JP6846825B2 - モルタル又はコンクリート組成物の製造方法 - Google Patents

モルタル又はコンクリート組成物の製造方法 Download PDF

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Description

本発明は、土木、建築分野における構造物に好適のモルタル又はコンクリート組成物を効率よく製造することができる製造方法に関する。
コンクリート組成物は、一般に、セメント、骨材、水及び混和剤を所定の配合比率で混練した後型枠等に投入して打設し、締固め処理や仕上げ処理を行って所定期間養生処理を行うことで製造されている。コンクリート組成物の強度、耐久性及び施工性といった特性は、投入する材料の種類やその配合比率により設定することができ、コンクリート組成物の用途に応じて様々なタイプのものが開発されている。
コンクリートを混練する際に用いる水及び骨材として、従来より海水及び海砂を用いることが行われてきている。例えば、特許文献1では、膨張材によるケミカルストレスと連続繊維補強線材によるメカニカルストレスを併用し、練り混ぜ水に海水を使用して付着力を高め、プレストレスによる強度を高めたプレストレストコンクリートの製造方法が記載されている。また、特許文献2では、高炉系セメントと海砂との混合物を海水で練り混ぜた海水練りコンクリートの製造方法が記載されている。
特許第6055953号公報 特許第6075933号公報
上述した特許文献1及び2に記載されているように、海水を用いてコンクリートを製造することが行われているが、海水の有効活用といった観点から検討の余地がある。
本発明では、海洋深層水由来の硬度調整水を練水及び養生水として用いることで高強度化を早期に発現させることができるモルタル又はコンクリート組成物の製造方法を提供することを目的とするものである。
本発明に係るモルタル又はコンクリート組成物の製造方法は、セメント、骨材及び混和剤を少なくとも含む原料に練水を添加して練り混ぜる混合工程と、前記混合工程により生成された混合物を成形する成形工程と、前記成形工程により形成された成形物を養生水を用いて養生する養生工程とを備えているモルタル又はコンクリート組成物の製造方法において、前記練水及び前記養生水の少なくとも1つに海洋深層水由来の硬度調整水を用いている。さらに、前記硬度調整水は、硬度が300〜900である。さらに、前記硬度調整水は、一次養生温度が10℃以下で用いる養生水では硬度が400〜800である。
本発明は、海洋深層水由来の硬度調整水を練水及び養生水の少なくとも1つに用いてモルタル又はコンクリート組成物を製造することで高強度化を早期に発現させることができる。
実施例1において、各種練水及び養生水を組み合せて作製した供試体について養生期間18時間後及び3日後において圧縮強度試験を行った試験結果を示す。 実施例1において、養生期間7日後、14日後及び28日後において圧縮強度試験を行った試験結果を示す。 練水/養生水が上水道水/上水道水の場合及び商品硬度500/商品硬度500の場合における圧縮強度の推移を示すグラフである。なお、○及び●で示すグラフは、左側の縦軸のスケールで描かれており、△及び▲で示すグラフは、右側の縦軸のスケールで描かれている。 練水/養生水が商品硬度500/商品硬度500の場合の切断面を撮影した写真である。 練水/養生水が上水道水/上水道水の場合の切断面を撮影した写真である。 実施例2において、各種練水及び養生水を組み合せて作製した供試体について養生期間18時間後、7日後及び14日後に圧縮強度試験を行った試験結果を示す。 商品硬度500を練水に用いた場合における普通モルタル及びSFモルタルの固化反応による温度の推移を示すグラフである。 実施例4における実験結果を示す表である。 実施例5における実験結果を示す表である。
以下、本発明の実施形態を図面を用いて説明する。なお、以下に説明する実施形態は、本発明を実施するにあたって好ましい具体例であるから、技術的に種々の限定がなされているが、本発明は、以下の説明において特に本発明を限定する旨が明記されていない限り、これらの形態に限定されるものではない。
本発明に係るモルタル又はコンクリート組成物の製造方法は、セメント、骨材及び混和剤を少なくとも含む原料に海洋深層水由来の硬度調整水を添加して練り混ぜる混合工程と、前記混合工程により生成された混合物を成形する成形工程と、前記成形工程により形成された成形物を海洋深層水由来の硬度調整水を用いて養生する養生工程とを備えている。以下、使用原料について説明する。
セメントは、普通ポルトランドセメントが好ましく、靱性、圧縮強度、引張強度及び流動性の観点から、鉱物組成がC3S(エーライト)45質量%〜55質量%、C2S(ビーライト)15質量%〜25質量%、C3A(アルミネート相)5質量%〜10質量%、C4AF(フェライト相)8質量%〜10質量%であることが好ましい。メッシュ状の立体構造体といった補強材を内蔵する場合には、補強材の内部に容易に充填するための流動性を確保するためには、凝結を促進するC3Aの成分量を抑えた組成とすることがさらに好ましい。
骨材は、公知の粗骨材及び細骨材を適宜組み合せて用いることができる。骨材のサイズは、メッシュ状の立体構造体からなる補強材を通過可能なサイズであることが好ましい。骨材が補強材を通過してセメントとともに内部に充填されることで、補強材の内側及び外側を均一な品質とすることができる。骨材は、セメントの流動性の観点から、骨材の粒度及び量が細骨材では粗粒率が2〜3、25質量%〜30質量%、粗骨材では粗粒率が6〜8、25質量%〜30質量%を添加することが好ましい。
セメントに練り混ぜる水及び/又は養生水としては、海洋深層水由来の硬度調整水を用いることでコンクリートの高強度化を早期に発現することができるようになる。硬度調整水は、5質量%〜15質量%を添加することが好ましい。
海洋深層水とは、太陽の光の届かない水深200mより深い深海域で取水した海水を処理してミネラル分の濃度を調整した処理水であり、表層水と異なり、無機栄養塩類が豊富で低温安定性を有している。海洋深層水の特性を示す指標として、海洋深層水に含まれるカルシウムイオン及びマグネシウムイオンの質量濃度(mg/リットル)を示す「硬度」が一般に用いられている。本発明では、こうした海洋深層水に基づいて所望の硬度に調整した硬度調整水を用いる。硬度調整水は、硬度が300〜900であることが好ましく、より好ましくは400〜800である。特に、一次養生温度が10℃以下である場合には、硬度400〜800の硬度調整水を用いることが好ましい。硬度が300より小さい場合には、固化反応の速度向上が小さく、硬度が900より大きい場合には固化反応にムラが生じやすくなる。
コンクリート用の混和剤としては、一般にフライアッシュ、シリカフュームといった材料が主に用いられる。フライアッシュは石炭を燃焼する際に生じる灰の一部で、シリカフュームはアーク式電気炉等において金属シリコンやフェロシリコンを精練する際の排ガスに含まれる副産物で、いずれもシリカ及びアルミナを主成分とするもので、セメントの水和の際に生成される水酸化カルシウムとポゾラン反応して耐久性及び水密性を向上させるように作用する。練水等に海洋深層水由来の硬度調整水を用いる場合には、シリカフュームを用いることが好ましく、具体的にはシリカフュームを1質量%〜5質量%を添加するとよい。
その他の混和剤としては、減水剤及び空気量調整剤が挙げられる。減水剤としては、リグニン系、ナフタレンスルホン酸系、アミノスルホン酸系、ポリカルボン酸系の減水剤、高性能減水剤、高性能AE減水剤が挙げられる。高性能減水剤は、使用量を増加することにより減水性が向上するが、使用量を増加しても過剰な空気連行性や異常な凝結の遅延性が少ないため、単位水量を大幅に減少することができ、高強度コンクリートの製造に好ましい。減水剤は、コンクリートの粘性を低減する観点から0.3質量%〜1.0質量%を添加することが好ましい。
空気量調整剤は、コンクリートの空気量が過大に連行される場合使用される消泡剤で、特殊非イオン配合型界面活性剤、ポリアルキレン誘導体、疎水性シリカ、ポリエーテル系等の消泡剤が挙げられる。高性能減水剤を使用した場合、過大な空気量が連行された場合に、空気量調整剤を併用することで、コンクリート内に微細で安定した空気を連行してコンクリートの耐久性を高めることができる。空気量調整剤は、所要の空気量を確保する観点から0.005質量%〜0.05質量%を添加することが好ましい。
補強材を用いる場合には、メッシュ状で立体形状の金属製補強体を用いることができる。こうした金属製補強体は、金属製の線材をメッシュ状に製織したシート体を立体形状に形成して、金属製の線材を互いに固定されることなくメッシュ状に交差させて構成された立体構造体とすることができる。金属製補強体は、耐久性の向上を図るためステンレス等の錆びにくい金属材料を用いることが好ましい。
上述した金属製補強体は、コンクリート内に埋設された状態では、コンクリートの引張強度を向上させるように作用する。また、補強体を構成する線材は互いに固定されていないため、線材の線長方向及び線幅方向にずれるように動くことが可能となっている。そのため、コンクリートの脆性破壊の際に、局部破壊に対応して補強材が線材自体の変形とともに線材をずらせながら変形し破壊の拡大を抑止するように作用するようになり、コンクリートの脆性破壊に対する粘り強さを高めて高靱性を実現することができる。
コンクリート組成物を成形する場合には、セメント、海洋深層水由来の硬度調整水、必要に応じて添加するシリカフューム、減水剤及び空気量調整剤等の混和剤、並びに、細骨材及び粗骨材等の骨材を所定の配合割合でミキサーに投入して撹拌し、練り混ぜ合せる。撹拌時間は、10分〜15分、シリカフュームを添加する場合には7分〜10分に設定するとよい。金属製補強体を用いる場合には、メッシュ状の補強体の内部にスムーズに充填可能な流動性を確保することが好ましい。
そして、練り混ぜ合せたコンクリートを型枠内に打ち込む。打ち込み後18時間放置し、その後脱型して7日〜28日の間海洋深層水由来の硬度調整水の中で水中養生を行ってコンクリートの成形物を得ることができる。練り混ぜる水及び/又は養生水として硬度調整水を用いた場合、後述するように打ち込み開始から18時間後には圧縮強度が大きくなり、固化反応の速度を大きくすることが可能となる。また、7日後の圧縮強度及び曲げ強度が向上して高強度及び高靱性のコンクリート組成物を得ることができる。
<特性試験について>
特性試験として、以下の試験を行った。
○圧縮強度試験(JIS A 1108)
養生直後の供試体に対して、アムスラー式圧縮試験機(株式会社テクノエナミ製;型式 圧縮試験機アムスラー式1000kN)を用いて圧縮強度試験を行った。
○曲げ強度試験(JIS A 1106)
養生直後の供試体に対して、上記の圧縮試験で用いたアムスラー式圧縮試験機を用いて曲げ強度試験を行った。そして、曲げ強度試験により得られた曲げたわみ曲線の面積で定義される破壊エネルギー(kNm/m2)を算出した。
<使用原料について>
コンクリート組成物の原料として以下のものを準備した。
○普通ポルトランドセメント(太平洋セメント株式会社製)
(密度3.16g/cm3、比表面積3330cm2/g)
(鉱物組成;C3S56%、C2S18%、C3A9%、C4AF9%)
○シリカフューム(BASFジャパン株式会社製;マスターロックMS610)
(密度2.25g/cm3、比表面積16.6m2/g)
○細骨材(中日本砂利株式会社製)
(最大骨材寸法2mm、表乾密度2.63g/cm3
○粗骨材(三谷セキサン株式会社製)
(最大骨材寸法10mm、表乾密度2.7g/cm3
<混和剤について>
混和剤として以下のものを混合して使用した。
○高性能減水剤(BASFジャパン株式会社製;マスターグレニウムSP8HU)
○空気量調整剤(BASFジャパン株式会社製;マスターエア404)
<補強体について>
平織のステンレスメッシュ(日本精線株式会社製;ステンレス線の引張強度700N/mm2、密度7.93g/cm3)を用い、線径2mmで網目の目開き10.7mmのものを使用した。補強体は、一対の平織のメッシュシート(横80mm×縦360mm)の間に一対の円筒体(直径30mmで長さ360mm)を並列配置したものを用いた。
<混練水及び養生水について>
海洋深層水由来の硬度調整水としては、赤穂化成株式会社製天海の水(商品硬度10、250、500、1000、1500、2500)を用いた。なお、各商品について硬度を株式会社福井環境分析センター(計量証明事業所)で所定のJIS規格(JIS K0101)に準拠して測定したところ、以下の通りであった。
商品硬度 測定硬度
10 11mg/リットル
250 280mg/リットル
500 570mg/リットル
1000 1010mg/リットル
1500 1600mg/リットル
2500 3000mg/リットル
また、比較のため、上水道水(越前市水道局;測定硬度23mg/リットル)、低分子水(株式会社ジャパン京洋製;測定硬度34mg/リットル)を用いた。
[実施例1]
<使用原料の配合について>
普通モルタルの使用原料として、以下の単位量で準備した。
セメント;1160kg/m3
各種練水;232kg/m3
細骨材;1054kg/m3
混和剤;19.72kg/m3
<供試体の作製について>
原料の練り混ぜ作業には、強制撹拌式ミキサー(株式会社関西機器製作所;容量50リットル)を使用した。普通モルタルの場合には、ミキサーを駆動させて、セメント、水、混和剤、細骨材を投入したのち約15分撹拌して練り混ぜた。ミキサーの壁面及び底面に付着している材料を掻き落とし、さらに60秒間ミキサーを回転させた後ミキサーから排出した。
排出された混練物は、コンクリート供試体型枠(株式会社マルイ製ソノモールド)に空気が混入しないように脱泡して打ち込み、JIS A 1132に準じて、圧縮試験用円柱供試体(直径50mm、長さ100mm)を作製した。脱型後、二次養生(水中養生)までの間、乾燥防止のため市販のポリシートで供試体全体を密封するように被覆した。
<供試体の養生について>
モルタルを型枠に打ち込んだ後、型枠から取り外すまでの18時間の間一次養生を行い、一次養生後、JIS A 1132に準じて水中養生(二次養生)を行う。一次養生では、モルタルが固化する温度条件を変化させて高強度モルタルを生成する温度条件を検討した。
具体的には、大気条件(8℃±2℃)及び低温条件(−20℃±2℃)を組み合せて以下の通り4つの条件設定を行った。
18時間大気条件
前半9時間大気条件/後半9時間低温条件
前半9時間低温条件/後半9時間大気条件
18時間低温条件
そして、一次養生後圧縮強度試験を行った。
二次養生では、各種養生水を用いて水中養生を行い、養生期間3日後、7日後、14日後及び28日後にそれぞれ圧縮強度試験を行った。
<試験結果について>
図1は、各種練水及び養生水を組み合せて作製した供試体について養生期間18時間後及び3日後において圧縮強度試験を行った試験結果を示す。図2は、養生期間7日後、14日後及び28日後において圧縮強度試験を行った試験結果を示す。
18時間後の強度としては、海洋深層水由来の硬度調整水を練水として用いた場合には強度が向上しており、早期の高強度化が確認できた。特に商品硬度500を用いた場合には、18時間の大気条件で高強度化が発現しており、きわめて早期の高強度化が発現していることがわかる。次いで前半9時間大気条件/後半9時間低温条件でも他の供試体よりも高強度化の発現がみられる。前半9時間を低温条件とした場合には固化反応の反応速度が遅くなっており、早期の高強度化はみられなかった。
3日後の強度では、いずれの場合でも高強度化が進んでおり、養生水として海洋深層水由来の硬度調整水を用いることで高強度化が図られていることがわかる。また、養生期間18時間で低温条件が設定された場合でも養生水として硬度調整水を用いることで固化反応の反応速度が大きくなって高強度化が向上している。
7日後から28日後においても練り混ぜる水及び/又は養生水として硬度調整水を用いることで早期の高強度化が発現している傾向がみられた。
図3は、練水/養生水が商品硬度500/商品硬度500及び上水道水/上水道水の場合における圧縮強度の推移を示すグラフである。グラフでは、縦軸に強度をとり横軸に養生期間をとっており、商品硬度500/商品硬度500の場合では左側の縦軸で強度を示しており、上水道水/上水道水の場合では右側の縦軸で強度を示している。
商品硬度500/商品硬度500の場合については、18時間大気条件(●)及び前半9時間大気条件/後半9時間低温条件(○)における推移を示しており、上水道水/上水道水の場合については、18時間大気条件(▲)及び前半9時間大気条件/後半9時間低温条件(△)における推移を示している。
前半9時間大気条件/後半9時間低温条件での反応速度は、低温条件が設定されることで18時間大気条件よりも遅くなるといった影響を受けることになるが、反応速度が速い場合には養生期間において両条件の強度が同程度となった時点が短縮されると考えられる。したがって、図3に示す両条件のグラフの推移をみることで反応速度の向上の程度がわかる。
図3に示す例では、上水道水/上水道水の場合には2つのグラフの交差時点が18日程度となっており、商品硬度500/商品硬度500の場合には交差時点が8日程度となっていることから、海洋深層水由来の硬度調整水を用いることで反応速度の向上が明確に示されており、早期の高強度化が発現している。
他の供試体についても分析したところ、交差時点が10日以下となっている場合は、商品硬度10及び500を用いた場合で、11日〜15日となっている場合は、商品硬度が250、1000及び1500を用いた場合であり、いずれも上水道水を用いた場合よりも短縮化されていた。
圧縮強度については、養生期間14日でみた場合、18時間大気条件(8℃±2℃)にて商品硬度500及び1000を用いた場合及び上水道水を用いた場合に90N/mm2以上となっており、それ以外の場合には90N/mm2未満であった。
したがって、反応速度の向上及び高強度化の両方の評価からみると、商品硬度500を用いた場合が最も高い評価を得ていることになる。
図4は、練水/養生水が商品硬度500/商品硬度500の場合の切断面を撮影した写真であり、図5は、練水/養生水が上水道水/上水道水の場合の切断面を撮影した写真である。海洋深層水由来の硬度調整水を用いた場合には、養生期間が18時間後及び7日後では、多数の小孔が散在しているのが目視で確認できるが、28日後には小孔が消失して緻密化しており、強度が向上していることがわかる。一方、上水道水の場合には、18時間後では水和反応が不十分で粒子が小さく黒灰色であるが、7日後には緻密化が進み黒色化している。28日後には緻密化が劣化して小孔が出現しており、強度の低下がみられる。
したがって、海洋深層水由来の硬度調整水を用いた場合には早期の高強度化とともに高強度状態を安定して保持することが可能となっている。
[実施例2]
シリカフューム添加モルタル(以下「SFモルタル」と略称する)の使用原料として、以下の単位量で準備した。
セメント;976kg/m3
各種練水;210kg/m3
シリカフューム;74kg/m3
細骨材;1163kg/m3
混和剤;15.75kg/m3
<供試体の作製について>
原料の練り混ぜ作業には、強制撹拌式ミキサー(株式会社関西機器製作所;容量50リットル)を使用した。SFモルタルの場合には、ミキサーを駆動させて、セメント、シリカフューム、水、混和剤、細骨材を投入したのち7分〜10分撹拌して練り混ぜた。ミキサーの壁面及び底面に付着している材料を掻き落とし、さらに60秒間ミキサーを回転させた後ミキサーから排出した。
排出された混練物は、コンクリート供試体型枠(株式会社マルイ製ソノモールド)に空気が混入しないように脱泡して打ち込み、JIS A 1132に準じて、圧縮試験用円柱供試体(直径50mm、長さ100mm)を作製した。脱型後、二次養生(水中養生)までの間、乾燥防止のため市販のポリシートで供試体全体を密封するように被覆した。
<供試体の養生について>
実施例1と同様に、練水及び養生水の組合せ並びに温度条件の設定で養生した供試体を作製し、同様の養生期間毎に圧縮強度試験を行った。
<試験結果について>
図6に各種練水及び養生水を組み合せて作製した供試体について養生期間18時間後、7日後及び14日後において圧縮強度試験を行った試験結果を示す。シリカフュームを添加することで、反応速度を高めて早期の高強度化の効果が得られているが、図2に示すシリカフューム無添加の場合に比べると、全般的に高強度化の発現が遅くなっている。
また、商品硬度1500を用いた場合では上水道水を用いた場合に比べて早期の高強度化がみられ海洋深層水由来の硬度調整水を用いた場合の早期の高強度化が確認できた。
練水に海洋深層水由来の硬度調整水を用いて養生水に上水道水を用いた組合せについてみると、練水に商品硬度250を用い(No.29)養生期間に低温条件が含まれている場合に、他の硬度調整水を用いた場合に比べて高強度を発現していることがわかる。また、練水に商品硬度10を用い(No.26)養生期間に低温条件が含まれている場合では、養生期間が28日後(図6では示さず)に124N/mm2(大気/低温)及び120N/mm2(低温/大気)の高強度化が発現した(練水が上水道水の場合(No.41)では同条件で95N/mm2及び93N/mm2)。したがって、練水として硬度調整水を用いた場合には養生期間に低温条件を設定することで高強度化の効果が大きいことが確認できた。
図7は、商品硬度500を練水に用いた場合における普通モルタル及びSFモルタルの大気中での固化反応による温度の推移を示すグラフである。グラフでは、普通モルタルの場合を実線で示し、SFモルタルの場合を点線で示している。両者とも14時間経過後に最高温度に到達しているが、シリカフュームの添加されていない普通モルタルの方が高い温度に上昇している。したがって、海洋深層水由来の硬度調整水のみを用いた場合の水和反応が大きく進行しており、早期の高強度化が図られていることがわかる。
図3に示す手法で反応速度について分析したところ、交差時点が10日以下となっている場合は、商品硬度10、500、1000及び1500を用いた場合で、シリカフュームによる高反応速度化(早期化)が示されている。11日〜15日となっている場合は、商品硬度が250を用いた場合であり、いずれも上水道水を用いた場合よりも固化反応時間が短縮された。
圧縮強度については、養生期間14日でみた場合、18時間大気条件にて商品硬度250及び500を用いた場合及び上水道水を用いた場合に90N/mm2以上となっており、それ以外の場合には90N/mm2未満であった。
したがって、反応速度の向上及び高強度化の両方の評価からみると、商品硬度500を用いた場合が最も高い評価を得ていることになる。
[実施例3]
普通コンクリートの使用原料として、以下の単位量で準備した。
セメント;975kg/m3
各種練水;195kg/m3
細骨材;644kg/m3
粗骨材;663kg/m3
混和剤;14.3kg/m3
<供試体の作製について>
実施例1と同様に、ミキサーを駆動させて、セメント、水、混和剤、細骨材を投入したのち約15分撹拌してモルタルを練り混ぜ、その後粗骨材を添加してさらに練り混ぜた。排出された混練物は、JIS A 1132に準じて、幅10cm高さ10cm長さ40cmの型枠に打ち込んだ。その際に、補強体を型枠に配置して補強体内に混練物を充填した。脱型後、幅10cm高さ10cm長さ40cmの角柱供試体を作製し、二次養生(水中養生)までの間、乾燥防止のため市販のポリシートで供試体全体を密封するように被覆した。
<供試体の養生について>
脱型した供試体は、大気条件(8℃±2℃)で18時間一次養生した後7日間JIS A 1132に準じて水中養生(20℃±2℃)を行った。養生後の供試体に対して曲げ強度試験を行った。
<試験結果について>
練水及び養生水として商品硬度500を用いた場合、曲げ強度は11.6N/mm2(破壊強度21.5N/mm2)で、破壊エネルギー(靭性)は、中央部たわみ15mmで89kNm/m2及び中央部たわみ25mmで157kNm/m2であった。
比較のため練水及び養生水として上水道水を用いて供試体を作製し、同様に養生処理を行った後曲げ強度試験を行った。曲げ強度は10.8N/mm2(破壊強度20.9N/mm2)で、破壊エネルギー(靭性)は、中央部たわみ15mmで85kNm/m2及び中央部たわみ25mmで150kNm/m2であった。
したがって、海洋深層水由来の硬度調整水を練水及び養生水として用いることで、従来よりも高強度で高靱性を示し耐久性及び急激な全壊のない安全性の高いコンクリートを作製することが可能となる。
[実施例4]
上述した実施例では、商品硬度に基づいて実験を行ったが、実施例4では、所定の商品硬度の海洋深層水由来の硬度調整水を希釈して硬度を調製した硬度調整水を用いて実験を行った。
使用材料は実施例1と同様のものを同じ単位量で準備した。所定の材料を混錬後、図1に示した温度条件である一次養生での温度8℃±2℃(大気)で18時間(H)保持の条件を、二次養生でのJIS規格における20℃±2℃(水中)に近い温度条件である18℃±2℃(大気)で18H保持の条件に変更した場合、一次養生における大気温度の変化が材齢強度(圧縮強度σ;N/mm2)に及ぼす影響を、練水及び養生水の各硬度について調べた。図8に実験結果を示す。
練水及び養生水の硬度は、硬度200、300及び400については「商品硬度500」をそれぞれの硬度となるように「純水」(赤穂化成株式会社製;室戸海洋深層水から塩分やミネラル成分(Na、Ca、Mg、K)を除去した水)で希釈して硬度調整水を調製した。また、硬度600、700、800及び900については「商品硬度1000」を「純水」で希釈してそれぞれの硬度となるように硬度調整水を調製した。調製された練水及び養生水の測定硬度値(mg/リットル)を右欄に示す。
図8に示す実験結果を実施例1における図1及び図2に示す実験結果と比較検討する。図1では商品硬度250(No.6)、商品硬度500(No.9)及び商品硬度1000(No.12)をそれぞれ練水に用いた一次養生の8℃±2℃(大気)における材齢18時間(H)強度(σ18H)は、それぞれ40N/mm2、74N/mm2及び47N/mm2であり、高強度が早期に発現していた。これに対して、図8では、一次養生18℃±2℃(大気)における9種類の練水を用いた強度σ18Hは、商品強度500場合に64N/mm2と高強度が早期に発現しているもののそれ以外ではいずれも38N/mm2以下の低い値であった。
一方、図8に示すように、二次養生(水中)の養生水に硬度300〜900の硬度調製水を用いた場合、材齢3日強度(σ3D)は100N/mm2以上を発現しており、材齢7日強度(σ7D)は120N/mm2以上を発現している。なお、図8では示されていないが、商品硬度500での材齢28日強度(σ28D)は126N/mm2であった。
以上の実験結果から、これらの水は実用的で非常に大きな強度の値を示している。しかし、図1及び図2に示すように、No.6、No.9及びNo.12でのσ3D及びσ7Dはいずれも100N/mm2以下であることから、上述した実験結果では、一次養生での温度条件18℃±2℃(大気)及び各養生水の「硬度」が大きく影響していると考えられる。また、図8では、商品硬度500の硬度値(測定値570mg/リットル)がσ3D及びσ7Dについて最大材齢強度を示す最適硬度であることがわかる。
なお、一次養生での温度条件28℃±2℃(大気)で商品硬度500を練水及び養生水に用いて製造した供試体について圧縮強度を測定したところ、σ3Dは101N/mm2で、σ7Dは112N/mm2であった。この実験結果によれば、温度条件18℃±2℃(大気)の場合よりも圧縮強度の低下がみられることから、温度条件18℃±2℃(大気)が最適な温度条件であることが確認された。
[実施例5]
実施例5では、所定の商品硬度の海洋深層水由来の硬度調整水を濃縮して硬度を調製した硬度調整水を用いて実験を行った。
使用原料は実施例1と同様のものを同じ単位量で準備した。実施例4では、商品硬度500は、実施例1の場合に比べてσ18Hが低く、σ3D及びσ7Dが高強度を示した。そのため、実施例5では一次養生反応の温度条件を実施例4と同じ18℃±2℃(大気)に設定し、練水として実施例4と同様の「商品硬度500」を用いてモルタル材料を混練後、強度試験型に注入して18時間(H)保持し強度(σ18H)を測定した。比較のため、硬度調整水の代わりに上水道水を用いてモルタル材料を作製した後、強度試験型に注入してσ18Hを測定した。
また、養生水については、商品硬度250、500及び1000をそれぞれ30分間煮沸して濃縮する高硬度化処理を行って調製した硬度調整水を用いた。上水道水についても同様の高硬度化処理を行って養生水として使用した。高硬度化処理後の測定硬度(mg/リットル)は、括弧内に示している。二次養生ではJIS規格(20℃±2℃(水中))に準拠して固化し、σ3D、σ7D及びσ28Dをそれぞれ測定した。実験結果を図9に示す。
図9のNo.A〜Cに示すように、市販の3種類の海洋深層水由来の硬度調整水を煮沸濃縮による高硬度化処理を行った硬度調整水を養生水に用いた結果、材齢3日、材齢7日及び材齢28日の圧縮強度について、同様の高硬度化処理を行った上水道水を養生水に用いた場合よりも、いずれも著しく大きな値を示しており、十分な実用性を備えていることがわかる。
また、実施例4において示された実験結果と比較した場合、図9に示すNo.A〜Cの3種類の養生水、特にNo.Bでは超早期高強度化の傾向が上水道水の場合(No.D)よりも著しく大きく発現している。さらに、No.Bでは、材齢28日強度(σ28Dは136N/mm2)まで早期高強度化が継続しており、実用性が極めて高いことがわかる。ちなみに、図2に示すNo.9の場合には、σ28Dは101N/mm2であった。
実施例5において、3種類の硬度調整水を養生水として用いた場合の各材齢強度の値が、σ3Dでは115N/mm2〜124N/mm2、σ7Dでは120N/mm2〜141N/mm2及びσ28Dでは117N/mm2〜136N/mm2であり、練水と養生水に同様の硬度調整水を用いた実施例4における硬度300〜900での各材齢強度のいずれの値よりも早期高強度化が発現しており、高い実用性を備えている。特に、養生水として硬度930mg/リットルの硬度調整水を用いたNo.Bの場合はNo.A及びCの場合よりも超早期高強度化を発現しており、材齢28日強度についても大きな値を示していることから、実用価値は非常に高いことがわかる。
こうした実験結果は、主として、一次養生の温度条件を18℃±2℃(大気)で練水と硬度が異なる養生水を使用したこと、さらに養生水として海洋深層水由来の硬度調整水を濃縮して高硬度化処理を行った硬度調整水を使用したことによるものと考えられる。
本発明によりモルタル又はコンクリート組成物を早期に高強度化することができ、工期の短縮が可能になるとともに、高強度で高靱性といった特性を生かして、モルタル又はコンクリート製建材パネル、橋梁用構造部材、モニュメント、地下構造部材、建築構造部材、土木建築資材などに活用することが期待される。

Claims (3)

  1. セメント、骨材及び混和剤を少なくとも含む原料に練水を添加して練り混ぜる混合工程と、前記混合工程により生成された混合物を成形する成形工程と、前記成形工程により形成された成形物を養生水を用いて養生する養生工程とを備えているモルタル又はコンクリート組成物の製造方法において、前記練水及び前記養生水の少なくとも1つに海洋深層水由来の硬度調整水を用いているモルタル又はコンクリート組成物の製造方法。
  2. 前記硬度調整水は、硬度が300〜900である請求項1に記載のモルタル又はコンクリート組成物の製造方法。
  3. 前記硬度調整水は、一次養生温度が10℃以下で用いる養生水では硬度が400〜800である請求項1に記載のモルタル又はコンクリート組成物の製造方法。
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