JP6843101B2 - 使い捨て物品 - Google Patents

使い捨て物品 Download PDF

Info

Publication number
JP6843101B2
JP6843101B2 JP2018175893A JP2018175893A JP6843101B2 JP 6843101 B2 JP6843101 B2 JP 6843101B2 JP 2018175893 A JP2018175893 A JP 2018175893A JP 2018175893 A JP2018175893 A JP 2018175893A JP 6843101 B2 JP6843101 B2 JP 6843101B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sheet
absorber
surface material
disposable
elastic member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2018175893A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2019030676A (ja
Inventor
山田 菊夫
菊夫 山田
Original Assignee
山田 菊夫
菊夫 山田
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by 山田 菊夫, 菊夫 山田 filed Critical 山田 菊夫
Publication of JP2019030676A publication Critical patent/JP2019030676A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6843101B2 publication Critical patent/JP6843101B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Description

本発明は、使い捨て下着やおむつ等の使い捨て物品およびその製造方法並びに販売方法に関するものである。
従来より、使い捨ての繊維製品については種々の提案がなされており、2枚のシート材の間に複数の弾性部材を間欠的に接着して、この弾性部材を利用して襞部を形成し、使い捨ておむつのウエスト回り、胴回りなどに採用することが提案されている。
特開2005−80859号公報
しかしながら、襞部の利用については、感触と見た目の美しさという限定的なものであり、例えば、使い捨ておむつで尿や汗などの液体が吸収される吸収体の蒸れ対策について十分な提案はされていなかった。
そこで、本発明では、使い勝手のよい使い捨て物品を提供することを目的とする。
請求項1記載の使い捨て物品は、通気性を有する通気性シートと、液拡散性を有する繊維シートと、前記通気性シートと前記繊維シートとの間に設けられ、引っ張られた状態で周面に塗布された接着剤により前記通気性シートと前記繊維シートとを接合する弾性部材と、を備えた表面材と、
一方に前記表面材が接合され、他方にシートが接合され、液体を吸収する吸収体と、を有し、
前記吸収体の中央付近で前記吸収体と前記表面材とが接合され、前記吸収体の中央付近で前記吸収体と前記シートとが接合されている
請求項1記載の使い捨て物品は、表面材の長手方向の両端を引っ張った場合に、弾性部材の弾性により表面材が長手方向に伸び、表面材のフィット感が向上するので、使い勝手のよい使い捨て物品を実現することができる。
本実施形態の使い捨て繊維製品用の生地1を示す図である。 図1の使い捨て繊維製品用の生地1の斜視図である。 図1の使い捨て繊維製品用の生地1の拡大図である。 図3のA−A線に沿う断面図である。 図3のB−B線に沿う断面図である。 生地1の積層シートを示す図面である。 第2繊維シート3と繊維材料4との間に形成される空間9を示す図である。 本実施形態の使い捨ておむつ10の概要図である。 弾性部材をX方向に沿って外側シートに設けた図である。 弾性部材をY方向に沿って外側シートに設けた図である。 本実施形態の使い捨ておむつ10の製造方法を示すフローチャートである。 本実施形態の使い捨てパンツ20の概要図である。 第2実施形態の使い捨ておむつ10の概要図である。 図13のA−A線に沿う断面図である。 使い捨ておむつ10のX方向に沿った断面図である。 外装シート11に弾性部材を接合した場合の弾性が作用する方向を示す図である。 使い捨ておむつ10のY方向に沿った断面図である。
以下、本発明の実施の形態を図面に基づき説明する。図1には、本実施形態の生地1の表面状態が示されている。本実施形態においては、後述するように生地1を使い捨て繊維製品の吸収体14の表面材15として用いるものである(図8参照)。図1において、生地1は第1方向であるx方向に連続するものである。5は生地内部に設けられた弾性部材を示し、多数の弾性部材5により多数の凹凸面が形成されている態様が同図に示されている。この多数の凹凸面により、図2に示すように、Y方向に沿って多数の襞部6が繰り返し形成されている。なお、図1,図2から明らかなように、弾性部材5は、X方向に沿って設けられており、生地1にX方向の弾性力を付与するものである。このような弾性部材5が、Y方向に所定間隔隔てて複数設けられている。なお、格子形状の弾性部材を用いた場合には、1つの格子形状の弾性部材にて上述の多数の襞部6を形成することも可能である。また、多数の弾性部材5に代えて、弾性部材として伸縮性フィルムを用いてもよい。伸縮性フィルムとしては、ウレタンフィルム、シリコンフィルム、エラストマーフィルムのような伸縮弾性フィルムを用いることができる。
図4、図5に示すように、生地1は、通気性を有するシートである第1繊維状シート2と、同様に通気性を有するシートである第2繊維状シート3と、第1、第2繊維状シート2、3の間に介在される液拡散性を有する繊維材料4とを有し、第1、第2繊維状シート2、3と繊維材料4とを積層してなる積層シート30により構成される。第1、第2繊維状シート2、3は、通気性を有する繊維層を構成するものであり、また繊維材料4は、液拡散性を有する繊維層を構成するシートである。このように、積層シート30は、3層から構成されている。なお、本実施形態において、後述するように、第2繊維状シート3が使用者の肌に接する側となり、第1繊維状シート2が吸収体14に接する側となる。このため、第1繊維状シート2に代えて、繊維材料4を用いて3層構成としてもよく、第1繊維状シート2を省略した2層構成としてもよい。更に、繊維材料4を省略して、第1繊維状シート2と第2繊維状シート3とからなる2層構成としてもよい。本実施形態においては、生地1は吸収体14の表面材15として使用されるため、第1繊維状シート2、第2繊維状シート3は親水性の繊維状シートを用いることが望ましい。以下では、第1繊維状シート2を用いた3層構成として説明を続ける。
第1繊維状シート2と繊維材料4とは弾性部材5を介して間欠的に接合されている。第2繊維状シート3と繊維材料4との接合も間欠的な接合であることが好ましい。本実施形態においては、第2繊維状シート3と繊維材料4とを接合した部分と接合しない部分とが形成されるように間欠的に接合一体化した後に、この一体化した第2繊維状シート3、繊維材料4に対して弾性部材5と第1繊維状シート2とを接合するものとして説明を続ける。
前記接合方法としては接着、熱融着、超音波接合等が用いられるが、作業上の容易さの観点から接着が好ましい。以下、接合方法として接着を採用した場合の実施形態を説明する。
接合方法としての接着において、接着剤としてホットメルト接着剤を用いることが好ましい。以下、接着剤としてホットメルト接着剤を用いる場合の実施形態を説明する。ホットメルト接着剤を用いて、第2繊維状シート3と繊維材料4とを間欠的に接合するには、図6に示すように、繊維材料4にホットメルト接着剤を間欠的に塗布し(或いは、第2繊維状シート3にホットメルト接着剤を間欠的に塗布してもよい)、両者を積層して接合一体化する。このとき第2繊維状シート3と繊維材料4との間に接着層7が存在しない非接着部8が形成され、この非接着部8により空間9が形成される。また、第1繊維状シート2と繊維材料4との間には弾性部材5が介在するため、弾性部材5の箇所で第1繊維状シート2と繊維材料4とを接合することにより、第1繊維状シート2と繊維材料4との間欠的結合が行われる。即ち、図6に示すように所定間隔を置いて平行に多数配列されている弾性部材5の周面にホットメルト接着剤を吹き付けて塗布し、このホットメルト接着剤が塗布された弾性部材5を、第2繊維状シート3と繊維材料4との積層体シートにおける繊維材料4の面と、第1繊維状シート2との間に位置させ、前記積層体シートにおける繊維材料4の面と第1繊維状シート2との間に弾性部材5を挟み込んで積層し、接合一体化する。図6において特に図示しないが、弾性部材5の存在しない第1繊維状シート2と繊維材料4との対向面は非接着部8となっており、この非接着部8により空間9が形成されている。図7には、襞部6において非接着部8による空間9が形成されている態様が示されている。このように、非接着部8による空間9が形成されている構造により、生地1における水分蒸散性、放熱性および透湿性の各機能が向上するものである。
図2、図3、図4に示すように、凸部6aと凹部6bとが連続して形成されることにより多数の襞部6が構成される。
凸部6aと凹部6bとからなる襞部6を形成する方法として前述したように生地1の内部に弾性部材5が配置されている。弾性部材5として伸縮性を有する線状弾性体5aが用いられ、この線状弾性体5aとして糸状ゴムが好適に用いられる。以下、弾性部材5として線状弾性体5aを用いる場合の実施形態について説明する。
図1、図2に示すように、線状弾性体5aはその線の延びる方向が積層シート30の長手方向(図1、図2においてx方向)と同一の方向に配置され、且つ所定間隔を置いて多数の線状弾性体5aが平行して配置されている。即ち、線状弾性体5aは積層シート30の幅方向(図1、図2においてy方向)に間隔を設けて多数配置されており、多数の線状弾性体列が形成されている。なお、線状弾性体5aをY方向に設ける間隔は、ほぼ均等な間隔でもよく、例えば、周辺部において間隔を短くして線状弾性体5aを密に配置するようにしてもよい。更に、生地1の中央部から周辺部に向けて間隔を短くしていくようにしてもよい。周辺部において線状弾性体5aが密に配置されることにより、生地1を吸収体14の表面材15として用いたときに表面材15のサイドがギャザーとしての機能を持つようになる。これに代えて、もしくは、これに併用して、周辺部の線状弾性体5aの弾性力と、中央部の線状弾性体5aの弾性力とを異ならせ、周辺部の線状弾性体5aの弾性力を強くするようにしてもよい。なお、本実施形態においては、表面材15の周辺部とは、後述の図8のY方向の右側端部5〜30%程度、左側端部5〜30%程度であり、中央部は両端部を除く部分である。
線状弾性体5aは、図5に示すように、第1繊維状シート2と繊維材料4との間に位置して設けられる。本実施形態において、図1および図2におけるy方向(第1方向とは異なる第2方向)に沿って一端から他端まで延びている一つの襞部6を“一列の襞部”と称すこととする。襞部6は図1および図2におけるx方向に所定間隔を置いて多数列形成されている。ここで襞部6における線状弾性体5aとの接合部位を襞部支持点という。単位面積当たりの線状弾性体5aの本数は任意に設定できるが、線状弾性体5aの本数を多くして線状弾性体5a相互の間隔を小さくすれば、それにより一列の襞部における襞部支持点の数が増えるため、一列の襞部6における凸部6aと凹部6bを均一な形状に形成し且つその形状を保持することができる。それによって襞部6の型崩れがなく、生地1の柔軟性、水分蒸散性、放熱性および透湿性を増大する観点から好ましいものとなる。このような趣旨から、襞部6相互の間隔即ち、凸部6a相互間のピッチ間隔は、2mm〜7mmが好ましい。この凸部6a相互間のピッチ間隔は、3.00mm〜6.25mmがより好ましい。凸部6a相互間のピッチ間隔を狭くすることにより、きめの細かな襞ができるので外観が美しくなり、また1つの襞当たりの肌との接触面積は小さくなるので肌触りがよくなり、更に表面積が大きくなるので汗などの吸収性が向上する。一方、凸部6a相互間のピッチ間隔を広くすることにより、糸状ゴムの弾性力を適度に抑えることができ、製造コストを低減することができる。なお、図1,図2では襞部6が連続して形成されるように図示されているが、線状弾性体5aの本数や配置の仕方などにより、不連続になったり、y方向にずれたりする。しかしながら、襞部6がy方向にずれて形成された場合には、尿などが進行しにくくなり、横漏れ防止に寄与することができる。
ここで、線状弾性体5aとして糸状ゴムを用い、また接着剤としてホットメルト接着剤を用いて生地1を製造する製造方法の一例について説明する。後述するように、繊維材料4として紙材料を用いることが好ましく、また第1繊維状シート2、第2繊維状シート3としてそれぞれ親水性の不織布を用いることが好ましいので、繊維材料4として紙材料を用い、第1繊維状シート2、第2繊維状シート3としてそれぞれ不織布(例えばサーマルボンド)を用いる場合を例にとり生地1の製造方法を説明する。ここで、第1繊維状シート2として用いる不織布を第1不織布シートといい、第2繊維状シート3として用いる不織布を第2不織布シートという。
まず、繊維材料4としての紙材料をロール巻回体から繰り出す。生地1を使い捨てパンツの外装に用いる場合には、この紙材料には予め印刷層4a(図4、図6参照)を形成し各種プリントを施してもよい。繰り出された紙材料をエンボスロールに通し、ロール間で押圧することにより機械的柔軟化処理を行う。この機械的柔軟化処理は、平ロールを用いたエンボス処理でも或いはロール面に多数の突起を有する噛み合せロールを用いたエンボス処理でもよい。後者のエンボス処理の場合には、紙材料に多数の微細な孔が開く。前記エンボス処理後の紙材料に、ホットメルト接着剤を間欠的に吹き付けた際に、微細な孔にホットメルト接着剤が浸透し、第2不織布シートとの接着しやすさを向上することができる。尚、エンボス加工以外の機械加工を採用してもよく、エンボス加工装置を複数設けて複数回のエンボス加工を行ってもよい。この場合、エンボス加工装置は同じものでもよく、エンボスをかける方向や、エンボス形状およびその大きさが異なるエンボス加工装置を設けてもよい。エンボス加工を行うことにより、繊維材料4の柔軟性が向上し、肌触りを向上させることができる。
一方、第2繊維状シート3としての第2不織布シートをロール巻回体から繰り出し、この第2不織布シートと、ホットメルト接着剤が塗布された紙材料とを平ロールに通して圧着し、両者を積層し接合体シートを製造する。この接合体シートにおいて、第2不織布シートと紙材料とは間欠的に接合されている。
多数の糸状ゴムを並列状に巻回してなるロール巻回体から多数列の糸状ゴムを繰り出す。糸状ゴムは所定の引っ張り力で引っ張られた状態で繰り出される。繰り出された糸状ゴムにホットメルト接着剤を吹き付ける。この場合、糸状ゴムの長さ方向全長に亘って連続的に接着剤を吹き付ける。また接着剤は糸状ゴムの全周面に塗布される。一方、第1繊維状シート2としての第1不織布シートをロール巻回体から繰り出し、この第1不織布シートを前記の接合体シートと対向するように送り出し、これら接合体シートと第1不織布シートとの間に、前記の如く接着剤が塗布された糸状ゴムが挟み込まれるようにして糸状ゴムを供給する。この場合、糸状ゴムは接合体シートの紙材料の面と、第1不織布シートとの間に供給される。
糸状ゴムが接合体シートの紙材料の面と、第1不織布シートとの間に挟み込まれた状態で平ロールに通される。接合体シート、糸状ゴム、第1不織布シートは平ロールにより圧着され、積層一体化される。第1不織布シートと紙材料とは、糸状ゴムを介しての接合なので、両者は間欠的に接合される。このようにして、第2不織布シートと紙材料とが間欠的に接合され且つ第1不織布シートと紙材料とが間欠的に接合されて構成される積層シート30が製造される。必要に応じて積層シート30をエンボスロールに通し、機械的柔軟化処理を行う。この処理を行うことにより、生地1の柔軟性をさらに向上できる。なお、前述したように、本実施形態では、生地1を吸収体14の表面材15として用いるため、第1不織布は、パルプ繊維などからなる繊維集合体や、吸水性ポリマーなどからなる吸収体14と接する。このため、第1不織布シートの代わりに不織布よりも液透過性に優れた紙材料を用いてもよく、第1不織布シートを省略して2層構成としてもよい。この場合には、第2繊維状シート3と繊維材料4との間に弾性部材5を配置するようにしてもよい。弾性部材5に間欠的にホットメルト接着剤を塗布して、第2繊維状シート3と繊維材料4とを接合すれば、接着(接合)工程を減らすことができる。更に、弾性部材5を介して第2繊維状シート3が肌と接触するため、繊維材料4と接合された第2繊維状シート3が肌に接触する場合に比べて柔軟性が向上する。なお、第2繊維状シート3と繊維材料4との間に弾性部材5を配置する場合においても、繊維材料4に機械的柔軟化処理を行うことが望ましく、第2繊維状シート3と繊維材料4との少なくとも一方にホットメルト接着剤を塗布してもよい。なお、接着剤の間欠的塗布方法としては、線状、点状、ストライプ状、スパイラル状、ブロック状、パターン状等に塗布する方法が挙げられ、それらのうちの1つの方法を用いても或いは複数の方法を組み合わせて用いてもよい。
製造された積層シート30は長尺寸法であるため、積層シート30の長手方向(図1、図2においてx方向)における長さ寸法を所定の長さにするための裁断が行われる。この裁断において、第1不織布シート、第2不織布シート、紙材料および糸状ゴムが切断される。糸状ゴムの切断により、引っ張り状態にあった糸状ゴムは引っ張り力から解放されて復元力により収縮する。このときの収縮応力により、第1不織布シートと第2不織布シートと紙材料とから構成される積層シート30は長さが短くなる方向に力を受けるため、積層シート30に凹凸面が形成され、それにより襞部6が形成される。このようにして、多数の襞部6を有する生地1が製造される。
ここで生地1は、線状弾性体5aが復元力により縮んだ状態即ち、非引っ張り状態にあり、この非引っ張り状態にある線状弾性体5aの長手方向(図1、図2における積層シート30の長手方向即ち、x方向と同方向)と直交する方向(図1、図2における積層シート30の幅方向即ち、y方向と同方向)に延びる襞部6が多数形成され、積層シート30に襞部列がパターン形成されている。
積層シート30の内部に配置された線状弾性体5aにより、積層シート30には弾力性が付与されている。従って積層シート30により構成される生地1を図1、図2においてx方向に手で引っ張ると、線状弾性体5aが伸びることによって生地1も伸びて広がり、またこの状態から手を離すと、線状弾性体5aはその復元力により収縮し、それにより生地1も元の寸法状態に復帰する。このように生地1は伸縮性を有するので、生地1を吸収体14の表面材15として用いた場合に身体に対するフィット感に優れたものとなる。
第1繊維状シート2、第2繊維状シート3として親水性の不織布を用いる場合には、親水性の繊維として、例えば、水硬性組成物との密着性の点から、ビニルアルコール系繊維および親水化ポリプロピレン系繊維などを用いることができる。なお、第1繊維状シート2、第2繊維状シート3のそれぞれの目付量は一例として10〜50g/mが好ましい。
繊維材料4として紙材料を用いる場合には、パルプ紙又はパルプを主原料とする材料から形成された紙材料を用いることができる。原料パルプとしては、木材パルプ、合成パルプ、古紙パルプ等を用いることができる。また、パルプなどの天然繊維に限られず、レーヨン等の再生繊維等も用いることができる。なお、繊維材料4の目付量は一例として10〜50g/mが好ましい。
図8は、本実施形態の使い捨ておむつ10の概要図である。図8に示してあるように、使い捨ておむつ10は、透湿性シートを有する外側シート11、ウエスト部12、テープ部13、吸収体14、表面材15などから構成されている。外側シート11、ウエスト部12、テープ部13は周知の使い捨ておむつと同じものであり、テープ部13に代えてパンツ型の紙おむつとしてもよく、他の構成(例えばギャザー機能)などを有していてもよい。吸収体14は使い捨ておむつ着用者の汗、尿などの液体(血液などの体液も含む)を吸収する周知のものであり、パルプ繊維などからなる繊維集合体や、吸水性ポリマーなどからなり、例えば袋状の繊維材に収納された状態で例えばホットメルト接着剤や超音波接合などにより外側シート11に接合されている。なお、吸収体14を外側シート11ではなく、表面材15に接合した後に、表面材15を外側シート11に接合するようにしてもよい。この場合、表面材15をテープなどにより着脱可能に外側シート11に貼るようにして接合すれば、吸収体14と、表面材15を交換すれば外側シート11を複数回使用することができる。特に、使い捨てパンツとして、外側シート11の少なくとも一部に上述した生地1を採用した場合には、生地1が複数回の洗濯には耐用できるので、繰り返し外側シート11を使用することができる。なお、吸収体14は排泄物を吸収するため、吸収体14に消臭剤を添加することが望ましい。消臭剤としては、活性炭;ゼオライト;シリカ;セラミック;大谷石;木炭高分子;カーボンナノチューブ;カーボンナノホーン;クエン酸、コハク酸等の有機酸、ミョウバン(カリウムミョウバン)を用いることができる。本実施形態においては、ミョウバンを繊維集合体と袋状の繊維材との少なくとも一方に添加するものとする。これに加えて、または、これに代えて、表面材15の肌面となる第2繊維状シート3以外にミョウバンなどの消臭剤を添加してもよい。これは、消臭用液体が、金属を溶解した液体を用いることがあるためである。
また、外側シート11に表面材15を載せた状態で、表面材15を載せて外側シート11の下側端部や、ウエスト部12を折り曲げて、表面材15のX方向の両端を包み込むようにした後に接合部16にて表面材15を接合すればよい。なお、図面を簡単にするため図示省略しているものの、Y方向の接合も同様に行えばよい。外側シート11と表面材15との接合は、直接的な接合でもよく、間接的な接合でもよい。間接的な接合として、例えば、吸収体14を介して接合してもよい。この場合、外側シート11と、吸収体14と、表面材15とを押圧接合したり、押し切り接合したり、当て切り接合してもよい。更に、吸収体14ではなく、外側シート11と表面材15との間に設けられて部材を介して間接的に接合してもよい。
なお、図8では、表面材15がX、Y方向とも外側シート11の外形よりも短くなっているが、表面材15のX、Y方向の長さを外側シート11よりも長くして、表面材15の端部を折り曲げ、外側シート11を包み込むようにしてもよい。この場合、表面材15の端部に両面テープ、面ファスナーなどを設けて外側シート11を接合してもよく、ホットメルト接合や、超音波接合や、ヒートシール接合により、接合してもよい。また、表面材15の端部を折り曲げることなく、表面材15の端部もしくは端部近傍に両面テープなどの粘着剤や、機械的な係合を設けて、外側シート11と表面材15とを接合すればいい。
表面材15は、上述した生地1から構成されており、第2繊維状シート3が着用者の肌と接触するようになっている。すなわち、本実施形態においては、第1繊維状シート2が吸収体14側に位置するように表面材15が外側シート11に接合されている。
上述したような、表面材15の接合の仕方は、後述する使い捨てパンツ20や、他の使い捨て物品にも適用することができる。
なお、図8の使い捨ておむつ10は、あくまで概要を示すものであり、その寸法などは厳密なものではない(他の図面も同様である)。
図9は、弾性部材5をX方向に沿って外側シート11に設けた図である。このように、外側シート11の長手方向(X方向)と、生地1の長手方向とを一致させれば、製造工程において、生地1の搬送方向と外側シート11の搬送方向とが一致するので、例えば生地1を90度反転させる工程が不要となり、使い捨ておむつ10を安く製造することができる。使い捨ておむつ10を使用した場合には、柔軟性のある第2繊維状シート3(例えば、親水性の不織布)が肌と接するのに加えて、弾性部材5の弾性力により表面材15が股間にフィットするので履き心地がいい。更に、襞部6により使用者との接触面積が小さくなるので肌触りがよくなる。また、尿が排出された場合でも、第2繊維状シート3よりも液透過性に優れた繊維材料4が尿を速やかに吸収体14に導くため、図6,図15に示す空間9による通気により表面材15はサラサラしており、蒸れることがない。更に、第2繊維状シート3と、繊維材料4とは弾性部材5の伸縮により形成された襞部6によりその表面積が弾性部材5のない場合に比べて大きくなっており、尿の量が多い場合でも尿を速やかに吸収体14に導くことができる。更に、弾性部材5の弾性力が失われることがないので、フィット感、穿き心地が低下することがない。
図10は、弾性部材5をY方向に沿って外側シート11に設けた図である。図10では省略しているものの、図2、図3から明らかなように、弾性部材5をY方向に沿って外側シート11に設けた場合には、襞部6はX方向に沿って形成される。X方向に沿って複数形成された襞部6により、尿がY方向に流れるのを防ぐことができ、尿の横漏れを防止することができる。
図9、図10から明らかなように、本実施形態の表面材15は、中央部を含む全面に弾性部材5が設けられているので、使用者の股下に接触する部分に弾性部材5の弾性力が作用し、表面材15が使用者にフィットする。図15は、使い捨ておむつ10のX方向に沿った断面図であり、図15からも明らかなように、複数の弾性部材5により使い捨ておむつ10は、V字状に湾曲している。このように、使い捨ておむつ10のX方向(長手方向)の両端がZ方向(第3方向)に持ち上がっているので、使い捨ておむつ10を使用者が着用した際に使用者の下半身にフィットする。図17は、使い捨ておむつ10のY方向に沿った断面図であり、図17からも明らかなように、複数の弾性部材5により使い捨ておむつ10は、V字状に湾曲している。このように、使い捨ておむつ10のY方向(短手方向)の両端がZ方向に持ち上がっているので、尿などの横漏れを防ぐことができる。特に、使い捨ておむつ10に代えて生理用ナプキンに表面材15を適用した場合には、生理用ナプキンの寸法を大きくすることなく、経血の横漏れを防ぐことができる。このように、使い捨ておむつ10や生理用ナプキンの横漏れを防ぐ場合、前述したように周辺部において中央部に比べて、複数の弾性部材5を密に配置したり、弾性力を強くすればよい。更に、成人男性、成人女性、子供(男子、女子)の一般的な体形に合わせて、体にフィットするように弾性部材5の弾性力や、弾性部材5の配置(密度)を適宜選択して、立体的に使い捨て製品を設計、製造するようにしてもよい。
図11は、本実施形態の使い捨ておむつ10の製造方法を示すフローチャートである。この使い捨ておむつ10の製造は、FA化された工場のCPUを備えた不図示の制御装置の制御により実行される。ステップS1において、上述したように生地1を製造する。
ステップS2において、周知の方法により外側シート11を製造する。
ステップS3において、パルプ繊維などからなる繊維集合体や、吸水性ポリマーなどから吸収体14を製造する。
なお、ステップS1からステップS3との順番は入れ替えてもよい。
ステップS4において、吸収体14、表面材15の接合が行われる。この接合は、上述したように、外側シート11に対して吸収体14を接合した後に表面材15を接合してもよく、接合された吸収体14と表面材15とを外側シート11に接合してもよい。この場合、接合された吸収体14と表面材15とを着脱可能なように表面材15に貼り付けるようにしてもいい。
上述した吸収体14と、表面材15とは使い捨てパンツにも適用することができる。図12は、本実施形態の使い捨てパンツ20の概要図である。使い捨てパンツ20は、使用者Pの胴部全体を覆い、その下腹部を軽く押圧する部分を含む胴部装着部21と、胴部装着部21の上側に設けられ、ゴム等の弾性部材を含み、使用者Pの腰回りに装着される腰部装着部22を有する。この胴部装着部21と腰部装着部22との少なくとも一方の生地として前述した生地1を適用してもよく、生地1に層を追加して適用してもよい。
更に、使い捨てパンツ20は、胴部装着部21の内側(身体に接する側)には、胴部装着部21の前部と後部との間に弾性シート23が架け渡されており、この弾性シート23の内側(使用者Pの肌当接側)には、前述の吸収体14と、表面材15とが装着されている。なお、表面材15が弾性を有しているので、弾性シート23を省略して、胴部装着部21の内側に吸収体14と、表面材15とを交換可能なように直接貼り付けるようにしてもよい。
図12に示す使い捨てパンツ20は、上記したようにおむつとしての機能を有するものであり、大人用のおむつとしても或いは幼児用のおむつとしても使用することができる。
なお、表面材15の構成として、第2繊維状シート3と繊維材料4との間に弾性部材5を配置した2層構成とすることを上述したが、吸収体14として前述したように袋状の繊維材を用いた場合には繊維材料4を省略して、吸収体14の繊維材の液拡散性を利用して繊維層としてもよい。
(測定例)
以下、使い捨て生地の測定例につき説明を続ける。
(測定例1)
通気性シートとして親水性の不織布を用い、繊維シートとしてパルプ100%の紙(トイレットペーパー用の紙シート)を用い、弾性部材として、径620デシテックスのウレタンゴムを用いた。ウレタンゴムにホットメルト接着剤を塗布して、ウレタンゴムを介して親水性の不織布とパルプ100%の紙とを間欠的に接合し、試験片とした。
(比較測定例1)
使い捨ておむつの吸収体の表面を構成している親水性の不織布を採取し、この不織布を通気性シートとして使い捨て生地とした。なお、この試験片は繊維シート、弾性部材を有していない。
(比較測定例2)
使い捨ておむつの吸収体の表面を構成している親水性の不織布を採取し、この不織布を通気性シートとして使い捨て生地とした。なお、この試験片は繊維シート、弾性部材を有していない。
(比較測定例3)
使い捨ておむつの吸収体の表面を構成している親水性の不織布を採取し、この不織布を通気性シートとして使い捨て生地とした。なお、この試験片は繊維シート、弾性部材を有していない。
(比較測定例4)
使い捨ておむつの吸収体の表面を構成している親水性の不織布を採取し、この不織布を通気性シートとして使い捨て生地とした。なお、この試験片は繊維シート、弾性部材を有していない。
(比較測定例5)
使い捨ておむつの吸収体の表面を構成している親水性の不織布を採取し、この不織布を通気性シートとして使い捨て生地とした。なお、この試験片は繊維シート、弾性部材を有していない。
まず、このような測定例1及び比較測定例1〜5の使い捨て生地の吸水速乾性(蒸散性)及び透湿性を評価した。
まず、吸水速乾性(蒸散性)は、蒸散性(II)試験(ボーケン規格BQEA028)を行い、吸水性と速乾性との両方を総合的に評価した。
測定例1及び比較測定例1〜5の使い捨て生地に付いてそれぞれ直径約9cmの試験片を作製し、各試験片とシャーレの質量(W)を測定した。次にシャーレ上に水0.1mLを滴下し、その上に試験片を載せ、質量(W0)を測定した。これを標準状態(20℃、湿度65%RH)下に放置して、所定時間(5分、10分、以下10毎に60分迄)経過毎の質量(Wt)を測定した。測定された質量W、W0、Wtから、下記式(1)を用いて、所定時間経過毎の蒸散率(%)を算出した。
蒸散率(%)={(W0−Wt)/(W0−W)}×100・・・・(1)
結果を表1に示す。
Figure 0006843101
表1に示す蒸散率の結果から明らかなように、比較測定例2〜4では、いずれも、60分経過しても蒸散率が30%以下であり、比較測定例1及び5では、20分経過して蒸散率が15%未満であり、60分経過しても蒸散率が40%以下であるのに対して、測定例1では、10分経過後に蒸散率が20%を超え、20分経過後に蒸散率が40%を超え、その後、30分経過後に蒸散率が70%を超え、40分経過後に蒸散率が85%を超え、50分経過後には蒸散率が90%を超え、60分経過後には蒸散率が95%を超えたことが分かる。
なお、ボーケン規格BQEA028においては、評価の目安として、試験開始後20分の蒸散率が、スポーツ用途の場合、織物で50%以上、ニットで40%以上であることが好ましく、一般用途の場合、織物で40%以上、ニットで30%以上であることが好ましいと言われている。
したがって、測定例1の表面材15は、45%以上の蒸散率を得ることができているので、スポーツ用途にしても、一般の用途としても、快適に着用することができると言える。
以上から、測定例1の表面材15を使い捨て生地と接合した使い捨て物品は、極めて高い吸水速乾性(蒸散性)を持つことが分かる。
次に、透湿性は、JIS−L1099(2012)のA−1法(塩化カルシウム法)を行い、透湿度(g/m・h)を求めて評価した。
なお、透湿度は、規定の温度及び湿度において、繊維製品を透過する水蒸気の質量(g)を、その繊維製品の1m×1時間当たりに換算した値として定義される。
JISL0105の6.3(布状の試料及びその試験片)に準じ、測定例1及び比較測定例1〜5の使い捨て生地から試験片を採取した。
この塩化カルシウム法に規定された透湿カップ、恒温・恒湿装置、円形板、及び吸湿剤の等の装置及び材料を準備し、実験を行った。
まず、予め約40℃に温めた透湿カップに吸湿剤を約33g入れ、透湿カップに振動を与えて均一にした後、薬さじで表面を平らにならし、円形板を用いて、吸湿剤と試験片の下面との距離が3mmになるように調節した。
次に、測定例1及び比較測定例1〜5の使い捨て生地について、JISL0105の6.3(布状の試料及びその試験片)に従って、それぞれ直径約90mmの試験片を3枚採取した。
各試験片の表面を吸湿剤側に向けて透湿カップに対して同心円になるように載せ、パッキン及びリングを順次装着し,蝶ナットで固定した後,装着側面をビニル粘着テープでシールして試験体とした。この試験体を温度40℃±2℃、湿度(90±5)%RHの恒温・恒湿装置内の試験片上約10mm上部の風速が0.8m/sを超えない位置に置いた。1時間後に試験体を取り出し、直ちに質量(a1)を1mgまで測定した。測定後,再び試験体を恒温・恒湿装置の同位置に置き、1時間後に試験体を取り出し、直ちに質量(a2)を1mgまで測定した。測定された質量a1、a2から、下記式(2)を用いて、透湿度PA1(g/m・h)を算出した。
透湿度PA1(g/m・h)=(a2−a1)/SA1・・・・(2)
式(2)において、a2−a1は、試験体の1時間当たりの質量の変化量(g/h)であり、SA1は、透湿面積(m)である。
試験結果は、3回の平均値JISZ8401の規則(四捨五入法)によって整数に丸めて表した。得られた結果を表2に示す。
Figure 0006843101
表2に示す透湿度の結果から明らかなように、比較測定例3、4、及び5では、いずれも、透湿度が600g/m・h以下であり、測定例1では、複数層構成であるにもかかわらず、521g/m・hであり、比較測定例3、4、及び5と遜色ないことが分かる。
以上から、測定例1の表面材15を使い捨て生地と接合した使い捨て物品は、良好な透湿性を持つことが分かる。
次に、測定例1及び比較測定例1〜5について、透湿性評価結果、並びに20分後及び60分後の蒸散性評価結果を表3に示す。
表3に示す透湿性評価結果、及び蒸散性評価結果から明らかなように、測定例1の表面材15は、比較測定例1〜5の機能性生地素材に比べ、高い蒸散率を有し、複数層構成であるにもかかわらず透湿性においても遜色がない。このため、測定例1の表面材15を使い捨て生地と接合した使い捨て物品は、高い蒸散率を有するので穿き心地がよい。
Figure 0006843101
次に第2実施形態について説明を続ける。第2実施形態は、弾性部材5の弾性力の有効利用を図るものであり、以下図面を用いて説明を続ける。なお、上述の実施形態と同じ部材には同じ符号をつけて、その説明を省略する。
図13は第2実施形態の使い捨ておむつ10の概要図であり、図14は図13のA−A線に沿う断面図である。本第2実施形態では、吸収体14の接合により弾性部材5の弾性力が阻害されないようにしている。例えば、吸収体14を袋状の繊維材に収納して表面材15と接合した場合には、この袋状の繊維材に弾性がないので、表面材15のX方向の両端を引っ張っても弾性部材5が伸縮しない虞がある。特に、吸収体14の厚みが増すに連れ伸縮しにくくなる。そこで本第2実施形態では、図13、図14に示してあるように、吸収体14の中央付近の両面に例えばホットメルト接着剤17を塗布して、表面材15および外側シート11と接合している。このようにすることで、表面材15のX方向の両端を引っ張った場合に、弾性部材5の弾性により表面材15がX方向に伸び、表面材15のフィット感がより一層向上する。特に、図12に示す使い捨てパンツ20に適用した場合には、使用者Pが使い捨てパンツ20を穿いたときに図12のZ方向に弾性力が作用するので、排泄物の重さにより使い捨てパンツ20がZ方向の下方にずれることがない。なお、吸収体14の接合箇所は中央部に限定されることなく、両端のいずれか一方でもよく、吸収体14の片面(例えば表面材15側)でもよい。更に袋状の繊維材との接合を行わずに、表面材15と外側シート11との接合によりできた空間に吸収体14を置くだけでもよい。この場合、袋状の繊維材を省略して、この空間にパルプ繊維などからなる繊維集合体や、吸水性ポリマーを成形して、この成形された繊維集合体や吸水性ポリマーを外側シート11上に置くようにしてもよい。
また、表面材15も生地1に限られるものではなく、弾性部材5に通気性シートを接合したものや、弾性部材5に繊維材を接合したものでもよく、生地自体に弾性があれば弾性部材5を省略したものでもよい。更に、透湿性シートを有した外側シート11に弾性部材5を接合してもよく、外側シート11として弾性のあるフィルム材料を用いてもよい。図15に示してあるように、吸収体14が排泄物を吸収した場合には、排泄物の重量により吸収体14と透湿性シートもしくは通気性フィルムを有した外側シート11とが密着してしまい、蒸気が外側シート11内部にこもってしまう虞がある。しかしながら、外側シート11に弾性部材5を接合した場合には、図16に示してあるように、Z方向に弾性力が作用し、吸収体14との間に空間(隙間)を形成することができ、この空間から蒸気が外側シート11の外部に伝わり外側シート11の内部が蒸れることはない。更に、外側シート11に弾性部材5を接合した場合は、弾性部材5を接合しない場合に比べて表面積が増大するので、尿や汗が気化しやすくなり、使い捨ておむつ10、使い捨てパンツ20の使い心地が向上する。なお、外側シート11に弾性部材5を接合した場合には、表面材15側の弾性部材5を省略してもよい。更に、吸収体14として前述したように袋状の繊維材を用いた場合には、表面材15側の繊維材料4を省略してもよい。なお、図16では図面を簡単にするために、吸収体14の図示は省略している。
以上、本実施形態を説明してきたが、これに限られるものではなく、種々の変更や、適宜の組み合わせが可能であることは言うまでもない。例えば、線状弾性体5aの配置態様としては、X方向に直線状に伸びるものに限定されず、断続的な線状弾性体5aでもよく、湾曲する曲線状の線状弾性体5aを並列状に配列してもよく、波形の曲線状の線状弾性体5aが不規則に並んでいる態様で配列してもよい。多数の線状弾性体5aの配列において、各線状弾性体5aは、異なる伸縮率を有する線状弾性体5aの組み合わせでもよい。弾性部材5として線状形態のものに限定されず、多数の穴または切り込みを設けて所定の通気性を備えているシート状の弾性体を用いることもできる。
また、人間用の使い捨て物品に限ることなく、動物用の使い捨て物品にも適用することができる。
また、本実施形態の表面材15を生理用ナプキンや、肌着や洋服の脇パッドなどと組み合わせてもよい。更に、通常のアンダーウエアや、ブラジャーや、帽子などと、生地1とを組み合わせて販売してもいい。この場合、生地1をアンダーウエアの股部の形状に合わせて複数枚のセットとして販売しても良く、生地1をユーザが加工(ハサミでの切り取り)するようにしてもよく、生地1に切り取り用のミシン目を入れておいてもいい。
勿論、吸収体14と表面材15とをセットにして販売してもよく、上述した製品と組み合わせて販売してもよい。この場合、実際の店舗での販売でもよく、インターネットショッピングでもよい。インターネットショッピングの場合は、使い捨て商品を購入すると、表面材15の販売を促すようにしてもいい。この場合、表面材15の大きさをユーザが入力できるようにしたり(例えば、10cm×10cm 10枚)、大きさの候補や、枚数の候補をWeb画面上に表示したりしてユーザに選択させるようにしてもよい。
1 生地 2 第1繊維状シート 3 第2繊維状シート 4 繊維材料 5 弾性部材 6 襞部 10 使い捨ておむつ 14 吸収体 15 表面材 20 使い捨てパンツ

Claims (6)

  1. 通気性を有する通気性シートと、液拡散性を有する繊維シートと、前記通気性シートと前記繊維シートとの間に設けられ、引っ張られた状態で周面に塗布された接着剤により前記通気性シートと前記繊維シートとを接合する弾性部材と、を備えた表面材と、
    一方に前記表面材が接合され、他方にシートが接合され、液体を吸収する吸収体と、を有し、
    前記吸収体の中央付近で前記吸収体と前記表面材とが接合され、前記吸収体の中央付近で前記吸収体と前記シートとが接合されている使い捨て物品。
  2. 前記弾性部材の伸縮方向と、前記吸収体の長手方向とが一致している請求項に記載の使い捨て物品。
  3. 前記繊維シートは、前記通気性シートよりも優れた液拡散性を有し、前記吸収体に接合されている請求項1又は2に記載の使い捨て物品。
  4. 前記繊維シートは、目付量が10〜50g/mであり、パルプを有した紙材料である請求項1〜のいずれか一項に記載の使い捨て物品。
  5. 前記表面材の蒸散性をボーケンII法での試験を行い、標準状態で放置した前記使い捨て物品の試料と時計皿との質量(W)を測定し、時計皿に0.1mlの水を滴下し、その上に前記試料を乗せ、質量(WO)を測定し、次に標準状態の試験室に放置し、所定時間ごとの質量(Wt)を測定し、次の式によって蒸散率を求めると、
    蒸散率(%)=(WO−Wt)/(WO−W)×100
    20分経過後の蒸散率が40%以上である請求項記載の使い捨て物品。
  6. 前記繊維シートは、前記通気性シートの前記吸収体側に位置している請求項1〜のいずれか一項に記載の使い捨て物品。
JP2018175893A 2015-12-04 2018-09-20 使い捨て物品 Active JP6843101B2 (ja)

Applications Claiming Priority (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US201562263088P 2015-12-04 2015-12-04
US62/263,088 2015-12-04
JP2015242216 2015-12-11
JP2015242216 2015-12-11

Related Parent Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2017553638A Division JP6421251B2 (ja) 2015-12-04 2016-06-01 使い捨て生地

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2019030676A JP2019030676A (ja) 2019-02-28
JP6843101B2 true JP6843101B2 (ja) 2021-03-17

Family

ID=65522688

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2018175893A Active JP6843101B2 (ja) 2015-12-04 2018-09-20 使い捨て物品

Country Status (2)

Country Link
JP (1) JP6843101B2 (ja)
CN (1) CN209474983U (ja)

Family Cites Families (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4301998B2 (ja) * 2004-05-07 2009-07-22 花王株式会社 吸収性物品の表面シート
JP4654155B2 (ja) * 2006-05-12 2011-03-16 株式会社リブドゥコーポレーション 使い捨て吸収性物品
JP5011220B2 (ja) * 2008-06-26 2012-08-29 花王株式会社 伸縮シート

Also Published As

Publication number Publication date
CN209474983U (zh) 2019-10-11
JP2019030676A (ja) 2019-02-28

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP7307061B2 (ja) 視覚的に異なるシャシーおよびウェストバンドを有する吸収性物品
JP2008104602A (ja) 吸収性物品
JP6095207B2 (ja) 吸収性物品
WO2017188162A1 (ja) 複合繊維シート、複合繊維シートを用いた使い捨て繊維製品、手袋、レインコート及び使い捨て繊維製品の製造方法
JP2007097979A (ja) 使い捨て吸収性物品
JP2014104261A5 (ja)
JP2016154654A (ja) パンツ型吸収性物品
JP5941278B2 (ja) テープタイプ使い捨ておむつ
JP6421251B2 (ja) 使い捨て生地
JP6773766B2 (ja) 積層シート製造方法及び積層シート製造装置
WO2016181769A1 (ja) 使い捨ての機能性生地素材及び生地の製造方法
JP5096183B2 (ja) 吸収性物品
JP6301422B2 (ja) 吸収性物品
JP2016158799A (ja) パンツ型吸収性物品
JP2018149793A (ja) 複合繊維シート、複合繊維シートを用いた使い捨て繊維製品、マスク及び手術着
JP6843101B2 (ja) 使い捨て物品
JP6034521B1 (ja) 足指のための吸水性包帯および吸水性包帯群
US20190110529A1 (en) Composite textile sheet, disposable textile product using composite textile sheet, glove, raincoat, and method for manufacturing disposable textile product
JP3217041U (ja) 使い捨て物品
JP6219449B2 (ja) テープタイプ使い捨ておむつ
JP6547150B2 (ja) パンツ型吸収性物品
WO2017122371A1 (ja) 使い捨て物品及び使い捨て物品の製造方法
WO2017150425A1 (ja) 使い捨て物品及び使い捨て物品製造方法
JP2019180486A (ja) パンツ型吸収性物品
WO2017094230A1 (ja) 使い捨てシートおよび使い捨てシートの製造方法

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20180921

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20190704

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20190716

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20190912

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20191114

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200602

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20200731

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200821

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210222

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6843101

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250