JP6837697B1 - オンライン学習システム - Google Patents

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Abstract

【課題】オンライン学習で提供される講義を、本人が最初から最後まで受講したことを保証できるオンライン学習システムを提供する。【解決手段】オンライン学習システム100において、配信制御部15は、受講者端末301a〜301cからの配信要求を受け付け、講義データ記憶部に記憶された講義動画を配信する。認証処理部14は、受講者端末により撮影された画像に基づいて、配信対象の講義動画の再生中に受講者の顔認証を行う。認証処理部は、受講者端末により撮影された画像において認識枠で規定された範囲内の画像に基づいて顔認識を行う。受講進捗管理部12は、配信対象の講義動画の再生中に受講者の顔認証の失敗が所定の条件を超えて続いた場合、前記受講者による当該講義動画の受講は未修了と判断する。【選択図】図1

Description

本発明は、インターネット等を介したオンライン学習システムに関し、特に、受講者本人が聴講すべき課目(項目)を確実に修了したことを保証可能なシステムに関する。
近年、リアルタイム配信される講習または録画された講習を、インターネット等を介してオンライン学習させるいわゆるe−learningが広く用いられている。このようなオンライン学習において、本人以外による受講(成りすまし)を防止するために、受講中にランダムなタイミングで本人認証(生体認証)を行うシステムが、例えば下記の特許文献1に開示されている。なお、特許文献1には、生体認証情報として指紋、静脈、虹彩、網膜などの固有の情報を用いることが開示されている。
特開2009−276950号公報
上記特許文献1に記載された技術によれば、生体認証情報を用いて、受講中のランダムなタイミングで本人認証を行うことにより、本人以外による成りすまし受講を防止できる。しかし、特許文献1に記載されたシステムでは、受講者は、受講中に数回、生体認証操作を行う必要があり、受講の妨げになる可能性がある。また、本人認証を要求されたタイミングにおいてのみ、本人が生体認証操作を行えば良いので、講義を最初から最後までしっかりと聴講したか否かは必ずしも保証されない。
本発明は、上記の課題を鑑み、オンライン学習で提供される講義を、本人が最初から最後まで受講したことを保証できるオンライン学習システムを提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、本発明のオンライン学習システムは、
受講者端末からアクセス可能なオンライン学習システムであって、
講義動画を記憶する講義データ記憶部と、
受講者端末からの配信要求を受け付け、前記講義データ記憶部に記憶された講義動画を配信する配信制御部と、
受講者端末により撮影された画像に基づいて、前記講義動画の再生中に受講者の顔認証を行う認証処理部と、
前記認証処理部において、前記講義動画の再生中に受講者の顔認証の失敗が所定の条件を超えて続いた場合、前記受講者による当該講義動画の受講は未修了であるものとする受講進捗管理部とを備え、
前記認証処理部は、前記受講者端末により撮影された画像において認識枠で規定された範囲内の画像に基づいて顔認識を行う。
本発明によれば、講義動画の再生中に受講者の顔認証を行うことにより、オンライン学習で提供される講義を、本人が最初から最後まで受講したことを保証できるオンライン学習システムを提供できる。このようなオンライン学習システムは、例えば、自動車運転免許証を取得するための学科教習や、各種の資格試験を受験するための前提条件となる講習
等に、活用することができる。
一実施形態にかかるオンライン学習システムの概略構成を示すブロック図である。 教習所サーバの概略構成を示すブロック図である。 受講者端末の概略構成を示すブロック図である。 学科教習の第一段階の講義項目を示す図である。 学科教習の第二段階の講義項目を示す図である。 受講者端末に表示されるログイン画面の一例を示す模式図である。 ログインした後に受講者端末に表示される画面の一例を示す模式図である。 受講者端末に表示される講座一覧の一例を示す模式図である。 受講者端末(パーソナルコンピュータ等)に表示される講義動画の視聴画面の一例を示す模式図である。 講義動画の視聴画面の一例であって、認識枠に受講者の顔が正しく配置されている例を示す模式図である。 講義動画の視聴画面の一例であって、認識枠に受講者の顔が正しく配置されていない例を示す模式図である。 受講者端末(スマートフォン)に表示される講義動画の視聴画面の一例を示す模式図である。 受講者端末(スマートフォン)に表示される認証用ウィンドウの一例であって、認識枠に受講者の顔が正しく配置されている例を示す模式図である。 受講者端末(スマートフォン)に表示される認証用ウィンドウの一例であって、認識枠に受講者の顔が正しく配置されていない例を示す模式図である。
以下、図面を参照し、本発明の実施の形態を詳しく説明する。図中同一または相当部分には同一符号を付してその説明は繰り返さない。
図1は、本実施形態にかかるオンライン学習システム100の概略構成と、受講者端末および教習所サーバとの接続関係とを示す概要図である。ここに開示するオンライン学習システム100は、自動車運転免許証を取得するために必須の学科教習を、インターネット10を介して配信するものである。
図1に示すように、オンライン学習システム100は、インターネット10を介して、受講者端末301a、301b、301c、・・・と、教習所サーバ201a、201b、201c、・・・と接続されている。以降、受講者端末のそれぞれを区別して説明する必要がない場合は、単に「受講者端末301」と表記する。教習所サーバについても同様に、それぞれを区別して説明する必要がない場合は、単に「教習所サーバ201」と表記する。受講者端末301は、オンライン学習システム100を利用して学科教習を受ける受講者が利用する端末である。受講者端末301としては、パーソナルコンピュータ、タブレット、またはスマートフォン等の、インターネット10に接続可能であってWebブラウザを利用可能な端末であれば、任意の端末を利用できる。教習所サーバ201は、道路交通法に基づいて各都道府県の公安委員会が指定した「指定自動車教習所」のそれぞれのサーバである。
オンライン学習システム100が提供する学科教習(以下、「Web学科教習」と称する。)は、指定自動車教習所が満たすべき3つの基準((1)人的基準、(2)物的基準、(3)運営基準)に適合している。
まず、(1)の人的基準については、オンライン学習システム100によって配信されるWeb学科教習は、公安委員会の審査を受けた教習指導員による講義の収録動画である。また、受講者との質疑応答については、各受講者が通う教習所の教官、すなわち各教習所の管理者(責任者)のもと配置された教官が対応する。
(2)の物的基準については、オンライン学習システム100によるWeb学科教習は、後述する顔認証システムを取り入れたことにより、教習所の教室における実地講習と同等あるいはそれ以上のレベルで、不正や成りすまし受講の防止および受講状況の管理が可能である。Web学科教習を利用する受講者は、各教習所において、Web学科教習のためにオンライン学習システム100にアクセスするためのログインIDとパスワードの発行を受ける。この時に、各教習所において、本人の顔認証登録を行う。受講者がWeb学科教習をオンラインで受講している間、バックグラウンドにて顔認証を一定期間またはランダムなタイミングで行うことで、本人確認及び受講管理を行うことができる。受講中に顔認証による本人確認ができない場合は、自動的に講義の初めに戻る仕組みになっている。この仕組みにより、従来、教習所の教室で行われている実地講習と同等の質を保ち、運転免許という命に係わる資格を取得するに際しての姿勢および心得を深く理解し、習熟度を向上させるための厳格な学習環境を提供することが可能になる。
(3)の運営基準については、オンライン学習システム100によるWeb学科教習のコンテンツは、教習所の教室における実地講習と同様に、法令に定められた教習課程(教習時間・教習内容)に沿って提供されるものである。なお、受講者は、学科教習の全ての項目をWeb学科教習で受講しても良いし、その一部を教習所の教室で受講しても良い。例えば、受講者は、自動車運転の技能教習を受けるために教習所へ行った際に、空き時間等を利用して学科教習を受けることもできる。オンライン学習システム100では、教習所で受講した項目とWeb学科教習で受講した項目とを合わせて受講管理を行うようになっている(詳しくは後述する)。
以下、オンライン学習システム100の構成および動作について説明する。図1に示すように、オンライン学習システム100は、講義データ記憶部11、受講進捗管理部12、受講者管理部13、認証処理部14、配信制御部15、および通信部16を備えている。講義データ記憶部11は、ハードディスク等の記憶装置として実現される。受講進捗管理部12、受講者管理部13、認証処理部14、配信制御部15、および通信部16は、サーバやコンピュータのプロセッサによって実現される。なお、これらの各部は、一つのコンピュータおよびその周辺装置によって実現されていても良いし、複数のコンピュータおよび周辺装置によって実現されていても良い。
講義データ記憶部11は、Web学科教習のコンテンツとして、各教習所の教習指導員による講義を収録した動画データを記憶している。受講進捗管理部12は、各受講者の受講履歴(学科教習のどの項目の受講を修了したか)を記憶している。受講進捗管理部12は、さらに、認証処理部14と協働し、講義動画の再生中に、受講者がどこまで視聴したかを管理する。受講者管理部13は、受講者からのログイン処理等を管理する。認証処理部14は、講義動画の再生中に、受講者の本人確認および進捗確認を行う。配信制御部15は、講義動画の配信を制御する。通信部16は、インターネット10を介して、受講者端末301および教習所サーバ201と通信する。
教習所サーバ201は、各教習所において生徒の管理を行うサーバである。教習所サーバ201は、各教習所内に設置されていても良いし、各教習所がアクセス可能なクラウドサーバとして設けられていても良い。教習所サーバ201は、図2に示すように、生徒データ記憶部21、進捗データ管理部22、予約管理部23、通信部26を備えている。生徒データ記憶部21は、その教習所に通う各生徒の情報として、例えば、氏名、住所、電
話番号、メールアドレス、生年月日等の基本情報の他に、学科教習および技能教習のそれぞれの進捗具合や成績等を表す進捗データを記憶する。Web学科教習の利用を申し込んだ生徒については、Web学科教習を利用するためのログインIDおよびパスワードが発行され、それらの情報も生徒データ記憶部21に記憶される。また、Web学科教習を受けるためには、受講中の本人確認のために顔画像を登録しておく必要がある。教習所において、Web学科学習の利用を申し込んだ生徒は、顔認証用の顔画像が撮影され、撮影された顔画像が生徒データ記憶部21に記憶される。あるいは、撮影された顔画像から抽出された認証用特徴データが、生徒データ記憶部21に記憶される。進捗データ受付部22は、生徒が学科教習および技能教習の項目を修了する都度、その情報を受け付けて、教習の進捗データとして管理する。予約管理部23は、教習所における実地の学科教習および技能教習に対する生徒からの予約を管理する。通信部26は、受講者端末301およびオンライン学習システム100との通信を制御する。
図3は、受講者端末301の構成を示すブロック図である。図3に示すように、受講者端末301は、動画再生部31、操作部32、カメラ33、ディスプレイ34、通信部36を備えている。動画再生部31は、Webブラウザにより実現される。操作部32は、例えばディスプレイ34に一体化されたタッチパネル等で実現され、受講者からの入力を受け付ける。カメラ33は、受講者端末301に内蔵されているカメラであり、いわゆるインカメラとして、受講者がディスプレイ34を見ている状態で、当該受講者の画像を撮影可能に構成されている。通信部36は、オンライン学習システム100および教習所サーバ201との通信を制御する。
教習所の生徒は、Web学科教習のログインIDおよびパスワードの発行を受けた後は、自らの受講生端末301からオンライン学習システム100にログインすることにより、Web学科教習を受講することができる。
Web学科教習は、教習所の教室で行われる実地講習と同じく、図4および図5にそれぞれ示すような、第一段階と第二段階の二段階のカリキュラムに分かれている。なお、教習所の生徒は、入所して運転適性試験を合格した後、最初に、図4に示す項目1−1の「運転者の心得」を受講しなければならない。Web学科教習においても、この項目1−1の動画を視聴しなければ先に進めないようになっている。第一段階の項目1−2〜1−10は、任意の順序で受講することが可能である。第一段階の項目をすべて受講し、仮免前学科効果測定を受けて合格点を取らなければ、技能教習において「みきわめ」を受けることはできない。技能教習において「みきわめ」を受けて修了検定に合格すれば、生徒は、仮免学科試験を受験することができる。仮免学科試験に合格すると、生徒は、第二段階の教習(路上での技能教習と第二段階学科教習)を受けることが可能となる。なお、仮免前学科効果測定および仮免学科試験は、オンラインで受験することはできず、各教習所の実地で受験しなければならない。
第二段階の学科教習のうち、図5に示す項目2−2〜2−16については、任意の順序で受講することができるが、項目2−1の「危険予測ディカッション」については、技能教習の「危険を予測した運転」と合わせて教習を受けることが必要である。また、項目2−2〜2−4は、教習所で受講することが必要とされている。したがって、項目2−1〜2−4は、オンライン教習の対象外とされる。
また、項目2−15の「経路設計」は、技能教習の「自主経路設計」を受ける前に受講しておかなければならない。また、項目2−16の「高速道路での運転」は、技能教習の「高速道路での運転」を受ける前に受講しておかなければならない。したがって、教習所サーバ201の予約管理部23は、学科教習の項目2−15が受講済みでなければ、技能教習の「自主経路設計」の予約を受け付けない。また、学科教習の項目2−16が受講済
みでなければ、技能教習の「高速道路での運転」の予約を受け付けない。
第二段階の学科教習の項目をすべて受講し終えたら、生徒は、卒検前学科効果測定を受けることが可能となり、これに合格すれば、技能教習において卒検前の「みきわめ」を受けることができる。なお、卒検前学科効果測定は、教習所において受験することが必要である。
ここで、オンライン学習システム100を利用したWeb学科教習の受講と、受講中の本人確認および進捗確認について説明する。前述したように、教習所の生徒(受講者)は、教習所から付与されたログインIDおよびパスワードの入力と顔認証とを用いて、オンライン学習システム100にログインすることができる。なお、教習所から生徒に付与されたログインIDおよびパスワードは、その教習所の教習所サーバ201の生徒データ記憶部21に記憶されると共に、教習所サーバ201からオンライン学習システム100に送られ、受講者管理部13がアクセス可能なメモリに記憶される。また、オンライン学習中の本人確認のために教習所サーバ201に姓とデータ記憶部21に記憶された顔画像または認証用特徴データも、ログインIDおよびパスワードと共に、オンライン学習システム100に送られ、受講者管理部13がアクセス可能なメモリに記憶される。
図6は、ログイン画面の一例を示す。なお、ログイン画面のURLは、教習所から受講者へURLまたはQRコード(登録商標)等によって通知される。図6は、受講者端末301に表示されるログイン画面の一例を示す模式図である。図6に示すように、ログイン画面には、ログインIDとパスワードの入力欄51a,51bが表示される。受講者がログインIDとパスワードを入力し、その下の「ログイン」ボタン51cをタッチすることにより、オンライン学習システム100を利用することが可能となる。なお、ログイン画面の最上部には、ログインIDとパスワードを発行した教習所(受講者が通っている教習所)のロゴ51dが表示される。
図7は、ログイン後に受講者端末301に表示される「マイページ」の一例を示す模式図である。なお、図7においては、マイページ画面の全体を図示しているが、この画面の全体が受講者端末301のディスプレイ面に一度で収まるように表示される必要はない。例えばスマートフォン等において、画面をスクロールさせることによって、このマイページ画面の全体を見られるようにしても良い。
図7に示した例では、受講者端末301の画面に、氏名やステータス等を含む、受講者のユーザ情報52aが表示されている。また、これから受講すべき項目が、受講予定講座52bとして表示されている。図7の例では、第一段階の項目のうち、未受講の項目のいくつかが、そのタイトル52b2と、内容を表すサムネイル画像52b1とによって表示されている。未受講の項目が多い場合は、そのうちのいくつかのみが画面に表示され、講座一覧ボタン52cをタッチすると、第一段階の全項目の一覧が表示されるようにしても良い(図8参照)。なお、第一段階が修了していない受講者に対しては、第一段階の受講項目のみが表示され、第二段階の講義を選択することはできない。タイトル52b2はハイパーリンクであり、受講者がこれにタッチすると、当該項目の講義動画の配信要求が、受講者端末301からオンライン学習システム100へ送信される。
なお、講座一覧ボタン52cをタッチすると、第一段階の講義の全項目が一覧表示される。この一覧表示には、項目番号53a、タイトル53b、受講状況53c、受講選択ボタン53dが表示される。受講済みの項目については、受講状況53cに「〇」印が表示され、未受講の項目については「×」印と「受講する」ボタンが表示される。なお、受講済みの項目については「再受講する」ボタンが表示され、これをタッチすることにより再受講することが可能である。受講者が「受講する」ボタンまたは「再受講する」ボタンを
選択することにより、選択された項目の講義動画の配信要求が、受講者端末301からオンライン学習システムへ送信される。
なお、前述のように、第一段階においては、最初に項目番号1−1の「運転者の心得」を受講しなければならないとされている。したがって、受講者が項目番号1−1を受講する前は、項目番号1−1においてのみ「受講する」ボタンが表示され、他の項目については受講選択ボタンが表示されないようになっている。
オンライン学習システム100においては、通信部16が、受講者端末301から講義動画の配信要求を受け取り、配信制御部15に渡す。配信要求には、受講者のログインIDと、配信を希望する講義の項目番号とが含まれている。配信制御部15は、受講者管理部13に照会し、受け取った配信要求に含まれるログインIDが正規に発行されたログインIDであるか否かを確認する。ログインIDが正しい場合、配信制御部15は、配信要求された項目番号の講義動画を講義データ記憶部11から抽出し、通信部16およびインターネット10を介して、受講者端末301へ配信する。
図9は、受講者端末301に配信された講義動画の表示画面の一例である。なお、図9は、受講者端末301が、パーソナルコンピュータやタブレット等のように、比較的大きいディスプレイを有する場合の表示画面例である。スマートフォン等のようにディスプレイが小さい場合の講義動画の表示画面例については、後で説明する。図9に示すように、講義動画の表示画面には、配信中の講義の項目番号およびタイトルの表示欄54dと、受講ステータス欄54eが表示される。図9の例では、受講者は項目番号1−1の「運転者の心得」を初めて受講しているため、受講ステータス欄54eには「未受講」が表示されている。講義動画は、講義表示ウィンドウ54aに表示される。図9の例では、講義表示ウィンドウ54aの左上に、手話通訳動画が表示されている。また、講義表示ウィンドウ54aの下部には、日本語字幕が表示されている。手話通訳動画および日本語字幕を講義動画と同時に表示することにより、聴覚障害のある受講者も講義内容を十分に理解することができる。なお、字幕の言語を、日本語以外の言語から選択可能としても良い。講義表示ウィンドウ54aの下には、再生の一時停止や再開等を制御すると共に、現在の再生ポイントを表示する操作ウィンドウ54bが表示されている。さらにその下には、講座情報54cとして、講座で使用されている教本のタイトル、参照すべきページ数、講座の概要情報などが表示される。
また、講義表示ウィンドウ54aの右横に、認証用ウィンドウ54fが表示されている。認証用ウィンドウ54fには、受講者端末301に内蔵されたカメラ33によって撮影された画像が、動画またはコマ送りの静止画として表示される。認証用ウィンドウ54fは、カメラ33によって撮影される範囲を示す。認証用ウィンドウ54fには、認識枠54gが表示されている。認識枠54gは、カメラ33で撮影されて認証用ウィンドウ54fに表示されている画像のうち、オンライン学習システム100に登録されている顔画像とのマッチング対象とされる領域を表している。したがって、受講者は、認識枠54g内に自分の顔が入るようにして、講義動画を視聴する必要がある。
認証処理部14は、認識枠54g内の画像を一定の時間間隔でサンプリング(キャプチャ)し、受講者の顔画像として登録されている画像または特徴パターンとマッチングを行う。マッチングの結果が一致していれば、認証処理部14は、受講者本人が聴講しているものと判断し、そのマッチングを行った時刻の情報を、受講進捗管理部12へ送る。受講進捗管理部12は、認証処理部14から受け取った時刻情報に基づき、動画の再生開始から受講者本人が聴講したことが確認できたポイントまでを、受講済みとする。例えば、認証処理部14が、10秒おきにマッチングを行う場合、認証処理部14は、10秒おきに、聴講中の動画における受講済みのポイントを更新することとなる。
例えば、図10に示すように、受講者本人の顔部分が認識枠54gに入っていれば、認証処理部14によるマッチングの結果、受講者本人が聴講しているものと判断される蓋然性が高い。一方、受講者の顔部分が認識枠54gに入っていたとしても、受講者が本人でなければ、キャプチャされた顔画像が登録されているものとは異なるとして、本人認証が失敗する蓋然性が高い。また、図11に示すように、受講者が本人であったとしても、例えば居眠りをして俯いた結果、認識枠54g内に顔が入っていない場合は、本人認証は失敗する。また、受講者が離席している場合も、認識枠54g内に顔が入っていないので、本人認証は失敗する。認証処理部14は、1項目の講義の聴講中に本人認証の失敗が所定の回数以上発生した場合、または、本人認証の失敗が所定の回数以上連続して発生した場合に、受講が正しくなされていないものと判断する。その場合、受講進捗管理部12は、途中まであるいは最後まで聴講が進捗していたとしても、聴講されていた項目を「未受講」とし、当該項目については講義の最初から受講し直さなければならないものとする。なお、1項目の講義の聴講中に本人認証の失敗が所定の回数以上発生した時点、または、本人認証の失敗が所定の回数以上連続して発生した時点で、配信制御部15が、講義動画の配信を中止するようにしても良い。
受講者が講義に集中して聴講している場合は、認識枠54gに顔が入るように姿勢を維持することは比較的容易である。また、認識枠54gは、講義表示ウィンドウ54aのすぐ横に表示されているので、受講者にとっては、講義表示ウィンドウ54aを見つつ、認識枠54g内に顔が入っているか否かを確認することは、困難ではない。したがって、オンライン学習システム100によれば、配信動画を聴講している受講者が、本人か否かを容易にかつ確実に判断することができる。これにより、学科教習をオンライン講義で受講させたとしても、教習所の教室で受講している場合と同等の学習環境を提供でき、学習成果を保証することができる。また、講義動画の再生中に、受講者端末301に設けられたカメラ33で撮影した画像に基づき、バックグラウンドで顔認証を行うことにより、受講者が受講中に自発的かつ意図的に生体認証を行う必要がある従来のシステムと比較して、顔認証が講義動画の視聴の妨げにならず、講義に対する受講者の集中力が削がれることがない。
このように学科教習をオンラインで受講できることにより、受講する時間や場所に制限が無く、受講者が自分の都合に合わせて学科教習を受けることが可能となり、受講者にとって非常に利便性が高い。例えば、24時間いつでも学科教習を受けることができるので、日中は職場や学校に行っている受講者や、海外出張中に時差のある地域から受講したい者にとって便利である。また、教習所にとっても、学科教習用の大きな会場を確保しなくても済む等のメリットがある。
なお、上記の例では、一定の時間間隔(例えば10秒おき)で本人認証を行うものとしたが、本人認証を行うタイミングをランダムに設定しても良い。この場合、受講者が、本人認証が行われるタイミングを予測できないので、成りすまし等の不正をより確実に防止することが可能となる。
ここで、受講者端末301がスマートフォンのように比較的小さいディスプレイを有する場合の、受講動画の表示画面例を、図12に示す。図9と図12とを比較することからわかるように、スマートフォン用の受講動画の表示画面(図12)には、パーソナルコンピュータ等のディスプレイに表示されていた認証用ウィンドウ54f(図9参照)は無い。その代わりに、図12に示すように、スマートフォンの表示画面において講義表示ウィンドウ54aの近傍に、認証チェックボタン54hが表示されている。なお、認証用ウィンドウが画面に表示されていなくても、講義動画の再生中には、バックグラウンドにおいて、一定間隔またはランダムなタイミングで、顔認証による本人確認が行われている。
受講者は、自分が受講者端末301に対して、顔認証が適切に行われるポジションに居るか否かを確認するために、認証チェックボタン54hを操作する。すなわち、講義開始前または講義中に、受講者が認証チェックボタン54hにタッチすると、スマートフォンの画面表示が切り替わり、図13に示すような認証用ウィンドウ54fが表示される。認証用ウィンドウ54f内には、認識枠54gが表示されている。ここで、図13に示すように、認識枠54g内に顔が入っていれば、受講中に本人確認が正しく行われる。一方、図14に示すように、認識枠54g内に顔が入っていなければ、受講中に本人確認が正しく行われない。したがって、受講者は、この画面を見ながら、受講者端末301の角度やポジションを調整する。認識枠54gに顔が入ったら、「講義に戻る」ボタン54iをタッチすることにより、講義動画の視聴画面に戻ることができる。なお、図14に示した認証用ウィンドウ54fが表示されている間は、講義が進んでしまわないように、講義動画の再生は一時停止されている。
なお、図13に示した例では、認証チェックボタン54hをタッチすることにより、認証用ウィンドウ54fが表示されるものとした。しかし、認証チェックボタン54hの代わりに、講義動画の再生中に操作ウィンドウ54b内に表示される一時停止ボタンを操作することにより、講義動画の再生が一時停止され、認証用ウィンドウ54fが表示されるようにしても良い。
あるいは、認証チェックボタン54hを操作する代わりに、スマートフォンの画面をスワイプ操作することにより、講義動画の再生が一時停止され、認証用ウィンドウ54fが表示されるものとしても良い。
また、前述したように、オンライン学習システム100では、Web学科教習を利用する受講者であっても、講義の一部を、教習所の実地講習として受講することも可能である。その場合の受講状況の管理方法について、以下に説明する。
例えば、受講者が、技能講習の前後または空き時間等に教習所で学科教習を受講した場合、教習所サーバ201は、当該学科教習を修了したことを示すQRコードを発行する。このQRコードは、学科教習の教官または教習所の事務職員から、紙への印刷または教習所に設置されたディスプレイへの表示によって、学科教習を受講した受講者に提示される。受講者が、このQRコードを受講者端末301で読み取ると、QRコードに含まれる情報は受講者端末301からオンライン学習システム100に送られる。QRコードには、今回受講した学科教習の項目番号や、受講日時および受講場所等の情報が含まれている。オンライン学習システム100の受講進捗管理部12は、これらの情報を受け取り、当該受講者の受講履歴を更新する。
このように、教習所で学科教習を受けた場合は、教習所で発行されるQRコードを受講者端末301で読み取るだけで、オンライン学習システム100上で学科教習の受講履歴が更新される。これにより、受講者または教習所スタッフによる受講管理の手間を省くことができる。
なお、発行されたQRコードの不正利用を防止する観点からは、QRコードが「使い捨て」のコードであることが望ましい。つまり、一項目の学科教習を修了した受講生のそれぞれに対して、教習所に設置されたディスプレイへの表示によって、それぞれ異なるQRコードが発行される。一つのQRコードが受講者端末301で読み取られてオンライン学習システム100へ送られ、学科教習の受講履歴が更新されると、それ以降は、当該QRコードは無効になる。この仕組みによれば、QRコードの使いまわしによる受講履歴の不正な更新を、未然に防ぐことができる。
[変形例]
上記の実施形態に例示した具体例は、あくまでも一例であって、本発明の実施形態をこれに限定する趣旨ではない。
例えば、上記の実施形態においては、受講者端末301がカメラ33として内蔵カメラ(インカメラ)を有する構成を例示したが、受講中の受講者を撮影するためのカメラは内蔵カメラに限定されず、受講者端末301に接続して使用される外部カメラであっても良い。
上記の実施形態において示した学科教習の項目は、あくまでも一例であり、これに限定されない。例えば、上記に具体的に示した教習項目は自動車の1種免許の取得に関するものであるが、2種免許等の学科教習にもここに開示したシステムを使用することが可能である。また、教習所や使用する教本によって、項目のタイトル名等が異なる場合があるので、教習所毎にタイトル名等を変更できるようにしても良い。
上記の実施形態においては、自動車運転免許取得のための学科教習をオンライン学習のコンテンツとした例を説明した。しかし、オンライン学習のコンテンツはこれに限定されず、厳密な受講管理が必要とされる様々なオンライン講義に、本発明を適用することが可能である。
上記の実施形態においては、本発明の一例であるオンライン学習システム100を、1つまたは複数のコンピュータおよびその周辺装置として、すなわちハードウェアとして実施する例を説明した。しかし、本発明は、オンライン学習システム100の機能を1つまたは複数のコンピュータ等に実行させるためのプログラムまたはそのプログラムを記憶した記録媒体としても、実施することができる。
なお、本発明は以下のように説明することもできる。
[第1の構成]
第1の構成にかかるオンライン学習システムは、
受講者端末からアクセス可能なオンライン学習システムであって、
講義動画を記憶する講義データ記憶部と、
受講者端末からの配信要求を受け付け、前記講義データ記憶部に記憶された講義動画を配信する配信制御部と、
受講者端末により撮影された画像に基づいて、前記講義動画の再生中に受講者の顔認証を行う認証処理部と、
前記認証処理部において、前記講義動画の再生中に受講者の顔認証の失敗が所定の条件を超えて続いた場合、前記受講者による当該講義動画の受講は未修了であるものとする受講進捗管理部とを備え、
前記認証処理部は、前記受講者端末により撮影された画像において認識枠で規定された範囲内の画像に基づいて顔認識を行う。
第1の構成によれば、受講者端末における講義動画の再生中にバックグラウンドで顔認証が行われ、、受講者の顔認証の失敗が所定の条件を超えて続いた場合、前記受講者による当該講義動画の受講は未修了であるものとされる。これにより、オンライン学習であっても、対面で行われる実地研修と同等あるいはそれ以上のレベルで、不正や成りすまし受講の防止および受講状況の管理が可能である。
[第2の構成]
第2の構成にかかるオンライン学習システムは、第1の構成において、
前記認証処理部は、前記受講者端末の表示画面に、受講者端末による撮影範囲を示す認証用ウィンドウと、前記認識枠とを表示する。
第2の構成によれば、前記受講者端末の表示画面に、受講者端末による撮影範囲を示す認証用ウィンドウと、前記認識枠とが表示されるので、受講者は、自分の顔が認識枠内に位置しているか否かを確認することができる。
[第3の構成]
第3の構成にかかるオンライン学習システムは、第2の構成において、
前記認証処理部は、前記受講者端末の表示画面において、前記認証用ウィンドウおよび前記認識枠を、講義動画の再生ウィンドウと並べて表示する。
第3の構成によれば、認証用ウィンドウおよび認識枠が、講義動画の再生ウィンドウと並べて表示されるので、受講者は講義動画を見ながら、自分の顔が認識枠内に位置しているか否かを容易に確認することができる。
[第4の構成]
第4の構成にかかるオンライン学習システムは、第2の構成において、
前記認証処理部は、前記受講者端末の表示画面において、前記認証用ウィンドウおよび前記認識枠を、講義動画の再生ウィンドウと切り替え可能に表示する。
第4の構成によれば、認証用ウィンドウおよび認識枠が、講義動画の再生ウィンドウと切り替え可能に表示される。これにより、例えばスマートフォンのように表示画面が小さい受講端末の場合に、認証用ウィンドウおよび認識枠が、講義動画の視聴の妨げになることが無い。
[第5の構成]
第5の構成にかかるオンライン学習システムは、第4の構成において、
前記配信制御部は、前記受講者端末の表示画面において、前記認証用ウィンドウおよび前記認識枠が、講義動画の再生ウィンドウから切り替えて表示された際に、講義動画の再生を一時停止する。
第5の構成によれば、受講者が認識枠の確認のために表示画面を切り替えた場合に、講義動画の視聴が欠落することが無い。
[第6の構成]
第6の構成にかかるオンライン学習システムは、第1〜4のいずれかの構成において、前記受講者の顔認証を、ランダムなタイミングで行う。
第6の構成によれば、顔認証がランダムなタイミングで行われるので、成りすまし等の不正行為をより確実に防止することができる。
第1〜第6の構成にかかるオンライン学習システムにおいては、自動車運転免許の学科教習の講義動画または資格試験の講義動画のような、受講者本人が確実に受講したことを保証する必要がある講義動画を、教材として用いることが可能となる。
ここに開示する発明は、受講者端末からアクセス可能なコンピュータのプロセッサで実行されるプログラム、または、そのプログラムを記録した記録媒体としても実施可能である。
100…オンライン学習システム、11…講義データ記憶部、12…受講進捗管理部、13…受講者管理部、14…認証処理部、15…配信制御部、16…通信部、301…受講者端末、201…教習所サーバ

Claims (8)

  1. 受講者端末からアクセス可能なオンライン学習システムであって
    講者端末からの配信要求を受け付け、講義動画を配信する配信制御部と、
    受講者端末により撮影された画像に基づいて、前記講義動画の配信中に受講者の顔認証を行う認証処理部と、
    前記認証処理部において、前記講義動画の配信中に受講者の顔認証の失敗が所定の条件を超えて続いた場合、前記受講者による当該講義動画の受講は未修了であるものとする受講進捗管理部とを備え、
    前記認証処理部は、前記受講者端末により前記講義動画の表示中に受講者の操作を介さずかつ前記講義動画の視聴を妨げずに撮影された画像において認識枠で規定された範囲内の画像に基づいて顔認識を行う、
    オンライン学習システム。
  2. 前記認証処理部は、前記受講者端末の表示画面に、受講者端末による撮影範囲を示す認証用ウィンドウと、前記認識枠とを表示する、請求項1に記載のオンライン学習システム。
  3. 前記認証処理部は、前記受講者端末の表示画面において、前記認証用ウィンドウおよび前記認識枠を、講義動画の表示ウィンドウと並べて表示する、請求項2に記載のオンライン学習システム。
  4. 前記認証処理部は、前記受講者端末の表示画面において、前記認証用ウィンドウおよび前記認識枠を、講義動画の表示ウィンドウと切り替え可能に表示する、請求項2に記載のオンライン学習システム。
  5. 前記受講者の顔認証を、ランダムなタイミングで行う、請求項1〜のいずれか一項に記載のオンライン学習システム。
  6. 前記講義動画が、自動車運転免許の学科教習の講義動画または資格試験の講義動画である、請求項1〜のいずれか一項に記載のオンライン学習システム。
  7. 受講者端末からアクセス可能なコンピュータのプロセッサで実行されるプログラムであって、
    前記コンピュータのプロセッサに、
    受講者端末からの配信要求を受け付け、講義動画を配信する配信処理と、
    受講者端末により撮影された画像に基づいて、前記講義動画の配信中に受講者の顔認証を行う認証処理と、
    前記認証処理において、前記講義動画の配信中に受講者の顔認証の失敗が所定の条件を超えて続いた場合、前記受講者による当該講義動画の受講は未修了であるものとする受講進捗管理処理とを行わせ、
    前記認証処理における顔認証は、前記受講者端末により前記講義動画の表示中に受講者の操作を介さずかつ前記講義動画の視聴を妨げずに撮影された画像において認識枠で規定された範囲内の画像に基づいて行われる、
    プログラム。
  8. 請求項に記載のプログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体。
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