JP6851213B2 - 窒素含有炭素材料の製造方法、窒素含有炭素材料及び燃料電池用電極 - Google Patents

窒素含有炭素材料の製造方法、窒素含有炭素材料及び燃料電池用電極 Download PDF

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Description

本発明は、窒素含有炭素材料の製造方法、窒素含有炭素材料及び燃料電池用電極に関する。
炭素材料は、従来、吸着材等として主に使用されていたが、高い導電率、高い熱伝導率、低い熱膨張率、軽さ、耐熱性等の基本的な性質を持つために幅広い用途が検討されるようになってきている。特に最近はその化学的機能に着目されて、リチウムイオン二次電池負極、キャパシタ用電極、固体高分子形燃料電池の電極、化学反応の触媒等の分野で検討されている。かかる炭素材料は、椰子殻、石炭コークス、石炭または石油ピッチ、フラン樹脂、フェノール樹脂等を原料とし、炭化処理して製造されている。
近年になって、炭素材料に他の元素を含有させて炭素材料の物性の幅をさらに広げて発展させようとする試みがある。こうした中、最近は、窒素がドープされた炭素材料(以下、「窒素含有炭素材料」という)を用いて酸素還元活性を発現させて、固体高分子形燃料電池の正極に用いるという検討が進められている。例えば、特許文献1にはアズルミン酸と遷移金属とを含むプレカーサーを炭化することにより、高い酸素還元活性を有する窒素含有炭素材料を提供する方法が記載されている。また、窒素含有炭素材料の歩留りを高めるという観点から、特許文献2にはジアミノマレオニトリルと易炭素化高分子材料を混合した前駆体を原料に用いる方法が記載されている。また、特許文献3には触媒金属の担体として黒鉛化度の高いカーボンを用いることで、燃料電池用電極触媒の耐腐食性を高めるという方法が記載されている。
特開2011-256093号公報 特開2015-158973号公報 国際公開第2010/047304号パンフレット
上述のように、窒素含有炭素材料を燃料電池の電極として用いる場合、前記窒素含有炭素材料が高い歩留りで得られ、かつ前記窒素含有炭素材料の酸素還元活性、及び黒鉛化度が高いことが好ましい。しかしながら、高い酸素還元活性、及び高い黒鉛化度を兼ね備えた窒素含有炭素材料を高い歩留りで製造する方法は知られていない。
本発明は、以上の状況を鑑み、燃料電池の電極等の用途において、従来の窒素含有炭素材料と比較して、高い酸素還元活性、及び高い黒鉛化度を有する窒素含有炭素材料を高い歩留りで製造する方法、この方法により得られる窒素含有炭素材料、及び前記窒素含有炭素材料を含む燃料電池用電極を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決するために鋭意研究を重ねた結果、所定の含窒素芳香環化合物と、フェノール樹脂と、遷移金属原料とを所定の割合で混合して得られる前駆体を熱処理すると、上記課題を解決できることを見出し、本発明をするに至った。
即ち、本発明は以下の通りである。
[1] 含窒素芳香族複素環における隣り合う2つの芳香族複素環原子にニトリル基が少なくとも結合したニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物と、フェノール樹脂と、遷移金属原料とを少なくとも含み、かつ下記式(I)で表される比率(x)=0.05〜0.90を満たす原料を混合して窒素含有炭素材料用前駆体を得る混合工程と、この混合工程で得られる前記窒素含有炭素材料用前駆体を熱処理して、窒素含有炭素材料を得る熱処理工程と、を含む窒素含有炭素材料の製造方法。

比率(x)=X/Y (I)
X:ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物の質量
Y:ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物及びフェノール樹脂の総質量

[2]
前記遷移金属原料がFe及び/又はCoを含む前項[1]に記載の窒素含有炭素材料の製造方法。
[3]
前記含窒素芳香族複素環が、ピラジン環又はピラジン環を含む多環縮合式芳香族複素環であり、ピラジン環には、隣り合う2つのピラジン環原子にニトリル基が少なくとも結合した前項[1]又は[2]に記載の窒素含有炭素材料の製造方法。
[4]
前記ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物が、ジピラジノ[2,3−f:2',3'−h]キノキサリン−2,3,6,7,10,11−ヘキサカルボニトリル及び5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジンからなる群より選択される少なくとも1種である、前項[3]記載の窒素含有炭素材料の製造方法。
[5]
炭素原子、窒素原子及び遷移金属を含み、リニアスイープボルタンメトリー法で測定された酸素還元反応のボルタグラムにおいて、電位0.8Vでの電流密度が−0.22mA/cm2以下であり、CuKα線をX線源として得られるX線回折図において、回折角(2θ)が24.8〜27.0°の位置にピークを有する窒素含有炭素材料。
[6]
前項[5]に記載の窒素含有炭素材料を含む、燃料電池用電極。
本発明の製造方法は、従来の窒素含有炭素材料の製造方法と比較して、高い酸素還元活性及び高い黒鉛化度を有する窒素含有炭素材料を高い歩留りで製造できる。このため、本発明の窒素含有炭素材料は、燃料電池用電極として用いた場合に発電性能が高く、生産性が良く、耐久性に優れる。
以下、本発明を実施するための形態(以下、単に「本実施形態」という。)について詳細に説明する。本実施形態は、本発明を説明するための例示であり、本発明はその実施の形態のみに限定されるものではない。すなわち、本発明は、その要旨を逸脱しない範囲で様々な変形が可能である。
〔窒素含有炭素材料の製造方法〕
本実施形態における窒素含有炭素材料の製造方法は、含窒素芳香族複素環における隣り合う2つの芳香族複素環原子にニトリル基が少なくとも結合したニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物(「ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物」ともいう。)と、フェノール樹脂と、遷移金属原料とを少なくとも含み、下記式(I)で表される比率(x)=0.05〜0.90を満たす原料を混合して窒素含有炭素材料用前駆体(「前駆体」ともいう。)を得る混合工程(「第1の工程」ともいう。)と、この混合工程で得られる前記前駆体を熱処理して、窒素含有炭素材料を得る熱処理工程(「第2の工程」ともいう。)と、を含む。ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物とフェノール樹脂と遷移金属原料とを所定の割合で混合して得られる前駆体を熱処理すると、高い酸素還元活性及び高い黒鉛化度を有する窒素含有炭素材料を高い歩留りで製造できる。

比率(x)=X/Y (I)
X:ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物の質量
Y:ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物及びフェノール樹脂の総質量
本実施形態の製造方法では、酸素還元活性及び黒鉛化度をさらに向上する観点から、前記遷移金属原料はFe及び/又はCoを含むことが好ましい。
〔混合工程(第1の工程)〕
混合工程(第1の工程)は、ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物と、フェノール樹脂と遷移金属原料とを少なくとも含み、かつ前記式(I)で表される比率(x)=0.05〜0.90を満たす原料を混合して窒素含有炭素材料用前駆体(「前駆体」ともいう。)を得る工程である。
(前駆体)
前駆体は、ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物と、フェノール樹脂と、遷移金属原料とを少なくとも含む。前記前駆体を熱処理することにより、高い酸素還元活性、及び高い黒鉛化度を有する窒素含有炭素材料を高い歩留りで製造できる。以下、前駆体に含まれる各成分(原料)について説明する。
(ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物)
ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物とは、含窒素芳香族複素環を有し、芳香族複素環を形成する原子(元素)のうち、隣り合う2つの原子(元素)がそれぞれニトリル置換基を少なくとも有している化合物をいい、含窒素芳香族複素環は、さらにニトリル基以外の後述する置換基を有してもよい。なお、「含窒素芳香族複素環」とは、芳香族複素環を形成するヘテロ原子(元素)の少なくとも一つが窒素原子(元素)である芳香族複素環をいい、「芳香族複素環原子」とは、芳香族複素環を形成する原子(元素)をいう。
また、含窒素芳香族複素環における隣り合う2つの芳香族複素環原子にそれぞれニトリル基が少なくとも結合することにより、ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物とフェノール樹脂とを混合して得られる前駆体を熱処理すると、窒素含有炭素材料の歩留りが特異的に高くなる。この理由は明確ではないが、隣り合う2つの芳香族複素環原子にそれぞれ結合したニトリル基と、フェノール樹脂の水酸基等の置換基とが熱処理中に反応して、化学的な結合を形成することにより、原料のガス化が抑制されるものと推察される。
前記芳香族複素環は、特に限定されないが、単環式芳香族複素環であってもよく、多環縮合式芳香族複素環であってもよい。単環式である場合には、黒鉛化のし易さの観点から六員環の芳香族複素環であることが好ましい。多環縮合式である場合には、黒鉛化のし易さの観点から複数の六員環が縮合した芳香族複素環であることが好ましい。
六員環の単環式芳香族複素環として、例えば、ピリジン環、ピラジン環、ピリミジン環、ピリダジン環、1,2,3−トリアジン環、1,2,4−トリアジン環等が挙げられ、好ましくはピラジン環である。これらの単環式芳香族複素環(例えば、ピラジン環)には、隣り合う2つの単環式芳香族複素環原子(例えば、ピラジン環原子)にニトリル基が少なくとも結合しており、ここでいう「隣り合う2つの単環式芳香族複素環原子(ピラジン環原子)」とは、単環式芳香族複素環(ピラジン環)の隣り合う2つの原子をいう。六員環の単環式芳香族複素環を有することにより、得られる窒素含有炭素材料の酸素還元活性が高くなる傾向にある。
これらの六員環の単環式芳香族複素環は、ニトリル基以外の置換基を有していてもよく、有していなくてもよい。置換基としては、以下に限定されないが、アミノ基;ハロゲン原子(例えば、塩素原子など);アルキル基(例えば、メチル基又はエチル基など)などの炭化水素基が挙げられる。置換基が複数ある場合、互いが同一であってもよく、異なっていてもよく、置換基の位置は特に限定されない。これらの置換基の中でも、アミノ基を有すると、混合工程において、原料を極性溶媒中で混合する際に、極性溶媒への溶解性が高まり、混合時に遷移金属原料との均一性が良好となるため有利である。
複数の六員環が縮合した含窒素芳香族複素環としては、前記六員環の単環式含窒素芳香族複素環として例示した単環式含窒素芳香族複素環を複数含む多環縮合式芳香族複素環が好ましく、ピラジン環を含む多環縮合式芳香族複素環がより好ましく、ピラジン環を複数含む多環縮合式芳香族複素環がさらに好ましい。ピラジン環を含む多環縮合式芳香族複素環の場合には、ピラジン環には、隣り合う2つのピラジン環原子にニトリル基が少なくとも結合しているのが好ましく、ピラジン環を複数含む多環縮合式芳香族複素環の場合には、各ピラジン環には、隣り合う2つのピラジン環原子にニトリル基が少なくとも結合しているのが好ましい。また、多環縮合式芳香族複素環を形成する各単環式含窒素芳香族複素環には、隣り合う2つの含窒素芳香族複素環原子にニトリル基が少なくとも結合しているのが好ましい。ここでいう、「隣り合う2つの含窒素芳香族複素環原子」とは、含窒素芳香族複素環の隣り合う2つの原子をいう。このような多環縮合式芳香族複素環を有することにより、得られる窒素含有炭素材料の酸素還元活性がより一層高くなる傾向にある。
ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物としては、特に限定されないが、例えば、2,3−ジシアノピラジン、5,6−ジクロロ−2,3,−ジシアノピラジン、2,3−ジシアノ−5−メチルピラジン、5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジンなどの含窒素芳香族複素環がピラジン環である化合物、ピリジン−2,3−ジカルボニトリル、3,4−ピリジンジカルボニトリルなどの含窒素芳香族複素環がピリジン環である化合物、ジピラジノ[2,3−f:2',3'−h]キノキサリン−2,3,6,7,10,11−ヘキサカルボニトリル(以下、「HAT−CN6」と記載する)などの含窒素芳香族複素環が複数のピラジン環を含む多環縮合式芳香族複素環である化合物等が挙げられる。これらの化合物は公知の方法に準じて調製してもよく、市販品を使用してもよい。
これらの化合物は、単独で又は2種以上組み合わせて使用できる。
これらの中でも、酸素還元活性をより高める観点から、好ましくは、含窒素芳香族複素環がピラジン環である化合物(好ましくは、5,6−ジアミノ-2,3−ジシアノピラジン)又は含窒素芳香族複素環が複数のピラジン環を含む多環縮合式芳香族複素環である化合物(好ましくは、HAT−CN6)であり、特に好ましいのは含窒素芳香族複素環が複数のピラジン環を含む多環縮合式芳香族複素環である。特に、含窒素芳香族複素環が複数のピラジン環を含む多環縮合式芳香族複素環である場合には、各ピラジン環には、隣り合う2つのピラジン環原子にニトリル基が少なくとも結合した化合物が好ましく、HAT−CN6であるのがさらに好ましい。HAT−CN6は下記式(1)の構造式で表される。
Figure 0006851213
(フェノール樹脂)
フェノール樹脂としては、特に限定されず、炭素材料の原料として通常用いられる公知のフェノール樹脂を使用できる。フェノール樹脂の形態は、固体であっても良いし、液体、または水等の溶媒で希釈された溶液であっても良い。
前記ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物及びフェノール樹脂の総質量に対する前記ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物の質量の比率(x)は、0.05〜0.90であり、好ましくは0.10〜0.80であり、さらに好ましくは0.15〜0.75であり、特に好ましくは0.2〜0.65である。比率(x)が0.05以上であることにより、得られる窒素含有炭素材料の酸素還元活性がより優れる傾向にあり、比率(x)が0.90以下であることにより、前記前駆体に熱処理を施した際の歩留りがより優れる傾向にある。
(遷移金属原料)
遷移金属原料としては、特に限定されないが、例えば、遷移金属のシアノ錯体、ヒドロキシ錯体、クロロ錯体、アセチルアセトナ−ト錯体、硝酸塩、硫酸塩、酢酸塩、炭酸塩、シュウ酸塩、亜硝酸塩、塩化物、臭化物、ヨウ化物、又は種々の有機金属化合物等が挙げられる。これらの中でも、好ましくは、シアノ錯体、クロロ錯体、アセチルアセトナ−ト錯体、硝酸塩、塩化物、臭化物であり、より好ましくは、硝酸塩、塩化物、臭化物である。
また、遷移金属原料は、特に限定されないが、酸素還元活性および黒鉛化度をより高める観点から、Fe,Co,Ni,Cu,Mn,及びCrからなる群から選択される少なくとも一つの遷移金属を含むのが好ましく、Fe,Co,及びCuからなる群より選択される少なくとも一つの遷移金属を含むのがより好ましく、Fe及び/又はCoを含むのがさらに好ましく、Feを含むのが特に好ましい。
原料全体に対する遷移金属の比率(y)は、好ましくは0.00001〜0.05(質量比)であり、より好ましくは0.0001〜0.03であり、さらに好ましくは0.0005〜0.02である。遷移金属の比率が0.00001以上であることにより、活性点が形成され、酸素還元活性と黒鉛化度が向上する傾向にある。一方、遷移金属の比率が高すぎると、活性点の形成に関与する窒素が排除されて酸素還元活性が低下する傾向にあるため、遷移金属の比率は0.05以下であることが好ましい。
なお、原料中の遷移金属の比率(y)は下記式(1)により算出することができる。

比率(y)=遷移金属原料中の遷移金属の質量/(ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物、フェノール樹脂、及び遷移金属原料の総質量)・・・(1)
(混合)
前記原料を混合する方法としては、特に限定されないが、例えば、溶媒中で混合した後、溶媒を蒸発乾固させる方法や、乾式で物理的に混合する方法等が挙げられる。
溶媒中で混合する場合、混合に用いる溶媒は特に限定されないが、例えば、水、アルコール類、ケトン類、エーテル類、塩素系炭化水素類、グリコール類、ニトリル類、アミド類、ラクタム類、ジメチルスルホキシド、脂肪族炭化水素類等があげられる。このなかでも好ましいのは極性溶媒であり、より好ましくはメタノールおよびエタノール等の低級アルコール、アセトニトリル、N,N-ジメチルホルムアミド、ジメチルアセトアミド、ジメチルスルホキシド等である。溶媒は、1種類の溶液単独で用いても良いし、2種以上の溶液を併用しても良い。特に、蒸発乾固のしやすさの観点から、メタノールやアセトニトリルが好ましい。
蒸発乾固の方法としては、特に限定されないが、例えば、ロータリーエバポレーター等を用いて減圧下で溶媒を除去しても良いし、スプレードライヤー等を用いて溶媒を揮発させても良い。
前記原料を溶媒中で混合させる温度は、好ましくは0〜200℃であり、より好ましくは10〜100℃であり、さらに好ましくは20〜50℃である。温度が0℃以上であることにより、原料の溶解度がより向上する傾向がある。また、温度が200℃以下であることにより、原料の安定性がより向上する傾向にある。
原料を溶媒中で混合させる際の時間は、好ましくは1分〜240時間であり、より好ましくは10分〜120時間であり、さらに好ましくは15分〜60時間である。時間が1分以上、240時間以下であることにより、酸素還元活性がより向上する傾向にある。その機構は明らかになってはいないが、1分以上であることにより、酸素還元活性に必要な錯体の形成が起こり、また、時間が240時間以下であることにより、形成された錯体構造が壊れないために、窒素含有炭素材料としたときの酸素還元活性が向上すると推定される。
原料を混合させる際はバッチ式反応器を用いても良いし、流通式反応器を用いても良い。流通式反応器は完全混合槽でもよいし、管状反応器でも良いし、完全混合槽と管状反応器を組み合わせたものでも良い。
乾式で混合する方法としては特に限定されないが、例えば、ボールミルのような装置を用いて粉砕と混合を同時に行っても良いし、容器内で混合するだけでも良い。
混合に用いる容器の材質としては特に限定されないが、遷移金属の均一性の観点から、非金属製が好ましく、例えば、ジルコニア、ポリテトラフルオロエチレン、窒化ケイ素、メノウ、アルミナ等が挙げられる。特に、ボールミルを用いて粉砕と混合を同時に行う場合、粉砕の効率の観点から、ジルコニア製であることが好ましい。
ボールミルで混合させる場合、回転数は50〜300rpmが好ましく、より好ましくは100〜150rpmである。回転数が50rpm以上であることにより、原料を均一に混合する効果が得られる。また、300rpm以下であることにより、容器への付着量を抑え、歩留りが向上する傾向にある。
ボールミルで混合させる時間は、好ましくは1分〜30分であり、より好ましくは5分〜15分である。時間が1分以上であることにより、前駆体の均一性が得られ、30分以内であることにより、容器への付着量が抑えられ、歩留りが向上する傾向にある。
溶媒中または乾式での混合に用いる容器内の雰囲気は、空気でも良いが、窒素、ヘリウム、アルゴン等の不活性ガスであってもよい。
〔熱処理工程(第2の工程)〕
熱処理工程(第2の工程)は、混合工程(第1の工程)で得られた前駆体を熱処理して、窒素含有炭素材料を得る工程である。熱処理工程(第2の工程)は一段階の熱処理であってもよいが、二段階以上の熱処理であってもよい。熱処理工程(第2の工程)において、二段階以上の熱処理を行う場合、不活性ガス雰囲気下における熱処理とアンモニア含有ガス雰囲気下における熱処理の双方をこの順で行うことが好ましい。不活性ガス雰囲気下における熱処理は主に黒鉛化を目的とするものであり、アンモニア含有雰囲気下における熱処理は主に賦活化を目的とするものであり、このような熱処理工程(第2の工程)を行うことで、酸素還元活性により優れた窒素含有炭素材料が得られる傾向がある。
上記不活性ガスとしては、特に限定されないが、例えば、窒素、希ガス、真空等を用いることができる。不活性ガス雰囲気下における熱処理温度は好ましくは600℃〜1300℃であり、より好ましくは800℃〜1200℃である。熱処理温度が600℃以上であることにより、前駆体の黒鉛化が十分に進行する傾向にある。また、熱処理温度が1300℃以下であることにより、十分な歩留りが得られる傾向にある。
不活性ガス雰囲気下における熱処理時間は好ましくは5分〜50時間であり、より好ましくは10分〜20時間であり、さらに好ましくは20分〜10時間である。熱処理時間が5分以上であることにより、前駆体の黒鉛化が十分に進行する傾向にある。また、熱処理時間が50時間以下であることにより、十分な歩留りが得られる傾向にある。
用いる遷移金属原料の種類やその量により、適正な熱処理温度および/又は熱処理時間は異なる。
アンモニア含有ガスとしては、特に限定されないが、例えば、アンモニアのみ、又はアンモニアを窒素や希ガスで希釈したガスを用いることが好ましい。アンモニア含有ガス雰囲気下における熱処理温度は、好ましくは600〜1200℃であり、より好ましくは700〜1100℃であり、さらに好ましくは800〜1000℃である。熱処理温度が600℃以上であることにより、前駆体の賦活化が十分に進行し、酸素還元活性により優れる窒素含有炭素材料が得られる傾向にある。また、熱処理温度が1200℃以下であることにより、十分な歩留りが得られる傾向にある。
アンモニア含有ガス雰囲気下における熱処理時間は、好ましくは5分〜5時間であり、より好ましくは10分〜3時間であり、さらに好ましくは15分〜2時間である。熱処理時間が5分以上であることにより、前駆体の賦活化が十分に進行し、酸素還元活性により優れる窒素含有炭素材料が得られる傾向にある。また、熱処理時間が5時間以下であることにより、十分な歩留りで窒素含有炭素材料が得られる傾向にある。
不活性ガス雰囲気下での熱処理および/又はアンモニア含有ガス雰囲気下での熱処理の前後には、塩酸や硫酸等を用いて遷移金属の一部を除去しても良い。用いる酸は特に限定されないが、取扱いの観点から、水溶液であることが好ましい。また、用いる酸もしくは酸の水溶液は、遷移金属を効率的に除去する観点から、pHは4以下が好ましく、2以下であることがより好ましい。酸もしくは酸の水溶液で遷移金属の一部を除去する方法としては特に限定されないが、前駆体もしくは窒素含有炭素材料を、酸もしくは酸の水溶液に浸漬する方法、前駆体もしくは窒素含有炭素材料に、酸もしくは酸の水溶液を噴霧する方法等が挙げられる。遷移金属の除去効率の観点から、前駆体もしくは窒素含有炭素材料を酸もしくは酸の水溶液に浸漬する場合、撹拌等により、前駆体もしくは窒素含有炭素材料および/又は酸もしくは酸の水溶液を揺動することが好ましい。
〔粉砕〕
なお、混合工程で得られる前駆体又は熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料に粉砕処理を行っても良い。粉砕の方法は特に限定されず、例えば、ボールミル、メノウ粉砕、ビーズミル等が挙げられる。粉砕処理を行うことで前駆体又は窒素含有炭素材料の粒径が均一な状態に近づき、より一定の品質で窒素含有材料を提供することができる。
〔窒素含有炭素材料〕
本実施形態の窒素含有炭素材料は、炭素原子、窒素原子及び遷移金属を含み、リニアスイープボルタンメトリー法で測定された酸素還元反応のボルタグラムにおいて、電位0.8Vでの電流密度が−0.22mA/cm2以下であり、CuKα線をX線源として得られるX線回折図において、回折角(2θ)が24.8〜27.0°の位置にピークを有する。
本実施形態の窒素含有炭素材料は、例えば、本実施形態の窒素含有炭素材料の製造方法により製造でき、前記原料を含む前駆体を炭化(熱処理)してなる。本実施形態の窒素含有炭素材料は、高い酸素還元性を有し、酸素還元電極触媒用として好適に利用できるため、燃料電池用電極等に好適に利用できる。なお、本実施形態の窒素含有炭素材料を酸素還元電極触媒として含む酸素還元電極(燃料電池用電極)、及びこの酸素還元電極を含む燃料電池を製造する方法は、特に限定されず、一般的な固体高分子形燃料電池の製造方法などを用いることができる。
前記窒素含有炭素材料は、高い酸素還元活性を有しており、リニアスイープボルタンメトリー法で測定された酸素還元反応のボルタグラムにおいて、電位0.8Vでの電流密度が、−0.22mA/cm2以下(例えば、−1.00〜−0.22mA/cm2)であり、好ましくは−0.30mA/cm2以下(例えば、−0.50〜−0.30mA/cm2)、さらに好ましくは−0.40mA/cm2以下(例えば、−0.45〜−0.40mA/cm2)以下である。なお、電位0.8Vでの電流密度は、実施例に記載の測定方法により測定できる。
前記窒素含有炭素材料は、高い黒鉛化度を有しており、CuKα線をX線源として得られるX線回折図において、前記窒素含有炭素材料の回折角(2θ)は、24.8°以上(例えば、24.8〜27.0°)、好ましくは24.9°以上、さらに好ましくは25.0°以上である。前記窒素含有炭素材料の回折角(2θ)は、実施例に記載の測定方法により測定できる。
窒素含有炭素材料のN/C(炭素原子のモル数に対する窒素原子のモル数の比)は、好ましくは0.001〜0.20であり、より好ましくは0.005〜0.12であり、さらに好ましくは0.01〜0.10である。窒素含有炭素材料のN/Cが上記範囲内であることにより、酸素還元活性がより向上する傾向にある。なお、窒素含有炭素材料のN/Cは、CHN元素分析法により測定できる。
〔燃料電池用電極〕
本実施形態の燃料電池用電極は、本実施形態の窒素含有炭素材料を含む。前記燃料電池用電極としては、例えば、固体高分子形燃料電池の正極などが挙げられる。本実施形態の燃料電池用電極(例えば、固体高分子形燃料電池)は、公知の方法に準じて製造できる。
以下、実施例等を挙げて本発明をさらに詳細に説明するが、これらは例示的なものであり、本発明はこれらに限定されるものではない。したがって、当業者は以下に示す実施例に様々な変更を加えて本発明を実施することができる。
まず本実施例で行った測定方法について説明する。
<酸素還元活性評価>
電極作製法および回転電極法によるリニアスイープボルタンメトリーの測定方法(北斗電工製の回転リングディスク電極装置「HR-500」を使用)を以下に示す。まず、バイアル瓶に、窒素含有炭素材料5mgを秤取し、そこに、ガラスビーズを約50mg、5質量%ナフィオン(商品名)分散液(シグマアルドリッチジャパン製)を50μL、並びにイオン交換水およびエタノールをそれぞれ150μLずつ添加し、それらの混合物に10分間超音波を照射してスラリーを作製した。このスラリーを2.78μL秤取し、回転電極のガラス状炭素上(0.1963cm2)に塗布し、室温25℃で乾燥した。乾燥後の回転電極を作用極とし、可逆水素電極(RHE)を参照極として、白金電極を対極とした。0.5M硫酸を電解液とし、その電解液にまず溶存酸素を追い出すために窒素を30分間バブリングし、掃引速度5mV/s、回転速度1500rpmで1.1Vから0Vまで掃引して電気化学測定を行った。次に酸素を30分間バブリングして酸素還元反応に必要な量を電解液中で溶解させた後、同様の電気化学測定を行った。酸素下のボルタモグラムから窒素下のボルタモグラムを差し引いたものを、酸素還元反応のボルタモグラムとした。また、酸素還元活性は0.8Vでの電流密度と定義した。0.8Vでの電流密度が負の方向に大きいほど酸素還元活性が高く、−0.22mA/cm2より負に大きいことが好ましく、−0.30mA/cm2より負に大きいことがより好ましく、−0.40mA/cm2より負の方向に大きいことがさらに好ましい。
<歩留り評価>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、光洋サーモシステム製高温雰囲気ボックス炉の型式「KB8610N−VP」にて、大気圧、1NL/minの窒素流通下で60分かけて室温から800℃まで昇温し、800℃のまま1時間保持した。室温まで冷却後、回収した窒素含有炭素材料を秤量し、下記式(III)から歩留りを求めた。生産効率の観点から、歩留りは45%以上であることが好ましく、55%以上であることがより好ましい。

歩留り(%)
=(回収した窒素含有炭素材料質量/仕込み前駆体質量)×100 (III)
<黒鉛化度評価>
黒鉛化度はリガク製の商品名「RINT−ULTIMA」を用いて測定した。CuKα線をX線源として得られるX線回折図において、窒素含有炭素材料の回折角(2θ)は、23.5°〜27.0°の位置にピークを有する。2θが大きいほど、窒素含有炭素材料の耐久性が向上する傾向にあり、24.8°以上が好ましい。
〔実施例1〕
<前駆体の調製>
5,6-ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン(東京化成工業製)2.5g、フェノール樹脂(群栄化学製、PSK−2320)2.5g、及び塩化鉄(II)(シグマ・アルドリ
ッチ製)0.034gを、ジルコニア製のボールミル用ポットに加え、直径10mmのジルコニア製ボール30個と共に、100rpmで15分間混合して前駆体とした。ボールミルはフリッチュ社製の遊星ボールミルP-5を使用した。
<窒素含有炭素材料の合成>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、それを高温雰囲気ボックス炉にて炉内を大気圧、1NL/minの窒素流通下で60分かけて室温から800℃まで昇温し、800℃のまま1時間保持した(1段目の熱処理工程)。室温まで冷却後、これを遊星ボールミルにて粉砕および分級することにより、平均粒子径1μmに調製した。これにより、窒素含有炭素材料を2.48g得た。
さらに、この粉砕処理後の含窒素炭素材料0.5gを石英ボートに載置し、それを内径47mmの石英管状炉に収容し、炉内を大気圧、1.17NL/minの窒素および0.03NL/minのアンモニアガス流通下で1時間かけて室温から975℃まで昇温し、975℃のまま30分間保持した後、室温まで冷却し、アンモニアガス中で熱処理した(2段目の熱処理工程)。窒素含有炭素材料を0.41g得た。
<酸素還元活性評価>
得られたアンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)について、上記酸素還元活性評価を行った。電位が0.8Vの時の電流密度は−0.22mA/cm2であった。
<歩留り評価>
上記歩留り評価によって求めた窒素含有炭素材料の歩留りは61.9%であった。
<黒鉛化度評価>
上記黒鉛化度評価によって測定した窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)の回折角(2θ)25°付近のピーク位置は、25.3°であった。
〔実施例2〕
<前駆体の調製>
5,6-ジアミノ−2,3−ジシアノピラジンの添加量を2.7gとし、フェノール樹脂の添加量を1.35gとし、塩化鉄(II)の添加量を0.028gとする以外は実施例
1と同様の方法で前駆体を調製した。
<窒素含有炭素材料の合成>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、2段目の熱処理工程を行わない以外は、実施例1と同様の方法で窒素含有炭素材料を合成した。最終的に窒素含有炭素材料を1.88g得た。
<歩留り評価>
上記歩留り評価によって求めた窒素含有炭素材料の歩留りは47.0%であった。
〔実施例3〕
<前駆体の調製>
5,6-ジアミノ−2,3−ジシアノピラジンの添加量を1.7gとし、フェノール樹脂の添加量を3.4gとする以外は実施例1と同様の方法で前駆体を調製した。
<窒素含有炭素材料の合成>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、実施例1と同様の方法で窒素含有炭素材料を合成した。最終的に窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料)を2.49g、アンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料)を0.29g得た。
<酸素還元活性評価>
得られたアンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料)について、上記酸素還元活性評価を行った。電位が0.8Vの時の電流密度は−0.31mA/cm2であった。
<歩留り評価>
上記歩留り評価によって求めた窒素含有炭素材料の歩留りは62.2%であった。
<黒鉛化度評価>
上記黒鉛化度評価によって測定した窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)の回折角(2θ)25°付近のピーク位置は、24.9°であった。
〔実施例4〕
<前駆体調製>
5,6-ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン(東京化成工業製)に代えてジピラジノ[2,3−f:2',3'−h]キノキサリン−2,3,6,7,10,11−ヘキサカルボニトリル(ハローケム製)を2.5g添加する以外は実施例1と同様の方法で前駆体を調製した。
<窒素含有炭素材料の合成>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、実施例1と同様の方法で窒素含有炭素材料を合成した。最終的に窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料)を2.3g、アンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料)を0.28g得た。
<酸素還元活性評価>
得られたアンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料)について、上記酸素還元活性評価を行った。電位が0.8Vの時の電流密度は−0.40mA/cm2であった。
<歩留り評価>
上記歩留り評価によって求めた窒素含有炭素材料の歩留りは57.5%であった。
<黒鉛化度評価>
上記黒鉛化度評価によって測定した窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)の回折角(2θ)25°付近のピーク位置は、25.1°であった。
〔比較例1〕
<前駆体調製>
5,6-ジアミノ−2,3−ジシアノピラジンに代えてジアミノマレオニトリル(東京化成工業製)を1.7g添加し、フェノール樹脂の添加量を3.4gとする以外は実施例1と同様の方法で前駆体を調製した。
<窒素含有炭素材料の合成>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、実施例1と同様の方法で窒素含有炭素材料を合成した。最終的に窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料)を2.29g、アンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料)を0.37g得た。
<酸素還元活性評価>
得られたアンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料)について、上記酸素還元活性評価を行った。電位が0.8Vの時の電流密度は−0.17mA/cm2であった。
<歩留り評価>
上記歩留り評価によって求めた窒素含有炭素材料の歩留りは57.2%であった。
<黒鉛化度評価>
上記黒鉛化度評価によって測定した窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)の回折角(2θ)25°付近のピーク位置は、24.1°であった。
〔比較例2〕
<前駆体調製>
5,6-ジアミノ−2,3−ジシアノピラジンに代えてジアミノマレオニトリルを2.5g添加する以外は実施例1と同様の方法で前駆体を調製した。
<窒素含有炭素材料の合成>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、実施例1と同様の方法で窒素含有炭素材料を合成した。最終的に窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料)を2.01g、アンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料)を0.39g得た。
<酸素還元活性評価>
得られたアンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料)について、上記酸素還元活性評価を行った。電位が0.8Vの時の電流密度は−0.16mA/cm2であった。
<歩留り評価>
上記歩留り評価によって求めた窒素含有炭素材料の歩留りは50.3%であった。
<黒鉛化度評価>
上記黒鉛化度評価によって測定した窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)の回折角(2θ)25°付近のピーク位置は、24.5°であった。
〔比較例3〕
<前駆体調製>
5,6-ジアミノ−2,3−ジシアノピラジンに代えてジアミノマレオニトリルを2.7g添加し、フェノール樹脂の添加量を1.35gとし、塩化鉄(II)の添加量を0.028gとする以外は実施例1と同様の方法で前駆体を調製した。
<窒素含有炭素材料の合成>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、実施例1と同様の方法で窒素含有炭素材料を合成した。最終的に窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料)を1.61g、アンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料)を0.37g得た。
<酸素還元活性評価>
得られたアンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料)について、上記酸素還元活性評価を行った。電位が0.8Vの時の電流密度は−0.16mA/cm2であった。
<歩留り評価>
上記歩留り評価によって求めた窒素含有炭素材料の歩留りは40.2%であった。
<黒鉛化度評価>
上記黒鉛化度評価によって測定した窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)の回折角(2θ)25°付近のピーク位置は、24.7°であった。
〔比較例4〕
<前駆体調製>
5,6-ジアミノ−2,3−ジシアノピラジンに代えてジアミノマレオニトリルを1.0g添加し、フェノール樹脂の添加量を4.0gとする以外は実施例1と同様の方法で前駆体を調製した。
<窒素含有炭素材料の合成>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、2段目の熱処理工程を行わない以外は、実施例1と同様の方法で窒素含有炭素材料を合成した。最終的に窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得られた窒素含有炭素材料)を2.17g得た。
<歩留り評価>
上記歩留り評価によって求めた窒素含有炭素材料の歩留りは54.3%であった。
<黒鉛化度評価>
上記黒鉛化度評価によって測定した窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)の回折角(2θ)25°付近のピーク位置は、24.2°であった。
〔比較例5〕
<前駆体調製>
5,6-ジアミノ−2,3−ジシアノピラジンに代えてジアミノマレオニトリルを5.0g添加し、フェノール樹脂を添加しない以外は実施例1と同様の方法で前駆体を調製した。
<窒素含有炭素材料の合成>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、実施例1と同様の方法で窒素含有炭素材料を合成した。最終的に窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)を0.80g、アンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)を0.19g得た。
<酸素還元活性評価>
得られたアンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)について、上記酸素還元活性評価を行った。電位が0.8Vの時の電流密度は−0.13mA/cm2であった。
<歩留り評価>
上記歩留り評価によって求めた窒素含有炭素材料の歩留りは20.0%であった。
<黒鉛化度評価>
上記黒鉛化度評価によって測定した窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)の回折角(2θ)25°付近のピーク位置は、25.0°であった。
〔比較例6〕
<前駆体調製>
5,6-ジアミノ−2,3−ジシアノピラジンに代えてメラミン(和光純薬製、「Mela」ともいう。)を1.6g添加し、フェノール樹脂の添加量を3.3gとする以外は実施例1と同様の方法で前駆体を調製した。
<窒素含有炭素材料の合成>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、実施例1と同様の方法で窒素含有炭素材料の合成を実施した。最終的に窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)1.20g、アンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)を0.38g得た。
<酸素還元活性評価>
得られたアンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)について、上記酸素還元活性評価を行った。電位が0.8Vの時の電流密度は−0.18mA/cm2であった。
<歩留り評価>
上記歩留り評価によって求めた窒素含有炭素材料の歩留りは30.1%であった。
<黒鉛化度評価>
上記黒鉛化度評価によって測定した窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)の回折角(2θ)25°付近のピーク位置は、25.7°であった。
〔比較例7〕
<前駆体調製>
5,6-ジアミノ−2,3−ジシアノピラジンに代えてフマロニトリル(和光純薬製)を2.6g添加し、フェノール樹脂の添加量を3.3gとする以外は実施例1と同様の方法で前駆体を調製した。
<窒素含有炭素材料の合成>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、実施例1と同様の方法で窒素含有炭素材料を合成した。最終的に窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)を1.51g、アンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)を0.44g得た。
<酸素還元活性評価>
得られたアンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)について、上記酸素還元活性評価を行った。電位が0.8Vの時の電流密度は−0.08mA/cm2であった。
<歩留り評価>
上記歩留り評価によって求めた窒素含有炭素材料の歩留りは37.7%であった。
<黒鉛化度評価>
上記黒鉛化度評価によって測定した窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)の回折角(2θ)25°付近のピーク位置は、25.8°であった。
〔比較例8〕
<前駆体調製>
5,6-ジアミノ−2,3−ジシアノピラジンに代えてテレフタロニトリル(和光純薬製)を1.6g添加し、フェノール樹脂の添加量を3.3gとする以外は実施例1と同様の方法で前駆体を調製した。
<窒素含有炭素材料の合成>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、2段目の熱処理工程を行わない以外は、実施例1と同様の方法で窒素含有炭素材料を合成した。最終的に窒素含有炭素材料を1.38g得た。
<歩留り評価>
上記歩留り評価によって求めた窒素含有炭素材料の歩留りは34.4%であった。
<黒鉛化度評価>
上記黒鉛化度評価によって測定した窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)の回折角(2θ)25°付近のピーク位置は、25.8°であった。
〔比較例9〕
<前駆体調製>
5,6-ジアミノ−2,3−ジシアノピラジン2.5gを混合せず、フェノール樹脂の添加量を5.0gとする以外は実施例1と同様の方法で前駆体を調製した。
<窒素含有炭素材料の合成>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、実施例1と同様の方法で窒素含有炭素材料を合成した。最終的に窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)を1.76g、アンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)を0.34g得た。
<酸素還元活性評価>
得られたアンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)について、上記酸素還元活性評価を行った。電位が0.8Vの時の電流密度は−0.02mA/cm2であった。
<歩留り評価>
上記歩留り評価によって求めた窒素含有炭素材料の歩留りは44.0%であった。
<黒鉛化度評価>
上記黒鉛化度評価によって測定した窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)の回折角(2θ)25°付近のピーク位置は、24.1°であった。
〔比較例10〕
<前駆体調製>
5,6-ジアミノ−2,3−ジシアノピラジンの添加量を5.0gとし、フェノール樹脂を混合しない以外は実施例1と同様の方法で前駆体を調製した。
<窒素含有炭素材料の合成>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、実施例1と同様の方法で窒素含有炭素材料を合成した。最終的に窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)を0.92g、アンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)を0.37g得た。
<酸素還元活性評価>
得られたアンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)について、上記酸素還元活性評価を行った。電位が0.8Vの時の電流密度は−0.16mA/cm2であった。
<歩留り評価>
上記歩留り評価によって求めた窒素含有炭素材料の歩留りは22.9%であった。
<黒鉛化度評価>
上記黒鉛化度評価によって測定した窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)の回折角(2θ)25°付近のピーク位置は、25.2°であった。
〔比較例11〕
<前駆体調製>
塩化鉄(II)を混合しない以外は実施例1と同様の方法で前駆体を調製した。
<窒素含有炭素材料の合成>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、実施例1と同様の方法で窒素含有炭素材料を合成した。最終的に窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)を2.42g、アンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)を0.28g得た。
<酸素還元活性評価>
得られたアンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料(2段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)について、上記酸素還元活性評価を行った。電位が0.8Vの時の電流密度は−0.09mA/cm2であった。
<歩留り評価>
上記歩留り評価によって求めた窒素含有炭素材料の歩留りは60.4%であった。
<黒鉛化度評価>
上記黒鉛化度評価によって測定した窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)の回折角(2θ)25°付近のピーク位置は、24.5°であった。
〔比較例12〕
<前駆体調製>
5,6-ジアミノ−2,3−ジシアノピラジンに代えてジアミノマレオニトリルを1.7g添加し、フェノール樹脂の添加量を3.4gとし、塩化鉄(II)の添加量を1.157gとする以外は実施例1と同様の方法で前駆体を調製した。
<窒素含有炭素材料の合成>
前駆体4gをアルミナ容器に載置し、実施例1と同様の方法で窒素含有炭素材料を合成した。最終的に窒素含有炭素材料を1.97g、アンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料を0.45g得た。
<酸素還元活性評価>
得られたアンモニアガス中で熱処理した窒素含有炭素材料について、上記酸素還元活性評価を行った。電位が0.8Vの時の電流密度は−0.05mA/cm2であった。
<歩留り評価>
上記歩留り評価によって求めた窒素含有炭素材料の歩留りは49.3%であった。
<黒鉛化度評価>
上記黒鉛化度評価によって測定した窒素含有炭素材料(1段目の熱処理工程で得た窒素含有炭素材料)の回折角(2θ)25°付近のピーク位置は、26.1°であった。
実施例1〜4、ならびに比較例1〜12における歩留り評価結果と、酸素還元活性評価結果と、黒鉛化度評価結果を表1に示す。なお、表中の各判定基準は以下の通りである。

(1)歩留りの判定基準
○:歩留り(%)が45%以上
×:歩留り(%)が45%未満

(2)酸素還元活性の判定基準
○:0.8Vでの電流密度が−0.22mA/cm2以下
×:0.8Vでの電流密度が−0.22mA/cm2

(3)黒鉛化度の判定基準
○:2θ(°)が24.8°以上
×:2θ(°)が24.8°未満
Figure 0006851213
窒素含有炭素材料は、用いる原料の構造によってその性能が大きく変動するものである。例えば、2つのニトリル基を有するが含窒素芳香族複素環化合物ではないジアミノマレオニトリルを原料に用いた場合、窒素含有炭素材料の黒鉛化度が不十分である。また、ニトリル基を有さず芳香環化合物でもないメラミン、2つのニトリル基を有するが、芳香環の構成元素(芳香環原子)に窒素を含まないフタロニトリル、又は2つのニトリル基を有するが、ニトリル基の位置が1,2−位ではなく、さらに芳香環の構成元素(芳香環原子)に窒素を含まないテレフタロニトリルを原料に用いた場合、歩留りが不十分である。また、フェノール樹脂のみ、もしくは、ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物のみを原料に用いた場合、歩留りが不十分である。
これに対して、本実施例では、ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物とフェノール樹脂とを原料に用いることで、高い歩留りで、高い酸素還元活性、及び高い黒鉛化度を兼ね備えた窒素含有炭素材料が得られる。
本発明の製造方法により得られる窒素含有炭素材料は、燃料電池等の電極材料用途として産業上の利用可能性を有する。

Claims (4)

  1. 含窒素芳香族複素環における隣り合う2つの芳香族複素環原子にニトリル基が少なくとも結合したニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物と、フェノール樹脂と、遷移金属原料とを少なくとも含み、かつ下記式(I)で表される比率(x)=0.05〜0.90を満たす原料を混合して窒素含有炭素材料用前駆体を得る混合工程と、この混合工程で得られる前記窒素含有炭素材料用前駆体を熱処理して、窒素含有炭素材料を得る熱処理工程と、を含む窒素含有炭素材料の製造方法。
    比率(x)=X/Y (I)
    X:ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物の質量
    Y:ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物及びフェノール樹脂の総質量
  2. 前記遷移金属原料がFe及び/又はCoを含む請求項1に記載の窒素含有炭素材料の製造方法。
  3. 前記含窒素芳香族複素環が、ピラジン環又はピラジン環を含む多環縮合式芳香族複素環であり、ピラジン環には、隣り合う2つのピラジン環原子にニトリル基が少なくとも結合した請求項1又は2に記載の窒素含有炭素材料の製造方法。
  4. 前記ニトリル基結合含窒素芳香族複素環化合物が、ジピラジノ[2,3−f:2',3'−h]キノキサリン−2,3,6,7,10,11−ヘキサカルボニトリル及び5,6−ジアミノ−2,3−ジシアノピラジンからなる群より選択される少なくとも1種である、請求項3記載の窒素含有炭素材料の製造方法。
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