JP6833592B2 - ロボット制御装置及び搬送システム - Google Patents

ロボット制御装置及び搬送システム Download PDF

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Description

本発明は、ワークを搬送するスカラ型の搬送ロボットを制御するロボット制御装置及び搬送システムに関する。
半導体ウェハ、ガラス基板等の板状のワークを、ワーク収容体からアライナ、基板処理チャンバ等のステーションへ搬送するスカラ型の搬送ロボットが実用化されている。特許文献1には、一端部がベースに回転可能に支持されると共に、ワークを保持する第1ハンド及び第2ハンドが他端部にそれぞれ回転可能に支持されたアーム機構を有する搬送ロボットが開示されている。搬送ロボットはワークの搬送が行われる搬送室に設置される。インライン型の基板処理装置は、中空略直方体形状の搬送室を有し、複数のチャンバが搬送室の壁面に沿って直線状に配される。ティーチングボックスの手動操作によって第1ハンドがチャンバ側へ移動する場合、ロボット制御装置は、搬送室の壁面に略平行な直線状の退避線を越えて第2ハンドがチャンバ側へ移動しないように当該第2ハンドを回転させる。かかる制御によって、第1ハンドを手動で移動させる際に第2ハンドが周辺の構造物と干渉して第1ハンドの移動が妨げられることを回避することができる。
特開2013−163231号公報
しかしながら、クラスタ型の半導体処理装置のように搬送室が五角形、六角形等の多角形状である場合、あるいはワーク収容体、アライナ、チャンバ等のステーションが非直線状に配置されているような場合、特許文献1に記載の退避線を用いて第2ハンドを退避させても、第2ハンドが構造物と干渉するおそれがあった。
本発明は斯かる事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、第1ハンドを移動させる際、搬送室の形状及びステーションの配列に拘わらず、第2ハンドが周囲の構造物に干渉することを回避することができるロボット制御装置及び搬送システムを提供することにある。
本発明の一態様に係るロボット制御装置は、一端部がベースに回転可能に支持されると共に、板状のワークを保持する第1ハンド及び第2ハンドが他端部にそれぞれ回転可能に支持されたスカラ型のアーム機構を有する搬送ロボットを制御するロボット制御装置であって、前記ベースから離れる方向へ前記第1ハンドを移動させる場合、前記ベースより外側に向かって少なくとも一部が凸の曲線をなす退避線を越えて前記ベースから前記第2ハンドが離れないように、前記第2ハンドを前記アーム機構に対して回転させる制御部を備える。
第1ハンドがベースから離れる方向へ移動すると、第2ハンドも第1ハンドと共にベースから離れる方向へ移動する。この場合、制御部は、第2ハンドが退避線を越えてベースから離れないように、当該第2ハンドをアーム機構に対して回転させる。退避線は、ベースより外側に向かって少なくとも一部が凸の曲線をなしているため、搬送室の形状及びステーションの配列に拘わらず、第2ハンドが周囲の構造物に干渉しないようにその回転を制御することが可能になる。例えば、構造物が直線的な配置になっていなくても、当該構造物の配置を考慮して退避線を設定することにより、第1ハンドをベースより外側へ移動させる際、第2ハンドが周囲の構造物に干渉しないようにその回転を制御することができる。
本発明の一態様に係るロボット制御装置にあっては、前記退避線は前記一端部の回転軸を中心とした円弧状部分を含む構成が好ましい。
退避線が円弧状部分を含むため、収容体、アライナ、チャンバ等のステーションが非直線状に配列している場合であっても、第1ハンドを移動させる際に第2ハンドが周囲の構造物に干渉することを回避することができる。
本発明の一態様に係るロボット制御装置にあっては、前記退避線は前記一端部の回転軸を中心とした円弧状部分及び直線状部分を含む構成が好ましい。
退避線が円弧状部分及び直線状部分を含むため、収容体、アライナ、チャンバ等のステーションが直線状に配列している箇所と、非直線状に配列している箇所とが混在している場合であっても、第1ハンドを移動させる際に第2ハンドが周囲の構造物に干渉することを回避することができる。
本発明の一態様に係るロボット制御装置にあっては、前記制御部は、前記ベースに対する前記第1ハンド及び第2ハンドの現在位置を示す情報を取得する取得部を備え、取得した現在位置の情報並びに前記第1ハンド及び第2ハンドの目標位置を示す情報に基づいて、前記第1ハンドの移動経路上の複数点毎に設定される退避線を越えないように前記アーム機構に対する前記第2ハンドの回転角度を算出して前記第2ハンドを回転させる構成が好ましい。
第1ハンド及び第2ハンドを確実に目標位置へ移動させることができる。
本発明の一態様に係る搬送システムは、一端部がベースに回転可能に支持されると共に、板状のワークを保持する第1ハンド及び第2ハンドが他端部にそれぞれ回転可能に支持されたスカラ型のアーム機構を有し、前記ワークを搬送する搬送ロボットと、上述のいずれか一つのロボット制御装置とを備える構成が好ましい。
上記の通り、搬送室の形状及びステーションの配列に拘わらず、第2ハンドが周囲の構造物に干渉しないようにその回転を制御することができる。例えば、構造物が直線的な配置になっていなくても、当該構造物の配置を考慮して退避線を設定することにより、第1ハンドをベースより外側へ移動させる際、第2ハンドが周囲の構造物に干渉しないようにその回転を制御することができる。
本発明によれば、第1ハンドを移動させる際、搬送室の形状及びステーションの配列に拘わらず、第2ハンドが周囲の構造物に干渉することを回避することができる。
実施形態1に係る搬送システムを示す模式図である。 搬送ロボットが設けられたクラスタ型の基板処理装置を示す平面図である。 第2ハンドの退避線を示す模式図である。 搬送ロボットの制御手順を示すフローチャートである。 第2ハンドの退避制御を示す模式図である。 第2ハンドの制御点が退避線を越えていないときの第2ハンドの制御方法を示す模式図である。 第1ハンドの直線移動に伴う第2ハンドの退避動作の一連の流れを示す模式図である。 変更前の教示点を示す模式図である。 教示点へ未到達になる例を示す模式図である。 目標教示点へ未到達になる他の例を示す模式図である。 自動運転切替後の搬送ロボットの制御手順を示すフローチャートである。 教示点が変更された後の自動運転における左手系の退避態様を示す模式図である 教示点が変更された後の自動運転動作における右手系の退避態様を示す模式図である。 実施形態2に係る基板処理装置を示す平面図である。
以下、本発明をその実施形態を示す図面に基づいて詳述する。
(実施形態1)
図1は、実施形態1に係る搬送システムを示す模式図である。搬送システムは、スカラ型の搬送ロボット2と、搬送ロボット2の動作を制御するロボット制御装置1と、搬送ロボット2の動作を教示する教示装置3とを備える。
搬送ロボット2は、所定箇所に設置されるベース23と、板状のワークW(図2参照)を保持する第1ハンド21及び第2ハンド22と、一端部24cがベース23に回転可能に支持されると共に、第1ハンド21及び第2ハンド22が他端部24dにそれぞれ回転可能に支持されたスカラ型のアーム機構24とを備える。
ベース23は、例えば柱状であり、長手方向を鉛直にして所定箇所に設置される。ベース23の上端面の中央部には、中心軸がベース23の長手方向となるように第1アーム軸25aが設けられている。また、ベース23には、第1ハンド21及び第2ハンド22を一体的に昇降させる図示しない昇降機構が設けられている。昇降機構は、例えばボールネジ機構である。
アーム機構24は、同一方向の回転軸を用いて複数のアームを互いに回転可能に連結してなるリンク機構である。アーム機構24は、例えば、板状の第1アーム24a及び第2アーム24bを有する。第1アーム24aの一端側は第1アーム軸25aにてベース23に回転可能に支持されている。第1アーム24aの他端側には、中心軸の方向が第1アーム軸25aと略同一の第2アーム軸25bが設けられており、第2アーム24bの一端側は、第1アーム24aの他端側に第2アーム軸25bにて回転可能に支持されている。第1アーム24a及び第2アーム24bはベース23に対して各別に独立して回転することができる。第1アーム24a及び第2アーム24bの長さは略同一であり、平面視において、第2アーム軸25bを中心に第2アーム24bを回転させて重ね合わせたときに、一端部24cと他端部24dとが重なるように形成されている。
このように構成されたアーム機構24の第1アーム24a及び第2アーム24bは、ベース23の設置面に略平行な平面において互いに回転することにより、ベース23に対して進退することができる。
第1ハンド21及び第2ハンド22は、例えば平面視において略同形のU字板状であり、第2アーム24bに取り付けられる基部と、ベース23の設置面に対して略平行な方向へ当該基部から二叉に突出した板状の2本の指部とを有する。また、第1ハンド21及び第2ハンド22にはワークWを保持する保持部(不図示)が設けられている。保持部は、例えば真空チャック、ワークWのエッジを挾持するエッジグリップチャック等である。なお、第1ハンド21及び第2ハンド22の形状は特に限定されるものでは無く、異なる形状であっても良い。第2アーム24bの他端側には、中心軸の方向が第1アーム軸25aと略同一の第1ハンド軸25cが設けられており、第1ハンド21の基部は、第1ハンド軸25cにて第2アーム24bの他端側に回転可能に支持されている。また、搬送ロボット2は、第1ハンド軸25cと同軸の第2ハンド軸25dを備える。第2ハンド22の基部は、第2ハンド軸25dにて第2アーム24bに回転可能に支持されており、第1ハンド21及び第2ハンド22は、第2アーム24bに対して各別に独立して回転することができる。
このように構成された第1ハンド21及び第2ハンド22はアーム機構24と共に、ベース23の設置面に略平行な平面において回転可能である。
第1アーム軸25a、第2アーム軸25b、第1ハンド軸25c及び第2ハンド軸25dには図示しないサーボモータ及びサーボアンプが設けられている。つまり、第1アーム軸25aには第1アーム24aを回転させるためのサーボモータ及びサーボアンプ、第2アーム軸25bには第2アーム24bを回転させるためのサーボモータ及びサーボアンプ、第1ハンド軸25cには第1ハンド21を回転させるためのサーボモータ及びサーボアンプ、第2ハンド軸25dには第2ハンド22を回転させるためのサーボモータ及びサーボアンプがそれぞれ設けられている。各サーボモータの回転は、ロボット制御装置1によって制御される。搬送ロボット2は、ロボット制御装置1の制御に従って各サーボモータを回転させることによって、第1ハンド21及び第2ハンド22を所要の位置に移動させることができる。
また、サーボモータには、第1アーム24a、第2アーム24b、第1ハンド21及び第2ハンド22の回転角度を検出するエンコーダがそれぞれ設けられている。エンコーダは、検出した回転角度を示す情報をロボット制御装置1へ出力する。
なお、サーボモータ及びサーボアンプの設置位置は上記に限定されない。例えば、サーボモータの出力をプーリーやベルト等の伝達機構を介して第1アーム軸25a、第2アーム軸25b、第1ハンド軸25c及び第2ハンド軸25dに伝達させてもよい。また、サーボアンプは、ロボット制御装置1内に設置してもよい。
ロボット制御装置1は、自装置の各部の動作を制御する制御部11を備える。制御部11は、CPU(Central Processing Unit)、ROM(Read Only Memory)、RAM(Random Access Memory)、入出力インタフェース等を有するマイコンであり、制御部11には教示装置3が接続されている。
教示装置3は、例えばティーチングボックスであり、搬送ロボット2を動作させるための各種スイッチを備える。教示装置3は、関節手動運転モードと、直線手動運転モードと、自動運転モードとを有し、使用者は各モードを任意に切り替えることができる。関節手動運転モードは、任意の一又は複数の関節軸、即ち第1アーム軸25a、第2アーム軸25b、第1ハンド軸25c、第2ハンド軸25dを個別に手動操作で回転させることが可能な運転モードである。直線手動運転モードは、第1ハンド21及び第2ハンド22を直線的に移動させることが可能な運転モードである。自動運転モードは、予め指定された一の教示点から他の教示点へ第1ハンド21及び第2ハンド22を自動的に移動させることが可能な運転モードである。なお、教示点の数は2点に限定されるものでは無い。
教示装置3は、搬送ロボット2を自動運転させるための情報として、第1ハンド21及び第2ハンド22の位置及び姿勢を示す一又は複数の教示点を記憶している。第1ハンド21及び第2ハンド22の教示点は、例えば、任意のデカルト座標系における各ハンドの座標、及び第2アーム24bに対する各ハンドの回転角度を示す数値情報である。なお、教示点は、上記デカルト座標系における第1ハンド21及び第2ハンド22の所定部位の位置を示している。以下、当該部位を制御点と呼ぶ。制御点は、必ずしも第1ハンド21及び第2ハンド22の先端を示すものでは無い。制御点は、例えば、第1ハンド21及び第2ハンド22の中心点、各ハンドに保持されたワークWの中心点等を示している。また、デカルト座標系は、第1ハンド21及び第2ハンド22の位置ないし教示点の表現方法の一例であり、特にこれに限定されるものでは無い。第1ハンド21及び第2ハンド22の角度も同様である。
図2は、搬送ロボット2が設けられたクラスタ型の基板処理装置を示す平面図、図3は、第2ハンド22の退避線Aを示す模式図である。図3では、第1アーム24a、第2アーム24b、第1ハンド21及び第2ハンド22は棒線にて模式的に表されている。図中、点Pは、第2ハンド22の制御点を示している。
搬送ロボット2は、例えば図2に示すようなクラスタ型の半導体製造装置に備えられる。半導体製装置は、例えば平面視が六角形状の搬送室4と、複数のステーション5とを備える。ステーション5は、ワークWの取り出し元のカセット、ワークWの収納先のカセット、アライナ、基板処理チャンバ及びロードロック室等である。複数のステーション5は、平面視において、搬送室4の外側、各辺に配されている。搬送ロボット2は、搬送室4の中央部に配され、ワークWをステーション5間で搬入出する。
図2に示すように搬送室4の中央部に搬送ロボット2を設置した場合、図2及び図3中、破線で示すように、平面視において第1アーム軸25aを中心とした半径Rwの円弧状の退避線Aが設定される。なお、制御部11は、退避線Aを規定する半径Rwの初期値として、所定半径R1を記憶している。退避線Aは、第2ハンド22の制御点Pがこの退避線Aを越えてベース23から離れないように、第2ハンド22の回転を制御するためのものである。
<関節手動運転>
関節手動運転モードにおいては、使用者は教示装置3を用いて、第1アーム軸25a、第2アーム軸25b、第1ハンド軸25c、第2ハンド軸25dから選択される任意の一又は複数の軸を各別に回転させることができる。例えば、使用者は、第1アーム軸25aだけを回転させたり、第1アーム軸25a及び第1ハンド軸25cを同時に回転させたりすることができる。教示装置3は、使用者の操作に応じて、第1アーム軸25a、第2アーム軸25b、第1ハンド軸25c及び第2ハンド軸25の回転及びその回転方向を示す情報をロボット制御装置1へ出力する。
制御部11は、教示装置3から出力された情報を取得し、取得した情報に基づいて、各サーボモータの駆動を制御するための指令情報を各サーボモータのサーボアンプへ出力する。サーボアンプは指令情報に従ってサーボモータを駆動させ、第1アーム軸25a、第2アーム軸25b、第1ハンド軸25c、第2ハンド軸25dを回転させる。
<直線手動運転モード>
直線手動運転モードにおいては、使用者は教示装置3のスイッチを操作することによって、第1ハンド21の移動方向及び姿勢を指定することができる。教示装置3は、第1ハンド21の移動方向及び姿勢を示す教示情報をロボット制御装置1へ出力する。第1ハンド21の移動方向は、例えば、上記デカルト座標系における第1ハンド21の移動方向を示すベクトル情報である。姿勢は、例えば、第2アーム24bに対する第1ハンド21の回転角度を示す数値情報である。
制御部11は、教示装置3から出力された教示情報を取得する。また、制御部11は、上記エンコーダから出力された回転角度の情報を取得する。制御部11は、取得した情報に基づいて、ベース23に対する第1ハンド21及び第2ハンド22の位置及び姿勢を認識することができる。
そして、制御部11は、教示情報と、回転角度の情報とに基づいて、各サーボモータの駆動を制御するための指令情報を演算し、演算した指令情報を各サーボモータのサーボアンプへ出力する。サーボアンプは指令情報に従ってサーボモータを回転駆動させる。サーボモータの回転駆動は、PI制御やPID制御等によって制御されるが、特に限定されるものではない。指令情報は、第1アーム24a、第2アーム24b、第1ハンド21及び第2ハンド22を回転させる回転角度を示す情報である。当該回転角度には、例えば回転方向の情報も含まれる。
制御部11は、現在の第1ハンド21の位置を基点にして、教示された移動方向へ第1ハンド21を直線移動させるために必要な第1アーム24a及び第2アーム24bの回転角度を演算する。また、制御部11は、第1ハンド21を直線移動させる場合、特にベース23から離れる方向へ第1ハンド21を直線移動させる場合、ベース23の第1アーム軸25aの中心から一定距離にある平面視円形の退避線Aを越えて第2ハンド22の制御点Pがベース23から離れないように、第2ハンド22を回転させるための回転角度を演算する。そして、制御部11は、演算によって得られた第1アーム24a、第2アーム24b並びに第1ハンド21及び第2ハンド22の回転角度を含む指令情報を各サーボアンプへ出力する。
退避線Aは、第2ハンド22の制御点Pが当該退避線Aより内側、つまりベース23寄りに位置している場合、当該第2ハンド22の各部位が周囲の構造物に干渉しないように設定される線である。好ましくは、退避線Aは、第2ハンド22の制御点Pが当該退避線Aより内側に位置している場合、第2ハンド22の回転角度に拘わらず、当該第2ハンド22の各部位が周囲の構造物に干渉しないように設定される線である。より好ましくは、退避線Aは、第2ハンド22の制御点Pが当該退避線Aより内側に位置している場合、第2ハンド22の回転角度に拘わらず、当該第2ハンド22の各部位、及び第2ハンド22にて保持され得るワークWが周囲の構造物に干渉しないように設定される線である。
なお、退避線Aは、第2ハンド22が当該退避線Aを越えて外側へ移動しても、直ちに第2ハンド22及びワークWが周囲の構造物に干渉しないよう、所定量の余裕を持たせると良い。つまり、第2ハンド22及びワークWとその周囲の構造物との干渉を回避することを可能にする退避線の最長半径よりも、所定長、短い半径を有する円弧状の退避線Aを設定すると良い。
直線手動運転モードにおいて、ベース23から離れる方向へ第1ハンド21が移動すると、第1ハンド21と共に第2ハンド22も移動する。このとき、第1ハンド21と共に移動する第2ハンド22は周囲の構造物に干渉するおそれがあるため、制御部11は、第2ハンド22が周囲の構造物と干渉しないように、第2ハンド22を回転させる。具体的には、制御部11は、ベース23から見て、第2ハンド22が退避線Aを越えないように、第2ハンド22を回転させる。
第1ハンド21を直線手動操作で移動させる場合のロボット制御装置1の動作を説明する。
図4は、搬送ロボット2の制御処理手順を示すフローチャートである。手動運転モードにおいて、教示装置3から出力された教示情報がロボット制御装置1に入力された場合、制御部11は以下の処理を実行する。当該処理は、教示情報がロボット制御装置1に入力される都度実行される。制御部11は、各サーボモータから第1ハンド21及び第2ハンド22の現在位置の情報を取得する(ステップS11)。具体的には、制御部11は、第1アーム24a、第2アーム24b、第1ハンド21及び第2ハンド22の回転角度の情報を取得する。当該情報によって、制御部11は第1ハンド21及び第2ハンド22の位置を特定することができる。位置の表現方法は特に限定されるものでは無いが、例えば第1ハンド21及び第2ハンド22の位置はデカルト座標系で表される。
そして、制御部11は、教示装置3から出力されてロボット制御装置1に入力された、第1ハンド21の移動方向を示す教示情報を取得する(ステップS12)。移動方向は、上記デカルト座標系におけるベクトルで表される。
次いで、制御部11は、第1ハンド21の移動を開始させる前に第1ハンド21の現在位置と、予め演算により求めた移動方向とに基づいて、退避線Aを設定する(ステップS13)。ここで設定される退避線Aは、ロボット制御装置1が予め記憶している所定半径R1の円形の退避線Aである。
次いで、制御部11は、第2ハンド22の制御点Pが既に退避線Aを越えているか否か、つまり当該制御点Pと第1アーム軸25aとの距離R2が、所定半径R1よりも長いか否かを判定する(ステップS14)。直線手動運転モード、自動運転モードで動作している場合、通常は第2ハンド22の制御点Pが退避線Aを越えることが無いが、間接手動運転モードで動作したときは、制御点Pが退避線Aを越えることがある。第2ハンド22の制御点Pが退避線Aを越えていると判定した場合(ステップS14:YES)、制御部11は、現在の第2ハンド22の制御点Pの位置と第1アーム軸25aとの距離R2を半径とする円形の退避線Aを再設定する(ステップS15)。例えば、読み出された退避線Aが所定半径R1の円弧であった場合、第2ハンド22の制御点Pと第1アーム軸25aとの距離R2がR2>R1であるとき、制御部11は、半径R2の円弧を新たな退避線Aとする。退避線Aの再設定は、例えば、ロボット制御装置1に教示情報が入力され、ステップS11以下の処理が実行される都度、実行すると良い。
第2ハンド22の制御点Pが退避線Aの内側に位置すると判定した場合(ステップS14:NO)、又はステップS15の処理を終えた場合、制御部11は、ステップS12にて取得した教示情報に基づいて、第1ハンド21を教示された方向へ移動させる(ステップS16)。
そして、制御部11は、第1ハンド21の移動方向が、ベース23から離れる方向であるか否かを判定する(ステップS17)。ベース23から離れる方向であると判定した場合(ステップS17:YES)、制御部11は、第2ハンド22の制御点Pが退避線A上にあるか否かを判定する(ステップS18)。退避線A上にあると判定した場合(ステップS18:YES)、制御部11は、第2ハンド22の制御点Pが退避線Aを越えてベース23から離れないように第2ハンド22を回転させる(ステップS19)。
図5は、第2ハンド22の退避制御を示す模式図である。図5Aは、第2ハンド22の制御点Pが退避線A上にある状態を示しており、図5Bは第2ハンド22の待避動作を示している。図5Aに示す状態で、第1ハンド21がステーション5側へ移動しようとすると、第2ハンド22及びワークWが搬送室4の壁面と干渉し、第1ハンド21の移動の妨げになる。そこで、制御部11は、ステップS19の処理で図5Bに示すように、第2ハンド22の制御点Pが退避線Aを越えないように、第2ハンド軸25dを中心に第2ハンド22を回転させる。第2ハンド22の制御点Pが退避線Aを越えないように、第2ハンド22を回転させることによって、第2ハンド22が周囲の構造物と干渉しないように制御することができる。制御点Pが退避線Aを越えないようにするための第2ハンド22の回転角度は、現在の第1アーム24a、第2アーム24b、第1ハンド21及び第2ハンド22の回転角度、各アーム及びハンドの長さ、退避線Aの半径等に基づいて、例えば余弦定理にて演算することができる。
第1ハンド21の移動方向が、ベース23から離れる方向では無いと判定した場合(ステップS17:NO)、第2ハンド22の制御点Pが退避線A上に無いと判定した場合(ステップS18:NO)、制御部11は、第1ハンド21に対する第2ハンド22の回転角度が保持されるように、第2ハンド軸25dを中心に第2ハンド22を回転させ、又は回転を停止させる(ステップS20)。
図6は、第2ハンド22の制御点Pが退避線Aを越えていないときの第2ハンド22の制御方法を示す模式図である。ΦAは、第1ハンド21に対する第2ハンド22の回転角度を示し、ΦBは第2アーム24bの延長線(破線直線部分)に対する第2ハンド22の回転角度を示している。ステップS20の処理において制御部11は、第1ハンド21に対する第2ハンド22の回転角度ΦAが保持されるように、第2ハンド軸25dを中心に第2ハンド22の回転を制御する。なお、ステップS20で、第2アーム24bの延長線に対する第2ハンド22の回転角度ΦBが一定となるように制御しても良い。
図7は、第1ハンド21の直線移動に伴う第2ハンド22の退避動作の一連の流れを示す模式図である。白抜き矢印で示すように、第1ハンド21がベース23から離れる方向へ移動している場合、図7Aに示すように第2ハンド22の制御点Pが退避線Aを越えていないとき、第2ハンド22は第1ハンド21と共に移動する。ところが、図7Bに示すように、第1ハンド21が更に移動し、第2ハンド22の制御点Pが退避線A上に到達した場合、第2ハンド22の制御点Pが退避線Aを越えないように回転を開始する。具体的には、第1ハンド21に対する第2ハンド22の回転角度ΦAにΔΦAを加算して、第2ハンド22を退避させる。以下、第1ハンド21が停止するまで、制御部11は、第2ハンド22の退避制御を継続する。
<自動運転モード>
自動運転モードにおいては、教示装置3は、一又は複数の教示点の情報を読み出し、読み出した教示点の情報を含む教示情報をロボット制御装置1へ出力する。自動運転モードの場合、制御部11は、現在の第1ハンド21及び第2ハンド22の位置又は自動運転を開始する始点としての教示点を起点にして、教示された各ハンドの位置へ第1ハンド21及び第2ハンド22を直線移動させ、教示された姿勢とするために必要な第1アーム24a及び第2アーム24bの回転角度を演算する。具体的には、制御部11は、任意のデカルト座標系において、第1ハンド21及び第2ハンド22が現在の位置から次の教示点(以下、目標教示点と呼ぶ)へ至るまでの直線経路上に並ぶ複数の点を補間点として演算する。そして、第1ハンド21及び第2ハンド22を各補間点へ順次移動させるために必要な第1アーム24a及び第2アーム24bの回転角度を算出する。なお、教示装置3によって、複数の教示点が教示されている場合、第1ハンド21及び第2ハンド22が各教示点へ順番に移動するように、同様の方法で各教示点間の補間点を演算し、各補間点へ順次移動させるために必要な第1アーム24a及び第2アーム24bの回転角度を算出する。そして、制御部11は、演算によって得られた第1アーム24a、第2アーム24b並びに第1ハンド21及び第2ハンド22の回転角度を含む指令情報を各サーボアンプへ出力する。第1ハンド21を移動させる際、ベース23側から見て、第2ハンド22の制御点Pが退避線Aを越えないように、第2ハンド22を回転させて退避させる制御は、直線手動運転モードと同様である。ただし、自動運転モードでの退避線は、後述するように退避線Akとなる。
<運用途中での教示点変更>
このように位置ずれがある場合、目標教示点に到達するように、制御部11が第1ハンド21の移動を制御しても第1ハンド21及び第2ハンド22が目標教示点に未到達になることがある。第1ハンド21及び第2ハンド22が目標教示点に到達できない場合、ロボット制御装置1は、異常有りと認識し、ワークWの搬送制御を中断する。
図8は、変更前の教示点を示す模式図、図9は、目標教示点へ未到達になる例を示す模式図である。図8左図は、第1ハンド21及び第2ハンド22の後退位置の教示点を示し、図8右図は、第1ハンド21及び第2ハンド22の前進位置の教示点を示す。図8左図に示す後退位置の教示点においては、移動開始前にある第2ハンド22の制御点Pが退避線A上にあるため、問題無く、図8左図に示す後退位置の教示点から図8右図に示す前進位置の教示点へ第1ハンド21及び第2ハンド22を移動させることができる。
ところが、図9左図に示すように、関節手動運転モードにて第1ハンド21及び第2ハンド22の後退位置の教示点を変更し、自動運転開始時において第2ハンド22の制御点Pが退避線Aの外側になった場合、問題が生ずる。ただし、前進位置の教示点は変更されていないものとする。
図9左図に示す後退位置の教示点においては、自動運転開始時において第2ハンド22の制御点Pが既に退避線Aより外側に位置している。このため、第1ハンド21を前進位置の教示位置へ移動させたとしても、第2ハンド22は退避線A上に戻ること無く当該外側の円弧上を移動することになるため、図9右図に示すように図8右図に示した後退位置の教示点に到達することができず、ワークWの搬送制御が中断される。自動運転モードにおいては、第2ハンド22は、第1ハンド21の移動に追従し、退避線Aを越えないように回転するだけであるためである。
図10は、目標教示点へ未到達になる他の例を示す模式図である。図10左図に示すように、関節手動運転モードにて第1ハンド21及び第2ハンド22の後退位置の教示点を変更し、自動運転開始時において第2ハンド22の制御点Pが退避線Aの内側になった場合も、問題が生ずる。ただし、前進位置の教示点は変更されていないものとする。
図10左図から図10中図に示すように第1ハンド21及び第2ハンド22が前進位置へ移動すると、第2ハンド22の制御点Pが退避線A上に達し、退避線A上を移動する。その後、図10右図に示すように第1ハンド21及び第2ハンド22が後退位置の教示点へ戻ろうとしても、第2ハンド22の制御点Pは図10左図に示す後退位置の教示点に戻ることができない。
上記のような異常停止を避けるために、制御部11は、以下の処理を実行する。
図11は、自動運転切替後の搬送ロボット2の制御手順を示すフローチャート、図12は、教示点が変更された後の自動運転における左手系の退避態様を示す模式図、図13は、教示点が変更された後の自動運転動作における右手系の退避態様を示す模式図である。
まず、制御部11は、各サーボモータから、第1ハンド21及び第2ハンド22の現在の位置情報を取得する(ステップS31)。そして、制御部11は、教示装置3から出力される教示情報を取得する(ステップS32)。自動運転モードに係る教示情報は、到達すべき第1ハンド21及び第2ハンド22の位置及び姿勢を示す情報である。
次いで、制御部11は、第1ハンド21の現在位置から目標教示点を結ぶ直線経路上の複数の補間点を決定する(ステップS33)。そして、制御部11は、各補間点に対応する退避線Akを設定する(ステップS34)。
自動運転開始時の教示点から目標教示点までの第1ハンド21の移動量に対する、自動運転開始時の教示点から特定の補間点までの移動量の比率をrkとする。比率rkは下記式を満たす。
0≦rk≦1…(1)
上記の通り、自動運転開始時点において第2ハンド22は厳密に退避線A上にある保証が無い。そこで、第1ハンド21が各補間点にあるときの退避線Akを以下のように設定する。
すなわち、各補間点における第1アーム軸25aから第2ハンド22の制御点Pまでの距離Rkを演算し、第1アーム軸25aから距離Rkだけ離れた位置を退避線Akとして設定する。
Rk=Rs+rk(Re−Rs)…(2)
但し、
Rs:自動運転開始時点における第1アーム軸25aから第2ハンド22の制御点Pまでの距離
Re:目標教示点における第1アーム軸25aから第2ハンド22の制御点Pまでの距離
Rk:補間点における第1アーム軸25aから第2ハンド22の制御点Pまでの距離
次いで、制御部11は、ステップS33で決定した補間点へ第1ハンド21を移動させる(ステップS35)。次いで、制御部11は、第1ハンド21が位置する補間点に対応する退避線Akを越えないように第2ハンド22を回転させる(ステップS36)。
第2ハンド22の制御点Pが退避線Ak上にあるとき下記式(3)及び(4)を満たす。
Figure 0006833592
但し、
Φ1:第1アーム軸25aと、第1ハンド軸25cとを結ぶ直線に対する第2ハンド22のなす角度(0≦Φ1≦π)
Φ2:第1アーム軸25aと、第1ハンド軸25cとを結ぶ直線に対する第2アーム24bのなす角度(0≦Φ2≦π/2)
La:第1ハンド21及び第2ハンド22の長さ
X:補間点における第1アーム軸25aから第1ハンド軸25cまでの距離
L:第1アーム24a及び第2アーム24bの長さ
Rk:第1アーム軸25aから退避線Akまでの距離
第2ハンド22が拘束される状態は図12A及び図12Bのように2通りが考えられる。また、第1ハンド21及び第2ハンド22の位置には、右手系及び左手系が存在する。図12の状態を左手系とした場合、右手系の状態は図13A及び図13Bのようになる。従って、第2ハンド22が退避線Ak上に拘束される状態としては、図12及び図13にそれぞれ示す合計4通りの状態が考えられる。
左手系における第2アーム24bの延長線(一点破線部分)に対する第2ハンド22のなす角度wa1,wa2は、下記式で表される。第2ハンド22のなす角度は、当該延長線から反時計回りを正とする。
wa1=−π+(Φ1+Φ2)…(5)
wa2=−π−(Φ1−Φ2)…(6)
同様に、右手系における第2アーム24bの延長線(一点破線部分)に対する第2ハンド22のなす角度wa1、wa2は下記式で表される。
wa1=π−(φ1+φ2)…(7)
wa2=π+(φ1−φ2)…(8)
そして、制御部11は、このように求められた解wa1、wa2の内、当該補間点における第2ハンド22の回転角度として近いものを解として選択する。つまり、第2アーム24bの延長線に対する現在の第2ハンド22の回転角度に近い解を選択する。より具体的には、制御部11は、現在の第2ハンド22の回転角度と解wa1との差分の絶対値と、現在の第2ハンド22の回転角度と解wa2とを比較し、差分の絶対値がより小さな解を選択する。
そして、制御部11は、第1ハンド21の移動が完了したか否かを判定する(ステップS37)。移動が完了していないと判定した場合(ステップS37:NO)、制御部11は処理をステップS34へ戻す。移動が完了したと判定した場合(ステップS37:YES)、制御部11は処理を終える。
以上の通り、直線手動運転モードでは、例えば、第1アーム軸25aを中心とした半径Rwの円弧状の退避線Aが設定される。
これに対して、自動運転モードでは、自動運転開始時の第2ハンド22の制御点Pの位置と第2ハンド22の目標教示点に基づいて補間点が定まり、補間点及び目標教示点に対応する退避線Akが設定される。
そのため、例えば図10に示すように、第2ハンド22の制御点Pが(直線手動運転モードで設定される)退避線Aを越えた場合に退避線Aより内側に戻れない状態を回避できる。
なぜならば、自動運転モードでは第2ハンド22の制御点Pの目標教示点が退避線Aよりも内側にあれば、その位置に応じた退避線Akが設定されるからである。
更に、自動運転開始時における第2ハンド22の制御点Pの位置が考慮されて退避線Akが設定されるので、当初設定された自動運転時の教示点が自動運転開始前に変更されることにより、当初設定していた第2ハンド22の制御点Pの教示点の位置と自動運転開始時の第2ハンド22の制御点Pの位置とに誤差が生じたとしても問題が生じない。
例えば図9に示すように、当初設定された自動運転時の教示点が自動運転開始前に変更されたとしても、図8右図に示す位置を目標教示点とするために、図9右図に示すように前進位置の教示点に到達できない状態を回避することができる。
このように構成された搬送システム及びロボット制御装置1によれば、第1ハンド21を移動させる際、搬送室4の形状及びステーション5の配列が非直線的であっても、当該形状及び配列を考慮して退避線Akを設定することにより、第2ハンド22が周囲の構造物に干渉することを回避することができる。
(実施形態2)
実施形態2に係る搬送システムは、設定される退避線の態様が実施形態1と異なるため、以下では主に上記相違点について説明し、対応する箇所には同様の符号を付して詳細な説明を省略する。
図14は、実施形態2に係る基板処理装置を示す平面図である。半導体製造装置は、例えば長手方向一端側が幅広に形成された略直方体形状の搬送室204を有する。つまり平面視において、搬送室204の長手方向一端側の幅寸法は、搬送室204の長手方向中央及び他端側の幅寸法よりも長い。搬送室204の両長辺外側、長手方向中央及び他端側の壁面に沿って、複数の第1ステーション205aが直線的に並び配されている。また、搬送室204の内側、長手方向一端側の空間には、複数の第2ステーション205bが非直線状に並び配されている。
ロボット制御装置1の制御部11は、搬送室204の長手方向に略平行な直線状部分と、第1アーム軸25aを中心とした円弧状部分とを含む退避線B,Cを記憶している。制御部11は、第1ハンド21の異なる複数の移動方向毎に円弧状又は直線状の退避線B,Cを記憶している。つまり、制御部11は、第1ステーション205a側への移動方向と、直線状の退避線Bとを対応付けて記憶しており、第2ステーション205b側への移動方向と、円弧状の退避線Cとを対応付けて記憶している。
ロボット制御装置1は、直線手動運転モード又は自動運転モードにおいて移動する第1ハンド21の移動方向に対応する退避線B,Cを選択し、選択された退避線B,Cを越えて第2ハンド22が第1ステーション205a又は第2ステーション205b側へ移動しないように、第2ハンド22を回転させる。つまり、ロボット制御装置1の制御部11は、第1ハンド21の移動方向として、第1ステーション205aの方向が教示された場合、第2ハンド22が直線状の退避線Bを越えないように当該第2ハンド22を回転させる。一方、制御部11は、第1ハンド21の移動方向として、第2ステーション205bの方向が教示された場合、第2ハンド22が円弧状の退避線Cを越えないように当該第2ハンド22を回転させる。
このように構成された搬送システム及びロボット制御装置1によれば、第1ステーション205a及び第2ステーション205bが直線状に配列している箇所と、非直線状に配列している箇所とが混在している場合であっても、手動操作で第1ハンド21を移動させる際に第2ハンド22が周囲の構造物に干渉することを回避することができる。
なお、実施形態2においても、関節手動運転にて自動運転の教示点が変更され、自動運転を開始した場合、教示点間の各補間点に対応する退避線Akが設定され、第2ハンド22の制御点Pが、ベース23から見て当該退避線Akを越えないように制御される。
今回開示された実施形態はすべての点で例示であって、制限的なものではないと考えられるべきである。本発明の範囲は、上記した意味ではなく、特許請求の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味及び範囲内でのすべての変更が含まれることが意図される。
1 ロボット制御装置
2 搬送ロボット
3 教示装置
4,204 搬送室
5,205a,205b ステーション
11 制御部
21 第1ハンド
22 第2ハンド
23 ベース
24 アーム機構
24a 第1アーム
24b 第2アーム
24c 一端部
24d 他端部
25a 第1アーム軸
25b 第2アーム軸
25c 第1ハンド軸
25d 第2ハンド軸
205a 第1ステーション
205b 第2ステーション
A,B,C 退避線
W ワーク

Claims (4)

  1. 一端部がベースに回転可能に支持されると共に、板状のワークを保持する第1ハンド及び第2ハンドが他端部にそれぞれ回転可能に支持されたスカラ型のアーム機構を有する搬送ロボットを制御するロボット制御装置であって、
    前記ベースから離れる方向へ前記第1ハンドを移動させる場合、前記ベースより外側に向かって少なくとも一部が凸の曲線をなす退避線を越えて前記ベースから前記第2ハンドが離れないように、前記第2ハンドを前記アーム機構に対して回転させる制御部を備え
    前記制御部は、
    前記ベースに対する前記第1ハンド及び第2ハンドの現在位置を示す情報を取得する取得部を備え、取得した現在位置の情報並びに前記第1ハンド及び第2ハンドの目標位置を示す情報に基づいて、前記第1ハンドの移動経路上の複数点毎に設定される退避線を越えないように前記アーム機構に対する前記第2ハンドの回転角度を算出して前記第2ハンドを回転させる
    ロボット制御装置。
  2. 前記退避線は前記一端部の回転軸を中心とした円弧状部分を含む
    請求項1に記載のロボット制御装置。
  3. 前記退避線は前記一端部の回転軸を中心とした円弧状部分及び直線状部分を含む
    請求項1に記載のロボット制御装置。
  4. 一端部がベースに回転可能に支持されると共に、板状のワークを保持する第1ハンド及び第2ハンドが他端部にそれぞれ回転可能に支持されたスカラ型のアーム機構を有し、前記ワークを搬送する搬送ロボットと、
    請求項1〜請求項3までのいずれか一項に記載のロボット制御装置と
    を備える搬送システム。
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