、ハウジングの装着面に当該側面部が接続される構成を有していてもよい。
また、上記によれば、アタッチメントが突出部を備えるので、アタッチメントがゲームコントローラに装着された場合でも、ユーザは、アタッチメントに設けられた操作ボタンを押下することによって、ゲームコントローラの操作ボタンを操作することができる。
また、上記によれば、アタッチメントが係止部を備えるので、アタッチメント側スライド部に挿入されたコントローラ側スライド部が抜去方向へ移動する結果、ゲームコントローラからアタッチメントが外れてしまう可能性を低減することができる。
なお、上記「(スライド移動の)係止」とは、ある部材と他の部材とが係り合うことによってスライド移動を制限することを意味する。ただし、上記「(スライド移動の)係止」とは、一定よりも小さい力によるスライド移動を妨げることができればよく、一定以上の力が加えられた場合には、(係止が解除される結果、)スライド移動が行われてもよい意味である。
また、上記実施形態におけるストラップアタッチメント1は、コントローラ側スライド部(例えば、スライダ11)を有するゲームコントローラ(例えば、右コントローラ4)に取り付け可能なアタッチメントであると言うことができる。ストラップアタッチメント1は、以下の構成を備える。
・アタッチメントの第1面(例えば、装着面)に設けられ、コントローラ側スライド部に対して所定のスライド方向(例えば、図9に示すy軸方向)にスライド可能に係合することが可能であって、当該スライド方向の一方側と他方側とのうちの一方側(例えば、図9に示すy軸正方向側)からコントローラ側スライド部を挿入可能なアタッチメント側スライド部(例えば、レール部材42)
・アタッチメント側スライド部の中央より上記一方側に設けられ、アタッチメント側スライド部にコントローラスライド部が挿入されることによりゲームコントローラがアタッチメントに装着された状態において、当該挿入の方向とは逆の抜去方向へのスライド移動を係止する係止部(例えば、係止部43)
・アタッチメントのうちで、当該アタッチメントの中央よりも、スライド方向の他方側と同じ側の部分にストラップを取り付け可能なストラップ取り付け部(例えば、ハウジング41の内部に設けられる軸部)
上記によれば、アタッチメントのスライド部と、ゲームコントローラのスライド部とを係合させることによって、ユーザは、ゲームコントローラに対する(ストラップを備える)アタッチメントの取り外しを容易に行うことができる。ここで、アタッチメントのストラップ取り付け部にストラップを取り付けておけば、ユーザは、ストラップをアタッチメントから取り外さなくても、アタッチメントをコントローラから取り外すことによって、コントローラからストラップを取り外すことができる。つまり、上記によれば、ゲームコントローラに対するストラップの取り外しを容易に行うことができる。
(ハウジングに関する変形例)
上記実施形態においては、ストラップアタッチメント1のハウジング41は、装着状態において右コントローラ4の側面および裏面に対向する(換言すれば、側面および裏面を覆う)ものであった。ここで、他の実施形態においては、ストラップアタッチメントのハウジングの形状は任意である。例えば、以下に説明する変形例のように、ストラップアタッチメントのハウジングは、コントローラの所定の一面に対向するように当該コントローラに装着されるものであってもよい。
図22は、上記実施形態の変形例に係るストラップアタッチメントの一例を示す図である。図22において、本変形例に係るストラップアタッチメント80は、ハウジング81を備える。ハウジング81は、上記実施形態におけるハウジング41の上記取付部41aと同等の形状を有している。なお、ハウジング81は、後面(すなわち、z軸正方向側の面)を有している。また、ハウジング81は、上記実施形態におけるハウジング41の取付部41aと同様、装着面およびボタン配置面を有する。
本変形例におけるストラップアタッチメント80は、把持部41b(把持部41bに設けられる構成を含む)を有していない点で、上記実施形態におけるストラップアタッチメント1と相違する。上記の点以外は、ストラップアタッチメント80は、ストラップアタッチメント1と同様である。すなわち、ストラップアタッチメント80は、レール部材42、係止部43、各ボタン46および47、ストラップ65、ならびに、導光部材72を有する。なお、ストラップアタッチメント80は、端子55を有していない構成であってもよい。
以上の構成より、ストラップアタッチメント80は、上記実施形態におけるストラップアタッチメント1と同様、右コントローラ4に装着可能である。図23は、変形例に係るストラップアタッチメントが右コントローラに対して装着された様子の一例を示す図である。
ここで、上述したように、上記実施形態における右コントローラ4のスライダ11と、左コントローラ3のスライダとは、同様の構成を有する。したがって、上記実施形態において、ストラップアタッチメント1のレール部材42は、右コントローラ4のスライダ11だけでなく、左コントローラ3のスライダに対しても、スライド可能に係合する。ただし、ストラップアタッチメント1は把持部41bを有するので、ストラップアタッチメント1を左コントローラ3に装着しようとすると、例えば左コントローラ3のアナログスティックが把持部41bに接触することから、左コントローラ3にストラップアタッチメント1を装着することは不可能であった。
これに対して、本変形例におけるストラップアタッチメント80は、把持部41bに相当する構成を有していないので、右コントローラ4に対してだけでなく、左コントローラ3に対しても装着することが可能である。図24は、変形例に係るストラップアタッチメントが左コントローラに対して装着された様子の一例を示す図である。なお、図23および図24に示すように、ストラップアタッチメント80を左コントローラ3に装着する場合と右コントローラ4に装着する場合とでは、ストラップアタッチメント80の向きが反対になる。
なお、ストラップアタッチメント80を左コントローラ3および右コントローラ4のいずれに装着する場合でも、ストラップアタッチメント80は、係止部43によってコントローラを係止することが可能である。
また、本変形例においては、レール部材42は、対向部53において切欠きC1が形成されない(または、ほとんど形成されない)構成であってもよい。本変形例では、ストラップアタッチメント80は、把持部41bを有しておらず、解除ボタン当接面41eを有していないので、装着状態において右コントローラ4の解除ボタン28は押下されない。そのため、レール部材42に切欠きC1が形成される場合には、右コントローラ4の突起部27が切欠きC1に係止する。したがって、ストラップアタッチメント80を右コントローラ4から取り外す場合には、ユーザは、解除ボタン28を押下する。
これに対して、レール部材42に切欠きC1が形成されない(または、ほとんど形成されない)場合には、装着状態において突起部27がレール部材42に係止しない(または、ほとんど係止しない)ので、ストラップアタッチメント80を右コントローラ4から取り外す場合に、ユーザは、解除ボタン28を押下しなくてもよい。このように、切欠きC1が形成されないレール部材42を用いることによって、ユーザは、取り外しをより容易に行うことができる。
また、本変形例においては、装着面とボタン配置面との間に設けられる2つの面(すなわち、前面および後面。換言すれば、z軸負方向側の面と、z軸正方向側の面)には、それぞれ異なるマークが付される。具体的には、図23に示すように、ハウジング81の前面には、「+」を表すプラスマーク82が付され、ハウジング81の後面には、「−」を表すマイナスマーク83が付される。
これらのマーク82および83は、2種類のコントローラ3および4に装着する場合におけるストラップアタッチメント80の向きをユーザに認識させる目的で付されている。すなわち、「+」の形状を有するボタン17を主面に有する右コントローラ4に対してストラップアタッチメント80を装着する場合には、プラスマーク82が付されたハウジング81の前面が右コントローラ4の主面と同じ向きとなるようにすることを、プラスマーク82によってユーザに認識させる(図23参照)。また、「−」の形状を有するボタンを主面に有する左コントローラ3に対してストラップアタッチメント80を装着する場合には、マイナスマーク83が付されたハウジング81の後面が左コントローラ3の主面と同じ向きとなるようにすることを、マイナスマーク83によってユーザに認識させる(図24参照)。これによって、コントローラ3または4に対してストラップアタッチメント80を装着する場合におけるストラップアタッチメント80の向きを、わかりやすくユーザに提示することができる。
なお、他の実施形態においては、上記マーク82および83と共に(または代えて)他の提示方法が用いられてもよい。例えば、他の実施形態においては、ハウジング81の前面側と後面側とで外観(例えば、色、模様、または、質感(具体的には、光沢の有無))を異ならせるようにしてもよい。このとき、左コントローラ3の主面の外観とハウジング81の前面の外観とを同じにしたり(または類似させる)、右コントローラ4の主面の外観とハウジング81の後面の外観とを同じにしたり(または類似させる)するようにしてもよい。
(係止部に関する変形例)
図25は、本実施形態の変形例に係る係止部の一例を示す図である。図25に示すように、他の実施形態においては、係止部43は、その上端部分(すなわち、y軸正方向側の端部)に突起43aを有していてもよい。これによれば、ユーザは、係止部43を操作する際、突起43aに指や爪を引っ掛けることができるので、係止部43をより操作しやすくなる。なお、突起43aは、例えば、前後方向(すなわち、z軸方向)に延びるように設けられる。これによって、ユーザは、突起43aに指や爪を引っ掛けやすくなる。
以上に説明した上記実施形態においては、ストラップアタッチメント1は、コントローラ側スライド部を有するゲームコントローラに取り付け可能なアタッチメントである。ストラップアタッチメント1は、以下の構成を備える。
・前記アタッチメントの第1面に設けられ、前記コントローラ側スライド部に対して所定のスライド方向にスライド可能に係合することが可能であって、当該スライド方向の一方側と他方側とのうちの一方側から前記コントローラ側スライド部を挿入可能なアタッチメント側スライド部
・前記アタッチメント側スライド部の中央より前記一方側に設けられ、前記アタッチメント側スライド部に前記コントローラ側スライド部が挿入されることにより前記ゲームコントローラが前記アタッチメントに装着された状態において、当該挿入の方向とは逆の抜去方向へのスライド移動を係止する係止部
・前記アタッチメント側スライド部において中央よりも前記他方側に、前記第1面を向く面が露出するように設けられ、前記アタッチメントが装着された前記ゲームコントローラの端子と電気的に接続される端子部(例えば、端子55)
・前記端子を介して前記ゲームコントローラへ電力を供給するための電池。
上記の構成によれば、アタッチメントのスライド部と、ゲームコントローラのスライド部とを係合させることによって、ユーザは、ゲームコントローラに対する(電池を備える)アタッチメントの取り外しを容易に行うことができる。上記の構成を有するアタッチメントは、ストラップ(またはストラップ取り付け部)を備えていてもよいし、備えていなくてもよい。