JP6847497B2 - タンタル合金及びニオブ合金を生成するための方法 - Google Patents

タンタル合金及びニオブ合金を生成するための方法 Download PDF

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Description

本明細書は、タンタル合金及びニオブ合金を生成するための方法に関する。本明細書はまた、本明細書に記載する方法を使用して作製されるタンタル合金及びニオブ合金の工場生産品及び中間製品に関する。
タンタルは、16.65g/cmの密度を有する、硬質、延性、耐酸性、及び高伝導性の金属である。タンタルは、3020℃という高い融点温度を有する。タンタルは、よく合金添加物として使用され、ニオブと組み合わせてニオブの耐食性を増大させることが多い。ニオブなどの金属に混合されると、タンタルは、鉱酸、大半の有機酸、液体金属、及び大半の塩を含めた広範な腐食環境に対して優れた耐性を有する。
ニオブは、タンタル(16.65g/cm)より密度が低い(8.57g/cm)が、タンタルと類似した物理的及び化学的性質(類似した硬度、延性、耐酸性、及び導電性を含む)を有する。ニオブは、2477℃という融点温度を有する。上で述べたように、ニオブ及びタンタルは、一緒に合金化するか、または他の元素と合金化してニオブ系もしくはタンタル系合金を作製することができる。ニオブ及びタンタル合金は、種々の用途、例えば、中でも、航空宇宙、化学処理、医療、超伝導、及びエレクトロニクス市場における用途に適した性質を有する。
非限定的な実施形態では、タンタル合金を生成するための方法は、アルミノテルミット反応を行って五酸化タンタル粉末をタンタル金属に還元することを含む。
別の非限定的な実施形態では、ニオブ合金を生成するための方法は、アルミノテルミット反応を行って五酸化ニオブ粉末をニオブ金属に還元することを含む。
別の非限定的な実施形態では、タンタル合金を生成するための方法は、五酸化タンタル粉末;酸化鉄(III)粉末及び酸化銅(II)粉末のうちの少なくとも1つ;過酸化バリウム粉末;ならびにアルミニウム金属粉末を含む反応混合物を使用してアルミノテルミット反応を行うことを含む。
別の非限定的な実施形態では、タンタル合金またはニオブ合金を生成するための方法は、五酸化タンタル粉末及び/または五酸化ニオブ粉末;酸化鉄(III)粉末及び/または酸化銅(II)粉末;過酸化バリウム粉末;アルミニウム金属粉末;ならびに三酸化タングステン粉末、三酸化モリブデン粉末、酸化クロム(III)粉末、二酸化ハフニウム粉末、二酸化ジルコニウム粉末、二酸化チタン粉末、五酸化バナジウム粉末、及びタングステン金属粉末のうちの少なくとも1つを含む反応混合物を使用してアルミノテルミット反応を行うことを含む。
別の非限定的な実施形態では、ニオブ合金を生成するための方法は、五酸化ニオブ粉末;酸化鉄(III)粉末及び/または酸化銅(II)粉末;過酸化バリウム粉末;アルミニウム金属粉末;ならびに五酸化タンタル粉末、三酸化タングステン粉末、三酸化モリブデン粉末、酸化クロム(III)粉末、二酸化ハフニウム粉末、二酸化ジルコニウム粉末、二酸化チタン粉末、五酸化バナジウム粉末、及びタングステン金属粉末のうちの少なくとも1つを含む反応混合物を使用してアルミノテルミット反応を行うことを含む。
別の非限定的な実施形態では、タンタル合金を生成するための方法は、五酸化タンタル粉末;酸化鉄(III)粉末及び酸化銅(II)粉末のうちの少なくとも1つ;過酸化バリウム粉末;アルミニウム金属粉末;ならびに五酸化ニオブ粉末、タングステン金属粉末、及び三酸化タングステン粉末のうちの少なくとも1つを含む反応混合物を使用してアルミノテルミット反応を行うことを含む。
別の非限定的な実施形態では、タンタル合金を生成するための方法は、反応混合物を反応容器内に配置することを含む。反応混合物は、五酸化タンタル粉末;酸化鉄(III)粉末及び酸化銅(II)粉末のうちの少なくとも1つ;過酸化バリウム粉末;アルミニウム金属粉末;ならびに五酸化ニオブ粉末、タングステン金属粉末、及び三酸化タングステン粉末のうちの少なくとも1つを含む。アルミノテルミット反応は、反応混合物成分間で開始される。
別の非限定的な実施形態では、タンタル合金を生成するための方法は、五酸化タンタル粉末、酸化鉄(III)粉末、酸化銅(II)粉末、過酸化バリウム粉末、アルミニウム金属粉末、及びタングステン金属粉末を含む反応混合物を形成することを含む。酸化マグネシウム粉末層は、グラファイトの反応容器の少なくとも底面に配置される。反応混合物は、グラファイトの反応容器内で酸化マグネシウム粉末層の上部に配置される。タンタルまたはタンタル合金の点火線は、反応混合物と接触して配置される。反応容器は、反応チャンバの内側に封止される。真空が反応チャンバの内側に確立される。点火線が通電されて、反応混合物成分間でアルミノテルミット反応が開始される。アルミノテルミット反応によって、モノリシックで完全に固結した合金レギュラス及び分離したスラグ相を含む反応生成物を生成する。合金レギュラスは、タンタル及びタングステンを含む。スラグ相は、酸化アルミニウム及び酸化バリウムを含む。反応生成物は、周囲温度に冷却される。反応生成物は、反応容器から取り出される。スラグ及びレギュラスは分離される。
本明細書に開示及び記載する発明は、この概要に要約される実施形態に限定されないことが理解される。
本明細書に開示及び記載する非限定的かつ非網羅的実施形態の様々な特徴及び特性は、添付の図面を参照することによってより良く理解することができる。
図1Aは、五酸化タンタル供給原料からタンタル合金の工場生産品を生成するためのプロセスの流れを図示する流れ図である。図1Bは、タンタル金属供給原料からタンタル合金の工場生産品を生成するためのプロセスの流れを図示する流れ図である。 図2Aは、境界明瞭な分離されたレギュラス及びスラグ相を含むアルミノテルミット反応生成物の写真である。図2Bは、図2Aに示すレギュラスの、スラグ相を除去した後の写真である。 アルミノテルミット反応容器の断面概略図である(原寸に比例しない)。 アルミノテルミット反応容器の断面概略図である(原寸に比例しない)。 アルミノテルミット反応容器の透視図の概略図である(原寸に比例しない)。 反応チャンバの内側に封止されたアルミノテルミット反応容器の透視図の概略図である(原寸に比例しない)。 五酸化タンタル反応物を伴うアルミノテルミット反応によって生成されたタンタル合金レギュラスの微細構造の走査型電子顕微鏡(SEM)画像である。
読者は、以下の本明細書による様々な非限定的かつ非網羅的実施形態の詳細な説明を検討すれば、前述の詳細だけでなく他の部分についても理解するであろう。
開示するタンタル合金を生成するための方法の機能、操作、及び実施が全面的に理解されるように、本明細書では様々な実施形態を記載し、図示する。本明細書に記載し、図示する様々な実施形態は、非限定的かつ非網羅的であることが理解される。よって、本発明は、本明細書に開示する様々な非限定的かつ非網羅的な実施形態の記載に必ずしも限定されない。様々な実施形態に関して図示する及び/または記載する特徴及び特性は、他の実施形態の特徴及び特性と組み合わせてもよい。かかる改変および変形は、本明細書の範囲内に含まれることを意図している。したがって、特許請求の範囲は、本明細書に明示的もしくは内在的に記載されるか、さもなければ本明細書によって明示的もしくは内在的にサポートされる、いかなる特徴または特性も列挙するように補正され得る。さらに、出願人は、先行技術に存在し得る特徴または特性を肯定的に放棄するように特許請求の範囲を補正する権利を留保する。したがって、そのようないかなる補正も米国特許法第112条(a)及び132条(a)の要件に準拠する。本明細書に開示及び記載する様々な実施形態は、本明細書に様々に記載する通りの特徴及び特性を含む、それらからなる、またはそれらから本質的になることができる。
また、本明細書に列挙する任意の数値範囲は、列挙する範囲内に包含される同じ数値精度のすべての部分範囲を含むことを意図している。例えば、「1.0〜10.0」という範囲は、列挙する1.0という最小値と列挙する10.0という最大値の間(及びこれらの値を含む)のすべての部分範囲を含む、すなわち、例えば2.4〜7.6などの、1.0以上の最小値と10.0以下の最大値を有することを意図している。本明細書に列挙するいかなる最大数値限定も、その中に包含されるそれより低いすべての数値限定を含むことを意図しており、本明細書に列挙するいかなる最小数値限定も、その中に包含されるそれより高いすべての数値限定を含むことを意図している。したがって、出願人は、本明細書に明示的に列挙した範囲に包含されるいかなる部分範囲も明示的に列挙するように特許請求の範囲を含む本明細書を補正する権利を留保する。このようなすべての範囲は本明細書に内在的に記載されることを意図しているので、このようないかなる部分範囲も明示的に列挙するように補正することは、米国特許法第112条(a)及び132条(a)の要件に準拠するものである。
本明細書に特定されるすべての特許、刊行物、または他の開示資料は、特に示さない限り、それらの全体が参照により本明細書に組み込まれるが、本明細書に明示的に記述した既存の説明、定義、表現、または他の開示材料と矛盾しない範囲内においてのみ組み込まれる。したがって、必要な範囲で、本明細書に記述した明確な開示は、参照により本明細書に組み込まれた矛盾するあらゆる資料に優先する。参照により本明細書に組み込まれると記されているが、既存の定義、表現、または本明細書に記述した他の開示資料と矛盾するあらゆる資料、またはその一部は、組み込まれた資料と既存の開示資料の間で矛盾が生じない範囲でのみ組み込まれる。出願人は、参照により本明細書に組み込まれたあらゆる主題またはその一部を明示的に列挙するように本明細書を補正する権利を留保する。
文法上の冠詞、「one」、「a」、「an」、及び「the」は、本明細書で使用する場合、特に示さない限り、「少なくとも1つの」または「1つまたは複数の」を含むことを意図している。よって、冠詞は、本明細書において1つまたは2つ以上(すなわち、「少なくとも1つ」)の文法上の冠詞の目的語を指すように使用される。例として、「成分(a component)」は、1つまたは複数の成分を意味しており、よって、場合により2つ以上の成分が企図され、記載の実施形態の実施に際して採用または使用することができる。さらに、使用の文脈が特に必要としない限り、単数名詞の使用は複数を含み、複数名詞の使用は単数を含む。
金属のタンタル及びニオブは、最初に、例えば、タンタライト及びニオバイト(コロンバイト)、すなわち(Fe,Mn)(Ta,Nb)などの、タンタル含有及びニオブ含有鉱石から得ることができる。一般的に言えば、これらの鉱石がニオブよりタンタルを多く含有している場合、その鉱石はタンタライトと呼ばれ、鉱石がタンタルよりニオブを多く含有している場合、その鉱石はニオバイトまたはコロンバイトと呼ばれる。これらの鉱石を採掘し、破砕、重力分離、及びフッ化水素酸(HF)との処理によって加工して、H(TaF)及びH(NbOF)などのフッ化金属錯体を生成することができる。フッ化タンタル及びフッ化ニオブは、水及びシクロヘキサノンなどの有機溶媒を使用する液液抽出を通して互いに分離することができる。分離したフッ化金属をさらに加工して工業用供給原料を生成することができる。
フッ化タンタルは、例えば、フッ化カリウム塩で処理して、ヘプタフルオロタンタル酸カリウムを沈殿させることができる。
(TaF(水溶液)+2KF(水溶液)→K(TaF(固体)+2HF(水溶液)
ヘプタフルオロタンタル酸カリウム沈殿物を収集し、溶融ナトリウムで還元して、精錬され純化されたタンタル金属を生成することができる。
(TaF(液体)+5Na(液体)→Ta(固体)+5NaF(液体)+2KF(液体)
あるいは、フッ化タンタルは、アンモニアで処理して、五酸化タンタルを沈殿させてもよい。
2H(TaF(水溶液)+14NHOH(水溶液)→Ta5(固体)+14NH(水溶液)+9H
アンモニアを使用する五酸化タンタルの生成は、ナトリウム還元プロセスより安価であり、したがって五酸化タンタルは、バージンのナトリウム還元タンタル金属より安価な汎用化学製品である。
同様に、フッ化ニオブは、例えば、フッ化カリウム塩で処理して、オキシペンタフルオロニオブ酸カリウムを沈殿させることができ、それを収集し、ナトリウム、水素、または炭素で還元して、精錬され純化されたニオブ金属を生成することができる。あるいは、フッ化ニオブは、アンモニアで処理して、五酸化ニオブを沈殿させてもよい。
2H(NbOF(水溶液)+10NHOH(水溶液)→Nb5(固体)+10NH(水溶液)+7H
アンモニアを使用する五酸化ニオブの生成は、アンモニアを使用する五酸化タンタルの生成と同様に、ナトリウム、水素、または炭素還元プロセスより安価であり、したがって、五酸化ニオブは、バージンの還元ニオブ金属より安価な汎用化学製品である。
還元プロセスを通して生成された、精錬され純化されたタンタル及びニオブ金属は、主に、キャパシタ及び高電力抵抗器などの電子部品の商業生産に使用される。したがって、電子工業からの需要及び還元プロセスに伴う費用によって決定される、工業用供給原料としてのバージンの還元タンタル及びニオブ金属の費用は比較的高い。このように費用が高いと、タンタル及びニオブの合金ならびに工場生産品の製造業者に問題をもたらすことがある。タンタル及びニオブの合金ならびに工場生産品の製造業者は、還元プロセスによって実現される精錬及び純度のレベルを有する投入材料を必ずしも必要としてわけではない。さらに、タンタル及びニオブを他の金属と合金化するには、合金化学物質を均質化し、精錬するための電子ビーム溶解に適した成形体を生成するために、費用のかかる粉末加工が必要である。
タンタル及びニオブは、大半の金属と比較して高い融点温度を有する。したがって、タンタル及びニオブの互いとの合金化、及び/または、例えば、タングステン、モリブデン、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、またはバナジウムなどの、同様に比較的高い融点温度を有する他の元素との合金化は、通常、ホットプレス及び焼結されたタンタル粉末と合金化元素粉末との混合物を含む成形体を溶融するための電子ビーム炉の使用を必要とする。タンタル及びニオブはまた、比較的延性である。したがって、例えば還元プロセスを通して生成された合金でないタンタルまたはニオブのスクラップまたはバージン金属は、通常、水素化処理によって脆化されなければならず、その後でタンタルまたはニオブを粉末形態に粉砕することができる。水素化されたタンタル粉末またはニオブ粉末はまた、通常、脱水素化した後で他の合金化元素粉末とホットプレス及び焼結して、電子ビーム溶解炉に投入する成形体を生成しなければならない。この水素化−脱水素化(HDH)プロセスは、相当な資本及び運用インフラストラクチャ(水素化炉、破砕機、圧縮機、真空炉、及びプレス/焼結装置を含む)を必要とし、タンタル及びニオブの合金化に、既に費用のかかるバージンの還元タンタル金属またはニオブ金属投入材料に重ねて相当な追加費用を追加する。
タンタル、ニオブ、及び/または他の合金化元素を含むプレス及び焼結された粉末成形体の、下流での電子ビーム溶解は、さらなる問題を伴うことがある。巨視的規模では、タンタル及びニオブ粉末ならびに他の合金化元素粉末は、プレス及び焼結の前に均質にブレンドされている。しかし、得られた成形体は、タンタル母材またはニオブ母材に完全に溶解した合金化元素を含む均質な固溶体を含まない。その代わりに、成形体は、タンタル金属の比較的連続的な領域または相の中に分布する、合金化元素、例えば、タングステン、モリブデン、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、またはバナジウムなどの、離散し、隔絶した領域または含有物を含む。この多相微細構造の離散した合金化元素領域及びタンタル領域またはニオブ領域は、互いに金属結合して成形体を形成するそれぞれの粉末粒子に相当する。
成形体の電子ビーム溶解は、合金組成物を均質化及び精錬し、均一な微細構造、減少したレベルの比較的揮発性のトランプ元素、タンタル母材またはニオブ母材中に固溶体として完全に溶解し、均一に分散した特定の合金化元素を有するインゴットを生成することを意図している。しかし、実際には、高融点材料、例えば、タンタル、ニオブ、タングステン、モリブデン、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、またはバナジウムなどの液相混合を電子ビーム溶解で実現するのは難しいことがある。例えば、溶融池が比較的小さく、溶融池に過熱が欠如していると、十分な液相混合が妨げられることがある。さらに、電子ビーム溶解炉内で溶融材料が成形体から溶融池中に滴下すると、合金の構成物質の分散が低下することがある。現在の工業規模の電子ビーム溶解炉はまた、合金構成物質の合金分散及び均質化を向上させることとなる、溶融池の補助的な物理的撹拌を引き起こす能力が欠如している。
本明細書に記載する方法は、バージンの還元されたまたはスクラップのタンタル金属またはニオブ金属供給原料からタンタル系合金またはニオブ系合金及び工場生産品を生成するのではなく、五酸化タンタルまたは五酸化ニオブ供給原料からタンタル系合金またはニオブ系合金及び工場生産品を生成することを対象とする。様々な実施形態では、タンタル合金またはニオブ合金を生成するための方法は、アルミノテルミット反応を行って、五酸化タンタル粉末をタンタル金属に還元することまたは五酸化ニオブ粉末をニオブ金属に還元することを含むことができる。図1A及び1Bは、タンタル合金の工場生産品の生成にタンタル金属供給原料を使用する方法(図1B)と比較したときの、本明細書に記載するアルミノテルミット反応法(図1A)によってもたらされる運用インフラストラクチャの節減を図示する流れ図である。類似した比較をニオブ合金の工場生産品のアルミノテルミット反応と粉末冶金生成の間で行うことができる。
本明細書に記載するアルミノテルミット反応法では、(1)比較的費用のかかるバージンの還元タンタル金属またはニオブ金属の必要性;(2)費用のかかるHDHプロセス;ならびに(3)電子ビーム溶解のための粉末成形品を生成するのに必要なプレス及び焼結操作;が不要となる。本明細書に記載する方法は、タンタル合金またはニオブ合金組成物を精錬するために電子ビーム溶解炉に直接投入することができる、固結したタンタル合金レギュラスまたはニオブ合金レギュラスを直接生成する。本明細書に記載するアルミノテルミット反応法によって生成されるタンタル合金またはニオブ合金レギュラスはまた、タンタル母材またはニオブ母材に完全に溶解した合金化元素を含み、それによって、直接的な電子ビーム溶解、ならびに均一な微細構造及びタンタル母材またはニオブ母材中に完全かつ均一に分散した合金化元素を有するタンタル合金またはニオブ合金インゴットの鋳造が容易になる。
本明細書で使用する場合、「アルミノテルミット反応(複数可)」という用語は、アルミニウム金属(還元剤として機能する)と金属過酸化物及び/または金属酸化物(酸化剤として機能する)の間の高温発熱性の酸化還元化学反応を指す。アルミノテルミット反応は、酸化アルミニウム(Al)系スラグ、及び還元された金属分を生じる。本明細書で使用する場合、「レギュラス(regulus)」(及びその複数形、「レギュラス(reguli)」)という用語は、アルミノテルミット反応の反応生成物の、固結及び凝固した金属または合金部分を指す。
図2Aは、境界明瞭なレギュラス及び境界明瞭なスラグ相を含むアルミノテルミット反応生成物を示す写真である。アルミノテルミット反応中及び/または反応後に、酸化物反応生成物は合体して密度の低いスラグ相となり、金属反応生成物は合体して密度の高い合金相になり得る。これらの相は、分離し、凝固して、例えば図2Aに示すような、境界明瞭な合金レギュラス及び分離したスラグ相になり得る。図2Bは、図2Aに示すレギュラスの、スラグ相を除去した後の写真である。アルミノテルミット反応の金属反応生成物は、合体し、凝固して、例えば図2Bに示すような、モノリシックで完全に固結した非脆性の合金レギュラスを生成し得る。
タンタル合金またはニオブ合金を生成するためのアルミノテルミット反応の使用は、(1)特定の合金構成物質;(2)得られるタンタル系合金の中間製品またはニオブ系合金の中間製品の融点温度を低減させる揮発性(犠牲)合金構成物質;ならびに(3)金属反応生成物を溶融させ、タンタル系合金またはニオブ系合金に合体させ、かつまた、溶融した反応生成物が凝固してモノリシックで完全に固結した非脆性のタンタル合金またはニオブ合金レギュラス及び分離したスラグ相を生成するように、溶融したスラグ反応生成物を溶融した金属反応生成物から相分離させる反応温度を実現するのに十分な熱;を生成する反応物を選択することを含む。
本明細書に記載する方法を使用して生成することができるタンタル合金として、例えば、二元タンタル−ニオブ合金(例えば、Ta−40Nb(UNS R05240))及び二元タンタル−タングステン合金(例えば、Ta−2.5W(UNS R05252)及びTa−10W(UNS R05255))が挙げられる。Ta−40Nbは、公称では、40重量%のニオブ、残部のタンタル及び不可避的不純物を含み;Ta−2.5Wは、公称では、2.5重量%のタングステン、残部のタンタル及び不可避的不純物を含み;ならびに、Ta−10Wは、公称では、10重量%のタングステン、残部のタンタル及び不可避的不純物を含む。本明細書に記載する方法を使用して生成することができるニオブ合金として、例えば、二元Nb−Ta合金、例えば、Nb−7.5Ta(公称では、7.5重量%のタンタル、残部のニオブ及び不可避的不純物)など、二元Nb−Ti合金(例えば、40〜55重量%のチタン、またはそれに包含される任意の部分範囲もしくは値、例えば、47〜53%のチタンなどを含む)、二元Nb−Zr合金、三元Nb−Ti−Ta合金、三元Nb−Zr−Ta合金、ならびに多成分合金、例えば、重量パーセントで、9.0〜11.0%のハフニウム、0.7〜1.3%のチタン、0.7%までのジルコニウム、0.5%までのタンタル、0.5%までのタングステン、残部のニオブ及び不可避的不純物を含む合金が挙げられる。
例えば、特定のタンタル合金またはニオブ合金化学物質を生成するために、様々な実施形態では、反応物は、アルミニウム金属粉末(還元剤として)、五酸化タンタル粉末(タンタル供給源及び酸化剤として)、及び/または五酸化ニオブ粉末(ニオブ供給源及び酸化剤として)を含んでもよい。他の実施形態では、例えば、特定のタンタル−タングステン合金化学物質を生成するために、反応物は、アルミニウム金属粉末(還元剤として)、五酸化タンタル粉末(タンタル供給源及び酸化剤として)、及び三酸化タングステン粉末(タングステン供給源及び酸化剤として)を含んでもよい。他の実施形態では、例えば、特定のタンタル−タングステン合金化学物質を生成するために、反応物は、アルミニウム金属粉末(還元剤として)、五酸化タンタル粉末(タンタル供給源及び酸化剤として)、及びタングステン金属粉末(不活性タングステン供給源として)を含んでもよい。他の実施形態では、例えば、特定のニオブ−チタン合金化学物質を生成するために、反応物は、アルミニウム金属粉末(還元剤として)、五酸化ニオブ粉末(ニオブVEGFトラップ源及び酸化剤として)、及び二酸化チタン粉末(チタン供給源及び酸化剤として)を含んでもよい。アルミノテルミット反応によって生成されるタンタル系合金またはニオブ系合金のための他の合金化構成物質の反応性または不活性供給源は、生成しようとする標的の合金組成に基づいて、また本明細書に開示する情報を考慮して、当業者によって決定され得る。
タンタル及びタンタル系合金、例えば、Ta−40Nb、Ta−2.5W、及びTa−10Wは、比較的高い融点温度を有する。例えば、純粋なタンタルは3020℃で溶融し、Ta−40Nbは2705℃で溶融し、Ta−2.5Wは3005℃で溶融し、Ta−10Wは3030℃で溶融する。ニオブ及びニオブ系合金は、類似した高い融点温度を有する。このように比較的融点温度が高いために、アルミノテルミット反応物は、揮発性(犠牲)合金構成物質を形成する金属生成物を生成するように選択してもよい。揮発性(犠牲)合金構成物質は、合金の融点温度を減少させることによって、アルミノテルミット反応を通して生成された金属生成物を液化及び合体させてタンタル系合金またはニオブ系合金にすることを容易にする。本明細書で使用する場合、「揮発性(犠牲)合金構成物質(複数可)」という用語は、タンタル合金またはニオブ合金の特定の構成物質(例えば、Ta、Nb、W、Mo、Ti、Zr、Hf、V、Cr)より比較的揮発性が高く、したがって電子ビーム溶解を使用して精錬されるタンタル系合金またはニオブ系合金において不可避的不純物レベルに容易に低減する、銅及び鉄などの元素を指す。「揮発性(犠牲)合金構成物質(複数可)」を生成するために使用される前駆体反応物(複数可)は、「犠牲金属酸化物(複数可)」と呼ばれることがある。
鉄を合金化元素としてタンタルまたはニオブに添加すると、融点温度が減少する。例えば、5重量%の鉄を含有するタンタルは、純粋なタンタルでは3020℃で溶融するのに対して、2500℃で溶融する。同様に、銅は、タンタル、ニオブ、タンタル合金、及びニオブ合金の融点温度を下げる。鉄及び銅はまた、それぞれ酸化鉄(III)及び酸化銅(II)のアルミノテルミット還元によって容易に形成され、両方のアルミノテルミット反応は大量の熱を発生するので反応温度が高くなる。鉄及び銅はまた、タンタル、ニオブ、タングステン、モリブデン、チタン、ジルコニウム、及びハフニウムより比較的揮発性が高く、したがって、電子ビーム溶解を使用してタンタル合金母材から容易に除去される。
様々な実施形態では、犠牲金属酸化物反応物は、酸化鉄(III)粉末、酸化銅(II)粉末、または両方を含んでもよい。反応熱を発生させ、得られるタンタル系合金の融点温度を減少させる揮発性(犠牲)元素を生成するという目的に適し得る他の犠牲金属酸化物反応物粉末として、例えば、二酸化マンガン、酸化ニッケル(II)、酸化コバルト(II)、酸化クロム、及び酸化モリブデンが挙げられる。これらの追加的な犠牲酸化物はアルミノテルミット反応において反応性であり得るが、これらの酸化物は、タンタル系合金またはニオブ系合金のアルミノテルミット生成に、酸化鉄(III)及び酸化銅(II)よりは適していないことがある。何故なら、これらの追加的酸化物の金属成分は鉄及び銅より比較的揮発性が低く、したがって電子ビーム精錬などによってそれらほど容易に除去されないからである。しかし、これらの追加的な酸化物は、代替的に、本明細書によって生成されるタンタル系合金またはニオブ系合金に合金添加物として金属成分をもたらす非犠牲酸化物として機能し得る。
酸化鉄(III)及び酸化銅(II)と同様に、二酸化マンガン粉末は、アルミニウム粉末によって相当に反応熱を放出しながら還元される。得られるタンタル系合金中の犠牲マンガンも、電子ビーム溶解を使用して容易に除去することができる。しかし、マンガンの沸点温度(2060℃)は、銅及び鉄の沸点温度(それぞれ、2562℃及び2862℃)より有意に低く、したがって、マンガンは、五酸化タンタルを伴うアルミノテルミット反応の温度を制限することがあり、それによって、不適切な合金−スラグ相分離が生じることがある。酸化ニッケル(II)及び酸化コバルト(II)は、酸化鉄(III)及び酸化銅(II)ほどエネルギー的に強くアルミニウムと反応しない。ニッケル及びコバルト金属は、タンタルと金属間化合物を形成する傾向もある。Crなどの酸化クロムも、様々な実施形態に使用することができる。モリブデン金属は、鉄及び銅の蒸気圧と比較して有意に低い蒸気圧を有し、したがって、モリブデンは、電子ビーム溶解中に鉄及び銅ほど容易にタンタル合金母材から除去することができないが、上で述べたように、タンタル系合金またはニオブ系合金にモリブデン合金化をもたらす前駆体酸化物として使用することができる。
合金形成及びスラグ相分離を引き起こす反応温度を実現するのに十分な熱を生成するために、様々な実施形態では、反応物は、アルミノテルミット促進剤も含んでもよい。アルミノテルミット促進剤は、アルミニウムを酸化し、大量の反応熱を発生するが、タンタル合金母材またはニオブ合金母材中に合体する還元された金属分を生じない反応物化合物である。熱促進剤反応物の例として、例えば、塩素酸カリウム及び過酸化バリウムが挙げられる。
様々な実施形態では、反応物は、過酸化バリウム粉末を含んでもよい。過酸化バリウムは、アルミノテルミット反応条件下でアルミニウムと反応して酸化バリウム及び酸化アルミニウムを生成する。酸化バリウムは、酸化アルミニウムと好都合な相関係を有し、酸化バリウムと酸化アルミニウムとの混合物を含むスラグは、ほとんど酸化アルミニウムを含むスラグより有意に低い融点温度を有する。例えば、酸化アルミニウム中32mol%の酸化バリウムの組成物は、純粋な酸化アルミニウムでは2072℃であるのに対して、1870℃という融点温度を有する。したがって、酸化バリウム反応生成物と酸化アルミニウム反応生成物との混合物を含むスラグは、液化及び合体したタンタル合金またはニオブ合金からアルミノテルミット反応条件下でより容易に相分離することとなり、それによって、モノリシックで完全に固結した非脆性のタンタル合金またはニオブ合金レギュラス及び分離したスラグ相の生成が容易になる。様々な実施形態では、反応物は実質的に塩素酸カリウムを含まなくてもよく、これは、塩素酸カリウムが、反応混合物中に不可避的不純物レベル以下で存在することを意味している。
タンタル合金またはニオブ合金を生成するための方法は、アルミニウム金属粉末(Al)、五酸化タンタル粉末(Ta)、五酸化ニオブ粉末(Nb)、酸化鉄(III)粉末(Fe)及び酸化銅(II)粉末(CuO)のうちの少なくとも1つ、ならびに過酸化バリウム粉末(BaO)を含む反応物間でアルミノテルミット反応を行うことを含んでもよい。アルミノテルミット反応は、例えば、以下の化学方程式によって進行し得る。
3Ta+10Al→6Ta+5Al
3Nb+10Al→6Nb+5Al
Fe+2Al→2Fe+Al
3CuO+2Al→3Cu+Al
3BaO+2Al→3BaO+Al
アルミノテルミット反応の生成物は、酸化アルミニウム(Al)と酸化バリウム(BaO)との混合物を含むスラグ相、及び分離した、モノリシックで完全に固結した非脆性のタンタル合金レギュラスまたはニオブ合金レギュラスを含み得る。タンタル系合金は、ニオブ、鉄、銅、アルミニウム、ならびに残部のタンタル及び不可避的不純物を含み得、ニオブ系合金は、タンタル、鉄、銅、アルミニウム、ならびに残部のニオブ及び不可避的不純物を含み得る。鉄、銅、及びアルミニウムは、タンタル合金またはニオブ合金レギュラスを電子ビーム溶解して精錬されたタンタル合金またはニオブ合金インゴットを生成することによって、不可避的不純物レベルに低減させることができる。
タンタル合金を生成するための方法は、アルミニウム金属粉末(Al)、五酸化タンタル粉末(Ta)、三酸化タングステン粉末(WO)、酸化鉄(III)粉末(Fe)及び酸化銅(II)粉末(CuO)のうちの少なくとも1つ、ならびに過酸化バリウム粉末(BaO)を含む反応物間でアルミノテルミット反応を行うことを含んでもよい。アルミノテルミット反応は、例えば、以下の化学方程式によって進行し得る。
3Ta+10Al→6Ta+5Al
WO+2Al→W+Al
Fe+2Al→2Fe+Al
3CuO+2Al→3Cu+Al
3BaO+2Al→3BaO+Al
アルミノテルミット反応の生成物は、酸化アルミニウム(Al)と酸化バリウム(BaO)との混合物を含むスラグ相、及び分離した、モノリシックで完全に固結した非脆性のタンタル合金レギュラスを含み得る。タンタル系合金は、タングステン、鉄、銅、アルミニウム、ならびに残部のタンタル及び不可避的不純物を含み得る。鉄、銅、及びアルミニウムは、タンタル合金レギュラスを電子ビーム溶解して精錬されたタンタル合金インゴットを生成することによって、不可避的不純物レベルに低減させることができる。
タンタル合金を生成するための方法は、アルミニウム金属粉末(Al)、タングステン金属粉末(W)、五酸化タンタル粉末(Ta)、酸化鉄(III)粉末(Fe)及び酸化銅(II)粉末(CuO)のうちの少なくとも1つ、ならびに過酸化バリウム粉末(BaO)を含む反応物間でアルミノテルミット反応を行うことを含んでもよい。アルミノテルミット反応は、例えば、以下の化学方程式によって進行し得る。
3Ta+10Al→6Ta+5Al
W→W
Fe+2Al→2Fe+Al
3CuO+2Al→3Cu+Al
3BaO+2Al→3BaO+Al
アルミノテルミット反応の生成物は、酸化アルミニウム(Al)と酸化バリウム(BaO)との混合物を含むスラグ相、及び分離した、モノリシックで完全に固結した非脆性のタンタル合金レギュラスを含み得る。タンタル系合金は、タングステン、鉄、銅、アルミニウム、ならびに残部のタンタル及び不可避的不純物を含み得る。鉄、銅、及びアルミニウムは、タンタル合金レギュラスを電子ビーム溶解して精錬されたタンタル合金インゴットを生成することによって、不可避的不純物レベルに低減させることができる。
タンタル合金を生成するための方法は、アルミニウム金属粉末(Al)、五酸化タンタル粉末(Ta)、三酸化モリブデン粉末(MoO)、酸化鉄(III)粉末(Fe)及び酸化銅(II)粉末(CuO)のうちの少なくとも1つ、ならびに過酸化バリウム粉末(BaO)を含む反応物間でアルミノテルミット反応を行うことを含んでもよい。アルミノテルミット反応は、例えば、以下の化学方程式によって進行し得る。
3Ta+10Al→6Ta+5Al
MoO+2Al→Mo+Al
Fe+2Al→2Fe+Al
3CuO+2Al→3Cu+Al
3BaO+2Al→3BaO+Al
アルミノテルミット反応の生成物は、酸化アルミニウム(Al)と酸化バリウム(BaO)との混合物を含むスラグ相、及び分離した、モノリシックで完全に固結した非脆性のタンタル合金レギュラスを含み得る。タンタル系合金は、モリブデン、鉄、銅、アルミニウム、ならびに残部のタンタル及び不可避的不純物を含み得る。鉄、銅、及びアルミニウムは、タンタル合金レギュラスを電子ビーム溶解して精錬されたタンタル合金インゴットを生成することによって、不可避的不純物レベルに低減させることができる。
ニオブ合金を生成するための方法は、アルミニウム金属粉末(Al)、五酸化ニオブ粉末(Nb)、三酸化モリブデン粉末(MoO)、酸化鉄(III)粉末(Fe)及び酸化銅(II)粉末(CuO)のうちの少なくとも1つ、ならびに過酸化バリウム粉末(BaO)を含む反応物間でアルミノテルミット反応を行うことを含んでもよい。アルミノテルミット反応は、例えば、以下の化学方程式によって進行し得る。
3Nb+10Al→6Nb+5Al
MoO+2Al→Mo+Al
Fe+2Al→2Fe+Al
3CuO+2Al→3Cu+Al
3BaO+2Al→3BaO+Al
アルミノテルミット反応の生成物は、酸化アルミニウム(Al)と酸化バリウム(BaO)との混合物を含むスラグ相、及び分離した、モノリシックで完全に固結した非脆性のニオブ合金レギュラスを含み得る。ニオブ系合金は、モリブデン、鉄、銅、アルミニウム、ならびに残部のニオブ及び不可避的不純物を含み得る。鉄、銅、及びアルミニウムは、タンタル合金レギュラスを電子ビーム溶解して精錬されたニオブ合金インゴットを生成することによって、不可避的不純物レベルに低減させることができる。
ニオブ合金を生成するための方法は、アルミニウム金属粉末(Al)、五酸化ニオブ粉末(Nb)、二酸化ジルコニウム粉末(ZrO)、酸化鉄(III)粉末(Fe)及び酸化銅(II)粉末(CuO)のうちの少なくとも1つ、ならびに過酸化バリウム粉末(BaO)を含む反応物間でアルミノテルミット反応を行うことを含んでもよい。アルミノテルミット反応は、例えば、以下の化学方程式によって進行し得る。
3Nb+10Al→6Nb+5Al
3ZrO+4Al→3Zr+2Al
Fe+2Al→2Fe+Al
3CuO+2Al→3Cu+Al
3BaO+2Al→3BaO+Al
アルミノテルミット反応の生成物は、酸化アルミニウム(Al)と酸化バリウム(BaO)との混合物を含むスラグ相、及び分離した、モノリシックで完全に固結した非脆性のニオブ合金レギュラスを含み得る。ニオブ系合金は、ジルコニウム、鉄、銅、アルミニウム、ならびに、残部のニオブ及び不可避的不純物を含み得る。鉄、銅、及びアルミニウムは、ニオブ合金レギュラスを電子ビーム溶解して精錬されたニオブ合金インゴットを生成することによって、不可避的不純物レベルに低減させることができる。
ニオブ合金を生成するための方法は、アルミニウム金属粉末(Al)、五酸化ニオブ粉末(Nb)、二酸化チタン粉末(ZrO)、酸化鉄(III)粉末(Fe)及び酸化銅(II)粉末(CuO)のうちの少なくとも1つ、ならびに過酸化バリウム粉末(BaO)を含む反応物間でアルミノテルミット反応を行うことを含んでもよい。アルミノテルミット反応は、例えば、以下の化学方程式によって進行し得る。
3Nb+10Al→6Nb+5Al
3TiO+4Al→3Ti+2Al
Fe+2Al→2Fe+Al
3CuO+2Al→3Cu+Al
3BaO+2Al→3BaO+Al
アルミノテルミット反応の生成物は、酸化アルミニウム(Al)と酸化バリウム(BaO)との混合物を含むスラグ相、及び分離した、モノリシックで完全に固結した非脆性のニオブ合金レギュラスを含み得る。ニオブ系合金は、チタン、鉄、銅、アルミニウム、ならびに残部のニオブ及び不可避的不純物を含み得る。鉄、銅、及びアルミニウムは、ニオブ合金レギュラスを電子ビーム溶解して精錬されたニオブ合金インゴットを生成することによって、不可避的不純物レベルに低減させることができる。
ニオブ合金を生成するための方法は、アルミニウム金属粉末(Al)、五酸化ニオブ粉末(Nb)、酸化鉄(III)粉末(Fe)及び酸化銅(II)粉末(CuO)のうちの少なくとも1つ、過酸化バリウム粉末(BaO)、ならびに二酸化ジルコニウム粉末(ZrO)、二酸化チタン粉末(ZrO)、二酸化ハフニウム粉末(HfO)、五酸化タンタル粉末(Ta)、及び三酸化タングステン粉末(WO)及び/またはタングステン金属の任意の組み合わせまたは部分的組み合わせを含む反応物間でアルミノテルミット反応を行うことを含んでもよい。アルミノテルミット反応は、例えば、以下の化学方程式によって進行し得る。
3Nb+10Al→6Nb+5Al
3ZrO+4Al→3Zr+2Al
3TiO+4Al→3Ti+2Al
3HfO+4Al→3Hf+2Al
3Ta+10Al→6Ta+5Al
WO+2Al→W+Al
W→W
Fe+2Al→2Fe+Al
3CuO+2Al→3Cu+Al
3BaO+2Al→3BaO+Al
アルミノテルミット反応の生成物は、酸化アルミニウム(Al)と酸化バリウム(BaO)との混合物を含むスラグ相、及び分離した、モノリシックで完全に固結した非脆性のニオブ合金レギュラスを含み得る。ニオブ系合金は、ジルコニウム、チタン、ハフニウム、タンタル、タングステン、鉄、銅、アルミニウム、ならびに残部のニオブ及び不可避的不純物を含み得る。鉄、銅、及びアルミニウムは、ニオブ合金レギュラスを電子ビーム溶解して精錬されたニオブ合金インゴットを生成することによって、不可避的不純物レベルに低減させることができる。
タンタル合金またはニオブ合金を生成するための本明細書に記載する方法に使用されるアルミノテルミット反応混合物は、アルミニウム金属粉末、五酸化タンタル粉末及び/または五酸化ニオブ粉末、ならびに合金化元素前駆体粉末、犠牲金属酸化物粉末、及び/またはアルミノテルミット促進剤粉末の任意の組み合わせまたは部分的組み合わせを含んでもよい。例えば、アルミノテルミット反応混合物は、アルミニウム、五酸化タンタル(Ta)、五酸化ニオブ(Nb)、三酸化モリブデン(MoO)、二酸化チタン(TiO)、二酸化ジルコニウム(ZrO)、二酸化ハフニウム(HfO)、五酸化バナジウム(V)、三酸化タングステン(WO)、酸化クロム(III)(Cr)、酸化鉄(III)(Fe)、酸化銅(II)(CuO)、二酸化マンガン(MnO)、酸化ニッケル(II)(NiO)、酸化コバルト(II)(CoO)、及び/または過酸化バリウム(BaO)を含む反応物粉末の任意の組み合わせまたは部分的組み合わせを含んでもよい。金属酸化物合金化元素の前駆体粉末は、アルミニウムによって化学的に還元されて対応する金属になる。金属酸化物合金化元素の前駆体粉末に加えてまたは代替として、アルミノテルミット反応混合物は、アルミノテルミット法で還元される反応生成物によってもたらされる任意の許容される元素に加えて、合金化元素をもたらすアルミノテルミット法で不活性な金属粉末の任意の組み合わせまたは部分的組み合わせを含んでもよい。例えば、アルミノテルミット反応混合物は、タングステン粉末、モリブデン粉末、チタン粉末、ジルコニウム粉末、ハフニウム粉末、バナジウム粉末、及び/またはクロム粉末の任意の組み合わせまたは部分的組み合わせを含んでもよい。
反応物粉末(及び使用される場合は不活性粉末)の組成及び相対量は、特定のタンタル合金またはニオブ合金標的の金属組成及びアルミノテルミット反応の化学量論に基づくことができる。例えば、Ta−40Nb合金の標的を生成するためには、金属の重量に基づいて60:40のTa:Nb重量比を、五酸化タンタル及び五酸化ニオブを含む反応物供給原料において特定し得る。Ta−2.5W合金の標的を生成するためには、例えば、金属の重量に基づいて97.5:2.5のTa:W重量比を、五酸化タンタル及びタングステン金属または三酸化タングステンを含む反応物供給原料において特定し得る。タンタル金属前駆体(Ta)、及び、例えば、ニオブ金属前駆体(Nb)またはタングステン金属前駆体(WまたはWO)などの特定の合金化元素前駆体の相対的な金属重量比は、レギュラス生成物に含まれる金属(例えば、Ta、Nb、またはW)の相対量を低減させ得る、スラグ相への収率損失を考慮に入れて調整することができる。
標的とする合金組成物が、Ta−2.5Wなどのタングステンを含有するタンタル系合金を含む実施形態では、タングステン金属粉末を不活性タングステン前駆体として使用して、アルミノテルミット法で還元される五酸化タンタル前駆体から生成されるタンタル金属に合金化するタングステン金属をもたらすことができる。タングステン金属粉末は、アルミノテルミット反応条件下で化学的に不活性であり、反応中にゼロ(元素)酸化状態(W)のままであり得るにもかかわらず、タングステンを合金タンタルにもたらすための「反応物」または「前駆体」と呼ぶことができる。かかる実施形態では、タングステン金属前駆体は、アルミノテルミット反応中の発熱に何も寄与しない。その代りに、タングステン金属前駆体は、反応混合物中のヒートシンクとして機能し、別の方法で利用できる発熱反応の熱エネルギー及び反応温度を減少させる。したがって、過剰量のタングステンが当初の反応混合物にあると、反応物の変換収率及び合金−スラグ相分離の障害となり得る。タングステン金属前駆体を反応混合物中に含む様々な実施形態では、タングステンの量は、金属の総重量に基づいて反応混合物の7%までに制限することができる。
当初の反応混合物中の犠牲金属酸化物粉末(例えば、酸化鉄(III)粉末、酸化銅(II)粉末、または両方など)の相対量は、特定のタンタル合金またはニオブ合金標的の金属組成によって決定されない。何故なら、アルミノテルミット反応で得られる金属反応生成物(例えば、Fe及び/またはCu)は、下流での電子ビーム溶解によって、タンタル合金またはニオブ合金母材中で不可避的不純物レベルまで除去または低減することができるからである。実際には、犠牲金属酸化物粉末反応物の相対量は、合金の融点温度の低減と、タンタル合金またはニオブ合金母材中に犠牲合金構成物質が存在することによる望ましくない合金相の形成とのバランスによって決定される。
前述のように、タンタルまたはニオブに比較的少量の鉄を合金構成物質として添加すると、合金の融点温度が有意に減少する。酸化鉄(III)を鉄へアルミノテルミット還元すると、他の金属酸化物の元素金属へのアルミノテルミット還元と比較して、比較的大量の反応熱も発生する。しかし、21重量%以上の濃度になると、鉄はタンタルに完全に溶解せず、タンタル母材から沈殿して、バルク合金材料を大幅に脆化する相を形成する、脆性の金属間TaFe化合物を形成する。さらに、アルミノテルミット反応法によって生成されたタンタル合金またはニオブ合金レギュラスに存在するいかなる鉄も、犠牲元素として、下流での電子ビーム溶解によって最終的には不可避的不純物レベルまで除去または低減させる必要があり得る。したがって、酸化鉄(III)粉末反応物の相対量は、得られるタンタル合金またはニオブ合金レギュラスが、該合金レギュラスの21重量%未満で含むことが確実であるように制限され得る。
鉄と同様に、比較的少量の銅をタンタルまたはニオブに合金構成物質として添加すると、合金の融点温度が減少する。酸化銅(II)を銅金属にアルミノテルミット還元する場合の反応熱は、酸化鉄(III)を鉄へアルミノテルミット還元する場合の反応の熱ほど大きくない。しかし、鉄とは異なり、銅は、全組成範囲にわたってタンタルと有害な金属間化合物を何も形成しない。その代わりに、銅及びタンタルは周囲温度で本質的に不混和性であり、分離した比較的延性の金属相を形成する。様々な実施形態では、酸化銅(II)粉末は、犠牲金属酸化物反応物として、酸化鉄(III)の代わりにまたはそれに追加して使用されてもよい。アルミノテルミット反応法によって生成しようとする特定のタンタル系合金またはニオブ系合金組成物を考慮すれば、(1)アルミノテルミット反応条件下でのタンタル系合金またはニオブ系合金の金属の液化及び合体を容易にする;(2)固体タンタル合金またはニオブ合金レギュラス生成物中に脆性の金属間相の形成を生じない;(3)合金−スラグ相の分離を容易にする;ならびに(4)下流でのレギュラスの電子ビーム溶解によって不可避的不純物レベルに容易に除去されるまたは低減する鉄及び/または銅の合金濃度を生じる;酸化鉄(III)粉末反応物と酸化銅(II)粉末反応物との適切な組み合わせは容易に決定することができる。
アルミノテルミット促進剤反応物、例えば過酸化バリウムなどの相対量は、アルミノテルミット法で還元される金属(例えば、タンタル、ニオブ、鉄、銅、タングステン、モリブデン、チタン、ジルコニウム、ハフニウム、バナジウム、クロム、マンガン、コバルト、ニッケル、またはそれらの任意の組み合わせなど)を、存在するならばタングステン金属粉末も、確実に液化させ、タンタル合金またはニオブ合金母材に合体させるのに必要な熱エネルギーの量によって決定することができる。過酸化バリウムを含むアルミノテルミット促進剤反応物の相対量は、酸化アルミニウム及び酸化バリウム反応生成物を含む得られるスラグ相が液化及び合体したタンタル合金またはニオブ合金からアルミノテルミット反応条件下でより容易に相分離することとなる、そのスラグ相の融点降下に部分的に基づいてもよい。
上述のように、アルミニウム粉末反応物は、少なくとも五酸化タンタル及び/または五酸化ニオブ反応物、犠牲金属酸化物反応物(複数可)、ならびにアルミノテルミット促進剤反応物によって酸化される還元剤として機能する。鉄と類似して、アルミニウムの濃度がおよそ4〜6重量%以上であると、タンタルに完全に溶解せず、溶融状態であってもタンタル母材から沈殿し、凝固したバルク合金材料を大幅に脆化する相を形成する、脆性の金属間TaAl化合物を形成する。したがって、当初の反応混合物中のアルミニウム粉末の量を制御して、化学量論的にアルミノテルミット反応に十分な量が存在することを確実にしながら、得られる合金レギュラス生成物中で過剰なアルミニウムが金属間TaAl化合物を形成しないようにすることもまた重要であり得る。様々な実施形態では、当初の反応混合物中のアルミニウム粉末の量は、モルに基づいて化学量論的必要量の5.0%過剰まで含んでもよい。当初の反応混合物中のアルミニウム粉末の量は、モルに基づいて化学量論的必要量の4.0%過剰まで含んでもよい。当初の反応混合物中のアルミニウム粉末の量は、モルに基づいて化学量論的必要量の0.0%〜5.0%過剰に、またはそれに包含される任意の部分範囲、例えば、1.0%〜5.0%、2.0%〜5.0%、3.0%〜5.0%、1.0%〜4.0%、2.0%〜4.0%、または3.0%〜4.0%など過剰に含んでもよい。
様々な実施形態では、タンタル合金またはニオブ合金を生成するための方法は、アルミニウム金属粉末、五酸化タンタル及び/または五酸化ニオブ粉末、合金化元素前駆体粉末(例えば、タングステン金属、三酸化タングステン、三酸化モリブデン、二酸化チタン、二酸化ジルコニウム、二酸化ハフニウム、及び/または五酸化バナジウム)、少なくとも1つの犠牲金属酸化物粉末(例えば、酸化鉄(III)及び/または酸化銅(II))、ならびに少なくとも1つのアルミノテルミット促進剤粉末(例えば、過酸化バリウム)を含む反応混合物を混合することを含んでもよい。反応物粉末は、アルミノテルミット反応中に水蒸気が形成されるおそれがないように、完全に乾燥させるべきである。例えば、様々な実施形態では、強熱減量(LOI)として決定される含水量は、各反応物粉末に対して、0.5%、0.4%、0.3%、または0.2%未満であり得る。反応物粉末はまた、微粉化されるべきである。例えば、様々な実施形態では、反応物粉末は、85重量%超が200USメッシュを通過する粒径分布(−200メッシュ、<74マイクロメートル、<0.0029インチ)を有してもよい。
反応物粉末は、個々に計量し、標準的な粉末混合装置、例えば、ダブルコーンブレンダー、双子円筒形(V形)ブレンダー、または垂直スクリューミキサーなどを使用して一緒に混合してもよい。様々な実施形態では、反応物粉末は、少なくとも10分間、幾つかの実施形態では少なくとも20分間混合して、確実に巨視的に均質な混合を行ってもよい。混合後、反応混合物は、反応容器内に装填し得る。
図3を参照すると、反応容器10は、容器側壁12及び容器底部14を含む。容器側壁12及び容器底部14は、アルミノテルミット反応中に実現される高レベルの熱及び高温に供されたときに構造的完全性を維持する材料を含んでもよい。例えば、容器側壁12及び容器底部14は、押出成形、圧縮成形、またはアイソ成形グラファイトから製作されてもよい。容器側壁12及び容器底部14は、粗粒、中粒、または細粒のグラファイトを含んでもよい。
例えば、様々な実施形態では、反応容器側壁は、粗粒または中粒の押出成形グラファイトを含んでもよく、反応容器底部は、細粒のアイソ成形(すなわち、アイソスタティックプレス成形)グラファイトを含んでもよい。理論に拘束されることを意図するものではないが、細粒のアイソ成形グラファイトの粒径が細かくなるほど、反応容器底部にもたらされる、溶融したアルミノテルミット反応生成物による浸食に対する物理的頑健性及び構造的完全性が大きくなると考えられる。細粒のアイソ成形グラファイトは、多孔性の減少によって特徴付けられる接触面ももたらし、それによって、より粗粒の材料より多くの溶融材料を効果的に排除すると考えられる。細粒のアイソ成形グラファイトは、粗粒または中粒のグラファイトより高価であり、したがって、費用を考慮すると、反応物及び生成物の負荷が反応容器底部上にかかることから、反応容器底部は細粒のアイソ成形グラファイトを含み、反応容器側壁は、より安価である、より粗粒のグラファイト材料を含むことが要求され得る。そうとは言え、様々な実施形態では、反応容器側壁は細粒のアイソ成形グラファイトを含んでもよい。同様に、反応容器底部は、より粗粒のグラファイト材料を含んでもよい。
容器側壁及び容器底部の厚さは、アルミノテルミット還元反応中に生成される高熱及び高温に供されたときに構造的完全性を維持するのに十分であるべきである。様々な実施形態では、容器側壁及び容器底部は、少なくとも1インチの厚さであり得る。反応容器の特定の外形(形状及び寸法)は必ずしも限定されない。しかし、様々な実施形態では、反応容器の特定の外形は、下流での電子ビーム溶解炉の投入構成によって決定され得る。かかる実施形態では、反応容器の特定の外形は、電子ビーム炉内でレギュラスを直接電子ビーム溶解して、精錬されたタンタル合金またはニオブ合金インゴットを生成することが可能な外形(形状及び寸法)を有する、タンタル合金またはニオブ合金レギュラスを生成するように選択されてもよい。
再び図3を参照すると、容器側壁12と容器底部14とを一緒に機械的に固定して、反応容器10を形成することができる。あるいは、容器側壁12及び容器底部14を含む反応容器10は、グラファイトなどの材料から、例えば、圧縮成形またはアイソ成形技法を使用して製作される、モノリシックで連続的な容器として形成してもよい。
反応容器10は、耐火材料18の層の上部に配置される。耐火材料18の層は、耐火材料、例えば、耐火粘土質レンガまたは高温工業用途に使用される他のセラミック系材料などを含んでもよい。耐火材料18の層は、高設コンクリートスラブ22の上部に配置されてもよい。あるいは、耐火材料18の層は、プラントまたは工場内の適切な床面(例えば、コンクリート)上に直接配置されてもよい(図示せず)。
反応容器10は、少なくとも容器底部14上に配置される酸化マグネシウム16の層を含んでもよい。酸化マグネシウム層16は、図3に示すように、容器底部14と、酸化マグネシウム層16の上部に配置される反応混合物20の間の障壁をもたらす。
理論によって拘束されることを意図するものではないが、本明細書に記載する方法を開発する間、アルミノテルミット反応を通して生成されるタンタル合金レギュラスの亀裂が、レギュラスをグラファイトの反応容器から取り出すときに観察された。観察されたタンタル合金レギュラスの亀裂は、合金材料自体が比較的延性であると引き続き判明したにもかかわらず生じた。この挙動は、生じるおそれのある熱間割れメカニズムに少なくとも部分的に起因しており、そのメカニズムでは、アルミノテルミット反応によって生成された合金材料が、液化、合体、凝固、及び冷却の間にグラファイト反応容器の内面に固着すると思われる。再度、理論に拘束されることを意図するものではないが、生じるおそれのある熱間割れは、新たに形成された合金材料とグラファイトの反応容器の間の界面で炭化物が形成し、成長した結果であり得ると考えられる。酸化マグネシウム層を反応容器の内部底面に施すと、観察された亀裂がなくなることが見出された。
様々な実施形態では、タンタル合金またはニオブ合金をアルミノテルミット生成するための反応容器は、反応容器の少なくとも内部底面上に配置される酸化マグネシウムの層を含んでもよい。酸化マグネシウム層は、反応物粉末混合物と反応容器の底部の間の障壁として機能する。酸化マグネシウム層は、反応容器の底部上に配置された酸化マグネシウム粉末の層を含んでもよい。様々な実施形態では、重焼/死焼状態(すなわち、1500℃超の温度でか焼して反応性を排除したもの)の耐火等級の酸化マグネシウム粉末が使用されてもよい。酸化マグネシウム粉末層は、反応容器に反応混合物が装填される直前に反応容器内に配置されてもよい。
酸化マグネシウム層は、反応容器の少なくとも内部底面上に配置されてもよいが、任意選択で反応容器の側壁に施されてもよい。図4を参照すると、容器底部14上及び容器側壁12上に配置された酸化マグネシウム層16を含む反応容器10’が示される。
様々な実施形態では、酸化マグネシウムの層は、反応容器の側壁及び/または反応容器の底部に施された溶射コーティング層として反応容器内に配置されてもよい。溶射酸化マグネシウムコーティング層は、例えば、構造的完全性の増大、多孔性の低下、及び均一な厚さなどの利点を有することができる。様々な実施形態では、酸化マグネシウムの層は、酸化マグネシウム粒子を含む塗料組成物を反応容器の側壁及び/または反応容器の底部に施すことによって反応容器中に配置されてもよい。様々な実施形態では、酸化マグネシウムの層は、酸化マグネシウムのシートまたはウォールボードを反応容器の側壁及び/または反応容器の底部のすぐ隣に配置することによって反応容器内に配置されてもよい。
他のセラミック材料を酸化マグネシウムの代わりに使用して反応容器内に障壁層をもたらしてもよいが、かかる他の材料は酸化マグネシウムほど有効ではあり得ず、アルミノテルミット条件下で反応性であり得る。例えば、二酸化ケイ素及び二酸化ジルコニウムなどの耐火材料は、反応混合物中のアルミニウム金属粉末によってアルミノテルミット反応で還元されて、それぞれシリコン及びジルコニウムになり得る。酸化マグネシウムと同様に、酸化カルシウムはアルミノテルミット反応に対して不活性であり、したがって適切であり得るが、酸化カルシウムは空気への曝露に敏感である。
様々な実施形態では、反応物粉末混合物は、酸化マグネシウム層を反応容器の側壁及び/または反応容器の底部上に配置した後に、反応容器内に装填されてもよい。反応物粉末混合物の装填は、混合物を、反応容器内に、反応容器の内部底面上に位置する任意の酸化マグネシウム層の上部に配置することを含んでもよい(例えば、図2及び3を参照されたい)。反応物粉末混合物を反応容器内に装填した後、点火線が、反応容器内に、反応物粉末混合物と接触して配置される。
図5を参照すると、反応容器10内で反応物粉末混合物20中に浸漬された点火線28が示される。点火線28は、リード線及び帰線26によって電流源(電源装置)24に接続される。
様々な実施形態では、点火線は、図5に示すように、反応容器内の反応物粉末混合物中に直接浸漬されてもよい。例えば、長さが数インチの点火線は、図5に示すように輪にされて、反応容器内の反応物粉末混合物中に少なくとも2インチ浸漬されてもよい。あるいは、点火線は、アルミニウム金属粉末と、還元可能な金属酸化物または過酸化物、例えば、五酸化タンタル、五酸化ニオブ、酸化鉄(III)、酸化銅(II)、及び/または過酸化バリウムなどの何れか1つまたは任意の組み合わせとを含有する、プラスチックのスターターバッグ(図示せず)の内側に配置されてもよい。スターターバッグは、反応容器内の反応物粉末混合物の上部に直接配置されてもよく、必ずしも必要ではないが、部分的にまたは完全に、反応物粉末混合物中に浸漬されてもよい。理論に拘束されることを意図するものではないが、スターターバッグ内の反応物の容積が小さいほど、点火線を反応容器内の反応物粉末混合物全体の中に浸漬して直接接触させるよりも、反応の点火により再現性のある環境をもたらすことができると考えられる。そうとは言え、点火線は、主反応混合物中に線を直接浸漬することによって反応物粉末混合物と直接接触して配置されても、またはスターターバッグを通して間接的に配置されてもよい。
点火線は、例えば、タンタル、ニオブ、タンタル合金、またはニオブ合金を含んでもよい。あるいは、点火線は、標的とする合金組成物に存在することが意図される任意の高融点の金属または合金、例えば、タングステン、タングステン合金、ニオブ、及びニオブ合金などを含んでもよい。幾つかの実施形態では、点火線は、少なくとも12インチの長さであってもよく、反応混合物に点火してアルミノテルミット反応を開始するための抵抗発熱体を生じるように、例えば、20という比較的狭いゲージを含んでもよい。点火線は、点火線に電流を流すのに十分な長さ及びゲージの、例えば、アルミ線または銅線を使用して、電源装置に接続されてもよい。点火線と電源装置に接続する線の間の接続は、例えば、撚線接続または金属製の突合せコネクタを含んでもよい。
点火線が反応混合物と接触して配置された後、反応容器は、反応チャンバの内側に封止されてもよい。反応チャンバの特定の外形及び構造は必ずしも重要ではないが、反応チャンバは、反応容器を物理的に含有し、アルミノテルミット反応中に生成される熱及び温度に供されたときに構造的完全性を維持するべきである。反応チャンバはまた、反応中に反応容器から排出されるいかなる反応材料も含有することが可能であるべきである。反応チャンバはまた、反応容器を周囲環境から気密封止することが可能であるべきである。
図6を参照すると、反応物粉末混合物20を含有する反応容器10を封止する、蓋構造を含む反応チャンバ30が示される。反応チャンバ30は、反応チャンバの内側に真空を確立するための真空ポンプなどの真空源(図示せず)に接続する真空ポート32を含む。リード線及び帰線26(点火線28と電源装置24とを接続する)は、反応チャンバ30内の電気ポート(図示せず)を通して配置される。反応物粉末混合物20及び点火線28が反応容器10内に配置された後、反応容器10は、矢印34によって示されるように、反応容器上に反応チャンバを下げることによって、反応チャンバ30の内側に封止される。反応容器30は、例えば、機械加工された平坦な端部を有する平坦なベースプレート、またはコンクリートスラブなどの適切な表面と係合して、気密封止をもたらし、真空ポート32を通して反応容器内に真空を確立する。アルミノテルミット反応が完了し、得られた反応生成物が十分に冷却された後、真空を停止してもよく、反応チャンバを矢印34に示されるように上げてもよい。反応容器30の上げ下げは、例えば、クレーンまたは巻上げ装置(図示せず)などの適切なプラント設備を用いて行われてもよい。反応容器30は、任意の適切な構造材料、例えば、鋼鉄などを含んでもよい。
アルミノテルミット反応に真空の確立は必ずしも必要ではない。しかし、反応を真空下で行うことは、反応容器から材料を排出する可能性のある反応混合物での圧力スパイクを無効化するなどの利点をもたらす。反応を真空下で行うと、窒素及び酸素汚染を減少させることによって、アルミノテルミット反応によって生成されるタンタル合金またはニオブ合金レギュラスの質を上げることもできる。反応チャンバ内に真空を確立するとまた、断熱され、反応生成物の冷却時間が延びるので、さらに、凝固及び冷却の間のタンタル合金またはニオブ合金レギュラスの亀裂を軽減することができる。妥当な真空圧が反応チャンバの内側に適している。例えば、100ミリトール未満の真空圧が使用されてもよい。
アルミノテルミット反応の開始は、点火線に通電することを含んでもよい。アルミノテルミット反応の開始は、反応容器が反応チャンバの内側に封止され、真空が反応チャンバ内に確立された後に行われてもよい。点火線に通電することは、電源装置を始動させること、及び点火線を通して少なくとも60アンペアの電流を送ることを含んでもよい。様々な実施形態では、点火線は、少なくとも70アンペア、少なくとも80アンペア、少なくとも90アンペア、少なくとも100アンペアで通電されてもよい。様々な実施形態では、点火線は、少なくとも1秒間、または幾つかの実施形態では、少なくとも2秒間、少なくとも3秒間、少なくとも4秒間、もしくは少なくとも5秒間通電されてもよい。
開始後、アルミノテルミット反応は、極めて迅速に進行し、開始10分間以内、または幾つかの実施形態では、開始5分間以内で完了し得る。しかし、スラグ相及びタンタル合金レギュラスを含む得られた反応生成物は、周囲温度に達するのに24〜48時間の冷却を必要とし得る。反応生成物が許容可能な温度、例えば周囲温度などに達した後、反応チャンバに空気を再充填して真空を除去してもよく、反応チャンバを開いて、反応生成物を反応容器から取り出してもよい。様々な実施形態では、熱い反応生成物は、周囲温度への冷却を加速するために、反応チャンバに空気またはアルゴンなどのガスを再充填することによってガス焼入れされてもよい。ガスの再充填を数回繰り返して、さらに冷却を加速してもよい。しかし、ガス焼入れは、行うとしても、反応生成物が凝固した後にのみ行うべきである。したがって、確実に凝固するように、ガス焼入れは、アルミノテルミット反応の開始後少なくとも12時間までは行うべきではない。
上述のように、アルミノテルミット反応の反応生成物は、凝固したスラグ相及びタンタル合金またはニオブ合金レギュラスを含む。スラグ相は、酸化物、例えば、酸化バリウム及び/または酸化アルミニウムなどを含み得る。タンタル合金またはニオブ合金レギュラスは、タンタル母材またはニオブ母材に溶解した合金化元素を含み得、該合金化元素は、前駆体反応物(例えば、Ta、Nb、MoO、TiO、ZrO、HfO、V、W、またはWO)、犠牲金属酸化物反応物(例えば、Fe及び/またはCuO)、及び過剰なアルミニウムから生成される。
例えば、以下の表1は、2.2重量パーセントのタングステン、犠牲鉄及び銅、ならびに過剰なアルミニウムを含む、22.7キログラム(50.0ポンド)のタンタル合金レギュラスを生じることができる反応混合物を示す。
Figure 0006847497
様々な実施形態では、表1に示す重量百分率は、±10%、±5%、±2%、±1%、±0.5%、±0.1%、±0.05%、または±0.01%変動し得る。
追加的な標的生成物の重量は、反応物の相対量を変倍し、相対的な重量百分率を維持することによって得てもよい。2.2重量パーセントのタングステンを含む得られたタンタル合金レギュラスは、電子ビーム溶解されて、レギュラス材料の銅、アルミニウム、及び鉄含有量が低減し、2.5重量パーセントのタングステン、残部のタンタル及び不可避的不純物を含む、精錬されたTa−2.5W合金インゴットを生成することができる。
ニオブ含有タンタル系合金レギュラス、タンタル含有ニオブ系合金レギュラス、異なるタングステン含有量を有するタングステン含有タンタル系合金レギュラス、ジルコニウム含有ニオブ系合金レギュラス、チタン含有ニオブ系合金レギュラス、モリブデン含有タンタル系合金レギュラス、またはより高度に合金化された組成物を含む他のタンタル系もしくはニオブ系合金組成物をアルミノテルミット生成する場合の代替的な反応混合物の量は、本明細書に開示する情報によって決定することができる。
様々な実施形態では、反応混合物は、反応混合物の全重量に基づいて、55.1%〜57.1%の五酸化タンタル粉末;0%〜3.5%の酸化鉄(III)粉末;0%〜3.2%の酸化銅(II)粉末;21.5%〜23.5%の過酸化バリウム粉末;14.7%〜16.7%のアルミニウム金属粉末;及び0%〜15%のタングステン金属粉末を含んでもよい。他の実施形態では、反応混合物は、反応混合物の全重量に基づいて、55.6%〜56.6%の五酸化タンタル粉末;2.0%〜3.0%の酸化鉄(III)粉末;1.7%〜2.7%の酸化銅(II)粉末;22.0%〜23.0%の過酸化バリウム粉末;15.2%〜16.2%のアルミニウム金属粉末;及び0.5%〜1.5%のタングステン金属粉末を含んでもよい。幾つかの実施形態では、反応混合物は、反応混合物の全重量に基づいて、56.0%〜56.2%の五酸化タンタル粉末;2.4%〜2.6%の酸化鉄(III)粉末;2.1%〜2.3%の酸化銅(II)粉末;22.4%〜22.6%の過酸化バリウム粉末;15.6%〜15.8%のアルミニウム金属粉末;及び0.9%〜1.1%のタングステン金属粉末を含んでもよい。
様々な実施形態では、本明細書に記載する方法は、金属重量に基づいて、五酸化タンタル反応物によってもたらされる当初のタンタルの少なくとも80%、幾つかの実施形態では、金属重量に基づいて、五酸化タンタル反応物によってもたらされる当初のタンタルの少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも93%、または少なくとも95%というタンタル収率を有するタンタル合金レギュラスを生成することができる。様々な実施形態では、本明細書に記載する方法は、レギュラスの全重量に基づいて、少なくとも80重量パーセントのタンタル、幾つかの実施形態では、少なくとも81%、少なくとも83%、少なくとも85%、少なくとも87%、または少なくとも89%のタンタルを含むタンタル合金レギュラスを生成することができる。様々な実施形態では、本明細書に記載する方法は、レギュラスの全重量に基づいて、少なくとも1.0重量パーセントのタングステン、幾つかの実施形態では、少なくとも1.3%、少なくとも1.5%、少なくとも1.7%、少なくとも2.0%、少なくとも2.1%、または少なくとも2.2%のタングステンを含むタンタル合金レギュラスを生成することができる。
本明細書に記載するアルミノテルミット法は、金属の合金レギュラスから完全に分離し得る酸化物のスラグ相を生成し、これによって、タンタル合金またはニオブ合金レギュラスをスラグから分離して取り出すことが容易になる。タンタル合金またはニオブ合金レギュラスは、洗浄して残留するスラグを除去し、次いで電子ビーム溶解炉内に直接投入して合金組成物を精錬し、タンタル合金またはニオブ合金インゴットを生成することができる。このようにして、本明細書によって生成されたタンタル合金またはニオブ合金レギュラスは、タンタル合金またはニオブ合金のインゴット及び工場生産品の生成における予合金化(pre−alloyed)された中間製品として機能し得る。タンタル合金またはニオブ合金レギュラスは、モノリシックで、完全に固結しており、非脆性である。タンタル合金またはニオブ合金レギュラスはまた、タンタル母材またはニオブ母材中に完全に溶解した合金化元素を含み、それによって、直接的な電子ビーム溶解、ならびに均一な微細構造、特定の合金組成、及びタンタル母材またはニオブ母材中に完全かつ均一に分散した合金化元素を有するタンタル合金またはニオブ合金インゴットの鋳造が容易になる。
図1Aに戻って参照すると、本明細書に記載する方法によって生成したタンタル合金またはニオブ合金レギュラスを電子ビーム溶解した後、得られたタンタル合金またはニオブ合金インゴットを、鍛造、圧延、切断、焼なまし、及び清浄化して、タンタル合金またはニオブ合金のビレット、ロッド、棒、シート、ワイヤなどの工場生産品を生成してもよい。
以下の非限定的かつ非網羅的実施例は、本明細書に記載する実施形態の範囲を制限することなく、様々な非限定的かつ非網羅的実施形態をさらに説明することを意図している。
実施例1:
タンタル合金レギュラスを、表2に列挙する反応物粉末及び量を使用してアルミノテルミット反応を行うことによって生成した。
Figure 0006847497
アルミニウム金属粉末の量は、以下の化学方程式による五酸化タンタル、酸化鉄(III)、酸化銅(II)、及び過酸化バリウムの還元に必要な化学量論量の4%過剰であった。
3Ta+10Al→6Ta+5Al
W→W
Fe+2Al→2Fe+Al
3CuO+2Al→3Cu+Al
3BaO+2Al→3BaO+Al
反応物粉末を完全に乾燥させ(<0.2%LOI)、微細化した(85重量%−200メッシュ)。反応物粉末を個々に計量し、ダブルコーン粉末ブレンダー内に装填した。反応物粉末をブレンダー内で少なくとも20分間混合して、巨視的に均質な反応混合物を得た。反応混合物を反応容器内に装填した。
反応容器は、内側の高さ12インチ及び内側の直径4.25インチの円筒形であった。反応容器は、反応容器の底部を形成するアイソ成形細粒グラファイトシート、及び円筒形の側壁を形成する押出し成形中粒〜粗粒グラファイトシートから製作した。底部及び側壁は、およそ1インチの厚さであった。この反応容器を耐火レンガの層の上部に配置し、耐火レンガの層をコンクリートスラブの上部に配置した。重焼/死焼酸化マグネシウム粉末の層を反応容器の底部内面上に広げ、反応混合物を酸化マグネシウム粉末層の上部に装填した。酸化マグネシウム粉末層によって、反応混合物と反応容器のグラファイト底面の間に障壁が形成された。
タンタルの点火線を、反応容器内の反応物粉末混合物中に浸漬した。点火線は、アルミ線によって電源装置に接続した。100アンペアの電流を電源装置から点火線を通して5秒間送ることによって、アルミノテルミット反応を開始した。反応は極めて迅速に進行し、反応生成物をそのまま48時間かけて周囲温度に冷却した。反応生成物は、境界明瞭な分離したレギュラス及びスラグ相を含んでいた。反応生成物を反応容器から取り出し、計量して、全物質回収率を決定した。全物質回収率は、3145.6グラムと決定された(当初の反応物粉末3205グラムの98%)。
レギュラスとスラグ相を分離し、化学組成を分析した。化学反応の化学量論に基づき、完全な収率と仮定すると、レギュラスの理論上の合金組成は、重量パーセントで、1.2%のアルミニウム、3.4%の鉄、3.4%の銅、1.8%のタングステン、残部のタンタル(90.2%)になると考えられる。銅がタングステンに周囲温度で本質的に不混和性であることを考慮に入れると、理論上の合金組成は、ASTM E1508−98(2008):Standard Guide for Quantitative Analysis by Energy−Dispersive Spectroscopy(参照により本明細書に組み込まれる)によって走査型電子顕微鏡法/エネルギー分散分光法(SEM/EDS)を使用して為された、レギュラスの実際の合金組成の測定値と概ね一致している。SEM/EDS分析から、重量パーセントで、3.4%のアルミニウム、8.4%の鉄、2.0%のタングステン、残部のタンタル及び不可避的不純物という実際の合金組成が示された。レギュラスにおけるタンタルの収率は、五酸化タンタル反応物によってもたらされる当初のタンタルの90%であった(金属重量に基づく)。スラグ相は、モルに基づいておよそ32%の酸化バリウム及び68%の酸化アルミニウム、ならびに少量のタンタル含有、鉄含有、及び銅含有副生成物を含んでいた。
図7は、タンタル合金レギュラスの微細構造のSEM画像である。微細構造は、観察可能な2つの相、すなわち、図7において「A」と表示される暗い方の相、及び「B」と表示される明るい方の相を含んでいた。SEM/EDS分析に基づくと、A相はアルミニウム及び鉄が豊富な相であり、B相はアルミニウム及び鉄が少ない相である。相は両方とも(A及びB)、主たる構成物質としてタンタルを含み、溶解したタングステンも含む。SEM/EDS分析から、タングステンを主たる構成物質として含む相がないことが示された。実際に、SEM/EDS分析から、タングステン濃度はそれぞれの別個の相において0.4重量%から3.7重量%に変動したに過ぎなかったこと、及び平均タングステン濃度がSEM/EDSフィールド全体で2.0%であったことが示された。これにより、アルミノテルミット法で不活性なタングステン金属粉末が、五酸化タンタルのアルミノテルミット還元によって生成されたタンタル金属中に完全に溶解したことが示された。
タンタル合金レギュラスは、モノリシックで、完全に固結しており、非脆性であり、いかなる亀裂もなかった。タンタル合金レギュラスは、電子ビーム溶解炉に直接投入して、アルミニウム、銅、及び鉄を不可避的不純物レベルに低減させること、タングステンをタンタル母材中に均質に溶解させること、及びTa−2.5Wの仕様の範囲内のタングステン濃度を確立することを含む、タンタル合金組成物の精錬を行うことが可能であった。
実施例2:
タンタル合金レギュラスを、表3に列挙する反応物粉末及び量でアルミノテルミット反応を行うことによって生成した。
Figure 0006847497
アルミニウム金属粉末の量は、以下の化学方程式による五酸化タンタル、酸化鉄(III)、及び過酸化バリウムの還元に必要な化学量論量の4%過剰であった。
3Ta+10Al→6Ta+5Al
W→W
Fe+2Al→2Fe+Al
3BaO+2Al→3BaO+Al
反応物粉末を完全に乾燥させ(<0.2%LOI)、微細化した(85重量%−200メッシュ)。反応物粉末を個々に計量し、ダブルコーン粉末ブレンダー内に装填した。反応物粉末をブレンダー内で少なくとも20分間混合して、巨視的に均質な反応混合物を得た。反応混合物を反応容器内に装填した。
反応容器は、内側の高さ12インチ及び内側の直径4.25インチの円筒形であった。反応容器は、反応容器の底部を形成するアイソ成形細粒グラファイトシート、及び円筒形の側壁を形成する押出し成形中粒〜粗粒グラファイトシートから製作した。底部及び側壁は、およそ1インチの厚さであった。この反応容器を耐火レンガの層の上部に配置し、耐火レンガの層をコンクリートスラブの上部に配置した。重焼/死焼酸化マグネシウム粉末の層を反応容器の底部内面上に広げ、反応混合物を酸化マグネシウム粉末層の上部に装填した。酸化マグネシウム粉末層によって、反応混合物と反応容器のグラファイト底面の間に障壁が形成された。
タンタルの点火線を、反応容器内の反応物粉末混合物中に浸漬した。点火線は、アルミ線によって電源装置に接続した。100アンペアの電流を電源装置から点火線を通して5秒間送ることによって、アルミノテルミット反応を開始した。反応は極めて迅速に進行し、反応生成物をそのまま48時間かけて周囲温度に冷却した。反応生成物は、境界明瞭な分離したレギュラス及びスラグ相を含んでいた。反応生成物を反応容器から取り出し、計量して、全物質回収率を決定した。全物質回収率は、3216.6グラムと決定された(当初の反応物粉末3248グラムの99%)。
レギュラスとスラグ相を分離し、化学組成を分析した。化学反応の化学量論に基づき、完全な収率と仮定すると、レギュラスの理論上の合金組成は、重量パーセントで、1.2%のアルミニウム、6.8%の鉄、1.8%のタングステン、残部のタンタル(90.2%)になると考えられる。スラグ相は、モルに基づいておよそ32%の酸化バリウム及び68%の酸化アルミニウム、ならびに少量のタンタル含有副生成物、及び鉄含有副生成物を含んでいた。レギュラスにおけるタンタルの収率は、五酸化タンタル反応物によってもたらされる当初のタンタルの88%であった(金属重量に基づく)。
タンタル合金レギュラスは、モノリシックで、完全に固結しており、非脆性であった。タンタル合金レギュラスは、電子ビーム溶解炉に直接投入して、アルミニウム及び鉄を不可避的不純物レベルに低減させること、タングステンをタンタル母材中に均質に溶解させること、及びTa−2.5Wの仕様の範囲内のタングステン濃度を確立することを含む、タンタル合金組成物の精錬を行うことが可能であった。
本明細書に記載するタンタル合金の生成のための方法及び装置は、タンタル金属供給原料を使用する方法に勝る操作上及び経済上の利点をもたらす。本明細書に記載する方法では、(1)比較的費用のかかるバージンのナトリウム還元タンタル金属の必要性;(2)費用のかかるHDHプロセス;ならびに(3)電子ビーム溶解のための粉末成形品を生成するのに必要なプレス及び焼結操作;が不要となる。図1A及び1Bを参照すると、より安価な五酸化タンタル供給原料を使用して、幾つかの単位操作をなくすことによって、タンタル合金のインゴット及び工場生産品を生成するためのプロセスの流れが短くなり、安価になる。本明細書に記載する方法は、分離したスラグ相から容易に単離することができ、タンタル合金組成物を精錬するために電子ビーム溶解炉内に直接投入することができる、モノリシックで完全に固結した非脆性のタンタル合金レギュラスを直接生成する。本明細書に記載する方法によって生成されるタンタル合金レギュラスはまた、タンタル母材中に完全に溶解した合金化元素を含み、それによって、直接的な電子ビーム溶解、ならびに均一な微細構造、特定の合金組成、及びタンタル母材中に完全かつ均一に分散した合金化元素を有するタンタル合金インゴットの鋳造が容易になる。
本明細書は、様々な非限定的かつ非網羅的実施形態に関して書かれている。しかし、開示した実施形態(またはその一部)の何れかの様々な置換、改変、または組み合わせが本明細書の範囲内で為し得ることが、当業者には認識されよう。よって、本明細書は、本明細書に明記されていない追加的な実施形態をサポートすることが企図され、理解される。かかる実施形態は、例えば、本明細書に記載する様々な非限定的かつ非網羅的実施形態の、開示したステップ、成分、要素、特徴、態様、特性、制限などの何れかを組み合わせる、改変する、または再編成することによって得ることができる。このように、出願人は、出願手続中に本明細書に様々に記載した通りの特徴を追加するように特許請求の範囲を補正する権利を留保し、かかる補正は、米国特許法第112条(a)及び132条(a)の要件に準拠するものである。
[発明の態様]
[1]
五酸化タンタル粉末;
酸化鉄(III)粉末及び酸化銅(II)粉末のうちの少なくとも1つ;
過酸化バリウム粉末;ならびに
アルミニウム金属粉末
を含む反応混合物を使用してアルミノテルミット反応を行うことを含む、
タンタル合金を生成するための方法。
[2]
前記反応混合物が、五酸化ニオブ粉末、三酸化タングステン粉末、三酸化モリブデン粉末、酸化クロム(III)粉末、二酸化ハフニウム粉末、二酸化ジルコニウム粉末、二酸化チタン粉末、五酸化バナジウム粉末、及びタングステン金属粉末のうちの少なくとも1つをさらに含む、[1]の方法。
[3]
前記反応混合物が、五酸化ニオブ粉末、三酸化タングステン粉末、三酸化モリブデン粉末、及びタングステン金属粉末のうちの少なくとも1つをさらに含む、[1]の方法。
[4]
前記反応混合物が、五酸化ニオブ粉末をさらに含む、[1]の方法。
[5]
前記反応混合物が、三酸化タングステン粉末及び/またはタングステン金属粉末をさらに含む、[1]の方法。
[6]
前記反応混合物が、三酸化モリブデン粉末をさらに含む、[1]の方法。
[7]
前記アルミノテルミット反応が、タンタル合金レギュラス及び分離したスラグ相を生成する、[1]の方法。
[8]
前記タンタル合金レギュラスを電子ビーム溶解し、タンタル合金インゴットを生成することをさらに含む、[7]の方法。
[9]
前記タンタル合金インゴットが、
ニオブ、タングステン、及びモリブデンの少なくとも1つ;ならびに
残部のタンタル及び不可避的不純物を含む、
[8]の方法。
[10]
前記アルミノテルミット反応を行うことが、
前記反応混合物を、反応容器の底面上に位置する酸化マグネシウム層を含む前記反応容器内に配置すること;及び
前記アルミノテルミット反応を開始することを含む、
[1]の方法。
[11]
五酸化タンタル粉末及び/または五酸化ニオブ粉末;
酸化鉄(III)粉末及び/または酸化銅(II)粉末;
過酸化バリウム粉末;
アルミニウム金属粉末;ならびに
三酸化タングステン粉末、三酸化モリブデン粉末、酸化クロム(III)粉末、二酸化ハフニウム粉末、二酸化ジルコニウム粉末、二酸化チタン粉末、五酸化バナジウム粉末、及びタングステン金属粉末のうちの少なくとも1つ
を含む反応混合物を使用してアルミノテルミット反応を行うことを含む、
タンタル合金またはニオブ合金を生成するための方法。
[12]
前記反応混合物が、
五酸化タンタル粉末;
三酸化モリブデン粉末;
酸化鉄(III)粉末及び/または酸化銅(II)粉末;
過酸化バリウム粉末;ならびに
アルミニウム金属粉末
を含む、[11]の方法。
[13]
前記反応混合物が、
五酸化ニオブ粉末;
酸化鉄(III)粉末及び/または酸化銅(II)粉末;
過酸化バリウム粉末;
アルミニウム金属粉末;ならびに
三酸化タングステン粉末、三酸化モリブデン粉末、酸化クロム(III)粉末、二酸化ハフニウム粉末、二酸化ジルコニウム粉末、二酸化チタン粉末、五酸化バナジウム粉末、及びタングステン金属粉末のうちの少なくとも1つ
を含む、[11]の方法。
[14]
前記反応混合物が、
五酸化ニオブ粉末;
三酸化モリブデン粉末;
酸化鉄(III)粉末及び/または酸化銅(II)粉末;
過酸化バリウム粉末;ならびに
アルミニウム金属粉末
を含む、[13]の方法。
[15]
前記反応混合物が、
五酸化ニオブ粉末;
二酸化チタン粉末;
酸化鉄(III)粉末及び/または酸化銅(II)粉末;
過酸化バリウム粉末;ならびに
アルミニウム金属粉末
を含む、[13]の方法。
[16]
前記反応混合物が、
五酸化ニオブ粉末;
二酸化ジルコニウム粉末;
酸化鉄(III)粉末及び/または酸化銅(II)粉末;
過酸化バリウム粉末;ならびに
アルミニウム金属粉末
を含む、[13]の方法。
[17]
前記アルミノテルミット反応が、ニオブ合金レギュラス及び分離したスラグ相を生成する、[13]の方法。
[18]
前記ニオブ合金レギュラスを電子ビーム溶解し、ニオブ合金インゴットを生成することをさらに含む、[17]の方法。
[19]
前記ニオブ合金インゴットが、
タングステン、モリブデン、ハフニウム、ジルコニウム、チタン、及びバナジウムのうちの少なくとも1つ;ならびに
残部のニオブ及び不可避的不純物を含む、
[18]の方法。
[20]
前記ニオブ合金インゴットが、
モリブデン、ジルコニウム、及びチタンのうちの少なくとも1つ;ならびに
残部のニオブ及び不可避的不純物を含む、
[18]の方法。
[21]
五酸化ニオブ粉末;
酸化鉄(III)粉末及び/または酸化銅(II)粉末;
過酸化バリウム粉末;
アルミニウム金属粉末;ならびに
五酸化タンタル粉末、三酸化タングステン粉末、三酸化モリブデン粉末、酸化クロム(III)粉末、二酸化ハフニウム粉末、二酸化ジルコニウム粉末、二酸化チタン粉末、五酸化バナジウム粉末、及びタングステン金属粉末のうちの少なくとも1つ
を含む反応混合物を使用してアルミノテルミット反応を行うことを含む、
ニオブ合金を生成するための方法。
[22]
前記反応混合物が、
五酸化ニオブ粉末;
五酸化タンタル粉末;
酸化鉄(III)粉末及び/または酸化銅(II)粉末;
過酸化バリウム粉末;ならびに
アルミニウム金属粉末
を含む、[21]の方法。
[23]
前記アルミノテルミット反応が、ニオブ合金レギュラス及び分離したスラグ相を生成し、前記方法が、前記ニオブ合金レギュラスを電子ビーム溶解し、ニオブ合金インゴットを生成することをさらに含み、前記ニオブ合金インゴットが、
タンタル、モリブデン、ジルコニウム、及びチタンのうちの少なくとも1つ;ならびに
残部のニオブ及び不可避的不純物
を含む、[21]の方法。

Claims (6)

  1. 五酸化ニオブ粉末;
    酸化鉄(III)粉末及び/または酸化銅(II)粉末;
    過酸化バリウム粉末;
    アルミニウム金属粉末;ならびに
    二酸化ハフニウム粉末及び五酸化バナジウム粉末のうちの少なくとも1つ
    を含む反応混合物を使用してアルミノテルミット反応を行うことを含む、
    ニオブ合金を生成するための方法。
  2. 前記アルミノテルミット反応が、ニオブ合金レギュラス及び分離したスラグ相を生成する、請求項1に記載の方法。
  3. 前記ニオブ合金レギュラスを電子ビーム溶解し、ニオブ合金インゴットを生成することをさらに含む、請求項に記載の方法。
  4. 前記ニオブ合金インゴットが、
    ハフニウム及びバナジウムのうちの少なくとも1つ;ならびに
    残部のニオブ及び不可避的不純物を含む、
    請求項に記載の方法。
  5. 五酸化ニオブ粉末;
    酸化鉄(III)粉末及び/または酸化銅(II)粉末;
    過酸化バリウム粉末;
    アルミニウム金属粉末;
    五酸化タンタル粉末;ならびに
    二酸化ハフニウム粉末及び五酸化バナジウム粉末のうちの少なくとも1つ
    を含む反応混合物を使用してアルミノテルミット反応を行うことを含む、
    ニオブ合金を生成するための方法。
  6. 前記アルミノテルミット反応が、ニオブ合金レギュラス及び分離したスラグ相を生成し、前記方法が、前記ニオブ合金レギュラスを電子ビーム溶解し、ニオブ合金インゴットを生成することをさらに含み、前記ニオブ合金インゴットが、
    タンタル;ならびに
    残部のニオブ及び不可避的不純物
    を含む、請求項に記載の方法。
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