JP6837055B2 - 遠隔操作用掛止具 - Google Patents
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Description
電線収容空間内に被覆電線を出入させるときに電線収容空間の出入り口に設けられた開閉歯車片を直接手で操作することなく、電線挿脱口を塞ぐ開閉歯車片を回転盤に係脱させることが必要となる。
従来、開閉歯車片を回転盤に係脱させるためにプランジャが取り付けられているが、開閉歯車片を開閉する度にプランジャに過大な力がかかり、磨耗することが多く、使用できなくなることがある。
この発明の請求項2にかかるこの発明の請求項2にかかる遠隔操作用掛止具は、遠隔操作用掛止具は、線状体収容部に収容された線状体がのびる側に被覆剥取装置を配設され、前記被覆剥取装置は、被覆電線を保持する電線保持部を有する皮剥ぎ具本体と、該皮剥ぎ具本体に案内支持されて前記電線保持部に対して進退動する皮剥ぎ刃とを備え、前記回転盤の回転中心に、前記皮剥ぎ具本体に保持された被覆電線の中心軸が位置するように、前記被覆剥取装置に設けられた装着台座を前記回転盤に設けられた被覆剥取装置保持部へ脱着可能に取り付け、前記遠隔操作棒の回転操作によって前記皮剥ぎ具本体を被覆電線の中心軸回りに回転させることにより、該皮剥ぎ刃を進退動させ、前進位置で前記皮剥ぎ刃を被覆電線の絶縁被覆に喰い込ませ前記皮剥ぎ刃の刃幅で前記絶縁被覆を剥ぎ取ることを特徴とする、請求項1に記載の遠隔操作用掛止具である。
前記被覆剥取装置は、被覆電線を保持する電線保持部を有する皮剥ぎ具本体と、該皮剥ぎ具本体に案内支持されて前記電線保持部に対して進退動する皮剥ぎ刃とを備え、
前記回転盤の回転中心に、前記皮剥ぎ具本体に保持された被覆電線の中心軸が位置するように、前記被覆剥取装置に設けられた装着台座を前記回転盤に設けられた被覆剥取装置保持部へ脱着可能に取り付け、前記遠隔操作棒の回転操作によって前記皮剥ぎ具本体を被覆電線の中心軸回りに回転させることにより、該皮剥ぎ刃を進退動させ、前進位置で前記皮剥ぎ刃を被覆電線の絶縁被覆に喰い込ませ前記皮剥ぎ刃の刃幅で前記絶縁被覆を剥ぎ取ることができるので、耐久性に優れ、比較的簡便に操作できる遠隔操作用掛止具を提供することができる。
遠隔操作用掛止具10の線状体挿脱口28を右側にし且つ、被覆剥取装置200を上にし被覆剥取装置保持部400を下にした状態において、上側、下側、右側及び左側という。
本発明の一実施の形態である、遠隔操作用掛止具10は、図1、図13及び図19に示されるように、被覆剥取装置200を装着して構成され、遠隔操作用掛止具10に連結される遠隔操作棒600からの操作によって、被覆剥取装置200を線状体である被覆電線Aの中心軸回りに回転させ、被覆剥取装置200の皮剥ぎ刃216により空中に架線された被覆電線Aの中間部あるいは端部の絶縁被覆B(図15、図17を参照)を皮剥ぎ刃216の刃幅に相当する長さで螺旋状に剥ぎ取るものである。
遠隔操作用掛止具10は、線状体である被覆電線Aを挿脱自在に収容する線状体収容空間26が形成された遠隔操作用掛止具であり、
外周の一部を切り欠いて、中央部に線状体収容空間26が形成され、切り欠いた部分に線状体挿脱口28が形成されてなる回転盤12と、該回転盤12を回転可能に保持する保持体14と、該保持体14を支持するとともに、遠隔操作棒600の先端に取り付けられる操作棒取付手段16と、前記線状体挿脱口28に近接した前記回転盤12に揺動可能に取り付けられた開閉歯車片18とを備える。
前記開閉歯車片18は、前記回転盤12に対向する面に固定磁石部20が形成され、
前記回転盤12は、前記開閉歯車片18が線状体挿脱口28を塞ぐ位置にあるときに、開閉歯車片18の固定磁石部20と対向する領域に固定磁石部22が形成されている。
前記回転盤12の回転中心に、前記被覆剥取装置200に保持された被覆電線Aの中心軸が位置するように、前記被覆剥取装置200に設けられた装着台座212を前記回転盤12に設けられた被覆剥取装置保持部400へ脱着可能に取り付ける。そして、前記遠隔操作棒600の回転操作によって前記被覆剥取装置200を被覆電線Aの中心軸回りに回転させることにより、該皮剥ぎ刃216を移動させ、前進位置で前記皮剥ぎ刃216を被覆電線Aの絶縁被覆Bに喰い込ませ前記皮剥ぎ刃216の刃幅で前記絶縁被覆Bを剥ぎ取る。
回転盤12は、回転盤12と同様に開口した形状を有する1対の回転盤保持部30が、開口形状を同一になるようにして、回転盤12の両側面に取り付けられている。
線状体収容空間26の直径および開口部の幅は、被覆電線Aの直径より若干大きく設定されており(回転盤保持部30の場合も同様)、線状体収容空間26は、被覆電線Aを収容するための空間である。
線状体収容空間26の一方に形成された開口部は、被覆電線Aを線状体収容空間26に挿入したり、被覆電線Aを線状体収容空間26から脱離したりすることを可能とする線状体挿脱口28として機能する。
なお、回転盤12を回転可能に保持する保持体14にも、被覆電線Aを挿脱するための線状体挿脱口28たる開口部が設けられている。線状体挿脱口28は、回転盤12の線状体挿脱口28と同様の形状を有しており、保持体14の開口部に回転盤12の線状体挿脱口28が位置したときに、線状体挿脱口28を介しての被覆電線Aの挿脱が可能となる。
開閉歯車片18は、回転盤12の外径と同径の円弧状に形成された外周面を有し、その外周面に回転盤12と同一形状の歯132が設けられている。
開閉歯車片18は、線状体挿脱口28を塞ぐための長さを備え、回転盤12と開閉歯車片18とを係止させた状態で、回転盤12と開閉歯車片18とは、ピニオン100に歯合して回転するように、環状輪体に構成されている。
回転盤12は、開閉歯車片18の取り付け部分には、開閉歯車片18の取り付けと揺動を可能とするため、回転盤12の一部が切り欠かれることによって段差状の開閉歯車取付部34が形成されている。
また、回転盤12は、開閉歯車片18の先端領域を受け入れ、係合する部分には、開閉歯車片18を受け入れるため、回転盤12の一部が切り欠かれることによって、段差状の開閉歯車先端収容部36が形成されている。
回転盤12と開閉歯車片18とは、環状輪体を形成して、その中央に環状空間が形成されて、被覆電線Aを挿入するための真円状貫通孔が形成される。
回転盤12は、線状体収容空間26側に円弧状縁部が形成され、開閉歯車片18は、線状体収容空間26側に円弧状縁部が形成され、回転盤12の円弧状縁部と回転盤12の円弧状縁部とが連なって、真円状の環状空間が形成される。
開閉歯車片18は、開閉歯車取付部34に取り付けられた領域及び開閉歯車先端収容部36に収容された領域においても、回転盤12における開閉歯車片18の取り付け側の表面と略々平面状になる厚さを有する平板状歯車片に形成されている。
このようにして、開閉歯車片18が回転盤12に係合した状態(線状体挿脱口28が閉状態)では、回転盤12と開閉歯車片18とは、一体の歯車として、ピニオン100により回転駆動されるように構成されている。
保持体14は、被覆電線Aを挿入される略円環状の線状体挿入領域64と被覆剥取装置200を取り付けられる被覆剥取装置取付領域66とを備える。
線状体挿入領域64は、保持体14の上方に形成され、被覆剥取装置取付領域66は、保持体14の下方に形成されている。
保持体14の保持部本体60は、その外周縁に沿ってその内側を囲繞するように立設された囲繞壁によって囲まれた、空間を形成されている。
開口縁部70は、保持部本体60の第1開口縁部70aと、蓋体62の第2開口縁部70bとを備える。
線状体収容縁部72は、開口縁部70に連続して形成された、真円状の貫通孔で構成されている。
線状体収容縁部72は、保持部本体60の第1線状体収容縁部72aと、蓋体62の第2線状体収容縁部72bとを備える。
第1線状体収容縁部72aは、第1回転盤保持部嵌合穴74aを構成し、第2線状体収容縁部72bは、第2回転盤保持部嵌合穴74bを構成する。
保持部本体60は、被覆剥取装置取付領域66に設けられている被覆剥取装置200と連結されるように、ピニオン100が回転するための回転空間が形成されている。
第1回転盤保持部30aと第2回転盤保持部30bとは、略々同一形状であるが、蓋体62の第2線状体収容縁部72bに取り付けられる第2回転盤保持部30bは、被覆剥取装置保持部400が取り付けられる部位が形成されている。
回転盤保持部30が回転盤12の側面に取り付けられた状態で、回転盤12の側面と回転盤保持部30の鍔部42との間に環状の凹部44が形成されるように構成されている。
そして、回転盤保持部30は、この環状の凹部44に保持体14の回転盤保持部嵌合穴74を取り巻く縁部が嵌め込まれるように回転盤12の側面に取り付けられ、回転盤12は、保持体14に対して回転可能に嵌着されることになる。このため、回転盤保持部嵌合穴74の直径は回転盤保持部30の外径(鍔部42が形成されていない部分)より若干大きく、また、回転盤保持部30の鍔部42が形成されていない回転盤保持部本体40の幅は、保持体14の厚みより若干広く設定されている。
保持付勢部材80は、うず巻き状に巻かれたねじりコイルバネで、一方端が開閉歯車片18に固定され且つ他方端が回転盤12に固定されている。
開閉歯車片18を保持体14の開口部から引き出して線状体挿脱口28を開状態とした時(図12及び16に実線で示す状態)には、保持付勢部材80の捻転した付勢力により開状態で保持される。
また、回転盤12が時計回り方向に回転するとピニオン100に歯合した開閉歯車片18が揺動する。そして、開閉歯車片18が回転盤12の切り欠かれた部分に係合し、固定磁石部20及び固定磁石部22が作動して、線状体挿脱口28を閉状態に保持することができる(図9に二点鎖線で示す状態)。
また、遠隔操作棒600等により開閉歯車片18に外力を加えれば、開状態にすることができる。
電線補助支持部は、その先端部に被覆電線Aの外径より若干大きく設定された内径を有する半円環部を備え、この半円環部に被覆電線Aを当接させることで、線状体収容空間26に導入しようとする被覆電線Aを誘導したり、線状体収容空間26に収容された被覆電線Aを補助的に支持したりするものであり、また、遠隔操作用掛止具10の回転動作による被覆電線Aのふらつきを抑止するものである。
支持筒172に遠隔操作棒600の先端を差し込むことにより、連結回転軸170(頭部174)に遠隔操作棒600の回動軸630の先端部を連結させ、被覆剥取装置200を遠隔操作棒600の先端に支持することができる。そして、この状態で、遠隔操作棒600手元のハンドルを回転操作することにより、連結回転軸170を回転させ、連結回転軸170に接合された第1ベベルギア164とこれに噛合する第2ベベルギア166とを回転させ、さらに第2ベベルギア166と同軸に取り付けられたピニオン100を回転させ、ピニオン100に噛合する回転盤12およびそれに回転盤保持部30を介して取り付けられた被覆剥取装置200を回転させることができる。
(被覆剥取装置)
被覆剥取装置200の構成について、主として図11ないし図18に基づいて説明する。
以下の説明において、後述の操作リング210が電線保持部材(上保持部材202、下保持部材204)の上方に位置し、遠隔操作棒600の先端を差し込む側が下方に位置する状態で上下方向を説明する。
被覆剥取装置200は、被覆電線Aを保持する電線保持部206を有する皮剥ぎ具本体(上保持部材202及び下保持部材204)と、該皮剥ぎ具本体に案内支持されて前記電線保持部に対して移動する皮剥ぎ刃216とを備える。
被覆剥取装置200は、対向配置した上保持部材202と下保持部材204の対向面にそれぞれ断面半円形状の電線保持凹部202a及び電線保持凹部204aが形成されており、図示するように、上保持部材202と下保持部材204との対向面を閉じたとき、電線保持凹部202aと電線保持凹部204aとにより形成される断面円形の電線保持部206に被覆電線Aの中間部を収容保持することができる。
以下の説明では、特に断らない限り、この作業対象となる被覆電線Aに対応した電線保持凹部202a及び電線保持凹部204aを線状体収容空間26に対向配置した状態で装着した被覆剥取装置200について説明する。
なお、被覆剥取装置200は、上保持部材202と下保持部材204に、それぞれ1つの電線保持凹部202a又は電線保持凹部204aが形成されたものであってもよい。
進退軸208の雄ねじ208aは、進退軸208の上下方向の中間位置208cを挟んだ上方部分(上保持部材202のねじ穴202bに螺合する部分)と下方部分(下保持部材204のねじ穴202bに螺合する部分)とでは、互いに逆方向の螺旋状に形成されている。
したがって、この操作リング210(円環部210a)を一方向に回転させると、上保持部材202と下保持部材204とを互いに接近する方向に移動させて、双方の上保持部材202と下保持部材204との間の対向間隔を狭めることができ、逆に、他方向に回転させると、上保持部材202と下保持部材204とを互いに離間する方向に移動させて、双方の上保持部材202と下保持部材204との間の対向間隔を広げることができる。
次に、電線保持部206および線状体収容空間26に被覆電線Aを導入した状態から、操作リング210が電線保持部206の下方に位置するように被覆剥取装置200を略180°回転させ、先端にフックを有する周知の開閉操作棒650を用いて、この操作リング210の円環部210aにフックを差し込み、一方向(本実施の形態では、下方から見て時計方向)に回転させると、上保持部材202と下保持部材204とをそれぞれ上動、下動させて双方の上保持部材202と下保持部材204との間の対向間隔を狭めることができ、導入した被覆電線Aを電線保持部206内に収容保持することができる。
さらに、被覆剥ぎ取り作業を終えた後、操作リング210の円環部210aに開閉操作棒650のフックを再度差し込み、他方向(本実施の形態1では、下方から見て反時計方向)に回転させると、上保持部材202と下保持部材204とをそれぞれ下動、上動させて双方の上保持部材202と下保持部材204との間の対向間隔を広げることができ、開閉歯車片18を開いて線状体挿脱口28を開の状態とすれば、収容していた被覆電線Aを電線保持部206および線状体収容空間26から脱離させることができる。
そして、各上保持部材202及び下保持部材204には、皮剥ぎ刃216を取り付けるための取付開口218が設けられ、皮剥ぎ刃216は、その刃先216aがこの取付開口218から所定寸法だけ電線保持部206内に突出し、下保持部材204の外側面から電線保持部206の中心方向に向けて所定角度傾斜させた状態で、かつ、送り出し突起202d,送り出し突起204dの螺旋傾斜に対応する傾斜角度(所定の前進角)をもって上保持部材202に取り付けられている。
また、皮剥ぎ刃216により剥ぎ取られた絶縁被覆Bは、この取付開口218を通じて外部に排出される。
また、送り出し突起202d及び送り出し突起204dは、絶縁被覆Bの外表面に係合し、被覆剥取装置200が被覆電線Aの中心軸回り(図18において時計方向)に1回転するのに伴い、被覆電線Aを送り出し突起202d及び送り出し突起204dのピッチで図17の左方に送り出すことができる。そして、皮剥ぎ刃216の刃先216aがこの送り出し突起202d及び送り出し突起204dの螺旋傾斜に対応する前進角(送り出されてくる被覆電線Aに向かっていく方向に傾斜された角度)をもって取り付けられているため、刃先216aが剥ぎ取った絶縁被覆Bは、刃先216aの後方(刃先216aの刃幅方向に垂直な方向)に向けて、取付開口218から排出されることになる。
係合穴212bおよび装着穴212cには、それぞれ後述の被覆剥取装置保持部400の係合突起412d及び装着ピン412eが嵌め込まれることにより、被覆剥取装置200を被覆剥取装置保持部400に装着固定する。
(被覆剥取装置保持部)
取付部410は、回転盤保持部30に近い一方端が回転盤保持部30の外側面にねじで固定されるとともに、他方端に被覆剥取装置装着部412が形成されている。
係合突起412dおよび装着ピン412eは、それぞれ装着台座212の対応する位置に設けられた前述の係合孔212bと装着穴212cに係合するものである。
また、被覆剥取装置200(装着台座212)を被覆剥取装置装着部412から取り外す場合には、装着ピン412eを付勢力に抗して装着部側板412bから退出するように操作して、単に装着台座212を被覆剥取装置装着部412から引き抜けばよい。
(刃先)
下保持部材204には、前記送り出し突起202d及び送り出し突起204dの螺旋傾斜に対応する傾斜角度にして皮剥ぎ刃216が取り付けられ、その刃先が電線保持凹部202a及び電線保持凹部204aの奥側方向に斜めに向くように構成されている。
この皮剥ぎ刃216は、図11に示すように、上保持部材202と下保持部材204との対向面を閉じたとき、その刃先が電線保持凹部202a及び電線保持凹部204aに突出するように取り付けられる。
皮剥ぎ刃216の刃先が電線保持凹部202a及び電線保持凹部204a内に突出する突出量は、被覆電線Aの絶縁被覆Bの厚さに対応する。
また皮剥ぎ刃216の刃先近傍には、剥ぎ取られた絶縁被覆Bを外部に排出するための排出口220が上保持部材202と下保持部材204との間に形成されている。
これら2つの電線保持凹部202a及び電線保持凹部204aは、夫々の内径が相異なり、夫々に適合する直径の被覆電線Aに夫々の送り出し突起202d及び送り出し突起204dが圧接するようになっている。
夫々の送り出し突起202d及び送り出し突起204dは、それらの内径が最小である山頂部202e、204eの幅を小さくしてあり、これら山頂部202e、204eが被覆電線Aの絶縁被覆Bの外周に喰い込んで、被覆電線Aが上保持部材202及び下保持部材204に対して被覆電線Aの長手方向aに滑らないように構成されている。
この皮剥ぎ刃216の夫々は、必要に応じ交換可能であり、その突出量は最適な設定値に予め調整可能である。
そして、この皮剥ぎ刃216の夫々の刃先の被覆電線Aの長手方向aの幅(以降刃先幅と称する)は、夫々の電線保持凹部202a及び電線保持凹部204aの送り出し突起202d及び送り出し突起204dのネジピッチより少しだけ大きく設けられており、これら電線保持凹部202a及び電線保持凹部204aに沿った一対の上保持部材202と下保持部材204の被覆電線A回りの螺旋移動において、剥取り残しがないように構成されている。又、これら上保持部材202と下保持部材204の皮剥ぎ刃216の夫々の刃先近傍には、剥取られた絶縁被覆Bを上保持部材202と下保持部材204の側方へ導出するための排出口220が設けられている。
巻き付け防止部230は、平面視長方形で横断面L字型の平板状板材で形成され、固着部232を上保持部材202の上面に固定され、防止片部234が上保持部材202の上方に向けて突設されている。
而して、絶縁被覆Bは、防止片部234に突き当たり上方に向けてのびてゆくように進み、巻き付け防止部230により排出口220の周辺等に巻き付くことがない。
(遠隔操作棒600)
次に、図11〜図19を参照して、本発明の被覆剥取装置200を用いた被覆電線Aの被覆剥取方法について、説明する。
そして、被覆剥取装置200の上保持部材202及び下保持部材204の電線保持部206および回転盤12の線状体挿脱口28を開の状態(保持付勢部材80により開状態を維持)にして、被覆剥取装置200を空中に架線された被覆電線Aの中間部に接近させ、電線保持部206および線状体収容空間26に被覆電線Aの中間部を収容する。
すなわち、本発明の技術的思想及び目的の範囲から逸脱することなく、以上説明した実施の形態に対し、機序、形状、材質、数量、位置又は配置等に関して、様々の変更を加えることができるものであり、それらは、本発明に含まれるものである。
12 回転盤
14 保持体
16 操作棒取付手段
18 開閉歯車片
20 固定磁石部(開閉歯車片)
22 固定磁石部(回転盤)
24 回転伝達部(回転伝達手段)
26 線状体収容空間
28 線状体挿脱口
30 回転盤保持部
30a 第1回転盤保持部
30b 第2回転盤保持部
32 揺動軸
34 開閉歯車取付部
36 開閉歯車先端収容部
40 回転盤保持部本体
42 鍔部
44 凹部
60 保持部本体
62 蓋体
64 線状体挿入領域
66 被覆剥取装置取付領域
68 回転盤回転空間
70 開口縁部
70a 第1開口縁部
70b 第2開口縁部
72 線状体収容縁部
72a 第1線状体収容縁部
72b 第2線状体収容縁部
74 回転盤保持部嵌合穴
74a 第1回転盤保持部嵌合穴
74b 第2回転盤保持部嵌合穴
80 保持付勢部材
100 ピニオン
120 部分円環状本体
122 歯
130 部分歯本体
132 歯
160 支持台
160a 底辺部
160b 側辺部
164 第1ベベルギア
164a ギア部
166 第2ベベルギア
166a ギア部
166b 軸心部
170 連結回転軸
172 支持筒
172b 軸心部
174 頭部
178 カバー
(被覆剥取装置)
200 被覆剥取装置
202 上保持部材
202a,204a 電線保持凹部
202b,204b ねじ穴
202c,204c ガイド穴
202d,204d 送り出し突起
204 下保持部材
206 電線保持部
208 進退軸
208a 雄ねじ
208b ナット材
208c 中間位置
210 操作リング
210a 円環部
212 装着台座
212a 貫通穴
212b 係合穴
212c 装着穴
214 ガイド軸
216 皮剥ぎ刃
216a 刃先
218 取付開口
220 排出口
202e、204e 山頂部
230 巻き付け防止部
232 固着部
234 防止片部
(被覆剥取装置保持部)
400 被覆剥取装置保持部
410 取付部
412 被覆剥取装置装着部
412a 装着部底板
412b 装着部側板
412c 装着部取付板
412e 装着ピン
412d 係合突起
(遠隔操作棒600)
610 ソケット本体
620 連結アダプター
630 回動軸
632 操作杆
650 開閉操作棒
652 操作杆
654 フック
d 寸法
s 寸法
A 被覆電線
B 絶縁被覆
C 芯線
Claims (2)
- 線状体を挿脱自在に収容する線状体収容空間が形成された遠隔操作用掛止具であって、
外周の一部を切り欠いて、中央部に線状体収容空間が形成され、切り欠いた部分に線状体挿脱口が形成されてなる回転盤と、該回転盤を回転可能に保持する保持体と、該保持体を支持するとともに、遠隔操作棒の先端に取り付けられる操作棒取付手段と、前記線状体挿脱口に近接した前記回転盤に揺動可能に取り付けられた開閉歯車片とを備え、
前記開閉歯車片は、開閉歯車片の回転盤に対向する面と開閉歯車片に対向する回転盤の側面との間に保持付勢部材が設けられ、前記保持付勢部材を構成するコイルばねの一方端が開閉歯車片に固定され且つ他方端が回転盤に固定され、
前記開閉歯車片は、前記回転盤に対向する面に固定磁石部が形成され、
前記回転盤は、前記開閉歯車片が線状体挿脱口を塞ぐ位置にあるときに開閉歯車片の固定磁石部と対向する領域に固定磁石部が形成され、
前記開閉歯車片を保持体の開口部から引き出して線状体挿脱口を開状態としたときに保持付勢部材の捻転した付勢力により開状態で保持することができ、回転盤の回転により開閉歯車片が回転盤の開閉歯車先端収容部に係合し、開閉歯車片の固定磁石部および回転盤の固定磁石部が作動して線状体挿脱口を閉状態に保持することができることを特徴とする、遠隔操作用掛止具。 - 遠隔操作用掛止具は、線状体収容部に収容された線状体がのびる側に被覆剥取装置を配設され、
前記被覆剥取装置は、被覆電線を保持する電線保持部を有する皮剥ぎ具本体と、該皮剥ぎ具本体に案内支持されて前記電線保持部に対して進退動する皮剥ぎ刃とを備え、
前記回転盤の回転中心に、前記皮剥ぎ具本体に保持された被覆電線の中心軸が位置するように、前記被覆剥取装置に設けられた装着台座を前記回転盤に設けられた被覆剥取装置保持部へ脱着可能に取り付け、前記遠隔操作棒の回転操作によって前記皮剥ぎ具本体を被覆電線の中心軸回りに回転させることにより、該皮剥ぎ刃を進退動させ、前進位置で前記皮剥ぎ刃を被覆電線の絶縁被覆に喰い込ませ前記皮剥ぎ刃の刃幅で前記絶縁被覆を剥ぎ取ることを特徴とする、請求項1に記載の遠隔操作用掛止具。
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