JP6840484B2 - 給餌装置、養殖装置および給餌方法 - Google Patents

給餌装置、養殖装置および給餌方法 Download PDF

Info

Publication number
JP6840484B2
JP6840484B2 JP2016144353A JP2016144353A JP6840484B2 JP 6840484 B2 JP6840484 B2 JP 6840484B2 JP 2016144353 A JP2016144353 A JP 2016144353A JP 2016144353 A JP2016144353 A JP 2016144353A JP 6840484 B2 JP6840484 B2 JP 6840484B2
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
feed
cage
transport pipe
terminal device
water
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Active
Application number
JP2016144353A
Other languages
English (en)
Other versions
JP2018011572A (ja
Inventor
前田 裕二
裕二 前田
亮二 三木
亮二 三木
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Engineering Co Ltd
Original Assignee
Nippon Steel Engineering Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Steel Engineering Co Ltd filed Critical Nippon Steel Engineering Co Ltd
Priority to JP2016144353A priority Critical patent/JP6840484B2/ja
Publication of JP2018011572A publication Critical patent/JP2018011572A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP6840484B2 publication Critical patent/JP6840484B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02ATECHNOLOGIES FOR ADAPTATION TO CLIMATE CHANGE
    • Y02A40/00Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production
    • Y02A40/80Adaptation technologies in agriculture, forestry, livestock or agroalimentary production in fisheries management
    • Y02A40/81Aquaculture, e.g. of fish

Landscapes

  • Farming Of Fish And Shellfish (AREA)

Description

本発明は、給餌装置、養殖装置および給餌方法に関する。
従来、魚介類など水産物の養殖には、生簀が用いられる。生簀は、海上に浮上した状態で船舶や海洋構造物近辺で海底に係留されるもの(特許文献1)のほか、海中に沈潜した状態で用いられるもの(特許文献2)がある。
生簀に収容された魚介類に給餌する作業を効率化するために、自動給餌装置が用いられている(特許文献3)。
特許文献3の自動給餌装置では、粒状の飼料を貯留する貯留槽から、養魚槽に至る輸送管を設置し、圧縮空気を輸送管に通して飼料を気流搬送する。そして、輸送管の先端を養魚槽の水面上の空中に配置して飼料を散布し(空中散布方式)、あるいは輸送管の先端を水中に配置して飼料を放出している(水中放出方式)。
特開平9−294500号公報 特開昭56−154940号公報 特開平2−207726号公報
前述した特許文献3のような自動給餌装置により、生簀養殖における給餌作業が効率化される。しかし、同装置には、次のような問題があった。
水面散布方式は、水面上に浮上している生簀にはそのまま適用できる。しかし、沈潜式の生簀に適用する場合、生簀を浮上させて給餌を行い、その後再び沈潜させる作業が必要となり、作業性が低下するという問題がある。
水中放出方式は、浮上式および沈潜式の生簀にも適用できる。しかし、気流搬送を行う場合、生簀の水中には飼料とともに空気も放出される。水中に放出された空気は、気泡となり、生簀内の魚介類が気泡を飼料と誤認する事態が多発する。その結果、魚介類に適切な給餌ができない、摂餌性が低下する、という問題がある。
これに対し、輸送管における搬送媒体として圧縮空気ではなく海水を用いることも行われている。しかし、輸送管に海水を通す場合、通路内に海水中の生物などが付着してメンテナンスの負担が増大する。また、飼料搬送中に海水で飼料が溶けるという問題があるほか搬送エネルギーが増大するという問題がある。従って、気泡の問題に拘わらず、搬送媒体としては圧縮空気が望ましい。
このように、輸送管における搬送媒体としては圧縮空気が望ましいものの、前述した気泡と飼料との誤認による摂食性の低下の問題があった。
また、輸送管の先端を水中に配置した際に、飼料が輸送管の先端から拡散しにくく、給餌対象の魚介類の全体にゆきわたらず、摂食に偏りが生じる可能性があった。加えて、拡散が不十分であると、餌が局所的に過剰となり、魚介類が摂餌しきれなくなり、余剰の餌が生簀下に沈下し、餌の無駄が発生する可能性があった。
さらに、搬送の休止時に、海水が輸送管内に逆流することがあり、次回の搬送時に円滑に起動できないおそれもあった。
本発明の目的は、飼料を気流搬送しつつ、給餌対象の摂食性を高められる給餌装置、養殖装置および給餌方法を提供することにある。
本発明の給餌装置は、水面下に沈潜配置される生簀に飼料を供給する給餌装置であって、粒状の飼料が貯留される貯留槽と、前記貯留槽から前記生簀に至る搬送管と、前記搬送管の内部に、前記貯留槽から前記生簀に至る搬送気流を形成する気流発生装置と、前記搬送管の先端に接続され、前記生簀の水中に浸漬され、前記飼料を前記生簀の水中に放出する端末装置と、を備えたことを特徴とする。
このような本発明では、搬送管および気流発生装置により、貯留槽の飼料を生簀まで気流搬送することができる。また、搬送管の先端に、生簀の水中に浸漬される端末装置を設けることで、この端末装置において飼料と気泡との誤認防止あるいは放出される飼料の拡散を図ることができ、これにより給餌対象の摂食性を向上することができる。
本発明において、前記端末装置には、前記搬送管で送られた前記飼料と空気とを分離する脱気装置が形成されていることが好ましい。
このような本発明では、搬送管で端末装置に送られた飼料と空気とを、脱気装置により分離することができる。分離した空気は、脱気装置から先に排出される。排出された空気は、生簀の内部の水中で気泡を生じる。この気泡は、端末装置から水中へ放出される飼料とは異なる位置とすることができる。このため、給餌対象の魚などが、気泡と飼料とを誤認することが低減でき、摂食性を高めることができる。
本発明において、前記脱気装置は、前記端末装置の内外を連通する多数の通気孔であり、前記通気孔の内径は前記飼料の平均粒径より小さいことが好ましい。
このような本発明では、飼料の平均粒径より小さい内径の通気孔により、空気だけ通し、飼料は通さないようにできる。従って、簡単な構造で、飼料と空気との分離を行うことができる。
このような多数の通気孔としては、板材に多数の孔を形成してもよく、あるいは大きな開口を設け、この開口をパンチングメタルやエキスパンドメタルあるいは金網などで覆うことで形成してもよい。
本発明において、前記端末装置には、前記搬送管で送られた前記飼料を拡散する拡散装置が形成され、前記拡散装置は、下向きに拡開する外側円錐部材および内側円錐部材を有し、前記搬送管で送られた前記飼料は、前記外側円錐部材と内側円錐部材との間隔を通って放出されることが好ましい。
このような本発明では、搬送管の生簀側の先端および端末装置を下向きに配置し、この状態で飼料を気流搬送することで、飼料は外側円錐部材と内側円錐部材との間の隙間を通って生簀内に放出される。つまり、外側円錐部材および内側円錐部材の拡開形状に応じて放出される範囲を拡大することができる。その結果、放出された飼料を同時に摂取できる魚などの給餌対象を増やすことができ、給餌性を高めることができる。
本発明において、前記外側円錐部材および前記内側円錐部材は、各々の母線の傾き角度が水平面に対して20度以上であり、前記外側円錐部材と前記内側円錐部材との間隔は、前記飼料の平均粒径の2倍以上であることが好ましい。
このような本発明では、外側円錐部材および内側円錐部材の母線の傾き角度が水平面に対して20度以上とされているため、例えば内側円錐部材の表面に飼料が付着し滞留するなどの不都合を未然に防止でき、円滑な放出を行うことができる。
また、外側円錐部材と内側円錐部材との間隔が、飼料の平均粒径の2倍以上とされていることで、外側円錐部材と内側円錐部材との間隔で飼料が固着し滞留するなどの不都合を未然に防止でき、円滑な放出を行うことができる。
本発明において、前記気流発生装置は、前記端末装置での流速が毎秒33m以下の前記気流を発生可能であることが好ましい。
このような本発明では、端末装置での流速が毎秒33m以下とすることで、気流搬送の間に飼料の割れや粉化が生じる比率を軽微に抑えることができる。流速が毎秒33mを超えると、端末装置に達した飼料の10%以上が割れまたは粉化する可能性がある。一方、流速が毎秒11m以下となると、飼料の気流搬送ができなくなる可能性がある。
本発明において、前記気流発生装置は、前記生簀の内部の水の比重と、重力加速度と、前記生簀での前記端末装置の水深との積に相当する圧力以上の吐出圧力を有することが好ましい。
このような本発明では、気流搬送の休止時に、搬送管内に生簀内の海水などが逆流して流れ込んでも、気流発生装置で十分な吐出圧力で空気を送り込むことで、流入していた海水などを排出することができる。
本発明の養殖装置は、水面下に沈潜配置される生簀と、前述した本発明の給餌装置とを有することを特徴とする。
このような本発明では、前述した本発明の給餌装置で説明した通りの作用効果を得ることができる。
本発明の給餌方法は、水面下に沈潜配置される生簀に飼料を供給する給餌方法であって、粒状の飼料が貯留される貯留槽と、前記貯留槽から前記生簀に至る搬送管と、前記搬送管の内部に前記貯留槽から前記生簀に至る搬送気流を形成する気流発生装置と、前記搬送管の先端に接続された端末装置と、を用い、前記端末装置を前記生簀の水中に浸漬しておき、前記気流発生装置で前記搬送管の内部に搬送気流を形成して前記飼料を搬送し、搬送された前記飼料を前記端末装置から前記生簀の水中に放出する、ことを特徴とする。
このような本発明では、前述した本発明の給餌装置で説明した通りの作用効果を得ることができる。
本発明によれば、飼料を気流搬送しつつ、給餌対象の摂食性を高められる給餌装置、養殖装置および給餌方法を提供することができる。
本発明の一実施形態の全体構成を示す図。 前記実施形態の端末装置を示す断面図。 前記実施形態の端末装置を示す分解斜視図。 前記実施形態の搬送条件を示すグラフ。 本発明の他の実施形態の端末装置を示す模式図。 本発明の他の実施形態の端末装置を示す模式図。 本発明の他の実施形態の端末装置を示す模式図。
以下、本発明の一実施形態を図面に基づいて説明する。
図1において、養殖装置1は、海中に沈潜配置された複数の生簀10と、この生簀10に飼料を供給する給餌装置20を有する。
生簀10は、金網等の箱状に形成された通水性を有する筐体11を有する。筐体11においては、金網に代えて、化繊網や樹脂網等を用いてもよく、飼育する魚介類を囲い込みつつ通水性が得られればよい。これらの網を箱状に形成するために、金属や合成樹脂あるいはゴム等で形成される外枠を用いることができる。
筐体11の概略形状としては直方体状、円筒状など任意の形状とすることができる。
筐体11は、金網等で囲われることで、海水が内外を自由に流通可能、かつ内部に収容された魚介類が脱出することがない。
筐体11の一部には、魚介類を出し入れするための扉が設置される。扉に代えて、筐体11の上面側の網を開閉可能あるいは着脱可能としてもよく、要するに筐体11に収容される魚介類の出し入れが行える構造であればよい。
生簀10は、海面上に浮上するブイ12を有し、筐体11はボタンロープ13あるいはボタンロープ13と側張りとを組み合わせた吊下手段を介してブイ12に吊下支持されている。
筐体11は、筐体11の外枠に空気を出し入れさせることで、海面上に浮上させたり、海中に沈潜させたりすることができる。通常時の筐体11は、設置海域の水深に応じて、筐体11の上面が水深約5mから15mの間になるように保持される。
ブイ12は、係留索14で海底に接続されており、この係留索14により、ブイ12および筐体11は海面および海中の所定位置に定置されている。
生簀10内で養殖される魚介類に自動給餌を行うために、給餌装置20が設置されている。
給餌装置20は、粒状の飼料が貯留される貯留槽21と、貯留槽21から生簀10に至る搬送管22と、搬送管22の内部に、貯留槽21から生簀10に至る搬送気流を形成する気流発生装置23と、貯留槽21および気流発生装置23が設置される構造体24と、を備えている。
また、搬送管22の先端には、生簀10の水中に浸漬され、搬送管22を通して気流搬送された貯留槽21からの飼料を、生簀10の水中に放出する端末装置30が接続されている。
構造体24は、鉄骨製の櫓などで構成され、生簀10が定置された近辺に設置されている。構造体24の下部は海底に固定されている。構造体24の上面は海面上に配置されている。構造体24としては、固定構造物に限らず、船舶やバージなどの浮体を用いてもよい。構造体24として浮体を用いる場合、係留索や錨などで海底に対して固定しておく。
貯留槽21は、いわゆるホッパなどで構成され、内部に粒状の飼料を貯留するとともに、下部の供給部から所定量ずつの飼料を供給可能である。飼料の供給量は、図示しない制御装置により制御される。
搬送管22は、一端が貯留槽21の供給部に接続されるとともに、他端が生簀10の筐体11の内部まで導入されている。
筐体11が複数あるため、搬送管22の他端も複数に分岐されている。搬送管22の分岐は、貯留槽21の供給部であってもよいし、生簀10までの途中であってもよいし、生簀10近傍であってもよい。あるいは、生簀10に隣接した位置で、各筐体11ごとに枝分かれする構成としてもよい。
搬送管22の構造体24から生簀10までの部分は、海面に浮上した状態で保持してもよく、所定深さの海中に保持してもよく、あるいは海底に設置してもよい。
例えば、搬送管22が海水の比重と略同じであれば、内部を通る空気により浮力が得られ、単独で海面に浮上させることができる。搬送管22の比重が海水より大きい場合でも、浮体を接続することで、海面に浮上させることができる。一方、海中あるいは海底に保持する場合、現在位置を維持するために、係留索や錨などで海底に対して固定するか、あるいは付近の海上に配置されたブイ等に係留してもよい。
搬送管22の生簀10の近傍の部分は、生簀10の上方から端末装置30を導入するために、ブイ12に接続することで、海面に浮上した状態で保持されている。ただし、搬送管22の生簀10の近傍の部分についても、海中または海底に保持してもよい。
気流発生装置23は、電動モータもしくはエンジン駆動の空気圧縮機などで構成され、圧縮空気を搬送管22の一端に供給することで、貯留槽21の供給部からの飼料を生簀10に向けて気流搬送することができる。
気流発生装置23は、吐出圧力が、生簀10内の水の比重d、重力加速度g、生簀10内の端末装置30の水深Hとして、これらの積dgHに相当する圧力以上とされている。
気流発生装置23は、図示しない制御装置により圧縮空気の供給を制御され、搬送管22の他端に接続された端末装置30における空気流速が、毎秒11mより大きくかつ毎秒33m以下となるように調整される。
端末装置30は、生簀10の筐体11の内部の海中で、下向きに配置された搬送管22の先端に接続されている。
図2および図3に示すように、端末装置30は、搬送管22に接続される接続管31と、頂点部分が接続管31に接続された外側円錐部材32と、外側円錐部材32の内側に配置された内側円錐部材33と、を備えている。内側円錐部材33は、複数の支持部材34を介して外側円錐部材32の内面に支持されている。
外側円錐部材32および内側円錐部材33は、各々の母線の傾き角度θが水平面に対して45度とされている。この角度θは、内側円錐部材33の表面に飼料が滞留しないように、20度以上とすることが望ましい。
外側円錐部材32と内側円錐部材33との間には、所定の間隔Cが隔てられている。この間隔Cは、搬送管22で搬送される飼料の平均粒径の2倍以上であることが好ましい。
端末装置30において、搬送管22から飼料が気流搬送されると、飼料は外側円錐部材32と内側円錐部材33との間隔を通して、端末装置30の下面に放出される。この際、放出される飼料は、内側円錐部材33により径方向外側向きに拡散される。
このような外側円錐部材32および内側円錐部材33により、本発明の拡散装置が構成されている。
外側円錐部材32の上部には、全周を巡る帯状の領域に、表裏を貫通する多数の通気孔35が形成されている。
通気孔35が形成された帯状の領域は、その下端が内側円錐部材33の上端の高さとされている。
通気孔35は、内径が、搬送管22で気流搬送される飼料の平均粒径より小さく形成され、飼料は通過できない。
このような端末装置30では、気流搬送に用いられた空気は、通気孔35を通して外側円錐部材32の外部に排出され、気泡となって海面へ上昇してゆく。一方、搬送された飼料は、前述のように端末装置30の下方へと放出される。
従って、生簀10内の魚介類は、端末装置30の上部から上昇してゆく気泡と、端末装置30の下面から放出される飼料とを、容易に区別することができる。
このような多数の通気孔35により、本発明の脱気装置が形成されている。
なお、通気孔35が形成された領域の下端は、内側円錐部材33の上端より上方であってもよく、所期の脱気性能を得るために、同領域の高さ方向寸法(外側円錐部材32の母線に沿った寸法)が5cm以上得られるようにすることが望ましい。
また、同領域の下端は、内側円錐部材33の上端より下方とすることもできる。ただし、内側円錐部材33が、搬送管22からの気流搬送の気相部分に露出すると、搬送される飼料が内側円錐部材33と衝突し、飼料の破損を招くため、露出が最小限となるようにすることが望ましい。
以上のような本実施形態においては、自動給餌の時刻になったら、給餌装置20が起動され、生簀10内への給餌が行われる。
給餌の際には、貯留槽21から飼料を搬送管22の一端側に供給しつつ、搬送管22の一端に気流発生装置23から圧縮空気を供給する。これにより、飼料が搬送管22を通して生簀10へと気流搬送される。
搬送管22で気流搬送された飼料は、端末装置30に導入され、脱気装置である通気孔35により空気を分離される。
端末装置30では、通気孔35の領域で脱気されることで、これより下の部分つまり外側円錐部材32と内側円錐部材33との間隔には、端末装置30の下面側の開口部から浸入した海水が満たされる。
空気を分離された飼料は、外側円錐部材32と内側円錐部材33との間隔に満たされた海水に投下され、海水中を緩やかに沈下し、端末装置30の下方へと放出される。
所定時間の自動給餌が完了したら、給餌装置20は気流搬送を停止する。
気流搬送を停止すると、端末装置30における搬送空気の圧力が解除され、海水が接続管31を通して搬送管22の内部まで逆流して浸入する。ただし、搬送管22への海水の浸入は、搬送管22の海面下にある部分だけである。
次の自動給餌の際には、搬送管22内の海水が気流搬送を妨げることになる。しかし、本実施形態の気流発生装置23は、吐出圧力が、生簀10内の水の比重d、重力加速度g、生簀10内の端末装置30の水深Hとして、これらの積dgHに相当する圧力以上とされている。このため、搬送管22内に浸入していた海水を押し出し、搬送管22の導通を自動的に回復し、飼料の気流搬送を再開させることができる。
以上のような本実施形態においては、次のような作用効果がある。
本実施形態では、搬送管22および気流発生装置23により、貯留槽21の飼料を生簀10まで気流搬送することができる。また、搬送管22の先端に、生簀10の水中に浸漬される端末装置30を設けることで、この端末装置30において飼料と気泡との誤認防止あるいは放出される飼料の拡散を図ることができ、これにより給餌対象の摂食性を向上することができる。
本実施形態では、搬送管22で端末装置30に送られた空気と飼料とを、通気孔35(脱気装置)により分離することができる。分離した空気は、通気孔35から先に排出される。排出された空気は、生簀10の内部の水中で気泡を生じる。この気泡は、端末装置30から水中へ放出される飼料とは異なる位置とすることができる。このため、給餌対象の魚などが、気泡と飼料とを誤認することが低減でき、摂食性を高めることができる。
本実施形態では、端末装置30の外側円錐部材32に多数の通気孔35を形成し、この通気孔35を飼料の平均粒径より小さい内径とすることにより、この通気孔35で空気だけ通し、飼料は通さないようにできる。従って、簡単な構造で、飼料と空気との分離を行う脱気装置を構成することができる。
本実施形態では、搬送管22の生簀10側の先端および端末装置30を下向きに配置し、この状態で飼料を気流搬送することで、飼料は外側円錐部材32と内側円錐部材33との間の隙間を通って生簀10内に放出される。つまり、外側円錐部材32および内側円錐部材33の拡開形状に応じて放出される範囲を拡大することができる。その結果、放出された飼料を同時に摂取できる魚などの給餌対象を増やすことができ、給餌性を高めることができる。
本実施形態では、通気孔35(脱気装置)が外側円錐部材32の上部に形成され、外側円錐部材32は、通気孔35より下方の部分(外側にあたる部分)が、内側円錐部材33に沿って延びている。
ここで、外側円錐部材32が通気孔35より下方まで延びていない場合、通気孔35で脱気された飼料が、通気孔35から放出される空気が気泡となって上昇する海水の流れに巻き込まれ、内側円錐部材33に沿って下方へ拡散せずに、周囲に散乱してしまう。この時、一部の飼料が生簀から外に流れ、その分ロスになる可能性がある。また、海水の流れに巻き込まれずに内側円錐部材33に沿って流れる飼料についても、内側円錐部材33が障害物となった状態で、飼料に魚などが群がるため、飼料の摂取が円滑に行われなくなる可能性がある。
これに対し、本実施形態では、外側円錐部材32が通気孔35より下方まで延びているため、脱気された飼料は、外側円錐部材32と内側円錐部材33との間の隙間を通って、端末装置30の下面側から下方へと順次放出される。このため、魚などは端末装置30の下方を整然と遊泳しながら飼料を摂取することができ、給餌性を高めることができる。
本実施形態では、外側円錐部材32および内側円錐部材33の母線の傾き角度が水平面に対して45度とされているため、例えば内側円錐部材33の表面に飼料が付着し滞留するなどの不都合を未然に防止でき、円滑な放出を行うことができる。
また、外側円錐部材32と内側円錐部材33との間隔が、飼料の平均粒径の2倍以上とされていることで、外側円錐部材32と内側円錐部材33との間隔で飼料が固着し滞留するなどの不都合を未然に防止でき、円滑な放出を行うことができる。
本実施形態では、気流発生装置23の空気供給量を調整し、端末装置30での流速が毎秒11mより大きく、毎秒33m以下としている。これにより、気流搬送の間に飼料の割れや粉化が生じる比率を軽微に抑えることができる。
図4に示すように、流速が毎秒33mを超えると、端末装置に達した飼料の10%以上が割れまたは粉化する可能性がある。一方、流速が毎秒11m以下となると、飼料の気流搬送ができなくなる可能性がある。
従って、本実施形態のように、端末装置30での流速が毎秒11mより大きく、毎秒33m以下となるように調整することが好ましく、これにより飼料の適切な気流搬送を行うことができる。
本実施形態では、気流発生装置23の吐出圧力が、生簀10内の水の比重d、重力加速度g、生簀10内の端末装置30の水深Hとして、これらの積dgHに相当する圧力以上とされている。これにより、気流搬送の休止時に、搬送管22内に、生簀10内の海水などが逆流して流れ込んでも、気流発生装置23で十分な吐出圧力で空気を送り込むことで、流入していた海水などを排出することができる。
なお、本発明は前述した実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形などは本発明に含まれる。
前記実施形態では、端末装置30の外側円錐部材32に通気孔35を形成して脱気装置とした。脱気装置としての通気孔35は、端末装置30の他の部分に形成してもよい。
図5に示す実施形態では、端末装置30Aは、前記実施形態と同様な接続管31、外側円錐部材32、内側円錐部材33を有する。この実施形態では、接続管31の周面の、気流の流通方向に所定長さの領域に、多数の通気孔35が形成され、これにより脱気装置が形成されている。
前記実施形態では、端末装置30の外側円錐部材32および内側円錐部材33により拡散装置を構成したが、拡散装置としての外側円錐部材32および内側円錐部材33は省略してもよい。
図6に示す実施形態では、端末装置30Bは、長尺の接続管31Bで構成され、その途中の所定長さにわたる領域に、脱気装置としての多数の通気孔35が形成されている。
このような実施形態では、飼料を拡散する機能は得られないが、通気孔35の領域で脱気された飼料は、接続管31B内の海水中を緩やかに沈下し、端末装置30Bを出てから緩やかに拡散する効果が得られる。
図7に示す実施形態では、端末装置30Cは、搬送管22に接続された接続管31Cの先端に、パンチングメタルを円筒状に巻いた筒体36が接続され、この筒体36により脱気装置が構成されている。
このような実施形態では、筒体36の上部で脱気が行われ、気泡となって海面に上昇してゆくとともに、筒体36の下端から海水に浸かった飼料が緩やかに放出される。筒体36の長さを十分長くとることで、気泡と飼料との区別が容易となり、パンチングメタルを巻いた簡単な構成でありながら、脱気装置としての機能を十分に得ることができる。
本発明は、給餌装置、養殖装置および給餌方法に関し、生簀で養殖される魚介類への給餌に利用できる。
1…養殖装置、10…生簀、11…筐体、12…ブイ、13…ボタンロープ、14…係留索、20…給餌装置、21…貯留槽、22…搬送管、23…気流発生装置、24…構造体、30,30A,30B,30C…端末装置、31,31B,31C…接続管、32…外側円錐部材、33…内側円錐部材、34…支持部材、35…通気孔、36…筒体、C…間隔、d…比重、g…重力加速度、H…水深、θ…角度。

Claims (8)

  1. 水面下に沈潜配置される生簀に飼料を供給する給餌装置であって、
    粒状の飼料が貯留される貯留槽と、
    前記貯留槽から前記生簀に至る搬送管と、
    前記搬送管の内部に、前記貯留槽から前記生簀に至る搬送気流を形成する気流発生装置と、
    前記搬送管の先端に接続され、前記生簀の水中に浸漬され、前記飼料を前記生簀の水中に放出する端末装置と、を備え
    前記端末装置は、外側部材と、前記外側部材の内側に配置された内側部材と、を備え、
    前記端末装置には、前記搬送管から前記外側部材と前記内側部材との間へと送られた前記飼料と空気とを分離する脱気装置が形成され、
    前記脱気装置は、前記端末装置の外側部材に形成されて表裏を貫通する多数の通気孔であり、前記通気孔の内径は前記飼料の平均粒径より小さいことを特徴とする給餌装置。
  2. 水面下に沈潜配置される生簀に飼料を供給する給餌装置であって、
    粒状の飼料が貯留される貯留槽と、
    前記貯留槽から前記生簀に至る搬送管と、
    前記搬送管の内部に、前記貯留槽から前記生簀に至る搬送気流を形成する気流発生装置と、
    前記搬送管の先端に接続され、前記生簀の水中に浸漬され、前記飼料を前記生簀の水中に放出する端末装置と、を備え、
    前記端末装置には、前記搬送管で送られた前記飼料を拡散する拡散装置が形成され、
    前記拡散装置は、下向きに拡開する外側円錐部材および内側円錐部材を有し、前記搬送管で送られた前記飼料は、前記外側円錐部材と内側円錐部材との間隔を通って放出されることを特徴とする給餌装置
  3. 請求項に記載した給餌装置において、
    前記外側円錐部材および前記内側円錐部材は、各々の母線の傾き角度が水平面に対して20度以上であり、
    前記外側円錐部材と前記内側円錐部材との間隔は、前記飼料の平均粒径の2倍以上であることを特徴とする給餌装置。
  4. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載した給餌装置において、
    前記気流発生装置は、前記端末装置での流速が毎秒33m以下の前記気流を発生可能であることを特徴とする給餌装置。
  5. 請求項1から請求項のいずれか一項に記載した給餌装置において、
    前記気流発生装置は、前記生簀の内部の水の比重と、重力加速度と、前記生簀における前記端末装置の水深との積に相当する圧力以上の吐出圧力を有することを特徴とする給餌装置。
  6. 水面下に沈潜配置される生簀と、請求項1から請求項のいずれか一項に記載した給餌装置とを有することを特徴とする養殖装置。
  7. 水面下に沈潜配置される生簀に飼料を供給する給餌方法であって、
    粒状の飼料が貯留される貯留槽と、前記貯留槽から前記生簀に至る搬送管と、前記搬送管の内部に前記貯留槽から前記生簀に至る搬送気流を形成する気流発生装置と、前記搬送管の先端に接続された端末装置と、を用い、
    前記端末装置は、外側部材と、前記外側部材の内側に配置された内側部材と、を備え、
    前記端末装置には、前記搬送管から前記外側部材と前記内側部材との間へと送られた前記飼料と空気とを分離する脱気装置が形成され、
    前記脱気装置は、前記端末装置の外側部材に形成されて表裏を貫通する多数の通気孔であり、前記通気孔の内径は前記飼料の平均粒径より小さいものとしておき、
    前記端末装置を前記生簀の水中に浸漬し、
    前記気流発生装置で前記搬送管の内部に搬送気流を形成して前記飼料を搬送し、
    搬送された前記飼料を前記端末装置から前記生簀の水中に放出する、ことを特徴とする給餌方法。
  8. 水面下に沈潜配置される生簀に飼料を供給する給餌方法であって、
    粒状の飼料が貯留される貯留槽と、前記貯留槽から前記生簀に至る搬送管と、前記搬送管の内部に前記貯留槽から前記生簀に至る搬送気流を形成する気流発生装置と、前記搬送管の先端に接続された端末装置と、を用い、
    前記端末装置には、前記搬送管で送られた前記飼料を拡散する拡散装置が形成され、
    前記拡散装置は、下向きに拡開する外側円錐部材および内側円錐部材を有し、前記搬送管で送られた前記飼料は、前記外側円錐部材と内側円錐部材との間隔を通って放出されるものとしておき、
    前記端末装置を前記生簀の水中に浸漬し、
    前記気流発生装置で前記搬送管の内部に搬送気流を形成して前記飼料を搬送し、
    搬送された前記飼料を前記端末装置から前記生簀の水中に放出する、ことを特徴とする給餌方法。
JP2016144353A 2016-07-22 2016-07-22 給餌装置、養殖装置および給餌方法 Active JP6840484B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016144353A JP6840484B2 (ja) 2016-07-22 2016-07-22 給餌装置、養殖装置および給餌方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2016144353A JP6840484B2 (ja) 2016-07-22 2016-07-22 給餌装置、養殖装置および給餌方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2018011572A JP2018011572A (ja) 2018-01-25
JP6840484B2 true JP6840484B2 (ja) 2021-03-10

Family

ID=61018890

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2016144353A Active JP6840484B2 (ja) 2016-07-22 2016-07-22 給餌装置、養殖装置および給餌方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP6840484B2 (ja)

Families Citing this family (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN111134070A (zh) * 2020-01-20 2020-05-12 上海埃威航空电子有限公司 基于网箱养殖的干饵料输送装置及其控制方法
CN111134071A (zh) * 2020-01-20 2020-05-12 上海埃威航空电子有限公司 基于网箱养殖的饵料湿式输送装置及其控制方法
JP6912682B1 (ja) * 2021-03-02 2021-08-04 日鉄エンジニアリング株式会社 分岐装置、搬送装置および搬送方法

Family Cites Families (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS5113431Y2 (ja) * 1972-04-19 1976-04-10
US5150666A (en) * 1991-11-01 1992-09-29 Ctb, Inc. Feeding apparatus
JPH06153739A (ja) * 1992-11-18 1994-06-03 Nitta Ind Corp 配餌装置
JP2572536B2 (ja) * 1993-10-26 1997-01-16 株式会社日本アルミ 自動給餌方法及び自動給餌装置
JPH11178470A (ja) * 1997-12-22 1999-07-06 Mutsumi Kaden Tokki:Kk 水中生け簀給餌方法及び同装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP2018011572A (ja) 2018-01-25

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3218517U (ja) 自動給餌装置
JP6840484B2 (ja) 給餌装置、養殖装置および給餌方法
EP2587915B1 (en) Fish farm construction and method for water flow in a fish farm construction
CN107105613B (zh) 水下捕获系统
KR100796119B1 (ko) 저서어종 양식이 가능한 가두리 장치
US10512252B2 (en) Cage farming apparatus
US11445708B2 (en) Floating marine plant for containing marine organisms
EP3209124B1 (en) Submersible cage for aquaculture and method of adjusting the depth of said cage
EP2303003A1 (en) System to catch fish and the respective method of use
CN110169382B (zh) 双体式养殖平台
CN110913688B (zh) 用于鱼类养殖的罐
US20210360905A1 (en) Semi-submersible spar-type offshore fish farm with detachable and pivotable coupling assembly
NO342818B1 (no) Pumpeinnretning og fremgangsmåte for tilførsel av friskt vann i en oppdrettsmerd
KR200454434Y1 (ko) 심해 부양식 수중 양식장치용 급이장치
KR20130035528A (ko) 가두리 양식장치
DK201901075A1 (en) Fish farm made of a rigid material
NO20171813A1 (en) Feeder, Aquaculture system and feeding method
NO20200721A1 (no) Oppdrettsanlegg og fremgangsmåte for oppdrett av fisk
WO2004016079A1 (en) Fish enclosure
KR101411946B1 (ko) 정선장비
JP2008265396A (ja) 波浪エネルギー緩和方法及びその装置
WO2007125363A1 (en) Fish enclosure
JP2024519072A (ja) 浮沈式生簀用の動的浮力システム
US20220159935A1 (en) Fish cage with improved water exchange and farming condition
KR20130061159A (ko) 바다에서 어족자원 보호 위한 저인망 어선 조업 방지용 인공어초

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20190621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20200529

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20200616

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20200807

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20210126

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20210217

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 6840484

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250