以下、適宜図面を参照しながら、本発明に係る監視カメラ、見守り監視システム及び見守り監視方法を具体的に開示した各実施形態を詳細に説明する。但し、必要以上に詳細な説明は省略する場合がある。例えば、既によく知られた事項の詳細説明や実質的に同一の構成に対する重複説明を省略する場合がある。これは、以下の説明が不必要に冗長になるのを避け、当業者の理解を容易にするためである。なお、添付図面及び以下の説明は、当業者が本開示を十分に理解するために提供されるのであって、これらにより特許請求の範囲に記載の主題を限定することは意図されていない。
なお、本発明は、監視カメラ、見守り監視システム及び見守り監視方法に限定されず、例えば見守り監視システムを構成する監視カメラの動作方法、監視カメラの動作方法が規定されたプログラム、そのプログラムが記録された記録媒体として表現できる。更に、本発明は、見守り監視システムを構成する親機(後述参照)の動作方法、親機の動作方法が規定されたプログラム、そのプログラムが記録された記録媒体として表現することも可能である。
以下の各実施形態の見守り監視システムは、例えば一人で日常生活が可能な独居老人、又はホームヘルパー等の第三者(例えば介護支援者)による生活支援を受ける高齢者の自宅(以下、「独居老人宅」という)内に設置されることを想定して説明する。但し、見守り監視システムは、独居老人宅に設置されることに限定されず、上述した第三者による生活支援を受けるための介護施設(例えば老人ホーム)又はケアハウスに設置されても構わない。
(第1の実施形態)
図1は、各実施形態の見守り監視システム5のシステム構成の第1例を示す図である。図2は、各実施形態の見守り監視システム5のシステム構成の第2例を示す図である。図2の説明において、図1と同一の構成には同一の符号を付して説明を簡略化又は省略し、異なる内容について説明する。
図1に示す見守り監視システム5は、独居老人PRが居住している独居老人宅内に設置される。見守り監視システム5は、固定電話機の親機(HUB)10と、コードレス子機20と、3台の見守り監視カメラ30A,30B,30Cと、各種のセンサ40(例えば人感センサ40A,COセンサ40B,煙センサ40C,窓センサ40D,外部センサ40E)と、スマートフォン50と、無線ルータ60とを含む構成である。なお、上述した親機10は、固定電話網に接続するコードレス電話機の親機として例示したが、TVインターホンの室内親機や、ホームゲートウェイ装置としても良い。また、上述した各機器は、見守り監視システム5を構成する電気機器の一例であり、他の電気機器が更に含まれても構わない。例えば見守り監視システム5を構成する電気機器として、親機10との間で無線通信(例えば後述するDECTの無線通信方式を用いた無線通信)が可能な冷蔵庫、電子レンジ、エアーコンディショナ等のホームアプライアンス機器も含まれても構わない。
図2に示す見守り監視システム5では、図1に示す見守り監視システム5との相違は、親機10の構成が無くなり、親機10の機能及び動作が見守り監視カメラ30AAに含まれた点である。言い換えると、見守り監視カメラ30AAは、外観上は見守り監視カメラ30Aと同等であるが、見守り監視カメラ30Aと親機10とが機能的に一体化された構成である。この相違点以外の構成は同一であるため、図2の説明では見守り監視カメラ30AAについて説明し、他の構成の説明は省略する。
親機10は、見守り監視システム5を構成する各種の電気機器との通信(例えば無線通信又は有線通信)に関するゲートウェイとしての役割を有する。親機10は、見守り監視システム5を構成する各種の電気機器の動作を制御する制御装置である。親機10は、例えばDECT(Digital Enhanced Cordless Telecommunications)の無線通信方式を用いて、コードレス子機20、見守り監視カメラ30、センサ40等と無線通信可能に無線接続する。
親機10は、独居老人宅内のホームネットワークの一例としての無線LAN(Local Area Network)を利用する通信端末として動作する。親機10は、無線LANを用いた無線ルータ60を介して、独居老人宅内のスマートフォン50と接続でき、更に、外部のネットワーク(例えばインターネット網65)に接続して独居老人宅外のスマートフォン50とも無線通信できる。
また、親機10は、有線で固定電話網85に接続され、コードレス子機20と他の固定電話機800との間で通話を可能とするための仲介処理を行う。なお親機10は、他の固定電話機800との間で直接に通話を行っても構わない。また、親機10は、差込口(不図示)に挿入されたコードレス子機20を充電してもよい。
コードレス子機20は、DECTの無線通信方式を用いて親機10と無線通信が可能に接続され、親機10との間で無線通信(通話も含む)が可能である。コードレス子機20は、例えば独居老人PRにより把持されて使用され、例えば独居老人宅外のスマートフォン50との間で音声通話が可能である。ここでは、説明を分かり易くするために、スマートフォン50は例えば独居老人PRの息子SNにより使用されているとする。但し、スマートフォン50を独居老人宅外で使用する人物は、息子SN以外に、例えばリモートで独居老人PRを見守るサービスを提供するホームヘルパー等の事業者の担当者であってもよい。コードレス子機20は、独居老人PRの発話時の音声(つまり、通話音声)をマイク(不図示)により収音し、収音により得た音声データを、親機10を介してスマートフォン50に送信する。また、コードレス子機20は、スマートフォン50から送信された息子SNの発話時の音声(つまり、通話音声)の音声データを、親機10を介して受信してスピーカ(不図示)から音声出力する。これにより、独居老人PRは、スマートフォン50を使用する場合に、コードレス子機20を用いて、息子SNと音声通話を行うことができる。
各種のセンサ40(例えば人感センサ40A,COセンサ40B,煙センサ40C,窓センサ40D,外部センサ40E)は、DECTの無線通信方式を用いて親機10と無線通信が可能に接続される。見守り監視システム5では、センサ40として、例えば赤外線によって人物(つまり、独居老人PR)を検知する人感センサ40A、独居老人宅内のCO(一酸化炭素)の量(濃度)を検知するCOセンサ40B、独居老人宅内の煙を検知する煙センサ40C、独居老人宅内の窓の開閉やその開閉に伴う振動を検知する窓センサ40D、後述する外部センサ40Eがそれぞれ取り付けられている。以下、これらのセンサの種類を区別する必要が無い場合には、センサ40と総称する。また、後述するように、見守り監視カメラ30に内蔵された赤外線照射部313A及び赤外線センサ部313B(図4参照)も、人感センサとしての機能を有する。
3台の見守り監視カメラ30A,30B,30Cは、それぞれ同一の内部構成を有し、親機10を介した音声通話機能を有し、DECTの無線通信方式を用いて親機10と無線通信が可能に接続され、コードレス子機20やスマートフォン50との間で音声通話が可能である。見守り監視システム5では、見守り監視カメラ30として、例えば独居老人宅内の既定の監視対象領域(例えば部屋、お風呂、トイレ)を撮像して独居老人PRを見守りする見守り監視カメラ30A,30B、更には、独居老人宅外の既定の監視対象領域(例えば玄関、庭)を撮像して独居老人PRを見守りする見守り監視カメラ30Cがそれぞれ取り付けられている。以下、カメラの種類を区別する必要が無い場合、見守り監視カメラ30と総称する。
携帯電話端末としてのスマートフォン50は、例えば3G(第3世代)、HSPA(High Speed Packet Access)、LTE(Long Term Evolution)等の4G(第4世代)の各種の無線通信方式を用いた携帯電話網(不図示)を介して、他の携帯電話機(不図示)や他のスマートフォン等(不図示)と無線接続して無線通信できる。スマートフォン50は、無線LANを用いた無線ルータ60を介して、親機10と無線接続して無線通信できる。言い換えると、スマートフォン50は、親機10を介して、見守り監視システム5を構成する他の電気機器(つまり、親機10と接続されるコードレス子機20、見守り監視カメラ30、各種のセンサ40)との間で無線接続して無線通信(通話も含む)を行うことができる。
(見守り監視システム5の構成機器の内部構成)
図3は、見守り監視システム5の親機10の内部構成の一例を詳細に示すブロック図である。親機10は、制御部109と、記憶部103と、操作部105と、表示部106とを含む構成である。親機10は、各種の入力操作を操作部105(例えば不図示のボタン)において受け付けるとともに、見守り監視カメラ30により撮像された画像データ等を表示部106に表示する。なお、親機10には表示部106の構成が省略されても構わない。
制御部109は、呼制御部110及び音声ストリーム処理部112を有し、他の電気機器(例えばコードレス子機20、見守り監視カメラ30、スマートフォン50)との間の音声通話時の呼制御や音声通話時の音声データの処理等を行う。
表示部106は、ユーザ(例えば独居老人PR)の入力操作を受け付けるタッチパネルを用いて構成されてもよい。このタッチパネルに対応する表示部106は、ユーザ操作を受け付けて制御部109に出力するとともに、制御部109から渡された表示用データを表示する。
また、親機10は、画像メモリ制御部115と、画像メモリ116とを有し、見守り監視カメラ30により撮像されかつ見守り監視カメラ30から転送された画像データ等を受信して画像メモリ116に記憶する。本実施形態を含む各実施形態では、見守り監視カメラ30から転送される画像データには、2種類あり、通常の撮像画像のデータ(第1画像データ)と、通常の撮像画像のデータに対して暈かし処理(後述参照)又は光学的なフィルタ処理が施された暈かし撮像画像のデータ(第2画像データ)とがある。それぞれの画像データの詳細については、図4を参照して後述する。
また、親機10は、無線LAN制御部121と、無線LAN通信I/F部122とを有し、無線LANを用いた無線ルータ60を介して、スマートフォン50や見守り監視カメラ30等と画像データ及び音声データを送受信する。親機10は、無線LANを用いた無線ルータ60を介して、スマートフォン50との間で無線通信を行う。親機10は、例えばDECTにより無線接続している各種のセンサ40からセンサ検知情報(例えば独居老人PRを検知した旨の情報、又は独居老人宅内に異常(後述参照)を検知した旨の情報)が転送されると、センサ検知情報を、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信する。
また、親機10は、DECTプロトコル制御部108と、DECT無線I/F部107とを有し、DECTの無線通信方式を用いて、コードレス子機20、見守り監視カメラ30、及び各種のセンサ40との間でそれぞれ無線接続、無線通信を行う。
また、親機10は、音声バス117と、音声入出力制御部104と、スピーカ129と、マイク128とを有し、外部に対して音声の入出力を行う。例えば息子SNが所持しているスマートフォン50から送信された、息子SNの通話音声の音声データが親機10で受信されたとすると、親機10は、その音声データをスピーカ129から音声出力する。また、独居老人PRがマイク128に向かって発話した時、親機10は、マイク128により収音された音声の音声データを、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信する。これにより、例えば息子SNが把持するスマートフォン50と独居老人PRの近くにある親機10とは、無線LANを用いた無線ルータ60を介して、音声通話を行うことができる。
また、親機10は、固定電話回線I/F部101を有し、固定電話網85に接続された外部の固定電話機800と通信、通話を行うことができる。なお、上述したように、親機10は、固定電話網85に接続された外部の固定電話機800とコードレス子機20との間で通話が可能となるように通話時における音声データの各種処理を制御してもよい。この場合には、例えば息子SNが把持するスマートフォン50と独居老人PRが把持するコードレス子機20とが、親機10を介して、音声通話を行うことができる。
また、親機10は、子機/携帯端末充電部126を有し、差込口(不図示)に挿入されたコードレス子機20或いはスマートフォン50を充電できる。
また、親機10は、USB通信I/F部127を有し、USB(Universal Serial Bus)規格のインタフェースを有する機器やメモリ等とデータを送受信できる。
また、親機10は、各種のセンサ40(例えば人感センサ40A,COセンサ40B,煙センサ40C,窓センサ40D,外部センサ40E)と複数の見守り監視カメラ30とをそれぞれ対応付けて記憶部103に書き込んで登録する。例えば人感センサ40Aと見守り監視カメラ30Aとは、独居老人宅内の近接した場所にそれぞれ設置されている。このため、人感センサ40Aと見守り監視カメラ30Aとは対応付けて登録される。また、見守り監視カメラ30Bは、後述するように、人感センサを構成する赤外線照射部313A及び赤外線センサ部313B(図4参照)を一体として内蔵する。このため、見守り監視カメラ30Bと赤外線照射部313A及び赤外線センサ部313Bとは対応付けて登録される。また、COセンサ40Bと、煙センサ40Cと窓センサ40Dとは独居老人宅の異常(例えば火災)の有無を検知するために設置され、見守り監視カメラ30Cは例えば独居老人宅のセキュリティ(例えば侵入者防止)のために設置されている。このため、見守り監視カメラ30CとCOセンサ40Bと、煙センサ40Cと窓センサ40Dとはそれぞれ対応付けて登録される。
また、親機10は、RFID(Radio Frequency IDentifier)受信部131を有し、例えば独居老人PRが保持又は装着しているRFIDタグ(不図示)から発信しているRFID信号をRFID受信部131において受信する。これにより、親機10は、予めRFIDタグのRFIDと独居老人PRとが対応付けて登録されている場合に、RFIDタグからのRFID信号を受信すると、親機10とRFIDタグとの無線通信が可能な通信圏内に独居老人PRがいることを簡単に認識できる。親機10は、この認識結果を示す認識結果情報を、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信したり、DECTを介して見守り監視カメラ30に送信したりしてもよい。
図4は、見守り監視システム5の見守り監視カメラ30の内部構成の一例を詳細に示すブロック図である。見守り監視カメラ30は、制御部309と、記憶部303と、操作部305とを含む構成である。見守り監視カメラ30は、独居老人PRを見守るために設置され、監視対象領域である独居老人宅内の撮像に関する動作を行うとともに、ユーザ(例えば独居老人PR)の入力操作を受け付ける。
制御部309は、通常の撮像画像のデータ(第1画像データ)と、通常の撮像画像のデータ(第1画像データ)に対して暈かし処理又は光学的なフィルタ処理が施された暈かし撮像画像のデータ(第2画像データ)の画像出力を制御する。言い換えると、制御部309は、2つの画像出力モードの切り替えを制御し、具体的には、上述した第1画像データを出力するための第1出力モードと、上述した第2画像データを出力するための第2出力モードとを切り替えるための画像出力モード制御信号を生成して撮像部312に出力する。画像出力モードを切り替える制御部309の動作の詳細については、図7、図8、図10〜図13を参照して詳述する。
制御部309は、顔認識部309Aと、タイマ309Bとを有する。
認識部としての顔認識部309Aは、撮像部312から出力された通常の撮像画像のデータを基に、顔認識処理を行って顔に関する情報(例えば顔の特徴点情報)を抽出し、この顔認識処理結果と記憶部303に予め登録されている独居老人PRの顔に関する情報(例えば顔の特徴点情報)とを比較して、独居老人PRの顔を認識したか否かを判断する。制御部309は、顔認識部309Aの判断結果に応じて、後述する画像出力モードを、第1出力モードあるいは第2出力モードに切り替え、又は第1出力モードあるいは第2出力モードを継続する。
タイマ309Bは、計時機能を有し、例えば人感センサを構成する赤外線センサ部313Bにより動体(例えば独居老人PR)の動き(動作のこと。以下同様。)が検知された時、その検知時から一定期間、動体検知待タイマとして計時する。この動体検知待タイマは、例えば制御部309からのポーリング(問い合わせ)の周期に対応する。
また、見守り監視カメラ30は、DECTプロトコル制御部317と、DECT無線I/F部318とを有し、DECTの無線通信方式を用いて、親機10及び各種のセンサ40との間で無線接続、無線通信を行う。
また、見守り監視カメラ30AA(図2参照)は、無線通信部として、無線LAN制御部321と、無線LAN通信I/F部322とを有し、無線LANを用いた無線ルータ60を介して、親機10やスマートフォン50等と画像データ及び音声データを送受信することもできる。なお、図4では見守り監視カメラ30の構成として、無線LAN制御部321と、無線LAN通信I/F部322とを図示しているが、図1に示す見守り監視カメラ30A,30B,30Cにおいては、無線LAN制御部321と、無線LAN通信I/F部322とは省略されてもよいし有してもよい。
また、見守り監視カメラ30は、音声バス307と、音声入出力制御部304と、スピーカ329と、マイク328とを有し、外部(例えばコードレス子機20、スマートフォン50)に対して音声の入出力を行って通話する。例えば息子SNが所持しているスマートフォン50から送信された、息子SNの通話音声の音声データが無線ルータ60及び親機10を介して見守り監視カメラ30で受信されたとすると、見守り監視カメラ30は、その音声データをスピーカ329から音声出力する。また、独居老人PRがマイク328に向かって発話した時、見守り監視カメラ30は、マイク328により収音された音声の音声データを、親機10及び無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信したり(図1参照)、又は親機10を介さずに直接に無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信したりする(図2参照)。これにより、例えば息子SNが把持するスマートフォン50と独居老人PRの近くにある見守り監視カメラ30,30AAとは、無線LANを用いた無線ルータ60を介して、音声通話を行うことができる。
また、見守り監視カメラ30は、撮像部312と、画像メモリ制御部316と、画像メモリ315とを有し、撮像部312から出力された画像データを画像メモリ315に記憶する。ここで、画像出力部としての撮像部312の構成について説明する。撮像部312は、レンズLNSと、フィルタ部F1と、画像センサISと、画像処理部DPとを有する。
レンズLNSは、監視対象領域からの反射光(可視光又は赤外光)を入射し、入射した光を、フィルタ部F1を介して画像センサISに結像したり、フィルタ部F1を介さずに画像センサISに結像したりする。
光学フィルタ部としてのフィルタ部F1は、いわゆる光学フィルタ(例えば磨りガラス)を用いて構成され、制御部309からの画像出力モード制御信号(後述参照)に応じて、不図示のアクチュエータにより、画像センサISを覆うように配置されたり、画像センサISを覆わないように配置されたりする。フィルタ部F1は、レンズLNSに入射した光を拡散(発散)させる光学フィルタ処理を行う。これにより、通常の撮像画像のデータに対して暈かし処理が施された暈かし撮像画像のデータが得られる。図4では、フィルタ部F1は画像センサISを覆うように配置された例が示されている。
画像センサISは、撮像素子(例えばCCD(Charge Coupled Device)又はCMOS(Complementary Metal Oxide Semiconductor)等のイメージセンサ)である。画像センサISは、フィルタ部F1を介して結像した監視対象領域の光学像を電気信号に変換したり、又はフィルタ部F1を介さないで結像した監視対象領域の光学像を電気信号に変換したりする。
画像処理部DPは、画像センサISにより生成された電気信号を用いて、所定の画像処理を施してRGBやYUV等の所定形式(例えばH.264形式)の画像データを生成する。画像処理部DPは、制御部309からの画像出力モード制御信号に応じて、第2出力モードの時は上述した所定形式の画像データ(つまり、画像フレーム全体)にデジタル信号処理(暈かし処理、例えばモザイク処理等の暈かし画像処理)を施した暈かし撮像画像のデータを生成して制御部309や画像メモリ制御部316に出力する。また、画像処理部DPは、制御部309からの画像出力モード制御信号に応じて、第1出力モードの時は上述した所定形式の画像データ(つまり、画像フレーム全体)にデジタル信号処理(上述参照)を施さない通常の撮像画像のデータを生成して制御部309や画像メモリ制御部316に出力する。
図9(A)は、通常の撮像画像PC1の一例である。図9(B)は、フィルタ部F1による光学フィルタ処理及び画像処理部DPによるデジタル信号処理に基づく暈かし撮像画像PC2の一例である。図9(C)は、フィルタ部F1による光学フィルタ処理に基づく暈かし撮像画像PC3の一例である。図9(D)は、画像処理部DPによるデジタル信号処理に基づく暈かし撮像画像PC4の一例である。
見守り監視カメラ30により通常の撮像画像PC1が生成されると、例えば見守り監視カメラ30からの通常の撮像画像PC1のデータを受信したスマートフォン50は、被写体となる独居老人PRの状況を息子SNに正確に把握させることができる。
一方、見守り監視カメラ30により暈かし撮像画像PC2,PC3,PC4のうちいずれか生成されると、例えば見守り監視カメラ30からの暈かし撮像画像PC2,PC3,PC4のうちいずれかのデータを受信したスマートフォン50は、被写体となる独居老人PRの状況をぼんやりと息子SNに把握させることができ、更に、独居老人PRのプライバシーを的確に保護することができる。
暈かし撮像画像PC2により、独居老人PRの表情は映らず細かい動きは分からないが、起き上がり等の大まかな動きの観察は可能となる。
暈かし撮像画像PC3により、独居老人PRの細かい表情は分からないが、動きの観察は可能となる。
暈かし撮像画像PC4により、独居老人PRの細かい表情は分からないが、動きの観察は可能となる。
見守り監視カメラ30は、人感センサとして、PIR(Passive Infra Red)センサである赤外線照射部313A及び赤外線センサ部313Bを内蔵する。赤外線照射部313Aは、赤外線(赤外光)を監視対象領域に向かって照射する。赤外線センサ部313Bは、赤外線照射部313Aから照射された赤外線(赤外光)が人物(例えば独居老人PR)により反射された赤外線(赤外光)の受光の変化を検出して独居老人PRが動いていることを検知したり、独居老人PRが動かないことを検知したりする。赤外線センサ部313Bは、独居老人PRの動きを検知した旨のセンサ検知情報、又は独居老人PRの動きを検知しない旨のセンサ検知情報を制御部309に出力する。
見守り監視カメラ30は、異常センサとして、監視対象領域(例えば独居老人宅内の部屋)の温度の異様な上昇を検知する温度センサ部313Cを内蔵する。温度センサ部313Cは、例えば既定の温度を超える温度を検知した時、監視対象領域の異常を検知した旨のセンサ検知情報を制御部309に出力する。
見守り監視カメラ30は、例えば商用交流電源又は直流電源により構成される電源部314を有する。
見守り監視カメラ30は、RFID受信部331を有し、例えば独居老人PRが保持又は装着しているRFIDタグ(不図示)から発信しているRFID信号をRFID受信部331において受信する。これにより、見守り監視カメラ30は、予めRFIDタグのRFIDと独居老人PRとが対応付けて登録されている場合に、RFIDタグからのRFID信号を受信すると、見守り監視カメラ30とRFIDタグとの無線通信が可能な通信圏内に独居老人PRがいることを簡単に認識できる。見守り監視カメラ30は、この認識結果を示す認識結果情報を、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信したり、DECTを介して親機10に送信したりしてもよい。
図5は、見守り監視システム5のセンサ40の内部構成の一例を詳細に示すブロック図である。センサ40は、制御部447と、記憶部442と、表示ランプ445とを含む構成である。センサ40は、何かしらのイベント(例えば独居老人PRの検知、既定値以上の一酸化炭素の検知、煙の検知、窓の開閉やその開閉に伴う振動の検知)を検知した場合に、表示ランプ445を点灯する等、所定の検知動作を行う。
また、センサ40は、DECTプロトコル制御部449と、DECT無線I/F部448とを有し、DECTの無線通信方式を用いて、親機10及び見守り監視カメラ30との間でそれぞれ無線接続、無線通信を行う。センサ40は、上述した何かしらのイベントを検知すると、センサ検知情報をDECTを介して親機10や見守り監視カメラ30に送信する。
センサ部453は、検知するべきイベントを検知するものであり、センサ40の種類によって異なる。例えば人感センサ40Aの場合、センサ部453は、照射した赤外線の受光の変化によって独居老人PRの動きの有無を検知するPIRセンサであり、図4に示す赤外線照射部313A及び赤外線センサ部313Bと同等の構成である。COセンサ40Bの場合、センサ部453は、監視対象領域におけるCO(一酸化炭素)が既定値以上の量(濃度)となったかどうかを検知する。煙センサ40Cの場合、センサ部453は、発光した光が煙によって遮光されることで煙を感知する発光部及び受光部である。窓等の開閉を検出する窓センサ40Dの場合、センサ部453は、開閉によってオン/オフに切り替わるリードスイッチでよいし、窓の開閉時に発生する振動を検知する振動センサでもよい。
充電池450は、充電可能な電池であり、センサ40の各部に必要な電力を供給する。
図6は、見守り監視システム5のスマートフォン50の内部構成の一例を詳細に示すブロック図である。スマートフォン50は、図1及び図2に示すように、例えば独居老人宅内で使用者(例えば独居老人PR)によって使用されることもあれば、独居老人宅外で使用者(例えば息子SN)によって使用されることもある。スマートフォン50は、制御部506と、記憶部504と、表示/操作部503とを含む構成である。ディスプレイとしての表示/操作部503は、例えばタッチパネルを用いて構成される。スマートフォン50は、使用者からの各種の入力操作を受け付け、例えば見守り監視カメラ30により生成された第1画像データ又は第2画像データ等を表示/操作部503に表示する。
制御部506は、見守り監視カメラ30の各種の設定情報を設定可能な監視機能制御部514を内蔵する。表示/操作部503は、表示部及び操作部が一体化された表示入力部(例えばタッチパネル)であり、画面に上述した第1画像データ、第2画像データ、アイコン等の各種の情報を表示したり、使用者による画面へのタップ操作(又はタッチ操作)を受け付けたりする。
また、スマートフォン50は、3G/4Gプロトコル制御部502と、3G/4G無線I/F部501とを有し、3G(第3世代)や4G(第4世代)の無線通信方式(例えばHSPAやLTEも含まれる)を用いて、携帯電話網(不図示)に接続された他の携帯電話機や他のスマートフォン、又はインターネット網65に接続された独居老人宅内の無線ルータ60との間で無線接続、無線通信を行う。
また、スマートフォン50は、音声バス515と、音声入出力制御部505と、スピーカ513と、マイク512とを有し、外部に対して音声の入出力を行う。例えば独居老人PRの近くに配置されている見守り監視カメラ30から送信された、独居老人PRの通話音声の音声データが親機10を介してスマートフォン50において受信されたとすると、スマートフォン50は、その音声データをスピーカ513から音声出力する。また、息子SNがマイク512に向かって発話した時、スマートフォン50は、マイク512により収音された音声の音声データを、無線ルータ60を介して親機10に送信する。この音声データは、DECTを用いる親機10を介して、見守り監視カメラ30に送信される。これにより、例えば独居老人PRの近くにある親機10と息子SNが把持するスマートフォン50とは、DECTを用いる親機10と無線LANを用いた無線ルータ60とを介して、直接に音声通話を行うことができる。
また、スマートフォン50は、無線LAN制御部507と、無線LAN通信I/F部508とを有し、無線LANを用いた無線ルータ60を介して、親機10、見守り監視カメラ30等と画像データ及び音声データを送受信する。
スマートフォン50は、無線LANを用いた無線ルータ60を介して、親機10との間で無線通信を行い、例えば親機10がDECTで無線接続しているセンサ40から転送されたセンサ検知情報(例えば独居老人PRを検知した旨の情報)を受信すると、親機10から転送されたそのセンサ検知情報を受信することができる。また、スマートフォン50は、表示/操作部503にユーザ操作が入力されると、ユーザ操作に応じた情報を、無線ルータ60を介して親機10に対して送信することができる。
また、スマートフォン50は、スマートフォン50の使用者(例えば息子SN)の入力操作があると、その入力操作(例えば各種のセンサ40の動作を規定する設定情報の新規作成又は変更の入力操作)に基づくデータ又は情報(例えば各種のセンサ40の設定情報)、無線ルータ60を介して親機10に送信する。親機10は、スマートフォン50から送信された各種のセンサ40の設定情報を記憶部103に記憶するとともに、各種のセンサ40の設定情報を該当するセンサ40に登録することが可能である。これにより、スマートフォン50は、使用者の操作により、各種のセンサ40の設定情報を自由に設定、変更等を行うことができる。
また、スマートフォン50は、USB通信I/F部511を有し、USB規格のインタフェースを有する機器やメモリ等とデータを送受信する。
また、スマートフォン50は、2次電池550によりスマートフォン50の各部への動作に必要な電力を供給する。
次に、第1の実施形態における動体検知の有無に応じて画像出力モードを切り替える第1例について、図7を参照して説明する。図7は、第1の実施形態における動体検知の有無に応じて画像出力モードを切り替える動作手順の第1例を詳細に説明するシーケンス図である。
図7では、見守り監視カメラ30の動作を詳細に説明するために、制御部309と赤外線センサ部313Bとを別個に示し、例えば見守り監視カメラ30内の赤外線センサ部313Bが独居老人PRを検知した時と検知しない時とに応じて、制御部309が画像出力モードを切り替えたり継続したりする例を説明する。また、図7の説明の前提として、スマートフォン50は、独居老人PRの息子SNにより把持されて使用されているとする。
図7において、スマートフォン50と親機10とは、WLAN(つまり、無線LAN)を用いた無線ルータ60を介して相互に無線接続されている(S1)。また、親機10と見守り監視カメラ30とはDECTを介して相互に無線接続されている(S2)。制御部309は、赤外線照射部313Aを駆動させて赤外線の照射を開始させるとともに、赤外線センサ部313Bを駆動させて赤外線の受光を開始させる(S3)。これにより、赤外線センサ部313Bによる独居老人PRのいること又は独居老人PRのいないことの検知が開始される。
赤外線センサ部313Bにより、動体検知無し(つまり、独居老人PRの動きが検知されないこと)のセンサ検知情報が制御部309に割込み入力されたとする(S4)。例えば監視対象領域である部屋に独居老人PRがいない状態が考えられる。またステップS4以降、赤外線センサ部313Bは、例えば5秒毎に、センサ検知情報を含む割込み信号を制御部309に出力する(S9,S12、S16、S17,S18,S19参照)。なお、割込み信号の出力間隔は5秒に限定されず、例えばスマートフォン50による設定情報の変更操作に応じて、見守り監視カメラ30は、割込み信号の出力間隔の情報を変更登録しても構わない。
制御部309は、ステップS4のセンサ検知情報の入力に応じて、画像出力モードを通常画像処理が可能な第1出力モードに設定する(S5)。従って、ステップS5の直前において見守り監視カメラ30の画像出力モードが第1出力モードであった場合、制御部309は、ステップS5により、第1出力モードを継続する。一方、ステップS5の直前において見守り監視カメラ30の画像出力モードが第2出力モードであった場合、制御部309は、ステップS5により、第2出力モードから第1出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、第1出力モードにより、通常の撮像画像のデータ(第1画像データ、図9(A)参照)を生成することができる。
ここで、息子SNのモニタ指示の入力操作があると(S6)、スマートフォン50は、モニタ指示の操作情報(例えば見守り監視カメラ30の画像データの取得及び表示の指示)を、無線ルータ60を介して親機10に送信する(S7)。親機10は、スマートフォン50から送信されたモニタ指示の操作情報を受信するとともに、その操作情報を、DECTを介して見守り監視カメラ30に送信する(S8)。制御部309は、ステップS8において送信された操作情報を取得する。この取得後、赤外線センサ部313Bから出力された割込み信号が制御部309に入力されたとする(S9)。割込み信号の内容は、動体検知無しのセンサ検知情報である。つまり、独居老人PRの動きが検知されない旨の情報である。
制御部309は、ステップS9の時点では独居老人PRの動きが検知されないことを認識できたので、画像出力モードを第1出力モードに継続する。更に、制御部309は、撮像部312から得られた第1画像データ(つまり、通常の撮像画像PC1のデータ)に基づく動画データとマイク328により収音された音声の音声データとを、DECTを介して親機10に送信する(S10)。親機10は、見守り監視カメラ30から送信された動画データ及び音声データを受信するとともに、それらの動画データ及び音声データを、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信する(S11)。スマートフォン50は、親機10から送信された動画データを表示/操作部503において表示して再生し、更に、親機10から送信された音声データをスピーカ513から音声出力する。
ここで、赤外線センサ部313Bから出力された割込み信号が制御部309に入力されたとする(S12)。割込み信号の内容は、動体検知ありのセンサ検知情報である。つまり、独居老人PRが監視対象領域(例えば部屋)に入室したことで、独居老人PRの動きが検知されたことになる。制御部309は、この割込み信号を基に、画像出力モードを第1出力モードから第2出力モードに切り替え、画像出力モードを第2出力モードに設定する(S13)。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの動きを検知した時に暈かし撮像画像のデータを生成するので、例えば監視されることを嫌がる独居老人PRの監視時(見守り時)のプライバシーを的確に保護することができる。
更に、制御部309は、ステップS12において取得した割込み信号に含まれるセンサ検知情報を、DECTを介して親機10に送信する(S14)。親機10は、センサ検知情報を受信するとともに、センサ検知情報を、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信する(S15)。また、制御部309は、画像出力モードの第2出力モードへの切り替えに伴い、撮像部312から得られた第2画像データ(つまり、暈かし撮像画像PC2,PC3,PC4のうちいずれかのデータ)に基づく動画データとマイク328により収音された独居老人PRの音声の音声データとを、DECTを介して親機10に送信する(S14A)。親機10は、見守り監視カメラ30から送信された動画データ及び音声データを受信するとともに、それらの動画データ及び音声データを、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信する(S15A)。スマートフォン50は、親機10から送信された動画データを表示/操作部503において表示して再生し、更に、親機10から送信された音声データをスピーカ513から音声出力する。これにより、息子SNは、暈かし処理された画像データに基づく動画データをスマートフォン50の表示/操作部503において閲覧することで、独居老人PR(自分の親)の撮像時のプライバシーが保護された状態でかつ独居老人PRの様子を大まかに把握することができる。これらのステップS14A,S15Aの処理は、後述するステップS22において画像出力モードが切り替わるまで一定期間毎に同様にして継続される。なお、ステップS14,S15の処理は、ステップS13の処理より前に行われても構わない。
ここで、赤外線センサ部313Bから出力された割込み信号が制御部309に入力されたとする(S16)。割込み信号の内容は、動体検知ありのセンサ検知情報である。つまり、独居老人PRの動きが検知された旨の情報である。
ステップS16の時点から例えば5秒経過後、赤外線センサ部313Bから出力された割込み信号が制御部309に入力されたとする(S17)。割込み信号の内容は、動体検知ありのセンサ検知情報である。つまり、独居老人PRの動きが検知された旨の情報である。
ステップS17の時点から例えば5秒経過後、赤外線センサ部313Bから出力された割込み信号が制御部309に入力されたとする(S18)。割込み信号の内容は、動体検知無しのセンサ検知情報である。つまり、独居老人PRの動きが検知されない旨の情報である。
ステップS18の時点から例えば5秒経過後、赤外線センサ部313Bから出力された割込み信号が制御部309に入力されたとする(S19)。割込み信号の内容は、動体検知ありのセンサ検知情報である。つまり、独居老人PRの動きが検知されない旨の情報である。
制御部309は、動体検知無しのセンサ検知情報を含む割込み信号を複数回(例えば2回、3回)連続して受信すると、そのセンサ検知情報を、DECTを介して親機10に送信する(S20)。親機10は、センサ検知情報を受信するとともに、センサ検知情報を、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信する(S21)。
更に、制御部309は、独居老人PRが動いていない(例えば独居老人PRが監視対象領域内において倒れた)と判断し、画像出力モードを第2出力モードから第1出力モードに切り替え(S22)、画像出力モードを第1出力モードに設定する。また、制御部309は、画像出力モードの第1出力モードへの切り替えに伴い、撮像部312から得られた第1画像データ(つまり、通常の撮像画像PC1のデータ)に基づく動画データとマイク328により収音された音声の音声データとを、DECTを介して親機10に送信する(S20A)。親機10は、見守り監視カメラ30から送信された動画データ及び音声データを受信するとともに、それらの動画データ及び音声データを、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信する(S21A)。スマートフォン50は、親機10から送信された動画データを表示/操作部503において表示して再生し、更に、親機10から送信された音声データをスピーカ513から音声出力する。これにより、スマートフォン50を使用する息子SNは、暈かし処理が施されていない鮮明な動画データ及び音声データを確認することで、例えば独居老人PRが監視対象領域内で倒れたという監視対象領域内の正確な状況を迅速に把握することができ、以後の適切な対処をとることができる。
次に、第1の実施形態における動体検知の有無に応じて画像出力モードを切り替える第2例について、図8を参照して説明する。図8は、第1の実施形態における動体検知の有無に応じて画像出力モードを切り替える動作手順の第2例を詳細に説明するシーケンス図である。図8において、図7と同一の動作については同一のステップ番号を付与して説明を簡略化又は省略し、異なる内容について説明する。また、図8の説明の前提として、見守り監視カメラ30は、撮像部312から得られた画像データのフレーム間の変化(差分)を基に、動体(例えば独居老人PR)の動きの有無を検知する。
図8において、ステップS2の後、見守り監視カメラ30の制御部309は、撮像部312から得られた画像データのフレーム間の変化(差分)を基に、動体(例えば独居老人PR)の動きがあったことを検知する。この場合、制御部309は、画像出力モードを第1出力モードから第2出力モードに切り替え、又は画像出力モードを第2出力モードで継続する(S31)。つまり、制御部309は、画像出力モードを第2出力モードに設定する。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの動きを検知した時に暈かし撮像画像のデータを生成するので、例えば監視されることを嫌がる独居老人PRの監視時(見守り時)のプライバシーを的確に保護することができる。
また、制御部309のタイマ309Bは、動体(例えば独居老人PR)の動きを検知したと判断した時点から、第1回目の動体検知待タイマとして、予め定められた一定期間(例えば3分。以下同様。)が経過するまで計時を行う(S32)。制御部309は、動体検知待タイマの一定時間が経過した後、撮像部312から得られた画像データ(第2画像データ)のフレーム間の変化(差分)を基に、動体(例えば独居老人PR)の動きの有無を検知する。制御部309は、独居老人PRの動きを検知したと判断しなかった場合、画像出力モードを第2出力モードから第1出力モードに切り替える(S33)。つまり、制御部309は、画像出力モードを第1出力モードに設定する。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの動きを検知しないので、独居老人宅内の正確な状況把握が可能となる第1画像データ(通常の撮像画像のデータ)を取得できる。
制御部309は、タイマ309Bによる第1回目の動体検知待タイマの計時終了後、撮像部312から得られた画像データ(第2画像データ)のフレーム間の変化(差分)を基に、動体(例えば独居老人PR)の動きを検知したとする(S34)。制御部309は、動体(例えば独居老人PR)の動きを検知したと判断した時点から、第2回目の動体検知待タイマとして、予め定められた一定期間が経過するまで計時を行う(S35)。更に、制御部309は、画像出力モードを第1出力モードから第2出力モードに切り替える(S36)。つまり、制御部309は、画像出力モードを第2出力モードに設定する。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの動きを検知した時に暈かし撮像画像のデータを生成するので、例えば監視されることを嫌がる独居老人PRの監視時(見守り時)のプライバシーを的確に保護することができる。
ここで、タイマ309Bによる第2回目の動体検知待タイマの作動中に、息子SNのスマートフォン50に対するモニタ指示の入力操作があったとする(S6)。この場合、制御部309は、図8のステップS8において送信された操作情報(図7参照)を取得する。この時点では画像出力モードは第2出力モードに設定されているため、制御部309は、撮像部312から得られた第2画像データ(つまり、暈かし撮像画像PC2,PC3,PC4のうちいずれかのデータ)に基づく動画データとマイク328により収音された独居老人PRの音声の音声データとを、DECTを介して親機10に送信する(S37)。親機10は、見守り監視カメラ30から送信された動画データ及び音声データを受信するとともに、それらの動画データ及び音声データを、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信する(S38)。スマートフォン50は、親機10から送信された動画データを表示/操作部503において表示して再生し、更に、親機10から送信された音声データをスピーカ513から音声出力する。これにより、息子SNは、暈かし処理された画像データに基づく動画データをスマートフォン50の表示/操作部503において閲覧することで、独居老人PR(自分の親)の撮像時のプライバシーが保護された状態でかつ独居老人PRの様子を大まかに把握することができる。
制御部309は、タイマ309Bによる第2回目の動体検知待タイマの計時終了後、撮像部312から得られた画像データ(第2画像データ)のフレーム間の変化(差分)を基に、動体(例えば独居老人PR)の動きを検知したとする(S39)。制御部309は、動体(例えば独居老人PR)の動きを検知したと判断した時点から、第3回目の動体検知待タイマとして、予め定められた一定期間が経過するまで計時を行う(S40)。
ところが、制御部309は、タイマ309Bによる第3回目の動体検知待タイマの計時終了後、撮像部312から得られた画像データ(第2画像データ)のフレーム間の変化(差分)を基に、動体(例えば独居老人PR)の動きを検知しなかったとする。この場合、例えば独居老人PRが監視対象領域である部屋で倒れたことが考えられる。制御部309は、画像出力モードを第2出力モードから第1出力モードに切り替える(S41)。つまり、制御部309は、画像出力モードを第1出力モードに設定する。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの動きを検知しないので、独居老人宅内の正確な状況把握が可能となる第1画像データ(通常の撮像画像のデータ)を取得できる。
更に、制御部309は、撮像部312から得られた第1画像データ(つまり、通常の撮像画像PC1のデータ)に基づく動画データとマイク328により収音された音声の音声データとを、DECTを介して親機10に送信する(S42)。親機10は、見守り監視カメラ30から送信された動画データ及び音声データを受信するとともに、それらの動画データ及び音声データを、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信する(S43)。スマートフォン50は、親機10から送信された動画データを表示/操作部503において表示して再生し、更に、親機10から送信された音声データをスピーカ513から音声出力する。これにより、スマートフォン50を使用する息子SNは、暈かし処理が施されていない鮮明な動画データ及び音声データを確認することで、例えば独居老人PRが監視対象領域内で倒れたという監視対象領域内の正確な状況を迅速に把握することができ、以後の適切な対処をとることができる。
以上により、第1の実施形態の見守り監視システム5では、見守り監視カメラ30は、監視対象領域を撮像した第1画像データを出力する第1出力モードと第1画像データに暈かし処理を施した第2画像データを出力する第2出力モードとを切り替え可能である。見守り監視カメラ30は、第1出力モード時には第1画像データを出力し、一方、第2出力モード時には第2画像データを出力する。見守り監視カメラ30は、監視対象領域の人物(例えば独居老人PR)の動きを検知する。見守り監視カメラ30は、第2出力モード中に独居老人PRの動きが検知されると、第2出力モードを継続する。また、見守り監視カメラ30は、第2出力モード中に独居老人PRの動きが所定時間検知されなくなると、第2出力モードから第1出力モードに切り替える。
これにより、見守り監視カメラ30は、遠隔での独居老人宅の居住者(つまり、独居老人PR)を見守りする際に、見守りされる独居老人PRの撮像時におけるプライバシーの保護と、見守りする側(例えば息子SN)の見守り時の独居老人PRの正確な状況の把握とを両立することができる。つまり、見守り監視カメラ30は、高齢化社会の進展に伴って今後増えてくると推察されている独居老人PRの見守り時のサービス品質の低下を抑制することができる。
また、見守り監視カメラ30は、第1出力モード中に独居老人PRの動きを自ら検知すると、第1出力モードから第2出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの動きを検知した時に暈かし撮像画像のデータを生成するので、例えば監視されることを嫌がる独居老人PRの監視時(見守り時)のプライバシーを的確に保護することができる。
また、見守り監視カメラ30は、第2出力モードから第1出力モードに切り替えた時点から所定時間の経過後に独居老人PRの動きを自ら検知すると、第2出力モードから第1出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、例えば独居老人PRが床等に倒れてしまい、画像出力モードが第1出力モードに切り替わった時点で独居老人PRの手が少し動いたことによって画像出力モードが第2出力モードに切り替わることを防ぐことができ、独居老人PRの正確な状況の把握が可能となる第1画像データを取得することができる。
また、見守り監視カメラ30は、第2出力モード中に温度センサ部313Cにて監視対象領域の異常(例えば温度の既定の上昇を超える温度の到達)が検知されると、第2出力モードから第1出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、監視対象領域の異常が発生したことが検知された場合でも、独居老人PRの周囲の環境に異常があったと判断して、独居老人宅内の周囲の状況を正確に把握可能となる第1画像データを迅速に取得することができる。
また、見守り監視カメラ30は、監視対象領域を撮像した第1画像データを基に、監視対象人物(例えば独居老人PR)が監視対象領域にいることを認識することができる。例えば、見守り監視カメラ30は、独居老人PRが監視対象領域にいることを認識できない場合には、第1出力モードを継続し、又は第2出力モードから第1出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、見守り対象となる独居老人PRが監視対象領域にいないことを認識できた場合には、独居老人宅内の周囲の状況を正確に把握可能となる第1画像データを迅速に取得することができる。
また、見守り監視カメラ30は、表示/操作部503を有するスマートフォン50との間で無線通信し、第1画像データ又は第2画像データをスマートフォン50に送信して表示/操作部503に表示させる。これにより、スマートフォン50を把持する息子SNは、見守り監視カメラ30により生成された第1画像データ又は第2画像データを閲覧することができ、自分の親(つまり、独居老人PR)の状況を大まかに又は正確に把握することができる。
また、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの音声をマイク328により収音し、息子SNのスマートフォン50から送信された通話呼び掛け用の音声データをスピーカ329から音声出力する。見守り監視カメラ30は、マイク328により収音された独居老人PRの音声の音声データを、DECTを用いた親機10と無線LANを用いた無線ルータ60とを介して、スマートフォン50に送信する。見守り監視カメラ30は、スマートフォン50との間の音声通話が開始されると、画像出力モードを第2出力モードから第1出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、息子SNのスマートフォン50と独居老人PRが近くにいる見守り監視カメラ30との間で音声通話が開始されると、独居老人宅内の正確な状況把握が可能となる第1画像データ(通常の撮像画像のデータ)を取得でき、息子SNのスマートフォン50に鮮明な画質の第1画像データを送ることができ、息子SNに独居老人PRの体調等の異変が無いかの確認の効率化を図ることができる。
また、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの操作を操作部305において受け付け、独居老人PRの音声をマイク328により収音し、息子SNのスマートフォン50から送信された通話呼び掛け用の音声データをスピーカ329から音声出力する。見守り監視カメラ30は、マイク328により収音された独居老人PRの音声の音声データを、DECTを用いた親機10と無線LANを用いた無線ルータ60とを介して、スマートフォン50に送信する。見守り監視カメラ30は、第2出力モード中の息子SNのスマートフォン50からの着信呼出時に独居老人PRが通話応答操作を行うと、画像出力モードを第2出力モードから第1出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、息子SNのスマートフォン50と独居老人PRが近くにいる見守り監視カメラ30との間で音声通話を開始するための通話応答操作が独居老人PRにより行われると、独居老人宅内の正確な状況把握が可能となる第1画像データ(通常の撮像画像のデータ)を取得でき、息子SNのスマートフォン50に鮮明な画質の第1画像データを送ることができ、息子SNに独居老人PRの体調等の異変が無いかの確認の効率化を図ることができる。
また、見守り監視カメラ30は、フィルタ部F1を用いて第1画像データに暈かし処理を施した第2画像データを出力する。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの細かい表情は分からないが、動きの観察は可能となる第2画像データを取得することができる。
また、見守り監視カメラ30は、フィルタ部F1と画像処理部DPとを用いて第1画像データに暈かし処理を施した第2画像データを出力する。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの表情は映らず細かい動きは分からないが、起き上がり等の大まかな動きの観察は可能となる第2画像データを取得することができる。
また、見守り監視カメラ30は、画像処理部DPを用いて第1画像データに暈かし処理を施した第2画像データを出力する。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの細かい表情は分からないが、動きの観察は可能となる第2画像データを取得することができる。
また、見守り監視カメラ30は、第2出力モードの解除信号に応じて、第2出力モードから第1出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人宅内の独居老人PRに何かしらの体調の異変が生じた場合に、画像出力モードを第2出力モードから第1出力モードに強制的に切り替え、独居老人宅内の周囲の状況を正確に把握可能となる第1画像データを迅速に取得することができる。第2出力モードの解除信号は、例えば外部センサ40Eから、DECTを用いた親機10を介して見守り監視カメラ30に送信される。例えば外部センサ40Eは、予め独居老人宅内に用意されたエマージェンシーコールボタンの押下を検知し、又は例えば介護施設あるいは病院等でナースコールボタンの押下を検知する。
また、見守り監視システム5では、監視対象領域内の独居老人PRの動きを検知するのは見守り監視カメラ30に限定されず、例えば人感センサ40Aでもよい。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの動きを検知する構成が省略されても、遠隔での独居老人PRを見守りする際に、見守りされる独居老人PRの撮像時におけるプライバシーの保護と、見守りする側(例えば息子SN)の見守り時の独居老人PRの正確な状況の把握とを両立することができる。つまり、見守り監視カメラ30は、高齢化社会の進展に伴って今後増えてくると推察されている独居老人PRの見守り時のサービス品質の低下を抑制することができる。
また、見守り監視カメラ30は、第1出力モード中に人感センサ40Aにより独居老人PRの動きが検知されると、第1出力モードから第2出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの動きを検知した時に暈かし撮像画像のデータを生成するので、例えば監視されることを嫌がる独居老人PRの監視時(見守り時)のプライバシーを的確に保護することができる。
また、見守り監視カメラ30は、第2出力モードから第1出力モードに切り替えた時点から所定時間の経過後に独居老人PRの動きが人感センサ40Aにより検知されると、第2出力モードから第1出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、例えば独居老人PRが床等に倒れてしまい、画像出力モードが第1出力モードに切り替わった時点で独居老人PRの手が少し動いたことによって画像出力モードが第2出力モードに切り替わることを防ぐことができ、独居老人PRの正確な状況の把握が可能となる第1画像データを取得することができる。
また、見守り監視カメラ30は、第2出力モード中にCOセンサ40B、煙センサ40C又は窓センサ40Dにて監視対象領域の異常(例えば一酸化炭素の量が既定の量を超えた状態、煙の量が既定の量を超えた状態、又は窓の開閉あるいはその開閉時の振動があった状態)が検知されると、第2出力モードから第1出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、監視対象領域の異常が発生したことがCOセンサ40B、煙センサ40C又は窓センサ40Dにて検知された場合でも、独居老人PRの周囲の環境に異常があったと判断して、独居老人宅内の周囲の状況を正確に把握可能となる第1画像データを迅速に取得することができる。
(第2の実施形態)
第1の実施形態では、見守り監視カメラ30は、独居老人宅内の独居老人PRの動きの検知の有無、又は独居老人宅内の異常の検知の有無に応じて、画像出力モードを第1出力モード又は第2出力モードに設定する例を説明した。
第2の実施形態では、見守り監視カメラ30は、独居老人宅内の独居老人PRとスマートフォン50を把持する息子SNとの間の音声通話(つまり、電話による会話)が開始されると、画像出力モードを第1出力モード(つまり、鮮明な画質を有する第1画像データを出力する画像出力モード)に設定する例を説明する。
第2の実施形態の見守り監視システム5の内部構成は、第1の実施形態の見守り監視システム5の内部構成(図1、図2参照)と同一であるため、同一の符号を使用して説明を簡略化又は省略し、異なる内容について説明する。
次に、第2の実施形態における外部アクセスに応じて画像出力モードを切り替える例について、図10を参照して説明する。図10は、第2の実施形態における外部アクセスに応じて画像出力モードを切り替える動作手順の一例を詳細に説明するシーケンス図である。図10において、図7又は図8と同一の動作については同一のステップ番号を付与して説明を簡略化又は省略し、異なる内容について説明する。
図10において、ステップS2の後、見守り監視カメラ30の制御部309は、撮像部312から得られた画像データのフレーム間の変化(差分)を基に、動体(例えば独居老人PR)の動きがあったことを検知する。なお、制御部309は、図7と同様に、赤外線センサ部313Bにより独居老人PRの動きがあったことを検知してもよい。この場合、制御部309は、画像出力モードを第1出力モードから第2出力モードに切り替え、又は画像出力モードを第2出力モードで継続する(S31)。つまり、制御部309は、画像出力モードを第2出力モードに設定する。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの動きを検知した時に暈かし撮像画像のデータを生成するので、例えば監視されることを嫌がる独居老人PRの監視時(見守り時)のプライバシーを的確に保護することができる。
ここで、ステップS31の後に、息子SNのスマートフォン50に対するモニタ指示の入力操作があったとする(S6)。この場合、制御部309は、図8のステップS8において送信された操作情報(図7参照)を取得する。この時点では画像出力モードは第2出力モードに設定されているため、制御部309は、撮像部312から得られた第2画像データ(つまり、暈かし撮像画像PC2,PC3,PC4のうちいずれかのデータ)に基づく動画データとマイク328により収音された独居老人PRの音声の音声データとを、DECTを介して親機10に送信する(S37)。親機10は、見守り監視カメラ30から送信された動画データ及び音声データを受信するとともに、それらの動画データ及び音声データを、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信する(S38)。スマートフォン50は、親機10から送信された動画データを表示/操作部503において表示して再生し、更に、親機10から送信された音声データをスピーカ513から音声出力する。これにより、息子SNは、暈かし処理された画像データに基づく動画データをスマートフォン50の表示/操作部503において閲覧することで、独居老人PR(自分の親)の撮像時のプライバシーが保護された状態でかつ独居老人PRの様子を大まかに把握することができる。
ここで、息子SNの使用するスマートフォン50又は外部センサ40Eからの処理を契機とした外部アクセス開始方法が開始される(S50)。ステップS50の外部アクセス開始方法は、外部装置から見守り監視カメラ30にアクセスし、現在第2出力モードに設定されている見守り監視カメラ30の画像出力モードを第1出力モードに切り替えるために行われる処理である。第2の実施形態において、外部アクセス開始方法は3種類例示される。ここで、図11〜図13を参照して、外部アクセス開始方法について説明する。
図11は、外部アクセス開始方法の第1例を詳細に説明するシーケンス図である。図12は、外部アクセス開始方法の第2例を詳細に説明するシーケンス図である。図13は、外部アクセス開始方法の第3例を詳細に説明するシーケンス図である。
図11において、息子SNの独居老人PRへの通話の呼び掛けを求める音声がスマートフォン50にて収音されると(S50−1)、スマートフォン50は、収音により得られた音声の音声データを、無線ルータ60を介して親機10に送信する(S50−2)。親機10は、スマートフォン50から送信された音声データを受信し、その音声データを、DECTを介して見守り監視カメラ30に送信する(S50−3)。見守り監視カメラ30の制御部309は、親機10から送信された音声データ(つまり、息子SNからの通話の呼び掛けを求める音声の音声データ)をスピーカ329から音声出力する(S50−4)。独居老人PRがスピーカ329からの音声出力に反応し、通話に応じる旨の通話応答操作を操作部503(例えば所定のボタン)に対して行うと(S50−5)、第1の外部アクセス開始方法が成功し、制御部309の処理はステップS41に進む。なお、図11では図示を省略しているが、見守り監視カメラ30は、独居老人PRが通話応答操作を行った旨のACK(Acknowledgement)情報を親機10に送信するとともに、更に、親機10及び無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信することが好ましい。これにより、息子SNは、独居老人PRが自分の通話の呼び掛けに反応してくれたことで安心感を享受することができ、更に、スマートフォン50は、見守り監視カメラ30の画像出力モードを第1出力モードに切り替えさせることができる。
図12において、ステップS50−4における音声出力の後、独居老人PRの応答がなかったとする。言い換えると、ステップS50−1の処理から一定時間が経過しても独居老人PRの通話応答操作が無かったとする。この場合、息子SNの操作により所定の認証情報(パスワード)が入力されると(S50−6)、スマートフォン50は、入力された認証情報を、無線ルータ60を介して親機10に送信する(S50−7)。親機10は、スマートフォン50から送信された認証情報を受信し、その認証情報を、DECTを介して見守り監視カメラ30に送信する(S50−8)。見守り監視カメラ30の制御部309は、親機10から送信された認証情報を用いて、予め記憶部303に登録されている外部アクセス開始方法に対応する認証情報との照合を行う(S50−9)。制御部309は、認証情報が適正に照合した(つまり、既登録の認証情報と一致した)旨の結果を得た場合、その旨の情報を含む認証照合結果通知を、DECTを介して親機10に送信すると(S50−10)、第2の外部アクセス開始方法が成功し、制御部309の処理はステップS41に進む。親機10は、認証照合結果通知を、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信する(S50−11)。これにより、スマートフォン50は、独居老人PRが息子SNの通話の呼び掛けに反応してくれなかった場合でも、見守り監視カメラ30の画像出力モードを第1出力モードに切り替えさせることができる。なお、制御部309は、認証情報が適正に照合しなかった(つまり、既登録の認証情報と不一致であった)旨の結果を得た場合、その旨の情報を含む認証照合結果通知を、DECTを介して親機10に送信する(S50−10)。更に、親機10は、認証照合結果通知を、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信する(S50−11)。この場合は、外部アクセス開始方法は失敗し、図10に示すステップS50以降の処理は実行されない。
図13において、例えば独居老人宅内の独居老人PRが自ら外部センサ40Eを用いて、緊急情報を入力した時(S50−21)、外部センサ40Eは、緊急情報の入力の旨のセンサ検知情報を、DECTを介して親機10に送信する(S50−22)。外部センサ40Eは、上述したように、予め独居老人宅内に用意されたエマージェンシーコールボタンの独居老人PRによる押下を検知し、又は例えば介護施設あるいは病院等でナースコールボタンの独居老人PRによる押下を検知する。親機10は、外部センサ40Eから送信されたセンサ検知情報を、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信するとともに(S50−23)、DECTを介して見守り監視カメラ30に送信する(S50−23)。制御部309は、予め許可された外部センサ40Eからの緊急情報の入力であるか否かを照合する(S50−24)。制御部309は、予め許可された外部センサ40Eからの緊急情報の入力であると判断できた場合、第3の外部アクセス開始方法が成功し、制御部309の処理はステップS41に進む。なお、図13では図示を省略しているが、制御部309は、予め許可された外部センサ40Eからの緊急情報の入力であると判断した旨の情報を含むセンサ情報照合結果通知を、DECTを介して親機10に送信する。親機10は、センサ情報照合結果通知を、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信する。これにより、スマートフォン50は、独居老人PRが自ら緊急情報の入力を行ったことを受信できて息子SNに独居老人PRの状況を把握させることができる。また、独居老人PRが、自ら見守り監視カメラ30の画像出力モードを第1出力モードに切り替えさせることができる。
図10において、上述したステップS50の外部アクセス開始方法が成功すると、見守り監視カメラ30の制御部309は、画像出力モードを第2出力モードから第1出力モードに切り替える(S41)。つまり、制御部309は、画像出力モードを第1出力モードに設定する。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの動きを検知しないので、独居老人宅内の正確な状況把握が可能となる第1画像データ(通常の撮像画像のデータ)を取得できる。
更に、制御部309は、撮像部312から得られた第1画像データ(つまり、通常の撮像画像PC1のデータ)に基づく動画データとマイク328により収音された音声の音声データとを、DECTを介して親機10に送信する(S42)。親機10は、見守り監視カメラ30から送信された動画データ及び音声データを受信するとともに、それらの動画データ及び音声データを、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信する(S43)。スマートフォン50は、親機10から送信された動画データを表示/操作部503において表示して再生し、更に、親機10から送信された音声データをスピーカ513から音声出力する。これにより、スマートフォン50を使用する息子SNは、暈かし処理が施されていない鮮明な動画データ及び音声データを確認することで、例えば独居老人PRが監視対象領域内で倒れたという監視対象領域内の正確な状況を迅速に把握することができ、以後の適切な対処をとることができる。
ここで、独居老人PRによる見守り監視カメラ30への外部アクセス完了操作が操作部305に対して行われた場合(S61B)、制御部309は、画像出力モードを第1出力モードから第2出力モードに切り替える(S64)。又は、スマートフォン50に対する息子SNによる外部アクセス完了操作が行われた場合(S61A)、スマートフォン50は、外部アクセス完了操作の操作情報を、無線ルータ60を介して親機10に送信する(S62)。親機10は、スマートフォン50から送信された外部アクセス完了操作の操作情報を受信するとともに、その操作情報を、DECTを介して見守り監視カメラ30に送信する(S63)。制御部309は、ステップS63において送信された操作情報を取得すると、画像出力モードを第1出力モードから第2出力モードに切り替え、画像出力モードを第2出力モードに設定する(S64)。これにより、見守り監視カメラ30は、外部アクセスが完了した時に暈かし撮像画像のデータを生成するので、例えば監視されることを嫌がる独居老人PRの監視時(見守り時)のプライバシーを的確に保護することができる。更に、制御部309は、画像出力モードの第2出力モードへの切り替えに伴い、撮像部312から得られた第2画像データ(つまり、暈かし撮像画像PC2,PC3,PC4のうちいずれかのデータ)に基づく動画データとマイク328により収音された独居老人PRの音声の音声データとを、DECTを介して親機10に送信する(S65)。親機10は、見守り監視カメラ30から送信された動画データ及び音声データを受信するとともに、それらの動画データ及び音声データを、無線ルータ60を介してスマートフォン50に送信する(S66)。スマートフォン50は、親機10から送信された動画データを表示/操作部503において表示して再生し、更に、親機10から送信された音声データをスピーカ513から音声出力する。これにより、息子SNは、暈かし処理された画像データに基づく動画データをスマートフォン50の表示/操作部503において閲覧することで、独居老人PR(自分の親)の撮像時のプライバシーが保護された状態でかつ独居老人PRの様子を大まかに把握することができる。
以上により、第2の実施形態の見守り監視カメラ30は、第1の実施形態と同様に、監視対象領域を撮像した第1画像データを出力する第1出力モードと第1画像データに暈かし処理を施した第2画像データを出力する第2出力モードとを切り替え可能である。見守り監視カメラ30は、第1出力モード時には第1画像データを出力し、一方、第2出力モード時には第2画像データを出力する。見守り監視カメラ30は、独居老人PRの音声をマイク328により収音し、息子SNのスマートフォン50から送信された通話呼び掛け用の音声データをスピーカ329から音声出力する。見守り監視カメラ30は、マイク328により収音された独居老人PRの音声の音声データを、DECTを用いた親機10と無線LANを用いた無線ルータ60とを介して、スマートフォン50に送信する。見守り監視カメラ30は、スマートフォン50との間の音声通話が開始されると、画像出力モードを第2出力モードから第1出力モードに切り替える。
これにより、見守り監視カメラ30は、息子SNのスマートフォン50と独居老人PRが近くにいる見守り監視カメラ30との間で音声通話が開始されると、独居老人宅内の正確な状況把握が可能となる第1画像データ(通常の撮像画像のデータ)を取得でき、息子SNのスマートフォン50に鮮明な画質の第1画像データを送ることができ、息子SNに独居老人PRの体調等の異変が無いかの確認の効率化を図ることができる。従って、見守り監視カメラ30は、遠隔での独居老人宅の居住者(つまり、独居老人PR)を見守りする際に、見守りされる独居老人PRの撮像時におけるプライバシーの保護と、見守りする側(例えば息子SN)の見守り時の独居老人PRの正確な状況の把握とを両立することができる。つまり、見守り監視カメラ30は、高齢化社会の進展に伴って今後増えてくると推察されている独居老人PRの見守り時のサービス品質の低下を抑制することができる。
また、見守り監視カメラ30は、第1画像データ又は第2画像データをスマートフォン50に送信して表示/操作部503に表示させる。これにより、スマートフォン50を把持する息子SNは、見守り監視カメラ30により生成された第1画像データ又は第2画像データを閲覧することができ、自分の親(つまり、独居老人PR)の状況を大まかに又は正確に把握することができる。
また、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの操作を操作部305において受け付け、独居老人PRの音声をマイク328により収音し、息子SNのスマートフォン50から送信された通話呼び掛け用の音声データをスピーカ329から音声出力する。見守り監視カメラ30は、マイク328により収音された独居老人PRの音声の音声データを、DECTを用いた親機10と無線LANを用いた無線ルータ60とを介して、スマートフォン50に送信する。見守り監視カメラ30は、第2出力モード中の息子SNのスマートフォン50からの着信呼出時に独居老人PRが通話応答操作を行うと、画像出力モードを第2出力モードから第1出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、息子SNのスマートフォン50と独居老人PRが近くにいる見守り監視カメラ30との間で音声通話を開始するための通話応答操作が独居老人PRにより行われると、独居老人宅内の正確な状況把握が可能となる第1画像データ(通常の撮像画像のデータ)を取得でき、息子SNのスマートフォン50に鮮明な画質の第1画像データを送ることができ、息子SNに独居老人PRの体調等の異変が無いかの確認の効率化を図ることができる。
また、見守り監視カメラ30は、第2出力モードの解除信号に応じて、第2出力モードから第1出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人宅内の独居老人PRに何かしらの体調の異変が生じた場合に、画像出力モードを第2出力モードから第1出力モードに強制的に切り替え、独居老人宅内の周囲の状況を正確に把握可能となる第1画像データを迅速に取得することができる。
また、見守り監視カメラ30は、見守り監視カメラ30は、監視対象領域の人物(例えば独居老人PR)の動きを検知する。見守り監視カメラ30は、第2出力モード中に独居老人PRの動きが検知されると、第2出力モードを継続する。また、見守り監視カメラ30は、第2出力モード中に独居老人PRの動きが所定時間検知されなくなると、第2出力モードから第1出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、遠隔での独居老人宅の居住者(つまり、独居老人PR)を見守りする際に、見守りされる独居老人PRの撮像時におけるプライバシーの保護と、見守りする側(例えば息子SN)の見守り時の独居老人PRの正確な状況の把握とを両立することができる。つまり、見守り監視カメラ30は、高齢化社会の進展に伴って今後増えてくると推察されている独居老人PRの見守り時のサービス品質の低下を抑制することができる。
また、見守り監視カメラ30は、第1出力モード中に独居老人PRの動きを自ら検知すると、第1出力モードから第2出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの動きを検知した時に暈かし撮像画像のデータを生成するので、例えば監視されることを嫌がる独居老人PRの監視時(見守り時)のプライバシーを的確に保護することができる。
また、見守り監視カメラ30は、第2出力モードから第1出力モードに切り替えた時点から所定時間の経過後に独居老人PRの動きを自ら検知すると、第2出力モードから第1出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、例えば独居老人PRが床等に倒れてしまい、画像出力モードが第1出力モードに切り替わった時点で独居老人PRの手が少し動いたことによって画像出力モードが第2出力モードに切り替わることを防ぐことができ、独居老人PRの正確な状況の把握が可能となる第1画像データを取得することができる。
また、見守り監視カメラ30は、第2出力モード中に温度センサ部313Cにて監視対象領域の異常(例えば温度の既定の上昇を超える温度の到達)が検知されると、第2出力モードから第1出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、監視対象領域の異常が発生したことが検知された場合でも、独居老人PRの周囲の環境に異常があったと判断して、独居老人宅内の周囲の状況を正確に把握可能となる第1画像データを迅速に取得することができる。
また、見守り監視カメラ30は、監視対象領域を撮像した第1画像データを基に、監視対象人物(例えば独居老人PR)が監視対象領域にいることを認識することができる。例えば、見守り監視カメラ30は、独居老人PRが監視対象領域にいることを認識できない場合には、第1出力モードを継続し、又は第2出力モードから第1出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、見守り対象となる独居老人PRが監視対象領域にいないことを認識できた場合には、独居老人宅内の周囲の状況を正確に把握可能となる第1画像データを迅速に取得することができる。
また、見守り監視カメラ30は、フィルタ部F1を用いて第1画像データに暈かし処理を施した第2画像データを出力する。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの細かい表情は分からないが、動きの観察は可能となる第2画像データを取得することができる。
また、見守り監視カメラ30は、フィルタ部F1と画像処理部DPとを用いて第1画像データに暈かし処理を施した第2画像データを出力する。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの表情は映らず細かい動きは分からないが、起き上がり等の大まかな動きの観察は可能となる第2画像データを取得することができる。
また、見守り監視カメラ30は、画像処理部DPを用いて第1画像データに暈かし処理を施した第2画像データを出力する。これにより、見守り監視カメラ30は、独居老人PRの細かい表情は分からないが、動きの観察は可能となる第2画像データを取得することができる。
以上、図面を参照しながら実施形態について説明したが、本発明はかかる例に限定されないことは言うまでもない。当業者であれば、特許請求の範囲に記載された範疇内において、各種の変更例又は修正例に想到し得ることは明らかであり、それらについても当然に本発明の技術的範囲に属するものと了解される。また、本発明は、各々の実施形態を組み合わせた構成としても構わない。
例えば第1の実施形態において、図7では見守り監視カメラ30内の赤外線センサ部313Bにより、独居老人PRの動きが検知されたこと、独居老人PRの動きが検知されないことを説明した。但し、独居老人PRの動きが検知されたこと、独居老人PRの動きが検知されないことは、見守り監視カメラ30内の赤外線センサ部313Bにだけ検知されるものではなく、例えば独居老人宅内の人感センサ40Aにより検知されても構わない。この場合には、独居老人PRの動きが検知されたこと、独居老人PRの動きが検知されないことのセンサ検知情報は、人感センサ40AからDECTを介して見守り監視カメラ30に送信される。
例えば第1の実施形態において、図7では見守り監視カメラ30内の赤外線センサ部313Bにより、独居老人PRの動きが検知されたこと、独居老人PRの動きが検知されないことを説明した。図7において、赤外線センサ部313Bの代わりに、温度センサ部313Cに置き換えられても構わない。この場合には、制御部309は、監視対象領域の温度が既定の温度を超える温度が温度センサ部313Cにより検知された時に、監視対象領域に異常が発生したと判断して、画像出力モードを第1出力モードに切り替える。これにより、見守り監視カメラ30は、監視対象領域に異常が発生した時に、監視対象領域の正確な状況把握が可能となる通常の撮像画像のデータを生成でき、事後の原因究明等の効率化に資することができる。