JP6836882B2 - 給水システム - Google Patents

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Description

本発明は、二次側系統に水を供給する給水システムに関する。
病院や生産工場、集合住宅等の施設の給水システムでは、一次側系統から水を補給可能な補給口と二次側系統に給水可能な取水口を有した貯水槽が備えられているのが一般的である。
このような貯水槽を備えた給水システムにおいて、例えば、特許文献1に示すように、地震時に取水口から二次側系統への給水を遮断する緊急遮断弁が備えられた給水システムが知られている。この給水システムでは、地震時に緊急遮断弁にて貯水槽の取水口を遮断することで、二次側系統への配管系の損傷等により貯水槽の貯留水が漏出するのを確実に防止し、一次側系統から給水が断たれた場合の一定期間の水源を備蓄水として貯水槽に確保するようにしている。
また、この特許文献1に記載の給水システムでは、貯水槽の底側において取水口と異なる箇所から貯留水を取り出し可能な非常用流出バルブが設けられており、地震時に停電が継続し、ポンプ等が運転できずに取水口から備蓄水を取り出せない場合でも、非常用流出バルブを介して貯水槽内の備蓄水を取り出して使用することができる。
特開平10−266281号公報
ところで、二次側系統が医療用水の系統や生産設備用の生産用水の系統である場合など、二次側系統の種別によっては、地震時等の緊急時であっても突然に断水されてしまうと、その断水に原因して二次被害が発生することも考えられる。
この点、上記特許文献1に記載の給水システムであっても、緊急時に取水口から二次側系統への給水が遮断された場合に非常用流出バルブを介して貯水槽から備蓄水を取り出すことで、二次側系統への給水を継続することができる。
しかしながら、この給水システムでは、非常用流出バルブを介して貯水槽の底側から貯留水を取り出すので、非常用流出バルブから無制限に給水することが可能となり、その結果、所期の目的に反し、一次側系統から給水が断たれた場合の一定期間の水源を備蓄水として貯水槽に確保できない事態が生じる危険性がある。
この実情に鑑み、本発明の主たる課題は、緊急時に緊急遮断手段にて貯水槽内の取水口から二次側系統への給水が遮断された場合でも、必要に応じて二次側系統への給水を継続することができ、しかも、必要分の備蓄水は確実に貯水槽に残すことのできる給水システムを提供する点にある。
本発明の第1特徴構成は、水を補給可能な補給口、及び、通常時に二次側系統に給水する取水口を備えた貯水槽と、
前記貯水槽の槽内水位を設定された通常時の槽内水位に維持するように前記補給口から前記貯水槽に水を補給する水補給手段と、
緊急時に前記取水口からの給水を遮断する緊急遮断手段が備えられ、
前記貯水槽の槽内には、前記緊急遮断手段にて前記取水口からの給水が遮断された場合に二次側系統に給水可能な緊急時取水口が備えられ、
前記取水口及び前記緊急時取水口が、前記水補給手段により維持される前記貯水槽の通常時の槽内水位よりも低位に配置されている給水システムであって、
通常時と緊急時とを判定する制御装置が備えられ、
前記緊急遮断手段が、前記制御装置にて緊急時と判定された場合に前記取水口からの給水を遮断するように構成され、
緊急時に二次側系統に給水可能な前記緊急時取水口が、通常時に二次側系統に給水する前記取水口よりも高位に配置されている点にある。
本構成によれば、緊急時取水口を取水口よりも高位に配置する簡単な構造にて、緊急時取水口から二次側系統に給水可能な水を、貯水槽の槽内における緊急時取水口よりも高位側の貯留水に物理的に制限することができる。
よって、緊急時に緊急遮断手段にて取水口から二次側系統への給水が遮断された場合でも、緊急時取水口よりも高位側の貯留水を緊急時取水口から二次側系統に給水することができ、二次側系統への給水を継続して、急な断水による二次被害を回避することができる。しかも、緊急時取水口から二次側系統に給水した後でも、少なくとも緊急時取水口よりも低位側の貯留水は備蓄水として確実に貯水槽に残すことができる。
本発明の第2特徴構成は、前記緊急時取水口の高さが、前記貯水槽の槽内における前記緊急時取水口よりも低位側に災害用設定水量を貯水可能な高さに設定され、
前記貯水槽の通常時の槽内水位が、貯水槽の槽内における前記緊急時取水口よりも高位側に前記災害用設定水量よりも少ない緊急用設定水量を貯水可能な水位に設定されている点にある。
本構成によれば、緊急時取水口の高さが、貯水槽の槽内における緊急時取水口よりも低位側に災害用設定水量を貯水可能な高さに設定されているので、緊急時に緊急時取水口から二次側系統に給水した後でも、少なくとも緊急時取水口よりも低位側の災害用設定水量の貯留水を備蓄水として確実に残すことができる。よって、災害時に災害用設定水量の貯留水は確実に使用できるようになる。
更に、貯水槽の通常時の槽内水位が、貯水槽の槽内における緊急時取水口よりも高位側に緊急用設定水量を貯水可能な水位に設定されているので、緊急時取水口よりも高位側の緊急用設定水量の貯留水を、緊急時取水口から二次側系統に給水可能な水として確実に確保することができる。よって、緊急時において緊急用設定水量の貯留水は確実に継続して使用できるようになる。
本発明の第3特徴構成は、前記緊急遮断手段にて前記取水口からの給水が遮断されて前記緊急時取水口から二次側系統に給水する場合に、緊急時取水口からの給水流量を制限する緊急時流量制限手段が備えられている点にある。
本構成によれば、緊急遮断手段にて取水口からの給水が遮断されて緊急時取水口から二次側系統に給水する場合に、その給水流量を緊急時流量制限手段にて制限するので、例えば、短時間の間に緊急時取水口から二次側系統に想定外の大量の水を給水する等により、緊急時取水口からの給水可能時間(期間)が不測に短くなるのを防止することができる。
本発明の第4特徴構成は、緊急時に前記緊急時取水口からの給水を開放する緊急時取水手段が備えられている点にある。
本構成によれば、緊急時に緊急時取水口から二次側系統への給水を開放するので、緊急時に緊急遮断手段にて取水口から二次側系統への給水を遮断した場合でも二次側系統への給水を自動的に継続することができ、二次側系統での急な断水による二次被害を一層確実に回避することができる。
また、通常時には、緊急時取水口からの給水を遮断することで、緊急時取水口からの意図しない給水や漏水等により貯水槽の貯留水が減少するのを回避することができる。
本発明の第5特徴構成は、前記貯水槽の槽内における前記緊急時取水口よりも高位側の水位又は高位側の貯水量を計測する緊急用水計測手段が備えられている点にある。
貯水槽の槽内における緊急時取水口よりも高位側の水位又は高位側の貯水量は、緊急時取水口から二次側系統への給水可能な水量を把握する指標となる。
よって、本構成によれば、緊急時取水口から二次側系統への給水可能な水量を把握することが可能となり、緊急時における緊急時取水口から二次側系統への給水を有効に使用することができる。
本発明の第6特徴構成は、二次側系統には、断水回避系統と断水許容系統とが含まれ、
前記緊急時取水口は、前記断水回避系統には接続され、且つ、前記断水許容系統には接続されていない点にある。
本構成によれば、緊急時には、断水による二次被害の危険性が高い等の断水回避系統への緊急時取水口からの給水は可能となり、断水による二次被害の危険性が低い等の断水許容系統への緊急時取水口からの給水は不能となる。
よって、緊急時に緊急遮断手段にて取水口から二次側系統への給水が遮断された場合に、断水を回避すべき断水回避系統に緊急時取水口からの給水を適切に割り当てることができ、緊急時における緊急時取水口からの二次側系統への給水を有効に使用することができる。
給水システムの通常時の作動状態を示す概略構成図 給水システムの緊急時の作動状態を示す概略構成図 別実施形態の給水システムの要部の概略構成図 別実施形態の給水システムの要部の概略構成図
本発明に係る給水システムの実施形態を図面に基づいて説明する。
図1は給水システム100の通常時の作動状態を示し、図2は給水システム100の緊急時の作動状態を示している。
なお、図1、2では、通水状態の給水路31は太実線で表し、非通水状態の給水路31は細実線で表している。また、開き状態の弁31,71や作動状態のポンプ32は白抜きで表し、閉じ状態の弁31,71や停止状態のポンプ32は黒塗りで表している。
この給水システム100は、図1に示すように、所定量の水Wを貯留可能な貯水槽10が主要構成として備えられ、水補給手段20により槽内水位を設定された通常時の槽内水位L2(以下、通常水位と略称する場合がある。)に維持するように一次側系統から貯水槽10に水Wを補給しながら、給水手段30により貯水槽10の貯留水Wを取り出して二次側系統に給水可能に構成されている。
また、この給水システム100には、通常時と緊急時とを判定し、その判定結果に応じて各部の作動状態を制御する制御装置40が備えられている。本例では、制御装置40は、貯水槽10又はその近傍箇所等の適所に設置された感震器50から入力される地震信号に基づき、例えば、感震器50が設定震度以上の地震を感知して地震信号を出力した場合を緊急時とする判定形態で通常時と緊急時とを判定するように構成されている。
貯水槽10の槽内には、水補給手段20により一次側系統から水Wを補給可能な補給口11と、通常時(図1参照)に給水手段30により貯留水Wを取り出して二次側系統に給水可能な取水口12と、緊急時(図2参照)に給水手段30により貯留水Wを取り出して二次側系統に給水可能な緊急時取水口13とが備えられている。この給水システム100では、緊急時(図2参照)に取水口12からの給水を遮断する緊急遮断手段60が備えられており、緊急時取水口13は、緊急時に緊急遮断手段60にて取水口12から二次側系統への給水を遮断した場合でも、必要に応じて二次側系統への給水を継続するために備えられている。
取水口12及び緊急時取水口13は、貯水槽10の槽内において通常水位L2よりも低位に配置され、槽内水位が通常水位L2となっている状態で貯水槽10から貯留水Wを取り出し可能に構成されている。なお、補給口11は、貯水槽10の槽内において通常水位L2よりも高位に配置されている。
ここで、貯水槽10の槽内において、取水口12は底側に配置され、緊急時取水口13は取水口12よりも高位に配置されている。そのため、緊急時(図2参照)に緊急時取水口13から二次側系統に給水する場合でも、図2中の上側に示すように、給水可能な水Wは緊急時取水口13よりも高位側の貯留水Wに物理的に制限され、図2中の下側に示すように、緊急時取水口13よりも低位側の貯留水Wは槽内に確実に残ることになる。
緊急時取水口13の高さL1は、当該緊急時取水口13よりも低位側に災害用設定水量Q1を貯水可能な高さに設定されているとともに、貯水槽10の通常水位L2は、貯水槽10の槽内における緊急時取水口13よりも高位側に緊急用設定水量Q2を貯水可能な水位に設定されている。
ここで、災害用設定水量Q1と緊急用設定水量Q2は、給水システム100が備えられた施設の用途や災害時の役割、事業継続計画(BCP)等に応じた適宜の水量に設定することができる。
例えば、災害用設定水量Q1は、所定の期間、給水システム100が備えられた施設が災害時の中心的な役割を担って活動可能な水量(例えば、3日間に想定される消費水量)等に設定することができる。また、緊急用設定水量Q2は、当該施設において断水を回避した状態での継続的な使用が必要とされる水量(例えば、不意の断水が問題となる水消費部にて断水に備えた準備を行う間に必要な消費水量)等に設定することができる。
なお、貯水槽10の大型化を回避する面からは、緊急用設定水量Q2を災害用設定水量Q1よりも少量に設定するのが望ましい。
このように緊急時取水口13の高さL1と通常水位L2とを設定することで、緊急時に緊急時取水口13から二次側系統に最大で緊急用設定水量Q2の給水を可能としながら、緊急時取水口13から給水した後でも、少なくとも災害用設定水量Q1は備蓄水として槽内に残すことができる。
前記給水手段30は、例えば、貯水槽10の取水口12及び緊急時取水口13と二次側系統とを接続する給水路31と、当該給水路31に介装されたポンプ32等を備えて構成され、貯水槽10の取水口12及び緊急時取水口13から貯留水Wを取り出して給水路31を通じて二次側系統に給水するように構成されている。
なお、本例では、ポンプ32の動力により二次側系統に給水する方式を例に示しているが、勿論、貯水槽10を施設の屋上等に設置し、水頭圧により給水する方式を採用してもよい。
給水路31は、取水口12から合流部31aに至る第1流路31Aと、緊急時取水口13から合流部31aに至る第2流路31Bと、合流部31aから二次側系統に至る第3流路31Cとを備えて構成されている。第3流路31Cには、複数台のポンプ32が並列状態で介装されている。
第1流路31Aには、前記緊急遮断手段60として、取水口12から二次側系統への給水を開放状態と遮断状態とに切替可能な第1切替弁61が備えられている。この第1切替弁61は、制御装置40からの制御指令に基づき、通常時(図1参照)には取水口12から二次側系統への給水を開放し、緊急時(図2参照)には取水口12から二次側系統への給水を遮断する動作を行う。
第2流路31Bには、緊急時に緊急時取水口13からの給水を開放する緊急時取水手段70として、緊急時取水口13から二次側系統への給水を開放状態と遮断状態とに切替可能な第2切替弁71が備えられている。この第2切替弁71は、制御装置40からの制御指令に基づき、第1切替弁61とは逆に、通常時には緊急時取水口13から二次側系統への給水を遮断し、緊急時には緊急時取水口13から二次側系統への給水を開放する動作を行う。
制御装置40は、緊急遮断手段60にて取水口12からの給水が遮断されて緊急時取水口13から二次側系統に給水する場合に、緊急時取水口13からの給水流量を制限する緊急時流量制限手段としても機能する。
具体的には、制御装置40は、通常時には第3流路31Cに介装された複数台のポンプ32を稼働状態とし、緊急時には複数台のポンプ32の一部を停止させて残りの台数を稼働状態とする緊急時流量制限制御を実行する。
この制御装置40による緊急時流量制限制御により、緊急時は通常時に比べて給水流量が制限され、その結果、緊急時に緊急時取水口13から二次側系統への給水可能時間(期間)が不測に短くなるのが防止される。
また、この給水システム100には、貯水槽10の槽内における前記緊急時取水口13よりも高位側の水位を計測する緊急用水計測手段80が備えられている。緊急用水計測手段80は、電極式の水位センサ等から構成され、リアルタイムや設定時間毎等の所定のタイミングで緊急時取水口13よりも高位側の水位を計測して制御装置40に入力する。制御装置40は、緊急用水計測手段80から水位情報が入力されると、モニター等の表示部(図示省略)に水位情報を表示する。
このように、この給水システム100では、緊急時取水口13よりも高位の水位情報をモニター等の表示部に表示することで、緊急時取水口13から給水可能な残りの水量を把握することができる。
なお、前記水補給手段20は、例えば、貯水槽10の補給口11と一次側系統とを接続する水補給路21と、水補給路21から貯水槽10への補給水量を制御するボール弁等の水量制御手段(図示省略)を備えて構成され、貯水槽10の槽内水位を通常水位L2に維持するように水補給路21を通じて補給口11から貯水槽10に水を補給するように構成されている。
次に、このように構成された給水システム100の通常時の作動状態と緊急時の作動状態について説明を加える。
(通常時の作動状態)
図1に示すように、制御装置40は、感震器50で設定震度以上の地震を感知していない場合には、通常時であると判定し、第1切替弁61、第2切替弁71、ポンプ32を通常時の作動状態に制御する。
具体的には、制御装置40は、第1切替弁61を開き状態とし、貯水槽10の取水口12から二次側系統への給水を開放状態にするとともに、第2切替弁71を閉じ状態とし、貯水槽10の緊急時取水口13から二次側系統への給水を遮断状態とする。また、複数台のポンプ32を稼働状態とする。
この通常時の作動状態では、緊急時取水口13からの意図しない貯留水Wの漏出を防止しながら、複数台のポンプ32の動力を利用し、取水口12から二次側系統への給水を適切に行うことができる。
(緊急時の作動状態)
図2に示すように、制御装置40は、感震器50で設定震度以上の地震を感知した場合は、緊急時であると判定し、第1切替弁61、第2切替弁71、ポンプ32を緊急時の作動状態に制御する。
具体的には、制御装置40は、第1切替弁61を閉じ状態として貯水槽10の取水口12から二次側系統への給水を遮断状態にするとともに、第2切替弁71を開き状態として貯水槽10の緊急時取水口13から二次側系統への給水を開放状態とする。また、制御装置40は、複数台のポンプ32の一部を停止させて残りのポンプ32を稼働状態とする緊急時流量制限制御を実行し、緊急時取水口13から二次側系統への給水流量の上限を制限する。更に、制御装置40は、緊急用水計測手段80で計測された水位情報をモニター等の表示部に表示する。
この緊急時の作動状態では、給水流量の上限を制限しながら、貯水槽10の槽内における緊急時取水口13よりも上位側の緊急用設定水量Q2を最大給水量として緊急時取水口13から二次側系統に給水することができる。
よって、緊急時に取水口12から二次側系統への給水が遮断された場合でも、緊急時取水口13から二次側系統への給水が開放されることで、二次側系統への給水を自動的に継続することが可能となり、急な断水により二次側系統で二次被害が発生するのを回避することができる。しかも、図2の下側に示すように、後に使用するための備蓄水Wは、貯水槽10の槽内における緊急時取水口13よりも低位側に確実に残すことができる。
更に、緊急時取水口13からの給水を使用する者は、緊急時取水口13よりも高位側の水位情報をモニター等の表示部で把握することができ、緊急時取水口13から二次側系統への給水をより有効に使用することが可能となる。
〔別実施形態〕
(1)前述の実施形態の改良として、取水口12と接続された二次側系統のうち、特定の一部の系統だけに緊急時取水口13が接続されていてもよい。
例えば、図3に示すように、断水による二次被害の危険性などに基づき、二次側系統を断水回避系統と断水許容系統とに分け、緊急時取水口13は、断水回避系統には接続され、且つ、前記断水許容系統には接続されないようにしてもよい。断水回避系統は、例えば、急な断水による二次被害の危険性が高い医療用水の系統や生産用水の系統などの業務用水の系統とすることができる。また、断水許容系統は、急な断水による二次被害の危険性が低い一般用水の系統とすることができる。
この場合、例えば、給水路31は、取水口12から断水許容系統に至る第4流路31Dと、緊急時取水口13から断水回避系統に至る第5流路31Eと、第4流路31Dと第5流路31Eにおけるポンプ32の下流側どうしを接続する接続流路31Fにて構成することができる。接続流路31Fには、第4流路31Dから第5流路31Eへの水の通流を許容し、その逆方向となる第5流路31Eから第4流路31Dへの水の通流を防止する逆止弁31bを介装する。
このようにすれば、取水口12は、断水許容系統には第4流路31Dを介して接続され、且つ、断水回避系統には第4流路31Dの上流側と接続流路31Fと第5流路31Eの下流側を介して接続されるので、通常時に取水口12から断水許容系統と断水回避系統の夫々に給水することができる。
他方、緊急時取水口13は、断水回避系統には第5流路31Eを介して接続され、且つ、断水許容系統には接続流路31Fに介装された逆止弁31bの逆流防止機能により接続されないので、緊急時に緊急時取水口13から二次側系統に給水する場合に、給水可能水量の全量を断水回避系統に割り当てることができ、緊急時取水口13からの給水をより有効に使用することができる。
なお、上述した接続流路31Fや逆止弁31bを設ける構成に限らず、例えば、専用の供給路にて特定の一部の系統だけに緊急時取水口13を接続するなど、取水口12と接続された二次側系統のうち、特定の一部の系統だけに緊急時取水口13が接続される各種の構成を採用することができる。
(2)前述の実施形態の改良として、前記貯水槽10の槽内で緊急時取水口13の高さL1が変更自在に構成されていてもよい。
この場合、例えば、図4に示すように、貯水槽10の槽内の複数の高さL11、L12、L13、L14の各々に緊急時取水口13を配置する。緊急時取水口13の各々は、貯水槽10の槽内に設けた接続流路15を介して給水路31の第2流路31Bに接続する。また、緊急時取水口13の各々を開閉自在な開閉弁14を設置する。
このようにすれば、任意の高さL11〜L14の緊急時取水口13を開き、その他の緊急時取水口13を閉じることで、緊急時取水口13の高さL1をL11〜L14から選択して適宜に変更することができる。よって、緊急時に緊急時取水口13から二次側系統に給水した後でも、貯水槽10の槽内に備蓄する災害用設定水量Q1を当該施設の役割等に応じた適切な水量に設定することができる。
なお、上述した複数の高さL11〜L14の各々に緊急時取水口13を設けるのに限らず、例えば、先端部に単一の緊急時取水口13を備えた上下方向に伸縮自在な接続流路を貯水槽10の槽内に設け、当該接続流路を上下方向に伸縮させて緊急時取水口13の高さを変更自在とするなどであってもよく、緊急時取水口13の高さを変更自在とする各種の構成を採用することができる。
(3)前述の実施形態では、緊急用水計測手段80が、貯水槽10の槽内における緊急時取水口13よりも高位側の水位を計測する場合を例に示したが、水位の検出値等に基いいて貯水槽10の槽内における緊急時取水口13よりも高位側の貯水量を計測するようにしてもよい。その場合は、制御装置40は、緊急用水計測手段80から入力される貯水量情報をモニター等の表示部に表示することができる。
(4)前述の実施形態では、第2切替弁71として、制御装置40からの制御指令により緊急時取水口13から二次側系統への給水を開放状態と遮断状態とに自動的に切り替える弁を例に示したが、人為操作により緊急時取水口13から二次側系統への給水を開放状態と遮断状態とに切り替える弁であってもよい。また、このような第2切替弁71を設けず、緊急時取水口13から二次側系統への給水を常に開放状態とするようにしてもよい。
(5)前述の実施形態では、制御装置40が通常時と緊急時を判定し、その判定結果に応じて制御指令を出力することで、第2切替弁71の作動状態を自動的に切り替えて緊急時取水口13から二次側系統への給水を開放状態と遮断状態とに切り替える場合を例に示したが、操作者による制御装置40の操作部への通常時や緊急時を指定する入力操作に応じて、第2切替弁71の作動状態を切り替えて緊急時取水口13から二次側系統への給水を開放状態と遮断状態とに切り替えるようにしてもよい。
(6)貯水槽10に備えられた補給口11から槽内に水を補給する水補給手段20は、前述の実施形態で示した構成に限らず、種々の構成変更が可能であり、場合によっては、人為操作により補給口11から槽内に水を補給するようにしてもよい。
同様に、貯水槽10に備えられた取水口12及び緊急時取水口13から貯留水Wを取り出して二次側系統に給水する給水手段30も、前述の実施形態で示した構成に限らず、種々の構成変更が可能であり、場合によっては、人為操作により取水口12及び緊急時取水口13から貯留水Wを取り出して二次側系統に給水するようにしてもよい。
(7)前述の実施形態では、給水流量制限手段が、給水路31に介装したポンプ32の稼働台数を一部の台数に制限することで、緊急時取水口13から二次側系統への給水流量の上限を制限する場合を例に示した。これに代え、例えば、給水路31に介装した弁等の動作により緊急時取水口13から二次側系統への給水路31を絞ることで、緊急時取水口13から二次側系統への給水流量の上限を制限したり、給水路31に介装した弁等の動作により緊急時取水口13から二次側系統に一度に給水できる時間を制限することで、緊急時取水口13から二次側系統への給水流量を制限するようにしてもよい。
(8)前述の実施形態の改良として、二次側系統には、貯水槽10からの給水を一次的に貯留するバッファタンクが備えられていてもよい。
(9)前述の実施形態では、前記緊急時取水口が、貯水槽の槽内の外周壁側に配置されている場合を例に示したが、例えば、貯水槽内の槽内の底側から上方に立ち上げた接続流路の先端側等に配置されていてもよい。
10 貯水槽
11 補給口
12 取水口
13 緊急時取水口
60 緊急遮断手段
70 緊急時取水手段
80 緊急用水計測手段
L1 緊急時取水口の高さ
L2 通常水位
Q1 災害用設定水量
Q2 緊急用設定水量

Claims (6)

  1. 水を補給可能な補給口、及び、通常時に二次側系統に給水する取水口を備えた貯水槽と、
    前記貯水槽の槽内水位を設定された通常時の槽内水位に維持するように前記補給口から前記貯水槽に水を補給する水補給手段と、
    緊急時に前記取水口からの給水を遮断する緊急遮断手段が備えられ、
    前記貯水槽の槽内には、前記緊急遮断手段にて前記取水口からの給水が遮断された場合に二次側系統に給水可能な緊急時取水口が備えられ、
    前記取水口及び前記緊急時取水口が、前記水補給手段により維持される前記貯水槽の通常時の槽内水位よりも低位に配置されている給水システムであって、
    通常時と緊急時とを判定する制御装置が備えられ、
    前記緊急遮断手段が、前記制御装置にて緊急時と判定された場合に前記取水口からの給水を遮断するように構成され、
    緊急時に二次側系統に給水可能な前記緊急時取水口が、通常時に二次側系統に給水する前記取水口よりも高位に配置されている給水システム。
  2. 前記緊急時取水口の高さが、前記貯水槽の槽内における前記緊急時取水口よりも低位側に災害用設定水量を貯水可能な高さに設定され、
    前記貯水槽の通常時の槽内水位が、貯水槽の槽内における前記緊急時取水口よりも高位側に前記災害用設定水量よりも少ない緊急用設定水量を貯水可能な水位に設定されている請求項1記載の給水システム。
  3. 前記緊急遮断手段にて前記取水口からの給水が遮断されて前記緊急時取水口から二次側系統に給水する場合に、緊急時取水口からの給水流量を制限する緊急時流量制限手段が備えられている請求項1又は2記載の給水システム。
  4. 緊急時に前記緊急時取水口からの給水を開放する緊急時取水手段が備えられている請求項1〜3のいずれか1項に記載の給水システム。
  5. 前記貯水槽の槽内における前記緊急時取水口よりも高位側の水位又は高位側の貯水量を計測する緊急用水計測手段が備えられている請求項1〜4のいずれか1項に記載の給水システム。
  6. 二次側系統には、断水回避系統と断水許容系統とが含まれ、
    前記緊急時取水口は、前記断水回避系統には接続され、且つ、前記断水許容系統には接続されていない請求項1〜5のいずれか1項に記載の給水システム。
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