JP6839569B2 - オープンラック式気化装置 - Google Patents

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Description

ここに開示する技術は、オープンラック式気化装置に関する。
特許文献1には、オープンラック式気化装置が記載されている。オープンラック式気化装置は、低温流体が流れるよう構成された下部ヘッダー管、下部ヘッダー管に対して平行に配設されかつ、加熱された流体が流れるよう構成された上部ヘッダー管、及び下部ヘッダー管及び上部ヘッダー管に沿う方向に並設されかつ、それぞれ上下方向に延びて下部ヘッダー管と上部ヘッダー管とを互いに連通するように構成された複数の伝熱管を備えている。オープンラック式気化装置は、伝熱管において、下部ヘッダー管から供給された低温流体と、伝熱管の表面を流下する熱媒体との間で熱交換を行い、流体を加熱するよう構成されている。
こうしたオープンラック式気化装置では、例えば特許文献2にも記載されているように、隣り合う伝熱管同士を、スポット溶接によって接合することで上下左右に広がる板状の熱交換パネルを構成する場合がある。
特許文献1にはまた、並設された複数の熱交換パネルを一組として、各熱交換パネルの下部ヘッダー管の一端を、低温流体を各下部ヘッダー管に分配するマニホールドにより互いに連結する一方、下部ヘッダー管の他端(閉塞端)を、タイバーによって互いに連結する構成が記載されている。前記マニホールド及びタイバーのそれぞれが、架構に固定されることによって、複数の熱交換パネルを一体的に架構に支持している。特許文献1にはまた、タイバーを上下動可能に保持することによって、地震時の熱交換パネルの振動に対処することが記載されている。
実公平4−43748号公報 実開昭61−63579号公報
オープンラック式気化装置における地震対策は従来から行われており、オープンラック式気化装置に地震時の荷重が作用したときには、有害な損傷などが発生しないように設計されている。しかしながら、近年は、巨大地震等の発生時においても、より速やかに運転再開できるよう、オープンラック式気化装置の耐震性能を効果的に向上させることが求められている。具体的には、巨大地震を受けた場合について、オープンラック式気化装置に許容される残留変位の低減が要求される。耐震性能向上の検討過程において、本願発明者らが動的解析を行ったところ、オープンラック式気化装置の耐震性能を効果的に向上させる地震対策方法が、新たにわかった。
ここに開示する技術は、かかる点に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、オープンラック式気化装置の地震対策を効果的に行うことにある。
本願発明者らが行った動的解析に基づくと、地震時の荷重がオープンラック式気化装置に入力することによって、上下方向に延びる伝熱管が、水平方向に大きく変形し得ることが判明した。そのため、地震時の荷重が入力したときに伝熱管が変形してしまうことを防止すべく、例えば伝熱管の変形を防止する変形規制部材を、伝熱管の表面に当てて配設することが考えられる。しかしながら、オープンラック式気化装置では、伝熱管の表面を熱媒体が流下するため、伝熱管の表面に変形規制部材を当ててしまうと、熱媒体の流下に支障が生じ、オープンラック式気化装置としての性能が低下してしまう。
そこで、本願発明者らは、伝熱管に変形規制部材を接触(つまり、間隔をゼロとする)させながらも、熱媒体の極端な飛散を回避できるような形状の変形規制部材を考案して試してみたが、熱媒体の霧状飛沫が増加したり、熱媒体が部材を伝って架構外に漏れたりしたため、周辺の鉄製部材の腐食が促進されてしまった。そのような状態でも、オープンラック式気化装置を運転することは可能であるが、継続運転により、貝殻等が変形規制部材に堆積すると、熱媒体の水膜流の落下を部分的に阻害して、熱媒体の飛散が増加したり、さらに悪化すると、気化装置の気化性能が低下したりする懸念を払拭することができなかった。そのため、本願発明者らは、伝熱管と変形規制部材との間には、一定の間隔を設けることが必要であると知見するに至り、ここに開示する技術を完成させた。つまり、ここに開示する技術は、こうしたオープンラック式気化装置特有の事情を考慮したものである。
具体的に、ここに開示するオープンラック式気化装置は、架構と、前記架構に支持されると共に、水平方向である第1方向に延びて配設された下部ヘッダー管、前記下部ヘッダー管の上方位置で前記下部ヘッダー管に対して平行に配設された上部ヘッダー管、前記下部ヘッダー管及び前記上部ヘッダー管に沿って前記第1方向に並設されかつ、それぞれ上下方向に延びて前記下部ヘッダー管と前記上部ヘッダー管とを互いに連通するように構成された複数の伝熱管、及び、前記伝熱管の上端部から、前記伝熱管の表面に沿って熱媒体を流下させるように、前記伝熱管に熱媒体を供給するよう構成された熱媒体供給手段を有し、前記伝熱管において流体と前記表面を流下する熱媒体との間で熱交換を行い、前記流体を加熱するよう構成された気化装置本体と、上下方向に延びる前記伝熱管を挟んで、前記第1方向に直交する第2方向の両側それぞれに配設されて前記架構に支持されると共に、前記気化装置本体に地震荷重が入力されることによって前記伝熱管が変形をするときに、その損傷前に当該伝熱管が接触することによって、前記伝熱管がそれ以上に変形することを規制するよう構成された変形規制部材と、を備える。
そして、前記変形規制部材は、前記伝熱管の表面から、前記第2方向に所定の間隔を空けて配設されている。
この構成によると、伝熱管を挟んだ、第2方向の両側それぞれに配設された変形規制部材は、伝熱管の表面から、第2方向に所定の間隔を空けて配設されている。これにより、熱媒体は、伝熱管の表面を流下することが可能になる。伝熱管において熱交換が行われて流体が昇温する。こうして、オープンラック式気化装置の性能が確保される。
地震時に、気化装置本体に荷重が入力されて伝熱管が変形するときには、伝熱管と変形規制部材との間の、所定の間隔分だけ伝熱管が変形し、伝熱管は、損傷する前に、変形規制部材に接触する。変形規制部材は、伝熱管がそれ以上に変形することを防止する。その結果、伝熱管の残留変位が許容範囲に収まり、地震後にオープンラック式気化装置を継続して使用可能になる。
そして、前記オープンラック式気化装置は、前記伝熱管を挟んだ前記第2方向の両側それぞれにおいて、前記伝熱管における上下方向の中央付近に配設されて前記架構に支持されると共に、前記第1方向に延びるよう構成されたメンテナンス用の足場を備え、前記変形規制部材は、前記足場に取り付けられている。
本願発明者らが行った動的解析によると、上下方向に延びる伝熱管は、地震時の荷重入力時に、第2方向に、たわむように変形をして、上下方向の中央付近において最も大きく変形し得る。従って、伝熱管における上下方向の中央付近に配設された足場に変形規制部材を取り付けることによって、伝熱管の変形を効果的に防止することが可能になる。
また、オープンラック式気化装置が備えている既存の足場に、変形規制部材を取り付けることが可能であるため、既存のオープンラック式気化装置の地震対策を、簡易に実施することが可能になる。
ここで、伝熱管の表面と変形規制部材との「所定の間隔」の上限値は、一例として、次のような考え方に従って設定することが可能である。つまり、オープンラック式気化装置における伝熱管は、圧力容器であり、圧力容器は、地震荷重が入力された場合でも気密性を確保する必要がある。具体的に、圧力容器は、一次応力が許容値を満足しかつ、二次応力が許容値を満足することが出来れば、十分気密性を満足するとともに、有害な残留変形も発生しない。ここで「一次応力」及び「二次応力」はそれぞれ、圧力容器の設計に関する専門用語であり、一次応力は、荷重制御型応力であり、二次応力は、変位制御・ひずみ制御型応力である。
伝熱管の表面と変形規制部材との間隔を、ある間隔に設定したと仮定し、その間隔に等しい強制変位を伝熱管に載荷したときの、伝熱管の一次応力及び二次応力が、それぞれ許容値を満足するか否かを判断する。伝熱管の一次応力及び二次応力が許容値を満足しないときは、間隔が広すぎることになる。そのようにして、伝熱管の一次応力及び二次応力が、それぞれ許容値を満足し得る最大の間隔を、近似的に伝熱管の表面と変形規制部材との間隔の最大値と定め得ることを、発明者らは、新たに知見した。
ここで、一次応力の許容値は、「高圧ガス設備等耐震設計指針」、「製造設備等耐震設計指針」に従うと、例えば伝熱管の自重(伝熱管内の内容物を含む)、内圧、地震時の慣性力、及び、伝熱管が接続される配管反力の組み合わせに対し、1.5S以下と定めることが可能である。ここで、Sは、S=MIN(0.6Su,0.9Sy)であり、Suは、引っ張り強さ、Syは、降伏点又は0.2%耐力である。
また、二次応力の許容値は、前記圧力容器の規格に従うと、例えば地震時の慣性力、配管反力、及び、オープンラック式気化装置の架構の強制変位の組み合わせの繰り返し範囲に対し、2Sy以下と定めることが可能である。
こうして設定される、伝熱管の表面と変形規制部材との間隔の最大値以下となるように、変形規制部材を配設することにより、地震時には、伝熱管が、許容応力を超えて過度に変形することが防止され、伝熱管の損傷を防止することが可能になる。
尚、伝熱管の表面と変形規制部材との「所定の間隔」の上限値は、その他、様々な手法を用いて決定することも可能である。
すなわち、前記所定の間隔は、地震の後の前記伝熱管に、気密性が確保できなくなりかつ、前記熱媒体の流下阻害を引き起こすような残留変形を発生させない間隔に設定されている、とすればよい。ここで、気密性が確保できないとは、具体的には、伝熱管にクラック等が発生することである。また、熱媒体の流下阻害とは、具体的には、伝熱管周りの熱媒体が減少することで、熱媒体の「水膜切れ」「飛散」及び/又は「剥離」等が発生することである。
こうすることで、地震後においても、オープンラック式気化装置を、継続して運転することが可能になる。
前記伝熱管と前記変形規制部材との間隔は、狭い方が、伝熱管の変形を防止する上では有利になる。しかしながら、伝熱管の表面における熱媒体の流下に影響を与えるほど、前記伝熱管と前記変形規制部材との間隔を狭くすることは、好ましくない。前記伝熱管と前記変形規制部材との間隔は、前記伝熱管の表面を流れる前記熱媒体の厚み以上に設定されている、ことが好ましい。
こうすることで、オープンラック式気化装置の通常運転時には、伝熱管の表面を熱媒体がスムースに流下するようになり、オープンラック式気化装置の運転性能が低下してしまうことが防止される。
ここで、オープンラック式気化装置において、前記熱媒体としては、例えば海水が使用されるが、熱媒体中のゴミや貝殻等の異物が、伝熱管と変形規制部材との間に引っかかってしまうと、当該箇所においては熱媒体が流下しなくなってしまう。そのため、異物の引っかかりを確実に防止すべく、前記伝熱管と前記変形規制部材との間隔は、ある程度の余裕を持って設定することが好ましい。
また、オープンラック式気化装置の運転中に、伝熱管の表面に氷が付着してしまった場合においても、熱媒体の流下に支障が生じないよう、伝熱管の表面を流れる熱媒体の厚みに対して、伝熱管の表面に付着する氷の厚みを加えた厚み以上となるように、伝熱管と変形規制部材との間隔を設定してもよい。
前記第1方向に並設した複数の前記伝熱管は、互いに接合されることによって前記第1方向に広がる熱交換パネルを構成し、前記変形規制部材は、少なくとも、前記熱交換パネルにおける前記第1方向の両端部付近それぞれに配設されている、としてもよい。
本願発明者らが行った動的解析によると、複数の伝熱管が互いに接合して構成される熱交換パネルにおいては、地震時の荷重が気化装置本体に入力したときに、熱交換パネルが、鉛直軸を中心として回転するように変形することがわかった。つまり、熱交換パネルにおいては、第1方向の両端部付近の変形量が相対的に大きくなり得る。そのため、変形規制部材を、少なくとも、熱交換パネルにおける第1方向の両端部付近それぞれに配設すれば、熱交換パネルが回転するように変形したときに、熱交換パネルにおける第1方向の両端部が、変形規制部材に速やかに当たるようになり、熱交換パネルがそれ以上に変形してしまうことが、効果的に防止される。
ここで、変形規制部材は、伝熱管の表面における熱媒体の流下に悪影響を与える虞があるため、変形規制部材の配設箇所をできるだけ少なくすることは、オープンラック式気化装置を安定して運転する上で有利になる。例えば、変形規制部材を、熱交換パネルにおける第1方向の両端部付近それぞれにのみ配設し、他の箇所には、変形規制部材を配設しないようにすれば、オープンラック式気化装置の安定運転を可能にしつつ、地震時には、熱交換パネルの変形を効果的に防止することが可能になる。
前記下部ヘッダー管は、前記第1方向の両端部それぞれにおいて、前記架構に固定され、前記上部ヘッダー管は、前記第1方向の中間部において、前記架構に吊り下げ支持されている、としてもよい。尚、「第1方向の中間部」は、上部ヘッダー管の第1方向の両端部を除く部分である。
この構成によると、下部ヘッダー管が第1方向の両端部それぞれにおいて、架構に固定されていることで、下部ヘッダー管は、この箇所においては変形し難くなり、中央部の変形が大きくなる。尚、オープンラック式気化装置の支持部は、熱応力の発生を抑制するため、適宜、拘束を解放しているので、ここでは、3次元の並進方向およびその方向での回転変形に関する6つの自由度が1つでも拘束されている状態を「固定」と称する。
一方、上部ヘッダー管は、第1方向の中間部付近の、例えば2か所において、前記架構に吊り下げ支持されており、架構の柱が第2方向に変形することに追従して、ほぼ剛体的に変位する。伝熱管の変形量は、それ自体の変形量と上部ヘッダー管及び下部ヘッダー管の変形量の複合となるが、その大きさは一般に、熱交換パネルの端部で大きくなることが解析結果より、新たに判明した。従って、特に熱交換パネルにおいては、少なくとも第1方向の両端部付近それぞれに、変形規制部材を配設することにより、熱交換パネルの変形を効果的に防止することが可能になる。
前記下部ヘッダー管は、前記第2方向に間隔を空けて、複数、並設しており、複数の前記下部ヘッダー管は、前記第1方向の両端部それぞれが、互いに連結されており、複数の前記下部ヘッダー管を連結した箇所が、前記架構に固定されている、としてもよい。
本願発明者らが行った動的解析によると、複数の下部ヘッダー管を互いに連結している構成においては、前述した熱交換パネルの回転方向の変形量が大きくなることが判明した。従って、少なくとも、熱交換パネルにおける第1方向の両端部付近それぞれに、変形規制部材を配設することにより、熱交換パネルの変形を効果的に防止することが可能になる。
ここに開示するオープンラック式気化装置はまた、架構と、前記架構に支持されると共に、水平方向である第1方向に延びて配設された下部ヘッダー管、前記下部ヘッダー管の上方位置で前記下部ヘッダー管に対して平行に配設された上部ヘッダー管、前記下部ヘッダー管及び前記上部ヘッダー管に沿って前記第1方向に並設されかつ、それぞれ上下方向に延びて、下端部が前記下部ヘッダー管に、上端部が前記上部ヘッダー管に接続することによって、前記下部ヘッダー管と前記上部ヘッダー管とを互いに連通するように構成された複数の伝熱管、及び、前記伝熱管の上端部から、前記伝熱管の表面に沿って熱媒体を流下させるように、前記伝熱管に熱媒体を供給するよう構成された熱媒体供給手段を有し、前記伝熱管において流体と前記表面を流下する熱媒体との間で熱交換を行い、前記流体を加熱するよう構成された気化装置本体と、上下方向に延びる前記伝熱管を挟んで、前記第1方向に直交する第2方向の両側それぞれに配設されて前記架構に支持されると共に、前記気化装置本体に地震荷重が入力されることによって前記伝熱管が変形をするときに、その損傷前に当該伝熱管が接触することによって、前記伝熱管がそれ以上に変形することを規制するよう構成された変形規制部材と、を備え、前記第1方向に並設した複数の前記伝熱管は、互いに接合されることによって前記第1方向に広がる熱交換パネルを構成し、前記変形規制部材は、前記熱交換パネルにおける前記第1方向の両端部付近それぞれに配設されている。
以上説明したように、前記のオープンラック式気化装置によると、伝熱管を挟んだ、第2方向の両側それぞれに、伝熱管の表面から、第2方向に所定の間隔を空けて変形規制部材を配設することにより、伝熱管の表面において熱媒体が流下することに影響を与えることなく、地震時の荷重が気化装置本体に入力されたときには、伝熱管の変形を抑制することができ、オープンラック式気化装置の地震対策を効果的に行うことができる。
図1は、オープンラック式気化装置の構成を示す、一部断面の正面図である。 図2は、熱交換パネルの構成を概念的に示す斜視図である。 図3は、図1のIII−III断面図である。 図4は、図3のIV−IV断面図である。 図5は、熱交換パネルを側方から見たときの変位状態を説明するための図である。 図6は、熱交換パネルを上方から見たときの変位状態を説明するための図である。
以下、ここに開示するオープンラック式気化装置(Open Rack Vaporizer:以下、ORV)について、図面を参照しながら詳細に説明をする。尚、以下の説明は例示である。以下においては、説明の便宜上、図1の紙面左右方向をX方向、紙面上下方向をZ方向、紙面に直交する方向をY方向とする。
(ORVの全体構成)
図1は、ORV1の全体構成を示している。このORV1は、流体である液化天然ガス(LNG)を、熱媒体としての海水によって加熱して気化する装置である。ORV1は、架構11と、このORV1の例ではLNGが流れる下部ヘッダー管21と、このORV1の例では気化した天然ガス(NG)が流れる上部ヘッダー管31と、下部ヘッダー管21と上部ヘッダー管31とを互いに連通するように構成された複数の伝熱管41により構成される熱交換パネル4と、熱交換パネル4の外表面に熱媒体を供給するよう構成された熱媒体供給手段5と、を備えている。
下部ヘッダー管21は、水平方向であるX方向に延びるように配設されている。下部ヘッダー管21の一端(図1における紙面右端)は、図2にも示すように、入口マニホールド22に接続されている。入口マニホールド22は、図には詳細に示していないが、Y方向に延びている。入口マニホールド22は、ノズル23を通じて供給されたLNGを、複数の下部ヘッダー管21に分配する。下部ヘッダー管21の他端(図1における紙面左端)は、閉塞している。
上部ヘッダー管31は、下部ヘッダー管21の上方位置で、下部ヘッダー管21に対して平行に配設されている。従って、上部ヘッダー管31も、X方向に延びるように配設されている。上部ヘッダー管31の一端(図1における紙面右端)は、図2にも示すように、出口マニホールド32に接続されている。出口マニホールド32は、図2に示すように、Y方向に延びている。出口マニホールド32は、複数の上部ヘッダー管31から集めたNGを、ノズル33を通じて送り出す。上部ヘッダー管31の他端(図1における紙面左端)は、閉塞している。
熱交換パネル4は、Z方向に延びて配設されかつ、下部ヘッダー管21と上部ヘッダー管31とを互いに連通する複数の伝熱管41によって構成されている。複数の伝熱管41は、図1においては一部のみを図示しているが、下部ヘッダー管21及び上部ヘッダー管31に沿って、X方向に並設している。
伝熱管41は、図3及び図4に示すように、円管状の本体42と、本体42の外周面から径方向の外方に向かって、放射状に広がる複数のフィン43とを含んで構成されている。各フィン43は、Z方向に延びている。尚、フィン43の形状は、放射状に広がることに限定されない。また、伝熱管41の本体は、円管状であることに限定されない。
熱交換パネル4は、隣り合う伝熱管41のフィン43同士が突き合わさった箇所を、スポット溶接によって互いに接合することによって構成されている。熱交換パネル4は、X方向及びZ方向のそれぞれに広がる板状である。
熱交換パネル4は、図2に概念的に示すように、Y方向に、所定の間隔を空けて並設されている。このORV1では、一例として、4枚の熱交換パネル4を一組として構成している。つまり、4枚の熱交換パネル4に対応する4本の下部ヘッダー管21は、その一端が、同一の入口マニホールド22に接続されていると共に、4本の上部ヘッダー管31は、その一端が、同一の出口マニホールド32に接続されている。4本の下部ヘッダー管21の一端は、入口マニホールド22によって互いに連結されており、4本の上部ヘッダー管31の一端は、出口マニホールド32によって互いに連結されている。
4本の下部ヘッダー管21の他端は、Y方向に延びる下側タイバー24によって互いに連結されている。同様に、4本の上部ヘッダー管31の他端は、Y方向に延びる上側タイバー34によって互いに連結されている。
入口マニホールド22は、Y方向の中央部が、支持部材25を介して架構11に固定されている(図1及び図6参照)。下側タイバー24は、Y方向の中央部が、支持部材26を介して架構11に固定されている。こうして、下部ヘッダー管21は、架構11に対し、相対的に(つまり、上部ヘッダー管31に比べて)強固に、固定されている。尚、支持部材25と熱交換パネル4の端までの距離L1と、支持部材26と熱交換パネル4の端までの距離L2とを比較すると、距離L1の方が長い。
これに対し、上部ヘッダー管31は、各々が、架構11に対して吊り下げ支持されている。つまり、図1及び図2に示すように、上部ヘッダー管31の中央側における2箇所が、架構11に固定された吊り下げ部材35、35に係合することによって、上部ヘッダー管31は、架構11に支持されている。
熱媒体供給手段5は、トラフ51を有している。トラフ51は、図2においては図示を省略するが、熱交換パネル4を挟んだY方向の両側それぞれにおいて、熱交換パネル4の上端部付近に、熱交換パネル4に近接して配設されている。トラフ51は、X方向に延びて配設され、その両端部が、架構11に支持されている。トラフ51は、図示は省略するが、上向きに開口していると共に、底部に接続された海水供給管52を通じて海水が供給される。トラフ51の上端縁から溢れ出した海水は、トラフ51に近接した熱交換パネル4の表面に沿って流れ落ちる。
以上のように構成されたORV1において、LNGは、入口マニホールド22及び下部ヘッダー管21を経て、各伝熱管41に流入する。LNGは、伝熱管41内を流れる間に、伝熱管41の外表面を流れ落ちる海水と熱交換を行って、気化する。NGは、伝熱管41の上端から、上部ヘッダー管31及び出口マニホールド32を経て、ORV1の外部に送り出される。
(ORVの耐震構成)
このORV1には、地震荷重が入力したときに、熱交換パネル4の損傷を防止するための耐震構造を付加している。以下、ORV1の耐震構造について、詳細に説明をする。
耐震構造を付加したORV1に限らず、ORV1には一般的に、図1、図3及び図4に示すように、熱交換パネル4を挟んだY方向の両側それぞれに、メンテナンス用の足場6が設けられている。足場6は、熱交換パネル4の上下方向の中央部付近、詳細に、図1の例のORV1においては、足場6は、熱交換パネル4の上下方向の中央よりも下側の位置に、配設されている。足場6は、熱交換パネル4の表面に沿って、X方向に延びている。足場6の両端は、架構11に支持されている。
足場6は、図3及び図4に一例として示すように、それぞれX方向に延びる一対の溝形鋼61の上に、床板62を載置することによって構成されている。床板62の外周囲には、蹴止め板63が立設している。蹴止め板63は、熱交換パネル4に対して、所定の間隔を空けて、熱交換パネル4の外表面に向かい合うように配設されている。
蹴止め板63には、地震荷重がORV1に入力したときの、熱交換パネル4の変形を規制する変形規制部材7が取り付けられている。変形規制部材7は、熱交換パネル4を挟んだY方向の両側それぞれに、配設されている。変形規制部材7は、立設した蹴止め板63に係合する係合部71と、熱交換パネル4の外表面に向かい合って熱交換パネル4の変形時に、熱交換パネル4が当たる当接部72と、を有している。
係合部71は、横断面が逆U字状に構成されており、下向きに開口する溝を有している。その開口を通じて溝内に蹴止め板63を挿入するように、変形規制部材7の係合部71を、蹴止め板63の上から、蹴止め板63に差し込むことで、変形規制部材7が足場6に取り付けられる。尚、符号64は、変形規制部材7の係合部71のX方向変位を押さえる押さえ部材である。
当接部72は、Y方向に所定の厚みを有するように構成されており、変形規制部材7が蹴止め板63に取り付けられた状態で、熱交換パネル4と当接部72との間隔tが、空けられる。
尚、前述した、足場6に対する変形規制部材7の取り付け構成は、一例であり、変形規制部材7の、足場6に対する取り付け構成は、様々な構成を、適宜採用することが可能である。
ここで、変形規制部材7は、ORV1において、X方向の端から端まで延びる足場6の蹴止め板63の全体に亘って取り付けられるのではなく、その一部分にのみ、取り付けられる。具体的に、変形規制部材7は、図1において破線で囲んだ、熱交換パネル4におけるX方向の両端部付近にのみ取り付けられている。
以下、変形規制部材7の取り付け箇所の詳細、及び、熱交換パネル4と当接部72との間隔tの詳細について、説明する。
本願発明者らが、ORV1について動的解析(固有値解析)を行ったところ、熱交換パネル4は、図5にモデル化して示すように、Y方向に、たわむように変形をすることが判明した(尚、図5の矢印は、熱交換パネル4の変形を示している)。詳細には、熱交換パネル4において、下部ヘッダー管21に接続された下端部及び上部ヘッダー管31に接続された上端部の変形は、それぞれ相対的に小さく、Z方向の中央付近が最も大きく変形する。また、熱交換パネル4のX方向の位置によって、熱交換パネル4のY方向の変位量は異なり、X方向の両端が大きくなることも判明した。
また、図6にモデル化して示すように、熱交換パネル4は、鉛直軸回りに回転するような変形をする(尚、図6の矢印は、熱交換パネル4の変形を示している)。尚、図6は、変形形状の一例であり、4枚の熱交換パネル4は、常に、図6に示す変形をするとは限らないが、熱交換パネル4の変形は、端部が最大変位となることは共通している。
この回転するような変形は、複数枚の熱交換パネル4を一組として、タイバー24、34やマニホールド22、32により、Y方向に互いに連結している構成においては、より大きくなることが判明した。また、下部ヘッダーがX方向に長いほど、その傾向は顕著である。尚、図6において、熱交換パネル4における一端側の変形量と、他端側の変形量との差が生じているのは、熱交換パネル4の端から支持部材25までの距離L1と、熱交換パネル4の端から支持部材26までの距離L2とが相違する影響である。また、4枚の熱交換パネル4において、変形量が相違する場合があるのは、各熱交換パネル4から支持部材25、26までの距離が相違する影響である。
以上の解析結果から、地震時の熱交換パネル4の変形を防止しようとすれば、熱交換パネル4に対してY方向の側方に、変形した熱交換パネル4が当たることで、熱交換パネル4がそれ以上に変形することを規制する部材を配設することが有効である。変形を規制する部材は、Z方向については、熱交換パネル4の中央付近に配設することが最も有効であり、X方向については、熱交換パネル4の両端付近に配設することが最も有効である。これらの箇所は、熱交換パネル4の変形量が大きいため、熱交換パネル4の変形時に、熱交換パネル4が速やかに変形規制部材7に当たるようになるためである。
そこで、前記のORV1では、変形規制部材7を、足場6に取り付ける。これにより、熱交換パネル4に対して、Y方向の側方でかつ、Z方向の中央付近に、変形規制部材7を配設することが可能になる。
また、変形規制部材7は、図1に示すように、足場6におけるX方向の両端部に取り付ける。これにより、熱交換パネル4に対して、X方向の両端付近に、変形規制部材7を配設することが可能になる。ここで、変形規制部材7のX方向の長さは、適宜の長さに設定することが可能である。変形規制部材7のX方向の長さを、例えば伝熱管41の数本分(2〜10本程度)の長さとしてもよい。後述のように、熱交換パネル4の表面を流下する海水の流れに悪影響を与えるリスクを低減する上では、変形規制部材7のX方向の長さをできるだけ短くすることが有利になる。変形規制部材7を、熱交換パネル4に対して、X方向の両端付近にのみ配設することは、熱交換パネル4の表面において海水の流下に悪影響を与えずかつ、熱交換パネル4の変形を効果的に防止することを可能にする。
変形規制部材7は、熱交換パネル4の変形を防止する部材であるため、熱交換パネル4の表面に接触させて配設すれば、熱交換パネル4の変形を、最も確実に防止することができるようになる。しかしながら、ORV1では、熱交換パネル4の表面を海水が流下するため、熱交換パネル4の外側に変形規制部材7を接触させてしまうと、海水の流下に支障が生じ、ORV1としての性能が低下してしまう。
そこで、このORV1では、変形規制部材7を、熱交換パネル4の表面から、Y方向に所定の間隔tを空けて配設している。こうすることで、変形規制部材7は、熱交換パネル4の表面を海水が流下することに影響を与えることなく、かつ、地震時に、変形規制部材7は、熱交換パネル4の変形を有効に防止することが可能になる。
ここで、熱交換パネル4の表面と変形規制部材7との間隔tの上限値は、例えば次のような考え方に従って設定することが可能である。つまり、ORV1における伝熱管41は、圧力容器であり、圧力容器は、地震時に気密性を確保することが要求される。また、ORV1の地震後の継続運転を考慮した場合、ORV1は、その伝熱機構より過度の残留変位を発生しないことが要求される。具体的には、「高圧ガス設備等耐震設計指針」、「製造設備等耐震設計指針」で規定されている中小規模地震に対する許容値を満足すれば良い。ここで、前記規格の中小規模地震に対する許容値とは、圧力容器の塑性化の範囲を局部的な塑性ひずみに限定し、目視にて判別可能なような大きな残留変位を発生させないことを意味する。
熱交換パネル4の表面と変形規制部材7との間隔tを、ある間隔に設定したと仮定し、その間隔に等しい強制変位を熱交換パネル4(伝熱管41)に載荷したときの、伝熱管41の一次応力及び二次応力が、それぞれ許容値を満足するか否かに基づき、伝熱管41の一次応力及び二次応力が、それぞれ許容値を満足し得る最大の間隔を、近似的に熱交換パネル4の表面と変形規制部材7との間隔tの最大値と定めることができる。
ここで、一次応力の許容値は、前記圧力容器の規格に従うと、例えば伝熱管41の自重(伝熱管41内の内容物を含む)、内圧、地震時の慣性力、及び、伝熱管41が接続される配管反力の組み合わせに対し、1.5S以下と定めることが可能である。ここで、Sは、S=MIN(0.6Su,0.9Sy)であり、Suは、引っ張り強さ、Syは、降伏点又は0.2%耐力である。また、「1.5」「0.6」「0.9」の値はそれぞれ、圧力容器の規格に従う値である。
また、二次応力の許容値は、前記圧力容器の規格に従うと、例えば地震時の慣性力、配管反力、及び、オープンラック式気化装置の架構の強制変位の組み合わせの繰り返し範囲に対し、2Sy以下と定めることが可能である。「2」の値は、圧力容器の規格に従う値である。
尚、一般的な圧力容器の規格では一次応力、二次応力ともに発生応力の許容値は地震動の規模に対して異なり、中小規模地震動をレベル1地震動、大規模地震動をレベル2地震動とすると、レベル2地震動の許容値は、部材の塑性化によるエネルギー吸収を考慮して、レベル1地震動の許容値の約2倍である。本願発明では、地震後の継続運転を考慮してレベル2地震動に対して、レベル1地震動の許容値を満足することも可能である。
こうして設定される、熱交換パネル4の表面と変形規制部材7との間隔tの最大値以下となるように、変形規制部材7を配設することにより、地震時には、熱交換パネル4が、許容応力を超えて過度に変形することが防止され、熱交換パネル4の損傷を防止することが可能になる。つまり、地震の後の伝熱管41に、気密性が確保できなくなりかつ、熱媒体の流下阻害を引き起こすような残留変形を発生させないことが可能になる。具体的には、地震の後の伝熱管41に、クラック等が発生することが回避されると共に、伝熱管41の周りの熱媒体が減少することで、「水膜切れ」「飛散」及び/又は「剥離」等が発生することが回避される。
また、熱交換パネル4と変形規制部材7との間隔tは、狭い方が、熱交換パネル4の変形を防止する上では有利になる。しかしながら、熱交換パネル4の表面における熱媒体の流下に影響を与えるほど、熱交換パネル4と変形規制部材7との間隔tを狭くすることは、好ましくない。熱交換パネル4と変形規制部材7との間隔tは、熱交換パネル4の表面を流れる海水の厚み(5〜10mm)以上に設定されていることが好ましい。
こうすることで、通常運転時には、熱交換パネル4の表面を海水がスムースに流下するようになり、ORV1の運転性能が低下してしまうことが防止される。
ここで、海水中のゴミや貝殻等の異物が、熱交換パネル4と変形規制部材7との間に引っかかってしまうと、当該箇所においては海水が流下しなくなってしまう。そのため、異物の引っかかりを確実に防止すべく、熱交換パネル4と変形規制部材7との間隔tは、ある程度の余裕を持って設定することが好ましい。
また、ORV1の運転中に、熱交換パネル4の表面に氷が付着してしまった場合においても、海水の流下に支障が生じないよう、熱交換パネル4の表面を流れる海水の厚みに、熱交換パネル4の表面に付着する氷の厚みを加えた厚み以上に、熱交換パネル4の表面と変形規制部材7との間隔tを設定してもよい。
以上の点を考慮して、熱交換パネル4と変形規制部材7との間隔tは、解析手法にもよるが、具体的には、5〜100mmとなるように設定してもよい。
そして、熱交換パネル4と変形規制部材7との間に異物が引っかかってしまうリスクを低減するには、変形規制部材7の配設箇所をできるだけ少なくすることが有利になる。
また、前記の構成のように、変形規制部材7を、足場6に取り付けることによって、既存のORV1の耐震性能を、容易に、向上させることができる。
前記の構成では、変形規制部材7を、熱交換パネル4に対して、X方向の両端付近にのみ配設しているが、X方向の両端付近に加えて、X方向の中央側にも、変形規制部材7を配設するようにしてもよい。
また、変形規制部材7は、熱交換パネル4におけるX方向の全域に亘って、配設するようにしてもよい。この場合、変形規制部材7は、必ずしも、X方向に連続している必要はない。
X方向の複数箇所に変形規制部材7を配設する構成においては、熱交換パネル4の表面と変形規制部材7との間隔tを一定にするのではなく、X方向の配設箇所に応じて、熱交換パネル4の表面と変形規制部材7との間隔tを変更するようにしてもよい。
また、前記の構成では、ORV1において、隣り合う伝熱管41同士が溶接により接合されているが、伝熱管41は、互いに接合しなくてもよい。そのように構成されたORV1においても、変形規制部材7を、伝熱管41を挟んだY方向の両側それぞれに配設することによって、地震荷重が入力されたときの、伝熱管41の変形を防止することが可能になる。この場合に、変形規制部材7の配設位置は、前述した配設位置には限定されず、適宜、変更することが可能である。
さらに、前記の構成では、ORV1において、複数枚の熱交換パネル4を、Y方向に互いに連結しているが、熱交換パネル4は、互いに独立であってもよい。また、互いに連結する場合においても、熱交換パネル4の数は、適宜の数に設定することが可能である。
変形規制部材7は、足場6に取り付けること以外にも、変形規制部材7を、足場6とは独立して、架構11に固定するようにしてもよい。
また、変形規制部材7は、Z方向に対しては、熱交換パネル4の中央付近の1箇所に配設しているが、変形規制部材7は、Z方向に対し、2箇所、又は、3箇所に配設してもよい。
1 オープンラック式気化装置
11 架構
21 下部ヘッダー管
31 上部ヘッダー管
4 熱交換パネル
41 伝熱管
5 熱媒体供給手段
6 足場
7 変形規制部材
t 間隔

Claims (7)

  1. 架構と、
    前記架構に支持されると共に、水平方向である第1方向に延びて配設された下部ヘッダー管、前記下部ヘッダー管の上方位置で前記下部ヘッダー管に対して平行に配設された上部ヘッダー管、前記下部ヘッダー管及び前記上部ヘッダー管に沿って前記第1方向に並設されかつ、それぞれ上下方向に延びて前記下部ヘッダー管と前記上部ヘッダー管とを互いに連通するように構成された複数の伝熱管、及び、前記伝熱管の上端部から、前記伝熱管の表面に沿って熱媒体を流下させるように、前記伝熱管に熱媒体を供給するよう構成された熱媒体供給手段を有し、前記伝熱管において流体と前記表面を流下する熱媒体との間で熱交換を行い、前記流体を加熱するよう構成された気化装置本体と、
    上下方向に延びる前記伝熱管を挟んで、前記第1方向に直交する第2方向の両側それぞれに配設されて前記架構に支持されると共に、前記気化装置本体に地震荷重が入力されることによって前記伝熱管が変形をするときに、その損傷前に当該伝熱管が接触することによって、前記伝熱管がそれ以上に変形することを規制するよう構成された変形規制部材と、
    前記伝熱管を挟んだ前記第2方向の両側それぞれにおいて、前記伝熱管における上下方向の中央付近に配設されて前記架構に支持されると共に、前記第1方向に延びるよう構成されたメンテナンス用の足場と、を備え、
    前記変形規制部材は、前記足場に取り付けられかつ、前記伝熱管の表面から、前記第2方向に所定の間隔を空けて配設されているオープンラック式気化装置。
  2. 請求項1に記載のオープンラック式気化装置において、
    前記所定の間隔は、地震の後の前記伝熱管に、気密性が確保できなくなりかつ、前記熱媒体の流下阻害を引き起こすような残留変形を発生させない間隔に設定されているオープンラック式気化装置。
  3. 請求項1又は2に記載のオープンラック式気化装置において、
    前記伝熱管と前記変形規制部材との間隔は、前記伝熱管の表面を流れる前記熱媒体の厚み以上に設定されているオープンラック式気化装置。
  4. 請求項1〜3のいずれか1項に記載のオープンラック式気化装置において、
    前記第1方向に並設した複数の前記伝熱管は、互いに接合されることによって前記第1方向に広がる熱交換パネルを構成し、
    前記変形規制部材は、少なくとも、前記熱交換パネルにおける前記第1方向の両端部付近それぞれに配設されているオープンラック式気化装置。
  5. 請求項1〜4のいずれか1項に記載のオープンラック式気化装置において、
    前記下部ヘッダー管は、前記第1方向の両端部それぞれにおいて、前記架構に固定され、
    前記上部ヘッダー管は、前記第1方向の中間部において、前記架構に吊り下げ支持されているオープンラック式気化装置。
  6. 請求項5に記載のオープンラック式気化装置において、
    前記下部ヘッダー管は、前記第2方向に間隔を空けて、複数、並設しており、
    複数の前記下部ヘッダー管は、前記第1方向の両端部それぞれが、互いに連結されており、
    複数の前記下部ヘッダー管を連結した箇所が、前記架構に固定されているオープンラック式気化装置。
  7. 架構と、
    前記架構に支持されると共に、水平方向である第1方向に延びて配設された下部ヘッダー管、前記下部ヘッダー管の上方位置で前記下部ヘッダー管に対して平行に配設された上部ヘッダー管、前記下部ヘッダー管及び前記上部ヘッダー管に沿って前記第1方向に並設されかつ、それぞれ上下方向に延びて、下端部が前記下部ヘッダー管に、上端部が前記上部ヘッダー管に接続することによって、前記下部ヘッダー管と前記上部ヘッダー管とを互いに連通するように構成された複数の伝熱管、及び、前記伝熱管の上端部から、前記伝熱管の表面に沿って熱媒体を流下させるように、前記伝熱管に熱媒体を供給するよう構成された熱媒体供給手段を有し、前記伝熱管において流体と前記表面を流下する熱媒体との間で熱交換を行い、前記流体を加熱するよう構成された気化装置本体と、
    上下方向に延びる前記伝熱管を挟んで、前記第1方向に直交する第2方向の両側それぞれに配設されて前記架構に支持されると共に、前記気化装置本体に地震荷重が入力されることによって前記伝熱管が変形をするときに、その損傷前に当該伝熱管が接触することによって、前記伝熱管がそれ以上に変形することを規制するよう構成された変形規制部材と、を備え、
    前記第1方向に並設した複数の前記伝熱管は、互いに接合されることによって前記第1方向に広がる熱交換パネルを構成し、
    前記変形規制部材は、前記熱交換パネルにおける前記第1方向の両端部付近それぞれに配設されているオープンラック式気化装置。
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