JP6850339B2 - モジュール型抽出塔 - Google Patents

Description

本発明は、モジュール型抽出塔に関する。

抽出塔は、密度の大きい重液（Ｈｅａｖｙ Ｐｈａｓｅ）を塔頂部（Ｔｏｐ Ｈｅａｄ）から投入して流下させ、密度の小さい軽液（Ｌｉｇｈｔ Ｐｈａｓｅ）を塔底部（Ｂｏｔｔｏｍ Ｈｅａｄ）から投入させて、二相が連続的に向流接触するようにして抽出を実行する、抽出工程の主設備であって、様々な化工プラントで広く使われている。抽出塔は、工程内流体の性質に応じて直径と高さを異ならせて製作し、必要に応じて工程流体間の接触面積を大きくするために、様々な形態の内部構造物を追加することもある。

抽出塔に関連する従来技術として、韓国登録特許公報第１０−１５２２７７１号（公告日：２０１５年５月２６日）は、ミキサー＆セトラー装置の原理を利用して、耐酸性／耐塩基性に優れ且つ装置の部分操作が容易な垂直型液−液分離装置を開示している。

このような従来技術に係る一般的な抽出塔は、 一体型であって、ＨＴＵ（Ｈｅｉｇｈｔ ｏｆ Ｔｒａｎｓｆｅｒ Ｕｎｉｔ、伝達単位高さ）とＮＴＵ（Ｎｕｍｂｅｒ ｏｆ Ｔｒａｎｓｆｅｒ Ｕｎｉｔ、移動単位数）によって塔高が決まっているが、このような抽出塔は、設置後に分解および解体が難しいため、工程または抽出塔内部の構造変更、破損した構造物の交換、および内部汚染除去などが工程運営上難しいという問題点がある。

韓国登録特許第１０−１５２２７７１号公報

本発明は、かかる問題点を解決するためのもので、その目的は、製作および設置が容易で、設置後にも工程または抽出塔内部の構造変更、損傷した構造物の交換および汚染除去などのメンテナンス作業が簡単なモジュール型抽出塔を提供することにある。

上記目的を達成するための本発明に係るモジュール型抽出塔は、一面にフランジが備えられたエンドブロック；前記フランジに積層組立され、同軸上の互いに異なる方向の両側面に第１モジュールフランジと第２モジュールフランジが備えられ、内部に一定面積の収容部が形成された塔体モジュールが、前記第１モジュールフランジと第２モジュールフランジとが互いに対向するように相互結合されたボディブロック；および前記収容部に収容され、流体を分散させる内部構造物；を含んでなり、前記エンドブロックと前記ボディブロックとは互いに連通し、前記収容部は長さ方向に対して垂直な断面が四角形の形状であることを特徴とする。

本発明に係るモジュール型抽出塔は、エンドブロックと、塔体モジュールからなるボディブロックとで構成され、組立製作及び設置が容易であるという利点がある。

また、本発明によれば、ボディブロックをなす塔体モジュールの数量変更のみで、設置後にも工程または抽出塔内部の構造変更や容量変更などが容易であるという利点がある。

また、本発明によれば、塔体モジュール単位でカートリッジ形態の内部構造物とその開口部にカバーを備えることにより、脱着が簡単であって、構造物の損傷部分の交換や汚染除去などのメンテナンス作業が簡便であるという利点がある。

また、本発明によれば、モジュール型抽出塔の長さ方向に対する垂直な断面が四角形の形状であって、曲面ではないため、製作が容易であるという利点がある。

本発明の効果が上述の効果に限定されるものではなく、上述していない効果は、本明細書及び添付図面から、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に明確に理解されるだろう。

本発明の一実施形態に係るモジュール型抽出塔の概略的な組立斜視図である。 本発明の一実施形態に係る塔体モジュールの斜視図である。 図２の塔体モジュールの正面図である。 図３ａのＡ−Ａ’に沿った断面図である。 図３ａのＢ−Ｂ’に沿った断面図である。 本発明の一実施形態に係る塔体モジュールとカバーの正面図である。 本発明の一実施形態に係る塔体モジュールとカバーの正面図である。 本発明の一実施形態に係る内部構造物の概略的な組立斜視図である。 本発明の一実施形態に係る内部構造物の概略的な組立斜視図である。 本発明の一実施形態に係る内部構造物の概略的な組立斜視図である。 本発明の一実施形態に係る内部構造物の概略的な組立斜視図である。 本発明の一実施形態に係る内部構造物の概略的な組立斜視図である。

本発明の実施形態で提示された特定の構造ないし機能の説明は単に本発明の概念による実施形態を説明するための目的で例示されたものであり、本発明の概念による実施形態は様々な形で実施できる。また、本明細書に説明されている実施形態に限定解釈されてはならず、本発明の思想及び技術範囲に含まれるあらゆる変更物、均等物ないし代替物を含むものと理解されるべきである。

以下、添付図面を参照して本発明について詳細に説明する。各図面に提示された同一の参照符号は、実質的に同一の機能を実行する部材を示す。

図１は本発明の一実施形態に係るモジュール型抽出塔の概略的な組立斜視図、図２は本発明の一実施形態に係る塔体モジュールの斜視図、図３ａは図２の塔体モジュールの正面図である、図３ｂ及び図３ｃは図３ａのＡ−Ａ’及びＢ−Ｂ’に沿った断面図である。図１乃至図３ｃに例示されているように、モジュール型抽出塔１は、エンドブロック１０、ボディブロック２０および内部構造物を含んで構成できる。

エンドブロック１０は、モジュール型抽出塔１の両端に組み立てて結合でき、一面にフランジ１１０が備えられるため、ボディブロック２０と結合できる。

ボディブロック２０は、多段でエンドブロック１０に積層組立され、長さ方向の両端でエンドブロック１０のフランジ１１０に面結合できる。ボディブロック２０は、塔体モジュール２１０とカバー２２０を含んで構成できる。このようなボディブロック２０は、一体型とは異なり、一定長さの塔体モジュール２１０が積層結合されて構成できる。

図２および図３ａ乃至図３ｃに例示されているように、塔体モジュール２１０は、第１モジュールフランジ２１２と第２モジュールフランジ２１３を含んで構成でき、内部に一定面積の収容部２１１が形成できる。さらに、塔体モジュール２１０は、一側面に開口部２１４が設けられるが、開口部２１４は塔体モジュール２１０内の収容部２１１に連通できる。

塔体モジュール２１０の長さは、設置空間に応じた製作や組立、およびメンテナンスの利便性に応じて任意に調節できる。

上述のように、本発明に係るモジュール型抽出塔１は、エンドブロック１０と、塔体モジュール２１０からなるボディブロック２０とで構成され、組立製作及び設置が容易であるという利点がある。

さらに、ボディブロック２０をなす塔体モジュール２１０の数量変更のみで、設置後にも、工程または抽出塔内部の構造変更や容量変更などが容易であるという利点がある。

図４ａ及び図４ｂは本発明の一実施形態に係る塔体モジュール２１０とカバー２２０の正面図である。図４ａ及び図４ｂに例示されているように、塔体モジュール２１０はカバー２２０をさらに含んで構成できる。カバー２２０は、塔体モジュール２１０の一側面に設けられた開口部２１４に対面する大きさと形状を有し、開口部２１４を開閉するために脱着可能に結合できる。

カバー２２０は、塔体モジュール２１０の一側面に脱着可能に結合され、その結合面がフランジになって、ボルトによって固着できる。カバー２２０は、ガスケット（図示せず）をさらに含んで接続部位からの漏水を防止することができる。

上述のように、本発明に係る塔体モジュール２１０は、カバー２２０を備えることにより、塔体モジュール単位でその開口部２１４からの内部構造物３１０の脱着が容易であって、構造物の損傷部分の交換や汚染除去などのメンテナンス作業が簡単であるという利点がある。

第１モジュールフランジ２１２および第２モジュールフランジ２１３は、同軸上の互いに異なる方向の塔体モジュール２１０の両端に設けられ、フランジ１１０または他の塔体モジュール２１０の第１モジュールフランジ２１２および第２モジュールフランジ２１３に対向して対面するように相互結合できる。この場合、第１モジュールフランジ２１２は、第２モジュールフランジ２１３、ひいてはフランジ１１０と１つのモジュール型抽出塔１に対して形状や規格形状、サイズがすべて同一であり、方向性なく設置できる。つまり、エンドブロック１０とボディブロック２０とはフランジ方式で結合できる。

エンドブロック１０とボディブロック２０とは、互いに長手方向に連通し、長さ方向の垂直な断面が四角形の形状を有することができる。さらに、ボディブロック２０の収容部２１１も長さ方向に対して垂直な断面が四角形の形状を有することができる。

上述のように、本発明に係るエンドブロック１０とボディブロック２０は、モジュール型抽出塔の長さ方向に対する垂直な断面が四角形の形状であって、曲面ではないため、製作の際に切断や溶接などの作業が容易であるという利点がある。

エンドブロック１０とボディブロック２０とは、ガスケット４０を媒介として積層させて組み立てることができる。ガスケット４０は、エンドブロック１０のフランジ１１０とボディブロック２０の第１モジュールフランジ２１２、第２モジュールフランジ２１３とが結合部位で面接触するように設けられ、接続部位からの漏水を防止することができる。

図５のａ乃至図５ｅは本発明の一実施形態に係る内部構造物３１０の概略的な組立斜視図である。図５ａ乃至図５ｅに例示されているように、内部構造物３１０は、開口部２１４を介して引き込まれ、開口部２１４に連通している収容部２１１に装着されるカートリッジの形態であってもよい。このような内部構造物３１０は、ボディブロック２０の収容部２１１に収容され、流体を分散させて流体間の接触面積を大きくする役割を果たすことができる。

第１実施形態として、内部構造物３１０は構造体３２０と支持体３３０を含んで構成できる。内部構造物３１０は、各流体間の接触面積を広めるためにモジュール型抽出塔１の塔体モジュール２１０ごとに備えられ、塔体モジュール２１０とは別に製作されて組立設置できる。

さらに、内部構造物３１０は、塔体モジュール２１０の内側サイズとの遊隔が生じない外側サイズに製作することが好ましい。断面四角形の形状をして、断面円形の一般的な抽出塔とは異なり、内部構造物３１０と塔体モジュール２１０との間に遊隔が発生しないよう製作および設置・組立が容易なので、抽出塔の高効率を期待することができる。

構造体３２０は、流体を分散させて流体間の接触面積を大きくするために、一定の形態を有する複数個が高さ方向に積層できる。構造体３２０は、構造によって多孔板（ｐｅｒｆｏｒａｔｅｄ ｐｌａｔｅ）３２１、シーブトレイ（ｓｉｅｖｅ ｔｒａｙ）３２２およびバッフルトレイ（ｂａｆｆｌｅ ｔｒａｙ）３２３のいずれかで製作できる。

支持体３３０は、構造体３２０を支持固定し、構造体３２０の積層結合の際に、その結合方法に応じて支持脚３３１と支持板３３２で構成できる。支持脚３３１は、構造体３２０の各角部に結合され、構造体３２０を支持固定することができる。支持板３３２は、２つ以上が備えられ、構造体を据え置きして固定することができる。さらに詳しくは、支持板３３２は、複数個の板の角部が互いに当接し合って結合し、水平断面が四角形の形状をなす形で設けられるか、あるいは左右一対に設けられて隔壁を提供し、構造体３２０が据え置きされるように固定することができる。

構造体３２０と支持体３３０は、塔体モジュール２１０の収容部２１１の装着可能な大きさに合わせて製作することができる。構造体３２０と支持体３３０との結合は、それぞれ異なる工程特性と製作利便性に応じて、溶接、リベット、ボルトおよび溝はめ込みのいずれかで行われる。

第２実施形態として、内部構造物３１０は、支持体３３０と充填物３４０を含んで構成できる。また、充填物離脱防止膜３５０をさらに含んで構成されてもよい。支持体３３０は、複数の支持板３３２の角部同士が面接触結合して水平断面が四角形の形状をなし、その内部に中空が形成できる。充填物３４０は中空に挿入されて結合できる。

充填物離脱防止膜３５０は、支持体３３０の一面または両面に設けられ、流体は通過させることができるものの、流体の流れに沿って充填物３４０が流出しないように充填物３４０を支持する構造物である。充填物離脱防止膜３５０は、一定サイズのメッシュ構造であってもよいが、特にその形状が制限されるものではない。

第１実施形態ないし第２実施形態の内部構造物３１０は工程特性に応じて適切に定められる。

これに関連して図１乃至図５ｅに開示されているモジュール型抽出塔１は、その長さや形状に限定されるものではなく、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者に発明を容易に知らせるために提供されるものである。

以上で説明した本発明は、前述した実施形態及び添付図面によって限定されるものではなく、本発明の技術的思想を逸脱しない範囲内で様々な置換、変形及び変更を加え得ることは、本発明の属する技術分野における通常の知識を有する者にとって自明である。

１ モジュール型抽出塔
１０ エンドブロック
１１０ フランジ
２０ ボディブロック
２１０ 塔体モジュール
２１１ 収容部
２１２ 第１モジュールフランジ
２１３ 第２モジュールフランジ
２１４ 開口部
２２０ カバー
３１０ 内部構造物
３２０ 構造体
３２１ 多孔板
３２２ シーブトレイ
３２３ バッフルトレイ
３３０ 支持体
３３１ 支持脚
３３２ 支持板
３４０ 充填物

Claims (8)

1. 一面にフランジが備えられたエンドブロックと、
   前記フランジに面結合されて複数個が積層組立され、同軸上の互いに異なる方向の両側面に第１モジュールフランジと第２モジュールフランジが備えられ、内部に一定面積の収容部が形成された塔体モジュールが、前記第１モジュールフランジと前記第２モジュールフランジとが互いに対向するように相互結合されたボディブロックと、
   前記収容部に脱着可能に収容され、流体を分散させる非駆動式の内部構造物とを含んでなり、
   前記エンドブロックと前記ボディブロックとは互いに連通し、前記収容部は長さ方向に対して垂直な断面が四角形の形状であり、
   前記塔体モジュールは、
   一側面に設けられた開口部に備えられ、前記開口部を開閉するために脱着可能に結合されるカバーを含む、
   ことを特徴とする、モジュール型抽出塔。
2. 前記エンドブロックと前記ボディブロックはガスケットを媒介として前記第１モジュールフランジまたは前記第２モジュールフランジに積層組立されることを特徴とする、請求項１に記載のモジュール型抽出塔。
3. 前記内部構造物は、
   前記開口部を介して引き込まれ、前記開口部に連通している前記収容部に装着されるカートリッジであることを特徴とする、請求項１に記載のモジュール型抽出塔。
4. 前記内部構造物は、
   一定の形態を有する複数の構造物が高さ方向に積層された構造体と、
   前記構造体を支持固定する支持体とを含んでなることを特徴とする、請求項３に記載のモジュール型抽出塔。
5. 前記構造体は、多孔板、シーブトレイおよびバッフルトレイのいずれかであることを特徴とする、請求項４に記載のモジュール型抽出塔。
6. 前記支持体は、
   前記構造体の各角部において構造体を固定させる支持脚、および
   ２つ以上備えられ、構造体を据え置きして固定させる支持板のいずれかであることを特徴とし、
   前記構造体と前記支持体との結合は溶接、リベット、ボルトおよび溝はめ込みのいずれかによることを特徴とする、請求項４に記載のモジュール型抽出塔。
7. 前記内部構造物は、
   水平断面が四角形の形状を成し、中空が形成された支持体と、前記中空に充填された充填物とを含んでなることを特徴とする、請求項３に記載のモジュール型抽出塔。
8. 前記支持体の一面または両面に設けられ、流体が通過可能な充填物離脱防止膜をさらに含むことを特徴とする、請求項７に記載のモジュール型抽出塔。

Images