JP7248996B1 - 発電制御システム - Google Patents
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Abstract
Description
また、上記開示の技術において、前記監視制御装置は、前記第1の指令を与えたときから、第1の所定の時間が経過すると、前記第1の指令を解除してもよい。
また、上記開示の技術において、前記第1の値は正の値であってもよい。
また、上記開示の技術において、前記第3の値は負の値であってもよい。
<実施形態1>
図1は、実施形態の発電制御システム100の構成を示すブロック図である。
PCS108は、パワーコンディショナであり、「PCS」は、Power Conditioning System の略である。本明細書では、PCS108を境として、太陽電池側を直流側と称し、電力網側を交流側と称する。直流側からの直流電力を交流電力に変換して、交流側の負荷130が利用できる交流電力を出力する。したがって、PCS108は、直流を交流に変換する片方向インバータ109によって、直流から交流への変換を行うことができる。
なお、PCS108は、直流と交流の双方向の変換機能をもつ双方向インバータ109を含んでいてもよい。双方向インバータ109を含むPCS108は、交流側からの交流電力を直流に変換して、直流側の蓄電池に直流電力を供給することもできる。
図6は、太陽電池102、MPPT106、蓄電池104及びPCS108の動作を示すための等価回路の一例を示す図である。
図6において、太陽電池102は、起電力Vpにて電流Ipを出力する。この場合、太陽電池から得られる電力は、VpIpとなる。太陽電池102からの電力は、日照の程度及び気温などに影響されると共に、Vpが変化することに応じてIpが変化する。太陽電池102から効率的に電力を得るためには、MPPT106により、VpIpが最大になるVpとIpとの組み合わせを探索するとよい。
MPPT106の等価回路は、オンオフのデューティ比を変化させることができるSW、ダイオードD1、コイルL、キャパシタンスC及び逆流防止のダイオードD2を含む。このMPPT106に示される回路は、その動作を示すための等価回路の一例である。したがって、MPPT106は、この等価回路に限定されるものではないことに留意すべきである。太陽電池102、蓄電池104及びPCS108の等価回路も、同様に一例である。
蓄電池104は、一例として、電圧源Vと内部抵抗rが直列接続された等価回路で示される。
PCS108は、一例として、入力インピーダンスRが変化する等価回路で示す。
図6において、MPPT106のSWのオンオフのデューティ比を変化させることにより、太陽電池102の起電力Vpと出力電流Ipとが変化する。不図示の制御回路を用いて、太陽電池102からの電力VpIpを最大にするように、例えば山登り法の手法を用いて、SWのオンオフのデューティ比を変化させて、日照及び気温などの環境変化に応じて、太陽電池102から最大電力を取り出すことができる。
MPPT106の出力は、蓄電池104及びPCS108に接続されている。MPPT106の出力電圧は、蓄電池104の内部抵抗rが小さいため、蓄電池104の電圧源Vの電圧にほぼ支配される。したがって、MPPT106は、VpIpを最大化する代わりに、MPPT106の出力電流Ioutを最大化するように動作してもよい。
PCS108は、受変電設備120に与える電力に応じて、内部インピーダンスRを変化させるように動作する。
図6に示す等価回路の場合、以下の式が成り立つ。
rIc+R(Iin+Ic)=V (式1)
Iout+Ic=Iin (式2)
ここで、Icは蓄電池104からPCS108に流れる電流、rは蓄電池104の内部抵抗、Vは蓄電池の開放電圧、IoutはMPPT106の出力電流、RはPCS108の入力インピーダンスである。
上記式1及び式2から以下の関係が導かれる。
Ic=(V-RIout)/(2R+r) (式3)
したがって、V>RIoutであれば、Icは正となるので、蓄電池104からPCS108に電力が供給されると共にMPPT106からもPCS108に電力が供給される。
また、V<RIoutであれば、Icは負となるので、蓄電池104にMPPT106から電力が供給され蓄電が行われると共に、MPPT106からPCS108に電力が供給される。
受変電設備120は、UPR122(不足電力継電器)及びRPR124(逆電力継電器)を備える。
受電設備120等は、動作状態に関する情報を以下に説明する監視制御装置110に提供することができる。
また、監視制御装置110は、UPR122及びRPR124の動作状況を受信してもよい
なお、PCS108が片方向インバータ109を有する場合、電力網140からの電力を蓄電池104に蓄電することができない。しかしながら、後述する実施形態においては、電力網140からの電力を負荷130に与えることで、太陽電池102で発電される電力のうち、一部(又は全部)の電力が負荷103に用いられることが抑制され、この抑制された電力が蓄電池104の充電に用いられるようにすることができる。このようにすることによって、PCS108が片方向インバータ109のみを有する場合であっても、蓄電池104に蓄電される電力量の自由度を増大させることができる。
太陽電池102から蓄電池104への蓄電は、MPPT106を介して自律的に行われる。したがって、この蓄電の制御をPCS108等が直接的に行わなくてもよい構成を採用することができ、全体のハードウエア構成が簡素化される。
MPPT106は、既に述べたように最大電力追従制御を行うことで、太陽電池102から効率的に電力を取得する。MPPT106の出力電圧は、接続されている蓄電池104の起電力に支配される。なぜなら、既に述べたように蓄電池104の内部抵抗rは、小さな値だからである。太陽電池102の発電環境が同じ場合、蓄電池104の起電力が高くなれば、この起電力と同程度にMPPT106の出力電圧が高くなると共に出力電流が小さくなる。
MPPT106の出力電力と、PCS108の出力電力と、蓄電池104の充放電との関係は以下のとおりとなる。
(1)PCS108の出力電力<MPPT106の出力電力とする場合
上記の条件を満足する状態になるように、監視制御装置110がPCS108に対して、PCS108の入力インピーダンスRを調節する指令を出す。PCS108の入力インピーダンスRが調節されることにより、適切な電力が、MPPT106からPCS108に流入すると共に、余剰の電流Icは、蓄電池104に流入することで、蓄電池104が充電される。
なお、蓄電池104が満充電である場合には、保護回路(不図示)により、蓄電池104の過充電が防止されるようにすることが望ましい。この場合には、余剰の電流Icは、蓄電池104の蓄電に用いられなくてよい。
(2)PCS108の出力電力>MPPT106の出力電力とする場合
上記の条件を満足する状態になるように、監視制御装置110がPCS108に対して、PCS108の入力インピーダンスを調節する指令を出す。PCS108の入力インピーダンスが調節されることにより、MPPT106からの全ての電力がPCS108に流入すると共に、不足する電力に対応する電流Icが、蓄電池104からPCS108に流入する。
なお、蓄電池104の蓄電量が零である場合には、蓄電池104からPCS108に電流は流入しない。この場合には、負荷130にPCS108から供給される電力に対する不足分の電力は、電力網140から受変電設備120を介して、負荷130に供給されるよう、受変電部120が動作すればよい。
図2Aを用いて、UPR122が動作しない場合の発電制御システム100の動作を説明する。
受電電力221=負荷電力210-PCS出力231
=負荷電力210-(負荷電力210-第1の値240)
=第1の値240
そして、t1が経過すると、監視制御装置110は、PCS108に対する上記制御信号を送出するのを止める。
PCS出力232<負荷電力210-第1の値240
となるように制御がなされる。図2Cの場合には、t1における受電電力222は、図2Bの場合における受電電力221よりも高い値になる。
したがって、図2Cにおける受電電力222は、図2Bの場合における受電電力221よりも高い値になるため、より逆潮流が発生しにくい状態となる。
なお、上記の実施形態の場合、インバータ109は、片方向インバータ又は双方向インバータのいずれであってもよい。なお、インバータ109が双方向インバータであって、PCS108によって交流側から直流側に電力を供給されている場合には、そもそも逆潮流は発生しない。したがって、インバータ109が、双方向インバータである場合には、PCS108から交流側に電力が供給されている場合に、上記の実施形態が適用されることになる点に留意すべきである。
図3Bは、逆潮流を増大させないように効果的に制御した場合のグラフである。
第3の値は、逆潮流が発生しても、電力網140に与える影響を最小限に抑えることができる値、又は、悪影響を与えない負の値に設定することが望ましい。
以上のようにすることで、逆潮流が発生したとしても、その逆潮流が与える悪影響を減少させ、或いは無くすことができる。
しかしながら、実際の動作においては、図2と図3の制御が重畳して実行されてもよいことは言うまでもない。
本実施形態は、発電制御システム100において、逆潮流を抑制し、売電を行わない場合を想定している。また、本実施形態は、電力網140からの電力を蓄電池104に蓄電しない場合を想定している。したがって、PCS108は、交流を直流に変換する片方向インバータのみを有している場合、或いは、双方向インバータを有していても、交流側から直流側への電力の流れが無い場合を想定している。
その他、時間帯によって、電力網140からの電力単価が異なる場合には、例えば、電力単価の安い昼の時間帯において電力網140からの電力を増やし、電力単価の高い夜の時間帯において電力網140からの電力を減らして、蓄電池104からの電力消費を増やすことが挙げられる。この場合には、電力網140から購入する電力料金を評価値として採用して学習をAiに行わせることが挙げられる。あるいは、昼夜の電力単価が、上記とは逆の場合にも、その状況に応じて、AIが適切な制御を行うことができる。
あるいは、太陽光からの電力及び電力網140から受け取る電力も含め、全体的な二酸化炭素(CO2)の排出量を削減する評価値を採用して、学習をAIに行わせることが挙げあれる。
以下に、1日の受電電力を制御する例を具体例として説明する。
蓄電池104が存在しない場合には、発電電力量S12は消費されずに捨てられる電力である。電力量S13は、負荷130によって消費される。
図4Bは、ピークの受電電力が所定の値WSを超えないように、上記の各種の電力を制御したグラフである。
図4Bにおいて、領域で区切られた各電力量は以下のとおりである。
S12:太陽電池102の発電電力量のうち、蓄電池104に蓄電される電力量。
S131a:負荷130に消費される受電電力量であり、この受電電力量によって余剰となった太陽電池102の発電電力量が蓄電池104に蓄電される電力量。この電力は、太陽電池102から負荷130に提供され得る電力であるが、太陽電池1042ら負荷130に与えられる代わりに、蓄電池104の充電に用いられる。このように、太陽電池102からの電力のうち一部の電力をPCS108に提供することを抑制することによって、この抑制された電力を蓄電104に用いることができるため、蓄電池104に蓄電される電力量を制御することができる。なお、S131aは、太陽電池102が発電している時間帯のうちのどの時間帯においても監視制御装置110によって、その時間帯と電力が設定され得る。このような制御を行うことによって、PCS108が片方向インバータ109のみを有する場合であっても、電力網140からの電力を負荷に与えることで、太陽電池102からの電力を蓄電池104に与えることの自由度が増大する。
S132:太陽電池102の発電電力量のうち、負荷に消費される電力量。
U111a:受電電力量であり、負荷に消費される電力量。
U112a:主に前日以前に蓄電された蓄電池104からの電力量であって、負荷130に消費される電力量。
U121a:受電電力量であり、負荷130に消費される電力量。
U122a:前日又はこの日に蓄電された蓄電池104からの電力量であって、負荷130に消費される電力量。
例えば、受電電力が所定の値WSを超えた場合に、電力網140との電力契約単価が上昇する場合には、受電電力が所定の値WSを超えないように制御が行われることで、電力契約単価の上昇を防止することができる。なお、負荷130の消費電力が極端に大きくなる場合などにおいて、上記実施形態2を用いても、受電電力が所定の値WSを超えてしまうことは、当然に想定できることであるが、上記実施形態2によって、そのような事象が発生する確率を相当程度減少させることができる。
以上の実施形態は,請求項に記載された発明を限定するものではなく,例示として取り扱われることは言うまでもない。
以上の各実施形態は、特許請求の範囲に記載された発明の例示を示したものであって、限定するためのものではないことは言うまでもない。
102 太陽電池
104 蓄電池
109 インバータ
110 監視制御装置
112 各種センサ
120 受変電設備
122 UPR(不足電圧継電器)
124 RPR(逆電力継電器)
130 負荷
140 電力網
Claims (4)
- 最大電力追従装置を介して電力を出力する太陽電池と、
前記最大電力追従装置と接続され、前記最大電力追従装置から得られる直流の出力電圧を印加して充電可能な蓄電池と、
電力網及び負荷に接続している受変電部と、
前記最大電力追従装置及び前記蓄電池に接続され、前記最大電力追従装置及び前記蓄電池を含む直流側からの電力を、交流電力に変換して前記受変電部を含む交流側に出力するインバータを有するパワーコンディショナと、
前記パワーコンディショナの出力を制御する監視制御装置と、
を有し、
前記受変電部は、
不足電力継電器を備え、前記電力網からの受電電力が第1の値を下回ったことを前記不足電力継電器が感知した場合に前記監視制御装置に第1の報知信号を伝達し、
前記監視制御装置は、
前記パワーコンディショナから前記受変電部へ出力される電力が、前記負荷に要求される負荷電力から前記第1の値を差し引いた第2の値以下になることで、前記最大電力追従装置からの電力の一部が前記蓄電池の充電に用いられることが可能となるように、前記第1の報知信号を受信したことに応答して、前記直流側における前記パワーコンディショナの入力インピーダンスを調節する第1の指令を前記パワーコンディショナに対して与える、
発電制御システム。 - 前記監視制御装置は、
前記第1の指令を与えたときから、第1の所定の時間が経過すると、前記第1の指令を解除する、
請求項1に記載の発電制御システム。 - 前記監視制御装置は、
前記最大電力追従装置からの電力を前記パワーコンディショナに流入する電力で差し引いた差の電力が正の場合に前記差の電力が前記蓄電池の充電に用いられることが可能なように、又は、前記差の電力が負の場合に前記蓄電池が放電することで前記差の電力の補充が可能なように、前記太陽電池の発電電力量予測データと前記負荷の電力消費予測データとを含む情報に基づいて、前記電力網からの、受電電力の最大値が、所定の値を超えないよう前記パワーコンディショナから前記受変電部へ出力される電力を制御する、
請求項1に記載の発電制御システム。 - 前記監視制御装置は、
前記蓄電池から前記蓄電池の蓄電可能電力量を取得し、
前記最大電力追従装置から前記太陽電池の発電電力量を取得し、
前記蓄電可能電力量と前記発電電力量とを用いて、前記パワーコンディショナの出力を制御する、
請求項1ないし3のうちいずれか1項に記載の発電制御システム。
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