JP6828703B2 - 情報提供装置、情報提供システム、情報提供方法、及びプログラム - Google Patents

情報提供装置、情報提供システム、情報提供方法、及びプログラム Download PDF

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Description

本発明は、情報提供装置、情報提供システム、情報提供方法、及びプログラムに関する。
医療施設や介護施設等の施設において、施設に設置されたベッドを利用する利用者の状況(例えば、ベッドから離れたこと、ベッドから落下したこと、ベッドから落下しそうなこと等)を示す利用者の情報を提供する情報提供装置がある。
例えば、被介護用のベッドの下部に設けられ、重量を検出する複数の重量検出素子を用いて、被介護者を介護すべきかどうかを判断して、被介護者を介護すべきときにはその旨を表示する介護支援装置が知られている(例えば、特許文献1参照)。
特許文献1に開示された技術では、重量検出素子を備えた特別なベッドが必要であり、また、センサの誤動作や故障等による誤検知が発生すること等により、看護師や介護士等の職員による夜間の巡回業務の負担を十分に低減させるまでには至らない。
また、通常の監視カメラを用いたシステムでは、例えば、看護師や介護士等の職員が、監視カメラの映像を監視する必要があり、特に、夜間の消灯後等には、ベッドの利用者の状況を確認することは困難であるという問題がある。
このように、従来の技術では、医療施設や介護施設等の施設において、施設に設置されたベッドを利用する利用者の状況を的確に把握することには困難を伴っていた。
本発明の実施の形態は、上記問題点に鑑みてなされたものであって、医療施設や介護施設等の施設において、施設内に設置されたベッドを利用する利用者の状況を的確に把握することができるようにする。
上記課題を解決するため、本発明の一実施形態に係る情報提供装置は、ベッドを利用する利用者の情報を提供する情報提供装置であって、前記ベッド及び前記ベッドの周辺の温度を示す画像データを取得する取得装置から、前記画像データを収集する収集部と、前記収集部が収集した前記画像データを用いて、前記ベッドから前記利用者が落下したことを検知するための第1の検知領域と、前記ベッドから前記利用者が落下する危険があることを検知するための領域、前記利用者の起床を検知するための領域、および前記利用者がベッドから離床する可能性があることを検知する領域を前記ベッドに含んだ第2の検知領域における、前記温度の変化を検知する検知部と、前記検知部により、前記第1の検知領域と第2の検知領域のいずれかにおける前記画像データが示す温度の変化が、予め設定された内容の温度の変化を示すと検知された場合、前記利用者の情報を所定の通知先に通知する通知部と、を有する。

本発明の実施の形態によれば、医療施設や介護施設等の施設において、施設内に設置されたベッドを利用する利用者の状況を的確に把握することができるようになる。
一実施形態に係る情報提供システムのシステム構成の一例を示す図である。 一実施形態に係る情報提供システムのシステム構成の別の一例を示す図である。 一実施形態に係るベッド、及びカメラの配置の一例を示す図である。 一実施形態に係る検知領域の一例を示す図である。 一実施形態に係る検知パターンの例を示す図(1)である。 一実施形態に係る検知パターンの例を示す図(2)である。 一実施形態に係る情報提供装置のハードウェア構成の例を示す図である。 一実施形態に係る情報提供システムの機能構成の一例を示す図である。 一実施形態に係る情報提供システムの機能構成を別の一例を示す図である。 一実施形態に係る情報提供装置が管理する情報の例を示す図である。 第1の実施形態に係る情報提供装置の処理の例を示すフローチャートである。 第1の実施形態に係る情報提供システムの処理の例を示すシーケンス図である。 第2の実施形態に係る検知処理の例について説明するための図である。 第2の実施形態に係る検知処理の例を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る検知処理の例を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る検知処理について説明するための図である。 第4の実施形態に係る補正処理について説明するための図(1)である。 第4の実施形態に係る補正処理について説明するための図(2)である。 第5の実施形態に係る情報提供システムのシステム構成の例を示す図である。 第5の実施形態に係る情報提供システムの機能構成の例を示す図である。 第5の実施形態に係る検知枠、及びログ情報について説明するための図である。 第5の実施形態に係るログ情報の送信処理の例を示すフローチャートである。 第5の実施形態に係る外部サーバの処理の例を示すフローチャートである。 第5の実施形態に係る解析結果の例について説明するための図(1)である。 第5の実施形態に係る解析結果の例について説明するための図(2)である。 第5の実施形態に係る解析結果の例について説明するための図(3)である。
以下に、本発明の実施の形態について、添付の図面を参照して説明する。
<システムの構成>
図1Aは、一実施形態に係る情報提供システムの構成例を示す図である。情報提供システム100は、例えば、医療施設や介護施設等の施設の一例である入院病棟110に設置された複数のカメラ102a〜102fと、ネットワーク104を介して複数のカメラ102a〜102fに接続される情報提供装置101とを含む。
なお、図1Aに示すカメラ102の数は一例であり、カメラ102の数は1つ以上の任意の数であって良い。また、以下の説明の中で、複数のカメラ102a〜102fのうち、任意のカメラを示す場合、「カメラ102」を用いる。
カメラ(取得装置)102は、物体の温度を示す画像データを取得する撮像装置であり、例えば、一般的な赤外線サーモグラフィカメラ(以下、サーモカメラと呼ぶ)等を適用することができる。サーモカメラは、測定対象物からの赤外線放射を画像化して温度に換算し、温度の分布を色等によって可視化する装置である。なお、サーモカメラは、サーモグラフィ、サーモビジョン、サーモビューワ等と呼ばれる場合もある。
図1Aの例では、複数のカメラ102a〜102fは、病室A〜Fに設けられた複数のベッド103a〜103fの各々に対応して、各病室の壁、又は天井等に設置されている。例えば、カメラ102aは、病室Aに設けられたベッド103aに対応する壁面に設置され、ベッド103a、及びベッド103aの周辺の温度を示す画像データを取得することができるように設置されている。
また、カメラ102aは、ベッド103a、及びベッド103aの周辺の温度を示す画像データを所定のフレームレート(例えば、5fps〜1fps等)で取得し、取得した画像データを、ネットワーク104を介して情報提供装置101に送信する。なお、カメラ102aが取得する画像データは、動画データに限られず、所定の時間間隔(例えば、10秒〜60秒間隔等)で取得される静止画データであっても良い。
このとき、カメラ102aが送信する画像データには、カメラ102aやベッド103a等を識別するための識別情報(例えば、IPアドレス、カメラID、ベッドID等)が含まれる。
同様にして、複数のカメラ102a〜102fは、対応するベッド、及びベッドの周辺の温度を示す画像データを取得し、取得した画像データを識別情報と共に、ネットワーク104を介して情報提供装置101に送信する。
情報提供装置101は、例えば、PC(Personal Computer)等の情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムである。情報提供装置101は、カメラ102から送信される画像データを収集し、収集した画像データを用いて、ベッド及びベッドの周辺に予め定められた1つ以上の検知領域における温度の変化を検知する。また、情報提供装置101は、1つ以上の検知領域において、予め定められたパターンの温度の変化が検知された場合、ベッドの利用者(例えば、患者、被介護者等)の状況を示す利用者の情報を、所定の通知先(例えば、ナースコールシステム121)に通知する。
ナースコールシステム121は、例えば、PC等の情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムであり、情報提供装置101に設定された所定の通知先の一例である。ナースコールシステム121は、ベッド103を利用する利用者(例えば、患者、被介護者等)による呼出情報を、ナースステーションA〜Cに設置された表示装置122a〜122cや、看護師や介護士等の職員が所持する情報端末123等に表示させる。
また、本実施形態に係るナースコールシステム121は、図1Aに示すように、ネットワーク104を介して情報提供装置101に接続され、情報提供装置101から通知される利用者の情報を受付する。また、ナースコールシステム121は、受付した利用者の情報に基づいて、利用者の状況を通知する表示画面を、表示装置122a〜122cや、情報端末123等に表示させる。
複数の表示装置122a〜122cは、ナースステーション等に設けられた表示装置であり、ナースコールシステム121から送信される表示画面を表示する。
情報端末123は、看護師や介護士等の職員が所持するスマートフォン、タブレット端末、ノートPC等の情報処理装置である。情報端末123は、例えば、無線通信によりナースコールシステム121と通信が可能であり、所定のアプリケーションプログラム(以下、アプリと呼ぶ)を実行することにより、ナースコールシステム121から送信される表示画面を表示する。
なお、このナースコールシステム121は、図1Bに示すように、情報提供装置101と一体化したものであっても良い。例えば、情報提供装置101の機能は、入院病棟110等の施設に対応するナースコールシステム等によって実現されるものであっても良い。
(ベッド、及びカメラの配置の例)
図2は、一実施形態に係るベッド、及びカメラの配置の一例を示す図である。図2(a)に示すように、カメラ102は、カメラ102に対応するベッド103、及びベッドの周辺の画像データを取得することができるように、病室111の壁面等に設置されている。なお、カメラ102は、病室111の天井に設置されているものであっても良い。
図2(b)は、病室111を上方から見た状態を示している。カメラ102は、カメラ102に対応するベッド103、及びベッド103の周辺を含む所定の範囲(以下、検知範囲201と呼ぶ)の画像データを取得することができるように設置されている。
(検知領域の例)
図3は、一実施形態に係る検知領域の一例を示す図である。情報提供装置101は、カメラ102の検知範囲201内に予め設定された、1つ以上の検知領域を示す情報を管理している。例えば、カメラ102の検知範囲201内には、図3(a)に示されるように、複数の検知領域が予め設定されている。図3(a)の例では、検知範囲201内には、落下検知領域301、注意領域A302a、注意領域B302b、及び注意領域C302c等が設定されている。
情報提供装置101は、例えば、カメラ102が取得した画像データの座標情報等を用いて、各検知領域を管理することができる。
好ましくは、情報提供装置101は、カメラ102が取得した画像データの検知範囲201を、例えば、図3(b)に示すように、網の目状の小領域(メッシュ)303に分割して管理する。例えば、情報提供装置101は、分割された小領域の縦方向の位置を示す情報(1、2、3、・・・)と、横方向の位置を示す情報(A、B、C、・・・)とを用いて、各検知領域を管理することができる。一例として、図3(b)において、注意領域B302bは、複数の小領域の位置を示す情報「J7、K7、L7、J8、K8、L8、J9、K9、L9」により表すことができる。これにより、情報提供装置101は、1つ以上の検知領域における温度の変化を容易に管理することができるようになる。
(検知パターンの例)
情報提供装置101は、カメラ102から収集した画像データを用いて、1つ以上の検知領域における温度の変化を検知し、予め設定された検知パターンに対応する温度の変化が検知された場合、利用者の状況を示す利用者の情報を、所定の通知先に通知する。
図4、5は、一実施形態に係る検知パターンの例を示す図である。図4(a)は、ベッド103を利用する利用者401(患者、被介護者等)が、ベッド103を離れる離床を検知する離床検知パターンの一例を示している。例えば、ベッド103上で検知されていた利用者401に対応する温度が、落下検知領域301で検知され、所定の時間内に検知範囲201で検知されなくなった場合、情報提供装置101は、利用者が離床したと判断(検知)する。
この場合、情報提供装置101は、利用者401がベッド103を離れたことを示す離床検知情報を、所定の通知先(例えば、ナースコールシステム121)に通知する。この離床検知情報には、ベッド103、カメラ102、ベッド103が設置された場所、ベッド103を利用する利用者401のうち、少なくとも1つを識別するための識別情報が含まれる。
好ましくは、この離床検知情報には、利用者の離床が検知される前の所定の期間(例えば、5分〜15分間程度)内に収集された画像データが含まれる。
図4(b)は、ベッド103を利用する利用者401が、ベッド103から落下したことを検知する落下検知パターンの一例を示している。例えば、ベッド103上で検知されていた利用者401に対応する温度が、落下検知領域301で検知され、所定の時間を超えて落下検知領域301に留まっている場合、情報提供装置101は、利用者がベッド103から落下したと判断(検知)する。
好ましくは、情報提供装置101は、利用者401に対応する温度、すなわち、利用者401の位置を、利用者401の頭部402の温度により検知する。利用者401の体のうち頭部402は、例えば、衣服や毛布等によって覆われることが少なく、また、顔の部分は毛髪の影響も受け難いため、利用者401を検知するために好適である。
例えば、カメラ102が取得した画像データにおいて、図4(b)に示されるように、利用者401の頭部402は、他の部分とは異なる温度(例えば、他の部分とは異なる色等)で表される。従って、情報提供装置101は、画像データから、所定の温度(例えば、30℃〜40℃等)を示す頭部402に相当する大きさの領域を検出することにより、利用者401に対応する温度、すなわち、利用者401の位置を検知することができる。
好ましくは、情報提供装置101は、図3(b)に示すように、検知範囲201を複数の小領域に分割して管理し、所定の温度(例えば、30℃〜40℃)を示す連続した小領域の数が所定の数(例えば、5個以上)である場合、利用者401に対応する温度として検知する。
図4(b)に示すように、利用者401がベッド103から落下したことが検知された場合、情報提供装置101は、利用者401がベッド103から落下したことを示す落下検知情報を、所定の通知先に通知する。この落下検知情報には、前述した識別情報や、利用者の落下が検知される前の所定の期間内に収集された画像データ等が含まれる。
この画像データにより、例えば、図4(b)に示されるように、利用者401の顔や表情等は判別できないが、温度の分布を示す色等によって、利用者401の頭部402や、胴体等の位置を推定することができる。従って、看護師や介護士等の職員は、表示装置に表示される表示画面により、利用者401の状況(ベッド103から落下したのか、ベッド103の側に立っているのか等)を把握することができる。
好ましくは、カメラ102が取得し、情報提供装置101が所定の通知先に通知する画像データには、温度を示す色に加えて、例えば、ベッド103や利用者401の輪郭を確認できる程度の画像情報が含まれている。これにより、看護師や介護士等の職員は、表示装置に表示される表示画面により、利用者401の状況を、より的確に把握することができるようになる。
なお、カメラ102が取得し、情報提供装置101が所定の通知先に通知する画像データには、例えば、顔や表情等、個人を特定できるような情報が含まれていないことが望ましい。これにより、情報提供装置101を運用して、サービスを提供する事業者等は、利用者401の個人情報の取り扱うことなく、利用者の状況を示す利用者の情報を、ナースコールシステム121等の所定の通知先に提供することができるようになる。
図5(a)〜(c)は、ベッド103を利用する利用者401が、注意を要する状態(又は危険な状態)にあることを検知する検知パターンの例を示している。例えば、図5(a)に示すように、利用者401に対応する温度(例えば、利用者401の頭部402)が、注意領域A302aで検知された場合、情報提供装置101は、例えば、利用者がベッド103から落下する危険があると判断(検知)する。
このように、利用者401に対応する温度が、注意領域A302aで検知された場合、情報提供装置101は、利用者401がベッドから落下する危険があることを示す落下注意情報を、所定の通知先に通知する。この落下注意情報には、前述した識別情報や、利用者の落下が検知される前の所定の期間内に収集された画像データ等が含まれる。
また、図5(b)に示すように、利用者401に対応する温度(例えば、利用者401の頭部402)が、注意領域B302bで検知された場合、情報提供装置101は、例えば、利用者が起床したと判断(検知)する。
このように、利用者401に対応する温度が、注意領域B302bで検知された場合、情報提供装置101は、利用者401が起床して、何らかの行動を開始する危険があることを示す起床注意情報を、所定の通知先に通知する。この起床注意情報には、前述した識別情報や、利用者の落下が検知される前の所定の期間内に収集された画像データ等が含まれる。
さらに、図5(c)に示すように、利用者401に対応する温度(例えば、利用者401の頭部402)が、注意領域C302cで検知された場合、情報提供装置101は、例えば、利用者401が離床する可能性があると判断(検知)する。
このように、利用者401に対応する温度が、注意領域C302cで検知された場合、情報提供装置101は、利用者401が離床する危険があることを示す離床注意情報を、所定の通知先に通知する。この起床注意情報には、前述した識別情報や、利用者の落下が検知される前の所定の期間内に収集された画像データ等が含まれる。
なお、図4、5に示す検知パターンは一例であり、情報提供装置101は、1つ以上の検知領域において、予め定められたパターンの温度変化を検知した場合、利用者401の状況を示す利用者の情報を、所定の通知先に通知するものであれば良い。
このように、本実施形態によれば、情報提供装置101は、医療施設や介護施設等の施設において、施設内に設置されたベッド103を利用する利用者401の状況を示す利用者の情報を、ナースコールシステム121等に通知することができる。従って、施設内の看護師や介護士等の職員は、施設内に設置されたベッド103を利用する利用者401の状況を的確に把握することができるようになる。
<ハードウェア構成>
続いて、情報提供装置101のハードウェア構成について説明する。図6は、一実施形態に係る情報提供装置のハードウェア構成の例を示す図である。情報提供装置101は、一般的なコンピュータの構成を有しており、例えば、CPU(Central Processing Unit)601、RAM(Random Access Memory)602、ROM(Read Only Memory)603、ストレージ部604、ネットワークI/F(Interface)605、入力部606、表示部607、外部I/F608、及びバス609等を有する。
CPU601は、ROM603やストレージ部604等に格納されたプログラムやデータをRAM602上に読み出し、処理を実行することで、情報提供装置101の各機能を実現する演算装置である。RAM602は、CPU601のワークエリア等として用いられる揮発性のメモリである。ROM603は、電源を切ってもプログラムやデータを保持することができる不揮発性のメモリである。
ストレージ部604は、例えば、HDD(Hard Disk Drive)や、SSD(Solid State Drive)等の大容量記憶装置であり、OS(Operation System)、アプリケーションプログラム、各種のデータ等を記憶する。
ネットワークI/F605は、情報提供装置101をネットワーク104に接続するための通信インタフェースである。入力部606は、マウス等のポインティングデバイスや、キーボード等の入力装置とのインタフェースであり、情報提供装置101に各操作信号を入力するのに用いられる。表示部607はディスプレイ等の表示装置や、表示装置と接続するためのインタフェースであり、情報提供装置101による処理結果等の表示に用いられる。
外部I/F608は、外部装置とのインタフェースである。外部装置には、例えば、記録媒体等が含まれる。情報提供装置101は、例えば、記録媒体に所定のプログラムを格納し、この記録媒体に格納されたプログラムを外部I/F608を介して、情報提供装置101にインストールすることにより、所定のプログラムが実行可能となる。バス609は、上記の各構成要素に接続され、アドレス信号、データ信号、及び各種制御信号等を伝送する。
<機能構成>
続いて、情報提供システム100の機能構成について説明する。図7Aは、一実施形態に係る情報提供システム100の機能構成の一例を示す図である。情報提供システム100は、例えば、LAN(Local Area Network)等のネットワーク104に接続する情報提供装置101、及び複数のカメラ102a、102b、・・・等を含む。また、情報提供装置101は、例えば、ネットワーク104等を介して、所定の通知先の一例であるナースコールシステム121と通信可能である。
(情報提供装置の機能構成)
情報提供装置101は、CPU601で所定のプログラムを実行することにより、収集部701、検知部702、通知部703、対応情報管理部704、補正部705、画像データ管理部706、領域情報管理部707、及び記憶部708等を実現している。
収集部701は、例えば、CPU601で実行されるプログラムによって実現され、ベッド103、及びベッド103の周辺の温度を示す画像データを取得するカメラ(取得装置)102から、ネットワーク104を介して送られてくる画像データを収集する。また、収集部701は、収集した画像データを、画像データ管理部706、検知部702等に通知する。
検知部702は、例えば、CPU601で実行されるプログラムによって実現され、収集部701が収集した画像データを用いて、ベッド103、及びベッド103の周辺に予め設定された1つ以上の検知領域における温度の変化を検知する。
好ましくは、検知部702は、例えば、図3(b)に示されるように分割された複数の小領域において、所定の温度(例えば、30℃〜40℃)を示す連続した小領域の数が所定の数(例えば、5個以上)である場合、利用者401に対応する温度として検知する。
通知部703は、例えば、CPU601で実行されるプログラムによって実現され、1つ以上の検知領域において、予め設定されたパターンの温度の変化が検知された場合、利用者401の状況を示す利用者の情報を、所定の通知先に通知する。例えば、通知部703は、図4、5に示すような検知パターンに対応する温度の変化が検知された場合、利用者の情報を、ナースコールシステム121に通知する。
対応情報管理部704は、例えば、CPU601で実行されるプログラムによって実現され、所定の温度の変化と、所定の温度の変化に対応する通知内容とを対応づける対応情報711を、記憶部708等に記憶して管理する。
対応情報管理部704が管理する対応情報711の例を図8(a)に示す。図8(a)の例では、対応情報711には、「検知パターン」、「通知内容」、「温度変化」等の情報が含まれる。
「検知パターン」は、温度変化のパターンを示す検知パターンを識別するための名前、番号、又は識別情報等の情報である。「通知内容」は、所定の温度変化に対応する通知内容を示す情報である。「温度変化」は、所定の温度変化の内容を示す情報である。
図8(a)において、検知パターン「パターン1」は、利用者401に対応する温度(検知対象)が検知範囲201の外へ移動した場合、利用者401が離床したことを示す離床検知情報及び画像データを含む利用者情報を、通知先に通知することが示されている。
好ましくは、このとき、通知される画像データは、各検知パターンが検知される前の所定の期間内に収集部701が収集した画像データが含まれる。
なお、図8(a)に示す検知パターン(パターン1〜5)は、図4、5で説明した各検知パターンに対応している。
また、検知パターンには、図8(a)の検知パターン「パターン6」に示すように、利用者401がベッドに戻ったことを示す情報を通知するパターンが含まれていても良い。
好ましくは、通知部703は、1つ以上の検知領域において、対応情報711に設定された各検知パターンに対応する「温度の変化」が検知された場合、「温度の変化」に対応する「通知内容」を含む利用者の情報を、所定の通知先に通知する。
補正部705は、例えば、CPU601で実行されるプログラムによって実現され、図3(b)に示すような検知範囲201に対して、ベッド103の位置がずれた場合、検知範囲201の位置を、ベッド103の位置に合わせて移動させる。
画像データ管理部706は、例えば、CPU601で実行されるプログラムによって実現され、収集部701が収集した画像データを、カメラ102毎に記憶部708に記憶して管理する。例えば、画像データ管理部706は、カメラ102aから収集された画像データを、記憶部708の画像データ713aに記憶し、カメラ102bから収集された画像データを、記憶部708の画像データ713bに記憶する。
好ましくは、画像データ管理部706は、記憶部708に記憶した画像データのうち、所定の保存期間(例えば、15分間等)を経過した画像データを削除する。
ただし、「温度の変化」が検知された画像データは削除せず、アーカイブされる。また、アーカイブされた画像データは、管理者以外削除できないように、管理者権限を付して保存される。
領域情報管理部707は、例えば、CPU601で実行されるプログラムによって実現され、検知範囲201に予め設定された1つ以上の検知領域を特定する領域情報712を、記憶部708に記憶して管理する。
図8(b)は、領域情報712の一例を示している。図8(b)の例では、領域情報712には、「領域」、「属性」、「座標範囲」等の情報が含まれる。
「領域」は、検知領域の名前、番号、又は識別情報等を示す情報である。「属性」は、検知領域の種類、属性等を示す情報である。「座標範囲」は、各検知領域の範囲を示す座標情報であり、例えば、各検知領域が矩形である場合、4つの頂点の座標等で表される。
図8(b)の例では、領域情報712には、検知範囲201を示す領域1(検知領域)、落下検知領域301を示す領域2(第1の領域)、及び注意領域A302aを示す領域3(第2の領域の一例)等が設定されている。
図8(c)は、領域情報712の別の一例を示している。図8(c)に示す領域情報712には、図8(b)に示す領域情報712の「座標範囲」に代えて、「対応する小領域」の情報が含まれている。「対応する小領域」には、例えば、図3(b)に示すように、検知範囲201を複数の小領域に分割して管理する場合における、各検知領域に対応する小領域の位置を示す情報が記憶されている。
記憶部708は、例えば、CPU601で実行されるプログラム、及びストレージ部604、RAM602等によって実現され、前述した対応情報711、領域情報712、画像データ713a、713b、・・・等を記憶する。
なお、図1Bのように、情報提供装置101とナースコールシステム121とが一体化している場合、情報提供装置101の機能構成は、図7Bのようにすることもできる。図7Bと図7Aとの差分は、通知部703に変え、表示装置(表示装置122a、122b、・・・、及び情報端末123等)への出力インタフェースとしての出力部720を設けている点である。出力部720は、例えば、図6のCPU601で実行されるプログラム、及び表示部607等によって実現される。
本実施形態では、ナースコールシステム121は所定の通知先の一例であり、その構成としては、例えば上述の出力部720のように、通知された情報を所定の表示装置に出力する構成を少なくとも有していれば他の構成は任意で良いため、詳細な説明を省略する。また、本実施形態では、カメラ102は一般的なサーモカメラを適用可能であるため、ここでは詳細な説明を省略する。
<処理の流れ>
続いて、本実施形態に係る情報提供方法の処理の流れについて説明する。
[第1の実施形態]
(情報提供装置の処理)
図9は、第1の実施形態に係る情報提供装置の処理の例を示すフローチャートである。情報提供装置101は、1つ以上のカメラ102a、102b、・・・の各々から送信される画像データの受信に応じて、例えば、図9に示す処理を実行する。
ステップS901において、情報提供装置101は、収集部701がカメラ102から送信される画像データを収集すると、ステップS902以降の処理を実行する。ここでは、一例として、収集部701が、カメラ102aから送信された画像データを収集した場合の処理について説明する。
ステップS902において、画像データ管理部706は、収集部701が収集したカメラ102aからの画像データを、記憶部708に画像データ713aとして記憶する。例えば、画像データ管理部706は、収集部701が収集した画像データに含まれる識別情報に基づいて、カメラ102aから収集された画像データを、カメラ102aに対応するフォルダ等に記憶する。
ステップS903において、画像データ管理部706は、記憶部708に記憶した画像データ713aのうち、所定の保存期間(例えば、15分間)を経過した画像データを削除する。ここで、不要な画像データを削除することにより、記憶部708の記憶領域を節約することができると共に、以下の処理の負荷を低減させることができる。
ステップS904において、検知部702は、収集部701が収集し、画像データ管理部706が記憶部708に記憶した画像データ713aを用いて、1つ以上の検知領域における温度の変化を検知する。例えば、検知部702は、利用者401の頭部402に対応する、所定の温度を示す領域が移動した軌跡を検知する。
ステップS905において、通知部703は、1つ以上の検知領域における所定の温度の変化があるか否かを判断する。例えば、通知部703は、図8(a)に示すような対応情報711の「温度変化」に対応する温度変化があるか否かを判断する。
所定の温度の変化がない場合、通知部703は処理を終了させる。一方、所定の温度の変化がある場合、通知部703は処理をステップS906に移行させる。
ステップS906に移行すると、通知部703は、カメラ102aに対応するベッド103aの利用者401の状況を示す利用者の情報を、所定の通知先(ここでは、ナースコールシステム121)に通知する。この利用者の情報には、カメラ102a、カメラ102aに対応するベッド103a、ベッド103aが設置された場所、及びベッド103aの利用者401のうち、少なくとも1つを特定するための情報(識別情報)が含まれる。
また、この利用者の情報には、例えば、図8(a)に示すような対応情報711において、検知された所定の「温度変化」に対応する「通知内容」が含まれる。例えば、図8(a)に示す対応情報711において、「パターン1」の「温度変化」が検知された場合、利用者の情報には、利用者401の離床を検知したことを示す離床検知情報と、温度変化が検知される前の所定の期間内に収集された画像データが含まれる。
上記の処理により、情報提供装置101は、各カメラ102から収集した画像データに基づいて、1つ以上の検知領域における所定の温度変化が検知された場合、利用者の状況を示す利用者の情報を、ナースコールシステム121等の所定の通知先に通知することができる。
(情報提供システムの処理)
図10は、第1の実施形態に係る情報提供システムの処理の例を示すシーケンス図である。この処理は、情報提供システム100全体の処理の例を示している。
ステップS1001において、カメラ102は、カメラ102に対応するベッド103、及びベッド103の周辺の温度を示す画像データを取得する。
ステップS1002において、カメラ102は、取得した画像データを情報提供装置に送信する。この画像データには、例えば、カメラ102、カメラ102に対応するベッド103、ベッド103が設置された場所、ベッド103の利用者401等を特定するための識別情報が含まれる。なお、カメラ102は、ステップS1001、S1002の処理を、所定の時間間隔(例えば、10秒〜60秒間隔等)で繰り返し実行する。
ステップS1003、S1004おいて、情報提供装置101の収集部701は、カメラ102から収集した画像データを、画像データ管理部706及び検知部702に通知する。
ステップS1005において、情報提供装置101の画像データ管理部706は、収集部701から通知された画像データに含まれる識別情報に基づいて、カメラ102に対応するフォルダ等に画像データを記憶する。
ステップS1006において、画像データ管理部706は、カメラ102に対応するフォルダ等に記憶された画像データのうち、所定の保存期間(例えば、5〜15分間等)を経過した画像データを削除する。
ステップS1007において、情報提供装置101の検知部702は、収集部701が収集した画像データを用いて、1つ以上の検知領域における温度の変化を検知する。例えば、検知部702は、収集部701が収集し、記憶部708に記憶された1つ以上の画像データを用いて、1つ以上の検知領域で検知された利用者401に対応する温度の遷移や、所定の検知領域における利用者401に対応する温度の有無等を検知する。
ステップS1008において、検知部702は、1つ以上の検知領域における温度の変化の検知結果を通知部703に通知する。この検知結果には、例えば、前述した識別情報が含まれる。
ステップS1009において、情報提供装置101の通知部703は、検知部702によって検知された温度の変化が、予め設定されたパターンの温度の変化であるかを判断する。例えば、通知部703は、図8(a)に示すような対応情報711の「温度変化」に対応する温度の変化であるかを判断する。
通知部703は、検知部702によって検知された温度の変化が、予め設定されたパターンの温度の変化である場合、ステップS1010の処理を実行する。
ステップS1010において、通知部703は、図8(a)に示すような対応情報711の「温度変化」に対応する通知内容と、検知結果に含まれる識別情報とを含む利用者の情報を、ナースコールシステム121に通知する。この利用者の情報には、例えば、図8(a)に示す対応情報711の「通知内容」に示されるように、利用者の状況を示す情報や、予め設定されたパターンの温度の変化が検知される前の所定の期間内に取得された画像データ等が含まれる。
ステップS1011において、ナースコールシステム121は、情報提供装置101から通知された利用者の情報に基づく表示画面を、表示装置122a〜122c、情報端末123等に表示させる。
上記の処理により、図1Aの入院病棟110のベッド103aにおいて、ベッド103aの利用者401が、例えば、ベッド103aから落下したとき、ナースステーションAに設置された表示装置122a等に、利用者401が落下したことを示す表示画面が表示される。このとき、ナースコールシステム121は、表示画面に、利用者401の落下が検知される前の所定の期間における画像データを表示させることができる。従って、表示画面を見た看護師や介護士等の職員は、ベッド103aを利用する利用者401の状況をより的確に把握することができる。
このように、本実施形態に係る情報提供システム100によれば、医療施設や介護施設等の施設において、施設内に設置されたベッドを利用する利用者の状況を的確に把握することができるようになる。
[第2の実施形態]
第2の実施形態では、利用者の状況を検知する際の誤検知を低減させるための処理の例について説明する。
図11は、第2の実施形態に係る検知処理の例について説明するための図である。図11において、検知範囲201内に、例えば、携帯電話、スマートフォン、使い捨てカイロ、充電器等、人体に近い温度の小形の物体1101があるものとする。このような場合、情報提供装置101の検知部702は、物体1101を温度変化の検知対象から除外することが望ましい。
例えば、検知部702は、所定の温度範囲(例えば、30℃〜40℃)である領域のうち、人体の頭部の大きさに満たない領域(例えば、小領域の数が4つ以下の領域等)を、温度変化の検知対象から除外する。これにより、検知部702は、物体1101を温度変化の検知対象から除外することができる。
また、図11において、検知範囲201内に、例えば、テレビ、冷蔵庫、PC等、人体に近い温度の、物体1101より大きい物体1102が設置されているものとする。このような場合、情報提供装置101の検知部702は、物体1102も温度変化の検知対象から除外することが望ましい。
例えば、検知部702は、所定の温度範囲である領域のうち、所定の時間を超えて移動しない領域を、温度変化の検知対象から除外する。これにより、検知部702は、物体1102も温度変化の検知対象から除外することができる。
さらに、図11において、検知範囲201内に、例えば、看護師や医師等の医療従事者や、お見舞いに来ている家族、介護士等、ベッド103の利用者401とは異なる人物1103がいるものとする。このような場合、情報提供装置101は、人物1103の頭部1104による誤検知を防止するため、検知結果の通知を行わないことが望ましい。
例えば、検知部702、所定の温度範囲である領域のうち、物体1101、1102とは異なる領域が2つ以上ある場合、検知結果の通知を中止する。この場合でも、ベッド103の利用者401の近くには、他の人物1103がいるので、利用者401が危険な状態に陥ったとしても、すぐに適切な対処が可能であると考えられる。
<処理の流れ>
図12は、第2の実施形態に係る検知処理の例を示すフローチャートである。この処理は、図9のステップS904において、情報提供装置101の検知部702が実行する検知処理の一例を示している。
ステップS1201において、検知部702は、検知範囲201内における所定の温度範囲内の領域を抽出する。これにより、図11の例では、ベッド103の利用者401の頭部402、人物1103の頭部1104、物体1101、1102等が検出される。
ステップS1202において、検知部702は、検知された所定の温度範囲内の領域のうち、所定の大きさに満たない領域(例えば、小領域の数が4つ以下の領域等)を、温度変化の検知対象から除外する。これにより、図11の例では、物体1101が、温度変化の検知対象から除外される。
ステップS1203において、検知部702は、検知された所定の温度範囲内の領域のうち、所定の時間以上動きがない領域を、温度変化の検知対象から除外する。これにより、図11の例では、物体1102が、温度変化の検知対象から除外される。
ステップS1204において、検知部702は、検知範囲201内に、検知対象となる所定の温度範囲内の領域があるか否かを判断する。
検知範囲201内に、検知対象となる所定の温度範囲内の領域がない場合、検知部702は検知処理を終了させる。一方、検知範囲201内に、検知対象となる所定の温度範囲内の領域がない場合、検知部702は処理をステップS1205に移行させる。
ステップS1205に移行すると、検知部702は、検知対象となる所定の温度範囲内の領域が、2つ以上であるか否かを判断する。
検知対象となる所定の温度範囲内の領域が2つ以上である場合、検知部702は、検知結果を通知せずに処理を終了させる。一方、検知対象となる所定の温度範囲内の領域が2つ以上である場合、すなわち、検知対象となる所定の温度範囲内の領域が1つである場合、検知部702は処理をステップS1206に移行させる。
ステップS1206に移行すると、検知部702は、温度変化の検知結果を通知部703等に通知する。
上記の処理により、例えば、図10のステップS1007、S1008において、図11に示した物体1101、物体1102、人物1103等、利用者401とは異なる物体、及び人物による検知結果が通知部703に通知されることが抑制される。従って、本実施形態によれば、情報提供装置101は、利用者の状況を検知する際の誤検知を低減させることができるようになる。
[第3の実施形態]
第3の実施形態では、図8(a)のパターン1の検知パターン等により、利用者の401の離床が検知された場合における好適な処理の一例について説明する。
例えば、図8(a)のパターン1に示す検知パターンによって、利用者401が離床したと判断された場合、しばらくして、利用者401が再びベッド103に戻ることが予想される。しかし、検知範囲201内で温度変化が検知されただけでは、利用者401が戻って来たのか、面会人や医療関係者等、利用者401とは異なる人物が訪れたのかを判断することはできない。
そこで、本実施形態では、利用者の104の離床が検知された後、検知範囲201内で温度変化が検知されただけでは通知を行わずに、ベッド103上で所定の時間以上、検知対象が検知された場合に、通知処理を再開する。これは、例えば、面会人や医療関係者等、利用者401とは異なる人物が、ベッド103上に所定の時間以上、留まっている場合が少ないと考えられることから、ベッド103の利用者401が戻ったと判断できるためである。
<処理の流れ>
図13は、第3の実施形態に係る検知処理の例を示すフローチャートである。この処理は、例えば、図8(a)のパターン1の検知パターン等により、利用者の104の離床が検知された場合に、情報提供装置101によって実行される。
ステップS1301において、検知対象が検知範囲201外へ移動すると、情報提供装置101は、ステップS1302以降の処理を実行する。
ステップS1302において、情報提供装置101の通知部703は、通知処理を中断する。
ステップS303において、情報提供装置101の検知部702は、検知範囲201内で検知対象を検出したか否かを判断し、検知範囲201内で検知対象を検出した場合、処理をステップS1304に移行させる。これにより、例えば、図14(a)に示すように、ベッド103の利用者が、検知範囲201外から検知範囲内に戻った場合、ステップS1304以降の処理が実行される。
ステップS1304に移行すると、検知部702は、ベッド103内で検知対象が検知されたか否かを判断し、ベッド103内で検知対象が検知された場合、処理をステップS1305に移行させる。これにより、例えば、図14(b)に示すように、ベッド103の利用者401が、ベッド103に戻った場合、ステップS1305以降の処理が実行される。
ステップS1305に移行すると、検知部702は、所定の時間(例えば、数十秒〜数分程度)待機した後、処理をステップS1306に移行させる。
ステップS1306に移行すると、検知部702は、ベッド103内で検知対象が検知されたか否かを再び判断する。
ベッド103内で検知対象が検知されない場合、検知部702は処理をステップS1303に戻し、情報提供装置101は同様の処理を再度実行する。一方、ベッド103内で検知対象が検知された場合、検知部702は、処理をステップS1307に移行させる。
ステップS1307に移行すると、情報提供装置101の通知部703は、通知処理を再開する。これにより、情報提供装置101は、例えば、図9に示すような、1つ以上の検知領域における所定の温度変化を検知した場合、利用者の状況を示す利用者401の情報を、ナースコールシステム121等の所定の通知先に通知する処理を再開する。
上記の処理により、情報提供装置101は、利用者401が利用した後、再びベッド103に戻ったことを適切に判断し、例えば、図9、10に示すような情報提供処理を再開させることができる。また、この処理により、例えば、面会人や医療関係者等、利用者401とは異なる人物が訪れた際に、利用者401戻ったことを示す通知が、ナースコールシステム121等の通知先に誤って通知されることを、効果的に抑制することができる。
[第4の実施形態]
第4の実施形態では、ベッド103の位置が、所定の位置から移動した場合に、情報提供装置101が実行する補正処理の例について説明する。
カメラ102が、病室の壁や天井等に設置されている場合、ベッド103の位置が所定の位置から移動すると、検知部702による検知処理の精度が低下する恐れがある。そのため、情報提供装置101は、検知範囲201に対して、ベッド103の位置がずれた場合、検知範囲201の位置を、ベッド103の位置に合わせて補正する補正部705を有している。
図15は、第4の実施形態に係る補正処理について説明するための図である。一例として、カメラ102が取得する画像データには、ベッド103、及びベッド103の周囲の温度を表す色情報に加えて、ベッド103や利用者401の輪郭を表す程度の画像情報が含まれているものとする。この場合、補正部705は、検知範囲201内のベッド103の位置に対応する領域1501を予め記憶しておく。
また、補正部705は、カメラ102が取得した画像データにより、例えば、図16(a)に示すようにベッド103の位置がずれていると判断した場合、図16(b)に示すように、検知範囲201をベッド103に合わせて移動させる。例えば、補正部705は、予め記憶したベッド103の位置に対応する領域1501と、ベッド103の輪郭が一致するように、検知範囲201に対して、例えば、移動、回転、拡大、縮小等の画像処理を実行する。
別の一例として、補正部705は、例えば、図15に示すように、ベッド103の2つの角に対応する小領域1502a、1502bを予め記憶しておく。また、ベッド103の2つの角には、所定の温度を発生する物体を取り付けておく。
また、補正部705は、カメラ102が取得した画像データにより、例えば、図15(a)に示すようにベッド103の位置がずれていると判断した場合、予め記憶した小領域1502a、1502bの温度が所定の温度となるように、検知範囲201に対して、例えば、移動、回転、拡大、縮小等の画像処理を実行する。
上記の処理により、1つ以上の検知領域を示す小領域の情報を変更することなく、第1、2の実施形態に係る処理を実行することができる。また、上記の処理により、検知部702による検知処理の精度の低下を抑制することができるようになる。
なお、上記の処理は、ベッドの位置が変化した場合に限られず、例えば、ベッドの高さが変化した場合等にも、検知範囲201に対して拡大、縮小等の画像処理を実行することにより対応することができる。
[第5の実施形態]
第1〜4の実施形態では、情報提供装置101が、医療施設や介護施設等の施設において、施設内に設置されたベッド103を利用する利用者401の「現在の状況」を示す利用者の情報を、ナースコールシステム121に通知する場合の例について説明した。
第5の実施形態では、情報提供装置101が、ベッド103を利用する利用者401の状況を数値化して蓄積し、ベッドの利用者401の「過去の状況」を可視化した解析結果を提供する場合の例について説明する。
<システム構成>
図17は、第5の実施形態に係る情報提供システムのシステム構成の例を示す図である。図17に示すように、第5の実施形態に係る情報提供システム100は、例えば、図1に示す一実施形態に係る情報提供システム100のシステム構成に加えて、外部サーバ1701を有している。
外部サーバ1701は、例えば、インターネット1702等のネットワークを介して情報提供装置101や、情報端末123等と通信可能な情報処理装置、又は複数の情報処理装置を含むシステムである。ここでは、外部サーバ1701が、例えば、図6に示すようなハードウェア構成を有する情報処理装置であるものとして以下の説明を行う。
<機能構成>
(情報提供装置の機能構成)
図18は、第5の実施形態に係る情報提供システムの機能構成の例を示す図である。
第5の実施形態に係る情報提供装置101は、例えば、図7Aに示す一実施形態に係る情報提供装置101の機能構成に加えて、図18に示されるように、検知範囲管理部1811、検知範囲特定部1812、及びログ情報送信部1813を有している。
検知範囲管理部1811は、例えば、CPU601で実行されるプログラム等によって実現される。検知範囲管理部1811は、カメラ102が取得した画像の検知範囲を、例えば、図19(a)に示すように、複数の検知枠1901に分割して管理する。図19(a)の例では、縦方向にA〜Eの5列に分割され、横方向に1〜5の5行に分割された複数の検知枠1901が示されている。なお、図19(a)に示す複数の検知枠1901は一例であり、検知枠1901の数、大きさ等は、例えば、管理者等によって任意に設定、又は変更することができる。
検知範囲特定部1812は、例えば、CPU601で実行されるプログラムによって実現され、ベッド103を利用する利用者401の頭部402に対応する所定の温度を示す検知枠1901を特定し、数値化する。例えば、図19(a)の例では、利用者401の頭部402に対応する温度が、E列、3行の検知枠に含まれるので、検知範囲特定部1812は、所定の温度が検知された検知枠を、例えば、「E3」で表す。
ログ情報送信部(履歴情報送信部)1813は、例えば、CPU601で実行されるプログラムによって実現される。ログ情報送信部1813は、所定の温度が検知された検知枠が変化したと検知部702が検知したとき、画像を取得したカメラ102を識別するカメラID、画像を取得した時間、及び検知枠(例えば、「E3」)等を含むログ情報を、外部サーバ1701に送信する。なお、ログ情報は履歴情報の一例である。
一方、ログ情報送信部1813は、所定の温度を示す検知枠が変化しないと検知部702が検知したときは、ログ情報を外部サーバ1701に送信しない。また、ログ情報に含まれる検知枠の情報は、例えば、「E3」等の短い文字列で表される。従って、本実施形態では、ログ情報送信部1813が送信するログ情報の通信データ量、及び外部サーバ1701におけるログ情報の記憶容量を効果的に低減させることができる。
ただし、これは好適な一例であり、ログ情報送信部1813は、例えば、所定の時間間隔、或いは所定の時間にログ情報を外部サーバ1701に送信するものであっても良いし、後述する検知状態を示す情報をさらに送信するものであっても良い。
なお、上記以外の情報提供装置101の機能構成は、例えば、図7Aに示す一実施形態に係る情報提供装置101の機能構成と同様で良い。
(外部サーバの機能構成)
外部サーバ1701は、例えば、CPU601で所定のプログラムを実行することにより、ログ情報記憶部1821、情報提供部1822、及び記憶部1823等を実現している。
ログ情報記憶部(履歴情報記憶部)1821は、情報提供装置101から送信されるログ情報を受信し、受信したログ情報を記憶部1823に記憶して管理する。なお、ログ情報記憶部1821は、記憶部1823に限られず、ログ情報を、外部サーバ1701以外の他の外部サーバ等に記憶して管理するものであっても良い。
図19(b)は、記憶部1823に記憶されるログ情報1824の一例のイメージを示している。図19(b)に示すように、ログ情報1824には、情報提供装置101から受信したログ情報に含まれる「カメラID」、「時間」、「検知枠」等の情報が記憶されている。
「カメラID」は、カメラ102を識別する識別情報である。なお、カメラIDは、ベッド103を識別するベッドID等であっても良い。
「時間」は、カメラ102が画像を取得した時間(日時、又は時刻等)を示す情報であり、図19(b)の例では、時間、分、秒を示す情報が記憶されている。
「検知枠」は、ベッド103の利用者401の頭部402に対応する所定の温度が検知された検知枠の位置を示す情報であり、図19(b)の例では、図19(a)に示す複数の検知枠1901における列、及び行を表している。
例えば、図19(b)において、カメラID「10001」に対応するベッド103の利用者401の頭部402に対応する所定の温度が、時間「00:00:00」から時間「02:05:43」までの間、検知枠「E3」で検知されたことが示されている。
また、時間「02:05:43」において、所定の温度が検知された検知枠が、「E3」から「E1」に変化し、時間「02:07:11」まで、その状態が継続したことが示されている。
このように、記憶部1823に記憶されたログ情報1824には、利用者401の頭部402に対応する所定の温度が検知された検知枠、検知された時間及び継続時間、検知された順番等の情報が含まれる。ただし、ログ情報1824には、利用者401の個人情報に抵触するような情報は含まれない。
ここで、図18に戻り、外部サーバ1701の機能構成の説明を続ける。
情報提供部1822は、例えば、施設内の看護師や介護士等の職員が利用する情報端末123等からの要求に応じて、ログ情報1824を解析し、解析結果を情報端末123に提供する。なお、解析結果には、例えば、ベッド103を利用する利用者401の状態の推移、在室率、ヒートマップ、マンタイムチャート等の様々な情報が含まれ得る。
記憶部1823は、例えば、CPU601で実行されるプログラム、及びストレージ部604、RAM602等によって実現され、ログ情報1824等の様々な情報を記憶する。
<処理の流れ>
続いて、第5の実施形態に係る情報提供方法の処理の流れについて説明する。
(ログ情報の送信処理)
図20は、第5の実施形態に係るログ情報の送信処理の例を示すフローチャートである。この処理は、情報提供装置101のログ情報送信部1813によって、カメラ102毎に、画像データを取得する都度フレーム毎に、繰り返し実行される。
ステップS2001において、情報提供装置101のログ情報送信部1813は、収集部701から、カメラ102が取得した画像データを取得する。
ステップS2002において、検知範囲特定部1812は、ベッド103を利用する利用者401の頭部402に対応する所定の温度範囲内の検知枠を特定する。例えば、図19(a)の例では、利用者401の頭部402に対応する所定の温度を示す検知枠「E3」を特定する。
ステップS2003において、検知部702は、検知範囲特定部1812によって特定された検知枠の位置が、前回特定された検知枠の位置と異なる位置に変化したか否かを判断する。
検知部702により、検知枠の位置が前回検知された検知枠の位置から変化したと検知された場合、ログ情報送信部1813は、処理をステップS2004に移行させる。一方、検知された検知枠の位置が、前回検知された検知枠の位置から変化していないと検知された場合、ログ情報送信部1813は、処理を終了させる。
ステップS2004に移行すると、ログ情報送信部1813は、画像データを取得したカメラのカメラID、画像データを取得した時間、及びステップS2002で検知した検知枠の情報を含むログ情報を、外部サーバ1701に送信する。
なお、図20に示すログ情報の送信処理は一例である。前述したように、ログ情報送信部1813は、検知枠の変化の有無に関わらず、所定の時間間隔、所定の時間等に応じて、ログ情報を外部サーバ1701に送信するものであっても良い。
(外部サーバの処理)
図21は、第5の実施形態に係る外部サーバの処理の例を示すフローチャートである。外部サーバ1701は、例えば、図21に示す処理を繰り返し実行する。
ステップS2101において、外部サーバ1701は、情報端末123等から、情報の提供を要求する要求情報を受信すると、ステップS2102以降の処理を実行する。
この要求情報は、例えば、施設内の看護師や介護士等の職員の操作に応じて、情報端末123から送信され、例えば、ベッド103を利用する利用者401の状態の推移、在室率、ヒートマップ、マンタイムチャート等の様々な情報の提供を要求する情報である。この要求情報には、例えば、対象となるカメラ102のカメラID(又はベッドのベッドID)、対象期間、解析内容等の情報が含まれる。
ステップS2102において、外部サーバ1701の情報提供部1822は、要求情報に含まれるカメラID、及び対象期間に対応するログ情報を、記憶部1823に記憶されたログ情報1824から読出する。
ステップS2105において、情報提供部1822は、読出したログ情報を解析して、要求された解析内容の解析結果を作成し、ステップS2106において、要求元の情報端末123等に提供する(送信する、又は表示させる)。
図22〜24は、第5の実施形態に係る解析結果の例について説明するための図である。
(検知状態の推移)
図22(a)、は、ベッド103を利用する利用者401の検知状態の例を示す図である。この図は、ベッド103を利用する利用者の401の頭部402に対応する温度(以下、「利用者の頭」と呼ぶ)が検知された検知枠と、検知状態との対応関係を示している。
図22(a)の例では、「利用者の頭」が、検知枠「E3」で検知された検知状態を「就寝状態」とすることが示されている。
また、図22(a)において、検知状態「起き上がり状態」に対応する検知枠が「B3、C3」となっている。これは、検知枠「B3」、「C3」のうち、少なくとも1つの検知枠で「利用者の頭」が検知された検知状態を「起き上がり状態」とすることが示されている。
一方、図22(a)において、検知状態「腰掛状態」に対応する検知枠と、検知状態「着床状態」に対応する検知枠とが、共に検知枠「B2、C2」となっている。図22(a)の例では、情報提供部1822は、例えば、「利用者の頭」が検知枠「B2」で検知されたときに、検知状態の推移(又は検知枠の推移)等の検知シーケンスを比較して、検知状態を判断する。例えば、情報提供部1822は、「利用者の頭」が、「不在状態」又は「離床状態」の後に、検知枠「B2」で検知された場合、検知状態を「着床状態」と判断する。一方、情報提供部1822は、「利用者の顔」が、「就寝状態」、「落下危険状態」、又は「起き上がり状態」の後に、検知枠「B2」で検知された場合、検知状態を「腰掛状態」と判断する。
また、図22(a)において、検知状態「離床状態」に対応する検知枠と、検知状態「落下状態」に対応する検知枠とが、共に検知枠「B1、C1」となっている。図22(a)の例では、情報提供部1822は、例えば、「利用者の頭」が、検知枠「C1」で検知されたときに、その状態の継続時間により、検知状態を判断する。例えば、「利用者の顔」が、検知枠「C1」に留まった時間が所定の時間(例えば、1〜5分程度)未満である場合、情報提供部1822は、検知状態を「離床状態」と判断する。一方、「利用者の顔」が、検知枠「C1」に留まった時間が所定の時間以上である場合、情報提供部1822は、検知状態を「落下状態」と判断する。
また、図22(a)の例では、いずれの検知枠でも「利用者の頭」が検知されない状態は、「不在状態」とすることが示されている。なお、図22に示す検知枠と検知状態との関係、及び検知枠の大きさや数等は一例であり、例えば、管理者等によって任意に設定、変更が可能である。
情報提供部1822は、例えば、図22(a)に示すような、検知枠と検知状態との対応関係を示す情報と、図19に示すようなログ情報1824とを用いて、図22(b)示すような解析結果を作成し、要求元の情報端末123等に提供することができる。
図22(b)は、検知状態の推移を示す解析結果の一例を示している。図22(b)の例では、時間「00:00:00(0時0分0秒)」に、「利用者の頭」が検知枠「E3」で検知され、検知状態が「就寝状態」であることが示されている。
また、時間「02:05:43(2時5分43秒)」に、「利用者の頭」が検知枠「E1」で検知され、検知状態「落下危険状態」であることが示されている。なお、図20に示すログ情報の送信処理により、「時間」及び「検知枠」の情報は、検知枠が変化したときに更新されるので、時間「00:00:00」〜「02:05:43」の間、「就寝状態」が継続したことが示されている。
なお、時間「05:35:40」において、「利用者の頭」が検知枠「B2」及び「C2」で検知されたとき、その前の検知状態が「起き上がり状態」なので、情報提供部1822により、検知状態が「腰掛状態」であると解析されている。一方、時間「05:35:49」において、「利用者の頭」が検知枠「C1」で検知されたとき、その前の検知状態が「不在状態」なので、情報提供部1822により、検知状態が「着床状態」であると解析されている。
このように、情報提供部1822は、ベッド103を利用する利用者401の検知状態の推移を表す情報を作成し、提供することができる。なお、検知状態の推移を表す情報は、情報提供部1822が作成し、提供する解析結果の一例である。
(在室率)
図23(a)は、情報提供部1822が作成し、提供する「在室率」の解析結果のイメージを示している。図23(a)の例では、ベッド103を利用する利用者401の不在2311と、在室2312との比率を表す在室率の解析結果の例が示されている。このうち、不在2311の割合は、例えば、情報端末123等から受信した要求情報に含まれる対象期間内におけるログ情報1824において、検知状態「不在状態」が示す時間の割合を解析することにより、求めることができる。
このように、情報提供部1822は、ベッド103を利用する利用者401の在室率を表す情報を作成し、提供することができる。なお、利用者401の在室率を表す情報は、情報提供部1822が作成し、提供する解析結果の一例である。
(ヒートマップ)
図23(b)は、情報提供部1822が作成し、提供する「滞留時間のヒートマップ」の解析結果のイメージを示している。図23(b)は、各検知枠において、「利用者の頭」が検知された時間の長さを、例えば7種の色2321a〜2321g等で色分けすることにより、可視化した滞留時間のヒートマップのイメージを示している。図23(b)において、色2321a、色2321b、・・・、色2321gの順に、「利用者の顔」が検知された時間が長いことを示している。
図23(b)に示す滞留時間のヒートマップにより、「利用者の顔」が、例えば、図19(a)に示す検知枠の「E3」で検知された時間が最も長く、検知枠「A4」、「A5」〜「E5」で検知された時間が最も短いことが判る。
図23(c)は、情報提供部1822が作成し、提供する「移動頻度のヒートマップ」の解析結果のイメージを示している。移動頻度のヒートマップは、各検知枠2331において、「利用者の頭」が検知された頻度や回数を可視化した情報であり、情報提供部1822が作成して、提供するヒートマップの別の一例である。
一例として、移動頻度のヒートマップは、各検知枠2331に「利用者の頭」が移動した頻度を、例えば、図23(b)と同様に色分けすることにより可視化する。
また、別の一例として、移動頻度のヒートマップは、各検知枠2331に「利用者の頭」が移動した回数等を、数値を用いて可視化するものであっても良い。
さらに、移動頻度のヒートマップは、例えば、図23(b)に示すように、各検知枠2331に「利用者の頭」が移動した頻度を色分けにより可視化すると共に、各検知枠2331に「利用者の頭」が移動した回数を枠内の数値で可視化するものであっても良い。
なお、「利用者の頭」が検知された頻度、及び回数は、例えば、図22(b)に示すような検知状態の推移を示す解析結果に含まれる時間、及び検知枠の情報等から、所定の時間内に移動した検知枠の割合、又は回数等により求めることができる。
このように、情報提供部1822は、ベッド103を利用する利用者401が、各検知枠で検知された時間、頻度、回数等を可視化して表示するヒートマップを作成し、提供することができる。なお、ヒートマップは、情報提供部1822が作成し、提供する解析結果の一例である。
このようなヒートマップより、「利用者の頭」が検知された検知枠の利用者毎の傾向を可視化することができる。これにより、例えば、施設内の看護師や介護士等の職員は、ヒートマップから、これから起こり得る問題(例えば、落下、けが、徘徊等)を予測し、問題を未然に防止、又は低減させることができるようになると考えられる。
また、このようなヒートマップを用いて、例えば、次のようなサービスを提供することも考えられる。例えば、外部サーバ1701を提供するサービス提供者等は、過去に発生した問題と、その直前のヒートマップとの間の対応関係を、外部サーバ1701に蓄積された複数のログ情報1824から解析した辞書を作成する。
また、施設内の看護師や介護士等の職員は、情報提供システム100に対応するアプリがインストールされたスマートフォン等で、図23(b)に示すようなヒートマップを撮影する。これに応じて、スマートフォン等にインストールされたアプリ等により、前述した辞書を検索し、過去に発生した問題に対応するヒートマップが検索された場合、これから起こりうる問題や、その対策に関する情報等を、スマートフォン等の表示画面に表示させる。
例えば、このようなサービスにより、施設内の看護師や介護士等の職員等は、施設内に設置されたベッド103を利用する利用者401の状況を、より的確に把握することができるようになる。
(マンタイムチャート)
図23(c)は、情報提供部1822が作成し、提供する「マンタイムチャート」の解析結果のイメージを示している。図23(c)は、ベッド103を利用する利用者401の各時間における検知状態を可視化して表示するマンタイムチャートのイメージを示している。図23(c)において、横軸は時間を示しており、縦軸に示す各検知状態が検知された時間が、矩形(又は線)により表示されている。このようなマンタイムチャートにより、施設内の看護師や介護士等の職員は、ベッド103を利用する利用者401の各時間における検知状態を容易に把握することができるようになる。
このように、情報提供部1822は、ベッド103を利用する利用者401の各時間における検知状態を、可視化して表示するマンタイムチャートを作成し、提供することができる。なお、マンタイムチャートは、情報提供部1822が作成し、提供する解析結果の一例である。
図22、23に示す解析結果はあくまで一例であり、情報提供部1822は、ログ情報1824を用いて、上記以外の様々な解析結果を作成して、提供することができる。
以上、本実施形態に係る情報提供システム100によれば、施設内に設置されたベッド103を利用する利用者401の状況を把握し、その状況を数値化して蓄積し、ベッドの利用者401の「過去の状況」を可視化した解析結果を提供することができるようになる。これにより、ベッド103を利用する利用者401の「過去の状況」が、過去の事故や危険の兆候を示す場合には、施設内の看護師や介護士等の職員が、これから起こりうる事故や危険を未然に防止する行動をとることができるようになる。
なお、図17に示す情報提供システム100のシステム構成、及び図18に示す情報提供システムの機能構成は一例であり、本実施形態に係る情報提供システム100は、様々なシステム構成、及び機能構成を採用することができる。
例えば、外部サーバ1701が有する各機能構成は、ネットワーク104に接続された情報処理装置等によって実現されるものであっても良い。また、情報提供装置101と、ナースコールシステム121は、同じ情報処理装置であっても良い。さらに、外部サーバ1701が有する各機能構成のうち、少なくとも一部は、情報提供装置101、又はナースコールシステム121に含まれていても良い。
また、外部サーバ1701の情報提供部1822は、情報端末123等からの要求情報に応じて、記憶部1823に記憶したログ情報1824の一部、又は全部を提供するものであっても良い。この場合、情報端末123のアプリ等により、ログ情報の解析を行い、例えば、図22、23に示すような様々な解析結果を作成し、表示すれば良い。
また、外部サーバ1701の情報提供部1822は、情報端末123側に持たせる形態であっても良い。この場合、情報端末123から外部サーバ1701に要求情報を送信し、外部サーバ1701のログ情報記憶部1821からログ情報を取得する。そして情報端末123は、情報提供部1822の機能により、取得したログ情報を解析し、その結果を情報端末123の表示画面に表示することができる。
100 情報提供システム
101 情報提供装置
102 カメラ(取得装置)
103 ベッド
110 入院病棟(施設の一例)
121 ナースコールシステム(所定の通知先の一例)
201 検知範囲(検知領域)
301 落下検知領域(第1の領域)
302a〜302c 注意領域A〜C(第2の領域)
401 利用者
701 収集部
702 検知部
703 通知部
704 対応情報管理部(管理部)
705 補正部
720 出力部
1701 外部サーバ(外部サーバ)
1813 ログ情報送信部(履歴情報送信部)
1821 ログ情報記憶部(履歴情報記憶部)
1822 情報提供部
特開2000−316915号公報

Claims (19)

  1. ベッドを利用する利用者の情報を提供する情報提供装置であって、
    前記ベッド及び前記ベッドの周辺の温度を示す画像データを取得する取得装置から、前記画像データを収集する収集部と、
    前記収集部が収集した前記画像データを用いて、前記ベッドから前記利用者が落下したことを検知するための第1の検知領域と、前記ベッドから前記利用者が落下する危険があることを検知するための領域、前記利用者の起床を検知するための領域、および前記利用者がベッドから離床する可能性があることを検知する領域を前記ベッドに含んだ第2の検知領域における、前記温度の変化を検知する検知部と、
    前記検知部により、前記第1の検知領域と第2の検知領域のいずれかにおける前記画像データが示す温度の変化が、予め設定された内容の温度の変化を示すと検知された場合、前記利用者の情報を所定の通知先に通知する通知部と、
    を有する、情報提供装置。
  2. 記通知部は、前記第1の検知領域における前記予め設定された内容の温度の変化が検知された後、前記画像データが示す温度の変化が所定の時間を超えても生じない場合は、前記利用者の情報を前記通知先に通知する、請求項1に記載の情報提供装置。
  3. 前記通知部は、前記第1の検知領域及び前記第2の検知領域を含む検知範囲内から前記利用者に対応する温度が検知されなくなった後に、前記検知範囲内で前記利用者に対応する温度が再び検知された場合前記ベッド内で前記利用者に対応する温度が所定の時間以上検知されるまで前記利用者の情報を前記通知先には通知しない、請求項に記載の情報提供装置。
  4. 前記通知部は、前記検知範囲内から前記利用者に対応する温度が検知されなくなった後に、前記検知範囲内で前記利用者に対応する温度が再び検知された場合であって、前記利用者に対応する温度が、前記ベッド内で前記所定の時間を越えて留まっていることが検知された場合は、前記利用者が前記ベッドに戻ったことを示す前記利用者の情報を前記通知先に通知する、請求項に記載の情報提供装置。
  5. 前記第1の検知領域及び前記第2の検知領域は、検知領域を複数の領域に分割した小領域を有しており、
    前記検知部は、人体の温度及び大きさを示す連続した前記小領域での温度の変化により、前記利用者に対応する温度の変化を検知する、請求項1乃至いずれか一項に記載の情報提供装置。
  6. 前記利用者の情報は、前記ベッド、前記ベッドが設置された場所、前記取得装置、及び前記利用者のうち少なくとも1つを特定するための情報を含む、請求項1乃至いずれか一項に記載の情報提供装置。
  7. 前記利用者の情報は、前記予め設定された内容の温度の変化が検知される前の所定の期間内に前記収集部が収集した1つ以上の前記画像データを含む、請求項1乃至いずれか一項に記載の情報提供装置。
  8. 前記予め設定された内容の温度の変化と、該温度の変化に対応する通知内容とを対応づける対応情報を管理する管理部を有し、
    前記利用者の情報は、前記検知部によって検知された前記予め設定された内容の温度の変化に対応する前記通知内容を含む、請求項1乃至いずれか一項に記載の情報提供装置。
  9. 前記ベッドは、施設内に設置され、
    前記施設は、医療施設、又は介護施設であり、
    前記通知先は、前記施設に対応するナースコールシステムである、請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報提供装置。
  10. 前記ベッドの位置の変化に応じて前記第1の検知領域及び前記第2の検知領域を含む検知範囲の位置を補正する補正部を有する、請求項1乃至のいずれか一項に記載の情報提供装置。
  11. 前記所定の時間は、前記第1の検知領域及び第2の検知領域ごとに、それぞれ設定可能な時間である、請求項2乃至のいずれか一項に記載の情報提供装置。
  12. 前記検知部により、前記第1の検知領域及び前記第2の検知領域における温度の変化が検知された場合、前記利用者に対応する所定の温度が検知された領域の情報を含む履歴情報を、所定の外部装置に送信する履歴情報送信部を有する、請求項1乃至11のいずれか一項に記載の情報提供装置。
  13. ベッドを利用する利用者の情報を提供する情報提供装置が実行する情報提供方法であって、
    前記情報提供装置が、
    前記ベッド及び前記ベッドの周辺の温度を示す画像データを取得する取得装置から、前記画像データを収集するステップと、
    収集した前記画像データを用いて、前記ベッドから前記利用者が落下したことを検知するための第1の検知領域と、前記ベッドから前記利用者が落下する危険があることを検知するための領域、前記利用者の起床を検知するための領域、および前記利用者がベッドから離床する可能性があることを検知する領域を前記ベッドに含んだ第2の検知領域における、前記温度の変化を検知するステップと、
    前記第1の検知領域と第2の検知領域のいずれかにおける前記画像データが示す温度の変化が、予め設定された内容の温度の変化を示すと検知された場合、前記利用者の情報を所定の通知先に通知するステップと、
    を実行する、情報提供方法。
  14. ベッドを利用する利用者の情報を提供する情報提供装置に、
    前記ベッド及び前記ベッドの周辺の温度を示す画像データを取得する取得装置から、前記画像データを収集するステップと、
    収集した前記画像データを用いて、前記ベッドから前記利用者が落下したことを検知するための第1の検知領域と、前記ベッドから前記利用者が落下する危険があることを検知するための領域、前記利用者の起床を検知するための領域、および前記利用者がベッドから離床する可能性があることを検知する領域を前記ベッドに含んだ第2の検知領域における、前記温度の変化を検知するステップと、
    前記第1の検知領域と第2の検知領域のいずれかにおける前記画像データが示す温度の変化が、予め設定された内容の温度の変化を示すと検知された場合、前記利用者の情報を所定の通知先に通知するステップと、
    を実行させるためのプログラム。
  15. ベッドを利用する利用者の情報を提供する情報提供装置であって、
    前記ベッド及び前記ベッドの周辺の温度を示す画像データを取得する取得装置から、前記画像データを収集する収集部と、
    前記収集部が収集した前記画像データを用いて、前記ベッドから前記利用者が落下したことを検知するための第1の検知領域と、前記ベッドから前記利用者が落下する危険があることを検知するための領域、前記利用者の起床を検知するための領域、および前記利用者がベッドから離床する可能性があることを検知する領域を前記ベッドに含んだ第2の検知領域における、前記温度の変化を検知する検知部と、
    前記検知部により、前記第1の検知領域と第2の検知領域のいずれかにおける前記画像データが示す温度の変化が、予め設定された内容の温度の変化を示すと検知された場合、前記利用者の情報を所定の表示装置に表示させる出力部と、
    を有する、情報提供装置。
  16. ベッドを利用する利用者の情報を提供する情報提供装置が実行する情報提供方法であって、
    前記情報提供装置が、
    前記ベッド及び前記ベッドの周辺の温度を示す画像データを取得する取得装置から、前記画像データを収集するステップと、
    収集した前記画像データを用いて、前記ベッドから前記利用者が落下したことを検知するための第1の検知領域と、前記ベッドから前記利用者が落下する危険があることを検知するための領域、前記利用者の起床を検知するための領域、および前記利用者がベッドから離床する可能性があることを検知する領域を前記ベッドに含んだ第2の検知領域における、前記温度の変化を検知するステップと、
    前記第1の検知領域と第2の検知領域のいずれかにおける前記画像データが示す温度の変化が、予め設定された内容の温度の変化を示すと検知された場合、前記利用者の情報を所定の表示装置に表示させるステップと、
    を実行する、情報提供方法。
  17. ベッドを利用する利用者の情報を提供する情報提供装置に、
    前記ベッド及び前記ベッドの周辺の温度を示す画像データを取得する取得装置から、前記画像データを収集するステップと、
    収集した前記画像データを用いて、前記ベッドから前記利用者が落下したことを検知するための第1の検知領域と、前記ベッドから前記利用者が落下する危険があることを検知するための領域、前記利用者の起床を検知するための領域、および前記利用者がベッドから離床する可能性があることを検知する領域を前記ベッドに含んだ第2の検知領域における、前記温度の変化を検知するステップと、
    前記第1の検知領域と第2の検知領域のいずれかにおける前記画像データが示す温度の変化が、予め設定された内容の温度の変化を示すと検知された場合、前記利用者の情報を所定の表示装置に表示させるステップと、
    を実行させるためのプログラム。
  18. ベッドを利用する利用者の情報を、複数の情報提供装置により提供する情報提供システムであって、
    前記ベッド及び前記ベッドの周辺の温度を示す画像データを取得する取得装置から、前記画像データを収集する収集部と、
    前記収集部が収集した前記画像データを用いて、前記ベッドから前記利用者が落下したことを検知するための第1の検知領域と、前記ベッドから前記利用者が落下する危険があることを検知するための領域、前記利用者の起床を検知するための領域、および前記利用者がベッドから離床する可能性があることを検知する領域を前記ベッドに含んだ第2の検知領域における、前記温度の変化を検知する検知部と、
    前記検知部により、前記第1の検知領域と第2の検知領域のいずれかにおける前記画像データが示す温度の変化が、予め設定された内容の温度の変化を示すと検知された場合、前記利用者の情報を所定の通知先に通知する通知部と、
    通知された前記利用者の情報を所定の表示装置に表示させる出力部と、
    を有する、情報提供システム。
  19. 前記検知部により、前記第1の検知領域と第2の検知領域のいずれかにおける温度の変化が検知された場合、前記利用者に対応する所定の温度が検知された検知領域の情報を含む履歴情報を送信する履歴情報送信部と、
    前記履歴情報送信部が送信した前記履歴情報を記憶する履歴情報記憶部と、
    前記履歴情報記憶部が記憶した前記履歴情報を用いて、前記利用者の状態を示す解析結果を提供する情報提供部と、
    を有する、請求項18に記載の情報提供システム。
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