JP6841319B1 - 運転制御システム、運転制御装置及び運転制御方法 - Google Patents
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Abstract
Description
また、このような電力測定装置に代えて市販の保護継電器を利用しようとしても、整定値を超えたか、超えていないかの2値の状態しかわからないため、これらの保護継電器は逆潮流を防止する制御には利用されていなかった。
商用電力系統に連系して、分散型電源を運転する運転制御システムであって、
前記商用電力系統に接続される受電点における順電力が所定値以下であることが検出された場合に第1検出信号を出力する順電力検出部と、
前記受電点における逆潮流電力が検出された場合に第2検出信号を出力する逆電力検出部と、
前記商用電力系統から供給される電力を負荷に供給する電力線に接続され、前記分散型電源から前記負荷に供給される電力を制御する制御部であって、前記第1検出信号及び前記第2検出信号が入力される制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記第1検出信号の入力に基づいて、前記負荷に供給される電力の制御目標値を減少させ、又は保持することを特徴とする。
するのを防止することができる。順電力検出部は、逆潮流を制限するために設けられる逆電力検出器の設置作業に併せて設置することができるので、設置工事の負担も小さく、また、受電点における順電力が所定値以下であることが検出された場合に第1検出信号を出力する順電力検出部という簡易な構成の機材を用いることで高価な機材を必要としないので、低コストかつ簡易な構成で逆潮流を防止し得る。
なお、受電点における逆潮流電力が検出された場合は、例えば、逆潮流電力が所定の閾値を超えた場合とすることができるが、受電点における逆潮流電力が検出されたとする条件はこれに限られず、適宜設定することができる。
前記制御部は、
入力された前記第1検出信号の解除に基づいて、前記制御目標値を保持し、又は増加させるようにしてもよい。
前記制御部は、
前記第2検出信号の入力に基づいて、少なくともいずれかの前記分散型電源から前記負荷への前記電力の供給を停止するようにしてもよい。
前記逆電力検出部は、前記受電点と高圧受電設備との間に設けられた逆電力継電器であり、
前記順電力検出部は、前記受電点と前記高圧受電設備との間に設けられた不足電力継電器であるようにしてもよい。
商用電力系統に連系して、分散型電源を運転する運転制御装置であって、
前記商用電力系統から供給される電力を負荷に供給する電力線に接続され、分散型電源から前記負荷に供給される電力を制御する制御部であって、前記商用電力系統に接続される受電点における順電力が所定値以下であることを示す第1検出信号が入力される制御部を備え、
前記制御部は、
前記第1検出信号の入力に基づいて、前記負荷に供給される電力の制御目標値を減少させ、又は保持することを特徴とする。
前記制御部は、
入力された前記第1検出信号の解除に基づいて、前記制御目標値を保持し、又は増加させるようにしてもよい。
前記第1検出信号は、前記受電点と高圧受電設備との間に設けられた不足電力継電器から出力されるようにしてもよい。
前記制御部には、前記商用電力系統に接続される受電点における逆潮流電力が検出されたことを示す第2検出信号が入力され、
前記制御部は、
前記第2検出信号の入力に基づいて、少なくともいずれかの前記分散型電源から前記負荷への前記電力の供給を停止するようにしてもよい。
前記第2検出信号は、前記受電点と高圧受電設備との間に設けられた逆電力継電器から出力されるようにしてもよい。
出して用いることにより、低コストかつ簡易な構成で逆潮流を防止することができる。
商用電力系統に連系して、分散型電源を運転する運転制御方法であって、
前記商用電力系統に接続される受電点における順電力が所定値以下であることが検出された場合に、前記商用電力系統から供給される電力を負荷に供給する電力線に対して、前記分散型電源から前記負荷に供給される電力の制御目標値を減少させ、又は保持する第1ステップと、
前記第1ステップの後に、前記受電点における順電力が前記所定値を超えることが検出された場合に、前記制御目標値を保持し、又は増加させる第2ステップと、
を含むことを特徴とする。
前記受電点において逆潮流電力が検出された場合に、少なくともいずれかの前記分散型電源から前記負荷への前記電力の供給を停止するステップを含むようにしてもよい。
以下、本発明の適用例について、図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の適用例に係る運転制御システム1を含むブロック図である。図1には、高圧の商用電力系統2に受電点Rpを介して接続される需要家構内のシステムの概略構
成を示している。
高圧受電設備3と受電点Rpとの間には、逆電力継電器7と不足電力継電器8とが設けられている。逆電力継電器7は、商用電力系統2側に逆潮流する電力が閾値(RPR検出レベル)を超えると、検出信号を出力し、不足電力継電器8は、商用電力系統から需要家側の負荷に供給される順電力が閾値(UPR検出レベル)を下回ると、検出信号を出力する。逆電力継電器7及び不足電力継電器8の検出信号は、パワーコンディショナ10に入力される。
パワーコンディショナ10は、出力制御目標値を増加させたときに、不足電力継電器8の検出信号が入力されると(時刻t2)、出力制御目標値を増加させるのをやめ、出力制御目標値を所定時間D2の間保持した後に減少させる(時刻t3)。そして、パワーコンディショナ10は、不足電力継電器8の検出信号が解除されると(時刻t4)、出力制御目標値を減少させるのをやめ、出力制御目標値を所定時間D3の間保持する。出力制御目標値を保持している間に不足電力継電器8の検出信号が入力されないと、パワーコンディショナ10は出力制御目標値を増加させる。
また、パワーコンディショナ10は、逆電力継電器7の検出信号が入力されると、上述の運転制御の過程に関わらず、ゲートブロック処理を行い、電力線9への電力の供給を停止する。
以下では、本発明の実施例に係る分散型電源の運転制御システム1について、図面を用いて、より詳細に説明する。
図1は、需要家構内に設置される運転制御システム1の概略構成を示すブロック図である。図1に示す運転制御システムは、分散型電源である太陽光発電モジュール20と商用電力系統(以下、「商用電源」ともいう。)2とを連系する系統連系システムである。運転制御システム1は、商用電源2の高圧(6,600V)配電線に連系する。
需要家構内には、商用電源2から高圧電力を受電し必要に応じて、動力電源(3相3線200V)や電灯電源(単相3線200/100V)に変換するためのキュービクル方式の高圧受電設備3を備える。図1では、高圧受電設備3から分電盤4を介して接続された単相3線式の電力線9のU相と中性線Oとの間に負荷5が、W相と中性線Oとの間に負荷
6がそれぞれ接続されている。受電点Rpと高圧受電設備3との間には保護継電器である逆電力継電器(RPR:Reverse Power Relays)7と不足電力継電器(UPR:Under Power Relays)8が接続されている。逆電力継電器7は、商用電源2への逆潮流を検出する継電器であり、商用電源2に逆潮流する電力が閾値(RPR検出レベル)を超えると、検出信号を出力する。不足電力継電器8は、商用電源2側での短絡事故、地絡事故や停電を検出する継電器であり、商用電源2から需要家側の負荷に供給される順電力が閾値(UPR検出レベル)を下回ると、検出信号を出力する。ここでは、閾値(UPR検出レベル)が本発明の所定値に対応する。
制御部12は、逆電力継電器7、不足電力継電器8、CT入力回路15及び電圧入力回路16A,16Bからそれぞれの信号を受けて、商用電源2から負荷5,6方向に向かう順電力が所定の電力値以下になる場合、又は、商用電源2への逆潮流電力が所定の電力値以上となる場合に、出力電力を調整するように電力変換部13を制御する。
そして、不足電力継電器の検出信号が入力されたか否かを検出する(ステップS2)。
ステップS2において、不足電力継電器の検出信号が入力されていないと判断された場合には、ステップS1に戻り、出力制御目標値を増加させる。
ステップS2において、不足電力継電器の検出信号が入力されたと判断されると、出力制御目標値を保持する(ステップS3)。
出力制御目標を保持した状態で、所定時間が経過すると、出力制御目標値を減少させる(ステップS5)。
ステップS6において、不足電力継電器の検出信号が入力されたと判断されると、ステップS5に戻り、さらに出力制御目標値を減少させる。
ステップS6において、不足電力継電器の検出信号が入力されていないと判断された場合には、経過時間が経過したか否かを判断する(ステップS7)。
ステップS7において、所定時間が経過したと判断された場合には、出力制御目標値を保持する(ステップS8)。
ステップS9において、不足電力継電器の検出信号が入力されたと判断された場合には、ステップS5に戻り、出力制御目標値を減少させる。
ステップS9において、不足電力継電器の検出信号が入力されていないと判断された場合には、所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS10)。すなわち、出力制御目標値を保持した状態で、所定時間待機する。
ステップS13において、逆電力継電器及び不足電力継電器の検出信号が入力されたと判断された場合には、ゲートブロック処理を継続する。
ステップS13において、逆電力継電器及び不足電力継電器の検出信号が入力されていないと判断された場合には、所定時間が経過したか否かを判断する(ステップS14)。すなわち、ゲートブロック処理を継続した状態で所定時間待機する。
ここでは、ステップS2〜ステップS5に至る手順及びステップS5〜ステップS7に至る手順が、本発明の第1ステップに対応し、ステップS9〜ステップS1に至る手順が、本発明の第2ステップに対応する。
下段)を示す本実施に係る出力制御のタイミングチャートである。
本実施例に係るシステムでは、受電点における電力を計測する必要がないが、説明のために図2に併せて記載している。なお、上段のグラフの縦軸に示す電力値は、PRR検出レベルとUPR検出レベルとの間に0Wがあり、0Wから縦軸に沿って上向きが、逆潮流電力が増加する方向であり、0Wから縦軸に沿って下向きが、順電力が増加する方向である。
図4は、実施例2に係る運転制御システム100の概略構成を示すブロック図である。実施例1に係る運転制御システムと共通する構成については、同様の符号を用いて詳細な説明は省略する。
逆電力継電器7と不足電力継電器8の検出信号は、パワーコンディショナ10Aのみに入力される。逆電力継電器7と不足電力継電器8の検出信号に基づく運転制御は、通信線22,23を介し、パワーコンディショナ10Aをマスタとし、パワーコンディショナ10B及び10Cをスレーブとして、3つのパワーコンディショナ10A,10B,10Cが連携して行なう。ここでは、互いに連携するパワーコンディショナ10A,10B,10Cの制御部が本発明の制御部に対応する。パワーコンディショナ10A,10B,10Cの定格が同じであれば、それぞれの出力制御目標値を同じ割合で増加又は減少させるようにしてもよい。但し、出力制御目標値を増加又は減少させる際の、パワーコンディショナ10A,10B,10Cの出力制御目標値の増加又は減少のさせ方はこれに限定されない。パワーコンディショナ10A,10B,10Cの定格の違いや、接続される分散型電源の違いに応じて、出力目標値の増加又は減少のさせ方は適宜設定してもよい。
また、本実施例では、電力線9に、3つのパワーコンディショナから電力を供給しているが、電力線9に電力を供給するパワーコンディショナの数は2でもよいし、4つ以上であってもよい。商用電力系統2については、高圧系統に限られず、低圧系統に接続されてもよく、逆電力継電器7及び不足電力継電器8についても、低圧連系用の装置が利用できることはいうまでもない。
置されている場合には、不足電力継電器8を設置すれば足りるので、設置工事の負担が小さい。また、受電点Rpにおける順電力が所定値以下であることが検出された場合に検出信号を出力する不足電力継電器8という簡易な構成の機材を用いることで高価な機材を必要としないので、低コストかつ簡易な構成で逆潮流を防止し得る。
<発明1>
商用電力系統(2)に連系して、分散型電源(20)を運転する運転制御システム(1)であって、
前記商用電力系統(2)に接続される受電点(Rp)における順電力が所定値以下であることが検出された場合に第1検出信号を出力する順電力検出部(8)と、
前記受電点(Rp)における逆潮流電力が検出された場合に第2検出信号を出力する逆電力検出部(7)と、
前記商用電力系統(2)から供給される電力を負荷(5,6)に供給する電力線(9)に接続され、前記分散型電源(20)から前記負荷(5,6)に供給される電力を制御する制御部(12)であって、前記第1検出信号及び前記第2検出信号が入力される制御部(12)と、
を備え、
前記制御部(12)は、
前記第1検出信号の入力に基づいて、前記負荷(5,6)に供給される電力の制御目標値を減少させ、又は保持することを特徴とする運転制御システム(1)。
2 :商用電源
5,6,21 :負荷
7 :逆電力継電器
8 :不足電力継電器
10,10A,10B,10C :パワーコンディショナ
20 :太陽光発電モジュール
Rp :受電点
Claims (8)
- 商用電力系統に連系して、分散型電源を運転する運転制御システムであって、
前記商用電力系統に接続される受電点と高圧受電設備との間に設けられ、該受電点における順電力が所定値以下であることが検出された場合に第1検出信号を出力し、該順電力が前記所定値を超えた場合に前記第1検出信号を解除する不足電力継電器と、
前記受電点における逆潮流電力が検出された場合に第2検出信号を出力する逆電力検出部と、
前記商用電力系統から供給される電力を負荷に供給する電力線に接続され、前記分散型電源から前記負荷に供給される電力を制御する制御部であって、前記第1検出信号及び前記第2検出信号が入力される制御部と、
を備え、
前記制御部は、
前記第1検出信号が入力されると、前記負荷に供給される電力の制御目標値を前記第1検出信号入力時の値に所定時間保持した後に前記制御目標値を減少させ、
入力された前記第1検出信号が解除されると、前記制御目標値を前記第1検出信号解除時の値に所定時間保持した後に、前記第1検出信号が入力されていない場合に前記制御目標値を増加させることを特徴とする運転制御システム。 - 前記制御部は、
前記第2検出信号の入力に基づいて、少なくともいずれかの前記分散型電源から前記負荷への前記電力の供給を停止することを特徴とする請求項1に記載の運転制御システム。 - 前記逆電力検出部は、前記受電点と高圧受電設備との間に設けられた逆電力継電器であることを特徴とする請求項1又は2に記載の運転制御システム。
- 商用電力系統に連系して、分散型電源を運転する運転制御装置であって、
前記商用電力系統から供給される電力を負荷に供給する電力線に接続され、分散型電源から前記負荷に供給される電力を制御する制御部であって、前記商用電力系統に接続される受電点と高圧受電設備との間に設けられた不足電力継電器から、該受電点における順電
力が所定値以下であることを示す第1検出信号が入力されるとともに、該順電力が前記所定値を超えたことが検出された場合に、入力された該第1検出信号が解除される制御部を備え、
前記制御部は、
前記第1検出信号の入力に基づいて、前記負荷に供給される電力の制御目標値を前記第1検出信号入力時の値に所定時間保持した後に、前記制御目標値を減少させ、
入力された前記第1検出信号の解除に基づいて、前記制御目標値を前記第1検出信号解除時の値に所定時間保持した後に、前記第1検出信号が入力されていない場合に前記制御目標値を増加させることを特徴とする運転制御装置。 - 前記制御部には、前記商用電力系統に接続される受電点における逆潮流電力が検出されたことを示す第2検出信号が入力され、
前記制御部は、
前記第2検出信号の入力に基づいて、少なくともいずれかの前記分散型電源から前記負荷への前記電力の供給を停止することを特徴とする請求項4に記載の運転制御装置。 - 前記第2検出信号は、前記受電点と高圧受電設備との間に設けられた逆電力継電器から出力されることを特徴とする請求項5に記載の運転制御装置。
- 商用電力系統に連系して、分散型電源を運転する運転制御方法であって、
前記商用電力系統に接続される受電点における順電力が所定値以下であることが検出された場合に、前記商用電力系統から供給される電力を負荷に供給する電力線に対して、前記分散型電源から前記負荷に供給される電力の制御目標値を所定時間保持した後に、前記制御目標値を減少させる第1ステップと、
前記第1ステップの後に、前記受電点における順電力が前記所定値を超えることが検出された場合に、前記制御目標値を所定時間保持した後に、前記受電点における順電力が前記所定値を超えていることが検出されているときは、前記制御目標値を増加させる第2ステップと、
を含むことを特徴とする運転制御方法。 - 前記受電点において逆潮流電力が検出された場合に、少なくともいずれかの前記分散型電源から前記負荷への前記電力の供給を停止するステップを含むことを特徴とする請求項7に記載の運転制御方法。
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