以下、添付図面を参照して、決済装置およびプログラムの実施形態を詳細に説明する。実施形態では、POS端末を販売データ処理装置の一例として説明する。また、実施形態は、スーパーマーケット等の店舗に導入されたPOS端末で売上登録処理された商品の決済処理を行う決済装置への適用例である。また、実施形態は、クレジットカードによる決済処理と電子マネーカードによる決済処理を、メディアによる決済処理の一例として説明する。
図1は、本実施形態に係るPOSシステム1の構成を示す図である。図1に示すように、POSシステム1は、複数台のPOS端末2と決済装置3とを備える。複数台のPOS端末2のそれぞれは、ネットワークの一例であるLAN(Local Area Network)8を介して決済装置3と接続可能とされている。すなわち、決済装置3は、LANを介して複数台のPOS端末2と接続可能とされている。また、LAN8には、無線アクセスポイント7が接続されており、例えばタブレット型のPOS端末4が無線LAN8、無線アクセスポイント7およびLAN8を介して決済装置3と接続可能とされている。以降、POS端末2とPOS端末4を総称してPOS端末2という。
また、決済装置3は、LAN8およびインターネット回線5を介して、POSシステム1の外部に位置する情報処理センター6と接続されている。情報処理センター6は、金融機関と決済装置3の間の情報伝達の役割を持つ。また、情報処理センター6は、電子マネーカードによる決済情報を店舗別に記憶する。また、情報処理センター6は、決済装置3からのクレジットカードによる決済に係る問い合わせに対する応答をする。また、情報処理センター6は、決済装置3からの電子マネーカードによる決済に係る問い合わせに対する応答をする。また、情報処理センター6は、電子マネーカードでの決済処理に係る集計情報を記憶する。集計情報は、電子マネーカードによって決済処理された所定期間(例えば一日)内の決済金額情報を含む。なお、POS端末2も、LAN8およびインターネット回線5を介して情報処理センター6と接続されている。
決済装置3は、インターネット回線5およびLAN8を介して情報処理センター6からクレジットカード情報を受信する。決済装置3は、受信したクレジットカード情報を記憶する。決済装置3は、ICカードや磁気カード等で構成されるクレジットカードからカード情報を読み出して、記憶したクレジットカード情報と照合し、クレジットカードによる決済可能かを判断する。また、決済装置3は、POS端末2から収集情報の送信指示を受信した場合、クレジットカードでの決済処理に係る取集情報を送信する。
また、決済装置3は、ICカードや磁気カード等で構成される電子マネーカードからカード情報を読み出して、情報処理センター6に問い合わせる。情報処理センター6は決済金額と口座残高とから決済可能か否かを判断して、決済可能であれば決済情報を決済装置3に送信する。また、決済装置3は、POS端末2から収集情報の送信指示を受信した場合、電子マネーカードでの決済処理に係る取集情報を情報処理センター6に問合せ、当該取集情報を情報処理センター6から取得して、POS端末2に送信する。
POS端末2は、顧客が購入する商品の売上登録処理を行う装置である。売上登録処理とは、商品を特定する商品コードに基づいて当該商品の商品名や価格(総称して「商品情報」という)を商品マスタから読み出して表示するとともに、読み出した商品情報を記憶する処理をいう。顧客との取引を終了する場合は、記憶した商品情報に基づいて顧客が購入した合計金額を算出し、税額を上乗せした顧客の支払金額を算出する。すべての支払いを現金以外のメディアで決済する場合は、POS端末2は、上記支払金額を決済金額として生成して、LAN8を介して決済装置3に送信する。また、一部を現金で支払い、残りを現金以外のメディアで決済する場合は、POS端末2は、上記支払金額から現金で支払った額を減額した決済金額を生成して、当該決済金額をLAN8を介して決済装置3に送信する。
次に、決済装置3について詳細に説明する。図2は、決済装置3の外観を示す図である。図2に示すように、決済装置3の本体31の側部には電源スイッチ36が設けられている。また、本体31の上部には、本体31に対して開閉可能な上面パネル37が設けられている。上面パネル37を開放することで、本体31の内部にロール状のレシート用紙をセットすることができる。また、この上面パネル37の表面には、操作部33であるタッチパネルを表面に配設した表示部32が設けられている。
本体31の側面上部には、決済用のカードから当該カードに格納されている情報を磁気的に読み取るカード読取部34が設けられている。決済用のカードとしては、例えば、クレジットカードや電子マネーカード等を用いることができる。なお、カード読取部34は、挿入されたカードに内蔵されたICチップと電気的に接触して、カード(ICチップ)に記憶された情報を電気的に読み取る構成であってもよい。
本体31の内部には、上述のレシート用紙に決済に関する集計情報等を印字する印字部57(図4参照)が備えられている。印字後の伝票は、本体31と上面パネル37との間に設けられているレシート発行口35から発行される。
続いて、図3のブロック図を用いて、POS端末2のハードウェア構成について説明する。図3に示すように、POS端末2は、制御主体となるCPU(Central Processing Unit)61を備える。POS端末2は、各種プログラムを記憶するROM(Read Only Memory)62を備える。またPOS端末2は、CPU61のワークエリアとして機能するRAM(Random Access Memory)63を備える。またPOS端末2は、各種プログラムを記憶するHDD(Hard Disc Drive)やフラッシュメモリ等で構成されたメモリ部64等を備える。CPU61、ROM62、RAM63、メモリ部64は、互いにデータバス65を介して接続されている。
CPU61、ROM62、RAM63は、制御部600を構成する。制御部600は、CPU61が、メモリ部64の制御プログラム部641に記憶されRAM63に展開された制御プログラムに従って動作することによって、後述する制御処理を実行する。
RAM63は、各種データも記憶する。RAM63は、商品情報部631を備える。商品情報部631は、POS端末2で売上登録処理した商品の商品情報を記憶する。
メモリ部64は、制御プログラム部641、商品マスタ642、決済装置情報部643を備える。制御プログラム部641は、POS端末2を制御するプログラムを記憶する。商品マスタ642は、商品を特定する商品コード毎に商品情報(商品名、価格等)を記憶する。決済装置情報部643は、決済装置3に出力する決済装置3の情報を記憶する。決済装置3の情報とは、決済装置3を特定するためのIPアドレス、処理の種類を決定するポート番号等である。決済装置情報部643は、決済装置3のIPアドレス、決済処理用に設けられたポート番号、集計処理用に設けられたポート番号を記憶する。なお、決済処理用に設けられたポート番号と集計処理用に設けられたポート番号は、同一のポート番号であってもよい。
制御部600は、データバス65およびコントローラ66を介して、締めキー671、決済キー672、集計キー673を備えた操作部67を備える。締めキー671は、取引の決済処理を実行する際に操作する。決済キー672は、決済装置3に決済情報を送信する際に操作する。集計キー673は、決済装置3から集計情報を収集する際に操作する。
制御部600は、データバス65およびコントローラ66を介して、店員用の表示部22、客用の表示部23、キーボード24、プリンタ25と接続している。表示部22と表示部23は、LCD(Liquid Crystal Display)あるいはタッチパネルを表面に配設したLCDによって構成され、商品名や商品の金額、一取引の合計金額等を表示する。また、制御部600は、データバス65を介して、通信I/F(Interface)27を制御部600に接続しており、通信I/F27はLAN8を介して決済装置3と接続している。
POS端末2は、内部に、商品情報や決済情報等を印刷するプリンタ25が設けられている。POS端末2は、プリンタ25によって印刷されたレシートを発行する。
図4は、決済装置3のハードウェア構成を示すブロック図である。図4において、決済装置3は、各部を制御するための制御部100を備えている。制御部100は、図4に示すように、各部を集中的に制御するCPU51に、アドレスバス、データバス等のバスライン55を介して、ROM52と、RAM53とを接続して構成されている。また、制御部100には、メモリ部54とコントローラ56が、バスライン55を介して接続されている。制御部100は、CPU51が、メモリ部54に記憶されRAM53に展開された制御プログラム541に従って動作することによって、後述する制御処理を実行する。
メモリ部54は、電源を切っても記憶情報が保持されるフラッシュメモリ等の不揮発性メモリであって、制御プログラム541、POS識別番号部542、集計情報部543、決済金額部544を含むプログラム等を記憶する。制御プログラム541は、決済装置3を制御するプログラムを記憶する。POS識別番号部542は、決済装置3から集計情報を収集する1台のPOS端末2を特定するレジ番号(特定情報)を記憶する。POS識別番号部542にレジ番号が記憶されたPOS端末2が特定のPOS端末である。
集計情報部543は、クレジットカードによって決済処理した決済情報を記憶する。クレジットカードによって決済処理されると、決済処理に係る決済金額を含む決済情報が集計情報部543に記憶される。決済金額部544は、後述する決済指示情報に含まれる決済金額を記憶する。
また、コントローラ56は、表示部32、操作部33と接続している。コントローラ56は、制御部100からの指令に基づいて各種制御を実行する。表示部32は、キーの画像を含む各種情報を表示する。操作部33は、表示部32上に設けられたタッチパネルであり、表示部32に表示された例えば数値を入力する置数キー等のキーに対応する位置のタッチパネルをタッチすることで、各種のキー操作を実行する。操作部33は、設定キー331、セットキー332、セットキー333を備える。上記レジ番号は、決済装置3の操作部33に設けられた設定キー331とセットキー332とセットキー333とによって、POS識別番号部542に設定される。
設定キー331を操作すると、表示部32にレジ番号を入力する入力画面が表示される。この入力画面においてレジ番号を入力してセットキー332を操作する。すると、レジ番号が表示された確認画面が表示される。この確認画面において、セットキー333を操作すると、入力したレジ番号はPOS識別番号部542に記憶される。このようにして、特定情報であるレジ番号が決済装置3に記憶される。
また、制御部100は、バスライン55およびコントローラ56を介して、印字部57とカード読取部34を接続している。印字部57は、本体31の内部に収納したレシート用紙の先端を引き出して、例えばサーマルヘッドを使用して商品情報や決済情報等をレシート用紙に印字する。カード読取部34は、磁気的あるいは電気的にカードに記憶されているカード情報を読み取る。
また、制御部100は、バスライン55を介して、通信I/F59を接続している。通信I/F59は、LAN8を介してPOS端末2と接続している。
ここからは、実施形態に係るPOS端末2の制御について説明する。図5は、POS端末2の制御処理の流れを示すフローチャートである。図5において、制御部600は、商品コードを取得したか否かを判断する(S71)。商品コードは、商品に付されているコードシンボルを読み取って取得する。商品コードを取得したと判断した場合には(S71のYes)、制御部600は、取得した商品コードに基づいて商品マスタ642から商品情報を読み出す。そして制御部600は、読み出した商品情報に基づいて当該商品の売上登録処理を実行し、商品情報を商品情報部631に記憶する(S72)。そして制御部600は、S71に戻る。
また、商品コードを取得していないと判断した場合には(S71のNo)、制御部600は、締めキー671が操作されたか否かを判断する(S73)。締めキー671が操作されたと判断した場合には(S73のYes)、制御部600は、商品情報部631に記憶されている商品情報に基づいて当該取引に係る決済処理を実行する(S74)。この決済処理において、顧客が支払う当該取引に係る決済金額を算出する。すべてを現金で決済処理をする場合は、S74の決済処理の中で、金銭の授受、釣銭の払い出し、レシートの発行の処理を実行する。
一方、クレジットカードまたは電子マネーカードですべての金額または一部の金額を決済処理を実行する場合は、決済キー672が操作される。制御部600は、決済キー672が操作されたか否かを判断する(S75)。決済キー672が操作されたと判断した場合には(S75のYes)、制御部600は、決済装置3に対して決済の処理の指示を示す決済指示情報を送信する(S76)。決済指示情報には、決済装置3を特定するIPアドレス、決済処理を特定するポート番号、決済装置3で決済処理をする決済金額が含まれる。そして制御部600は、S71に戻る。また、決済キー672は操作されていないと判断した場合には(S75のNo)、制御部600は、S71に戻る。
一方、締めキー671は操作されていないと判断した場合には(S73のNo)、制御部600は、集計キー673が操作されたか否かを判断する(S77)。集計キー673が操作されたと判断した場合には(S77のYes)、制御部600は、決済装置3に対して決済情報の集計を指示する集計指示情報を送信する(S78)。集計指示情報には、決済装置3を特定するIPアドレス、集計処理を特定するポート番号、集計情報を受信する自身のPOS端末2を特定するPOS識別番号(特定情報)が含まれる。そして制御部600は、S71に戻る。また、集計キー673は操作されていないと判断した場合には(S77のNo)、制御部600は、S71に戻る。
ここからは、図6〜図10を用いて、実施形態に係る決済装置3の制御について説明する。図6は、決済装置3の機能構成を示す機能ブロック図である。決済装置3は、制御部100がメモリ部54に記憶された制御プログラム541等のプログラムに従い動作することで、確立手段101、受付手段102、実行手段103、制限手段104として機能する。
確立手段101は、POS端末2との接続を確立する機能を有する。
受付手段102は、ネットワークを介して複数台のPOS端末2から決済に係る指示を受け付ける機能を有する。
実行手段103は、決済に係る指示を受け付けたPOS端末2との接続が可能な場合に当該POS端末2との接続を確立し、決済に係る指示に対応した処理を実行する機能を有する。
制限手段104は、POS端末2との接続が不可の場合に当該POS端末2との接続を制限する機能を有する。
図7は、決済装置3の制御処理の流れを示すフローチャートである。決済装置3は、POS端末2から決済指示情報を受信した場合、他のPOS端末2と接続を確立していないことを条件に当該POS端末2との接続を確立する。図7に示すように、制御部100(受付手段102)は、POS端末2から決済用のポートG番号宛に決済指示情報を受信したか否かを判断する(S11)。具体的には、制御部100は、決済処理用のポート番号を宛先として送信された、決済金額を含む決済指示情報を受信したか否かを判断する。決済指示情報を受信したと判断した場合には(S11のYes)、制御部100(確立手段101)は、S31で後述するが、決済装置3が、1台のPOS端末2(他のPOS端末)とすでに接続が確立されているか否かを判断する(S12)。いずれのPOS端末2と接続が確立されていないと判断した場合には(S12のNo)、制御部100(実行手段103)は、S11で受信した決済指示情報に基づいて決済処理を実行する(S13)。
ここで、S13で処理される決済処理について説明する。図8は、決済装置3の決済処理の流れを示すフローチャートである。図8に示すように、制御部100は、S11で受信した決済指示情報に基づいて所定の通信プロトコルを実行し、決済指示情報を送信した1台のPOS端末2との間で接続を確立する(S31)。次に制御部100は、決済指示情報に含まれる決済金額を決済金額部544に記憶する(S32)。
次に制御部100は、クレジットカードでの決済であるか否かを判断する(S33)。カード読取部34がクレジットカードの情報を読み取った場合には、制御部100は、クレジットカードでの決済であると判断する。カード読取部34が電子マネーカードの情報を読み取った場合には、制御部100は、電子マネーカードでの決済であると判断する。
クレジットカードでの決済であると判断した場合には(S33のYes)、制御部100は、カード読取部34が読み取った当該クレジットカードのクレジット情報に基づいて当該クレジットカードのオーソリ情報を取得する(S34)。オーソリ情報とは、当該クレジットカードの使用可能情報等である。クレジットカードに関するオーソリ情報は、情報処理センター6から受信して決済装置3が記憶している。オーソリ情報を取得したら、制御部100は、当該クレジットカードが使用可能か否かを判断する(S35)。当該クレジットカードが使用可能であると判断した場合には(S35のYes)、制御部100は、読み出したクレジット情報に基づいて、クレジットカードによる決済処理を実行する(S36)。そして制御部100は、決済処理した決済情報(決済金額を含む)を、集計情報部543に記憶する(S37)。また、当該クレジットカードが使用不可であると判断した場合には(S35のNo)、制御部100は、当該クレジットカードが使用できないことを示す情報を表示部32に表示する等のエラー処理を実行する(S38)。
一方、クレジットカードでの決済ではないと判断した場合には(S33のNo)、制御部100は、電子マネーカードでの決済であるか否かを判断する(S41)。電子マネーカードでの決済であると判断した場合には(S41のYes)、制御部100は、カード読取部34が読み取った当該電子マネーカードの金額情報に基づいて当該電子マネーカードのオーソリ情報を取得する(S42)。オーソリ情報とは、当該電子マネーカードと関連する銀行の口座金額である。電子マネーカードに関するオーソリ情報は、決済装置3から情報処理センター6に問合せをして取得する。オーソリ情報を取得したら、制御部100は、口座金額と決済金額とを比較して、当該電子マネーカードでの決済処理が可能か否かを判断する(S43)。当該電子マネーカードでの決済処理が可能であると判断した場合には(S43のYes)、制御部100は、読み出した電子マネー情報に基づいて、電子マネーカードカードによる決済処理を実行する(S44)。そして制御部100は、決済処理した決済情報(決済金額を含む)を、集計情報部543に記憶する(S45)。また、当該電子マネーカードが使用不可であると判断した場合には(S43のNo)、制御部100は、当該電子マネーカードが使用できないことを示す情報を表示部32に表示する等のエラー処理を実行する(S38)。
また、電子マネーカードでの決済ではないと判断した場合には(S41のNo)、制御部100は、他のメディアによる決済処理を実行する(S46)。
図7の説明に戻る。S37の処理、S38の処理、S45の処理、S46の処理を実行した制御部100は、印字部57を駆動して伝票発行処理を実行する(S14)。S37の処理の場合、制御部100は、クレジットカードによる決済処理に係る伝票を発行する伝票には、制御部100は、接続を確立したPOS端末2を示すレジ番号が印字される。S38の処理を実行した場合、制御部100は、エラー処理に係る伝票を発行する。S45の処理の場合、制御部100は、電子マネーカードによる決済処理に係る伝票を発行する。伝票には、制御部100は、接続を確立したPOS端末2を示すレジ番号が印字される。
次に制御部100は、S37の処理、S38の処理、S45の処理、S46の処理の結果をPOS端末2に送信する(S15)。すなわち、S37の処理の結果として、制御部100は、クレジットカードでの決済処理の結果をPOS端末2に送信する。また、S38の処理の結果として、制御部100は、エラーの情報をPOS端末2に送信する。また、S45の処理の結果として、制御部100は、電子マネーカードでの決済処理の結果をPOS端末2に送信する。また、S46の処理の結果として、制御部100は、他のメディアでの決済処理の結果をPOS端末2に送信する。そして制御部100は、S11に戻る。
図9は、S36によるクレジットカードによる決済処理を実行した場合に発行されたクレジット伝票の一例である。図9において、決済処理に係るクレジット伝票D1は、クレジットカードによる決済処理をしたクレジット伝票である表示D11、クレジットの加盟店の表示D12を表示する。また、クレジット伝票D1は、クレジットカードの使用日D13、クレジットカードのカード番号D14、伝票番号、有効期限、取引内容、支払区分、取扱区分、商品区分を示す表示D15を表示する。また、クレジット伝票D1は、分割払いの場合に分割回数D16、毎月の支払いと一時金での支払いの区分を示す表示D17、決済装置3を特定する端末番号、クレジットカードのカード会社等を示す表示D18、決済金額を示す表示D19、案内情報D110を表示する。また、クレジット伝票D1は、接続を確立したPOS端末2のレジ番号D111を表示する。このクレジット伝票D1は、顧客用と店控え用の2部印字される。
図7の説明に戻る。S12において、1台のPOS端末2(他のPOS端末)とすでに接続が確立されていると判断した場合には(S12のYes)、制御部100(制限手段104)は、表示部32に、決済装置3がすでに他のPOS端末2を接続されていることを示すメッセージを表示する(S16)。この場合、制御部100は、S11で決済指示情報を受信したPOS端末2を決済装置3と接続しない。すなわち、制御部100は、決済指示情報を送信したPOS端末2と決済装置3との接続を制限する。この場合、制御部100は、接続の確立を制限したPOS端末2に対し、決済装置3と接続が確立できなかったこと(接続が制限されたこと)、および、すでに他のPOS端末2を接続されていること、および接続中のPOS端末2のレジ番号を示すメッセージを送信する。このようにすることで、接続の確立を制限されたPOS端末2は、決済装置3との接続の確立が制限されたこと、他のPOS端末と接続中であること、および、決済装置3がどのPOS端末2と接続中であるかを把握することができる。そして制御部100は、S16で表示したメッセージが印字された伝票を発行する(S17)。この際、発行された伝票に、決済装置3と接続できなかったPOS端末2を特定するレジ番号を印字してもよい。そして制御部100は、S11に戻る。
また、決済装置3は、POS端末2から集計指示情報を受信した場合、当該POS端末2が特定のPOS端末であることを条件に当該POS端末2との接続を確立する。S11において、決済指示情報を受信していないと判断した場合には(S11のNo)、制御部100(受付手段102)は、POS端末2から集計用のポートG番号宛に集計指示情報を受信したか否かを判断する(S21)。集計指示情報を受信したと判断した場合に(S21のYes)、制御部100(確立手段101)は、1台のPOS端末2(他のPOS端末)とすでに接続が確立されているか否かを判断する(S22)。いずれのPOS端末2と接続が確立されていないと判断した場合には(S22のNo)、制御部100は、集計指示情報を送信したのが特定のPOS端末2であるか否かを判断する(S23)。集計指示情報に含まれるレジ番号がPOS識別番号部542に記憶されている特定のPOS端末2のレジ番号である場合、制御部100は、特定のPOS端末2であると判断する。
特定のPOS端末2であると判断した場合には(S23のYes)、制御部100(実行手段103)は、当該特定のPOS端末2と接続を確立して、当該特定のPOS端末2に対して決済処理に係る集計情報を送信する(S24)。すなわち、制御部100は、POS識別番号部542に記憶されているレジ番号で特定される特定のPOS端末2と接続を確立して、当該特定のPOS端末2に集計情報部543に記憶されている決済処理に係る集計情報を送信する。この際、制御部100は、集計金額部543からクレジットカードによる決済処理の集計情報を読み出して、特定のPOS端末2に送信する。また、制御部100は、情報処理センター6に対して電子マネーカードによる決済処理の集計情報を問い合わせ、受信したと電子マネーカードによる決済処理の集計情報を送信する。
次に制御部100は、印字部57を駆動して、集計情報の送信に係る伝票を発行する(S25)。この際、制御部100は、クレジットカードによる決済処理の集計情報が印字された伝票と、電子マネーカードによる決済処理の集計情報が印字された伝票とを発行する。なお、S25で発行される伝票は、クレジットカードによる決済処理の集計情報と電子マネーカードによる決済処理の集計情報が印字された1枚の伝票であってもよい。
図10に、S25で発行される集計情報の送信に係る伝票の一例を示す。図10において、集計処理に係るクレジット伝票D2は、クレジットカードによる集計処理をしたクレジット伝票である表示D21、クレジットの加盟店の表示D22、集計日D23を表示する。また、クレジット伝票D2は、伝票番号、有効期限、取引内容、支払区分、取扱区分、商品区分を示す表示D25を表示する。また、クレジット伝票D2は、集計金額を示す表示D29を表示する。また、クレジット伝票D2は、特定のPOS端末のPOS識別番号D214を表示する。また、クレジット伝票D2は、当該クレジット伝票が集計用の伝票であることを示す表示D213を表示する。このクレジット伝票D2は、店控え用として1部印字される。
図7の説明に戻る。次に制御部100は、集計情報部543に記憶されている集計情報をクリア(消去)する(S26)。そして制御部100は、S11に戻る。また、特定のPOS端末2ではないと判断した場合には(S23のNo)、制御部100(制限手段104)は、S21で集計指示情報を受信したPOS端末2に対し、当該POS端末2は特定のPOS端末ではないことを示すメッセージを送信する(S27)。この場合、制御部100は、集計指示情報を受信したPOS端末2を決済装置3と接続しない。すなわち、制御部100は、集計指示情報を受信したPOS端末2と決済装置3との接続を制限する。この場合、制御部100は、接続の確立を制限したPOS端末2に対し、決済装置3と接続が確立できなかったこと(接続が制限されたこと)、および、すでに特定のPOS端末2に集計情報を送信したこと、および集計情報を送信した特定のPOS端末2のレジ番号を示すメッセージを送信する。このようにすることで、接続の確立を制限されたPOS端末2は、決済装置3との接続の確立が制限されたこと、特定のPOS端末に集計情報が送信されたこと、および、集計情報がどのPOS端末2に送信されたかを把握することができる。そして制御部100は、印字部57を駆動して、S21で受信した集計指示情報に基づいて、集計処理を実行しなかったことを示す情報を印字した伝票を発行する(S28)。この伝票に、S21において集計指示情報を受信したPOS端末2を特定するレジ番号を印字してもよい。そして制御部100は、S11に戻る。
また、他のPOS端末2とすでに接続が確立されていると判断した場合には(S22のYes)、制御部100は、S16の処理を実行する。この場合、制御部100は、集計指示情報を受信したPOS端末2を決済装置3と接続しない。すなわち、制御部100は、集計指示情報を受信したPOS端末2と決済装置3との接続を制限する。また、集計指示情報を受信していないと判断した場合には(S21のNo)、制御部100は、S11に戻る。
このような実施形態によれば、決済装置3は、LANを一例とするネットワークを介してPOS端末2と接続した。また、決済装置3は、他のPOS端末2との接続が確立されている場合には、制御部100は、POS端末2と一対一の接続を制限するようにした。そのため、シリアル端末がないPOS端末2に対して決済装置3を接続することができるとともに、一つのPOS端末2と一つの決済装置3との接続を確立することができる。
また、実施形態によれば、決済装置3は、特定のPOS端末2と一対一の接続を確立して、当該特定のPOS端末に対して集計情報を送信することができる。また、決済装置3は、集計情報を送信するために特定のPOS端末2以外のPOS端末2と接続を確立することがない。
なお、実施形態は、例として提示したものであり、発明の範囲を限定することは意図していない。この新規な実施形態は、その他の様々な形態で実施されることが可能であり、発明の要旨を逸脱しない範囲で、種々の省略、置き換え、変更を行うことができる。この実施形態やその変形は、発明の範囲や要旨に含まれるとともに、特許請求の範囲に記載された発明とその均等の範囲に含まれる。
例えば、実施形態では、決済装置3はPOS端末2と別体として説明したが、両者の筐体が一体であってもよい。
また、実施形態では、クレジットカードによる決済処理と電子マネーカードによる決済処理を一例として示したが、これに限らず、他のメディアによる決済処理であってもよい。
実施形態の決済装置3で実行されるプログラムは、インストール可能な形式または実行可能な形式のファイルでCD−ROM、フレキシブルディスク(FD)、CD−R、DVD(Digital Versatile Disk)等のコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録されて提供される。
また、実施形態の決済装置3で実行されるプログラムを、インターネット等のネットワークに接続されたコンピュータ上に格納し、ネットワーク経由でダウンロードさせることにより提供するように構成してもよい。また、決済装置3で実行されるプログラムをインターネット等のネットワーク経由で提供または配布するように構成してもよい。
また、実施形態の決済装置3で実行されるプログラムを、ROM等に予め組み込んで提供するように構成してもよい。