JP6832662B6 - 締結キット - Google Patents

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Description

本発明の一側面は、表面にシートが貼り付けられたプレートを締結するための締結キット、当該締結キットを用いて締結されるライセンスプレート、及び締結キットを用いたプレートの締結方法に関する。
従来から、自動車及び二輪車等の車両には、所有者等を識別するためのライセンスプレートが取り付けられている。通常、これらのライセンスプレートは、車両に、複数個のボルト(雄ねじ)で固定される。また、ボルトとライセンスプレートとの間には単一のワッシャー(座金)が介在する。車両にライセンスプレートを取り付けるための構造に関し、下記特許文献1には、締結孔及び取付孔にボルトを挿入してウエルドナットに螺合することで、ライセンスプレートを取付部に取り付ける手法が記載されている。
特開2014−43158号公報
ところで、日本国内においても、近い将来、図柄入りのライセンスプレートの使用が認められる見通しとなっている。例えば、ライセンスプレートの表面に図柄が付されたシートを貼り付けることにより該ライセンスプレートを装飾することが検討されている。このようなシートは樹脂によって形成されるため、ライセンスプレート、ボルト及びワッシャー等に比べて強度が低い。このため、上述したボルト締めによりライセンスプレートを車両に締結した場合、ワッシャーの周囲のシートにうず状の皴などが生じることがある。このような皺などの発生によるシートの変形が、ライセンスプレートの美観を損ねるおそれがある。
そのため、樹脂製のシートが貼り付けられたプレートを締結する際に、該シートにより向上した美観を損ねることを抑制し、良好な締結を実現することが望まれている。
本発明の一側面に係る締結キットは、表面に樹脂製のシートが貼り付けられたプレートを締結するための締結キットであって、ねじ部及び頭部を有する雄ねじと、ねじ部が通る第1孔を有する環状の締結支持部材と、を備え、締結支持部材は、環状を呈する一対の主面と、外周面と、一方の主面から突出すると共に外周面に沿って延在する刃部とを有し、プレートを締結する際に、ねじ部が締結支持部材に挿通されると共に、刃部が設けられた主面がシートに対向する。
このような側面においては、締結支持部材は、外周面に沿って一方の主面から突出する刃部を有しており、プレートを締結する際に、ねじ部が締結支持部材に挿通されると共に、刃部が設けられた主面がシートに対向する。このため、プレートの締結の際に雄ねじの頭部によって押圧された締結支持部材の刃部は、プレートに貼り付けられたシートに食い込み、当該シートを切断する。このようにシートが切断されることによって、締結キットの締結時にシートが巻き込まれにくくなり、締結キットの締結に起因したシートの変形が抑制される。したがって、シートにより向上した美観を損ねることを抑制し、良好な締結を実現できる。
本発明の一側面によれば、樹脂製のシートが貼り付けられたプレートを締結する際に、該シートにより向上した美観を損ねることを抑制し、良好な締結を実現することができる。
図1は、締結キットによって締結されるライセンスプレートを示す斜視図である。 図2は、図1のII−II線断面図である。 図3(a)は、締結支持部材の平面図であり、図3(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線断面図である。図3(c)は、締結支持部材の他の例を示す断面図である。 図4(a)は、従来の締結キットによって締結されたライセンスプレートのシートの様子を示す平面図であり、図4(b)は、図4(a)のIVb−IVb線断面図である。 図5は、変形例の締結支持部材を示す斜視図である。
以下、添付図面を参照しながら本発明の実施形態を詳細に説明する。なお、図面の説明において同一又は同等の要素には同一の符号を付し、重複する説明を省略する。
図1及び図2を用いて、本実施形態に係る締結キットの構成及び構造を説明する。本明細書における「締結キット」とは、プレートを被締結体に締結するために用いられる部品のセットである。「プレート」とは、被締結体に上記締結キットを用いて締結され得る板状の部材である。「被締結体」とは、二輪車、四輪車といった車両等の運動可能な物体、又は柱及び壁等の静止物体である。本実施形態のプレートは、表面に後述するシートが貼り付けられると共に車両に取り付けられる金属製又は合金製のライセンスプレートである。
図1は、締結キットによって締結されるライセンスプレートを示す。図1に示されるように、平面視にて略矩形状を呈するライセンスプレート1の表面1aには、車両の識別に用いられる番号等が表示される。表面1aには、後述する図2に示されるようにシート2が貼り付けられる。
シート2は、インクによって図柄等がプリントされた基材と、当該図柄等を保護する基材との積層体である。基材としては、例えばポリウレタン、アクリル樹脂、ポリエステル、ポリオレフィン、塩化ビニル樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル樹脂(塩化ビニル酢酸ビニル共重合体とも言う)、ポリカーボネート、ポリイミド、ポリアミド、又はポリエステルアミド等の樹脂から構成される樹脂基材が挙げられる。シート2の厚さT1の下限は、例えば15μm、30μm、又は45μmである。また、シート2の厚さT1の上限は、例えば300μm、250μm、220μm、又は200μmである。なお、シート2は、図柄等を呈する単層体でもよい。
ライセンスプレート1は、表面1a側から見て円形状である複数の孔1b(締結用の孔)を有する。それぞれの孔1bには、対応する一組の締結キット3が挿通される。孔1bに挿通された締結キット3が被締結体である車両に設けられた取付孔に締結されることによって、ライセンスプレート1が車両(被締結体)に締結される。
図2は、図1のII−II線断面図である。図1及び図2に示される締結キット3は、ライセンスプレート1を被締結体に締結するための部材一式である。締結キット3は、頭部11a及びねじ部11bを有する雄ねじ11と、ねじ部11bが通る孔(第2孔)12aを有する環状部材12と、ねじ部11bが通る孔(第1孔)13aを有する締結支持部材13とを備える。雄ねじ11のねじ部11bがライセンスプレート1の孔1bに挿通される際に、雄ねじ11の頭部11aとライセンスプレート1の表面1aとの間には、環状部材12及び締結支持部材13が配置される。環状部材12は、締結支持部材13よりも頭部11a側に位置する。つまり、ライセンスプレート1を締結する際に、環状部材12は頭部11aと締結支持部材13との間に配置され、締結支持部材13は環状部材12とライセンスプレート1との間に配置される。図2においては、締結キット3の雄ねじ11は、ねじ穴が設けられたナット14に締結されているが、雄ねじ11は、車両の上記取付孔に締結されてもよい。
雄ねじ11は、鉄等の金属製又はステンレス等の合金製のねじである。雄ねじ11の頭部11aの形状は特に限定されていない。頭部11aは、例えば、ナベ形、皿形、丸形、四角形及び六角形等の多角形、又はラッパ形を呈している。よって、頭部11aは、ねじ部11bの軸方向から見て多角形状でもよいし、円形状でもよい。頭部11aがねじ部11bの軸方向から見て多角形状の場合、頭部11aの径d11aは、雄ねじ11の最大径とする。頭部11aの頂面には、締結に用いられるねじ穴(例えば、十字穴等)が設けられてもよい。頭部11aの径d11aは、ライセンスプレート1の孔1bの径d1以上であってもよい。例えば、孔1bの径d1が8mmの場合、頭部11aの径d11aは8mm〜10mm程度であってもよい。
雄ねじ11のねじ部11bは、頭部11aの底面(頂面と反対側の面)から突出する柱状部分である。ねじ部11bの外周面の一部又は全体には、ねじ溝が設けられる。ねじ部11bの外周面の一部にねじ溝が設けられる場合、頭部11aとねじ部11bとの間には、ねじ溝が設けられていない柱部が設けられてもよい。ねじ部11bの径d11bは、ライセンスプレート1の孔1bの径d1よりも小さい。
環状部材12は、孔12aに加えて、互いに平行又は略平行に延在すると共に同一形状である一対の主面12b,12cを有する。本明細書における「環状」とは、少なくとも中央に孔が設けられる中空の輪の形状である。環形状として、例えば円環形状又は多角環(Polygonal ring)の形状が挙げられる。環状部材12には、例えば切削加工、研磨加工、又はメッキ加工等が施されてもよい。本実施形態では、環状部材12として金属製又は合金製のみならず、樹脂製の平ワッシャー(座金)を用いてもよい。合金製のワッシャーとしては、例えばSUS製(ステンレス製)のワッシャーが挙げられる。環状部材12として用いられる樹脂製のワッシャーとしては、ナイロン製、ウレタン製、シリコン製、又はポリカーボネート製等のワッシャーを用いることができる。耐候性の観点からナイロン製のワッシャーを採用してもよい。
環状部材12の孔12aは、主面12b,12cに垂直な方向から見て円形状である。孔12aの径は、環状部材12の内径d12aに相当する。内径d12aは、ねじ部11bの径d11bと略同一であってよく、少なくとも雄ねじ11の頭部11aの径d11aよりも小さい。また、環状部材12の外径d12bは、頭部11aの径d11aよりも大きい。例えば、頭部11aの径d11aが10mmの場合、環状部材12の外径d12bは11mm〜14mm程度である。環状部材12の厚さ(主面12b,12c間の距離)は特に制限はないが、例えば0.3mm以上、0.4mm以上、あるいは0.5mm以上である。この場合、主面12b,12cに垂直な方向における環状部材12の曲げに対する耐性が確保され、締結キット3の締結の際に、環状部材12が撓みにくくなる。
締結キット3によりライセンスプレート1を締結する際、主面12bは、締結支持部材13に接し、環状部材12の主面12cは、雄ねじ11の頭部11aに接する。このため、環状部材12の主面12bは、締結支持部材13に対する接触面として機能する。
図3(a)は、締結支持部材の平面図であり、図3(b)は、図3(a)のIIIb−IIIb線断面図である。図1〜図3(a),(b)に示される締結支持部材13は、シート2に皺等が発生することを抑制するための部材であり、環状部材12と同様に、例えば円環形状又は多角環の形状を呈している。より具体的には、締結支持部材13は、孔13aに加えて、環状を呈する一対の主面13b,13cと、外周面13d及び内周面13eと、刃部21とを有する環状の板状部材である。主面13b,13cのそれぞれは、互いに平行又は略平行に延在すると共に同一形状である。また、外周面13d及び内周面13eは、互いに平行又は略平行に延在している。締結支持部材13は、例えば旋盤加工又はプレス加工によって形成される金属製又は合金製の部材である。金属は例えば鉄等であり、合金は例えばステンレス等である。これにより、締結支持部材13は、シート2に対して十分な強度を有する。なお、締結支持部材13には、切削加工、研磨加工又はメッキ加工等が施されてもよい。
締結支持部材13の孔13aは、主面13b,13cに垂直な方向から見て円形状である。孔13aの径は、締結支持部材13の内径d13aに相当する。内径d13aは、環状部材12の内径d12aと略同一であってもよい。また、締結支持部材13の最大径d13bは、環状部材12の外径d12b未満であってもよい。最大径d13bは、締結支持部材13の外径に相当する。締結支持部材13の最大径d13bは、環状部材12の外径d12bよりも1mm以上小さくてよく、例えば7mm以上12mm以下である。このため、締結支持部材13の幅W1は、例えば0.5mm〜3mmである。幅W1は、最大径d13bと内径d13aとの差の半分に相当する。なお、締結支持部材13の最大径d13bは、頭部11aの径d11a未満でもよく、径d11a以上でもよい。締結支持部材13の最大径d13bを頭部11aの径d11a以上に設定することにより、雄ねじ11の頭部11aと締結支持部材13とによって挟まれる環状部材12が締結支持部材13側に撓むことを抑制できる。
本実施形態では、締結支持部材13の最大径d13bの下限値は、例えば、環状部材12の外径d12bの0.5倍(50%)、0.6倍(60%)、0.65倍(65%)、0.7倍(70%)又は0.75倍(75%)である。また、締結支持部材13の最大径d13bの上限値は、例えば、環状部材12の外径d12bの0.95倍(95%)、0.88倍(88%)、0.85倍(85%)又は0.8倍(80%)である。例えば、締結支持部材13の最大径d13bは、環状部材12の外径d12bの0.65倍以上0.88倍以下である。
締結支持部材13の厚さT2の下限値は、例えば0.4mm、0.6mm、0.8mm、1.0mmである。また、厚さT2の上限値は、例えば2mm、1.5mm又は1.2mmである。厚さT2は、シート2の厚さT1の2倍以上であればよい。このように締結支持部材13の厚さT2及び最大径d13bを定めることによって、ライセンスプレート1を締結する際に、環状部材12とライセンスプレート1との間(より具体的には、環状部材12とシート2との間)の一部には、空間15が画成される。空間15は、環状部材12とシート2との間であって、締結支持部材13の外周面よりも外側かつ環状部材12の外周面よりも内側に画成される環状の空間である。
刃部21は、締結支持部材13においてシート2を押し切る部分であり、主面13bから突出すると共に外周面13dに沿って延在している。より具体的には、刃部21は、主面13b,13cに垂直な方向に沿って主面13bから突出しており、且つ、当該垂直な方向から見て環形状を呈するように外周面13dに沿って延在している。このため、刃部21は、主面13bの縁に沿って設けられる環状の突出部とも呼称できる。刃部21は、先端面21aと、外周面21bと、内周面21cとを有する。先端面21aは平坦面であり、外周面21b及び内周面21cは、互いに平行又は略平行に延在する面である。なお、刃部21は先細り形状であってもよい。この場合、例えば図3(c)に示されるように、刃部21が断面テーパ形状になるように、内周面21cが傾斜面であってもよい。また、内周面21cの代わりに外周面21bが傾斜面であってもよく、あるいは内周面21cおよび外周面21bの両面が傾斜面であってもよい。
シート2の皺の発生を好適に抑制する観点から、刃部21の突出量P(高さ)は、例えばシート2の厚さT1以上に設定される。このため、突出量Pの下限値は、例えば15μm(0.015mm)、30μm(0.03mm)、45μm(0.045mm)、200μm(0.2mm)、220μm(0.22mm)、250μm(0.25mm)、又は300μm(0.3mm)である。また、刃部21の屈曲を防止すると共に締結キット3の良好な締結を保持する観点から、突出量Pの上限値は、例えば締結支持部材13の厚さの半分以下に設定される。このため、突出量Pの上限値は、例えば200μm(0.2mm)、300μm(0.3mm)、400μm(0.4mm)、500μm(0.5mm)、600μm(0.6mm)、750μm(0.75mm)、又は1000μm(1mm)である。なお、突出量Pは、主面13b,13cに垂直な方向に沿った主面13bから刃部21の先端面21aまでの距離に相当し、略一定である。
刃部21における先端面21aの幅W2は、例えば0.01mm以上0.10mmである。幅W2が0.01mm以上であることにより、刃部21が十分な強度を有し、屈曲しにくくなる。また、幅W2が0.10mm以下であることにより、刃部21によってシート2を良好に押し切ることができる。本実施形態では、刃部21における主面13b側の幅と、幅W2とは、互いに略同一である。
締結キット3によりライセンスプレート1を締結する際、刃部21が設けられた主面13bは、ライセンスプレート1の表面1a側を向き、主面13cは、環状部材12の主面12c側を向く。このため、ライセンスプレート1の締結時に、雄ねじ11のねじ部11bが挿通された締結支持部材13においては、刃部21が設けられた主面13bがシート2に対向する。したがって、締結キット3を用いてライセンスプレート1を締結する際には、まず、雄ねじ11、環状部材12、及び締結支持部材13を有する締結キット3と、シート2が表面1aに貼り付けられたライセンスプレート1とをそれぞれ準備する。次に、締結支持部材13の孔13aに挿通された雄ねじ11をライセンスプレート1に設けられた孔1bに挿通させた後、締結支持部材13における刃部21が設けられた主面13bをシート2に対向させた状態にて、雄ねじ11を車両の取付孔に締結する。
次に、本実施形態に係る締結キット3を用いることによる作用効果を、従来の締結キットを用いた場合と比較しながら説明する。
図4(a)は、従来の締結キットによって締結されたライセンスプレートのシートの様子を示す平面図であり、図4(b)は、図4(a)のIVb−IVb線断面図である。図4(a),(b)に示されるように、従来の締結キット103は、雄ねじ11と、締結支持部材113である単一の平ワッシャーとのみを有する。つまり、締結キット103がライセンスプレート1の孔1bに挿通される際に、シート2と、刃部21が設けられていない締結支持部材113のみとが、雄ねじ11とライセンスプレート1との間に位置している。
このような締結キット103を用いてライセンスプレート1を締結する際、締結支持部材113の主面113b全体によって、ライセンスプレート1及びシート2に圧力が加えられる。シート2は樹脂によって形成されるため、金属製又は合金製のライセンスプレート1及び締結支持部材113と比較してその強度が低い。このため、シート2において締結支持部材113の主面113cと重なった部分の全体(あるいはほぼ全体)は、図4(b)に示されるように、該締結支持部材113によって押し出される。もしくは、雄ねじ11の回転に伴う締結支持部材113の回転によって、該締結支持部材113の周囲のシート2が撓む。この場合、図4(a)に示されるように、締結支持部材113の周囲におけるシート2に、うず状の皺が形成される。したがって、従来の締結キット103を用いて、シート2が貼り付けられたライセンスプレート1を締結すると、シート2において大きく変形した部分が視認可能になるので、ライセンスプレート1の美観を損ねてしまう。
これに対して、本実施形態に係る締結キット3は、外周面13dに沿って主面13bから突出する刃部21を有しており、ライセンスプレート1を締結する際に、ねじ部11bが締結支持部材13に挿通されると共に、刃部21が設けられた主面13bがシート2に対向する。このような締結キット3を用いて、シート2が貼り付けられたライセンスプレート1を締結する際、シート2には刃部21が最初に接触する。そして、締結キット3の締結に伴って締結支持部材13がライセンスプレート1側に押圧される際に、刃部21は、シート2に食い込み、シート2を切断する。これにより、シート2は、刃部21によって完全又は略完全に切断され、刃部21の外周面21bよりも外側の部分と、刃部21の内周面21cよりも内側の部分とに分離又はほぼ分離する。このとき、シート2の各部分と締結支持部材13との密着性が弱くなり、締結支持部材13によるシート2への干渉が弱くなる。このため、締結キット3の締結時にシート2が締結支持部材13の回転に巻き込まれにくくなるので、シート2における締結支持部材13の周囲の部分が撓みにくくなる。したがって、締結キット3の締結に起因したシート2の皺の発生等の変形が抑制されるので、シート2により向上した美観を損ねることを抑制し、良好な締結を実現できる。
さらには、上記刃部21によってシート2が切断されることにより、シート2において締結支持部材13に重なる部分(シート2において刃部21の内周面21cよりも内側の部分)にも、皺等の変形が発生しにくくなる。これにより、例えばシート2が貼り付けられたライセンスプレート1を車両から取り外した場合であっても、締結キット3によって隠れていた部分の変形が抑制されているので、見映えよい装飾品として用いることができる。
本実施形態に係る締結キット3は、ねじ部11bが通る孔12aを有し、頭部11aの径d11a及び締結支持部材13の最大径d13bよりも大きい外径d12bを有する環状部材12を備えた場合、ライセンスプレート1を締結する際に、環状部材12は、頭部11aと締結支持部材13との間に位置する。このため、シート2において刃部21に押し出された部分2aの少なくとも一部は、環状部材12とライセンスプレート1との間に画成される空間15内に設けられる。すなわち、上記部分2aの少なくとも一部は、環状部材12によって隠れる。これにより、シートにより向上した美観を損ねることを好適に抑制できる。
また本実施形態では、刃部21の突出量Pは、シート2の厚さT1以上である。刃部21の突出量Pがシート2の厚さT1以上であることから、シート2において締結支持部材13によって押し出される体積は、刃部21の体積に相当する。したがって、締結支持部材13によるシート2の変形がさらに抑制される。
また本実施形態では、刃部21における先端面21aの幅W2は、0.01mm以上0.10mm以下である。幅W2が0.01mm以上であることにより、刃部21が十分な強度を有し、屈曲しにくくなる。また、幅W2が0.01mm以下であることにより、刃部21によってシート2を良好に押し切ることができる。
本発明の一側面に係る締結方法は、表面に樹脂製のシートが貼り付けられたプレートを準備するステップと、ねじ部及び頭部を有する雄ねじと、ねじ部が通る第1孔及び一方の主面から突出する環状の刃部を有する締結支持部材と、を備える締結キットを準備するステップと、締結支持部材の第1孔に挿通された雄ねじをプレートに設けられた孔に挿通させた後、締結支持部材における刃部が設けられた主面をシートに対向させた状態にて、雄ねじを被締結体の取付孔に締結するステップと、を備える。
このような側面に係る締結方法によれば、雄ねじを被締結体の取付孔に締結するステップにて、雄ねじの頭部によって押圧された締結支持部材の刃部は、プレートに貼り付けられたシートに食い込み、当該シートを切断する。このようにシートを切断することによって、締結キットの締結時にシートが巻き込まれにくくなり、締結キットの締結に起因したシートの変形が抑制される。したがって、シートにより向上した美観を損ねることを抑制し、良好な締結を実現できる。
次に、上記実施形態の変形例について、図5を用いながら説明する。図5は、変形例の締結支持部材を示す断面図である。
図5に示されるように、本変形例の締結キット3Aは、上記実施形態と異なり、環状部材12を備えていない。換言すると、締結キット3Aは、雄ねじ11及び締結支持部材13を有している。このような締結キット3Aを用いてライセンスプレート1を締結する場合、シート2において僅かに変形した部分2aが露出すること以外は、上記実施形態と同様の作用効果が奏される。また、締結支持部材13の最大径d13bは、頭部11aの径d11aよりも大きいことが好ましい。この場合、雄ねじ11の頭部11aがシート2に接触することを良好に防止できる。
以上、本発明をその実施形態及び変形例に基づいて詳細に説明した。しかし、本発明は上記実施形態及び上記変形例に限定されるものではない。本発明は、その要旨を逸脱しない範囲でさらなる変形が可能である。
例えば、締結キット3は、雄ねじ11、環状部材12、及び締結支持部材13以外の部材を含んでもよい。例えば、締結キット3がばねワッシャーを有してもよい。このバネワッシャーは、ライセンスプレート1を締結する際に、例えば雄ねじ11の頭部11aと環状部材12との間に配置される。この場合、締結キット3による締結力を向上できる。
また、締結支持部材13の主面13b,13cは、必ずしも平面ではなく、湾曲面であってもよい。例えば、プレス加工によって締結支持部材13が形成される場合、主面13b,13cの中心部が刃部21の突出方向と反対側の方向に突出するように、主面13b,13cのそれぞれが湾曲してもよい。なお、刃部21の突出量Pは、必ずしもシート2の厚さT1以上でなくてもよい。
本発明を以下の実施例によりさらに詳細に説明するが、本発明はこれらの例に限定されるものではない。
(実施例1)
まず、スリーエムジャパン株式会社製のグラフィックフィルム(商品名:IJ5331)の表面に、溶剤インクジェットプリンタ(株式会社ミマキエンジニアリング製、商品名:JV5)及び当該プリンタの純正インクを用い、シアン100%の印刷面を形成した。次に、当該印刷面上に、スリーエムジャパン株式会社製のグラフィックフィルム(商品名:RG5333R)を貼り付けることにより、厚さ約0.2mmの積層フィルム(シート)を形成した。次に、長さ330mm、幅165mmであって、2つの直径7mmの取付孔が設けられたアルミ板に上記シートを貼り付け、当該シートにおける余剰部分をトリミングした。
一方で、直径6mmのねじ部を有する雄ねじと、環状部材に相当する平型のSUS製ワッシャー(外径:13mm)と、表面を亜鉛めっきクロメート処理した鉄製の締結支持部材とを備える締結キットを準備した。締結支持部材の外径は11mm、内径は6mm、厚さ1mmであり、刃部の高さは約0.24mmだった。
上記シートが貼り付けられたアルミ板を40℃に設定した恒温槽内に1時間放置した後、室温40℃、トルク5.2Nmの条件下で上記締結キットをアルミ板に締結した。締結キットを締結する際、締結支持部材の刃部がシートに対向するように配置させた。そして、締結キットの締結後のシートにおいて、締結キットの周辺部分の外観を評価した結果(外観評価結果)を下記表1に示す。なお、シートの外観は、下記基準に沿って合格、不合格を評価した。
合格:シートにおける締結キットの周辺部分に皺が発生していない。
不合格:シートにおける締結キットの周辺部分に皺が発生している。
(実施例2)
締結支持部材をプレス加工にて形成したこと、及び締結支持部材の寸法を下記表1に示した値にしたこと以外は実施例1と同様にして、締結キットをシートが貼り付けられたアルミ板に締結した。実施例2における外観評価結果を下記表1に示す。
(実施例3)
締結支持部材の寸法を下記表1に示した値にしたこと以外は実施例2と同様にして、締結キットをシートが貼り付けられたアルミ板に締結した。実施例3における外観評価結果を下記表1に示す。
(実施例4)
締結支持部材の寸法を下記表1に示した値にしたこと以外は実施例2と同様にして、締結キットをシートが貼り付けられたアルミ板に締結した。実施例4における外観評価結果を下記表1に示す。
(実施例5)
締結支持部材の寸法を下記表1に示した値にしたこと以外は実施例2と同様にして、締結キットをシートが貼り付けられたアルミ板に締結した。実施例5における外観評価結果を下記表1に示す。
(比較例1)
締結キットが締結支持部材を備えなかったこと以外は実施例1と同様にして、締結キットをシートが貼り付けられたアルミ板に締結した。比較例1における外観評価結果を下記表1に示す。
(比較例2)
締結支持部材として、外径10mmである市販の平ワッシャーを用いたこと以外は実施例1と同様にして、締結キットをシートが貼り付けられたアルミ板に締結した。比較例2における外観評価結果を下記表1に示す。
Figure 0006832662
1…ライセンスプレート、1a…表面、1b…孔、2…シート、2a…部分、3,3A…締結キット、11…雄ねじ、11a…頭部、11b…ねじ部、12…環状部材、12a…孔、12b,12c…主面、13…締結支持部材、13a…孔、13b,13c…主面、13d…外周面、15…空間、21…刃部、21a…先端面、d11a…径、d12b…外径、d13b…最大径。

Claims (5)

  1. 表面に樹脂製のシートが貼り付けられたライセンスプレートを車両に締結するための締結キットであって、
    ねじ部及び頭部を有する雄ねじと、
    前記ねじ部が通る第1孔を有する環状の締結支持部材と、
    を備え、
    前記締結支持部材は、環状を呈する一対の主面と、外周面と、一方の前記主面から突出すると共に前記外周面に沿って延在する刃部とを有し、
    前記プレートを締結する際に、前記ねじ部が前記締結支持部材に挿通されると共に、前記刃部が設けられた前記主面が前記シートに対向する、
    締結キット。
  2. 前記ねじ部が通る第2孔を有し、前記頭部の径よりも大きい外径を有する環状部材を更に備え、
    前記プレートを締結する際に、前記環状部材は、前記頭部と前記締結支持部材との間に位置する、請求項1に記載の締結キット。
  3. 前記刃部の突出量は、前記シートの厚さ以上である、請求項1又は2に記載の締結キット。
  4. 前記刃部における先端面の幅は、0.01mm以上0.10mm以下である、請求項1〜3のいずれか一項に記載の締結キット。
  5. 表面に樹脂製のシートが貼り付けられた、締結用の孔を有するプレートを準備するステップと、
    ねじ部及び頭部を有する雄ねじと、ねじ部が通る第1孔及び一方の主面から突出する環状の刃部を有する締結支持部材と、を備える締結キットを準備するステップと、
    前記締結支持部材の前記第1孔に挿通された前記雄ねじを前記プレートの前記孔に挿通させた後、前記締結支持部材における前記刃部が設けられた前記主面を前記シートに対向させた状態にて、前記雄ねじを被締結体の取付孔に締結するステップと、
    を備えるライセンスプレートを車両に締結するための締結方法。
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