JP6842716B2 - 遊技機 - Google Patents

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Description

本発明は、遊技機に関し、特に、本発明を「弾球遊技機」に対して好適に適用することができる。
従来から、遊技領域に始動口と大入賞口(大入賞装置)とを具備し、始動口への入賞に基づいて当否判定を実行し、当否判定の結果が大当りとなり、大当りを獲得すると、大入賞口を開放状態に変化させる大当り遊技を実行する遊技機が知られている。
また、この種の遊技機として、大当り遊技状態を実行した後に、大当りの獲得に有利な状態(例えば、大当り確率を通常の確率よりも向上された高確率の状態等)に移行させるものも存在している。
ところで、従来から、スロットマシン(回胴式遊技機)においては、大当り確率が異なる複数の設定値を備え、設定値を遊技施設側で(例えば、パチンコホールの従業員が)選択し設定することで出玉率を設定し、利益率を調整するようにしていた(例えば、特許文献1参照)。そして、近年ではパチンコ機(弾球遊技機)においても設定値を備えるものが出現している(例えば、特許文献2参照)。このような設定を設けた場合、設定値が高い設定ほど、出玉率が高く、見返りが期待できるため遊技者は高設定の台(遊技機)を求めるために設定判別(遊技者が、当該遊技機のその時点の設定を判別すること)を実行する傾向になる。
かかる設定値は、遊技上の演出(例えば、大当りを発生させるか否かの当否判定に伴う演出)によって示唆されたり、遊技上の演出に伴い表示されたりすることがある(例えば、特許文献2参照)。また、通常、遊技機に付設されたデータ表示装置(所謂「デーランプ」、例えば、特許文献3参照)の表示内容(大当りの発生回数を示す履歴情報)に基づいて、遊技対象となる遊技機の設定値を想像することも行われている。
このように、種々の方法で設定値を判別可能であり、遊技者にとっては設定値を判別したり、想像したりすることが遊技上の面白みの一部にもなっている。
特開2017−79924号公報 特開2000−312748号公報 特開2008−253673号公報
しかしながら、遊技者にとっては、従来の設定判別がマンネリ化した印象を与えつつあり、今までにない設定判別の態様の出現が望まれている。
本発明は上記問題に鑑みてなされたものであり、今までにない設定判別を実行可能として、遊技興趣を高めることを目的とする。
請求項1に記載の遊技機は、
所定の設定操作に基づいて、遊技者にとって有利度が異なる複数種類の設定値のうちから、何れかの設定値に設定可能な設定手段を具備する遊技機であって、
始動口に遊技球が入球することに基づいて、当否判定を行う当否判定手段と、
前記当否判定の結果が大当りになることに基づいて、大当り遊技を実行する大当り遊技実行手段と、
前記当否判定の結果が小当りになることに基づいて、小当り遊技を実行する小当り遊技実行手段と、
前記当否判定の結果に関する演出を実行する演出手段と、
を具備し、
遊技状態として、少なくとも通常状態と、前記当否判定を該通常状態よりも遊技者にとって有利な状態で行う有利状態とを備えると共に、
前記当否判定の結果が大当りとなる確率は前記設定値の種別に応じて異なる値に変更され、前記当否判定の結果が小当りとなる確率は前記設定値の種別によらず一定であり、前記当否判定の結果が小当りとなる確率は大当りとなる確率及び外れとなる確率よりも高くされ、
前記演出手段は、前記当否判定の結果が外れとなる場合に、前記当否判定の結果が大当りとなる場合及び小当りとなる場合とは異なる特別な演出を実行し、
前記当否判定の結果が所定の複数回数連続して、外れとならない場合において、前記設定値の種別を示唆する演出が実行されることを特徴とする。
本発明の遊技機では、当否判定の結果が小当りとなる確率が、大当り若しくは外れとなる確率よりも高い遊技機(以下、小当り高頻度発生機という)において、大当り確率を設定値の種別に応じて異なる値に変更可能な機能(以下、設定変更機能という)を取り入れることで、外れの回数によっても設定判別を可能とするという今までにない判別要素を取り入れることが可能となる。
また、小当り高頻度発生機において、当否判定の結果が外れになることに基づいて特別な演出を実行するため、当否判定の結果が外れとなる回数若しくは、外れとならない回数をカウントし易く、設定判別をするのに参考にする際に間違えてカウントして、正確な判別が出来ないということを抑えることが可能となる。
また、小当り確率は均一で大当り確率が設定値によって異なることでそれに自然と変化する外れ確率により設定示唆の材料とすることができるため、特にそれ用のプログラム(設定示唆の材料を導出するための特別なプログラム)を必要としない。従って、プログラム容量を増やすことなく、設定判別のヒントを与えることが可能である。
なお、本発明において、小当り確率は「大当り及び外れ確率の合算(合算確率)」より高確率であることが望ましい。
更に、請求項1の発明によると、外れが所定回数続くことで設定示唆をするため、稀に設定が低設定でも外れを発生しない状況が生じてしまった場合に高設定と確信して、打ち続けてしまい遊技者に多大な損害を与えてしまうことを防ぐことが可能である。
ここで、本発明の遊技機は、当否判定の結果が小当りとなる確率が大当りとなる確率及び外れとなる確率よりも高くされれば、そのタイプ(遊技機のタイプ)を特に問わない。例えば、(1)当否判定の結果が大当りとなる確率を高くした高確率状態において、小当りを頻繁に発生させる状態(以下、小当りラッシュ若しくは小当りラッシュ状態いう)を備える遊技機(所謂「小当りラッシュ機」であり、後述する第2開示発明を参照)であってもよいし、(2)所謂「1種2種混合タイプの遊技機(後述する実施例2を参照)」等であってもよい。
また、本発明において始動口として、1種の始動口(1態様の特別図柄に対応する始動口)のみを備えてもよいし、2種の始動口(異なる態様の特別図柄に対応する始動口)を備えてもよい(後述する第2開示発明を参照)。
更に、本発明の「有利状態」としては、(a)当否判定の結果が大当りとなる確率を通常確率から、該通常確率よりも高い高確率に変動させる大当り確率変動手段、及び、当否判定の単位時間当りの実行頻度を高くする当否判定頻度向上手段のうち、少なくとも一方が作動する状態等を指す。なお、当否判定頻度向上手段としては、「第2始動口の開放時間を延長する開放延長手段(時短手段)」を例示できる(詳細を後述する)。
本明細書で参考的に開示する第1の開示発明(以下、第1開示発明という)の遊技機は、
請求項1に記載の遊技機において、
前記有利状態として、前記当否判定の結果が大当りとなる確率を通常確率から、該通常確率よりも高い高確率に変動させる大当り確率変動状態を少なくとも備え、
前記通常確率及び前記高確率は前記設定値の種別に応じてそれぞれ異なると共に、
前記設定値の種別が何れであっても、前記大当り確率変動状態において、前記通常確率を基準とした前記高確率の確率上昇比率が略均一とされることを特徴とする。
第1開示発明の遊技機によると、本発明において大当り確率が通常確率であるか、高確率であるかを問わず、特別な演出表示に基づいて、その時点の設定値を判別することができる。
本明細書で参考的に開示する第2の開示発明(以下、第2開示発明という)の遊技機は、
請求項1の発明又は第1開示発明の遊技機において、
前記始動口として第1始動口と第2始動口とを備え、前記当否判定として該第1始動口に遊技球が入球することに基づいて実行する第1当否判定と、該第2始動口に遊技球が入球することに基づいて実行する第2当否判定とを備え、
少なくとも該第2当否判定において前記当否判定の結果が大当り、小当り若しくは外れとなると共に、
前記第1始動口に遊技球が入球することに基づいて、特別図柄の一態様を構成する第1特別図柄の変動表示を実行した後、前記第1当否判定の結果を示す停止図柄を、確定表示させる第1特別図柄表示手段と、
前記第2始動口に遊技球が入球することに基づいて、特別図柄の他態様を構成する第2特別図柄の変動表示を実行した後、前記第2当否判定の結果を示す停止図柄を、確定表示させる第2特別図柄表示手段と、
前記第1特別図柄表示手段及び前記第2特別図柄表示手段に示す特別図柄の変動表示の実行時間を決定する変動時間決定手段と、
を備え、
前記第2特別図柄の変動表示の平均的な実行時間は、前記遊技状態が前記通常状態であれば長く、前記有利状態であれば短くなることを特徴とする。
第2開示発明は、本発明を所謂「小当りラッシュ機」に適用したものである。つまり、小当りラッシュ機において設定値(段階設定値)を設定可能とする構成を採用することで、小当りを頻繁に発生し、外れの発生頻度が低くなる「小当りラッシュ状態」において、外れの発生回数若しくは外れを発生しない回数によっても、その時点の設定値の判別を行うことができる。つまり、小当り確率が高く、小当りの発生頻度が高い「小当りラッシュ機」において、設定値の判別を的確に実行することができる。
ここで、有利状態としては、例えば、(a)大当り確率変動手段を備えるが、開放延長手段を備えない場合には大当り確率変動手段が作動する状態、(b)大当り確率変動手段及び開放延長手段を備える場合には、大当り確率変動手段が作動する状態及び開放延長手段の少なくとも一方が作動する状態を指す。
本明細書で参考的に開示する第3の開示発明(以下、第3開示発明という)の遊技機は、
第2開示発明の遊技機において、
前記演出手段が実行する演出には、前記当否判定を実行することに基づいて所定の演出表示装置で演出図柄を用いた変動を開始し、該演出図柄に関する停止図柄の表示を経て終了する演出表示を少なくとも含み、前記特別な演出には特別な演出表示が少なくとも含まれると共に、
該特別な演出表示において前記当否判定の結果が外れであることを示す停止図柄を表示する際に発生させる停止音は、
前記当否判定の結果が大当りであることを示す停止図柄を表示する際に発生させる停止音及び前記当否判定の結果が小当りであることを示す停止図柄を表示する際に発生させる停止音と異なることを特徴とする。
第3開示発明の遊技機によると、外れ時の停止音を大当り時及び小当り時とは異なる音にしたため、外れたことを明確に示すことができ、当否判定の結果を示す表示(後述する特別図柄表示装置の表示内容、演出表示装置の画面の表示)によって、当否判定結果の判別が難しくても、音声によって判別が容易に判断可能である。
また、当否判定の結果が外れである場合、従来では演出装置(演出表示装置の表示画面、スピーカ、電飾装置等)において目立たなく演出するものである。ところが、外れ時の停止音を大当り時や小当り時の停止音と判別可能とすれば、外れ時の停止音の発生頻度や、発生頻度に関するイメージ(遊技者が外れ時の停止音を聴取する頻度が高頻度であるか、低頻度であるかというイメージ)に基づいて、その時点の設定値を判別させることができる。つまり、遊技者に停止音の種類、発生頻度に基づいて、その時点の設定値を判別させることができるため、遊技興趣を高めることが可能である。
ここで、停止音は完全に停止させたときに発生する停止音に限定されず、停止前の仮停止状態時に発生させる仮停止音であってもよく、図柄が認識できる状態で発生させる停止音であれば、その種類は特に限定されない(後述する)。
本明細書で参考的に開示する第4の開示発明(以下、第4開示発明という)の遊技機は、
第2開示発明又は第3開示発明の遊技機において、
前記第2当否判定の結果が外れとならない頻度を計測する非外れ頻度計測手段と、
前記非外れ頻度計測手段の計測値に基づいて、前記第2当否判定の結果が外れとならない頻度が所定頻度になることに基づいて、前記演出手段による演出内容を他の内容に変化させる演出内容変化手段と、
を備えることを特徴とする。
第4開示発明によると、所謂小当りラッシュ中(小当りラッシュ状態である場合)において、第2当否判定の結果が連続して外れとならない頻度が所定頻度(高頻度)になると、演出内容が変化していく。このため、非外れの発生頻度(換言すると、外れの発生頻度)に基づき出現する演出内容によって、その時点の設定値を判断可能となるため、非外れ回数(換言すると、外れ回数)をわざわざカウントしなくても、演出内容が変化していく割合により、その時点の設定値の有利度を判断することが可能となる。
ここで、非外れ頻度を計測する手法は特に問わず、例えば、(1)非外れ連続発生回数で非外れ頻度を計測する態様(以下、関連発明1という)や、(2)非外れの発生比率(換言すると、外れの発生比率)によって計測する態様(以下、関連発明3という)等を例示できる。以下、関連発明1及び関連発明3等について説明する。
関連発明1の遊技機は、
前記第2開示発明又は前記第3開示発明の遊技機において、
前記第2当否判定の結果が連続して外れとならない回数を計数する非外れ連続回数計数手段(非外れ頻度計測手段の一具体例)と、
前記非外れ連続回数計数手段の計数値により、前記演出手段による演出内容を他の内容に変化させる演出内容変化手段と、
を備えることを特徴とする。
また、関連発明2の遊技機は、
関連発明1の遊技機において、
前記有利状態の開始(例えば、大当り確率変動手段の作動開始)に基づいて前記演出手段による演出内容を初期内容に設定可能な演出内容初期化手段と、
前記第2当否判定の結果が外れとなると、前記非外れ連続回数計数手段を初期化し、前記演出手段による演出内容を初期内容に戻す演出内容返還手段と
を備えることを特徴とする。
関連発明1は、非外れの連続発生回数が特定回数(例えば、5回、10回等)になると、演出内容を他の内容に変化させる。また、関連発明2では、非外れの連続発生が途切れると(つまり、第2当否判定の結果が外れになると)、演出内容を初期内容に戻すものである。
関連発明1によると、所謂小当りラッシュ中において、第2当否判定の結果が連続して外れとならない回数をカウント(計数)し、当該回数(非外れの連続回数)により、演出内容が変化する。従って、非外れの連続発生回数に基づいて出現する演出内容に基づいて設定を判断可能となるため、外れ回数(換言すると、非外れ回数)をわざわざカウントしなくても、演出内容が変化していく割合により、その時点の設定値の有利度を判断することが可能となる。
関連発明3の遊技機は、
前記第2開示発明又は前記第3開示発明の遊技機において、
前記第2当否判定の累積実行回数を計数する累積実行回数計数手段と、
前記第2当否判定の結果が外れとならない回数を計数する非外れ回数計測手段と、
前記累積実行回数計数手段の計数値が所定値になると、前記累積実行回数と、前記非外れ回数計測手段が計測した外れとならない回数とに基づいて、前記第2当否判定の結果が外れとならない割合を算出する非外れ割合算出手段と、
前記非外れ割合算出手段が算出する割合が、特定割合になると(或いは、特定割合を超えると)、前記演出手段による演出内容を他の内容に変化させる演出内容変化手段と、
を備えることを特徴とする。
また、関連発明4の遊技機は、
関連発明3の遊技機において、
前記演出内容初期手段と、
前記第2当否判定の結果が所定回数、外れとなると、前記非外れ割合算出手段を初期化し、前記演出手段による演出内容を初期内容に戻す演出内容返還手段と
をことを特徴とする。
なお、関連発明4において外れ回数が所定数以上(例えば、20回以上)になると(つまり、外れの発生回数が多い場合)、演出手段による演出内容を初期内容に戻さないこととしてもよい。この場合、遊技者は、小当りラッシュ中にも係わらず、演出内容に応じて「外れ易い状態」になったことを認識することができる。
ここで、演出内容変化手段が変化させる演出内容として、(1)演出表示装置の表示画像、(2)発生装置(スピーカ)の効果音、(3)電飾装置(装飾ランプ)の電飾、(4)振動発生装置が遊技機に加える振動の全てであっても、(1)〜(4)のうちの1個、2個若しくは3個であってもよい。また、例えば、演出内容変化手段が変化させる演出内容が表示画像である場合には、外れの発生の割合(換言すると、非外れの発生)を、表示画像を見ているだけで、判断可能となるため、外れ回数をわざわざカウントしなくても表示画像が変化していく割合により設定のその時点の設定値の有利度を判断することができる。
なお、第4開示発明(関連発明1、関連発明2)において、外れとならない場合としては、(a)第2当否判定の結果が小当りとなる場合に限定してもよいし、(b)第2当否判定の結果が小当りとなる場合の他に、再度の小当りラッシュ状態実行(所謂、小当りラッシュの連チャン)の実行契機となる大当りとなる場合を含んでもよい。
以上のように、本発明の遊技機によると、今までにない設定判別を実行可能として、遊技興趣を高めることができる。
本発明のパチンコ機50の正面図。 パチンコ機50の遊技盤1の正面図。 パチンコ機50の背面図。 パチンコ機50の電気構成図。 主制御装置のMPU内部のブロック図。 乱数発生回路の内部の概要ブロック図。 (a)は電源装置(電源基板)の構成及び機能を説明する概略ブロック図、(b)は特別図柄種別、遊技状態及び変動時間の関係を示すテーブル。 パチンコ機50の遊技仕様を示す説明図。 特別図柄に関する当否判定で段階設定が「1」の場合において、高確率時・通常確率時における大当り判定確率、小当り判定確率及び外れ判定確率の関係を示す模式図。 (a)は特別図柄に関する当否判定において、高確率時及び通常確率時の大当り判定確率を段階設定毎に示す図表、(b)は第1特別図柄に関する当否判定において、高確率時の外れ確率を段階設定毎に示す図表、(c)は第2特別図柄に関する当否判定において、高確率時の外れ確率を段階設定毎に示す図表。 (a)及び(b)は大当り図柄の種類、大当り遊技内容、遊技状態の関係を示すテーブルであり、(c)は小当り図柄の種類、小当り遊技内容の関係を示すテーブル。 主制御装置80で実行される起動処理の制御内容を示すフローチャート。 主制御装置80で実行される割込(INT)処理の制御内容を示すフローチャート。 主制御装置80で実行される初期設定処理の制御内容を示すフローチャート1。 主制御装置80で実行される初期設定処理の制御内容を示すフローチャート2。 主制御装置80で実行される設定状態確認処理の制御内容を示すフローチャート。 前記主制御装置で実行される状態遷移および遷移条件を示す説明図。 主制御装置置80で実行される特別図柄始動入賞確認処理のフローチャート。 主制御装置80で実行される第1特別図柄当否判定処理のフローチャート1。 主制御装置80で実行される第1特別図柄当否判定処理のフローチャート2。 主制御装置80で実行される第2特別図柄当否判定処理のフローチャート1。 主制御装置80で実行される第2特別図柄当否判定処理のフローチャート2。 主制御装置80で実行される特別図柄当否判定処理のフローチャート。 主制御装置80で実行される特別図柄当否判定処理のフローチャート。 主制御装置80で実行される大当り遊技処理の制御内容を示す第1のフローチャート。 主制御装置80で実行される大当り遊技処理のフローチャート2。 主制御装置80で実行される大当り遊技処理のフローチャート3。 主制御装置80で実行される小当り遊技処理のフローチャート1。 主制御装置80で実行される小当り遊技処理のフローチャート2。 主制御装置80で実行される普図始動入賞確認処理の制御内容を示すフローチャート。 主制御装置80で実行される普図当否判定処理の制御内容を示す第1のフローチャート。 主制御装置80で実行される普図当否判定処理の制御内容を示す第2のフローチャート。 (a)は主制御装置80で実行される普図当否判定処理の制御内容を示す第3のフローチャート、(b)は主制御装置80で実行される普図当否判定処理の制御内容を示す第4のフローチャート。 主制御装置80で実行される普通図柄遊技処理の制御内容を示す第1のフローチャート。 (a)は主制御装置80で実行される普通図柄遊技処理の制御内容を示す第1のフローチャート、(b)は主制御装置80で実行される普通図柄遊技処理の制御内容を示す第1のフローチャート。 (a)演出表示装置に表示される左打ち遊技用表示画面の具体例を示す説明図、(b)演出表示装置に表示される右打ち遊技用表示画面の具体例を示す説明図。 サブ統合制御装置83が実行する演出態様設定処理を示すフローチャート。 サブ統合制御装置83が実行する演出開始処理を示すフローチャート。 サブ統合制御装置83が実行する左打ち遊技中処理を示すフローチャート。 (a)はサブ統合制御装置83が実行する右打ち遊技始処理を示すフローチャート1、(b)は実施例1の変形例を示す説明図。 (a)はサブ統合制御装置83が実行する右打ち遊技中処理を示すフローチャート2。 (a)は実施例1の他の変形例を示す説明図、(b)はサブ統合制御装置83が実行する演出再開処理を示すフローチャート。 (a)はサブ統合制御装置83が実行する演出停止処理を示すフローチャート、(b)は停止音の種類を示す説明図。 小当りラッシュ中の表示画面の具体例を示す説明図。 小当りラッシュ中の表示画面の具体例を示す説明図。 表示画面の変化態様を示す説明図。 設定示唆演出の具体例を示す説明図。 実施例2の遊技盤1の正面図。 実施例2のパチンコ機50の遊技仕様を示す説明図。 実施例2のパチンコ機50の遊技の流れを示す説明図。
以下に本発明の好適な実施形態について説明する。尚、本発明の実施の形態は下記の実施例に何ら限定されるものではなく、本発明の技術的範囲に属する種々の形態を採ることができ、各実施例に記載された内容を適宜組み合わせることが可能なことはいうまでもない。
(1)実施例1
図1に示すように、遊技機の一種であるパチンコ機50は、縦長の固定外郭保持枠をなす外枠51にて構成の各部を保持する構造である。外枠51の左側上下には、ヒンジ53が設けられており、該ヒンジ53の他方側には図3に記載する内枠70が取り付けられており、内枠70は外枠51に対して開閉可能な構成になっている。前枠52には、板ガラス61が取り外し自在に設けられており、板ガラス61の奥には図2に記載する遊技盤1が内枠70に取り付けられている。
前枠52の上側左右には、スピーカ66が設けられており、パチンコ機50から発生する遊技音が出力され、遊技者の趣向性を向上させる。また、遊技者の趣向性を向上させるために前枠52に遊技状態に応じて発光する枠側装飾ランプ65も複数設けられている。前枠52の下方には、上皿55と下皿63が一体に形成されている。下皿63の右側には発射ハンドル64が取り付けられており、該発射ハンドル64を時計回りに回動操作することによって発射装置(図示省略)が可動して、上皿55から供給された遊技球が遊技盤1に向けて発射される。
上皿55の上部ほぼ中央には、遊技者が操作可能な演出ボタン67が備えられている。演出ボタン67は、遊技者が有効期間中に操作することで、後述する演出図柄表示装置6に表示される演出内容を変化させ、スピーカにより出力される遊技音が変化させるものとなっている。また、演出ボタン67は、その周囲にジョグダイヤル68を備えたものとなっており、ジョグダイヤル68を回転させることにより、演出用の画像に変化を与えることが可能に構成されている。また、このパチンコ機50はいわゆるCR機であって、プリペイドカードの読み書き等を行うためのプリペイドカードユニット(CRユニット)56が付属しており、パチンコ機50には、貸出ボタン57、精算ボタン58及び残高表示器59を有するCR精算表示装置が備わっている。
図2は、本実施例のパチンコ機の遊技盤1の正面図である。なお、このパチンコ機の全体的な構成は公知技術に従っているので図示及び説明は省略する。図2に示すように遊技盤1には、公知のガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられている。図2に示すように、遊技領域3には多数の遊技釘4が打ち付けられている。本実施例の遊技領域3は、遊技球の所定の強度で発射したときに遊技球が流下する左打ち領域3Lと、前記所定の強度よりも強く発射したときに遊技球が流下する右打ち領域3Rとに分けられる。遊技者は遊技球の発射強度を調整することで、左打ち領域3Lと右打ち領域3Rに打ち分けて発射することが可能となっている。
遊技領域3のほぼ中央部には、センターケース5が配されている。センターケース5は、公知のものと同様に、ワープ入口、ワープ通路、ステージ、演出図柄表示装置6(液晶表示装置であり演出図柄を表示する。)の画面を臨ませる窓等を備えている。
センターケース5の右方には、遊技球が通過(入球)可能な普図(以下、普通図柄ともいう)の普通図柄作動ゲート17が設けられている。普通図柄作動ゲート17は遊技球が入球して通過することにより普通図柄の当否抽選が実行される起因となるものである。
センターケース5の下には、常時入球(入賞)可能な第1始動口11(第1特別図柄に対応する始動口)が配置されている。第1始動口11は、植設された遊技釘及びセンターケース5の成型形状により、右打ち領域3Rを流下した遊技球が入球困難な構成となっているが、左打ち領域3Lを流下した遊技球が入球し易い位置に配置されている。第1始動口11は、入球により第1特別図柄の当否判定が実行される起因となる入球口である。第1始動口11への入球により第1特別図柄の大当り決定用乱数、大当り図柄決定乱数、第1特別図柄の変動パターン決定用乱数などの複数種類の乱数が抽出される。これら乱数に応じて第1特別図柄の当否判定が実行され、結果は大当り、又は外れの判定がなされる。
また、第1始動口11の左方には、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33が設けられている。また、第1始動口11の右下方には、右入賞口34が設けられている。なお、この第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33、右入賞口34が、常時、入球率が変化しない普通入賞口(一般入賞口)である。
遊技領域3の右下部には、複数個のLEDからなる第1特別図柄保留数表示装置18と、第2特別図柄保留数表示装置19、7セグメント表示装置からなる第1特別図柄表示装置9と、第2特別図柄表示装置10と、普通図柄表示装置7、普通図柄保留表示装置8とが配置されている。ここで、第1特別図柄表示装置9は、第1特別図柄表示手段の具体例を構成し、第2特別図柄表示装置10は、第2特別図柄表示手段の具体例を構成する。
センターケース5の右方には、第2始動口69が配置されている。第2始動口69(第2特別図柄に対応する始動口)は、植設された遊技釘及びセンターケース5の成型形状により、左打ち領域3Lを流下した遊技球が入球困難な構成となっているが、右打ち領域3Rを流下した遊技球が入球し易い位置に配置されている。第2始動口69への入球により第2特別図柄の大当り決定用乱数、大当り図柄決定乱数、第2特別図柄の変動パターン決定用乱数などの複数種類の乱数が抽出される。これら乱数に応じて第2特別図柄の当否判定が実行され、結果は大当り、小当り、又は外れのいずれかの判定がなされる。
右打ち領域3Rは、流下路101に沿って遊技球が流下するように構成されている。流下路101に沿って流下する遊技球は先ず、演出用検出スイッチ102へ入球しこれを通過することで右打ち領域3Rへ入ったことが検知される。
演出用検出スイッチ102の下流には、演出用検出スイッチ102を通過した遊技球が高い確率で通過(入球)可能な普図(以下、普通図柄ともいう)の普通図柄作動ゲート17が設けられている。普通図柄作動ゲート17は遊技球が入球して通過することにより普通図柄の当否抽選が実行される起因となるものである。なお、普通図柄作動ゲート17の左右側には遊技球をパチンコ機台内へ取り込むアウト球口103が設けられている。
普通図柄作動ゲート17の下流側位置には、可動式の仕切り板からなる普通電動役物(以下、普電役物ともいう)12により開閉可能に設けられた第2始動口69が設けられている。普通電動役物(以下、普電役物ということがある。)12及び第2始動口69へは普通図柄作動ゲート17を入球、通過した遊技球のみ到達できる構成とされている。
第2始動口69は普通図柄の抽選に当選すると普通電動役物12が作動して所定の時間開放される。なお、普電役物12は通常、第2始動口69を塞ぐようにその上部に突出しており、作動時に後退して第2始動口69を開放する。また、普電役物12は非作動時において下流側に設けられた大入賞口14へ遊技球を案内するように流下路の一部をなす。
第2始動口69への遊技球の入球により第2特別図柄の大当り決定用乱数、大当り図柄決定乱数、第2特別図柄の変動パターン決定用乱数などの複数種類の乱数が抽出される。これら乱数に応じて第2特別図柄の当否判定が実行され、結果は大当り、小当り、外れのいずれかの判定がなされる。
なお、本実施例では、パチンコ機50が実行する遊技状態として非開放延長状態のみを備え、後述する変形例のように開放延長状態を備えない。そして、普通図柄の変動時間は幅を持った短い時間(1〜1.5秒)に設定され、普通電動役物12の開放時間は短時間(0.3秒)に設定され、普通図柄の当否判定の当り確率が「100%」とされているため、右打ちをすると(右打ち領域3Rに向かって遊技球を発射すると)、第2始動口69に入球するケースと、入球しないケースが頻繁に生ずる。そして、遊技盤1の構成上、普通電動役物12の開放時間が短時間開放(0.3秒)であっても、遊技領域3Rに向けて発射された遊技球が所定確率で第2始動口69に入賞する。
但し、第2始動口69に入球しても1個の遊技球しか払い出されず(図8を参照)、通常状態(通常確率状態で、しかも非開放延長状態)では、第2特別図柄の変動時間は長く「第2始動口69に基づく抽選結果(当否判定の結果)」を得るまでに長時間待機(10分間)する必要がある。このため、通常状態(低確率遊技状態で、しかも非開放延長状態)で、第2始動口69に入球されても、遊技の効率性が悪く、十分な遊技成果(賞球)を得ることが困難である。このため、当該通常状態時は左打ちにて第1始動口11で大当りを目指すのがメインとなる。
普通電動役物12及び第2始動口69の下流位置に設けられた大入賞口14は開閉扉の開放作動により遊技球が入球可能となっている。
本実施例では、遊技状態が通常確率状態であるか、高確率状態であるにも拘わらず、始動口69(普電役物12)の開放頻度に変化はなく、右打ちして始動口69に入球しない場合には始動口69(普電役物12)を通過して大入賞口14の方向へと流下していく。但し、遊技状態として第2始動口69の開放時間が長い開放延長状態(例えば、第2始動口69の開放時間が3秒)と非開放延長状態(例えば、第2始動口69の開放時間が0.3秒)とを備える場合には、非開放延長状態において第2始動口69(普電役物12)の開放頻度が低いため、右打ちしても第2始動口69に入球する可能性が低く、通過して大入賞口14の方向へと流下していく。
なお、大入賞口14は、大当りと判定されて第1特別図柄又は第2特別図柄で大当り図柄が確定表示され、実行される大当り遊技、又は小当りと判定されて第2特別図柄で確定表示された小当り図柄に応じて実行される小当り遊技において開閉される。
実施例1のパチンコ機50は、第1特別図柄の当否判定と第2特別図柄の当否判定が同時に可能な構成となっている。また、第1特別図柄と第2特別図柄は、同時に変動可能な構成となっている。
従って、通常状態(低確率遊技状態で、しかも非開放延長状態)において第2特別図柄の変動表示を開始させても、第1特別図柄の変動表示を実行可能であるため、第1特別図柄の変動表示に伴い、円滑な遊技を進行させることができる。
パチンコ機50の裏面は図3に示すとおり、前述した遊技盤1脱着可能に取り付ける内枠70が前述した外枠51に収納されている。この内枠70には、上方から、球タンク71、タンクレール72及び払出装置73が設けられている。この構成により、遊技盤1上の入賞口に遊技球の入賞があれば球タンク71からタンクレール72を介して所定個数の遊技球を払出装置73により前述した上皿55に排出することができる。また、パチンコ機50の裏側には(図4参照)、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83、発射制御装置84、電源基板85が設けられている。なお、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83がサブ制御装置に該当する。
主制御装置80、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83は遊技盤1に設けられており、払出制御装置81、発射制御装置84、電源基板85が内枠70に設けられている。なお、図3では、発射制御装置84が描かれていないが、発射制御装置84は払出制御装置81の下に設けられている。また、球タンク71の右側には、外部接続端子78が設けられており、この外部接続端子78より、遊技状態や遊技結果を示す信号が図示しないホールコンピュータに送られる。なお、従来はホールコンピュータへ信号を送信するための外部接続端子78には、盤用(遊技盤側から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)と枠用(枠側(前枠52、内枠70、外枠51)から出力される信号をホールコンピュータへ出力するための端子)の2種類を用いているが、本実施例では、一つの外部接続端子78を介してホールコンピュータへ遊技状態や遊技結果を示す信号を送信している。
パチンコ機50の裏側の主制御装置80には、性能表示装置48が設けられている。性能表示装置48は、遊技者が遊技中に視認不可能な位置に配置されている。性能表示装置48は、算出された前記の遊技性能を表示するものである。性能表示装置48は、4つの7セグメントLED表示器を並設した構成で、4桁の簡素な文字、数字を表示可能に構成されている。
なお、本実施例の性能表示装置48では、遊技性能の表示を行うと共に、併せて、パチンコ機50の設定変更や設定確認時における段階設定値(以下、単に「設定」、或いは、「設定値」、「設定情報」等とも呼称する場合がある。また本実施例では、より具体的に、所謂、設定1〜設定3を示す値を指す場合もある。)の表示も行うよう構成されている。
主制御装置80は、図示のように、性能表示装置48の直下に設定キーSW47を備える。設定キーSW47は、設定キーを挿入した図示のOFF状態から、例えば時計回り方向に90度回すと、ON状態に切換え可能な周知の構成である。本実施例では、後で詳述するが、少なくとも該設定キーSW47をONすることで、設定変更状態や設定確認状態への遷移を可能とし、設定変更や、設定確認を終了する際に、OFFする構成となっている。
また、主制御装置80は、図示のように、設定キーSW47の直下にRAM(RWM)クリアスイッチ46を備える。RAMクリアスイッチ46は、該RAMクリアスイッチ46を押下しつつ、電源スイッチ86をONして電源投入することで、RAMクリアを実行するためのスイッチである。
なお、本実施例のRAMクリアスイッチ46は、設定変更において、段階設定値を任意の値に変更するための操作手段としての機能も備えている。RAMクリアスイッチ46の機能については後述する。
このパチンコ機50の電気的構成は、図4のブロック図に示すとおり、主制御装置80を中心にして構成されている。また、詳細の図示は省略するが、主制御装置80、払出制御装置81、演出図柄制御装置82、サブ統合制御装置83のいずれもCPU、ROM、RAM(以下、RWMと呼称する場合もある)、入力ポート、出力ポート等を備えている。そして、これら制御装置は何れもCPUにより、2ms周期又は4ms周期の割り込み信号に起因して、ROMに搭載しているメインルーチン及びサブルーチンからなるプログラムが開始され、各種の制御が実行される。また、主制御装置80は各種の乱数を抽出(生成)する乱数カウンタ等も備えている。本実施例の主制御装置80では、前記生成し使用する乱数として、所謂ハード乱数を採用している。該構成については後述する。
また、本実施例では発射制御装置84にはCPU、ROM、RAMは設けられていない。しかし、これに限るわけではなく、発射制御装置84にCPU、ROM、RAM等を設けてもよい。
本パチンコ機50は、バックアップ電源を備え、少なくとも、主制御装置80、払出制御装置81に設けられたRAMの内容を保持する構成である。尚、パチンコ機50では、サブ統合制御装置83に設けられたRAMの内容は保持されない。
ここで、本パチンコ機50の電源について説明する。パチンコ機50は、外部に設けられたAC電源から供給される電力を、電源基板85により変換して直流電圧を生成する。そして、パチンコ機50は、電源基板85に設けられた電源スイッチ86が操作されることでパチンコ機50を構成する各部位に電力を供給する。パチンコ機50は、コンデンサ等から構成されたバックアップ電源生成路(バックアップ用電源回路とも呼称する)によりバックアップ電源(バックアップ用電源とも呼称する)を生成する。バックアップ電源は、AC電源からの電力供給中に、コンデンサに直流電圧の電力を蓄え、停電時には主制御装置80等(例えば、主制御装置80のRAM等)に電力を供給する。これにより、パチンコ機50への電力供給が停止した後も、一定時間にわたり電力供給が停止した直前の主制御装置80のRAMの内容(例えば、第1特図始動口11、第2特図始動口69、大入賞口14、一般入賞口31〜34への入賞により払出させることとなった賞球の数の合計、パチンコ機50の遊技状態)を保持する構成である。
一方、本実施例の電源基板85が生成するバックアップ電源は、サブ統合制御装置83へ供給されない。このため、パチンコ機50への電力供給が停止した後は、サブ統合制御装置83のRAMに保持されている記憶はクリアされる。
尚、バックアップ電源は、主制御装置80に設けてもよいし、電源基板85以外の他の装置に設けてもよい。また、電源基板45は、AC電源からの電力供給が停止している場合には、主制御装置80に対して停電信号(停電検出信号とも呼称する)を出力すると共に、AC電源からの電力供給がなされている場合には、主制御装置80に対して供給信号を出力する。
バックアップ電源を含む電源基板85に関しては、後で図7(a)を参照して詳述する。
また、図4のこのブロック図には、単に信号を中継するだけのためのいわゆる中継基板及び電源回路等は記載していない。
主制御装置80には、第1始動口11に入球した遊技球を検出する第1始動口スイッチ503、第2始動口69に入球した遊技球を検出する第2始動口スイッチ504、普通図柄を作動させる普通図柄作動ゲート17に進入した遊技球を検出する普通図柄作動スイッチ17a、大入賞口14に入球した遊技球を計数するためのカウントスイッチ14a、第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33に入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ31a、右入賞口34に入球した遊技球を検出する一般入賞口スイッチ34a等の検出信号が入力される。
主制御装置80は搭載しているプログラムに従って動作して、上述の検出信号などに基づいて遊技の進行に関わる各種のコマンドを生成して払出制御装置81及びサブ統合制御装置83に出力する。
また、主制御装置80は、図柄表示装置中継端子板90を介して接続されている第1特別図柄表示装置9及び第2特別図柄表示装置10の表示、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19、普通図柄表示装置7、普通図柄保留表示装置8の点灯を制御する。
更に、主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14bを制御することで大入賞口14の開閉を制御し、普通電動役物ソレノイド12bを制御することで普通電動役物12の開閉を制御する。
主制御装置80からの出力信号は試験信号端子にも出力される他、図柄変動や大当り(特別遊技ともいう)等の管理用の信号が外部接続端子78に出力されてホールメインコンピュータに送られる。主制御装置80と払出制御装置81とは双方向通信が可能である。
払出制御装置81は、主制御装置80から送られてくるコマンドに応じて払出モータ20を稼働させて賞球を払い出させる。本実施例においては、賞球として払い出される遊技球を計数するための払出スイッチ21の検出信号は払出制御装置81に入力され、払出制御装置81で賞球の計数が行われる構成を用いる。この他にも主制御装置80と払出制御装置81に払出スイッチ21の検出信号が入力され、主制御装置80と払出制御装置81の双方で賞球の計数を行う構成を用いることも考えられる。
なお、払出制御装置81はガラス枠開放スイッチ35、内枠開放スイッチ36、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23からの信号が入力され、満杯スイッチ22により下皿63が満タンであることを示す信号が入力された場合及び球切れスイッチ23により球タンクに遊技球が少ないあるいは無いことを示す信号が入力されると払出モータ20を停止させ、賞球の払出動作を停止させる。なお、満杯スイッチ22、球切れスイッチ23も、その状態が解消されるまで信号を出力し続ける構成になっており、払出制御装置81は、その信号が出力されなくなることに起因して払出モータ20の駆動を再開させる。
また、払出制御装置81はCRユニット端子板24を介してプリペイドカードユニットと交信することで払出モータ20を作動させ、貸し球を排出する。払出された貸し球は払出スイッチ21に検出され、検出信号は払出制御装置81に入力される。なお、CRユニット端子板24は精算表示基板25とも双方向通信可能に接続されており、精算表示基板25には、遊技球の貸出しを要求するための球貸ボタン、精算を要求するための返却ボタン、残高表示器が接続されている。
また、払出制御装置81は、外部接続端子78を介して賞球に関する情報、枠(内枠、前枠)の開閉状態を示す情報などをホールコンピュータに送信するほか、発射制御装置84に対して発射停止信号を送信する。
なお、本実施例では遊技球を払い出す構成であるが、入賞等に応じて発生した遊技球を払い出さずに記憶する封入式の構成にしても良い。
発射制御装置84は発射モータ30を制御して、遊技球を遊技領域3に遊技球を発射させる。なお、発射制御装置84には払出制御装置81以外に発射ハンドル64からの回動量信号、タッチスイッチ28からのタッチ信号、発射停止スイッチ29から発射停止信号が入力される。
回動量信号は、遊技者が発射ハンドル64を操作することで出力され、タッチ信号は遊技者が発射ハンドル64を触ることで出力され、発射停止スイッチ信号は、遊技者が発射停止スイッチ29を押すことで出力される。なお、タッチ信号が発射制御装置84に入力されていなければ、遊技球は発射できないほか、発射停止スイッチ信号が入力されているときには、遊技者が発射ハンドル64を触っていても遊技球は発射できないようになっている。
パチンコ機50は、RAMクリアスイッチ(SW)46(図例では主制御装置80に配置されている)を押した状態で電源を投入すると、RAMの領域のうちの一部を除いた領域がクリアとなると共に、RAMの初期設定が行われることになる。
また、本実施例では、段階設定値(所謂、設定1〜設定3を示す値)に関しても、RAMクリアによって消去されないよう構成されている。具体的には、RAMクリア処理は、RAMクリアによって消去されるRAM領域の内、段階設定値に関する領域は消去の対象としないよう構成されている。
前述のように、パチンコ機50は、主制御装置80に、RAMに記憶された情報を消去するためにRAMクリアSW46が設けられている。RAMクリアSW46は払出制御装置81や電源基板85(図7(a)を参照)に設ける構成としてもよい。また、性能表示装置48は主制御装置80に設けられ、主制御装置80によって制御される。また、本実施例では、主制御装置80に、上述したように設定変更や設定確認の際に用いる、設定キーSW47を備える。
サブ統合制御装置83はサブ制御装置に該当し、主制御装置80から送信されてくるデータ及びコマンドを受信し、それらを演出表示制御用、音制御用及びランプ制御用のデータに振り分けて、演出表示制御用のコマンド等は演出図柄制御装置82に送信し、音制御用及びランプ制御用は自身に含まれている各制御部位(音声制御装置及びランプ制御装置としての機能部)に分配する。そして、音声制御装置としての機能部は、音声制御用のデータに基づいて音LSIを作動させることによってスピーカからの音声出力を制御し、ランプ制御装置としての機能部はランプ制御用のデータに基づいてランプドライバを作動させることによって各種LED、ランプ26を制御する。
また、サブ統合制御装置83には、演出ボタン67、ジョグダイヤル68が接続されており、遊技者が演出ユニット67、68を操作した際には、その操作信号がサブ統合制御装置83に入力される。なお、ジョグダイヤル68を演出図柄制御装置82に接続する構成にしてもよい。
サブ統合制御装置83と演出図柄制御装置82とは双方向通信が可能である。
演出図柄制御装置82は、サブ統合制御装置83から受信したデータ及びコマンド(共に主制御装置80から送信されてきたものとサブ統合制御装置83が生成したものとがある)に基づいて演出図柄表示装置6を制御して、演出図柄等の演出画像を演出図柄表示装置6の画面に表示させる。
なお、本実施例では、サブ統合制御装置83及び演出図柄制御装置82は別々の装置に分かれているが、1つの装置にまとめる構成にしてもよい。
ここで、図5を参照して、主制御装置80内のMPU(Micro Processing Unit)の内容を、さらに詳しく説明する。図5は、主制御装置80のMPU内部のブロック図である。MPUは、主制御装置80の上記CPUを少なくとも具備してなる超小型処理装置である。MPU内には、CPU300,内蔵ROM301,内蔵RAM302,乱数回路303,カウンタ回路304,タイマ回路305および外部バスインターフェイス306が構成されていて、内部バス307を介して互いに接続されている。
この実施例においては、後述する各処理を実行するために、内蔵ROM301に、第1特別図柄用変動パターン301a,第1特別図柄用図柄データ301b,第1特別図柄用判定テーブル301c,第2特別図柄用変動パターン301d,第2特別図柄用図柄データ301e,第2特別図柄用判定テーブル301fがそれぞれ書き込まれている。
内蔵RAM302には、第1特別図柄用保留記憶領域302a,第2特別図柄用保留記憶領域302b,確率変動カウンタ302d,時間短縮カウンタ302eが、それぞれ専用の記憶領域に記憶されるように設定されている。また、タイマ回路305には、変動時間タイマ305aが内在されている。先に触れた、第1および第2特図始動口スイッチ503、504は、外部バスインターフェイス306を介して内部バス307に接続されて、前記の内蔵ROM301や内蔵RAM302等に関係して所要の処理が実行され、所要の出力が内部バス307を介して外部バスインターフェイス306からサブ統合制御装置83などに向けて行われることになる。なお、図5には示されていないが、普通図柄表示装置7、普図(普通図柄)保留数表示装置8、第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄保留数表示装置19も、外部バスインターフェイス306に接続されており、出力がこれらに対して為される。
なお、本実施例の第1特別図柄用保留記憶領域302a及び、第2特別図柄用保留記憶領域302bには、各々、乱数回路303で生成されたハードウェア乱数(ハード乱数とも呼称する)が記憶される。
より詳述すると、第1始動口11(第1特別図柄に対応する始動口11)への入賞に起因して、後述する「特別図柄の始動入賞確認処理(図18を参照)」の、第1抽出乱数保留記憶処理(S304)にて、抽出したハードウェア乱数を第1特別図柄用保留記憶領域302aに記憶し、第2特図始動口69(第1特別図柄に対応する始動口69)への入賞に起因して、同じく「特別図柄の始動入賞確認処理(図18を参照)」の、第2抽出乱数保留記憶処理(S316)にて、抽出したハードウェア乱数を第2特別図柄用保留記憶領域302bに記憶するように、構成されている。
乱数回路303の概要について図6を参照して説明する。図6は、乱数発生回路内部の概要ブロック図である。乱数回路303は、その内部に乱数生成回路350を備えており、パチンコ機50(より詳しくは主制御装置80のMPU)の通電と略同時に起動して、タイマ回路305(図5参照)からのシステムクロック信号(SCLK)を適宜分周してなるタイミングで乱数値を更新していく。乱数回路303は、乱数値レジスタ351〜353を備えており、乱数生成回路350で生成されたハード乱数は、これら乱数値レジスタ351〜353のいずれかに格納される。格納するレジスタの指定は、予め乱数値取り込みレジスタ354に対応する値をセットすることにより行なわれる。具体的には、乱数値を乱数値レジスタ1に格納したい場合は、乱数値取り込みレジスタ354に1をセットし、乱数値レジスタ2に格納したい場合は乱数値取り込みレジスタ354に2をセットし、乱数値レジスタ3に格納したい場合は乱数値取り込みレジスタ354に3をセットしておく。なお、乱数ラッチフラグレジスタ355とは、各乱数値レジスタ351〜353に乱数値が取り込まれているか否かを示すもので、乱数値レジスタ351〜353に乱数値が取り込まれると、対応するフラグが1にセットされる。よって乱数ラッチフラグレジスタ355を参照することにより、どの乱数値レジスタが使用中(乱数値を格納している)かを知ることができる。なお、このフラグは、格納されている乱数値が読み込まれると0にリセットされる。
なお、本実施例の乱数生成回路350で生成される乱数は、普通図柄表示装置の抽選すなわち普通図柄の当りとするか否かの抽選(つまり、普通図柄の当否判定)に使用する「当り判定用乱数」、普通図柄表示装置の当り図柄の選択に使用する「普図決定用乱数」、特別図柄表示装置の抽選すなわち特別図柄の大当りとするか否かの抽選(つまり、特別図柄の当否判定)に使用する「大当り判定用乱数」、特別図柄表示装置の大当り図柄の選択に使用する大当り図柄決定用乱数、、小当り図柄の選択に使用する小当り図柄決定用乱数および外れ図柄の選択に使用する外れ図柄決定用乱数、の役物作動に係る乱数と、特別図柄表示装置の変動パターンの選択に使用する「特別図柄に関する変動パターン決定用乱数」、普通図柄表示装置の変動パターンの選択に使用する「普図変動パターン決定用乱数」、の3種類の遊技の用に供される乱数を、備える。本実施例の乱数生成回路350で生成される乱数は、上述した種別となっているが、これに限定されることなく、他の乱数種別にて構成されるようにしても良い。例えば、これらをハードウェア乱数ではソフトウェア乱数で構成したり、大当り判定用乱数をハードウェア乱数、その他の乱数をソフトウェア乱数で構成したりしてもよい。
上述した本実施例の電源基板(電源装置)85の構成について、さらに図7(a)を参照して説明する。図7(a)は、本実施例の電源基板(電源装置)85の構成及び機能を説明する概略ブロック図である。
本実施例の電源基板85は、電源回路410、停電検出回路405、バックアップ用電源回路460、受電回路430、および電源スイッチ86を備える。
電源回路410は、受電回路430を介して供給される主電源AC24Vを基にして、各制御装置やアクチュエータ等の作動電源を生成して供給する。また、受電回路430には、当該受電回路430から電源回路410への主電源AC24Vの供給を導通或いは非導通に切替え可能に構成される電源スイッチ86が接続されている。
バックアップ用電源回路460は、電源回路410で生成されたDC5Vを充電し、バックアップ対象にバックアップ用電源(DC5V)として供給する。停電検出回路405は、主電源の電圧(24V)が所定電圧以下に降下すると主制御装置80、払出制御装置81に、停電検出信号470をハイレベル(ON)にする。なお、主電源の電圧が所定電圧以上に上昇すると停電検出信号470をローレベル(OFF)にする。
また、本実施例で停電検出信号470を主制御装置80と払出制御装置81に送信する構成としたが、必ずしもこの構成である必要は無い。主制御装置80のみに送信し、主制御装置80が払出制御装置81に停電用のコマンドを送信しても良いし、その逆の構成なども考えられる。
次に、パチンコ機50の作動を説明する。
パチンコ機50は、第1始動口11への入球に起因して第1特別図柄の当否判定が、第2始動口69への入球に起因して第2特別図柄の当否判定が実行され、第1特別図柄の当否判定と第2特別図柄の当否判定を同時に実行可能な構成となっている。当否判定に応じて、決定された変動時間に基づいて第1特別図柄表示装置9、第2特別図柄表示装置10と演出図柄表示装置6の図柄変動を開始する。その後、第1又は第2特別図柄の変動時間を経過して、第1又は第2特別図柄表示装置10にて第1又は第2特別図柄の確定図柄が表示されると、演出図柄表示装置6に特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)に対応する演出図柄が確定表示して特別図柄の当否判定の結果を報知する。なお、本実施例では、第1特別図柄及び第2特別図柄のうち、一方の特別図柄が変動中であっても、他方の特別図柄も変動可能な構成となっている。
第1特別図柄又は第2特別図柄の当否判定の結果が大当りとなると、条件装置が作動することによって役物連続作動装置が作動して大入賞口14が賞球の獲得に有利な所定の態様で開放される大当り遊技(特別遊技)が実行される。
一方、第2特別図柄の当否判定の結果が小当りとなると、これを起因に大入賞口14が開放される小当り遊技が実行される。なお、本実施例では、第1特別図柄の当否判定で小当りと判定されず、第1特別図柄の当否判定の結果が小当りとなって小当り遊技が実行されることはない。但し、本実施例と異なり、第1特別図柄の当否判定で小当りと判定され、第1特別図柄の当否判定の結果が小当りとなって小当り遊技が実行されることとしてもよい。
本実施例では、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)の当否判定で大当りと判定され、特別図柄(第1特別図柄、第2特別図柄)が大当り図柄で確定表示された場合に大当り遊技が実行される。
ここで、大当り図柄は、特別図柄に関する当否判定の結果が大当りであることを示す停止図柄であり、小当り図柄は、特別図柄に関する当否判定の結果が小当りであることを示す停止図柄である。また、外れ図柄は、特別図柄に関する当否判定の結果が外れであることを示す停止図柄である。
そして、確定表示された大当り図柄が確変大当り図柄である場合、大当り遊技の終了後のパチンコ機50の遊技状態を、特定遊技状態(高確率遊技状態で、しかも非開放延長の状態)に設定する。この特定遊技状態(高確遊技状態且つ非開放延長状態)は、次回の大当りを生ずるまで継続する。ここで、確変大当り図柄とは確定表示されると、大当り遊技の終了後、当該パチンコ機50の遊技状態を高確率遊技状態に設定することになる大当り図柄である。
なお、本実施例と異なり、確定表示された大当り図柄が確変図柄である場合の大当り遊技の終了後のパチンコ機50の遊技状態として、高確遊技状態で、しかも非開放延長の状態(非時短状態)の他に、高確遊技状態で、しかも開放延長の状態(時短状態)を設けてもよい。
また、確定表示された大当り図柄が通常大当り図柄である場合、大当り遊技の終了後のパチンコ機50の遊技状態は、通常確率遊技状態(低確率遊技状態)で、しかも非開放延長の状態(非開放延長状態、つまり、非時短状態)にとなる。
なお、確定表示された大当り図柄が通常大当り図柄である場合、(1)大当り遊技の終了後のパチンコ機50の遊技状態は、一律に通常確率状態且つ開放延長の状態(開放延長状態、つまり、時短状態)となってもよいし、(2)確定表示された通常大当り図柄の種類に応じて、大当り遊技終了後のパチンコ機50の遊技状態が通常確率状態且つ開放延長の状態となる場合と、通常確率状態且つ非開放延長の状態となる場合が存在してもよい。なお、通常確率状態で、しかも開放延長状態は、大当りを生ずることなく、所定回数(100回)の変動表示を行うと終了し、パチンコ機50の遊技状態は、通常確率状態且つ非開放延長の状態となってもよい。
ここで、高確率遊技状態(高確率状態若しくは確変遊技状態)とは、第1特別図柄の当否判定及び第2特別図柄の当否判定で大当りと判定される確率(大当り判定確率)を向上させる確率変動機能が作動する状態をいい、通常確率状態とは、確率変動機能が作動していない状態をいう。また、開放延長状態(時短状態)とは、普通電動役物12の開放時間を延長する(開放延長機能)とともに、特別図柄及び普通図柄の平均変動時間を短くする時短機能が作動される状態をいい、非開放延長状態とは開放延長機能及び時短機能が作動していない状態をいう。但し、前述のように、パチンコ機50では、大当り遊技を実行した後においても、時短機能が作動しない。
図8及び図9を用いて、実施例1のパチンコ機50の基本的仕様について説明する。
本実施例のパチンコ機50は、所謂「確変機」であり、高確率状態における第1特別図柄及び第2特別図柄の大当り確率は、通常確率状態(大当り判定確率が通常確率)における第1特別図柄及び第2特別図柄の大当り確率の約1.8倍となっている。また、本パチンコ機50は、大当り確率の異なる3種類の段階設定値(所謂設定)を設定備え、最も大当り確率の低い「設定1」から、最も大当り確率の高い「設定3」を備えている。
ここで、図9の模式図を用いて、本パチンコ機50の大当り確率、小当り確率、外れ確率について説明する。
ここで、大当り判定用乱数とは、前述の主制御装置80内のMPU(Micro Processing Unit)に設けられた乱数発生器(図6に示す乱数生成回路350)で生成されるハードウェア乱数である。このハードウェア乱数はMPUに周期的に入力されるクロック信号に基づいて、カウンタの値を1ずつ更新させることにより生成される。このハードウェア乱数の乱数生成に関する更新速度は、所謂ソフトウェア乱数の更新速度よりも速くされている。
つまり、ハードウェア乱数を生成するカウンタは、所謂ループカウンタであり、その値は微少時間毎に更新され、最大値(55986)を超えると初めの値である「0」に戻る。なお、乱数発生器は、更新される数値の初期値を固定値とせず、当該MPUがリセットされる毎に異なる値がセットされる回路構成を備えてもよい。
そして、このカウンタの値は、第1始動口11若しくは第2始動口69に遊技球が入球したことを契機に「大当り判定用乱数」として取得される。なお、第1始動口11に遊技球が入球することに基づき、大当り判定用乱数を取得したときに第1特別図柄が変動中である場合には、この乱数が第1特別図柄に関する保留記憶(以下、第1保留記憶ということがある)として最大4個まで記憶される。また、第2始動口69に遊技球が入球することに基づき、大当り判定用乱数を取得したときに第2特別図柄が変動中である場合には、この乱数が第2特別図柄に関する保留記憶(以下、第2保留記憶ということがある)として最大4個まで記憶される。
図9及び図10(a)に示すように、パチンコ機50の段階設定値が1、遊技状態が通常確率状態である場合、始動入賞(第1始動口11若しくは第2始動口69に遊技球が入球すること)のタイミングで取得した乱数が、全55987個の整数の範囲のうち、所定の280個の整数の範囲であると大当り値(取得した乱数が大当り判定される値)とされ、大当り確率が約「1/200.0」(「280/55987」)とされている。また、パチンコ機50の段階設定値が1、遊技状態が高確率状態である場合、取得した乱数が55987個の整数の範囲のうち、所定の512個の整数の範囲であると大当り値とされ、大当り確率が約「1/109.3」(「512/55987」)とされている。
つまり、段階設定値が1〜3の何れであっても、遊技状態が通常確率状態から高確率状態になると、大当りに対応する整数の範囲が広くなるため、大当り確率が向上する。そして、以下に示すように、パチンコ機50の段階設定値を示す数値が2、3に上昇すると、通常確率状態及び高確率状態の双方において、大当り値の範囲が広くなり、大当り確率が高くなっている。
つまり、図10(a)に示すように、パチンコ機50の段階設定値が2、遊技状態が通常確率状態である場合、取得した乱数が55987個の整数の範囲のうち、所定の374個の整数の範囲であると大当り値とされ、大当り確率が約「1/149.7」(「374/55987」)とされている。また、パチンコ機50の段階設定値が2、遊技状態が高確率状態である場合、取得した乱数が55987個の整数の範囲のうち、所定の684個の整数の範囲であると大当り値とされ、大当り確率が約「1/81.9」(「684/55987」)とされている。
更に、パチンコ機50の段階設定値が3、遊技状態が通常確率状態である場合、取得した乱数が55987個の整数の範囲のうち、所定の560個の整数の範囲であると大当り値とされ、大当り確率が約「1/100.0」(「560/55987」)とされている。また、パチンコ機50の段階設定値が3、遊技状態が高確率状態である場合、取得した乱数が55987個の整数の範囲のうち、所定の1024個の整数の範囲であると大当り値とされ、大当り確率が約「1/54.7」(「1024/55987」)とされている。
以上のように、本実施例では各設定において、確変時(確率変動時)の大当り確率は、通常時(通常確率)の大当り確率の1.8倍となるように構成されている。
なお、本実施例では、上述のように、通常確率遊技状態における大当り確率及び確変遊技状態における大当り確率の双方を、設定値毎に変更可能としている。但し、本実施例と異なり、確変遊技状態における大当り確率を設定値によらず一定としたり、通常遊技状態における大当り確率を設定値によらず一定としたりしてもよい。また、本実施例では、段階設定値を示す数値が上昇するほど、大当りの発生確率が高くなっているが、当該数値が上昇するほど大当りの発生確率が低くなってもよい。
また、実施例1のパチンコ機50では、大当り遊技の終了後に高確率状態に突入する確率は50%である。
図8に示すように、第2特別図柄の当否判定(以下、第2当否判定という)では小当りと判定されることがあるが、第1特別図柄の当否判定(以下、第1当否判定という)では小当りと判定されることはない。
そして、第2当否判定においては、第2始動口69に遊技球が入球することを契機に取得した乱数が55987個の整数の範囲のうち、大当り値を除いた整数から選択される54510個の整数の範囲が小当り値(取得した乱数が小当り判定される値)とされている。このため、第2当否判定の結果が小当りとなる確率(小当り確率)は約「1/1.03」(「54510/55987」)に設定されており、第2当否判定では、特に高い確率で小当り(第2当否判定を行うとほぼ小当り)と判定される。
また、小当り確率は、その時点の段階設定値に係わらず一定とされている。
なお、第1特別図柄の当否判定においても小当りと判定されることがあってもよいが、かかる場合、第1特別図柄の当否判定での小当り確率(例えば、1/2)よりも第2特別図柄の当否判定での小当り確率(例えば、1/1.03)が高くされる。
次に第1当否判定及び第2当否判定における外れ確率について説明する。
ここで、本実施例では、第1当否判定で小当りを発生しないため、第1始動口11に遊技球が入球することを契機に取得した乱数が55987個の整数の範囲の整数のうち、大当り値を除いた整数が外れ値(取得した乱数が外れと判定される値)となる。
具体的には、図10(b)に示すように、パチンコ機50の段階設定値が1、遊技状態が通常確率状態である場合、取得した乱数が55707個の整数であると外れ値とされ、外れ確率が約「1/1.005」(「55707/55987」)とされている。また、パチンコ機50の段階設定値が1、遊技状態が高確率状態である場合、取得した乱数が55457個の整数であると外れ値とされ、外れ確率が約「1/1.010」(「55457/55987」)とされている。
そして、「段階設定値2」である場合には「段階設定値1」よりも外れ値の数が多くなり、「段階設定値3」である場合には「段階設定値2」よりも外れ値の数が多くなっている。
このため、「段階設定値2」の外れ確率は、遊技状態が通常確率状態で約「1/1.007」、高確率状態で約「1/1.012」とされている。
更に、「段階設定値3」の外れ確率が通常確率状態で約「1/1.010」、高確率状態で約「1/1.019」とされている。
このように、第1特別図柄の当否判定の外れ確率は、段階設定値が異なっても大差はなく、略一定である。
一方、第2当否判定では小当りを発生し得るため、第2始動口69に遊技球が入球することを契機に取得した乱数が55987個の整数の範囲のうち、大当り値と小当り値を除いた整数が外れ値となる。つまり、第2当否判定では、小当りと判定される整数の範囲が広く(全体の約95%)なるため、外れと判定される整数の範囲が狭くされる。しかも、大当りと判定される整数の範囲は、段階設定値がより有利な設定を示す値になるに従い、広くなる。このため、外れと判定される整数の範囲は段階設定値に応じて差異が大きくなり、外れの判定確率は、階設定値に応じて大きく、変更されることになる。
つまり、図10(c)に示すように、パチンコ機50の段階設定値が1、遊技状態が通常確率状態である場合、取得した乱数が1477個の整数であると外れ値とされ、外れ確率が約「1/37.91」(「1477/55987」)」とされている。また、パチンコ機50の段階設定値が1、遊技状態が高確率状態である場合、取得した乱数が965個の整数であると外れ値とされ、外れ確率が約「1/58.02」(「965/55987」)とされている。
また、「段階設定値2」においては、遊技状態が通常確率状態である場合、取得した乱数が1103個の整数であると外れ値とされ、外れ確率が約「1/50.76」(「1103/55987」)とされている。更に、段階設定値が2、遊技状態が高確率状態である場合、取得した乱数が793個の整数であると外れ値とされ、外れ確率が約「1/70.60」(「798/55987」)とされている。
更に、「段階設定値3」においては、遊技状態が通常確率状態である場合、取得した乱数が917個の整数であると外れ値とされ、外れ確率が約「1/61.05」(「917/55987」)とされている。更に、段階設定値が3、遊技状態が高確率状態である場合、取得した乱数が453個の整数であると外れ値とされ、外れ確率が約「1/123.59」(「453/55987」)とされている。
このように、第2当否判定の外れ確率は、設定が遊技者にとって有利になる(大当り値が増加する)に従い、外れ確率が大きく変化している。具体的には、外れ確率は、設定2の場合は設定1の場合の0.8倍となり、設定3の場合は設定1の場合の0.5倍となっている。
蓋し、本実施例において第2当否判定では、設定が何れであるかに係わらず一定確率で小当りを発生し、小当りの発生比率が高いため、大当り確率の高低差に基づいて、外れ確率が大きく変動している。
図8に戻り更に説明すると、第1始動口11への入球による賞球数は4個となっている。また、第2始動口69への入球による賞球数は1個となっている。また、その他入賞口のうち、左打ち領域3Lのもの(第1左入賞口31、第2左入賞口32、第3左入賞口33)への入球による賞球数は4個、右打ち領域3Rのもの(は右入賞口34)への入球による賞球数は3個となっている。更に、大入賞口14への入球による賞球数は8個となっている。
また、大入賞口14への規定入賞数は10個、普通電動役物(第2始動口69)への規定入賞数は9個となっている。
普通図柄当り確率は、特別図柄に関する大当り確率が通常確率であるか、高確率であるかを問わず、100/100となっている。つまり、大当り確率の高低を問わず、普通図柄当り確率は100%となっている。但し、本実施例と異なり、大当り確率が通常確率である場合には、高確率である場合に比べて低くされてもよい。
普通電動役物12の開放時間は、特別図柄に関する大当り確率が通常確率であるか、高確率であるかを問わず、0.3秒を1回である。但し、本実施例と異なり、大当り確率が高確率である場合には、通常確率である場合に比べて普通電動役物12の開放時間が長くされたり、逆に短くされたりしてもよい。
普通図柄の変動時間は、特別図柄に関する大当り確率が通常確率であるか、高確率であるかを問わず、「4/7」の確率で1.50秒、「2/7」の確率で1.10秒、「1/7」の確率で1.00秒とされている。そして、本パチンコ機50では、特別図柄に関する大当り確率が通常確率であるか、高確率であるかを問わず、普通図柄の変動時間が短い場合(1.10秒若しくは1.00秒)と、長い場合(1.50秒)を略不作為に生じ、普通電動役物12の開放時間が短い(0.3秒)のため、普通図柄作動ゲートを通過し、普通電動役物12の近傍に到達した遊技球が、第2始動口69に入球するケースと、普通電動役物12をスルーして(閉鎖状態の普通電動役物12を通過して)、大入賞口14まで遊技球が到達するケースを不作為(例えば、交互に)に生ずるようになっている。
また、本実施例では、前述のように、第1特別図柄及び第2特別図柄のうち、一方の特別図柄が変動中であっても、他方の特別図柄も変動可能な構成となっている。そして、一方の特別図柄(第2特別図柄)が小当り図柄で確定表示される場合には、他方の特別図柄(第1特別図柄)の変動表示が中断される。また、一方の特別図柄(第1特別図柄若しくは第2特別図柄)が大当り図柄で確定表示される場合には、他方の特別図柄が強制的に外れ図柄で確定表示される。
次に、図11を用いて、本パチンコ機50が実行する大当り遊技の内容及び大当り遊技の終了後の遊技状態について説明する。
第1当否判定の結果として大当り図柄が確定表示された場合に実行される大当り遊技は2種類存在する。一方の大当り遊技が、第1当否判定の結果として確変大当り図柄が確定表示された場合に実行されることに基づいて実行される大当り遊技であり、大当り遊技の終了後に確変遊技状態(高確率状態)へ移行するが、時短状態には移行しない。この確変遊技状態(高確率状態)は、当否判定の実行回数が10000回になるか、当否判定の結果が大当りになるまで継続する。
また、他方の大当り遊技が、第1当否判定の結果として通常大当り図柄が確定表示された場合に実行されることに基づいて実行される大当り遊技であり、大当り遊技の終了後に確変遊技状態にも、時短状態にも移行しない。
何れの大当り遊技も、所謂「8R大当り遊技」であり、大入賞口14を開放するラウンド遊技(1ラウンド最大28秒の開放又は10カウント)を8回行う。そして、第1当否判定の結果が大当りである場合、確定表示される大当り図柄が、確変大当り図柄若しくは通常大当り図柄に50%の比率で振分られる。
第2当否判定の結果として大当り図柄が確定表示された場合に実行される大当り遊技も2種類存在する。一方の大当り遊技が、第2当否判定の結果として確変大当り図柄が確定表示された場合に実行されることに基づいて実行される大当り遊技であり、大当り遊技の終了後に確変遊技状態(高確率状態)へ移行するが、時短状態には移行しない。この確変遊技状態(高確率状態)は、当否判定の実行回数が10000回になるか、当否判定の結果が大当りになるまで継続する。
また、他方の大当り遊技が、第2当否判定の結果として通常大当り図柄が確定表示された場合に実行されることに基づいて実行される大当り遊技であり、大当り遊技の終了後に確変遊技状態にも、時短状態にも移行しない。
第2当否判定の結果が大当りとなり、確変大当り図柄が確定表示されることに基づいて実行される大当り遊技も、「8R大当り遊技」であり、大入賞口14を開放するラウンド遊技(1ラウンド最大28秒の開放又は10カウント)を8回行う。また、第2当否判定の結果が大当りとなり、通常大当り図柄が確定表示されることに基づいて実行される大当り遊技は、「2R大当り遊技」であり、大入賞口14を開放するラウンド遊技(1ラウンド最大28秒の開放又は10カウント)を2回行う。
また、第2当否判定の結果が大当りである場合、確定表示される大当り図柄が、確変大当り図柄若しくは通常大当り図柄に50%の比率で振分られる。
第2当否判定の結果として小当り図柄が確定表示された場合に実行される小当り遊技は4種類存在する。
即ち、図11(c)に示すように、小当り図柄として小当り図柄aが確定表示されると、大入賞口14を0.3秒で1回開放する小当り遊技aを実行する。また、小当り図柄bが確定表示されると、大入賞口14を0.3秒で2回開放する小当り遊技bを実行する。更に、小当り図柄cが確定表示されると、大入賞口14を1.4秒で1回開放し、所定のインターバル(1.2秒)を挟み、大入賞口14を0.1秒で1回開放する小当り遊技cを実行する。また、小当り図柄dが確定表示されると、大入賞口14を1.5秒で1回開放する小当り遊技dを実行する。
但し、本実施例と異なり、小当り遊技の態様を少なくしたり、逆に多くたりしてもよい。例えば、小当りラッシュで確実に少数の賞球を連続的に得られるように、小当り遊技の態様を大入賞口14への入球可能性が高い、小当り遊技dのみとしてもよい。
ここで実施例1のパチンコ機50の遊技構成について説明する。
本実施例のパチンコ機50の遊技状態が通常状態(通常確率状態及び非開放延長状態)である場合には、第1始動口11を狙って遊技球を発射させ、第1特別図柄の当否判定にて大当りを狙っていく。その後、第1特別図柄の当否判定で大当りと判定され、第1特別図柄で大当り図柄A(確変大当り図柄)が確定表示されると、大当り図柄Aに基づく大当り遊技が実行され、大当り遊技の終了後に特定状態(高確率遊技状態及び非開放延長状態)に移行する。
本実施例のパチンコ機50は、第2特別図柄の当否判定で小当りと判定される確率が高く設定され(図8を参照)、パチンコ機50の遊技状態が特定状態(高確率遊技状態及び非開放延長状態)である場合の第2特別図柄で決定される小当り図柄に対応する変動時間(1秒)を第1特別図柄の平均変動時間よりも短くし、普通電動役物12の開放時間を短時間開放(0.3秒)としたことで(図8を参照)、特定状態(高確率遊技状態及び非開放延長状態)において、第2特別図柄の当否判定で小当りと判定されると、すぐに小当り図柄が確定表示され、小当り遊技が発生し、大入賞口14に遊技球を入球させていくことが可能となる。なお、本実施例の遊技盤1の構成上、普通電動役物12の開放時間が短時間開放(0.3秒)であっても、遊技領域Rに向けて発射された遊技球が第2始動口69に入賞が容易となっている。
これにより、本実施例のパチンコ機50の遊技状態が特定状態へと移行した場合には、右打ち領域3Rに向けて遊技球を発射し、第2始動口69を狙い打つことで、小当り遊技を頻繁に発生させて賞球を増やしていき、第2特別図柄の当否判定で大当りを狙う遊技を行っていくことになる。
また、特定状態(高確率遊技状態及び非開放延長状態)では、小当り図柄の変動時間は、普通電動役物12が開放されてから次に開放させるまでにある程度の間隔があるため、小当りを発生された遊技球に後続する遊技球が、普通電動役物12に到達するまでに、普通電動役物12が閉鎖状態になる可能性も高く、当該後続する遊技球を大入賞口14に到達させることが可能となる。
なお、第1特定状態で第2始動口69を狙い打った場合の出玉率(遊技領域3に発射された遊技球の数に対する賞球の数の割合)が所定値(1以上の値)となるように、第2特別図柄の当否判定で小当りと判定される確率や、第2特別図柄の変動時間や、第2始動口69への入球率や賞球数等が調整されていてもよい。
また、上記特定状態の他に、「高確率遊技状態及び開放延長状態」である第2特定状態を設けてもよい。そして、大当り遊技終了後の遊技状態が第2特定状態に移行すると、小当りを発生された遊技球に後続する遊技球が、普通電動役物12に到達したとき、普通電動役物12が閉鎖状態になる可能性を低くし、当該後続する遊技球を大入賞口14に到達し難くしてもよい。
また、本実施例では、遊技状態が通常確率状態であるとき、右打ちして第2始動口69に遊技球が入球すると、第2当否判定の結果が外れ若しくは小当りである場合、第2特別図柄が10分も変動する(図11を参照)。しかも、第2始動口69に遊技球が入球しても、賞球が1個に過ぎない。一方、遊技状態が通常確率状態であるとき、第1特別図柄が平均変動時間は、第2特別図柄の変動時間よりも短いため、遊技者は左打ちを試みることになる。
本パチンコ機50は、上記3種類の段階設定値の内、例えばホール従業員が任意の段階設定値に変更可能な構成を備えている。また、現状の段階設定値が何れにセットされているかを確認可能な構成も備えている。
また、段階設定値の上記変更や確認に際し、現状の段階設定値を視認可能に表示する段階設定値の表示手段を備えている。
また、段階設定値の表示手段として、本実施例では、上述した、遊技性能を表示する性能表示装置48によって兼用することで実現している。なお、段階設定値の表示手段として、段階設定値専用の表示装置を備えるようにしても良い。
さらに、段階設定値を任意の値に変更する際に、操作の都度、段階設定値を変更する操作手段として、RAMクリアSW46によって兼用することで実現している。なお、段階設定値を変更する操作手段として、専用の操作手段を備えるようにしても良い。
このように本実施例では、複数種類の段階設定値を備えて、該複数種類の段階設定値の内の何れか任意の段階設定値に変更すること、また現状の段階設定値を確認すること、そして現状の段階設定値を視覚的に確認すること等、が可能な構成となっている。
また本実施例では、後述する起動処理(図12)のS40や、設定状態確認処理(図16)のS256において、段階設定値が適正な値か否かを判定する処理を備えている。このような処理では、判定の参照とするために次のような判定値等を予め設定している。
すなわち、本処理の判定値として、段階設定値が1すなわち設定1に対して0、設定2に対して1、設定3に対して2が設定される。さらに、「段階設定値最大値」として、2が設定されている。これにより、本来予定されている設定1〜3までの何れかの設定に対応した判定値(0〜1)がセットされていれば、「段階設定値最大値」である3未満であると判定される。一方、3以上の何らかの判定値がセットされている場合には、何らかの不正行為によって、予定されていない段階設定値が設定されている危険性や、或いは何らかの原因によってデータが破壊している危険性が有るとして、「RWM異常」と判定する根拠となる。本実施例では、このような構成により、適正な段階設定値が設定されているかを監視する。なお、後述するが、段階設定値に対応した上記判定値は、「段階設定値記憶領域」に保存(設定)される。「段階設定値記憶領域」は、RWMクリア処理によっても消去されることのない記憶領域である。
さらに本実施例のパチンコ機50は、後述する図14等に示すように、少なくとも、「RWMクリア」状態、「バックアップ復帰」状態、「設定確認」状態、「設定変更」状態、「遊技停止」状態、電源投入状態、および電断(電源断とも呼称する)状態への状態遷移が可能な構成となっている。
設定状態フラグは、パチンコ機50が遷移する状態を示すフラグであって、遷移する各状態に応じ、設定状態フラグにセットされるフラグ値は異なる値がセットされる。すなわち、「RWMクリア」状態および「バックアップ復帰」状態では0、「設定確認」状態では1、「設定変更」状態では2、そして、「遊技停止」状態では3、がセットされる。なお、設定状態フラグが0である場合とは、「RWMクリア」状態および「バックアップ復帰」状態の何れか、すなわち、通常遊技が可能な状態である。
なお、この「通常遊技が可能な状態」とは、遊技者が通常の遊技を実行可能な状態であり、パチンコ機50の遊技状態が、「非時短状態且つ通常確率遊技状態」であるか、「非時短状態且つ高確率遊技状態」であるか等を問わず、遊技者が当該パチンコ機50を用いて遊技を実行可能な状態を指す。この「通常遊技が可能な状態」を、「通常遊技実行可能状態」と称することがある。
このように、本実施例のパチンコ機50は、こうした所謂設定に関して、変更、確認、および表示等の機能を備えると共に、「設定確認」状態や「設定変更」状態等の状態への遷移機能を備えている。パチンコ機50において、このような機能が具体的に如何にして実現されているかについては後で、図14〜図35を参照しつつ、すなわち主制御装置80で実行されるプログラム処理を説明することによって、詳述することとする。
先ずは、パチンコ機50の通常遊技(通常遊技実行可能状態)に係る基本的な制御処理等について、図12〜図35を参照して以下、説明する。
本実施例の起動処理について、図12を参照して説明する。
本実施例のパチンコ機50に電源投入されると、主制御装置80は本処理を開始すると、主制御装置80は先ず、S0において、スタックポインタをスタックアドレスに設定して、S5に処理を移行する。
主制御装置80は、S5において、割込みベクタテーブルの割込みベクタアドレスを、対応するレジスタに設定して、S10に処理を移行する。割込みベクタアドレスは、アドレス空間(メモリ空間)の中で、後述する割込(INT)処理のプログラムに係る開始番地を指定するためのものである。
主制御装置80は、S10において、内蔵レジスタを設定して、S15に処理を移行する。
主制御装置80が実行するS0からS10は、パチンコ機50に電源投入されると、主制御装置80が以降の処理の準備として最初に実行する、CPU初期設定処理である。
主制御装置80は、S15において、入力ポートレジスタを読み込んで、S20に処理を移行する。
主制御装置80は、S20において、先に読み込んだ入力ポートレジスタの値に基づき、停電検出信号470がOFF(出力停止した)か否かを判定し、肯定判定であれば(S20:yes)、S25に処理を移行し、否定判定であれば(S20:no)、S15に処理を移行する。
本ステップで肯定判定となるまで、S15の入力ポートレジスタのリード処理を繰り返し実行する。停電検出信号470は、電断時において主電源の電圧が所定電圧以下に降下するとONと見做され、所定電圧以上に上昇するとOFFと見做されることとなる、停電検出回路405(図7(a)参照)が生成した信号である。つまり、S20において、停電検出信号470がOFFである、ということは、電圧が電源投入後に立ち上がって安定した状態となったことを意味する。
主制御装置80は、S20にて肯定判定となると、S25において、RWM(RAMとも呼称する)への書き込みを許可し、S30に処理を移行する。
主制御装置80は、S30において、チェックサムを取得し、S35に処理を移行する。
主制御装置80は、S35において、S30で取得したチェックサムが異常か否かを判定し、肯定判定であれば(S35:yes)、S55に処理を移行し、否定判定であれば(S35:no)、S40に処理を移行する。
主制御装置80は、S40において、現在設定されている段階設定値が、「段階設定値最大値」未満か否かを判定し、肯定判定であれば(S40:yes)、S45に処理を移行し、否定判定であれば(S40:no)、S55に処理を移行する。
本ステップでは、設定されている段階設定値が異常な値となっていないか、つまり例えば、不当な利得を得ようとする不正行為者によって、正規ではない段階設定値が仕込まれていないか、を判定する。
主制御装置80は、S45において、バックアップフラグが設定されているか否かを判定し、肯定判定であれば(S45:yes)、S47に処理を移行し、否定判定であれば(S45:no)、S55に処理を移行する。
本ステップでは、先の電断時において、パチンコ機50の状態に係るデータのバックアップが完了したことを示すバックアップフラグが設定されているか否か、つまり電断時の情報のバックアップが問題無く行われたか否か、を判定する。
なお後に、割込(INT)処理(図13)の停電検出信号監視処理(S105)にて詳述するが、設定状態フラグが3すなわち、「遊技停止」状態にあるときに電断となった場合に限っては、バックアップフラグが設定されず、チェックサムの算出および保存も行われないよう構成されている。したがって、電断前の状態が「遊技停止」状態であったときは、本ステップS45又は上記S35の何れかで否定判定(RWM異常と判定)されてS55に移行することとなる。
主制御装置80は、S47において、設定状態フラグの値を汎用レジスタにセットし、S50に処理を移行する。
本実施例では、S35、S40、S45で「RWM異常」であると判定されなかったときに、設定状態フラグに係るデータを保存処理する。例えば、電断前の状態が、「設定変更」状態であった場合には、これを示す設定状態フラグに係る情報を汎用レジスタにセットしておくことで、後述するRWMクリア処理(S60)の影響を受けることなく、後に実行する初期設定処理(S65)にて電断前が設定変更状態であったことの判別が可能となっている。つまり、設定変更状態にて電断となって、再度電源投入する際にRWMクリアSW46がONされていたとしても、「設定変更」状態を示す設定状態フラグに係る情報が汎用レジスタに維持されているので、確実に「設定変更」状態への復帰が可能なように構成されている。
主制御装置80は、S55において、「RWM異常」であることを示す結果を汎用レジスタにセットし、S60に処理を移行する。
本実施例では、チェックサムが異常な場合、設定されている段階設定値が「段階設定値最大値」未満ではない場合、およびバックアップフラグが設定されていない場合、の何れかであると判定されたときに、「RWM異常」であるとして処理される。
主制御装置80は、S50において、RWMクリアSW46がONか否かを判定し、肯定判定であれば(S50:yes)、S60に処理を移行し、否定判定であれば(S50:no)、S65に処理を移行する。
本ステップは、上述したS35、S40、およびS45の何れの判定処理においても、RWM異常ではないと判定された場合に移行する処理である。よって、たとえ前記3種類の判定ステップにて異常ではないと判定されたとしても、RWMクリアSW46がON状態であれば、次のS60にてRWMクリア処理を行ってからS65に移行するように、また、RWMクリアSW46がOFF状態であれば、RWMクリア処理を行うことなくS65に移行するように構成されている。
主制御装置80は、S60において、RWMを0クリアして初期化するRWMクリア処理を実行し、S65に処理を移行する。
本実施例では、該RWMクリア処理にて、上述したように、段階設定値に関する領域を除くRWM領域をクリアする。これにより、後述する設定状態確認処理(図16)の設定変更処理(S254)にて新しい値に設定変更された段階設定値は、RWMクリア処理が実行されたとしても消去されることなく、設定変更された段階設定値が維持される。しかし、少なくとも、後述する初期設定処理(図14および図15)や設定状態確認処理(図16)にて、電断前にセットされた設定状態フラグは消去される。
但し、RWMクリア処理(S60)の前に、上記S47において汎用レジスタに設定状態フラグの値をセットした場合は、後で参照可能に保持される。上記S47において設定状態フラグの値をセットするための汎用レジスタは、当該RWMクリア処理(S60)が実行されても、セットした結果が消去されずに、後で確認可能なレジスタである。後述する初期設定処理(図14)のS202は、汎用レジスタへS47にてセットされた結果を参照することで判定を行う。
また、上記S55において「RWM異常」であることを示す結果をセットするための汎用レジスタも、当該RWMクリア処理(S60)が実行されても、セットした結果が消去されずに、後で確認可能なレジスタである。後述する初期設定処理(図14)のS200は、汎用レジスタへS55にてセットされた結果を参照することで判定を行う。
このように、本実施例では、RWMクリア処理(S60)が実行されても、段階設定値に関する領域、設定状態フラグの値がセットされた汎用レジスタ、および「RWM異常」の結果がセットされた汎用レジスタは、消去されることなく状態が維持される。
さらに、今回の電源投入時に上記、S35、S40、またはS45の何れかで「RWM異常」と判明した場合には、当該RWMクリア処理(S60)でRWMを初期化するので、「RWM異常」と判定された原因は、即時解消される。しかし、汎用レジスタにセットされた「RWM異常」であったとする結果は、RWMクリア処理後も維持される。
したがって、後述する初期設定処理(図15)にてS230またはS232の何れかで否定判定となれば設定状態フラグに3が設定されることになる。該設定状態フラグに3が設定された状態で電断となると、上述したようにバックアップフラグが設定されない。これにより、次に電源投入された際に再度、起動処理を開始すると、たとえS35およびS40で「RWM異常」ではないと判定されても、S45では必ず「RWM異常」と判定されるよう構成されている。つまり、一旦「RWM異常」と判定された場合に、本実施例では、後述する遷移条件(4)(図17参照)を満たした状態で電源投入しない限り、「遊技停止」状態(設定状態フラグに3が設定された状態)から抜け出すことが不能な特徴を備えている。
なお、RWMクリア処理(S60)が実行されると、電断前に設定されていた設定状態フラグの値は消去された状態で、初期設定処理(S65)に処理が移行されるが、S50で否定判定すなわちRWMクリアSW46がONされていなければ、RWMクリア処理(S60)が実行されることがないため、電断前にセットされた設定状態フラグ等の情報は、復電後に維持されたまま、初期設定処理(S65)に処理が移行することとなる。
さらに本実施例では、S47で、設定状態フラグの値を汎用レジスタにセットするので、RWMクリア処理(S60)が実行されたか否かに拘らず、該汎用レジスタにセットされた値を参照すれば、電断前に設定されていた設定状態フラグの値を確認することが可能となっている。
主制御装置80は、S65において、初期設定処理を実行し、S70に処理を移行する。
初期設定処理は、電断前の状態(特に電断時の「遊技停止」状態)、電源投入時の入力値(設定キーSW47とRWMクリアSW46の状態)から、何れの状態に遷移(移行)するかを設定する処理である。本実施例では、電源投入時に遷移することが出来る状態として、「設定変更」状態、「設定確認」状態、「遊技停止」状態、「RWMクリア」状態、および「バックアップ復帰」状態、の何れかの状態(後述する図17参照)となっている。なお、「RWMクリア」状態、および「バックアップ復帰」状態は、何れも通常遊技が可能な「通常遊技実行可能状態」である。初期設定処理については、後で図14〜図15を参照して詳述する。
主制御装置80は、S70において、タイマ割込みレジスタを設定し、S75に処理を移行する。
本ステップでは、以降の割込(INT)処理の実行に備えて、対応するタイマ割込みレジスタを設定する。
主制御装置80は、S75において、タイマ割込みを禁止し、S80に処理を移行する。
主制御装置80は、S80において、設定状態フラグが0か否かを判定し、肯定判定であれば(S80:yes)、S85に処理を移行し、否定判定であれば(S80:no)、S97に処理を移行する。
よって、設定状態フラグが0でない場合、すなわち「設定確認」状態、「設定変更」状態、そして、「遊技停止」状態では、続くS85〜S95の処理は行わない。すなわち、S90の性能表示用集計除算処理は、「RWMクリア」状態および「バックアップ復帰」状態といった通常遊技が可能な状態(通常遊技実行可能状態)においてのみ実行され、「設定確認」状態、「設定変更」状態、および「遊技停止」状態では実行されない処理である。
主制御装置80は、S85において、対応するレジスタの退避処理を実行し、S90において、性能表示用集計除算処理を実行し、S95において、前記レジスタの復帰処理を実行し、S97に処理を移行する。
性能表示用集計除算処理は、後述するパチンコ機50の性能を、性能表示装置48にて表示するために、データを集計して結果を算出する処理である。
主制御装置80は、S97において、タイマ割込みを許可し、S75に処理を移行する。主制御装置80は、S75からS97のループ処理を行う。S97でタイマ割込みを許可し、S75でタイマ割込みを禁止するまでの間に、システムクロックに基づき生成される所定の割込み周期(例えば、2ms)が発生する毎に、後述する割込(INT)処理が実行される。割込(INT)処理が終了すると、RETI(Return from Interrupt)が実行されて、S75でタイマ割込みを禁止するまで待機する。
以上が本実施例の起動処理である。
本実施例の割込(INT)処理について、図13を参照して説明する。
割込(INT)処理は、上述したように、起動処理(図12)のS97でタイマ割込みを許可し、S75でタイマ割込みを禁止するまでの間に、実行される処理である。
主制御装置80は本処理を開始すると先ず、S100において、各種タイマやウォッチドッグタイマ(WDT)の設定を行い、S105に処理を移行する。
本ステップでは、各種タイマの設定や、ウォッチドッグタイマのクリアおよびリスタートを実行する。
主制御装置80は、S105において、停電検出信号監視処理を実行し、S110に処理を移行する。
本ステップでは、停電検出回路405(図7(a)参照)が電断時において主電源の電圧が所定電圧以下に降下したことを条件に停電検出信号470がON(出力)したか否かを監視することで、停電の発生を監視する。なお、該ステップにて、停電の発生を検知した場合には、図示しない電断時の処理を実行する。
すなわち、「遊技停止」状態(設定状態フラグが3)中であれば、内蔵RWMのアクセスを禁止して電源ダウンに備える。また、「遊技停止」状態中でなければ、バックアップフラグを設定し、チェックサムを算出および保存して、内蔵RWMのアクセスを禁止して電源ダウンに備える。
つまり、上述したように、電断時には、設定状態フラグが3でないか否か、すなわち「遊技停止」状態でないか否かを確認する。設定状態フラグが3でない場合には、バックアップフラグを設定する。しかし、設定状態フラグが3の場合には、バックアップフラグを設定せず、さらにチェックサムの算出および保存も実行しない。
また、「設定変更」状態(設定状態フラグが2)中であれば、上述したように、「遊技停止」状態中ではないため、バックアップフラグを設定し、チェックサムを算出および保存して、内蔵RWMのアクセスを禁止して電源ダウンに備える。この際に、設定状態フラグのフラグ値である2も保存維持され、再度電源投入された際には、起動処理(図12)のS47にて該フラグ値を参照して汎用レジスタにセットすることが可能となっている。
主制御装置80は、S110において、設定状態フラグが「通常遊技が可能な状態(通常遊技実行可能状態)」を示す値か否かを判定し、肯定判定であれば(S110:yes)、S115に処理を移行し、否定判定であれば(S110:no)、S190に処理を移行する。
本ステップでは、上述した起動処理(図12)の初期設定処理(S65)において設定された設定状態フラグが0か否か、すなわち「RWMクリア」状態または「バックアップ復帰」状態の内の何れかの状態であるか否か、を判定する。
主制御装置80は、S115において、タイマ更新処理を実行し、S120に処理を移行する。
本ステップでは、各種タイマの更新を実行する。
主制御装置80は、S120において、入力判定処理を実行し、S125に処理を移行する。
本ステップでは、入力データを入力ポートより入力し、始動口スイッチやカウントスイッチの監視処理、および異常入賞の監視処理を実行する。
すなわち、第1始動口11の入球(入賞)確認、第2始動口69の入球(入賞)確認、大入賞口14の入球(入賞)確認、普図作動ゲート17の遊技球の通過の確認、一般入賞口31〜34の入球(入賞)確認、及び主制御装置80に接続された各スイッチ類の入力処理等が実行される。
主制御装置80は、S125において、特図特電処理を実行し、S130に処理を移行する。
本ステップでは、特別図柄及び特別電動役物の状態を更新する。特図と特電の制御を行うため、第1特図始動口SW503と第2特図始動口SW504への入球検出処理を行い、特別図柄の表示制御処理や、大当り遊技に係る特別電動役物の制御処理等を実行する。
なお、後述する特図始動入賞確認処理(図18)、特図当否判定処理(図19〜図24)、特別遊技処理(大当り遊技処理、小当り遊技処理、図25〜図29)は、特図特電処理のモジュールである。
後述する特図始動入賞確認処理(図18)では、遊技球が第1始動口11、第2始動口69に入賞すると、「大当り判定用乱数」、「特別図柄に関する図柄決定用乱数(大当り図柄決定用乱数、小当り図柄決定用乱数、外れ図柄決定用乱数)」、「特別図柄に関する変動パターン決定用乱数」、など複数の乱数が取得される。しかし、第1始動口11の入球に基づく第1特別図柄の保留記憶、第2始動口69の入球に基づく第2特別図柄の保留記憶は、最大数がそれぞれ4個までとされており、保留記憶が満タンであるときに遊技球が第1始動口11又は第2特図始動口69に入球しても、賞球が払出されるだけで、保留記憶されない構成になっている。
主制御装置80は、S130において、普図普電処理を実行し、S135に処理を移行する。
本ステップでは、普通図柄及び普通電動役物の状態を更新する。普図と普電の制御を行うため、普図作動SW17aへの入球検出処理を行い、普通図柄の表示制御処理や、当り遊技に係る普通電動役物の制御処理等を実行する。
普図作動ゲート17に入賞すると、「当り判定用乱数」、「普通図柄決定用乱数」、および「普通図柄に関する変動パターン決定用乱数」、など複数の乱数が取得される。
主制御装置80は、S135において、遊技状態設定処理を実行し、S140に処理を移行する。
本ステップでは、遊技の状態を更新する。普電作動中状態や、特電作動中状態等のクリア処理を実行することで遊技状態の更新を行う。
主制御装置80は、S140において、賞球コマンド送信処理を実行し、S145に処理を移行する。
本ステップでは、各種入賞口への入球に基づき発生した賞球について、払出制御装置41に賞球コマンドを送信する。
主制御装置80は、S145において、エラー監視処理を実行し、S150に処理を移行する。
本ステップでは、電波エラーや、振動エラー等の各エラーの監視を行う。
主制御装置80は、S150において、情報出力処理を実行し、S155に処理を移行する。
本ステップでは、各種情報の作成処理および情報データ出力処理を実行することで、外部端子板への出力を行う。
主制御装置80は、S155において、ソレノイド出力処理を実行し、S160に処理を移行する。
本ステップでは、ソレノイドデータ等の作成処理および情報データ出力処理を実行することで、ソレノイドへの出力を行う。遊技の進行に応じて主制御装置80は、大入賞口ソレノイド14b、普電役物ソレノイド12b等に対して各々出力処理を実行する。
また、パチンコ機50に異常があるときにはエラー中であることを報知すべく、外部接続端子板38からセキュリティ信号を出力する処理を、本実施例ではS155にて、併せて実行する。
主制御装置80は、S160において、対応するレジスタを退避し、S165において、領域外処理を実行し、S170において、前記レジスタを復帰し、S175に処理を移行する。
S165のステップでは、性能表示装置48の制御処理や試射試験データの出力処理等として、領域外処理を行う。すなわち、起動処理(図12)の性能表示用集計除算処理(S90)にて算出した結果に基づき、性能表示装置48を用いた表示制御のためのデータや試射試験データを、RWMの領域外にて作成する処理を行う。
主制御装置80は、S175において、セグメントデータ設定処理を実行し、S180に処理を移行する。
本ステップでは、LEDデータ設定テーブルを取得して、LEDのコモン(LEDセグメントに係る8bit単位の表示領域)毎の発光制御を行うためのセグメントデータの作成処理を行う。すなわち、上記領域外処理(S165)で、RWMの領域外にて作成したデータを、RWMの領域内に移動して、後述するLED出力処理(S180)にて出力するためのセグメントデータを設定する。
主制御装置80は、S110で否定判定の際に移行するS190において、設定状態フラグが「遊技停止」状態であることを示す値か否かを判定し、肯定判定であれば(S190:yes)、S180に処理を移行し、否定判定であれば(S190:no)、S195に処理を移行する。
本ステップでは、上述した起動処理(図12)の初期設定処理(S65)において設定された設定状態フラグが3か否かを判定する。設定状態フラグが3の場合は、S195を実行せず即時、S180に移行し、設定状態フラグが3ではない場合すなわち、1又は2の場合は、S195を介してS180に移行する。
主制御装置80は、S195において、設定状態確認処理を実行し、S180に処理を移行する。
本ステップは、設定確認および設定変更を行うための処理である。すなわち、設定変更時或いは設定確認時において、入力値(設定キーSW47や、RWMクリアSW46に係る検出信号)に基づいて、段階設定値の変更や、「設定変更」状態および「設定確認」状態の終了に係る処理を行う。
設定状態確認処理については、後で図16を参照して詳述する。
主制御装置80は、S180において、LED出力処理を実行し、S185に処理を移行する。
本ステップでは、性能表示装置48や、各種LED等に係る、発光制御のための情報を出力する。
すなわち、性能表示装置48を用いた性能表示または段階設定値に関する発光制御のための情報や、遊技盤2の表面側右下(図2参照)に集約して設けられた、第1特別図柄表示装置9、第1特別図柄保留数表示装置18、第2特別図柄表示装置10、第2特別図柄保留数表示装置19、普通図柄表示装置7、および普通図柄保留数表示装置等のLEDの発光制御のための情報の、出力を行う。
主制御装置80は、S185において、割込みを許可し、本割込み処理を終了して起動処理のS75に復帰する。
以上が本実施例の割込(INT)処理である。
次に本実施例のパチンコ機50が備える他の機能として、所謂設定に係る、変更、確認、表示等の機能、「設定確認」状態や「設定変更」状態等への遷移機能といった各種機能について、図14〜図16を参照して説明する。
先ず、本実施例の初期設定処理について、図14を参照して説明する。
初期設定処理は、上述した起動処理(図12参照)のS65で実行される1モジュールであって、上述したように、電断前の状態(特に電断時が、「遊技停止」状態や、「設定変更」状態であった場合)、電源投入時の入力値(設定キーSW47とRWMクリアSW46の状態)から、何れの状態に遷移(移行)するかを設定するための処理である。
主制御装置80は本処理を開始すると先ず、S200において、今回の電源投入時にRWMが異常であったか否かを判定し、肯定判定であれば(S200:yes)、S230(図15参照)に処理を移行し、否定判定であれば(S200:no)、S202に処理を移行する。
本ステップでは、上述した起動処理(図12参照)のS55にて「RWM異常」であると判定された場合に、その結果をセットする汎用レジスタを参照して判定を行う。すなわち、電源投入時に、S35、S40、またはS45の何れかのステップで「RWM異常」と判定されたか否かを判定する。
なお、主制御装置80は、起動処理(図12参照)のS55にて「RWM異常」であると判定された場合に該結果をセットする汎用レジスタを、本ステップにて参照した後、セットされた結果をリセットする。つまり、該汎用レジスタにS55にてセットされた結果は、同一割込み内の初期設定処理のS500が実行されるまでの間だけ維持され、それ以外は常時、リセット状態(「RWM異常」ではなかったことを示す状態)となっている。よって、S55が実行されなければ、S500の判定処理では否定判定となる。
主制御装置80は、S202において、電断前の状態が「設定変更」状態であったか否かを判定し、肯定判定であれば(S202:yes)、S212に処理を移行し、否定判定であれば(S202:no)、S204に処理を移行する。
本ステップでは、上述した起動処理(図12参照)のS47にて設定状態フラグの値をセットする汎用レジスタを参照して判定を行う。該汎用レジスタに格納されたデータは、起動処理におけるS60のRWMクリア処理にて、RWMが初期化されても、消去されることなく保存維持されているため、該汎用レジスタに格納されたデータを判定することで、電断前の設定状態フラグの値が2か否かの判定が可能となっている。肯定判定であれば、S212を経てS214に移行する。
本ステップでは、後述する遷移条件(5)を満たしているか、を判定する(図17参照)ものである。
このように構成されることで、「設定変更」状態中に電断が発生した場合、つまり設定キーSW47をOFFすることで「設定変更」状態を終了する前に電断が発生した場合、電源が投入されると必ず再度、「設定変更」状態に遷移する。これにより、電源投入時のRWMクリアSW46の状態(ON/OFF)に関係無く、強制的に「設定変更」状態に遷移させることで、「RWMクリア」状態や「バックアップ復帰」状態といった「通常遊技が可能な状態(通常遊技実行可能状態)」への遷移を防止する。
なお、主制御装置80は、起動処理(図12参照)のS47にて設定状態フラグのフラグ値をセットする汎用レジスタを、本ステップにて参照した後、セットされたフラグ値をリセットする。つまり、該汎用レジスタにS47にてセットされたフラグ値は、同一割込み内の初期設定処理のS515が実行されるまでの間だけ維持され、それ以外は常時、リセット状態(何れのフラグ値もセットされていない状態)となっている。但し、起動処理(図12参照)のS35、S40、またはS45の何れかにて「RWM異常」と判定されない限り、必ず0〜3の何れかの設定状態フラグがセットされる。仮にリセット状態であっても、そのような場合は、S55にて「RWM異常」である結果がセットされ、S200で肯定判定となってS202に処理が移行することがないため、制御上の問題は発生しない。
主制御装置80は、S204において、RWMクリアSW46がONか否かを判定し、肯定判定であれば(S204:yes)、S206に処理を移行し、否定判定であれば(S206:no)、S220に処理を移行する。
主制御装置80は、S206において、設定キーSW47はONか否かを判定し、肯定判定であれば(S206:yes)、S212に処理を移行し、否定判定であれば(S206:no)、S208に処理を移行する。
本ステップでは、後述する遷移条件(2)または(4)の何れを満たしているか、を判定する(図17参照)。
主制御装置80は、S212において、設定状態フラグに2を設定し、続くS214において、設定変更報知処理を実行し、本処理を終了する。
設定変更報知処理は、「設定変更」状態に遷移する旨の報知を実行するため、所定のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。
なお、本実施例のS212において、設定状態フラグの値として2が維持されている場合には、設定状態フラグに2を設定する処理を非実行として、S214に移行し、設定状態フラグに2以外の値が設定されている、または、何も設定されていない場合には、2を設定するよう構成されている。但し、この構成に限定することなく、既に2が設定されていても、再度、2を改めて上書きして設定するよう構成しても良い。
主制御装置80は、S208において、設定状態フラグに0を設定し、続くS210において、RWMクリア報知処理を実行し、本処理を終了する。
RWMクリア報知処理は、「RWMクリア」状態に遷移する旨、また起動処理(図12)のRWMクリア処理(S60)が既に完了している旨の報知を実行するため、所定のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。
主制御装置80は、S220において、設定キーSW47はONか否かを判定し、肯定判定であれば(S220:yes)、S226に処理を移行し、否定判定であれば(S220:no)、S222に処理を移行する。
本ステップでは、後述する遷移条件(1)または(3)の何れを満たしているか、を判定する(図17参照)。
主制御装置80は、S226において、設定状態フラグに1を設定し、続くS228において、設定確認報知処理を実行し、本処理を終了する。
設定確認報知処理は、「設定確認」状態に遷移する旨の報知を実行するため、所定のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。
主制御装置80は、S222において、設定状態フラグに0を設定し、続くS224において、バックアップ復帰報知処理を実行し、本処理を終了する。
バックアップ復帰報知処理は、「バックアップ復帰」状態に遷移する旨、またバックアップされた電断前の状態への復帰が既に完了している旨の報知を実行するため、所定のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。
主制御装置80は、S200にて肯定判定(S200:yes)の際に移行する、図15のS230において、RWMクリアSW46がONか否かを判定し、肯定判定であれば(S230:yes)、S232に処理を移行し、否定判定であれば(S230:no)、S238に処理を移行する。
本ステップでは、後述する遷移条件(4)を満たす可能性が有るか否か、を判定する(図17参照)。
なお、本ステップは、今回の電源投入で初めてRWM異常と判定された場合だけではなく、電断前にRWM異常で「遊技停止」状態となり、電断時にバックアップフラグが設定されなかったことに因り、今回の電源投入時にも連続してRWM異常と判定された場合にも、移行される処理である(起動処理(図12)のS45、および割込(INT)処理(図13)の停電検出信号監視処理(S105)を参照)。
主制御装置80は、S232において、設定キーSW47はONか否かを判定し、肯定判定であれば(S232:yes)、S234に処理を移行し、否定判定であれば(S232:no)、S238に処理を移行する。
本ステップでは、後述する遷移条件(4)を満たすか否か、を判定する(図17参照)。S230およびS232の両ステップで、共に肯定判定となった場合は、遷移条件(4)を満たすこととなる。
主制御装置80は、S234において、設定状態フラグに2を設定し、続くS236において、設定変更報知処理を実行し、本処理を終了する。
設定変更報知処理は、S214と同じく、「設定変更」状態に遷移する旨の報知を実行するため、所定のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。
主制御装置80はS230またはS232で否定判定となった場合、すなわち遷移条件(4)を満たしていない場合に移行するS238において、設定状態フラグに3を設定し、S240に処理を移行する。
本ステップでは、既に設定状態フラグに3が設定されている場合には、本ステップを行わないよう構成される。但し、これに限らず、再設定するようにしても良い。
主制御装置80は、S240において、遊技停止促進処理を実行し、本処理を終了する。
遊技停止促進処理は、RWM異常である旨の報知および、遊技者に遊技の即時停止を促し、且つ、ホール従業員に適切な対処を促す報知を実行するため、所定のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。
本実施例の初期設定処理は、このような構成により例えば、電断前に起動処理(図9参照)におけるS35〜S45の何れかのステップにて、「RWM異常」であると判定されると、S55を介してS60に移行することでRWMクリア処理が行われた後、初期設定処理のS238にて設定状態フラグに3が設定されて「遊技停止」状態に遷移し、遊技停止促進処理が行われる。該促進によって、例えばホール従業員により電源が遮断されると、上述したように設定状態フラグが3であるため、電断時にバックアップフラグおよびチェックサムの計算結果が設定されない。その後に、電源投入されると、チェックサムの計算結果が仮に異常でないと判定されたとしても、バックアップフラグが設定されていないため、S45にて否定判定となり、S55でRWM異常である結果が汎用レジスタにセットされ、続く初期設定処理のS200で該結果を参照して肯定判定となり、S230に移行する。今回の電源投入が、RWMクリアSW46と設定キーSW47が共にONではない状態で実行された場合、つまり、遷移条件(4)(図17参照)を満たしていない場合には、続くS230またはS232にて否定判定となり、再度、S238に移行することとなる。
このように、電源投入時に遷移条件(4)を満たしていない限り、「遊技停止」状態(設定状態フラグ=3の状態)から脱却することは不能に構成されている。つまり、遷移条件(7)、(8)、および(9)のループから抜けることが出来ないようになっている。
なお、一旦上記ループに入ってしまうと、電源投入時に遷移条件(1)、(2)、または(3)を満たしていても、該ループからは抜けることが出来ない。つまり、遷移条件(1)および(3)は、何れもRWMクリアSW46がOFFであるので、S230で否定判定となってS238に移行し、遷移条件(2)は、設定キーSW47がOFFであるので、S232で否定判定となってS238に移行する。よって、該ループから抜けるためには、電源投入時に遷移条件(4)(RWMクリアSW46と設定キーSW47が共にON)を満たす必要があるように構成されている。
このように、パチンコ機50は、電源投入されるとその都度、初期設定処理にて設定状態フラグに何れかの値を設定することで、何れの状態に遷移するかを初期設定する。
以上が本実施例の初期設定処理である。
本実施例の設定状態確認処理について、図16を参照して説明する。設定状態確認処理は、上述した割込(INT)処理のS195で実行される1モジュールである。
主制御装置80は本処理を開始すると先ず、S250において、設定状態フラグが2か否かを判定し、肯定判定であれば(S250:yes)、S252に処理を移行し、否定判定であれば(S250:no)、S270に処理を移行する。
本処理には、上述した割込(INT)処理のS110およびS190によって、設定状態フラグが1または2の場合にしか移行しない。したがって、本ステップでは、設定状態フラグが2(「設定変更」状態)であるか、或いは1(「設定確認」状態)であるかを判定する。
なお、図示しないが、否定判定で(S250:no)、S270に処理を移行するまでの間に、主制御装置80は、性能表示装置48にて現在の段階設定値を表示するための表示データ(セグメントデータ)の設定処理を行う。
主制御装置80は、「設定変更」状態である場合に移行する、S252において、設定SWの検出信号を受信したか否かを判定し、肯定判定であれば(S252:yes)、S254に処理を移行し、否定判定であれば(S254:no)、S262に処理を移行する。
本ステップでは、設定SWと兼用して設けられたRWMクリアSW46に係る検出信号が発生したか否かを判定する。
主制御装置80は、S254において、設定変更処理を実行し、S256に処理を移行する。本ステップでは、上記S252にて設定SWの検出信号を受信する都度、新しい段階設定値に変更して、これを確定する処理を行う。
先ず、本実施例のパチンコ機50において、上述したように、現状の段階設定値に係る情報は、起動処理(図12)のRWMクリア処理(S60)が実行されても消去されることのないRWM領域内の段階設定値に固有の領域(段階設定値記憶領域)に記憶保存されている。
本ステップでは、設定状態フラグが2の状態において、設定SW(RWMクリアSW46にて兼用)に係る検出信号が発生すると、上記した段階設定値記憶領域にストアされている現在の段階設定値を、新しい段階設定値に書き換える処理を行う。段階設定値は、現状が設定1から設定3までの何れかである場合は、大当り抽選確率が1段階だけ高い段階設定値を新しい段階設定値として書き換え、現状が設定3の場合には、最も大当り抽選確率の低い設定1を新しい段階設定値として書き換える処理が行われる。よって、本実施例では、RWMクリアSW46を押下する毎に、設定3までは1段階ずつレベルアップし、設定3にて押下すると設定1にレベルダウンするループとなっている。これに限定せず、逆に、設定1までは1段階ずつレベルダウンし、設定1にて押下すると設定3にレベルアップするループとしても良い。
なお、本ステップによって、主制御装置80は、RWMクリアSW46が押下される毎に、性能表示装置48にて新たな段階設定値を表示するための表示データ(セグメントデータ)の更新を行う。
主制御装置80は、S256において、段階設定値記憶領域に新たに設定(保存)された段階設定値が、「段階設定値最大値」未満か否かを判定し、肯定判定であれば(S256:yes)、S260に処理を移行し、否定判定であれば(S256:no)、S258に処理を移行する。
本ステップでは、上述した起動処理(図12)のS40と同様の処理を行う。つまり、適正な段階設定値が設定されているか否かを監視する。
主制御装置80は、S258において、段階設定値を0に書き換えて最低設定とする処理を実行し、S260に処理を移行する。本ステップでは、上記S256にて否定判定となると、現状の段階設定値を最も利得の小さい段階設定値に書き換え変更して、これを確定する処理を行う。
本ステップでは、段階設定値記憶領域の段階設定値を書き換えた結果、予定されていない不適正な段階設定値が設定されているとS256にて判定された場合に、最も大当り確率の低い設定1に対応した段階設定値である0に書き換える処理を行う。これにより、例えば不正行為者が不当に利得を得ようとして、何らかの予定されていない段階設定値を設定したとしても、本ステップにて最も利得が少ない設定に書き換えられるので、不正行為を未然に防止できる。また、不正行為を未然に防止しつつ、予定された正規の段階設定値に書き換えるので、当該パチンコ機50を遊技可能な状態とすることができる。つまり、当該パチンコ機50に対して、仮に不正な設定値の書き換えが行われる害を被ったとしても、稼働率を低下させることなく、不正行為を未然に防止できる。
なお、本ステップにても、性能表示装置48にて新たな段階設定値を表示するための表示データ(セグメントデータ)の更新を行う。
主制御装置80は、S260において、段階設定値更新コマンド送信処理を実行し、S262に処理を移行する。
本ステップでは、S254またはS258で、段階設定値を新たに書き換えて更新した内容を示す段階設定値更新コマンドを、サブ統合制御装置83に送信する処理を行う。
なお、該コマンドを受信したサブ統合制御装置83は、更新された段階設定値を示すデータを所定の段階設定値バッファに格納し、該格納したデータを参照することで、所謂「設定報知(示唆)演出」等を行う際に、段階設定値に応じて、バリエーション豊富な演出を実行可能となっている。
主制御装置80は、S262において、設定キーSW47がONからOFFに切り替わったことを示す検出信号を受信したか否かを判定し、肯定判定であれば(S262:yes)、S264に処理を移行し、否定判定であれば(S262:no)、本処理を終了する。
本ステップでは、ホール従業員等が設定キーSW47をONからOFFにすることで、設定変更を終了したか、否かを判定する。
なお、本実施例において、新たな段階設定値への確定は、上述したS254およびS258にて既に完了している。本ステップでは、設定キーSW47がOFFされたか否かに基づいて、単に設定変更の状態を終了するか否かを判定するための処理である。また、このような本実施例の構成に限定せず、例えば、S254およびS258にて変更することとなった新たな段階設定値を、上記段階設定値記憶領域とは別個設けられた所定の段階設定値用バッファに記憶して未確定の状態で維持しておき、本ステップにて設定キーSW47がOFFされたことに基づいて、「設定変更」状態を終了させる処理と併せて、段階設定値用バッファに記憶している新たな段階設定値を参照して該段階設定値にて、段階設定値記憶領域の段階設定値を確定する処理を実行する構成としても良い。
主制御装置80は、S264において、設定状態フラグを2から0に置き換えて設定し、S268において、RWMクリア報知処理を実行し、本処理を終了する。
この2ステップでは、上述した初期設定処理(図14)のS208およびS210と同様の処理を行う。RWMクリア報知処理は、「RWMクリア」状態に遷移する旨、また起動処理(図12)におけるRWMクリア処理(S60)が既に完了している旨の報知を実行するため、所定のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。
主制御装置80は、S250で否定判定の際、つまり「設定確認」状態である場合に移行する、S270において、設定キーSW47がONからOFFに切り替わったことを示す検出信号を受信したか否かを判定し、肯定判定であれば(S270:yes)、S272に処理を移行し、否定判定であれば(S270:no)、本処理を終了する。
本ステップでは、ホール従業員等が設定キーSW47をONからOFFにすることで、設定確認を終了したか、否かを判定する。
S272において、設定状態フラグを1から0に置き換えて設定し、S274において、バックアップ復帰報知処理を実行し、本処理を終了する。
この2ステップでは、上述した初期設定処理(図14)のS222およびS224と同様の処理を行う。バックアップ復帰報知処理は、「バックアップ復帰」状態に遷移する旨、また起動処理(図12)におけるバックアップされた電断前の状態への復帰が既に完了している旨の報知を実行するため、所定のコマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理である。
なお、上述したように、設定状態確認処理は、設定状態フラグが1または2の場合、すなわち「設定確認」状態または「設定変更」状態にある場合に実行する処理である。主制御装置80は、該設定状態確認処理が実行される際、つまり設定状態フラグが1または2に設定中においては、後述するLED出力処理によって、性能表示装置48にて現状の段階設定値を表示する。
本実施例の、上記S250にて否定判定(S250:no)となりS270に処理を移行するまでの間や、S254、およびS258において、実行される表示データ(セグメントデータ)を更新或いは設定する処理は、割込(INT)処理におけるセグメントデータ設定処理(S175)と同様の処理である。
以上が本実施例の設定状態確認処理である。
次に、割込(INT)処理(図10)における特図特電処理(S125)のモジュールとして、以下に「特図始動入賞確認処理」、「特図当否判定処理」および「特別遊技処理」について説明する。
図18に示す「特図始動入賞確認処理(特別図柄の始動入賞確認処理)」は、第1始動口11、第2始動口69に遊技球が入球したときに抽出される当否判定に用いる乱数等の種々の乱数を、保留記憶として主制御装置80に記憶する。そして第1始動口11、第2始動口69への入球に起因する各種コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理となる。
以下、図18を用いて、特別図柄の入賞確認処理(始動入賞確認処理)について説明する。
「特別図柄の始動入賞確認処理」は、先ず、第1始動口SW503により第1始動口11への入球を検出したか否かを判定する(S300)。入球が無ければ(S300:no)、S312の処理へ移行する。第1始動口11への入球が有れば(S300:yes)、S302の処理において主制御装置80に記憶されている第1特別図柄の保留記憶(以下、第1保留記憶若しくは第1保留ともいう)の数が満杯か否かを判定(上限数に達しているか否かを判定)する。満杯であれば(S302:yes)、S312の処理へ移行する。
保留記憶が満杯でなければ(S302:no)、S304の処理において大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数、外れ図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数等を該当カウンタから読み込み、抽出する。そして抽出した各種の乱数を、保留記憶として主制御装置80の保留記憶領域に記憶する。尚、抽出した各種の乱数を、一旦、主制御装置80の所定の記憶領域に記憶した後に保留記憶領域へ記憶するようにしてもよい。尚、第1特別図柄の保留記憶数が「0」であっても、第1始動口11へ遊技球が入球したとき抽出される当否乱数等の種々の乱数は、最大値未満の記憶数がある場合と同様に記憶される。
その後、第1特別図柄の保留記憶数を示す保留記憶カウンタを加算し、加算した保留記憶カウンタの値を示す第1特別図柄の保留数コマンドをサブ統合制御装置83に送信する(S310)。
図略ではあるが、記憶された第1特別図柄の保留記憶について大当りやリーチ等の可能性があるか否かを先読み判定してもよい。先読み判定により大当りやリーチ等の可能性がある場合に、その旨を示す先読みコマンドをサブ統合制御装置83へ送信することが望ましい。
続いて、S312の処理において第2始動口SW504により第2始動口69への入球を検出したか否かを判定する。入球が無ければ(S312:no)、本処理を終了する。第2始動口69への入球が有れば(S312:yes)、S314の処理において主制御装置80に記憶されている第2特別図柄の保留記憶の数が満杯か否かを判定(上限数に達しているか否かを判定)する。満杯であれば(S314:yes)、リターンする。
第2特別図柄の保留記憶が満杯でなければ(S314:no)、S316の処理において、大当り判定用乱数、大当り図柄決定用乱数、小当り図柄決定用乱数、外れり図柄決定用乱数、リーチ判定用乱数等を該当カウンタから読み込み、抽出する。そして抽出した各種の乱数を、保留記憶として主制御装置80の保留記憶領域に記憶する。尚、抽出した各種の乱数を、一旦、主制御装置80の所定の記憶領域に記憶した後に保留記憶領域へ記憶するようにしてもよい。尚、第2特別図柄の保留記憶数が「0」であっても、第2始動口69へ遊技球が入球したとき抽出される当否乱数等の種々の乱数は、最大値未満の記憶数がある場合と同様に記憶される。
その後、第2特別図柄の保留記憶数を示す保留記憶カウンタを加算し、加算した保留記憶カウンタの値を示す第2特図保留数コマンドをサブ統合制御装置83に送信する(S322)。その後、リターンする。
図略ではあるが、記憶された第2特別図柄の保留記憶について大当りやリーチ等の可能性があるか否かを先読み判定してもよい。先読み判定により大当りやリーチ等の可能性がある場合に、その旨を示す先読みコマンドをサブ統合制御装置83へ送信することが望ましい。
図19〜図24を用いて、特別図柄の当否判定処理(第1特別図柄当否判定処理、第2特別図柄当否判定処理)について説明する。
先ず、図19に示すように、第1特別図柄当否判定処理において、主制御装置80は、特別電動役物が作動中か否かを判定する(S330)。S330において否定判定で(S300:no)、第1特別図柄が変動中であるか否かを判定し(S332)、否定判定で(S332:no)、確定図柄を表示中であるか否かを判定し(S334)、否定判定で(S334:no)、第1保留記憶(上記、図18のS304による保留記憶)があるか否かを判定し(S336)、肯定判定の場合には(S336:yes)、第1保留記憶数をデクリメントし(S338)、図20のS340に進む。
なお、特別電動役物が作動中である場合(S330:yes)には、そのまま第1特別図柄当否判定処理を終了(リターン)する。また、第1保留記憶が無い場合には(S336:no)、そのまま第1特別図柄当否判定処理を終了(リターン)し、第2特別図柄当否判定処理へ移行する。
図20のS340において、主制御装置80は、第1保留記憶の中でも最も古いものを読み込んで(その保留記憶は消去する)、確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。ここで確変フラグが「1」とは、現在のパチンコ機50が高確率遊技状態であることを意味する。
S340において肯定判定の場合には(S340:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合し(S344)、S348に移行する。
一方、S340において、確変フラグが「0」である場合には(S340:no)、読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合し(S346)、S348に移行する。
S348において、主制御装置80は、第2特別図柄が大当り変動中であるか否かを判定し、大当り変動中ではない場合には(S348:no)、第1保留記憶をデクリメントして、読み込んだ大当り決定用乱数と当り値と照合し、大当りか否かを判定し(S350)、大当りであると判定された場合には(S350:yes)、大当り図柄決定用乱数を用いた乱数抽選によって大当り図柄を決定し(S352)、大当り変動パターン決定処理(S354)で変動パターン決定用乱数を用いた乱数抽選によって大当り変動パターンを決定する。
そして、変動パターン決定処理後、大当り設定処理を行い(S356)、S364へ移行する。大当り設定処理とは決定した大当り図柄(図11(a)を参照)によって、大当り後の遊技状態(高確率状態であるか、開放延長の有無等)や大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間(以下、大当り開始インターバル時間ともいう)、大入賞口14の開放パターン、大当り開放インターバル時間、大当りのエンディング時間(以下、大当り終了インターバル時間ともいう)、ラウンド数、ラウンド遊技間のインターバル時間等)を取得する処理である。
S352において、主制御装置80は、第1特別図柄の大当り図柄決定用乱数を用いた乱数抽選によって、大当り図柄を大当り図柄A若しくは大当り図柄Bに決定する(図11(a)を参照)。なお、大当り図柄A若しくは大当り図柄Bは、それぞれ50%の確率で選択される。
図11(a)を用いて前述のように、大当り図柄A、大当り図柄Bが選択されても、大入賞口14を開放するラウンド遊技(1ラウンド最大28.0秒の開放又は10カウント)を8回行う。但し、大当り図柄Aに基づく大当り遊技の終了後のパチンコ機50の遊技状態は、特定状態(高確率遊技状態及び非開放延長状態)に移行する。また、大当り図柄Bに基づく大当り遊技の終了後のパチンコ機50の遊技状態は、通常確率遊技状態で、しかも非開放延長状態である。
ここで、大当り変動パターン決定処理(S354)について説明する。
先ず、第1特定状態(高確率遊技状態及び非開放延長状態)において、大当りと判定された場合について説明する。主制御装置80は、第1特別図柄の当否判定で大当りと判定された場合には、その時点(変動を開始する際)の遊技状態が、特定状態(高確率遊技状態及び非開放延長状態)であっても、通常状態(低確率遊技状態及び非開放延長状態)であっても、第1特別図柄の変動時間を0.6秒〜60秒に決定する(図7(b)を参照)。
図20に戻る。S348において第2特別図柄が大当り変動中であると判定された場合(S348:yes)、又は第1保留記憶をデクリメントして、読み込んだ大当り決定用乱数を当り値と照合し、大当りではないと判定された場合には(S350:no)、外れ図柄を決定し(S358)、変動パターン決定用乱数によって変動パターンを決定し(S360)、外れ設定処理を行ない(S362)、S364へと移行する。
外れ設定処理においては、大当り遊技実行後に遊技状態が開放延長状態に移行し得るパチンコ機50では、時短回数がプラスであれば、−1する処理を行う。但し、実施例1のパチンコ機50では、大当り遊技実行後に遊技状態が、一律に非開放延長状態となるため(時短ナシのパチンコ機50であるため)、時短回数を−1する処理を行うことはない。但し、確変回数がプラスであれば、−1する処理を行うが、確変回数は初期値(10000)に設定されるため、一旦、高確率状態に設定されると、終業時まで大当りを発生しないとしても、後述するS474の処理で確変回数が「0」になることはない。なお、確変回数を「50回」、「100回」に設定する場合には、後述するS474の処理で確変回数が「0」と判定され、高確率状態、ひいては、小当りラッシュが終了する。
ここで、図7(b)を用いて外れ変動パターン決定処理(S360)について説明する。
先ず、特定状態(高確率遊技状態及び非開放延長状態)において、外れと判定された場合について説明する。主制御装置80は特定状態(高確率遊技状態及び非開放延長状態)において、第1特別図柄の当否判定で外れと判定された場合には、第1特別図柄の変動時間を0.6秒〜60秒に決定する。また、主制御装置80は「通常確率状態で非開放延長状態」において、第1特別図柄の当否判定で外れと判定された場合には、第1特別図柄の変動時間を0.6秒〜180秒に決定する。
S356又はS362に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には大当り、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し(S364)、第2特別図柄当否判定処理を行なう。
S364が実行されると、第1特別図柄の変動表示が開始されるが、その際、第1特別図柄の変動の残り時間を示す変動残り時間タイマにS354若しくはS360の処理で特定される変動の残り時間(変動時間)がセットされる。そして、第1特別図柄の変動が開始されると、時間経過に伴い変動の残り時間が減算して更新される。つまり、変動残り時間タイマが減算して更新され、変動の残り時間の計測を継続することで第1特別図柄の変動表示を進行する。そして、変動残り時間タイマの値が「0」になると、第1特別図柄の変動表示を終了する(後述するS430で肯定判定される)。
図21に示すように、第2特別図柄当否判定処理において、主制御装置80は、特別電動役物が作動中か否かを判定する(S370)。S370において否定判定で(S370:no)、第2特別図柄が変動中であるか否かを判定し(S372)、否定判定で(S372:no)、確定図柄を表示中であるか否かを判定し(S374)、否定判定で(S374:no)、第2保留記憶(上記、図18のS316による保留記憶)があるか否かを判定し(S376)、肯定判定の場合には(S376:yes)、第2保留記憶数をデクリメントし(S378)、図22のS380に進む。
また、特別電動役物が作動中である場合(S370:yes)、又は第2保留記憶が無い場合には(S376:no)、そのまま第2特別図柄当否判定処理を終了(リターン)し、大当り遊技処理へ移行する。
図22のS380において、主制御装置80は、第2保留記憶の中でも最も古いものを読み込んで(その保留記憶は消去する)、確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。ここで確変フラグが「1」とは、現在のパチンコ機50が高確率遊技状態であることを意味する。肯定判定の場合には(S380:yes)、読み込んだ大当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合し(S382)、S386に移行する。
一方、S380において、確変フラグが「0」である場合には(S380:no)、読み込んだ大当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合し(S384)、S386に移行する。
S386において、主制御装置80は、第1特別図柄が大当り変動中であるか否かを判定する。大当り変動中ではない場合には(S386:no)、主制御装置80は、第2保留記憶をデクリメントして、読み込んだ大当り決定用乱数を当り値と照合し、大当りか否かを判定する(S388)。大当りである場合には(S388:yes)、大当り図柄決定用乱数によって大当り図柄を決定し(S390)、大当り変動パターン決定処理にて変動パターン決定用乱数によって大当り変動パターンを決定し(S392)、大当り設定処理を行い(S394)、S412へ移行する。大当り設定処理とは決定した大当り図柄(図11(b)を参照)によって、大当り後の遊技状態(開放延長の有無等)や大当り遊技にかかる情報(大当りのオープニング時間、大入賞口14の開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)を取得する処理である。
S390において、主制御装置80は、第2特別図柄の大当り図柄決定用乱数を用いた乱数抽選によって、大当り図柄を大当り図柄C若しくは大当り図柄Dに決定する(図11(b)を参照)。なお、大当り図柄C若しくは大当り図柄Dは、それぞれ50%の確率で選択される。
図11(b)を用いて前述のように、大当り図柄Cが選択されると、大入賞口14を開放するラウンド遊技(1ラウンド最大28.0秒の開放又は10カウント)を8回行う。また、大当り図柄Dが選択されると、大入賞口14を開放するラウンド遊技(1ラウンド最大2秒の開放又は10カウント)を2回行う。
そして、大当り図柄Cに基づく大当り遊技の終了後のパチンコ機50の遊技状態は、特定状態(高確率状態及び非開放延長状態)に移行し、大当り図柄Dに基づく大当り遊技の終了後のパチンコ機50の遊技状態は、通常確率状態で、しかも非開放延長状態である。
ここで、大当り変動パターン決定処理(S392)について説明する。
先ず、高確率遊技状態及び非開放延長状態において、大当りと判定された場合について説明する。主制御装置80は、特定状態(高確率遊技状態及び非開放延長状態)において、大当りと判定された場合には、その時点(変動を開始する際)の遊技状態が、特定状態(高確率状態及び非開放延長状態)であっても、通常状態(通常確率状態及び非開放延長状態)であっても、第1特別図柄の変動時間を0.6秒〜60秒に決定する(図7(b)を参照)
S388において、読み込んだ大当り決定用乱数を当り値と照合し、大当りではないと判定された場合には(S388:no)、S396において、主制御装置80は、読み込んだ大当り決定用乱数を当り値と照合して小当りか否かを判定する。これは、抽出された大当り決定用乱数値と予め決定された小当り値が記憶されたテーブルを比較する。なお、第2特別図柄の小当り確率は1/1.03となっている(図8を参照)。また、肯定判定の場合には(S396:yes)、S398において、主制御装置80は、パチンコ機50の遊技状態及び小当り図柄決定用乱数に基づいて、小当り図柄として小当り図柄a〜小当り図柄dの何れかに決定する(図11(c)を参照)。
ここで、小当り図柄a〜小当り図柄dは、何れも25%の確率で選択される。
その後、変動パターン決定用乱数によって小当り変動パターンを決定し(S400)、小当り設定処理(S404)を行い、S412へと移行する。
本実施例の小当り設定処理(S404)は、小当り図柄a〜小当り図柄d(図11(c)を参照)によって、小当り遊技にかかる情報(小当りのオープニング時間(以下、小当り開始インターバル時間ともいう)、の開放パターン、小当りのエンディング時間(以下、小当り終了インターバル時間ともいう))を取得する。
また、小当り設定処理(S404)においても、時短回数がプラスであれば、−1する処理を行う(変形例1を参照)。但し、実施例1のパチンコ機50では、大当り遊技実行後に遊技状態が、一律に非開放延長状態となり、開放延長状態となることがないため(時短ナシのパチンコ機50であるため)、小当り設定処理(S404)において時短回数を−1する処理を行うことはない。但し、確変回数がプラスであれば、−1する処理を行う。この点に関しては、前述の第1特別図柄に関する外れ設定処理(S362)と同様である。
また、S398において、主制御装置80は、パチンコ機50の遊技状態及び小当り図柄決定用乱数に基づいて、小当り図柄として、小当り図柄a〜小当り図柄dの何れかが選択される(図11(c)を参照)。
つまり、図11(c)に示すように、選択される小当り図柄が小当り図柄aであると、大入賞口14を0.3秒で1回開放する小当り遊技(以下、小当り遊技aという)が実行され、小当り図柄bであると、大入賞口14が0.3秒で2回開放する小当り遊技(以下、小当り遊技bという)が実行される。また、選択される小当り図柄が小当り図柄cであると、大入賞口14を1.4秒で1回開放し、所定のインターバル(1.2秒)を挟み、大入賞口14を0.1秒で1回開放する小当り遊技(以下、小当り遊技cという)が実行され、小当り図柄dであると、大入賞口14を1.5秒で1回開放する小当り遊技(以下、小当り遊技dという)が実行される。
そして、小当り遊技dが小当り遊技中に大入賞口14に遊技球が入球する可能性が最も高く、小当り遊技cが小当り遊技中に大入賞口14に遊技球が入球する可能性が次に高くなっている。そして、小当り遊技bは小当り遊技cよりも小当り遊技中に大入賞口14に遊技球が入球する可能性が低く、小当り遊技aは小当り遊技cよりも小当り遊技中に大入賞口14に遊技球が入球する可能性が最も低くなっている。
但し、前述のように、選択された小当り図柄に係わらず、大入賞口14に遊技球が入球する可能性が高い、小当り遊技dを実行し、小当りラッシュを効果的に行うこととしてもよい。
ここで、小当り変動パターン決定処理(S400)について説明する。
図7(b)に示すように、特定状態(高確率遊技状態及び非開放延長状態)において、小当りと判定された場合について説明する。特定状態(高確率遊技状態及び非開放延長状態)において、主制御装置80は小当りと判定した場合には、第2特別図柄の変動時間を1秒に決定する。
通常状態(通常確率遊技状態及び非開放延長状態)において、小当りと判定された場合について説明する。通常状態(通常確率遊技状態及び非開放延長状態)において、主制御装置80は小当りと判定した場合には、第2特別図柄の変動時間を10分に決定する。
S386において、第1特別図柄が大当り変動中である場合(S386:yes)、又は読み込んだ大当り決定用乱数を当り値と照合し、外れと判定された場合には(S396:no)、外れ図柄を決定し(S406)、変動パターン決定用乱数によって外れ変動パターンを決定し(S408)、外れ設定処理を行ない(S410)、S412へと移行する。
S410の外れ設定処理においては、大当り遊技実行後に遊技状態が開放延長状態に移行し得るパチンコ機50では、時短回数がプラスであれば、−1する処理を行う(後述する変形例を参照)。但し、実施例1のパチンコ機50では、大当り遊技実行後に遊技状態が、一律に非開放延長状態となるため(時短ナシのパチンコ機50であるため)、時短回数を−1する処理を行うことはない。但し、確変回数がプラスであれば、−1する処理を行う。この点に関しては、前述の第1特別図柄に関する外れ設定処理(S362)と同様である。
ここで、外れ変動パターン決定処理(S408)について説明する。
図7(c)に示すように、特定状態(高確率状態及び非開放延長状態)において外れと判定された場合について説明する。特定状態(高確率状態及び非開放延長状態)において、主制御装置80は外れと判定した場合には、第2特別図柄の変動時間を0.6秒〜1.5秒に決定する。
一方、通常状態(通常確率状態及び非開放延長状態)において、外れと判定された場合には、第2特別図柄の変動時間を10分に決定する。つまり、通常状態(通常確率遊技状態及び非開放延長状態)で第2入賞口69に遊技球を入球されても、第2特別図柄の変動時間が長く(10分)され、遊技効率が悪くなっている。しかも、第2入賞口69に遊技球が入球しても、賞球数は1球であるため(つまり、「1球入球の1球賞球)であるため)、遊技者が通常状態で第2入賞口69を狙って遊技球を発射する可能性が低くなっている。
図22に戻る。S394、S404又はS410に続いては、上述の抽選結果を示すデータ、具体的には大当り、小当り、リーチ外れ(外れであるがリーチ表示有り)、リーチ表示無しの外れのいずれかを示すデータと変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる変動開始コマンド(表示制御コマンド)をサブ統合制御装置83に出力し(S412)、大当り遊技処理に移行する。
S412が実行されると、第2特別図柄の変動表示が開始されるが、その際、第2特別図柄の変動の残り時間を示す変動残り時間タイマにS392、S400若しくはS408の処理で特定される変動の残り時間(変動時間)がセットされる。そして、第2特別図柄の変動が開始されると、時間経過に伴い変動の残り時間が減算して更新される。つまり、変動残り時間タイマが減算して更新され、変動の残り時間の計測を継続することで第2特別図柄の変動表示を進行する。そして、変動残り時間タイマの値が「0」になると、第2特別図柄の変動表示を終了する(後述するS430で肯定判定される)。
図19のS332において、第1特別図柄が変動中である判定された場合(S332:yes)、又は図21のS372において、第2特別図柄が変動中であると判定された場合には(S372:yes)、図23のS430へ移行し、図柄変動時間(S354、S360、S392、S400、又はS408の変動パターンに基づく)を経過したか否かを判定する。
つまり、第1特別図柄の変動が進行している場合には、S354若しくはS360によって特定された変動時間が経過したか否か(第1特別図柄に対応する変動残り時間タイマが「0」になったか否か)を判定する(S430)。また、第2特別図柄の変動が進行している場合には、S392、S400、又はS408によって特定された変動時間が経過したか否か(第2特別図柄に対応する変動残り時間タイマが「0」になったか否か)を判定する(S430)。
第1特別図柄若しくは第2特別図柄の変動時間を経過した場合には(S430:yes)、S436を経てS438に移行する。また、S430の処理で否定判定であれば、そのままS438に移行する。
ここで、S436では、対応した特別図柄(以下、一方の特別図柄という)、つまり、第1特別図柄若しくは第2特別図柄のうち、S430で肯定判定された特別図柄の確定図柄表示処理(S436)を実行する。
この確定図柄表示処理(S436)では、対応した特別図柄を、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、特別図柄表示装置にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。なお、本実施例では図柄確定コマンドをサブ統合制御装置83に送信する構成だが、変動開始コマンドにて変動時間を指定していることから、図柄確定コマンドを送信しない構成でもよい。この構成ならばコマンド数を抑えながら同等に演出表示を実行することができる。
そして、S438では、第1特別図柄の当否判定処理であるか否かを判定し、肯定判定されると(S438:yes)、図21のS370に移行(第2特別図柄の当否判定処理に移行)し、否定判定されると(S438:no)、大当り遊技処理に移行する。
図19のS334において確定図柄を表示中と判定された場合(S334:yes)、又は図21のS374において確定図柄を表示中判定された場合には(S374:yes)、図24のS440に移行する。
S440において、主制御装置80は、確定図柄の表示時間が終了したか否かを判定し、確定図柄の表示時間が終了となった場合には(S440:yes)、確定図柄の表示を終了し(S444)、S446に移行する。また、確定図柄の表示時間が終了となっていない場合には(S440:no)、そのまま大当り遊技処理に移行する。
S446において、主制御装置80は、確定表示された特別図柄が大当りになる組合せであるか否かを判定し、大当りになる組合せであると判定された場合には(S446:yes)、他方の特別図柄(S430で変動時間が経過した判定される特別図柄以外の特別図柄)の変動終了処理(S450)を行った後、S454の処理に移行する。
ここで、他方の特別図柄の変動終了処理(S450)では、他方の特別図柄が変動中であるか否かを確認し、他方の特別図柄が変動中であれば、他方の特別図柄を強制的に外れ図柄で停止させる。
そして、他方の特別図柄が変動中であれば、他方の特別図柄を強制的に外れ図柄で停止させた後、S454の処理に移行し、他方の特別図柄が変動中でなければ、そのままS454の処理に移行する。なお、他方の特別図柄の変動終了処理(S450)で、当該他方の特別図柄の変動を強制的に停止させる際には、当該他方の特別図柄が、外れ図柄で停止されることを特定するコマンドが、主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信されると共に、停止フラグの値が「1」にされる。
S454の処理では確変フラグが「1」にセットされているか否かを判定し(S454)、肯定判定の場合には(S454:yes)、確変フラグを「0」にし(S456)、S458へ移行する。また、否定判定の場合には(S454:no)、そのままS458へ移行する。
S458において、主制御装置80は、時短フラグが「1」にセットされているか否かを判定し、肯定判定の場合には(S458:yes)、時短フラグを「0」にし(S460)、S462へ移行する。また、否定判定の場合には(S458:no)、そのままS462へ移行する。
但し、本パチンコ機50は、遊技状態が開放延長状態(時短状態)に移行することがないため、S458では一律に否定判定される。
S460を実行するか、S458で否定判定されると(S458:no)移行するS462では条件装置作動開始処理により、大当りフラグを「1」にセットする。続くS468にて役物連続作動装置を作動させ、S470にて大当り遊技開始処理を行なう。大当り遊技開始処理では、大当り遊技を開始するコマンド及び大当り遊技に係る情報(大当りのオープニング時間、開放パターン、大当りのエンディング時間、ラウンド数等)をサブ統合制御装置83に送信する。大当り遊技開始処理が終了すると、大当り遊技処理に移行する。
なお、本パチンコ機50は、大当り遊技中に右打ちを行うものであるため、大当り遊技を開始するコマンド(以下、大当り開始コマンドという)を受信したサブ統合制御装置83は、演出表示装置6の画面6aを右打ち用表示画面に設定する。
S446で、確定表示させた特別図柄が大当りになる表示でないと判定された場合は(S456:no)、確変フラグが「1」か否かを判定し(S472)、「1」であれば(S472:yes)、確変回数が0であるか否かを判定する(S474)。肯定判定の場合には(S474:yes)、確変フラグを「0」にし(S476)、S478へ移行する。また、確変フラグが「0」である場合(S472:no)、又は確変回数が0ではない場合(S474:no)には、S478へ移行する。
S478において、主制御装置80は、時短フラグが「1」か否かを判定し、「1」であれば(S478:yes)、時短回数が0か否かを判定する(S480)。時短回数が0であれば(S480:yes)、S482にて時短フラグを「0」にして、S484に進む。
また、時短フラグが「0」である場合(S478:no)、又は時短回数が0ではないとき(S480:no)は、そのままS484に移行する。
なお、本パチンコ機50は、遊技状態が開放延長状態(時短状態)に移行することがないため、S478では一律に否定判定される。
S484では、主制御装置80が現在の遊技状態が高確率状態中であるか否かや、開放延長状態中であるか否かなどの状態を示す状態指定コマンドを特別図柄確定時間(600ms)後にサブ統合制御装置83に送信し、S486へ移行する。但し、本パチンコ機50は、遊技状態が開放延長状態(時短状態)中であることを示す状態指定コマンドが、サブ統合制御装置83に送信されることはない。
本実施例の場合、特別図柄当否判定処理における主制御装置80からサブ統合制御装置83に状態指定コマンドを送信するタイミングは、特別図柄確定時間後となっているが、特別図柄変動開始時及び電源復旧時においても状態指定コマンドを送信する構成にしてもよい。
S486において、主制御装置80は確定表示された第2特別図柄が小当り図柄か否かを判定し、S486で肯定判定される場合(確定表示された第2特別図柄が小当り図柄である場合)には(S486:yes)、S488に移行し、否定判定される場合には(S486:no)、そのまま大当り遊技処理へ移行する。
S488では、他方の特別図柄(本実施例では、第1特別図柄)の変動中断処理(S488)を行う。ここで、他方の特別図柄(第1特別図柄)の変動中断処理(S488)では、他方の特別図柄(第1特別図柄)が変動中であるか否かを確認し、他方の特別図柄が変動中であれば、当該他方の特別図柄の変動を中断させる。そして、他方の特別図柄が変動中でなければ、そのままS492の処理に移行する。なお、他方の特別図柄の変動中断処理(S488)では、他方の特別図柄(第1特別図柄)の変動の計測を中断させるだけであり、小当り遊技を終了すると、他方の特別図柄(第1特別図柄)の変動の計測を再開する。なお、S488においては、中断フラグの値が「1」にされる。
ここで、主制御装置80はS488を行うと、他方の特別図柄(第1特別図柄)の変動を中断する旨のコマンド(変動中断コマンド)と、変動中断時の他方の特別図柄(第1特別図柄)の変動の残り時間(第1特別図柄の変動の残り時間を示す変動残り時間タイマの値)を特定するコマンドをサブ統合制御装置83に送信してもよい。
S492では、特別電動役物の作動を開始する(S492)。そして、S492の処理の後、小当り遊技開始処理(S496)を行い、大当り遊技処理に移行する。
小当り遊技開始処理(S496)では、小当り遊技を開始するコマンド及び小当り遊技に係る情報(小当りのオープニング時間、開放パターン、小当りのエンディング時間等)をサブ統合制御装置83に送信する。
図25から図29を用いて、大当り遊技処理について説明する。
まず、図25に示すように、大当り遊技処理において、主制御装置80は、役物連続作動装置が作動中か否かを大当りフラグに基づいて判断する(S500)。役物連続作動装置が作動中で(S500:yes)、大入賞口14が開放中であるか否かを判定し(S502)、大入賞口14が閉鎖中であると判定された場合には(S502:no)、ラウンド遊技間のインターバル中により大入賞口14が閉鎖しているのか判断する(S506)。ラウンド遊技間のインターバル中でもない場合は(S508:no)、大当り終了演出中であるか判定する(S508)。これも否定判定の場合は(S508:no)、今から大当り遊技を開始する演出に要する時間が経過したか否かを判定する(S510)。大当り開始演出時間が経過した場合は(S510:yes)、大入賞口開放処理(S512)を行なって、大当り遊技処理を終了(リターン)する。
なお、S500において、役物連続作動装置が作動していない場合には(S500:no)、図28に示す小当り遊技処理に移行する。また、S510において、大当り開始演出時間を経過していない場合には(S510:no)、大当り遊技処理を終了する。
大入賞口14が開放中であると判定された場合は(S502:yes)、図26のS514に進み、大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。なお、本実施例では大入賞口14への規定入賞数は10個だが、8個、9個でもよく、特に限定するものではない。
大入賞口14に10個入賞していない場合(S514:no)には、S516に進み、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定する。開放時間が終了した場合(S516:yes)には、S518に移行する。また、大入賞口14の開放時間が終了していない場合には(S516:no)、そのまま大当り遊技処理を終了(リターン)する。
S514において、大入賞口14に遊技球が10個入賞した場合には(S514:yes)、大入賞口閉鎖処理(S518)を行い、大当りインターバル処理(S520)を行い、大当り遊技処理を終了(リターン)する。
図25に戻る。図25のS506でインターバル中であると判定された場合は(S506:yes)、図26のS522に進み、ラウンド遊技間のインターバル時間が経過したか否かを判定する。ラウンド遊技間のインターバル時間が経過している場合(S522:yes)は、直前に大入賞口14が開いていたのが最終ラウンドか否かを判定する(S524)。また、ラウンド遊技間のインターバル時間が経過していない場合には(S522:no)、そのまま大当り遊技処理を終了(リターン)する。S524において、最終ラウンドであれば(S524:yes)、大当り終了演出処理(S526)を行い、大当り遊技処理を終了(リターン)する。
S524において、最終ラウンドでなければ(S524:no)、大入賞口14を開放する処理(S528)を行い、大当り遊技処理を終了(リターン)する。なお、大入賞口14を開放・閉鎖する処理においては、サブ統合制御装置83にも信号を送信する。サブ統合制御装置83は、その信号に基づいて、現在のラウンドを把握し、該ラウンドに応じた演出を行なう。
図25に戻る。図25のS508で大当りの終了演出中であると判定された場合は(S508:yes)、図27のS530に進み、大当り終了演出時間が経過したか否かを判定する。大当り終了演出時間が経過した場合には(S530:yes)、役物連続作動装置の作動を停止し(S532)、条件装置の作動を停止し(S534)、S536に移行する。
また、大当り終了演出時間が経過していない場合には(S530:no)、大当り遊技処理を終了(リターン)する。
そして、S536において、主制御装置80は、次回の遊技状態で確変に移行するか否かを判定する。肯定判定の場合には(S536:yes)、確変回数を設定し(S538)、確変フラグを1に設定する(S540)。確変フラグを1にすると本実施例では特別図柄の当選確率が向上する。なお、確変回数は10000回に設定される。
S536で否定判定されるか(S536:no)、S540を実行すると、S544に移行し、次回の遊技状態で時短に移行するか否かを判定する。但し、本パチンコ機50は、遊技状態が開放延長状態(時短状態)に移行することがないため、S544では一律に否定判定され、S550に移行する。
なお、遊技状態が開放延長状態(時短状態)に移行するパチンコ機50では、S544において肯定判定されることがある。かかる場合、S544で肯定判定されるケースにおいて、S544の肯定判定に続いて、時短回数を設定する処理(S546)と、時短フラグを1に設定する(S548)とを行った後、S550に移行する。また、時短フラグを1にする場合には、特別図柄の平均変動時間短縮、普通図柄の平均変動時間短縮、普通電動役物の開放時間を延長する開放延長機能をセットする。更に、開放延長状態(時短状態)に移行するパチンコ機50では、時短回数は確変回数と同じ数としてもよい。また、大当り遊技実行後に高確率かつ時短状態に移行する場合には、確変回数と時短回数を第1回数に設定し、大当り遊技実行後に通常確率かつ時短状態に移行する場合には、時短回数を第1回数よりも少ない第1回数に設定してもよい。
S550において、主制御装置80は、停止フラグが「1」にセットされているか否かを判定する。肯定判定の場合には(S550:yes)、停止フラグを「0」にし(S552)、S554へ移行する。また、否定判定の場合には(S552:no)、そのままS554へ移行する。
S554において、主制御装置80は、大当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信する処理を行ない、続くS556において、状態指定コマンドをサブ統合制御装置83に送信する。そして、大当り遊技処理をリターンする。
次に、図25のS500で否定判定されて実行される小当り遊技処理について、図28及び図29を用いて説明する。
先ず、S600において、主制御装置80は、特別電動役物が作動中であるか判定し、作動中であれば(S600:yes)、大入賞口14が開放中であるか否かを判定し(S602)、否定判定の場合には(S602:no)、小当り遊技間のインターバル中であるか判定し(S604)、小当り遊技間のインターバル中でない場合には(S604:no)、小当り遊技の終了演出であるか否か判定し(S606)、小当り遊技の終了演出中ではない場合には(S606:no)、小当り遊技の開始演出に要する時間が経過したか否かを判定し(S608)、肯定判定の場合には(S608:yes)、大入賞口14を開放させ(S610)、小当り遊技処理を終了(リターン)する。
なお、S600において、特別電動役物が作動していない場合(S600:no)、又はS608において、小当り開始演出に要する時間が経過していないと判定された場合(S608:no)には、そのまま小当り遊技処理を終了(リターン)する。
図28のS602で大入賞口14が開放中であると判定された場合は(S602:yes)、図29のS620に進み、大入賞口14に10個入賞したか否かを判定する。否定判定の場合には(S620:no)、大入賞口14の開放時間が終了したか否かを判定し(S622)、肯定判定の場合には(S622:yes)、S624に移行する。
大入賞口14に遊技球が10個入賞したと判定した場合には(S620:yes)、主制御装置80は、大入賞口14の閉鎖処理を行い(S624)、小当りインターバル処理を行い(S626)、小当り遊技処理を終了(リターン)する。
本実施例では、小当り図柄aに基づく小当り遊技aの場合における開放の最長時間は0.3秒に設定され、小当り図柄bに基づく小当り遊技bの場合における開放の最長時間は0.3秒を2回に設定されている。また、小当り図柄cに基づく小当り遊技cの場合における開放の最長時間は、1.4秒で1回と、0.1秒で1回とを合わせた合計1.5秒とされている。更に、小当り図柄dに基づく小当り遊技cの場合における開放の最長時間は、1.5秒で1回開放する1.5秒とされている。但し、実行可能な小当り遊技の種類、小当り遊技実行中の大入賞口14の態様等はこれに限定されない。例えば、実行する小当り遊技を、小当り図柄dのみとして、小当りラッシュ時に小当り遊技を行う度に確実に少量の遊技球を獲得可能としてもよい。
S622において、大入賞口14の開放時間が終了していない場合には(S622:no)、小当り遊技処理を終了(リターン)する。
図28のS604で小当りインターバル中であると判定された場合は(S604:yes)、図29のS630に進み、小当りインターバル時間が経過したか否かを判定する。小当りインターバル時間が経過している場合(S630:yes)、S632へ移行する。また、否定判定の場合には(S630:no)、小当り遊技処理を終了(リターン)する。
S632において、主制御装置80は、大入賞口14が規定数(ここでは1回若しくは2回)開放済みか又は10個入賞済みか否かを判定する。肯定判定の場合(S632:yes)は、小当り終了演出処理(S634)を行なって小当り遊技処理を終了する。
S632で否定判定の場合(S632:no)は、大入賞口14の開放処理(S636)により大入賞口14を開放し、小当り遊技の種類に応じて設定された規定開放時間が経過するか、大入賞口14に対して規定開放時間内に規定数の遊技球が入球すると、小当り遊技処理を終了(リターン)する。つまり、小当り遊技では、大入賞口14の規定開放時間(「0.3秒」、「0.3秒×2」、「1.4+0.1」、「1.5秒」)を経過するか、又は、規定開放時間内に10個以上の遊技球が入賞することで小当りは終了することになる。なお、実際には規定開放時間内に規定数(10個)の遊技球が入球することは殆どない。
図28に戻る。図28のS606で小当り終了演出中であると判定された場合は(S606:yes)、図29のS640に進み、小当り終了演出時間が経過したか否かを判定し(S640)、肯定判定の場合には(S640:yes)、特別電動役物の作動を停止させ(S644)、小当り終了コマンドをサブ統合制御装置83に送信して(S646)、S648に移行する。
S648において、主制御装置80は、中断フラグが「1」にセットされているか否かを判定する。肯定判定の場合には(S648:yes)、中断フラグを「0」にし(S650)、小当り遊技処理を終了する。
また、小当り終了演出時間を経過していない場合には(S640:no)、又は中断フラグが「0」である場合には(S648:no)、小当り遊技処理を終了(リターン)する。
なお、中断フラグを「0」にする際、主制御装置80はサブ統合装置83に向かって、小当りの遊技に伴い中断されていた特別図柄(第1特別図柄)の変動中断が解除されたことを示すコマンド(中断解除コマンド)を送信することとしてもよい。また、その際、第1特別図柄に関する残り変動時間をサブ統合装置83に向かって送信してもよい。なお、主制御装置80は、中断フラグを解除することで、中断していた第1特別図柄の変動表示を開始し、第1特別図柄に関する残り変動時間の計測(更新)を再開する。
次に、割込(INT)処理(図13)における普図普電処理(S130)のモジュールとして、以下に「普通図柄始動入賞確認処理(普図始動入賞確認処理)」、「普通図柄当否判定処理(普図当否判定処理)」および「普通図柄遊技処理(普図遊技処理)」について説明する。
図30に示す普通図柄始動入賞確認処理(普図始動入賞確認処理)は、普通図柄作動ゲート17への入球があるか否かを判定し(S700)、入球があれば(S700:yes)、普通図柄の保留記憶が満杯であるか否かを判定する(S702)。否定判定の場合には(S702:no)、S704の処理で普通図柄の当り決定用乱数、当り図柄決定用乱数(普図決定用乱数)などの各種乱数を抽出し、抽出された各種乱数が保留記憶として主制御装置80のメモリ(内蔵RAMに設けられた普図用の保留記憶処理であって、図4では図示を省略)に記憶される(最大4つ)。そして、普通図柄保留数表示装置の表示制御、演出図柄表示装置82やサブ統合制御装置83への普通図柄保留数コマンド送信処理を行い(S706)、本処理を終了(リターン)する。
また、S700の処理で普通図柄作動ゲート17への遊技球の入球がなかったと判定される場合(S700:no)及び普通図柄の保留記憶が満杯であった場合には(S702:yes)の場合には、そのままリターンとなる。
図31に示す普通図柄当否判定処理(普図当否判定処理)では、第2始動口69を開放させるための普通電動役物12が作動中であるか否かを判定する(S710)。普通電動役物12が作動中である場合には(S710:yes)、そのまま普通図柄遊技処理へ移行する。また、普通電動役物12が作動していない場合には(S710:no)、普通図柄が変動中であるか否かを判定する(S712)。変動中でなければ(S712:no)、確定図柄が表示されているかを判定する(S714)。
確定図柄が表示中でなければ(S714:no)、普通図柄の保留記憶があるか否かを判定し(S716)、普通図柄の保留記憶があれば(S716:yes)、普通図柄の保留記憶数をデクリメントし(S718)、S720に移行する。なお、普通図柄の保留記憶がなければ(S716:no)、そのまま普通図柄遊技処理に移行する。
S720では保留記憶の中で最も古いものを読み込んで(その保留記憶は消去する)、確変フラグがセットされている(すなわち1)か否かを判定する。このS720で肯定判断であれば(S720:yes)、読み込んだ普通図柄の当り決定用乱数を確変テーブルに記録されている当り値と照合し(S722)、図32のS730に移行する。否定判断された場合(S720:no)は、S724にて当り決定用乱数を通常テーブルに記録されている当り値と照合し、図32(a)のS726へと移行する。
ここで、本実施例では遊技状態が、特別図柄に関する大当り確率が通常確率(確変フラグが「0」)であるか、高確率(確変フラグが「1」)であるかを問わず、普通図柄の当り確率は「100/100」とされている。但し、確変フラグが「1」である場合には、確変フラグが「0」である場合に比べて普通図柄の当り確率を高くしてもよい。
なお、本実施例と異なり、遊技状態が時短状態(開放延長状態)に移行し得るパチンコ機50においては、S720において時短フラグが「1」であるか否かを判定することとしてもよい。この場合、時短フラグが「1」であるか、「0」であるかを問わずに当り確率が等しくされてもよいし(例えば、共に「100/100」若しくは「95/100」)としてもよいし、時短フラグが「1」である場合には、時短フラグが「0」である場合に比べて普通図柄の当り確率を高くしてもよい。ここで、確変フラグが1であると、通常、普通図柄確率変動機能が作動する遊技状態となる。
図32のS730では普通図柄の当りか否かを判定し、当りであれば(S730:yes)、当り図柄決定用乱数に基づいて当り図柄を決定し(S732)、変動パターンを決定する(S734)。なお、本実施例のS734では、当り図柄決定用乱数に基づいて、当り図柄1(決定率;52.6%)又は当り図柄2(決定率;47.4%)に決定する。
その後、普通図柄当り設定処理を行し(S736)、S740に移行する。一方、普通図柄が当りでなければ(S730:no)、外れの変動パターンを決定し(S738)、S740に移行する。
ここで、本実施例では、普通図柄の当否判定を行うと、「100/100」の確率で当り(必ず当り)となる。このため、S730では必ず、肯定判定され、S738が実行されることはない。但し、本実施例と異なり、普通図柄の当否判定において外れを生じ得ることとしてもよい。この場合、普通図柄の当否判定の当り、外れに応じて普通図柄の変動時間が異なってもよいし、普通図柄の抽選で当り又は外れと判定されるか否かに関係なく、また、当り図柄に関係なく、普通図柄の変動時間が一定とされてもよい。また、パチンコ機50の遊技状態が開放延長状態に移行可能な場合には、非開放延長状態である場合には、開放延長状態である場合に比べて普通図柄の変動時間が長くなってもよい。
S740に移行すると、普通図柄表示装置7が変動開始すると共にサブ統合制御装置83へ普通図柄変動開始コマンドを送信し(S740)、普通図柄遊技処理に移行する。なお、普通図柄変動開始コマンドには、上述の普図当否判定の結果を示すデータが含まれる。具体的には当り、外れのいずれかを示すデータと、変動時間を指定する変動パターンのデータが含まれる。また、普図当否判定の結果が当りの場合、普通図柄変動開始コマンドには、当りの種類(当り図柄1を確定表示させる当り1か、当り図柄2を確定表示させる当り2か、という当りの種類)を示すデータも含まれる。
ここで、本実施例において普通図柄当り設定処理(S736)では、S732の処理で当り図柄が当り図柄1に決定した場合も、当り図柄2に決定した場合も、普通電動役物12(第2始動口69)を、0.3秒で1回開放する開放パターンが設定される。
また、S734の処理においては、普通図柄の変動時間を1.50秒に特定する変動パターン1が「4/7」の割合、1.10秒に特定する変動パターン2が「2/7」の割合、1.00秒に特定する変動パターン3が「1/7」の割合にそれぞれ決定される。
そして、遊技状態が高確率状態であるとき、右打ちを行い、右遊技領域(右打ち領域)3Rで遊技球を略連続的に流下させ、普通図柄作動ゲート17に遊技球を高頻度に通過させた場合、普通電動役物12(第2始動口69)が短時間であることも相まって、遊技球が第2始動口69に入球するケースと、普通電動役物12をスルーして大入賞口14側に流下するケースとがランダム且つ頻繁に生じし、本パチンコ機50は所謂「小当りラッシュの状態(小当り遊技を頻繁に発生させて賞球を増やしていく状態)」を実現可能となる。
つまり、普通図柄の保留数が上限数の4個まで記憶され、普通図柄の保留処理(普通図柄の当否判定)が実行される度に普通図柄の変動時間が1.00秒〜1.50秒の範囲で選択される。そして、普通電動役物12(第2始動口69)の開放時間は短く(0.3秒で1回)に設定されている。従って、普通図柄作動ゲート17を順次通過する遊技球は、(1)普通電動役物12が開放状態となった後(普通図柄の変動時間を終了した後)に普通電動役物12の近傍に到達し、第2始動口69に入球するものと、(2)普通電動役物12が開放状態となる前(普通図柄の変動時間を終了する前)に普通電動役物12に到達し、大入賞口14の方向に流下するものとをランダム(例えば、交互)に生ずる。
しかも、遊技状態が高確率状態であるとき、第2当否判定で小当りと判定される頻度が高い(1/1.03)と共に、小当りと判定されたときの「第2特別図柄の変動時間が短く(1秒)とされている。よって、普通図柄作動ゲート17を通過して第2始動口69に入球して小当りを発生される一の遊技球と、閉鎖状態の普通電動役物12を通過し、大入賞口14の方向に流下方向に流下する他の遊技球(一の遊技球に後続する他の遊技球)が頻繁に発生する。
従って、遊技状態が高確率状態であるとき、右打ちを行うと、「小当りラッシュの状態)を実現可能となる。
また、S736の普通図柄の当り設定処理では、普通図柄の当り遊技の内容(普電役物12の開放パターン(開放時間、当り遊技の普通図柄開始インターバル時間、当り遊技の普通図柄終了インターバル時間))の設定が行われる。
なお、本実施例では、パチンコ機50の遊技状態(通常確率状態であるか、高確率状態であるか)に係わらず、普通電動役物12(第2始動口69)の開放パターンが一定であるが、遊技状態によって異なっていてもよい。例えば、遊技状態として開放延長状態(時短状態)に移行し得るパチンコ機50では、遊技状態が開放延長状態であるか、非開放延長状態であるかによって開放パターンが異なってもよい。
より具体的には、普通図柄当り遊技設定処理(S736)にて設定される開放パターンが、遊技状態が非開放延長状態である場合、普通電動役物12の開放時間が短い第1開放パターン(開放時間は0.5秒とする開放パターン)が設定され、非開放延長状態である場合、普通電動役物12の開放時間が長い第2開放パターン(開放時間は3秒とする開放パターン)が設定される。そして、パチンコ機50の遊技状態が特定状態(高確率遊技状態及び非開放延長状態)である場合に、普通図柄作動ゲート17に遊技球が入球して通過することを契機に普通図柄の抽選が行われる場合、第1開放パターンが設定された普通図柄の当り遊技が行われる。この場合、普通電動役物12の開放時間は0.5秒と短時間開放に設定されている。従って、第2開放パターンが設定された普通図柄の当り遊技が行われる場合よりも、普通電動役物12の閉鎖状態が長くなり、その後発射され、普通図柄作動ゲート17を入球し通過した遊技球は、普通電動役物12及び第2始動口69を素通り(通過)し、大入賞口14に達することが可能となるため、小当り遊技を頻繁に発生させて賞球を増やしていくことが可能となる。
図31に戻り、更に説明する。図31のS712において、普通図柄が変動中の場合には(S712:yes)、図33(a)に示すS746に移行する。S746では、図柄変動時間を経過したか否かを判定する。肯定判定の場合には(S746:yes)、対応した普通図柄の確定図柄表示処理を行い(S748)、普通図柄遊技処理に移行する。確定図柄表示処理では、確定図柄を表示する旨のコマンド(図柄確定コマンド)をサブ統合制御装置83に出力するとともに、普通図柄表示装置7にコマンドを出力して確定図柄にて停止させる。なお、図柄変動時間を経過していない場合には(S746:no)、そのまま普通図柄遊技処理へと移行する。
図31のS714において、確定図柄表示中の場合には(S714:yes)、図33(b)に示すS750に移行する。S750で確定図柄表示時間が終了したか否かを判定する。確定図柄表示時間が終了した場合には(S750:yes)、確定図柄の表示を終了し(S752)、普通図柄の当りの組合せであるか否かを判定する(S754)。普通図柄の組合せが当りである場合には(S754:yes)、普通図柄当り開始演出処理を行い(S756)、普通図柄遊技処理へと移行する。確定図柄表示時間を終了していない場合(S750:no)、普通図柄の組合せが外れである場合は(S754:no)、そのまま普通図柄遊技処理へと移行する。
普通図柄遊技処理について、図34及び図35を用いて説明する。先ず、図34のS760において、普通電動役物12が作動中であるか否かを判定する(S760)。普通電動役物が作動中の場合には(S760:yes)、普通電動役物12が開放中か判定する(S762)。一方、普通電動役物12が作動中ではない場合には(S760:no)、そのまま本処理が終了(リターン)となる。
普通電動役物12が開放中でなければ(S762:no)、普通図柄当り終了演出中か判定し(S764)、普通図柄当り終了演出中でなければ(S764:no)、普通図柄当り開始演出時間が経過したか確認し(S766)、普通図柄当り開始演出時間が経過していれば(S766:yes)、普通電動役物開放処理(S768)へ移行し、終了となる。
本実施例の普通電動役物開放処理(S768)は、上述したS736で設定した普通電動役物12の開放パターンに基づいて普通電動役物12を開放する(閉鎖状態から開放状態とする)。
図34のS762の処理で普通電動役物が開放中であれば(S762:yes)、図35(a)のS770に移行する。そして、普通電動役物12に9個(規定数)の入球があったか否かの判定する(S770)。規定数に達した場合には(S770:yes)、普通電動役物閉鎖処理(S774)行い、普通図柄当り終了演出処理を実行して(S776)、終了となる。一方、普通電動役物に9個(規定数)の入球がない場合には(S770:no)、普通電動役物の開放時間が終了となったか否かを判定する(S772)。肯定判定の場合には(S772:yes)、S774に移行する。なお、否定判定の場合には(S772:no)、そのまま終了となる。
図34のS764の処理で普通図柄当り終了演出中であれば(S764:yes)、図35(b)に示すS780に移行し、普通図柄当り終了演出時間が経過したか否か確認する(S780)。普通図柄当り終了演出時間が経過していれば(S780:yes)、普通図柄当り終了コマンド送信の処理(S782)を実行し、この処理でサブ統合制御装置83に普通図柄当り終了コマンドを送信し、普通図柄遊技を終了する。なお、普通図柄当り終了演出時間が経過していない場合には(S780:no)、そのまま普通図柄遊技処理を終了する。
次に、本実施例のパチンコ機50で実行される演出制御等について説明する。
本実施例のパチンコ機50においてサブ統合制御装置83は、主制御装置80から送信される各コマンドに基づいて、演出図柄制御装置82等を制御し、演出図柄表示装置6の画面6aで行う表示演出を行ったり、スピーカ66から発生される効果音を制御したり、電飾用のLED・ランプ26の発光態様を制御したりする。
図36に示すように、本実施例では、演出図柄表示装置6の画面6aとして、「遊技状態が通常確率状態(大当り遊技中を除く)であるときに出現する左打ち用の画面6a」と、「遊技状態が高確率状態であるときと大当り遊技中に出現する右打ち用の画面6a」を予定している。
左打ち用の画面6a及び右打ち用の画面6aでは、演出図柄等を用いた表示演出が実行される。これの画面6aには、図36(a)及び(b)に示すように、演出図柄の主変動表示領域6Hと、演出図柄の補助変動表示領域6L、6Rと、第1保留記憶数表示領域6Aと、第2保留記憶数表示領域6Bが出現する。なお、補助変動表示領域6L、6Rは、主変動表示領域6Hに比べて小さなサイズで出現する。
また、演出図柄表示装置6の画面では、例えば、キャラクタ、動画、実写画像等を用いて、演出図柄の変動表示を盛り上げるための関連演出6Fを、本発明の「当否判定の結果に関する演出」の一部として実行する。この関連演出6Fは、例えば、バトル演出等として行われ、バトルの勝敗等が「当否判定の結果」に呼応する。また、関連演出は主変動表示領域6H、補助変動表示領域6L、6Rを外した位置で実行されてもよいし、関連演出に重ね合わせて主変動表示領域6Hを表示したりしてもよい。また、主変動表示領域6Hの表示サイズを補助変動表示領域6L、6Rのように縮小サイズとしてもよい。なお、関連演出は、通常、主変動表示領域6Hでの変動表示に呼応して実行されるが、補助変動表示領域6L、6Rで大当りを表示することになる場合には、当該補助変動表示領域6L、6Rでの変動表示に呼応して実行される。
そして、特別図柄の変動開始に呼応して、主変動表示領域6H及び補助変動表示領域6L、6Rの各々において左右中の演出図柄が縦方向に変動(スクロール変動)を開始する。そして、主変動表示領域6H及びの補助変動表示領域6L、6Rの各々で原則として、前述の変動パターンで特定される変動時間(特別図柄の変動時間)が経過すると、当否判定の結果を示す組み合わせで停止する。
なお、本実施例では、演出図柄の変動を主変動表示領域6H及び補助変動表示領域6L、6Rの各々において3桁の構成図柄を表示して行うが、構成図柄の数は特に問わず、1個であってもよいし、3以外の複数であってもよいし、スクロール方向が横方向であってもよい。
特に、補助変動表示領域6L、6Rは、主変動表示領域6Hに比べて簡易な変動(スクロール変動)を行うためのものであるため、構成図柄の数が少なく(1個若しくは2個)もよい。また、アルファベットや、点灯・点滅する演出図柄によって、当否判定の結果を簡易に表示してもよい。
以下、主変動表示領域6Hにおいて、左側に表示され構成図柄を左演出図柄6L、右側に表示される構成図柄を右演出図柄6R、中央に表示される構成図柄を中演出図柄6Cという。
更に、左打ち用の画面6aと、右打ち用の画面6aは、異なる地色(例えば、一方が「白色」で他方が「黄色」)とされ、遊技者にとって遊技状態の変更が判り易くなっている。
また、第1保留記憶数表示領域6Aは、画面6aの左側縁側に出現し、第1保留記憶の記憶数を表示される保留図柄(赤色)a1の個数で表示する。また、第2保留記憶数表示領域6Bは、画面6aの右側縁側に出現し、第2保留記憶の記憶数を表示される保留図柄(青色)b1の個数で表示する。なお、図36では、保留記憶数表示領域6A、6Bに保留図柄が表示されていることを「黒丸」で示し、表示されていないことを「白丸」で示している。なお、通常確率状態では、遊技者が左打ち領域3Lを狙って遊技球を発射する傾向が高いため、第1保留記憶は貯まるが、第2保留記憶は貯まり難くなっている。
左打ち用の画面6aでは、第1特別図柄に対応する演出図柄を主変動表示領域6Hで表示し、第2特別図柄に対応する補助変動表示領域6Rで画面6aの右下の隅に簡易な状態で表示する。そして、左打ち用の画面6aでは、遊技者に左打ちをすることを示唆する左打ち表示LHがなされる。
また、右打ち用の画面6aでは、第2特別図柄に対応する演出図柄を主変動表示領域6Hで表示し、第1特別図柄に対応する補助変動表示領域6Lで画面6aの左下の隅に簡易な状態で表示する。そして、右打ち用の画面6aでは、遊技者に右打ちをすることを示唆する右打ち表示RHがなされる
また、左打ち用の画面6a及び右打ち用の画面6aには、「遊技状態を示唆するキャラクタ若しくはコメント」、「変動中の表示結果(小当りの連続回数、外れ回数等)」等を示す遊技情報が表示される。
次に、図37のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する演出態様設定処理を説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
本処理は、演出図柄表示装置6の画面6aを前述の左打ち用の画面6aに設定するか、右打ち用の画面6aに設定か否かを選択するためのものである。
本処理を開始すると、左打ち用の画面6aを表示中か否かを判定する(S1000)。ここで、左打ち用の画面6aを表示中の場合、左打ち遊技フラグの値が「1」、右打ち遊技フラグの値を「0」となっている。
S1000の処理で肯定判定されると(S1000:yes)、大当り開始コマンド(図24のS470を参照)を受信したか否かを判定する。そして、肯定判定されると(S1005:yes)、S1010に移行し、左打ち用の画面6aを右打ち用の画面6aに変更する処理(S1010)を行う。これにより、遊技者は、遊技球の発射強度を強することでき、遊技態様(遊技球の発射態様)を「左打ち領域3Lを狙い遊技球を発射する左打ち遊技」から「右打ち領域3Rを狙い遊技球を発射する右打ち遊技」に切り換えることが容易である。
また、S1005で否定判定されると(S1005:no)、S1008に移行し、遊技状態が高確率状態に移行したか否かを判定する(S1008)。つまり、サブ統合制御装置83が、前述の状態指定コマンド(図27のS556を参照)であって、遊技状態が高確率状態に移行することを示すものを受信すると、S1008で肯定判定される。
S1008で肯定判定されると(S1008:yes)、左打ち用の画面6aを右打ち用の画面6aに変更する処理(S1010)を行い、S1008で否定判定されると(S1008:no)、そのまま演出態様設定処理をリターンする。
そして、S1010の処理を実行すると、右打ち遊技フラグの値を「1」にし、左打ち遊技フラグの値を「0」にする処理を行い(S1015)、演出態様設定処理をリターンする。
S1000の処理で否定判定される場合には(S1000:no)、右打ち用の画面6aが設定されていることになる。S1000で否定判定される場合には(S1000:no)、遊技状態が高確率状態から通常確率状態に移行したか否かを判定する(S1020)。つまり、サブ統合制御装置83が、前述の状態指定コマンド(図24のS484、図27のS556を参照)であって、遊技状態が通常率状態に移行することを示すものを受信すると、S1020で肯定判定される。なお、本実施例では、確変大当りにかかる大当り遊技を実行すると、確変回数が「10000回」に設定されているため、図24のS484で遊技状態が高確率状態から通常確率状態に移行したを示すコマンドが送信されることは実質的に皆無である。但し、確変回数を少なく(例えば、100回に)設定するパチンコ機50では、図24のS484で遊技状態が高確率状態から通常確率状態に移行したを示すコマンドが送信されるケースを生じ得る。
S1020で肯定判定されると(S1020:yes)、右打ち用の画面6aを左打ち用の画面6aに変更する処理(S1025)と、右打ち遊技フラグの値を「0」にし、左打ち遊技フラグの値を「1」にする処理を行い(S1030)、演出態様設定処理をリターンする。一方、S1020で否定判定されると(S1020:no)、そのまま演出態様設定処理をリターンする。
次に、図38のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する演出開始処理を説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
サブ統合制御装置83は演出開始処理を起動すると、変動開始コマンドを受信したか否かを判定する(S1050)。そして、否定判定されると(S1050;no)、そのまま演出開処理を終了し、肯定判定されると(S1050;yes)、S1055の処理に移行し、演出態様を振り分ける際に使用する振分乱数を取得する。
ここで、変動開始コマンドは、特別図柄の変動を開始する際に主制御装置80から送信されるコマンドである(図20のS364、図22の412処理を参照)。そして、この変動開始コマンドには、特別図柄の当否判定の結果(大当り、小当り、外れ)を示すデータと、変動時間を指定する変動パターンを示すデータが含まれる。また、特別図柄の当否判定の結果が大当りの場合、変動開始コマンドには、大当り図柄を指定する図柄指定コマンド(大当り種類を示すデータ)が含まれ、特別図柄の当否判定の結果が小当りの場合、変動開始コマンドには、小当り図柄を指定する図柄指定コマンド(小当り種類を示すデータ)が含まれる。
また、変動開始コマンドには、第1特別図柄の変動を開始する際に主制御装置80から送信される変動開始コマンド(図20のS364を参照)と、第2特別図柄の変動を開始する際に主制御装置80から送信される変動開始コマンド(図22のS412を参照)が存在する。そして、左打ち用の画面6aが設定されている場合には、第1特別図柄対応する演出図柄が主変動表示領域6Hで表示され、第2特別図柄に対応する演出図柄が補助変動表示領域6Rで表示される。また、右打ち用の画面6aが設定されている場合には、第2特別図柄対応する演出図柄が主変動表示領域6Hで表示され、第1特別図柄に対応する演出図柄が補助変動表示領域6Lで表示される。但し、左打ち用の画面6aの表示中に第2特別図柄に係る当否判定が大当りとなった場合には、主変動表示領域6Hで第2特別図柄に対応する演出図柄を表示することとしたり、右打ち用の画面6aの表示中に第1特別図柄に係る当否判定が大当りとなった場合には主変動表示領域6Hで第1特別図柄に対応する演出図柄を表示することとしたりしてもよい。
サブ統合制御装置83はS1055を実行すると、S1060に移行し、右打ち遊技フラグの値が「1」であるか否かを判定する。そして、S1060で肯定判定されると(S1060;yes)、右打ち中処理を実行した後(S1070)、演出を開始し(S1300)、演出開始処理をリターンする。一方、1060で否定判定されると(S1060;no)、左打ち中処理を実行した後(S1080)、演出を開始し(S1300)、演出開始処理をリターンする。
ここで、右打ち中処理を実行した後(S1080)と、右打ち中処理(S1070)について説明する。
次に、図39のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する左打ち遊技中処理を説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
左打ち遊技中処理を開始すると、受信した変動開始コマンド(図38のS1050)に含まれるデータ(当否を示す情報)に基づいて、演出開始の契機となった特別図柄の当否判定の結果が、大当りであるか否かを判定する(S1100)。そして、S1100で肯定判定される場合には(S1100;yes)、大当りが確変図柄を確定表示させることになる大当り(以下、確変大当りという)であるか否かを、受信した変動開始コマンドに含まれるデータ(当否を示す情報)に基づいて判定する(S1105)。
そして、S1105で肯定判定される場合には(S1105;yes)、ラッシュ開始演出の演出パターン(演出態様)を、図38のS1055の処理で抽出した振分乱数と、演出パターンテーブル(大当り用)を用いて決定する(S1110)。この後、ラッシュ演出中フラグの値を「1」にする処理(S1115)と、演出図柄の停止図柄(例えば、奇数のゾロ目図柄)を設定する処理を行い(S1130)、左打ち遊技中処理をリターンする。
なお、前述のように、左打ち遊技中処理において、第1特別図柄の当否判定で、確変大当りを発生した場合には、主変動表示領域6Hと補助変動表示領域6L、6Rとを切り換え、主変動表示領域6Hで第1特別図柄に対応する演出図柄を表示し、補助変動表示領域(6L若しくは6R)で第2特別図柄に対応する演出図柄を表示することが望ましい。また、ラッシュ開始演出は、画面6aの主変動表示領域6H及び補助変動表示領域(6L若しくは6R)を避けた領域で行っても、主変動表示領域6H及び補助変動表示領域(6L若しくは6R)の背景画像として行ってもよい。
また、S1105で否定判定される場合には(S1105;no)、通常大当り用の演出の演出パターン(演出態様)を、図38のS1055の処理で抽出した振分乱数と、演出パターンテーブル(大当り用)を用いて決定する(S1120)。ここで、S1105で否定判定される場合とは、図38のS1050の処理で受信した変動開始コマンドに含まれるデータ(当否を示す情報)に基づいて、大当りが通常大当り図柄を確定表示させることになる大当り(以下、通常大当りという)であると判定される場合である。
そして、演出図柄の停止図柄(例えば、偶数のゾロ目図柄)を設定する処理を行い(S1130)、左打ち遊技中処理をリターンする。
更に、S1100の処理で否定判定される場合には(S1110;no)、S1125の処理を実行した後、S1130の処理を経て、左打ち遊技中処理をリターンする。ここで、S1125の処理では、変動開始コマンドに含まれるデータ(当否を示す情報)に基づいて特別図柄の当否判定の結果が外れと判定される場合、図38のS1055の処理で抽出した振分乱数と、演出パターンテーブル(外れ用)を用いて決定する(S1125)。また、レアケースであるが、変動開始コマンドに含まれるデータ(当否を示す情報)に基づいて、特別図柄の当否判定の結果が小当りと判定される場合には、図38のS1055の処理で抽出した振分乱数と、演出パターンテーブル(小当り用)を用いて決定する(S1125)。
次に、図40(a)のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する右打ち遊技中処理を説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
右打ち遊技中処理を開始すると、受信した変動開始コマンド(図38のS1050)に含まれるデータ(当否を示す情報)に基づいて、演出開始の契機となった特別図柄の当否判定の結果が、大当りであるか否かを判定する(S1200)。そして、S1200で肯定判定される場合には(S1200;yes)、当該大当りが確変大当りであるか否かを判定する(S1205)。
S1205で否定判定される場合(S1205;no)、つまり、当該大当りが通常大当りである場合には、小当りラッシュ状態が終了する際の演出(ラッシュ終了演出)の演出パターン(演出態様)を、図38のS1055の処理で抽出した振分乱数と、演出パターンテーブル(大当り用)を用いて決定する(S1210)。この後、ラッシュ演出中フラグの値を「0」にする処理(S1225)と、第1計数カウンタ、第2計数カウンタ及び第3カウンタを初期化する(「0」にする)処理を行う(S1240)。そして、演出図柄の停止図柄(例えば、偶数のゾロ目図柄)を設定する処理を行い(S1295)、右打ち遊技中処理をリターンする。
ここで、第1計数カウンタは、パチンコ機50の小当りラッシュ状態(高確率状態且つ非時状態)にあるとき、特別図柄の当否判定の結果が連続して小当りとなる回数を計数するためのカウンタである。また、第2計数カウンタは、パチンコ機50の小当りラッシュ状態にあるとき、特別図柄の当否判定の累積回数を計数するカウンタである。更に、第3計数カウンタは、パチンコ機50の小当りラッシュ状態にあるとき、特別図柄の当否判定の結果が外れとなる回数を計数するためのカウンタである。何れのカウンタも大当り(通常大当り、確変大当り)を発生すると初期化され、カウント値が「0」とされる。また、第1計数カウンタは、外れを生した場合も初期化され、カウント値が「0」とされる。
また、第1計数カウンタは、演出表示装置6の画面6aにおける演出内容を変更するタイミングを設定するために機能し、カウント値が変更値(演出内容を変更させる値)になる度に(例えば、5の倍数、5回、10回、15回…)になると画面6aの演出内容が変更される。更に、第1計数カウンタは、段階設定値の示唆タイミングを設定するためのカウンタとしても機能し、カウント値が示唆値(段階設定値演出を行う回数、例えば、17回)になると、画面6aで段階設定値の示唆が実行される。
更に、S1205で肯定判定される場合(S1205;yes)、つまり、当該大当りが確変大当りである場合には、小当りラッシュ状態が継続する際の演出(ラッシュ継続演出)の演出パターン(演出態様)を、図38のS1055の処理で抽出した振分乱数と、演出パターンテーブル(大当り用)を用いて決定する(S1230)。この後、第1計数カウンタと、第2計数カウンタと、第3計数カウンタを初期化する(「0」にする)処理(S1240)と、演出図柄の停止図柄(例えば、奇数のゾロ目図柄)を設定する処理を行い(S1295)、右打ち遊技中処理をリターンする。
なお、本実施例では、特別図柄の当否判定の結果が外れとならない連続回数と、当否判定の累積回数と、外れ累積回数を、次回の大当りを生ずるまでの回数としている。つまり、次回の大当りを生ずると、再度、小当りラッシュ状態に移行する確変大当りであっても、一旦、第1計数カウンタ、第2計数カウンタ及び第3計数カウンタを初期化することとしている。但し、小当りラッシュ状態で確変大当りを発生した場合、つまり、所謂「確変大当りの連チャン」を生じた場合には、第1計数カウンタ、第2計数カウンタ及び第3計数カウンタのうち少なくとも何れが初期化しないこととしてもよい。
つまり、図40(b)の変形例1に示すように、S1230の処理を実行すると、第1計数カウンタ及び第2計数カウンタを「+1」した後(S1232)、S1295の処理に移行することとしてもよい。つまり、本実施例では、小当りラッシュ状態において、小当り確率が、外れ確率及び大当り確率よりも遙かに高いため、小当りラッシュ状態でなかなか大当りを発生せず、大当り判定の所謂「嵌り」を生じた場合)には、小当りの連続発生回数が次々に増加する可能性がある。
よって、実施例1に示すように、第1計数カウンタ、第2計数カウンタ及び第3計数カウンタが、大当りを発生する間(大当り間)において計数される回数とてもよい。また、確変大当りの所謂連チャンを生ずる場合(小当りラッシュ状態が大当り遊技を挟み、複数回連続する場合)には、変形例1に示すように、連続する小当りラッシュ状態において、複数回の確変大当りを跨いで、第1計数カウンタ、第2計数カウンタ及び第3計数カウンタを計数してもよい。
なお、実施例1においては、第1計数カウンタを小当りの連続回数を計数する計数手段としたが、変形例1においては、第1計数カウンタを「外れを連続して発生しない回数を計数する計数手段」として、確変大当りを根拠に第1計数カウンタが「+1」される。
また、S1200で否定判定される場合には(S1200;no)、図41のS1250に移行する。そして、このS1250では、受信した変動開始コマンド(図38のS1050)に含まれるデータ(当否を示す情報)に基づいて、演出開始の契機となった特別図柄の当否判定の結果が、小当りであるか否かを判定する(S1250)。そして、S1250で肯定判定される場合には(S125;yes)、第1計数カウンタ及び第2計数カウンタを「+1」した後(S1254)、第1計数カウンタの値が変更値(例えば、5、10、15…)になったか否かを判定する(S1258)。つまり、小当りラッシュ状態で小当りを演出内容の変更契機となる回数だけ、連続で発生したか否かを判定する。
そして、S1258で肯定判定されると(S1258;yes)、変更フラグを「1」にする処理を行い(S1262)、S1266に移行する。一方、S1258で否定判定されると(S1258;no)、そのままS1266に移行する。ここで、S1262は、S1050において開始コマンドを受信することに基づいて開始される演出の演出内容(例えば、画面6aに表示される背景画像)を変更すること決定する処理であり、当該決定が行われると変更フラグに「1」が設定される。
続く1266では、第1回数カウンタの値が示唆値(例えば、17)になったか否かを判定する(S1266)。そして、S1266の処理で肯定判定されると(S1266:yes)、示唆フラグを「1」にする処理を行い(S1268)、S1272に移行する。
ここで、S1268の示唆フラグは、S1050において開始コマンドを受信することに基づいて開始される演出において、段階設定値の示唆を実行することが決定されたことを示すフラグであり、値に「1」に設定されると、開始される演出表示が、段階設定値の設定示唆を含むものとなる。
続く1272においては、小当りラッシュ中の演出の演出パターン(演出態様)を、図38のS1055の処理で抽出した振分乱数と、演出パターンテーブル(小当り用)を用いて決定する(S1272)。
この場合、変更フラグに「1」が設定されていると、演出内容(例えば、背景画像)を前回の演出(前回の演出表示)と変更された演出内容に設定し、続いて変更フラグに「0」を設定する。
また、示唆フラグに「1」が設定されていると、段階設定値の示唆を伴う演出内容に設定し、続いて示唆フラグに「0」を設定する。
なお、S1272では画面6aに、開始される演出表示において、小当りラッシュに移行した後に実行された当否判定の累積回数と、小当りの連続発生回数を示す数値を表示することが決定される。
また、変更フラグに「1」が設定された状態で、S1272において設定された演出パターンは、前回の演出表示とは演出内容が変更された演出内容を特定する。つまり、小当りの連続発生回数になり(S1258;yes)、設定される演出表示の内容は、前回の演出表示の内容と相違するため、遊技者は外れを発生しなこと(外れの発生頻度)を実感する。
そして、小当りの連続回数が変更値になる度に演出内容(例えば、画面6aに表示される背景画像)が変更されるため、遊技者は小当りの連続回数を一々数えなくても、外れの出現率(つまり、その時点の段階設定値)を判断することができる。
更に、示唆フラグに「1」が設定された状態で、S1272において設定された演出パターンは、開始される演出表示において段階設定値の示唆を含むことを内容とする演出表示を特定する。このため、その時点の段階設定値が高くない場合において、希に連続して外れを生じない状況が生じても、段階設定値が示唆されるため、遊技者が高設定と勘違いし、遊技を継続してしまい、多大な損害を負うことを防止できる。
そして、S1272に続いて、演出図柄の停止図柄(例えば、左から昇順に並ぶ偶数数字で構成される小当り図柄)を設定する処理を行い(S1295)、右打ち遊技中処理をリターンする。
S1250で否定判定される場合(S1250;no)、つまり、受信した変動開始コマンド(図37のS1050)に含まれるデータ(当否を示す情報)に基づいて、演出開始の契機となった特別図柄の当否判定の結果が、外れである場合(S1250;no)、第1計数カウンタを初期化する処理と、第2計数カウンタを+1する処理と、第3計数カウンタを+1する処理を行った後(S1285)、返還フラグを「1」にする処理を行い(S1268)、S1292に移行する。
ここで、S1292の返還フラグは、S1050において開始コマンドを受信することに基づいて開始される演出において、演出内容(例えば、演出画像)が既に初期内容から変更されている場合に、当該初期内容(例えば、初期演出画像)に戻すことを示すフラグである。
S1992では、外れ時の小当りラッシュ用の演出の演出パターン(演出態様)を、図38のS1055の処理で抽出した振分乱数と、演出パターンテーブル(外れ用)を用いて決定する(S1280)。この場合、返還フラグに「1」が設定されていると、初期演出内容(例えば、初期演出画像)を用いた演出のパターンが設定され、返還フラグに「0」を設定される。なお、画面6aには、小当りラッシュに移行した後に実行された当否判定の累積回数と、外れの発生回数を示す数値が表示する演出表示を実行するための演出パターンが設定される。
そして、S1292に続いて演出図柄の停止図柄(例えば、小当り図柄以外のバラケ目図柄で構成される外れ図柄)を設定する処理を行い(S1295)、右打ち遊技中処理をリターンする。但し、受信した変動開始コマンドが第1特別図柄に対応するものである場合には、当該外れ用の演出が補助変動表示領域6Lにおいて実行され、第2特別図柄に対応するものである場合には、当該外れ用の演出が主変動表示領域6Hで実行される。
なお、本実施例と異なり、図42(a)に示すように、S1250で否定判定される場合には、受信した変動開始コマンドが第2特別図柄に対応するものであるか否かを判定する(S1275)。そして、S1275で肯定判定される場合には(S1275;yes)、S1285、S1290、S1292の処理を行った後、S1295に移行する。一方、S1275で否定判定される場合には(S1275;no)、外れ時の小当りラッシュ用の演出の演出パターン(演出態様)を、図38のS1055の処理で抽出した振分乱数と、演出パターンテーブル(外れ用)を用いて決定し(S1293)、そのままS1295に移行することとしてもよい。つまり、小当りラッシュ状態への移行に伴い右打ちを行っているときに、レアケースで第1始動口11に入球し、第1当否判定の結果が外れとなった場合には、第1計数カウンタの初期化する処理と、第2計数カウンタ及び第3計数カウンタを+1する処理と、演出内容の当初の演出内容への変換を行わないこととしてもよい。
次に、図42(b)のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する演出再開処理について説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。この演出再開処理は、中断している演出を再開させる処理である。
また、第2特別図柄の当否判定の結果が小当りとなり得るが、第1特別図柄の当否判定の結果が小当りとならない。このため、中断状態となるのは、第1特別図柄に対応して実行される演出表示であり、主に、補助変動表示領域6Lで表示される演出表示である。
演出再開処理を起動すると、サブ統合制御装置83は演出中断フラグがセットされているか否か(値が「1」であるか否か)を判定する(S1600)。そして、S1600の処理で否定判定される場合(S1600:no)には演出再開処理を終了する。
ここで、演出中断フラグは、第1特別図柄に対応する演出表示を中断していることを示すフラグであり、第2特別図柄に対応する演出表示が、小当り図柄で停止表示されると、値が「1」とされる(図43(a)を参照)。
一方、S1600の処理で肯定判定される場合(S1600:yes)には、サブ統合制御装置83が中断解除マンドを受信したか否かを判定し(S1605)、S1605の処理で否定判定されると(S1605:no)、一旦、演出再開処理を終了する。そして、演出中断フラグがセットされている状態で、S1605の処理を繰り返し実行するうちにS1605の処理の肯定判定を得ると(S1605:yes)、演出中断フラグを解除する(値を「0」にする)処理(S1610)を行った後、演出再開処理をリターンする。
つまり、第1特別図柄に対応する演出表示を中断している場合に(演出中断フラグの値が「1」」である場合)に、中断解除マンド(つまり、小当り遊技終了時、つまり、中断フラグの解除時に主制御装置80からサブ統合制御装置83に送信された中断解除マンド)を受信すると(S1605:yes)、第1特別図柄に対応する演出表示を再開する。
次に、図43(a)のフローチャートを用いて、サブ統合制御装置83が実行する演出停止処理について説明する。なお、本処理は、サブ統合制御装置83において定期的(例えば、2ms周期)に実行される処理である。
演出停止処理が開始されると、サブ統合制御装置83が変動停止コマンドを受信したか否かを判定する(S1500)。ここで、変動停止コマンドは、特別図柄の変動を停止して確定図柄を表示する際に主制御装置80から送信されるコマンドである(図23のS436の処理を参照)。
そして、否定判定される場合には(S1500:no)、演出停止処理をそのまま終了し、肯定判定される場合には(S1500:yes)、S1502の処理に移行する。このS1502の処理では、演出図柄確定表示指示信号を演出図柄制御装置82に送信する処理を行い(つまり、演出図柄確定表示させる処理を行い)、S1504の処理に移行する。
S1504の処理では、他方の演出表示を実行中であるか否かを判定する(S1504)。具体的には、S1502で第1特別図柄に対応する演出表示が確定表示された場合には、第2特別図柄に対応する演出表示を実行中であるか否かを判定し(S1504)、S1502で第2特別図柄に対応する演出表示が確定表示された場合には、第1特別図柄に対応する演出表示を実行中であるか否かを判定し(S1504)する。
そして、S1504の処理で否定判定される場合には(S1504:no)、そのまま演出停止処理を終了する。一方、肯定判定される場合には(S1504:yes)、当該演出表示が大当り図柄で停止したか否かを判定し(S1506)、肯定判定されると(S1506:yes)、当該他方の演出表示を外れ図柄で停止する処理を行った後(S1508)、演出停止処理を終了する。
このS1508の処理では、第2特別図柄に対応する演出表示を大当り図柄で確定表示した場合(S1502)、第1特別図柄に対応する演出表示を外れ図柄で停止表示する(S1508)。また、第1特別図柄に対応する演出表示を大当り図柄で確定表示した場合(S1502)、第2特別図柄に対応する演出表示を外れ図柄で停止表示する(S1508)。
S1506の処理で否定判定される場合には(S1506:no)、当該演出表示が小当り図柄で停止したか否かを判定し(S1510)、肯定判定されると(S1510:yes)、当該他方の演出表示を中断する処理と、演出中断フラグの値を「1」にする処理を行った後、演出停止処理を終了する。一方、(S1510)の処理で否定判定されると(S1510:no)、そのまま演出停止処理を終了する。
なお、第2特別図柄に対応する演出表示を小当り図柄で確定表示されることがあるが、第1特別図柄に対応する演出表示が小当り図柄で確定表示されることはない。
また、S1502においては、大当り図柄、小当り図柄若しくは外れ図柄が確定表示される場合があり、S1508において外れ図柄が停止表示される。その際、スピーカ66から結果図柄の停止音が発生するが、図43(b)に示すように、大当り図柄若しくは小当り図柄を停止表示される際の停止音と、外れ図柄停止表示される際の停止音が異なっている。
本実施例のパチンコ機50では、外れ時の停止音を大当り時及び小当り時とは異なる音にしたため、当否判定結果をより容易に判断可能することができる。また、外れ時の停止音の発生頻度や、発生頻度に関するイメージ(遊技者が外れ時の停止音を聴取する頻度の高頻度に関するイメージ)に基づいて、その時点の設定値を判別させることができる。つまり、遊技者は、停止音の種類、発生頻度に基づいて、その時点の設定値を判別させることができるため、遊技趣向を高めることが可能である。
また、停止音は完全に停止させたときに鳴る音に限定されず、停止前の仮停止状態時に発生させるようにしてもよい。例えば、変動開始コマンド(変動パターン)に基づいて、演出表示の実行時間を特定でき、その実行時間を経過する直前に仮停止を行い、実行時間を経過すると確定表示を行うものとする。この場合、仮停止時に発生する仮停止音に差異を生じさせてもよい。
なお、本実施例では、小当り時と大当り時の停止音を同一音にしたが、小当り時の停止音と大当り時の停止音が異なっていてもよい。この場合、停止音の差異によって小当りの発生と大当りの発生を判別することもできる。
次に、図44〜図47を用いて演出例を説明する。
図44は、小当りラッシュ中の演出表示の具体例を示している。また、小当りラッシュ中には、演出表示装置6において、右打ち用の画面6aが出現する。
図44は、小当りラッシュ中に外れを発生する場合と、小当りを発生する場合を示している。つまり、図44(a)に示すように、小当りラッシュ中において主変動表示領域6Hで小当り図柄が確定表示される可能性を有する演出表示が開始されると、画面6aで敵キャラクタK2と、味方キャラクタK1とがにらみ合う、バトルの準備演出が表示される。
図44(b)に示すように、小当り図柄が確定表示がされる可能性を示唆する中間表示(以下、「小当りリーチ」という。)を生ずると、敵キャラクタK2と味方キャラクタK1の攻防が開始される。ここで、「小当りリーチ」とは、演出表示において、小当り図柄の確定表示を行う可能性があること示唆する中間表示で、左演出図柄6Lと、右演出図柄6Rを左から右に昇順で、4個違いの偶数数字で停止させて構成される。この「小当りリーチ」では、中演出図柄6Cが変動状態を維持するため、中演出図柄6Cが左演出図柄6Lと右演出図柄6Rの間の偶数数字で停止すると小当り図柄が完成し、それ以外の数字で停止すると外れ図柄となる。
そして、小当りを発生する場合には、図44(d)に示すように、味方キャラクタK1が敵キャラクタK2を攻撃し、勝利する演出が表示される。また、主変動表示領域6Hに小当り図柄(左から右に向かって、偶数を昇順に並べて構成される演出図柄)が表示され、小当りを発生時の画面6aに小当りの連続発生回数H1と、小当りラッシュ中の当否判定の累積変動回数H2が表示される。
これに対し、小当りラッシュ中に外れを発生する場合には、図44(c)に示すように、味方キャラクタK1は敵キャラクタK2から攻撃を受け、味方キャラクタK1が敗北する演出(特別な演出)が実行される。また、主変動表示領域6Hに外れ図柄(小当り図柄以外のバラケ目図柄)が表示され、小当りラッシュ中の外れの発生回数H3と、小当りラッシュ中の当否判定の累積変動回数H2が表示される。
このように、外れを発生する際に味方キャラクタK1が敗北する演出は、味方キャラクタK1が敵キャラクタK2に大敗する演出であり、目立つ演出(遊技者の注意をひく演出)である。
しかも、小当りラッシュ中は前述のように第2当否判定の外れ確率が低いため(設定1で約「1/58.02」、設定2で約「1/70.60」、設定値が3で約「1/123.59」)、出現頻度が低い。更に、その時点の設定の有利度が上がる程(例えば、設定3になると)、大当り確率が高くなり、外れを発生する際の演出(以下、外れ演出という)の出現頻度が低くなる。そして、設定差に基づき、外れ確率が大きく変動しているため、累積変動回数H2に対する外れの発生回数H3の比率も設定差に応じて大きく変動する。
よって、外れ演出の出現頻度に基づき、その時点の設定を容易かつ確実に予測することができる。
つまり、設定が遊技者にとって不利な値(例えば、設定1)である程、外れの発生回数H3が増加し(大当りを生じ難くなり)、次回の確変大当りを発生するまでの間、小当りの発生回数を確保し易くなり、小当りラッシュによる恩恵を受け易くなる。一方、設定が遊技者にとって有利な値(例えば、設定3)である程、外れの発生回数H3が減少し(大当りを生じ易くなり)、次回の確変大当りを発生するまでの間、小当りの発生回数を確保し難くなり、小当りラッシュによる恩恵を受け難くなる。
このように、実施例1のパチンコ機50では、「設定の高低に基づいて大当りの発生し易さを判別するだけの従来の設定判別」とは異なる特徴的な設定判別を行うことができる。
また、外れを発生する場合には、外れ演出としてリーチ演出(リーチを契機に開始されるリーチ外れ演出)を行い、当り(小当り、大当り)を発生する場合にも、リーチ演出を行う。このため、左演出図柄6Lと、右演出図柄6Rを停止させ、リーチ表示を行うと、その後、中演出図柄6Cが停止するまでに行うリーチ演出態様(例えば、味方キャラクタK1が大敗する特別演出)であるか否かによって、当否判定結果(当り(小当り、大当り)若しくは外れ)が判別し易く、特に外れの発生が判り易い。
このように、図44に示す演出例は、当否判定結果が「小当りであるか、外れであるか」に関する演出例であるが、当該演出例を「小当りであるか、外れであるか、大当りであるか」に関する演出例とすることもできる。例えば、「リーチ」を経てバトル演出を行い、「味方キャラクタが勝利すると大当り」、「引き分けであると小当り」、「敵キャラクタが勝利すると外れ」をそれぞれ報知することとしてもよい。
なお、本実施例では、小当りが発生するか、外れが発生するかを「小当りリーチ」を経て煽る演出において実行し、遊技興趣を高めることとしたが、小当り発生時においては特に煽る演出を実行しないことととしてもよい。つまり、小当りの変動時(小当り図柄を停止表示される演出表示)に伴い、特別に遊技者を煽る演出(攻撃するとか演出等)を実行しなくてもよく、少なくとも外れ変動時(外れ図柄を停止表示される演出表示)において、大当り若しくは小当りの変動時とは異なる演出(つまり、特別な演出)を実行すればよい。
図45(a)〜(d)は、小当りラッシュ中に大当りを発生する場合を例示している。
大当りを発生する可能性がある場合にも、図45(a)に示すように、バトルの準備演出を実行する。この場合、大当りの発生可能性がある場合の演出表示に登場する敵キャラクタK22は、小当りの発生可能性がある場合の演出表示に登場する敵キャラクタK2と異なるため、遊技者は、登場する敵キャラクタ(K22、K2)の種類によって大当りを発生する可能性があるのか、小当りを発生する可能性があるのかを即座に識別することができる。
そして、図45(b)に示すように、大当り図柄が確定表示がされる可能性を示唆する中間表示(つまり、大当りリーチ)を生ずると、敵キャラクタK22と味方キャラクタK1の攻防が開始される。ここで、「大当りリーチ」とは、演出表示において、大当り図柄の確定表示の可能性があること示唆する中間表示であり、左演出図柄6Lと、右演出図柄6Rを同一数字で停止させて構成される。この「大当りリーチ」では、中演出図柄6Cが変動状態を維持するため、中演出図柄6Cが左演出図柄6Lと右演出図柄6Rと同一の数字で停止すると大当り図柄が完成し、それ以外の数字で停止すると外れ図柄となる。
この後、攻防が終了すると、図45(c)に示すように、主変動表示領域6Hに通常大当り図柄が確定表示されるか、図45(d)に示すように、主変動表示領域6Hに確変大当り図柄が確定表示される。
図45(c)に示すように、主変動表示領域6Hに通常大当り図柄が確定表示される場合には、リーチ表示を行って通常大当り図柄が確定表示されるまでの間に、敵キャラクタK22がバトルに勝利し、味方キャラクタK1がバトルが敗北する表示がなされる。そして、小当りラッシュの終了する旨のコメントK31が表示され、小当りラッシュの終了が示唆される。この場合、通常大当り図柄が確定表示されるまでに実行した当否判定の累積回数に関する表示H2と、外れ回数に関する表示H3が実行されると、当該回数(外れの発生比率)によって設定判別を行うことができる。
図45(d)に示すように、主変動表示領域6Hに確変大当り図柄が確定表示される場合には、例えば、一旦、通常大当り図柄が仮停止する。そして、主変動表示領域6Hで演出図柄の変動を再開し、最終的に確変大当り図柄が確定表示される。この場合、リーチ表示を行って確変大当り図柄が確定表示されるまでの間に、味方キャラクタK1がバトルに勝利し、敵キャラクタK22がバトルに敗北し、小当りラッシュを継続すべき旨のコメント32が表示され、小当りラッシュの継続が示唆される。
この場合、確変大当り図柄が確定表示されるまでに実行した当否判定の累積回数に関する表示H2と、外れ回数に関する表示H3が実行されてもよい。
図46は、小当りラッシュ中の小当りの連続発生回数に基づいて、演出表示装置6の画面6aの背景画像6Tが変更される様子を示している。例えば、小当りラッシュの開始時には、図46(a)に示すように、画面6aに背景画像の初期画像として、山の風景6Tと、敵キャラクタK2と、味方キャラクタK1が表示される。
また、小当りの連続発生回数が「5回」になると、図46(b)に示すように、敵キャラクタK2が他の敵キャラクタK4に変更される。更に、小当りの連続発生回数が「10回」になると、図46(c)に示すように、敵キャラクタK4に仲間K5が加わる。
図示を省略するが、小当りの連続発生回数が「15回」、「20回」…と増えていくと、敵キャラクタが種類や数が変化する。
このように、本実施例では、小当りの連続発生回数(つまり、外れとならない回数)が5回増加する毎に演出図柄の背景画像(例えば、登場するキャラクタ、風景)が変更される。そして、外れを発生すると、背景画像の初期画像(第1の背景画像)に戻される。
なお、本実施例においては、背景画像が複数準備されており、設定に応じて表示される背景画像が異なってもよい。例えば、図46(a)〜(c)に示すように、設定1では、山の風景6Tと、敵キャラクタK2と、味方キャラクタK1が表示され、図46(d)〜(f)に示すように、設定2の場合には、海中の風景6Uと、敵キャラクタK2と、味方キャラクタK1が表示されてもよい。或いは、背景画像(山の風景6T、海中の風景6U、空中の風景、地上の風景等)が複数準備されており、設定差に応じて表示される背景画像の選択率が異なってもよい。
以上のように、本実施例では、小当りの連続発生回数に基づいて背景画像を変更したが、外れの累積発生回数に基づいて背景画像を変更してよい。その場合、小当りの発生回数が所定回数になると、変更された背景画像を初期画像に戻してもよい。
また、本実施例では、小当りラッシュ中において外れとならない(小当りとなる連続回数)に基づいて背景画像(演出内容)を変化させたが、小当りラッシュ中において外れとならない比率に基づいて背景画像(演出内容)を変化させてもよい。つまり、小当りラッシュ中の当否判定の累積回数に対する小当り回数(外れとならない回数)の割合割合が特定割合を超えると、背景画像を変更を変更し、外れ回数が特定回数となると、背景画像を初期画像に戻してもよい。具体的には、小当り比率が50%になると山の風景6Tから海中の風景6Uに変化させ、比率が60%、70%、80%、90%となるとその他の風景に順次変化させてもよい。但し、外れ回数が5回になると、初期画像に戻されることとしてもよい。
同様に、小当りラッシュ中の当否判定の累積回数に対する外れ回数の割合が、特定割合を超えると背景画像を変更し、小回数が特定回数となると、背景画像を初期画像に戻してもよい。
なお、本実施例では、小当りを発生した際に小当りの連続発生回数を表示したが(図44(d)等を参照)、必ずしも、小当りラッシュ中の小当りの連続発生回数や、小当りラッシュ中の当否判定の累積回数を表示しなくてもよく、これらの回数(小当りの連続発生回数、当否判定の累積回数)を表示しないこととしてもよい。
また、本実施例では、大当りの発生に伴い外れ回数等をリセットし(図40(a)を参照)、変形例1では、大当りが発生しても小当りラッシュが終了するまで継続してカウントを継続するようにした(図40(b)を参照)。
次に図47を用いて設定示唆演出について説明する。
図47は、段階設定値の示唆演出の実行タイミングの直前になると、画面6aにネコのキャラクタ7Cが出現し、キャラクタ7Cのセリフとして設定示唆の予定がある旨の表示7Eが実行される。そして、ネコのキャラクタ7Cが他のキャラクタ(7J、7T等)に変更され、他のキャラクタ(7J、7T等)のセリフとして段階設定値が示唆される。具体的には、その時点の段階設定値に応じて異なるキャラクタ(7J、7T等)が出現し、「段階設定値」を示す値が示唆される。ここで、トラのキャラクタ7Tは最高設定(段階設定値3)を示すキャラクタであり、クマのキャラクタは中間設定(段階設定値2)を示すキャラクタ、ウサギのキャラクタ7Jは最低設定(段階設定値1)を示すキャラクタである。何れのキャラクタが出現しても、そのセリフと、肉球(71T、71J等)に表示された数値によって段階設定値が示唆される。
このように、演出図柄の背景(図47では動物の種類を例示)を設定によって変更してよい。或いは、背景が複数準備される場合において、個々の背景の選択率が、設定差に応じて異なってもよい。例えば、設定値3の場合には、設定値2、1に比べ、高設定を示唆するトラの選択率が高く、設定値1の場合には、設定値2、3に比べ、低設定を示唆するウサギの選択率が高く、設定値2の場合には、設定値1、3に比べ、中設定を示唆するクマの選択率が高くてもよい。
以上の実施例1のパチンコ機50では、所謂「小当りラッシュ機」において、大当り確率の設定変更機能を取り入れることで、外れとならない回数、外れの回数によっても設定判別を可能とするという今までにない判別要素を取り入れることが可能となる。
また、小当りラッシュ機において、当否判定の結果が外れになることに基づいて特別な演出を実行するため、当否判定の結果が外れとなる回数をカウントし易く、設定判別をするのに参考にする際に間違えてカウントして、正確な判別が出来ないということを抑えることが可能となる。
また、小当り確率は均一で大当り確率が設定値によって異なることで自然と変化するハズレ確率により設定示唆の材料とすることができるため、特にそれようにプログラムを必要とすることがない。従って、プログラム容量を増やすことなく実行させることが可能である。
また、本実施例のパチンコ機50によると、その時点の大当り確率が通常確率であるか、高確率であるかを問わず、特別な演出表示等に基づいて、その時点の設定値を判別することができる。
更に、外れ図柄が確定表示される際の停止音を、大当り図柄が確定表示される際の停止音及び小当り図柄が確定表示される際の停止音とは異なる音としているため、特別図柄の当否判定が外れとなったことを明確に示すことができる。よって、当否判定の結果を示す表示(後述する特別図柄表示装置の表示内容、演出表示装置の画面の表示)により、当否判定結果の判別が難しくても、容易に判断可能である。特に、小当りラッシュ中において第2当否判定の結果が外れ場合の停止音を、第1当否判定の結果が外れの場合の停止音と異なった音とし、小当りラッシュ中に、第2当否判定の結果で外れを生じたことを強調し、第2当否判定の結果で外れの停止音の視聴回数の多少に基づいて、設定判別を行い易くしてもよい。
更に、本実施例では、小当りラッシュを実行可能なパチンコ機50(つまり、小当りラッシュ系のパチンコ機50)において、段階設定値の設定機能を備える。そして、高設定ほど大当り確率が高くなるので、通常、大当りを発生させ易くなり、遊技者にとって有利になる。ところが、「小当りラッシュ」は、「嵌るほど(大当りを発生されられない状態が続くほど)、小当りの発生機会が増し、出玉が増える遊技性」であるため、「小当りラッシュ」に関しては高設定ほど、遊技者にとって不利になる。つまり、「小当りラッシュ」に関しては高設定であれば有利であるわけではない。
本発明に示す構成であれば、設定により遊技性を異ならせることが可能となるが、設定値の示唆は射幸心を高めることになるため、本来、好ましくない。しかし、上述のように、小当りラッシュに関し、設定が高ければ有利であるわけではないため、設定値の示唆によって射幸心を高めることにはならない。
そして、設定により遊技性が変化するものになるため、遊技者が好みの設定の台(パチンコ機50)で遊技を実行できるように、ある程度明確に設定判別することが望ましい。よって、本実施例に示すように、「外れにならない回数」のカウント間違いをし辛い構成にすることは特に好適である。
また、本実施例のパチンコ機50では、外れ確率の差が設定に応じて大きくなるので、設定に応じて異なる演出を出現させ、設定を判別し易くなっている。
更に、本実施例のパチンコ機50では、設定が低い方が小当りラッシュが続くが、その反面、設定が高くなる程、スペック的には甘く(大当りを発生させ易く)、なっているという、特異な遊技性を備える。
(2)実施例2
実施例2では、図48〜50を用いて、本発明の所謂「1種2種混合機タイプ」への適用例を簡単に説明する。
実施例1のパチンコ機5は、始動口11、69と、大入賞口14とを具備し、始動口11、69への入賞に基づいて当否判定を実行し、当否判定の結果が大当りとなると、大入賞口14を所定の大当り態様で開放状態に変化させ、始動口69への入賞に基づいて当否判定を行い、当否判定の結果が小当りとなると、大入賞口14を所定の小当り態様で開放状態に変化させる小当り遊技を実行する「1種タイプのパチン機50」であった。
これに対して、実施例2では、「1種タイプのパチンコ機50」の特色に加え、2種のタイプのパチンコ機50の特色を備える所謂「1種2種タイプのパチンコ機50」である。
図48は、実施例2のパチンコ機50の遊技盤1の正面図である。この遊技盤1にも、ガイドレール2a、2bによって囲まれた略円形の遊技領域3が設けられ、この遊技領域3には多数の遊技釘(図示を省略)が打ち付けられている。そして、遊技領域3のほぼ中央部には、演出図柄表示装置6を備えるセンターケース5が配されている。
そして、センターケース5の右方には、ゲート17と、第2始動口69とが上下に配置されている。また、第2始動口69は開閉可能な翼片を供えた普通電動役物を備えており、この翼片が開放しないと遊技球は規制部材69Vに阻害され、第2始動口69に入球できない構成となっている。
第2始動口69の下方にはアタッカー式の大入賞口14が配置されている。また、第1始動口11の左方には、3個の一般入賞口31〜33を備える。
大入賞口14の右下には、複数個のLEDからなる普通図柄表示装置7と、普通図柄保留数表示装置8と、第1特別図柄表示装置9と、第1特別図柄保留数表示装置18と、第2特別図柄表示装置10と、第2特別図柄保留数表示装置19を備える。なお、遊技領域3は、センターケース5の左側に位置する左打ち領域3Lと、センターケース5の右側に位置する右打ち領域3Rとを備え、遊技球の発射強度が所定未満であると遊技球は左打ち領域3Lを流下し、遊技球の発射強度が所定以上であると、遊技球は右打ち領域3Rを流下する可能性が高い。そして、第1大入賞口14、第2始動口69は、右打ち領域3Rに設けられている。
また、主に左打ち領域3Lを流下する遊技球が、第1始動口11に入球することとなっている。
次に、図49に示した図表を用いて、本実施例のパチンコ機50の作動内容について説明する。本実施例のパチンコ機50は、遊技状態として、開放延長機能が作動しない非開放延長状態(非時短状態)と、開放延長機能が作動する開放延長状態(時短状態)を備える。
開放延長機能未作動時(非開放延長状態)において、普通図柄の1回の当りに対して普通電動役物(第2始動口69)は、0.2秒の開放動作を1回行うよう設定されている。
一方、開放延長機能作動時(開放延長状態)において、普通図柄の1回の当りに対して、普通電動役物(第2始動口12)は2秒の開放動作を1回行うよう設定されている。
また、特別図柄に関する当否判定の結果が外れである場合において、特別図柄の平均変動時間は、開放延長機能が作動する遊技状態(開放延長状態)の方が、開放延長機能が未作動時の遊技状態(非開放延長状態)よりも短くされている。これにより、開放延長機能作動時の単位時間あたりの特別図柄の変動回数が、開放延長機能未作動時よりも増加する構成(時短状態)となっている。
また、開放延長状態では非開放延長状態よりも、普通図柄の当否判定が当りとなる確率が高くされているため、第2始動口69が開放状態となる頻度よりも高くされている。しかも、上述のように、開放延長状態では非開放延長状態よりも第2始動口69が開放状態となる時間が長く(開放延長)されているため、開放延長状態においては非開放延長状態よりも第2始動口69への入賞が容易となっている。そして、本実施例では第2始動口69への入賞に基づいて小当りを発生し、大入賞口14が、遊技球が入賞不可能な閉鎖状態から遊技球が入賞可能な開放状態に変化する小当り遊技を実行する。
また、ゲート17を通過した遊技球は開放延長状態では第2始動口69に入賞し易く、非開放延長状態では第2始動口69に入賞困難(実質的に不可能)とされている。
実施例2のパチンコ機50の大当り確率は、段階設定値1で、約「1/109.3」(「512/55987」)、段階設定値が2で約「1/81.9」(「684/55987」)、段階設定値3で大当り確率が約「1/54.7」(「1024/55987」)とされている。但し、本実施例のパチンコ機50では確率変動機能は備えていない。また、実施例2のパチンコ機50も、設定変更や設定確認時における段階設定値の表示を行うよう構成されている。
また、実施例2において第1当否判定の外れ確率は、図10(b)の右欄(高確率時と記載した欄)と同様であり、第2当否判定の外れ確率は、図10(c)の右欄(高確率時と記載した欄)と同様である。また、実施例2においても、第1当否判定で小当りを発生せず、第2当否判定で小当りを発生するため、第1当否判定の外れ確率よりも、第2当否判定の外れ確率が低くなっている。
具体的に説明すると、第1当否判定の外れ確率は、段階設定値1で約「1/1.010」、「段階設定値2」で約「1/1.012」、階設定値3で約「1/1.019」とされており、第1特別図柄の当否判定の外れ確率は、段階設定値が異なっても大差はなく、略一定である。
一方、第2当否判定の外れ確率は、段階設定値が1で約「1/58.02」、「段階設定値2」で約「1/70.60」、「段階設定値3」で約「1/123.59」とされており、第2当否判定の外れ確率は、設定が遊技者にとって有利な設定になるに従い、外れ確率が大きく変化している。
そして、特別図柄に関する当否判定の結果が大当りとなると、第1大入賞口14が28.0秒の開放動作を、所定のインターバルを挟み、計8回行うことを内容とする大当り遊技(以下、図柄大当り遊技という)を実行する。
また、実施例2のパチンコ機50では、所定の条件の下で、第2始動口69に遊技球が入賞すると、小当り確率「1/1.03」で小当りを発生する。そして、小当りを発生すると、大入賞口14が1.8秒の開放動作を1回行うことを内容とする小当り遊技を実行する。実施例2のパチンコ機50も、実施例1のパチンコ機50と同様に、第2始動口69に入球すると、高頻度で小当りを発生し、第1始動口11に入球しても、小当りを発生しない。
小当り遊技を行っている際に、大入賞口14に入球した遊技球が有効期間内に特定領域(図示を省略)に誘導されると大当り遊技(以下、役物大当り遊技という)を実行する。なお、以下の説明において、「第2大入賞口15に入球した遊技球が有効期間内に特定領域を通過すること」を「V入賞」と称する。
また、「役物大当り遊技」は、大入賞口14が28.0秒の開放動作を、所定のインターバルを挟み、複数回(計8回)行うことを内容とする大当り遊技である。
なお、本実施例では、「図柄大当り遊技」と「役物大当り遊技」とを同一の大入賞口(第1大入賞口14)を開放状態として行うが、「図柄大当り遊技」を行う大入賞口と「役物大当り遊技」を行う大入賞口が異なっていてもよい。
また、実施例2のパチンコ機50では、「図柄大当り遊技」を実行した後の遊技状態と、「役物大当り遊技」を実行した後に「100%」の割合で開放延長機能が作動する。
そして、「図柄大当り遊技」若しくは「役物大当り遊技」を実行した後に、開放延長状態は大当り遊技終了後に、特別図柄の変動表示が100回行われるか、特別図柄に関する当否判定の結果が大当りになるまで継続する。
また、第2特別図柄の当否判定(第2当否判定)では小当りと判定されることがあるが、第1特別図柄の当否判定(第1当否判定)では小当りと判定されることはない。そして、第2当否判定の結果が小当りとなる確率(小当り確率)は約「1/1.03」(「54510/55987」)に設定されている。また、小当り確率は、その時点の段階設定値に係わらず一定とされている。
次に、図50を用いて実施例2のパチンコ機50で実行される遊技の流れを説明する。
実施例2のパチンコ機50においても、普通図柄作動ゲート17を遊技球が通過することに基づいて普通図柄の当否判定と、普通図柄の変動表示が行われる。また、普通図柄の保留記憶は、4個を上限に記憶される。また、開放延長状態では非開放延長状態よりも、普通図柄の当否判定の当り確率が高くされ、普通図柄の変動時間が短くなる。そして、普通図柄の変動表示を終了し、普通図柄の当否判定の結果が当りであることを示す当り図柄が停止表示されると、第2始動口69を開放状態に変化される普通図柄遊技が実行される。
そして、開放延長状態では非開放延長状態よりも第2始動口69の開放時間が長くなる。
次に特別図柄の当否判定、大当り遊技の概要等に関し、図50を用いて説明する。
第1始動口11に入球することに基づいて第1当否判定が実行され、第2始動口69に入球することに基づいて第2当否判定が実行される(SA11、SA12)。そして、第1当否判定若しくは第2当否判定が実行されると、特別図柄の停止図柄(結果図柄)、特別図柄の変動時間が決定される(SA12)。
第1当否判定若しくは第2当否判定の結果が大当りの場合(SA13:yes)、特別図柄を大当り図柄で確定表示した後(SA14)、図柄大当り遊技が実行される(SA15)。
また、第2当否判定の結果が小当りの場合(SA13:no、SA16:yes)、特別図柄を小当り図柄で確定表示した後(SA17)、小当り遊技が実行される(SA18)。
また、第2当否判定若の結果が小当りでない場合(SA13:no、SA16:no)と、第1当否判定若の結果が大当りでない場合(SA13:no)には、外れとなり、外れ図柄が確定表示され(SA23)、特別図柄の変動表示を開始可能な状態となる(SA24)。
また、小当り遊技を実行している際に、V入賞を生ずると(SA19:yes)、役物大当り遊技が実行され(SA20)、V入賞を生じないと(SA19:no)、特別図柄の変動表示を開始可能な状態となる(SA24)
そして、図柄大当り遊技若しくは役物大当り遊技が実行されると、パチンコ機50の遊技状態は開放延長状態に移行し、以後、特別図柄の変動表示を100回行うか、次回の大当りを発生するまで継続する。
実施例2のパチンコ機50においても、開放延長状態において小当りを連続して5回発生すると、演出表示装置6の画面6aで背景画像が変更される。また、開放延長状態において外れを生ずると、背景画像が初期画像に戻される。
更に、開放延長状態で小当りが連続して14回発生すると、段階設定値を示唆する演出が実行される。
実施例2のパチンコ機50によっても、実施例1と同様の効果を得ることができる。つまり、実施例2のパチンコ機50は、特別図柄の当否判定の結果が小当りとなる確率が大当りとなる確率及び外れとなる確率よりも高いため、設定の有利差で大当りの発生し易さを判別するだけの従来の設定判別とは異なる特徴的な設定判別を行うことができる。
以上のように本発明の実施例を説明したが、本発明の範囲は前述の実施例や変形例に示す範囲に限定されず、本発明の範囲内で種々の変形例を例示することができる。
即ち、本実施例では、小当りラッシュ中の変動回数、外れ回数、小当り回数を表示した。この場合、実施例1では初当り(小当りラッシュを開始される確変大当り)の発生から1回の契機の小当りラッシュが終了するまで回数であった。但し、これらの回数は、パチンコホールの始業時、パチンコ機50に電源を投入した後、電源が入っている場合の合算回数としてもよい。
また、設定変更や電源が遮断されるまで、小当りラッシュ中の計数値(例えば、第1計数カウンタの計数値、第2計数カウンタの計数値及び第3計数カウンタの計数値のうちの少なくも何れか)を継続してカウントされる構成としてもよい。
実施例1では、遊技状態状態として、(1)高確率且つ非開放延長状態と、(2)通常確率且つ非開放延長状態を備えるパチンコ機50について説明したが、遊技状態状態として(a)高確率且つ非開放延長状態と、(b)高確率且つ開放延長状態と、(c)通常率且つ開放延長状態と、(d)通常確率且つ非開放延長状態とを備えるパチンコ機50にも本発明を適用できる。この場合、(a)高確率且つ非開放延長状態で小当りラッシュを実行すると共に第2当否判定で小当り判定される確率を高く設定することで、小当りラッシュ中に第2当否判定が外れと判定される確率の変動を下に設定判別を的確に行うことができる。
また、前記実施形態では、所謂デジパチタイプのパチンコ機50を例示したが、これに限らず、本発明を、Vチャレ機等として構成されたパチンコ機にも適用することができる。
また、本発明の遊技機は、所謂「封入式の遊技機」であっても、「非封入式の遊技機」であってもよい。
1;遊技盤、3;遊技領域、3L;左打ち領域、3R;右打ち領域、6;演出図柄表示装置、11;第1始動口、69;第2始動口、14;大入賞口、17;普通図柄作動ゲート、80;主制御装置、82;演出図柄制御装置、83;サブ統合制御装置。

Claims (1)

  1. 所定の設定操作に基づいて、遊技者にとって有利度が異なる複数種類の設定値のうちから、何れかの設定値に設定可能な設定手段を具備する遊技機であって、
    始動口に遊技球が入球することに基づいて、当否判定を行う当否判定手段と、
    前記当否判定の結果が大当りになることに基づいて、大当り遊技を実行する大当り遊技実行手段と、
    前記当否判定の結果が小当りになることに基づいて、小当り遊技を実行する小当り遊技実行手段と、
    前記当否判定の結果に関する演出を実行する演出手段と、
    を具備し、
    遊技状態として、少なくとも通常状態と、前記当否判定を該通常状態よりも遊技者にとって有利な状態で行う有利状態とを備えると共に、
    前記当否判定の結果が大当りとなる確率は前記設定値の種別に応じて異なる値に変更され、前記当否判定の結果が小当りとなる確率は前記設定値の種別によらず一定であり、前記当否判定の結果が小当りとなる確率は大当りとなる確率及び外れとなる確率よりも高くされ、
    前記演出手段は、前記当否判定の結果が外れとなる場合に、前記当否判定の結果が大当りとなる場合及び小当りとなる場合とは異なる特別な演出を実行し、
    前記当否判定の結果が所定の複数回数連続して、外れとならない場合において、前記設定値の種別を示唆する演出が実行されることを特徴とする遊技機。
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